JP2007232023A - 電動アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【課題】 ボールねじのねじ軸の傾きに滑りブッシュが追随し、摺動部に偏摩耗を生じさせない電動アクチュエータを提供する。
【解決手段】 ハウジング1にナット3が回転自在に支持されたボールねじ2と、前記ハウジング1に設置されて前記ナット3を回転駆動するモータ5とを備える。前記ハウジング1には、内周面がボールねじ2のねじ軸4に設けられた摺動部14の外周に摺動自在に嵌合するパイプ状の滑りブッシュ6を内周に嵌合させる。この滑りブッシュ6の外周面とハウジング1の内周面との間に弾性体7を介在させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 ハウジング1にナット3が回転自在に支持されたボールねじ2と、前記ハウジング1に設置されて前記ナット3を回転駆動するモータ5とを備える。前記ハウジング1には、内周面がボールねじ2のねじ軸4に設けられた摺動部14の外周に摺動自在に嵌合するパイプ状の滑りブッシュ6を内周に嵌合させる。この滑りブッシュ6の外周面とハウジング1の内周面との間に弾性体7を介在させる。
【選択図】 図1
Description
この発明は、ボールねじを用いた自動車用アクチュエータに関し、さらに詳しくは、自動車の電動式ディスクブレーキやトランスミッション等の自動制御に用いられ、ボールねじのねじ軸に摺動部を有する電動アクチュエータに関するものである。
上記のような電動アクチュエータでは、電動式ディスクブレーキやトランスミッションに伝達するためのアームなどを作動させているが、アクチュエータの出力軸の軸方向推力をアームに伝達する際、曲げ方向の力がボールねじに作用し、耐久性を損ねることがある。特許文献1では、この問題に対し、ナットとねじ軸との間に弾力性のあるブッシュを介在させることで、耐久性を向上させた電動アクチュエータの提案がなされている。また、特許文献1の電動アクチュエータは、モータの出力軸にボールねじが連結され、ねじ軸が回転する構造であって、ねじ軸の回転力はボールを介してナットに伝達され、ナットがねじ機構によって直動を行うものである。このナットに連結された出力軸部材が進退し、アームを作動させる構造となっている。特許文献1での耐久性向上とは、このような軸回転方式ボールねじの電動アクチュエータでの適用技術である。自動車用電動アクチュエータとしては、特許文献1のような軸回転方式の他に、ナット回転式のアクチュエータも存在するが、この場合はその構造が軸回転方式のものと異なる。
特許文献2には、自動車用アクチュエータの送り軸等に用いられる転造ボールねじが開示されている。また、特許文献3では、ねじ軸の外周に表面が焼入れされた環状部品を圧入状態で取付け、この環状部品を介してボールねじ使用機器にねじ軸を摺接させるようにした電動アクチュエータ用ボールねじが提案されている。
特開2003−194174号公報
特開2005−297034号公報
特開2005−325956号公報
特許文献2には、自動車用アクチュエータの送り軸等に用いられる転造ボールねじが開示されている。また、特許文献3では、ねじ軸の外周に表面が焼入れされた環状部品を圧入状態で取付け、この環状部品を介してボールねじ使用機器にねじ軸を摺接させるようにした電動アクチュエータ用ボールねじが提案されている。
