JP4457522B2 - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の燃料噴射制御装置、特に複数のデリバリパイプを備える内燃機関に適用されて好適な燃料噴射制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば筒内噴射式内燃機関のようにインジェクタへの供給燃料に高い燃圧(燃料圧力)が要求される内燃機関では、燃料タンクから送られた燃料を高圧燃料ポンプで加圧してデリバリパイプに供給することで、必要な燃圧を確保するようにしている。
【0003】
一方、例えばV型シリンダ配列の内燃機関などのように、機関の有する複数のシリンダが2つ若しくはそれ以上のバンクに分散して配列された内燃機関では、各バンクそれぞれに個別のデリバリパイプを配設することがある。そして、例えば特開2000−192872号公報にみられるように、各バンクのデリバリパイプを、連結パイプを通じて連結した構成の燃料供給系も提案されている。
【0004】
この燃料供給系では、各バンクのデリバリパイプの1つには高圧燃料ポンプから燃料を直接供給するとともに、そのデリバリパイプから上記連結パイプを通じてそれ以外のデリバリパイプへと燃料供給している。そしてこれにより、1つの高圧燃料ポンプで複数のデリバリパイプへの燃料供給が可能となり、燃料供給系の構成の簡易化が図られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように連結パイプを通じて複数のデリバリパイプを連結した構成の燃料供給系にあっては、次のような問題も無視し難いものとなる。
【0006】
インジェクタからの燃料の噴射時間に応じて設定される各気筒への燃料噴射量は、そのインジェクタの接続されたデリバリパイプの燃圧によって影響を受ける。このため、各気筒のインジェクタの噴射時間は、デリバリパイプの燃圧に基づいて算出されている。
【0007】
ところが、上記構成の燃料供給系では、連結パイプでの燃料の輸送遅れ等に起因して、各デリバリパイプ間に燃圧差が生じるようになる。このため、デリバリパイプのいずれかに燃圧センサを設け、その検出値に基づいて上記燃料噴射時間を算出したのでは、バンク毎に燃料噴射量のばらつきが生じ、空燃比制御の精度低下やトルク変動の悪化などの不具合を招くおそれがある。特に、インジェクタへの供給燃料の燃圧が高い場合には、燃圧による燃料噴射量の変化量が大きく、そうした燃圧差が燃料噴射量の制御精度に著しい低下をもたらす懸念がある。
【0008】
勿論、デリバリパイプ毎に燃圧センサをそれぞれ設け、インジェクタからの燃料噴射時間を、各対応する燃圧センサの検出値に応じてバンク毎に別途算出すれば、そうした不具合を回避することはできる。しかしながら、それでは燃料供給系に複数の燃圧センサが必要となるとともに、燃料シール部位の増加に伴ってシール性の保証も必要となり、コストの増大を招いてしまう。また更には、各バンクのデリバリパイプにそれぞれ燃圧センサやその配線等を設けるためのスペースを確保する必要があり、その設計が困難ともなる。
【0009】
また更に、上記公報に記載の燃料供給系には、以下のように、デリバリパイプ間の燃圧差の更なる拡大を招く要素がその構成に含まれている。
こうした燃料供給系では、高圧燃料ポンプからの燃料圧送やインジェクタからの燃料噴射による燃圧脈動がトリガとなって圧力共振現象が発生する。そこで、上記公報に記載の燃料供給系では、上記デリバリパイプ間を連結パイプによって連結するに当たり、絞りを介することで、燃圧脈動を緩和するようにしている。このように、絞りを介して連結する構成とすれば、デリバリパイプ間の燃料の流動抵抗が増大し、更なる燃圧差の拡大を招く。よって、上記のようにデリバリパイプ間に絞りを介設する構成では、上記問題は更に深刻なものとなる。
【0010】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、構成の複雑化を招くことなく、デリバリパイプ間の燃圧差による燃料噴射量のばらつきを好適に回避することのできる内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
[請求項1]
請求項1に記載の発明は、複数のデリバリパイプのいずれかに燃料ポンプから燃料を直接供給するとともに、そのデリバリパイプに連結された連結パイプを通じてそれ以外のデリバリパイプに燃料供給する内燃機関に適用され、前記デリバリパイプに接続された各インジェクタを燃料の噴射時間に基づき制御する内燃機関の燃料噴射制御装置において、前記デリバリパイプのいずれかの燃圧を検出する検出手段と、その検出対象となる所定のデリバリパイプに前記連結パイプを通じて連結された他のデリバリパイプの燃圧を前記検出手段の検出値と機関運転状態とに応じて推定する推定手段と、前記所定のデリバリパイプに接続されたインジェクタの噴射時間を前記検出手段の検出する燃圧に基づいて算出するとともに、前記他のデリバリパイプに接続されたインジェクタの噴射時間を前記推定手段の推定する燃圧に基づいて算出する算出手段とを備えるようにしたものである。
【0012】
この構成では、複数設けられたデリバリパイプのうちのいずれかについては、燃料ポンプから燃料が直接供給される。そしてそのデリバリパイプから連結パイプを通じて、それ以外のデリバリパイプに更に燃料が供給されることとなる。このため、連結パイプでの燃料の輸送遅れ等に起因して各デリバリパイプ間に燃圧差が生じることとなる。
