JP2024013405A - 包装用紙及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、プラスチックゴミを低減できる包装用紙の製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、紙基材の両面に少なくとも1層のヒートシール層を有する包装用紙であって、片面のヒートシール層がパートコート層であることを特徴とする包装用紙に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、プラスチックゴミを低減する包装用紙及びその製造方法に関する。
近年、プラスチックゴミ問題が深刻化している。世界のプラスチックの生産量は4億トン/年を超えると言われ、その中でも包装容器セクターでのプラスチック生産量が多く、プラスチックゴミの原因になっている。プラスチックは半永久的に分解せず、そのゴミは自然環境下でマイクロプラスチック化し、生態系に深刻な悪影響を与えている。包装容器に使用されるプラスチックとしては、飲料のボトル等に使用されるポリエチレンテレフタレート(PET)、レジ袋、容器のラミネートに使用されるポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)が最も多く使用されている。特に海洋の汚染は著しく、そのプラスチックゴミは回収不可能と言われている。今後、プラスチックの使用を低減することが地球環境にとって必要である。
一方で、プラスチックゴミ対策として微生物によって完全に分解され得る生分解性プラスチックの応用が世界中で提案されている。生分解プラスチックは自然界で一定期間の内に分解されるが、分解されるまではやはりゴミであり、それらの使用量及び廃棄量が低減されない限りにおいては、即効性のある対策とは言えない(特許文献1、2参照)。
即効性のある対策手段として、プラスチックを紙に代替することが提案されているが、紙を袋や容器に加工する際には、バリア層として、ポリエチレンやポリプロピレンが多量にラミネートされて使用される。これらプラスチックのラミネート量は、商品コンセプトによって様々だが、概ね20~50g/mであり、300g/mと多量になる場合もある。従って、プラスチックを紙に代替した包装容器においても、依然としてプラスチックの使用量は十分に低減されないという問題があり、早急に、直接的にプラスチックの使用を低減する手段が必要である。
これら問題を解決するために手段として紙基材にバリア剤やヒートシール剤をコーターで塗布することが種々提案されているが、ラミネート品よりもコストが高くなる問題があり、コストを低減するための製造方法が必要である。また、上記コーター(ヒートシール剤)塗布品はヒートシール加工を施す場合、ラミネート品より加工効率が低下する問題がある。製造コスト低減対策として、インクによるグラビア印刷面と反対面(紙基材)に、ヒートシール層塗工液をグラビア版でパートコートする製造方法の提案がなされているが(特許文献3参照)、パートコート層の見当を合わせるため、印刷機に制御装置を導入したり、印刷物にレジスターマークを付与したりする必要があった。更に、片面のみにヒートシール剤を塗布し、ヒートシール層のない面と重ねて加工する場合、従来のラミネート品用の加工機においては、未だヒートシール強度が十分ではない。その要因としては、ラミネート層よりもヒートシール層であるコート層の方がコンセプト上薄くなるからであり、高速加工機にそのヒートシール接着性が追随できないからと考えられる。
特開2012-148444号公報 特開2013-141763号公報 特開2022-22688号公報
本発明の目的は、プラスチックゴミを低減することができる包装用紙の製造方法を提供することにある。本発明であれば、ヒートシール加工効率に優れ、かつコストパフォーマンスに優れた包装用紙を得ることができる。
本発明は、紙基材の両面に少なくとも1層のヒートシール層を有する包装用紙であって、片面のヒートシール層がパートコート層(ヒートシールパートコート層、又は、単にパートコート層とも示す)であることを特徴とする包装用紙に関する。さらに、本発明は、紙基材の両面に少なくとも1層のヒートシール層を有する包装用紙の製造方法であって、片面のヒートシール層をヒートシール層塗工液のパートコート層をグラビア印刷法にて設けることを特徴とする包装用紙の製造方法に関する。本発明においては、片面をパートコート層とすることで、コストダウンが可能となる。さらに、ヒートシール層塗工にグラビア印刷機を用いることで、ヒートシール層が必要な部分にだけパートコートすることが可能であり、全面にヒートシール層を塗工する必要が無くなり、コストダウンが可能となる。更にヒートシール層が紙基材の両面にあることにより、包装用紙の表面と裏面を合わせてヒートシール加工を行った場合、例えば紙コップの成形加工等においても十分にヒートシール強度を得られ、包材加工効率に優れる。さらに、ヒートシール塗工液パートコートと印刷インクによるデザイン印刷を1回の工程で行うことも可能であり、製造にかかるコストを抑制することができる。
