JP2024030015A - 被加工物の加工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】所定の周波数の超音波振動を付与した切削ブレードで切削溝を洗浄する場合に比べて、切削溝に付着する切削屑の量を低減する。【解決手段】被加工物の加工方法であって、チャックテーブルで被加工物を保持する保持工程と、チャックテーブルで保持された被加工物に液体を供給しながら第1の切削ブレードで被加工物に切削溝を形成する切削溝形成工程と、第1の切削ブレードの厚さよりも薄い厚さを有する板状又は棒状の挿入部材に超音波振動を付与すると共に挿入部材に付与する周波数を所定の範囲で変化させながら、且つ、チャックテーブルで保持された被加工物に液体を供給しながら、挿入部材を該切削溝内において移動させることにより、挿入部材と切削溝との間にある液体を振動させて、切削溝を洗浄する洗浄工程と、を備える被加工物の加工方法を提供する。【選択図】図1
Description
本発明は、被加工物に切削溝を形成した後に当該切削溝を洗浄する被加工物の加工方法に関する。
携帯電話、パーソナルコンピュータ等の電子機器には、半導体デバイスチップが搭載されている。半導体デバイスチップは、通常、シリコン等の半導体材料で形成された単結晶基板(即ち、ウェーハ)を有する円板状の被加工物を加工することで製造される。
被加工物の表面側には、格子状に複数の分割予定ライン(即ち、ストリート)が設定されており、複数のストリートで区画された矩形領域の各々には、IC(Integrated Circuit)等のデバイスが形成されている。
半導体デバイスチップを製造する際には、例えば、被加工物の裏面側を研削して薄化した後、各ストリートに沿って被加工物を切削する。これにより、被加工物は、複数の半導体デバイスチップに分割される。
被加工物の切削には、切削装置が使用される。切削装置は、高速で回転可能なスピンドルを含む切削ユニットを有する。スピンドルの先端部には、例えば、円板状の基台に円環状の切刃が固定されたハブ型の切削ブレードが装着される(特許文献1参照)。
切削後の被加工物は、切削装置内に設けられているスピンナ洗浄ユニットで洗浄されるが、切削溝中に残存する切削屑が十分には除去されず、この残存した切削屑が後工程で問題になることがあった。
そこで、第1の切削ブレードでストリートに沿って被加工物を切削することで切削溝を形成した後、第1の切削ブレードの刃厚よりも薄い刃厚を有する第2の切削ブレードに所定の周波数の超音波振動を付与した状態で、ストリートに沿って切削溝内で第2の切削ブレードを移動させることで、切削溝を洗浄する方法を出願人は開発した。
しかし、所定の周波数の超音波振動を付与した第2の切削ブレードを用いると、比較的小さいサイズ(即ち、定方向径、相当径、有効径等の所定の径において100μm未満)の切削屑は確かに除去されるが、比較的大きなサイズ(即ち、同所定の径において100μm以上)の切削屑は除去され難いことが判明した。
本発明は係る問題点に鑑みてなされたものであり、所定の周波数の超音波振動を付与した切削ブレードで切削溝を洗浄する場合に比べて、切削溝に付着する切削屑の量を低減することを目的とする。
本発明の一態様によれば、被加工物の加工方法であって、チャックテーブルで該被加工物を保持する保持工程と、該チャックテーブルで保持された該被加工物に液体を供給しながら第1の切削ブレードで該被加工物に切削溝を形成する切削溝形成工程と、該第1の切削ブレードの厚さよりも薄い厚さを有する板状又は棒状の挿入部材に超音波振動を付与すると共に該挿入部材に付与する周波数を所定の範囲で変化させながら、且つ、該チャックテーブルで保持された該被加工物に液体を供給しながら、該挿入部材を該切削溝内において移動させることにより、該挿入部材と該切削溝との間にある該液体を振動させて、該切削溝を洗浄する洗浄工程と、を備える被加工物の加工方法が提供される。
好ましくは、該洗浄工程では、該挿入部材に付与する周波数を周波数変調又はスイープ処理により周期的に増減させることで、50Hz以上150Hz以下の低周波で該液体を振動させる。
好ましくは、該洗浄工程では、該挿入部材の固有振動数を含む該所定の範囲で該挿入部材に付与する周波数を変化させる。
好ましくは、板状の該挿入部材は、該第1の切削ブレードよりも薄い厚さを有する第2の切削ブレードであり、該洗浄工程では、該第2の切削ブレードを所定の回転軸の周りで回転させながら、該切削溝内において該第2の切削ブレードを移動させる。
本発明の一態様に係る洗浄工程では、挿入部材に超音波振動を付与すると共に挿入部材に付与する周波数を所定の範囲で変化させながら、且つ、該チャックテーブルで保持された該被加工物に液体を供給しながら、挿入部材を切削溝内において移動させることにより、挿入部材と切削溝との間にある液体を振動させて、切削溝を洗浄する。
挿入部材に付与する周波数を所定の範囲で変化させることで、超音波振動よりも低い周波の振動(即ち、低周波振動)を発生させることができるので、超音波振動により比較的小さいサイズの切削屑を除去できると共に、低周波振動で比較的大きなサイズの切削屑も除去できる。従って、所定の周波数の超音波振動のみを付与した切削ブレードで切削溝を洗浄する場合に比べて、切削溝に付着する切削屑の量を低減できる。
