JP2024032125A - 貼着方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】差圧を利用して被加工物にフィルムを貼着する前に、フィルムが撓んで被加工物に接触することを防止する。【解決手段】貼着装置を使用して被加工物の一面側に粘着層を有するフィルムの粘着層側を貼着する貼着方法であって、保持テーブルで被加工物を保持する保持ステップと、フィルムを上チャンバーの底部と下チャンバーの頂部とで挟むことにより、フィルムで上チャンバーの第1開口及び下チャンバーの第2開口を封止する開口封止ステップと、上チャンバーの第1凹部と下チャンバーの第2凹部とをそれぞれ減圧する減圧ステップと、第2凹部の圧力を維持した状態で給気路を介して第1凹部に気体を導入することにより、被加工物にフィルムを貼着する貼着ステップと、を備え、減圧ステップでは、第1凹部を第2凹部よりも低圧にすることによって、自重で撓んだフィルムが被加工物に接触することを防止する貼着方法を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、粘着層を有するフィルムの当該粘着層側を、貼着装置を利用して被加工物の一面側に貼着する貼着方法に関する。
半導体デバイスチップの製造プロセスでは、例えば、シリコン等の半導体材料で形成された単結晶基板を含むウェーハが用いられる。製造プロセスでは、まず、ウェーハの表面側において複数のストリートで区画された矩形状の領域の各々に、IC(Integrated Circuit)等のデバイスを形成する。
次いで、ウェーハの裏面側を研削装置で研削した後、薄化されたウェーハを各ストリートに沿って切削装置で切削することで、ウェーハを複数の半導体デバイスチップへと分割する。
研削装置や切削装置でウェーハを加工する際には、ウェーハの表面側に形成されているデバイスを保護するために、例えば、樹脂で形成された円形の保護テープがウェーハの表面側に貼着される。
また、ウェーハの裏面側の中央部を薄化することにより、円板状薄板部と、円板状薄板部の周囲を囲む環状凸部と、を形成した後、円板状薄板部と環状凸部とで規定される円板状の凹部に、ダイボンド用のDAF(Die Attach Film)を貼着することもある(例えば、特許文献1参照)。
保護テープ、DAF等の粘着層を有するフィルムをウェーハ(被加工物)に貼着する場合には、例えば、真空と大気圧との差圧を利用して被加工物にフィルムを貼り付ける真空マウンター(貼着装置)が使用される。
真空マウンターは、底部に開口を有する上チャンバーと、頂部に開口を有する下チャンバーと、を有する。下チャンバーには、ウェーハを吸引保持するチャックテーブルが設けられている。
被加工物にフィルムを貼着する際には、まず、チャックテーブルで被加工物を吸引保持した状態で、上チャンバーと下チャンバーとでフィルムを挟むことで各開口を閉じる。そして、上チャンバー及び下チャンバーをそれぞれ真空状態になるまで減圧した後、上チャンバーを大気開放する。これにより、差圧を利用して被加工物にフィルムが貼着される。
しかし、差圧を利用して被加工物にフィルムを貼着する前に、フィルムが自重で撓み、フィルムの一部が被加工物に接触することがある。この部分的な接触があると、差圧を利用してフィルムを被加工物に貼着した際に、被加工物の表面とフィルムとの間に気泡が形成される。
フィルム及び被加工物間に気泡が残留すると、研削時にはディンプル(窪み)や割れの発生原因となり、切削時にはデバイスチップの飛びやチッピング(欠け)の発生原因となる。
特開2007-73767号公報
本発明は係る問題点に鑑みてなされたものであり、差圧を利用して被加工物にフィルムを貼着する前に、フィルムが撓んで被加工物に接触することを防止することを目的とする。
