JP2024029828A - 壁紙 - Google Patents
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Abstract
【課題】意匠性および耐傷性に優れた、視覚的な立体感および触感による立体感を有する壁紙を提供する。【解決手段】壁紙100は、紙基材1と、前記紙基材1の上側UPに形成された基体樹脂層2と、前記基体樹脂層2の上側UPに形成された絵柄形成部3と、前記絵柄形成部3の上側UPに形成された第一表面保護層4と、前記第一表面保護層4の上側、かつ、前記絵柄形成部3の絵柄と同調した位置に形成され、前記第一表面保護層4と異なる光沢を有し、塗布量が0.5g/m2以上2.0g/m2以下である第二表面保護層5と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、壁紙に関する。
建築物の壁面装飾等に用いる壁紙は、光沢が異なる複数の表面保護層により形成されることで、視覚的な立体感を有する。また、エンボス加工等により表面へ凹凸形状を付与されることで触感による立体感を有する。
視覚的な立体感および触感による立体感を有する壁紙として、特許文献1に記載のグロスマット化粧用シートおよび特許文献2に記載の化粧シートがある。特許文献1に記載のグロスマット化粧用シートは、絵柄印刷層の上側の同一の平面に形成された複数の表面保護層を有する。この複数の表面保護層は、異なる光沢を有し、絵柄印刷層の絵柄と同調した位置に配置されている。その結果、特許文献1に記載のグロスマット化粧用シートは、絵柄印刷層の絵柄と同調した視覚的な立体感を有する。さらに、エンボス加工を施され、触感による立体感を有する。
また、特許文献2に記載の化粧シートは、絵柄模様層の上側に形成される第1の表面保護層と、第1の表面保護層の上側に部分的に形成され、第1の表面保護層と異なる光沢を有し、合成樹脂ビーズ又は無機化合物フィラーを含む第2の表面保護層とを有する。その結果、視覚的な立体感および触感による立体感を有する。
しかしながら、特許文献1に記載のグロスマット化粧用シートは、エンボス加工によってグロスマット化粧用シートの表面に凹凸形状を付与することで、絵柄印刷層と表面保護層との同調および複数の表面保護層による光沢の差が失われ、意匠性が劣る虞がある。
また、特許文献2に記載の化粧シートは、第1の表面保護層の上側に、第2の表面保護層が形成された部分と形成されない部分との段差があるため、耐傷性が劣る虞がある。
上記事情を踏まえ、本発明は、視覚的な立体感および触感による立体感を有する壁紙に関する以上のような問題に鑑みてなされたもので、意匠性および耐傷性に優れた、視覚的な立体感および触感による立体感を有する壁紙を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の壁紙は、紙基材と、前記紙基材の上側に形成された基体樹脂層と、前記基体樹脂層の上側に形成された絵柄形成部と、前記絵柄形成部の上側に形成された第一表面保護層と、前記第一表面保護層の上側、かつ、前記絵柄形成部の絵柄と同調した位置に形成され、前記第一表面保護層と異なる光沢を有し、塗布量が0.5g/m2以上2.0g/m2以下である第二表面保護層と、を備える。
本発明の壁紙は、紙基材と、前記紙基材の上側に形成された基体樹脂層と、前記基体樹脂層の上側に形成された絵柄形成部と、前記絵柄形成部の上側に形成された第一表面保護層と、前記第一表面保護層の上側、かつ、前記絵柄形成部の絵柄と同調した位置に形成され、前記第一表面保護層と異なる光沢を有し、塗布量が0.5g/m2以上2.0g/m2以下である第二表面保護層と、を備える。
上記壁紙では、前記第二表面保護層は、合成樹脂ビーズ又は無機化合物フィラーで形成された粒子部を含んでもよい。
上記壁紙では、前記粒子部は、アクリル樹脂ビーズであってもよい。
上記壁紙では、前記基体樹脂層は、発泡剤を含んでもよい。
本発明の壁紙によれば、意匠性および耐傷性に優れた、視覚的な立体感および触感による立体感を有する壁紙を提供することができる。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態について、図1を参照して説明する。
本発明の第一実施形態について、図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る壁紙100の断面図である。
本実施形態では、図1に示すように、壁紙100の厚さ方向を「上下方向V」、壁紙100の紙基材1が積層される側を上下方向Vにおける「下側LO」、壁紙100の紙基材1が積層される側と反対側を上下方向Vにおける「上側UP」と定義する。