本発明の好ましい実施形態においては、パートコート面と反対面のヒートシール層がバリア性を有する。バリア性を有するヒートシール層(以下、バリア層とも示す)によりバリア性を有する包装用紙を得ることができる。また更に、新たなバリア層を必要とすることなく、1回の工程で包装用紙を製造することができ、製造にかかるコストを抑制することができる。
また、本発明においては、前記バリア性を有するヒートシール層(バリア層)を、グラビア印刷法にて塗工して設け、かつ、グラビア印刷法において、前記バリア層のためのコーティングロールの版としてハニカム版を用いることが好ましい。ハニカム版を用いることにより、バリア剤用の塗工液のレベリング性が増し、従来の格子型版及び斜線型版等と比較してピンホールの少ないバリア層を得ることが可能となる。また、前記バリア層用の塗工液にアルコールを添加することが好ましい。アルコールを添加することで、塗工液のレベリング性が向上してバリア性が向上する。また前記バリア層を少なくとも一方の面に2層以上形成することが好ましい。バリア性をより高いレベルに維持することが可能である。さらに、本発明においてはJIS P8127に準ずる紙基材の水分が5~9%であることが好ましい。グラビア機内における紙基材寸法の変動を抑制でき、パートコート層の見当の制御が容易になる。
本発明により、プラスチックゴミを低減できる包装用紙を高効率、かつ安価に製造することが可能である。なお、本発明によって製造する包装用紙の用途としては、例えば、袋、カートン、カップ、トレイ、箱、ケース、器等の包装容器全般に利用可能である。
図1は、本発明の包装用紙の好ましい実施形態例の断面模式図である。 図2は、ハニカム版の上面模式図を示す図である。
次に、本発明について実施形態を示して詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。本発明の効果を奏する限り、実施形態は種々の変形をしてもよい。
本発明において、紙基材の両面に少なくとも1層のヒートシール層を有する包装用紙であり、その片面のヒートシール層がパートコート層であることを特徴とする。ここでパートコート層とは、その紙基材の片面の全面にヒートシール層が塗布されたものではなく、指定された部分にのみ部分的にヒートシール層が塗布された層をいう。ヒートシール層には、ヒートシール性を付与する物質が含むのが一般的である。例えば、酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル(EVA)、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂(PVDC)、エチレンコポリマー系樹脂、ポリ乳酸(PLA)、ポリブチレンサクシネート(PBS)等の合成樹脂類等を例示できる。更に好ましくは、ヒートシール強度の観点から、アイオノマー系樹脂、エチレンコポリマー系樹脂である。前述の通り、これらの水分散液を塗工することが環境配慮の観点から好ましい。
本実施形態において、アイオノマーとは、金属イオンによる凝集力を利用し高分子を凝集体とした合成樹脂の総称であり、アクリル酸又はメタクリル酸をエチレンなどと組み合わせた樹脂である。すなわち、エチレン・メタクリル酸共重合物の金属塩、エチレン・アクリル系共重合物の金属塩、エチレン・ウレタン系共重合物の金属塩、エチレン・フッ素系高分子共重合物の金属塩、などは全てアイオノマーと呼ばれる。塩を形成する金属としては、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、具体的には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛の各イオンなどである。本発明においては、前記アイオノマーがエチレン・メタクリル酸共重合物の金属塩である自己乳化型エマルジョンであることが好ましい。ヒートシール層の塗工量が比較的少なくとも、十分なヒートシール強度を有するヒートシール層を設けることができる。
