JP2024034465A - 光電変換素子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】側面方向からの透湿抑制性能に優れ、透湿に起因した光電変換素子の性能劣化を抑制可能な光電変換素子を提供する。【解決手段】基材と、前記基材の表面上に形成された導電膜と、前記導電膜の表面上に形成された、発電層と集電電極とを積層してなる積層体とを含み、前記積層体の周囲の少なくとも一部が、重量平均分子量が5,000以上150,000以下の水素化重合体から形成してなる保護層で覆われている、光電変換素子。【選択図】図1A

Description

本発明は、光電変換素子およびその製造方法に関する。
光エネルギーを電力に変換する光電変換素子として、太陽電池が注目されている。太陽電池には、例えばペロブスカイト化合物を発電層として用いたペロブスカイト太陽電池などの種々のタイプがある。
このような光電変換素子では、光電変換層を樹脂製の封止材で覆って封止することが行われている。例えば、特許文献1には、電極と、対向電極と、前記電極と前記対向電極との間に配置された光電変換層とを有する積層体、前記対向電極上を覆って前記積層体を封止する封止材、並びに、前記積層体の受光面側および受光面側とは反対側の裏面側に設けられた基板を有する太陽電池であって、前記光電変換層は、一般式R-M-X(但し、Rは有機分子、Mは金属原子、Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子である。)で表される有機無機ペロブスカイト化合物を含み、前記封止材は、ポリイソブチレン、ポリイソプレン及びポリブタジエンからなる群より選択される少なくとも1種の骨格を有する樹脂を含むことを特徴とする太陽電池が記載されている。
国際公開第2016/060182号
しかしながら、従来の光電変換素子では封止材の透湿防止性能が低く、基板で保護された受光面側および裏面側からの透湿を抑止できても、封止材で保護された側面方向からの透湿の抑止が不十分であり、透湿に起因した光電変換素子の性能劣化が生じやすい。したがって、光電変換素子において、封止材の側面方向からの透湿を抑制する点において、改善の余地があった。
そこで本発明は、側面方向からの透湿抑制性能に優れ、透湿に起因した光電変換素子の性能劣化を抑制可能な光電変換素子およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決することを目的として鋭意検討を行った。その結果、本発明者らは、重量平均分子量が所定範囲の水素化重合体が水に対するバリア性能が高く、光電変換素子の保護層として用いることで側面方向からの透湿を抑制して光電変換素子の性能劣化を抑制できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明は、以下を提供する。
[1]基材と、前記基材の表面上に形成された導電膜と、前記導電膜の表面上に形成された、発電層と集電電極とを積層してなる積層体とを含み、
前記積層体の周囲の少なくとも一部が、重量平均分子量が5,000以上150,000以下の水素化重合体から形成してなる保護層で覆われている、光電変換素子。
[2]前記水素化重合体が、水素化された芳香環又は水素化されたジエン骨格を持つ重合体である、上記[1]に記載の光電変換素子。
[3]前記水素化重合体が、ケイ素原子含有極性基で変性されていてもよい水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体である、上記[1]または[2]に記載の光電変換素子。
[4]前記水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体が、非芳香族性の炭素-炭素不飽和結合と芳香族性の炭素-炭素不飽和結合の両方を水素化した構造を有する、上記[3]に記載の光電変換素子。
[5]前記保護層の少なくとも一部を覆うように形成された封止層を更に含む、上記[1]~[4]のいずれかに記載の光電変換素子。
[6]前記封止層が、前記保護層と同じ水素化重合体を含む、上記[5]に記載の光電変換素子。
[7]基材と、前記基材の表面上に形成された導電膜と、前記導電膜の表面上に形成された、発電層と集電電極とを積層してなる積層体とを含む光電変換素子の製造方法であって、
前記積層体の周囲の少なくとも一部を、重量平均分子量が5,000以上150,000以下の水素化重合体からなる保護層で被覆する工程を含む、光電変換素子の製造方法。
[8]前記工程が、保護層形成材料である前記水素化重合体が溶解した溶液を塗布することと、塗布した前記溶液を乾燥することとを含む、上記[7]に記載の光電変換素子の製造方法。
[9]前記工程が、前記集電電極側から前記水素化重合体の樹脂膜を熱プレスすることを含む、上記[7]に記載の光電変換素子の製造方法。
本発明によれば、側面方向からの透湿抑制性能に優れ、透湿に起因した光電変換素子の性能劣化を抑制可能な光電変換素子およびその製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る光電変換素子の構成を概略的に示した断面図(図1Cにおける断面A-A’での断面図)である。 本発明の一実施形態に係る光電変換素子の構成を概略的に示した断面図(図1Cにおける断面B-B’での断面図)である。 本発明の一実施形態に係る光電変換素子の構成を概略的に示した上面図である。 本発明の一実施形態に係る光電変換素子の構成を概略的に示した断面図である。 本発明の一実施形態に係る光電変換素子の構成を概略的に示した断面図である。 本発明の一実施形態に係る光電変換素子の構成を概略的に示した断面図である。 本発明の一実施形態に係る光電変換素子の構成を概略的に示した断面図である。 本発明の一実施形態に係る光電変換素子の構成を概略的に示した断面図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。ここで、本発明に係る光電変換素子は、特に限定されることなく、例えば、ペロブスカイト太陽電池として用いることができる。また、本発明に係る光電変換素子の製造方法によれば、特に限定されることなく、例えば、ペロブスカイト太陽電池として用いることができる光電変換素子を製造することができる。
(光電変換素子)
本発明の光電変換素子は、基材と、前記基材の表面上に形成された導電膜と、前記導電膜の表面上に形成された、発電層と集電電極とを積層してなる積層体とを含み、ここで、前記積層体の周囲の少なくとも一部が、重量平均分子量が5,000以上150,000以下の水素化重合体から形成してなる保護層で覆われていることを特徴とする。
<基材>
本発明の光電変換素子における「基材」とは、光電変換素子の基体となる受光面側基板を形成する基材である。光電変換素子にエネルギー源となる光が入射できるようにするため、基材を形成する材料は、透明であることが好ましい。ここで、「透明」とは、少なくとも光電変換素子の光吸収波長域の何れかの波長域で透過率が50%以上あることを指す。透過率は紫外可視分光光度計等を用いて測定できる。また、光電変換素子からの漏電を防止するため、基材を形成する材料は、非導電性であることが好ましい。また、基材を形成する材料は、非透湿性であることが好ましい。基材を形成する材料としては、例えば、ガラス又は合成樹脂からなる基板、合成樹脂からなるフィルムなどが挙げられるが、上記の性質を満たす観点から、ガラスが好ましい。
