JP2024013961A - 洗濯機 - Google Patents

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Yukiya Ito
直紀 坂本
Naoki Sakamoto
博紀 長谷川
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Abstract

【課題】振動を適切に抑制できる洗濯機を提供する。【解決手段】洗濯機1は、外枠5と、前記外枠5内で支持され内部に液体を貯留可能な外槽6と、前記外槽6に内包された洗濯兼脱水槽3と、前記洗濯兼脱水槽3を回転駆動する駆動用モータ22と、前記駆動用モータ22の回転駆動するコントロールユニット7と、を備え、前記洗濯兼脱水槽3は、停止状態から回転速度を上昇し続けた際に、一次共振領域と、二次共振領域と、において振動振幅のピークが順次現れるものであり、前記コントロールユニット7は、脱水運転を行う際に、前記回転速度を、前記一次共振領域より高く前記二次共振領域よりも低い第1の回転速度に、30秒よりも長い第1の期間だけ維持する。【選択図】図1

Description

本発明は、洗濯機に関する。
本技術分野の背景技術として、下記特許文献1の明細書の段落0043には、「脱水工程では、ドラム21の回転速度をドラム21の内周面に衣類を張り付ける低回転速度域と、外槽11の共振区間及び筐体1の共振区間を通過させながら、目標回転速度まで段階的に上昇させる。」と記載されている。
特開2021-69687号公報
上述の特許文献1に記載されているように、従来から洗濯機において、共振区間をなるべく早く通過させる等の手法により、洗濯機の振動を抑制することが望まれている。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、振動を適切に抑制できる洗濯機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の洗濯機は、外枠と、前記外枠内で支持され内部に液体を貯留可能な外槽と、前記外槽に内包された洗濯兼脱水槽と、前記洗濯兼脱水槽を回転駆動する駆動用モータと、前記駆動用モータの回転駆動するコントロールユニットと、を備え、前記洗濯兼脱水槽は、停止状態から回転速度を上昇し続けた際に、一次共振領域と、二次共振領域と、において振動振幅のピークが順次現れるものであり、前記コントロールユニットは、脱水運転を行う際に、前記回転速度を、前記一次共振領域より高く前記二次共振領域よりも低い第1の回転速度に、30秒よりも長い第1の期間だけ維持することを特徴とする。
本発明によれば、洗濯機の振動を適切に抑制できる。
第1実施形態の洗濯機の内部構成図である。 流体バランサの一例の一部切欠斜視図である。 流体バランサの他の例の一部切欠斜視図である。 脱水工程における洗濯兼脱水槽の回転速度のタイムチャートである。 脱水工程における洗濯兼脱水槽の回転速度および振動振幅の測定結果を示す図である。 比較例の脱水工程における洗濯兼脱水槽の回転速度のタイムチャートである。 比較例の脱水工程における洗濯兼脱水槽の回転速度および振動振幅の測定結果を示す図である。
[実施形態の概要]
特許文献1等に記載されたドラム式洗濯機において、ドラムに投入された衣類に偏りが生じている場合には、脱水時に振動が発生する。そして、特許文献1のものでは、ドラムの前端部に流体バランサが設置されている。すなわち、この流体バランサによって定常回転時のアンバランスの発生を抑制でき、低振動で脱水を行うことができると考えられる。
また、特許文献1の技術を応用することにより、縦型の洗濯機においても洗濯兼脱水槽の回転速度を段階的に上昇させ、所定の回転速度において衣類を脱水することができると考えられる。洗濯兼脱水槽の回転速度を停止状態から徐々に上昇させてゆくと、一次共振回転速度帯、二次共振回転速度帯等、複数の共振回転速度帯が現れる。そこで、洗濯兼脱水槽の回転速度が、これら共振回転速度帯で停滞しないよう、その回転速度が速やかに共振回転速度帯を通過するように制御することが好ましい。