【0013】
こうした燃圧差は、機関運転状態の関数として求まる。よって連結パイプを通じて連結されたデリバリパイプのいずれか、少なくとも1つの燃圧さえ把握すれば、その他のデリバリパイプの燃圧も、その把握された燃圧と機関運転状態とから推定できる。
【0014】
そこで上記構成では、複数のデリバリパイプのいずれかの燃圧を検出手段によって検出するとともに、その検出対象となる所定のデリバリパイプに連結パイプを通じて連結された他のデリバリパイプの燃圧を、検出手段の検出値と機関運転状態とに応じて推定するようにしている。
【0015】
そして検出手段によって燃圧を直接検出する所定のデリバリパイプに接続されたインジェクタについては、その検出手段の検出した燃圧に基づいて噴射時間を算出している。更に検出手段によっては燃圧を直接検出しない他のデリバリパイプに接続されたインジェクタについては、上記推定された燃圧に基づいて噴射時間を算出している。
【0016】
これにより、デリバリパイプ毎に燃圧の検出手段をそれぞれ設けずとも、デリバリパイプ間に燃圧差が生じたときであれ、接続されたデリバリパイプの燃圧にそれぞれ応じて各インジェクタの噴射時間を適切に設定可能となる。すなわち、連結パイプを通じて連結されたデリバリパイプの少なくとも1つに検出手段を設けた簡易な構成にあっても、各インジェクタの噴射時間を、それの接続されたデリバリパイプの燃圧に応じて適切に求めることができる。したがって、上記構成によれば、構成の複雑化を招くことなく、デリバリパイプ間の燃圧差による燃料噴射量のばらつきを好適に回避できる。
【0017】
[請求項2]
請求項2に記載の発明は、複数のデリバリパイプのいずれかに燃料ポンプから燃料を直接供給するとともに、そのデリバリパイプに連結された連結パイプを通じてそれ以外のデリバリパイプに燃料供給する内燃機関に適用され、前記デリバリパイプに接続された各インジェクタを燃料の噴射時間に基づき制御する内燃機関の燃料噴射制御装置において、前記デリバリパイプのいずれかの燃圧を検出する検出手段と、その検出対象となる所定のデリバリパイプと前記連結パイプを通じてその所定のデリバリパイプに連結された他のデリバリパイプとの燃圧差を機関運転状態に応じて推定する推定手段と、前記所定のデリバリパイプに接続されたインジェクタの噴射時間を前記検出手段の検出値に基づいて算出するとともに、前記他のデリバリパイプに接続されたインジェクタの噴射時間を前記検出手段の検出値と前記推定手段の推定する燃圧差とに基づいて算出する算出手段とを備えるものである。
【0018】
この構成では、複数設けられたデリバリパイプのうち、所定のデリバリパイプの燃圧を検出手段により検出している。そしてその所定のデリバリパイプの燃圧と、それに連結された他のデリバリパイプの燃圧との燃圧差を、機関運転状態に応じて推定している。こうした燃圧差は上述の通り機関運転状態に応じた関数として求められる。またその所定のデリバリパイプの燃圧、及びその所定のデリバリパイプの燃圧との燃圧差さえ解れば、検出手段によって燃圧を直接検出することのない他のデリバリパイプの燃圧も把握可能である。よって上記請求項2に記載の構成によっても、上記請求項1に記載の構成と同様に、連結パイプを通じて連結されたデリバリパイプの少なくとも1つに検出手段を設ける簡易な構成にあっても、デリバリパイプ間の燃圧差による燃料噴射量のばらつきを好適に回避できる。
【0019】
[請求項3]
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、要求噴射量及び機関回転速度を前記機関運転状態として前記推定を行うものとして、前記推定手段を構成したものである。
【0020】
後記のように、連結パイプを通じて燃料供給を受ける上記他のデリバリパイプの燃圧、或いは連結パイプを通じて連結されたデリバリパイプ間の燃圧差は、内燃機関の燃料の要求噴射量と機関回転速度との関数として表すことができる。よってこの構成によれば、デリバリパイプのすべてに対して燃圧の検出手段を設けずとも、そうした燃圧や燃圧差を好適に推定し、各インジェクタの噴射時間をそれぞれ的確に算出できる。
【0021】
[請求項4]
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、要求噴射量及び機関回転速度を前記機関運転状態として、それら要求噴射量及び機関回転速度の積算値の二乗に比例する値として前記燃圧差を推定するものとして、前記推定手段を構成したものである。
【0022】
後記のように、連結パイプを通じて連結されたデリバリパイプ間の燃圧差は、要求噴射量と機関回転速度との積算値の二乗に比例する値として求めることができる。よってこの構成によれば、そうしたデリバリパイプ間の燃圧差を好適に推定し、デリバリパイプのすべてに検出手段を設けずとも、各インジェクタの噴射時間を的確に算出できる。
【0023】