基材を構成するガラスとしては、例えば、ソーダガラスなどの無機質製のガラスが挙げられる。
また、基材を構成する合成樹脂としては、例えば、ポリアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂などが挙げられる。中でも、薄く、軽く、かつフレキシブルな光電変換素子100が得られる観点からは、合成樹脂として、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)が好ましい。
基材の厚さは特に限定されず、基材としての形状を維持できる厚さであればよい。基材の厚さは、例えば、0.1mm以上10mm以下とすることができる。
<導電膜>
本発明の光電変換素子における基材の内側(発電層と集電電極との積層体側)表面に電極としての機能を付与させるため、基材の内側表面上には導電膜が形成される。光電変換素子にエネルギー源となる光が入射するために、導電膜を形成する材料は、透明であることが好ましい。導電膜は、基材の表面上に形成された金属酸化物からなる膜であることが好ましい。
導電膜を構成する金属酸化物としては、例えば、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化スズ(SnO)、酸化インジウム(In23)、スズドープ酸化インジウム(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム/酸化亜鉛(IZO)、酸化ガリウム/酸化亜鉛(GZO)などが挙げられる。
導電膜の膜厚は、基材に対し所望の導電性を付与し得る膜厚であれば特に限定されず、例えば1nm以上1μm以下とすることができる。なお、導電膜は、基材の表面全体に形成されていてもよく、基材の表面の一部に形成されていてもよい。
前記導電層は、集電電極及び取り出し電極を形成する際に受光面側に形成されている導電膜と電気的に切断するために、レーザースクライブやエッチングにより、一部が除去されていてもよい。また光電変換素子を複数接続した直列型モジュールを作製する際には、集電電極が隣の光電変換素子の導電膜と電気的につながるように形成することが好ましい。
<発電層と集電電極との積層体>
本発明の光電変換素子において、導電膜の表面上には、発電層と集電電極とを積層してなる積層体が形成される。また、本発明の光電変換素子は、導電膜と発電層との間に第一導電層を更に含んでもよい。また、本発明の光電変換素子は、発電層の基材と反対側の面に第二導電層を更に含んでもよい。
<<第一導電層>>
「第一導電層」とは、導電膜と発電層との間に任意で存在する電荷輸送層として機能する層である。第一導電層は、n型半導体から構成される電子輸送層またはp型半導体から構成されるホール輸送層であってもよい。一般的に電子輸送層やホール輸送層として用いられており、エネルギー準位などの観点から電荷の移動に問題が無いものであればいかなる材料をも用いることができる。具体的には、n型半導体としては、例えば、二酸化チタン(TiO)、酸化スズ(SnO)、フラーレン誘導体等が挙げられる。p型半導体としては、例えば、Spiro-OMeTAD、リチウムビス(トリフルオロメタン)スルホンイミド、トリス(2-(1H-ピラゾール-1-イル)-4-tert-ブチルピリジン)コバルト(III)トリ[ビス(トリフルオロメタン)スルホンイミド]、4-tert-ブチルピリジン、2PACz、MeO-2PACz、Me-4PACz、N,N,N’,N’-テトラ([1,1’-ビフェニル]-4-イル)[1,1’:4’,1’’-テルフェニル]-4,4’’-ジアミン、N,N,N’,N’-テトラフェニルベンジジン、5,6,11,12-テトラフェニルナフタセン、2,2’,7,7’-テトラキス(ジ-p-トリルアミノ)-9,9’-スピロビ[フルオレン]、2,7-ビス[N-(1-ナフチル)アニリノ]-9,9-ジメチルフルオレン、フタロシアニン亜鉛、2,2’,7,7’-テトラキス(ジフェニルアミノ)-9,9’-スピロビ[9H-フルオレン]、6,13-ビス(トリイソプロピルシリルエチニル)ペンタセン、6,13-ビス(トリイソプロピルシリルエチニル)ペンタセンが挙げられる。また、第一導電層は、n型半導体またはp型半導体から構成される1つの層であってもよく、下地層及び多孔質半導体層(いずれもn型半導体またはp型半導体として作用する)から構成される2以上の層から形成されていてもよい。なお、第一導電層の厚さは特に限定されず、例えば、6nm以上1000nm以下とすることができる。
-下地層-
下地層は、任意に設けられる層である。下地層を設けることで、基材や導電膜が多孔質半導体層に直接接触することが防止される。これにより、起電力の損失が防止されるため、光電変換素子の光電変換効率を向上させることができる。
下地層は、例えば、n型半導体またはp型半導体から構成されるものであれば、多孔質膜であってもよく、緻密膜であってもよいが、基材や導電膜が多孔質半導体層と接触するのを十分に防ぐ観点からは、下地層は、非多孔質の緻密膜であることが好ましい。なお、下地層の厚さは特に限定されず、例えば、1nm以上500nm以下とすることができる。また、下地層は、任意に、n型半導体またはp型半導体以外の絶縁体材料を、下地層のn型半導体またはp型半導体としての性質を損なわない割合で含んでいてもよい。
-多孔質半導体層-
多孔質半導体層は、多孔質状の層である。第一導電層が多孔質半導体層を含むことで、光電変換素子の光電変換効率をより向上させることができる。
多孔質半導体層の厚さは、特に限定されないが、通常5nm以上、好ましくは10nm以上であり、通常500nm以下、好ましくは100nm以下である。多孔質半導体層は、1つの層から形成されていてもよく、複数の層から形成されていてもよい。
<<発電層>>
「発電層」とは、光を吸収することにより起電力を発生させる材料から形成される層である。発電層を形成する材料としては、例えば、ペロブスカイト化合物が挙げられる。発電層は、好ましくは、ペロブスカイト化合物を含む層であり、より好ましくは、ペロブスカイト化合物からなる層(ペロブスカイト層)である。
発電層を形成するペロブスカイト化合物としては、特に限定されず、公知のペロブスカイト化合物を用いることができる。具体的には、例えば、CH3NH3PbI3、CH3NH3PbBr3、(CH3(CH2CHCH3NH32PbI4[n=5~8]、(C6524NH32PbBr4などの鉛系ペロブスカイト化合物や、非鉛系のペロブスカイト化合物等が挙げられる。発電層を構成するペロブスカイト化合物は鉛系や非鉛系のペロブスカイト化合物に限定されず、ペロブスカイト構造を形成し発電層としての機能する化合物であればよい。
発電層の厚さは、特に限定されないが、好ましくは100nm以上、より好ましくは200nm以上であり、好ましくは1μm以下、より好ましくは800nm以下である。発電層の厚さを100nm以上とすることで、発電層の起電力を高めることができる
<<第二導電層>>
