JP2024014797A - ダメージを受けた毛髪の結合密度を高める毛髪トリートメント方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダメージを受けた毛髪の結合密度を高めるケラチン繊維トリートメント方法を提供する。【解決手段】ケラチン性繊維、特にヒトの毛髪の再構築トリートメント方法は、0.1~6%、好ましくは0.5~3%の範囲の重量%のアゼロイルジグリシン酸カリウムを含む組成物を、前記ケラチン性繊維に塗布することを含む。【選択図】なし

Description

本発明は、ダメージを受けた毛髪の結合密度を高めるケラチン繊維トリートメント方法に関する。
ブリーチ(bleaching)、パーマネント染色(permanent dyeing)、パーマネントスタイリング(permanent styling)等の美容的毛髪トリートメントは、毛髪構造にダメージを与えることが多い。上記のトリートメント後、特に繰り返した場合、髪は傷みやすく、くすみやすく、扱いにくくなる。そのため、毛髪の強度と美容的特性を保証するために、タンパク質間の結合密度を最適化し、繊維の品質を維持・向上させる必要がある。
毛髪の構造は、アルファケラチン鎖で構成されている。毛髪の強度は、毛髪繊維の長手方向軸に平行に配向した前記ポリペプチドケラチンヘリックスに基づく。らせん構造は、水素結合、イオン性相互作用、疎水性相互作用、クーロン性相互作用、及びジスルフィド橋のような共有結合によって安定化される。
前記結合の全ての密度が高ければ高いほど、毛髪は強くなる。
毛髪を染めるのは、白髪(grey areas)を隠すためだけでなく、流行に基づいて髪の色を個性的にするためでもある。
髪の色を根本的に変え、望ましい結果を得るためには、多くの場合、毛髪を9段階(nine levels)まで明るくする過硫酸塩やケイ酸塩をベースとするパウダー状又はクリーム状のブリーチ剤や、パーマネント酸化染料を使って、明るくするトリートメントを行う必要がある。
酸化染料はケラチン繊維の自然な色を4レベル(four levels)まで明るくし、毛髪の色を根本的に変え、白髪をカバーすることを可能にする。現在、これらの染料は通常の条件下で4~6週間安定しているため、「パーマネント」染料と呼ばれている。
酸化システムは、「一次中間体(primary intermediates)」とカプラー(couplers)との反応に基づいており、どちらのタイプの分子も無色である。空気又は酸化剤の存在下で、一次染料は、パラ位又はオルト位に、置換若しくは非置換の、ヒドロキシル基又は付加アミノ基を有する一級芳香族アミンである一次染料は、レゾルシノール(resorcinol)、m-アミノフェノール、m-フェニレンジアミン、1-ナフトール及びピリジン等のカプラーと反応する。
こうしてキューティクルで形成された染料分子は、出発一次中間体や拡散性の高いカプラーよりも大きいため、毛髪内部に捕捉されたままとなり、連続した洗髪及び外部薬剤の作用による著しい退色は起こらない。酸化染料もまた、アルカリ化剤の存在を必要とする。アンモニアは、最も一般的に使用されるアルカリ化剤である。
過酸化水素は、主に毛髪のブリーチとパーマネント染色の両方に使用される酸化剤である。市販されている製剤は酸性pH(pH2~3)に安定化されており、完全な酸化効果を得るためには、アルカリ剤(酸化染料又はブリーチパウダー)と混ぜて「活性化」する必要がある。この条件下で、pH9~11の範囲の混合物が生成され、キューティクルが開き、ブリーチ/染色剤が皮質に浸透し、メラニン顆粒を破壊するのに必要なラジカル酸化反応が誘発される。
色の「レベル(level)」又は「トーンの高さ(height of tone)」は、色の深さ、つまり毛髪がどの程度明るいか(light)又は暗いか(dark)を示す。ICC(国際色票)システムは、色の深さを定義するために数字を使用する。前記値は1から11の範囲で、1は最も暗い色合い(darkest shade)(黒)、及び11は最も明るい色合い(lightestshade)(プラチナブロンド(platinum blonde))を示す。
通常のレベル番号と名称は表Aの通り。
Figure 2024014797000001

したがって、「明るくする(lightening)」とは、毛髪皮質のメラニン顆粒の酸化的破壊をもたらす化学的処理によって、暗い(dark)レベルから明るい(light)レベルに変化することと定義される。
また、ストレート(straight)からカーリー(curly)へ、又は、その逆へと、毛髪の形を永久的に変えたいと希望する顧客も多い。前記の結果を得るために、強いアルカリ性の組成物が使用され、場合によっては、高温の熱源(150~230℃)と組み合わされる。使用される製品は、毛髪をカール又はストレートにするための、還元性チオールをベースとした薬剤(例えば、チオグリコール酸アンモニウム又はチオグリコール酸)、又は、この場合にのみ極端にカールした毛髪をストレートにするために使用される、強塩基(例えば、水酸化ナトリウム又は水酸化グアニジン)を含むローションである。パーマネント・ブリーチ/染色、又は、パーマネント・スタイリング・トリートメント(permanent styling treatments)は、毛髪繊維に対してアグレッシブ(aggressive)である。
高いpHレベル及び/又は酸化反応は、毛髪の化学構造に強い影響を与え、また毛髪キューティクルの遊離及び結合脂質含有量を減少させるため、毛髪の表面を、表面電荷がほとんどない疎水性のものから、より親水性が高く、より極性が高く、より負に帯電した表面に変化させる。
したがって、ダメージを受けた毛髪は乾燥し、ブラッシングが難しくなり、切れやすくなり、くすんで光沢がなくなる。
よりアグレッシブな美容的トリートメント中に毛髪繊維の結合を保護するための方法と組成物が記載されている。例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3を参照されたい。