なお本発明において「連結パイプ」とは、管状のものに限らず、デリバリパイプ間を連結し、その間の燃料流通を許容する任意形状の容積部を示すものとする。要は、デリバリパイプに比して流路面積の小さい容積部がデリバリパイプ間に介設されていれば、その上下流のデリバリパイプ間に燃圧差が生じる。そしてその容積部の形状が如何にあれ、上記本発明の適用により、構成の複雑化を招くことなく、そうした燃圧差によるインジェクタ毎の燃料噴射量のばらつきを好適に回避することが可能である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態について、図1〜図3を参照して詳細に説明する。本実施形態の適用される内燃機関は、V型6気筒形式の内燃機関として構成されており、左右2つのバンク(気筒列)に各3つの気筒をそれぞれ備えている。まずは、こうした内燃機関の燃料供給系の構成について、図1に基づき説明する。
【0025】
(内燃機関の燃料供給系の構成)
同図1に示すように、この内燃機関の燃料供給系には、上記左右のバンクにそれぞれに個別の高圧燃料配管(デリバリパイプ)17a、17bを備えている。そして各高圧燃料配管17a、17bは、対応するバンクの気筒毎に設けられたインジェクタ22a、22bに各々接続されている。詳しくは左バンク気筒の各インジェクタ22aは同バンクの高圧燃料配管17aに、右バンク気筒の各インジェクタ22bは同バンクの高圧燃料配管17bに、それぞれ接続されている。そして、各接続された高圧燃料配管17a、17bよりそれぞれ噴射燃料の供給を受けている。
【0026】
この燃料供給系は、フィードポンプ11及び高圧燃料ポンプ30を備えている。フィードポンプ11は燃料タンク10内に貯蔵された燃料を汲み上げ、高圧燃料ポンプ30はその汲み上げられた燃料を加圧して送り出す。高圧燃料ポンプ30から送り出された高圧燃料は、右バンクの高圧燃料配管17bに圧送される。
【0027】
左右バンクの高圧燃料配管17a、17bは、連結パイプ18によって連結されている。高圧燃料ポンプ30から右バンクの高圧燃料配管17bに送られた高圧燃料は、更にその連結パイプ18を通じて、左バンクの高圧燃料配管17aに供給される。そして各高圧燃料配管17a、17bに供給された高圧燃料は、必要な圧力に保持された状態でその内部に蓄えられる。
【0028】
なお、この連結パイプ18のように、両高圧燃料配管17a、17bの間に断面積の異なる容積部が介在されていると、高圧燃料ポンプ30からの燃料送油や各インジェクタ22からの燃料噴射等に起因する燃圧脈動に位相差が生じる。そしてこれにより、特定の機関回転速度でそれらの内部で圧力共振現象が発生し易くなる。そこで本実施形態では、両バンクの高圧燃料配管17a、17bは、更に絞り18aを介して連結している。そしてこの絞り18aによって、連結パイプ18を通じた両高圧燃料配管17a、17b間の燃圧変動の伝達態様を適宜調整することで、圧力共振現象による燃圧脈動の増大を抑制している。
【0029】
こうして両高圧燃料配管17a、17bに蓄圧された高圧燃料はそれぞれ、該当バンク気筒の各インジェクタ22a、22bに分配される。そして、そのインジェクタ22a、22bによって、必要とされる量の燃料が必要なタイミングで内燃機関に噴射供給される。
【0030】
さて、本燃料供給装置においてフィードポンプ11によって汲み上げられた燃料は、低圧燃料通路12を通じて高圧燃料ポンプ30に向けて送られる。低圧燃料通路12の途中には、フィードポンプ11側から、燃料を濾過するフィルタ13、及びプレッシャレギュレータ14が設けられている。プレッシャレギュレータ14は、低圧燃料通路12内の燃料圧力が所定圧(例えば0.4MPa)以上となったときに同通路12内の燃料を燃料タンク10に戻すことで、同通路12内の燃料圧力を所定圧に保持している。
【0031】
更に低圧燃料通路12は、パルセーションダンパ15を介して高圧燃料ポンプ30のギャラリー31に接続されている。なお、このパルセーションダンパ15によっては、高圧燃料ポンプ30の作動時における低圧燃料通路12内の燃圧脈動が抑制されている。
【0032】
一方、高圧燃料ポンプ30と右バンクの高圧燃料配管17bとは、高圧燃料通路16を通じて接続されている。高圧燃料通路16の途中にはチェック弁19が設けられ、その高圧燃料配管17b側から高圧燃料ポンプ30側への燃料の逆流が防止されている。
【0033】
その右バンクの高圧燃料配管17bには、リリーフ弁20を介してドレイン通路21が接続されている。リリーフ弁20は、高圧燃料配管17b内の燃料圧力が所定圧(例えば14〜14.5MPa)以上となることで開弁する。そして、その高圧燃料配管17b内に蓄えられた燃料の一部を、ドレイン通路21を通じて燃料タンク10に戻している。これにより、高圧燃料配管17b内の燃料圧力の過剰な高圧化が防止されている。
【0034】
一方、高圧燃料ポンプ30は、その内部にシリンダ32及びプランジャ33を備える。プランジャ33は、シリンダ32内を往復動可能に配設されて、内燃機関の吸気弁用、あるいは排気弁用のカムシャフト23上に設けられたポンプ用カム24の回転によって往復される。ポンプ用カム24には、カムシャフト23の回転軸を中心に所定角をおいて複数のカム山が形成されており、このカム山によってプランジャ33がシリンダ32内を往復される。
【0035】
一方、各高圧燃料ポンプ30の内部には、シリンダ32及びプランジャ33によって区画されて、加圧室34が形成されている。加圧室34は、低圧燃料通路12に接続されたギャラリー31に対して連通可能であるとともに、高圧燃料通路16が連結されて、同通路16及びチェック弁19を介して高圧燃料配管17bに接続されている。
【0036】