「第二導電層」とは、発電層と集電電極との間に任意で存在する電荷輸送層として機能する層である。第二導電層は、第一導電層とは逆の極性を有する電荷輸送層が好ましい。即ち、第一導電層がn型半導体から構成される電子輸送層である場合、第二導電層は、p型半導体から構成されるホール輸送層が好ましく、第一導電層がp型半導体から構成されるホール輸送層である場合、第二導電層は、n型半導体から構成される電子輸送層が好ましい。n型半導体およびp型半導体の例は、上述したものが挙げられる。また、第二導電層として用い得る電荷輸送層の構造等の詳細は、第一導電層で説明したものと同じであるから、説明を省略する。なお、第二導電層の厚さは特に限定されず、例えば、1nm以上500nm以下とすることができる。
第一導電層および第二導電層は、例えば、第一導電層または第二導電層を形成する材料が溶媒中に溶解(「溶解」には「分散」を含む)した溶液を発電層の表面に塗布し、次いで、乾燥することによって形成してもよい。塗布方法としては、例えば、スピンコート法、スプレー法が挙げられる。乾燥方法としては、例えば、加熱、風乾など材料に適した方法を用いることが好ましい。
<<集電電極>>
「集電電極」とは、任意で第二導電層を介して、発電層上に設けられた、発電層によって光電変換された電力を集約する電極である。集電電極は、例えば、金属薄膜であってもよい。集電電極を形成する金属としては、例えば、金(Au)、銀(Ag)等の高導電性金属が挙げられる。また、集電電極は、任意で設けられた取り出し電極と電気的に接続されてもよい。
<保護層>
「保護層」とは、発電層と集電電極とを積層してなる積層体の周囲の少なくとも一部を覆うことによって、当該積層体を保護するための層である。保護層は、接着性、防湿性を有する観点から、重量平均分子量が5,000以上150,000以下の水素化重合体から形成される。重量平均分子量が5,000以上150,000以下の水素化重合体は、水に対するバリア性能が高く、光電変換素子の保護層として用いることで側面方向からの透湿を抑制して光電変換素子の性能劣化を抑制できる。また、製造時の流動性を付与する観点から、保護層には、保護層の形成や封止層の形成を容易にする添加剤(可塑剤、流動パラフィン等)が更に含まれていてもよい。
<<水素化重合体>>
保護層を形成する「水素化重合体」とは、任意の不飽和結合含有重合体の水素化物に相当する構造を有する重合体である。なお、「水素化重合体」、「水素化物」等という場合は、実際に水素化反応によって得られた化合物のみならず、水素化反応によって得られた化合物に相当する構造を有する化合物も指す。
水素化重合体としては、不飽和結合含有単量体単位を含む重合体の水素化物、複数種類の不飽和結合含有単量体単位を含む共重合体の水素化物、一種以上の不飽和結合含有単量体単位と一種以上の不飽和結合非含有単量体単位とを含む共重合体の水素化物が挙げられる。ここで、共重合体としては、ランダム共重合体およびブロック共重合体が挙げられる。
水素化重合体としては、水素化された芳香環又は水素化されたジエン骨格を持つ重合体が好ましい。
水素化された芳香環を持つ重合体を形成する単量体単位としては、例えば、水素化スチレンまたはその誘導体に由来する単量体単位、水素化ビニルナフタレンまたはその誘導体に由来する単量体単位が挙げられる。
水素化されたジエン骨格を持つ重合体を形成する単量体単位としては、例えば、水素化されたブタジエン由来単量体単位、水素化されたイソプレン由来単量体単位、水素化された2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン由来単量体単位、水素化された1,3-ペンタジエン由来単量体単位が挙げられる。なお、水素化重合体は未水添の芳香環または未水添のジエン骨格を一部に有していてもよい。
また、水素化重合体は、ケイ素原子含有極性基で変性されていてもよい。また、水素化重合体としては、ケイ素原子含有極性基で変性されていてもよい水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体がより好ましい。即ち、水素化重合体は、水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体と、水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体のケイ素原子含有極性基による変性物とからなる群より選ばれる1種類以上であることがより好ましい。また、水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体は、非芳香族性の炭素-炭素不飽和結合と芳香族性の炭素-炭素不飽和結合の両方を水素化した構造を有することが更に好ましい。
水素化重合体の例としては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体、ブタジエン-イソプレン共重合体、ブタジエン-(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体、ブタジエン-(メタ)アクリル酸アルキルエステル-アクリロニトリル共重合体、ブタジエン-(メタ)アクリル酸アルキルエステル-アクリロニトリル-スチレン共重合体などの、ジエン系共重合体;ブチレン-イソプレン共重合体;スチレン-ブタジエンランダム共重合体、スチレン-イソプレンランダム共重合体、スチレン-ブタジエンブロック共重合体、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体、スチレン-イソプレンブロック共重合体、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体などの、芳香族ビニル化合物-共役ジエン共重合体;低結晶性ポリブタジエン;スチレングラフトエチレン-プロピレンエラストマー;熱可塑性ポリエステルエラストマー;エチレン系アイオノマー;の水素化物に相当する構造を有する重合体を挙げることができる。熱可塑性エラストマーは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
水素化重合体としては、水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体が、本発明の所望の効果を得るためには好ましい。水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体とは、芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体の水素化物を表す。即ち、水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体は、芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体の非芳香族性の炭素-炭素不飽和結合、芳香属性の炭素-炭素不飽和結合、又はこれらの両方の、一部又は全部を水素化して得られる構造を有する重合体を表す。ただし、前記の水素化物は、その製造方法によっては限定されず、水素化物に相当する構造を有する重合体も、「水素化物」に含まれる。