WO2017/091794号 WO2018/191362号 WO2019/198114号
この10年間で、よりアグレッシブなケミカル・トリートメント中に毛髪繊維を保護するためにデザインされた様々な製品が市場に出回るようになっている。前記製品は、2つの組成物からなるキットであり、そのうちの1つは、毛髪を保護するために化粧品のブリーチ/染色/パーマネントスタイリングトリートメントと混合するように設計されており、もう1つは、キューティクルをシール(seal)するためにトリートメントの最後に塗布される。
前記製品の多くは、ポリカルボン酸又はその誘導体、特にリンゴ酸又はマレイン酸をベースとしている。
特許文献2に記載されているように、化粧品トリートメントと混合するように設計されたほぼすべての製品は、ブリーチ/染色/パーマネントスタイリングトリートメントのpH(9~11の間である)を変化させる3~4のpHを有し、そのため、結果を損なう。ブリーチ、染料又はパーマネントスタイリング剤に組成物を加えると、たとえ適合するpHであっても、有効成分が希釈され、相互作用の可能性があり、結果を損なったり、又は、変化させたりする可能性があることに留意すべきである。さらに、2成分キットの使用は顧客にとって高価である。
市販されているパーマネント酸化染料(permanent oxidative dyes)には、染料によって引き起こされる可能性のあるダメージから毛髪を保護するように設計された「事前結合(pre-bonding)」成分を謳うものもある。
また、ブリーチによってダメージを受けた毛髪を補修するために作られた「結合(bonding)」成分を謳う、直接染料(イオン結合によって染料が髪の表面に結合するセミパーマネント(semipermanent)カラーリング組成物)を含むコンディショナーやマスクもある。しかし、前記ワンステップ製品の効能は不満足なものである。
その結果、化学的ダメージから毛髪を保護するだけでなく、染毛/ブリーチ/パーマネントスタイリングトリートメントの性能を何ら妨げることなく、毛髪繊維に沿って1回塗布するだけで、以前のトリートメントによってダメージを受けた毛髪の強度及び美容的特性をワンステップで回復させる単一のトリートメントが必要とされている。
本発明の目的は、毛髪の自然な結合密度を回復させ、コンディションを整え、光沢を残すことができる組成物を提供することである。
図1のチャートは、様々なサンプルから測定された平均変性温度TDを示す。 図2のチャートは、様々なサンプルから測定された平均変性温度TDを示す。
0.1~6重量%、好ましくは0.5~3重量%のアゼログリシン(アゼロイルジグリシン酸カリウム)を含む組成物は、ダメージを受けた毛髪の結合密度を高め、自然な毛髪の値、あるいはそれ以上の値を回復させることが見出されている。
前記組成物は、3~11の範囲のpHを有することができ、ヒトの毛髪以外のケラチン性繊維、例えばペットの毛髪にも塗布することができる。
したがって、本発明の目的は、ダメージを受けた毛髪の結合密度を増加させる方法であって、0.1~6重量%、好ましくは0.5~3重量%のアゼログリシン(アゼロイルジグリシン酸カリウム)を含有する組成物を毛髪に直接塗布することを含む方法である。
本発明に係る方法で使用可能な組成物は、任意に直接染料又は酸化染料を含有することができる;直接染料のみを含有する組成物のpHは3~9、好ましくは3~6の範囲に入るが、酸化染料も含有する組成物のpHは8~11の範囲に入る。
アゼログリシンは、化粧品業界では、皮脂を調節し、肌を明るくし、美白する成分として知られている。アゼログリシンは、皮膚の不均衡(skin imbalances)をコントロールするのに有用な有効成分である(RiganoL. et al.: “Azeloyl-glycine: a new active in skin disequilibrium” Journal ofApplied Cosmetology, International Ediemme, Rome, It, Vol 21, 1 October 2023,pp. 177-188));したがって、前記成分又はその誘導体は、フケや脱毛症などの頭皮の問題に対処するために設計された治療に使用することができる(US2007299137)。したがって、アゼログリシン及びその塩は、脱毛防止剤及び毛髪強化剤としての使用で知られているが、スキンケアによってより強い毛髪の誕生を促進するために、頭皮に定期的に繰り返し塗布する必要がある(例えば、Dr Dennis Gross Skincare scalp serum)。アゼログリシンは、外部薬剤及びアグレッシブな美容トリートメントによってダメージを受けた毛髪繊維の再構築トリートメントに使用されたことはない。従って、毛髪繊維に新しい結合を作ることができる薬剤としてのアゼログリシン又はその塩の有効性は驚くべきものであり、予期不可能である。本発明に係る組成物は、O/W(水中油型)又はW/O(油中水型)エマルション、液体、二相液体、ゲル、透明ゲル、オイル、エアゾール又はムースの形態をとることができる。
毛髪に直接塗布し(皮膚には塗布しない)、5~30分間、好ましくは10~20分間放置した後、リンスするように設計された、直接染料を任意に含むマスク/コンディショナー/シャンプーであることができ;あるいは、過酸化水素ベースの組成物と1:1~1:2の比率で混合し、毛髪に10~60分間、好ましくは25~40分間放置した後、リンスするように設計されたパーマネント酸化染料であることができる。