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。図1は、被加工物11(図2参照)の加工方法のフロー図である。本実施形態では、このフロー図に従って、被加工物11に対して切削、洗浄等の加工を施す。そこで、まずは、図2を参照し、被加工物11について説明する。
本実施形態の被加工物11は、円板状のシリコン単結晶基板(即ち、ウェーハ)を有する。但し、被加工物11の材料、構造、大きさ等に制限はない。被加工物11は、他の半導体材料で形成された単結晶基板や、セラミックス、樹脂、金属等の材料で形成された基板を有してもよい。
なお、セラミックスの材料で形成される基板は、単結晶基板であってもよい。つまり、被加工物11は、タンタル酸リチウム(LT)、ニオブ酸リチウム(LN)等の酸化物単結晶基板を有してもよい。
被加工物11の表面11aには、複数の分割予定ライン(ストリート)13が格子状に設定されている。複数の分割予定ライン13で区画された矩形状の領域の各々には、IC等のデバイス15が形成されている。なお、デバイス15の種類、数量、形状、構造、大きさ等にも制限はない。
被加工物11を切削する際には、円形のダイシングテープ17の中央部を被加工物11の裏面11b側に貼り付けると共に、ダイシングテープ17の外周部を金属製で環状のフレーム19の一面に貼り付ける。
これにより、ダイシングテープ17を介して被加工物11がフレーム19で支持された被加工物ユニット21が形成される。図2は、被加工物ユニット21の斜視図である。ダイシングテープ17は、基材層と、粘着層と、の積層構造を有する。
基材層は、例えば、ポリオレフィン、塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂材料で形成されており、粘着層は、例えば、アクリル系、エポキシ系、ゴム系の樹脂材料で形成されている。粘着層の好適な一例は、紫外線(UV)硬化樹脂である。
被加工物11は、被加工物ユニット21の態様で切削装置2(図3参照)へ搬入される。図3は、切削装置2の斜視図である。図3に示すX軸方向、Y軸方向、及び、Z軸方向は、互いに直交する。
X軸方向は、加工送り方向と平行であり、Y軸方向は、割り出し送り方向と平行であり、Z軸方向は、切り込み送り方向(高さ方向)と平行である。なお、図3では、一部の構成要素を機能ブロックで示す。
切削装置2は、切削装置2の構成要素を支持する基台4を備える。基台4の前方の角部には、矩形状の開口4aが形成されている。開口4a内には、カセットエレベータ(不図示)が設けられている。
カセット支持台6は、カセットエレベータで支持されている。カセット支持台6の上面には、1以上の被加工物ユニット21を収容可能なカセット8が載置される。なお、図3では、説明の便宜上、カセット8の輪郭のみを示す。
開口4aの後方側(Y軸方向の一方側)には、長手部がX軸方向に沿って配置された開口4bが形成されている。開口4bの下方には、ボールねじ式のX軸方向移動機構(不図示)が設けられている。
X軸方向移動機構は、X軸方向に移動可能な移動テーブル(不図示)を有する。移動テーブルは、各々X軸方向に略平行に配置された一対のX軸ガイドレール(不図示)によりスライド可能に支持されている。
移動テーブルの下面側にはナット部(不図示)が設けられており、ナット部には、X軸方向に略平行に配置されたねじ軸(不図示)が複数のボール(不図示)を介して回転可能に連結されている。
ねじ軸の一端部には、ステッピングモータ等の第1駆動源(不図示)が設けられている。第1駆動源を動作させれば、移動テーブルはX軸方向に沿って移動する。移動テーブルの上部には、テーブルカバー10が設けられている。
テーブルカバー10のX軸方向の両側には、X軸方向に沿って伸縮可能な蛇腹状のカバー部材12が設けられている。テーブルカバー10上には、被加工物ユニット21を吸引保持可能な円板状のチャックテーブル14が設けられている。
チャックテーブル14は、上述のX軸方向移動機構によりX軸方向に沿って移動する。また、チャックテーブル14は、Z軸方向に略平行な回転軸(θ軸)の周りに回転可能に構成されている。
チャックテーブル14は、ステンレス鋼等の金属で形成された円板状の枠体を有する。枠体の上面側の中央部には、円板状の凹部が形成されている。この凹部には、多孔質セラミックスで形成された円板状の多孔質板が固定されている。
枠体に形成されている所定の流路を介して、多孔質板には、真空ポンプ等の吸引源(不図示)が接続されている。吸引源からの負圧が多孔質板へ伝達されると、多孔質板の上面には負圧が生じる。
枠体の上面と、多孔質板の上面とは、略面一となっており、被加工物ユニット21(被加工物11)を吸引保持する保持面14aとして機能する。保持面14aは、略平坦でXY平面に略平行である。なお、枠体の外周部には、被加工物ユニット21のフレーム19を挟持するためのクランプユニット14bが設けられている。
開口4bの上方には、門型の支持構造16が開口4bを跨ぐ様に設けられている。支持構造16の表面側(X軸方向の一方側)には、Y軸方向移動ユニット18が設けられている。Y軸方向移動ユニット18は、各々Y軸方向に略平行に配置された一対のY軸ガイドレール20を有する。
一対のY軸ガイドレール20には、Y軸方向移動板22a,22bが、スライド可能に取り付けられている。Y軸方向移動板22a,22bの各々の裏面側(X軸方向の他方側)には、ナット部(不図示)が設けられている。
