JP2005065873A - ドラム式洗濯機及びドラム式洗濯機への洗剤液投入方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ドラム式洗濯機でドラムを両軸支持する支持軸の片側を中空軸として、洗濯時に通水管を介在して、洗剤投入箱で高濃度とした洗剤液をドラム支持の中空軸からドラム内にある洗濯物に散水するとともに、すすぎ時には同様に清水を散水する。この散水する方法としては、まず、ドラムを回転させながら清水を散水して洗濯物を湿らせた後、ドラムを高速で回転して十分に脱水する。その後、ドラムを洗濯物が遠心力でドラム内壁面にはり付いて落ちない程度の低速回転をさせながら高濃度の洗剤液を散水する。これにより、高濃度の洗剤液を最小限とした効率的な散布を可能とし、かつ、洗浄力も向上する。また、使用水量の低減を図ることができる。
【選択図】 図1
Description
洗濯は、先ずトップカバー5に配設されている洗剤投入箱12内に投入された洗剤を給水される水で溶かしながら、洗剤投入箱12と外槽2を接続しているフレキシブルホース13を介して、洗濯に必要な規定量の水を外槽2内へ供給する。供給された洗剤分を含む洗濯用の水は、外槽2の底面部から徐々に水位を上げて、ドラム3の中にある洗濯物4を浸たす。
そして、この上下振動により洗濯機外枠1の振動が大きくなり床面への伝達振動が大きくなるばかりか騒音も大きくなる。この脱水時の騒音障害を無くすため、外槽2の底部に4本の防振機構20を介在して洗濯機外枠1の底部のベース50に支持するようにしている。この防振機構20により、脱水時に洗濯物4の偏荷重状態で脱水運転した場合でも、外槽2の上下振動を吸収して振動や騒音の低減化を図っている。この4本の防振機構20は、油圧ダンパー減衰方式や摩擦減衰方式、エアーダンパー減衰方式などのいずれかにより構成される。
また、ステータ16には、3個の磁極検出素子22a、22b、22cが同一な電気角θ3を有して配設されている。この3個の磁極検出素子22a〜22cの電気角θ3としては、一般的に120度または60度とするものが利用される。まれに、この電気角を90度として2個配置しているものもある。ここで、電気角とは、機械角(モータの1回転を360度としたもの。)を磁極の数で割った値を2倍したものを360度とする角度であり、磁極の数を24個として計算すれば、機械角360度を24で割った15度が電気角180度に相当する。
マイクロコンピュータ27は、タイマー28とCPU(中央処理装置)29及びメモリ30、入力ポート31、出力ポート32から構成されている。そして、マイクロコインピュータ27における処理は、タイマー28からのクロックにより、CPU29とメモリ30との間でデータバスを通してデータのやり取りをして行われる。
[S101給水工程]
洗濯機は、洗濯開始を指示する電源スイッチ11を押し、プログラム選択スイッチ35で、例えば標準コースを選択して、スタート・ストップスイッチ36を押すと、給水ホースから給水弁(省略)を介して外槽2の中に給水が行われる。規定量の洗濯水が外槽2内に入ったことを水位センサ33(図7では省略)で検出し、この水位センサ33からの情報が、入力ポート31を介してCPU29に送られる。CPU29は、水位センサ33からの信号に基づいて洗濯機への給水を停止する。
[S102洗濯工程]
洗濯に必要な水が給水された後は、例えば、標準コースとして予めプログラムされた規定時間、ドラム3を回転して洗濯運転を行う。
[S103排水工程]
洗濯動作が終了した後は、排水弁18を開放して、洗濯水を排水ホース19から洗濯機の外部へ排水する。
[S104脱水工程]
次に、外槽2内にある洗濯水が完全に排水された後、洗濯物4に含まれている水分をドラム3の高速回転により遠心力で脱水穴9から脱水する。これが脱水(1)の工程である。
[S105給水工程]