本発明のパートコート層はどのような製造方法によって製造されてもよい。一方、本発明の紙基材の両面に少なくとも1層のヒートシール層を有する包装用紙の製造方法においては、グラビア印刷法を使用してヒートシール層塗工液をパートコートすることにより片面にヒートシール層を設けることを特徴とする。グラビア印刷機を使用した方法であれば、ロールの巻取りや移動を発生させることなく、例えば、印刷インクによるデザイン印刷なども複数の工程を経ることなく行うことができる。
さらに、本発明の包装用紙においては、バリア性を有する包装用紙であることが好ましい。前記バリア性とは、例えば、水蒸気バリア及び酸素バリア等のガスバリア性、臭いバリア、熱バリア、撥水性、撥油性のことである。バリア剤としては、例えば、ブタジエン系共重合ラテックス(SBR)、澱粉、ゼラチン、カゼイン、大豆タンパク、ポリビニルアルコール(PVA)、ブテンジオールビニルアルコールコポリマー(BVOH)等の水溶性高分子、酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル(EVA)、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂(PVDC)、ポリエステル系樹脂(PET)、ポリアミド系樹脂、エチレンコポリマー系樹脂、ポリ乳酸(PLA)、ポリブチレンサクシネート(PBS)等の合成樹脂類等を例示できる。これらの中でも良好なヒートシール性と共に水蒸気バリア、耐水性及び耐油性が得られやすいことから、エチレン酢酸ビニル(EVA)、アクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、アイオノマー系樹脂、エチレンコポリマー系樹脂より選ばれる樹脂の1種以上を用いることが好ましい。また、本発明においては、水系バリア剤を使用することが、VOC排出が無くなって環境負荷が小さくなるので好ましい。更にバリア性を阻害しない限りにおいては、バリア層に顔料(例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリンクレー、焼成クレー、二酸化チタン、水酸化アルミニウム)を添加しても構わない。更に、ヒートシール性を阻害しない限りにおいては、前記ヒートシール層塗工液にブロッキング防止剤(ワックス系等の滑剤)を添加することもある。
本発明の包装用紙の一実施形態例においては、前記バリア性を有するバリア層をヒートシール層の内側に有することによって、バリア性を付与することができる。さらに、好ましくは、本発明の包装用紙においては、図1に示すように、パートコート面との反対面のヒートシール層としてバリア性を有するヒートシール層を設けることが好ましい。すなわち、反対面のヒートシール層をバリア層とすること好ましい。これによって、別個にバリア層を設ける必要がなく、製造の工程を増やすことなくバリア性を有する包装用紙を得ることができる。ここで、バリア層中にバリア剤としても作用するヒートシール性を付与する物質を使用することが好ましい。さらに、上記で示したヒートシール層において使用したヒートシール性を付与する物質はバリア剤としても作用する。したがって、本発明においては、例えば、上記にも示した、酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル(EVA)、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂(PVDC)、エチレンコポリマー系樹脂、ポリ乳酸(PLA)、ポリブチレンサクシネート(PBS)等の合成樹脂類等を、バリア性を有するヒートシール層中(バリア層中)においても含むことができる。
本実施形態におけるパートコート層であるヒートシール層、及び、バリア性を有するヒートシール層(バリア層)の塗工量は、紙基材の片面あたり、固形分換算15g/m以下であることが好ましい。更に好ましくはバリア層の塗工量は、2~13g/mである。2g/m未満の場合は、バリア性を有するヒートシール層用の塗工液が紙層に吸われて塗工層の密度が低下し、十分なバリア性が得られない。逆に15g/mを超える場合はプラスチック削減効果に乏しくなる。パートコート層の塗工量は、0.5~10g/mであることが好ましい。なお、パートコート部の塗工量の数値は、あくまで塗工部のみの塗工量の数値である。