酸化染料は、好ましくは、1-アセトキシ-2-メチルナフタレン、5-アミノ-4-クロロ-o-クレゾール、4-アミノ-m-クレゾール、6-アミノ-m-クレゾール、3-アミノ-2,4-ジクロロフェノール、6-アミノ-2,4-ジクロロ-m-クレゾール、3-アミノ-2,4-ジクロロフェノール、5-アミノ-2,6-ジメトキシ-3-ヒドロキシピリジン、5-アミノ-2,6-ジメトキシ-3-ヒドロキシピリジン、3-アミノ-2,6-ジメチルフェノール、2-アミノ-5-エチルフェノール、5-アミノ-4-フルオロ-2-メチルフェノール硫酸塩、2-アミノ-4-ヒドロキシエチルアミノアニソール、2-アミノ-4-ヒドロキシエチルアミノアニソール、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、4-アミノ-2-ヒドロキシトルエン、2-アミノメチル-p-アミノフェノール、4-アミノ-2-ニトロジフェニルアミン-2'-カルボン酸、m-アミノフェノール、o-アミノフェノール、p-アミノフェノール、1,3-ビス-(2,4-ジアミノフェノキシ)プロパン、4,6-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)-m-フェニレンジアミン、2,6-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)-3,5-ピリジンジアミン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-p-フェニレンジアミン、4-クロロ-2-アミノフェノール、2-クロロ-p-フェニレンジアミン、4-クロロレゾルシノール、N-シクロペンチル-m-アミノフェノール、3,4-ジアミノ安息香酸、4,5-ジアミノ-1-((4-クロロフェニル)メチル)-1H-ピラゾール-スルホネート(4,5-Diamino-1-((4-Chlorophenyl)Methyl)-1H-Pyrazole-Sulphate)、2,3-ジアミノジヒドロピラゾロピラゾロンジメトスルホネート(2,3-Diaminodihydropyrazolo Pyrazolone Dimethosulphonate)、2,4-ジアミノジフェニルアミン、4,4'-ジアミノジフェニルアミン、2,4-ジアミノ-5-メチルフェネトール、2,4-ジアミノ-5-メチルフェノキシエタノール、4,5-ジアミノ-1-メチルピラゾール、2,4-ジアミノフェノール、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、2,6-ジアミノピリジン、2,6-ジアミノ-3-((ピリジン-3-イル)アゾ)ピリジン、N,N-ジエチル-m-アミノフェノール、N,N-ジエチル-p-フェニレンジアミン、N,N-ジエチルトルエン-2,5-ジアミン、2,6-ジヒドロキシ-3,4-ジメチルピリジン、2、6-ジヒドロキシエチルアミノトルエン、ジヒドロキシインドール、5,6-ジヒドロキシインドリン、2,6-ジメトキシ-3,5-ピリジンジアミン、m-ジメチルアミノフェニル尿素、N,N-ジメチル-p-フェニレンジアミン、2,6-ジメチル-p-フェニレンジアミン、N,N-ジメチル-2、6-ピリジンジアミン、4-エトキシ-m-フェニレンジアミン、3-エチルアミノ-p-クレゾール、4-フルオロ-6-メチル-m-フェニレンジアミン、1-ヘキシル-4,5-ジアミノピラゾールサルフェート、ヒドロキノン、ヒドロキシアントラキノンアミノプロピルメチルモルホリニウムメトサルフェート(Hydroxyanthraquinoneaminopropyl Methyl Morpholinium Methosulphate)、ヒドロキシベンゾモルホリン、ヒドロキシエトキシアミノピラゾロピリジン、ヒドロキシエチルアミノメチル-p-アミノフェノール、1-ヒドロキシエチル-4,5-ジアミノピラゾール、ヒドロキシエチル-2,6-ジニトロ-p-アニシジン、ヒドロキシエチル-3,4-メチレンジオキシアニリン、ヒドロキシエチル-p-フェニレンジアミン、2-ヒドロキシエチルピクラミン酸、6-ヒドロキシインドール、ヒドロキシプロピルビス(N-ヒドロキシエチル-p-フェニレンジアミン)、ヒドロキシプロピル-p-フェニレンジアミン、ヒドロキシピリジノン、イサチン、N-イソプロピル-4,5-ジアミノピラゾール、N-メトキシエチル-p-フェニレンジアミン、6-メトキシ-2-メチルアミノ-3-アミノピリジン、2-メトキシメチル-p-アミノフェノール、2-メトキシメチル-p-フェニレンジアミン、2-メトキシ-p-フェニレンジアミン、6-メトキシ-2,3-ピリジンジアミン、4-メトキシトルエン-2,5-ジアミン、p-メチルアミノフェノール、4-メチルベンジル-4,5-ジアミノピラゾール、2,2'-メチレンビス-4-アミノフェノール、3,4-メチレンジオキシアニリン、3,4-メチレンジオキシフェノール、2-メチル-5-ヒドロキシエチル-アミノフェノール、メチルイミダゾリウムプロピル-p-フェニレンジアミン、2-メチル-1-ナフトール、2-メチルレゾルシノール、1,5-ナフタレンジオール、1,7-ナフタレンジオール、2,3-ナフタレンジオール、2,7-ナフタレンジオール、1-ナフトール、2-ナフトール、PEG-32,2'-ジ-p-フェニレンジアミン(PEG-3 2,2’-Di-p-Phenylenediamine)、p-フェネチジン、m-フェニレンジアミン、フェニルメチルピラゾロン、N-フェニル-p-フェニレンジアミン、ピクラミン酸、ピロカテコール、ピロガロール、レゾルシノール、ピクラミン酸ナトリウム、テトラアミノピリミジン、テトラヒドロ-6-ニトロキノキサリン、テトラヒドロピラニルレゾルシノール(Tetrahydropyranyl, Resorcinol)、トルエン-2,5-ジアミン、トルエン-2,6-ジアミン、トルエン-3,4-ジアミン、2,5,6-トリアミノ-4-ピリミジノール、1,2,4-トリヒドロキシベンゼン、から選択される。酸化染料は塩の形をとることができる。