加圧室34の容積は、プランジャ33の往復に応じて変化する。そしてプランジャ33の往復によって加圧室34の容積の拡大される高圧燃料ポンプ30の吸入行程には、低圧燃料通路12から加圧室34内に燃料が吸入される。また加圧室34の容積の縮小される高圧燃料ポンプ30の加圧行程には、吸入行程において加圧室34内に吸入された燃料を、高圧燃料通路16を通じて高圧燃料配管17bに吐出可能となっている。
【0037】
高圧燃料ポンプ30の内部には、電磁スピル弁35が設けられている。電磁スピル弁35は、電磁ソレノイドへの通電制御によって開閉動作し、それによりギャラリー31と加圧室34との間の連通遮断を行う電磁弁となっている。ここでは、電磁スピル弁35は、その電磁ソレノイドへの通電停止に応じて開弁してギャラリー31と加圧室34とを連通する。また電磁スピル弁35は、その電磁ソレノイドへの通電に応じて閉弁してそれらの連通を遮断する。
【0038】
したがって、吸入行程において電磁スピル弁35を開弁しておけば、低圧燃料通路12側からの燃料がギャラリー31を介して加圧室34内に吸入されるようになる。ここで電磁スピル弁35が開弁されたまま加圧行程を迎えると、吸入行程で加圧室34内に吸入された燃料は、ギャラリー31へと溢流する。このとき、燃料は高圧燃料配管17bに圧送されることなく、ギャラリー31から低圧燃料通路12側に戻される。このため、加圧行程の全期間を通して電磁スピル弁35を開弁しておけば、高圧燃料配管17bへの燃料の圧送を行わず、高圧燃料ポンプ30の作動を停止させることができる。
【0039】
これに対して、加圧行程中に電磁スピル弁35を閉弁してギャラリー31と加圧室34とを遮断すると、プランジャ33による加圧室34の容積縮小に応じて、加圧室34内の燃料が高圧化される。そして加圧室34内の燃料圧力Pが所定圧以上となるとチェック弁19が押し開かれて、高圧燃料配管17bに燃料が圧送される。
【0040】
また上記のように高圧燃料ポンプ30では、加圧行程中に電磁スピル弁35を閉弁することで、高圧燃料配管17bに燃料を加圧吐出している。そしてその加圧行程中の電磁スピル弁35の閉弁時期を制御することで、高圧燃料配管17への燃料の吐出量が調整されている。すなわち、この燃料ポンプ30では、加圧行程の電磁スピル弁35が閉弁されている期間に限って加圧室34から高圧燃料配管17側に燃料が吐出されるようになっている。したがって、加圧行程中の電磁スピル弁35の閉弁タイミングを早めて加圧行程中の閉弁期間を長くすれば、高圧燃料配管17への燃料の吐出量が増加し、閉弁タイミングを遅らせて閉弁期間を短くすれば、燃料の吐出量が減少するようになる。
【0041】
以上のように、この高圧燃料ポンプ30は、上記の吸入行程の開始から加圧行程の終結までを1サイクルとして作動され、高圧燃料配管17bに対して供給される燃料を加圧して送油している。
【0042】
(内燃機関の制御系の構成)
続いて、こうした高圧燃料ポンプ30を有する燃料供給系を始め、内燃機関の各種制御を行う制御系について説明する。
【0043】
同図1に併せ示すように、この内燃機関の制御系は、電子制御ユニット(ECU)40を中心に構成されている。ECU40は、インジェクタ22a、22bの制御による燃料噴射量や燃料噴射時期の制御など、内燃機関運転にかかる各種制御を行っている。そしてその一環として上記電磁スピル弁35の開閉制御を通じて高圧燃料ポンプ30を制御している。
【0044】
ECU40は、中央演算装置(CPU)やメモリ等を備える算術論理演算回路として構成されており、外部の機器との信号の入出力のためのポートを備えている。
【0045】
ECU40の入力ポートには、例えばクランク角センサ41、吸気圧センサ42、アクセルセンサ43を始めとして、内燃機関や車両の運転状態を検出する各種センサ類の検出信号が入力されている。ECU40は、これらセンサ類の検出信号に基づいて内燃機関の要求負荷KLや機関回転速度NE等、機関運転状態を示す各種パラメータを求めている。またECU40の入力ポートには、高圧燃料配管17bに取り付けられた燃圧センサ44も接続されており、ECU40はその検出信号に基づいて同配管17b内の燃料圧力Pを求めている。一方、ECU40の出力ポートには、インジェクタ22a、22bや電磁スピル弁35、及び内燃機関に導入される吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ等への信号線が接続されて、それらへの指令信号が出力されている。
【0046】
そしてECU40は、上記燃圧センサ44の検出値(燃料圧力P)の推移を監視しつつ、高圧燃料配管17b内の燃料圧力をその目標とする圧力に保持するように、電磁スピル弁35の駆動制御を通じて、高圧燃料ポンプ30から高圧燃料配管17bへの送油量を調整している。このため本実施形態では、右バンクの高圧燃料配管17bの燃圧は、機関運転中、その目標圧力の近傍に保持される。
【0047】
その一方、ECU40は、インジェクタ22a、22bの駆動制御を通じて、内燃機関への燃料噴射量制御を行っている。噴射量制御は、噴射毎のインジェクタ22a、22bの噴射時間TAUの調整に基づいて行われる。以下、この噴射時間TAUの算出にかかるECU40の処理の詳細について、図2及び図3を併せ参照して説明する。
【0048】
(噴射時間TAUの算出処理)
