JP2024013422A - 合成セグメント及び土留構造物 - Google Patents

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竜也 山本
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Abstract

【課題】本開示は、鋼殻の内部に鉄筋を配置する領域を確保しつつ、鋼殻と充填材とのずれを抑制した合成セグメント及び土留構造物を提供するものである。【解決手段】本開示の合成セグメントは、地中に土留構造として埋設される筒状体を構成する合成セグメントであって、筒状体の周方向に延び、筒状体の軸方向において板面を対向させて配置された一対の主桁と、一対の主桁のそれぞれの周方向の両端に接合された一対の継手板と、一対の主桁及び一対の継手板により構成された枠体に対し筒状体の外周側に接合されたスキンプレートと、一対の主桁のそれぞれに接合され、一方の主桁から他方の主桁に向かって突出するずれ止め部材と、を備え、ずれ止め部材は、板面が周方向に沿って配置された第1部分と、板面が筒状体の径方向に沿って配置された第2部分と、を備え、第1部分と第2部分とは一体に形成されている。【選択図】図3

Description

本開示は、地中に埋設された土留構造物を形成する合成セグメントに関するものである。
従来、立坑又はトンネル等の土留構造物を形成する合成セグメントが知られている。合成セグメントは、土留構造物の軸方向端面を形成する主桁、周方向の端面を形成する継手板及び外周面を形成するスキンプレートを有する鋼殻の内部に鉄筋かごを配置し、コンクリート等の充填材を充填して形成されている。合成セグメントは、鋼殻と充填材とを一体に形成することにより、強度及び剛性を確保しているため、周囲の地盤からの土圧に対し対抗できる。また、合成セグメントは、鋼コンクリート合成構造を確保するため、ずれ止め構造を有する。ずれ止め構造は、鋼殻の内側に突出している。
ずれ止め構造は、例えばスタッドジベル、PBL(Perfo-Bond Leisten)又はシアコネクタなどが用いられる。例えば、特許文献1によれば、ずれ止め構造としてスタッドジベル又はジベルプレートが鋼殻の内側に土留構造物の軸方向及び径方向に突出して設けられ、位置及び形状を工夫して、鉄筋かごを鋼殻の内部に挿入できるように構成されている。具体的には、スタッドジベル及びジベルプレートは、主桁から所定の距離だけ突出するように設けられており、鋼殻の内部の中央部には鉄筋かごを配置するスペースが設けられている。
特開2015-7350号公報
特許文献1に開示されている合成セグメントにおいては、鋼殻の内側に突出するスタッドジベル又はジベルプレートが設けられ、鋼殻の内部の中央部に後から鉄筋かごが配置できるように、主桁から内側に向かって突出している。スタッドジベルは、棒状の部材に六角ボルトのような頭部を設けたものであり、スタッドジベル一箇所あたりの鋼殻と充填材とのずれ止めとしての性能が小さいという課題があった。また、ジベルプレートは、板面を土留構造物の径方向に沿って配置されたものである。土留構造物の軸方向からの視点において、ジベルプレートによって区切られた扇形の充填材が、それを挟む2つのジベルプレートにより保持されることにより、ジベルプレートは鋼殻と充填材とのずれ止めとして機能する。ジベルプレートは、鋼殻と充填材とのずれ止め性能を向上させるためには鋼殻に複数設置し、剛性を高くする必要があった。
本開示は、上記のような課題を解決するものであり、鋼殻の内部に鉄筋を配置する領域を確保しつつ、鋼殻と充填材とのずれを抑制した合成セグメント及び土留構造物を提供するものである。
本開示に係る合成セグメントは、地中に土留構造として埋設される筒状体を構成する合成セグメントであって、前記筒状体の周方向に延び、前記筒状体の軸方向において板面を対向させて配置された一対の主桁と、前記一対の主桁のそれぞれの前記周方向の両端に接合された一対の継手板と、前記一対の主桁及び前記一対の継手板により構成された枠体に対し前記筒状体の外周側に接合されたスキンプレートと、前記一対の主桁のそれぞれに接合され、一方の主桁から他方の主桁に向かって突出するずれ止め部材と、を備え、前記ずれ止め部材は、板面が前記周方向に沿って配置された第1部分と、板面が前記筒状体の径方向に沿って配置された第2部分と、を備え、前記第1部分と前記第2部分とは一体に形成されている。
本開示の土留構造物は、上記の合成セグメントを前記周方向及び前記軸方向に複数組み合わせて形成されたものである。
本開示の合成セグメントは、ずれ止め部材が周方向に沿って配置された第1部分と径方向に沿って配置された第2部分とを備えることにより、鋼殻とその内側の充填材との結合及びずれ止め部材の剛性が向上するため、鋼殻と充填材とのずれが抑制される。
実施の形態1に係る土留構造物200の概念図である。 実施の形態1に係るセグメントリング150を軸方向ADに見た概念図である。 実施の形態1に係る合成セグメント100の一例を内周側から見た斜視図である。 実施の形態1に係る合成セグメント100の一例を外周側から見た斜視図である。 実施の形態1に係る合成セグメント100の内部構造の一例を示す平面図である。 実施の形態1に係る合成セグメント100の内部構造の一例を示す側面図である。 実施の形態1に係る合成セグメント100の内部構造の一例を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る合成セグメント100の鋼殻10の斜視図である。 実施の形態1に係る合成セグメント100の鋼殻10の斜視図である。 図8に示す鋼殻10に鉄筋かご41を収容した状態の斜視図である。 図10に示す鋼殻10に第1配力筋48を配置した状態の斜視図である。 実施の形態1に係る合成セグメント100の変形例の内部構造を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る合成セグメント100の変形例の内部構造を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る合成セグメント100のずれ止め部材20の変形例の上面図及び側面図である。 実施の形態1に係る合成セグメント100のずれ止め部材20の変形例の上面図及び側面図である。 実施の形態1に係る合成セグメント100のずれ止め部材20の変形例の上面図及び側面図である。
以下、実施の形態に係る土留構造物及び合成セグメントについて図面等を参照しながら説明する。なお、図1を含む以下の図面では、各構成部材の相対的な寸法の関係及び形状等が実際のものとは異なる場合がある。また、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一又はこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することとする。また、理解を容易にするために方向を表す用語(例えば、上、下、左、右、前、後、表及び裏等)を適宜用いるが、それらの表記は、説明の便宜上の記載であり、装置、器具、あるいは部品等の配置、方向及び向きを限定するものではない。
実施の形態1.