Y軸方向移動板22aのナット部には、Y軸方向に略平行に配置されたねじ軸24aが複数のボール(不図示)を介して回転可能に連結されている。ねじ軸24aの一端部には、ステッピングモータ等の第2駆動源(不図示)が設けられている。第2駆動源を動作させれば、Y軸方向移動板22aはY軸方向に沿って移動する。
同様に、Y軸方向移動板22bのナット部には、ねじ軸24bが複数のボール(不図示)を介して回転可能に連結されている。ねじ軸24bの一端部には、第2駆動源26が設けられている。第2駆動源26を動作させれば、Y軸方向移動板22bはY軸方向に沿って移動する。
Y軸方向移動板22aの表面側には、Z軸方向移動ユニット28aが設けられている。Z軸方向移動ユニット28aは、Y軸方向移動板22aの表面に固定された一対のZ軸ガイドレール30を有する。
一対のZ軸ガイドレール30は、各々Z軸方向に略平行に配置されている。一対のZ軸ガイドレール30には、Z軸方向移動板32が、スライド可能に取り付けられている。Z軸方向移動板32の裏面側には、ナット部(不図示)が設けられている。
ナット部には、Z軸方向に略平行に配置されたねじ軸34が複数のボール(不図示)を介して回転可能に連結されている。ねじ軸34の上端部には、ステッピングモータ等の第3駆動源36が設けられている。
第3駆動源36を動作させれば、Z軸方向移動板32はZ軸方向に沿って移動する。Z軸方向移動ユニット28aにおいて、Z軸方向移動板32の下端部には、第1の切削ユニット40が固定されている。
第1の切削ユニット40は、長手部がY軸方向に沿って配置された角柱状のスピンドルハウジング42を有する。スピンドルハウジング42には、円柱状のスピンドル44(図6参照)がエアベアリングにより回転可能に保持されている。
図6に示す様に、スピンドル44は、その長手部がY軸方向に沿って配置されている。スピンドル44の一端部の近傍にはサーボモータ等の回転駆動源(不図示)が設けられている。スピンドル44の他端部には、円環状の第1の切削ブレード46が装着されている。
第1の切削ブレード46は、砥粒と、砥粒を固定するボンド材と、を有する。砥粒は、例えば、ダイヤモンド又はcBN(cubic boron nitride)である。ボンド材は、例えば、レジンボンド、ビトリファイドボンド又はメタルボンドである。
第1の切削ブレード46では、ダイヤモンド製の砥粒が電着法によりニッケル製のボンド材で固定されている。但し、第1の切削ブレード46を構成する砥粒及びボンド材は、この例に限定されない。
第1の切削ブレード46は、所定の刃厚(例えば、100μm)を有する。この第1の切削ブレード46は、その刃厚方向において受けフランジ46aと押えフランジ46bとにより挟まれて、スピンドル44に対して固定されている。
スピンドルハウジング42には、第1の切削ブレード46の下端部をY軸方向で挟む様に一対の第1ノズル(ブレードノズル)46cが固定されている。一対の第1ノズル46cは、切削時に、純水等の切削液(液体)23を第1の切削ブレード46等に供給する。
なお、スピンドルハウジング42には、第1の切削ユニット40の上面視でX軸方向に沿う様に純水等の切削液(液体)23を第1の切削ブレード46の外周部に供給する不図示の第2ノズル(シャワーノズル)が設けられている。
図3に戻って、Z軸方向移動板32の下端部には、スピンドルハウジング42に隣接する様に撮像ユニット48が設けられている。撮像ユニット48は、集光レンズ、イメージセンサ等(いずれも不図示)を有する顕微鏡カメラユニットである。
Y軸方向移動板22bの表面側には、Z軸方向移動ユニット28bが設けられている。Z軸方向移動ユニット28bは、Z軸方向移動ユニット28aと同様に、Y軸方向移動板22bの表面に固定された一対のZ軸ガイドレール30を有する。
一対のZ軸ガイドレール30には、Z軸方向移動板32が、スライド可能に取り付けられている。Z軸方向移動板32の裏面側に設けられているナット部(不図示)には、ねじ軸34が複数のボール(不図示)を介して回転可能に連結されている。
ねじ軸34の上端部に設けられている第3駆動源36を動作させれば、Z軸方向移動板32はZ軸方向に沿って移動する。Z軸方向移動ユニット28bにおいて、Z軸方向移動板32の下端部には、第2の切削ユニット(切削溝洗浄ユニット)50が固定されている。
図4は、第2の切削ユニット50の一部断面側面図である。なお、図4では、第2の切削ユニット50に電気的に接続されている複数の要素を機能ブロック及び記号で示す。
第2の切削ユニット50は、長手部がY軸方向に沿って配置された角柱状のスピンドルハウジング52を有する。スピンドルハウジング52には、長手部がY軸方向に沿って配置された円柱状のスピンドル54がエアベアリングにより回転可能に保持されている。
スピンドル54の一端部の近傍にはサーボモータ等の回転駆動源56が設けられている。回転駆動源56は、スピンドル54に連結されたロータ56aと、ロータ56aを回転させるステータ56bと、を含む。
ステータ56bには、モータ制御ユニット58が電気的に接続されている。モータ制御ユニット58は、サーボアンプ等を含む。モータ制御ユニット58には、電源60から電力が供給されると共に、サーボコントローラ(不図示)から、モータの回転速度等を指定する指令信号が供給される。
ロータ56aには、超音波振動子62が連結されている。超音波振動子62は、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛で形成された電歪型振動子を有する。但し、電歪型振動子は、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム等の材料で形成されてもよい。