本発明において、前記バリア層、すなわち、バリア性を有するヒートシール層はグラビア印刷によって塗工されることが好ましく、その際のコーティングロールの版がハニカム版であることが好ましい。グラビア印刷に使用する版は鉄やアルミによって作られた金属ロール(ベースシリンダー)が母材となり、その表面にメッキ加工が施され、印刷する図柄になる「セル」と呼ばれる小さい凹型のくぼみをつけることによって版になる。ハニカム版の模式図を図1に示す。ハニカム版は図1の様に6角形状のセルを二次元に並べた版である(6角形状の凹型のくぼみが並ぶ)。このセルにバリア層用塗工液が入り、紙基材へと転写される。ハニカム版を用いることにより、バリア剤用の塗工液のレベリング性が増し、従来の格子型版及び斜線型版等と比較してピンホールの少ないバリア層を得ることが可能となる。ハニカム版セルのピッチは80線/インチ~200線/インチが好ましい。更に、塗工装置がグラビア印刷機であるから、ロールの巻き取りや移動の工程を必要とすることなく、複数層のバリア層を1回の工程にて設けることが可能である。更に、同理由にてバリア層の塗工とバリア層の反対面にデザイン印刷を1回の工程で行うことも可能である。故に従来の製造方法よりも高効率で製品コストダウンも可能である。
本発明においては、前記バリア層のJIS P8140に準ずるコッブ吸水度(120秒)が10g/m以下であることが好ましい。撥水性が良好となり、バリア性に優れる。好ましくは5g/m以下、更に好ましくは2g/m以下である。ただし、撥水性については絶対基準はなく、商品コンセプトによって様々であり、必要なレベルのコッブ吸水度にコントロールすればよい。また、紙基材の場合、フィルム基材と異なり、バリア層塗料が紙基材に吸収される為、ハニカム版のピッチを適性にすることでピンホールが減少してバリア性が向上して撥水性が向上する。また、紙基材にサイズ剤を含有させることでもコッブ吸水度の値を下げて撥水性を向上することが可能である。前記サイズ剤の添加量は、対パルプ換算で0.05質量部以上が好ましい。更に好ましくは0.1質量部以上である。
本発明においては、バリア層塗工液にアルコールを添加することがバリア性の観点から好ましい。使用するアルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、プロパノール等市販のアルコールを用いることが出来るが、バリア性の観点からイソプルピルアルコール(IPA)を使用することが好ましい。添加量はバリア層塗工液に対して1~15質量%、例えば、2~8質量%が好ましい。更に、バリア層塗工液塗工後の乾燥温度は100~200℃が好ましい。乾燥温度が100℃未満の場合は塗工層のバリア性が低下し、乾燥温度が200℃を超える場合は紙の水分が低下し、バリア層塗工層が割れやすくなる。
本実施形態において用いる紙基材としては特に限定するものではなく、パルプを主成分とする公知の紙基材を用いることができる。紙基材の主成分となるパルプとしては、LBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)、NBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)などの化学パルプ、GP(砕木パルプ)、PGW(加圧式砕木パルプ)、RMP(リファイナーメカニカルパルプ)、TMP(サーモメカニカルパルプ)、CTMP(ケミサーモメカニカルパルプ)、CMP(ケミメカニカルパルプ)、CGP(ケミグランドパルプ)などの機械パルプ、DIP(脱インキパルプ)などの木材パルプ及びケナフ、バガス、竹、コットンなどの非木材パルプを用いることができる。これらは、単独で使用するか、又は任意の割合で混合して使用することが可能である。更に漂白剤を使用していない未晒パルプも使用可能である。例えば、パルプとして、パルプ中70~100質量部のLBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)とパルプ中30~0質量部のNBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)を組み合わせて使用することができる。好ましくは、パルプとして、パルプ中75~98質量部のLBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)とパルプ中25~2質量部のNBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)を組み合わせて使用することができる。また、本発明の目的とする効果を損なわない範囲において、合成繊維を更に配合することができる。環境保全の観点から、ECF(Elemental Chlorine Free)パルプ、TCF(Total Chlorine Free)パルプ、古紙パルプ、植林木から得られるパルプが好ましい。また、例えば、適切なパルプの叩解度としては、カナダ標準ろ水度(フリーネス)(JIS P 8121:1995「パルプのろ水度試験方法」)で、200~700mlCSF、例えば、450~620mlCSFである。