本実施形態では、図1に示すように、壁紙100の厚さ方向を「上下方向V」、壁紙100の紙基材1が積層される側を上下方向Vにおける「下側LO」、壁紙100の紙基材1が積層される側と反対側を上下方向Vにおける「上側UP」と定義する。
壁紙100は、紙基材1と基体樹脂層2と絵柄形成部3と第一表面保護層4と第二表面保護層5とを備える。
紙基材1は、壁紙100の下側LOに積層された層である。紙基材1として、例えば、壁紙用の裏打紙等、壁紙の紙基材として使用される公知の繊維シートを採用できる。紙基材1の坪量は、50g/m2以上100g/m2以下が望ましい。また、紙基材1の厚みは、80μm以上150μm以下が望ましい。これにより、壁紙100は十分な剛性を得られ、かつ、壁紙100のカールの発生を防止することができる。
基体樹脂層2は、紙基材1の上側UPに形成された層である。基体樹脂層2として、水性エマルジョン系樹脂又は塩化ビニル樹脂等を採用できる。基体樹脂層2の塗布量は、80g/m2以上230g/m2以下である。基体樹脂層2として塩化ビニル樹脂を採用する場合、基体樹脂層2の塗布量は塩化ビニル樹脂の重合度で限定される。また、塩化ビニル樹脂の重合度は、600以上が望ましい。塩化ビニル樹脂の重合度を600以上とすることで、壁紙100は十分な強度を得られる。
基体樹脂層2は、発泡剤を含む。発泡剤として、熱膨張性マイクロカプセル等の壁紙に使用される公知の発泡剤を採用できる。例えば、発泡剤として熱膨張性マイクロカプセルを基体樹脂層2に混合した場合、熱を加えることで熱膨張性カプセルが発泡し、基体樹脂層2の体積が膨張する。基体樹脂層2を発泡剤によって発泡させることで壁紙100の厚さが増すため、壁紙100に十分な不陸隠蔽性を付与できる。
また、基体樹脂層2には、可塑剤又は充填剤等を用途に応じて適宜混合する。可塑剤又は充填剤等を混合することで、基体樹脂層2に柔軟性又は耐熱性等の特性を付与できる。
基体樹脂層2の積層方法として、ナイフコート法、ノズルコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、グラビアコート法、ロータリースクリーンコート法又はリバースロールコート法等の公知のコート方法を採用できる。
絵柄形成部3は、基体樹脂層2の上側UPに形成され、第一絵柄形成部3aと第二絵柄形成部3bとを有する。絵柄形成部3は、例えば、木目、石目又は砂目等の絵柄の印刷を施すことで形成された層である。第一絵柄形成部3aおよび第二絵柄形成部3bは、例えば、第一絵柄形成部3aを形成するインキと第二絵柄形成部3bを形成するインキとが含む顔料が異なる色を有することによって基体樹脂層2の上側UPに絵柄を形成する。絵柄形成部3を形成する方法として、グラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷又はインクジェット印刷等の公知の印刷方法を採用できる。また、第一絵柄形成部3aおよび第二絵柄形成部3bには、採用する印刷方法に適した公知の印刷インキを採用できる。
第一表面保護層4は、絵柄形成部3の上側UPに形成された層である。第一表面保護層4には、絵柄形成部3の絵柄を透視できる程度に透明又は半透明な材質を採用するのが望ましい。第一表面保護層4として、ウレタン結合を有する熱硬化性樹脂又はアクリル樹脂等の電離放射硬化性樹脂等を採用できる。第一表面保護層4を形成する方法として、グラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷又はインクジェット印刷等の公知の印刷方法を採用できる。また、第一表面保護層4は、公知のコーティング装置を用いて形成されてもよい。
第二表面保護層5は、第一表面保護層4の上側UPに部分的に形成された層である。第二表面保護層5は、絵柄形成部3の絵柄と同調した位置に形成され、上下方向Vにおいて、第一表面保護層4を挟んで第二絵柄形成部3bの上に形成されている。第二表面保護層5には、第一表面保護層4を通して絵柄形成部3の絵柄を透視できる程度に透明又は半透明な材質を採用するのが望ましい。第二表面保護層5として、ウレタン結合を有する熱硬化性樹脂又はアクリル樹脂等の電離放射硬化性樹脂等を採用できる。
第一表面保護層4と第二表面保護層5とは、異なる光沢を有する。第一表面保護層4と第二表面保護層5との光沢の差を付与する方法として、第一表面保護層4又は第二表面保護層5に艶消材を添加する方法がある。例えば、第一表面保護層4に艶消材を添加し、第二表面保護層5に艶消材を添加しない場合、第二表面保護層5は第一表面保護層4よりも高い光沢を有する。第一表面保護層4と第二表面保護層5との光沢に差を付与できる程度に、第一表面保護層4と第二表面保護層5とに異なる添加量の艶消材を添加してもよい。
