JP2024016420A - 揚鉱装置およびそれを用いた揚鉱方法 - Google Patents

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Abstract

【解決課題】海上におけるキャリア物質と海底物質の分離を簡単に行うことができ、且つ、海底物質の管路内への取り込み時に多量の海水を取り込んでしまうことを防止できるとともに、揚鉱条件を一定にして輸送効率を高め、且つ、海洋汚染の問題も防止できる揚鉱装置を提供する。【解決手段】 揚鉱装置は、管路と、キャリア物質と、カプセルと、第1リボルバー部と、を備える。第1リボルバー部は、円柱形のリボルバー部本体と、前記リボルバー部本体を貫通するように設けられる前記第1回転軸と、前記第1回転軸の周囲で前記リボルバー部本体を上下方向に貫通し且つ前記カプセルを受容するように設けられる複数のチャンバーと、を有する。【選択図】図1

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年1月7日に公開された刊行物であるシンポジウム講演集および令和4年1月13日に行われた2022年第48回岩盤力学に関するシンポジウムにて、発明の新規性喪失の例外の規定の適用を受けるための証明書に記載の内容を開示した。
本発明は、海底物質を揚鉱できる揚鉱装置に関する。
海底の有価鉱物を揚鉱する揚鉱装置および揚鉱方法が開示されている(例えば、特許文献1~3参照)。この揚鉱装置および揚鉱方法では、下降管および上昇管を含む環状に形成した管路内に粘性流動物質であるキャリア物質を循環させ、有価物質の平均沈降速度を低減することで、海底の有価物質の揚鋼を効率的にしている。揚鉱された有価鉱物は、海上にて回収される。
特許第6878721号公報 特許第6938300号公報 特許第6570000号公報
上記従来の揚鉱装置および揚鉱方法では、海上におけるキャリア物質と有価物質の分離に手間がかかり、コスト増となる問題があった。また、有価物質を環状の管路内に取り込む際に、一緒に多量の海水を取り込んでしまうことになるため、管内でキャリア物質の濃度が薄まって、有価物質の平均沈降速度の低減効果が十分に得られなくなる問題があった。さらに、輸送効率を最大にするために、海底から海上まで海底物質(鉱石)の粒度、密度、混入率などの揚鉱条件を一定に保つことが必要であるが、揚鉱条件は、鉱床の性状や採掘の条件によって変動してしまう問題があった。また、海底物質から有価物質を回収した後の残滓である不要物質は、適切に処分する必要があるが、そのまま海面近くで不要物質を放出すると海洋汚染を生じる懸念があった。
従って、本発明の目的は、海上におけるキャリア物質と海底物質の分離を簡単に行うことができ、且つ、海底物質の管路内への取り込み時に多量の海水を取り込んでしまうことを防止できるとともに、揚鉱条件を一定にして輸送効率を高め、且つ、海洋汚染の問題も防止できる揚鉱装置を提供することにある。
上記課題は、以下の本発明により解決される。すなわち、本発明(1)の揚鉱装置は、
海上より海底に達する下降管と、前記海底から前記海上に達する上昇管と、前記下降管の下端部と前記上昇管の下端部とを連結する第1連結管と、を有する管路と、
前記管路内に充填されるとともに前記下降管の上端から前記第1連結管を経由して前記上昇管の上端に至るまで前記管路内を送られるキャリア物質と、
前記キャリア物質中に混入され内部に海底物質又は不要物質を収納可能なカプセルであって、カプセル本体と、前記カプセル本体の長手方向の両端部に設けられ前記海底物質又は前記不要物質を出し入れ可能な一対の開口部と、前記一対の開口部を閉塞したり開放したりするように前記カプセル本体に対して移動可能な一対の蓋体と、を有するカプセルと、
前記下降管の下端部と前記上昇管の下端部とに跨って設けられ、第1回転軸回りに回転可能な第1リボルバー部であって、円柱形のリボルバー部本体と、前記リボルバー部本体を貫通するように設けられる前記第1回転軸と、前記第1回転軸の周囲で前記リボルバー部本体を上下方向に貫通し且つ前記カプセルを受容するように設けられる複数のチャンバーと、を有する第1リボルバー部と、
を備え、
前記複数のチャンバーのそれぞれは、前記下降管から前記カプセルを受容する第1位置と、前記下降管から受容した前記カプセルから前記不要物質を放出する第2位置と、前記不要物質が排出された前記カプセルに前記海底物質を投入する第3位置と、前記上昇管に向けて前記海底物質が投入された前記カプセルを放出する第4位置と、の間で前記第1リボルバー部の回転に伴い移動可能である。
また、本発明(2)の揚鉱装置は、(1)記載の揚鉱装置であって、
前記リボルバー部本体は、前記下降管および前記上昇管と対向する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、前記カプセルと係合して前記カプセルが前記チャンバーよりも下側に脱落することを阻止可能な係合部と、を有する。
また、本発明(3)の揚鉱装置は、(1)記載の揚鉱装置であって、
前記第1位置に対応する位置に設けられる第1操作部であって、前記下降管から供給される前記カプセルの前記チャンバー内への移動を補助する第1操作部を有する。
また、本発明(4)の揚鉱装置は、(1)記載の揚鉱装置であって、
前記第2位置に対応する位置で前記第2面に対向して設けられる第2操作部であって、前記下降管から前記チャンバー内に受容された前記カプセルの一対の蓋体のうち、前記第2面側の蓋体を前記開口部を開放する位置に移動させ、前記カプセル内の前記不要物質を前記管路外に放出させる第2操作部を有する。
また、本発明(5)の揚鉱装置は、(1)記載の揚鉱装置であって、
前記第3位置に対応する位置で前記第1面に対向して設けられる第3操作部であって、前記チャンバー内に受容された前記カプセルの一対の蓋体のうち、前記第1面側の蓋体を前記開口部を開放する位置に移動させ、前記カプセル内に前記海底物質の投入を受けられるようにする第3操作部を有する。
また、本発明(6)の揚鉱装置は、(1)記載の揚鉱装置であって、
前記第4位置に対応する位置に設けられる第4操作部であって、前記チャンバー内の前記カプセルの前記上昇管内への移動を補助する第4操作部を有する。
また、本発明(7)の揚鉱装置は、(1)記載の揚鉱装置であって、
前記管路は、前記上昇管の上端部と前記下降管の上端部とを連結する第2連結管を有し、
前記キャリア物質は、前記第2連結管内を前記上昇管の上端部から前記下降管の上端部まで送られる。
また、本発明(8)の揚鉱方法は、
海上より海底に達する下降管と、前記海底から前記海上に達する上昇管と、前記下降管の下端部と前記上昇管の下端部とを連結する第1連結管と、を有する管路と、
前記管路内に充填されるキャリア物質と、
前記キャリア物質中に混入され内部に海底物質又は不要物質を収納可能なカプセルであって、カプセル本体と、前記カプセル本体の長手方向の両端部に設けられ前記海底物質又は前記不要物質を出し入れ可能な一対の開口部と、前記一対の開口部を閉塞したり開放したりするように前記カプセル本体に対して移動可能な一対の蓋体と、を有するカプセルと、
前記下降管の下端部と前記上昇管の下端部とに跨って設けられ、第1回転軸回りに回転可能な第1リボルバー部であって、円柱形のリボルバー部本体と、前記リボルバー部本体を貫通するように設けられる前記第1回転軸と、前記第1回転軸の周囲で前記リボルバー部本体を上下方向に貫通し且つ前記カプセルを受容するように設けられる複数のチャンバーと、を有する第1リボルバー部と、
を備える揚鉱装置を用いる揚鋼方法であって、
前記キャリア物質を前記下降管の上端から前記第1連結管を経由して前記上昇管の上端に至るまで送り、
前記第1リボルバー部の回転に伴い前記複数のチャンバーのそれぞれを、第1位置と、第2位置と、第3位置と、第4位置と、の間で移動させ、
前記第1位置において前記下降管から前記カプセルを受容し、
前記第2位置において前記下降管から受容した前記カプセルから前記不要物質を放出し、
前記第3位置において前記不要物質が排出された前記カプセルに前記海底物質を投入し、
前記第4位置において前記上昇管に向けて前記海底物質が投入された前記カプセルを放出する。
また、本発明(9)の揚鉱方法は、(8)記載の揚鉱方法であって、
前記管路は、前記上昇管の上端部と前記下降管の上端部とを連結する第2連結管を有し、
前記キャリア物質は、前記第2連結管内を前記上昇管の上端部から前記下降管の上端部まで送られる。
また、本発明(10)の揚鉱装置は、
海上より海底に達する下降管と、前記海底から前記海上に達する上昇管と、前記下降管の下端部と前記上昇管の下端部とを連結する第1連結管と、を有する管路と、
前記管路内に充填されるとともに前記下降管の上端から前記第1連結管を経由して前記上昇管の上端に至るまで前記管路内を送られるキャリア物質と、
前記キャリア物質中に混入され内部に海底物質又は不要物質を収納可能なカプセルであって、カプセル本体と、前記カプセル本体の長手方向の両端部に設けられ前記海底物質又は前記不要物質を出し入れ可能な一対の開口部と、前記一対の開口部を閉塞したり開放したりするように前記カプセル本体に対して移動可能な一対の蓋体と、を有するカプセルと、
前記下降管の下端部と前記上昇管の下端部とに跨って設けられ、第1回転軸回りに回転可能な第1リボルバー部であって、円柱形のリボルバー部本体と、前記リボルバー部本体を貫通するように設けられる前記第1回転軸と、前記第1回転軸の周囲で前記リボルバー部本体を上下方向に貫通し且つ前記カプセルを受容するように設けられる複数のチャンバーと、を有する第1リボルバー部と、
を備え、
前記複数のチャンバーのそれぞれは、前記下降管から前記カプセルを受容する第1位置と、前記下降管から受容した前記カプセルから前記不要物質を放出した後に前記カプセルに前記海底物質を投入する第2位置と、前記上昇管に向けて前記海底物質が投入された前記カプセルを放出する第3位置と、の間で前記第1リボルバー部の回転に伴い移動可能である。
また、本発明(11)の揚鉱方法は、
海上より海底に達する下降管と、前記海底から前記海上に達する上昇管と、前記下降管の下端部と前記上昇管の下端部とを連結する第1連結管と、を有する管路と、
前記管路内に充填されるキャリア物質と、
前記キャリア物質中に混入され内部に海底物質又は不要物質を収納可能なカプセルであって、カプセル本体と、前記カプセル本体の長手方向の両端部に設けられ前記海底物質又は前記不要物質を出し入れ可能な一対の開口部と、前記一対の開口部を閉塞したり開放したりするように前記カプセル本体に対して移動可能な一対の蓋体と、を有するカプセルと、
前記下降管の下端部と前記上昇管の下端部とに跨って設けられ、第1回転軸回りに回転可能な第1リボルバー部であって、円柱形のリボルバー部本体と、前記リボルバー部本体を貫通するように設けられる前記第1回転軸と、前記第1回転軸の周囲で前記リボルバー部本体を上下方向に貫通し且つ前記カプセルを受容するように設けられる複数のチャンバーと、を有する第1リボルバー部と、
