JP2024034650A - 導電性ゴム組成物、ゴム成形品、および導電性ゴム組成物の製造方法 - Google Patents

導電性ゴム組成物、ゴム成形品、および導電性ゴム組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】導電性および着色性に優れる導電性ゴム組成物、前記組成物からなるゴム成形品、ならびに前記組成物の製造方法を提供する。【解決手段】本発明の一態様に係る導電性ゴム組成物は、ゴムと、カーボンナノチューブと、着色剤とを含み、前記ゴム100重量部に対して、前記カーボンナノチューブの含有量が0.45~4.5重量部である。【選択図】なし

Description

本発明は、導電性ゴム組成物、およびその組成物からなるゴム成形品等に関する。
自動車の車軸は転がり軸受によって支持されていて、この軸受にはグリースの漏出や泥水の侵入を防止するために軸受用シールが使用される。最近では、軸受用シールに導電性だけでなく、識別を目的とした着色が可能であることが求められている。この軸受用シールには、導電性のゴム成形品が用いられる。ゴム成形品に含まれる導電性ゴム組成物として、例えば、特許文献1には、ゴムに充填剤としてカーボンファイバーが混入されており、顔料によって所望の色に着色されていることを特徴とする導電性色ゴムが開示されている。
特開昭61-158611号公報
しかしながら、上記のような従来技術は、導電性および着色性を両立する観点からさらなる改善の余地があった。
本発明の一態様は、導電性および着色性に優れる導電性ゴム組成物、前記組成物からなるゴム成形品、ならびに前記組成物の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る導電性ゴム組成物は、
ゴムと、カーボンナノチューブと、着色剤とを含み、
前記ゴム100重量部に対して、前記カーボンナノチューブの含有量が0.45~4.5重量部である。
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る導電性ゴム組成物の製造方法は、
ゴムと、カーボンナノチューブと、着色剤とを混練する混練工程を含み、
前記混練工程において、前記ゴム100重量部に対して、前記カーボンナノチューブを0.45~4.5重量部混練させることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、導電性および着色性に優れる導電性ゴム組成物、前記組成物からなるゴム成形品、ならびに前記組成物の製造方法が提供される。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は下記の実施形態に限定されるものではなく、記述した範囲内で種々の変更が可能である。異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組合せた実施形態も、本発明の技術的範囲に含まれる。
本明細書において、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上、B以下」を意味する。
≪1.導電性ゴム組成物≫
従来、ゴムに導電性を持たせるために、充填剤としてケッチェンブラックなどの導電性カーボンブラック、および/またはカーボンファイバーを使用することが提案されてきた。しかしながら、導電性カーボンブラックおよび/またはカーボンファイバーを充填剤として使用する場合、得られるゴム組成物に導電性を持たせるためには、前記充填剤の含有量を多くする必要があった。すると、導電性カーボンブラックおよびカーボンファイバーは黒色であるため、得られるゴム組成物は黒色となり、顔料等の着色剤を加えた場合にも着色することが難しかった。
そこで、本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、使用する充填剤の種類に着目した。具体的には、充填剤としてカーボンナノチューブを使用することにより、少ない含有量でゴムに導電性を持たせることができる。その結果、着色剤を加えることにより、得られるゴム成形品の着色が可能となることを初めて見出した。
本発明の一実施形態に係る導電性ゴム組成物(本願明細書では、単に「ゴム組成物」とも称する)は、ゴムを含む。ゴムとしては、例えば、フッ素ゴム(FKM);ニトリルブタジエンゴム(NBR);アクリル酸エステルと架橋性モノマーを共重合してなるアクリルゴム(ACM);アクリル酸エステル、エチレンおよび架橋性モノマーを共重合してなるアクリルゴム(AEM);アクリル酸エステル、アクリロニトリルおよび架橋性モノマーを共重合してなるアクリルゴム(ANM);エチレンプロピレンゴム(EPDM);水素化ニトリルブタジエンゴム(HNBR);シリコーンゴム(VMQ)等が挙げられる。これらは、1種類を単独で用いてもよく、複数種類を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。また、前記ゴムは、フッ素ゴム(FKM)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、またはアクリルゴム(ACM)のうちの少なくとも1種類を含むことが好ましい。