[土留構造物200]
図1は、実施の形態1に係る土留構造物200の概念図である。なお、図1に示す、軸方向ADは、土留構造物200の軸方向を表しており、周方向CDは、土留構造物200の周方向を表している。また、径方向RDは、土留構造物200の径方向を表しており、Y1側は、土留構造物200の内周側を表しており、Y2側は、土留構造物200の外周側を表している。
土留構造物200は、土留壁として、例えばトンネルの覆工に用いられ、地山を掘削して形成された掘削孔の壁面に設置される。土留構造物200は、地中に設置され、土留壁として、地下鉄、道路トンネル、上下水道、電力、通信のとう道、共同溝等を構成するトンネル、あるいは、立坑等に用いられる。また、土留構造物200は、圧入ケーソン工法の土留壁として用いられてもよい。土留構造物200が圧入ケーソン工法の土留壁として用いられる場合、土留構造物200は、圧入工法等の施工法において地中の掘削面を覆い、地盤90に沈設される。
土留構造物200は、筒状に形成されており、中空の部分91を有している。土留構造物200が圧入ケーソン工法の土留壁として用いられる場合、土留構造物200は、地中において筒状の軸方向ADが上下方向となるように配置される。
土留構造物200は、軸方向ADに見た場合に円形状に形成されており、全体として円筒形状に形成されているが、円筒形状に限定されるものではない。土留構造物200は、筒状体であれば、例えば、軸方向ADに見た場合に、長円形状あるいは小判形状、あるいは、角が丸みを帯びた四角形状等、他の形状に形成されていてもよい。土留構造物200は、少なくとも1つのセグメントリング150を有するか、又は、セグメントリング150を複数有し、複数のセグメントリング150が、トンネルの延びる軸方向ADに連続して接続されて形成されている。
[セグメントリング150]
図2は、実施の形態1に係るセグメントリング150を軸方向ADに見た概念図である。セグメントリング150は、地中の掘削面を覆う構造物である。セグメントリング150は、軸方向ADに見た場合に環状に形成されており、全体として筒状に形成されている。セグメントリング150は、例えば、円筒形状に形成されているが、円筒形状に限定されるものではない。
土留構造物200は、複数のセグメントリング150が土留構造物200の延びる方向、すなわち、軸方向ADに沿って連結部93で連結されることで構築される。なお、土留構造物200は、1つのセグメントリング150によって構成されてもよい。土留構造物200が例えばシールド工法に用いられる場合には、土留構造物200は、トンネルの断面の1周分(1リング)ずつセグメントリング150が配置されることにより構築される。したがって、セグメントリング150は、土留構造物200において、トンネルの延びる方向の1単位を構成する。
セグメントリング150は、周方向CDにおいて、複数個の合成セグメント100に分割されている。すなわち、複数の合成セグメント100が環状に配置され、隣接する合成セグメント100同士が連結部92で互いに連結されることによりセグメントリング150が形成される。なお、図2に示すセグメントリング150は、周方向CDにおいて、合成セグメント100の大きさが略等しいように記載されているが、合成セグメント100の大きさは周方向CDにおける設置位置によってそれぞれ異なる大きさに形成されてもよい。
図1に示すように、土留構造物200において、軸方向ADに隣接するセグメントリング150は、セグメントリング150を構成する合成セグメント100の位置が周方向CDにずれた配置状態で組み立てられている。より具体的には、土留構造物200において、セグメントリング150を構成する合成セグメント100が千鳥配置の関係となるように構築されている。
[合成セグメント100]
図3は、実施の形態1に係る合成セグメント100の一例を内周側から見た斜視図である。図4は、実施の形態1に係る合成セグメント100の一例を外周側から見た斜視図である。図5は、実施の形態1に係る合成セグメント100の内部構造の一例を示す平面図である。図6は、実施の形態1に係る合成セグメント100の内部構造の一例を示す側面図である。図7は、実施の形態1に係る合成セグメント100の内部構造の一例を示す断面模式図である。なお、合成セグメント100の内部構造を説明するために、図3においては、コンクリート80の図示を一部省略し、図5~図7では全てのコンクリート80の図示を省略する。図7は、図6のA-A線で示す断面模式図である。図3~図7を用いて合成セグメント100について説明する。
合成セグメント100は、環状に配置され周方向CDに互いに連結されることにより地中の掘削面を覆う筒状に形成されたセグメントリング150を構成する。合成セグメント100は、土留構造物200の周方向CD及び軸方向ADに複数連結されることにより、土留構造物200を構築する。合成セグメント100は、複数の鋼材を組み合わせて構成される箱形の構造である。合成セグメント100は、セグメントリング150の軸方向ADに見た場合に円弧状に形成されており、全体として湾曲した形状に形成されている。
合成セグメント100は、鋼殻10と、鋼殻10の内部に充填されたコンクリート80とを有する。合成セグメント100は、箱状に形成された鋼殻10と、鋼殻10の内部に充填材として充填されたコンクリート80との合成構造であり、鋼殻10とコンクリート80とが一体化されて構成されている。
[鉄筋ユニット40]
図3に示すように、合成セグメント100は、コンクリート80内に、鉄筋ユニット40を備える。鉄筋ユニット40は、鉄筋かご41と第1配力筋48とから構成される。実施の形態1において、鉄筋かご41と第1配力筋48とは接合されており、例えば溶接又は番線を用いて結束されて一体化されている。