ところで、洗濯兼脱水槽の回転速度が比較的高い状況で水が発泡すると、洗濯兼脱水槽と外槽との間に泡による抵抗が生じ、洗濯兼脱水槽の回転速度をさらに上昇させることができなくなる。そこで、洗濯兼脱水槽の回転速度が比較的低い状況で、発泡を抑制しつつ衣類を脱水する制御を実行することが好ましい。例えば、一次共振回転速度が80rpm程度であり、二次共振回転速度が260rpm程度であるとすると、300rpm程度の回転速度を、所定時間維持することが考えられる。これは、300rpm程度の回転速度であれば、水が発泡することを抑制しつつ、ある程度の脱水を実現できるためである。
しかし、300rpm程度の回転速度においては、流体バランサに自励振動が生じるため、洗濯機の振動が大きくなるという問題が生じる。ここで、自励振動について簡単に説明しておく。流体バランサのような液体を内蔵する中空回転容器がある程度の回転速度で回転すると、内蔵液が遠心力作用で回転容器の外周側内壁にへばりつき、回転中心に平行な液面を呈する状態が生じる。このような状態では、自励振動が発生する回転速度領域のあることが知られている。この自励振動は、中空回転容器の形状、内蔵流体の物理的特性、系の固有値、系の回転速度などの要因が関与することが判っている。そこで、後述する実施形態は、発泡を抑制することと、流体バランサの自励振動を抑制することと、を両立できる洗濯機を実現しようとするものである。
より具体的には、後述する実施形態においては、洗濯兼脱水槽の回転速度が一次共振回転速度を通過した後に、二次共振回転速度よりも低い回転速度で、所定時間、洗濯兼脱水槽を回転させるようにした。このように、一次共振回転速度よりも高く二次共振回転速度よりも低い回転速度で、発泡の抑制を図ることができるため、自励振動が発生する回転速度で回転速度を一定に保つ必要性がなくなった。これにより、自励振動が発生する回転速度帯を、二次共振回転速度を通過する際の加速度よりも大きな加速度で通過させることができ、自励振動の発生を抑制した。このように、脱水時における発泡抑制と自励振動の抑制とを両立することにより、脱水起動のリトライを減少させることができ、かつ、洗濯機を静かに脱水起動させることができる。
[第1実施形態]
〈洗濯機の全体構成〉
以下、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下では、洗濯、すすぎ、脱水を行うことができる洗濯機(いわゆる、全自動洗濯機)を例に挙げて説明するが、洗濯、すすぎ、脱水、乾燥を行うことができる洗濯機(いわゆる、縦型の洗濯乾燥機)に適用することもできる。
図1は、第1実施形態の洗濯機の内部構成図である。
図1に示すように、洗濯機1は、略箱形の鋼板製の外枠5内に、防振装置4によって、洗濯兼脱水槽3を回転自在に内置した合成樹脂製の外槽6を吊架した構成となっている。外枠5の上部には、制御手段であるコントロールユニット7、給水手段である電磁給水弁16(給水手段)を備えた合成樹脂製の上面カバー9が設けられ、外枠5の下部には、合成樹脂製のベース部材10を有する。
上面カバー9の中央部には洗濯物12等を出し入れする洗濯物投入口9aを有しており、この洗濯物投入口9aを開閉するための蓋体9bが設けられている。また、上面カバー9には、蓋体9bの手前に、電源スイッチ13、洗濯等の各工程などを操作する入力スイッチ部14、各工程の進行状況を表示する進行表示部14aなどが設けられている。また、上面カバー9の後部外側には、水道の蛇口に接続された給水ホース17が設けられ、その他端は電磁給水弁16に接続されている。
外枠5の枠体内には、洗濯水を溜める有底略円筒状の外槽6を有している。外槽6は合成樹脂で形成されている。洗い工程等を行う際、コントロールユニット7の指令により、電磁給水弁16を開き、外槽6内に洗濯水が給水される。所定の水位となったことが水位センサ15により検知され、コントロールユニット7の指令により電磁給水弁16を閉め、給水を停止する。
外槽6の底部外側には排水装置である排水弁18および排水ホース11が設けられ、外槽6底部に有する外槽排水口6cと排水弁18を介して排水ホース11と接続されている。洗い運転やすすぎ運転後に脱水工程等を行う際、コントロールユニット7の指令により排水弁18が開かれ、外槽6内の洗濯水は、排水ホース11の他端から洗濯機1の機外へ排水する。
また、外槽6内周と洗濯兼脱水槽3外周との間には隙間があり、この隙間に洗濯物等が入らなくするとともに、外槽6全体の剛性を保つために、外槽6の上面には洗濯兼脱水槽3に設けた流体バランサ50の上面を覆うようなリング状に形成された槽カバー20を備えている。