を備える揚鉱装置を用いる揚鋼方法であって、
前記キャリア物質を前記下降管の上端から前記第1連結管を経由して前記上昇管の上端に至るまで送り、
前記第1リボルバー部の回転に伴い前記複数のチャンバーのそれぞれを、第1位置と、第2位置と、第3位置と、の間で移動させ、
前記第1位置において前記下降管から前記カプセルを受容し、
前記第2位置において前記下降管から受容した前記カプセルから前記不要物質を放出した後に前記海底物質を投入し、
前記第3位置において前記上昇管に向けて前記海底物質が投入された前記カプセルを放出する。
本発明によれば、海上におけるキャリア物質と海底物質の分離を簡単に行うことができ、且つ、海底物質の管路内への取り込み時に多量の海水を取り込んでしまうことを防止できるとともに、揚鉱条件を一定にして輸送効率を高め、且つ、海洋汚染の問題も防止できる揚鉱装置を提供できる。
実施形態の揚鉱装置の全体像を示す模式図である。 図1に示す揚鉱装置の下降管および上昇管の下端部と、第1リボルバー部と、を拡大して示すとともに、図3のF2-F2線の位置に沿った断面図である。 図2に示す第1リボルバー部を上方から示す上面図である。 図1に示す揚鉱装置の第2リボルバー部周りを拡大して示す側面図である。 図4に示す第2リボルバー部周りを分解して示す斜視図である。 図1示す揚鉱装置のカプセルを拡大して示す斜視図である。 図6に示すカプセルの蓋体およびラッチを拡大して示す断面図である。 第1変形例のカプセルを示す斜視図である。 第2変形例のカプセルを示す斜視図である。 第3変形例のカプセルを示す斜視図である。 第4変形例の第1リボルバー部およびその周辺構造を上方から示す上面図である。
以下図面を参照して、本発明の揚鉱装置の実施形態について説明する。本発明の揚鉱装置は、海底物質(有価物質)を海底でカプセル内に回収して海上まで圧送することができるものである。また、本発明の揚鉱装置は、海上に圧送された海底物質のうち、有価物質を選別した後の残滓である不要物質をカプセルを介して再び海底の処分場に戻すことができるものである。
[実施形態]
図1~図7を参照して、実施形態の揚鉱装置11について説明する。揚鉱装置11は、台船12と、台船12上で海底物質13から選別された有価物質14を輸送するための輸送船15と、台船12から海中16に投入されループ状に設置された管路17と、管路17内に充填されたキャリア物質21と、キャリア物質21内に混入された複数のカプセル22と、管路17内でキャリア物質21を循環させるためのポンプ23と、管路17内に注ぎ足すキャリア物質21を調整する調整槽24と、を有する。ポンプ23および調整槽24のそれぞれは、例えば、海上33で管路17から枝分かれするように台船12上に設けられた分岐管17Aの途中に設けられている。ポンプ23の設置位置は、台船12上に限られず、管路17系内のいずれかの箇所に分岐管17Aを設ける形であれば、どのような位置にあってもよい。
管路17の各部は、例えば鋼材料により形成された円筒形の管によって構成されている。管路17は、例えば海上33から海底34に至り、再び海底34から海上33に戻るようなループ状をなしている。或いは、管路17は、海上33から海底34に至り、再び海底34から海上33に戻るような「U」字状をなしていてもよい。
図1、図2に示すように、管路17は、海上33より海底34に達する下降管35と、海底34から海上33に達する上昇管36と、下降管35の下端部35Bと上昇管36の下端部36Bとを連結する第1連結管25と、上昇管36の上端部と下降管35の上端部とを連結する第2連結管37と、を有する。下降管35の大部分および上昇管36の大部分は、海中16に設けられている。
第1連結管25は、海底34に設けられている。第1連結管25の直径は、例えば、カプセル22の直径よりも小さく形成されている。このため、カプセル22は、第1連結管25ではなく、後述する第1リボルバー部28によって下降管35から上昇管36に移される。なお、第1連結管25の直径をカプセル22の直径よりも小さくすることは一例であり、その他、管路17の分岐について形態的な工夫(下降管35内のカプセル22の進行方向に対して、第1連結管25を分岐させる角度を90°以上とする等)をすることやメッシュスクリーン等の設置すること、等の合理的な方法によって、第1連結管25内にカプセル22を侵入させないようにできる。
第2連結管37は、海上33に設けられている。管路17は、全体として可撓性を有していてもよい。
図1、図2に示すように、揚鉱装置11は、下降管35の下端部35Bと上昇管36の下端部36Bとに跨って設けられる第1リボルバー部28と、第1リボルバー部28の後述する第1面56側に設けられた第1投入部32と、第1リボルバー部28の近傍に設けられ第1リボルバー部28に対してカプセル22の詰まりを生じていないかを確認するための第1カメラ46と、第1リボルバー部28のチャンバー55内に正しくカプセル22が収納されたことを感知する第1センサ44と、を備える。
第1リボルバー部28は、第1回転軸54回りに回転可能である。下降管35の下端部35Bは、例えばパッキン等を介して第1リボルバー部28に対して液密に接続されており、第1リボルバー部28の回転時に管路17内のキャリア物質21ができるだけ管外に漏れ出さないような構造になっている。同様に、上昇管36の下端部36Bは、例えばパッキン等を介して第1リボルバー部28に対して液密に接続されており、第1リボルバー部28の回転時に管路17内のキャリア物質21ができるだけ管外に漏れ出さないような構造になっている。
図2、図3に示すように第1リボルバー部28は、円柱形のリボルバー部本体53と、リボルバー部本体53を貫通するように設けられる第1回転軸54と、第1回転軸54の周囲でリボルバー部本体53を上下方向に貫通する複数のチャンバー55と、リボルバー部本体53を回転させる図示しないモータと、を有する。複数のチャンバー55のそれぞれは、カプセル22を内側に受容できるように、カプセル22の直径よりも若干大きい内径で、中空の円筒形に形成される。本実施形態において複数のチャンバー55は、例えば4個で構成されているが、5個以上であってもよいし、3個であってもよい。
リボルバー部本体53は、下降管35および上昇管36と液密に接続され且つ下降管35および上昇管36と対向する第1面56と、第1面56とは反対側の第2面57と、第2面57の近傍に設けられカプセル22と係合可能な係合部58と、を有する。係合部58は、チャンバー55の内面からチャンバー55の中心に向けて突出するように環状に形成されている。チャンバー55は、第1面56と連通するように設けられた第1連通口61と、係合部58の内側で第2面57と連通するように設けられた第2連通口62と、を有する。
図3に示すように、チャンバー55は、第1リボルバー部28の回転によって、第1位置P1と、第1位置P1から例えば反時計回り方向に90°回転した第2位置P2と、第2位置P2から例えば反時計回り方向に90°回転した第3位置P3と、第3位置P3から例えば反時計回り方向に90°回転した第4位置P4と、の間で回転できる。第4位置P4から例えば反時計回り方向に90°回転したチャンバー55は、再び第1位置P1に戻ることができる。
第1位置P1において、チャンバー55は、下降管35の下端部35Bと連通して、下降管35から降下するカプセル22を受容することができる。第2位置P2において、チャンバー55内のカプセル22は、内部の不要物質18を排出することができる。第3位置P3において、チャンバー55内のカプセル22は、不要物質18を排出して空になった内部に対して海底物質13を受容することができる。第4位置P4において、チャンバー55は、上昇管36の下端部36Bと連通し、上昇管36に向けてカプセル22を放出することができる。第1リボルバー部28では、海底物質13や不要物資18をカプセル22から出し入れする際に、わざわざカプセル22をチャンバー55から取り出す必要がなく、作業を効率的に行うことができるという利点がある。
図3に示すように、揚鉱装置11は、第1位置P1に対応する位置に設けられる第1操作部71と、第2位置P2に対応する位置に設けられる第2操作部72と、第3位置P3に対応する位置に設けられる第3操作部73と、第4位置P4に対応する位置に設けられる第4操作部74と、第1~第4操作部71~74を制御するとともに第1リボルバー部28の回転を制御する第1制御部42と、を備える。第1~第4操作部71~74のそれぞれは、例えば、海上33の台船12ないし海底34に設置された大容量バッテリ等又は発電機等の電源から第1制御部42の電源回路を経て、電力供給を受けて動作可能なロボットで構成される。
第1~第4操作部71~74のそれぞれは、例えば、一般的なロボットアームで構成され、例えば、複数の関節を含む図示しない腕部分と、腕部分の先端に設けられた指部分75と、腕部分の各関節を回動させるための図示しない複数のモータと、を含む。第1~第4操作部71~74の構造は、互いに略同一である。第1~第4操作部71~74のそれぞれは、カプセル22を視認するためのカメラを有していてもよい。
第1操作部71は、例えば、第1リボルバー部28の上側に設けられ、下降管35の下端部35Bからチャンバー55内へのカプセル22の移動を補助することができる。また、第1操作部71は、第1リボルバー部28の付近でカプセル22の詰まりを生じた際に、カプセル22を適宜に移動させてカプセル22の詰まりを解消することができる。第1操作部71は、例えば、上下方向に関して移動可能であるとともに、第1リボルバー部28の半径方向に関しても移動可能である。第1操作部71は、カプセル22が下降管35の下端部35Bを通過する際に、カプセル22の移動の邪魔にならないように、管路17外に退避できるように構成されてもよい。
第2操作部72は、例えば、第1リボルバー部28の下側で第2面57に対向して設けられ、第2位置P2においてカプセル22の第2面57側の蓋体27を閉塞位置S1から開放位置S2に移動させることができる。これによって、カプセル22内から海中(海底34の処分場)に向けて不要物質18を放出することができる。第2操作部72は、不要物質18の放出後に再び第2面57側の蓋体27を開放位置S2から閉塞位置S1に移動させることもできる。第2操作部72は、例えば、上下方向に関して移動可能であるとともに、第1リボルバー部28の半径方向に関しても移動可能である。
第3操作部73は、例えば、第1リボルバー部28の上側で第1面56に対向して設けられ、第3位置P3においてカプセル22の第1面56側の蓋体27を閉塞位置S1から開放位置S2に移動させることができる。これによって、第1投入部32からカプセル22内に向けて投入される海底物質13を受けることができる。第3操作部73は、カプセル22への海底物質13の投入後に再び第1面56側の蓋体27を開放位置S2から閉塞位置S1に移動させることもできる。第3操作部73は、例えば、上下方向に関して移動可能であるとともに、第1リボルバー部28の半径方向に関しても移動可能である。
