JP2024017118A - 封入装置、封入封緘装置及び封入封緘システム - Google Patents

封入装置、封入封緘装置及び封入封緘システム Download PDF

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Hinako Fujisaki
亮太 高山
Ryota Takayama
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Abstract

【課題】搬送されている封筒が封入処理等に適する状態になっていることを精度良く判定する封入装置を提供する。【解決手段】封入位置に封筒を搬送して封入物を封入する封入装置に関し、封入位置に封筒を搬送する封筒搬送路において、当該封筒を搬送方向に搬送しながらフラップを開くフラップ開手段と、封筒搬送路において当該封筒の厚みを検出する封筒厚検出手段と、搬送中の封筒の厚みの変化に基づいて封筒の搬送状態を判定する封筒搬送状態判定手段と、を有する封入装置による。【選択図】図23

Description

本発明は、封入装置、封入封緘装置及び封入封緘システムに関する。
封筒に封入物を封入する封入装置や、封筒に封入物を封入して封緘する封入封緘装置が知られている。また、シート状の媒体に画像を形成する画像形成装置及びシート状の媒体に折り処理を行う折り装置、と封入装置又は封入封緘装置を連携させて、画像が形成された折りシートの封入等を行う封入封緘システムも知られている。
封筒に封入物を入れる封入処理が行われる位置(封入位置)へ封筒を搬送するとき、複数の封筒が重なった状態で搬送されると、封入処理における異常の発生や、封筒の搬送異常、また、封筒を搬送する搬送部材の損傷などの要因にもなる。
従来技術においても、封筒の重送を適切に検出する手段に関する技術が知られている。例えば、用紙として封筒が搬送された場合、封筒の通過期間における検出信号の推移において、複数枚の紙の重ね合わせに対応する信号レベルから一枚の紙に対応する信号レベルへの変化が現れないことを条件に、封筒の重送を判定する技術が開示されている(特許文献1を参照)。
特許文献1に開示されている技術では、封筒の重送を判定することはできるが、封筒が封入位置に至るまでに封入処理に対する正常な状態に至っていることの判定はできない。すなわち、封入位置に至るまでにフラップが正常に開いていたか否かを判定することはできない。また、封入処理において封筒に封入物が正常に入ったか否かを判定することもできない。
すなわち、従来技術を適用しても、封筒の状態が封入処理に対して正常な状態であるか、また、封入物が正常に封入されたか、など封入処理や封緘処理に永承を与える封筒の状態を判定することには課題がある。
本発明は、搬送されている封筒が封入処理等に適する状態になっていることを精度良く判定する封入装置を提供することを目的する。
上記技術的課題を解決するため、本発明の一態様は、封入位置に封筒を搬送して封入物を封入する封入装置であって、前記封入位置に前記封筒を搬送する封筒搬送路において、当該封筒を搬送方向に搬送しながらフラップを開くフラップ開手段と、前記封筒搬送路において当該封筒の厚みを検出する封筒厚検出手段と、搬送中の前記封筒の厚みの変化に基づいて前記封筒の搬送状態を判定する封筒搬送状態判定手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、搬送されている封筒が封入処理等に適する状態になっていることを精度良く判定する。
本発明に係る画像形成システムの実施形態を示す正面外観図。 上記実施形態に係る制御構成の例を示すブロック図。 本発明に係る封入封緘装置の実施形態の内部構成図。 上記封入封緘装置の一実施形態に係る封入動作の一工程を例示する図。 上記封入封緘装置の一実施形態に係る封入動作の一工程を例示する図。 上記封入封緘装置の一実施形態に係る封入動作の一工程を例示する図。 上記封入封緘装置の一実施形態に係る封入動作の一工程を例示する図。 上記封入封緘装置の一実施形態に係る封入動作の一工程を例示する図。 上記封入封緘装置の一実施形態に係る封入動作の一工程を例示する図。 上記封入封緘装置の一実施形態に係る封入動作の一工程を例示する図。 上記封入封緘装置の一実施形態に係る封入動作の一工程を例示する図。 上記封入封緘装置の一実施形態に係る封入動作の一工程を例示する図。 上記封入封緘装置の一実施形態に係る封入動作の一工程を例示する図。 上記封入封緘装置の一実施形態に係る封入動作の一工程を例示する図。 上記封入封緘装置の一実施形態に係る封入動作の一工程を例示する図。 上記封入封緘装置の一実施形態に係る封入動作の一工程を例示する図。 封入封緘装置の実施形態が備えるフラップ開機構の概略構成図。 上記フラップ開機構のフラップ開動作の例を示す図。 上記フラップ開機構のフラップ開動作の別例を示す図。 上記封入封緘装置が備える制御部の機能ブロック図。 上記フラップ開機構のフラップ開動作の異常例を示す図。 上記封入封緘装置において封入処理後の封筒がフラップ開機構を通過する様子を例示する図。 上記実施形態に係る封筒厚検出処理における検出信号の正常変化の例を示す図。 上記実施形態に係る封筒厚検出処理における検出信号の異常変化の例を示す図。 上記実施形態に係る封筒厚検出処理における検出信号の正常変化の別例を示す図。 上記実施形態に係る封筒厚検出処理における検出信号の異常変化の別例を示す図。 封入封緘装置の実施形態が備えるフラップ開機構の別の概略構成図。 上記封入封緘装置と連動する折り処理装置における折り処理の結果物と封緘処理との関係の一例を示す図。 上記封入封緘装置と連動する後処理装置における後処理の結果物と封緘処理との関係の一例を示す図。
[封入封緘装置及び封入封緘システムの実施形態]
まず、本発明に係る封入封緘装置及び封入封緘システムの実施形態について説明する。図1は、封入封緘装置及び封入封緘システムの一例としてのプリントシステム1の内部構成を概略的に示す正面図である。プリントシステム1は、画像形成装置200と、シート処理装置としての折り処理装置300と、折り処理装置300と連携して本発明に係る封入システムの実施形態を構成する封入封緘処理装置100と、後処理装置400と、を有している。
なお、プリントシステム1は、画像形成装置200、折り処理装置300、封入封緘処理装置100、後処理装置400、をインライン接続して連携可能に構成されたものであり、本発明に係る画像形成装置の一実施形態に相当する。また、折り処理装置300と封入封緘処理装置100をインライン接続して連携可能に構成したものは、本発明に係る封入システムの一実施形態に相当する。
画像形成装置200は、所定の画像形成方式を用いて、シート状の媒体に画像を形成し排出する装置の一例である。以下、シート状の媒体を、単に「シートS」と表記する。また、後述する折り処理装置300において、所定の折り処理が施されたシートSを「折りシートSf」とする。すなわち、本実施形態の説明に係る「封入物」には、画像形成装置200から下流に排出されて折り処理を行わずに封入封緘処理装置100に搬入されたシートSと、折り処理が施されてから封入封緘処理装置100に搬入された折りシートSfのいずれも含まれる。
画像形成装置200から排出されたシートSに対する折り処理の実施又は不実施の指示は、画像形成装置200が備える制御部(後述するプリンタ制御部260)に対する制御指示に含まれる。この制御指示は、例えば、プリントシステム1の利用者が入力する情報に基づいて当該プリンタ制御部260から送出される。または、折り処理装置300が備える折り制御部320に対し、プリントシステム1の利用者が入力した情報に基づく指示による。なお、シートS又は折りシートSfには、画像形成処理が施されている場合と画像形成処理は施されていない場合のいずれもありえるが、本実施形態において、画像形成処理の有無は問わないものとする。
封入封緘処理装置100は、シートSが搬入される方向(搬送方向)の上流側に配置される装置(画像形成装置200又は折り処理装置300)から排出された封入物としてのシートSや折りシートSfを封筒Eに封入する封入処理を行なう。そして、封入物が挿入された封筒Eを封緘する封緘処理も行なう。なお、シートSや折りシートSfを下流側に配置される装置に対して直接排出して、シートSや折りシートSfの封入処理などを行わない処理もある。