脱水終了後はDCブラシレスモータ26を停止して排水弁18を閉じ、すすぎ用の給水をする。この時の給水制御はS101の洗濯前の給水と同じであるが、すすぎ効率を良くするため、すすぎ時の給水量は洗濯時の給水量より多く給水する。すなわち、すすぎ時の給水の水位も水位センサ33で検出するのであるが、このときの検出は洗濯時に比べてより水位を高く設定している。
[S106すすぎ工程(1)]
すすぎ工程(1)の運転動作は、S102における洗濯運転動作と同じように制御されるが、すすぎ工程(1)は、洗濯物4に付着した汚れを落す目的でなく、洗濯物4に含まれる洗剤分をすすいで取り除くものであるため、ドラム3の休止をおいた右−左の回動数及び回転時間は、S102の洗濯時より少なくして布傷みやからみの防止を図るようにしている。
[S107排水工程]
この排水工程では、すすぎ工程(1)のすすぎ水を洗濯機外に排水するものであり、その制御はS103の排水工程と同じである。
[S108脱水工程(2)]
脱水工程(2)は、脱水工程(1)と同じく洗濯物4に含まれるすすぎ水の水分を脱水する制御で運転される。
[S109すすぎ工程(2)]
すすぎ工程(2)はS106のすすぎ工程(1)と同じ制御で運転される。
[S110排水工程]
排水工程はS103やS107の排水工程と同じ制御で運転される。
[S111最終脱水工程]
最終脱水工程では、S103やS108の脱水工程より長い時間、ドラム3を高速脱水運転して洗濯物4に含まれる水分を脱水し、予めプログラムされた規定時間の運転が終了すると、報知器39により自動的に洗濯の終了報知をして一連の洗濯からすすぎ、脱水に至る洗濯コースを終了する。
したがって、このようなドラム式洗濯機の場合には、大量の水が必要になるわけではなく、洗剤液は洗濯物4にのみ吸水していればよいのであるが、図7のドラム式洗濯機の給水方法では、ドラム3と外槽2との間隙Gに洗剤液がたまる構成となってしまい、洗濯物4を洗濯水で浸すために不必要な洗濯水が必要となるという問題があった。そして、このため、洗剤濃度を高く(約5倍以上)して洗濯することが構成上極めて困難であった。
このように、ドラム式洗濯機においては、たたき洗いを本質的な洗い方とするため、ドラム3の中に投入された洗濯物4に洗剤液が浸み込んでいるだけで十分であるのに対し、上述の従来のドラム式洗濯機においては、必要以上の洗濯水を用いなければならないため、逆に弊害が大きいものとなっていた。
そして、その洗剤液投入時のドラムの回転数は、洗濯物が遠心力によってドラムの内周面に一様にかつ均等に配置されて落下しない状態が維持される回転数としている。
更に、好ましい形態として、本発明のドラム式洗濯機に用いられる洗剤液の濃度は、通常の1倍濃度(清水30Lに対して洗剤20g)に対して5倍以上の高濃度洗剤液を用いることができるものである。
本発明のドラム式洗濯機は、圧縮コイルばねのような4本の防振ばね20により外枠1に外槽2を防振支持する構成としている。外枠1の上面にはトップカバー5が設けられ、トップカバー5の上部平面部5aには上蓋6が設けられている。
ドラム3の側面中心部は、ドラムフランジ42で支持されており、ドラムフランジ42はドラム3の他方の回転軸である中空軸42aと一体に成型されている。そして、この中空軸42aは外槽2に固定された外槽フランジ43に回転軸受(ベアリング)44を介在して支持されている。
まず、ドラム3内に洗濯物4を投入して、洗濯を開始するための電源スイッチ11をオンにする。続いて、プログラム選択スイッチ35により、例えば標準コースを洗濯して、スタート・ストップスイッチ36(図9を参照)を押すと、不図示の給水弁38が開放されて洗濯に必要な量の水道水が給水される。給水される水道水は、後述するように最初清水として洗濯物4に散布され、続いて洗濯機本体上部のトップカバー5に設けられた洗剤投入箱12を経由して、この洗剤投入箱12に投入された粉末洗剤が溶解した高濃度の洗剤液がフレキシブルホース13、通水路41を経由してドラム3内の洗濯物4へ散布される。
