JP2024029838A - 印刷制御装置、印刷制御装置の制御方法 - Google Patents

Abstract

【課題】 文書内のテキスト情報を用いた辞書比較処理を実施すると、情報漏洩を防ぐことが可能となるが、検閲によるジョブ実行不可となった場合に何が問題なのかユーザが認識できず対処できない問題があった。【解決手段】 本実施形態では、複合機１０００が次を行う。例えば、検閲により出力制限をするべき所定のテキストデータを入力された印刷データに含まれると特定する。そして、印刷データにおいてテキストデータが含まれるページを特定するための情報を表示等する。【選択図】 図４

Description

本発明は、検閲システムを含む情報処理装置、制御装置の制御方法に関するものである。

印刷装置が設置される場所や利用者の環境は多様化している。印刷装置は、ファイアウォール内でアクセスされるだけでなく、インターネットなどの外部のネットワークから直接アクセスされうる。また、ファイアウォールの内外を問わず悪意あるユーザによる印刷装置への不正操作による攻撃や、印刷された文書が紛失するなどの情報漏洩が話題になっている。

印刷装置に対するセキュリティ対策の一つとして、印刷文書のコンテンツの内容に対して検閲を行うことが知られている。

特許文献１によると、印刷指示後、印刷を実行する前に、印刷データに対して事前に登録されたＮＧワードが存在するか検閲する技術が提案されている。

特許文献２によると、印刷データ投入直後のＰＣ上にて、印刷データに対して事前に登録されたＮＧワードが存在するか検閲し、検閲で合致した箇所をサムネイルで報知し確認後に印刷実行する技術が提案されている。

特開２０１０－４９５２０号公報 特開２００７－１６４２７１号公報

しかしながら、例えば、検閲により出力制限の対象となったページがどのページなのか、後から見て特定できないという問題点があった。

本発明は、情報漏洩を防ぐために、出力対象となるコンテンツの検閲を実行するシステムを提供することを目的とする。

本実施形態では、印刷制御装置であって、検閲により出力制限をするべき所定のテキストデータを入力された印刷データに含まれると特定されると、前記印刷データにおいて前記テキストデータが含まれるページを特定するための情報を出力する出力手段と、
を備える印刷制御装置などが開示される。

本発明によれば、出力対象となるコンテンツの検閲を実行するシステムを提供することができる。

本実施形態に記載の発明の別の側面によれば、例えば、検閲により出力制限の対象となったページがどのページなのか、後から見て特定する仕組みを提供することが出来る。

実施形態におけるシステム構成図の一例を示す図である。 実施形態における複合機１０００のハードウェア構成図の一例を示す図である。 実施形態における複合機１０００のソフトウェア構成図の一例を示す図である。 （Ａ）最初の実施形態における印刷データ入稿から留め置きまでのデバイスの処理の流れを示すフローチャートの一例（Ｂ）最初の実施形態におけるユーザの印刷実行指示後のデバイスの処理の流れを示すフローチャートの一例を示す図である。 検閲エラー時の通知画面の一例を示す図である。 実施例のＮＧワード登録処理の流れを示すフローチャートの一例を示す図である。 ＮＧワード設定画面の一例を示す図である。 別の実施形態におけるユーザの印刷実行指示後のデバイスの処理の流れを示すフローチャートの一例を示す図である。 検閲エラー時のジョブ継続画面の一例を示す図である。

以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。本実施例では留め置き印刷機能を持つ複合機（デジタル複合機／ＭＦＰ／Ｍｕｌｔｉ Ｆｕｎｃｔｉｏｎ Ｐｅｒｉｐｈｅｒａｌ）を例とする。留め置き印刷機能とは、例えばＰＣから送られたプリントジョブが、すぐには複合機から出力されず、一度複合機のＨＤＤや外部記憶装置などに留め置かれる機能のことを指す。

しかしながら一般的に留め置き印刷はＳＦＰ（Ｓｉｎｇｌｅ Ｆｕｎｃｔｉｏｎ Ｐｅｒｉｐｈｅｒａｌ）でも使用されるため、適用範囲は複合機に限定はしない。

図１は本実施例のネットワーク構成図の一例を示す図である。

用紙に画像を形成する印刷機能を有する複合機１０００は、他の情報処理装置とのネットワーク１００を介した印刷データ（プリントジョブとも称する）、スキャンした画像データ、デバイスの管理情報等の送受信が可能である。複合機１０００は、画像形成装置の一例である。複合機１０００は印刷制御装置の一例である。