超音波振動子62には、ロータリートランス64を介して、信号発生部66から交流電圧が供給される。信号発生部66は、電源60から供給される電力で動作する。
信号発生部66は、例えば、株式会社エヌエフ回路設計ブロックによりそれぞれ販売されているファンクションジェネレータ(例えば、型番:WF-1973)及び高速バイポーラ電源(例えば、型番:HSA4052)を含む。
ファンクションジェネレータは、高速バイポーラ電源へ入力する交流電圧信号の周波数を、0Hz(即ち、直流)以上500kHz以下の範囲で調整できる。本実施形態のファンクションジェネレータは、超音波帯域の周波数(20kHz以上)の交流電圧信号を高速バイポーラ電源に入力する。
高速バイポーラ電源に入力された交流電圧信号は、所定のレベルに増幅された上で、ロータリートランス64へ入力される。増幅された交流電圧信号は、ロータリートランス64から超音波振動子62へ入力され、超音波振動子62は、超音波の周波数帯域で振動する。
スピンドル54の他端部には、円環状の第2の切削ブレード(板状の挿入部材)68が装着されている。第2の切削ブレード68も、砥粒と、砥粒を固定するボンド材と、を有する。第2の切削ブレード68では、ダイヤモンド製の砥粒が電着法によりニッケル製のボンド材で固定されている。但し、第2の切削ブレード68の材料は、この例に限定されない。
第2の切削ブレード68は、第1の切削ブレード46の刃厚よりも薄い所定の刃厚を有する。例えば、第1の切削ブレード46の刃厚が100μmである場合、第2の切削ブレード68の刃厚は50μmである。
第2の切削ブレード68は、受けフランジ68a及び押えフランジ68bによりスピンドル54に対して固定されており、超音波振動子62の振動は、スピンドル54を介して第2の切削ブレード68へ伝達される。例えば、超音波振動子62がY軸方向に沿って振動すると、第2の切削ブレード68には、その径方向に沿う振動が生じる。
スピンドルハウジング52には、第2の切削ブレード68の下端部をY軸方向で挟む様に一対の第1ノズル(ブレードノズル)68cが設けられている。一対の第1ノズル68cは、切削溝11c(図8参照)の洗浄時に、第2の切削ブレード68に純水等の切削液(液体)23を供給する。
なお、スピンドルハウジング52には、第1の切削ユニット40の上面視でX軸方向に沿う様に第2の切削ブレード68の外周部に純水等の切削液(液体)23を供給する不図示の第2ノズル(シャワーノズル)が設けられている。
図3に戻って、Z軸方向移動板32の下端部には、スピンドルハウジング52に隣接する様に撮像ユニット70が設けられている。撮像ユニット70は、集光レンズ、イメージセンサ等(いずれも不図示)を有する顕微鏡カメラユニットである。
開口4bの後方側には、円形の開口4cが形成されている。開口4c内には切削後の被加工物11を洗浄するためのスピンナ洗浄ユニット72が配置されている。スピンナ洗浄ユニット72は、高速で回転可能なスピンナテーブル74を有する。
スピンナテーブル74の上方には、上面視でスピンナテーブル74の回転中心を横切る様にXY平面内で揺動可能な洗浄ノズル76が設けられている。スピンナ洗浄ユニット72は、被加工物11の上面(例えば、表面11a)側を主として洗浄する。
切削装置2は、不図示の筐体を有する。筐体の一側面には、タッチパネル78が設けられている。タッチパネル78は、オペレータが切削装置2へ加工条件や所定の指令を入力するための入力装置として機能すると共に、撮像ユニット48,70で取得された画像を表示する表示装置として機能する。
切削装置2の各構成要素の動作は、制御ユニット(コントローラ)80によって制御される。制御ユニット80は、例えば、CPU(Central Processing Unit)に代表されるプロセッサ(処理装置)と、メモリ(記憶装置)と、を含むコンピュータを有する。
記憶装置は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の主記憶装置と、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等の補助記憶装置と、を含む。
補助記憶装置には、所定のプログラムを含むソフトウェアが記憶されている。このソフトウェアに従いプロセッサ等を動作させることによって、制御ユニット80の機能が実現される。なお、制御ユニット80は、上述のモータ制御ユニット58を制御するサーボコントローラ等も含む。
次に、図1に示すフロー図を、図5から図10を参照しながら説明する。まず、被加工物ユニット21をカセット8から搬出し、被加工物ユニット21をチャックテーブル14で保持する(保持工程S10)。
図5は、保持工程S10を示す図である。保持工程S10では、ダイシングテープ17を介して被加工物11を保持面14aで吸引保持すると共に、フレーム19の四方をクランプユニット14bで挟んで固定する。このとき、表面11a側が上方に露出される。
保持工程S10の後、第1の切削ユニット40を用いて、チャックテーブル14で吸引保持された被加工物11に複数の切削溝11cを形成する(切削溝形成工程S20)。図6は、切削溝形成工程S20を示す図である。