図2は、特許文献2あるいは特許文献3による転造製ボールねじのねじ軸の一部を摺動部位とした場合の従来の電動アクチュエータの構造を示している。この電動アクチュエータ100は、駆動源であるモータ101と、モータ101の回転をスライド動作に変換するボールねじ102とを備え、ボールねじ102はハウジング103内に設置されている。ハウジング103は、断面概形がハット状の後部材104と、円筒状の前部材105とでなり、これらの部材を連結して全体が略円筒状に組み立てられる。ハウジング103の後部材104と前部材105は、それらの一端のフランジ部104a,105aを互いに対向させて連結され、両フランジ部104a,105aの対向部内側に、ハウジング円筒空間部103aから外径側に張り出すギヤ部空間103bが形成される。前記モータ101は、その出力軸101aがハウジング103の軸方向と平行となるようにハウジング103の後部外周に設置され、モータ出力軸101aが後部材104のフランジ部104aを貫通して前記ギヤ部空間103b内に突入させてある。
ボールねじ102は、ねじ軸106と、ナット107と、これらねじ軸106およびナット107のねじ溝の間に介在させたボール(図示せず)とを備える。ねじ軸106は、ハウジング103内にこれと同心状に配置される。ナット107は、ハウジング103の内周に軸受108,109を介して回転自在に設けられる。ナット107の外周には、これと同心とされ前記ハウジング103のギヤ部空間103b内に配置されるギヤ110が一体に形成され、このギヤ110がモータ出力軸101aに設けられたギヤ111に噛み合わされている。これら両ギヤ110,111は、モータ101の回転をナット107に伝達する回転伝達系を構成する。
ハウジング前部材105の内周には、滑りブッシュ112が圧入嵌合して固定されている。この滑りブッシュ112の後端には外径側に張り出すフランジ部112aが形成され、このフランジ部112aがハウジング前部材105内の段差部105aに係合し、ボルト112bによってこの段差部105aに固定されている。ねじ軸106の前半部には、滑りブッシュ112の内周面をねじ軸106の軸方向に沿って摺動する環状部品(摺動部)113が圧入状態で取付けられている。また、ねじ軸106の先端部には連結ピン114を介して回動アーム115が連結されている。回動アーム115は、自動車の電動式ディスクブレーキやトランスミッション等(いずれも図示せず)に作動軸115aを介して連結される。回動アーム115は、その長手方向に沿って長孔115bが形成され、この長孔115b内に上記連結ピン114が摺動可能に挿入されている。
このような構成の電動アクチュエータ100では、モータ101による回転力は、ギヤ111,110を介してナット107に伝達され、ナット107が回転する。このナット107の回転は、図示しないボールを介してねじ軸106の軸方向移動に変換される。すなわち、モータ101の回転力をボールねじ102の軸方向推力に変換するナット回転式電動アクチュエータが構成される。このねじ軸106の軸方向移動の際、摺動部113が滑りブッシュ112の内周面を摺動する。ねじ軸106の軸方向移動に伴う連結ピン114の作用により、回動アーム115は図2の矢示のように作動軸115aの軸芯回りに回動する。
このような構造においては、ボールねじ102のねじ軸106の推力を連結ピン114を介して回動アーム115に伝達する際に発生する反力は、滑りブッシュ112が受けることになる。この滑りブッシュ112は、ボールねじ102のねじ軸106に設けられた摺動部113からスラスト荷重とラジアル荷重を受けながら、摺動部113をガイドしつつ、ねじ軸106の直動を可能にしている。このねじ軸106の直動を円滑に行うためには、摺動部113の外径と滑りブッシュ112の内径との間に適正な隙間を設けておく必要がある。この隙間が小さいと、摺動部分での摩擦抵抗が大きくなるため、機械損失が増加する。逆に隙間を大きくし、ボールねじ102にも隙間を持たせるような仕様とする場合、ラジアル荷重によりボールねじ102の傾きが生じる。図2におけるL,L1はボールねじ102の軸芯を示し、L1はボールねじ102が傾いた場合の軸芯を示している。このようにボールねじ102が傾くと、摺動部113も傾き、滑りブッシュ112の内径面との間の部位(例えば、図2のX部,Y部)でエッジ当りが生じる。その結果、このX部,Y部での接触により偏摩耗が進行し、がたつきが増大し、また、X部,Y部の接触部同士の繰返し衝突により騒音が発生し、さらには、これらが起因してボールねじ102等が破損し、短寿命になるなどが懸念されることになる。