また、複合機１０００は、ネットワーク１００を介して印刷管理サーバ３０００とも通信が可能である。また印刷管理サーバ３０００やＰＣ２０００は外部ネットワーク２００を介し、クラウドストレージやファイルサーバなどと通信可能である。尚、図１は例として複合機１０００と印刷管理サーバ３０００、クラウドストレージ４０００が１台ずつ開示されている。もちろん、各装置が複数ずつの構成でもよく、限定はしない。なお、図１では複合機１０００と印刷管理サーバ３０００は別々の装置となっているが、印刷管理サーバの役割を複合機１０００が内包していても良い。

図２（ａ）は、複合機１０００の構成の一例を示すハードウェアブロック図である。

ＣＰＵ２１１は、複合機１０００のソフトウェアプログラムを実行し、装置全体の制御を行う。ＲＯＭ２１２はリードオンリーメモリで、複合機１０００のブートプログラムや固定パラメータ等を格納している。ＲＡＭ２１３はランダムアクセスメモリで、ＣＰＵ２１１が複合機１０００を制御する際に、プログラムや一時的なデータの格納などに使用される。ＨＤＤ２１４はハードディスクドライブで、システムソフトウェア、アプリケーション、各種データを格納する。ＣＰＵ２１１はＲＯＭ２１２に記憶されているブートプログラムを実行し、ＨＤＤ２１４に格納されているプログラムをＲＡＭ２１３に展開し、その展開したプログラムを実行することにより、この複合機１０００の動作を制御する。

フラッシュメモリ２１５はローダー、カーネル、アプリケーションを格納する。またフラッシュメモリ２１５には、実行プログラムの他に、複合機１０００の機能を有効にするためのライセンス情報や、プログラムの改ざん検知に使用する検証のための使用する署名や公開鍵が記憶されている。操作部Ｉ／Ｆ２１６は、操作部ユニット２３０を介して複合機１０００の使用者により入力される指示をＣＰＵ２１１に伝達するためのＩ／Ｆである。また、操作部Ｉ／Ｆ２１６は、操作部ユニット２３０に表示する内容を切り替えるための処理内容をＣＰＵ２１１から受信して操作部ユニット２３０に伝達する。なお、操作部ユニット２３０は、タッチパネル機能を有する液晶表示部やキーボードなどが供えられ、複合機１０００の状態や操作メニューを表示し、使用者の指示を受け付ける。

ＲＩＰ部２２１は、印刷データに対してレンダリング処理を行い、ラスタイメージ画像を取得する。なお、本件実施例は、複合機のみならず、ＰＣなどの情報処理装置についても適用可能である。印刷の抑制だけでなく、表示の抑制についても検討しうる。

プリンタＩ／Ｆ２１７は、プリンタユニット２４０による印刷処理などを制御する。スキャナＩ／Ｆ２１８は、スキャナユニット２５０による原稿の読み取り制御する。ＵＳＢ―ＨｏｓｔＩ／Ｆ２１９は、メインコントローラ２００と外部ＵＳＢデバイス２６０を接続するためのインターフェースである。ここで、外部ＵＳＢデバイス２６０の例としてはＦＡＸユニットが挙げられる。ＦＡＸユニットの例では、ＵＳＢ－ＨｏｓｔＩ／Ｆ２１９を介してＨＤＤ２１４から転送される画像データに基づいてＦＡＸ送信を行う。また、受信するデータに基づいて画像データを生成し、ＵＳＢ－ＨｏｓｔＩ／Ｆ２１９を介してＨＤＤ２１４に画像データを転送する。なお、ＨＤＤ２１４に記憶された画像データは、前述したようにプリンタユニット２４０により記憶媒体へプリントされる。外部ＵＳＢデバイス２６０は、ＵＳＢメモリやＵＳＢキーボードなども例として挙げられる。ＵＳＢメモリからは、ファームウェアアップデートに必要な更新ファイルの転送も可能である。

ネットワークＩ／Ｆ２２０は、ネットワーク１００とのデータの送受信を制御する。

図２（ｂ）は印刷管理サーバ３０００の構成を示すハードウェアブロック図である。

ＣＰＵ４０１は、印刷管理サーバ３０００のソフトウェアプログラムを実行し、装置全体の制御を行う。ＲＯＭ４０２はリードオンリーメモリで、印刷管理サーバ３０００のブートプログラムや固定パラメータ等を格納している。ＲＡＭ４０３はランダムアクセスメモリで、ＣＰＵ４０１が印刷管理サーバ３０００を制御する際に、プログラムや一時的なデータの格納などに使用される。ＨＤＤ４０４はハードディスクドライブで、システムソフトウェア、アプリケーション、各種データを格納する。ＣＰＵ４０１はＲＯＭ４０２に記憶されているブートプログラムを実行し、ＨＤＤ４０４に格納されているプログラムをＲＡＭ４０３に展開し、その展開したプログラムを実行することにより、この印刷管理サーバ３０００の動作を制御する。ネットワークＩ／Ｆ制御部４０５は、ネットワーク１００とのデータの送受信を制御する。