封入封緘処理装置100は、折りシートSfを、封筒Eに対して適切な向きで封入する処理を施すこともできる。ここで「適切な向き」とは、封入物としての折りシートSfに形成された宛先などの情報を封入後に封筒Eの外側からも視認できるように、封筒Eに予め形成されている透明窓ewに対応する向きをいう。折りシートSfに施される折り処理の種類(折り種)は複数あり、折り種によって宛先などの情報が搬送方向に対する向きが異なる状態になる。
そこで、封入封緘処理装置100では、折り種に応じて、折りシートSfの搬送時に搬送方向に対する直交方向への向き反転の要否を判定する。そして、反転が必要な場合は、封入位置の上流側の搬送経路を利用して折りシートSfを反転させてから封入位置へと搬送する搬送機構を備える。折りシートSfに対する反転制御及び搬送制御の詳細は後述する。なお、封入封緘処理装置100は、折り処理が施されていない封入物としてのシートSも、同様に封入することができる。
後処理装置400は、上流側の装置で排出されたシートSや折りシートSfに対して、ステイプル処理など、制御部を介して指示された後処理を施す装置である。
本実施形態では、封入封緘処理装置100において封入処理が行われる位置(封入位置)に封筒E及び封入物(シートS、折りシートSf)を搬送し、封筒Eに封入物を進入させる。そして、封入物が中に含まれている封筒Eを封緘処理が行われる位置(封緘位置)に搬送して封緘して排出する。
[本実施形態で参照する座標軸]
ここで、本実施形態の説明に用いる方向を明確にするための「座標軸」について説明する。図1にて示すように、プリントシステム1の載置面と平行する軸であって、プリントシステム1を構成する各装置の並び方向に沿う軸をY軸とする。そして、Y軸を示す矢印の方向を「+Y方向」とし、逆方向を「-Y方向」とする。画像形成装置200において画像が形成されたシートSは、+Y方向に搬出され、その後、+Y方向の下流側に配置される各装置へと搬送される。
また、同じくプリントシステム1の載置面と平行する軸であって、プリントシステム1の奥行き方向に沿う軸をX軸とする。そして、X軸を示す矢印の方向を「+X方向」とし、逆方向を「-X方向」とする。
またX軸とY軸に直交する軸であって、プリントシステム1の高さ方向に沿う軸をZ軸とする。そして、Z軸を示す矢印の方向を「+Z方向」とし、逆方向を「-Z方向」とする。
以下の説明において用いる図面にも、上記と同様の座標軸を付記しているときは、その説明に用いられる方向の定義は、上記と同様のものとする。
画像形成装置200において画像が形成されたシートSは、+Y方向に排出され、その後、下流側に配置される各装置へと搬送される。したがって、+Y方向が搬送方向とほぼ同義である。しかし、封入封緘処理装置100においては、シートSの搬入方向が+Y方向であるが、シートS及び折りシートSfの封入封緘動作における搬送方向はZ方向である。
すなわち、プリントシステム1において、封筒Eを封入位置へと搬送するときの主な搬送方向と、封入物を封入位置へと搬送するときの主な搬送方向は異なり、封筒Eの搬送方向は「Z方向」であり、封入物の搬送方向はこれに直交する「Y方向」である。また、封入位置へ封筒Eを搬送するときの主な搬送方向は「+Z方向」であるが、封筒Eを封入位置から排出位置まで搬送するときの主な搬送方向は「-Z方向」である。
[プリントシステム1の機能ブロック]
次に、プリントシステム1の全体の機能ブロックについて、図2を用いて説明する。以下の説明において、封入位置へと搬送される封入物は、画像形成装置200において画像が形成され、折り処理装置300において所定の折り処理が行なわれた折りシートSfを前提にする。図2では折りシートSfの移動経路(搬送経路)を破線で表示し、各機能ブロック間で信号の送受に用いられる通信路は実線で表示している。なお、シートSの移動経路(搬送経路)も破線で表示されている。
画像形成装置200は、例えば、既知の電子写真プロセスによりシートSに画像を形成する装置である。画像形成装置200は、表示部210と、操作部220と、給シート部230と、作像部240と、定着部250と、プリンタ制御部260と、を備える。
表示部210は、ユーザーに各種機能の状態や操作内容を知らせるための表示をする。操作部220は、ユーザーが処理動作モードや処理部数の設定、及び封入封緘処理装置100において封入する際に反転を必要とする設定等の設定操作を行うための操作インターフェースに相当する。給シート部230は、シートSをストックして一枚毎に分離して給送するシート給送機構を備える。作像部240は、感光体に潜像を形成しシートSへと画像を転写させる。定着部250は、シートSに転写された画像を定着させる。プリンタ制御部260は、上記の各ブロック機能ブロックの動作を制御する。
本実施形態に係る折り処理装置300は、シート折り部310と、折り制御部320と、を有する。シート折り部310は、後述する複数の異なる折り処理を実行可能な構成を備える。折り制御部320は、シート折り部310において、ユーザーが指定した折り処理、折り回数を実行するように制御する。また、折り制御部320は、後述するように、封入物の搬送間隔を調整するために、増し折り処理の制御や、増し折り処理回数の制御も行う。なお、折り制御部320は、シート折り部310において実行する折り処理において、ユーザーが指定した位置に折り目が形成されるように、折り目調整制御処理も実行する。
[シート折り部310における異なる折り動作の例]
ここで、異なる種類の構成の例として、シート折り部310の実施形態を図28及び図29に示す。シート折り部310の構成には複数の種類があり、構成によって、同じ折り種であっても排出されるときの折りシートSfにおける画像形成面Psの向きが異なることがある。図28に示すシート折り部310を、本明細書において「Aタイプ」と表記し、図29に示すシート折り部310を、同様に「Bタイプ」と表記する。なお、図28及び図29では、シートSに画像が形成されている印字面(画像形成面Ps)に△記号を付している。すなわち、以下の説明ではシートSの一方の面には画像は形成されていないとする。
図28に例示するように、画像形成装置200からシート折り部310に搬入されてきたシートSは、搬送方向における下面側が画像形成面Psに相当する。
まず、図28(a)に示すように、画像形成装置200から搬送ローラ対311に向けてシートSが搬送されてくる。
搬送ローラ対311によって下流側に搬送されたシートSは、図28(b)に示すように、第一折りローラ312、第一折り搬送ローラ313,第二折りローラ314により所定位置まで搬送される。
その後、図28(c)に示すように、第一折り搬送ローラ313と第二折りローラ314が逆転し、シートSに第一の折り目が形成される。
第一の折り目が形成されたシートSは、図28(d)に示すように、第一折りローラ312と第二折りローラ314及び第二折り搬送ローラ316によってシートSが搬入経路とは別の経路に搬送されて所定の位置で停止する。
その後、図28(e)に示すように、第二折り搬送ローラ316が逆転し、第三折りローラ315も回転して、下流方向へと搬送されることにより、第二の折り目が形成されて、外三つ折りが完成する。この場合、折りシートSfの画像形成面Psは、搬送方向に対する直交方向において下方向となる面(下面側)に位置することになる。
Bタイプのシート折り部310の場合について説明する。タイプBのシート折り部310は、図29に示すように、画像形成装置200から搬入されてきたシートが-Z方向へと搬送されながら折り処理が行われる。搬入時のシートSの画像形成面Psは、例えば+Y方向に向いている。
まず、図29(a)に示すように、画像形成装置200から第一搬送ローラ対321に向けてシートが搬送されてくる。
続いて、図29(b)に示すように、シートは、第一搬送ローラ対321と、第一折りローラ323と、第一折り搬送ローラ322によって所定位置まで下方に搬送されて、その後停止する。
その後、図29(c)に示すように、第一折り搬送ローラ322と、第一折りローラ323が逆転し、第二折りローラ324が回転することにより、第一の折り目が形成される。
さらに、図29(d)に示すように、第二搬送ローラ対326も回転してシートが搬送されて所定位置で停止する。