また、本発明の一実施形態に係る導電性ゴム組成物は、カーボンナノチューブを含む。カーボンナノチューブとしては、単層カーボンナノチューブまたは多層カーボンナノチューブが挙げられる。導電性を重視する場合には単層カーボンナノチューブが好適であり、コストを重視する場合には多層カーボンナノチューブが好適である。カーボンナノチューブの平均直径は特に限定されないが、1nm以上であることが好ましい。一方、平均直径は100nm以下であることが好ましく、50nm以下であることがより好ましく、20nm以下であることがさらに好ましい。アスペクト比(平均長さ/平均直径)は特に限定されないが、100~100000であることが好ましい。単層カーボンナノチューブとしては日本ゼオン株式会社製「ZEONANO SG101」、オクサイアル社製「TUBALL」等が挙げられる。多層カーボンナノチューブとしては、CNano社製「FloTube 7000」、「FloTube 9000」、ナノシル社製「NC7000」等が挙げられる。
カーボンナノチューブの含有量の下限値は、ゴム100重量部に対して0.45重量部以上であり、好ましくは0.5重量部以上であり、より好ましくは0.8重量部以上であり、さらに好ましくは1.0重量部以上であり、より一層好ましくは1.6重量部以上である。カーボンナノチューブの含有量の上限値は、ゴム100重量部に対して4.5重量部以下であり、好ましくは4.0重量部以下であり、より好ましくは3.5重量部以下であり、さらに好ましくは3.0重量部以下である。カーボンナノチューブの含有量が0.45重量部以上であれば、充分な導電性をゴム成形品に与えられる。カーボンナノチューブの含有量が4.5重量部以下であれば、充分な着色性をゴム成形品に与えられる。
さらに、本発明の一実施形態に係る導電性ゴム組成物は、着色剤を含む。本発明において使用可能な着色剤としては特に限定されず、従来公知の各種着色剤を使用できる。着色剤としては、顔料、染料等が挙げられるが、顔料を使用することが好ましい。
顔料としては、例えば、有機顔料、無機顔料、蛍光顔料等が挙げられる。顔料の色相としては、茶色、白色、赤色、青色、黄色、緑色が挙げられる。これらの顔料は、1種類を単独で用いてもよく、複数種類を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。以下、茶色顔料を例に挙げて説明する。茶色顔料としては、例えば、ベンガラ(酸化第二鉄)等を使用することができる。
染料としては、例えば、反応染料、直接染料、蛍光染料等が挙げられる。染料の色相としては、茶色、白色、赤色、青色、黄色、緑色が挙げられる。これらの染料は、1種類を単独で用いてもよく、複数種類を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
着色剤の含有量の下限値は、得られるゴム成形品を十分に着色する観点から、ゴム100重量部に対して0.7重量部以上であることが好ましく、1.0重量部以上であることがより好ましく、3.0重量部以上であることがさらに好ましい。着色剤の含有量の上限値は、得られるゴム成形品の物性の観点から、ゴム100重量部に対して25重量部以下であることが好ましく、20重量部以下であることがより好ましく、15重量部以下であることがさらに好ましい。
本発明の一実施形態に係る導電性ゴム組成物は、色調および導電性の観点から、白色系充填剤を含むことが好ましい。白色系充填剤としては特に限定されず、ゴム組成物において通常使用される充填剤が挙げられる。このような充填剤としては、シリカ、クレー、炭酸カルシウム、珪藻土、ウォラストナイト、硫酸バリウム、酸化チタンなどの無機充填剤、セルロース粉、再生ゴム、粉末ゴムなどの有機充填剤が挙げられる。これらのうち、無機充填剤が好ましく、接着性の向上の観点から、シリカ、クレー、炭酸カルシウム、珪藻土がより好ましい。これらの白色系充填剤は、1種類を単独で用いてもよく、複数種類を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
白色充填剤の含有量の下限値は、得られるゴム成形品の色調および導電性の観点から、ゴム100重量部に対して3重量部以上であることが好ましく、5重量部以上であることがより好ましい。白色系充填剤の上限値は、得られるゴム成形品のゴム物性の観点から、ゴム100重量部に対して100重量部以下であることが好ましく、75重量部以下であることがより好ましく、50重量部以下であることがさらに好ましい。