また、外槽6の底部外側には、鋼板製の取付けベース21を介して、駆動用モータ22、および駆動用モータ22を減速する減速機構24が取り付けられている。駆動用モータ22には誘導電動機または、同期電動機が用いられる。駆動機構は、駆動用モータ22でVベルト(図示せず)および減速機構24を介して攪拌翼2を駆動するものであってもよく、また駆動用モータ22の駆動軸が減速機構24と同一軸上に構成されたものであってもよい。
減速機構24の内部には、洗濯動作と脱水動作の切替えを行う電動操作クラッチ機構24aと遊星歯車減速機構24bを備えている。電動操作クラッチ機構24aにより、洗濯兼脱水槽3を静止させた状態で攪拌翼2を左右に回転させたり(攪拌モード)、洗濯兼脱水槽3と攪拌翼2を一体的に同一方向に回転させたり(脱水モード)を選択できる。
洗濯兼脱水槽3の内底部には、底板33が設けられている。また、洗濯兼脱水槽3の内面には、合成樹脂製の循環流路部材26が設けられている。循環流路部材26の上端には、洗濯水が吐出する開口部26aが形成されている。そして、底板33の内周側(内底部)と、攪拌翼2の裏面に設けられた裏羽根2sの外周側との間には、ポンプ室Rが形成されている。
上述したコントロールユニット7は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等、一般的なコンピュータとしてのハードウエア(何れも図示略)を備えており、ROMには、CPUによって実行される制御プログラム、DSPによって実行されるマイクロプログラムおよび各種データ等が格納されている。これにより、コントロールユニット7は、洗濯機1の各部を制御する。
図2は、流体バランサ50の一例の一部切欠斜視図である。
図2に示す例において、流体バランサ50は、略円筒状の形成されており、その内部には、周回方向に沿って3列に形成された中空部52,54,56が形成されている。この中空部52,54,56に図示せぬ液体が注入されている。
図3は、流体バランサ50の他の例の一部切欠斜視図である。
図3に示す例において、流体バランサ50は、略円筒状の形成されており、その内部には、周回方向に沿って1列に形成された中空部58が形成されている。この中空部58に図示せぬ液体が注入されている。
〈洗濯機の動作〉
次に、本実施形態の動作を説明する。
本実施形態の洗濯機1は、洗い工程、第1回脱水工程、すすぎ工程、および第2回脱水工程を経て、洗濯物を洗濯する。
ここで、洗い工程およびすすぎ工程の内容は、周知の洗濯乾燥機のものと同様であるため、第1回脱水工程および第2回脱水工程(以下、両者を総称して単に「脱水工程」と呼ぶことがある)の詳細を説明する。
図4は、脱水工程における洗濯兼脱水槽3の回転速度のタイムチャートである。
コントロールユニット7は、洗い工程またはすすぎ工程の終了後、排水弁18(図1参照)を開くことで、外槽6内の水を、排水ホース11を介して、洗濯機1の外部に排出させる。図4の横軸の経過時間tは、排水が終了した時刻からの経過時間であり、縦軸は洗濯兼脱水槽3の回転速度ωである。
図示の例において、コントロールユニット7(図1参照)は、経過時間tが20~50秒の間は、断続的に回転速度ω0(約50rmp)で洗濯兼脱水槽3を回転させる。その後、コントロールユニット7は、回転速度ωをω0に10秒程度維持する。ここで、回転速度ωが75~90rpmの範囲は、洗濯兼脱水槽3に共振が生じ、振動振幅のピークが現れる速度領域であり、この領域を一次共振領域B1と呼ぶ。同様に、回転速度ωが240~280rpmの範囲は、洗濯兼脱水槽3に共振が生じ、振動振幅の他のピークが現れる速度領域であり、この領域を二次共振領域B2と呼ぶ。
コントロールユニット7は、一次共振領域B1を速やかに通過させ、回転速度ωをω1(第1の回転速度)まで上昇させる。ここで、回転速度ω1は、図示の例では130rpmである。その後、コントロールユニット7は、期間T1(第1の期間)において回転速度ωをω1に維持する。ここで、期間T1の長さは、図示の例では約65秒である。ところで、回転速度ωの範囲には、上述した一次共振領域B1および二次共振領域B2以外にも、図示せぬ複数の共振領域が存在し、これら共振領域においては振動振幅にピークが現れる。そこで、コントロールユニット7は、期間T1が終了した後の期間T2において、回転速度ωをω1からωPまで大きな加速度で上昇させ、これら複数の共振領域を速やかに通過させる。