第一表面保護層4と第二表面保護層5との光沢の差によって、人間の目の錯覚を利用して、視覚的に立体感を感じさせることができる。
第一表面保護層4と第二表面保護層5との光沢の差によって、人間の目の錯覚を利用して、視覚的に立体感を感じさせることができる。
第二表面保護層5は、粒子部5aを含む。粒子部5aは、合成樹脂ビーズ又は無機化合物フィラーからなり、第二表面保護層5に触感による立体感を付与する。粒子部5aには、第一表面保護層4および第二表面保護層5を通して絵柄形成部3の絵柄を透視できる程度に透明又は半透明な材質を採用するのが望ましい。
第二表面保護層5は第一表面保護層4の上側UPに部分的に形成されているため、第二表面保護層5の塗膜厚みによって第一表面保護層4の上側UPの面に凹凸形状が形成され、触感による立体感を付与できる。さらに、第二表面保護層5が粒子部5aを含むことで、粒子部5aの粒径によってより強い触感による立体感を付与できる。
壁紙100にエンボス加工等の後加工を施すことなく触感による立体感を付与できるため、第一表面保護層4と第二表面保護層5との光沢の差および第二絵柄形成部3bと第二表面保護層5との同調を失わずに触感による立体感を付与できる。
第二表面保護層5を形成する方法として、グラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷又はインクジェット印刷等の公知の印刷方法を採用できる。粒子部5aを混合した第二表面保護層5を第一表面保護層4の上側UPに印刷する場合、グラビア印刷等の凹版印刷を採用するのが望ましい。また、第二表面保護層5は、公知のコーティング装置を用いて形成されてもよい。
第二表面保護層5の塗布量は、0.5g/m2以上2.0g/m2以下である。塗布量の下限値を0.5g/m2とすることで、十分な触感による立体感を付与できる。また、塗布量の上限値を2.0g/m2とすることで、第一表面保護層4の上側の面の、第二表面保護層5が形成される部分と形成されない部分との上下方向Vにおける高さの差を抑制し、壁紙100の耐傷性を向上できる。
壁紙100は、第一表面保護層4と第二表面保護層5との光沢の差による視覚的な立体感と、第二表面保護層5の塗膜厚みおよび粒子部5aによる触感による立体感を有する。そのため、視覚的な立体感と触感による立体感とを組み合わせることで、より強調した立体感を提供できる。例えば、絵柄形成部3が木目柄を有し、第二絵柄形成部3bが木目柄の導管部分を形成する場合、第二表面保護層5は第二絵柄形成部3bと同調した位置に形成されるため、導管部分に視覚的な立体感と触感による立体感を付与できる。
その結果、視覚的な立体感と触感による立体感とを組み合わせることで導管部分の立体感がより強調され、より天然木材の見た目に近い木目柄の壁紙100を提供することができる。
その結果、視覚的な立体感と触感による立体感とを組み合わせることで導管部分の立体感がより強調され、より天然木材の見た目に近い木目柄の壁紙100を提供することができる。
本実施形態の壁紙100によれば、第一表面保護層4と第二表面保護層5は異なる光沢を有するため、視覚的な立体感を有する。また、第二表面保護層5は、第一表面保護層4の上側UPに塗布量0.5g/m2以上で部分的に形成されるため、触感による立体感を有する。さらに、第二表面保護層5に含まれる粒子部5aによって、より強い触感による立体感を有する。視覚的な立体感と触感による立体感とを組み合わせることで、より強調した立体感を提供できる。また、第二表面保護層5は、塗布量の上限値が2.0g/m2であるため、耐傷性に優れる。
その結果、意匠性および耐傷性に優れた、視覚的な立体感および触感による立体感を有する壁紙100を提供することができる。
その結果、意匠性および耐傷性に優れた、視覚的な立体感および触感による立体感を有する壁紙100を提供することができる。
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態について、図2を参照して説明する。以降の説明において、すでに説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
本発明の第二実施形態について、図2を参照して説明する。以降の説明において、すでに説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図2は、本実施形態の壁紙100Aの断面図である。
