JP2024017870A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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和基 茂山
Kazuki Moyama
譲 酒井
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Abstract

【課題】プラズマ処理容器内の排気圧力を精度良く制御する。【解決手段】プラズマ処理容器と、前記プラズマ処理容器内に配置される基板支持部と、前記基板支持部の周囲に配置される可動部材及び静止部材であり、前記可動部材は複数の動翼を有し、前記複数の動翼は回転可能であり、前記静止部材は複数の静翼を有し、前記複数の動翼及び前記複数の静翼は、前記プラズマ処理容器の高さ方向に沿って交互に配列され、前記可動部材及び前記静止部材の下方に排気空間が形成される、可動部材及び静止部材と、前記可動部材を回転させるように構成される第1の駆動部と、前記基板支持部の周囲、かつ前記可動部材及び前記静止部材の上部にて移動可能に配置される圧力調整部材と、前記圧力調整部材を移動させるように構成される第2の駆動部と、を備える、プラズマ処理装置が提供される。【選択図】図1

Description

本開示は、プラズマ処理装置に関する。
例えば、特許文献1は、処理容器内に配置される基板支持部の周囲に複数の動翼及び複数の静翼を多段に配置した装置を提案している。複数の動翼及び複数の静翼の下方には排気空間が形成され、動翼は回転可能である。
特開2019-102680号公報
本開示は、プラズマ処理容器内の排気圧力を精度良く制御することができる技術を提供する。
本開示の一の態様によれば、プラズマ処理容器と、前記プラズマ処理容器内に配置される基板支持部と、前記基板支持部の周囲に配置される可動部材及び静止部材であり、前記可動部材は複数の動翼を有し、前記複数の動翼は回転可能であり、前記静止部材は複数の静翼を有し、前記複数の動翼及び前記複数の静翼は、前記プラズマ処理容器の高さ方向に沿って交互に配列され、前記可動部材及び前記静止部材の下方に排気空間が形成される、可動部材及び静止部材と、前記可動部材を回転させるように構成される第1の駆動部と、前記基板支持部の周囲、かつ前記可動部材及び前記静止部材の上部にて移動可能に配置される圧力調整部材と、前記圧力調整部材を移動させるように構成される第2の駆動部と、を備える、プラズマ処理装置が提供される。
一の側面によれば、プラズマ処理容器内の排気圧力を精度良く制御することができる。
一実施形態に係るプラズマ処理装置の構成例を説明するための図。 一実施形態に係る圧力調整部材及び静止部材を平面視した図。 参考例に係る複数の板状部材及び複数の静翼の配置を示す図。 複数の板状部材及び複数の静翼の配置と開口率を説明するための図。 一実施形態に係る複数の板状部材及び複数の静翼の配置及び動作例1を示す図。 一実施形態に係る複数の板状部材及び複数の静翼の配置及び動作例2を示す図。 一実施形態に係る複数の板状部材及び複数の静翼の配置及び動作例3を示す図。 一実施形態に係る複数の板状部材及び複数の静翼の配置及び動作例4を示す図。 一実施形態に係る板状部材、静翼及び動翼の配置例1を示す図。 一実施形態に係る板状部材、静翼及び動翼の配置例2を示す図。 一実施形態に係る板状部材及び静翼の配置例3を示す図。 一実施形態に係る第2の駆動部の一の構成を示す図。 一実施形態に係る第2の駆動部の他の構成を示す図。
以下、図面を参照して本開示を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
本明細書において平行、直角、直交、水平、垂直、上下、左右などの方向には、実施形態の効果を損なわない程度のずれが許容される。角部の形状は、直角に限られず、弓状に丸みを帯びてもよい。平行、直角、直交、水平、垂直、円、一致には、略平行、略直角、略直交、略水平、略垂直、略円、略一致が含まれてもよい。
[プラズマ処理装置]
以下に、プラズマ処理装置の構成例について説明する。図1は、一実施形態に係るプラズマ処理装置の構成例を説明するための図である。
プラズマ処理装置1は、容量結合型のプラズマ処理装置である。容量結合型のプラズマ処理装置1は、プラズマ処理容器10、ガス供給部16、排気装置20、電源30及び制御装置2を含む。また、プラズマ処理装置1は、基板支持部11及びガス導入部を含む。ガス導入部は、少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理容器10内に導入するように構成される。ガス導入部は、シャワーヘッド13を含む。基板支持部11は、プラズマ処理容器10内に配置される。シャワーヘッド13は、基板支持部11の上方に配置される。一実施形態において、シャワーヘッド13は、プラズマ処理容器10の天部(ceiling)の少なくとも一部を構成する。プラズマ処理容器10は、シャワーヘッド13、プラズマ処理容器10の側壁10a及び基板支持部11により規定されたプラズマ処理空間10sを有する。プラズマ処理容器10は、少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理空間10sに供給するための少なくとも1つのガス供給口と、プラズマ処理空間からガスを排出するための少なくとも1つのガス排出口とを有する。プラズマ処理容器10は接地される。シャワーヘッド13及び基板支持部11と、プラズマ処理容器10の筐体とは電気的に絶縁される。
基板支持部11は、本体部111及びリングアセンブリ112を含む。本体部111は、基板Wを支持する。ウェハは基板Wの一例である。基板Wは、本体部111の中央領域上に配置され、リングアセンブリ112は、本体部111の中央領域上の基板Wを囲むように配置される。
一実施形態において、本体部111は、基台1110及び静電チャック1111を含む。基台1110は、導電性部材を含む。基台1110の導電性部材は下部電極として機能し得る。静電チャック1111は、基台1110の上に配置される。静電チャック1111は、セラミック部材1111aとセラミック部材1111a内に配置される静電電極1111bとを含む。
