JP2024014614A - 収納具 - Google Patents

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Norio Jin
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    • A45C13/00Details; Accessories
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Abstract

【課題】帯状の取手を見栄えよく強固に取り付けることができる収納具を提供する。【解決手段】収納具本体と、収納具本体に取り付けられた帯状の取手Cを備えた収納具であって、収納具本体に、シート材S1、S2を折り返して当該シート材S1、S2が重なり合う重合部Pが設けられたものであり、取手Cが、重合部Pを構成する折り返しシート部分p2に硬質部材であるリベットRを貫通させて固着されるものであり、折り返しシート部分p2は、重合部Pを構成する他のシート部分である主シート部分p1に固定されている。【選択図】図15

Description

本発明は、収納具に関する。
従来から、ループ状をなす帯状の取手を収納具本体に設けられたスリットに留めた種々の収納具が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
かかる構成のものでは、スリットの周辺部分が壊れやすいだけでなく、見栄えの良い外観を形成し難いものとなっていた。
実公昭51-046174号公報
本発明は、以上のような事情に着目してなされたもので、少なくとも、帯状の取手を見栄えよく強固に取り付けることができる収納具を提供することにある。
すなわち、本発明は次の構成をなしている。
請求項1に記載の発明は、収納具本体と、この収納具本体に取り付けられた帯状の取手を備えた収納具であって、前記収納具本体に、シート材を折り返して当該シート材が重なり合う重合部が設けられたものであり、前記取手が、前記重合部を構成する折り返しシート部分に硬質部材を貫通させて固着されるものであり、前記折り返しシート部分は、前記重合部を構成する他のシート部分に固定されている収納具である。
請求項2に記載の発明は、前記取手が、使用者に把持される被把持部と、前記折り返しシート部分に固着される一対の基端部とを備えたものであり、前記折り返しシート部分には、前記被把持部と前記基端部との間に位置する一対の帯状部分を通過させるスリットがそれぞれに対応させて設けられている請求項1記載の収納具である。
請求項3に記載の発明は、前記スリットが、前記折り返しシート部分の上下方向中間位置に設けられている請求項2記載の収納具である。
請求項4に記載の発明は、前記スリットが、前記重合部の上端部分を避けた位置に設けられている請求項2記載の収納具である。
請求項5に記載の発明は、前記硬質部材が、金属製のリベットである請求項1記載の収納具である。
請求項6に記載の発明は、前記他のシート部分が、前記収納具本体を構成する主シート部分であり、前記折り返しシート部分が、前記主シート部分の内面に対して溶着により固定されている請求項1記載の収納具である。
請求項7に記載の発明は、前記収納具本体が、合成樹脂製のシート材から形成されたものである請求項1記載の収納具である。
以上説明したように本発明によれば、帯状の取手を見栄えよく強固に取り付けることができる収納具を提供することができるものとなる。
本発明の一実施形態を示す斜視図。 同実施形態における正面図。 同実施形態における背面図。 同実施形態における左側面図。 同実施形態における右側面図。 同実施形態における平面図。 同実施形態における底面図。 同実施形態における斜視図。 同実施形態における斜視図。 同実施形態における斜視図。 図2におけるX-X線断面図。 図11に対応する作動説明図。 同実施形態における前壁の一部を破断した部分拡大正面図。 同実施形態における前壁の一部を破断した部分拡大正面図。 取手の取り付けを説明するための説明図。 図13におけるY-Y線端面図。 同実施形態における第一シート材の展開図。 同実施形態における第二シート材の展開図。 同実施形態の使用例を示す斜視図。
以下、本発明の一実施形態を、図1~19を参照して説明する。
この実施形態は、本発明を、オフィス等において好適に用いられる収納具であるキャリーバッグ(以下、単に「収納具」という。)に適用したものである。なお、収納具の前後及び左右の設定は、説明の便宜上のものである。