なお、図示の例において、期間T2の長さは20秒程度であり、回転速度ωPは約750rpmである。回転速度ωがωPに達すると、コントロールユニット7は、それ以前の期間T2よりも加速度を下げ、期間T3において回転速度ωをωFまで上昇させる。なお、図示の例において、期間T3の長さは30秒程度であり、回転速度ωFは約850rpmである。
回転速度ωがωPに達すると、コントロールユニット7は、それ以前の期間T2よりも加速度を下げ、期間T3において回転速度ωをωFまで上昇させる。なお、図示の例において、期間T3の長さは30秒程度であり、回転速度ωFは約850rpmである。回転速度ωが回転速度ωFに達すると、コントロールユニット7は、期間TFにおいて回転速度ωをωFに維持する。なお、図示の例において、期間TFの長さは75秒程度である。期間TFにおける運転が終了すると、コントロールユニット7は、洗濯兼脱水槽3の回転速度を0[r/min]まで低下させる。以上により、脱水工程が終了する。
図5は、脱水工程における洗濯兼脱水槽3の回転速度および振動振幅の測定結果を示す図である。
図5の横軸の経過時間tは、排水が終了した時刻からの経過時間であり、縦軸は洗濯兼脱水槽3の回転速度ωおよび振動振幅である。図5における特性S1は回転速度ωの実測値であり、図4に示した特性とほぼ同様である。また、特性V1は洗濯兼脱水槽3の振動振幅の特性である。
〈比較例〉
次に、本実施形態の効果を明確にするために、比較例について説明する。比較例のハードウエア構成は、上述の第1実施形態のものと同様である。但し、脱水工程における洗濯兼脱水槽3の回転速度制御の内容は、上述の実施形態とは異なっている。
図6は、比較例の脱水工程における洗濯兼脱水槽3の回転速度のタイムチャートである。
コントロールユニット7は、洗い工程またはすすぎ工程の終了後、排水弁18(図1参照)を開くことで、外槽6内の水を、排水ホース11を介して、洗濯機1の外部に排出させる。図4と同様に、図6の横軸の経過時間tは、排水が終了した時刻からの経過時間であり、縦軸は洗濯兼脱水槽3の回転速度ωである。また、回転速度ωに一次共振領域B1、二次共振領域B2等の共振領域が存在することも上述の実施形態と同様である。
図6の例において、コントロールユニット7(図1参照)は、経過時間tが20~50秒の間は、断続的に回転速度ω0(約50rmp)で洗濯兼脱水槽3を回転させる。その後、コントロールユニット7は、回転速度ωを、ω1(=130rpm)、ω2(=180rpm)、ω3(=330rpm)のように、ステップ状に変化させる。コントロールユニット7が回転速度ωをω1,ω2,ω3の一定値に保つ時間は、10秒~20秒程度である。コントロールユニット7は、回転速度ωをω3に保った後、期間T12において、回転速度ωをω3からωCPまで大きな加速度で上昇させ、複数の共振領域を速やかに通過させる。回転速度ωCPは、図示の例では650rpm程度である。
回転速度ωがωCPに達すると、コントロールユニット7は、それ以前の期間T12よりも加速度を下げ、期間T13において回転速度ωをωFまで上昇させる。なお、図示の例において、期間T13の長さは50秒程度である。また、回転速度ωFは、上述の実施形態(図4参照)と同様に、約850rpmである。回転速度ωが回転速度ωFに達すると、コントロールユニット7は、期間TCFにおいて回転速度ωをωFに維持する。なお、図示の例において、期間TCFの長さは50秒程度である。期間TCFにおける運転が終了すると、コントロールユニット7は、洗濯兼脱水槽3の回転速度を0[r/min]まで低下させる。以上により、比較例における脱水工程が終了する。
図7は、比較例の脱水工程における洗濯兼脱水槽3の回転速度および振動振幅の測定結果を示す図である。
図5と同様に、図7の横軸の経過時間tは、排水が終了した時刻からの経過時間であり、縦軸は洗濯兼脱水槽3の回転速度ωおよび振動振幅である。図7における特性S2は回転速度ωの実測値であり、図6に示した特性とほぼ同様である。また、特性V2は洗濯兼脱水槽3の振動振幅の特性である。
[実施形態の効果]
以上のように上述の実施形態によれば、洗濯機1は、外枠5と、外枠5内で支持され内部に液体を貯留可能な外槽6と、外槽6に内包された洗濯兼脱水槽3と、洗濯兼脱水槽3を回転駆動する駆動用モータ22と、駆動用モータ22の回転駆動するコントロールユニット7と、を備え、洗濯兼脱水槽3は、停止状態から回転速度ωを上昇し続けた際に、一次共振領域B1と、二次共振領域B2と、において振動振幅のピークが順次現れるものであり、コントロールユニット7は、脱水運転を行う際に、回転速度ωを、一次共振領域B1より高く二次共振領域B2よりも低い第1の回転速度(ω1)に、30秒よりも長い第1の期間(T1)だけ維持する。