この発明は、これらの課題を解消することを目的としたものであり、ボールねじのねじ軸の傾きに滑りブッシュが追随し、摺動部分に偏摩耗を生じさせない電動アクチュエータを提供するものである。
この発明の電動アクチュエータは、ハウジングにナットが回転自在に支持されたボールねじと、前記ハウジングに設置されて前記ナットを回転駆動するモータと、前記ハウジングの内周に嵌合し内周面が前記ボールねじのねじ軸に設けられた摺動部の外周に摺動自在に嵌合するパイプ状の滑りブッシュとを備えた電動アクチュエータにおいて、前記滑りブッシュの外周面とハウジングの内周面との間に弾性体を介在させたことを特徴とするものである。
この構成によると、モータの回転動力がボールねじのナットに伝達され、ナットの回転がねじ軸の軸方向移動に変換される。この軸方向移動に伴いねじ軸に設けられた摺動部が滑りブッシュ内を摺動する。この摺動に伴って、摺動部により滑りブッシュにラジアル荷重が働き、ねじ軸が傾いた際、ねじ軸の傾きに応じて弾性体が変形し、滑りブッシュ内径とねじ軸とが調芯される。この調芯作用によって、滑りブッシュ内径とねじ軸との間で偏摩耗が生じることが防止される。したがって、偏摩耗が原因のがたつきの増大、騒音の発生、ボールねじ等の破損、短寿命等の懸念も生じない。また、ボールねじのナットに作用するラジアル荷重、モーメント荷重も低減され、ナットの円滑な回転が図られる。
なお、弾性体は滑りブッシュの外周面全面とハウジングの内周面との間に介在するものの他、滑りブッシュの外周の一部に設けたものであっても良い。
なお、弾性体は滑りブッシュの外周面全面とハウジングの内周面との間に介在するものの他、滑りブッシュの外周の一部に設けたものであっても良い。
この発明において、前記弾性体を、円筒状でゴム材からなるものとしても良い。弾性体を、円筒状のゴム材とすることにより、上記調芯作用がより効果的になされる。ゴム材の種類や硬さは、荷重の大きさや温度環境等を勘案して適正なものが選定される。
このように、弾性体を円筒状のゴム材とする場合において、前記滑りブッシュが一端にフランジを有し、このフランジが前記ハウジングに設けられた軸方向を向く面にねじ部材で固定され、前記弾性体は、前記滑りブッシュのフランジと前記ハウジングの軸方向を向く面との間に介在するフランジを有するものとしても良い。
この構成によると、弾性体が、滑りブッシュのフランジと前記ハウジングの軸方向を向く面との間に介在するフランジを有するから、この弾性体フランジの変形によってスラスト方向の荷重も吸収され、偏摩耗が原因のがたつきの増大、騒音の発生、ボールねじ等の破損、短寿命等の懸念の払拭がより確実になされる。
このように、弾性体を円筒状のゴム材とする場合において、前記滑りブッシュが一端にフランジを有し、このフランジが前記ハウジングに設けられた軸方向を向く面にねじ部材で固定され、前記弾性体は、前記滑りブッシュのフランジと前記ハウジングの軸方向を向く面との間に介在するフランジを有するものとしても良い。
この構成によると、弾性体が、滑りブッシュのフランジと前記ハウジングの軸方向を向く面との間に介在するフランジを有するから、この弾性体フランジの変形によってスラスト方向の荷重も吸収され、偏摩耗が原因のがたつきの増大、騒音の発生、ボールねじ等の破損、短寿命等の懸念の払拭がより確実になされる。