芳香族ビニル化合物としては、スチレン及びその誘導体;ビニルナフタレン及びその誘導体;が好ましい。工業的な入手の容易さから、スチレンを用いることが特に好ましい。他方、共役ジエンとしては、鎖状共役ジエン(直鎖状共役ジエン、分岐鎖状共役ジエン)が好ましい。共役ジエンの好ましい例としては、1,3-ブタジエン、イソプレン(2-メチル-1,3-ブタジエン)、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエンが挙げられる。これらの中でも、工業的な入手の容易さから1,3-ブタジエン、イソプレンが特に好ましい。
全芳香族ビニル単量体単位が芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体の全体に占める質量分率をwとし、全共役ジエン単量体単位が芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体の全体に占める質量分率をwとした場合、wとwとの比(w/w)は、特定の範囲にあることが好ましい。具体的には、前記の比(w/w)は、好ましくは20/80以上、より好ましくは30/70以上であり、好ましくは60/40以下、より好ましくは55/45以下である。前記の比w/wが前記範囲の下限値以上である場合、保護層の耐熱性を向上させることができる。また、上限値以下である場合、保護層の柔軟性を高めることができる。また、前記比(w/w)を前記範囲内とした場合、保護層がゴム弾性を持つ温度範囲を広げることができるので、光電変換素子が柔軟性を持つ温度範囲を広げることができる。
芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体としては、スチレン-ブタジエンブロック共重合体、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体、スチレン-イソプレンブロック共重合体、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体、及びこれらの混合物から選ばれる重合体が好ましい。これらのより具体的な例としては、特開平2-133406号公報、特開平2-305814号公報、特開平3-72512号公報、特開平3-74409号公報、及び国際公開第2015/099079号などの技術文献に記載されているものが挙げられる。
水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体の全不飽和結合の水素化率は、好ましくは90%以上、より好ましくは97%以上、特に好ましくは99%以上である。水素化率が高いほど、保護層の耐熱性及び耐光性を良好にできる。水素化物の水素化率は、H-NMRによる測定により求めることができる。
水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体の非芳香族性の炭素-炭素不飽和結合の水素化率は、好ましくは95%以上、より好ましくは99%以上である。非芳香族性の炭素-炭素不飽和結合の水素化率が高い場合、保護層の耐光性及び耐酸化性を更に高くできる。
水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体の芳香族性の炭素-炭素不飽和結合の水素化率は、好ましくは90%以上、より好ましくは93%以上、特に好ましくは95%以上である。芳香族性の炭素-炭素不飽和結合の水素化率が高い場合、水素化物のガラス転移温度が高くなるので、保護層の耐熱性を効果的に高めることができる。さらに、保護層の光弾性係数を下げて、レターデーションの発現を低減することができる。
水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体は、非芳香族性の炭素-炭素不飽和結合及び芳香族性の炭素-炭素不飽和結合の両方を水素化した構造を有することが特に好ましい。
水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体の特に好ましいブロックの形態は、共役ジエン重合体水素化物のブロック[B]の両端に芳香族ビニル重合体水素化物のブロック[A]が結合したトリブロック共重合体;重合体ブロック[A]の両端に重合体ブロック[B]が結合し、さらに、該両重合体ブロック[B]の他端にそれぞれ重合体ブロック[A]が結合したペンタブロック共重合体である。特に、[A]-[B]-[A]のトリブロック共重合体であることが、製造が容易であり且つ熱可塑性エラストマーとしての物性を所望の範囲とすることができるため、特に好ましい。
水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体は、例えば、国際公開第2015/099079号、特開2016-204217号公報に記載の方法で製造できる。
また、水素化重合体としては、ケイ素原子含有極性基で変性されていてもよい(即ち、ケイ素原子含有極性基を有してもよい)水素化重合体を用いてもよい。このような水素化重合体としては、ケイ素原子含有極性基で変性されていてもよい、水素化された芳香環又は水素化されたジエン骨格を持つ重合体が好ましく、ケイ素原子含有極性基で変性されていてもよい水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体がより好ましい。水素化重合体として、ケイ素原子含有極性基で変性された水素化重合体を用いた場合、保護層と他の部材との密着力を向上させることができる。
以下、前記の変性物を得る反応に用いる重合体を、適宜「反応前重合体」ということがある。前記の変性物は、例えば、反応前重合体と、単量体としてのケイ素原子含有極性基を有する化合物とのグラフト重合により得られる構造を有しうる。ただし、変性物は、その製造方法によっては限定されない。
ケイ素原子含有極性基としては、アルコキシシリル基が好ましい。ケイ素原子含有極性基としてアルコキシシリル基を有する化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ジメトキシメチルビニルシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、p-スチリルトリメトキシシラン、p-スチリルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、及び2-ノルボルネン-5-イルトリメトキシシランなどの、エチレン性不飽和シラン化合物が挙げられる。
反応前重合体とケイ素原子含有極性基を有する化合物とを反応させることにより、反応前重合体にケイ素原子含有極性基を導入し、ケイ素原子含有極性基を有する変性物を得ることができる。ケイ素原子含有極性基としてアルコキシシリル基を導入する場合、アルコキシシリル基の導入量は、反応前重合体100質量部に対し、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.2質量部以上、更に好ましくは0.3質量部以上であり、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下、更に好ましくは3質量部以下である。アルコキシシリル基の導入量が前記範囲に収まる場合、水分で分解されたアルコキシシリル基同士の架橋度が過剰に高くなることを抑制できるので、接着性を高く維持できる。アルコキシシリル基の導入に用いるアルコキシシリル基を有する物質、及び変性方法の例としては、国際公開第2015/099079号に記載されているものが挙げられる。