切削溝形成工程S20では、まず、撮像ユニット48を利用して一の方向に沿う分割予定ライン13がX軸方向と略平行になる様にチャックテーブル14の向きを回転軸の周りで調整する。
次いで、第1の切削ブレード46をX軸方向においてチャックテーブル14の外側に配置した状態で、第1の切削ブレード46を所定の回転数で回転させると共に、第1の切削ブレード46の下端の位置を、保持面14aと裏面11bとの間に配置する。
そして、第1の切削ユニット40における一対の第1ノズル46c及び第2ノズル(不図示)からそれぞれ所定の流量で切削液23を供給しながら、チャックテーブル14を加工送りする。図7は、切削溝形成工程S20を示す拡大断面図である。
一の分割予定ライン13に沿って切削溝11cを形成した後、Y軸方向に沿って所定量だけ第1の切削ユニット40を割り出し送りする。その後、同様に、被加工物11に切削溝11cを形成する。一の方向に沿う全ての分割予定ライン13に沿って切削溝11cを形成した後、チャックテーブル14を回転軸の周りに略90°回転させる。
そして、一の方向と直交する他の方向に沿う全ての分割予定ライン13に沿って、切削溝11cを形成する。切削溝形成工程S20における加工条件は、例えば、次の通りである。
スピンドルの回転数 :30,000rpm
加工送り速度 :30mm/s
一対の第1ノズルからの切削液の流量:0.5L/min
第2ノズルからの切削液の流量 :0.2L/min
加工送り速度 :30mm/s
一対の第1ノズルからの切削液の流量:0.5L/min
第2ノズルからの切削液の流量 :0.2L/min
切削溝形成工程S20において被加工物11を複数のチップ(不図示)に分割した後、各切削溝11cを洗浄する(洗浄工程S30)。図8は、洗浄工程S30を示す図であり、図9は、洗浄工程S30を示す拡大断面図である。
洗浄工程S30では、チャックテーブル14で吸引保持された被加工物11の切削溝11cに切削液23を供給すると共に、第2の切削ブレード68を所定の回転数で回転させながらチャックテーブル14を加工送りする。これにより、被加工物11を切削することなく第2の切削ブレード68を切削溝11c内において各切削溝11cのX軸方向の一端から他端まで移動させる。
洗浄工程S30では、第2の切削ブレード68に超音波振動を付与する。超音波振動子62からスピンドル54を介して第2の切削ブレード68に超音波振動が伝達されると、第2の切削ブレード68は、その径方向に沿って振動する。
特に、洗浄工程S30では、第2の切削ブレード68に超音波振動を付与すると共に、第2の切削ブレード68に付与する周波数を所定の範囲で変化させながら、切削溝11c内において各切削溝11cのX軸方向の一端から他端まで第2の切削ブレード68を移動させる。
第2の切削ブレード68は所定の固有振動数(例えば、41kHz)を有する。洗浄工程S30では、この固有振動数を含む所定の周波数の範囲で、第2の切削ブレード68に付与する周波数を変化させる。
本実施形態の信号発生部66は、周波数変調により、第2の切削ブレード68に付与する周波数を40.9kHz以上41.1kHz以下の範囲(即ち、第2の切削ブレード68の固有振動数である41kHzを含む41kHz±100Hzの範囲)で周期的に増減させる。
図10は、第2の切削ブレード68の振幅の時間変化の一例を示すグラフである。図10において、横軸は時間であり、縦軸は第2の切削ブレード68の振幅である。
図10に示す例では、時間t1,t3,t5…において第2の切削ブレード68が固有振動数に対応する周波数(41kHz)で振動し、第2の切削ブレード68の振幅が極大となる。これに対して、時間t0,t2,t4,t6…では、第2の切削ブレード68が41kHz±100Hzで振動し、第2の切削ブレード68の振幅は極小となる。
より具体的には、第2の切削ブレード68に付与される周波数は、41.1kHz(t0)、41.0kHz(t1)、40.9kHz(t2)、41.0kHz(t3)、41.1kHz(t4)…と、周期的に変化する。
なお、上述のファンクションジェネレータは、120×106S/s(Sample per second)のレートで周波数を変調できるので、t0t1間、t1t2間、t2t3間…等の各時間の間においても、第2の切削ブレード68に付与される周波数は段階的に変化している。
第2の切削ブレード68の振幅の包絡線と略同じ形状の波を、図10において破線で示す。破線で示す様に、第2の切削ブレード68には、超音波振動に比べて十分に低い周波数の低周波振動が超音波振動と複合的に生じる。低周波振動の周波数は、例えば、100Hzであり、このとき周期(即ち、時間t0からt4までの時間)は、0.01sとなる。
第2の切削ブレード68の超音波振動と低周波振動とで、第2の切削ブレード68と切削溝11cとの間にある切削液23が振動し、切削溝11cの底部及び側壁に付着している切削屑は、底部及び側壁から剥離される。
それゆえ、超音波振動により比較的小さいサイズの切削屑を除去できると共に、低周波振動で比較的大きなサイズの切削屑も除去できる。従って、所定の周波数の超音波振動のみを付与した切削ブレードで切削溝11cを洗浄する場合に比べて、切削溝11cに付着する切削屑の量を低減できる。
なお、比較的小さいサイズの切削屑とは、例えば、シリコン単結晶基板の切粉である。これに対して、比較的大きなサイズの切削屑とは、例えば、被加工物11に貼り付けられたダイシングテープ17の屑(即ち、テープ屑)や、テープ屑及び切削屑の混合物である。