この発明の電動アクチュエータは、ハウジングにナットが回転自在に支持されたボールねじと、前記ハウジングに設置されて前記ナットを回転駆動するモータと、前記ハウジングの内周に嵌合し内周面が前記ボールねじのねじ軸に設けられた摺動部の外周に摺動自在に嵌合するパイプ状の滑りブッシュとを備えた電動アクチュエータにおいて、前記滑りブッシュの外周面とハウジングの内周面との間に弾性体を介在させたため、ねじ軸の傾きに応じて弾性体が変形し、ねじ軸の摺動部と滑りブッシュの内径との調芯が的確になされ、摺動部と滑りブッシュの内径との接触部の偏摩耗が原因のがたつきの増大、騒音の発生、ボールねじ等の破損、短寿命等の懸念が払拭されると共に、ボールねじのナットに作用するラジアル荷重、モーメント荷重も低減され、ナットの円滑な回転が図られる。
この発明の第1の実施形態を図1と共に説明する。この電動アクチュエータAの基本構成は、図2に示す従来の電動アクチュエータ100と同様である。すなわち、この電動アクチュエータAは、ハウジング1にナット3が回転自在に支持されたボールねじ2と、前記ハウジング1に設置されて前記ナット3を回転駆動する電動モータ5と、前記ハウジング1に固定され内周面が前記ボールねじ2のねじ軸4の外周に摺動自在に嵌合する滑りブッシュ6とを備えている。
滑りブッシュ6は、前記ハウジング1の内周に嵌合されるパイプ状のブッシュ本体6aと、このブッシュ本体6aの一端に一体的に設けられたフランジ6bとよりなり、このフランジ6bは、ハウジング1の内筒部に形成され軸方向を向く面としての段差部1aに、ねじ部材であるボルト6cによって締結固定される。ハウジング1の内周面と滑りブッシュ6の外周面との間には、ゴム材からなる弾性体7が介在される。弾性体7は、円筒部7aと、この円筒部7aの一端に連成された外向きフランジ7bとよりなる。上記ボルト6cによる滑りブッシュ6のハウジング1に対する締結固定は、ハウジング1の内周面と滑りブッシュ6の外周面との間に弾性体7を介在させ、弾性体フランジ7bを段差部1aとフランジ6bと間に挟圧する状態でなされる。これによって、滑りブッシュ6はハウジング1の内周面との間に弾性体7を介在させた状態で位置決め嵌合固定される。
ハウジング1は、断面概形がハット状の後部材8と、円筒状の前部材9とでなり、これらの部材を連結して全体が略円筒状に組み立てられる。この円筒状前部材9の内筒部に滑りブッシュ6および弾性体7が嵌合固定されている。ハウジング1の後部材8と前部材9は、それらの一端のフランジ部8a,9aを互いに対向させて連結され、両フランジ部8a,9aの対向部内側に、ハウジング円筒空間部1bから外径側に張り出すギヤ部空間1cが形成される。前記モータ5は、その出力軸5aがハウジング1の軸方向と平行となるようにハウジング1の後部外周に設置され、モータ出力軸5aが後部材8のフランジ部8aを貫通して前記ギヤ部空間1c内に突入させてある。
ボールねじ2は、ナット3と、ねじ軸4と、ナット3のねじ溝(図示せず)およびねじ軸4のねじ溝4aの間に介在させたボール(図示せず)と、ねじ溝間のボールを拾い上げてねじ溝間に戻す循環路(図示せず)とを備える。ナット3は、ハウジング1の内周に軸受10,11を介して回転自在に設けられる。ナット3の外周には、これと同心とされ前記ハウジング1のギヤ部空間1c内に配置されるギヤ12が一体に形成され、このギヤ11がモータ出力軸5aに設けられたギヤ13に噛み合わされている。これら両ギヤ12,13は、モータ5の回転をナット3に伝達する回転伝達系を構成する。
ボールねじ2のねじ軸4は、その後半部がねじ溝4aが形成されたねじ部4Aとされ、柱状前半部4Bの先端部4Baはハウジング1から前方に突出し得るよう構成されている。ねじ軸4の前半部4B外周の前記滑りブッシュ6の設置範囲に対応する部分には、滑りブッシュ6に摺接させる摺動部14が、環状部品の圧入によって設けられている。また、ねじ軸4の先端部4Baには連結ピン15を介して回動アーム16が連結されている。回動アーム16は、自動車の電動式ディスクブレーキやトランスミッション等(いずれも図示せず)に作動軸16aを介して連結される。回動アーム16には、その長手方向に沿って長孔16bが形成され、この長孔16b内に上記連結ピン15が摺動可能に挿入されている。
