JP2024021593A - 芋焼器 - Google Patents

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義人 森田
Yoshito Morita
徳純 広野
Norizumi Hirono
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Abstract

【課題】遠赤外線ヒータの特徴を活かしておいしい焼き芋を焼くことができる芋焼器を提供する。【解決手段】加熱室2と、さつま芋3を加熱する遠赤外線ヒータ4と、遠赤外線ヒータ4のオンオフ制御を行う制御部5と、さつま芋3を加熱室2に収納する際の収納情報を属性として持つ複数の収納情報セット21と、収納情報セット21の各々に対応する調理条件セット22と、複数の収納情報セット21から少なくとも1つを選択する選択手段8とを備え、収納情報セット21は大きさと収納個数の情報を要素として有し、調理条件セット22は遠赤外線ヒータのオン時間とオフ時間と調理開始から調理終了までの調理時間を要素として有し、制御部は、選択手段8によって選択された収納情報セット21に対応する調理条件セット22の条件で遠赤外線ヒータ4を駆動する。【選択図】図1

Description

本発明は、家庭用の焼き芋機に関し、特に簡単においしい焼き芋が作れる機能を備えた芋焼器に関するものである。
従来から、焼き芋をおいしく焼くこつは、低温で長時間かけて焼き上げることと言われている。これは、さつまいもに含まれる酵素(アミラーゼ)がデンプンを糖化するのに60度前後の温度帯で最適に作用するためといわれる。
特許文献1に示す芋焼器は、ヒータ(5)と、温度センサ(6)が設けられ、オーブン室内が所定温度に保持できる構成が示されている。
特許文献1によれば、指定の温度範囲で所定時間を予熱したあと、焼き温度で焼き上げて焼き芋を完成させるようにしている。
特開2000-41863号公報
しかしながら、温度センサで温度を検出しながら指定の温度範囲で予熱、焼成する際、庫内温度が所定の温度に達すると、所定の温度を超え過ぎないようヒータをオフにする制御が働くため、ヒータは一時オフとなる。
そのため、ヒータ表面の温度が低下し、ヒータ表面が高温時に放射されていた遠赤外線が放射されなくなるため、調理時間全体の中で遠赤外線が放射されない時間帯ができてしまい、遠赤外線を放射するヒータの特徴を最大限活かせておらず改善の余地があった。
本発明はかかる背景を鑑みてなされたものであり、調理中は遠赤外線を絶えず放射し続けることができ、遠赤外線ヒータの特徴を活かして、おいしい焼き芋を焼くことができる芋焼器を提供することを目的とするものである。
本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、請求項1では、本体内にさつま芋を収納する加熱室と、前記さつま芋を加熱する遠赤外線ヒータと、前記遠赤外線ヒータのオンオフ制御を行う制御部と、調理開始を入力するスタート手段と、前記さつま芋を前記加熱室に収納する際の収納情報を属性として持つ複数の収納情報セットと、前記収納情報セットの各々に対応する調理条件セットと、前記収納情報セットと前記調理条件セットを予め記憶する記憶部と、複数の前記収納情報セットから少なくとも1つを選択する選択手段と、を備え、前記収納情報セットは、前記さつま芋の1個の大きさと収納個数の情報を要素として有し、前記調理条件セットは、前記遠赤外線ヒータの前記オンオフ制御のオン時間とオフ時間と前記調理開始から調理終了までの調理時間を要素として有し、前記制御部は、前記選択手段によって選択された前記収納情報セットに対応する前記調理条件セットの条件で前記遠赤外線ヒータを駆動することを特徴とした。
請求項2では、前記選択手段は、第1キーと第2キーを配列したキー入力装置であり、前記第1キーは、前記さつま芋の前記大きさを予め複数に区分した中から1つを選択するキーであり、前記第2キーは、前記さつま芋の前記収納個数を予め複数に区分した中から1つを選択するキーであることを特徴とした。
この本発明によれば、調理中は遠赤外線を絶えず放射し続けることができ、遠赤外線ヒータの特徴を活かしておいしい焼き芋を焼くことができる。
本発明の第1の実施形態を説明する芋焼器の概略構成図 本発明の第1の実施形態を説明する要部ブロック図 本発明の第1の実施形態の記憶部を説明する概略図 本発明の第1の実施形態を説明するフローチャート
本発明にかかる芋焼器の第1の実施形態を図1を参照して説明する。
1は、第1の実施形態の芋焼器で、芋焼器1の本体12内に複数のさつま芋3を収納可能としている加熱室2が備わるものである。
加熱室2内には、さつま芋3を加熱するための、一方端と他方端を加熱室2の底部に固定した逆U字形状の定格出力500Wの遠赤外線ヒータ4が備わる。この遠赤外線ヒータ4は、発熱体であるニクロム線を金属パイプ(シース)で覆い、金属パイプの表面をセラミックでコーティングしたシーズヒータである。遠赤外線は、媒体を介さず直接物質に吸収されて熱となる(放射伝熱)ため、対象物を効率よく加熱することができるものである。
遠赤外線ヒータ4は、放射した遠赤外線を直接的に複数のさつま芋3に照射する構造となっている。
5は、遠赤外線ヒータ4のオンオフ制御を行う制御部である。
11は、本体12の上部に備えた天板で、天板11を垂直に持ち上げると加熱室2を開口することができ、加熱室2にさつま芋3を投入する際に開口し、調理する際に閉口する。
10は、さつま芋3を加熱室2内に固定するためのホルダーであり、ホルダー10は加熱室2の側壁に取り付け取り外しが可能であり、遠赤外線ヒータ4から一定の距離にさつま芋3を立てて収納できるものである。ホルダー10は加熱室2内に2台設置され、同時に2個のさつま芋3を加熱することができる。
14は、制御部5と通信可能に構成された芋焼器1の調理を行うための操作部で、スタート手段6、停止手段13、キー入力装置による選択手段8である第1キー8aおよび第2キー8b、表示部9を備える。
スタート手段6は、調理の開始を入力するスイッチであり、停止手段13は、調理をキャンセルするためのスイッチである。