なお、第2の切削ブレード68の固有振動数は41kHzに限定されない。固有振動数は、切削ブレードに応じて適宜定められる。また、周波数の所定の範囲は、発生させる低周波の周波数に応じて定めることができる。
例えば、洗浄工程S30で発生させる低周波を、50Hz以上150Hz以下の所定値とすることもできる。低周波の周波数を50Hzにする場合、第2の切削ブレード68に付与する周波数の所定の範囲を、例えば、40.95kHz以上41.05kHz以下の範囲(即ち、41kHz±50Hzの範囲)を50Hzで周期的に増減させる。
同様に、低周波の周波数を150Hzにする場合、第2の切削ブレード68に付与する周波数の所定の範囲を、例えば、40.85kHz以上41.15kHz以下の範囲(即ち、41kHz±150Hzの範囲)を150Hzで周期的に増減させる。
なお、洗浄工程S30における他の加工条件は、例えば、次の通りである。
スピンドルの回転数 :30,000rpm
加工送り速度 :10mm/s
一対の第1ノズルからの切削液の流量:1.0L/min
第2ノズルからの切削液の流量 :1.0L/min
加工送り速度 :10mm/s
一対の第1ノズルからの切削液の流量:1.0L/min
第2ノズルからの切削液の流量 :1.0L/min
特に、洗浄工程S30では、切削液23の流量を切削溝形成工程S20での切削液23の流量よりも高くする。これにより、切削溝11cを切削液23で確実に充填できるので、切削溝11cに切削液23が充填されていない場合に比べて、超音波振動を切削屑へ確実に伝達できる。
更に、洗浄工程S30では、加工送り速度を切削溝形成工程S20に比べて低くする。これにより、切削溝形成工程S20と同じとする場合に比べて、洗浄効果を高めることができる。洗浄工程S30の後、被加工物ユニット21は、スピンナ洗浄ユニット72へ搬送される。
スピンナ洗浄ユニット72で、各チップの表面11a側を洗浄した後、被加工物ユニット21をカセット8へ搬送し、一連の加工工程が終了する。次に、図11(A)から(F)を参照し、洗浄工程S30での実験結果を説明する。
図11(A)及び(B)は、第2の切削ブレード68に超音波振動を付与せずに切削溝11cを洗浄したときの切削溝11cの一部における底部の画像である。スピンドル54の回転数、加工送り速度及び切削液23の流量は、洗浄工程S30で記載した加工条件と同じとした。
図11(C)及び(D)は、第2の切削ブレード68に所定の周波数の超音波振動を付与して切削溝11cを洗浄したときの切削溝11cの一部における底部の画像である。所定の周波数は、41kHzとしたが、周波数を変化させず固定とした。スピンドル54の回転数、加工送り速度及び切削液23の流量は、洗浄工程S30で記載した加工条件と同じとした。
図11(E)及び(F)は、第2の切削ブレード68に超音波振動を付与すると共に超音波の周波数を所定の範囲で変化させながら洗浄工程S30を行ったときの切削溝11cの一部における底部の画像である。
洗浄後に、表面11a側に配置された光源から被加工物11に可視光を照射し、ダイシングテープ17側に配置された可視光用の顕微鏡カメラユニット(不図示)で切削溝11c及びダイシングテープ17を通過した透過光を撮像することで、各画像を得た。
図11(A)、(C)、(E)の各々は、複数の分割予定ライン13のうち一の方向に沿う1つの分割予定ライン13(以下、便宜的に、第1ストリートと称する)に形成された切削溝11cの一部の画像である。
また、図11(B)、(D)、(F)の各々は、複数の分割予定ライン13のうち一の方向と直交する他の方向に沿う1つの分割予定ライン13(以下、便宜的に、第2ストリートと称する)に形成された切削溝11cの一部の画像である。
図11(A)から(E)において、濃い色の領域は、ダイシングテープ17に付着する態様で切削屑が残存している領域である。これに対して、淡い色の領域は、切削屑が除去され、残存していない領域である。
図11(A)から(E)の各々において、画像の面積は同じであるが、画像全体の面積における淡い色の領域の面積(以下、単に、除去面積比率)は異なった。表1に、図11(A)から(E)と、除去面積比率と、を記載する。
図11(E)及び(F)では、図11(A)及び(B)に比べて除去面積比率が4倍から5倍程度となり、図11(C)及び(D)に比べて除去面積比率が2倍から3倍程度となった。この様に、洗浄工程S30での超音波振動及び低周波振動は、切削屑の洗浄に効果的であった。
なお、図11(A)から(F)に示す実験結果では、切削溝11cの底部に位置するダイシングテープ17の粘着層から除去された切削屑の量を相対的に評価しているが、切削溝11cの両側面からは、底部に比べて更に多くの切削屑が除去されると推測される。
(第2の実施形態)次に、図12を参照し、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、周波数変調に代えてスイープ処理(即ち、周波数掃引)により、第2の切削ブレード68に付与する周波数を周期的に増減させる。
図12は、第2の実施形態に係る洗浄工程S30での周波数の時間変化の一例を説明するグラフである。図12において、横軸は時間であり、縦軸は超音波振動子62へ入力される振動数(kHz)である。
本実施形態では、第2の切削ブレード68の固有振動数(41kHz)を中央値として、40.9kHz以上41.1kHz以下(即ち、41±0.1kHzの範囲)において、40kHz/sの速度で周波数を掃引する。