その後、図29(e)に示すように、第二搬送ローラ対326が逆転して、第二折り搬送ローラ325の回転によって折りシートSfは上方に搬送されて、第二折りローラ324と第二折り搬送ローラ325によって第二の折り目が形成されて、外三つ折りが完成する。この場合、折りシートSfの画像形成面Psは、Aタイプとは異なり、搬送方向に対する直交方向において上方向となる面(上側面側)に位置することになる。この様に、AタイプとBタイプのように、異なるタイプのシート折り部310によって同じ外三つ折りを行った場合であっても、搬送方向に対する印字面の位置(方向)が異なるものとなる。すなわち、宛先などが印字されている面が、シート折り部310のタイプによって、封入封緘処理装置100に搬入される時点において下面側になる場合と上面側になる場合がある。そこで、後述するように、本実施形態に係る封入封緘処理装置100では、シート折り部310のタイプを示す情報に基づいて、折りシートSfを搬送中に反転させて画像形成面Psの位置(向き)を一定の方向に統一させて封入動作へと至るように制御する。
[封入封緘処理装置100の説明]
封入封緘装置としての封入封緘処理装置100は、封入物搬送部110と、封入装置としての封入処理部120と、封緘処理部130と、報知部190及び封入封緘制御部150を有する。
封入物搬送部110は、シート折り部310から搬入された折りシートSfの画像形成面Psの向きに応じて、封入位置へと折りシートSfを搬送するシート搬送処理を実行する。ここで「シート搬送処理」とは、折り制御部320から通信ライン105を通じて封入封緘制御部150に伝えられた制御モード(折り方の種類、印字面の位置などを含む)に応じた処理である。言い換えると、封入物搬送部110では、折りシートSfを搬送方向下流へ搬送する搬送処理、折りシートSfの搬送方向端部を入れ換える反転処理などを行う。搬送処理及び反転処理によって折りシートSfは、封入処理部120もしくは後処理装置400へと搬送される。
封入処理部120は、封入物搬送部110から搬送されてきた折りシートSfを封入可能な位置に封筒Eを移動させて、その封筒Eを所定の位置で待機させ、待機している封筒Eに封入物を封入させる機構を備える。また、封入処理部120は、所定の位置に至る前に、封筒Eの開口が開放された状態になるようにフラップefを開けるフラップ開処理を行なうための機構を備える。また、所定の位置に至る前に、封筒Eの長さ(封入物が封入される方向における寸法)や、フラップefの長さを算出する機構も備える。これら機構により、所定の位置で保持されて開口が開放されている状態の封筒Eに対して折りシートSfの封入処理が実行される。そして、この封入処理を、様々な種類及び大きさの封筒Eに対して適切に行うことができる。
封緘処理部130は、折りシートSfが封入された封筒Eのフラップefを閉じてから、封緘した封筒Eを封筒排出トレイ134へ排出する処理を行う。封筒排出トレイ134への排出動作は、封入動作が異常になったときに封筒Eへ封入物の封入を停止して、封筒Eを排出するためにも用いられ、封入位置とは異なる排出位置に相当する。
報知手段としての報知部190は、封入封緘制御部150において制御される封入物搬送処理、封入処理及び封緘処理に異常が生じた場合、プリントシステム1及び封入封緘処理装置100の利用者に対して、異常の発生を知らせる機能を備える。
封入封緘制御部150は、封入物搬送部110、封入装置としての封入処理部120及び封緘処理部130を構成する複数の搬送ローラ対の動作や、封筒Eの搬送経路を切り替える切替爪の動作を制御する。また、封入封緘制御部150は、上記の構成の制御において異常を検出したときに報知部190を介して異常状態を報知する。
すなわち、封入封緘制御部150は、折りシートSfの反転制御や封入制御を含む搬送制御を行う制御手段である。当該制御部としての封入封緘制御部150は、プリンタ制御部260及び折り制御部320から、折りシートSfに関する情報としての「封入対象情報」を受け取る。そして、受け取った封入対象情報に含まれる各情報で示されている内容に基づいて搬送制御を行う。
なお、「封入対象情報」とは、封入物であるシートS及び折りシートSfに関する情報であって、より詳細には、封筒Eへの封入されるときのシートSや折りシートSfの先頭となる端部を、所望する側の端部となるように制御するための情報を含む。また、例えば、折りシートSfに対する折り処理の種類を規定する「折種情報」が含まれる。また、上流側装置の一つである画像形成装置200からの動作指示情報として、後述する反転搬送処理の要否を規定する「反転要否情報」が含まれる。また、例えば、折りシートSfに対し画像が形成されている画像形成面を示す印字面情報が含まれる。また、例えば、折り処理を行なうシート折り部310が、異なる種類の折り処理を実行可能な構成を備えるものであれば、使用された折り処理の種類を示す「折り処理装置情報」が含まれる。
後処理装置400は、後処理部410と、後処理制御部420と、を有する。後処理部410は、上流側から搬送されてきたシートSに対し、後処理制御部420の制御により、所定の後処理を実行する。後処理制御部420は、プリンタ制御部260、折り制御部320、及び封入封緘制御部150から通信ライン403を通じて伝えられた動作モードにより、後処理制御部420における後処理動作を制御する。
プリンタ制御部260、折り制御部320、封入封緘制御部150及び後処理制御部420は、相互に連結されていて、各通信ライン(207、105、403)を介して制御に必要な情報のやり取りが行なわれるように構成されている。したがって、各制御部(260、320、150、420)の連携によって、シートS及び折りシートSfに対してユーザーが行うことを要求する処理モードに関する情報や、シートサイズが相互に共有される。これによって、各機構が所定のタイミングと所定の工程によって所定の処理を実行可能とする制御情報がプリントシステム1全体において共有される。
本実施形態において中心的な制御動作を行う封入封緘制御部150は、演算処理部としてのCPU(Central Processing Unit)、記憶部としてのROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を備える。そして、各搬送ローラへの制御信号を出力し、各搬送ローラからの信号を入力とするインターフェース、及び、各センサの出力信号を受け取るインターフェースなども備える。これらハードウェア資源を用いて制御処理を実行可能な制御プログラムによって、封入封緘処理装置100の動作は制御される。封入封緘制御部150の機能ブロックの詳細については、後述する。
また、プリンタ制御部260、折り制御部320及び後処理制御部420も、封入封緘制御部150と同様に、CPU、ROM、RAM等によって構成されるハードウェア資源を用いて、それぞれの機能を実現する制御プログラムによって、ハードウェア機構の動作を制御する。
なお、図1及び図2においてプリントシステム1の構成例として、封入封緘処理装置100の下流に後処理装置400が接続された例を示した。代表的な後処理装置400としてはステイプル処理を行うフィニッシャや、スタッカ、製本機などがある。また、プリントシステム1のシステム構成としては封入封緘処理装置100が最下流となる構成でもよい。
[封入封緘処理装置100における処理動作]
次に、封入封緘処理装置100が有する封入物搬送部110と、封入処理部120と、封緘処理部130と、を構成する搬送ローラや、搬送物の搬送路及び搬送方向を切り替えるための機構について、図3を用いて説明する。
[封入物搬送部110の構成]
図3に示すように封入物搬送部110は、搬入路1100、第一搬送路1101、第二搬送路1102、スイッチバック搬送路1103、第四搬送路としての封入搬送路1104、シート搬出路1109として区別される複数の搬送経路を有する。
封入物搬送部110は、搬送物を封入位置へ搬送する処理や、搬送物の向きを封筒Eへの封入時に適切な向きにする処理を実行する。そして、折り処理装置300から搬入された折りシートSf等に対して、後述する封入処理を行なわないときは、入口ローラ101によって搬入された折りシートSf等を搬入路1100から第一搬送路1101へと通過させる。そして、シート搬出路1109を介して下流側の装置へと排出される。
また、折り処理装置300から搬入された折りシートSf等に対して、後述する封入処理を行なうときは、折りシートSf等は、第一搬送路1101から分岐して、封筒Eを保持する封入ローラ121へと続く第四搬送路としての封入搬送路1104へ搬送させる。封入搬送路1104は後述するとおり、封筒封入搬送路1105へと連続するように構成されている。