図2は、本実施形態での噴射時間TAUの算出にかかる「噴射時間TAU算出ルーチン」のフローチャートである。本ルーチンの処理は、ECU40によって、機関運転中に周期的に実行される。
【0049】
さて、本ルーチンの処理に移行すると、ECU40はまずステップ100において、要求噴射量Qfinを算出する。要求噴射量Qfinは、インジェクタ22a、22bにおける1噴射当たりの燃料質量の要求値であり、機関回転速度NEやアクセルペダルの踏み込み量などの検出値より把握される機関運転状況に応じてその値が設定される。
【0050】
そして続くステップ110では、その要求噴射量Qfinや機関回転速度NEに応じて噴射時間TAUが求められる。ここで算出される噴射時間TAUは、先に算出された要求噴射量Qfinに応じた量の燃料噴射に必要なインジェクタ22a、22bの噴射時間(噴射開始から終了までの期間)である。ただしこのステップ110で算出される噴射時間TAUは、各高圧燃料配管17a、17bの燃圧が予め規定された通りの値、すなわち目標値となっていることを前提にその値が求められている。よって、噴射時の各高圧燃料配管17a、17bの実際の燃圧がその規定された目標値からずれていれば、要求通りの量の燃料噴射は行えないこととなる。また左右バンクの高圧燃料配管17a、17bに燃圧差ΔPがあれば、両バンク気筒のインジェクタ22a、22bに、その燃圧差ΔPに応じて異なる噴射時間TAUを設定しなければ、要求噴射量Qfin通りの正確な燃料噴射は不能となる。
【0051】
そこで、ECU40は、続くステップ120以降の処理において、各高圧燃料配管17a、17bの燃圧に応じてその噴射時間TAUを補正し、上記算出された要求噴射量Qfinに即した所望した通りの燃料噴射を実施可能としている。その詳細は以下の通りである。
【0052】
すなわち、続くステップ120では、燃圧センサ44の設けられた高圧燃料配管17bに接続された右バンク気筒のインジェクタ22bについて、その噴射時間TAUの燃圧補正を行う。ここでの噴射時間TAUの燃圧補正は当然、対象となる右バンク気筒のインジェクタ22bについて、それらの接続された高圧燃料配管17bに配設された燃圧センサ44の検出値Pに応じて行われる。そしてこの補正により、その燃圧センサ44の検出値Pより把握される高圧燃料配管17bの燃圧に応じ、右バンク気筒のインジェクタ22bが要求噴射量Qfinに即した量の燃料を噴射可能なように、噴射時間TAUが補正される。
【0053】
ステップ130では、ECU40は、左右バンクの高圧燃料配管17a、17b間の燃圧差ΔPを、現状の機関運転状態に応じて推定して算出する。ここでの燃圧差ΔPの算出処理の詳細は後述する。
【0054】
そしてステップ140において、ここで算出された左右バンクの高圧燃料配管17a、17bの燃圧差ΔPの推定値、及び燃圧センサ44による右バンクの高圧燃料配管17bの燃圧検出値Pに基づいて、左バンクの高圧燃料配管17aの燃圧を推定する。そしてその推定された燃圧に応じ、左バンク気筒のインジェクタ22aが要求噴射量Qfinに即した量の燃料を噴射可能なように、噴射時間TAUが補正される。
【0055】
以上が噴射時間TAU算出ルーチンでのECU40の処理である。その後、ECU40は、右バンク気筒のインジェクタ22bについては上記ステップ120で補正された噴射時間TAUに応じて、左バンク気筒のインジェクタ22aについては上記ステップ140で補正された噴射時間TAUに応じて、燃料噴射を実施させる。
【0056】
(燃圧差ΔPの算出処理)
続いて上記噴射時間TAU算出ルーチンのステップ130における燃圧差ΔPの算出処理の詳細を、図3を併せ参照して説明する。
【0057】
まずここでは、図3に示す物理モデルを用いて高圧燃料配管間の燃圧差発生にかかる燃料供給系での燃料挙動を考察する。
同図3では、デリバリパイプBには燃料ポンプから燃料を直接供給し、そのデリバリパイプBから連結パイプを通じてデリバリパイプAに燃料を供給する構成となっている。よって図1に示される本実施形態の燃料供給系においては、右バンクの高圧燃料配管17bが同図3のデリバリパイプBに、左バンクの高圧燃料配管17aが同図3のデリバリパイプAにそれぞれ相当する構成となっている。
【0058】
また同図3において「ポンプ送油流量Fpmp」は、燃料ポンプからデリバリパイプBに送油される燃料の流量(単位時間あたりの燃料の移動質量)を示している。なおここでは、本実施形態の燃料供給系においてドレイン通路21等を通じてリリーフされる燃料のように、連結パイプ及びインジェクタ以外に対してデリバリパイプBから流出する燃料の流量についても、このポンプ送油流量Fpmpに含まれる。
【0059】
また同図3において「パイプ流量Fbta」は、連結パイプを通じたデリバリパイプBからデリバリパイプAへの燃料の流量を示している。更に「噴射流量Fina、Finb」は、デリバリパイプA、Bから、それらに接続されたインジェクタに供給される燃料の総流量をそれぞれ示している。
【0060】
同図3の物理モデルによれば、燃料ポンプから燃料の直接供給を受ける高圧燃料配管Bにおける単位時間当たりの蓄積燃料の変化量ΔFbは、次式(イ)で表される。またそのデリバリパイプBから連結パイプを通じて燃料供給を受けるデリバリパイプAにおける単位時間あたりの蓄積燃料の変化量ΔFaは、次式(ロ)で表される。
【0061】