第4操作部74は、例えば、第1リボルバー部28の下側で第2面57に対向して設けられ、チャンバー55内から上昇管36の下端部36Bへカプセル22を移動させることができる。第4操作部74は、例えば、上下方向に関して移動可能である。第4操作部74は、例えば、第1リボルバー部28の半径方向に関しても移動可能であってもよい。
なお、第1~第4操作部71~74のそれぞれは、ロボットアームで構成される場合に限られず、それ以外の構造・機構によって実現されていてもよい。例えば、第1操作部71に代えて、下降管35の下端部35Bの内壁に、カプセル22をチャンバー55内に案内するためのガイド構造を設けて確実にカプセル22をチャンバー55内に誘導してもよい。或いは、電磁的な方法によって、例えば、カプセル22に永久磁石を設け、チャンバー55内に電磁石を設け、磁力による吸引によってチャンバー55内にカプセル22を誘導してもよい。同様に、例えば、第4操作部74に代えて、上昇管36の下端部36Bの内壁にカプセル22を上昇管36内に案内するためのガイド構造を設けて確実にカプセル22を上昇管36内に誘導してもよい。或いは、電磁的な方法によって、例えば、カプセル22に永久磁石を設け、チャンバー55内に電磁石を設け、磁力による反発力によって上昇管36内にカプセル22を押し出してもよい。また、第2操作部72および第3操作部73に代えて、ソレノイドやシリンダ等のアクチュエータによって簡易的にカプセル22の蓋体27を開閉することとしてもよい。
第1制御部42は、例えば、CPU、ROM、RAM、その他の記憶媒体を含むコンピューターで構成されている。第1制御部42には、第1~第4操作部71~74の移動を制御するソフトウェア(プログラム)と、第1リボルバー部28の回転を制御するソフトウェア(プログラム)と、がインストールされている。第1制御部42は、さらに、第1~第4操作部71~74のそれぞれのモータおよび第1リボルバー部28のモータに電力供給する電源回路を含んでいる。
第1センサ44は、カプセル22が正しくチャンバー55内に収納されたことを感知して、その旨を第1制御部42に送ることが可能な任意のセンサを用いることができる。第1センサ44は、例えば、水中で使用可能な近接センサで構成されている。或いは、第1センサ44は、チャンバー内に設けられた物理的なスイッチで構成されても良く、第1制御部42は、カプセル22が当該スイッチを押し込むことでカプセル22が正しくチャンバー内に収納されたことを感知してもよい。第1センサ44は、管路17内に設けられているが、管路17外に設けられていてもよい。
第1カメラ46は、深海における高圧力下で使用可能な水中カメラで構成される。第1カメラ46は、取得した画像情報を第1制御部42に送ることができる。第1カメラ46は必須ではなく、第1センサ44(近接センサ、物理的なスイッチ等)によって、第1リボルバー部28に対してカプセル22の詰まりを生じていないかを検出してもよい。この場合には、第1カメラ46を省略することができる。
図1に示すように、第1投入部32は、海底物質13を内部に貯留する漏斗状の第1投入部本体47と、第1投入部本体47の下端とカプセル22内とを連通状態にしたり、連通状態を遮断したり可能な第1シャッター弁48と、を有する。第1シャッター弁48は、例えば、電磁弁で構成され、第1制御部42からの制御によって、カプセル22内と周囲環境(海中、第1投入部本体)とを遮断した第1状態と、カプセル22内と周囲環境とを連通した第2状態と、の間で移動可能である。なお、本実施形態では、第1投入部32は、第1シャッター弁48を有しているが、物理的な隔壁としてのシャッターを有していてもよい。
第1投入部32は、第1リボルバー部28よりも上側に設けられている。このため、第1シャッター弁48を第2状態にすることで、重力の作用で第1投入部本体47内の海底物質13をカプセル22内に投入することができる。
揚鉱装置11は、さらに、海底34で使用可能な図示しない重機を有する。重機は、第1制御部42の制御下で、海底34に存在する海底物質13を第1投入部本体47に対して所定の分量を投入できる。
図1、図4に示すように、揚鉱装置11は、第2連結管37の途中で台船12上に設けられた第2リボルバー部81と、第2リボルバー部81の近傍に設けられた第2投入部82と、第2リボルバー部81の近傍に設けられ第2リボルバー部81に対してカプセル22の詰まりを生じていないかを確認するための第2カメラ83と、第2リボルバー部81のチャンバー55内に正しくカプセル22が収納されたことを感知する第2センサ84と、第2リボルバー部81の近傍で台船12上に設けられた第5操作部85と、第2リボルバー部81の回転と第5操作部85の移動を制御する第2制御部86と、第5操作部85に設けられた図示しない第3カメラと、を備える。
図4、図5に示すように、第2リボルバー部81は、中空の円筒形をなしたケーシング87と、第2回転軸91と、ケーシング87内で第2回転軸91回りに回転可能に構成された突起壁付き回転体88と、上昇管36側の上昇管連結部36Aと、下降管35側の下降管連結部35Aと、を備える。第2リボルバー部81の中心には、第2回転軸91が通される貫通孔が設けられている。ケーシング87は、上部において大気に開放するための開口92を有する。この開口92を介して、第2リボルバー部81からカプセル22を取り出したり、第2リボルバー部81にカプセル22を戻したりできる。第2リボルバー部81は、突起壁付き回転体88を回転させるための図示しないモータを有する。
突起壁付き回転体88は、第2回転軸91が嵌る軸孔を有する回転体中心部93と、回転体中心部93から放射状に延びる4つの突起壁94と、を有する。4つの突起壁94は、円周方向に当間隔で形成されている。図5に示すように、ケーシング87内において3つの密封室が形成される。突起壁付き回転体88が回転することで、密封室は、下降管連結部35Aおよび上昇管連結部36Aと連通する位置まで移動することができる。さらに、突起壁付き回転体88が回転を継続すると、当該密閉室は、開口92に面した位置まで移動することができ、大気に開放される。
突起壁付き回転体88は、例えば、カプセル22を支持する図示しない台座を有していてもよい。この台座は、カプセル22を収めた密封室が下降管連結部35Aに連通した際に、下降管連結部35Aに対してスムーズにカプセル22が移動するように、カプセル22を下降管連結部35Aと同じ高さに支持できる。第2リボルバー部81では、海底物質13や不要物資18をカプセル22から出し入れする際に、カプセル22を第2リボルバー部81内から取り出すこととなる。本実施形態では、第2リボルバー部81をそのような形式とすることで、海上33においてカプセル22の数を増減させる調整を行ったり、カプセル22の維持管理のためにカプセル22の回収・再投入を行ったりすることを容易にしている。作業効率の向上のために、第2リボルバー部81を第1リボルバー部28と同様の構造とし、カプセル22を第2リボルバー部81から取り出さない形式にすることも当然にできる。
第2制御部86は、例えば、CPU、ROM、RAM、その他の記憶媒体を含むコンピューターで構成されている。第2制御部86には、第5操作部85の移動を制御するソフトウェア(プログラム)と、第2リボルバー部81の回転を制御するソフトウェア(プログラム)と、がインストールされている。第2制御部86は、さらに、第5操作部85のそれぞれのモータおよび第2リボルバー部81のモータに電力供給する電源回路を含んでいる。
第5操作部85は、第3カメラを介して開口92内のカプセル22を視認することができる。第5操作部85は、第3カメラで視認した状態で、その先端把持部85Aによってケーシング87内のカプセル22を開口92を介して取り出したり、取り出されたカプセル22の蓋体27を閉塞位置S1から開放位置S2にしてカプセル22内部から海底物質13を取り出したりできる。第5操作部85は、海底物質13を取り出して空になったカプセル22を第2投入部82近傍まで移動させ、第2投入部82から投下された不要物質18をカプセル22内に受け取ることができる。さらに、第5操作部85は、その後に蓋体27を開放位置S2から閉塞位置S1に移動させたり、不要物質18が投入されたカプセル22を開口92を介してケーシング87内に戻したりすることができる。第5操作部85は、例えば、海上33の台船12に設置された大容量バッテリ等又は発電機等の電源から第2制御部86の電源回路を経て、電力供給を受けて動作可能なロボットで構成される。
図4に示すように、第5操作部85は、例えば、一般的なロボットアームで構成され、先端把持部85Aと、先端把持部85Aとは独立に動作することが可能な指状の補助アーム85Bと、を有する。補助アーム85Bによって、第5操作部85で把持したカプセル22の蓋体27を開閉させることができる。
第2センサ84は、カプセル22が正しく第2チャンバー55内に収納されたことを感知し、その旨を第2制御部86に送ることができる任意のセンサを用いることができる。第2センサ84は、例えば、近接センサで構成されている。或いは、第2センサ44は、第2チャンバー55内に設けられた物理的なスイッチで構成されても良く、第2制御部86は、カプセル22が当該スイッチを押し込むことでカプセル22が正しく第2チャンバー55内に収納されたことを感知してもよい。第2センサ84は、管路17に固定される。
第2カメラ83は、大気中で使用可能な一般的なカメラで構成される。第2カメラ83は、取得した画像情報を第2制御部86に送ることができる。第2カメラ83は必須ではなく、第2センサ84(近接センサ、物理的なスイッチ等)によって、第2リボルバー部81に対してカプセル22の詰まりを生じていないかを検出してもよい。この場合には、第2カメラ83を省略することができる。
図1に示すように、第2投入部82は、不要物質18を内部に貯留する漏斗状の第2投入部本体95と、第2投入部本体95の下端とカプセル22内とを連通状態にしたり、連通状態を遮断したり可能な図示しない第2シャッター弁96と、を有する。第2シャッター弁96は、例えば、電磁弁で構成され、第2制御部86からの制御によって、カプセル22内と第2投入部本体95内とを遮断した第3状態と、カプセル22内と第2投入部本体95内とを連通した第4状態と、の間で移動可能である。なお、本実施形態では、第2投入部82は、第2シャッター弁96を有しているが、物理的な隔壁としてのシャッターを有していてもよい。
第2投入部82は、第5操作部85(第5操作部85で支持されたカプセル22)よりも上側に設けられている。このため、第2シャッター弁96を第4状態にすることで、重力の作用で第2投入部本体95内の不要物質18をカプセル22内に投入することができる。