図7に示すように、鉄筋かご41は、主筋42、43及び第2配力筋45を接合して形成されている。主筋42は、周方向CDに延び、軸方向ADに間隔を空けて複数配置されている。また、主筋43は、主筋42に対し径方向RDに間隔を空けて配置されている。主筋43も主筋42と同様に周方向CDに延び、軸方向ADに間隔を空けて複数配置されている。なお、主筋42及び43の数は、複数に限定されるものでなく、単数でもよい。また、鉄筋かご41は、径方向RDに主筋42及び43の2列の主筋を備えるが、単列であっても良いし、3列以上の主筋を備えていても良い。
図3及び図5に示すように、第2配力筋45は、主筋42及び43の長手方向、つまり周方向CDに沿って複数配置されている。図7に示すように、第2配力筋45は、軸方向ADに沿って延びる本体部45aと、本体部45aの端部を径方向RDに折り曲げて形成された腕部45bと、腕部45bの先端を軸方向ADに折り曲げて形成された先端部45cを有する。第2配力筋45は、主筋42及び43の列を外側から囲むように、ロの字形状又はロの字の一部を切り欠いた形状に形成されている。なお、第2配力筋45は、一本の棒材を折り曲げて形成されていても良いし、複数の棒材を組み合わせて形成されていても良い。第2配力筋45は、並列している複数の主筋42及び43の間を接続することにより、一体の鉄筋かご41を形成する。また、第2配力筋45は、主筋42及び43に掛かった荷重を隣り合う主筋42及び43に伝達し、荷重を分散させる場合もある。なお、配力筋45の数は、複数に限定されるものでなく、単数でもよい。
図5に示すように、第1配力筋48は、第2配力筋45と径方向RDにおいて並列されている。第1配力筋48は、第2配力筋45と隣接して配置されており、ロの字形状の一部を切り欠いた形状の第2配力筋45と組み合わさり、図7に示すように主筋42及び43を取り囲むように形成されている。ただし、第1配力筋48は、第2配力筋45と径方向RDにおいて間隔を空けて配置されても良い。
第1配力筋48は、軸方向ADに沿って延びる本体部48bと、本体部48bの両端から径方向RDに延びる挿し込み部48aを備える。つまり、第1配力筋48は、コの字形状に形成されている。本体部48bの両端部は、後述するずれ止め部材20に載置され、挿し込み部48aは、ずれ止め部材20に設けられた貫通穴25に挿通されるものである。第1配力筋48は、本体部48bが鉄筋かご41の主筋42に隣り合って配置される。
[鋼殻10]
図3及び4に示すように、合成セグメント100の鋼殻10は、軸方向ADに離間して設けられ、板面を対向させて配置された一対の円弧状の主桁11と、主桁11の周方向CDの両端に接合された一対の継手板12と、主桁11及び継手板12の外周側に接合されたスキンプレート16と、を有する。鋼殻10は、これらの主桁11と、継手板12と、スキンプレート16とを互いに溶接して一体化することで箱状に形成されている。
一対の主桁11は、土留構造物200及びセグメントリング150の軸方向ADにおいて、隣り合う合成セグメント100同士が当接する部分であり、隣り合う合成セグメント100同士が接続される部分である。一対の主桁11は、土留構造物200及びセグメントリング150の軸方向ADにおいて、合成セグメント100の両端に位置するものである。すなわち、主桁11は、土留構造物200及びセグメントリング150の軸方向ADにおいて、スキンプレート16の両端に設けられており、軸方向ADにおいて、合成セグメント100の一方の面と他方の面とを形成する。
図6に示すように、主桁11は、平板状に形成されている。主桁11は、トンネルの断面形状に応じて軸方向ADに見た平面視で円弧状に形成されており、環状体であるセグメントリング150の一部を構成する扇形状に形成されている。主桁11の板面は、周方向CD及び径方向RDに延び、周方向CD及び径方向RDに平行である。
図3に示すように、一対の主桁11の内、一方の主桁11には、軸方向ADに積み重ねた上下に隣り合う合成セグメント100同士を連結するためのボルト孔13が複数形成されている。ボルト孔13の数は、複数に限定されるものでなく、単数でもよい。ボルト孔13は、一例としてずれ止め部材20が配置されていない周方向CDの中央の領域及び両端の領域に、1つずつ形成されている。また、コンクリート80において、ボルト孔13に対応する箇所には、ボルトボックス81が設けられている。ボルトボックス81は、合成セグメント100において、コンクリート80と主桁11との間にボルト孔13を露出させる空間を形成する。ボルトボックス81は、軸方向ADにおいて、隣接する合成セグメント100の主桁11同士を締結するためのボルトを締結するために利用される作業用の空間となる。
一対の主桁11の内、他方の主桁11には、軸方向ADに積み重ねた上下に隣り合う合成セグメント100同士を連結するためのボス14が複数形成されている。ボス14の数は、複数に限定されるものでなく、単数でもよい。ボス14には、ボルトを螺設するための雌ねじを有する取付孔が形成されている。
軸方向ADにおいて隣り合う2つの合成セグメント100は、主桁11同士を突き合わせ、ボルトにより接合される。接合は、ボルトボックス81を利用し、ボルトをボルト孔13に挿通し、隣り合う合成セグメント100の主桁11に設けられたボス14の雌ねじに螺合させる。ボルト孔13に挿通されたボルトの軸部をボス14の雌ねじに螺合させ、締結することにより、軸方向ADにおいて隣り合う2つの合成セグメント100は連結される。ボルト孔13及びボス14の形成数は、図示例に限定されず、例えば合成セグメント100の大きさ及び形状等を考慮して決定される。なお、軸方向ADにおいて隣接する合成セグメント100同士の連結は、ボルトとナットとにより連結される構造に限定されるものではなく、例えばワンタッチ継手により行ってもよく、また、他の周知の技術を用いてもよい。