直接染料は、アシッドグリーン25、アシッドレッド92、アシッドレッド95、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、4-アミノ-2-ニトロジフェニルアミン-2'-カルボン酸、2-アミノ-3-ニトロフェノール、2-アミノ-4-ニトロフェノール、2-アミノ-5-ニトロフェノール、4-アミノ-2-ニトロフェノール、4-アミノ-3-ニトロフェノール、ベーシックブルー99、ベーシックブルー124、ベーシックブラウン4、ベーシックブラウン16、ベーシックブラウン17、ベーシックオレンジ31、ベーシックレッド1、ベーシックレッド51、ベーシックレッド76、ベーシックレッド118、ベーシックバイオレット2、ベーシックバイオレット14、ベーシックバイオレット16、ベーシックイエロー40、ベーシックイエロー57、ベーシックイエロー87、N,N'-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2-ニトロ-p-フェニレンジアミン、2-クロロ-6-エチルアミノ-4-ニトロフェノール、2-クロロ-5-ニトロ-N-ヒドロキシエチル-p-フェニレンジアミン、N,N'-ジメチル-N-ヒドロキシエチル-3-ニトロ-p-フェニレンジアミン、ダイレクトブラック51、ディスパースブルー377、ディスパースバイオレット1、HCブルーNo.2、HCブルーNo.10、HCブルーNo.11、HCブルーNo.12、HCブルーNo.13、HCブルーNo.14、HCブルーNo.15、HCブルーNo.16、HCブルーNo.17、HCブルーNo.18、HCオレンジNo.1、HCオレンジNo.2、HCレッドNo.3、HCレッドNo.10、HCレッドNo.11、HCレッドNo.13、HCバイオレットNo.1、HCバイオレットNo.2、HCイエローNo.2、HCイエローNo.4、HCイエローNo.11、HCイエローNo.13、2-ヒドロキシエチルアミノ-5-ニトロアニソール、ヒドロキシエチル-2-ニトロ-p-トルイジン、4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール、3-メチルアミノ-4-ニトロフェノキシエタノール、3-ニトロ-4-アミノフェノキシエタノール、3-ニトロ-p-クレゾール、2-ニトロ-5-グリセリルメチルアニリン、4-ニトログアヤコール、3-ニトロ-p-ヒドロキシエチルアミノフェノール、2-ニトロ-N-ヒドロキシエチル-p-アニシジン、ニトロフェノール、4-ニトロフェニルアミノエチル尿素、4-ニトロ-o-フェニレンジアミン、4-ニトロ-m-フェニレンジアミン、4-ニトロ-o-フェニレンジアミン、2-ニトロ-p-フェニレンジアミン、6-ニトロ-2,5-ピリジンジアミン、6-ニトロ-o-トルイジン、ピグメントブルー15、ピグメントブルー15:1、ピグメントバイオレット23、ピグメントイエロー13、ソルベントブラック3、ソルベントブラック5、ソルベントブルー35、ソルベントイエロー85、ソルベントイエロー172、テトラブロモフェノールブルー、テトラヒドロ-6-ニトロキノキサリン、テトラヒドロピラニルレゾルシノールから選択される。
直接染料は,好ましくは,ベーシックオレンジ31,ベーシックレッド51,ベーシックレッド76,ベーシックバイオレット2,ベーシックバイオレット16,ベーシックイエロー40,ベーシックイエロー57,ベーシックイエロー87,Hcブルー15,Hcブルー17,Hcブルー16,ベーシックブルー124,HCブルーNo.2、HCブルーNo.12、HCレッド3号、HCレッド10号、HCレッド11号、HCレッド13号、HCバイオレット2号、HCイエロー2号、HCイエロー4号、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、4-アミノ-3-ニトロフェノール、4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール、及び、3-ニトロ-N-(2-ヒドロキシエチル)-4-アミノフェノールから選択される。
コンディショニング剤は、ポリクオタニウム10、ポリクオタニウム6、ポリクオタニウム7、ポリクオタニウム22、ポリクオタニウム53等の水溶性カチオン性ポリマー;ステアラミドプロピルジメチルアミン等の脂肪アミド;ジステアロイルエチルジモニウムクロリド、ジステアロイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート等のエステルケート;ラノリン誘導体;コレステロール;パントテン酸;タンパク質誘導体、プロビタミン;ビタミン;植物抽出物;糖類及びベタインであり得る。
本発明に係る組成物は、有利には、シリコーン又は非シリコーン含有皮膜形成剤、例えばクオタニウム-80、ラウリン酸イソアミル、天然油及び鉱物油を含有することもできる。
本発明に係る組成物は、溶液、クリーム、エマルション、ゲル、エアロゾル、フォーム、粉末及び顆粒を処方するために化粧品産業で一般的に使用される1種以上の天然又は合成添加剤を含むことができる。前記添加剤の例は、水、低分子量の脂肪族一価又は多価アルコール、それらのエステル及びエーテルのような溶媒、例えば、アルカノール、特に1~4個の炭素原子を有するもの、例えばエタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、ブタノール及びイソブタノール;二価又は三価アルコール、特に2~6個の炭素原子を有するもの、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,2,6-ヘキサントリオール、グリセリン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル又はエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル又はジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル又はトリエチレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールの低分子量アルキルエーテル;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルフェニルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール等の、ケトン及びケトアルコール、特に3~7個の炭素原子を有するもの;ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類;ギ酸エチル、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸フェニル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート又は酢酸ヒドロキシエチルエステル等のエステル類;N-メチルピロリドン等のアミド類;尿素、テトラメチル尿素、チオジグリコール等が挙げられる。