[封入処理部120の構成]
図3に示すように封入処理部120には、封入物搬送部110から封入物であるシートS又は折りシートSfを受け入れて封筒Eへの封入を行うための封入搬送路1104に連結する封筒封入搬送路1105が設けられている。
封筒封入搬送路1105には、封筒Eに封入物としての折りシートSfを挿入する位置(封入位置)に、封筒Eを搬送するための第一縦搬送ローラ122と第二縦搬送ローラ123が配置されている。封入位置に搬送された封筒Eは、封筒封入搬送路1105上の封入位置において保持される。封入位置は、封入ローラ121と第一縦搬送ローラ122の間の位置に相当する。そして、封入位置には、封筒封入搬送路1105の側方に、封入支援部160が配置されている。
封入手段としての封入支援部160は、封入位置において封入物を封筒Eに挿入しやすい状態を形成するために、搬送されてくる封入物にとっては障害物になりうる封筒Eのフラップefを、封筒封入搬送路1105から退避させる機能を有する。封入支援部160によって、フラップefが封筒封入搬送路1105から退避することで、封入物が封筒Eに向かって搬送される搬送経路上においてフラップefが封入物の挿入を邪魔することを防止できる。これによって、封入位置において封入物の封入が円滑になるように支援することができる。
封入支援部160は、フラップefを封筒封入搬送路1105から離れた退避位置において保持する。これによって、封入物の封筒Eへの進入(封入)をフラップefが邪魔しない状態を形成する。そして、封入支援部160は、フラップefを退避位置にて維持したまま封筒Eの間口を拡張し、封入物の封入が円滑に行われるように、封入動作の支援になる動作を行う。
封筒封入搬送路1105は、封入物が封入された封筒Eに対して封緘処理を行うための封緘搬送路1106へ連結している。封筒封入搬送路1105は、封入搬送路1104と封緘搬送路1106と連結して封筒搬送経路を構成する。
そして、封筒封入搬送路1105から封緘搬送路1106への続く連結位置には、フラップ開ローラ124が配置されている。フラップ開ローラ124には、フラップefを開くためのフラップ開部材としての、フラップ開爪181が回動可能な状態で設けられている。封筒Eが封筒セットトレイ127から搬出されて、封筒搬入路1107を通過して通って封筒封入搬送路1105へと合流するときに、フラップ開爪181が封筒Eに対して作用することでフラップefを開く処理(フラップ開処理)が行なわれる。
フラップ開機構180は、封筒搬入路1107と封筒封入搬送路1105との合流位置の近傍に配置されている。フラップ開機構180には、フラップ開ローラ124においてフラップefが正常に開いたか否かを検知するために、封筒Eの搬送状態を検出する封筒状態検出センサ185が含まれる。封筒状態検出センサ185は、搬送中の封筒Eの厚み(搬送方向と直交する方向であって封筒Eの面状部分を貫通する方向の寸法)を検出するセンサである。
封筒状態検出センサ185は、封筒封入搬送路1105に沿った位置であって、封入位置へ搬送されるとき、または、封入処理の後、封緘処理のために搬送されるときに通過する位置に設置されている。封筒状態検出センサ185の設置位置を通過するときに封筒Eの厚みを経時的に検知し、その検出信号を封入封緘制御部150へと出力する。
封筒状態検出センサ185の検出信号の経時的変化の状態、すなわち、封筒Eの搬送方向の厚みの変化に基づいて、フラップefが開いた状態で搬送されているか、閉じている状態で搬送されているかを判定することができる。封筒セットトレイ127から封入位置に封筒Eを搬出した段階では、フラップefは閉じている。その後、フラップ開機構180を通過した段階で、正常な状態であれば、封筒Eのフラップefは開いている。
封筒状態検出センサ185は、フラップ開機構180よりも搬送方向の下流側に設けられているので、正常にフラップ開処理が行われていれば、検出信号の変化の状態はフラップefが開いている状態を示すものになる。
また、封入処理の後、封緘処理に移行するまでの間に、封筒Eは封筒状態検出センサ185を通過する。したがって、この段階においても、フラップefが正常に開いていることを判定することができる。
さらに、封入処理の後、封緘処理に移行するまでの間の封筒Eには、封入物がされた状態になっている。したがって、封入処理から封緘処理に移行する途上において封筒Eの厚みを封筒状態検出センサ185によって検出することで、その検出信号の経時的変化に基づき、フラップefが正常に開いていることと同時に、封入処理が正常に行われていることを判定することもできる。これらの判定処理の詳細は後述する。
封筒封入搬送路1105に封筒搬入路1107が合流する合流点には、封筒Eの搬送方向を切り替えるための封筒スイッチバック切替爪21が配置されている。この封筒スイッチバック切替爪21も、フラップ開機構180に含まれる。
封筒封入搬送路1105へと封筒Eを供給するための封筒搬入路1107には、分離ローラ125と、封筒搬送ローラ126が配置されている。また、封筒搬入路1107の端部には、封筒セットトレイ127が配置されている。封筒封入搬送路1105とともに、封筒搬入路1107も封筒搬送経路を構成する。
封筒セットトレイ127には、複数の封筒Eが載置されている。封筒セットトレイ127に載置されている封筒Eは、フラップefの反対端となる底部が、分離ローラ125側に向けられている。したがって、封筒セットトレイ127から搬出されるときの封筒Eの搬送方向における先端は、封筒Eの底部となる。したがって、フラップefが設けられている側の端部が後端となる。
封筒セットトレイ127に載置されている複数の封筒Eから、分離ローラ125によって、ピックアップされた一つの封筒Eは、分離ローラ125、封筒搬送ローラ126によって封筒搬入路1107を通過し、封筒スイッチバック切替爪21を超える位置まで搬送される。そして、フラップ開ローラ124による搬送も合わせて、封筒Eの搬送方向後端が封筒スイッチバック切替爪21の先端(回動する端部)を超えた位置に至ったとき、封筒スイッチバック切替爪21は、回動して封筒Eをスイッチバック搬送可能な状態に切り替わる。
すなわち、封筒スイッチバック切替爪21は、第一位置と第二位置との間で回動するように構成されている。ここで、第一位置は、封筒セットトレイ127から取り出された封筒Eが封筒封入搬送路1105を通過して封緘搬送路1106にまで一旦搬送させるための位置である。そして、第二位置は、封筒封入搬送路1105において封入物搬送部110側に封筒Eを搬送するための位置である。
封筒スイッチバック切替爪21が、第一位置にあるとき、封筒スイッチバック切替爪21の先端は封筒搬入路1107を跨がない位置にあり、封筒Eが封筒封入搬送路1105へと移動できる状態を形成する。そして、封筒スイッチバック切替爪21が、第二位置にあるとき、封筒スイッチバック切替爪21の先端は封筒搬入路1107を跨ぐ位置にあり、封筒Eがスイッチバック搬送されて封緘搬送路1106から封筒封入搬送路1105へと移動できる状態を形成する。封筒スイッチバック切替爪21によって、封筒封入搬送路1105における封筒Eの搬送方向が切り替わる。
第一縦搬送ローラ122及び第二縦搬送ローラ123は、封筒Eを封筒封入搬送路1105の所定の位置としての封入位置に搬送して保持する。ここでの封入位置は、後述するように、封筒Eの開口の位置(フラップefの位置)が封入ローラ121よりも下方であり、第一縦搬送ローラ122よりも上方に相当する位置である。
封入ローラ121は、封入物搬送部110から搬送されてきた折りシートSfを封筒Eへと封入する方向に回転する搬送ローラの一種である。
[封緘処理部130の構成]
図3に示すように封緘処理部130には、封緘搬送路1106に第三縦搬送ローラ131と第四縦搬送ローラ132が配置されている。そして、第三縦搬送ローラ131と第四縦搬送ローラ132の間には、封入物が封入された状態の封筒Eのフラップefを閉じる封緘手段としての封緘部135が配置されている。
第三縦搬送ローラ131及び第四縦搬送ローラ132は、封筒Eを封緘搬送路1106の所定の位置に搬送して保持する。
また、封緘搬送路1106から分岐する封筒排出路1108の分岐位置には、封筒排出切替爪31が配置されている。封筒排出路1108の端部には、封筒排出ローラ133が配置されている。封筒排出ローラ133は、封筒排出トレイ134に向けて封筒Eを排出するローラである。封筒排出トレイ134は、排出された封筒Eを載置するトレイである。