一対の継手板12は、土留構造物200及びセグメントリング150の周方向CDにおいて、隣り合う合成セグメント100同士が当接する部分であり、隣り合う合成セグメント100同士が接続される部分である。一対の継手板12は、周方向CDにおいて、合成セグメント100の両端に取り付けられている部材である。
継手板12は、板状に形成されており、矩形状の鋼板からなる。継手板12は、軸方向AD且つ径方向RDに延びるように形成されている。継手板12は、一対の主桁11の長手方向の両端部同士の間に架け渡され、固定されている。なお、主桁11の長手方向は、周方向CDである。継手板12が位置する合成セグメント100の端部には、1つのセグメントリング150を形成するために合成セグメント100同士を連結するための継手が取り付けられていてもよい。
継手板12は、合成セグメント100の周方向CDの両端において、一対の主桁11と、一対の主桁11の間に配置されたスキンプレート16とによって形成された開口を覆うように配置されている。継手板12は、スキンプレート16の円弧方向の両端に設けられて合成セグメント100の周方向CDの側面を形成する。
図3に示すように、継手板12には、掘削孔の周方向CDに配置した左右に隣り合う合成セグメント100を連結するためのボルト孔15が複数形成されている。ボルト孔15の数は、複数に限定されるものでなく、単数でもよい。また、図3に示すように、コンクリート80において、ボルト孔15に対応する箇所には、ボルトボックス82が設けられている。ボルトボックス82は、合成セグメント100において、コンクリート80と継手板12との間にボルト孔15を露出させる空間を形成する。ボルトボックス82は、周方向CDにおいて、隣接する合成セグメント100の継手板12同士を締結するためのボルトを締結するために利用される作業用の空間となる。
周方向CDにおいて左右に隣り合う合成セグメント100は、継手板12を突き合わせ、ボルト孔15に挿通したボルトの軸部をナットで締結することで連結される。図示したボルト孔15の形成数は一例であって、これに限定されるものではなく、例えば合成セグメント100の大きさ及び形状等を考慮して決定される。なお、周方向CDにおいて隣接する合成セグメント100同士の連結は、ボルトとナットとにより連結される構造に限定されるものではなく、例えばワンタッチ継手により行ってもよく、また、他の周知の技術を用いてもよい。
スキンプレート16は、合成セグメント100の地山側に面する板状の部材であり、矩形の鋼板を面方向に円弧状に曲げて成形したものである。スキンプレート16は、曲面を有する板状に形成されている。スキンプレート16は、周方向CD且つ軸方向ADに延びるように形成されている。スキンプレート16は、軸方向ADに見た平面視で円弧状に形成されていると共に、径方向RDに見た側面視で四角形状に形成されている。
図5に示すように、スキンプレート16は、一対の主桁11及び一対の継手板12を接合して得られた枠体の地山側の端面の開口部を塞ぐように接合される。すなわち、スキンプレート16は、合成セグメント100を構成する主桁11及び継手板12の外周側に取り付けられている。スキンプレート16は、合成セグメント100が地中に設置された状態において、掘削孔の壁面に面しており、土留構造物200の外周側の周壁を構成する。
[ずれ止め部材20]
図3に示すように、鋼殻10は、一対の主桁11から内側に向かって突出するずれ止め部材20を備える。ずれ止め部材20は、周方向CDに沿って配置された板状の部分である第1部分21と、径方向RDに沿って配置された板状の部分である第2部分22と、を備える。実施の形態1においては、ずれ止め部材20は、第1部分21及び第2部分の板面同士が直交し、一体に形成された山形鋼である。ただし、ずれ止め部材20は、第1部分21及び第2部分22がそれぞれ別体の板材から形成されたものを溶接して形成されたものでも良い。また、ずれ止め部材20は、一枚の鋼板をL字形に折り曲げて形成されても良い。
ずれ止め部材20の径方向RDに沿った第2部分22は、周方向CDにおいて隣り合った第2部分22との間に、図6において一点鎖線で示されているくさび形状(扇形状)のコンクリート80を保持することにより、コンクリート80と鋼殻10とのずれを抑制する。また、ずれ止め部材20は、周方向CDに沿って延びる第1部分21により、コンクリート80が径方向RDにずれる、又ははらみ出すのを抑制する。さらには、第1部分21と第2部分22とが一体となっており、ずれ止め部材20は剛性が高く、主桁11との結合力も高いため、コンクリート80と鋼殻10とのずれ抑制効果が向上する。
第1部分21は、板面が周方向CDの接線方向及び軸方向ADに平行に延びるように形成されている。図3に示すように、第1部分21には、貫通穴25が形成されている。第1部分21は、径方向RDに沿って延びる第2部分22の内径側の端部に設けられている。貫通穴25には、第1配力筋48の挿し込み部48aが挿入され、第1配力筋48の端部は、貫通穴25の内部に位置決めされる。
ずれ止め部材20は、板面を対向させて配置された一対の主桁11間において、軸方向ADにおいて対向するように配置されている。第1配力筋48は、コンクリート80が充填された状態において、対向して配置されている2つのずれ止め部材20を接続するものである。対向する2つのずれ止め部材20は、第1部分21に設けられた貫通穴25に挿入された第1配力筋48によって、一対の主桁11間が開く方向の荷重に対する強度が向上する。
[形状保持部材23]