基板支持部11は、更に絶縁部材12及び支持部14を含む。絶縁部材12は本体部111と同程度の厚みのリング状であり、支持部14は筒状である。支持部14は、例えばアルミニウム等の金属から形成され、プラズマ処理容器10の底部から内部に向かって立設され、絶縁部材12を介して基台1110を支持する。絶縁部材12の外径及び支持部14の外径は、基台1110の直径に等しい。支持部14の内径は絶縁部材12の内径よりも大きい。基台1110の下方の絶縁部材12及び支持部14の内部空間は、大気空間であり、基台1110と同軸的に給電棒26が配置される。給電棒26及び基台1110(基板支持部11)は、プラズマ処理容器10の中心軸CLと軸を共通にする。給電棒26は円盤状の基台1110の下面の中心にて基台1110に電気的に接続される。給電棒26には、図示しないインピーダンス整合回路を介して後述する第2のRF生成部31bが接続される。第2のRF生成部31bから給電棒26を介して基台1110にバイアスRF電力が供給される。
また、後述するRF(Radio Frequency)電源31及び/又はDC(Direct Current)電源32に結合される少なくとも1つのRF/DC電極がセラミック部材1111a内に配置されてもよい。この場合、少なくとも1つのRF/DC電極が下部電極として機能する。後述するバイアスRF信号及び/又はDC信号が少なくとも1つのRF/DC電極に供給される場合、RF/DC電極はバイアス電極とも呼ばれる。なお、基台1110の導電性部材と少なくとも1つのRF/DC電極とが複数の下部電極として機能してもよい。また、静電電極1111bが下部電極として機能してもよい。従って、基板支持部11は、少なくとも1つの下部電極を含む。
リングアセンブリ112は、1又は複数の環状部材を含む。一実施形態において、1又は複数の環状部材は、1又は複数のエッジリングと少なくとも1つのカバーリングとを含む。エッジリングは、導電性材料又は絶縁材料で形成され、カバーリングは、絶縁材料で形成される。
また、基板支持部11は、静電チャック1111、リングアセンブリ112及び基板のうち少なくとも1つをターゲット温度に調節するように構成される温調モジュールを含んでもよい。温調モジュールは、ヒータ、伝熱媒体、流路、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。流路には、ブラインやガスのような伝熱流体が流れる。一実施形態において、流路が基台1110内に形成され、1又は複数のヒータが静電チャック1111のセラミック部材1111a内に配置される。また、基板支持部11は、基板Wの裏面と静電チャック1111との間の間隙に伝熱ガスを供給するように構成された伝熱ガス供給部を含んでもよい。
シャワーヘッド13は、ガス供給部16からの少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理空間10s内に導入するように構成される。シャワーヘッド13は、少なくとも1つのガス供給口13a、少なくとも1つのガス拡散室13b、及び複数のガス導入口13cを有する。ガス供給口13aに供給された処理ガスは、ガス拡散室13bを通過して複数のガス導入口13cからプラズマ処理空間10s内に導入される。また、シャワーヘッド13は、少なくとも1つの上部電極を含む。なお、ガス導入部は、シャワーヘッド13に加えて、側壁10aに形成された1又は複数の開口部に取り付けられる1又は複数のサイドガス注入部(SGI:Side Gas Injector)を含んでもよい。
ガス供給部16は、少なくとも1つのガスソース16a及び少なくとも1つの流量制御器16bを含んでもよい。一実施形態において、ガス供給部16は、少なくとも1つの処理ガスを、それぞれに対応のガスソース16aからそれぞれに対応の流量制御器16bを介してシャワーヘッド13に供給するように構成される。各流量制御器16bは、例えばマスフローコントローラ又は圧力制御式の流量制御器を含んでもよい。さらに、ガス供給部16は、少なくとも1つの処理ガスの流量を変調又はパルス化する1又はそれ以上の流量変調デバイスを含んでもよい。
電源30は、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介してプラズマ処理容器10に結合されるRF電源31を含む。RF電源31は、少なくとも1つのRF信号(RF電力)を少なくとも1つの下部電極及び/又は少なくとも1つの上部電極に供給するように構成される。これにより、プラズマ処理空間10sに供給された少なくとも1つの処理ガスからプラズマが形成される。従って、RF電源31は、プラズマ処理容器10において1又はそれ以上の処理ガスからプラズマを生成するように構成されるプラズマ生成部の少なくとも一部として機能し得る。また、バイアスRF信号を少なくとも1つの下部電極に供給することにより、基板Wにバイアス電位が発生し、形成されたプラズマ中のイオン成分を基板Wに引き込むことができる。
一実施形態において、RF電源31は、第1のRF生成部31a及び第2のRF生成部31bを含む。第1のRF生成部31aは、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介して少なくとも1つの下部電極及び/又は少なくとも1つの上部電極に結合され、プラズマ生成用のソースRF信号(ソースRF電力)を生成するように構成される。一実施形態において、ソースRF信号は、10MHz~150MHzの範囲内の周波数を有する。一実施形態において、第1のRF生成部31aは、異なる周波数を有する複数のソースRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1又は複数のソースRF信号は、少なくとも1つの下部電極及び/又は少なくとも1つの上部電極に供給される。
第2のRF生成部31bは、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介して少なくとも1つの下部電極に結合され、バイアスRF信号(バイアスRF電力)を生成するように構成される。バイアスRF信号の周波数は、ソースRF信号の周波数と同じであっても異なっていてもよい。一実施形態において、バイアスRF信号は、ソースRF信号の周波数よりも低い周波数を有する。一実施形態において、バイアスRF信号は、100kHz~60MHzの範囲内の周波数を有する。一実施形態において、第2のRF生成部31bは、異なる周波数を有する複数のバイアスRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1又は複数のバイアスRF信号は、少なくとも1つの下部電極に供給される。また、種々の実施形態において、ソースRF信号及びバイアスRF信号のうち少なくとも1つがパルス化されてもよい。
