JP2024030363A - 電動アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【課題】電動アクチュエータの作動音や振動を抑える。【解決手段】電動アクチュエータ1は、ナット31と、ねじ軸32と、ナット31の外周に固定されたギヤ42と、ギヤ固定用ナット50とを有する。ナット31には、ギヤ42に後側から当接する係止部31bが設けられる。ギヤ固定用ナット50は、ナット31と軸方向に係合し、ギヤ42を前側から押圧して係止部31bに押し付ける。【選択図】図1
Description
本発明は、電動アクチュエータに関する。
近年、車両などの省力化又は低燃費化のために電動化が進んでいる。例えば、自動車においては、自動変速機、ブレーキ、又はステアリングなどの操作を電動機の力で行うシステムが開発され、市場に投入されている。このような用途に使用される電動アクチュエータとして、電動モータの駆動により生じた回転運動を直線運動に変換する運動変換機構を備える電動アクチュエータが知られている。
例えば下記の特許文献1には、運動変換機構としてボールねじ機構を採用した電動アクチュエータが示されている。具体的には、図8に示すように、図示しない電動モータの回転駆動力が、入力歯車103、中間歯車104、及び出力歯車105を介してナット118に伝達され、ナット118が回転することによりねじ軸110が軸方向(図中左右方向)に移動する。
図8に示す電動アクチュエータにおいて、出力歯車105はナット118の外周に固定されている。詳しくは、出力歯車105の内周面に溝105aが形成され、ナット118の外周面に溝118aが形成され、これらの溝105a、118aに嵌合するキー114が設けられる。このキー114が溝105a、118aと回転方向で係合することにより、出力歯車105とナット118とがトルク伝達可能に結合される。
ナット118に出力歯車105及びキー114を組み付けるためには、出力歯車105の内周面とナット118の外周面との間や、キー114と溝105a、118aとの間に隙間を設ける必要がある。これらの隙間があることにより、電動アクチュエータの作動時に作動音や振動が発生する。また、上記のような隙間があることにより、ナット118と出力歯車105との同芯度が崩れ、出力歯車105と中間歯車104との噛み合わせが悪化し、この噛合い部から作動音や振動が発生してしまう。
そこで、本発明は、電動アクチュエータの作動音や振動を抑えることを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、電動モータと、前記電動モータで回転駆動され、内周にねじ溝が形成された回転部材と、前記回転部材のねじ溝と直接的又は間接的に螺合するねじ溝が外周に形成された直動部材と、前記回転部材の外周に固定されたギヤと、前記回転部材に設けられ、前記ギヤに軸方向一方側から当接する係止部と、前記回転部材と軸方向に係合し、前記ギヤを軸方向他方側から押圧して前記係止部に押し付ける押圧部材とを有する電動アクチュエータを提供する。
この電動アクチュエータでは、回転部材と軸方向に係合する押圧部材でギヤを軸方向他方側から押圧して、回転部材に設けられた係止部に押し付けることにより、押圧部材と係止部とでギヤを軸方向両側から挟持して回転部材に固定することができる。これにより、ギヤと回転部材とをガタ無く固定することができるため、電動アクチュエータの作動音や振動を抑えることができる。
上記のように、押圧部材によりギヤと回転部材とを固定することで、ギヤと回転部材との作動中の芯ずれを抑えることができ、例えば、ギヤの内周面と回転部材の外周面との間の同軸度(JIS B 0621-1984)を、ギヤとこれに噛み合う他のギヤの両歯面全噛み合い偏差の許容値(JIS B 1702-2 : 2022)以下にすることができる。これにより、回転部材に固定されたギヤと他のギヤとを良好に噛み合わせることができるため、この噛み合わせ部における作動音や振動の発生が抑えられる。
回転部材は、例えばギヤ固定用ナットとすることができる。ギヤ固定用ナットの内周に形成されたねじ溝と回転部材の外周に形成されたねじ溝とを螺合させて締め付けることで、ギヤ固定用ナットと係止部とでギヤを挟持固定することができる。