収納具は、内部収納空間spを形成する収納具本体Aと、収納具本体Aに対をなして取り付けられた帯状の取手Cと、収納具本体Aに対して姿勢変更可能に構成され当該収納具本体Aにより形成された内部収納空間spを区成可能な構造物である仕切りMを備えたものである。
収納具を構成する収納具本体A及び仕切りMは、二枚の合成樹脂製のシート材である第一、第二シート材S1、S2を所定の箇所で折り曲げるとともに所定の部位同士を溶着及び組み合わせることにより形成されている。なお、図面の溶着箇所については符号yを示している。
<<収納具本体A>>
収納具本体Aは、上方が開放された矩形ボックス状をなしたものである。収納具本体Aは、合成樹脂製の第一、第二シート材S1、S2から形成されたものである。
収納具本体Aは、底面視において全体として横長矩形状をなす底壁1と、矩形状をなし底壁1の前端縁から立設された起立姿勢をなす第三壁体である前壁2と、矩形状をなし底壁1の後端縁から立設された起立姿勢をなす第一壁体である後壁3と、矩形状をなし前壁2及び後壁3の左側端縁間を繋ぐ左側壁4と、矩形状をなし前壁2及び後壁3の右側端縁間を繋ぐ起立姿勢をなす第二壁体である右側壁5とを備えたものである。
収納具本体Aは、底壁1、前壁2、後壁3、左側壁4、及び、右側壁5により囲われた内部収納空間spを有している。
<底壁1>
底壁1は、内部収納空間spに収納された物品が載置される部位をなしている。底壁1は、第一、第二シート材S1、S2に設けられた複数すなわち、第一、第二、第三、第四の底壁構成片h1、h2、h3、h4を組み合わせることにより構成されている。
第一の底壁構成片h1は、第一シート材S1に設けられている。第一の底壁構成片h1は、前壁2の下端縁から延設されている。
第二、第三、第四の底壁構成片h2、h3、h4は、第二シート材S2に設けられている。第二の底壁構成片h2は、後壁3の下端縁から延設されている。第三の底壁構成片h3は、左側壁4の下端縁から延設されている。第四の底壁構成片h4は、右側壁5の下端縁から延設されている。
<前壁2>
前壁2は、正面視において横長矩形状をなしている。前壁2は、第一シート材S1に設けられている。前壁2の上部には左右方向に帯状に延びてなる重合部Pが設けられている。前壁2の重合部Pは取手Cが取り付けられる部位をなしている。前壁2の重合部Pについては後で詳述する。
<後壁3>
後壁3は、背面視において横長矩形状をなしている。後壁3は、第二シート材S2に設けられている。後壁3の上部には左右方向に帯状に延びてなる重合部Pが設けられている。後壁3の重合部Pは取手Cが取り付けられる部位をなしている。後壁3の重合部Pについては後で詳述する。
壁体である後壁3は、第一の面である第一内壁面n1を有している。後壁3の第一内壁面n1には、仕切りMを構成する第一の面要素m1の一端部が取り付けられている。換言すれば、仕切りMを構成する第一の面要素m1における一方の側端部は、後壁3の内壁面に繋がっている。
<左側壁4>
左側壁4は、側面視において、縦長矩形状をなしている。左側壁4は、第二シート材S2に設けられている。左側壁4の下部には、手指を引っ掛けるのに好適な貫通孔41が設けられている。
<右側壁5>
右側壁5は、側面視において、縦長矩形状をなしている。右側壁5は、第二シート材S2に設けられている。
壁体である右側壁5は、第一の面である第一内壁面n1と交差する方向(略直交する方向)に延びた第二の面である第二内壁面n2を有している。右側壁5の第二内壁面n2には、仕切りMを構成する第二の面要素m2の一端部が取り付けられている。換言すれば、仕切りMを構成する第二の面要素m2における一方の側端部は、右側壁5の内壁面に繋がっている。
<前壁2及び後壁3の重合部P>
前壁2の重合部P及び後壁3の重合部Pは、それぞれ前後方向が異なるがそれ以外は略同様の構成をなしているため、共通の符号を用いて纏めて説明するものとする。
前壁2の上部には、第一シート材S1を折り返して当該第一シート材S1の構成部分が水平方向すなわち前後方向に重なり合うことにより構成された重合部Pが設けられている。これと同様に、後壁3の上部には、第二シート材S2を折り返して当該第二シート材S2の構成部分が水平方向すなわち前後方向に重なり合うことにより構成された重合部Pが設けられている。
重合部Pは、前壁2の上部及び後壁3の上部を構成するものである。重合部Pには、帯状をなす取手Cの基端部c2が取り付けられている。