モータ5による回転力は、ギヤ13,12を介してナット3に伝達され、ナット3が回転する。このナット3の回転は、図示しないボールを介してねじ軸4の軸方向移動に変換される。すなわち、モータ5の回転力をボールねじ2の軸方向推力に変換するナット回転式電動アクチュエータAが構成される。このねじ軸4の軸方向移動の際、摺動部14が滑りブッシュ6の内周面を摺動する。滑りブッシュ6の全長は、前記摺動部14の幅に軸ストローク長さを加えた長さである。
この構成の電動アクチュエータAは、前記のように、ねじ軸4の先端部4Baに設けられる連結ピン15およびアーム16を介して、例えば自動車のトランスミッションや電動式ディスクブレーキに連結される。ねじ軸4の軸方向移動に伴う連結ピン15の作用により、回動アーム16は図1の矢示のように実線位置から二点鎖線位置の範囲で作動軸16aの軸芯回りに回動する。この時、ボールねじ2のねじ軸4の推力を連結ピン15を介して回動アーム16に伝達する際に発生する反力は、滑りブッシュ6が受けることになる。この滑りブッシュ6は、ボールねじ2のねじ軸4に設けられた摺動部14からスラスト荷重とラジアル荷重を受けながら、摺動部14をガイドしつつ、ねじ軸4の直動を可能にしている。
このねじ軸4の直動を円滑に行うためには、摺動部14の外径と滑りブッシュ6の内径との間に適正な隙間を設けておく必要がある。隙間が大きい場合、ラジアル荷重によりボールねじ2の傾きが生じる(図2の軸芯L1参照)。このようにラジアル荷重によりボールねじ2の軸芯Lが、図2の軸芯L1のように傾くと、これに伴い弾性体7が弾性変形する。これにより、ねじ軸4と滑りブッシュ6との調芯が自動的になされ、摺動部14の外径と滑りブッシュ6の内径との間の隙間を多少大きくしても、摺動部14の滑りブッシュ6に対する相対的な傾きは生じず、摺動部14と滑りブッシュ6の内径面との間でエッジ当りが生じることもない。その結果、摺動部14と滑りブッシュ6の接触部における偏摩耗が進行したり、がたつきが増大したり、また、接触部同士の繰返し衝突により騒音が発生することもなく、さらには、ボールねじ2等が破損し、短寿命になるなどの懸念も少なくなる。
また、弾性体7のフランジ7bは、ハウジング1内の段差部1aと、滑りブッシュ6のフランジ6bとの間に介在され、ボルト6cの締結によって両者間に挟圧状態とされるから、弾性体フランジ7bの弾性変形によってスラスト方向の荷重も吸収され、偏摩耗が原因のがたつきの増大、騒音の発生、ボールねじ等の破損、短寿命等の懸念の払拭がより確実になされる。
この電動アクチュエータAにおいて、ねじ軸4の先端側に外力を受けると、ボールねじ2におけるねじ軸4の後半部のねじ部4Aに曲げ力が作用するが、ねじ軸4の前半部4Bは摺動部14を介してハウジング1の内周の滑りブッシュ6に摺動自在に支持されているので、ねじ軸4のねじ部4Aに加わる曲げ荷重を吸収することができる。この摺動部14を焼入れにより表面硬度を高めたものとすれば、この摺動部14はねじ軸4の外周に圧入状態に取付けているので、ねじ軸4が転造によるもので、転造前のねじ軸素材がセンタレスで製作された場合でも、センタ孔を後加工して前記滑りブッシュ6に対する摺動面の研削仕上げを行う必要がなく、製造が容易となる。また、ねじ軸4における摺動面、つまりこの実施形態では摺動部14の外周面と、ねじ溝4aとの同軸度精度を向上させることができて、摺動抵抗の低減や耐摩耗性の向上が可能となる。さらに、ねじ軸4の熱処理においては、摺動部14の焼入れによる表面硬化を、別部品である環状部品で済ませておくことができるので、高周波焼入れによる移動焼入れ時間を短縮でき、この点でも製造が容易となる。
