JP2024014059A - パネル部材の製造方法 - Google Patents

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Yoshihide Goto
肇 太田
Hajime Ota
一成 常盤
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Abstract

【課題】耐薬品性に優れたパネル部材の製造方法を提供する。【解決手段】本発明のパネル部材1の製造方法は、樹脂シート3の表面側に光を透過するインクからなる保護層4aを印刷する工程と、保護層4aの表面側に光を透過しないインクからなる印刷層5aを印刷する工程と、印刷層5aの上面に印刷層5bを重ねて印刷して積層印刷層5を形成する工程と、樹脂シート3を成型樹脂部2の形状に合わせて形作るフォーミング加工を行う工程を備えている。【選択図】図3

Description

本発明は、車両用の内装加飾部品等に用いられるパネル部材の製造方法に関する。
現在、車両の内装加飾部品等として、表面に木目調やカーボン調の意匠が施され、内部光源からの光で照明されるパネル部材が用いられている。パネル部材の意匠を印刷する方法としては、スクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷等が用いられる。
例えば、下記の特許文献1の照明カバー部材は、自動車のエンジンのスタートボタンを構成するベゼルであり、パネル部材の表側には、金属光沢を有する金属調装飾部が全周に亘って設けられている。金属調装飾部の中には、「OFF」、「ACC」、「ON」の文字からなる3つの照明部が設けられている。照明カバー部材は、照明部の形成部分を光が透過可能に構成されており、LED等の光源を用いて照明部の裏側から照らすことで、各照明部を発光させている。
また、照明カバー部材は、主体となる短円筒形状の支持基材と、支持基材の表側に積層一体化されて金属調装飾部を形成する装飾フィルムとを備えている。照明カバー部材は、フィルムインサート成型によって容易に製造することができる。具体的には、薄膜金属層の両面に保護層を有するフィルムを製造し、その後、当該フィルムの裏面に印刷層を印刷することにより、凹凸のない装飾フィルムを得ている。
印刷層は、光不透過性の黒色インキで形成される遮光印刷層と、光透過性の青色インキで形成される着色印刷層とで構成される。遮光印刷層は、照明部を形成する部分を欠落させることにより、裏側から照射される光が照明部のみを透過する。一方、着色印刷層は、光透過性の青色インキで形成されるものであり、照明部を透過する光を青く着色する(特許文献1/段落0015~0020、図1,図4参照)。
特許第6050056号
しかしながら、近年、照明カバー部材において、薬品の洗浄能力の向上に伴い樹脂等の高分子材料に対する負荷が高くなってきており、耐薬品性の要求が高まっている。具体的には、当該部品の表面を加工するとき等にフィルムが薬品に晒され傷んでしまうという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、耐薬品性に優れたパネル部材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は透明シートの表面側に印刷が施されたパネル部材の製造方法であって、前記透明シートの表面側に、光を透過するインクからなり、前記透明シートを保護する保護層を印刷する工程と、前記保護層の表面側に、光を透過しないインクからなる第1印刷層を印刷する工程と、前記第1印刷層の上面に第2印刷層を重ねて印刷して、積層印刷層を形成する工程と、前記透明シートを、前記パネル部材を構成する樹脂基板の形状に合わせて形作るフォーミング加工を行う工程と、を備えていることを特徴とする。
本発明に係るパネル部材は、透明シートに木目柄等の印刷がなされた部材であり、車両用の内装加飾部品等として用いられる。本パネル部材を製造するため、まず透明シートを保護する保護層を印刷する工程を行い、次いで保護層の表面側に第1印刷層を印刷する工程と、その上面に第2印刷層を重ねて印刷して、積層印刷層を形成する工程を行う。これにより、透明シートの表面側に所定の意匠を施すことができる。
さらに、透明シートをパネル部材の樹脂基板の形状に合わせて形作るフォーミング加工することで、パネル部材が完成する。本パネル部材は、保護層によって透明シートが保護され、薬品等に晒されることがなくなるので、損傷しにくいパネル部材を製造することができる。