極性基の導入量は、H-NMRスペクトルにて計測しうる。また、極性基の導入量の計測の際、導入量が少ない場合は、積算回数を増やして計測しうる。
上述した重合体の中でも、本発明の所望の効果を顕著に得る観点では、水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体、及び、水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体のケイ素原子含有極性基による変性物、からなる群より選ばれる1種類以上が好ましい。中でも、水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体のケイ素原子含有極性基による変性物が特に好ましい。
水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体のケイ素原子含有極性基による変性物の中でも、ケイ素原子含有極性基としてアルコキシシリル基を導入した変性物が好ましい。一般に、水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体等の反応前重合体に、極性基としてアルコキシシリル基を導入することは、シラン変性と呼ばれることがある。シラン変性に際しては、反応前重合体にアルコキシシリル基を直接結合させてもよく、例えばアルキレン基などの2価の有機基を介して結合させてもよい。以下、反応前重合体のシラン変性により得られた重合体を「シラン変性物」ともいう。
よって、水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体のケイ素原子含有極性基による変性物としては、水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体のシラン変性物が好ましい。中でも、水素化スチレン-ブタジエンブロック共重合体のシラン変性物、水素化スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体のシラン変性物、水素化スチレン-イソプレンブロック共重合体のシラン変性物、及び水素化スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体のシラン変性物からなる群より選ばれる1種類以上のシラン変性物が特に好ましい。
水素化重合体の重量平均分子量(Mw)は、5,000以上が必要であり、好ましくは20,000以上、より好ましくは30,000以上、更に好ましくは35,000以上であり、200,000以下が必要であり、好ましくは150,000以下、より好ましくは100,000以下、更に好ましくは70,000以下である。水素化重合体の重量平均分子量は、テトラヒドロフランを溶媒としたゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより、ポリスチレン換算の値で測定しうる。また、水素化重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは4以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは2以下であり、好ましくは1以上である。水素化重合体の重量平均分子量Mw及び分子量分布Mw/Mnが前記の範囲にある場合、保護層の機械強度及び耐熱性を向上させることができる。
水素化重合体のガラス転移温度は、特に限定されないが、好ましくは40℃以上、より好ましくは70℃以上であり、好ましくは200℃以下、より好ましくは180℃以下、更に好ましくは160℃以下である。また、水素化重合体としてブロック共重合体を含むものを用いた場合には、それぞれの重合体ブロックの重量比率を変えてガラス転移温度を調整することにより、保護層の接着性と可撓性とのバランスを取ることができる。樹脂のガラス転移温度は、示差走査熱量計(DSC)を用いて、10℃/分で昇温して測定しうる。
<封止層>
「封止層」とは、保護層の少なくとも一部を覆うように形成された層であり、保護層および積層体を封止するための層である。封止層を形成する材料は、封止材料として用いられている一般的な重合体樹脂であってもよく、保護層の材料として例示した水素化重合体から選択してもよく、保護層と同じ水素化重合体を含む材料であってもよい。封止材料として用いられている一般的な重合体樹脂としては、例えば、アクリル系紫外線硬化樹脂等の光硬化樹脂、主剤と硬化剤とからなる二液混合反応型接着剤など、接着性を有し何らかの方法で硬化するものが挙げられる。
<カバー基板>
「カバー基板」とは、発電層と集電電極とを積層してなる積層体を、受光面側と反対側でカバーする基板である。カバー基板を形成する材料としては、受光面側基材の材料として例示したものが挙げられる。
<保護層および封止層の形成領域>
保護層7は、発電層4と集電電極6とを積層してなる積層体30の周囲の少なくとも一部を覆う。
本発明の光電変換素子100が封止層8を含む場合、側面方向からの透湿抑制性能を向上させる観点から、保護層7は少なくとも、発電層4と集電電極6とを積層してなる積層体30の側面全体を、基材1(導電膜2が存在する場合は、導電膜2)から集電電極6を超える高さまで覆うことが好ましい(図1、2、5、6)。この場合、封止層8は少なくとも、保護層7の側面全体を、基材1(導電膜2が存在する場合は、導電膜2)からカバー基板9までの高さまで覆うことが好ましい。
本発明の光電変換素子100が封止層8を含まない場合であっても、側面方向からの透湿抑制性能を向上させる観点から、保護層7は少なくとも、発電層4と集電電極6とを積層してなる積層体30の側面全体を、基材1(導電膜2が存在する場合は、導電膜2)からカバー基板9までの高さまで覆うことが好ましい(例、図3、図4)。
集電電極6の表面は、全体または一部が保護層7で覆われてもよく(図1、3)、封止層8で覆われてもよく(図6)、保護層7および封止層8の順に覆われてもよく(図5)、保護層7および封止層8のいずれでも覆われていなくてもよい(図2、4)。
(光電変換素子の製造方法)
前述した実施形態の光電変換素子の製造方法は特に限定されず、例えば、光電変換素子は、基材と、前記基材の表面上に形成された導電膜と、前記導電膜の表面上に形成された、発電層と集電電極とを積層してなる積層体の周囲の少なくとも一部を、重量平均分子量が5,000以上100,000以下の水素化重合体からなる保護層で被覆する工程(保護層被覆工程)を含む、光電変換素子の製造方法によって製造することができる。
ここで、保護層被覆工程は、保護層形成材料である前記水素化重合体が溶解した溶液を塗布することと、塗布した前記溶液を乾燥することとを含んでもよい。
あるいは、保護層被覆工程は、前記集電電極側から前記水素化重合体の樹脂膜を熱プレスすることを含んでもよい。