本発明の一態様によれば、貼着装置を使用して被加工物の一面側に粘着層を有するフィルムの該粘着層側を貼着する貼着方法であって、該貼着装置は、底部に第1開口を有し該底部から頂部に凹んだ第1凹部を有する上チャンバーと、該上チャンバーに連結され、該第1凹部を減圧可能な第1減圧ユニットと、該上チャンバーに連結され、該第1凹部に気体を供給するための給気路と、頂部に第2開口を有し該頂部から底部に凹んだ第2凹部を有する下チャンバーと、該下チャンバーに連結され、該第2凹部を減圧可能な第2減圧ユニットと、該第2凹部に配置され、該被加工物を保持する保持テーブルと、を有し、該貼着方法は、該保持テーブルで該被加工物を保持する保持ステップと、該保持ステップ後、該フィルムを該上チャンバーの該底部と該下チャンバーの該頂部とで挟むことにより、該フィルムで該第1開口及び該第2開口を封止する開口封止ステップと、該開口封止ステップ後、該第1凹部と該第2凹部とをそれぞれ減圧する減圧ステップと、該減圧ステップ後、該第2凹部の圧力を維持した状態で該給気路を介して該第1凹部に気体を導入することにより、該被加工物に該フィルムを貼着する貼着ステップと、を備え、該減圧ステップでは、該第1凹部を該第2凹部よりも低圧にすることによって、自重で撓んだ該フィルムが該被加工物に接触することを防止する貼着方法が提供される。
好ましくは、該上チャンバーは、該第1凹部の該第1開口の内周部に該被加工物の外径以上の径を有する貫通孔が形成されたプレートを含み、該プレートの下面には、該フィルムの基材層に対して粘着性を有する粘着部材が設けられており、該開口封止ステップでは、該フィルムの基材層が該粘着部材に仮固定されることで該フィルムが該プレートに仮固定され、該貼着ステップでは、該フィルムの基材層の少なくとも一部が該粘着部材から剥離され、該被加工物に該フィルムが貼着される。
また、好ましくは、該開口封止ステップは、該上チャンバーの該底部と、該下チャンバーの該頂部と、が離れた状態で、該上チャンバーの該第1開口を該フィルムで封止した後、該第1凹部を減圧することで該フィルムの撓みを低減する補助減圧ステップと、該補助減圧ステップ後、該上チャンバー及び該下チャンバーを相対的に近づけて、該フィルムを該上チャンバーの該底部と該下チャンバーの該頂部とで挟むことで、該フィルムで該第1開口及び該第2開口を封止する移動封止ステップと、を有する。
本発明の一態様に係る貼着方法の減圧ステップでは、上チャンバーの第1凹部を下チャンバーの第2凹部よりも低圧にすることにより、自重で撓んだフィルムが被加工物に接触することを防止できる。つまり、貼着ステップ前の減圧ステップにおいて、撓んだフィルムが被加工物に接触することを防止できる。
貼着方法のフロー図である。 図2(A)は被加工物の斜視図であり、図2(B)は保護テープの断面図である。 保持ステップを示す図である。 開口封止ステップを示す図である。 開口封止ステップでの保護テープ、被加工物等の位置関係を示す図である。 減圧ステップを示す図である。 減圧ステップにおける2つの凹部の圧力の変化の一例を示すグラフである。 減圧ステップ完了時の保護テープ、被加工物等の位置関係を示す図である。 貼着ステップを示す図である。 図10(A)は第2の実施形態で使用されるプレートの下面側の斜視図であり、図10(B)は図10(A)のA-Aにおける粘着部材及びプレートの断面図である。 第2の実施形態の保持ステップを示す図である。 第2の実施形態の開口封止ステップを示す図である。 第2の実施形態の貼着ステップを示す図である。 第3の実施形態における貼着方法のフロー図である。 第3の実施形態の補助減圧ステップを示す図である。 第3の実施形態の移動封止ステップを示す図である。
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態に係る貼着方法のフロー図である。まずは、貼着方法で使用される被加工物11(図2(A)参照)及び保護テープ17(図2(B)参照)について説明する。
図2(A)は、被加工物11の斜視図である。被加工物11は、円板状の単結晶シリコン基板(シリコンウェーハ)を有する。本実施形態の被加工物11の径(単結晶基板の径)は、12インチ(約300mm)である。
しかし、被加工物11を構成する単結晶基板の材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。例えば、被加工物11は、シリコン以外のガリウムヒ素(GaAs)、炭化ケイ素(SiC)など他の単結晶基板を有してもよい。また、被加工物11は、単結晶基板以外の基板を有してもよい。