紙基材としては填料を含有するものも使用できる。填料としては、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン、焼成クレー、二酸化チタン、水酸化アルミニウムを例示できる。紙基材中の填料含有量は、パルプの乾燥質量100質量部に対して、1~30質量部であることが好ましい。例えば、パルプの乾燥質量100質量部に対して、軽質炭酸カルシウムを1~10質量部含むとよい。
また、紙基材には、パルプと填料に加えて、各種公知の製紙用添加剤が含まれていてもよい。製紙用添加剤としては、例えば、サイズ剤、湿潤紙力増強剤などの内添紙力増強剤、嵩高剤、歩留り向上剤、濾水性向上剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、蛍光消色剤、ピッチコントロール剤などがある。また、澱粉(例えば、カチオン化澱粉)、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミドなどの水溶性高分子が塗布されていてもよい。例えば、パルプの乾燥質量100質量部に対して、カチオン化澱粉を0.1~0.5質量部含むとよい。紙基材の抄紙方法は、特に限定されるものではなく、長網抄紙機、長網多層抄紙機、円網抄紙機、円網多層抄紙機、長網円網コンビ多層抄紙機、ツインワイヤー抄紙機などの各種抄紙機で製造できる。また、本発明においては、紙基材としては単層抄きでも多層抄きでも、複数層の貼合品であってもよい。
更に、前記紙基材にサイズ剤が0.01質量%以上含有することが好ましい。前記サイズ剤が0.01質量%未満ではバリア層塗工液が必要以上に紙基材に浸透することによってレベリング性が低下し、バリア性能が低下する。好ましくは0.02質量%以上である。主なサイズ剤として、ロジン系、アルキルケテンダイマー(AKD)系、アルケニル無水コハク酸(ASA)系、ポリビニルアルコール(PVA)系、スチレンアクリル共重合体(コポリマー)系、スチレン・メタクリル共重合系サイズ剤を挙げることが出来る。前記サイズ剤の含有量については、ガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)にて定量することができる。例えば、パルプの乾燥質量100質量部に対して、中性ロジンサイズ剤を0.1~0.5質量部含むとよい。
紙基材には、バリア層以外の顔料塗工層が1層以上設けられていてもよく、例えば、顔料と接着剤を含有する顔料塗工層が設けられていても良い。顔料塗工層中の顔料としては、一般の印刷用塗工紙の塗工層に使用される公知の顔料を用いることができ、例えば、炭酸カルシウム(重質炭酸カルシウムや軽質炭酸カルシウム等)、カオリン(クレーを含む)、焼成クレー、タルク、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪藻土、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機顔料、又はアクリル、スチレン、塩化ビニル、ナイロンそのものや、これらを共重合して得られる有機顔料(いわゆるプラスチックピグメント)が挙げられる。例えば、顔料としては、好ましくは5~30質量部、より好ましくは10~20質量部のカオリンと好ましくは70~95質量部、より好ましくは80~90質量部の重質炭酸カルシウムの組み合わせを使用することができる。また、接着剤も一般の印刷用塗工紙の塗工層に使用される公知の接着剤を用いることができ、例えば、ブタジエン系共重合ラテックス、架橋剤変性澱粉、酸化澱粉、酵素変性澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、カチオン性澱粉、両性澱粉などの澱粉類、ゼラチン、カゼイン、大豆タンパク、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子、酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、等の合成樹脂類等を例示できる。顔料塗工層中の顔料と接着剤の配合割合は特に限定されるものではないが、顔料100質量部に対し接着剤5~50質量部であることが好ましく、10~20質量部とすることがより好ましい。例えば、接着剤としては、顔料100質量部に対して、0.1~3質量部のリン酸エステル化澱粉と10~20質量部のスチレンブタジエンラテックスの組み合わせを使用することができる。顔料塗工層には、本発明の目的とする効果を損ねない範囲で各種助剤を含んでもよく、例えば、着色剤、粘度調節剤、柔軟剤、光沢付与剤、耐水化剤、分散剤、流動変性剤、紫外線吸収剤、安定化剤、帯電防止剤、架橋剤、サイズ剤、pH調節剤、消泡剤、可塑剤、防腐剤が含まれていてもよい。また、このような顔料塗工層の塗工量としては、例えば、紙基材の片面あたり、固形分換算で、2~40g/mである。当該顔料塗工層は、両面のヒートシール層の内側に設けられるとよい。本発明の包装用紙の実施形態の一つとして、バリア層はこのような顔料塗工層の上に設けられてもよく、また、別の実施形態としては、一方の面のみに顔料塗工層が設け、その最表面にヒートシールパートコート層を設け、さらにその反対面にバリア層が設けられていてもよい。