また、電源30は、プラズマ処理容器10に結合されるDC電源32を含んでもよい。DC電源32は、第1のDC生成部32a及び第2のDC生成部32bを含む。一実施形態において、第1のDC生成部32aは、少なくとも1つの下部電極に接続され、第1のDC信号を生成するように構成される。生成された第1のバイアスDC信号は、少なくとも1つの下部電極に印加される。一実施形態において、第2のDC生成部32bは、少なくとも1つの上部電極に接続され、第2のDC信号を生成するように構成される。生成された第2のDC信号は、少なくとも1つの上部電極に印加される。
種々の実施形態において、第1及び第2のDC信号のうち少なくとも1つがパルス化されてもよい。この場合、電圧パルスのシーケンスが少なくとも1つの下部電極及び/又は少なくとも1つの上部電極に印加される。電圧パルスは、矩形、台形、三角形又はこれらの組み合わせのパルス波形を有してもよい。一実施形態において、DC信号から電圧パルスのシーケンスを生成するための波形生成部が第1のDC生成部32aと少なくとも1つの下部電極との間に接続される。従って、第1のDC生成部32a及び波形生成部は、電圧パルス生成部を構成する。第2のDC生成部32b及び波形生成部が電圧パルス生成部を構成する場合、電圧パルス生成部は、少なくとも1つの上部電極に接続される。電圧パルスは、正の極性を有してもよく、負の極性を有してもよい。また、電圧パルスのシーケンスは、1周期内に1又は複数の正極性電圧パルスと1又は複数の負極性電圧パルスとを含んでもよい。なお、第1及び第2のDC生成部32a,32bは、RF電源31に加えて設けられてもよく、第1のDC生成部32aが第2のRF生成部31bに代えて設けられてもよい。
基板支持部11の周囲には、可動部材40及び静止部材41が配置されている。可動部材40は複数の動翼40aを有する。静止部材41は複数の静翼41aを有する。複数の動翼40a及び複数の静翼41aは、プラズマ処理容器10の高さ方向(垂直方向)に沿って交互に配列されている。可動部材40及び静止部材41は、中心軸CLと軸を共通にする。
複数の動翼40aは、高さ方向(垂直方向)に伸びる筒状部材40bに、間隔を設けて固定されている。上下に隣接する動翼40aの間には、静翼41aが配置される。筒状部材40bは、支持部14の周囲に沿ってその外側に配置されている。筒状部材40bの内径は、支持部14の外径よりも大きい。第1の駆動部51は、可動部材40を回転させるように構成され、これにより、複数の動翼40aは中心軸CLを中心として回転することができる。つまり、可動部材40は、筒状部材40bが中心軸CLの周りに回転することで、各高さにおいて周方向に配置された複数の動翼40aが全体として回転可能である。
複数の静翼41aは、高さ方向に伸びる筒状部材41bに、間隔を設けて固定されている。上下に隣接する静翼41aの間には、動翼40aが配置される。筒状部材41bは、プラズマ処理容器10の側壁10aに固定されている。よって、複数の静翼41aは固定され、回転しない。
圧力調整部材21は、基板支持部11の周囲、かつ可動部材40及び静止部材41の上部に配置される。圧力調整部材21は、中心軸CLと軸を共通にする。第2の駆動部52は、圧力調整部材21を移動させるように構成され、これにより、圧力調整部材21は、上下に移動することができる。なお、圧力調整部材21、可動部材40及び静止部材41は、例えばアルミニウムの合金により形成されている。アルミニウムの合金は、陽極酸化やセラミックスの溶射により表面処理されていてもよい。
図2は、一実施形態に係る圧力調整部材21及び静止部材41を平面視した図である。図2では、基板支持部11の絶縁部材12及び支持部14の図示は省略している。また、可動部材40の動翼40aは、図2(a)に示す圧力調整部材21及びその真下に配置される図2(b)の静止部材41の下方に重なって配置されているため、図2では図示していない。
図1及び図2(a)を参照すると、圧力調整部材21は、基板支持部11の周囲に周方向に配置される複数の板状部材21aを有する。複数の板状部材21aの夫々は同一形状及び大きさである。複数の板状部材21aの内側面は、リング状部材21bの外側面に固定され、リング状部材21bの周方向に均等に配置される。リング状部材21bの内径は、絶縁部材12及び支持部14の外径よりも大きい。
図2(b)に示すように、静止部材41は、基板支持部11の周囲に周方向に配置される複数の静翼41aと筒状部材41bとを有する。複数の静翼41aの夫々は同一形状及び大きさである。複数の静翼41aの外側面は、筒状部材41bの内側面に固定され、筒状部材41bの周方向に均等に配置される。
なお、図2には図示していないが、可動部材40は、基板支持部11の周囲に周方向に配置される複数の動翼40aと筒状部材40bとを有する。可動部材40の複数の動翼40aの夫々は同一形状及び大きさである。複数の動翼40aの内側面は、筒状部材40bの外側面に固定され、筒状部材40bの周方向に均等に配置される。筒状部材40bの内径は、絶縁部材12及び支持部14の外径よりも大きい。
係る圧力調整部材21、静止部材41及び可動部材40の構成により、給電棒26と、圧力調整部材21、静止部材41及び可動部材40とは、同軸的に配置される。
図2(c)に示すように、複数の板状部材21aと複数の静翼41aとは、周方向に交互に配置される。平面視で隣接する板状部材21aと静翼41aとの間に隙間はない。ただし、後述するように平面視で隣接する板状部材21aと静翼41aとの間に所定寸法以下の隙間があってもよい。また、隣接する板状部材21aと静翼41aとは、平面視で一部が重なってもよい。また、複数の板状部材21aと複数の静翼41aとは、同一の形状及び大きさであってもよいが、これに限らない。
また、複数の動翼40aと複数の静翼41aとは、周方向に交互に配置される。また、複数の動翼40aと複数の静翼41aとは、同一の形状及び大きさであってもよいが、これに限らない。