なお、洗濯物4に水分が含まれるとその質量が大きくなり、ドラム3を回転させるときに駆動モータに通電する電流量が大きく変化する。したがって、その電流量の変化の経過を電流センサ等で検知して給水される水量を制御する方法等がとられている。
すなわち、給水電磁弁52aは洗剤投入箱12で高濃度の洗剤液を作成するための電磁弁であり、給水電磁弁52bは清水を洗濯物4に供給するための電磁弁である。この二つの給水電磁弁52aと52bは切換弁53によって切り換えられ通水路41に導かれる。
洗剤投入箱12には、必要量の洗剤(例えば、8kgの乾布に対して64g)が投入されており、この洗剤投入箱12内において給水電磁弁52aから供給された水と洗剤を攪拌して高濃度の洗剤液が生成される。なお、給水電磁弁52bは、乾布を湿らすため、あるいはすすぎ洗いの時の清水散布に用いられる。
まず、電源スイッチ11がオンとされると、給水電磁弁52bが通電され、切換弁53の操作により清水が通水路41を経由して注水口45よりドラム3内へ散水が開始される(ステップS1)。このときドラム3は約500〜800rpm程度の中速度回転で回転しながら、清水が散水される(ステップS2)。ドラム3を回転させながら散水するのは、散水された清水が洗濯物4を均等に湿らせるためである。
ステップS7の低速回転70〜100rpmは、ドラム3の内周壁に張りついた洗濯物4が自重にて落下しない程度の回転数である。なお、この場合、高濃度の洗剤液のみでなく5〜10L程度の清水と合わせて注水してもよい。
Claims (7)
- 洗剤を収容する洗剤投入箱と、洗剤投入箱に水を供給して高濃度の洗剤液を生成する洗剤液生成手段と、洗濯物を収納するドラムと、該ドラムを回転自在に支持する回転軸とを備えたドラム式洗濯機において、
前記回転軸の少なくとも一方は中空の回転軸で構成され、該中空の回転軸を通して前記ドラム内の洗濯物に前記ドラムを回転させながら前記洗剤液生成手段から得られる前記高濃度洗剤液を注入する洗剤液散布手段を設けたことを特徴とするドラム式洗濯機。 - 前記洗剤液散布手段は、吐出圧を上げ強制的に前記ドラム内に散水するためのポンプを備えたことを特徴とする請求項1に記載のドラム式洗濯機。
- 前記洗剤液散布手段は、前記ドラム内へ給水するための前記中空の回転軸の吐出部に逆円錐状をした散水ヘッドを設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のドラム式洗濯機。
- 洗剤投入箱と、洗剤投入箱に収納した洗剤を水道からの清水に混合して高濃度の洗剤液を生成する洗剤液生成手段と、洗濯物を収納するドラムと、該ドラムを回転自在に支持する少なくとも一方を中空とする回転軸とを備えたドラム式洗濯機における洗剤液投入方法であって、
前記ドラムを回転しながら、前記中空の回転軸を介して、前記洗剤液生成手段において生成された洗剤液を、ドラム内に置かれた洗濯物に均一に散布することを特徴とするドラム式洗濯機への洗剤液投入方法。 - 前記洗剤液投入時の前記ドラムの回転数は、前記洗濯物が遠心力によって前記ドラムの内周面に均等に配置されて落下しない状態が維持される回転数であることを特徴とする請求項4に記載のドラム式洗濯機への洗剤液投入方法。
- 前記洗剤液投入前に、前記ドラム内に置かれた前記洗濯物に清水を散布するステップと、
前記清水を散布した後に、脱水する(脱水率約50%以上)ステップ
を含むことを特徴とする請求項4または5に記載のドラム式洗濯機の洗剤液投入方法。 - 前記洗剤液の濃度は、通常の1倍濃度(清水30Lに対して洗剤20g)に対して5倍以上の高濃度洗剤液であることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載のドラム式洗濯機への洗剤液投入方法。
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