本発明のパネル部材の製造方法において、前記透明シートと前記保護層との間に、光を透過するインクからなる透光印刷層、又は光を透過しないインクからなる不透光印刷層を印刷する工程をさらに備えていることが好ましい。
例えば、透明シートと保護層との間に、光を透過するインクからなる透光印刷層を印刷する。これにより、白色、青色、赤色等の光がパネル部材を透過するため、意匠効果を持たせることができる。透光印刷層の代わりに、光を透過しないインクからなる不透光印刷層を印刷してもよい。この場合、不透光印刷層が遮光層として機能する。
また、本発明のパネル部材の製造方法において、前記保護層、前記透光印刷層及び前記不透光印刷層は、マーキング用のレーザ光を吸収しないインクからなることが好ましい。
この構成によれば、保護層、透光印刷層及び不透光印刷層のインクは何れもレーザ光を吸収しないため、積層印刷層に孔部を形成する工程において、各層が劣化したり、破壊されたりすることがない。
また、本発明のパネル部材の製造方法において、前記透明シートの裏面側の一部の領域に、マーキング用のレーザ光を吸収しないインクからなる第3印刷層を印刷する工程と、前記フォーミング加工を行った前記透明シートの前記第3印刷層に対応する位置に、前記積層印刷層の表面側から前記レーザ光を照射し、前記積層印刷層の一部領域を除去して、端面が垂直である孔部を前記積層印刷層に形成する工程と、をさらに備えていることが好ましい。
第3印刷層のインクはレーザ光を吸収しないため、積層印刷層に孔部を形成する工程において、第3印刷層が劣化したり、破壊されたりすることがない。孔部を形成する工程においては、第3印刷層に対応する位置に孔部を形成する。これにより、目的の文字や図形の孔部から第3印刷層を視認できるようになる。この製造方法により製造されたパネル部材では、装飾性を向上させることができる。
また、本発明のパネル部材の製造方法において、前記積層印刷層に前記孔部を形成する工程の前又は後に、前記透明シートの裏面側に圧力を加えて前記樹脂基板を一体化する工程をさらに備えていることが好ましい。
この構成によれば、孔部を形成する工程の前後で透明シートの裏面側に圧力を加えて樹脂基板を一体化することで、パネル部材の樹脂部分を完成させることができる。
本発明の第1実施形態に係るパネル部材の全体図である。 図1のパネル部材のII-II線断面図である。 図1のパネル部材(II-II線断面部分)の製造方法を示す図である。 図1のパネル部材(IV-IV線断面部分)の製造方法を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るパネル部材の製造方法を示す図である。
以下、本発明に係るパネル部材の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るパネル部材の全体図である。パネル部材1は、樹脂シート3の少なくとも表面側に意匠を印刷した後、圧力を加えて成型樹脂部2と一体化する、いわゆるフィルムインサート成型により製造される。パネル部材1は、例えば、車両用の内装加飾部品等として利用される。
成型樹脂部2は、厚みが約3mmのプラスチック製の板状部材であり、その表面にフォーミング加工後の樹脂シート3の形状と一致する浅い窪みが形成されている。また、成型樹脂部2の裏面は、後述する光源(LED基板)が収納できるように側板を有する。成型樹脂部2は、光源からの光が透過する透明又は半透明の材料であることが好ましい。
樹脂シート3(本発明の「透明シート」)は、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)、アクリル、又はポリカーボネートとアクリルの複層シート、ポリプロピレン等の透過性を有するフィルムである。詳細は後述するが、樹脂シート3の厚みは、1.0mm以下であることが好ましい。
樹脂シート3の表面側には、高精細のスクリーン印刷により印刷した積層印刷層5が形成されている。積層印刷層5は、複数の印刷層により構成される。図1では、パネル部材1の表面に木目調の意匠が施されており、積層印刷層5は、茶色の印刷層や木目の細線の印刷層等、2~5層の印刷層を重ね合わせて形成される。なお、意匠は木目調に限られず、カーボン調やピアノブラック(光沢ブラック)等、様々なデザインとすることができる。