バス４０８はＣＰＵ４０１、ＲＯＭ４０２、ＲＡＭ４０３、ＨＤＤ４０４、ネットワークＩ／Ｆ制御部４０５を相互に接続している。このバス４０８を介して、ＣＰＵ４０１からの制御信号や各装置間のデータ信号が送受信される。

図３（ａ）は、複合機１０００の構成を示すソフトウェアモジュールを説明するブロック図である。尚、この図３（ａ）に示すソフトウェアモジュールは、ＣＰＵ２１１がＲＡＭ２１３に展開したプログラムを実行することにより実現される。

起動制御部３１１は、複合機１０００の起動時の処理を制御するプログラムで、メインコントローラの２００のＯＳ（オペレーションシステム）を起動させ、各種プログラムを動作させるための基本システムの立ち上げを行う。操作部制御部３１２は、操作部Ｉ／Ｆ２１６を介して、操作部ユニット２３０の制御を行うためのプログラムである。プリンタ制御部３１３はプリンタユニット２４０による印刷の制御を行い、スキャナ制御部３１４はスキャナユニット２５０による原稿の読み取り等の機能を実行するためのモジュールである。ＵＳＢ制御部３１５はＵＳＢ－ＨｏｓｔＩ／Ｆ２１９を介して、その先のＵＳＢデバイスの制御を行うためのプログラムである。通信制御部３１６は、ネットワークＩ／Ｆ２２０を介して、複合機１０００がサポートする複数の通信プロトコルの制御を行うためのモジュールである。エラー通知制御部３１７は、印刷データ検閲処理により印刷データのコンテンツに問題が検知された際に、操作部ユニット２３０や、ネットワーク１００で接続された外部機器に対して通知するエラー内容の制御を行う。

検閲設定管理部３１８はＮＧワードの設定を管理するプログラムである。複合機１０００を管理する管理者によって、入力されたＮＧワードなど検閲処理に関わる設定値を印刷データ検閲時にデータ検閲処理部３１９に提供する。ＮＧワードは検閲により出力制限をするべき所定のテキストデータの一例である。

データ検閲処理部３１９は、検閲設定管理部３１８によって登録されているＮＧワードに基づいて、印刷データに対して検閲処理の制御を行うためのプログラムである。

ユーザデータ管理部３２０は、複合機１０００を使用することができるユーザのデータを管理するプログラムである。認証制御部３２１は、複合機１０００に対して、認証してきたユーザに対して、ユーザデータ管理部３２０によって登録されているユーザ情報に基づき、認証の制御を行う。

図３（ｂ）は、最初の実施形態における印刷管理サーバ３０００の構成を示すソフトウェアモジュールを説明するブロック図である。

尚、この図３（ｂ）に示すソフトウェアモジュールは、ＣＰＵ４０１がＲＡＭ４０２に展開したプログラムを実行することにより実現される。

起動制御部５０１は、印刷管理サーバ３０００の起動時の処理を制御するプログラムで、印刷管理サーバ３０００のＯＳ（オペレーションシステム）を起動させ、各種プログラムを動作させるための基本システムの立ち上げを行う。

通信制御部５０４は、ネットワークＩ／Ｆ制御部４０５を介して、印刷管理サーバ３０００がサポートする複数の通信プロトコルの制御を行うためのモジュールである。

検閲設定管理部５０３は後にＮＧワードの設定を管理するプログラムである。

データ検閲処理部５０２は、検閲設定管理部５０３によって登録されているＮＧワードに基づいて、印刷データに対して検閲処理の制御を行うためのモジュールである。

なお、以降のシーケンスやフローチャートにおいて、印刷管理サーバ３０００が処理する部分は上述のソフトウェアモジュールがＲＯＭ４０２、ＲＡＭ４０３、ＨＤＤ４０４のいずれかの記憶手段に記憶され、ＣＰＵ４０１により実行される。

図４（Ａ）では、最初の実施形態に係る複合機１０００に対して、ＰＣ２０００から印刷データが入稿される。図４（Ａ）は、その際の留め置きまでのデバイスの処理の流れの一例を示すフローチャートである。本フローチャート記載の動作を実現するプログラムは、フラッシュメモリ２１５に記憶されＣＰＵ２１１によりＲＡＭ２１３に展開される。そして、ＣＰＵ２１１は、当該プログラムの制御によって、図４（Ａ）の処理を実行する。