図8は、実施の形態1に係る合成セグメント100の鋼殻10の斜視図である。図8は、鋼殻10の内部に鉄筋ユニット40が配置されていない状態を示している。図8に示すように、スキンプレート16の内側面には形状保持部材23が接合されている。形状保持部材23は、スキンプレート16から径方向RDに突出している。形状保持部材23は、板状部材であって、軸方向ADに沿って長手方向が配置され、長手方向の両端が一対の主桁11から間隔を空けて配置されている。形状保持部材23は、軸方向ADの両側の端面23aが主桁11から距離を空けて配置されていることにより、一対の主桁11との間に容易に設置できる。ただし、形状保持部材23は、両端を一対の主桁11の両方又は一方に接合することもできる。形状保持部材23は、スキンプレート16に設置されることにより、スキンプレート16がはらみ出すように変形するのを抑えられる。
[補強部材24]
実施の形態1に係る鋼殻10は、ずれ止め部材20と形状保持部材23とを接続する補強部材24を備える。実施の形態1においては、補強部材24は、矩形の板状部材であるが、この形状のみに限定されるものではない。補強部材24は、一端がずれ止め部材20の第2部分22に接合され、他端が形状保持部材23に接合されている。
補強部材24は、ずれ止め部材20の第2部分22と板面を重ねるように配置され、重なった部分の補強部材24の外周面と第2部分22の板面とで構成される隅部が溶接されている。例えば、図7に一点鎖線で示されている接合範囲wが溶接されている。
補強部材24は、形状保持部材23とも板面を重ね合わせるように配置され、重なった部分を溶接により接合されている。補強部材24は、径方向RDの端面をスキンプレート16に当接させて配置されても良く、スキンプレート16と直接又は間接的に接合される。
ずれ止め部材20は、板面を対向させて配置された一対の主桁11間において、軸方向ADにおいて対向するように配置されている。補強部材24は、対向して配置されている2つのずれ止め部材20を、形状保持部材23を介して接続するものである。対向する2つのずれ止め部材20、形状保持部材23及び2つの補強部材24は、一体に接合され、鋼殻10内側において、いわばリブのように機能する。
補強部材24は、ずれ止め部材20と形状保持部材23とを接続することにより、一対の主桁11の間を接続し、一対の主桁11の間の寸法を保持すると共に、主桁11が内側又は外側に倒れるように変形するのを防止する。また、一対の主桁11の間に、例えば一枚の板状の部材を入れて接合した場合、主桁11間の寸法は確保できるが、その板状の部材は、主桁11間の寸法に合わせて形成されている必要があり、寸法調整が必要となる。しかし、実施の形態1に係る鋼殻10のように、ずれ止め部材20と形状保持部材23との間に補強部材24を設置することにより、主桁11間の寸法のばらつきを補強部材24の接合部分で吸収でき、かつずれ止め部材20及び形状保持部材23が一体に形成され鋼殻10の剛性が向上する効果が得られる。
実施の形態1に係る鋼殻10の一方の主桁11において、ずれ止め部材20は、周方向CDに沿って6箇所配置されており、そのうち4箇所が形状保持部材23と接続されている。形状保持部材23は、周方向に4箇所配置されている。ずれ止め部材20及び形状保持部材23の数量は、図示例に限定されず、例えば合成セグメント100の大きさ及び形状等を考慮して決定される。
[合成セグメント100の製造方法]
次に、合成セグメント100の製造方法を説明する。
図9は、実施の形態1に係る合成セグメント100の鋼殻10の斜視図である。まず、鋼殻10を組み立てる工程が行われる。鋼殻10は、一対の主桁11及び一対の継手板12を接合して枠体を形成し、枠体の径方向RDの外側にスキンプレート16が配置されている。一対の主桁11、一対の継手板及びスキンプレート16は、例えば治具上に配置されて鋼殻10の形に組み合わされ、各部材間を溶接などの接合手段により接合される。
一対の主桁11、一対の継手板12及びスキンプレート16が組み合わされた後、鋼殻10の内部の構造を設置する工程が行われる。例えば、合成セグメント100の周方向CDを接続するためのボルトボックス82を構成する各部材が主桁11、継手板12及びスキンプレート16に接合される。
鋼殻10の内部構造を設置する工程において、ずれ止め部材20を主桁11に接合する工程が行われる。また、スキンプレート16に形状保持部材23を接合する工程が行われる。なお、ずれ止め部材20は、主桁11を鋼殻10の形に組み合わせる前に予め主桁11に接合されていても良い。また、形状保持部材23もスキンプレート16に予め接合されていても良い。形状保持部材23は、ずれ止め部材20と周方向CDにおいて位置を合わせて設置される。また、形状保持部材23は、長手方向寸法が一対の主桁11間の幅よりも小さく設定されており、長手方向の両端面と主桁11とは間隔を空けて設置される。上記の工程を経て、鋼殻10は、図9に示す状態に形成される。
図9の状態の鋼殻10に対し、ずれ止め部材20及び形状保持部材23の間を接続するように補強部材24を接合する工程が行われる。補強部材24は、板面をずれ止め部材20の第2部分22の板面及び形状保持部材23の板面に当接されて、溶接などの接合手段を用いて接合される。補強部材24が接合されると、鋼殻10は図8に示す状態に形成される。
図10は、図8に示す鋼殻10に鉄筋かご41を収容した状態の斜視図である。鋼殻10が組み立てられた後、鋼殻10は、例えばコンクリート80を打設する工場などに移動される。そして、鋼殻10の内部に鉄筋ユニット40が設置される工程が行われる。まず、鉄筋ユニット40のうち、鉄筋かご41が鋼殻10の対向するずれ止め部材20の間に配置される。鉄筋かご41は、鋼殻10の内側に設置された、形状保持部材23の上に載置される。これにより鉄筋かご41の主筋43及び第2配力筋45は、スキンプレート16から距離を空けて配置される。これにより、主筋43は、充填されるコンクリート80の内部に適正なかぶり厚さを持って配置される。