封筒排出切替爪31は、二つの位置の間で回動するように構成されている。一の位置は、封入搬送路1104においてフラップ開ローラ124側から第三縦搬送ローラ131へと封筒Eを搬送する位置である。また、他の位置は、封入搬送路1104から封筒排出路1108へ封筒Eを搬送する位置である。封筒排出切替爪31は、これら二つの位置の間で回動し、封筒Eの搬送方向を切り替える部材である。
以上説明したとおり、封入封緘処理装置100は、封入物搬送部110から、封入処理部120と封緘処理部130へと折りシートSfを搬送する搬送経路が、縦方向(Z方向)において連結されて配置されている。折りシートSfの搬送経路でもあり封筒Eの搬送経路でもあるこの搬送経路は、封入処理部120の封筒封入搬送路1105と封緘処理部130の封緘搬送路1106を、縦方向(Z方向)において連結した縦搬送経路に相当する。
[封入封緘処理の流れ]
次に、封入封緘処理装置100における封入動作及び封緘動作の一連の流れの例について、図4から図16を用いて説明する。以下説明をする封入動作及び封緘動作を合わせて封入封緘処理と表記する。また、封入動作を行うにあたり、封入封緘制御部150が実行する制御処理を封入処理と表記し、同じく封緘動作に対応して封緘処理と表記する。また、封入処理と封緘処理を合わせて封入封緘処理と表記する。以下の各図において、各動作段階の説明に用いられる構成にのみ符号等を付している。
まず、図4に示すように、封筒セットトレイ127に積載されている複数の封筒Eから一つの封筒Eを、分離ローラ125の回転によって分離させて取り出し、封筒搬入路1107へと送り出す。そして、封筒搬入路1107に配置されている封筒搬送ローラ126によって、封筒セットトレイ127から送り出された封筒Eがフラップ開ローラ124へと搬送される。
封筒Eが封筒搬入路1107を搬送されてくるとき、封筒スイッチバック切替爪21は、図4に例示するように、封筒Eが封筒搬入路1107から封筒封入搬送路1105へと搬送可能な方向に向けられている。また封筒排出切替爪31は、図4に例示するように、封筒Eが封筒封入搬送路1105から封緘搬送路1106へと進入可能な方向に向けられている。
また、フラップ開ローラ124と第三縦搬送ローラ131と第四縦搬送ローラ132は、封筒Eを-Z方向へと搬送させる方向に回転している。これによって、封筒Eは封筒搬入路1107から封筒封入搬送路1105に至る。
続いて、図5に示すように、封筒Eがフラップ開ローラ124を通過するときに、フラップ開爪181によってフラップefが開いた状態になる。このとき、フラップ開ローラ124と第三縦搬送ローラ131と第四縦搬送ローラ132の回転を継続する。また、フラップ開ローラ124を通過した後、封筒Eが封筒状態検出センサ185の位置を通過するときに、封筒状態検出センサ185の検出信号は、封筒Eの厚みの搬送方向に沿った変化に基づいて経時的に変化する。
その後、図6に示すように、開いたフラップefの端部が封筒状態検出センサ185を通過したときに、フラップ開ローラ124と第三縦搬送ローラ131と第四縦搬送ローラ132の回転は一旦停止する。フラップ開ローラ124と第三縦搬送ローラ131と第四縦搬送ローラ132の一旦停止の後、封筒Eを封筒封入搬送路1105においてスイッチバック搬送するように移行する。
図6の状態に続いて、図7に示すように、封筒Eのフラップefが開いた状態であり、かつ、フラップefがフラップ開ローラ124を抜けた位置に至った後において、第三縦搬送ローラ131と第四縦搬送ローラ132が逆転する。これによって、封筒Eは、封緘搬送路1106と封筒封入搬送路1105において、+Z方向へと搬送される。
この搬送を「スイッチバック搬送」とする。なお、スイッチバック搬送が開始される前、または同時に、封筒スイッチバック切替爪21が図7で示す方向に回動し、先端が封筒封入搬送路1105を跨いでいた位置から移動する。これによって、封筒封入搬送路1105の上方に向けて封筒Eを搬送することができる状態になる。その結果、封筒Eが、スイッチバック搬送にされて封入処理部120の封入位置へと搬送される。
続いて、図8に示すように、フラップ長に応じた封入位置に至るまで、第二縦搬送ローラ123と第一縦搬送ローラ122によって封筒Eが搬送される。フラップefが第一縦搬送ローラ122を抜けた位置であって、フラップ長に応じた封入位置に至れば、第二縦搬送ローラ123と第一縦搬送ローラ122の回転を停止させて、封入待機動作に入る。
この封入待機動作に入るための位置に封筒Eを搬送する制御において、分離ローラ125が封筒Eを取り出してからの各搬送ローラの回転量から封筒Eの搬送量を算出し、搬送量と搬送経路長に基づいて、封筒封入搬送路1105内での封筒Eの位置を判断してもよい。
続いて、封入位置に封入物を搬送するときの動作について説明する。なお、封入物を封入位置に搬送する動作は、図3から図8を用いて説明した封筒Eの搬送動作と平行して(同時に)実行されてもよい。ここでは、図9に示すように、封筒Eを封入位置にて封入待機状態にした状態で、封入封緘処理装置100は、上流側装置(折り処理装置300)から折りシートSfを入口ローラ101で受け入れて第一搬送路1101へと搬送するケースを例にしている。
続いて、図10に示すように、折りシートSfを第一中間搬送ローラ114と第一搬送ローラ111によって下流に搬送する。このとき、第一切替爪11と第三切替爪13は、図11に示す状態になっているので、折りシートSfは、第一搬送路1101から封入搬送路1104へと搬送される。
その後、図11に示すように、封入搬送路1104から封筒封入搬送路1105へと搬送された折りシートSfは、封入ローラ121によって、さらに-Z方向へと搬送される。その結果、折りシートSfは、第一縦搬送ローラ122などによって、封筒封入搬送路1105の所定の封入位置で保持されて、封入待機状態になっている封筒Eへと封入される。以上のように、封入物が封筒Eに挿入される。これに続いて封緘動作が実行される。
図12に示すように、第一縦搬送ローラ122と第二縦搬送ローラ123を回転させて、封筒Eを下方に搬送して、図13に示すように、封筒Eを第四縦搬送ローラ132まで搬送する。封入後の封筒Eは、フラップefが封筒排出切替爪31を抜ける位置に至るまで搬送される。
図12から図13に至る動作の途中において、封入物が入った封筒Eが封筒状態検出センサ185を通過する。このときも、封筒Eの厚みに応じた信号レベルを出力することになる。また、信号レベルが経時的に変化しているタイミングが、封入処理前なのか封入処理後なのかを区別することで、フラップefが正常に開いているか否かの判定処理のみではなく、封入処理が正常に行われたか否かの判定処理も行うことができる。
その後、図14に示すように、第三縦搬送ローラ131と第四縦搬送ローラ132との間で、封緘部135によってフラップefを閉じて、封筒Eを封緘する。
その後、図15に示すように、第三縦搬送ローラ131と第四縦搬送ローラ132を逆転して、封緘された封筒Eを第三縦搬送ローラ131と第四縦搬送ローラ132によってスイッチバック搬送する。第三縦搬送ローラ131と第四縦搬送ローラ132が逆転する以前に、封筒排出切替爪31を回動させて、図23に示す状態にする。これによって、封入された封筒Eは、封入搬送路1104から封筒排出路1108へと搬送される。
その結果、図16に示すように、封緘された封筒Eが封筒排出ローラ133により、封筒排出トレイ134に排出される。以上のように、封入物が入った封筒Eの封緘がなされて封筒排出トレイ134へと至ることで、封入封緘動作が完了する。
[フラップ開機構180の詳細]
次に、フラップ開手段としてのフラップ開爪181を含むフラップ開機構180の詳細な構成について図17を用いて詳細に説明する。図17において、黒塗りの太矢印hが示す方向は、フラップ開機構180における封筒Eの搬送方向である。フラップ開機構180は、封筒搬入路1107において、搬送方向の上流側から順に、封筒搬送ローラ126、封筒スイッチバック切替爪21が配置されている。また、封筒搬入路1107と合流する封筒封入搬送路1105に、フラップ開ローラ124と封筒状態検出センサ185が配置されている。すなわち、フラップ開機構180は、封筒搬入路1107と封筒封入搬送路1105の合流位置の下流側に配置されるセンサ、搬送方向切替爪及び回動部材によって構成されている。