重合部Pは、収納具本体Aにおける前壁2の主要部及び後壁3の主要部を構成する主シート部分p1と、主シート部分p1の内面側に折り返される折り返しシート部分p2と、主シート部分p1と折り返しシート部分p2との間に介設され外面が上側を向く上端シート部分p3とを備えている。
上端シート部分p3は、水平方向に延びた折り線である重合部折り線f4を介して折り返しシート部分p2及び主シート部分p1に繋がっている。
折り返しシート部分p2は、取手Cの基端部c2が硬質部材であるリベットRにより取り付けられる部位をなしている。折り返しシート部分p2の上端部は、外面が上方を向く上端シート部分p3を介して、主シート部分p1に繋がっている。
折り返しシート部分p2は、取手Cの基端部c2がリベットRを用いて固着された後に、重合部折り線f4で他のシートである主シート部分p1の内面側に折り曲げられる。その後、折り返しシート部分p2は、重合部Pを構成する主シート部分p1の内面に対して溶着により固定されるものとなっている。
折り返しシート部分p2には、左右二箇所に間隔を空けて取手Cの帯状部分c3を通過させるためのスリットp4が設けられている。すなわち、折り返しシート部分p2には、取手Cにおける長手方向中間部に設けられた被把持部c1と両端部に設けられた基端部c2との間に位置する一対の帯状部分c3を通過させるスリットp4がそれぞれに対応させて別個に設けられている。
スリットp4は、折り返しシート部分p2の上下方向中間位置に設けられている。換言すれば、スリットp4は、重合部Pの上端部に設けられた上端シート部分p3を避けた位置(上端シート部分p3よりも下の位置)に設けられている。取手Cの帯状部分c3が通過するスリットp4の位置が、前壁1及び後壁2の上端部を避けて設けられているため、当該前壁1及び後壁2の上端部における強度を好適に確保し得るものとなっている。
折り返しシート部分p2は、スリットp4の下に、取手Cの基端部c2を折り返しシート部分p2に取り付けるためのリベットR通過用の貫通孔p5が設けられている。
<<取手C>>
取手Cは、収納具本体Aを容易に持ち運びするための帯状のものである。取手Cは、帯状の生地によって作られている。取手Cは、前壁2の重合部P及び後壁3の重合部Pにそれぞれ取り付けられている。
取手Cは、使用者に把持される被把持部c1と、重合部Pを構成する折り返しシート部分p2に固着される一対の基端部c2と、被把持部c1と基端部c2との間に形成された一対の帯状部分c3とを備えている。
取手Cの基端部c2は、折り返しシート部分p2に対して、硬質部材である金属製のリベットRを用いて固着されるようになっている。
取手Cは、図14に示すように、各スリットp4を通過させた各基端部c2の厚み方向にリベットRを貫通させ、当該リベットRを折り返しシート部分p2に固着することにより取り付けられる。このとき、各スリットp4には、取手Cの帯状部分c3が配設されるものとなる。
その後、取手Cの基端部c2は、重合部Pを構成する折り返しシート部分p2が主シート部分p1の内面側に折り曲げられることにより、主シート部分p1と折り返しシート部分p2との間に位置するようになる。しかる後に、主シート部分p1の内面に対して折り返しシート部分p2が溶着されることにより、取手Cが最終的な姿勢を採るようになっている。
<<仕切りM>>
仕切りMは、収納具本体Aの内部収納空間spを区画し得るものである。
仕切りMは、収納具本体Aの内部に姿勢変更可能に架設されている。すなわち、仕切りMは、図1、図8、図11、及び、図13等に示すように、収納具本体Aの内面に沿った第一の姿勢(J)と、図10、図12、図14、及び、図18に示すように、収納具本体Aの内面から立ち上がる第二の姿勢(K)とを選択的に採り得るものとなっている。仕切りMは、第一シート材S1に設けられている。
仕切りMは、収納具本体Aに形成された内部収納空間spを必要に応じて区画することができるように構成されている。すなわち、構造物である仕切りMは、使用者による操作力を受けることにより弾性変形可能な部材すなわち可撓変形可能な合成樹脂製のシート材で形成されている。
仕切りMは、上下方向に延びた起立姿勢をなす第一の面要素m1と、上下方向に延びた起立姿勢をなす第二の面要素m2を有してなる。
仕切りMは、略起立板状をなす第一、第二の面要素m1、m2が、上下方向に延びてなる折り曲げ線である中間折り曲げ線f1を介して直接的に折り曲げ可能に連結・接続されたものとなっている。
仕切りMは、上下方向に延びる中間折り曲げ線f1の仮想延長線上に沿って第一の面要素m1と第二の面要素m2との間を離間させる切欠部Gが設けられている。切欠部Gは、仕切りMの下部すなわち反操作端側に形成されている。