これにより、脱水時における発泡抑制と自励振動の抑制とを両立することができ、脱水起動のリトライを減少させることができる。さらに、洗濯機を静かに脱水起動させることができる。回転速度ωが低い場合には、脱水率も下がるが、充分に長い第1の期間(T1)を確保することにより、充分な脱水を実現することができる。これにより、本実施形態における洗濯兼脱水槽3の振動振幅の特性V1(図5参照)は、比較例の特性V2(図7参照)と比較して、大部分の期間で抑制されていることが解る。
また、第1の期間(T1)は50秒よりも長く、第1の回転速度(ω1)は120rpm以上、かつ150rpm以下の範囲の速度にすると一層好ましい。これにより、脱水時における発泡を一層抑制することができる。
[変形例]
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。上述した実施形態は本発明を理解しやすく説明するために例示したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、上記実施形態の構成に他の構成を追加してもよく、構成の一部について他の構成に置換をすることも可能である。また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上で必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。上記実施形態に対して可能な変形は、例えば以下のようなものである。
(1)上記実施形態におけるコントロールユニット7のハードウエアは一般的なコンピュータによって実現できるため、上述した各種処理を実行するプログラム等を記憶媒体(プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体)に格納し、または伝送路を介して頒布してもよい。
(2)上述した実施形態において、回転速度ωをω1に維持する期間T1(図4参照)は「65秒」であったが、期間T1は「65秒」に限定されるわけではない。例えば、期間T1を「30秒以上」、より好ましくは「50秒以上」にすることにより、期間T1において充分な脱水を行うことができ、それ以降の脱水工程において振動を抑制することができる。
(3)また、上記実施形態において回転速度ω1は130rpmであったが、回転速度ω1はこれに限られるものではなく、120~150rpmの範囲であってもよい。この速度範囲であれば、発泡現象が抑制されやすく、かつ、一次共振領域B1および二次共振領域B2から充分に離れているためである。また、回転速度ω1は一定である必要はなく、上述した範囲(120~150rpm)内で変動させてもよい。また、回転速度ω1のほか、各種時間や回転速度は、洗濯兼脱水槽3の寸法等によって適宜変更してもよい。
1 洗濯機
3 洗濯兼脱水槽
5 外枠
6 外槽
7 コントロールユニット
22 駆動用モータ
ω 回転速度
B1 一次共振領域
B2 二次共振領域
T1 期間(第1の期間)
ω1 回転速度(第1の回転速度)

Claims (2)

  1. 外枠と、
    前記外枠内で支持され内部に液体を貯留可能な外槽と、
    前記外槽に内包された洗濯兼脱水槽と、
    前記洗濯兼脱水槽を回転駆動する駆動用モータと、
    前記駆動用モータの回転駆動するコントロールユニットと、を備え、
    前記洗濯兼脱水槽は、停止状態から回転速度を上昇し続けた際に、一次共振領域と、二次共振領域と、において振動振幅のピークが順次現れるものであり、
    前記コントロールユニットは、脱水運転を行う際に、前記回転速度を、前記一次共振領域より高く前記二次共振領域よりも低い第1の回転速度に、30秒よりも長い第1の期間だけ維持する
    ことを特徴とする洗濯機。
  2. 前記第1の期間は50秒よりも長く、前記第1の回転速度は120rpm以上、かつ150rpm以下の範囲の速度である
    ことを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
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