また、フラップ開ローラ124を構成するローラ対の一方のローラの回転軸には、フラップ開爪181が回動可能な状態で取り付けられている。
図17(a)に示すフラップ開機構180は、フラップ開爪181の搬送方向の先端側に相当する一方の端部としてのフラップ開先端部181tが、搬送経路としての封筒封入搬送路1105を跨ぐ位置になるように保持されている。そして、封筒スイッチバック切替爪21の先端である切替先端部21tが、封筒搬入路1107に接近してはいる位置で保持されている。
また、図17(b)に示すフラップ開機構180では、フラップ開爪181の搬送方向の後端側に相当する他方の端部としてのフラップ開後端部181rが、搬送経路としての封筒搬入路1107に接近する位置で保持されている。なお、フラップ開先端部181tは、搬送経路としての封筒封入搬送路1105を跨ぐ位置ではなく、封筒封入搬送路1105から離れた位置に保持されている。そして、図17(b)に示すフラップ開機構180では、封筒スイッチバック切替爪21の切替先端部21tは、円弧状の封筒搬入路1107の接線方向に沿う位置であって、封筒搬入路1107から少し離れた位置に保持されている。
本実施形態に係るフラップ開機構180では、封筒Eのフラップefを開くためのフラップ開動作を実行する前の定常時の状態として、図17(a)に例示した状態、図17(b)に例示した状態のいずれも採用できる。
[ラップ開動作の第一例]
次に、図18を参照しながら、フラップ開機構180の動作の流れの第一例について説明する。図18(a)の状態は、すでに説明をした図17(a)と同様の状態であって、封筒Eが搬送されてくる前の初期状態である。
続いて、図18(b)に示すように、封筒Eが封筒搬入路1107において搬送方向の上流から下流ヘと搬送されてくる。封筒Eの底部(搬送方向先端)が、切替先端部21tを通過してさらに搬送されると図18(c)の状態に至る。
図18(c)に示すように、フラップ開ローラ124が封筒Eを挟持してさらに搬送すると、封筒Eのフラップefがフラップ開後端部181rの外側を搬送方向に移動する状態になる。これは、封筒搬入路1107が円弧状に形成されていること、及び切替先端部21tが封筒搬入路1107に接近した位置にあることで、封筒Eの搬送方向先端が封筒搬入路1107から飛び出すことなく搬送方向先端がフラップ開ローラ124側に促されるからである。その結果、円弧状の封筒搬入路1107に沿うことで封筒Eが湾曲し、その曲がりの中心側にフラップefがあることで、封筒Eの本体からフラップefが離れやすい状態になる。
また、封筒Eの搬送方向先端がフラップ開爪181の封筒封入搬送路1105側の面に当接し、さらに搬送されると、封筒Eがフラップ開爪181を図18(c)に示すように回動させる。この回動によってフラップ開爪181のフラップ開後端部181rが封筒搬入路1107に接近する方向へ移動して、封筒搬入路1107において、フラップ開後端部181rが切替先端部21tをオーバーラップした位置に至る。その結果、封筒Eの中腹部を封筒搬入路1107の円弧状のルートからZ方向に沿う方向へと押し出す状態になる。これによって、フラップefが封筒Eの本体部分から離れて、フラップefが開くきっかけが作られる。
その後続いて、封筒Eを搬送すると、図18(d)に示すように、封筒Eの本体とフラップefの境界部分にフラップ開後端部181rが当接する。さらに封筒Eが搬送されことで、図18(e)に示すように、フラップefがフラップ開後端部181rをなぞるように移動する。
そして、図18(f)に示すように、フラップefが開いた状態の封筒Eが封筒封入搬送路1105を搬送されて、フラップefが開いた状態になる。
[フラップ開動作の第二例]
次に、図19を参照しながら、フラップ開機構180の動作の流れの第二例について説明する。図19(a)の状態は、すでに説明をした図17(b)と同様の状態であって、封筒Eが搬送されてくる前の初期状態である。
続いて、図19(b)に示すように、封筒Eが封筒搬入路1107において搬送方向の上流から下流ヘと搬送されてくる。封筒Eの底部(搬送方向先端)が、切替先端部21tを通過してさらに搬送されると図19(c)の状態に至る。
図19(c)に示すように、封筒Eの底部がフラップ開後端部181rを通過し、ある程度の位置に至ると、切替先端部21tが封筒搬入路1107を跨ぐ位置へと回動する。この結果、封筒Eのフラップefがフラップ開後端部181rの外側を搬送方向に移動する状態になる。これは、封筒搬入路1107が円弧状に形成されていること、及び切替先端部21tが封筒搬入路1107を跨ぐことで、封筒Eの本体部分を封筒搬入路1107の内側へと移動させるからである。
これによって、フラップefが封筒Eの本体部分から離れた状態になり、フラップefが開くきっかけが作られる。
その後続いて、封筒Eを搬送すると、図19(d)に示すように、封筒Eの本体とフラップefの境界部分にフラップ開後端部181rが当接する。さらに封筒Eが搬送されことで、図19(e)に示すように、封筒Eの搬送に応じてフラップefがフラップ開後端部181rをなぞるように移動する。
そして、図19(f)に示すように、フラップefが開いた状態の封筒Eが封筒封入搬送路1105を搬送されて、フラップefが開いた状態になる。
[封入封緘制御部150の機能ブロック]
次に、上記の封入動作等を制御する封入封緘制御部150の機能ブロックについて、説明する。図20に示すように、封入封緘制御部150の機能ブロックとして、演算処理手段としてのCPU151と、CPU151において実行される制御プログラムを格納するROM152と、CPU151が制御プログラムを実行して所定の制御処理を実現するときのワークエリアに相当するRAM153を、備えている。
CPU151において制御プログラムが実行されることで、封筒搬送制御部1511、封筒厚変化判定部1512、封筒状態判定部1513、フラップ長算出部1514からなる搬送処理機能が実現される。
封筒搬送手段を構成する封筒搬送制御部1511は、封筒Eを搬送する複数の搬送ローラ対の駆動源となる搬送モータ170の回転を制御する。搬送モータ170は、すでに説明した搬送ローラ対の各々の回転の駆動源として、封入封緘処理装置100に適宜配置されている。
封筒搬送制御部1511は、搬送モータ170の回転速度や回転量を制御しつつ、その情報を封筒厚変化判定部1512に通知する。つまり、封筒搬送制御部1511は、封入動作を含むジョブの開始から、封筒Eが封筒セットトレイ127からピックアップされて封入処理に向かって搬送されているタイミングを封筒厚変化判定部1512に通知する。また、封入処理を終えて封緘処理に向かって搬送されているタイミングを封筒厚変化判定部1512に通知する。
封筒厚変化判定部1512は、封筒搬送制御部1511から得られる情報と、封筒状態検出センサ185から通知される検出信号の信号レベルとに基づいて、信号レベルの変化が封筒Eの搬送状態が封入位置への搬送に伴うものか、封入位置から封緘位置への搬送に伴うものかを区別する。そして、搬送状態を区別した情報と関連づけて、封筒状態検出センサ185の信号レベルの変化を時系列で示す情報を封筒状態判定部1513に通知する。
また、封筒厚変化判定部1512は、封筒状態判定部1513に通知する情報と同じ情報を封筒状態判定部1513にも通知する。
フラップ開状態判定手段を構成する封筒状態判定部1513は、通知されてきた情報に基づいて、封筒Eのフラップefが正常に開いているか否かを判定する。封筒状態判定部1513は、判定結果が、封筒Eのフラップefが正常に開いていないとき(異常状態であると判定したとき)、報知部190の構成の一例に相当するディスプレイ191に異常であることを知らせる情報を表示させる。
また、フラップ長算出部1514は、封筒厚変化判定部1512から通知された情報に基づいて、フラップefの長さを算出する。そして、算出されたフラップ長が既定の範囲を逸脱するものであるときは、封筒Eのフラップefが正常に開いていないとき(異常状態であると判定したとき)、報知部190の構成の一例に相当するディスプレイ191に異常であることを知らせる情報を表示させる。
[封筒状態検出機構の第一実施形態]
次に、封筒状態検出機構の第一実施形態について説明する。本実施形態に係る封筒状態検出センサ185は、例えば、透過型の超音波センサであって、封筒封入搬送路1105の一方の側面に発光部を配置し、封筒封入搬送路1105を跨いた他方の側面に受光部を配置して構成される。