複合機の電源が入ると図４（Ａ）の処理をＣＰＵ２１１が開始する。はじめに、ステップＳ５０１１にて、複合機１０００は、ユーザによる印刷データ入稿を受け付ける。具体的には、ユーザはＰＣ２０００からネットワーク１００を介して複合機１０００に印刷データを送る。なお、ステップＳ５０１１で入稿されるデータは、ＰＤＦ（Ｐｏｒｔａｂｌｅ Ｄｏｃｕｍｅｎｔ Ｆｏｒｍａｔ）形式でもよいし、ＰＤＬ（Ｐａｇｅ Ｄｅｓｃｒｉｍｉｎａｔｉｏｎ Ｌａｎｇｕａｇｅ）形式のデータでも良く、限定しない。

続いてステップＳ５０１２において、メインコントローラ２００は、検閲設定管理部３１８に登録された設定値から取得する。そして、複合機１０００の検閲モードが有効であるかの確認を行う。有効である場合、ステップＳ５０１３に移行し、検閲モードが有効でないと判断された場合、検閲処理を行わずステップＳ５０１７に移行する。

ステップＳ５０１３では、データ検閲処理部３１９が、印刷データに対してテキストがあるかを判断し、テキストが存在しないと判断された場合、ステップＳ５０１４に移行し、テキスト情報が存在していればステップＳ５０１５に移行する。ここで説明するテキストとは、例えば、ＰＤＬデータやサーチャブルＰＤＦのテキスト情報を指す。

ステップＳ５０１４では、印刷データに対して、データ検閲処理部３１９がテキスト抽出処理（ＯＣＲ：Ｏｐｔｉｃａｌ Ｃｈａｒａｃｔｏｒ Ｒｅａｄｅｒ）を実施し、印刷データからテキスト情報を抽出する。その後ステップＳ５０１５に移行する。Ｓ５０１４の処理は、複合機１０００ではなく、クラウドストレージ４０００へ複合機１０００から依頼して実行することは可能である。

ステップＳ５０１５では、データ検閲処理部３１９が、印刷データのテキストに対して、ＮＧワードが存在するかを判断する処理（辞書比較処理：ＤＬＰ）が行われる。ＮＧワードが存在する場合は、印刷不可と判断し、ＮＧワードが存在しない場合は、印刷可能と判断する。ＮＧワードは、管理者により検閲設定管理部３１８に登録された言葉であり、その登録方法は後述する。そしてステップＳ５０１６に移行する。

なお、データ検閲処理部３１９をクラウドストレージ４０００上に持つことも可能である。この場合、複合機１０００が、データ検閲処理部３１９に対して印刷データを送信して問い合わせを出す。すると、クラウドストレージ４０００が検閲結果を複合機１０００へ送信するようにしてもよい。そしてステップＳ５０１６に移行する。

ステップＳ５０１６において、メインコントローラ２００が、ステップＳ５０１５で判断された印刷可否結果を印刷データに対応付ける（紐づける）処理を行う。そしてステップＳ５０１８に移行する。

ステップＳ５０１８では、ステップＳ５０１５でＮＧワードが存在すると判断したか否かを確認し、ＮＧワードが存在しなかった場合はＳ５０１７に移行し、ＮＧワードが存在した場合にはＳ５０１９に移行する。

ステップＳ５０１９において、メインコントローラ２００が、次の処理を行う。すなわち、ステップＳ５０１６で対応付けた（紐づけた）印刷可否結果と印刷データに対して次の処理を行う。２００が、ステップＳ５０１５で存在すると判断したＮＧワード情報と存在したページ情報を追加で対応付ける（紐づける）処理を行う。そしてステップＳ５０１７に移行する。

ステップＳ５０１７において、メインコントローラ２００が、印刷可否結果が紐づいた印刷データを複合機１０００のＨＤＤ２１４やフラッシュメモリ２１５などの記憶媒体に留め置く。なお、ステップＳ５０１７にて留め置く印刷データは、ＰＤＬデータでもよいし、ＲＩＰ部２２１により、レンダリング処理された後のラスタイメージであってもよく、限定しない。

図４（Ｂ）は、実施形態に係るシステムにおける、複合機１０００に対して、ユーザが印刷実行指示を受け、印刷をするまでの複合機１０００の処理の流れを示すフローチャートである。すなわち、本フローチャートは、例えば、ユーザが複合機１０００に対してユーザ認証を行い、複合機１０００のＬＵＩ（Ｌｏｃａｌ Ｕｓｅｒ Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ：操作部ユニット２３０）上に留め置き印刷のジョブリストを表示した時点からスタートする。