光電変換素子の製造方法は、上記保護層被覆工程に加えて、導電膜形成工程、第一導電層形成工程、発電層形成工程、第二導電層形成工程、集電電極形成工程、封止層被覆工程、カバー基板被覆工程を含んでもよい。以下、各工程について具体的に説明する。
<導電膜形成工程>
光電変換素子の製造方法は、基材の表面に導電膜を形成する工程を含んでもよい。導電膜の形成は、例えば、導電膜を形成する材料を含有する溶液またはペーストの基材の表面への塗布および乾燥によって行われてもよい。
<第一導電層形成工程>
光電変換素子の製造方法は、導電膜の表面に第一導電層を形成する工程を含んでもよい。第一導電層は、多孔質半導体層からなる単独層として形成されてもよく、下地層を形成した後で多孔質半導体層を形成することによって形成されてもよい。下地層の形成は、導電膜の表面に下地層を形成する材料を含有する溶液を塗布(例、スプレー熱分解法による吹き付け)することによって行われてもよい。多孔質半導体層の形成は、多孔質半導体層を形成する材料を含有する溶液を塗布(例、スピンコート法)した後加熱処理をすることによって行われてもよい。
<発電層形成工程>
光電変換素子の製造方法は、基材の表面(導電膜が存在しかつ第一導電層が存在しない場合は導電膜の表面、第一導電層が存在する場合は第一導電層の表面)に発電層を形成する工程を含んでもよい。発電層は、例えば、発電層を形成する材料(例、ペロブスカイト化合物)またはその前駆体が溶媒中に溶解(「溶解」には「分散」を含む)した溶液を基材の表面(導電膜が存在しかつ第一導電層が存在しない場合は導電膜の表面、第一導電層が存在する場合は第一導電層の表面)に塗布(例、スピンコート法)し、次いで、焼成することによって形成してもよい。発電層を形成する材料の前駆体としては、例えば、CH3NH3PbI3の前駆体であるヨウ化鉛(PbI)とヨウ化メチルアンモニウム(CHNHI)との組合せ、CH3NH3PbBr3の前駆体である臭化鉛(PbBr)と臭化メチルアンモニウム(CHNHBr)との組合せ、(CH3(CH2CHCH3NH32PbI4[n=5~8]3の前駆体であるヨウ化鉛(PbI)と(CH3(CH2CHCH3NH32との組合せ、(C6524NH32PbBr4の前駆体である臭化鉛(PbBr)と(C6524NH32Brとの組合せ等が挙げられる。形成方法は、溶液から析出させる方法や真空蒸着法などを用いることができる。溶液を用いる方法における溶媒としては、発電層を形成する材料またはその前駆体を溶解することができ、かつ容易に蒸発させることができる溶媒であれば特に限定されず、例えば、一般的に用いられる有機溶媒を用いることができる。有機溶媒としては、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等が挙げられる。
<第二導電層形成工程>
光電変換素子の製造方法は、発電層の表面に第二導電層を形成する工程を含んでもよい。第二導電層の形成は、第一導電層に関して上述したのと同様の方法よって行われてもよい。
<集電電極形成工程>
光電変換素子の製造方法は、発電層の表面(第二導電層が存在する場合は第二導電層の表面)に集電電極を形成する工程を含んでもよい。集電電極の形成は、金属の蒸着(例、真空蒸着法)、金属ペースト(例、金属粒子と樹脂との混合物)の塗布(例、スクリーン印刷法)によって行われてもよい。
<保護層被覆工程>
光電変換素子の製造方法は、基材と、前記基材上に形成された、発電層と集電電極とを積層してなる積層体の周囲の少なくとも一部を、重量平均分子量が5,000以上100,000以下の水素化重合体からなる保護層で被覆する工程(保護層被覆工程)を含む。
<<塗布および乾燥による保護層被覆>>
保護層被覆工程は、保護層形成材料である前記水素化重合体が溶解した溶液を塗布することと、塗布した前記溶液を乾燥することによって行われてもよい。溶液の溶媒としては、一般的な有機溶媒を用いることができ、例えば、クロロベンゼン、トルエン等が挙げられる。塗布方法としては、例えば、スプレー法、スピンコート法、ダイコート法等が挙げられる。乾燥方法としては、例えば、加熱乾燥、減圧乾燥、風乾、等が挙げられる。
<<加熱接着による保護層被覆>>
保護層被覆工程は、前記集電電極側から前記水素化重合体の樹脂膜を熱プレスすることによって行われてもよい。ここで用いる樹脂膜は、予めカバー基板の内側表面(光電変換素子形成後に発電層と集電電極とを積層してなる積層体に向いた側の表面)上に形成されていてもよく、集電電極の表面上に形成されていてもよく、カバー基板の内側表面上と集電電極の表面上の両方に形成されていてもよい。樹脂膜を加熱接着する時に、樹脂膜表面に流動パラフィン等を塗布して、流動性を付与すると、保護層の接着性が向上するので好ましい。加熱接着では、軟化する温度以上に加熱して積層体等の形に追従させることが好ましい。加熱接着の加熱温度は、30℃以上が好ましく、40℃以上がより好ましく、110℃以下が好ましく、100℃以下がより好ましい。加熱接着の付加圧力は、0.1MPa以上が好ましく、0.2MPa以上がより好ましく、10MPa以下が好ましく、5MPa以下がより好ましい。
<封止層被覆工程>
光電変換素子の製造方法は、保護層を封止層で被覆する工程を含んでもよい。封止層被覆工程は、封止層を形成する材料を含有する溶液を塗布することと前記溶液を乾燥することによって行われてもよい。あるいは、光硬化性材料を封止層を形成する材料として用い、光硬化性材料を塗布することと光硬化性材料に光を照射して硬化させることによって行われてもよく、上述したように加熱接着することによって行われてもよい。
<カバー基板被覆工程>
光電変換素子の製造方法は、保護層または封止層をカバー基板で被覆する工程を含んでもよい。カバー基板被覆工程は、保護層または封止層の形成と同時に行われてもよい。
以下、本発明について実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の説明において、量を表す「%」および「部」は、特に断らない限り、質量基準である。
そして、実施例および比較例において、電流-電圧特性(変換効率)は、以下の方法で測定した。
(測定方法)
<電流-電圧特性(変換効率)の測定>
光源としてソーラーシミュレーターを用いて、光電変換素子に対し、入射光強度が100mW/cm2のAM1.5擬似太陽光を、光電極側から照射した。電流電圧測定装置を用いて、素子に印加するDC電圧を0.01V間隔で印加し、素子の出力する光電流を計測することにより、電流-電圧特性を測定した。
(実施例1)
〔透明導電膜が形成された透光性基板の作製〕
ガラス基板の表面に、透明導電膜としてのフッ素ドープスズ(FTO)膜が製膜された導電性ガラス基板(Sigma-Aldrich社製)用い、エッチング処理によりFTO膜の一部を除去した。これにより、透明導電膜が形成された透光性基板(以下、「透明導電膜付き透光性基板」という。)を得た。
〔第一導電層の形成〕