図11は、図10に示す鋼殻10に第1配力筋48を配置した状態の斜視図である。鉄筋かご41が適正な位置に配置された後に第1配力筋48が配置される。第1配力筋48は、一対の主桁11において対向して配置されたずれ止め部材20の貫通穴25に、両端部の挿し込み部48aを通して配置される。図7においては、第1配力筋48の本体部48bの端部がずれ止め部材20の第1部分21の上面に載置されているが、本体部48bが鉄筋かご41の上に載置されて、本体部48bと第1部分21との間に間隔が空くように設定されていても良い。
第1配力筋48が配置された後、鉄筋かご41の主筋42と第1配力筋48とが接合される。その接合は、溶接又は番線による結束などで行われる。第1配力筋48と鉄筋かご41とは予め接合され、鉄筋ユニット40として鋼殻10内に設置することもできる。しかし、実施の形態1の合成セグメント100のように、第1配力筋48をずれ止め部材20の貫通穴25に挿通させる構造である場合、複数の第1配力筋48の挿し込み部48aの全てを貫通穴25に通すには、精度の高い位置合わせが必要となり、組み立てる現場の環境によっては作業が困難である。したがって、先に鉄筋かご41を鋼殻10内に設置してから別の工程で第1配力筋48を設置することにより、難しい位置合わせ作業をすることなく鉄筋ユニット40を設置できる。
鋼殻10の内側に鉄筋ユニット40が配置された後は、コンクリート80が充填される。鋼殻10の開口側に型枠を設置し、鋼殻10の中央部に設置された注入口29より鋼殻10及び型枠で構成される空間内にコンクリート80が充填される。コンクリート80が固化した後、型枠が外され、合成セグメント100が完成する。
[実施の形態1に係る合成セグメント100の効果]
実施の形態1に係る合成セグメント100によれば、一対の主桁11のそれぞれに接合され、一方の主桁11から他方の主桁11に向かって突出するずれ止め部材20と、を備える。ずれ止め部材20は、板面が周方向CDに沿って配置された第1部分21と、板面が径方向RDに沿って配置された第2部分22と、を備え、第1部分21と第2部分22とは一体に形成されている。これにより、鋼殻10とコンクリート80との結合力が高くなり、コンクリート80の鋼殻10に対するずれも抑制できる。
合成セグメント100は、鋼で構成される鋼殻10とコンクリート80が一体の合成構造として成立する必要があり、耐力が理論値を上回り、変形が理論値と近似した挙動を示す必要がある。また、合成セグメント100に引張荷重が作用したときに鋼殻10からコンクリート80がせり出す力(腹圧力)に対抗できる構造となっている必要がある。さらに、合成セグメント100は、曲げ荷重が掛かり歪が大きくなっても、中立軸の位置が一定の位置を保つ必要がある。理想的には合成セグメント100の周方向CDに垂直な任意の断面において発生応力の分布が同じ、又は近似していることが望ましい。
実施の形態1に係る合成セグメント100によれば、ずれ止め部材20が設けられていることにより、コンクリート80と鋼殻10との結合力が高く、合成構造が成立する。
また、ずれ止め部材20は、一対の主桁11のそれぞれに、軸方向において対向する位置に対となるように設けられている。そして、軸方向に延びる第1配力筋48は、第1配力筋48の両端がずれ止め部材20に設けられた貫通穴25に挿通されている。このため、コンクリート80が充填された状態で、対向する一対の主桁11の間が第1配力筋48により接続され、合成セグメント100は、軸方向ADに引っ張られる荷重に対しても強度が向上する。
また、長手方向が軸方向に沿って配置され、スキンプレート16に接合され径方向RDに突出している形状保持部材23と、ずれ止め部材20と形状保持部材23とに接合された補強部材24と、を更に備えることにより、鋼殻10は、一対の主桁11間の距離が変動しにくくなる方向に剛性及び強度が向上している。また、ずれ止め部材20と、形状保持部材23と、補強部材24とにより、鋼殻10の内側にリブが立った構造となっているため、コンクリート80と鋼殻10との結合力が高い。また、形状保持部材23のスキンプレート16からの高さが低く抑えられているため、鋼殻10の内部に鉄筋かご41を配置できるスペースが確保され、合成セグメント100は、合成構造を確保しつつ製造も容易である。
また、実施の形態1に係る合成セグメント100の製造方法は、鋼殻10を組み立てる工程と、一対の主桁にずれ止め部材20を接合する工程と、を有し、その後に鉄筋かご41を対向するずれ止め部材20の間に配置できる。そのため、鉄筋の配置の自由度が高く、合成セグメント100の強度を高くでき、製造も容易である。
さらに、合成セグメント100の製造方法は、第1配力筋48と鉄筋かご41が有する主筋42とを接合する工程を備える。第1配力筋48は、ずれ止め部材20の貫通穴25に挿し込み部48aを挿通させた後に鉄筋かご41と接合することにより、鉄筋ユニット40と鋼殻10との位置決めの手間が省ける。
また、合成セグメント100の製造方法は、長手方向が軸方向ADに沿って配置され、鋼殻10の内側においてスキンプレート16から突出するように、形状保持部材23をスキンプレート16に接合する工程を備え、形状保持部材23の長手方向の両端面を一対の主桁11から間隔を空けて配置する。さらに、合成セグメント100の製造方法は、形状保持部材23とずれ止め部材20の第2部分22とに補強部材24を接合する工程を備える。これにより、形状保持部材23は、寸法調整をすることなく鋼殻10の内側に設置が可能となる。
[合成セグメント100の変形例]
図12は、実施の形態1に係る合成セグメント100の変形例の内部構造を示す断面模式図である。合成セグメント100に用いられる鉄筋ユニット40は、適宜構造を変更できる。一例として、図12に示す鉄筋ユニット40Aは、第1配力筋48Aが直線状に延びた形状になっており、端部が鉄筋かご41から軸方向ADに突出し、ずれ止め部材20の第1部分21に載置されている。この場合、第1配力筋48Aは、予め鉄筋かご41に接合されていても良い。