はじめにステップＳ５０２１にて、複合機１０００がユーザから印刷実行指示を受け付ける。具体的には、ユーザが複合機１０００のＬＵＩ上に表示された留め置き印刷のジョブリストから任意の印刷ジョブに対して印刷実行指示を行う。ここでの留め置き印刷のジョブリストは、ステップＳ５０１７で留め置かれた印刷データ・ジョブのことを指す。なお、ユーザが複合機１０００のＬＵＩ上に表示された留め置き印刷のジョブリストから任意の印刷ジョブに対して印刷実行指示を行うことで説明を行った。ただし本実施形態では、印刷を伴わないセンドジョブであってもよく、ここでユーザから受け取る指示は印刷を伴うジョブに限定しない。

次にステップＳ５０２２で、メインコントローラ２００が、Ｓ５０２１で指示を受けた印刷データに紐づく印刷可否結果を判断する。印刷可否結果が印刷可能（ＯＫ）であればステップＳ５０２３に移行し、プリンタ制御部３１３が印刷ジョブを実行する。印刷可否結果が印刷不可（ＮＧ）であればステップＳ５０２４に移行する。ここで、実行するのは、印刷を伴うジョブに限定しない。例えばデータを送信するセンドジョブであってもよい。

ステップＳ５０２５では、メインコントローラ２００が、検閲設定管理部３１８に登録された設定値から取得し、複合機１０００の検閲要因に関する表示設定の確認を行う。検閲要因を表示する設定であればステップＳ５０２６に移行し、検閲要因を表示しない設定であればステップＳ５０２４に移行する。

ステップＳ５０２６では、エラー通知制御部３１７が、複合機１０００の操作部ユニット２３０に印刷可否結果がＮＧである旨と合わせて、印刷ＮＧの原因である検閲要因情報を知らせるエラー画面（図５）が表示される。エラー画面（図５）で表示される検閲要因情報７２０は、Ｓ５０１９で紐づけられた検閲要因情報であるＮＧワードとページ情報を示している。ユーザがエラー画面（図５）のＯＫボタン７１０を押下することで、メインコントローラ２００は印刷実行せずに本フローを終了させる。図５は、図２の操作部ユニット２３０に表示される。若しくは、ＰＣ２０００やスマートフォンへ図５で表示されるような表示情報を通知する。そして、これらの情報端末のディスプレイに表示してもよい。ユーザはエラー画面の検閲要因情報を確認することで、印刷不可となった要因を認識することができ、印刷データ及び印刷設定の変更を行うことでジョブ実行が可能となる。なお、管理運用の方針によっては検閲要因情報をユーザに報知しない方がよいケースもあるため、印刷ＮＧの原因である検閲要因情報は後述する検閲要因の表示設定６０４によって表示有無を切り替え可能とする。

ステップＳ５０２４では、エラー通知制御部３１７が、複合機１０００の操作部ユニット２３０に印刷可否結果がＮＧである旨を知らせるエラー画面が表示される。

ユーザはＳ５０２６と違い検閲要因を認識することができないが、辞書比較を行うワード自体もセキュリティ対象と考える管理者の運用方針を適宜反映させることが可能となる。

以上により、ユーザからの印刷実行指示前には、ＮＧワードを用いた検閲処理を終了させることが可能になり、ユーザからの印刷実行指示から印刷終了までの時間を増加させることなく、情報漏洩を防ぐことが可能になる。

本実施例では、図４（Ｂ）の開始前のジョブリスト表示において、印刷可能なジョブと印刷不可のジョブを区別なく扱っているが、印刷不可と判断されているジョブに関しては表示内容やジョブ選択制御を変更してもよい。ジョブリスト表示において、印刷不可と判断されているジョブに関しては、印刷不可となる旨を事前に認識できるように表示してもよいし、検知ＮＧワードとページ数の検閲要因情報を合わせて表示してもよい。また、設定変更によって検閲ＮＧワードが含まれるページを対象外とすることで印刷可能となる旨を表示してもよく、ジョブに紐づけられた印刷可否判断結果に応じた表示内容のバリエーションは限定しない。また、ジョブに紐づけられた検閲ＮＧワードが含まれるページが対象外となっていないジョブに関しては、ジョブリスト表示において表示はされていても選択不可と制御してもよい。