第1キー8aは、さつま芋3の大きさをLサイズ、Mサイズ、Sサイズの3種類に区分した中から1つを選択するための選択キーであり、第1キー8aを押す度に、選択状態がLサイズからMサイズ、MサイズからSサイズ、SサイズからLサイズと変更することができる。
大きさはさつま芋3の質量で区分し、Lサイズは350~500g、Mサイズは200~350g、Sサイズは100~200gで区分される。
第2キー8bは、さつま芋3の収納個数を選択するもので、1もしくは2のどちらか一方を選択するための選択キーであり、第2キー8bを押す度に、選択状態が1か2を切り替えることができる。
図2に示すように、制御部5は、記憶部7を備えるマイコンからなり、入力側には、第1キー8a、第2キー8b、スタート手段6、停止手段13が接続され、出力側には、遠赤外線ヒータ4、表示部9が接続される。
図3に示すように、制御部5は、加熱室2に収納するさつま芋3の収納情報を属性として持つ複数の収納情報セット21と、この収納情報セット21の各々に対応する調理条件セット22を予め記憶する記憶部7を備える。
収納情報セット21は、前述したさつま芋3の大きさの区分であるLサイズ、Mサイズ、Sサイズと、収納個数のすべての組み合わせが予め用意され、この組み合わせ1つ1つに調理条件セット22が定められている。
調理条件セット22は、遠赤外線ヒータ4のオンオフ制御のオン時間とオフ時間と、調理開始から調理終了までの調理時間を要素として持つ。
すなわち、第1キー8aでさつま芋3の大きさを選択し、第2キー8bでさつま芋3の収納個数を選択することで、制御部5が行う遠赤外線ヒータ4のオンオフ制御のオン時間とオフ時間と調理開始から終了までの調理時間を指定できる。
次に、図4に基づいて、本実施形態の作動について説明する。
制御部5は、ステップS1で第2キー8bで選択した加熱室2に収納したさつま芋3の個数を判定し、1個の場合はステップS2へ遷移し、2個の場合はステップS6に遷移する。
ステップS2では、第1キー8aで選択したさつま芋3の大きさの区分がLサイズかMサイズかSサイズかを判定し、Lサイズの場合はステップS3へ、Mサイズの場合はステップS4へ、Sサイズの場合はステップS5に遷移する。
ステップS6では、第1キー8aで選択したさつま芋3の大きさの区分がLサイズかMサイズかSサイズかを判定し、Lサイズの場合はステップS7へ、Mサイズの場合はステップS8へ、Sサイズの場合はステップS9に遷移する。
これにより、第1キー8aの選択肢と第2キー8bの選択肢のすべての組み合わせを収納情報セット21として用意し、各々の場合の対応がされるようになっている。
ステップS3では、遠赤外線ヒータ4のオン時間を7秒、オフ時間を3秒、開始から終了までの調理時間を60分とし、遠赤外線ヒータ4を駆動する条件を設定する。
ステップS4では、遠赤外線ヒータ4のオン時間を6秒、オフ時間を4秒、開始から終了までの調理時間を50分とし、遠赤外線ヒータ4を駆動する条件を設定する。
ステップS5では、遠赤外線ヒータ4のオン時間を1秒、オフ時間を1秒、開始から終了までの調理時間を40分とし、遠赤外線ヒータ4を駆動する条件を設定する。
ステップS7では、遠赤外線ヒータ4のオン時間を4秒、オフ時間を1秒、開始から終了までの調理時間を60分とし、遠赤外線ヒータ4を駆動する条件を設定する。
ステップS8では、遠赤外線ヒータ4のオン時間を7秒、オフ時間を3秒、開始から終了までの調理時間を50分とし、遠赤外線ヒータ4を駆動する条件を設定する。
ステップS9では、遠赤外線ヒータ4のオン時間を1秒、オフ時間を1秒、開始から終了までの調理時間を40分とし、遠赤外線ヒータ4を駆動する条件を設定する。
これにより、収納情報セット21の各々に対して、オン時間とオフ時間と調理時間の調理条件セット22を対応づけることができる。
ステップS10でスタート手段6が押されたか判断し、スタート手段6が押されスタートが指示された場合はステップS11にて、ステップS3からステップS9で設定したオン時間とオフ時間の条件で遠赤外線ヒータ4を駆動しタイマtをリセットする。スタート手段6が押されない場合は、ステップS1に遷移する。
ステップS12で、タイマtがステップS3からステップS9で設定した調理時間を超えた場合、ステップS13へ遷移して遠赤外線ヒータ4の駆動を停止する。タイマtが調理時間以下の場合はステップS12へ遷移する。
ステップS13で遠赤外線ヒータ4の駆動を停止して調理を終了する。
例えば、さつま芋3のLサイズ1個を調理する場合は、第1キー8aでLサイズを選択し、第2キー8bで1個を選択する。すると、この収納情報セット21に対応する調理条件セット22であるオン時間7秒、オフ時間3秒(通電率70%)、調理時間60分の条件が適用される。
これによって、さつま芋3の大きさと収納個数に合わせて、定格出力500Wの遠赤外線ヒータ4は350W相当の消費電力となり、温度制御する必要が無く、すなわち、遠赤外線ヒータ4の表面は遠赤外線を発生する高温を維持できるので、絶えず遠赤外線を放射し続けることができる。
これにより、被加熱物であるさつま芋3の大きさと収納個数に応じた適切な遠赤外線ヒータ出力を、オンオフ制御のオン時間とオフ時間で指定する通電率で設定して加熱するため、遠赤外線ヒータ4の表面は遠赤外線を発生する高温を維持でき、調理時間全体の中で遠赤外線が放射され遠赤外線ヒータ4の特徴を活かした加熱調理が可能となる。その結果、さつま芋3の酵素の働く時間が長くなり甘い焼き芋ができるほか、焼き色、内部温度、食感の全ての面で優れた調理性能が得られるものである。
なお、遠赤外線ヒータは、表面をセラミックコーティングしたシーズヒータを用いて説明したが、発熱体である電熱線(主にニクロム線)をセラミックで被覆したセラミックヒータを用いてもよいものである。
なお、本実施形態で用いたその他の構成は一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図しておらず、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 :芋焼器
2 :加熱室
3 :芋
4 :遠赤外線ヒータ
5 :制御部
6 :スタート手段
7 :記憶部
8 :選択手段
8a :第1キー
8b :第2キー
12 :本体
21 :収納情報セット
22 :調理条件セット