本発明の一実施形態に係る導電性ゴム組成物は、本発明の効果が阻害されない範囲において、ゴム、カーボンナノチューブ、着色剤以外の他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、上記の白色系充填剤の他に、加工助剤、加硫剤、加硫助剤、共架橋剤、加硫促進剤、加硫遅延剤、接着剤、受酸剤、着色剤、フィラー、可塑剤、老化防止剤、カップリング剤、腐食防止剤、タッキーファイヤーなど、各種の添加剤が挙げられる。
≪2.ゴム成形品≫
本発明の一実施形態に係るゴム成形品は、前記導電性ゴム組成物を加硫成形することにより得ることができる。ゴム組成物の成形方法としては、射出成形、押出成形、圧縮成形、ロール成形などが挙げられる。中でも射出成形および圧縮成形が好適である。このとき、導電性ゴム組成物を予め成形した後に加硫させてもよいし、導電性ゴム組成物の成形と同時に加硫させてもよい。また、導電性ゴム組成物の成形と同時に加硫させ、その後さらに二次加硫させてもよい。加硫温度は、通常150~230℃であることが好ましい。加硫時間は、通常0.1~60分である。加硫させるための加熱方法としては、ヒーター加熱、スチーム加熱、オーブン加熱、熱風加熱などのゴムの加硫に用いられる一般的な方法が用いられる。
また、ゴム成形品の形状や寸法などによっては、表面が加硫していても内部まで十分に加硫していない場合があるので、さらに加熱して二次加硫を行ってもよい。
加硫(架橋)の方法は特に限定されず、ポリオール加硫、硫黄加硫、過酸化物加硫、アミン加硫、トリアジン加硫、エポキシ基による架橋などが挙げられる。ポリオール加硫する際の加硫剤としては、ビスフェノール系化合物が用いられる。硫黄加硫する際の加硫剤としては、硫黄や硫黄含有化合物が用いられる。また、過酸化物加硫する際の加硫剤としては有機過酸化物が用いられる。このとき用いられる加硫剤の量はゴム100重量部に対して通常0.1~10重量部である。加硫促進剤の量はゴム100重量部に対して通常0.1~10重量部である。
前記ゴム成形品の用途は、特に限定されない。本発明の一実施形態に係るゴム成形品は、導電性、および着色による識別が求められる製品に用いることが好ましい。このような製品の例としては、軸受用シール、ガスケット等が挙げられる。
≪3.ゴム成形品の物性≫
(体積抵抗率)
本発明の一実施形態に係るゴム成形品の体積抵抗率は、導電性の観点から、1×10Ω・cm以下であることが好ましく、1×10Ω・cm以下であることがより好ましく、1×10Ω・cm以下であることがさらに好ましい。ここでいう体積抵抗率とは、JIS K6271-2方法3に準拠した測定で得られる値である。
(色調)
本発明の一実施形態に係るゴム成形品の色調は、L*値、a*値、およびb*値を用いて評価でき、これらの値は色差計を用いて測定できる。ここで、L*値が大きいほど、ゴム成形品の黒色味が抑えられていることを意味し、すなわち着色性が高いことを意味する。前記ゴム成形品のL*値は、着色性の観点から18.0以上であることが好ましく、18.5以上であることがより好ましい。
(その他の物性)
本発明の一実施形態に係るゴム成形品の硬度の下限値は、50以上であることが好ましく、60以上であることがより好ましく、65以上であることがさらに好ましい。ゴム成形品の硬度の上限値は、87以下であることが好ましく、86以下であることがより好ましい。本明細書において、硬度は、JIS K6253に準拠した方法により、タイプAデュロメータを用いて測定する。
本発明の一実施形態に係るゴム成形品の引張強さの下限値は、8.0MPa以上であることが好ましく、8.2MPa以上であることがより好ましく、8.4MPa以上であることがさらに好ましい。本発明の一実施形態に係るゴム成形品の引張強さの上限値は、例えば、15.5MPa以下でありうる。
本発明の一実施形態に係るゴム成形品の伸びの下限値は、70%以上であることが好ましく、75%以上であることがより好ましく、78%以上であることがさらに好ましい。本発明の一実施形態に係るゴム成形品の伸びの上限値は、例えば、450%以下でありうる。
≪4.導電性ゴム組成物の製造方法≫
本発明の一実施形態に係る導電性ゴム組成物は、ゴムと、カーボンナノチューブと、着色剤とを混錬する混練工程を含む。前記混練工程において、前記の成分を混合する方法は特に限定されず、オープンロール、ニーダ、バンバリーミキサ、インターミキサ、押出機等を用いて混練することができる。中でも、オープンロールまたはニーダを用いて混練することが好ましい。混練時の温度は20~160℃とすることが好ましい。
≪5.まとめ≫
本発明には、下記の構成が含まれている。