図1及び図2では、圧力調整部材21の直下に静翼41aが配置され、その下方に交互に動翼40aと静翼41aとが配置されるが、これに限らない。圧力調整部材21の直下に動翼40aが配置され、その下方に交互に静翼41aと動翼40aとが配置されてもよい。この場合、図2(b)は、静止部材41の代わりに、同形状の可動部材40を示す。
図1に戻り、圧力調整部材21の上部にバッフル板22が設けられる。バッフル板22はリング状であり、中心軸CLと軸を共通にする。バッフル板22には、複数の貫通孔(例えばホール)が形成され、ガスの流れを調整することができる。ただし、これに限らず、圧力調整部材21の上部に移動可能な少なくとも1つのバッフル板22を有してよい。また、2つのバッフル板22を上下方向に配置してもよい。なお、バッフル板22はなくてもよい。
可動部材40及び静止部材41の下方には、排気空間17が形成されている。排気装置20は、例えばプラズマ処理容器10の底部に設けられたガス排出口10eに接続され得る。排気装置20は、圧力調整弁及び真空ポンプを含んでもよい。圧力調整弁によって、プラズマ処理空間10s内の圧力が調整される。真空ポンプは、ターボ分子ポンプ、ドライポンプ又はこれらの組み合わせを含んでもよい。ガス排出口10eは1つであってもよいし、複数であってもよい。
制御装置2は、本開示において述べられる種々の工程をプラズマ処理装置1に実行させるコンピュータ実行可能な命令を処理する。制御装置2は、ここで述べられる種々の工程を実行するようにプラズマ処理装置1の各要素を制御するように構成され得る。一実施形態において、制御装置2の一部又は全てがプラズマ処理装置1に含まれてもよい。制御装置2は、処理部2a1、記憶部2a2及び通信インターフェース2a3を含んでもよい。制御装置2は、例えばコンピュータ2aにより実現される。処理部2a1は、記憶部2a2からプログラムを読み出し、読み出されたプログラムを実行することにより種々の制御動作を行うように構成され得る。このプログラムは、予め記憶部2a2に格納されていてもよく、必要なときに、媒体を介して取得されてもよい。取得されたプログラムは、記憶部2a2に格納され、処理部2a1によって記憶部2a2から読み出されて実行される。媒体は、コンピュータ2aに読み取り可能な種々の記憶媒体であってもよく、通信インターフェース2a3に接続されている通信回線であってもよい。処理部2a1は、CPU(Central Processing Unit)であってもよい。記憶部2a2は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。通信インターフェース2a3は、LAN(Local Area Network)等の通信回線を介してプラズマ処理装置1との間で通信してもよい。
プラズマ処理装置1では、プラズマ処理空間10sにて生成されたプラズマにより、基板Wが処理される。基板処理中、プラズマ処理装置1では、排気処理が行われ、プラズマ処理空間10s内の圧力が制御される。排気処理は、制御装置2により排気装置20、第1の駆動部51及び第2の駆動部52を制御することで実行される。プラズマ処理装置1により実行される排気処理について、説明する。
制御装置2は、プラズマ処理空間10s内の圧力を測定する図示しない圧力センサから圧力の実測値を取得する。制御装置2は、圧力の実測値と予め決められた圧力の設定値(目標値)との差圧に応じて複数の動翼40aの回転の有無及び回転速度を制御する。例えば、圧力の実測値が設定値よりも高い場合、制御装置2は、ガスのコンダクタンスを高めるために第1の駆動部51に複数の動翼40aの回転速度を上げるように指示信号を送信することができる。圧力の実測値が設定値よりも低い場合、制御装置2は、ガスのコンダクタンスを低下させるために第1の駆動部51に複数の動翼40aの回転速度を下げるように指示信号を送信することができる。
さらに、本開示では、図3~図8を参照して後述するように、制御装置2は、圧力の実測値と設定値との差圧に応じて圧力調整部材21の上下移動を制御する。例えば、圧力の実測値が設定値よりも高い場合、制御装置2は、ガスのコンダクタンスを高めるために第2の駆動部52に圧力調整部材21を上昇させるように指示信号を送信することができる。圧力の実測値が設定値よりも低い場合、制御装置2は、ガスのコンダクタンスを低下させるために第2の駆動部52に圧力調整部材21を下降させるように指示信号を送信することができる。
排気装置20は、プラズマ処理容器10の底部にて偏った位置に配置されている。よって、排気装置20は、ガス排出口10e側に偏ってプラズマ処理空間10s及び排気空間17内を排気する。可動部材40及び静止部材41が配置されていないと、排気装置20に近い排気空間17は、排気装置20から遠い排気空間17よりも圧力が低下する。その結果、排気空間17の圧力分布に偏りが生じる。これにより、プラズマ処理空間10sの圧力分布にも偏りが生じ、エッチングレート等の基板処理の特性に周方向においてバラツキが生じやすくなる。
係る構成のプラズマ処理装置1では、リング状の圧力調整部材21、可動部材40及び静止部材41を基台1110と同軸的に配置することにより、周方向におけるガスのコンダクタンスの偏りを無くし、周方向におけるガスのコンダクタンスの対称性を保つことができる。また、給電棒26を基台1110と同軸的に配置することにより、RF電力に対する周方向におけるインピーダンスの偏りを無くし、RF電力供給の周方向における対称性を保つことができる。
また、複数の動翼40aを回転させ、その回転速度を制御し、ガスのコンダクタンスの過度な低下を抑制し、排気空間17において処理ガスの流れを作る。これにより、可動部材40及び静止部材41の上方の圧力を均一にすることができ、基板処理における周方向のエッチングレート等の特性のバラツキを抑制し、基板Wをより均一に処理することができる。
更に、本実施形態では、圧力調整部材21、可動部材40及び静止部材41の構成及び動作によって処理ガスの排気効率をより高めることができ、プラズマ処理容器10内の排気圧力をより精度良く制御することができる。以下、図3~図8を参照しながら排気効率を高める圧力調整部材21(複数の板状部材21a)及び静止部材41(複数の静翼41a)の構成及び動作例について説明する。