図12に示されている鉄筋ユニット40Aは、貫通穴25に第1配力筋48を挿し込む構造ではないため、鋼殻10に対し精度の高い位置決めを要することなく配置できる。また、鉄筋ユニット40Aは、第1配力筋48をずれ止め部材20に溶接などの手段で接合することにより、鋼殻10との結合力を高められる。
図13は、実施の形態1に係る合成セグメント100の変形例の内部構造を示す断面模式図である。合成セグメント100の鉄筋ユニット40は、第1配力筋48を省略することもできる。この場合であっても鉄筋ユニット40Bは、鋼殻10に設置された形状保持部材23の上に載置されるため、鉄筋は合成セグメント100の内部の適正な位置に配置できる。
図14、図15及び図16は、実施の形態1に係る合成セグメント100のずれ止め部材20の変形例の上面図及び側面図である。図14に示されているずれ止め部材20Aは、(b)に示す側面図においてT字形状に形成されている。つまり、周方向CDに沿って板面が配置された第1部分21の中央部から径方向RDに沿って延びる第2部分22が接合されている。ずれ止め部材20Aは、第1部分21と第2部分22とを溶接等の手段により接合して形成されても良いし、予め一体に成形されたものを使用しても良い。
図15に示されているずれ止め部材20Bは、(b)に示す側面図において十字形状に形成されている。ずれ止め部材20Bは、例えば図15(c)に示すような切り欠き21aを有する2枚の板材を、切り欠き21a同士を組み合わせて溶接して形成される。なお、ずれ止め部材20Bは、予め一体に成形されたものであっても良い。
ずれ止め部材20Bは、隅部20cに図12に示す第1配力筋48Aを配置できる。これにより、鉄筋ユニット40の位置決めも可能となる。
図16に示されているずれ止め部材20Cは、第2部分22が第1部分21から径方向RDに突出しており、(b)に示す側面図においてT字形状を90°回転した形状となっている。ずれ止め部材20Cも隅部20cに第1配力筋48Aを配置できる。
図14、図15及び図16に示すずれ止め部材20A、20B及び20Cは、ずれ止め部材20と同様に貫通穴25が設けられていても良い。
以上に実施の形態について説明したが、本開示は上記の実施の形態の構成のみに限定されるものではない。特に構成要素の組み合わせは、実施の形態における組み合わせのみに限定するものではなく、適宜変更することができる。例えば、ずれ止め部材20は、変形例であるずれ止め部材20A、20B及び20Cなどと組み合わせて使用することも可能である。また、いわゆる当業者が必要に応じてなす種々なる変更、応用、利用の範囲をも技術的範囲に含むことを念のため申し添える。
上記に説明した合成セグメント100は、以下の付記1~20に示す各特徴の組み合わせも含み得るものである。その組み合わせについて下記に示す。
[付記1]
地中に土留構造として埋設される筒状体を構成する合成セグメントであって、
前記筒状体の周方向に延び、前記筒状体の軸方向において板面を対向させて配置された一対の主桁と、
前記一対の主桁のそれぞれの前記周方向の両端に接合された一対の継手板と、
前記一対の主桁及び前記一対の継手板により構成された枠体に対し前記筒状体の外周側に接合されたスキンプレートと、
前記一対の主桁のそれぞれに接合され、一方の主桁から他方の主桁に向かって突出するずれ止め部材と、を備え、
前記ずれ止め部材は、
板面が前記周方向に沿って配置された第1部分と、
板面が前記筒状体の径方向に沿って配置された第2部分と、を備え、
前記第1部分と前記第2部分とは一体に形成されている、合成セグメント。
[付記2]
前記ずれ止め部材は、
前記一対の主桁のそれぞれに、前記軸方向において対向する位置に対となるように設けられている、付記1に記載の合成セグメント。
[付記3]
前記一対の主桁の間に配置される鉄筋ユニットを備え、
前記鉄筋ユニットは、
前記軸方向に延びる第1配力筋を備え、
前記第1配力筋の両端は、
前記ずれ止め部材の前記第1部分の板面に載置される、付記2に記載の合成セグメント。
[付記4]
前記ずれ止め部材は、
前記第1部分に貫通穴が形成され、
前記第1配力筋は、
前記軸方向に延びる本体部と、
前記本体部の両端から前記径方向に延びる挿し込み部と、を備え、
前記挿し込み部は、
前記貫通穴に挿入されている、付記3に記載の合成セグメント。
[付記5]
前記鉄筋ユニットは、
前記周方向に延びる主筋と、
前記主筋に対し交差する方向に延びる第2配力筋と、を備え、
前記主筋と前記第2配力筋とは、接合されている、付記3又は4に記載の合成セグメント。
[付記6]
前記第1配力筋は、
前記主筋と接合されている、付記5に記載の合成セグメント。
[付記7]
前記ずれ止め部材は、
前記軸方向から見た視点においてL字形状に形成されている、付記1~6の何れか1つに記載の合成セグメント。
[付記8]
前記ずれ止め部材は、
前記軸方向から見た視点においてT字形状に形成されている、付記1~6の何れか1つに記載の合成セグメント。
[付記9]
前記ずれ止め部材は、
前記軸方向から見た視点において十字形状に形成されている、付記1~6の何れか1つに記載の合成セグメント。
[付記10]
長手方向が前記軸方向に沿って配置され、前記スキンプレートに接合され前記径方向に突出している形状保持部材を更に備える、付記1~9の何れか1つに記載の合成セグメント。
[付記11]
前記形状保持部材は、
前記軸方向の両端面が前記一対の主桁に対し離間して位置する、付記10に記載の合成セグメント。
[付記12]
前記ずれ止め部材と前記形状保持部材とに接合された補強部材を更に備える、付記10又は11に記載の合成セグメント。
[付記13]
付記1~12の何れか1つに記載の合成セグメントを前記周方向及び前記軸方向に複数組み合わせて形成された、土留構造物。
[付記14]
地中に土留構造として埋設される筒状体を構成する合成セグメントの製造方法であって、