被加工物11の表面(一面)11a側には、複数の分割予定ライン13が格子状に設定されている。複数の分割予定ライン13で区画された矩形状の各領域にはIC等のデバイス15が形成されている。なお、デバイス15の種類、数量、形状、構造、大きさ、配置等に特段の制限はない。
本実施形態では、被加工物11の加工時にデバイス15へのダメージ等を低減するために、被加工物11の表面11a側の全体に樹脂製の保護テープ(フィルム)17を貼着する。図2(B)は、保護テープ17の断面図である。
保護テープ17は、基材層17a及び粘着層17bの積層構造を有する略正方形のテープである。基材層17aは、例えば、ポリオレフィン、塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート等で形成されている。
粘着層17bは、例えば、アクリル系、エポキシ系、ゴム系の材料で形成されている。粘着層17bの好適な一例は、紫外線(UV)硬化樹脂であるが、粘着層17bは熱硬化性樹脂であってもよい。
保護テープ17は、ロール状の巻回体(不図示)から伸縮性のある帯状の保護テープを引き出した後、帯の長手方向と直交する横幅方向に沿って帯状の保護テープを切断することで、形成される。
帯状の保護テープの横幅は、被加工物11の径よりも大きい。本実施形態の帯状の保護テープの横幅は、400mmである。また、切断後の保護テープ17の縦幅(帯の長尺方向に沿う方向での保護テープ17の長さ)も、被加工物11の径よりも大きい。本実施形態の保護テープ17は、横幅及び縦幅がそれぞれ400mmである。
切断後の保護テープ17の粘着層17b側の一面17bは、被加工物11の表面11a側に貼着される。次に、図3を参照して、被加工物11に保護テープ17を貼着する際に使用される真空マウンター(貼着装置)2について説明する。
真空マウンター2は、クリーンルーム等の室内に設置されている。真空マウンター2は、ステンレス鋼等の金属で形成された直方体状の上チャンバー4を有する。上チャンバー4は、Z軸方向移動機構(不図示)によりZ軸方向(高さ方向)に沿って移動可能である。
上チャンバー4の底部4aには、矩形状の開口(第1開口)4bが形成されており、上チャンバー4の頂部4cには、矩形状の板部が設けられている。つまり、上チャンバー4には、底部4aから頂部4cに向けて凹んだ凹部(第1凹部)4dが形成されている。この凹部4d内は、空洞である。
頂部4cには、金属製のパイプ等を含む第1管部(排気路)8aが連結されている。第1管部8aの一端部は、頂部4cに接続している。第1管部8aの他端部には、真空ポンプ等の吸引源8bが接続されている。
第1管部8aには、電磁弁等の排気用バルブ8cが設けられている。第1管部8a、吸引源8b及び排気用バルブ8c等は、凹部4d内の圧力を減圧する第1減圧ユニット8を構成する。
排気用バルブ8cと、第1管部8aの一端部と、の間に位置する第1管部8aの一部には、金属製のパイプ等を含む第2管部(給気路)10aの一端部が連結している。これに対して、第2管部10aの他端部は、開放されている。
第2管部10aの一端部と、第2管部10aの他端部と、の間には、電磁弁等の給気用バルブ10bが設けられている。第2管部10a、給気用バルブ10b等は、給気ユニット10を構成する。
例えば、開口4bを保護テープ17で閉じ、給気用バルブ10bを閉じ、吸引源8bを動作させた上で、排気用バルブ8cを開くと、凹部4d内の気体が排気され、凹部4dは減圧される。
これに対して、凹部4dが減圧された状態で、排気用バルブ8cを閉じ、給気用バルブ10bを開くと、凹部4dには室内から空気(気体)が供給され、凹部4d内の圧力は、室圧(例えば、大気圧)と略同じになる。
上チャンバー4の下方には、上チャンバー4と略同じ外形の直方体状の下チャンバー14が配置されている。下チャンバー14もステンレス鋼等の金属で形成されている。下チャンバー14の頂部14aには、矩形状の開口(第2開口)14bが形成されている。
下チャンバー14の底部14cには、矩形状の板部が設けられている。つまり、下チャンバー14には、頂部14aから底部14cに向けて凹んだ凹部(第2凹部)14dが形成されている。