また、以下のものも含み得る:
-アニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤、非イオン性乳化剤、両性乳化剤及び双性イオン性乳化剤から選択される乳化剤;湿潤剤;脂肪アルコールサルフェート、アルキルスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルメチルアンモニウム塩、アルキルベタイン、α-オレフィンスルホネート、エトキシル化脂肪アルコール、エトキシル化ノニルフェノール、脂肪酸アルカノールアミン、脂肪酸のエトキシル化エステル、脂肪酸のポリグリコールエーテルスルホネート及びアルキルポリグリコシド等の界面活性剤、
-高級脂肪アルコール、デンプン、セルロース誘導体、ワセリン、パラフィン油、脂肪酸及び乳化形態の他の脂肪成分等の増粘剤、天然ガム、グアーガム、キサンタンガム、キャロブ粉、ペクチン、デキストラン、寒天、アミロース、アミロペクチン、デキストリン、合成クレー又はポリビニルアルコール等のハイドロコロイド等の水溶性高分子増粘剤;
-電解質、酸化防止剤、封鎖剤、保存剤等の補助剤。
本発明に係る組成物は、有利には、非イオン性界面活性剤及び/又は陰イオン性界面活性剤、例えば、エトキシル化脂肪酸のエステル、エトキシル化ノニルフェノール、エトキシル化脂肪アルコール、アルキルベンゼンスルホネート、オレフィンスルホネート、脂肪酸のアルカノールアミド、ココグルコシド、デシルグルコシド、ラウリルグルコシド、カプリロイル/カプロイルメチルグルカミド、ラウロイル/ミリストイルメチルグルカミド、ラウロイル/ミリストイルメチルグルカミド、ココイルメチルグルカミド、メチルココイルタウリン酸ナトリウム、ラウロイルメチルイセチオン酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、ココイルアラニン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、又はステアロイル乳酸ナトリウムを、総量で好ましくは約0.1~30重量%、より好ましくは0.2~15重量%含むことができる。
カチオン性界面活性剤の例としては、第4級アンモニウム化合物;塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化トリアルキルメチルアンモニウム等のハロゲン化アンモニウムが挙げられる。具体例としては、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ラウリルジメチルアンモニウム、塩化ラウリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化トリセチルメチルアンモニウム、塩化ベヘントリモニウム、ベヘントリモニウムメトサルフェート等が挙げられる。他の有用なカチオン性界面活性剤は、4級化タンパク質加水分解物及びステアラミドプロピルジメチルアミンである。
組成物はまた、オリビン酸セテアリル、オリビン酸ソルビタン又はそれらの混合物(Olivem 1000 from Hallstar);ステアリン酸ポリグリセリル-2、ポリグリセリル-2-オレイン酸、ステアリン酸グリセリル又はそれらの混合物(Polyaquol 2W 及び Polyaquol OS2)等の乳化剤を含むことができる。
植物油に加えて、本発明に係る組成物は、他のコンディショニング剤、好ましくは、ポリクオタニウム-10(カチオン化セルロース)、ラウリン酸イソアミル及びジステアロイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート(distearoylethyl-hydroxyethylmonium methosulphate)のような、植物由来又は容易に生分解可能なものを含有することもできる。
実施例に記載されている成分は、INCI命名法(欧州共同体決定2006/257/EC改正-化粧品成分の国際命名法)に従って命名されている。
表1は、様々な割合のアゼログリシン(アゼロイルジグリシン酸カリウム)を含む本発明に係るコンディショニングマスク(F2、F3及びF4)、アゼログリシンを含まない比較組成物(「プラセボ」F1)、及びアゼログリシンの代わりにリンゴ酸を含む組成物(F5)の実施例を含む。比較のためにリンゴ酸を選んだのは、毛髪繊維の結合を保護/修復する機能を実施するために、市販されている製品に最もよく使われている分子のひとつだからである。
表2は、本発明に係るカラーコンディショナー(セミパーマネント染料)の実施例F6と比較例F7を含む。
表3は、本発明に係る酸化染料の実施例F8を含む。
表4は、以下の実施例で使用したブリーチパウダーの組成F9を含む。
Figure 2024014797000002
Figure 2024014797000003
Figure 2024014797000004
Figure 2024014797000005
実施例1:ライトニング(Lightening)
当業者であれば、すでに化粧品による染色が施された毛髪よりも、自然な毛髪を明るくする方が簡単であることを知っている。そのため、化粧品で着色されたロック(locks)をライトニングの評価に用いた。このタイプのロックは、さまざまなブリーチ製品を比較するのに適している。このテストは、レベル10の非常に明るいブロンドのIHIP(国際毛髪輸入業者及び製品)のロックで実施される。テストグループごとに3つのロックを使用する。Alfaparf EOC CUBE 3(ナチュラルダークチェスナット)の酸化染料をAlfaparfMilano Oxid'o 10 volumeと1:1.5の割合で混合して使用する。