本実施例では、印刷指示後のＳ５０２４及びＳ５０２６にて印刷ＮＧである旨のユーザ報知を行っているが、可能な限り早くユーザに報知するために、ユーザが複合機１０００に対してユーザ認証を行ったタイミングで報知してもよい。また、データ入稿時の辞書比較処理を行うＳ５０１５からＳ５０１７までの間のタイミングで報知してもよい。さらに、報知方法もＬＵＩによる報知に限らず、データ入稿者にメール通知で知らせてもよいし、ＰＣ側のドライバをはじめとするアプリケーションと連携して報知してもよく、ユーザへの報知方法は限定しない。

図６は、Ｓ５０１５で行われる辞書比較処理（ＤＬＰ）で用いられるＮＧワードを文字列登録するための処理を示すフローチャートである。ＮＧワードは、例えば機密情報であることを示すワードであり、複合機１０００を管理する管理者が文字列登録を行う。例えば、印刷データのテキスト情報にＮＧワードが存在すると、機密情報を含む印刷データであるとし、印刷不可であると判断されるため、機密情報を含む印刷データが印刷文書となり情報漏洩につながるセキュリティ上のリスクを低下させることが可能である。

ステップＳ４００１において、複合機１０００は、ネットワーク１００を経由してＰＣ２０００と接続し、ＰＣ２０００のウェブブラウザ上に、複合機１０００を操作することが可能な画面を表示する。このＰＣやモバイル端末に表示する複合機１０００の操作部をリモートＵＩ（ユーザインタフェース、リモートＵｓｅｒ Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ：ＲＵＩ）と称する。

続いてステップＳ４００２において、画像形成装置１０００のメインコントローラ２００は、ＲＵＩ上にＮＧワード登録のための検閲設定画面６００（図７）を表示する。ＲＵＩとは、外部ＰＣ２０００のディスプレイに表示されるブラウザ画面である。図７は、ＮＧワード登録のための検閲設定画面の一例である。画面６００は、検閲モードの設定６０１、検閲キーワード（ＮＧワード）設定６０２、検閲時の動作の設定６０３、検閲要因の表示設定６０４で構成されている。また、追加ボタン６１０、ＯＫボタン６２０と、キャンセルボタン６３０も含まれている。検閲モード設定６０１は、検閲モードを有効にするためのボタンであり、追加ボタン６１０は、ユーザ（管理者）がＮＧワードの入力を行い、追加ボタン６１０を押下すると、登録済みキーワードの項目に入力したＮＧワードがＮＧワード辞書へ追加される。図７にはＮＧワードの一例として、「機密」「秘密」「社外秘」が文字列登録されている。検閲時の動作６０３は、検閲時にＮＧワードのある文書に対して印刷実行指示があった場合の複合機１０００の動作を設定することができる。図７では、動作の一例として「動作停止」「（管理者に）メールで通知する」「（ユーザに対して）警告表示」が選択可能であり、「動作停止」が選択されているが、あくまで一例であり、複数の選択肢を同時に選択するようにしても良い。検閲要因の表示設定６０４は、検閲時に印刷不可と判断された場合に辞書比較処理で検出されたＮＧワードに関する情報と検出ページに関する情報を報知するか否かを設定することができる。

ボタン６２０が選択されると、入力した設定データが検閲設定管理部３１８に登録される。次にステップＳ４００３にて、ユーザからのＮＧワード登録を受け付ける。次にステップＳ４００４で、ステップＳ４００３で入力されたＮＧワードを検閲設定管理部３１８に保存する。保存が完了すると、ＮＧワードの登録処理が終了する。

また本実施例ではＮＧワード登録処理において、リモートＵＩを通して登録処理を行う構成にしたが、複合機１０００の操作部ユニット２３０から登録をする構成でもよいし、クラウド上のＮＧワードリストを適宜反映させてもよい。したがって、文字列登録処理及び最新状態へ更新を行う方法については特に限定しない。これにより、ＮＧワードが更新可能となる。すなわち、検閲設定管理部３１８において記録されたＮＧデータに基づいて、検閲結果は変わる。その結果、同じ印刷データを印刷する場合であっても、新しく検閲設定管理部３１８追加されたＮＧワードを含む場合は、検閲結果がＮＧと判定されうる。その結果、図５や後述する図９の表示も変更される。

次に、別の実施形を説明する。最初の実施形態では、複合機１０００に対して、ＰＣ２０００から印刷データが入稿されてから留め置きまでのデバイスの処理と、複合機１０００に対して、ユーザが印刷実行指示を受け、印刷をするまでの複合機１０００の処理の流れを説明した。