図3は、参考例に係る複数の板状部材21a及び複数の静翼41aの配置を示す図である。図4は、複数の板状部材21a及び複数の静翼41aの配置と開口率を説明するための図である。図5~図8は、一実施形態に係る複数の板状部材21a及び複数の静翼41aの配置及び動作例1~4を示す図である。なお、図3~図8は、図2(c)のA-Aに示す側面から複数枚の板状部材21aと複数枚の静翼41aを見たときの模式図である。図3~図6では、A-Aに示す側面から見た板状部材21a及び静翼41aを2枚ずつ示す。図7及び図8では、A-Aに示す側面から見た5枚の板状部材21a及び4枚の静翼41aを示す。
図3の参考例では、板状部材21a及び静翼41aが、基板Wの載置面に対して水平方向に平行に配置されている。以下、バッフル板22よりも下の圧力調整部材21、可動部材40及び静止部材41が配置された空間を排気経路という。排気経路は排気空間17に連通している。図3(a)に示す板状部材21aの位置から図3(b)及び図3(c)に示す位置へと板状部材21aを上昇させると、板状部材21aと静翼41aとの間の処理ガスの排気経路は広がっていく。図2(c)に示すように、平面視したときに板状部材21aと静翼41aとで排気空間のすべてを覆うことができるように板状部材21aと静翼41aとを配置した場合、板状部材21a又は静翼41aが排気経路を水平方向に切断したときの面積の半分以上になる。この場合、板状部材21a及び静翼41aの各々の排気経路(空間)の開口率が、例えば50%以下になり、圧力調整部材21による圧力調整可能範囲が制限される。
これに対して、図4に示すように、板状部材21aの水平方向に対する周方向の傾きを角度θとし、板状部材21aを周方向に傾ける。例えば、板状部材21aの角度θを、0°の図4(a)の状態から45°の図4(d)の状態まで図4(b)、(c)、(d)の順に徐々に大きくする。図4(a)~(d)に示す隣接する板状部材21aの最も近い点同士の間隔CRは角度θが0°の場合(図4(a))に最も小さく、図4(b)、(c)、(d)に示す間隔CRの順に徐々に大きくなる。つまり、板状部材21aの周方向の傾斜が大きい程、間隔CRは広くなり、開口率が高くなる。開口率は、圧力調整部材21の周長に対する間隔CRの合計の比率で定義される。
以上から、本開示では、複数の板状部材21aは、図4(b)、(c)、(d)に示すように、複数の静翼41aに対して非平行状態に配置される。これにより、圧力調整部材21による圧力調整可能範囲を広げることができる。これにより、開口率を高め、プラズマ処理空間10sから圧力調整部材21、可動部材40及び静止部材41の排気経路を通り、排気空間17に至るまで処理ガスを流す際のガスのコンダクタンスを精度良く制御できる。この結果、プラズマ処理容器10内の排気圧力の制御精度を高めることができる。
なお、静翼41aに関しても静翼41aの周方向の傾斜が大きい程、隣接する静翼41aの間隔は広くなり、静止部材41の開口率は高くなる。よって、水平方向に対して複数の静翼41aを周方向に傾斜させてもよい。また、板状部材21aの傾斜と、静翼41aの傾斜とは逆向きに配置されてもよい。複数の板状部材21aは、周方向に同じ角度で傾斜する。複数の静翼41aは、周方向に同じ角度で傾斜する。なお、複数の板状部材21a及び複数の静翼41aは、周方向にのみ傾斜し、中心方向(径方向)には傾斜しない。
(動作例1)
図5に示す動作例1では、板状部材21aが、図5(a)の位置から図5(c)の位置まで上下方向に移動する。静翼41aは固定されている。この場合の処理ガスの流れは、図5(a)の位置では板状部材21aと静翼41aとにより排気経路が閉じているため(全閉)、図5(d)に示すように処理ガスは流れない。図5(b)の位置では排気経路が一部開いているため、図5(e)に示すように処理ガスが排気空間17へと流れ始める。図5(c)の位置では図5(b)の位置よりも開口率が高く、90%以上となることも可能であり、図5(f)に示すようにより多くの処理ガスを排気空間17へと流すように制御できる。
(動作例2)
図6に示す動作例2では、板状部材21aが、図6(a)の位置から図6(c)の位置まで斜め方向に上下する。静翼41aは固定されている。この場合の処理ガスの流れは、図6(a)の位置では板状部材21aと静翼41aとにより排気経路が閉じているため(全閉)、図6(d)に示すように処理ガスは流れない。図6(b)の位置では排気経路が一部開いているため、図6(e)に示すように処理ガスが排気空間17へと流れ始める。図6(c)の位置では図6(b)の位置よりも開口率が高く、90%以上となることも可能であり、図6(f)に示すようにより多くの処理ガスを排気空間17へと流すように制御できる。
(動作例3)
図7に示す動作例3では、板状部材21aが、図7(a)の位置から図7(c)の位置まで上下方向に移動する。静翼41aは固定されている。図5及び図6に示す例と異なる点は、図5及び図6に示す板状部材21aの角度θが90°よりも小さいのに対して図7に示す板状部材21aの角度θは90°であり、板状部材21aが垂直方向に平行に配置されている点である。この場合の処理ガスの流れは、図7(a)の位置では板状部材21aと静翼41aとにより排気経路が閉じているため(全閉)、図7(d)に示すように処理ガスは流れない。図7(b)の位置では排気経路が一部開いているため、図7(e)に示すように処理ガスが排気空間17へと流れ始める。図7(c)の位置では図7(b)の位置よりも開口率が高く、90%以上となることも可能であり、図7(f)に示すようにより多くの処理ガスを排気空間17へと流すように制御できる。
(動作例4)
図8に示す動作例1では、板状部材21aに隣接する最上位の静翼41aが、図8(a)の位置から図8(c)の位置まで上下方向に上昇する。最上位の静翼41a以外の静翼41aは移動しない。板状部材21aは固定されている。この場合の処理ガスの流れは、図8(a)の位置では板状部材21aと最上位の静翼41aとにより排気経路が閉じているため(全閉)図8(d)に示すように処理ガスは流れない。図8(b)の位置では排気経路が一部開いているため、図8(e)に示すように処理ガスが排気空間17へと流れ始める。図8(c)の位置では図8(b)の位置よりも開口率が高く、90%以上となることも可能であり、図8(f)に示すようにより多くの処理ガスを排気空間17へと流すように制御できる。