ΔFb = Fpmp − Finb − Fbta …(イ)
ΔFa = Fbta − Fina …(ロ)
なお内燃機関の燃料供給系では通常は、両デリバリパイプA、Bでの噴射流量Fina、Finbは同一である(Fina=Finb)。そしてその噴射流量Fina、Finbは、そのときの機関回転速度NEと要求噴射量Qfinとの関数として表すことができる。
【0062】
また更に内燃機関の燃料供給系では通常、デリバリパイプA、Bの燃圧を一定に保持するような手段が設けられている(例えば、チェック弁等によってデリバリパイプA、Bの燃圧が所定圧以上となると、燃料を燃料タンクにリタードしたり、デリバリパイプA、B内の燃圧Pa、Pbを所定の目標値に保持するように燃料ポンプからの送油量が調整される、など)。このため定常状態では、燃料ポンプから燃料の直接供給を受けるデリバリパイプBの蓄積燃料量は一定に保持されていると考えられる。すなわち、同デリバリパイプBに流入する燃料流量(Fpmp)とそれより流出する燃料流量(Finb+Fbta)とが釣合っており(Fpmp=Finb+Fbta)、その蓄積燃料の変化量ΔFbの値が「0」であると仮定できる。
【0063】
一方、デリバリパイプAの蓄積燃料量は、それに接続されたインジェクタへの噴射流量Finb分ずつ減少し、その減少分がデリバリパイプBからのパイプ流量Fbtaによって補填される。すなわち、パイプ流量Fbtaは、デリバリパイプAでの噴射流量Finbによって決まる。
【0064】
よって、連結パイプを通じて連結されたデリバリパイプA、B間の蓄圧燃料量の差は、そしてひいてはそれらの間の燃圧差ΔPは、その連結パイプを通じて燃料供給を受けるデリバリパイプBでの噴射流量Finbの関数として求めることができる。
【0065】
また上記のようにその噴射流量Finbは概ね、要求噴射量Qfinと機関回転速度NEによって決まる。したがって、上記燃圧差ΔPは、要求噴射量Qfinと機関回転速度NEに基づき推定することができる。よって、燃圧差ΔPは、下式(ハ)で表すことができる。
【0066】
ΔP = f{Qfin、NE} …(ハ)
この数式(ハ)において「f{Qfin、NE}」は、要求噴射量Qfinと機関回転速度NEとの所定の関数を示している。
【0067】
そして更に、連結パイプを通じた両デリバリパイプ間の燃料の流れが、「圧力差の平方根に流量が比例する」というベルヌーイの定理に従うと仮定すれば、上記燃圧差ΔPは、次式(ニ)によって求めることができる。
【0068】
ΔP = A・(Qfin・NE)^2 …(ニ)
ここで「A」は所定の定数である。その値は、燃料噴射系の構成(特にデリバリパイプA、Bや連結パイプ等の構成)やその使用状況等に応じて決まる固有の定数であり、試験等によって求めることができる。また本明細書の説明において、任意のパラメータX、nについて、「X^n」は、Xのn階のべき乗を表す。よって上式(ニ)の「(Qfin・NE)^2」は、要求噴射量Qfinと機関回転速度NEとの積算値の二乗を示す。
【0069】
本実施形態の上記「噴射時間TAU算出ルーチン」のステップ130(図2)では、ECU40は、上式(ニ)を用いて燃圧差ΔPを求め、左バンク気筒のインジェクタ22aについての噴射時間TAUの燃圧補正を行っている。
【0070】
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、左右両バンクにそれぞれ設けられた高圧燃料配管17a、17bのうち、右バンクの高圧燃料配管17bには燃料ポンプ30から燃料を直接供給している。一方、左バンクの高圧燃料配管17aには、右バンクの高圧燃料配管17bから連結パイプを通じて燃料を供給している。ECU40は、右バンクの高圧燃料配管17bの燃圧Pを燃圧センサ17によって検出するとともに、左右両バンクの高圧燃料配管17a、17b間の燃圧差ΔPを機関運転状態に応じて推定している。そしてECU40は、燃圧センサ44の設けられた側の高圧燃料配管17bに接続された右バンク気筒のインジェクタ22bについては、その燃圧センサ44の検出値Pに基づいてその噴射時間TAUを算出する。また燃圧センサ44の設けられていない側の高圧燃料配管17aについては、燃圧センサ44の検出値Pと上記推定された燃圧差ΔPとに基づいてその燃圧を推定し、それに接続された左バンク気筒のインジェクタ22aの噴射時間TAUを算出する。これにより、高圧燃料配管17a、17bのすべてに燃圧センサ44を設けずとも、各々の接続された高圧燃料配管17a、17bの燃圧に応じてインジェクタ22a、22bの噴射時間TAUを適切に設定可能となる。したがって、本実施形態によれば、構成の複雑化を招くことなく、高圧燃料配管17a、17b間の燃圧差ΔPによる燃料噴射量のばらつきを好適に回避できる。
【0071】
(2)本実施形態では、ECU40は、要求噴射量Qfin及び機関回転速度NEに基づいて、両高圧燃料配管17a、17b間の燃圧差ΔPを推定して、各々の接続された高圧燃料配管17a、17bの燃圧に応じてインジェクタ22a、22bの噴射時間TAUを算出している。よって本実施形態によれば、上記燃圧差ΔPを好適に推定し、各インジェクタ22a、22bの噴射時間TAUをそれぞれ的確に算出できる。
【0072】