これにより、第2の切削ブレード68に付与する周波数を周期的に増減させる。図12の時間t1,t3,t5では、図10の時間t1,t3,t5に示す様に、第2の切削ブレード68の振幅が極大となる。
第2の実施形態でも、所定の周波数の超音波振動のみを付与した切削ブレードで切削溝11cを洗浄する場合に比べて、切削溝11cに付着する切削屑の量を低減できる。なお、周波数掃引の態様は、図12に示す三角波に限定されない。例えば、掃引速度20kHz/sのノコギリ波としてもよい。
(第1変形例)次に、第2の切削ユニット50の各種の変形例について説明する。図13(A)は、第1変形例に係る切削溝洗浄ユニット90の側面図である。切削溝洗浄ユニット90は、Z軸方向移動板32に固定された円筒状のスピンドルハウジング92を有する。
スピンドルハウジング92の長手方向は、Z軸方向に略平行に配置されている。スピンドルハウジング92には、円柱状のスピンドル(不図示)の一部が回転可能に収容されている。スピンドルの長手方向は、Z軸方向に略平行に配置されている。
スピンドルには、上述の回転駆動源56及び超音波振動子62が連結されている(図4参照)。スピンドルの下端部には、エンドミル(棒状の挿入部材)94が連結されている。超音波振動子62を振動させることにより、エンドミル94には超音波振動が付与される。
図13(B)はエンドミル94の拡大斜視図である。エンドミル94の径94aは、切削溝11cの幅よりも小さい。エンドミル94の径94aは、例えば、50μmであるが、50μmより小さくてもよい。
エンドミル94を用いて切削溝11cを洗浄するときには、スピンドルを動作させてエンドミル94を回転させると共に純水等の液体(不図示)を切削溝11cに供給しながら、切削溝11c内において各切削溝11cのX軸方向の一端から他端までエンドミル94を移動させる。
特に、エンドミル94に超音波振動を付与すると共に、エンドミル94に付与する周波数を所定の範囲で変化させながら、被加工物11に対して相対的にエンドミル94をX軸方向に沿って移動させる。これにより、切削溝11cとエンドミル94との間にある液体を振動させて、切削溝11cを洗浄する。
なお、エンドミル94に超音波振動を付与することができれば、エンドミル94は必ずしも回転させなくてもよい。
(第2変形例)切削溝洗浄ユニット90は、エンドミル94に代えて、角柱状の挿入部材(棒状の挿入部材)96が装着されてもよい。図13(C)は、第2変形例に係る挿入部材96を示す拡大斜視図である。
挿入部材96の横幅96aは、切削溝11cの幅よりも小さい。挿入部材96の横幅96aは、例えば、50μmであるが、50μmより小さくてもよい。洗浄工程S30では、挿入部材96の長手方向はZ軸方向と略平行に配置される。
このとき、挿入部材96の横幅方向は、Y軸方向と略平行に配置され、挿入部材96の縦幅96bに沿う縦幅方向は、X軸方向と略平行に配置される。第2変形例では、スピンドルを動作させずに純水等の液体(不図示)を切削溝11cに供給しながら、切削溝11c内において各切削溝11cのX軸方向の一端から他端まで挿入部材96を移動させる。
特に、挿入部材96に超音波振動を付与すると共に、挿入部材96に付与する周波数を所定の範囲で変化させながら、被加工物11に対して相対的に挿入部材96をX軸方向に沿って移動させる。これにより、切削溝11cと挿入部材96との間にある液体を振動させて、切削溝11cを洗浄する。
(第3変形例)切削溝洗浄ユニット90は、エンドミル94に代えて、薄板状の挿入部材(板状の挿入部材)98が装着されてもよい。図13(D)は、第3変形例に係る挿入部材98を示す拡大斜視図である。
挿入部材98の横幅98aは、切削溝11cの幅よりも小さい。挿入部材98の横幅98aは、例えば、50μmであるが、50μmより小さくてもよい。洗浄工程S30では、挿入部材98の長手方向はZ軸方向と略平行に配置される。
このとき、挿入部材98の横幅方向は、Y軸方向と略平行に配置され、挿入部材98の縦幅98bに沿う縦幅方向は、X軸方向と略平行に配置される。縦幅98bは、横幅98aよりも大きく、例えば、横幅98aの2倍以上である。
第3変形例でも、スピンドルを動作させずに純水等の液体(不図示)を切削溝11cに供給しながら、切削溝11c内において各切削溝11cのX軸方向の一端から他端まで挿入部材98を移動させる。
特に、挿入部材98に超音波振動を付与すると共に、挿入部材98に付与する周波数を所定の範囲で変化させながら、被加工物11に対して相対的に挿入部材98をX軸方向に沿って移動させる。これにより、切削溝11cと挿入部材98との間にある液体を振動させて、切削溝11cを洗浄する。
その他、上述の実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。例えば、切削溝形成工程S20及び洗浄工程S30を行う具体的態様は、上述の例に限定されない。
切削溝形成工程S20において全ての第1ストリートを切削した後、洗浄工程S30において全ての第1ストリートに対応する切削溝11cを洗浄し、次いで、切削溝形成工程S20に戻り全ての第2ストリートを切削した後、洗浄工程S30において全ての第2ストリートに対応する切削溝11cを洗浄することもできる。