<第一の面要素m1>
第一の面要素m1は、その一端部が第一の面である第一内壁面n1に取り付けられている。第一の面要素m1の一端部は、内部収納空間spを形成する内壁面、すなわち、後壁3の内壁面である第一内壁面n1に対して回転可能に取り付けられている。
第一の面要素m1における一方の側端部は後壁3の内壁面に繋がっており、他方の側端部は中間折り曲げ線f1を介して第二の面要素m2に繋がっている。第一の面要素m1の一端部には、後壁3の内壁面に対して溶着される被取付片である第一の被取付片t1が延設されている。
第一の面要素m1には、略鉛直方向に延びてなる中間折り曲げ線f1と略平行をなして補助折り曲げ線f5が当該第一の面要素m1の中央部側に隣設されている。
第一の面要素m1における幅方向中央部には、第一、第二の姿勢(J)、(K)の姿勢変更を補助し得る補助折り曲げ部f2が設けられている。補助折り曲げ部f2は、上端である操作端側から下端である反操作端側に向かって中間折り曲げ線f1から漸次離れるように傾斜した姿勢をなしている。
第一の面要素m1に傾き姿勢に設けられた補助折り曲げ部f2は、上下の補助折り曲げ線部分f21と、上下の補助折り曲げ線部分f21の間に設けられたスリットf22とを備えている。
補助折り曲げ部f2に設けられたスリットf22は、仕切りMにおける第一の姿勢(J)と第二の姿勢(K)との間の弾性変形による姿勢変更を円滑にさせるためのものである。
すなわち、スリットf22は、仕切りMが第一の姿勢(J)と第二の姿勢(K)との間で部材の弾性変形を利用して姿勢変更される際において、一方の面要素構成部m11と他方の面要素構成部m12との間に設けられた補助折り曲げ部f2の一時的な屈曲を促進し得るものとなっている。
第一の面要素m1から延設された第一の被取付片t1の近傍には二本の基端折り曲げ線f6が平行に設けられている。
第一の面要素m1は、傾斜姿勢をなす補助折り曲げ部f2を境界にして、一方の面要素構成部m11と他方の面要素構成部m12とを備えている。一方の面要素構成部m11の上端縁部には、当該一方の面要素構成部m11の撓みやすさを促進し得るために、下方に凹ませた凹所maが設けられている。
<第二の面要素m2>
第二の面要素m2は、その一端部が第二の面である第二内壁面n2に取り付けられている。第二の面要素m2の一端部は、内部収納空間spを形成する内壁面、すなわち、右側壁5の内壁面である第二内壁面n2に対して回転可能に取り付けられている。
第二の面要素m2における一方の側端部は右側壁5の内壁面に繋がっており、他方の側端部は中間折り曲げ線f1を介して第一の面要素m1に繋がっている。第二の面要素m2の一端部には、右側壁5の内壁面に対して溶着される被取付片である第二の被取付片t2が延設されている。
第二の面要素m2から延設された第二の被取付片t2の近傍には二本の基端折り曲げ線f7が平行に設けられている。
<仕切りMの姿勢変更について>
仕切りMは、第一の面要素m1が第一内壁面n1に沿うとともに第二の面要素m2が第二内壁面n2に沿う第一の姿勢(J)と、第一、第二の面要素m1、m2が第一の姿勢(J)とは異なる姿勢を採り平面視において略L字状をなす第二の姿勢(K)とを採り得るものである。
仕切りMの姿勢変更は、使用者による外力、すなわち、仕切りMの操作端である上縁部に対して、手指等によって第一の姿勢(J)の方向又は第二の姿勢(K)の方向の何れかに移動させる力を加えることにより行われる。
仕切りMは、第一、第二の面要素m1、m2が第一、第二の面である第一、第二内壁面n1、n2に沿うような第一の姿勢(J)と、第一の面要素m1が第一内壁面n1から略直交する方向に起き上がるとともに第二の面要素m2が第二内壁面n2から略直交する方向に起き上がる第二の姿勢(K)とを採り得るものである。
仕切りMは、図9に示すように、第一の姿勢(J)と第二の姿勢(K)との姿勢変更の過程で、中間姿勢(U)が採られるものとなっている。
仕切りMは、第一の姿勢(J)と第二の姿勢(K)において姿勢が安定するように設定されている。一方で、仕切りMは、第一の姿勢(J)から第二の姿勢(K)に姿勢変更される間の中間姿勢(U)を含む全過程、及び、第二の姿勢(K)から第一の姿勢(J)に姿勢変更される間の中間姿勢(U)を含む全過程において、後壁3と右側壁5との間で突っ張ることになり、第一、第二の面要素m1、m2がそれぞれ撓み変形するものとなっている。
すなわち、仕切りMの第一の姿勢(J)から第二の姿勢(K)への姿勢変更、及び、仕切りMの第二の姿勢(K)から第一の姿勢(J)への姿勢変更は、第一の姿勢(J)と第二の姿勢(K)との中間位置において生ずる弾性付勢力により促進されるように構成されている。