以上に説明した複数の板状部材21a及び複数の静翼41aの配置に、複数の動翼40aを加えた配置の一例について、図9及び図10を参照して説明する。図9は、一実施形態に係る板状部材21a、静翼41a及び動翼40aの配置例1を示す図である。図10は、一実施形態に係る板状部材、板状部材21a、静翼41a及び動翼40aの配置例2を示す図である。図9及び図10は、図1に示す「B」の枠内の板状部材21a、静翼41a及び動翼40aを側面(例えば図2(c)のA-A側面)から見たときの模式図である。
(板状部材、静翼及び動翼の配置例1)
図9は、図7に示す板状部材21a及び最上位の静翼41aの下方に、図7では省略していた複数の動翼40a及び複数の静翼41aを加えて図示したものである。
板状部材21a及び最上位の静翼41aの下方には、複数の動翼40a及び複数の静翼41aが交互に、かつ多段に設けられている。複数の動翼40aは、第1の駆動部51により点線の矢印で示す方向に回転する。多段に設けられた複数の動翼40aの回転方向は同一であれば、時計回り又は反時計回りのいずれでもよい。
図9(a)及び(b)では、複数の板状部材21aが、第2の駆動部52により上下に移動する。図9(a)では複数の板状部材21aが複数の静翼41aよりも高い位置にあり、図9(b)では、複数の板状部材21aの上端が複数の静翼41aの上端と同じ高さまで下降している。複数の板状部材21aが図9(a)に示す位置関係にあるとき、排気経路の開口率は最も高い。複数の板状部材21aが図9(b)に示す位置関係にあるとき、排気経路の開口率は最も低い。このように、複数の動翼40aの回転速度を制御しながら、複数の板状部材21aの上下移動により、排気経路の開口率を制御する。これにより、排気経路の開口率を90%以上まで設定することが可能となり、圧力調整範囲を広くすることができる。従って、圧力調整部材21により多くの処理ガスを排気空間17へと流すように制御でき、プラズマ処理容器10内の排気圧力を精度良く制御することができる。
(板状部材、静翼及び動翼の配置例2)
図10は、図9と同様に板状部材21a及び静翼41aの下方に複数の動翼40a及び複数の静翼41aを加えて図示したものである。図9に示す板状部材21a及び静翼41aと異なる点は、板状部材21aと隣接する静翼41aとの間に隙間Sが設けられている点である。隙間Sが設けられることで、例えば温度変化等の変動要因により板状部材21a及び静翼41aが膨張又は収縮したときにも板状部材21aの移動によって板状部材21aと静翼41aとが擦れたり、破損したりすることを回避することができる。
図10に示す板状部材21aの寸法の一例を挙げると、板状部材21aの内径が約400mm、外径が約500mmの場合、板状部材21aの厚みの中心を通る中心径(直径)φは約450mmとなり、板状部材21aの厚みの中心を通る周長は約1400mmとなる。例えば、排気装置20に設けられた圧力調整弁が最低開度の4%程度で制御されている場合と同等の開度で制御する場合は、1400mmの4%である56mm程度の隙間を設けられる。
例えば、板状部材21aと最上位の静翼41aとが10枚ずつで構成されていると仮定すると、1周において隙間は20カ所(=10枚×2)であるため、各隙間は2.8mm(=56/20)となる。板状部材21aと最上位の静翼41aとが30枚ずつで構成されていると仮定すると、各隙間は0.9mmとなる。以上の結果から、板状部材21aと静翼41aとの隙間Sは、0.8mmより小さければよいと考えられる。板状部材21aと静翼41aとの間に0.8mmより小さい隙間Sを設けることができる。
以上に説明したように、板状部材21aは、垂直(角度θ=90°)に配置されてもよいし、周方向に傾斜(0°<角度θ<90°)して配置されてもよい。また、板状部材21aの厚みは適宜設定できる。
一方、静翼41a及び動翼40aは、垂直に配置されることはなく、周方向に傾斜して配置される。静翼41a及び動翼40aを周方向に傾斜させることにより、ある程度の開口率で動翼40aを回転させることができ、排気経路におけるガスのコンダクタンスを確保することができ、処理ガスの適切な流れを形成することができる。
(板状部材、静翼及び動翼の配置例3)
図11を参照しながら、一実施形態に係る板状部材21a及び静翼41aの配置例3について説明する。プラズマ処理装置1は、図11(a)の「C」の枠内に示すように、板状部材21a及び静翼41aを有し、その下方に多段の動翼40a及び静翼41aを有していない。「C」の枠内に示す構成以外のプラズマ処理装置1の構成は、図1のプラズマ処理装置1の構成と同一である。
図11(b)及び(c)は、図11(a)に示す「C」の枠内の板状部材21a及び静翼41aを側面(例えば図2(c)のA-A側面)から見たときの模式図である。板状部材21a及び最上位の静翼41aの下方には、複数の動翼40a及び複数の静翼41aは存在しない。つまり、複数の静翼41aは圧力調整部材21の下方に一段のみ配置され、複数の動翼40aは設けられていない。
これによっても、第2の駆動部52により複数の板状部材21aを移動させることにより、複数の板状部材21aが最上位置にあるときに排気経路の開口率が最大になり、複数の板状部材21aが最下位置にあるとき、排気経路の開口率が最小になる。このように複数の板状部材21aの移動により、排気経路の開口率を制御することにより、開口率が90%以上となることが可能である。このため、圧力調整部材21による圧力調整可能範囲が広く、より多くの処理ガスを排気空間17へと流すように制御でき、プラズマ処理容器10内の排気圧力を精度良く制御することができる。
[第2の駆動部]
最後に一実施形態に係る第2の駆動部52の構成及び動作例について、図12及び図13を参照しながら説明する。図12は、一実施形態に係る第2の駆動部52の一の構成を示す図である。図13は、一実施形態に係る第2の駆動部52の他の構成を示す図である。
図12(a)及び(b)は、各々第2の駆動部52の一の構成を示す。図12(a)には、更にバッフル板22の下から平面視したときのプラズマ処理容器10内を示す。
図12(a)の第2の駆動部52は、アクチュエータ52aと支持部材52bとを有する。支持部材52bは、基板支持部11(支持部14)と可動部材40との間に配置される。また、図12(a)の平面図に示すように、支持部材52bは棒状であり、周方向に等間隔に複数配置され、圧力調整部材21の下面にそれぞれ固定される。1つ又は複数のアクチュエータ52aによって複数の支持部材52bが上下に移動することにより、圧力調整部材21の複数の板状部材21aが上下に移動する。