透明導電膜付き透光性基板のFTO膜の表面に、チタンジイソプロポキシドビス(アセチルアセトナート)をイソプロパノールに溶解してなる溶液(Sigma-Aldrich社製)をスプレー熱分解法により吹き付けた。これにより、FTO膜上に、二酸化チタンからなる下地層(厚さ30nm)を形成した。次に、酸化チタンペースト(Sigma-Aldrich社製)をエタノールで希釈した溶液を調製し、得られた溶液を下地層の表面にスピンコート法により塗布し、温度450℃で30分間熱処理することで、二酸化チタン(TiO)からなる多孔質半導体層(厚さ120nm)を形成し、第一導電層を得た。
〔発電層の形成〕
ペロブスカイト化合物の前駆体を含む溶液(1)として、濃度1.0Mのヨウ化鉛(PbI)及び濃度1.0Mのヨウ化メチルアンモニウム(CHNHI)を含むN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)溶液を調製した。得られた溶液(1)を、第一導電層を形成した基板上に滴下した後、スピンコート法により第一導電層の表面に塗布し、回転の途中で基板の中心部にクロロベンゼンを滴下した。次いで、温度100℃で10分間焼成することで、発電層としてのペロブスカイト層(厚さ450nm)を形成した。
〔第二導電層の形成〕
クロロベンゼン1mLにSpiro-OMeTADを0.1g、リチウムビス(トリフルオロメタン)スルホンイミドのアセトニトリル溶液(1.8M)を0.02mL、トリス(2-(1H-ピラゾール-1-イル)-4-tert-ブチルピリジン)コバルト(III)トリ[ビス(トリフルオロメタン)スルホンイミド]のアセトニトリル溶液(0.25M)を0.008mL、4-tert-ブチルピリジンを0.036mL、を溶解させた溶液を調製した。この溶液を発電層(光電変換層)上にスピンコート法によって塗布し、第二導電層を形成した。その結果、透明導電膜付き透光性基板上に、第一導電層/発電層(ペロブスカイト層)/第二導電層を順に備えてなる「ペロブスカイト太陽電池(PVS-SC)積層体」を得た。
〔集電電極の形成〕
集電電極を延伸或いは電気的に接続することにより形成される取り出し電極などを形成する部分等に積層されているPVS-SC積層体をエッチング溶液などによる除去処理により除去した後、所定の蒸着面積となるマスクを設置し、真空蒸着法により第二導電層の表面にAuを蒸着することで集電電極を形成した。エッチング溶液による除去処理は集電電極の形成の前後に分けて実施するなど、状況に合わせて適宜適用してもよい。その結果、透明導電膜付き透光性基板上に、第一導電層/発電層(ペロブスカイト層)/第二導電層/集電電極を順に備えてなる「PVS-SC/集電電極積層体」を得た。この時、集電電極の一部を封止層の外周部まで延伸することで取り出し電極を形成した。また、取り出し電極の形成は、集電電極と電気的に接続されていれば形成方法や形状は特に限定されない。
〔保護層の形成〕
集電電極までを形成した基板を100℃のホットプレート上に設置し、下記重合体の製造例で示された方法で作製された重合体20mgを1mLのクロロベンゼンに溶解させて得られた溶液を、スプレー法により、PVS-SC/集電電極積層体の全体(側面および表面)に塗布し、温度80℃で10分間熱処理することで、PVS-SC/集電電極積層体全体を覆うように保護層を形成した。
<重合体の製造例>
本発明において用いることができる保護層用重合体の例として、以下に示す製造例に基づき合成された水素化ブロック共重合体のシラン変性物を使用した。
(P1-1.水素化ブロック共重合体の製造)
芳香族ビニル化合物としてスチレンを用い、鎖状共役ジエン化合物としてイソプレンを用いて、重合体ブロック[B](ポリイソプレンブロック)の両端に重合体ブロック[A](ポリスチレンブロック)が結合したトリブロック構造を有する、ブロック共重合体の水素化物(水素化ブロック共重合体)を、以下の手順により製造した。
内部が充分に窒素置換された、攪拌装置を備えた反応器に、脱水シクロヘキサン256部、脱水スチレン25.0部、及びn-ジブチルエーテル0.615部を入れ、60℃で攪拌しながらn-ブチルリチウム(15%シクロヘキサン溶液)1.35部を加えて重合を開始させ、さらに、攪拌しながら60℃で60分反応させた。この時点での重合転化率は99.5%であった(重合転化率は、ガスクロマトグラフィーにより測定した。以下にて同じ。)。
次に、脱水イソプレン50.0部を加え、同温度で30分攪拌を続けた。この時点での重合転化率は99%であった。その後、更に、脱水スチレンを25.0部加え、同温度で60分攪拌した。この時点での重合転化率はほぼ100%であった。次いで、反応液にイソプロピルアルコール0.5部を加えて反応を停止させて、ブロック共重合体を含む溶液(i)を得た。得られた溶液(i)中のブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)は44,900、分子量分布(Mw/Mn)は1.03であった(テトラヒドロフランを溶媒としたゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより、ポリスチレン換算の値で測定。以下同じ)。
次に、溶液(i)を攪拌装置を備えた耐圧反応器に移送し、溶液(i)に水素化触媒としてシリカ-アルミナ担持型ニッケル触媒(E22U、ニッケル担持量60%;日揮化学工業社製)4.0部及び脱水シクロヘキサン350部を添加して混合した。反応器内部を水素ガスで置換し、さらに溶液を攪拌しながら水素を供給し、温度170℃、圧力4.5MPaにて6時間水素化反応を行なうことによりブロック共重合体を水素化して、ブロック共重合体の水素化物(ii)を含む溶液(iii)を得た。溶液(iii)中の水素化物(ii)の重量平均分子量(Mw)は45,100、分子量分布(Mw/Mn)は1.04であった。
水素化反応の終了後、溶液(iii)をろ過して水素化触媒を除去した。その後、ろ過された溶液(iii)に、リン系酸化防止剤である6-〔3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロポキシ〕-2,4,8,10-テトラキス-t-ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1.3.2〕ジオキサフォスフェピン(住友化学社製「スミライザー(登録商標)GP」。以下、「酸化防止剤A」という。)0.1部を溶解したキシレン溶液1.0部を添加して溶解させ、溶液(iv)を得た。
次いで、溶液(iv)を、ゼータプラス(登録商標)フィルター30H(キュノー社製、孔径0.5μm~1μm)にて濾過し、更に別の金属ファイバー製フィルター(孔径0.4μm、ニチダイ社製)にて順次濾過して微小な固形分を除去した。ろ過された溶液(iv)から、円筒型濃縮乾燥器(製品名「コントロ」、日立製作所社製)を用いて、温度260℃、圧力0.001MPa以下で、溶媒であるシクロヘキサン、キシレン及びその他の揮発成分を除去した。そして、前記の濃縮乾燥器に直結したダイから、固形分を溶融状態でストランド状に押出し、冷却し、ペレタイザーでカットして、ブロック共重合体の水素化物及び酸化防止剤Aを含有する、ペレット(v)85部を得た。得られたペレット(v)中のブロック共重合体の水素化物(水素化ブロック共重合体)の重量平均分子量(Mw)は45,000、分子量分布(Mw/Mn)は1.08であった。また、1H-NMRにより測定した全ての炭素-炭素結合の水素化率は99.9%であった。