揚鉱装置11は、さらに、台船12上で使用可能な図示しない第2重機を有する。第2重機は、第2制御部86の制御下で、海底物質13から有価物質14が選別された後の不要物質18を第2投入部本体95に対して所定の分量を投入できる。
複数のカプセル22のそれぞれは、例えば、金属材料によって形成されている。図6、図7に示すように、カプセル22は、例えば、円筒形をなした中空のカプセル本体51と、カプセル本体51の長手方向Lの両端部に設けられた一対の開口部52と、一対の開口部52を閉塞したり開放したりするようにカプセル本体51に対して移動可能な一対の蓋体27と、一対の蓋体のそれぞれを回転可能に支持する一対の支軸101と、一対の支軸101のそれぞれの周囲に設けられ蓋体27を開放方向に付勢する一対のばね102と、一対の蓋体27のそれぞれを開口部52を閉塞した閉塞位置S1に保持可能な一対のラッチ103と、一対の蓋体27のそれぞれに設けられ一対のラッチ103に保持される固定用軸部104と、カプセル本体51と蓋体27との接続部に介在された一対のパッキン105と、を有する。
本実施形態では、カプセル22が円筒形をなしているために、カプセル22の容積(体積)を極力大きくすることができる。このため、輸送物(海底物質13や不要物質18)の搭載量を極力増やすことができる。
開口部52は、円形である。開口部52を介してカプセル22内に海底物質13又は不要物質18を収納したり、或いは、開口部52を介してカプセル22内から海底物質13又は不要物質18を取り出したりできる。なお、開口部52の形状は、円形に限定されるものではなく、それ以外の形状(四角形、多角形)であってもよい。また、蓋体27は、いわゆる片開きのドア状に開閉する構造となっているが、これに限られるものではなく、いわゆる観音開きのドア状に開閉する構造であってもよい。さらに、蓋体27は、片開きの引戸のように開閉する構造であってもよいし、両開きの引戸のように開閉する構造であってもよい。
一対の蓋体27のそれぞれは、円形の開口部52を覆うように円盤形に形成されている。図7に示すように、蓋体27は、支軸101を中心に、開口部52を閉塞した閉塞位置S1と、開口部52を開放した開放位置S2と、の間で回動できる。一対のばね102のそれぞれは、ねじりコイルばねで構成されている。
一対の固定用軸部104のそれぞれは、先端に球状をなした球部104Aを有する。一対のラッチ103のそれぞれは、ばね106を内蔵した一般的なプッシュラッチで構成され、そのラッチ軸部107を固定用軸部104の球部104Aによって奥側に押し込むことで、ラッチ軸部107の奥側のピンがラッチケースの溝部に係合し、ラッチ103で球部104Aを保持することができる。再度ラッチ軸部107を固定用軸部104の球部104Aによって奥側に押し込むことで、ラッチ軸部107の奥側のピンがラッチケースの溝部から脱落し、ラッチ103から球部104Aを開放することができる。
一対のパッキン105のそれぞれは、カプセル本体51の開口部52付近に設けられている。パッキン105は、カプセル本体51と蓋体27との境界に設けられ、カプセル22内部を水密に保持できる。パッキン105は、例えば、蓋体27の内面に固定されていてもよいし、或いは、カプセル本体51側に固定されていてもよい。パッキン105は、蓋体27の内面又はカプセル本体51側に固定されたOリングで構成されていてもよい。
海底物質13(有価物質14)としては、深さ数百から数千メートルの海底に存在するマンガンクラスト、マンガンノジュール、コバルトリッチクラスト、硫化物鉱床(熱水鉱床)、レアアース泥又はメタンハイドレードYから採取される粒状又は粉状の鉱石Xが挙げられる。粒状又は粉状の鉱石Xは0.75mm以上の粗粒であってもよく、粒子密度が3g/cm以上の高密度なものであってもよい。鉱石Xは、任意の鉱物であるが、例えば、マンガンクラストであってもよいし、或いは、マンガン団塊であってもよい。
本実施形態のキャリア物質21は、海底物質13の揚鉱に使用するものであり、粘性流動体である。粘性流動体としては、特許657000号公報に記載された粘性流動体が使用できる。すなわち、粘性流動体は、5℃の粘度(JIS Z8803;液体の粘度測定方法)が、1000mPa・s以上、好ましくは1300mPa・s以上、特に好ましくは2000mPa・s以上、更に好ましくは3000mPa・s以上である。また、5℃の塑性粘度は、100Pa・s以下であり、5℃の降伏応力は5Pa以上である。降伏応力と塑性粘度は、回転式及び振動式の粘度計を使用し、JIS Z8803に準拠する方法で測定することができる。5℃の粘度としたのは、海水温度が海水表面から数十m以上の深度においては、概ね5℃と安定しており、下降管及び上昇管のほとんどは、5℃の環境下に晒されるためである。なお、粘性流動体の5℃の粘度の上限値は、10万mPa・sである。これ以上粘度が高くなると固体に近くなり、現実的に圧送が困難となる。
粘性流動体は、水系、油系及びエマルジョン系であってもよいが、水系及びエマルジョン系が好ましく、特に高分子溶液等の水系が、安価で済み、取り扱いにおいて都合がよい点で好ましい。高分子溶液は、懸濁液を含む。高分子溶液における高分子は、天然物又は合成物いずれも使用できるが、合成物とすることが、少ない配合量で流動化物を得ることができる点で好ましい。また、エマルジョン系としては、油又は水と乳化剤の混合物であるマヨネーズが挙げられる。
高分子溶液における高分子としては、一般に増粘剤、増粘材、吸水剤と称されるものが使用でき、例えば、ベントナイト、メチルセルロース(MC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ヒドロキシエチルセルロースナトリウム(HEC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリルアミド(PAAM)、ポリアクリル酸ナトリウム、デンプン、ガム類、ペクチン、アルギン酸金属塩、アルギン酸エステル等が挙げられる。ガム類としては、グアーガム、キンサンタンガム、ジェランガム、ダイユータンガム等が挙げられる。また、アルギン酸金属塩としては、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸カリウム等が挙げられる。これらの化合物は、1種類又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
本実施形態において、粘性流動体は、粒状体を含んでいてもよい。粒状体は、特許657000号公報に記載された粒状体が使用できる。粒状体は、海底有価物質以外のものであり、使用する前に予め粘性流動体に含有されるものである。粒状体としては、平均粒径が0.01~10mm、好ましくは、0.1~8mmであり、真密度が0.01~8g/cmである。平均粒径は、粒度分布から求められる公知の算出方法を用いて算出される。このような粒状体としては、岩石由来、植物・生物由来、樹脂素材、繊維素材のいずれでもよく、また、その混合物であってもよい。具体的には、発泡ビーズ、ガラスビーズ、珪砂などの砂、シルト・礫、木材、鉄粉などの金属粉が挙げられる。粒状体の配合量としては、粘性流動体100重量部に対して、0.1~80重量部、好ましくは、0.3~60重量部、更に好ましくは0.5~50重量部である。
本発明のキャリア物質21が海底有価物質ないし海底有価物質を搭載したカプセル22の沈降を抑制する作用力としては、粘性抵抗、浮力及び有効支持力が挙げられる。この内、浮力及び粘性抵抗は、粘性流動体が担い、有効支持力は、粒状体が担うことになる。流送時には、粘性抵抗が主体となり、停止時には、粘性抵抗の不足分を有効支持力が補うことになる。停止時とは、揚鉱装置稼働中、種々の理由による停止状態となる場合のことである。通常、1時間以内の復帰とするため、有価物質ないし有価物質を搭載したカプセル22は数十m沈降することになるが、この程度の沈降であれば、再度の復帰で大部分の有価物質ないし有価物質を搭載したカプセル22が上昇流に乗ることができる。
続いて、図1~図7を参照して、本実施形態の揚鉱装置11を用いた揚鉱方法につて説明する。
最初に、揚鉱を行う海底34に対して海上33から管路17を設置する設置工程を行う。
海上33の台船12から海底34に向けて、順次管路17を組み立てて沈降させる。その際、管路17の適切な位置に対して、第1リボルバー部28、第1~第4操作部71~74、第1・第2投入部32、82、第2リボルバー部81、および第5操作部85を予め組み込んでおく。また、管路17には、台船12上で分岐管17Aを設置し、分岐管17Aに対して調整槽24とポンプ23を介在させる。組み立てられた管路17内に、予めキャリア物質21を充填し、その状態で管路17を海底34に向けて徐々に沈降させてもよい。或いは、組み立てられた管路17内に、予め海水を充填し、その状態で管路17を海底34に向けて徐々に沈降させ、管路17の完成後に管路17内の海水をキャリア物質21で置換してもよい。これによって、管路17の組立・設置時にキャリア物質21が管路17外に漏洩してしまう危険を防止できる。管路17が完成し、管路17の第1リボルバー部28が海底34付近に到達すれば、管路17の設置が完了する。
海底34で使用する重機、第1制御部42の電源回路に接続される電源などは、台船12からロープなどを用いて海底34の所望の場所に向けて投下する。
続いて、ポンプ23を駆動して管路17内でキャリア物質21を循環させる。また、調整槽24においてキャリア物質21の調整を開始して、運転中の管路17に対して適宜に新たに調整したキャリア物質21を注ぎ足すようにする。これによって、キャリア物質21の粘度がある一定の範囲内になるように濃度あるいは配合を調整する。
続いて、海上33での不要物質18の取り込み工程および海底34での不要物質18の廃棄工程について説明する。
カプセル22は、一対の蓋体27が閉塞位置S1になった状態で台船12上に保管されている。カプセル22の内部には、まだ何も収納されておらず、内部は空気で満たされている。図4に示すように、第2制御部86は、第5操作部85を駆動して、内部が空のカプセル22を把持して持ち上げる。第2制御部86は、第5操作部85を駆動して、第5操作部85の補助アーム85Bによってカプセル22の蓋体27を押し込んで、カプセル22の一方の蓋体27を閉塞位置S1から開放位置S2に移動させる。このとき、図7に示すように、補助アーム85Bが蓋体27をカプセル22の内部に向けて押し込むことで、固定用軸部104がラッチ軸部107を奥側に押し込んで、ラッチ103(プッシュラッチ)が固定用軸部104を開放する。これによって、ばね102の作用で蓋体27が開放位置S2に移動する。