上記の電動アクチュエータでは、電動モータによりギヤが回転駆動されたときに、ギヤとの摩擦によりギヤ固定用ナットが連れ回って緩んでしまうことが懸念される。一方、電動アクチュエータの用途によっては、回転部材を一方側に回転させるときのトルクが、回転部材を他方側に回転させるときのトルクよりも大きい場合がある。この場合、ギヤ固定用ナットが、回転部材に対して一方側(トルクが大きい側)に回転させることで軸方向一方側(ギヤを係止部に押し付ける側)に移動するように、ギヤ固定用ナットのねじ溝及び回転部材の外周のねじ溝の傾斜方向を設定することが好ましい。これにより、ギヤを一方側に回転させたときに、ギヤ固定用ナットがギヤと連れ回っても、ギヤ固定用ナットはギヤを係止部に押し付ける側に移動するため、ギヤ固定用ナットが緩むことはない。一方、ギヤを他方側に回転させたときには、ギヤに加わるトルクが小さいため、ギヤ固定用ナットがギヤと連れ回る可能性は低い。
回転部材は、止め輪であってもよい。この場合、止め輪を縮径させることでギヤを軸方向一方側に押圧する力を発生させるようにすればよい。例えば、回転部材に、止め輪に軸方向他方側から当接する当接面を設け、止め輪の軸方向他方側の端面及び回転部材の当接面の少なくとも一方に、内径側に行くにつれて軸方向一方側に変位したテーパ面を設けることができる。この場合、止め輪を縮径させることにより、止め輪と回転部材の当接面とがテーパ面を介して当接し、これにより止め輪を軸方向一方側(係止部側)に押し込む押圧力が発生し、この止め輪の押圧力でギヤを係止部に押し付けることができる。
以上のように、押圧部材と係止部とでギヤを軸方向両側から挟持固定することにより、ギヤを回転部材にガタ無く固定することができるため、電動アクチュエータの作動音や振動を抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態に係る電動アクチュエータは、電動モータの回転運動を直線運動に変換するものである。以下では、本実施形態に係る電動アクチュエータを自動車の電動ブレーキシステムに使用する場合を例にとって説明する。
図1~3に示されるように、本実施形態に係る電動アクチュエータ1は、電動モータ2(図1に一点鎖線で示す。)と、運動変換機構としてのボールねじ機構3と、伝達ギヤ機構4と、これらを保持するハウジング5とを備える。本実施形態では、組み立ての都合上、ハウジング5が二分割されている。ハウジング5は、電動モータ2が取り付けられる第1ハウジング5Aと、第1ハウジング5Aに連結される第2ハウジング5Bによって構成されている。
ボールねじ機構3は、電動モータ2の回転運動をその回転軸2aと平行な直線運動に変換して出力するものである。ボールねじ機構3は、回転部材としての筒状のナット31と、ナット31の回転に伴って直線運動する直動部材としてのねじ軸32と、複数のボール33とを備える。尚、以下の説明では、ねじ軸32の軸方向で、ねじ軸32をハウジング5から突出させる側(図1の左側)を「前側」と言い、その反対側を「後側」と言う。
ナット31は、第1ハウジング5A内と第2ハウジング5B内のそれぞれに設けられた2つの転がり軸受6,7(ここでは、玉軸受)によって回転可能に支持されている。転がり軸受6,7の内輪は、ナット31の外周面に圧入されている。ナット31の内周面には、螺旋状のねじ溝31aが設けられている。ナット31の内側に挿通されるねじ軸32の外周面には、螺旋状のねじ溝32aが設けられている。互いに対向するねじ溝31a、32aの間には、複数のボール33が収容されており、これらのボール33によって、ねじ軸32が、電動モータ2の回転軸2aと平行に支持されている。ねじ溝31a、32aの間には、ボールねじ機構3の作動性と耐久性を向上させるため、潤滑剤としてのグリースが充填されている。
ねじ軸32の後端(図1における右端)には、ねじ軸32がその軸心を中心に回転しないように規制する一対の回り止め部材34が設けられている。一対の回り止め部材34は、丸棒状(ピン状)に形成されており、その一部がねじ軸32の外周面から突出するように設けられている。また、各回り止め部材34は、第2ハウジング5Bに設けられたガイド溝35a内に配置されている。各ガイド溝35aは、ねじ軸32の軸方向に延び、各ガイド溝35aに沿って各回り止め部材34が軸方向移動可能とされる。図示例では、第2ハウジング5B内に筒状のガイド部材35が設けられ、ガイド部材35の内周面に2本のガイド溝35aが形成されている。