(3)更に本実施形態では、ECU40は、要求噴射量Qfin及び機関回転速度NEの積算値の二乗に比例する値として上記燃圧差ΔPを推定するようにしている。よって本実施形態では、高圧燃料配管17a、17b間の燃圧差ΔPを更に好適に推定して各インジェクタ22a、22bの噴射時間TAUをそれぞれ的確に算出できる。
【0073】
(4)本実施形態では、連結パイプ18を通じた高圧燃料配管17a、17b間の連結部に、更に絞り18aが介設される構成に対して、上記燃圧差ΔPの推定値に応じた噴射時間TAUの算出ロジックを適用している。これにより、絞り18aの介設に伴う各高圧燃料配管17a、17bの燃圧差ΔPの拡大に拘わらず、構成の複雑化を招くことなく、そうした燃圧差ΔPによるインジェクタ22a、22bの燃料噴射量のばらつきを好適に回避できる。
【0074】
(5)本実施形態では、燃料タンク10から送られた燃料を加圧して高圧燃料配管17bに送油する高圧燃料ポンプ30を有した構成の内燃機関の燃料噴射系に対して、上記燃圧差ΔPの推定値に応じた噴射時間TAUの算出ロジックを適用している。よって、高圧燃料配管17a、17bの燃圧の変化が各インジェクタ22a、22bの噴射量に鋭敏に反映される上記構成にあっても、構成の複雑化を招くことなく、噴射量のばらつきを好適に回避できる。
【0075】
以上説明した実施形態は、次のように変更しても良い。
・上記実施形態では、両高圧燃料配管17a、17b間の燃料挙動がベルヌーイの法則に従うものとして、上式(ニ)に基づいて燃圧差ΔPを推定していたが、機関運転状態に基づき的確に推定可能であれば、他の任意の算出ロジックを用いて燃圧差ΔPを推定するようにしても良い。
【0076】
・また上記実施形態では、機関運転状態を示すパラメータとして、要求噴射量Qfin及び機関回転速度NEを用いて上記燃圧差ΔPを推定していたが、アクセルペダルの踏み込み量等、機関運転状態を示す他のパラメータを用いてその推定値を求めるようにしても良い。
【0077】
・上記実施形態では、高圧燃料ポンプ30から燃料の直接供給を受ける側の高圧燃料配管17bに燃圧センサ44を設ける構成としているが、その配管17bから連結パイプ18を通じて燃料供給を受ける側の高圧燃料配管17aに燃圧センサ44を設ける構成としても良い。その場合であれ、機関運転状態とに基づいて両配管17a、17bの燃圧差ΔPを推定し、配管17bに接続されたインジェクタ22bの噴射時間TAUを、その推定値及び燃圧センサ44の検出値に応じて算出すれば、噴射量のばらつきを好適に回避できる。
【0078】
・また燃圧センサ44に替えて、高圧燃料配管17a、17bのいずれかの燃圧を、直接的又は間接的に検出可能な別の手段を用いても良い。その場合であれ、上記実施形態の噴射時間TAUの算出ロジックを適用すれば、1つの高圧燃料配管の燃圧を検出するのみで、他の高圧燃料配管に接続されたインジェクタについてもその噴射時間を適正に設定して燃料噴射量のばらつきを回避できるようになる。
【0079】
・上記実施形態では、両高圧燃料配管17a、17b間の燃圧差ΔPを機関運転状態に応じて一旦推定した後、その燃圧差の推定値ΔPと燃圧センサ44の検出値Pとに基づいて、燃圧センサ44の配設されない側の高圧燃料配管の燃圧を推定している。すなわち、
(a)燃圧差の推定値ΔPを算出するステップ、
(b)燃圧センサ44の配設されない側の高圧燃料配管の燃圧の推定値を同センサ44の検出値P及びその燃圧差の推定値ΔPから算出するステップ、
(c)その燃圧推定値に応じて噴射時間TAUの補正を行うステップ、
の3ステップを経て、燃圧センサ44の配設されない側の高圧燃料配管に接続されたインジェクタの噴射時間TAUを算出している。これを、例えば燃圧差の推定値ΔPを求めることなく、燃圧センサ44の検出値P及び機関運転状態に応じて直接に上記燃圧推定値を求めて噴射時間TAUを算出するなど、こうした算出手順の詳細は適宜に変更しても良い。
【0080】
・上記実施形態において、両高圧燃料配管17a、17bを連結する連結パイプ18は、必ずしも管状のものでなくても良い。要は、高圧燃料配管間に、それらを連結して、その間の燃料流通を許容する任意形状の容積部が介在されていれば、その上下流の高圧燃料配管に燃圧差が生じる。そしてその容積部の形状が如何にあれ、上記実施形態と同様、或いはそれに準じた態様で噴射時間TAUの算出ロジックを適用すれば、構成の複雑化を招くことなく、各インジェクタの燃料噴射量のばらつきを回避できる。
【0081】
・また本発明は、高圧燃料配管間に絞り18aを介設したり、高圧燃料ポンプ30によって加圧した燃料を高圧燃料配管に供給する上記実施形態の構成に限らず、他の構成の燃料供給系を備える内燃機関にも適用可能である。要は、複数のデリバリパイプのいずれかに燃料ポンプから燃料を直接供給するとともに、そのデリバリパイプに連結された連結パイプを通じてそれ以外のデリバリパイプに燃料供給する構成の燃料供給系を有する内燃機関であれば、本発明を適用可能である。そしてそれにより、各デリバリパイプ間の燃圧差が生じた場合であれ、簡易な構成で燃料噴射量のばらつきを好適に回避できる。
【0082】
・そして勿論、本発明は、3つ以上のデリバリパイプを備える燃料供給系についても、適用可能である。要は、それらデリバリパイプのいずれかに燃料ポンプから燃料を直接供給するとともに、そのデリバリパイプから連結パイプを通じて他のデリバリパイプに燃料を供給する構成であれば、本発明の適用により、構成の複雑化を招かずに燃料噴射量のばらつきを好適に回避可能である。