(P1-2.水素化ブロック共重合体のシラン変性物の製造)
前記の工程(P1-1)で得られたペレット(v)100部に対して、ビニルトリメトキシシラン2.0部及びジ-t-ブチルパーオキサイド0.2部を添加し、混合物を得た。この混合物を、二軸押出し機を用いて、バレル温度210℃、滞留時間80秒~90秒で混練した。混練された混合物を押し出し、ペレタイザーでカットして、水素化ブロック共重合体のシラン変性物のペレット(vi)を得た。得られたペレット(vi)中の水素化ブロック共重合体のシラン変性物の重量平均分子量(Mw)は49,600、分子量分布(Mw/Mn)は1.40であった。このペレット(vi)からフィルム状の試験片を作製し、ガラス転移温度Tgを動的粘弾性測定装置のtanδピークで評価したところ、124℃であった。またこのペレット(vi)の40℃以上200℃以下におけるtanδのピーク値は1.3であった。このペレット(vi)の、23℃におけるヤング率は0.5GPaであり、引張伸びは550%であった。また、このペレット(vi)のアッベ屈折計により測定した屈折率(n1)は1.50であった。
〔封止層の形成〕
アクリル系紫外線硬化樹脂を、保護層を含む積層体の周囲に塗布し、上からカバー基板としてのガラス基板を設置した後紫外線を照射することにより樹脂を硬化させ、封止層を形成し、図1(図1A~C)に示す形態を有する光電変換素子を作製した。
なお作製した光電変換素子の集電電極を延伸した取り出し電極と保護層や封止層との位置関係を図1Cの上面図に示す。図1Aは、図1Cにおける断面A-A’での断面図を示したものであり、取り出し電極側の断面B-B’での断面図を図1Bに示す。以降の説明用図では、断面A-A’を用いて説明を行うものとする。
〔評価〕
作製した光電変換素子の変換効率測定を実施し、電流-電圧特性(変換効率)を測定した。評価した光電変換素子を恒温恒湿下で保管(温度60℃、湿度90%、保管時間500時間)して耐久性試験を実施した後、同様に太陽電池測定を実施して電流-電圧特性(変換効率)を測定し、耐久性試験前後の変換効率保持率を算出し、評価した。
(実施例2)
保護層の形成を集電電極の表面上に少なくとも一部(表面の端部以外の部分)を覆うようにマスクを設置し、120℃で加熱した基板上に実施例1で使用した高分子材料溶液をスプレー法により塗布することで、パターン化した保護層を形成した以外は実施例1に準じて図2に示す形態を有する光電変換素子を作製した。
(比較例1)
保護層を形成しなかった以外は、実施例1に準じて図1に示す形態を有する光電変換素子を作製した。
(比較例2)
保護層の形成時にポリメタクリル酸メチルを前記高分子材料の代わりに用いた以外は、実施例1に準じて図1に示す形態を有する光電変換素子を作製した。
(実施例3)
カバー基板上に前記高分子材料からなる保護層と封止層が一体となった樹脂膜を形成し、その表面に流動パラフィン(カネダ株式会社製)をスピンコート法により塗布して、流動性が付与された樹脂膜を形成し、その後樹脂膜の流動パラフィン塗布面をPVS-SC/集電電極積層体が形成された基板上に貼り合わせ、加熱しながら加圧することで積層体とその周囲全体を覆う形で、保護層および保護層と同じ高分子材料を含む封止層を形成した以外は、実施例1に準じて図3に示す形態を有する光電変換素子を作製した。
(実施例4)
実施例3における高分子材料からなる保護層と封止層が一体となった樹脂膜を積層体の周辺部に形成され、集電電極部上の少なくとも一部に形成しないよう除去することでパターン化したものを用いて保護層及び封止層を形成した以外は実施例1に準じて図4に示す形態を有する光電変換素子を作製した。
(実施例5)
アクリル系紫外線硬化樹脂を、表面も含む積層体全体を覆うように塗布し、上からガラス基板を設置した後紫外線を照射することにより樹脂を硬化させ、封止層を形成した以外は、実施例1に準じて図5に示す形態を有する光電変換素子を作製した。
(実施例6)
実施例2に準じて保護層を形成し、実施例5に準じて封止層を形成した以外は、実施例1に準じて図6に示す形態を有する光電変換素子を作製した。
恒温恒湿下での保管による耐久性試験の評価結果を表1に示す。
Figure 2024034465000002
(表中の略称、評価ランク)
PMMA:ポリメタクリル酸メチル
A:耐久性試験前後の保持率が80%以上
B:耐久性試験前後の保持率が50%以上
C:耐久性試験前後の保持率が50%未満
表1より、実施例1~6で作製した光電変換素子を用いれば、恒温恒湿下で保管した後も変換効率の劣化が抑制され、透湿が抑制された光電変換素が得られることがわかる。
本発明によれば、側面方向からの透湿抑制性能に優れ、透湿に起因した光電変換素子の性能劣化を抑制可能な光電変換素子およびその製造方法を提供することができる。
1 基材
2 導電膜
3 第一導電層
4 発電層
5 第二導電層
6 集電電極
7 保護層
8 封止層
9 カバー基板
10 受光面側基板
20 ペロブスカイト太陽電池(PVS-SC)積層体
30 PVS-SC/集電電極積層体
100 光電変換素子

Claims (9)

  1. 基材と、前記基材の表面上に形成された導電膜と、前記導電膜の表面上に形成された、発電層と集電電極とを積層してなる積層体とを含み、
    前記積層体の周囲の少なくとも一部が、重量平均分子量が5,000以上150,000以下の水素化重合体から形成してなる保護層で覆われている、光電変換素子。
  2. 前記水素化重合体が、水素化された芳香環又は水素化されたジエン骨格を持つ重合体である、請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記水素化重合体が、ケイ素原子含有極性基で変性されていてもよい水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体である、請求項1に記載の光電変換素子。
  4. 前記水素化芳香族ビニル化合物-共役ジエンブロック共重合体が、非芳香族性の炭素-炭素不飽和結合と芳香族性の炭素-炭素不飽和結合の両方を水素化した構造を有する、請求項3に記載の光電変換素子。
  5. 前記保護層の少なくとも一部を覆うように形成された封止層を更に含む、請求項1に記載の光電変換素子。
  6. 前記封止層が、前記保護層と同じ水素化重合体を含む、請求項5に記載の光電変換素子。
  7. 基材と、前記基材の表面上に形成された導電膜と、前記導電膜の表面上に形成された、発電層と集電電極とを積層してなる積層体とを含む光電変換素子の製造方法であって、
    前記積層体の周囲の少なくとも一部を、重量平均分子量が5,000以上150,000以下の水素化重合体からなる保護層で被覆する工程を含む、光電変換素子の製造方法。
  8. 前記工程が、保護層形成材料である前記水素化重合体が溶解した溶液を塗布することと、塗布した前記溶液を乾燥することとを含む、請求項7に記載の光電変換素子の製造方法。
  9. 前記工程が、前記集電電極側から前記水素化重合体の樹脂膜を熱プレスすることを含む、請求項7に記載の光電変換素子の製造方法。

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