壁紙100Aは、紙基材1と基体樹脂層2と絵柄形成部3と第一表面保護層4と第二表面保護層5Aとを備える。
第二表面保護層5Aは、第一実施形態の第二表面保護層5が粒子部5aを含まない層である。すなわち、本実施形態の壁紙100Aは、第一実施形態の壁紙100から粒子部5aを省いた構成である。
第二表面保護層5Aは、第一実施形態の第二表面保護層5が粒子部5aを含まない層である。すなわち、本実施形態の壁紙100Aは、第一実施形態の壁紙100から粒子部5aを省いた構成である。
第二表面保護層5Aを形成する方法として、グラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷又はインクジェット印刷等の公知の印刷方法を採用できる。また、第二表面保護層5Aは、公知のコーティング装置を用いて形成されてもよい。
本実施形態の壁紙100Aによれば、第一実施形態同様、第一表面保護層4と第二表面保護層5Aとは異なる光沢を有するため、視覚的な立体感を有する。また、第二表面保護層5Aは、第一表面保護層4の上側UPに塗布量0.5g/m2以上で部分的に形成されるため、触感による立体感を有する。視覚的な立体感と触感による立体感とを組み合わせることで、より強調した立体感を提供できる。また、第二表面保護層5Aは、塗布量の上限値が2.0g/m2であるため、耐傷性に優れる。さらに、第二表面保護層5Aは、粒子部5aを含まないため、表面に摩擦を加えても光沢の変化が生じにくい。
その結果、意匠性および耐傷性に優れた、視覚的な立体感および触感による立体感を有する壁紙100Aを提供することができる。
その結果、意匠性および耐傷性に優れた、視覚的な立体感および触感による立体感を有する壁紙100Aを提供することができる。
以上、本発明の各実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、上述の各実施形態および以下で示す変形例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
(変形例1)
上記各実施形態において、基体樹脂層2は発泡剤を含むが、基体樹脂層の態様はこれに限定されない。基体樹脂層は、発泡剤を含まなくてもよい。
上記各実施形態において、基体樹脂層2は発泡剤を含むが、基体樹脂層の態様はこれに限定されない。基体樹脂層は、発泡剤を含まなくてもよい。
以下実施例により、本発明を詳細に説明する。本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
紙基材1として、塗布量65g/m2、かつ、厚さ110μmの普通紙(例えば、KJ特殊製紙株式会社製のWK665IHT)を準備した。塩化ビニル樹脂(例えば、新第一塩ビ株式会社製のPQLT)に可塑剤を55部および充填剤を150部加えたペーストをコーティング法により塗布量200g/m2で紙基材1の上側UPに積層し、基体樹脂層2を形成した。基体樹脂層2の上側UPにグラビア印刷により水性インキを印刷して絵柄形成部3を形成した。
紙基材1として、塗布量65g/m2、かつ、厚さ110μmの普通紙(例えば、KJ特殊製紙株式会社製のWK665IHT)を準備した。塩化ビニル樹脂(例えば、新第一塩ビ株式会社製のPQLT)に可塑剤を55部および充填剤を150部加えたペーストをコーティング法により塗布量200g/m2で紙基材1の上側UPに積層し、基体樹脂層2を形成した。基体樹脂層2の上側UPにグラビア印刷により水性インキを印刷して絵柄形成部3を形成した。
絵柄形成部3の上側UPにマット樹脂を塗布量3g/m2でグラビア印刷により印刷して第一表面保護層4を形成した。第一表面保護層4の上側UPの第二絵柄形成部3bと同調する位置に、第一表面保護層4よりも高い光沢を有するグロス樹脂を塗布量2g/m2でグラビア印刷により印刷して第二表面保護層5を形成した。第二表面保護層5は、粒子部5aとしてアクリル樹脂ビーズを含む。
こうして紙基材1から第二表面保護層5までの層を積層したものを表面温度が170℃になるように加熱し、その後、冷却および乾燥させて実施例1の壁紙100を形成した。
こうして紙基材1から第二表面保護層5までの層を積層したものを表面温度が170℃になるように加熱し、その後、冷却および乾燥させて実施例1の壁紙100を形成した。
(実施例2)
第二表面保護層5の塗布量を0.5g/m2とした以外は実施例1と同様の方法により、実施例2の壁紙100を形成した。
第二表面保護層5の塗布量を0.5g/m2とした以外は実施例1と同様の方法により、実施例2の壁紙100を形成した。