図12(b)の第2の駆動部52は、アクチュエータ52aと支持部材52bとを有する。支持部材52bは、プラズマ処理容器10の側壁10aと静止部材41との間に配置される。支持部材52bは棒状であり、周方向に等間隔に複数配置され、圧力調整部材21の下面にそれぞれ固定される。1つ又は複数のアクチュエータ52aによって複数の支持部材52bが上下に移動することにより、圧力調整部材21の複数の板状部材21aが上下に移動する。図12(a)及び(b)において支持部材52bは、筒状であってもよい。図12(a)及び(b)のいずれもプラズマ処理容器10内の真空空間の密閉性を保つために、支持部材52bはプラズマ処理容器10の底部を貫通させる。ただし、支持部材52bはプラズマ処理容器10の上部を貫通させるようにしてもよい。また、アクチュエータ52aをプラズマ処理容器10内に配置してもよい。
図13(a)及び(b)は、各々第2の駆動部52の他の構成を示す。図13(a)の第2の駆動部52は、アクチュエータ52aとギア52cとねじ部52dとを有する。アクチュエータ52aは支持部14内の大気空間に設けられる。ねじ部52dは、真空空間(排気経路)に設けられる。ギア52cは支持部14を水平方向に貫通し、一端でアクチュエータ52aに接続され、他端でねじ部52dに形成された歯とかみ合っている。ねじ部52dは筒状であり、基板支持部11(支持部14)と可動部材40との間に配置される。ねじ部52dの上端は、圧力調整部材21の下面に固定される。アクチュエータ52a(回転モータ)によってギア52cが軸周りに回転(図13(a)の縦方向の矢印)したとき、ねじ部52dはギア52cとかみ合って中心軸CL(図1参照)の周りに支持部14に沿って回転する(図13(a)の横方向の矢印)。ねじ部52dと支持部14とはボールベアリング構造を有し、ねじ部52dの回転により支持部14が上下に移動する替わりに、固定された支持部14に対してねじ部52dが回転しながら回転面の垂直方向、つまり、上下に移動する。これにより、圧力調整部材21の複数の板状部材21aが回転しながら上下に移動する。
図13(b)の第2の駆動部52も、アクチュエータ52aとギア52cとねじ部52dとを有する。アクチュエータ52aはプラズマ処理容器10の側壁10a近くの大気空間に設けられる。ねじ部52dは、真空空間(排気経路)に設けられる。ギア52cは側壁10aを水平方向に貫通し、一端でアクチュエータ52aに接続され、他端でねじ部52dに形成された歯とかみ合っている。ねじ部52dは筒状であり、側壁10aと静止部材41との間に配置される。ねじ部52dの上端は、圧力調整部材21の下面に固定される。アクチュエータ52a(回転モータ)によってギア52cが軸周りに回転(図13(b)の縦方向の矢印)したとき、ねじ部52dはギア52cとかみ合って中心軸CL(図1参照)の周りに側壁10aに沿って回転する(図13(b)の横方向の矢印)。ねじ部52dと側壁10aとはボールベアリング構造を有し、ねじ部52dの回転により側壁10aが上下に移動する替わりに、固定された側壁10aに対してねじ部52dが回転しながら回転面の垂直方向、つまり、上下に移動する。これにより、圧力調整部材21の複数の板状部材21aが回転しながら上下に移動する。
図12(a)及び(b)に示す第2の駆動部52の構成によれば、第2の駆動部52は、圧力調整部材21を上下に移動させることができる。例えば、図5、図7及び図8に示す複数の板状部材21aの上下の移動を実現できる。
図13(a)及び(b)に示す第2の駆動部52の構成によれば、第2の駆動部52は、圧力調整部材21を回転させながら上下に移動させることができる。例えば、図5、図7及び図8に示す複数の板状部材21aの上下の移動を実現できる。また、ねじ部52dと支持部14等とのボールベアリング構造を用いて圧力調整部材21の回転運動を複数の板状部材21aの斜め方向の直線運動に変換することにより、図6に示す複数の板状部材21aの斜め上下方向の移動を実現できる。
以上に説明したように、本実施形態のプラズマ処理装置1によれば、プラズマ処理容器10内の排気圧力を精度良く制御することができる。
今回開示された実施形態に係るプラズマ処理装置は、すべての点において例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形及び改良が可能である。上記複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
例えば、実施形態に係るプラズマ処理装置は、一枚ずつ基板を処理する枚葉装置、複数枚の基板を一括処理するバッチ装置及びセミバッチ装置のいずれにも適用できる。
本開示のプラズマ処理装置1は、以下の構成を有してもよいことを付記する。
(付記1)
プラズマ処理容器と、
前記プラズマ処理容器内に配置される基板支持部と、
前記基板支持部の周囲に配置される静止部材であり、前記静止部材は複数の静翼を有し、前記静止部材の下方に排気空間が形成される、静止部材と、
前記基板支持部の周囲、かつ前記静止部材の上部にて移動可能に配置される圧力調整部材と、
前記圧力調整部材を移動させるように構成される第2の駆動部と、を備える、
プラズマ処理装置。
(付記2)
前記圧力調整部材は、前記基板支持部の周囲に周方向に配置される複数の板状部材を有する、
付記1に記載のプラズマ処理装置。
(付記3)
前記複数の板状部材は、前記複数の静翼に対して非平行状態に配置される、
付記2に記載のプラズマ処理装置。
(付記4)
前記第2の駆動部は、前記基板支持部と前記静止部材との間に配置される、
付記1から付記3のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
(付記5)
前記第2の駆動部は、前記プラズマ処理容器の側壁と前記静止部材との間に配置される、
付記1から付記3のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
(付記6)
前記基板支持部は、静電チャックと、前記静電チャックの下部に配置される基台と、を備え、
給電棒は、前記基台に電気的に接続される、
付記1から付記3のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
(付記7)
前記給電棒は、前記基台と同軸的に配置される、
付記6に記載のプラズマ処理装置。
(付記8)
前記給電棒は、前記静止部材と同軸的に配置される、