凹部14dの内部には、底部14cで支持される態様で円柱状の支持機構16が設けられている。支持機構16は、円板状のチャックテーブル(保持テーブル)18を、Z軸方向に沿って移動可能に支持している。
チャックテーブル18の外径は、下チャンバー14の開口14bの各辺よりも小さい。チャックテーブル18は、金属製の枠体を有する。枠体の上部には、円板状の凹部が形成されている。
凹部には、多孔質セラミックスで形成された円板状の多孔質板(不図示)が固定されている。多孔質板には、枠体に形成されている流路(不図示)を経て、真空ポンプ等の吸引源(不図示)から負圧が伝達可能である。
多孔質板の上面と、枠体の上面とは、略面一であり、被加工物11を吸引保持する略平坦な保持面18aとして機能する。チャックテーブル18は、保持面18aの位置がZ軸方向において開口14bの高さ位置以下となる様に、下チャンバー14の凹部14d内に配置されている。
下チャンバー14の底部14cには、金属製のパイプ等を含む第3管部(排気路)20aが連結されている。第3管部20aの一端部は、底部14cに接続しており、第3管部20aの他端部は、真空ポンプ等の吸引源20bに接続されている。
吸引源20bは、例えば、吸引源8bと略同じ吸引性能を有する。なお、2つの吸引源8b,20bを用いることに代えて、1つの吸引源を用いてもよい。この場合、凹部4d,14dは、1つの吸引源で排気される。
第3管部20aには、電磁弁等の排気用バルブ20cが設けられており、第3管部20a、吸引源20b及び排気用バルブ20c等は、凹部14d内の圧力を減圧する第2減圧ユニット20を構成する。
排気用バルブ20cと、第3管部20aの一端部と、の間には、金属製のパイプ等を含む第4管部(給気路)22aの一端部が連結している。第4管部22aの他端部は、開放されており、第4管部22aの一端部と他端部との間には、電磁弁等の給気用バルブ22bが設けられている。
第4管部22a、給気用バルブ22b等は、給気ユニット22を構成する。開口14bを保護テープ17で閉じ、給気用バルブ22bを閉じ、吸引源20bを動作させた上で、排気用バルブ20cを開くと、凹部14d内の気体が排気され、凹部14dは減圧される。
これに対して、凹部14dが減圧された状態で、排気用バルブ20cを閉じ、給気用バルブ22bを開くと、凹部14dには室内から空気(気体)が供給され、凹部14d内の圧力は、室圧(例えば、大気圧)と略同じになる。
次に、真空マウンター2を用いて、被加工物11の表面11a側に保護テープ17を貼着する貼着方法(図1参照)を説明する。まず、図3に示す様に、上チャンバー4と下チャンバー14とをZ軸方向で離した上で、保持面18aに被加工物11を配置する。
本実施形態では表面11a側に保護テープ17を貼着するので、裏面11bが保持面18aと接する様に保持面18aに被加工物11を載置する。このとき、被加工物11の表面11aは、上方に露出し、下チャンバー14の頂部14aよりも下方に位置する。
被加工物11の載置後、保持面18aに負圧を作用させ、被加工物11の裏面11b側をチャックテーブル18で吸引保持する(保持ステップS10)。図3は、保持ステップS10を示す真空マウンター2の一部断面側面図である。
保持ステップS10の後、上チャンバー4の開口4bと、下チャンバー14の開口14bと、を保護テープ17で封止する開口封止ステップS20を行う。
開口封止ステップS20では、まず、ロール状の巻回体(不図示)から、図4に示す送り方向24に帯状の保護テープを引き出し、下チャンバー14の開口14bを塞ぐ様に帯状の保護テープを下チャンバー14の頂部14aに貼着する。なお、送り方向24は、Z軸方向と直交する方向であり、例えば、X軸方向である。
開口14bを帯状の保護テープで塞いだ後、送り方向24及びZ軸方向と直交する所定方向(例えば、Y軸方向)に沿って帯状の保護テープの幅方向の両端部を所定の力で引張ると共に、上チャンバー4を降下させ、上チャンバー4及び下チャンバー14で、帯状の保護テープを挟み込む。これにより、開口4b,14bを封止する。
なお、本実施形態の開口封止ステップS20では、この様に、開口4b,14bを封止する直前に、帯状の保護テープを四方に引張るが、保護テープ17の柔軟性が過度に低下することを防ぐために、適度に弱く帯状の保護テープを四方に引張ることが好ましい。