ユーザが印刷実行指示した際に、エラー画面の検閲要因情報を確認することで、印刷不可となった要因を認識することができる反面、印刷を行うには印刷データ及び印刷設定の変更を行うことが必要となる。印刷設定の変更として、該当ページの削除を行うだけであれば、ユーザの設定変更処理を介さず簡単に印刷継続できることが望ましい。

別の実施形態では、上記の場合を想定し、印刷指示時にエラー画面で検閲要因情報を報知した後に、検閲要因情報に該当するページを削除して印刷継続を可能とする制御方法について説明する。

別の実施形態において、ネットワーク構成図、ジュ法処理装置である複合機１０００のハードウェア構成、ソフトウェア構成、印刷実行指示受付、印刷実行処理など、説明しない部分については、最初の実施形態と同じである。以下、最初の実施形態と異なる部分を中心に説明する。

図８は別の実施形態に係るシステムにおける複合機１０００に対して、ユーザから印刷実行指示を受け、印刷をするまでの複合機１０００の処理の流れを説明するフローチャートである。

本フローチャート記載の動作を実現するプログラムは、フラッシュメモリ２１５に記憶され、ＣＰＵ２１１によりプログラムをＲＡＭ２１３に展開し、実行される。

ステップＳ８０２１～Ｓ８０２６は、それぞれ最初の実施形態のステップＳ５０２１～Ｓ５０２６と同様である。

ステップＳ８０２６にてエラー画面（図５）を表示した後、ユーザがＯＫボタン７１０を押下すると、ステップ８０２７に移行する。

ステップＳ８０２７では、エラー通知制御部３１７が、ジョブ継続画面（図９）を表示する。ジョブ継続画面（図８）で表示される検閲要因情報９２０は、Ｓ５０１９で紐づけられた検閲要因情報であるＮＧワードとページ情報を示している。ユーザがジョブ継続画面（図８）の「継続する」ボタン９３０を押下することで、印刷ジョブのページ設定が検閲要因情報で示されるＮＧワードを含むページを除外した設定に変更され、ステップＳ８０２３に移行する。その結果、ステップＳ８０２３では、検閲ＮＧとなったページを除くページ構成で印刷が実行され、ユーザは細かい設定変更を行わずに検閲ＮＧページを除く出力物を得ることが可能となる。なお、本実施例では印刷ＮＧの原因である検閲要因情報を知らせるエラー画面（図５）と別にジョブ継続画面（図８）を表示するフローとしたが、同時に１つの画面で表示してもよい。一方、ユーザがジョブ継続画面（図８）の「継続しない」ボタン９４０を押下することで、メインコントローラ２００は印刷実行せずに本フローを終了させる。本実施形態では、ＮＧページが削除されたとする。この際、削除されたページのページ番号と削除により検閲結果がＮＧからＯＫになった旨を複合機１０００内や、ストレージサーバの中に記録するとよい。例えば、１ページ目が機密で削除のうえ、印刷された場合、「ジョブＩＤ１２３４、ｐ．１削除、ＮＧ→ＯＫ、印刷」と記録してもよい。このログの意味は、１ページ目が削除され、検閲結果が全体としてＯＫになり、印刷されたことを示す。

以上説明したように、本実施形態では印刷制御装置の一例として複合機１０００を説明した。複合機のＣＰＵ２１１は、印刷データを受信して、その中からテキストデータを抽出する。そして、検閲により出力制限をするべき所定のテキストデータが印刷データから抽出されたテキストデータに含まれるとＣＰＵ２１１は特定する。これは、検閲により出力制限をするべき所定のテキストデータが印刷データに含まれると特定することを意味する。そして、印刷データにおいて、テキストデータ（ＮＧワード）が含まれるページを特定するための情報を出力する。特定するための情報の一例としては、ページ番号がある。例えば、「フランケン」が検閲対象として印刷制限の対象となっていたとする。そうすると、フランケンという語が含まれているページが、「フランケン」とともに、出力対象となる。出力とは、表示、印刷を含む。

さらに、複合機とバス１００００接続された操作部ユニット２３０やネットワーク１００を介して接続されたＣＲＴ４０９を説明する。表示装置の一例が、操作部ユニット２３０やＣＲＴ４０９である。これらの表示装置は、所定のテキストデータが含まれるページを特定可能な情報を表示する。例えば、所定のテキストデータが含まれるページに対応するページ番号を特定可能な情報を表示する。これとともに、表示装置において、当該ページにおいて検閲により印刷制限の対象となっているページが表示される。より具体的には、当該ページ番号をＮＧワードとともに並べて、または、近接させて表示する。