また、上述の洗浄工程S30では、板状又は棒状の挿入部材に付与する周波数を、当該挿入部材の固有振動数を含む所定の範囲で変化させるとした。しかし、当該挿入部材に超音波振動を付与した状態で振動の周波数を所定の範囲で変化させて低周波振動を発生させることができれば、所定の範囲には当該挿入部材の固有振動数が必ずしも含まれなくてもい。
2:切削装置、4:基台、4a,4b,4c:開口
6:カセット支持台、8:カセット、10:テーブルカバー、12:カバー部材
11:被加工物、11a:表面、11b:裏面、11c:切削溝、13:分割予定ライン
14:チャックテーブル、14a:保持面、14b:クランプユニット
15:デバイス、17:ダイシングテープ、19:フレーム、21:被加工物ユニット
16:支持構造、18:Y軸方向移動ユニット、20:Y軸ガイドレール
22a,22b:Y軸方向移動板、24a,24b:ねじ軸、26:第2駆動源
23:切削液(液体)
28a,28b:Z軸方向移動ユニット、30:Z軸ガイドレール
32:Z軸方向移動板、34:ねじ軸、36:第3駆動源
40:第1の切削ユニット、42:スピンドルハウジング、44:スピンドル
46:第1の切削ブレード、46a:受けフランジ、46b:押えフランジ
46c:第1ノズル、48:撮像ユニット
50:第2の切削ユニット、52:スピンドルハウジング、54:スピンドル
56:回転駆動源、56a:ロータ、56b:ステータ
58:モータ制御ユニット、60:電源、62:超音波振動子
64:ロータリートランス、66:信号発生部
68:第2の切削ブレード(板状の挿入部材)
68a:受けフランジ、68b:押えフランジ
68c:第1ノズル、70:撮像ユニット
72:スピンナ洗浄ユニット、74:スピンナテーブル、76:洗浄ノズル
78:タッチパネル、80:制御ユニット
90:切削溝洗浄ユニット、92:スピンドルハウジング
94:エンドミル(棒状の挿入部材)、94a:径
96:挿入部材(棒状の挿入部材)、96a:横幅、96b:縦幅
98:挿入部材(板状の挿入部材)、98a:横幅、98b:縦幅
S10:保持工程、S20:切削溝形成工程、S30:洗浄工程
6:カセット支持台、8:カセット、10:テーブルカバー、12:カバー部材
11:被加工物、11a:表面、11b:裏面、11c:切削溝、13:分割予定ライン
14:チャックテーブル、14a:保持面、14b:クランプユニット
15:デバイス、17:ダイシングテープ、19:フレーム、21:被加工物ユニット
16:支持構造、18:Y軸方向移動ユニット、20:Y軸ガイドレール
22a,22b:Y軸方向移動板、24a,24b:ねじ軸、26:第2駆動源
23:切削液(液体)
28a,28b:Z軸方向移動ユニット、30:Z軸ガイドレール
32:Z軸方向移動板、34:ねじ軸、36:第3駆動源
40:第1の切削ユニット、42:スピンドルハウジング、44:スピンドル
46:第1の切削ブレード、46a:受けフランジ、46b:押えフランジ
46c:第1ノズル、48:撮像ユニット
50:第2の切削ユニット、52:スピンドルハウジング、54:スピンドル
56:回転駆動源、56a:ロータ、56b:ステータ
58:モータ制御ユニット、60:電源、62:超音波振動子
64:ロータリートランス、66:信号発生部
68:第2の切削ブレード(板状の挿入部材)
68a:受けフランジ、68b:押えフランジ
68c:第1ノズル、70:撮像ユニット
72:スピンナ洗浄ユニット、74:スピンナテーブル、76:洗浄ノズル
78:タッチパネル、80:制御ユニット
90:切削溝洗浄ユニット、92:スピンドルハウジング
94:エンドミル(棒状の挿入部材)、94a:径
96:挿入部材(棒状の挿入部材)、96a:横幅、96b:縦幅
98:挿入部材(板状の挿入部材)、98a:横幅、98b:縦幅
S10:保持工程、S20:切削溝形成工程、S30:洗浄工程
Claims (4)
- 被加工物の加工方法であって、
チャックテーブルで該被加工物を保持する保持工程と、
該チャックテーブルで保持された該被加工物に液体を供給しながら第1の切削ブレードで該被加工物に切削溝を形成する切削溝形成工程と、
該第1の切削ブレードの厚さよりも薄い厚さを有する板状又は棒状の挿入部材に超音波振動を付与すると共に該挿入部材に付与する周波数を所定の範囲で変化させながら、且つ、該チャックテーブルで保持された該被加工物に液体を供給しながら、該挿入部材を該切削溝内において移動させることにより、該挿入部材と該切削溝との間にある該液体を振動させて、該切削溝を洗浄する洗浄工程と、
を備えることを特徴とする被加工物の加工方法。 - 該洗浄工程では、該挿入部材に付与する周波数を周波数変調又はスイープ処理により周期的に増減させることで、50Hz以上150Hz以下の低周波で該液体を振動させることを特徴とする請求項1に記載の被加工物の加工方法。
- 該洗浄工程では、該挿入部材の固有振動数を含む該所定の範囲で該挿入部材に付与する周波数を変化させることを特徴とする請求項2に記載の被加工物の加工方法。
- 板状の該挿入部材は、該第1の切削ブレードよりも薄い厚さを有する第2の切削ブレードであり、
該洗浄工程では、該第2の切削ブレードを所定の回転軸の周りで回転させながら、該切削溝内において該第2の切削ブレードを移動させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の被加工物の加工方法。
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