上チャンバー4と下チャンバー14とで挟まれた帯状の保護テープのうち巻回体側に突出している領域を切断することで、上述の略正方形の保護テープ17が形成される。図4は、開口封止ステップS20を示す真空マウンター2の一部断面側面図である。
この様にして、上チャンバー4の底部4aと、下チャンバー14の頂部14aと、の間に保護テープ17を挟むことにより、上チャンバー4の開口4bと、下チャンバー14の開口14bとを、保護テープ17で封止する。
保護テープ17は、粘着層17bの一面17bが被加工物11の表面11aと対面するが、保護テープ17は自重で撓むので、保護テープ17の一面17bが表面11aと接触しない程度に、保持面18aの高さ位置は予め少し下げられている。
なお、図4では、保護テープ17の撓みを省略している。保持面18aの高さ位置の調整により、開口封止ステップS20において保護テープ17の一部が被加工物11に接触することを防止できる。
図5は、開口封止ステップS20での保護テープ17、被加工物11等の位置関係を示す図である。図5では、説明の便宜上、保護テープ17の撓みが誇張されている。保護テープ17の自重での撓み量17cは、例えば、10mmである。
開口封止ステップS20後、減圧ステップS30を行う。図6は、減圧ステップS30を示す図である。減圧ステップS30では、凹部4dを減圧すると共に、凹部14dを減圧する。
例えば、凹部4dを20Pa程度の中真空に減圧し、凹部14dを10Pa程度の中真空に減圧する。なお、本実施形態では、10-1Pa以上10Pa以下の圧力を中真空と称する。
減圧ステップS30における凹部4d,14dの圧力の数値は一例であり、この値のみに限定されるものではない。但し、本実施形態の減圧ステップS30では、常に、凹部4dの圧力を、凹部14dの圧力よりも低くする。
図7は、減圧ステップS30における2つの凹部4d,14dの圧力の変化の一例を示すグラフである。図7において、横軸は時間であり、縦軸は圧力である。図7では、凹部4dの圧力をP4dで示し、凹部14dの圧力をP14dで示している。
4d及びP14dは、時間Tにおいて圧力Pである。時間Tは、開口封止ステップS20後、減圧ステップS30開始直前のタイミングであり、圧力Pは、例えば、室圧(略1気圧)である。
減圧ステップS30では、まず先に、上チャンバー4の凹部4dの減圧を開始する。そして、所定の時間T(Tは、数秒、例えば、1sから2s)の後、下チャンバー14の凹部14dの減圧を開始する。
これにより、減圧ステップS30では、上チャンバー4の凹部4dを下チャンバー14の凹部14dよりも低圧にする。所定の時間T経過後に、凹部4d,14dの減圧を停止させる。このとき、凹部14dは圧力Pとなり、凹部4dは圧力Pよりも低い圧力Pとなる。
圧力Pと圧力Pとの差圧Δ(=P-P)は、例えば、10Paであるが、この値のみに限定されるものではない。この様に、凹部4dを凹部14dよりも低圧とすることにより、保護テープ17の撓み量が低減されるので、自重で撓んだ保護テープ17が、減圧ステップS30において被加工物11の表面11a側に接触することを防止できる。
ところで、凹部4dのみを減圧すると、保護テープ17が上方に膨らんで過度に伸びてしまう恐れがある。これに対して、減圧ステップS30において凹部4d,14dの両方を減圧することで、凹部4dのみを減圧する場合に比べて、保護テープ17の過度な伸びを低減できる。
減圧ステップS30では、凹部4d,14d間に所定の差圧Δを形成すると共に、支持機構16を動作させて保持面18aの高さ位置も調整する。図8は、減圧ステップS30完了時の保護テープ17、被加工物11等の位置関係を示す図である。
減圧ステップS30の完了時には、凹部4d,14d間の差圧Δに応じて保護テープ17の撓み量17cは、撓み量17cよりも減少する。そこで、支持機構16でチャックテーブル18を上昇させ、保持面18aを高さ位置Zに配置する。この高さ位置Zは、開口封止ステップS20時の保持面18aの高さ位置Zよりも高い。