封筒封入搬送路1105を通過する封筒Eは、発光部が発した光を遮りながら搬送方向に移動するので、受光部における受光レベルは、封筒Eの搬送方向に沿った厚みに応じて変化する。すなわち、封筒状態検出センサ185の検出信号のレベル(信号レベル)は、封筒Eの搬送方向に沿った厚みを表すように変化することになる。そして、信号レベルは、厚みが厚いほど低くなる。
したがって、遮蔽物が何も無い状態、つまり、封筒Eが封筒状態検出センサ185を通過していないときの信号レベルを基準レベルLとした場合、封筒Eが通過しているときは、その厚みに応じて、信号レベルは基準レベルLよりも低くなる。
一般的に、封筒Eがフラップefを開いた状態の場合、フラップefを除く封筒Eの本体部分は袋状であるから、封筒Eの全体の厚みの観点からすると、袋状の本体部分は厚く、フラップefの部分は、本体部分と比較すると薄い。
[フラップ開動作の成功例]
フラップ開動作が成功したときの信号レベルの変化について詳細に説明する。図23(a)に示すように、袋状の本体部分を搬送方向の先頭側にして封筒Eが封筒状態検出センサ185を通過する場合、図23(b)に示すように、信号レベルが変化する。
すでに説明をした、図18(b)から図18(c)に至るとき、封筒Eの本体部分(袋部分)が、封筒状態検出センサ185の位置を通過し始めるので、検知信号の出力レベルが本体部分の厚みに応じて低くなる。そして、図18(d)から図18(f)に至るとき、封筒Eの本体部分(袋部分)が封筒状態検出センサ185の位置を通過している状況からフラップefのみが通過する状況に変化する。したがって、検知信号の出力レベルも、本体部分の厚みに応じたレベルからフラップefに応じた出力レベルになるので、それまでよりは若干高くなる。
また、図19(b)から図19(c)に至るとき、封筒Eの本体部分(袋部分)が、封筒状態検出センサ185の位置を通過し始めるので、検知信号の出力レベルが本体部分の厚みに応じて低くなる。そして、図19(d)から図18(f)に至るとき、封筒Eの本体部分(袋部分)が封筒状態検出センサ185の位置を通過している状況からフラップefのみが通過する状況に変化する。したがって、検知信号の出力レベルも、本体部分の厚みに応じたレベルからフラップefに応じた出力レベルになるので、それまでよりは若干高くなる。
この場合、封筒Eの本体部分が通過しているときは、信号レベルが基準レベルLよりも低い本体通過レベルCpになる。そして、封筒Eのフラップefが本体部分に続いて封筒状態検出センサ185を通過するときの信号レベルは、本体通過レベルCpよりも高く、基準レベルLよりは低いフラップ通過レベルFpになる。
すなわち、フラップefが正常に開いている状態のとき、封筒状態検出センサ185の検出信号は、封筒Eが通過しきるまでの間に、大きく二段階で変化する。そして、信号レベルが基準レベルLよりも低くなる時間は、封筒Eの搬送方向の長さBと、封筒Eの搬送速度によって既定される。同様に、信号レベルが基準レベルLよりも低く、本体通過レベルCpよりも高い時間は、フラップefの長さAと、封筒Eの速度によって既定される。言い換えると、封筒Eの搬送速度と、信号レベルがフラップ通過レベルFpに該当している時間に基づいて、フラップefの長さ(フラップ長)を算出することができる。
算出されたフラップ長が、所定の長さに該当するか否かを判定することで、フラップefが正常に開いているか否かを判定する。
なお、本体通過レベルCpや、フラップ通過レベルFpを予め既定しておき、封筒状態検出センサ185の検出信号の信号レベルが、一定時間においてこれらに該当する値になったときにフラップefが正常の開いていると判定してもよい。
[フラップ開動作の失敗例]
次に、フラップ開動作においてフラップefを正常に開くことができない場合の例を説明する。図21は、図18を用いて説明したフラップ開機構180の動作の流れの第一例において、フラップefが正常に開かないときを例示する図である。図21(a)の状態は、すでに説明をした図17(a)及び図18(a)と同様の状態であって、封筒Eが搬送されてくる前の初期状態である。
続いて、図21(b)に示すように、封筒搬入路1107において、封筒Eが搬送方向の上流から下流ヘと搬送されてくる。封筒Eの底部(搬送方向先端)が、切替先端部21tを通過してさらに搬送される。このとき、フラップefが封筒Eに密着していると、切替先端部21tを回動させて封筒搬入路1107を跨ぐようにしても、フラップefと封筒Eとの間に隙間が形成されない。すなわち、封筒搬入路1107が円弧状に形成されていても、フラップefがフラップ開後端部181rの外側に変位せずに、内側にとどまる状態で搬送が続くことになる。言い換えると、フラップefと封筒Eとの間にフラップ開後端部181rが入る隙間が形成されない状態で封筒Eが搬送されることになる。
その結果、図21(c)に示すように、フラップefが封筒Eに密着したままでさらに搬送されて、図21(d)に示すように封筒Eの本体とフラップefが密着したままでフラップ開後端部181rを通過する。さらに搬送されると、図21(e)に示すように、封筒Eとフラップefが密着したまま、すなわち、フラップefが開かないままで搬送されると、図4から図6に示したように、フラップefが開いていない封筒Eの先端から後端にかけて、厚みの変化が封筒状態検出センサ185によって検知される。
すなわち、図24(a)に示すように、フラップefが正常に開いていないとき、信号レベルの変化は、図24(b)に示すようになる。信号レベルが封筒Eの搬送方向の長さに相当する時間だけ基準レベルLよりも低いレベルになり、その後、所定時間は本体通過レベルCpのまま遷移して、所定時間経過後に基準レベルLに戻る。
以上のように、封筒状態検出センサ185の出力レベルの時系列的変化に基づいて、フラップefが正常に開いていることを判定することができる。
なお、封筒状態検出センサ185は、透過型の超音波センサに限定されるものではなく、フラップ開ローラ124を通過した後の封筒Eの厚みを検知できる構成であれば、その他の方式を採用することもできる。
[封入処理の判定]
次に、封筒状態検出センサ185を通過する封筒Eの厚みを検出することで、封入処理の判定をする場合について図22及び図25を用いて説明する。図25(a)に示すように、封筒Eに封入物が正常に封入された状態で、搬送方向へと搬送されるとき、図22(a)に示すように、封筒Eに封入物が封入された状態でスイッチバック搬送されて、封筒Eがフラップ開ローラ124を通過する。
続いて、図22(b)に示すように、封入物で厚みが増している封筒Eが封筒状態検出センサ185を通過し、図22(c)に示すように、最後にフラップefが封筒状態検出センサ185を通過する。
上記の搬送時の信号レベルの変化は、図25(b)に示すようになる。図22(a)から図22(b)に至るとき、封筒Eの本体部分(袋部分)が、封筒状態検出センサ185の位置を通過し始める。このときの検知信号の出力レベルは、本体部分の厚みと、封入物の厚みの合計の厚みに応じて低くなる。そして、図22(b)から図22(c)に至るとき、封筒Eの本体部分(袋部分)が封筒状態検出センサ185の位置を通過している状況からフラップefのみが通過する状況に変化する。したがって、検知信号の出力レベルも、本体部分の厚みと封入物の厚みに応じたレベルからフラップefに応じた出力レベルになるので、それまでよりは若干高くなる。
この場合、封筒Eの本体部分が通過しているときは、信号レベルが基準レベルLよりも低く、本体通過レベルCpよりも低い、封入物通過レベルDpになる。そして、封筒Eのフラップefが本体部分に続いて封筒状態検出センサ185を通過するときの信号レベルは、封入物通過レベルDpよりも高く、基準レベルLよりは低いフラップ通過レベルFpになる。
すなわち、フラップefが正常に開いている状態のとき、封筒状態検出センサ185の検出信号は、封筒Eが通過しきるまでの間に、大きく二段階で変化する。なお、信号レベルが基準レベルLよりも低く、封入物通過レベルDpよりも高い時間は、フラップefの長さAと、封筒Eの速度によって既定される。言い換えると、封筒Eの搬送速度と、信号レベルがフラップ通過レベルFpに該当している時間に基づいて、フラップefの長さ(フラップ長)を算出することができる。
算出されたフラップ長が、所定の長さに該当するか否かを判定することで、フラップefが正常に開いているか否かを判定することもできる。