伝達ギヤ機構4は、電動モータ2の回転軸2aに固定された第1ギヤ41と、ナット31の外周に固定された第2ギヤ42とを有する。第1ギヤ41と第2ギヤ42とは互いに噛み合っている。電動モータ2の回転軸2aと第1ギヤ41とを一体に回転させることで、第2ギヤ42とナット31が一体に回転する。尚、第1ギヤ41と第2ギヤ42との間に一又は複数の中間ギヤを設け、第1ギヤ41の回転を、中間ギヤを介して第2ギヤ42に伝達してもよい。
ここで、本発明の特徴的構成であるナット31と第2ギヤ42との固定構造について詳しく説明する。本実施形態では、従来のように、ナット31と第2ギヤ42の双方に回転方向で係合するキーを設けることなく、第2ギヤ42を軸方向に挟持することでナット31の外周に固定している。
本実施形態では、第2ギヤ42の内周面とナット31の外周面とが、何れも周方向で凹凸のない略円筒面であり、これらが僅かな隙間を介して嵌合している。ナット31の外周面には、係止部31bが設けられる。本実施形態では、係止部31bが、ナット31の外周面から外径側に突出した環状の突起で構成される。係止部31bには、前側から第2ギヤ42が当接し、後側から転がり軸受7の内輪が当接している。
ナット31の外周には、第2ギヤ42を後側(図1の右側)に向けて押圧する押圧部材が設けられる。本実施形態では、押圧部材としてギヤ固定用ナット50が設けられる。ギヤ固定用ナット50の内周には、ねじ溝50aが形成されている。ナット31の外周面には、第2ギヤ42の内周面が嵌合する円筒面31cと、円筒面31cの前側(図1の左側)に設けられたねじ溝31dとが形成されている。ギヤ固定用ナット50のねじ溝50aと、ナット31の外周面のねじ溝31dとを螺合させることで、ギヤ固定用ナット50がナット31と軸方向で係合した状態となる。この状態で、ギヤ固定用ナット50を締め付けて第2ギヤ42を後側に押し込むことで、第2ギヤ42をナット31の係止部31bに押し付ける。これにより、ギヤ固定用ナット50とナット31の係止部31bとで第2ギヤ42が軸方向両側から挟持され、第2ギヤ42がナット31に固定される。
このように、ナット31の外周面に螺合させたギヤ固定用ナット50を締め付けて、ギヤ固定用ナット50と係止部31bとで第2ギヤ42を軸方向両側から強固に挟持固定することにより、第2ギヤ42をナット31に対して周方向のガタなく固定することができる。これにより、電動アクチュエータ1の作動時に、第2ギヤ42とナット31との固定部における作動音や振動の発生を防止できる。また、第2ギヤ42がナット31に対してガタなく固定されることで、第2ギヤ42とナット31とを精度良く固定することができる。例えば、第2ギヤ42の内周面とナット31の外周面との芯ずれ量(同軸度)を、第1ギヤ41と第2ギヤ42の両歯面全噛合い偏差の許容値以下にすることができる。これにより、第2ギヤ42と第1ギヤ41とを良好に噛み合わせることができるため、これらの噛み合わせ部における作動音や振動の発生が抑えられる。
上記の電動アクチュエータ1において、電動モータ2の回転軸2aが回転すると、その回転運動が第1ギヤ41及び第2ギヤ42を介してナット31へ伝達され、このナット31の回転によりねじ軸32がその軸方向に前進又は後退する。このとき、ねじ軸32は、ナット31の回転運動によって同じ向きに回転しようとするが、ねじ軸32の後端に設けられた回り止め部材34がガイド部材35のガイド溝35aに接触することにより、ねじ軸32の回転が規制される。これにより、ねじ軸32が回転することなく前進又は後退する。
このように、ねじ軸32がその軸方向に前進又は後退することにより、ねじ軸32の先端(図1における左端)によって図示外の使用機器(ここでは、電動ブレーキシステムを構成する油圧シリンダ)が操作される。具体的に、ナット31を正方向に回転させてねじ軸32を前進(図1の左側へ移動)させることにより、油圧シリンダのピストンを押し込んで、制動力を発生させる。このとき、ナット31及び第2ギヤ42には、比較的大きなトルクが加わる。一方、ナット31を逆方向に回転させてねじ軸32を後退させる際には、油圧シリンダの反力でねじ軸32が後方に押し込まれるため、ナット31を正方向に回転させる場合と比べて、ナット31及び第2ギヤ42に加わるトルクは小さい。