また、パネル部材1は、その表面に抜き文字又は抜き柄となる図形10a,10b1,10b2を有している。詳細は後述するが、積層印刷層5が完成した後、レーザマーキング装置によりレーザ光(例えば、Nd:YAGの波長;1,064μm)を所望の図形となるようにスキャンし、積層印刷層5を除去する。これにより、積層印刷層5に図形10a,10b1,10b2の孔部を形成する。
図形10aは、四つ葉マークの縁部のみが孔部となっており、成型樹脂部2の裏面側に配設された光源の光が透過するようになっている。また、図形10b1,10b2は、それぞれ異なる模様又は色彩となるように樹脂シート3の裏面側に印刷層が印刷されている。
光が透過する図形10aについては、樹脂シート3の裏面側に印刷層を設けていないが、直光により図形10aから投光した光の色が所定の色となるように、樹脂シート3の裏面側に白色等の印刷層を設ける場合もある。
また、光が透過する図形10b1,10b2については、直光により図形10b1,10b2から投光した光が所定の色となるように裏面印刷層の赤色、青色等の所定の色の発色性を補う白色等の裏面印刷層をさらに設ける場合がある。
図2は、図1のパネル部材1のII-II線断面図を示している。
パネル部材1は、成型樹脂部2の表面側に、圧空成形等によるフォーミング加工を行った樹脂シート3が取り付けられている。樹脂シート3の表面側は、光を透過するインクからなり、樹脂シート3の表面を覆って保護する保護層4aと、光源6の光が透過しない印刷層5a(本発明の「第1印刷層」)と、主に意匠を構成する印刷層5b,5c(本発明の「第2印刷層」)とで構成されている。意匠が単色(特に、黒色系)である場合、印刷層5aのみでも構成可能であるが、通常少なくとも2層以上の印刷層を重ね合わせて意匠を構成する。
図2において、積層印刷層5が除去された部分は、図1の図形10a(四つ葉マークの縁部)である。光源6が成型樹脂部2の裏面側に配設されているが、成型樹脂部2及び樹脂シート3が透過性を有する材料であるため、図形10aの部分から光源6の光が成型樹脂部2の前面側に出射される。
次に、図3を参照して、図1のパネル部材1(II-II線断面部分)の製造方法を説明する。なお、以下では、成型樹脂部2の図示を省略している。
図3(a)に示すように、樹脂シート3の表面側に保護層4aをスクリーン印刷する。さらに、その表面側に下層から印刷層5a,5b,5cの順にスクリーン印刷して、積層印刷層5を形成する。
保護層4aは、光を透過するUV系、ウレタン系、アクリル系等のインクからなる。保護層4aを形成することで、パネル部材1の加工時等に樹脂シート3が直接、薬品に晒されることがなくなるため、樹脂シート3の劣化、クラックの発生等を抑えることができる。
印刷層5aは、レーザマーキング装置のレーザ光(Nd:YAG,CO2レーザ等)を吸光しやすいインク、例えば、カーボンブラックを含む黒色顔料の層である。また、印刷層5aを黒色の層とすると、遮光効果も得られる。
印刷層5b,5cはパネル部材1の意匠を構成する層であり、例えば、印刷層5bが木目の茶色の層、印刷層5cが木目の細線の層となっている。木目調の意匠を作る場合、実際は、5層以上の印刷層を重ね合わせる必要があるが、ここでは、説明のため簡略化した3層の構造としている。
次に、図3(b)に示すように、図形10aを描くため、積層印刷層5の表面側からレーザ光を照射する。これにより、上層の印刷層5b,5cがレーザ光の熱で溶解し、レーザ波長の振動により破壊される。また、レーザ光が印刷層5aに到達すると吸光され、化学反応により印刷層5aが除去(アブレーション)される。
その後、図3(c)に示すように、印刷層5aの除去に伴い、印刷層5b,5cが破壊される。そして、レーザ光をスキャンして、積層印刷層5の一部分を図形10aの形状となるように除去する。レーザ光の径を絞ることにより、極めて小さい孔部を形成することができるので、孔部の端面は垂直となる。
仮に、孔部の端面が垂直とならず、印刷層5cの孔部が印刷層5a,5bの孔部よりも小さい場合、光源6(図2参照)の光が透過する部分が狭くなる。また、印刷層5c(厚みは3~6μm)のうち、印刷層5a,5bの孔部の端面よりも孔部の中心方向に突出した部分によって光が漏れ、不鮮明な図形となる。しかし、本発明の製造方法では、印刷層5a,5b,5cの孔部の端面が垂直に揃うため、図形10aの周辺部に光漏れが生じず、図形10aの輪郭は鮮明になる。
次に、図4を参照して、図1のパネル部材1(IV-IV線断面部分)の製造方法を説明する。ここでも、成型樹脂部2の図示を省略している。