【0083】
上記実施形態より把握される技術的思想について、以下に列記する。
(イ)前記連結パイプを通じて連結されたデリバリパイプ間には、更に絞りが介設されてなる請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。上述したように、絞りを介してデリバリパイプ間を連結パイプによって連結する構成とすれば、燃圧脈動の抑制等には有効であっても、デリバリパイプ間の燃圧差が拡大するおそれがある。その点、上記構成では、連結パイプを通じて連結されたデリバリパイプのいずれかに検出手段が設けられてさえいれば、各デリバリパイプの燃圧に応じたインジェクタの燃料噴射時間の算出が可能となる。このため、デリバリパイプ間の燃圧差が拡大する傾向のかかる構成にあっても、構成の複雑化を招くことなく、そうした燃圧差による燃料噴射量のばらつきを好適に回避できる。
【0084】
(ロ)前記燃料ポンプは燃料タンクから送られた燃料を加圧して前記デリバリパイプに送油する高圧燃料ポンプである請求項1〜4及び上記(イ)のいずれかに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。上述のように、インジェクタへの供給燃料に高い燃料圧力が要求される内燃機関では、燃料を高圧燃料ポンプで加圧してデリバリパイプに供給することで、必要な燃料圧力を確保している。その場合、デリバリパイプ間の燃圧差による燃圧の見積もりエラーがインジェクタからの燃料噴射量に大きな誤差を生むおそれがある。その点、上記構成では、連結パイプを通じて連結されたデリバリパイプのいずれかに検出手段が設けられてさえいれば、各デリバリパイプの燃圧に応じたインジェクタの燃料噴射時間の算出が可能となる。よって、かかる構成であれ、構成の複雑化を招くことなく、そうした燃圧差による燃料噴射量のばらつきを好適に回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態についてその全体構造を示す模式図。
【図2】同実施形態の噴射時間算出ルーチンのフローチャート。
【図3】燃料噴射系での燃料挙動のモデル図。
【符号の説明】
10…燃料タンク、11…フィードポンプ、12…低圧燃料通路、13…フィルタ、14…プレッシャレギュレータ、15…パルセーションダンパ、16…高圧燃料通路、17a,17b…高圧燃料配管、18…連結パイプ、19…チェック弁、20…リリーフ弁、21…ドレイン通路、22a,22b…インジェクタ、23…カムシャフト、24…ポンプ用カム、30…高圧燃料ポンプ、31…ギャラリー、32…シリンダ、33…プランジャ、34…加圧室、35…電磁スピル弁、40…電子制御装置(ECU:算出手段、推定手段)、41…クランク角センサ、42…吸気圧センサ、43…アクセルセンサ、44…燃圧センサ(検出手段)。
Claims (4)
- 複数のデリバリパイプのいずれかに燃料ポンプから燃料を直接供給するとともに、そのデリバリパイプに連結された連結パイプを通じてそれ以外のデリバリパイプに燃料供給する内燃機関に適用され、前記デリバリパイプに接続された各インジェクタを燃料の噴射時間に基づき制御する内燃機関の燃料噴射制御装置において、
前記デリバリパイプのいずれかの燃圧を検出する検出手段と、
その検出対象となる所定のデリバリパイプに前記連結パイプを通じて連結された他のデリバリパイプの燃圧を前記検出手段の検出値と機関運転状態とに応じて推定する推定手段と、
前記所定のデリバリパイプに接続されたインジェクタの噴射時間を前記検出手段の検出する燃圧に基づいて算出するとともに、前記他のデリバリパイプに接続されたインジェクタの噴射時間を前記推定手段の推定する燃圧に基づいて算出する算出手段と、
を備える内燃機関の燃料噴射制御装置。 - 複数のデリバリパイプのいずれかに燃料ポンプから燃料を直接供給するとともに、そのデリバリパイプに連結された連結パイプを通じてそれ以外のデリバリパイプに燃料供給する内燃機関に適用され、前記デリバリパイプに接続された各インジェクタを燃料の噴射時間に基づき制御する内燃機関の燃料噴射制御装置において、
前記デリバリパイプのいずれかの燃圧を検出する検出手段と、
その検出対象となる所定のデリバリパイプと前記連結パイプを通じてその所定のデリバリパイプに連結された他のデリバリパイプとの燃圧差を機関運転状態に応じて推定する推定手段と、
前記所定のデリバリパイプに接続されたインジェクタの噴射時間を前記検出手段の検出値に基づいて算出するとともに、前記他のデリバリパイプに接続されたインジェクタの噴射時間を前記検出手段の検出値と前記推定手段の推定する燃圧差とに基づいて算出する算出手段と、
を備える内燃機関の燃料噴射制御装置。 - 前記推定手段は、燃料の要求噴射量及び機関回転速度を前記機関運転状態として前記推定を行う
請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。 - 前記推定手段は、燃料の要求噴射量及び機関回転速度を前記機関運転状態として、それら要求噴射量及び機関回転速度の積算値の二乗に比例する値として前記燃圧差を推定する
請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
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