(実施例3)
第二表面保護層5がアクリル樹脂ビーズからなる粒子部5aを含まない以外は実施例1と同様の方法により、実施例3の壁紙100Aを形成した。
第二表面保護層5がアクリル樹脂ビーズからなる粒子部5aを含まない以外は実施例1と同様の方法により、実施例3の壁紙100Aを形成した。
(比較例1)
第二表面保護層の塗布量を2.5g/m2とした以外は実施例1と同様の方法により、比較例1の壁紙を形成した。
第二表面保護層の塗布量を2.5g/m2とした以外は実施例1と同様の方法により、比較例1の壁紙を形成した。
(比較例2)
第二表面保護層の塗布量を0.3g/m2とした以外は実施例1と同様の方法により、比較例2の壁紙を形成した。
第二表面保護層の塗布量を0.3g/m2とした以外は実施例1と同様の方法により、比較例2の壁紙を形成した。
(実験1)
実施例1-3および比較例1-2の壁紙にグロスマット評価試験を実施した。グロスマット評価試験では、10人の試験員で壁紙の第一表面保護層および第二表面保護層のグロスマット(光沢の差)による意匠性の官能試験を実施し、意匠の見た目の程度について評価した。
評価基準は4段階とし、評価〇以上を合格とした。
◎(Very Good):意匠の見た目が良いと評価した人が9人以上10人以下である。
〇(Good):意匠の見た目が良いと評価した人が7人以上8人以下である。
△(Poor):意匠の見た目が良いと評価した人が1人以上6人以下である。
×(Very Poor):意匠の見た目が良いと評価した人が0人である。
実施例1-3および比較例1-2の壁紙にグロスマット評価試験を実施した。グロスマット評価試験では、10人の試験員で壁紙の第一表面保護層および第二表面保護層のグロスマット(光沢の差)による意匠性の官能試験を実施し、意匠の見た目の程度について評価した。
評価基準は4段階とし、評価〇以上を合格とした。
◎(Very Good):意匠の見た目が良いと評価した人が9人以上10人以下である。
〇(Good):意匠の見た目が良いと評価した人が7人以上8人以下である。
△(Poor):意匠の見た目が良いと評価した人が1人以上6人以下である。
×(Very Poor):意匠の見た目が良いと評価した人が0人である。
(実験2)
実施例1-3および比較例1-2の壁紙に触感評価試験を実施した。触感評価試験では、10人の試験員で壁紙の第一表面保護層および第二表面保護層の触感の官能試験を実施し、触感の程度について評価した。
評価基準は4段階とし、評価〇以上を合格とした。
◎(Very Good):手触り感が良いと評価した人が9人以上10人以下である。
〇(Good):手触り感が良いと評価した人が7人以上8人以下である。
△(Poor):手触り感が良いと評価した人が1人以上6人以下である。
×(Very Poor):手触り感が良いと評価した人が0人である。
実施例1-3および比較例1-2の壁紙に触感評価試験を実施した。触感評価試験では、10人の試験員で壁紙の第一表面保護層および第二表面保護層の触感の官能試験を実施し、触感の程度について評価した。
評価基準は4段階とし、評価〇以上を合格とした。
◎(Very Good):手触り感が良いと評価した人が9人以上10人以下である。
〇(Good):手触り感が良いと評価した人が7人以上8人以下である。
△(Poor):手触り感が良いと評価した人が1人以上6人以下である。
×(Very Poor):手触り感が良いと評価した人が0人である。
(実験3)
実施例1-3および比較例1-2の壁紙に表面強度試験を実施した。表面強度試験では、壁紙工業会制定の規格である「表面強化壁紙性能規定」に準拠した試験により、壁紙を引掻いたときの第二表面保護層の破損状態を目視で確認し、第二表面保護層が脱落するか否かについて評価した。
評価基準は2段階とし、評価〇を合格とした。
〇(Good):第二表面保護層が脱落しなかった。
×(Poor):第二表面保護層が脱落した。
実施例1-3および比較例1-2の壁紙に表面強度試験を実施した。表面強度試験では、壁紙工業会制定の規格である「表面強化壁紙性能規定」に準拠した試験により、壁紙を引掻いたときの第二表面保護層の破損状態を目視で確認し、第二表面保護層が脱落するか否かについて評価した。
評価基準は2段階とし、評価〇を合格とした。
〇(Good):第二表面保護層が脱落しなかった。
×(Poor):第二表面保護層が脱落した。
(実験4)
実施例1-3および比較例1-2の壁紙に耐摩擦性試験を実施した。耐摩擦性試験では、「JIS A 6921 摩擦色落ち度試験」に準拠した試験により、摩擦後の壁紙の第二表面保護層の表面状態を目視で確認し、第二表面保護層が脱落するか否かおよび第二表面保護層の光沢の変化ついて評価した。