図4(a)に示すように、樹脂シート3の表面側に保護層4aをスクリーン印刷した後、下層側から印刷層5a,5b,5cの順にスクリーン印刷を行い、積層印刷層5を形成する。ここでも、印刷層5aはレーザ光を吸光しやすいインクの層であり、印刷層5b,5cはパネル部材1の意匠を構成する層である。
また、樹脂シート3の裏面側に樹脂シート3と接触する層側から印刷層7a,7b(本発明の「第3印刷層」)の順にスクリーン印刷を行い、裏面印刷層7を形成する。これは、樹脂シート3の表面側(印刷層5cの上面)に図形用の印刷層を重ねて印刷すると、その部分だけ凸状となり、外観を損ねるためである。
裏面印刷層7は、例えば、印刷層7aが赤色の層、印刷層7bが白色の層とする。このように、印刷層を3~4層重ね合わせることで模様や標章等を描くことができる。なお、裏面印刷層7は、所定の色彩の印刷層7aのみで構成してもよい。
ここで、印刷層7a,7bは、レーザマーキング装置のレーザ光を吸光しない、すなわちレーザ光により劣化や破壊が進まないインクの層である。白色の層のインクは、例えば酸化チタンを含む顔料が用いられる。
次に、図4(b)に示すように、図形10b2を描くため、積層印刷層5の表面側からレーザ光を照射する。これにより、印刷層5aの除去(アブレーション)時に印刷層5b,5cが共に破壊される。
その後、レーザ光を図形10b2の形状となるようにスキャンして、図4(c)に示すように、積層印刷層5の一部分を除去する。このとき、孔部の端面は垂直となるので、図形10b2の周辺部に光漏れが生じず、図形10b2の輪郭は鮮明になる。
この工程において、レーザ光は、樹脂シート3を通過して裏面印刷層7まで到達するが、保護層4a及び印刷層7a,7bはレーザ光によって劣化しないので、保護層4a及び印刷層7a,7bはそのまま残存する。これにより、図形10b2は、パネル部材1の上面から見た場合、印刷層7a,7bによる色彩又は模様となる。
なお、印刷層7a,7bは、孔部位置の多少のずれや、図形10b2を斜視した場合に印刷層7aが目視上欠けて見えてしまうことを考慮して、図形10b2の形状よりも広めに印刷されている。図形10b1(図形10a)部分の印刷層7a,7bの印刷についても、同様である。
樹脂シート3の厚みは、1.0mm以下とすることが好ましい。少なくとも積層印刷層5は、樹脂シート3よりも遥かに薄い(10層でも約50μm)ので、印刷層7a,7bは樹脂シート3の裏面側に配置されているものの、実際は、裏面印刷層7がそれ程奥まって見えない。すなわち、裏面印刷層7をある程度、平坦に見せることができ、美観を保つことができる。また、樹脂シート3を薄くすることで、シート内部での導光による隣接図形への影響を抑えるという効果もある。
レーザマーキングは、印刷された樹脂シート3のフォーミング加工後に行ってもよいし、樹脂シート3の成型樹脂部2への取り付け、すなわちインジェクション後に行ってもよい。後者の方法によれば、図形の歪みが生じ難くなり、パネル部材1の所定の位置に図形を配置することができる。
以上で説明したように、本発明のパネル部材1の製造方法は、樹脂シート3の表面側に、光を透過するインクからなり、樹脂シート3を保護する保護層4aを印刷する工程と、光が透過しないインクからなる印刷層5aを印刷する工程と、印刷層5aの上面に印刷層5b,5cを重ねて印刷して、積層印刷層5を形成する工程と、樹脂シート3を、パネル部材1を構成する成型樹脂部2の形状に合わせて形作るフォーミング加工を行う工程とを備えている。
パネル部材1の印刷層5a,5b,5cは、高精細のスクリーン印刷で印刷するため、パネル部材1に従来のグラビア印刷と遜色のない、木目調等の美しい意匠を施すことができる。また、積層印刷層5の表面側からレーザ光を照射して図形(抜き文字、抜き柄)を形成する際、孔部の端面を垂直に形成する。これにより、形成される孔部の周辺部から光漏れが生じず、輪郭が鮮明な図形を有するパネル部材とすることができる。
[第2実施形態]
次に、図5を参照して、本発明の第2実施形態に係るパネル部材、及びその製造方法を説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付し、一部説明を省略する。
図5(a)は、第2実施形態に係るパネル部材50の断面図(図1のIV-IV断面部分に相当)である。ここでも、成型樹脂部2の図示を省略している。
樹脂シート3の表面側(樹脂シート3と保護層4aとの間)に、光を透過するインクからなるからなる透光印刷層4b、その表面側に保護層4aをスクリーン印刷する。さらに、その表面側に下層から印刷層5a,5b,5cの順にスクリーン印刷して、積層印刷層5を形成する。