さらに、第2制御部86は、第5操作部85を駆動して、第2投入部82の下方に蓋体27を開放位置S2にしたカプセル22の開口部52を位置させる。このとき、カプセル22は、その長手方向Lを上下方向に沿わせた姿勢で第5操作部85に把持される。第2制御部86は、第2投入部82の第2シャッター弁96を駆動して、第2シャッター弁96を第3状態から第4状態に移動させる。これによって、第2投入部82からカプセル22内に不要物質18を投入する。これと同時に、カプセル22内の空気が大気中に放出される。所定時間経過後、第2制御部86は、第2シャッター弁96を駆動して、第4状態から第3状態に移動させる。第2制御部86は、第5操作部85の補助アーム85Bを駆動して、カプセル22の一方の蓋体27を開放位置S2から閉塞位置S1に移動させる。
なお、カプセル22内に不要物質18を投入すると、第2投入部本体95から不要物質18が減少することになるが、図1に示すように、第2制御部86は、台船12上に設置した第2重機を一定の時間間隔で作動させて、第2投入部本体95内に不要物質18を補充する。
第2制御部86は、第5操作部85を駆動して、開口92を介して第2リボルバー部81内にカプセル22を収納する。このとき、カプセル22は、突起壁付き回転体88に設けられた図示しない台座に対して載置されてもよい。第2制御部86は、第2リボルバー部81の突起壁付き回転体88を回転させ、カプセル22を下降管連結部35Aと上昇管連結部36Aとに連通した位置まで移動させる。
カプセル22(ケーシング87内の密封室)が下降管連結部35Aと上昇管連結部36Aとに連通した位置まで移動すると、キャリア物質21の流れに乗ってカプセル22が第2連結管37内を下降管35に向けて圧送される。
下降管35に至ったカプセル22は、下降管35の下端部35Bに位置する第1リボルバー部28に向けて送られる。カプセル22は、第1リボルバー部28のチャンバー55内に収納される。その際、第1操作部71は、カプセル22を押し込んだり或いは把持したりして、チャンバー55内に対するカプセル22の移動を補助してもよい。このとき、下降管35の下端部35Bと連通しているチャンバー55は、第1位置P1にあり、カプセル22を受容可能な位置にある。
もし、第1リボルバー部28の第1面56付近でカプセル22の詰まりを生じ、第1センサ44又は第1カメラ46でカプセル22の詰まりを検出した場合には、第1制御部42は、第1操作部71を作動させて、詰まりを適宜に解消する。リボルバー部本体53は、係合部58を介してチャンバー55内に収められたカプセル22と係合できる。
一方、キャリア物質21は、図2に示す第1連結管25を介して下降管35の下端部35Bから上昇管36の下端部36Bにまで送られる。
第1リボルバー部28のチャンバー55内に正しくカプセル22が収納されると、第1センサ44によってそのことが感知される。第1制御部42は、第1センサ44を介して、第1リボルバー部28のチャンバー55内に正しくカプセル22が収納されたことを感知した後に、第1リボルバー部28を第1回転軸54回りに例えば90°回転させる。これによって、チャンバー55は、第2位置P2に移動する。
第2位置P2において、第1制御部42は、第2面57側に設けられた第2操作部72を作動させて、カプセル22の第2面57側の蓋体27を閉塞位置S1から開放位置S2に移動させる。このとき、図7に示すように、第2操作部72の指部分75が蓋体27をカプセル22の内部に向けて押し込むことで、固定用軸部104がラッチ軸部107を奥側に押し込んで、ラッチ103(プッシュラッチ)が固定用軸部104を開放して、蓋体27が開放位置S2に移動する。
蓋体27が開放されたカプセル22の第2面57側から、不要物質18が排出される。不要物質18は、チャンバー55の第2連通口62を介して海底34(処分場)に排出される。これと同時に、周囲の海水がカプセル22内に取り込まれる。その際、第2操作部72は、不要物質18を被らないように、第2連通口62の近傍から退避する。海底34に放出された不要物質18は、重機等で処分場に埋め立てられる。
所定時間経過してカプセル22内から不要物質18の排出が完了した後、第1制御部42は、第2操作部72を作動させてカプセル22の第2面57側の蓋体27を開放位置S2から閉塞位置S1に移動させる。このとき、図7に示すように第2操作部72の指部分75で蓋体27をカプセル22の内側に向けて押し込むことで、固定用軸部104がラッチ軸部107を奥側に押し込んで、固定用軸部104がラッチ103(プッシュラッチ)によって保持される。これによって、蓋体27が閉塞位置S1に保持される。
第1制御部42は、第1リボルバー部28を第1回転軸54回りに例えば90°回転させる。これによって、図3に示すように、チャンバー55は、第3位置P3に移動する。第1制御部42は、第1面56側に設けられた第3操作部73を作動させて、第1面56側の蓋体27を閉塞位置S1から開放位置S2に移動させる。このとき、図7に示すように、第3操作部73の指部分75が蓋体27をカプセル22の内部に向けて押し込むことで、固定用軸部104がラッチ軸部107を奥側に押し込んで、ラッチ103(プッシュラッチ)が固定用軸部104を開放して、ばね102の作用で蓋体27が開放位置S2に移動する。
第1制御部42は、第1投入部32の第1シャッター弁48を作動させて第1状態から第2状態に移動させる。これによって、カプセル22内に対して海底物質13を投入する。これと同時に、カプセル22内に取り込まれていた海水を周囲に放出する。所定時間経過後、第1制御部42は、第1シャッター弁48を作動させて第2状態から第1状態に移動させる。さらに第1制御部42は、第3操作部73を作動させて、第1面56側の蓋体27を開放位置S2から閉塞位置S1に移動させる。このとき、図7に示すように、第3操作部73の指部分75が蓋体27をカプセル22の内部に向けて押し込むことで、固定用軸部104がラッチ軸部107を奥側に押し込む。これによって、ラッチ103(プッシュラッチ)が固定用軸部104を保持して、蓋体27を閉塞位置S1に保持する。
なお、カプセル22内に海底物質13を投入すると、第1投入部本体47から海底物質13が減少することになるが、図1に示すように、第1制御部42は、海底34に設置した重機を一定の時間間隔で作動させて、あるいは揚鉱装置11から独立した重機を稼働させて第1投入部本体47内に海底物質13を補充する。
第1制御部42は、第1リボルバー部28を第1回転軸54回りに例えば90°回転させる。これによって、図3に示すように、チャンバー55は、第4位置P4に移動する。第1制御部42は、第2面57側の第4操作部74を作動させて、第4操作部74の指部分75によって、例えば、カプセル22の蓋体27の支軸101付近を押し込むようにする。このように、第4操作部74で蓋体27の支軸101付近を押し込むことで、蓋体27を誤って開放位置S2にすることなく、カプセル22をチャンバー55から押し出すことができる。これによって、カプセル22は、チャンバー55内から上昇管36に向けて放出される。
上昇管36に至ったカプセル22は、海上33の第2連結管37に至るように圧送される。第2連結管37に至ったカプセル22は、第2リボルバー部81の上昇管連結部36Aからケーシング87内に投入される。第2制御部86の制御によって第2リボルバー部81の突起壁付き回転体88が回転することで、カプセル22が開口92にまで移動される。図1、図4に示すように、第2制御部86は、第5操作部85を作動させて、開口92で大気中に露出されたカプセル22を把持する。第5操作部85は、カプセル22の長手方向Lを上下方向に沿うように把持する。その状態で、図4に示すように、第2制御部86は、さらに、第5操作部85の補助アーム85Bを作動させて、カプセル22の下側に位置する蓋体27を閉塞位置S1から開放位置S2に移動させる。このとき、図7に示すように補助アーム85Bが蓋体27をカプセル22の内部に向けて押し込むことで、固定用軸部104がラッチ軸部107を奥側に押し込んで、ラッチ103(プッシュラッチ)が固定用軸部104を開放する。これによって、ばね102の作用で蓋体27が開放位置S2に移動する。
こうして、蓋体27の内部から台船12上の所定の位置に海底物質13が放出される。これと同時にカプセル22内に周囲の空気が取り込まれる。所定時間経過後、第2制御部86は、第5操作部85を駆動して、第2投入部82の下方に、蓋体27を開放位置S2にした状態のカプセル22の開口部52を位置させる。これ以後、上記「海上33での不要物質18の取り込み工程および海底34での不要物質18の廃棄工程」と同様に、第2投入部82からカプセル22内に不要物質18の投入を受ける。
台船12上において、海底物質13から有価物質14を選別する。有価物質14は、輸送船15で輸送される。海底物質13から有価物質14を選別した後の残滓である不要物質18は、上記で説明したようにカプセル22によって海底34に向けて圧送される。
これ以後は、上記した「海上33での不要物質18の取り込み工程および海底34での不要物質18の廃棄工程」の繰り返しである。
本実施形態によれば、以下のことがいえる。揚鉱装置11は、海上33より海底34に達する下降管35と、海底34から海上33に達する上昇管36と、下降管35の下端部35Bと上昇管36の下端部36Bとを連結する第1連結管25と、を有する管路17と、管路17内に充填されるとともに下降管35の上端から上昇管36の上端に至るまで管路17内を送られるキャリア物質21と、キャリア物質21中に混入され内部に海底物質13又は不要物質18を収納可能なカプセル22であって、カプセル本体51と、カプセル本体51の長手方向Lの両端部に設けられ海底物質13又は不要物質18を出し入れ可能な一対の開口部52と、一対の開口部52を閉塞したり開放したりするようにカプセル本体51に対して移動可能な一対の蓋体27と、を有するカプセル22と、下降管35の下端部35Bと上昇管36の下端部36Bとに跨って設けられ、第1回転軸54回りに回転可能な第1リボルバー部28であって、円柱形のリボルバー部本体53と、リボルバー部本体53を貫通するように設けられる第1回転軸54と、第1回転軸54の周囲でリボルバー部本体53を上下方向に貫通し且つカプセル22を受容するように設けられる複数のチャンバー55と、を有する第1リボルバー部28と、を備え、複数のチャンバー55のそれぞれは、下降管35からカプセル22を受容する第1位置P1と、下降管35から受容したカプセル22から不要物質18を排出する第2位置P2と、不要物質18が排出されたカプセル22に海底物質13を投入する第3位置P3と、上昇管36に向けて海底物質13が投入されたカプセル22を放出する第4位置P4と、の間で第1リボルバー部28の回転に伴い移動可能である。