図8の二点鎖線は、図5に示す開口封止ステップS20完了時における保護テープ17を示す。保持面18aの高さ位置を高さ位置Zに維持した場合には、後述する貼着ステップS40で被加工物11の表面11a側の中央部にしか保護テープ17が貼着されない場合がある。
これに対して、本実施形態では、図8に示す様に、凹部4d及び凹部14dの差圧Δによって低減された撓み量17cに応じて保護テープ17と被加工物11とが接触しない程度に被加工物11と保護テープ17とを相対的に近づける。
これにより、保持面18aの高さ位置を開口封止ステップS20の完了時の高さ位置Zに維持する場合に比べて、後述する貼着ステップS40において、保護テープ17を被加工物11のより広範囲な領域に貼着できる。例えば、中央部から外周部まで表面11a側の全体に保護テープ17を貼着できる。
減圧ステップS30の後、貼着ステップS40を行う。図9は、貼着ステップS40を示す図である。貼着ステップS40では、排気用バルブ20c及び給気用バルブ22bを閉じ、下チャンバー14の凹部14dの圧力を真空状態に維持する。
更に、排気用バルブ8cを閉じた上で、給気用バルブ10bを開く。これにより、上チャンバー4の凹部4dが開放され、第2管部10aを介して上チャンバー4の凹部4dに気体(例えば、室内のエア)が導入される。
凹部4dの圧力は急上昇し、室圧と真空との差圧により押圧され、保護テープ17の一面17bが、被加工物11の表面11a側に貼着される。
本実施形態の減圧ステップS30では、上チャンバー4の凹部4dを下チャンバー14の凹部14dよりも低圧にすることにより、自重で撓んだ保護テープ17が被加工物11に接触することを防止できる。
また、減圧ステップS30において減少した撓み量17cに応じて、被加工物11を保護テープ17に近づけるので、保持面18aの高さ位置を開口封止ステップS20の完了時の高さ位置Zに維持する場合に比べて、貼着ステップS40において、保護テープ17を被加工物11のより広範囲な領域に貼着できる。
(第2の実施形態)次に、図10(A)から図13を参照し、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、開口封止ステップS20での保護テープ17の撓み量を低減するために、保護テープ17の基材層17aに対して粘着性を有する粘着部材26が設けられたプレート28(図10(A)参照)を、上チャンバー4の底部4aに設ける。
図10(A)は、第2の実施形態で使用されるプレート28の下面側の斜視図であり、図10(B)は、図10(A)のA-Aにおける粘着部材26及びプレート28の断面図である。
粘着部材26は、プレート28の下面28a全体に設けられている。なお、図10(A)では説明の便宜上、粘着部材26にドットを付している。本実施形態の粘着部材26は、1mm以上10mm以下の厚さを有するゲルシートである。
ゲルシートは、シリコーン樹脂、軟質ウレタン樹脂、エラストマー等で形成された薄膜であり、保護テープ17の基材層17aに対して粘着性を有する。但し、粘着部材26は、ゲルシートに限定されず、比較的低い粘着性を有する粘着層(不図示)であってもよい。
粘着部材26は貫通孔26aを有し、プレート28は、貫通孔26aと略同径の貫通孔28bを有する。貫通孔26a,28bは、被加工物11の外径11c以上の径を有する。このプレート28は、図11に示す様に、開口4bの内周部に配置される。
第2の実施形態でも図1に示すフロー図に従って、被加工物11に保護テープ17を貼着する。図11は、第2の実施形態の保持ステップS10を示す真空マウンター2の一部断面側面図である。図11に示す様に、粘着部材26の露出表面は、上チャンバー4の下端と略同じ位置にある。
保持ステップS10の後、開口封止ステップS20を行う。図12は、第2の実施形態の開口封止ステップS20を示す図である。第2の実施形態の開口封止ステップS20では、開口4b,14bが保護テープ17で封止されると共に、保護テープ17の基材層17aが粘着部材26に仮固定される。
第2の実施形態では、保護テープ17が粘着部材26を介してプレート28に仮固定されるので、第1の実施形態に比べて、開口封止ステップS20完了時における保護テープ17の撓み量を低減できる。それゆえ、第1の実施形態と異なり、保持面18aの高さ位置を高さ位置Zに維持でき、保持面18aの高さ位置の調整を省略できる。