ＣＰＵ２１１は、削除対象のページを削除する削除指示を受け付ける。

ＣＰＵ２１１により受け付けられた削除指示に従い、指示されたページをＣＰＵ２１１が印刷データの中から削除する。例えば、５頁物の印刷ジョブにおいて、４ページ目がＮＧワード「フランケン」を含むとする。そうすると、「ＮＧワードの『フランケン』が４ページ目に含まれています」という表示を表示装置において行う。

そして、５ページの印刷ページを含む印刷データから、４ページ目を削除する指示をＣＰＵが受け付ける。そうすると、ＮＧワードの「フランケン」が含まれるページが削除されたことにより、ＮＧワードを含むページが印刷ジョブ内からなくなったことになる。すると、ＣＰＵ２１１により削除対象のページを削除された印刷データの印刷処理を再開するように印刷処理をＣＰＵ２１１が制御する。

前記出力手段の一例は、印刷手段（プリンタユニット２４０）であってもよい。ＮＧワードを含むテキストデータが含まれるページを特定可能な情報であるページ番号をＮＧワードとともに印刷してもよい。

さらに、テキストデータが含まれるページを特定するための情報とは、前記テキスト情報が含まれるページの番号であってもよい。ページ番号そのものでなくても、ページ番号に対応させてページにＡ，Ｂ，Ｃなど符号を振る。この場合は、ページＢなどの記号であってもよい。ＮＧワードは、検閲対象として印刷を制限するように設定されたテキスト情報の一例である。

［その他の実施例］
本発明は、上述の実施形態の１以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける１つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、１以上の機能を実現する回路（例えば、ＡＳＩＣ）によっても実現可能である。

１０００ 複合機
２２０ ネットワークＩ／Ｆ
３１９ データ検閲処理部
２１４ ＨＤＤ
２１５ フラッシュメモリ
３１３ プリンタ制御部３１３

Claims (12)

1. 印刷制御装置であって、
   検閲により出力制限をするべき所定のテキストデータを入力された印刷データに含まれると特定されると、前記印刷データにおいて前記テキストデータが含まれるページを特定するための情報を出力する出力手段と、
   を備える印刷制御装置。
2. 前記出力手段は、前記印刷制御装置とバスまたはネットワークを介して接続された表示装置であり、前記所定のテキストデータが含まれるページを特定可能な情報を前記表示装置において表示する請求項１に記載の印刷制御装置。
3. 前記所定のテキストデータが含まれるページに対応するページ番号を特定可能な情報とともに、前記表示部において表示される請求項２に記載の印刷制御装置。
4. 前記削除対象のページを削除する削除指示を受け付ける受付手段と、
   前記受付手段により受け付けられた削除指示に従い、指示されたページを削除する削除手段とをさらに備え、
   前記削除手段により削除対象のページを削除された印刷データの印刷処理を再開するように印刷処理を制御する印刷制御手段をさらに備える請求項１に記載の印刷制御装置。
5. 前記出力手段は、印刷手段であり、前記テキストデータが含まれるページを特定可能な情報を印刷する請求項１に記載の印刷制御装置。
6. 前記テキストデータが含まれるページを特定するための情報とは、前記テキスト情報が含まれるページの番号である請求項１に記載の印刷制御装置。
7. 印刷制御装置の制御方法であって、
   検閲により出力制限をするべき所定のテキストデータを入力された印刷データに含まれると特定されると、前記印刷データにおいて前記テキストデータが含まれるページを特定するための情報を出力する出力ステップ
   を備える印刷制御装置の制御方法。
8. 前記表示装置は、前記印刷制御装置とバスまたはネットワークを介して接続された表示装置であり、前記出力ステップでは、前記所定のテキストデータが含まれるページを特定可能な情報を前記表示装置において表示する処理を制御するステップをさらに含む請求項７に記載の方法。
9. 前記所定のテキストデータが含まれるページに対応するページ番号が、特定可能な情報とともに前記表示装置において表示される請求項８に記載の印刷制御装置の制御方法。
10. 前記削除対象のページを削除する削除指示を受け付ける受付ステップと、
    前記受付ステップにより受け付けられた削除指示に従い、指示されたページを削除する削除ステップとをさらに備え、
    前記削除ステップにより削除対象のページを削除された印刷データの印刷処理を再開するように印刷処理を制御する印刷制御ステップをさらに備える請求項７に記載の方法。
11. 前記出力ステップでは、印刷処理による出力を行い、前記テキストデータが含まれるページを特定可能な情報を印刷する請求項１０に記載の方法。
12. 前記テキストデータが含まれるページを特定するための情報とは、前記テキスト情報が含まれるページの番号である請求項７に記載の方法。

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