このような場合、ギヤ固定用ナット50をナット31に対して正方向に回転させたときに、ギヤ固定用ナット50がナット31に対して後側に移動するように、ギヤ固定用ナット50のねじ溝50a及びナット31の外周のねじ溝31dの傾斜方向を設定することが好ましい。第2ギヤ42を介してナット31を正方向に回転させると、第2ギヤ42との摩擦によりギヤ固定用ナット50が連れ回ってナット31に対して正方向に回転しようとする。このとき、ねじ溝50a、31dが上記の方向に傾斜していることで、ギヤ固定用ナット50がナット31に対して後方、すなわち、第2ギヤ42をさらに係止部31bに押し付ける側に移動しようとするため、ギヤ固定用ナット50が緩むことはない。
一方、第2ギヤ42を介してナット31を逆方向に回転させたときには、第2ギヤ42との摩擦力によりギヤ固定用ナット50が緩む方向(前方に移動する方向)に回転しようとする。しかし、本実施形態では、上述のように、ナット31を逆方向に回転させるときに第2ギヤ42及びナット31に加わるトルクは小さいため、このトルクによりギヤ固定用ナット50が緩むおそれはほとんどない。特に、本実施形態では、ナット31の外周面に圧入された転がり軸受6の内輪が、ギヤ固定用ナット50に前側から当接しているため、ギヤ固定用ナット50が緩むことを確実に防止できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。以下、本発明の他の実施形態を説明するが、上記の実施形態と同様の点については重複説明を省略する。
押圧部材は、上記のようなギヤ固定用ナット50に限られない。例えば、図4に示す実施形態では、押圧部材として止め輪51が設けられている。図5に示すように、止め輪51はC形を成し、端部同士を接近させることで縮径可能となっている。
図6に拡大して示すように、止め輪51の前側(図6の左側)の端面には、内径側に行くにつれて後側(図6の右側)に変位したテーパ面51aが設けられる。ナット31には、止め輪51に前側から当接する当接面31fが設けられる。本実施形態では、ナット31の外周面に環状溝31eが設けられ、環状溝31eの前側の内壁に当接面31fが設けられる。図示例では、当接面31fに、内径側に行くにつれて後側に変位したテーパ面31gが設けられる。ナット31のテーパ面31gは、止め輪51のテーパ面51aと同じ角度で傾斜している。止め輪51の後側の端面には、軸方向と直交する平坦面51bが設けられる。
止め輪51による第2ギヤ42のナット31への固定は以下の手順で行われる。まず、ナット31の外周の円筒面31cに第2ギヤ42を嵌合させた後、ナット31の環状溝31eの外周に止め輪51を配する。そして、止め輪51の端部同士を治具で接近させることにより、止め輪51が縮径してナット31の環状溝31eに嵌り込む。このとき、止め輪51の前側の端面に設けられたテーパ面51aが、環状溝31eのテーパ面31gに当接することにより、止め輪51が後側に押し込まれる。これにより、止め輪51の後側の端面に設けられた平坦面51bが、第2ギヤ42を後側に押し込んでナット31の係止部31bに押し付ける。
そして、止め輪51と係止部31bとで第2ギヤ42を軸方向両側から挟持固定した状態で、止め輪51の両端を図示しない固定具で固定することにより、第2ギヤ42がナット31の外周に固定される。この状態で、止め輪51の内周面と環状溝31eの底面との間には半径方向の隙間が形成され、止め輪51の後側の端面(平坦面51b)と環状溝31eの後側の内壁31hとの間には軸方向の隙間が形成されている(図6参照)。これにより、止め輪51で第2ギヤ42を確実に後側に押し込むことが可能となる。
尚、図示例では、止め輪51の前側の端面及びこれに当接するナット31の当接面31fの双方にテーパ面51a,31gを設けた場合を示したが、止め輪51及びナット31の何れか一方のみにテーパ面を設けてもよい。この場合、止め輪51を縮径させて、止め輪51及びナット31の一方に設けたテーパ面に、止め輪51及びナット31の他方の角部を押し付けることにより、止め輪51を後側に押し込んで、第2ギヤ42を後側に押圧する力を発生させることができる。