<1>
ゴムと、カーボンナノチューブと、着色剤とを含み、
前記ゴム100重量部に対して、前記カーボンナノチューブの含有量が0.45~4.5重量部である、導電性ゴム組成物。
<2>
前記ゴムが、フッ素ゴム、ニトリルブタジエンゴム、またはアクリルゴムのうちの少なくとも1種類である、<1>に記載の導電性ゴム組成物。
<3>
前記ゴム100重量部に対して、前記着色剤の含有量が0.7~25重量部である、<1>または<2>に記載の導電性ゴム組成物。
<4>
前記着色剤が、顔料である、<1>または<3>に記載の導電性ゴム組成物。
<5>
少なくとも1種類の白色系充填剤をさらに含む、<1>~<4>のいずれか1つに記載の導電性ゴム組成物。
<6>
前記ゴム100重量部に対して、前記白色系充填剤の含有量が3~100重量部である、<5>に記載の導電性ゴム組成物。
<7>
<1>~<6>のいずれか1つに記載の導電性ゴム組成物からなる、ゴム成形品。
<8>
体積抵抗率が、1×10Ω・cm以下であることを特徴とする、<7>に記載のゴム成形品。
<9>
色差計を用いて測定したL値が、18.0以上であることを特徴とする、<7>に記載のゴム成形品。
<10>
ゴムと、カーボンナノチューブと、着色剤とを混練する混練工程を含み、
前記混練工程において、前記ゴム100重量部に対して、前記カーボンナノチューブを0.45~4.5重量部混練させることを特徴とする、導電性ゴム組成物の製造方法。
以下に、本発明の一実施形態を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〔実施例および比較例で使用した材料〕
●ゴム
・フッ素ゴム(FKM):ケマーズ社製の「Viton A-500」
・ニトリルブタジエンゴム(NBR):アランセオ社製の「クライナック3345F」
・アクリルゴム(ACM):日本ゼオン株式会社製の「Nipol AR31」
●導電性充填剤
・カーボンナノチューブ:オクサイアル社製の「TUBALL 01RW02」
・カーボンブラック:ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製の「ケッチェンブラック」
・カーボンファイバー:帝人株式会社製の「HT M100 40MU」
●白色系充填剤
・シリカ:東ソー・シリカ株式会社製の「Nipsil VN3」
・酸化チタン:堺化学工業株式会社製の「TITON A-110」
・硫酸バリウム:堺化学工業株式会社製の「沈降性硫酸バリウム」
・クレー:R.T.Vanderbilt Company, Inc.製の「デキシークレー」
●着色剤
・顔料:レジノカラー工業株式会社製の「レジノブラウン」
〔実施例1〕
表1に示す組成の混合物または一部マスターバッチ化したものを、オープンロールを用いて温度40~70℃で15~30分間混練し、厚さ2.0~3.0mmの未加硫ゴムシートを作製した。得られた未加硫ゴムシートを、170℃で10分間プレス加硫して厚さ2mmの加硫ゴムシートを得た。さらに、得られた加硫ゴムシートを必要に応じて2次加硫した。
〔測定・評価方法〕
(体積抵抗値)
JIS K6271-2方法3に準拠した方法により、得られた加硫ゴムシートの体積抵抗値を測定した。
(色調)
得られた加硫ゴムシートの色調について、色差計(x-rite社製のRM200QCポータブル色差計)を使用してL*値、a*値、b*値を測定した。また、目視でも加硫ゴムシートの色を確認した。
(硬度)
JIS K6253に準拠した方法により、得られた加硫ゴムシートの硬度を測定した。具体的には、前記加硫ゴムシートを3枚重ね、タイプAデュロメータを用いて23℃で測定を行い、ピーク値を読み取った。
(引張強さ・伸び)
得られた加硫ゴムシートの引張強さは、引張試験によって測定した。引張試験は、JIS K6251に準拠して行った。具体的には、前記加硫ゴムシートを用いて、23℃、引張速度500mm/分で、引張強さ(MPa)および伸び(%)を測定した。
〔実施例2~14、比較例1~6〕
成分の種類および量を表1および2に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして未加硫ゴムシートおよび加硫ゴムシートを得た。そして、得られた加硫ゴムシートについて実施例1と同様の測定および評価を行った。
〔結果〕
実施例1~14は、比較例1~6と比べて導電性および着色性に優れることが確認できた。より具体的には、以下に説明する。
実施例6は、比較例1と比べて体積抵抗率が小さかった。すなわち、カーボンナノチューブの含有量を0.5重量部以上とすることにより、得られるゴム成形品は導電性に優れることが確認できた。このことから、カーボンナノチューブの含有量を0.45重量部以上程度とすれば、得られるゴム成形品は導電性に優れることが示唆される。