揚鉱方法は、海上33より海底34に達する下降管35と、海底34から海上33に達する上昇管36と、下降管35の下端部35Bと上昇管36の下端部36Bとを連結する第1連結管25と、を有する管路17と、管路17内に充填されるキャリア物質21と、キャリア物質21中に混入され内部に海底物質13又は不要物質18を収納可能なカプセル22であって、カプセル本体51と、カプセル本体51の長手方向Lの両端部に設けられ海底物質13又は不要物質18を出し入れ可能な一対の開口部52と、一対の開口部52を閉塞したり開放したりするようにカプセル本体51に対して移動可能な一対の蓋体27と、を有するカプセル22と、下降管35の下端部35Bと上昇管36の下端部36Bとに跨って設けられ、第1回転軸54回りに回転可能な第1リボルバー部28であって、円柱形のリボルバー部本体53と、リボルバー部本体53を貫通するように設けられる第1回転軸54と、第1回転軸54の周囲で前記リボルバー部本体53を上下方向に貫通し且つカプセル22を受容するように設けられる複数のチャンバー55と、を有する第1リボルバー部28と、を備える揚鉱装置11を用いる。揚鋼方法は、キャリア物質21を下降管35の上端から第1連結管25を経由して上昇管36の上端に至るまで送り、第1リボルバー部28の回転に伴い複数のチャンバー55のそれぞれを、第1位置P1と、第2位置P2と、第3位置P3と、第4位置P4と、の間で移動させ、第1位置P1において下降管35からカプセル22を受容し、第2位置P2において下降管35から受容したカプセル22から不要物質18を放出し、第3位置P3において不要物質18が排出されたカプセル22に海底物質13を投入し、第4位置P4において上昇管36に向けて海底物質13が投入されたカプセル22を放出する。
これらの構成によれば、カプセル22を介して海底物質13の回収を行うことができるため、海上33におけるキャリア物質21と海底物質13の分離を簡単に行うことができる。また、管路17の内壁の摩耗を少なくして、揚鉱装置11の信頼性を向上できる。また、海底物質13の管路17内への取り込み時に多量の海水を取り込んでしまうことを防止できる。これによって、海底物質13の取り込み時にキャリア物質21が海水によって薄められることが揚鉱条件を一定にして輸送効率を高めることができる。さらに、海底34付近においてカプセル22から不要物質18を放出することで不要物質18を適切に処分できるため、海洋汚染の問題を生じることを極力防止できる。また、第1リボルバー部28を用いているために、管路17の各位置(不要物質18を放出する放出部の位置、海底物質13を投入する投入部の位置)において個別にカプセル22を位置決めする必要がなく、各位置における位置決め部を省略して管路17の構造を簡略化できる。また、チャンバー55を第1~第4位置P1~P4に移動させることで、カプセル22内から不要物質18を排出する作業と、カプセル22内に海底物質13を投入する作業と、の間で移動距離を最小限にして、それらの作業を効率良く行うことができる。
この場合、リボルバー部本体53は、下降管35および上昇管36と対向する第1面56と、第1面56とは反対側の第2面57と、カプセル22と係合してカプセル22がチャンバー55よりも下側に脱落することを阻止可能な係合部58と、を有する。
この構成によれば、係合部58によってカプセル22がチャンバー55よりも下側に脱落することを阻止できる。これによって、カプセル22が管路17に復帰できなくなる不具合を生じることを防止できる。
揚鉱装置11は、第1位置P1に対応する位置に設けられる第1操作部71であって、下降管35から供給されるカプセル22のチャンバー55内への移動を補助する第1操作部71を有する。
この構成によれば、第1操作部71によって、下降管35からチャンバー55内へのカプセル22の移動を円滑にすることができる。また、第1リボルバー部28の付近でカプセル22の詰まりを生じた場合でも、第1操作部71によって詰まりを解消することができる。
揚鉱装置11は、第2位置P2に対応する位置で第2面57に対向して設けられる第2操作部72であって、下降管35からチャンバー55内に受容されたカプセル22の一対の蓋体27のうち、第2面57側の蓋体27を開口部52を開放する位置に移動させ、カプセル22内の不要物質18を管路17外に放出させる第2操作部72を有する。
この構成によれば、第2操作部72によってカプセル22内からの不要物質18の放出を円滑に行うことができる。
揚鉱装置11は、第3位置P3に対応する位置で第1面56に対向して設けられる第3操作部73であって、チャンバー55内に受容されたカプセル22の一対の蓋体27のうち、第1面56側の蓋体27を開口部52を開放する位置に移動させ、カプセル22内に海底物質13の投入を受けられるようにする第3操作部73を有する。
この構成によれば、第3操作部73によって、カプセル22内への海底物質13の投入を円滑にすることができる。
揚鉱装置11は、第4位置P4に対応する位置に設けられる第4操作部74であって、チャンバー55内のカプセル22の上昇管36内への移動を補助する第4操作部74を有する。
この構成によれば、第4操作部74によって、チャンバー55内から上昇管36へのカプセル22の移動を円滑にすることができる。
管路17は、上昇管36の上端部と下降管35の上端部とを連結する第2連結管37を有し、キャリア物質21は、第2連結管37内を上昇管36の上端部から下降管35の上端部まで送られる。
この構成によれば、キャリア物質21を循環させて繰り返し使用することができ、海底物質13の揚鉱に要するコストを低減できる。
第1連結管25の直径は、カプセル22の直径よりも小さくすることができる。この構成によれば、カプセル22がリボルバー部28を経由せずに、第1連結管25を経由して下降管35から上昇管36に移動してしまう不具合を生じることを防止できる。
続いて、本実施形態の揚鉱装置11に含まれるカプセル22の変形例について説明する。以下の変形例では、主として上記実施形態と異なる部分について説明し、上記実施形態と共通する部分については説明を省略する。
図8に第1変形例のカプセル22を示す。第1変形例のカプセル22は、砲弾形であり、一方の蓋体27が半球形であり、他方の蓋体27が上記実施形態と同じ円盤形である。
本変形例では、管路17内で流れる間に、カプセル22の前後位置が反転してしまわないように、管路17の内径をカプセル22の直径よりも若干大きい寸法で構成し、移動中のカプセル22の前後位置の反転を防止するようにしてもよい。上記以外のカプセル22の構造は、上記実施形態と同様である。
本変形例によれば、蓋体27の一方を半球形としているため、カプセル本体51の前側に角部を設けない構造にできる。これによって、チャンバー55内へのカプセル22の移動を円滑にして、第1リボルバー部28に対するカプセル22の詰まりを生じる可能性を低減できる。また、管路17の狭窄部に引っ掛かり難い構造のカプセル22を実現できる。さらに、カプセル22の容積をできるだけ大きく確保して、輸送物(海底物質13や不要物質18)の搭載量を極力増やすことができる。
図9に第2変形例のカプセル22を示す。第2変形例のカプセル22は、長手方向Lに関する両端部が半球形をなした円柱形をなしている。すなわち、本変形例において、一対の蓋体27は、いずれも半球形である。上記以外のカプセル22の構造は、上記実施形態と同様である。
本変形例によれば、一対の蓋体27のいずれも半球形としているため、チャンバー55内へのカプセル22の移動を円滑にして、第1リボルバー部28に対するカプセル22の詰まりを生じる可能性を低減できる。また、管路17の狭窄部に引っ掛かり難い構造のカプセル22を実現できる。さらに、カプセル22内部の容積をできるだけ大きく確保して揚鉱効率を向上できる。輸送物(海底物質13や不要物質18)の搭載量を極力増やすことができる。
図10に第3変形例のカプセル22を示す。第3変形例のカプセル22は、多角柱形をなしている。図10に示す例では、六角柱をなしているが、例えば、五角柱形でもよいし、八角以上の角柱形であってもよい。一対の蓋体27は、例えば、六角形の平板状に形成されている。
本変形例によればカプセル22が多角柱形をなしているため、頂点の数を増やすことでカプセル22の角部の角度を鈍化することができる。これによって、チャンバー55内へのカプセル22の移動を円滑にして、第1リボルバー部28に対するカプセル22の詰まりを生じる可能性を低減できる。また、管路17の狭窄部に引っ掛かり難い構造のカプセル22を実現できる。さらに、蓋体27の構造を単純な平面形状にでき、カプセル22の製造コストを低減できるとともに、カプセル22の密閉性を向上できる。
続いて、図11を参照して、本実施形態の揚鉱装置11に含まれる第1リボルバー部28の変形例(第4変形例)について説明する。以下の変形例では、主として上記実施形態と異なる部分について説明し、上記実施形態と共通する部分については説明を省略する。
図11に示すように第1リボルバー部28は、円柱形のリボルバー部本体53と、リボルバー部本体53を貫通するように設けられる第1回転軸54と、第1回転軸54の周囲でリボルバー部本体53を上下方向に貫通する複数のチャンバー55と、リボルバー部本体53を回転させる図示しないモータと、を有する。複数のチャンバー55のそれぞれは、カプセル22を内側に受容できるように、カプセル22の直径よりも若干大きい内径で中空の円筒形に形成される。本実施形態において複数のチャンバー55は、3個で構成されている。
リボルバー部本体53は、下降管35および上昇管36と液密に接続され且つ下降管35および上昇管36と対向する第1面56と、第1面56とは反対側の第2面57と、第2面57の近傍に設けられカプセル22と係合可能な係合部58と、を有する。係合部58は、チャンバー55の内面からチャンバー55の中心に向けて突出するように環状に形成されている。チャンバー55は、第1面56と連通するように設けられた第1連通口61と、係合部58の内側で第2面57と連通するように設けられた第2連通口62と、を有する。第2連結管62の内径は、カプセル22の直径よりも小さくなっている。
図11に示すように、チャンバー55は、第1リボルバー部28の回転によって、第1位置P1と、第1位置P1から例えば反時計回り方向に120°回転した第2位置P2と、第2位置P2から例えば反時計回り方向に120°回転した第3位置P3と、の間で回転できる。第3位置P3から例えば反時計回り方向に120°回転したチャンバー55は、再び第1位置P1に戻ることができる。
第1位置P1において、チャンバー55は、下降管35の下端部35Bと連通して、下降管35から降下するカプセル22を受容することができる。第2位置P2において、チャンバー55内のカプセル22は、内部の不要物質18を排出することができる。さらに本変形例では、第2位置P2において、チャンバー55内のカプセル22は、不要物質18を排出して空になった内部に対して海底物質13を受容することができる。第3位置P3において、チャンバー55は、上昇管36の下端部36Bと連通し、上昇管36に向けてカプセル22を放出することができる。