評価基準は3段階とし、評価〇以上を合格とした。
◎(Very Good):第二表面保護層の表面状態に著しい変化が無い。
〇(Good):第二表面保護層の光沢の変化はあるが脱落は無い。
×(Poor):第二表面保護層が脱落した。
実施例1-3および比較例1-2の壁紙に耐摩擦性試験を実施した。耐摩擦性試験では、「JIS A 6921 摩擦色落ち度試験」に準拠した試験により、摩擦後の壁紙の第二表面保護層の表面状態を目視で確認し、第二表面保護層が脱落するか否かおよび第二表面保護層の光沢の変化ついて評価した。
評価基準は3段階とし、評価〇以上を合格とした。
◎(Very Good):第二表面保護層の表面状態に著しい変化が無い。
〇(Good):第二表面保護層の光沢の変化はあるが脱落は無い。
×(Poor):第二表面保護層が脱落した。
(実験結果)
実験1-4の結果を表1に示す。
実施例1-3はすべての実験において良好な結果を示した。実施例1-3および比較例1―2の中で最も第二表面保護層の塗布量が多い比較例1は、実験3において不合格であった。実施例1-3および比較例1―2の中で最も第二表面保護層の塗布量が少ない比較例2は、実験1および実験2において不合格であった。
実験1-4の結果を表1に示す。
実施例1-3はすべての実験において良好な結果を示した。実施例1-3および比較例1―2の中で最も第二表面保護層の塗布量が多い比較例1は、実験3において不合格であった。実施例1-3および比較例1―2の中で最も第二表面保護層の塗布量が少ない比較例2は、実験1および実験2において不合格であった。
100 壁紙
1 紙基材
2 基体樹脂層
3 絵柄形成部
3a 第一絵柄形成部
3b 第二絵柄形成部
4 第一表面保護層
5 第二表面保護層
5a 粒子部
V 上下方向
UP 上側
LO 下側
1 紙基材
2 基体樹脂層
3 絵柄形成部
3a 第一絵柄形成部
3b 第二絵柄形成部
4 第一表面保護層
5 第二表面保護層
5a 粒子部
V 上下方向
UP 上側
LO 下側
Claims (4)
- 紙基材と、
前記紙基材の上側に形成された基体樹脂層と、
前記基体樹脂層の上側に形成された絵柄形成部と、
前記絵柄形成部の上側に形成された第一表面保護層と、
前記第一表面保護層の上側、かつ、前記絵柄形成部の絵柄と同調した位置に形成され、前記第一表面保護層と異なる光沢を有し、塗布量が0.5g/m2以上2.0g/m2以下である第二表面保護層と、
を備える、
壁紙。 - 前記第二表面保護層は、合成樹脂ビーズ又は無機化合物フィラーで形成された粒子部を含む、
請求項1に記載の壁紙。 - 前記粒子部は、アクリル樹脂ビーズである、
請求項2に記載の壁紙。 - 前記基体樹脂層は、発泡剤を含む、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の壁紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022132225A JP2024029828A (ja) | 2022-08-23 | 2022-08-23 | 壁紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022132225A JP2024029828A (ja) | 2022-08-23 | 2022-08-23 | 壁紙 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2024029828A true JP2024029828A (ja) | 2024-03-07 |
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ID=90106694
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022132225A Pending JP2024029828A (ja) | 2022-08-23 | 2022-08-23 | 壁紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2024029828A (ja) |
-
2022
- 2022-08-23 JP JP2022132225A patent/JP2024029828A/ja active Pending
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