上記の電動アクチュエータ1では、ナット31と軸方向に係合する押圧部材(ギヤ固定用ナット50,止め輪51)による軸方向の押圧力で、第2ギヤ42をナット31に固定しているため、従来のように、第2ギヤ42及びナット31の双方と回転方向で係合するキーを設ける必要はない。ただし、上記のように押圧部材で第2ギヤ42を固定する構造に加えて、第2ギヤ42及びナット31の双方と回転方向で係合するキーを設けてもよい。この場合、故障や経年劣化により、押圧部材による第2ギヤ42とナット31との固定力が低下し、第2ギヤ42がナット31に対して回転しようとした場合でも、キーを介して第2ギヤ42とナット31との相対回転を規制できる。
図7は、参考例に係る電動アクチュエータ1であり、第2ギヤ42の内周面にねじ溝42aを形成し、このねじ溝42aを、ナット31の外周面に形成したねじ溝31iに螺合させている。ねじ溝42a,31iは、第2ギヤ42をナット31に対して正方向に回転させたときに、ナット31に対して後方に移動する方向に傾斜している。これにより、電動モータを正方向(ねじ軸32を前進させる方向)に回転駆動し、第2ギヤ42がナット31に対して正方向に回転しようとしたときに、第2ギヤ42が後側(係止部31bに押し付けられる側)に移動しようとするため、第2ギヤ42が緩むことを防止できる。また、転がり軸受6の内輪を、ナット31の外周面に圧入しながら第2ギヤ42に前側から当接させることで、第2ギヤ42が緩むことをより確実に防止できる。
また、上述の実施形態においては、本発明に係る電動アクチュエータを、電動ブレーキシステムの油圧機器を操作する電動アクチュエータとして用いた場合を例に説明したが、操作対象となる装置又は部材は、油圧機器以外のものであってもよい。
また、電動モータの回転運動を直線運動に変換する運動変換機構は、ナットのねじ溝とねじ軸のねじ溝とがボールを介して間接的に螺合するボールねじ機構に限らず、ナットのねじ溝とねじ軸のねじ溝とがボールを介さずに直接的に螺合するすべりねじ機構であってもよい。
1 電動アクチュエータ
2 電動モータ
3 ボールねじ機構
4 伝達ギヤ機構
5 ハウジング
6,7 転がり軸受
31 ナット(回転部材)
31b 係止部
31d ねじ溝
31f 当接面
31g テーパ面
32 ねじ軸(直動部材)
33 ボール
41 第1ギヤ
42 第2ギヤ
50 ギヤ固定用ナット(押圧部材)
51 止め輪(押圧部材)
51a テーパ面
2 電動モータ
3 ボールねじ機構
4 伝達ギヤ機構
5 ハウジング
6,7 転がり軸受
31 ナット(回転部材)
31b 係止部
31d ねじ溝
31f 当接面
31g テーパ面
32 ねじ軸(直動部材)
33 ボール
41 第1ギヤ
42 第2ギヤ
50 ギヤ固定用ナット(押圧部材)
51 止め輪(押圧部材)
51a テーパ面
Claims (6)
- 電動モータと、前記電動モータで回転駆動され、内周にねじ溝が形成された回転部材と、前記回転部材のねじ溝と直接的又は間接的に螺合するねじ溝が外周に形成された直動部材と、前記回転部材の外周に固定されたギヤと、前記回転部材に設けられ、前記ギヤに軸方向一方側から当接する係止部と、前記回転部材と軸方向に係合し、前記ギヤを軸方向他方側から押圧して前記係止部に押し付ける押圧部材とを有する電動アクチュエータ。
- 前記ギヤの内周面と前記回転部材の外周面との同軸度が、前記ギヤとこれに噛合う他のギヤの両歯面全噛合い偏差の許容値以下である請求項1に記載の電動アクチュエータ。
- 前記押圧部材がギヤ固定用ナットであり、
前記ギヤ固定用ナットの内周に形成されたねじ溝と前記回転部材の外周に形成されたねじ溝とを螺合させた請求項1又は2に記載の電動アクチュエータ。 - 前記回転部材を一方側に回転させるときのトルクが、前記回転部材を他方側に回転させるときのトルクよりも大きく、
前記ギヤ固定用ナットが、前記回転部材に対して一方側に回転することで軸方向一方側に移動するように、前記ギヤ固定用ナットのねじ溝及び前記回転部材の外周のねじ溝の傾斜方向が設定された請求項3に記載の電動アクチュエータ。 - 前記押圧部材が止め輪であり、
前記止め輪を縮径させることで前記ギヤを軸方向一方側に押圧する力を発生させる請求項1又は2に記載の電動アクチュエータ。 - 前記回転部材が、前記止め輪に軸方向他方側から当接する当接面を有し、
前記止め輪の軸方向他方側の端面及び前記回転部材の当接面の少なくとも一方に、内径側に行くにつれて軸方向一方側に変位したテーパ面を設けた請求項5に記載の電動アクチュエータ。
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