開口封止ステップS20の後、減圧ステップS30を行う。第2の実施形態の減圧ステップS30でも、上チャンバー4の凹部4dを下チャンバー14の凹部14dよりも低圧にすることにより、自重で撓んだ保護テープ17が被加工物11に接触することを防止できる。
次いで、貼着ステップS40を行う。図13は、第2の実施形態の貼着ステップS40を示す図である。粘着部材26の粘着力は、室圧と真空との差圧によって基材層17aが粘着部材26から剥がれる程に低い。
それゆえ、貼着ステップS40では、基材層17aの少なくとも一部(例えば、全体)が粘着部材26から剥離され、被加工物11の表面11a側の全体に保護テープ17の粘着層17bが貼着される。
ところで、粘着部材26及びプレート28を利用して保護テープ17の被加工物11への貼着を複数回行うと、粘着部材26の粘着力が低下する場合がある。粘着部材26がゲルシートである場合には、ゲルシートに付着したゴミを除去することでゲルシートを洗浄すれば、低下した粘着力を略元に戻すことができる。
(第3の実施形態)次に、図14から図16を参照して第3の実施形態について説明する。図14は、第3の実施形態における貼着方法のフロー図である。第3の実施形態では、開口封止ステップS20が補助減圧ステップS22及び移動封止ステップS24を含む点で、第1の実施形態と異なる。
図15は、第3の実施形態における保持ステップS10後の補助減圧ステップS22を示す図である。補助減圧ステップS22では、上チャンバー4の底部4aと、下チャンバー14の頂部14aと、が離れた状態で、まず、第1の実施形態と同様に、帯状の保護テープを四方に引張った状態で、開口4bを帯状の保護テープで塞ぐ。
そして、帯状の保護テープを切断して保護テープ17を形成し、上チャンバー4の開口4bを保護テープ17で封止する。保護テープ17は、例えば、基材層17aのタック性により上チャンバー4に仮固定される。
開口4bを保護テープ17で封止した後、凹部4dを減圧することで、保護テープ17の自重による撓みを低減する。例えば、上述の差圧Δだけ凹部4dを室圧よりも低圧にすることで、撓みを低減できると共に、保護テープ17の過剰な伸びを低減できる。
補助減圧ステップS22の後、排気用バルブ8cを閉じる。そして、上チャンバー4及び下チャンバー14を相対的に近づけて、保護テープ17を上チャンバー4の底部4aと下チャンバー14の頂部14aとで挟むことで、保護テープ17で開口4b及び開口14bを封止する(移動封止ステップS24)。
図16は、第3の実施形態の移動封止ステップS24を示す図である。本実施形態では、上チャンバー4をZ軸方向移動機構で下降させることで、上チャンバー4及び下チャンバー14で保護テープ17を挟む。移動封止ステップS24以降の減圧ステップS30及び貼着ステップS40は、第1の実施形態と同じであるので説明を省略する。
本実施形態では、補助減圧ステップS22行うことで、開口封止ステップS20完了時における保護テープ17の撓み量を低減できるので、支持機構16による保持面18aの高さ位置の調整を省略しても、自重で撓んだ保護テープ17が被加工物11に接触することを防止できる。勿論、減圧ステップS30において保護テープ17が自重で撓んで被加工物11に接触することを防止できる。
ところで、第3の実施形態でも、第2の実施形態で記載した粘着部材26及びプレート28を利用してよい。この場合、粘着部材26及びプレート28で保護テープ17の自重による撓みを低減できるので、開口封止ステップS20において補助減圧ステップS22を省略してもよい。
その他、上述の実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。吸引源8bと、吸引源20bと、チャックテーブル18の吸引源と、は異なる吸引源であってもよいし、同一の吸引源であってもよい。
また、上述の実施形態では、デバイス15を保護するために、表面11a側に保護テープ17を貼着する場合を説明したが、一面側に粘着層を有するDAF(フィルム)を被加工物11の裏面11b側に貼着するために、上述の貼着方法を適用してもよい。