仕切りMは、中間姿勢(U)において、スリットf22を有した補助折り曲げ部f2が大きく谷折りされることにより、第一の面要素構成部m11だけが第一内壁面n1に対して面的に接する姿勢を採るものとなっている。
このとき、仕切りMは、中央折り曲げ線f2が大きく山折りされるとともに補助折り曲げ線f5が大きく谷折れされるように構成されており、第二の面要素m2及び他方の面要素構成部m12が過度に撓み変形しないようになっている。
<第二の姿勢(K)の仕切りMについて>
この実施形態の収納具は、図19に示すように、仕切りMが第二の姿勢(K)をとる場合に、当該仕切りM、後壁3、及び、右側壁5によって外側部が囲われた空間Qに、ペットボトルや水筒等に代表される柱状の物品Dを配設できるようになっている。第二の姿勢(K)の仕切りMは、柱状の物品Dを、底壁1の上に起立した姿勢で安定的に保持し得るものとなっている。
また、収納具は、図19に示すように、仕切りMが第二の姿勢(K)を採る場合に、第二の面要素m2と収納具本体Aの第三内壁面n3(すなわち第三壁体である前壁2の内壁面)との間に、隙間skが形成されるようになっている。第二の姿勢(K)における第二の面要素m2と前壁2とは略平行をなしている。
そして、第二の姿勢(K)の仕切りMと前壁2との間に設けられた隙間skには、全体として概略板状をなす板状物品類Eを好適に配設し得るものとなっている。隙間skに配設された板状物品類Eは、仕切りMにおける第二の面要素m2と前壁2とによって倒れ止めされることになり、底壁1上に対して起立した姿勢が保持されるようになっている。
なお、「板状物品類E」とは、例えば、図19において明示された折り畳まれたノートパソコンや、ノート等の冊子や、クリヤーフォルダー・バインダー・ポケットファイル等のファイルや、用紙や封筒等の紙葉類を挙げることができるが、これらに限られないことはもちろんのことである。
上述した実施形態であれば、帯状の取手Cを見栄えよく強固に取り付けることができる収納具を提供することができるものとなる。
また、上述した実施形態であれば、仕切りMによって内部収納空間spを好適に区画し得る構成を備えた収納具を提供することができるものとなる。
また、上述した実施形態であれば、必要な時だけ機能性を好適に拡張し得る構造物である仕切りMを提供することができるものとなる。
以上説明したように、本実施形態に係る収納具は、収納具本体Aと、この収納具本体Aに取り付けられた帯状の取手Cを備えたものである。そして、収納具本体Aに、シート材を折り返して当該シート材が重なり合う重合部Pが設けられたものであり、取手Cが、重合部Pを構成する折り返しシート部分p2に硬質部材であるリベットRを貫通させて固着されるものであり、折り返しシート部分p2は、重合部Pを構成する他のシート部分である主シート部分p1に固定されている。
このため、本実施形態に係る収納具であれば、帯状の取手Cを見栄えよく強固に取り付けることができるものとなる。
取手Cが、使用者に把持される被把持部c1と、折り返しシート部分p2に固着される一対の基端部c2とを備えたものである。そして、折り返しシート部分p2には、被把持部c1と基端部c2との間に位置する一対の帯状部分c3を通過させるスリットp4がそれぞれに対応させて設けられている。
このため、取手Cにおける一対の帯状部分c3のそれぞれが、折り返しシート部分p2に個別に設けられたスリットp4を通過するものとなっているため、好適な外観を形成し得るだけでなく、折り返しシート部分p2の強度を損ね難いものとなっている。
スリットp4が、折り返しシート部分p2の上下方向中間位置に設けられている。すなわち、スリットp4が、重合部Pの上端部分を避けた位置に設けられている。このため、重合部Pにおける上端部分の強度が、好適に維持されたものとなっている。
硬質部材が、金属製のリベットRである。このため、帯状をなす取手Cの基端部c2を折り返しシート部分p2に対して好適に取り付けることができるものとなっている。
折り返しシート部分p2が、主シート部分p1の内面に対して溶着により固定されている。
このため、折り返しシート部分p2が、主シート部分p1に対して強固に取り付けられたものとなっている。
収納具本体Aが、合成樹脂製のシート材から形成されたものである。このため、本実施形態であれば、強度に優れた収納具本体Aを形成する設計の自由度に優れたものとなっている。