付記6に記載のプラズマ処理装置。
(付記9)
前記第2の駆動部は、前記圧力調整部材を回転させながら上下に移動させるように構成される、
付記1から付記3のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
(付記10)
前記圧力調整部材の上部に移動可能な少なくとも1つのバッフル板をさらに備える、
付記1から付記3のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
1 プラズマ処理装置
2 制御装置
10 プラズマ処理容器
11 基板支持部
13 シャワーヘッド
20 排気装置
21 圧力調整部材
21a 板状部材
26 給電棒
31b 第2のRF生成部
40 可動部材
40a 動翼
41 静止部材
41a 静翼
51 第1の駆動部
52 第2の駆動部
111 本体部
112 リングアセンブリ

Claims (20)

  1. プラズマ処理容器と、
    前記プラズマ処理容器内に配置される基板支持部と、
    前記基板支持部の周囲に配置される可動部材及び静止部材であり、
    前記可動部材は複数の動翼を有し、前記複数の動翼は回転可能であり、前記静止部材は複数の静翼を有し、
    前記複数の動翼及び前記複数の静翼は、前記プラズマ処理容器の高さ方向に沿って交互に配列され、
    前記可動部材及び前記静止部材の下方に排気空間が形成される、可動部材及び静止部材と、
    前記可動部材を回転させるように構成される第1の駆動部と、
    前記基板支持部の周囲、かつ前記可動部材及び前記静止部材の上部にて移動可能に配置される圧力調整部材と、
    前記圧力調整部材を移動させるように構成される第2の駆動部と、を備える、
    プラズマ処理装置。
  2. 前記圧力調整部材は、前記基板支持部の周囲に周方向に配置される複数の板状部材を有する、
    請求項1記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記複数の板状部材は、前記複数の動翼又は前記複数の静翼に対して非平行状態に配置される、
    請求項2記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記第2の駆動部は、前記基板支持部と前記可動部材との間に配置される、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記第2の駆動部は、前記プラズマ処理容器の側壁と前記静止部材との間に配置される、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記基板支持部は、静電チャックと、前記静電チャックの下部に配置される基台と、を備え、
    給電棒は、前記基台に電気的に接続される、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記給電棒は、前記基台と同軸的に配置される、
    請求項6に記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記給電棒は、前記可動部材及び前記静止部材と同軸的に配置される、
    請求項6に記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記第2の駆動部は、前記圧力調整部材を回転させながら上下に移動させるように構成される、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  10. 前記圧力調整部材の上部に移動可能な少なくとも1つのバッフル板をさらに備える、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  11. プラズマ処理容器と、
    前記プラズマ処理容器内に配置される基板支持部と、
    前記基板支持部の周囲に配置される静止部材であり、
    前記静止部材は複数の静翼を有し、
    前記静止部材の下方に排気空間が形成される、静止部材と、
    前記基板支持部の周囲、かつ前記静止部材の上部にて移動可能に配置される圧力調整部材と、
    前記圧力調整部材を移動させるように構成される第2の駆動部と、を備える、
    プラズマ処理装置。
  12. 前記圧力調整部材は、前記基板支持部の周囲に周方向に配置される複数の板状部材を有する、
    請求項11に記載のプラズマ処理装置。
  13. 前記複数の板状部材は、前記複数の静翼に対して非平行状態に配置される、
    請求項12に記載のプラズマ処理装置。
  14. 前記第2の駆動部は、前記基板支持部と前記静止部材との間に配置される、
    請求項11から請求項13のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  15. 前記第2の駆動部は、前記プラズマ処理容器の側壁と前記静止部材との間に配置される、
    請求項11から請求項13のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  16. 前記基板支持部は、静電チャックと、前記静電チャックの下部に配置される基台と、を備え、
    給電棒は、前記基台に電気的に接続される、
    請求項11から請求項13のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  17. 前記給電棒は、前記基台と同軸的に配置される、
    請求項16に記載のプラズマ処理装置。
  18. 前記給電棒は、前記静止部材と同軸的に配置される、
    請求項16に記載のプラズマ処理装置。
  19. 前記第2の駆動部は、前記圧力調整部材を回転させながら上下に移動させるように構成される、
    請求項11から請求項13のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  20. 前記圧力調整部材の上部に移動可能な少なくとも1つのバッフル板をさらに備える、
    請求項11から請求項13のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
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