Claims (2)

  1. 本体内にさつま芋を収納する加熱室と、
    前記さつま芋を加熱する遠赤外線ヒータと、
    前記遠赤外線ヒータのオンオフ制御を行う制御部と、
    調理開始を入力するスタート手段と、
    前記さつま芋を前記加熱室に収納する際の収納情報を属性として持つ複数の収納情報セットと、
    前記収納情報セットの各々に対応する調理条件セットと、
    前記収納情報セットと前記調理条件セットを予め記憶する記憶部と、
    複数の前記収納情報セットから少なくとも1つを選択する選択手段と、
    を備え、
    前記収納情報セットは、前記さつま芋の1個の大きさと収納個数の情報を要素として有し、
    前記調理条件セットは、前記遠赤外線ヒータの前記オンオフ制御のオン時間とオフ時間と前記調理開始から調理終了までの調理時間を要素として有し、
    前記制御部は、
    前記選択手段によって選択された前記収納情報セットに対応する前記調理条件セットの条件で前記遠赤外線ヒータを駆動する
    ことを特徴とする芋焼器。
  2. 前記選択手段は、第1キーと第2キーを配列したキー入力装置であり、
    前記第1キーは、前記さつま芋の前記大きさを予め複数に区分した中から1つを選択するキーであり、
    前記第2キーは、前記さつま芋の前記収納個数を予め複数に区分した中から1つを選択するキーである
    ことを特徴とする請求項1に記載の芋焼器。
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