なお、封入物通過レベルDpや、フラップ通過レベルFpを予め既定しておき、封筒状態検出センサ185の検出信号の信号レベルが、一定時間においてこれらに該当する値になったときにフラップefが正常の開いていると判定してもよい。
また、封筒状態検出センサ185を通過する封筒Eの厚みを検出することで、封入処理が正常ではないことを判定する場合について図22及び図26を用いて説明する。図26(a)に示すように、封筒Eに封入物が正常に封入されていない状態で、搬送方向へと搬送されるとき、図22(d)に示すように、封筒Eに封入物が封入された状態でスイッチバック搬送されて、封筒Eがフラップ開ローラ124を通過する。
続いて、図22(e)に示すように、封入物が含まれていないから封筒Eと同等の厚みのままで封筒Eが封筒状態検出センサ185を通過し、図22(f)に示すように、最後にフラップefが封筒状態検出センサ185を通過する。
上記の搬送時の信号レベルの変化は、図26(b)に示すようになる。すなわち、すでに説明をした、図23(b)と同様の変化になる。封筒状態検出センサ185の信号レベルの変化を判定するタイミングが、封入処理の後のタイミングであるときは、図23(b)に示す信号レベルの変化を検出したときは、封入処理が異常であると判定する。
[封筒状態検出機構の第二実施形態]
次に、封筒状態検出機構の別の実施形態について、図27を用いて説明する。図27に示すように、本実施形態に係る封筒厚検出センサ186は、フラップ開ローラ124を構成する従動ローラ1242の回転軸に接触する可動部186aを備えている。可動部186aは、従動ローラ1242が駆動ローラ1241から離間する方向に追従して変位するように構成されている。移動量検知センサとしての封筒厚検出センサ186は、可動部186aの変位に応じた検出信号を封入封緘制御部150に出力する。
図27(b)に示すように、封筒Eが搬送されてきて、駆動ローラ1241と従動ローラ1242のニップを通過するとき、従動ローラ1242は駆動ローラ1241から離間する方向へと変位する。
また、図27(c)に示すように、駆動ローラ1241と従動ローラ1242のニップを封筒Eの本体部分が通過して、フラップefが通過するとき、従動ローラ1242は駆動ローラ1241に接近するする方向へと戻るように変位する。
従動ローラ1242の回転軸に当接している可動部186aは、封筒Eの厚さの搬送方向における変化に応じて、変位量が変化する。すなわち、封筒厚検出センサ186の出力信号の信号レベルは、封筒Eの厚さに応じて変化することになる。封筒厚検出センサ186は、封筒状態検出センサ185とは異なり、封筒Eに対して接触して封筒Eの厚さを検出する。しかしながら、封筒Eの搬送方向に沿った厚さの変化を検出する作用は、封筒状態検出センサ185と同様であるから、第一実施形態において説明した検出信号の変化の状態と、これに基づくフラップefが正常に開いているか否かの判定や、封入処理が正常に行われているか否かの判定は同様に行うことができる。
[本発明の態様]
本発明の内容は、例えば、以下のとおりである。
<1>封入位置に封筒を搬送して封入物を封入する封入装置であって、
前記封入位置に前記封筒を搬送する封筒搬送路において、当該封筒を搬送方向に搬送しながらフラップを開くフラップ開手段と、
前記封筒搬送路において当該封筒の厚みを検出する封筒厚検出手段と、
搬送中の前記封筒の厚みの変化に基づいて前記封筒の搬送状態を判定する封筒搬送状態判定手段と、
を有することを特徴とする封入装置である。
<2>前記封筒搬送状態判定手段は、フラップ開手段よりも前記搬送方向の下流に配置され、前記厚みの変化に基づいて前記フラップの長さを算出し、当該長さに基づいて前記フラップが正常に開いているか否かを判定する、前記<1>に記載の封入装置である。
<3>前記封筒搬送状態判定手段は、前記厚みの変化に基づいて、当該封筒に対して前記封入物が正常に封入されているか否かを判定する、
前記<1>又は前記<2>に記載の封入装置である。
<4>前記封筒厚検出手段は、透過型の超音波センサである、
前記<1>乃至前記<3>のいずれかに記載の封入装置である。
<5>前記封筒厚検出手段は、前記封筒搬送路を構成する搬送ローラであって、当該封筒の厚みによって前記搬送方向と直交する方向に移動する量を検知する移動量検知センサを備える、前記<1>乃至前記<3>に記載の封入装置である。
<6>前記封筒搬送路は、略鉛直方向に延設されていて、
前記フラップ開手段、前記封筒厚検出手段は略鉛直方向に配置されている、
前記<1>乃至前記<5>のいずれか一項に記載の封入装置である。
<7>前記封筒搬送路において、前記封入物が封入された前記封筒を封緘する封緘部と、
前記<1>乃至前記<6>のいずれかに記載の封入装置と、
を備える封入封緘装置である。
<8>封筒に封入される封入物を供給する封入物供給装置と、
当該封入物を、封筒に封入して封緘する前記<7>に記載の封入封緘装置と、
を有することを特徴とする封入封緘システムである。
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、その技術的要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。上記実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者であれば、開示した内容から様々な変形例を実現することが可能である。そのような変形例も、特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
1 :プリントシステム
100 :封入封緘処理装置
110 :封入物搬送部
120 :封入処理部
130 :封緘処理部
150 :封入封緘制御部
160 :封入支援部
180 :フラップ開機構
181 :フラップ開爪
185 :封筒状態検出センサ
186 :封筒厚検出センサ
186a :可動部
190 :報知部
200 :画像形成装置
300 :折り処理装置
400 :後処理装置
1105 :封筒封入搬送路
1106 :封緘搬送路
1107 :封筒搬入路
1108 :封筒排出路
1241 :駆動ローラ
1242 :従動ローラ
1511 :封筒搬送制御部
1512 :封筒厚変化判定部
1513 :封筒状態判定部
1514 :フラップ長算出部
特開2013-043732号公報

Claims (8)

  1. 封入位置に封筒を搬送して封入物を封入する封入装置であって、
    前記封入位置に前記封筒を搬送する封筒搬送路において、当該封筒を搬送方向に搬送しながらフラップを開くフラップ開手段と、
    前記封筒搬送路において当該封筒の厚みを検出する封筒厚検出手段と、
    搬送中の前記封筒の厚みの変化に基づいて前記封筒の搬送状態を判定する封筒搬送状態判定手段と、
    を有することを特徴とする封入装置。
  2. 前記封筒搬送状態判定手段は、フラップ開手段よりも前記搬送方向の下流に配置され、前記厚みの変化に基づいて前記フラップの長さを算出し、当該長さに基づいて前記フラップが正常に開いているか否かを判定する、
    請求項1に記載の封入装置。
  3. 前記封筒搬送状態判定手段は、前記厚みの変化に基づいて、当該封筒に対して前記封入物が正常に封入されているか否かを判定する、
    請求項1又は2に記載の封入装置。
  4. 前記封筒厚検出手段は、透過型の超音波センサである、
    請求項1に記載の封入装置。
  5. 前記封筒厚検出手段は、前記封筒搬送路を構成する搬送ローラであって、当該封筒の厚みによって前記搬送方向と直交する方向に移動する量を検知する移動量検知センサを備える、請求項1に記載の封入装置。
  6. 前記封筒搬送路は、略鉛直方向に延設されていて、
    前記フラップ開手段、前記封筒厚検出手段は略鉛直方向に配置されている、
    請求項1に記載の封入装置。
  7. 前記封筒搬送路において、前記封入物が封入された前記封筒を封緘する封緘部と、
    請求項1に記載の封入装置と、
    を備える封入封緘装置。
  8. 封筒に封入される封入物を供給する封入物供給装置と、
    当該封入物を、封筒に封入して封緘する請求項7に記載の封入封緘装置と、
    を有することを特徴とする封入封緘システム。
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