2:真空マウンター(貼着装置)
4:上チャンバー、4a:底部、4b:開口(第1開口)、4c:頂部
4d:凹部(第1凹部)
8:第1減圧ユニット、8a:第1管部(排気路)、8b:吸引源、8c:排気用バルブ
10:給気ユニット、10a:第2管部(給気路)、10b:給気用バルブ
11:被加工物、11a:表面(一面)、11b:裏面、11c:外径
13:分割予定ライン、15:デバイス
14:下チャンバー、14a:頂部、14b:開口(第2開口)、14c:底部
14d:凹部(第2凹部)
17:保護テープ(フィルム)、17a:基材層、17b:粘着層
17b:一面、17c,17c:撓み量
16:支持機構、18:チャックテーブル(保持テーブル)、18a:保持面
20:第2減圧ユニット、20a:第3管部(排気路)、20b:吸引源
20c:排気用バルブ
22:給気ユニット、22a:第4管部(給気路)、22b:給気用バルブ
24:送り方向
26:粘着部材、26a:貫通孔、28:プレート、28a:下面、28b:貫通孔
,P,P,P4d,P14d:圧力
S10:保持ステップ、S20:開口封止ステップ
S22:補助減圧ステップ、S24:移動封止ステップ
S30:減圧ステップ、S40:貼着ステップ
,T:時間、Z,Z:高さ位置、Δ:差圧

Claims (3)

  1. 貼着装置を使用して被加工物の一面側に粘着層を有するフィルムの該粘着層側を貼着する貼着方法であって、
    該貼着装置は、
    底部に第1開口を有し該底部から頂部に凹んだ第1凹部を有する上チャンバーと、
    該上チャンバーに連結され、該第1凹部を減圧可能な第1減圧ユニットと、
    該上チャンバーに連結され、該第1凹部に気体を供給するための給気路と、
    頂部に第2開口を有し該頂部から底部に凹んだ第2凹部を有する下チャンバーと、
    該下チャンバーに連結され、該第2凹部を減圧可能な第2減圧ユニットと、
    該第2凹部に配置され、該被加工物を保持する保持テーブルと、を有し、
    該貼着方法は、
    該保持テーブルで該被加工物を保持する保持ステップと、
    該保持ステップ後、該フィルムを該上チャンバーの該底部と該下チャンバーの該頂部とで挟むことにより、該フィルムで該第1開口及び該第2開口を封止する開口封止ステップと、
    該開口封止ステップ後、該第1凹部と該第2凹部とをそれぞれ減圧する減圧ステップと、
    該減圧ステップ後、該第2凹部の圧力を維持した状態で該給気路を介して該第1凹部に気体を導入することにより、該被加工物に該フィルムを貼着する貼着ステップと、
    を備え、
    該減圧ステップでは、該第1凹部を該第2凹部よりも低圧にすることによって、自重で撓んだ該フィルムが該被加工物に接触することを防止することを特徴とする貼着方法。
  2. 該上チャンバーは、該第1凹部の該第1開口の内周部に該被加工物の外径以上の径を有する貫通孔が形成されたプレートを含み、該プレートの下面には、該フィルムの基材層に対して粘着性を有する粘着部材が設けられており、
    該開口封止ステップでは、該フィルムの基材層が該粘着部材に仮固定されることで該フィルムが該プレートに仮固定され、
    該貼着ステップでは、該フィルムの基材層の少なくとも一部が該粘着部材から剥離され、該被加工物に該フィルムが貼着されることを特徴とする請求項1に記載の貼着方法。
  3. 該開口封止ステップは、
    該上チャンバーの該底部と、該下チャンバーの該頂部と、が離れた状態で、該上チャンバーの該第1開口を該フィルムで封止した後、該第1凹部を減圧することで該フィルムの撓みを低減する補助減圧ステップと、
    該補助減圧ステップ後、該上チャンバー及び該下チャンバーを相対的に近づけて、該フィルムを該上チャンバーの該底部と該下チャンバーの該頂部とで挟むことで、該フィルムで該第1開口及び該第2開口を封止する移動封止ステップと、
    を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の貼着方法。
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