製品を30℃で35分間放置して作用させた後、リンスし、ロックをドライヤーで乾燥する。その後、開始カラーレベル(starting colour level)を測定する(下記参照)。ブリーチパウダーF9と活性剤Alfaparf Milano Oxid’o 30 volを1:2の割合で混合して塗布し、30℃で40分間放置して作用させる。その後、ロックをリンスし、従来のシャンプーで洗い、乾燥させる。
特定の使用説明書に従って、Wella Wellaplex no.1 Bond Makerを、ブリーチパウダーと活性剤の混合液と混ぜ合わせた後、別の3本のロックに同じトリートメントを実施する。最後に、ブリーチ後の毛髪レベルを測定する。
コニカミノルタCM-2500d比色計がロックの分析に使用される。この装置は、色レベルをCIE座標L、a、b、C、h(D65)で表され、:
- L(D65)は、明るさ(brightness)を表し、トーンの高さに対応し、
- a(D65)は、レッド/グリーン座標であり、
- b(D65)はイエロー/ブルー座標であり、
- C(D65)は彩度(chroma)を表し、イエロー/オレンジの残基に対応する。
D65は、照度CIE D65に対応し、ISO 10977:1993で定義されている屋外昼光の国際的な発光基準である。
毛髪の根元から毛先までの長さを1ロックにつき6回測定する。装置は様々な測定値を平均化し、ロックの比色座標を生成する。データは、SpectraMagic NX(コニカミノルタ)ソフトウェアで処理される。
測色座標値L(D65)、a(D65)及びb(D65)をExcelスプレッドシートに入力し、ブリーチパラメータを生成する。L(D65)の値から、あらかじめ用意した特定の検量線を用いて、ライトニングレベル(lightening level)を算出することができる。化粧品組成物が毛髪を何レベル明るくしたかを計算するには、ブリーチ後に測定したレベルから開始時のレベルを差し引く。その結果を表5に示す。
Figure 2024014797000006
WellaWellaplex no.1 Bond Makerをブリーチパウダーに加えると、おそらくブリーチ混合物の希釈効果に起因すると思われるが、ライトニング・パフォーマンスが著しく低下する。
実施例 2:示差走査熱量測定(DSC)
示差走査熱量測定は、α-ヘリックス構造の完全性によって制御されるケラチン変性のエンタルピー(デルタHD)と、皮質(cortex)の結合密度に依存するケラチン変性温度(TD)を測定するために使用することができる(Wortmann et al., J Cosmet. Sci.Jul-Aug 2002; 53(4):219-28; Wortmannet al., J Cosmet.Sci. Jul-Aug 2007; 58(4):311-7)。
アグレッシブな美容トリートメントは毛髪の化学結合を切断し、TDの減少につながる。補修トリートメントは、ピーク温度を天然バージン(未処理)毛髪のレベルにまで回復させ、皮質の結合密度を回復させる能力を示すはずである。
この研究には、METTLER TOLEDO STARE SYSTEM DSC 3示差走査熱量計を使用した。評価は、IHIPレベル2のバージン人毛のロックで実施した。1つのロックは、バージン、即ち、トリートメントしないままとした(a)。他の8本のロックは、処方F9を用いてブリーチトリートメントを行った。ブリーチパウダーと活性剤Alfaparf Milano Oxid’o 30 volを1:2の割合で混合し、ロックに塗布し、30℃で40分間放置して作用させた。その後、ロックをリンスし、従来のシャンプーで洗い、紙で拭き取った。
予備データ及び文献に報告されているデータから、ブリーチトリートメントによってTDが著しく低下することがわかるので、「結合再構築」組成物によって結合密度をどのように回復できるかを評価することができる。
そのため、1つのロックはブリーチし、他のトリートメントは施さなかった。バージン・ロック1本を同じブリーチトリートメントを実施したが、使用説明書に従って、ブリーチパウダーと活性剤の混合物にWella Wellaplex no. 1 Bond Makerを加えた。ブリーチ後、ロックをリンスし、水分を拭き取り、使用説明書に従って処理したproduct Wellaplex no. 2 Bond Stabilizerを塗布した。
ブリーチした4本のロックを処方F1、F2、F3及びF4でトリートメントし、製品を10分間放置して作用させた後、リンスして乾燥させた。ブリーチした2本の毛髪をF6とF7でトリートメントし、製品を15分間放置して作用させた後、リンスして乾燥させた。最後にブリーチした髪を、市販されている「ボンディング」成分を含むセミパーマネント染料で、使用説明書に従って染めた。
10本のロックの先端から長さ約2mmの部分を切り取った。約6.0±0.5mgの繊維片を、40マイクロリットルの水とともにステンレス製のるつぼで秤量した。容器を閉じて24時間放置し、繊維の水和バランスを整えた。その後、るつぼを装置の炉に挿入し、加熱速度10℃/分で30℃から180℃まで加熱する加熱ランプを含む、分析プロトコルを開始した。測定は1ロックにつき3回繰り返した。収集されたデータはSTARe software (Mettler Toledo)で処理した。表6にその結果を示す。3つのるつぼから測定したTDの平均値(MEAN TD)、標準偏差(SD)、ブリーチヘアと比較したTDのデルタ(delta TD)、及びバージンヘアとブリーチヘアのデルタTDに対する差分の割合(10.09℃、差%)を示す。図1のチャートは、様々なサンプルから測定されたTDの平均変性温度を示す。