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
収納具本体の形状は種々の形状を採り得るものであり、上述した実施形態のような矩形ボックス状のものに限られるものではない。
重合部を構成する折り返しシート部分は、他のシート部分の外面側に配設されたものであってもよい。他のシート部分は、主シート部分に限られるものではない。
重合部を構成する折り返しシート部分が、他のシート部分に対して溶着以外の方法で固定されたものであってもよい。
硬質部材は、取手を折り返しシート部分に対して固着し得るものであればよく、金属製のリベットに限定されるものではない。
取手に設けられた一対の帯状部分は、折り返しシート部分に設けられた単一のスリットを通過するものであってもよい。
スリットが、重合部の上端部分に設けられたものであってもよい。
収納具本体は、シート材から形成されたものであればよく、合成樹脂製のシート材に限られるものではない。シート材は、紙製のものであってもよい。
仕切りは、第一の面要素及び第二の面要素が折り曲げ可能に接続されたものに限られるものではなく、第一の面要素及び第二の面要素が湾曲可能に接続されたものであってもよい。
仕切りは、補助折り曲げ部が設けられていない構成のものであってもよい。
仕切りの補助折り曲げ部は、第一の面要素及び第二の面要素の双方又は何れか一方に設けられたものであればよい。また、補助折り曲げ部は、折り曲げ線のみで構成されたもの(スリットが設けられていない構成のもの)であってもよい。
仕切りは、切欠部が設けられていないものであってもよい。
仕切りを構成する第一、第二の面要素は、第一、第二内壁面に対して姿勢変更可能に取り付けられたものであれば良い。
仕切りを構成する第一、第二の面要素は間接的に折り曲げ可能に連結されたものであってもよい。例えば、仕切りは、第一の面要素と第二の面要素との間を単数又は複数の面要素を介在させて連結させたものであってもよい。
仕切りを構成する第一、第二の面要素は、それぞれ、収納具本体の内部収納空間を形成する内壁面に取り付けられたものであればよい。
仕切りにおける第二の姿勢は、第一の姿勢と異なる姿勢であればよく、その具体的な態様は、種々設定可能であることは言うまでもない。
仕切りは、第二の姿勢において、平面視において略L字状をなしていないものであってもよい。
仕切りと収納具本体の内壁面との間に形成される隙間の位置は、上述した実施形態に示された位置に限られるものではない。つまり、仕切りが第二の姿勢を採る場合に、第二の面要素と対向する内壁面は、前壁の内壁面に限られるものではない。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
A…収納具本体
C…取手
c1…被把持部
c2…一対の基端部
c3…一対の帯状部分
S1…シート材(第一シート材)
S2…シート材(第二シート材)
P…重合部
p1…主シート部分(他のシート部分)
p2…折り返しシート部分
p4…スリット

Claims (7)

  1. 収納具本体と、この収納具本体に取り付けられた帯状の取手を備えた収納具であって、
    前記収納具本体に、シート材を折り返して当該シート材が重なり合う重合部が設けられたものであり、
    前記取手が、前記重合部を構成する折り返しシート部分に硬質部材を貫通させて固着されるものであり、
    前記折り返しシート部分は、前記重合部を構成する他のシート部分に固定されている収納具。
  2. 前記取手が、使用者に把持される被把持部と、前記折り返しシート部分に固着される一対の基端部とを備えたものであり、
    前記折り返しシート部分には、前記被把持部と前記基端部との間に位置する一対の帯状部分を通過させるスリットがそれぞれに対応させて設けられている請求項1記載の収納具。
  3. 前記スリットが、前記折り返しシート部分の上下方向中間位置に設けられている請求項2記載の収納具。
  4. 前記スリットが、前記重合部の上端部分を避けた位置に設けられている請求項2記載の収納具。
  5. 前記硬質部材が、金属製のリベットである請求項1記載の収納具。
  6. 前記他のシート部分が、前記収納具本体を構成する主シート部分であり、
    前記折り返しシート部分が、前記主シート部分の内面に対して溶着により固定されている請求項1記載の収納具。
  7. 前記収納具本体が、合成樹脂製のシート材から形成されたものである請求項1記載の収納具。
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