透光印刷層4bは光を透過するUV系、ウレタン系、アクリル系のインクからなり、白色、青色、赤色等の光が透過する性質を有している。光源6(図2参照)の光が透過することで、新たな意匠の一部を構成することができる。また、保護層4aは、透光印刷層4bの表面側を覆って保護する。
具体的には、透光印刷層4bはレーザ光による加工時に破損、破壊することはないが、レーザ光のアブレーション応力が残存することがあり、薬品が付着した際に透光印刷層4bを侵す可能性がある。保護層4aにより、透光印刷層4bが直接、薬品に晒されることがなくなる。
透光印刷層4bの代わりに、光を透過しないインクからなる不透光印刷層を印刷してもよい。不透光印刷層は、例えばレーザ光に反応しない黒色の印刷層であり、遮光層として、また新たな意匠の一部として機能する。なお、積層印刷層5の構成については、第1実施形態と同じである。
パネル部材50の製造方法を説明すると、この後、樹脂シート3の裏面側に下層(樹脂シート3と接触する層)側から印刷層7a,7bの順にスクリーン印刷を行い、裏面印刷層7を形成する。
次に、図5(b)に示すように、図形10aを描くため、積層印刷層5の表面側からレーザ光を照射する。これにより、上層の印刷層5b,5cがレーザ光の熱で溶解する。また、レーザ光が印刷層5aに到達すると吸光され、化学反応により印刷層5aが除去(アブレーション)される。
その後、図5(c)に示すように、印刷層5aの除去に伴い、印刷層5b,5cが破壊される。そして、レーザ光をスキャンして、積層印刷層5の一部分を図形10aの形状となるように除去する。また、レーザ光の径を絞ることにより、極めて小さい孔部を形成することができるので、孔部の端面は垂直となる。この製造方法により、印刷層5a,5b,5cの孔部の端面が垂直に揃うので、図形10aの周辺部に光漏れが生じず、図形10aの輪郭は鮮明になる。
上記説明は、本発明の実施形態の一部であり、これ以外にも種々な実施形態が考えられる。樹脂シート3の表面側の積層印刷層5、裏面側の裏面印刷層7は、それぞれ何層で構成されていてもよい。
例えば、レーザマーキング後に、パネル部材1の印刷面の耐擦傷性を向上させるため、透過性を有する光硬化性塗料、又は熱硬化性塗料の保護層を被覆してもよい。このような耐擦傷性層の形成は、パネル部材1が車両用の部品に用いられる場合は必須となる。
1,50…パネル部材、2…成型樹脂部、3…樹脂シート、4a…保護層、4b…透光印刷層、5…積層印刷層、5a,5b…印刷層、10a,10b1,10b2…図形、6…光源、7…裏面印刷層、7a,7b…印刷層。

Claims (5)

  1. 透明シートに印刷が施されたパネル部材の製造方法であって、
    前記透明シートの表面側に、光を透過するインクからなり、前記透明シートを保護する保護層を印刷する工程と、
    前記保護層の表面側に、光を透過しないインクからなる第1印刷層を印刷する工程と、
    前記第1印刷層の上面に第2印刷層を重ねて印刷して、積層印刷層を形成する工程と、
    前記透明シートを、前記パネル部材を構成する樹脂基板の形状に合わせて形作るフォーミング加工を行う工程と、
    を備えていることを特徴とするパネル部材の製造方法。
  2. 前記透明シートと前記保護層との間に、光を透過するインクからなる透光印刷層、又は光を透過しないインクからなる不透光印刷層を印刷する工程をさらに備えている、請求項1に記載のパネル部材の製造方法。
  3. 前記保護層、前記透光印刷層及び前記不透光印刷層は、マーキング用のレーザ光を吸収しないインクからなる、請求項2に記載のパネル部材の製造方法。
  4. 前記透明シートの裏面側の一部の領域に、マーキング用のレーザ光を吸収しないインクからなる第3印刷層を印刷する工程と、
    前記フォーミング加工を行った前記透明シートの前記第3印刷層に対応する位置に、前記積層印刷層の表面側から前記レーザ光を照射し、前記積層印刷層の一部領域を除去して、端面が垂直である孔部を前記積層印刷層に形成する工程と、
    をさらに備えている、請求項1に記載のパネル部材の製造方法。
  5. 前記積層印刷層に前記孔部を形成する工程の前又は後に、前記透明シートの裏面側に圧力を加えて前記樹脂基板を一体化する工程をさらに備えている、請求項4に記載のパネル部材の製造方法。
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