図11に示すように、揚鉱装置11は、第1位置P1に対応する位置に設けられる第1操作部71と、第2位置P2に対応する位置に設けられる第2操作部72と、第2位置P2に対応する位置に設けられる図示しない補助操作部と、第3位置P3に対応する位置に設けられる第3操作部73と、第1~第3操作部71~73を制御するとともに第1リボルバー部28の回転を制御する第1制御部42と、を備える。第1~第3操作部71~73および補助操作部のそれぞれは、例えば、海上33の台船12ないし海底34に設置された大容量バッテリ等又は発電機等の電源から第1制御部42の電源回路を経て、電力供給を受けて動作可能なロボットで構成される。
第1~第3操作部71~73、および補助操作部のそれぞれは、例えば、一般的なロボットアームで構成され、例えば、複数の関節を含む図示しない腕部分と、腕部分の先端に設けられた指部分75と、腕部分の各関節を回動させるための図示しない複数のモータと、を含む。第1~第3操作部71~73および補助操作部の構造は、互いに略同一である。第1~第3操作部71~73および補助操作部のそれぞれは、カプセル22を視認するためのカメラを有していてもよい。
第1操作部71および第2操作部72は、上記実施形態と同様に構成されている。補助操作部は、上記実施形態の第3操作部73と同様の構造を有しているが、設置される場所が第3位置P3に対応する位置ではなく、第2位置P2に対応する位置に設けられている。補助操作部は、例えば、第1リボルバー部28の上側で第1面56に対向して設けられ、第2位置P3においてカプセル22の第1面56側の蓋体27を閉塞位置S1から開放位置S2に移動させることができる。これによって、第2位置P3において不要物質18を排出して空になったカプセル22に対して、同じ第2位置P3において海底物質13の投入を受けることができる。
補助操作部は、カプセル22への海底物質13の投入後に再び第1面56側の蓋体27を開放位置S2から閉塞位置S1に移動させることもできる。補助操作部は、例えば、上下方向に関して移動可能であるとともに、第1リボルバー部28の半径方向に関しても移動可能である。
第3操作部73は、上記実施形態の第4操作部74と同様に構成されている。なお、第1~第3操作部71~73および補助操作部のそれぞれは、ロボットアームで構成される場合に限られず、それ以外の構造・機構によって実現されていてもよいことは上記実施形態と同様である。
続いて、本変形例の揚鉱装置11を用いた揚鉱方法について説明する。
揚鉱を行う海底34に対して海上33から管路17を設置する設置工程については上記実施形態と同様である。
続いて、ポンプ23を駆動して管路17内でキャリア物質21を循環させる。また、調整槽24においてキャリア物質21の調整を開始して、運転中の管路17に対して適宜に新たに調整したキャリア物質21を注ぎ足すようにする。これによって、キャリア物質21の粘度がある一定の範囲内になるように濃度あるいは配合を調整する。
続いて、海上33での不要物質18の取り込み工程および海底34での不要物質18の廃棄工程について説明する。カプセル22内への不要物質18の取り込み工程については、上記実施形態と同様である。
不要物質18を取り込んだカプセル22は下降管35に向けて圧送される。下降管35に至ったカプセル22は、下降管35の下端部35Bに位置する第1リボルバー部28に向けて送られる。カプセル22は、第1リボルバー部28のチャンバー55内に投入される。その際、第1操作部71は、カプセル22を押し込んだり或いは把持したりして、チャンバー55内に対するカプセル22の移動を補助してもよい。このとき、下降管35の下端部35Bと連通しているチャンバー55は、第1位置P1にあり、カプセル22を受容可能な位置にある。
もし、第1リボルバー部28の第1面56付近でカプセル22の詰まりを生じ、第1センサ44又は第1カメラ46でカプセル22の詰まりを検出した場合には、第1制御部42は、第1操作部71を作動させて、詰まりを適宜に解消する。リボルバー部本体53は、係合部58を介してチャンバー55内に収められたカプセル22と係合できる。
一方、キャリア物質21は、第1連結管25を介して下降管35の下端部35Bから上昇管36の下端部36Bにまで送られる。
第1リボルバー部28のチャンバー55内に正しくカプセル22が投入されると、第1センサ44によってそのことが感知される。第1制御部42は、第1センサ44を介して、第1リボルバー部28のチャンバー55内に正しくカプセル22が投入されたことを感知した後に、第1リボルバー部28を第1回転軸54回りに例えば120°回転させる。これによって、図11に示すように、チャンバー55は、第2位置P2に移動する。
第2位置P2において、第1制御部42は、第2面57側に設けられた第2操作部72を作動させて、カプセル22の第2面57側の蓋体27を閉塞位置S1から開放位置S2に移動させる。このとき、図7に示すように、第2操作部72の指部分75が蓋体27をカプセル22の内部に向けて押し込むことで、固定用軸部104がラッチ軸部107を奥側に押し込んで、ラッチ103(プッシュラッチ)が固定用軸部104を開放して、蓋体27が開放位置S2に移動する。
蓋体27が開放されたカプセル22の第2面57側から、不要物質18が排出される。不要物質18は、チャンバー55の第2連通口62を介して海底34(処分場)に排出される。これと同時に、周囲の海水がカプセル22内に取り込まれる。その際、第2操作部72は、不要物質18を被らないように、第2連通口62の近傍から退避する。海底34に放出された不要物質18は、重機等で処分場に埋め立てられる。
所定時間経過してカプセル22内から不要物質18の排出が完了した後、第1制御部42は、第2操作部72を作動させてカプセル22の第2面57側の蓋体27を開放位置S2から閉塞位置S1に移動させる。このとき、図7に示すように、第2操作部72の指部分75で蓋体27をカプセル22の内側に向けて押し込むことで、固定用軸部104がラッチ軸部107を奥側に押し込んで、固定用軸部104がラッチ103(プッシュラッチ)によって保持される。これによって、蓋体27が閉塞位置S1に保持される。
さらに、第1制御部42は、第1面56側に設けられた補助操作部を作動させて、第1面56側の蓋体27を閉塞位置S1から開放位置S2に移動させる。このとき、図7に示すように、補助操作部の指部分75が蓋体27をカプセル22の内部に向けて押し込むことで、固定用軸部104がラッチ軸部107を奥側に押し込んで、ラッチ103(プッシュラッチ)が固定用軸部104を開放して、ばね102の作用で蓋体27が開放位置S2に移動する。
第1制御部42は、第1投入部32の第1シャッター弁48を作動させて第1状態から第2状態に移動させる。これによって、カプセル22内に対して海底物質13を投入する。これと同時に、カプセル22内に取り込まれていた海水を周囲に放出する。所定時間経過後、第1制御部42は、第1シャッター弁48を作動させて第2状態から第1状態に移動させる。さらに第1制御部42は、補助操作部を作動させて、第1面56側の蓋体27を開放位置S2から閉塞位置S1に移動させる。このとき、図7に示すように、補助操作部の指部分75が蓋体27をカプセル22の内部に向けて押し込むことで、固定用軸部104がラッチ軸部107を奥側に押し込む。これによって、ラッチ103(プッシュラッチ)が固定用軸部104を保持して、蓋体27を閉塞位置S1に保持する。
第1制御部42は、第1リボルバー部28を第1回転軸54回りに例えば120°回転させる。これによって、図11に示すように、チャンバー55は、第3位置P3に移動する。第1制御部42は、第2面57側の第3操作部73を作動させて、第3操作部73の指部分75によって、例えば、カプセル22の蓋体27の支軸101付近を押し込むようにする。このように、第3操作部73で蓋体27の支軸101付近を押し込むことで、蓋体27を誤って開放位置S2にすることなく、カプセル22をチャンバー55から押し出すことができる。これによって、カプセル22は、チャンバー55内から上昇管36に向けて放出される。
上昇管36に至ったカプセル22は、海上33の第2連結管37に至るように圧送される。それ以後、台船12上でカプセル22から海底物質13を放出する工程については、上記実施形態と同様である。
本変形例によれば、以下のことがいえる。揚鉱装置11は、海上33より海底34に達する下降管35と、海底34から海上33に達する上昇管36と、下降管35の下端部35Bと上昇管36の下端部36Bとを連結する第1連結管25と、を有する管路17と、管路17内に充填されるとともに下降管35の上端から第1連結管25を経由して上昇管36の上端に至るまで管路17内を送られるキャリア物質21と、キャリア物質21中に混入され内部に海底物質13又は不要物質18を収納可能なカプセル22であって、カプセル本体51と、カプセル本体51の長手方向Lの両端部に設けられ海底物質13又は不要物質18を出し入れ可能な一対の開口部52と、一対の開口部52を閉塞したり開放したりするようにカプセル本体51に対して移動可能な一対の蓋体27と、を有するカプセル22と、下降管35の下端部35Bと上昇管36の下端部36Bとに跨って設けられ、第1回転軸54回りに回転可能な第1リボルバー部28であって、円柱形のリボルバー部本体53と、リボルバー部本体53を貫通するように設けられる第1回転軸54と、第1回転軸54の周囲でリボルバー部本体53を上下方向に貫通し且つカプセル22を受容するように設けられる複数のチャンバー55と、を有する第1リボルバー部28と、を備え、複数のチャンバー55のそれぞれは、下降管35からカプセル22を受容する第1位置P1と、下降管35から受容したカプセル22から不要物質18を放出した後にカプセル22に海底物質13を投入する第2位置P2と、上昇管36に向けて海底物質13が投入されたカプセル22を放出する第3位置P3と、の間で第1リボルバー部28の回転に伴い移動可能である。
揚鉱方法は、海上33より海底34に達する下降管35と、海底34から海上33に達する上昇管36と、下降管35の下端部35Bと上昇管36の下端部36Bとを連結する第1連結管25と、を有する管路17と、管路17内に充填されるキャリア物質21と、キャリア物質21中に混入され内部に海底物質13又は不要物質18を収納可能なカプセル22であって、カプセル本体51と、カプセル本体51の長手方向Lの両端部に設けられ海底物質13又は不要物質18を出し入れ可能な一対の開口部52と、一対の開口部52を閉塞したり開放したりするようにカプセル本体51に対して移動可能な一対の蓋体27と、を有するカプセル22と、下降管35の下端部35Bと上昇管36の下端部36Bとに跨って設けられ、第1回転軸54回りに回転可能な第1リボルバー部28であって、円柱形のリボルバー部本体53と、リボルバー部本体53を貫通するように設けられる第1回転軸54と、第1回転軸54の周囲でリボルバー部本体53を上下方向に貫通し且つカプセル22を受容するように設けられる複数のチャンバー55と、を有する第1リボルバー部28と、を備える揚鉱装置11を用いる揚鋼方法であって、キャリア物質21を下降管35の上端から第1連結管25を経由して上昇管36の上端に至るまで送り、第1リボルバー部28の回転に伴い複数のチャンバー55のそれぞれを、第1位置P1と、第2位置P2と、第3位置P3と、の間で移動させ、第1位置P1において下降管35からカプセル22を受容し、第2位置P2において下降管か35ら受容したカプセル22から不要物質18を放出した後に海底物質13を投入し、第3位置P3において上昇管36に向けて海底物質13が投入されたカプセル22を放出する。