10本のロックの先端から長さ約2mmの部分を切り取った。約6.0±0.5mgの繊維片を、40マイクロリットルの水とともにステンレス製のるつぼで秤量した。容器を閉じて24時間放置し、繊維の水和バランスを整えた。その後、るつぼを装置の炉に挿入し、加熱速度10℃/分で30℃から180℃まで加熱する加熱ランプを含む、分析プロトコルを開始した。測定は1ロックにつき3回繰り返した。収集されたデータはSTARe software(Mettler Toledo)で処理した。表6にその結果を示す。3つのるつぼから測定したTDの平均(MEANTD)、標準偏差(SD)、ブリーチヘアと比較したTDのデルタ(デルタTD)、及びバージンヘアとブリーチヘアの間のデルタTDに対する差分(difference)の割合(10.09℃、差分%)を示す。図1のチャートは、様々なサンプルから測定された平均変性温度TDを示す。
Figure 2024014797000007
データ分析によると、ブリーチトリートメントを実施すると、バージンヘア(-10.09℃)と比較してTDが大幅に低下する。アゼログリシンを含まない「プラセボ」処方F1を塗布すると、TDはわずかに回復した(23%増)。処方F2~F4は、TDをより顕著に回復させ、用量依存的な効果を示した(F2で+75%、F3で+106%、F4で+110%)。また、Wellaplexトリートメントにより、TDの全回復(104%増)も示した。したがって、アゼログリシンを含むトリートメントは、市販されている2液型のトリートメントと同じように、1回の塗布でTDを、したがって毛髪皮質の結合密度を回復させることができることが実証された。このデータはさらに、セミパーマネント染料において、アゼログリシンが、類似の市場主要製品よりも毛髪繊維の結合密度を回復させることを実証している。
同様のテストを、本発明に係るパーマネント染料F8を上記のようにブリーチしたロックに塗布し、「結合」成分を含む市場ベンチマーク製品と比較して実施した。両方の染料をAlfaparf Milano Oxid’o 20 volと1:1.5の割合で混合し、毛髪に塗布し、30℃で35分間放置して作用させた。その後、ロックをリンスし、シャンプーベース(shampoo base)で洗い、乾燥させた。収集されたデータはSTAResoftware (Mettler Toledo)で処理した。表7は得られた結果を示す。
Figure 2024014797000008
図2のチャートは、様々なサンプルから測定されたTDの平均変性温度を示している。
標準偏差を考慮すると、アゼログリシン入り酸化染料F8(本発明に係る)は、毛髪の結合密度を回復させるという点で、市場ベンチマークと同等であることがテストにより実証された。
実施例3:乾いた毛髪と濡れた毛髪の比較
櫛通り性テストでは、DIA-STRON MTT175ダイナモメーターを使用し、毛髪のロックを櫛でとかすのに必要な仕事量を測定する。(装置に接続された)櫛がロックを通過する際の摩擦を測定する。櫛通り性データは装置のソフトウェアによって記録され、分析され、ジュール単位で表示される。テストは1トリートメントにつき3つのロックで実施する。
評価は、処方F9でブリーチしたヒトバージンヘアのIHIPレベル2のロックで実施した。ブリーチパウダーと活性剤Alfaparf Milano Oxid’o 30 volを1:2の割合で混合し、ロックに塗布し、30℃で40分間放置して作用させた。その後、ロックをリンスし、シャンプーベースで洗い、紙で拭き取った。その後、処方F3(本発明による)又はF5(リンゴ酸含有)でロックをトリートメントし、製品を10分間放置して作用させた後、リンスし、55℃の乾燥機で30分間乾燥させ、ダイナモメーターで測定した。
乾いた毛髪と濡れた毛髪のテスト結果をそれぞれ表8と表9に示す。このパーセンテージは、毛髪繊維に対する櫛の摩擦が大きくなることによる、毛髪をとくのに必要な仕事量の平均的な差分を示す。したがって、差分がプラスであれば櫛通り性が悪く、マイナスであれば櫛通り性が良いことを示す。濡れた毛髪の測定は、室温の水道水に毛髪を浸し、余分な水分を取り除いてから実施する。
Figure 2024014797000009
Figure 2024014797000010
このデータは、本発明に係る組成物(F3)が、配合の点では同じであるが、アゼログリシンの代わりにリンゴ酸を含有する処方F5よりも、毛髪をより扱いやすく櫛通りのよい状態に保ち、より優れた美容効果を有することを示している。
そこで、処方F3(本発明に係る)をWellaplexトリートメントと比較することにした。上記のプロトコルに従ってブリーチした3本のロックを、処方F3でトリートメントし、10分間放置して作用させた後、リンスし、55℃の乾燥機で30分間乾燥させ、ダイナモメーターで測定した。他の3本のIHIPレベル2のヒトバージンヘアを、使用説明書に従って、ブリーチパウダーと活性剤の混合物にWella Wellaplex no. 1 Bond Makerを加え、同じブリーチトリートメントを実施した。ブリーチ後、髪をリンスし水分を拭き取り、Wellaplex no. 2 Bond Stabilizer productを使用説明書に従って塗布した。乾いた毛髪と濡れた毛髪のテスト結果をそれぞれ表10と表11に示す。
Figure 2024014797000011
Figure 2024014797000012
このデータは、本発明に係る組成物(F3)が、Wellaplexコンプリートトリートメントよりも優れた美容効果を有し、毛髪をより扱いやすく、櫛通りの良くすることを示している。
実施例4:引張強度テスト
このテストでは、ブラッシングのような機械的ストレスによって毛髪に引き起こされるダメージに対する様々な美容トリートメントの効果を評価するために、ロックに繰り返しコーミングにかける。ブリーチ、染色及びパーマネントスタイリング等の化学処理によって弱くなった髪ほど、機械的ストレスに対する抵抗力が弱くなる。