なお、上記実施形態では、ねじ軸4の滑りブッシュ6に対する摺動部14として、環状部品をねじ軸4に圧入状態に取付けることで設けた例を示したが、ねじ軸4自体に転造加工等を施して摺動部14を形成しても良い。また、摺動部14を複数個軸方向に連なるようにねじ軸4に圧入状態で取付けても良い。さらに、滑りブッシュ6は、円筒状のブッシュ本体6aと、フランジ6bとの一体物を例示したが、両者を分割し、フランジ6bをボルト6cにより締結固定する際、ブッシュ本体6aを所定の位置に位置決め固定するようにしても良い。この場合、ハウジング1の先端部にはブッシュ本体6aの先端を受止する内向きフランジ部を形成しておく必要がある。このように、滑りブッシュ6を、ブッシュ本体6aとフランジ6bとに分割すれば、ブッシュ本体6aはその内周面および外周面がそれぞれ単一径のものとすることができ、熱処理時における肉厚の違いによる熱変形が生じ難く、加工精度が向上する。
1…ハウジング
1a…段差部(軸方向を向く面)
2…ボールねじ
3…ナット
4…ねじ軸
5…モータ
6…滑りブッシュ
6b…フランジ
6c…ボルト(ねじ部材)
7…弾性体
7b…フランジ
14…摺動部
A…電動アクチュエータ
1a…段差部(軸方向を向く面)
2…ボールねじ
3…ナット
4…ねじ軸
5…モータ
6…滑りブッシュ
6b…フランジ
6c…ボルト(ねじ部材)
7…弾性体
7b…フランジ
14…摺動部
A…電動アクチュエータ
Claims (3)
- ハウジングにナットが回転自在に支持されたボールねじと、前記ハウジングに設置されて前記ナットを回転駆動するモータと、前記ハウジングの内周に嵌合し内周面が前記ボールねじのねじ軸に設けられた摺動部の外周に摺動自在に嵌合するパイプ状の滑りブッシュとを備えた電動アクチュエータにおいて、
前記滑りブッシュの外周面とハウジングの内周面との間に弾性体を介在させたことを特徴とする電動アクチュエータ。 - 請求項1において、前記弾性体が、円筒状でゴム材からなる電動アクチュエータ。
- 請求項2において、前記滑りブッシュが一端にフランジを有し、このフランジが前記ハウジングに設けられた軸方向を向く面にねじ部材で固定され、前記弾性体は、前記滑りブッシュのフランジと前記ハウジングの軸方向を向く面との間に介在するフランジを有するものである電動アクチュエータ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006052722A JP2007232023A (ja) | 2006-02-28 | 2006-02-28 | 電動アクチュエータ |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011065470A1 (ja) * | 2009-11-26 | 2011-06-03 | Ntn株式会社 | 電動アクチュエータ |
JP2012125044A (ja) * | 2010-12-08 | 2012-06-28 | Ntn Corp | 電動アクチュエータ |
KR200480617Y1 (ko) * | 2016-02-01 | 2016-06-16 | (주)현준에프에이 | 직선 구동을 위한 액추에이터 |
-
2006
- 2006-02-28 JP JP2006052722A patent/JP2007232023A/ja active Pending
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US8650977B2 (en) | 2009-11-26 | 2014-02-18 | Ntn Corporation | Electric actuator |
JP2012125044A (ja) * | 2010-12-08 | 2012-06-28 | Ntn Corp | 電動アクチュエータ |
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