これらの構成によれば、上記実施形態に比して、第2位置P2において不要物質18の排出と海底物質13の投入の両方を実施できるため、第1リボルバー部28の回転プロセスを減らして、作業効率を向上することができる。
上記した実施形態は、種々の置き換えや変形を加えて実施できる。例えば、カプセル22の蓋体27は、いずれもカプセル22に対して外側に開くような構造としているが、蓋体27をカプセル22の内側に回動させることで、海底物質13や不要物質18をカプセル22から出し入れしてもよい。特に、海底物質13を投入する側の蓋体27は、蓋体27をカプセル22の内側に回動させ、それによって、カプセル22内に海底物質13を投入する構造としてもよい。その他、上記実施形態および上記変形例のいずれか同士を適宜に組み合わせて発明を構成することも当然にできる。
11 揚鉱装置
13 海底物質
14 有価物質
17 管路
18 不要物質
21 キャリア物質
22 カプセル
25 第1連結管
27 蓋体
S1 閉塞位置
S2 開放位置
28 第1リボルバー部
33 海上
34 海底
35 下降管
36 上昇管
37 第2連結管
52 開口部
54 第1回転軸
55 チャンバー
56 第1面
57 第2面
58 係合部
P1 第1位置
P2 第2位置
P3 第3位置
P4 第4位置
71 第1操作部
72 第2操作部
73 第3操作部
74 第4操作部
L 長手方向

Claims (11)

  1. 海上より海底に達する下降管と、前記海底から前記海上に達する上昇管と、前記下降管の下端部と前記上昇管の下端部とを連結する第1連結管と、を有する管路と、
    前記管路内に充填されるとともに前記下降管の上端から前記第1連結管を経由して前記上昇管の上端に至るまで前記管路内を送られるキャリア物質と、
    前記キャリア物質中に混入され内部に海底物質又は不要物質を収納可能なカプセルであって、カプセル本体と、前記カプセル本体の長手方向の両端部に設けられ前記海底物質又は前記不要物質を出し入れ可能な一対の開口部と、前記一対の開口部を閉塞したり開放したりするように前記カプセル本体に対して移動可能な一対の蓋体と、を有するカプセルと、
    前記下降管の下端部と前記上昇管の下端部とに跨って設けられ、第1回転軸回りに回転可能な第1リボルバー部であって、円柱形のリボルバー部本体と、前記リボルバー部本体を貫通するように設けられる前記第1回転軸と、前記第1回転軸の周囲で前記リボルバー部本体を上下方向に貫通し且つ前記カプセルを受容するように設けられる複数のチャンバーと、を有する第1リボルバー部と、
    を備え、
    前記複数のチャンバーのそれぞれは、前記下降管から前記カプセルを受容する第1位置と、前記下降管から受容した前記カプセルから前記不要物質を放出する第2位置と、前記不要物質が排出された前記カプセルに前記海底物質を投入する第3位置と、前記上昇管に向けて前記海底物質が投入された前記カプセルを放出する第4位置と、の間で前記第1リボルバー部の回転に伴い移動可能である揚鉱装置。
  2. 前記リボルバー部本体は、前記下降管および前記上昇管と対向する第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、前記カプセルと係合して前記カプセルが前記チャンバーよりも下側に脱落することを阻止可能な係合部と、を有する請求項1に記載の揚鉱装置。
  3. 前記第1位置に対応する位置に設けられる第1操作部であって、前記下降管から供給される前記カプセルの前記チャンバー内への移動を補助する第1操作部を有する請求項1に記載の揚鉱装置。
  4. 前記第2位置に対応する位置で前記第2面に対向して設けられる第2操作部であって、前記下降管から前記チャンバー内に受容された前記カプセルの一対の蓋体のうち、前記第2面側の蓋体を前記開口部を開放する位置に移動させ、前記カプセル内の前記不要物質を前記管路外に放出させる第2操作部を有する請求項1に記載の揚鉱装置。
  5. 前記第3位置に対応する位置で前記第1面に対向して設けられる第3操作部であって、前記チャンバー内に受容された前記カプセルの一対の蓋体のうち、前記第1面側の蓋体を前記開口部を開放する位置に移動させ、前記カプセル内に前記海底物質の投入を受けられるようにする第3操作部を有する請求項1に記載の揚鉱装置。
  6. 前記第4位置に対応する位置に設けられる第4操作部であって、前記チャンバー内の前記カプセルの前記上昇管内への移動を補助する第4操作部を有する請求項1に記載の揚鉱装置。
  7. 前記管路は、前記上昇管の上端部と前記下降管の上端部とを連結する第2連結管を有し、
    前記キャリア物質は、前記第2連結管内を前記上昇管の上端部から前記下降管の上端部まで送られる請求項1に記載の揚鉱装置。
  8. 海上より海底に達する下降管と、前記海底から前記海上に達する上昇管と、前記下降管の下端部と前記上昇管の下端部とを連結する第1連結管と、を有する管路と、
    前記管路内に充填されるキャリア物質と、
    前記キャリア物質中に混入され内部に海底物質又は不要物質を収納可能なカプセルであって、カプセル本体と、前記カプセル本体の長手方向の両端部に設けられ前記海底物質又は前記不要物質を出し入れ可能な一対の開口部と、前記一対の開口部を閉塞したり開放したりするように前記カプセル本体に対して移動可能な一対の蓋体と、を有するカプセルと、
    前記下降管の下端部と前記上昇管の下端部とに跨って設けられ、第1回転軸回りに回転可能な第1リボルバー部であって、円柱形のリボルバー部本体と、前記リボルバー部本体を貫通するように設けられる前記第1回転軸と、前記第1回転軸の周囲で前記リボルバー部本体を上下方向に貫通し且つ前記カプセルを受容するように設けられる複数のチャンバーと、を有する第1リボルバー部と、
    を備える揚鉱装置を用いる揚鋼方法であって、
    前記キャリア物質を前記下降管の上端から前記第1連結管を経由して前記上昇管の上端に至るまで送り、
    前記第1リボルバー部の回転に伴い前記複数のチャンバーのそれぞれを、第1位置と、第2位置と、第3位置と、第4位置と、の間で移動させ、
    前記第1位置において前記下降管から前記カプセルを受容し、
    前記第2位置において前記下降管から受容した前記カプセルから前記不要物質を放出し、
    前記第3位置において前記不要物質が排出された前記カプセルに前記海底物質を投入し、
    前記第4位置において前記上昇管に向けて前記海底物質が投入された前記カプセルを放出する揚鉱方法。
  9. 前記管路は、前記上昇管の上端部と前記下降管の上端部とを連結する第2連結管を有し、
    前記キャリア物質は、前記第2連結管内を前記上昇管の上端部から前記下降管の上端部まで送られる請求項8に記載の揚鉱方法。
  10. 海上より海底に達する下降管と、前記海底から前記海上に達する上昇管と、前記下降管の下端部と前記上昇管の下端部とを連結する第1連結管と、を有する管路と、
    前記管路内に充填されるとともに前記下降管の上端から前記第1連結管を経由して前記上昇管の上端に至るまで前記管路内を送られるキャリア物質と、
    前記キャリア物質中に混入され内部に海底物質又は不要物質を収納可能なカプセルであって、カプセル本体と、前記カプセル本体の長手方向の両端部に設けられ前記海底物質又は前記不要物質を出し入れ可能な一対の開口部と、前記一対の開口部を閉塞したり開放したりするように前記カプセル本体に対して移動可能な一対の蓋体と、を有するカプセルと、
    前記下降管の下端部と前記上昇管の下端部とに跨って設けられ、第1回転軸回りに回転可能な第1リボルバー部であって、円柱形のリボルバー部本体と、前記リボルバー部本体を貫通するように設けられる前記第1回転軸と、前記第1回転軸の周囲で前記リボルバー部本体を上下方向に貫通し且つ前記カプセルを受容するように設けられる複数のチャンバーと、を有する第1リボルバー部と、
    を備え、
    前記複数のチャンバーのそれぞれは、前記下降管から前記カプセルを受容する第1位置と、前記下降管から受容した前記カプセルから前記不要物質を放出した後に前記カプセルに前記海底物質を投入する第2位置と、前記上昇管に向けて前記海底物質が投入された前記カプセルを放出する第3位置と、の間で前記第1リボルバー部の回転に伴い移動可能である揚鉱装置。
  11. 海上より海底に達する下降管と、前記海底から前記海上に達する上昇管と、前記下降管の下端部と前記上昇管の下端部とを連結する第1連結管と、を有する管路と、
    前記管路内に充填されるキャリア物質と、
    前記キャリア物質中に混入され内部に海底物質又は不要物質を収納可能なカプセルであって、カプセル本体と、前記カプセル本体の長手方向の両端部に設けられ前記海底物質又は前記不要物質を出し入れ可能な一対の開口部と、前記一対の開口部を閉塞したり開放したりするように前記カプセル本体に対して移動可能な一対の蓋体と、を有するカプセルと、
    前記下降管の下端部と前記上昇管の下端部とに跨って設けられ、第1回転軸回りに回転可能な第1リボルバー部であって、円柱形のリボルバー部本体と、前記リボルバー部本体を貫通するように設けられる前記第1回転軸と、前記第1回転軸の周囲で前記リボルバー部本体を上下方向に貫通し且つ前記カプセルを受容するように設けられる複数のチャンバーと、を有する第1リボルバー部と、
    を備える揚鉱装置を用いる揚鋼方法であって、
    前記キャリア物質を前記下降管の上端から前記第1連結管を経由して前記上昇管の上端に至るまで送り、
    前記第1リボルバー部の回転に伴い前記複数のチャンバーのそれぞれを、第1位置と、第2位置と、第3位置と、の間で移動させ、
    前記第1位置において前記下降管から前記カプセルを受容し、
    前記第2位置において前記下降管から受容した前記カプセルから前記不要物質を放出した後に前記海底物質を投入し、
    前記第3位置において前記上昇管に向けて前記海底物質が投入された前記カプセルを放出する揚鉱方法。
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