ロックは特定の支持体に取り付けられ、85rpmの速度で移動するマルチコームロータリーシステム(multi-comb rotary system)によって1時間繰り返しコーミングされ、合計で約20,400コーミング ストローク/時間となる。ロータリーシステムには、4つの同じ帯電防止コームが装備されている。テスト前とテスト後にロックの重量を測定し、重量差を算出する。重量が減るほど、毛髪繊維の断裂は大きくなる。このテストの結果は、毛髪のダメージの程度と直接相関しており、毛髪がダメージをひどく受けているほど、重量の減少も大きくなる。「再構築」美容トリートメントは、毛髪繊維の断裂数を減少させ、結果として重量減少をもたらす。
評価は、処方F9でブリーチしたヒトバージンヘアのIHIPレベル2のロックで実施した。ブリーチパウダーと活性剤Alfaparf Milano Oxid’o 30 volを1:2の割合で混合し、ロックに塗布し、30℃で40分間放置して作用させた。その後、ロックをリンスし、シャンプーベースで洗い、紙で拭き取った。その後、処方F3(本発明に係る)又は処方F5(リンゴ酸含有)でトリートメントし、製品を10分間放置して作用させた後、リンスし、ドライヤーで乾燥させた。テストは、温度22~25℃、相対湿度50~60%の空調室で実施する。結果を表12に示す。
Figure 2024014797000013
このデータは、本発明に係る組成物(F3)が、リンゴ酸を含有する処方F5よりも、ブリーチ処理によってダメージを受けた毛髪に、繰り返しの櫛通しに対してより優れた抵抗性を与えることを示しており、したがって、アゼログリシンがリンゴ酸よりも優れた再構築効果を有することを示唆している。
そこで、処方F3(本発明に係る)をWellaplexトリートメントと比較することにした。上記のプロトコルに従ってブリーチしたIHIPレベル2のヒトバージンヘアのロックを3本、処方F3でトリートメントし、10分間放置して作用させた後、リンスし、55℃の乾燥機で30分間乾燥させ、ダイナモメーターで測定した。他の3本のIHIPレベル2のヒトバージンヘアを、使用説明書に従って、ブリーチパウダーと活性剤の混合物にWella Wellaplex no. 1 Bond Makerを加え、同じブリーチトリートメントを実施した。ブリーチ後、髪をリンスして水分を拭き取り、Wellaplex no. 2 Bond Stabilizer productを使用説明書に従って塗布した。結果を表13に示す。
Figure 2024014797000014
再び、データは、本発明に係る組成物(F3)が、Wellaplexコンプリートトリートメントよりも、ブリーチトリートメントによってダメージを受けた毛髪に、繰り返しの櫛通しに対するより良い抵抗性を与えることを実証し、したがって、本発明の処方がより良い再構築効果を有することを示唆する。
実施例5:輝き(Shine)・テスト
このテストには、Bossa Nova Technologies製のSAMBA Hair Systemという装置を使用した。この装置には、偏光フィルターを備えた光源システム、センサー、サンプルを収納するシリンダー、及び収集したデータを処理するソフトウェアが装備されている。このシステムは、鏡面及び拡散プロファイルを特徴付けるために、Reich-Robbins、TRI、Stamm、Guiolet、Bossa Nova Technologiesなどのさまざまな式を使用する。
評価は、IHIPレベル2のヒトバージンヘアで実施した。3本のロックのセットを処方F9でブリーチした。ブリーチパウダーと活性剤Alfaparf Milano Oxid’o 30 volを1:2の割合で混合し、ロックに塗布し、30℃で40分間放置して作用させた。その後、ロックをリンスし、シャンプーベースで洗い、紙で拭き取った。その後、処方F3(本発明に係る)でトリートメントし、製品を10分間放置して作用させた後、リンスし、ドライヤーで乾燥させた。
IHIPレベル2のヒトバージンヘアの、別の3本のロックのセットを、使用説明書に従い、ブリーチパウダーと活性剤の混合液にWella Wellaplex no. 1 Bond Makerを加え、同じブリーチトリートメントを実施した。ブリーチ後、ロックをリンスし、水分を拭き取り、使用説明書に従って処理したproduct Wellaplex no. 2 Bond Stabilizerを塗布した。
表14は、2セットのロックの平均値をパーセンテージで表したものである。計算式には、独自の式(Bossa Nova Technologies)を使用した。プラスの値はより良い輝きを示し、より良い輝きはダメージの少ない髪の指標となる。
Figure 2024014797000015
このデータは、本発明に係る組成物(F3)が、ブリーチトリートメントによってダメージを受けた毛髪に、Wellaplex コンプリートトリートメントよりも優れた輝きを与えることを示している。

Claims (5)

  1. ケラチン性繊維、特にヒトの毛髪の再構築トリートメント方法であって、
    0.1~6%、好ましくは0.5~3%の範囲の重量%のアゼロイルジグリシン酸カリウムを含む組成物を、前記ケラチン性繊維に塗布することを含む、方法。
  2. 前記組成物が、直接染料をさらに含み、3~9の範囲、好ましくは3~6の範囲のpHを有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記組成物が、酸化染料をさらに含み、8~11の範囲のpHを有する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記組成物が、O/W(水中油型)若しくはW/O(油中水型)エマルション、液体、二相液体、ゲル、透明ゲル、オイル、エアゾール又はムースの形態である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記組成物が、溶媒、アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性若しくは双性イオン性乳化剤、湿潤剤、界面活性剤、増粘剤、コンディショニング剤、補助剤、非イオン性界面活性剤及び/又はアニオン性界面活性剤を含む、請求項1に記載の方法。
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