比較例2は、実施例7と比べて色差計を用いて測定したL値が低く、かつ、色が黒色であることが目視で確認できた。すなわち、カーボンナノチューブの含有量を4.0重量部以下とすることにより、得られるゴム成形品は着色可能であることが確認できた。このことから、カーボンナノチューブの含有量を4.5重量部以下程度とすれば、得られるゴム成形品は着色可能であることが示唆される。
比較例3は、実施例8と比べて色差計を用いて測定したL値が低く、色が黒色であることが目視で確認できた。すなわち、ゴム成形品の着色性の観点からは、着色剤の含有量の下限は、0.5重量部と1重量部の間(例えば、0.7重量部以上または1重量部以上)に設定することが好ましいことが分かった。
実施例9は、比較例4と比べて硬度および引張強さが優れる傾向にあった。すなわち、ゴム成形品の硬度および引張強さの観点からは、着色剤の含有量の上限は、20重量部と30重量部の間(例えば、25重量部以下または20重量部以下)に設定することが好ましいことが分かった。
比較例5は、実施例1~14と比べて色差計を用いて測定したL値が低く、かつ、色が黒色であることが目視で確認できた。このことから、導電性充填剤としてケッチェンブラックを使用すると、カーボンナノチューブを使用したときのように、得られるゴム成形品を着色できないことが確認できた。
比較例6は、実施例1~14と比べて色差計を用いて測定したL値が低く、かつ、色が黒色であることが目視で確認できた。さらに、比較例6は、実施例1~14と比べて体積抵抗率が高かった。これらのことから、導電性充填剤としてカーボンファイバーを使用すると、カーボンナノチューブを使用したときのように、得られるゴム成形品を着色できず、かつ導電性にも劣ることが確認できた。
なお、比較例6は、特許文献1の実施例の追試に当たる。同文献には、アクリロニトリルブタジエンゴムおよびカーボンファイバーを含有する組成物からなる導電性色ゴムが開示されている。特許文献1には、組成物の体積固有抵抗値が10Ωcmであり、着色剤を加えることにより所望の色が得られた旨が記載されている。しかし、本発明者らが追試したところ、前記導電性色ゴムの導電性および着色性は特許文献1に記載されているほど優れてはおらず、少なくとも実施例に係るゴム成形品よりは劣っていた。
実施例2と実施例3~5とを比較すると、導電性ゴム組成物におけるカーボンナノチューブの含有量が同じである場合には、白色系充填剤を含有させることにより、得られるゴム成形品の着色性および導電性が向上することが分かる。このことから、着色性および導電性を両立させるためには、導電性ゴム組成物に白色系充填剤を含有させることが好ましいことが分かる。
実施例13、14から分かるように、ゴムの種類をニトリルブタジエンゴムまたはアクリルゴムに変更しても、同様に、導電性および着色性が両立している導電性ゴム組成物が得られた。この結果から、フッ素ゴム、ニトリルブタジエンゴムまたはアクリルゴム以外のゴムを使用しても、同様に、導電性および着色性が両立している導電性ゴム組成物が得られるであろうことが示唆される。
本発明は、例えば、軸受け等のシールに利用することができる。

Claims (10)

  1. ゴムと、カーボンナノチューブと、着色剤とを含み、
    前記ゴム100重量部に対して、前記カーボンナノチューブの含有量が0.45~4.5重量部である、導電性ゴム組成物。
  2. 前記ゴムが、フッ素ゴム、ニトリルブタジエンゴム、またはアクリルゴムのうちの少なくとも1種類である、請求項1に記載の導電性ゴム組成物。
  3. 前記ゴム100重量部に対して、前記着色剤の含有量が0.7~25重量部である、請求項1に記載の導電性ゴム組成物。
  4. 前記着色剤が、顔料である、請求項1に記載の導電性ゴム組成物。
  5. 少なくとも1種類の白色系充填剤をさらに含む、請求項1に記載の導電性ゴム組成物。
  6. 前記ゴム100重量部に対して、前記白色系充填剤の含有量が3~100重量部である、請求項5に記載の導電性ゴム組成物。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の導電性ゴム組成物からなる、ゴム成形品。
  8. 体積抵抗率が、1×10Ω・cm以下であることを特徴とする、請求項7に記載のゴム成形品。
  9. 色差計を用いて測定したL値が、18.0以上であることを特徴とする、請求項7に記載のゴム成形品。
  10. ゴムと、カーボンナノチューブと、着色剤とを混練する混練工程を含み、
    前記混練工程において、前記ゴム100重量部に対して、前記カーボンナノチューブを0.45~4.5重量部混練させることを特徴とする、導電性ゴム組成物の製造方法。
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