前記筒状体の周方向に延び、前記筒状体の軸方向において板面を対向させて配置された一対の主桁、前記一対の主桁のそれぞれの前記周方向の両端に接合された一対の継手板、並びに前記一対の主桁及び前記一対の継手板により構成された枠体に対し前記筒状体の外周側に接合されたスキンプレートを接合し鋼殻を組み立てる工程と、
前記一対の主桁のそれぞれに一方の主桁から他方の主桁に向かって突出するようにずれ止め部材を接合する工程と、を備え、
前記ずれ止め部材を接合する工程は、
前記ずれ止め部材の第1部分の板面が前記周方向に沿って配置され、第2部分の板面が前記筒状体の径方向に沿って配置されるように、前記ずれ止め部材を前記一対の主桁のそれぞれに接合する、合成セグメントの製造方法。
[付記15]
前記鋼殻の内部に鉄筋かごを配置する工程と、
第1配力筋を前記ずれ止め部材の前記第1部分の上に載置する工程と、を備える、付記14に記載の合成セグメントの製造方法。
[付記16]
前記第1配力筋を前記ずれ止め部材の前記第1部分の上に載置する工程は、
前記ずれ止め部材の前記第1部分に形成された貫通穴に、前記第1配力筋の端部に形成された挿し込み部を挿入する、付記15に記載の合成セグメントの製造方法。
[付記17]
前記第1配力筋と、前記鉄筋かごが有する主筋とを接合する工程を更に備える、付記15又は16に記載の合成セグメントの製造方法。
[付記18]
長手方向が前記軸方向に沿って配置され、前記鋼殻の内側において前記スキンプレートから突出するように、形状保持部材を前記スキンプレートに接合する工程を更に備え、
前記形状保持部材を前記スキンプレートに接合する工程は、
前記形状保持部材の長手方向の両端面を前記一対の主桁から間隔を空けた状態で行われる、付記14~17の何れか1つに記載の合成セグメントの製造方法。
[付記19]
前記形状保持部材と前記ずれ止め部材の前記第2部分とに補強部材を接合する工程を更に備える、付記18に記載の合成セグメントの製造方法。
[付記20]
前記鋼殻に型枠を被せ、前記鋼殻の内側に充填材を充填する工程を備える、付記14~19の何れか1つに記載の合成セグメントの製造方法。
10 鋼殻、11 主桁、12 継手板、13 ボルト孔、14 ボス、15 ボルト孔、16 スキンプレート、20 ずれ止め部材、20A ずれ止め部材、20B ずれ止め部材、20C ずれ止め部材、20c 隅部、21 第1部分、21a 切り欠き、22 第2部分、23 形状保持部材、23a 端面、24 補強部材、25 貫通穴、26 形状保持部材、29 注入口、40 鉄筋ユニット、40A 鉄筋ユニット、40B 鉄筋ユニット、41 鉄筋かご、42 主筋、43 主筋、45 (第2)配力筋、45a 本体部、45b 腕部、45c 先端部、48 (第1)配力筋、48A 第1配力筋、48a 挿し込み部、48b 本体部、80 コンクリート、81 ボルトボックス、82 ボルトボックス、90 地盤、91 部分、92 連結部、93 連結部、100 合成セグメント、150 セグメントリング、200 土留構造物、AD 軸方向、CD 周方向、RD 径方向、w 接合範囲。

Claims (10)

  1. 地中に土留構造として埋設される筒状体を構成する合成セグメントであって、
    前記筒状体の周方向に延び、前記筒状体の軸方向において板面を対向させて配置された一対の主桁と、
    前記一対の主桁のそれぞれの前記周方向の両端に接合された一対の継手板と、
    前記一対の主桁及び前記一対の継手板により構成された枠体に対し前記筒状体の外周側に接合されたスキンプレートと、
    前記一対の主桁のそれぞれに接合され、一方の主桁から他方の主桁に向かって突出するずれ止め部材と、を備え、
    前記ずれ止め部材は、
    板面が前記周方向に沿って配置された第1部分と、
    板面が前記筒状体の径方向に沿って配置された第2部分と、を備え、
    前記第1部分と前記第2部分とは一体に形成されている、合成セグメント。
  2. 前記ずれ止め部材は、
    前記一対の主桁のそれぞれに、前記軸方向において対向する位置に対となるように設けられている、請求項1に記載の合成セグメント。
  3. 前記一対の主桁の間に配置される鉄筋ユニットを備え、
    前記鉄筋ユニットは、
    前記軸方向に延びる第1配力筋を備え、
    前記第1配力筋の両端は、
    前記ずれ止め部材の前記第1部分の板面に載置される、請求項2に記載の合成セグメント。
  4. 前記ずれ止め部材は、
    前記第1部分に貫通穴が形成され、
    前記第1配力筋は、
    前記軸方向に延びる本体部と、
    前記本体部の両端から前記径方向に延びる挿し込み部と、を備え、
    前記挿し込み部は、
    前記貫通穴に挿入されている、請求項3に記載の合成セグメント。
  5. 前記鉄筋ユニットは、
    前記周方向に延びる主筋と、
    前記主筋に対し交差する方向に延びる第2配力筋と、を備え、
    前記主筋と前記第2配力筋とは、接合されている、請求項3又は4に記載の合成セグメント。
  6. 前記第1配力筋は、
    前記主筋と接合されている、請求項5に記載の合成セグメント。
  7. 前記ずれ止め部材は、
    前記軸方向から見た視点においてL字形状に形成されている、請求項1~4の何れか1項に記載の合成セグメント。
  8. 前記ずれ止め部材は、
    前記軸方向から見た視点においてT字形状に形成されている、請求項1~4の何れか1項に記載の合成セグメント。
  9. 前記ずれ止め部材は、
    前記軸方向から見た視点において十字形状に形成されている、請求項1~4の何れか1項に記載の合成セグメント。
  10. 請求項1~4の何れか1項に記載の合成セグメントを前記周方向及び前記軸方向に複数組み合わせて形成された、土留構造物。
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