本実施形態において、包装用紙の坪量は特に限定するものではないが、例えば10~500g/mである。バリア層の塗工及び加工適性を考慮すれば好ましくは20~400g/mが好ましい。
本実施形態において、前記紙基材のJIS P8127に準ずる水分が4~10%であることが好ましい。水分が4%未満ではグラビア機内で吸湿して紙基材寸法が伸びてパートコート部の見当がずれる。また、水分が10%を超える場合ではグラビア機内で放湿して紙基材寸法が縮んでパートコート部の見当がずれる。好ましくは紙基材の水分が5~9%であるとよい。
次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また、例中の「部」、「%」は、特に断らない限りそれぞれ「質量部」、「質量%」を示す。なお、添加部数は、固形分換算の値である。
(実施例1)
(紙基材の作製)
カナディアンスタンダードフリーネス530mlcsfの広葉樹晒クラフトパルプ80部、同フリーネス500mlcsfの針葉樹晒クラフトパルプ20部、軽質炭酸カルシウム(商品名:TP-121、奥多摩工業社製)2.5部、カチオン化澱粉(商品名:ネオタック30T、日本食品加工社製)0.3部、中性ロジンサイズ剤(商品名:CC167、星光PMC社製)0.35部に水を加えて紙料を調製し、三層長網多筒式抄紙機を用いて坪量248g/mの原紙を作製した(三層抄き)。この原紙にゲートロールコーターによって、酸化澱粉(商品名:MS3800、日本食品化工社製)を両面あたりの乾燥塗布量が2g/mとなるように塗布し、乾燥して250g/mの紙基材を得た。
(顔料塗工層用塗工液の調製)
カオリン(商品名:コンツアー1500、イメリス社製)15部及び重質炭酸カルシウム(商品名:カービラックス、イメリス社製)85部に分散剤(商品名:アロンT-50、東亜合成社製)0.15部を加え、加水してコーレス分散機を用いて水分散し、顔料スラリーを作製した。この顔料スラリーに、バインダーとしてリン酸エステル化澱粉(商品名:MS4600、日本食品加工社製)1部及びスチレンブタジエンラテックス(商品名:PA0372、日本エイアンドエル株式会社)15部、更に水を加えて分散させ、固形分濃度50%の顔料塗工層用塗工液を調製した。
(コート紙基材の作製)
上記で得られた基紙の両面に、顔料塗工層用塗工液を、片面当たりの乾燥塗工量が10g/mになるようにブレードコーターを用いて塗工、乾燥した。その後、キャレンダー処理を行い、坪量が270g/mのコート紙基材(塗工紙)を作製した。この時のコート紙基材の水分は5.5%であった。
(包装用紙のバリア層の形成)
上記で得られたコート紙基材の片面に、水系アイオノマー系高分子エマルジョン(商品名:ケミパールS300、三井化学社製、組成:エチレン・メタクリル酸共重合物の金属塩、自己乳化型エマルジョン、マイクロトラック法平均粒子径0.5μm)をイソプロピルアルコール(IPA)で希釈して固形分濃度33%にし(IPA添加率5.7%)、合計乾燥塗工量が8g/mになるようにグラビア印刷機ハニカム版(175線/インチ)を用いて2回塗工し(2回塗工して合計塗工量が8g/m)、120℃で乾燥してバリア層を設け、包装用紙を作製した。
(包装用紙のヒートシール層パートコート)
上記バリア層を設けた面の反対面に、水系アイオノマー系高分子エマルジョン(商品名:ケミパールS300、三井化学社製)をイソプロピルアルコール(IPA)で希釈して固形分濃度30%にし(IPA添加率5.7%)、合計乾燥塗工量が3g/m(パートコート部のみの塗工量)なるように、必要な部分(ヒートシール部)のみグラビア印刷機にて1回塗工にてパートコートし、120℃で乾燥してヒートシール層を設け、包装用紙を作製した。
(実施例2)
実施例1において、バリア層の塗工量を15g/mに変更した以外は、実施例1と同様にして包装用紙を作製した。
(実施例3)
実施例1において、バリア層の塗工量を4g/mに変更した以外は、実施例1と同様にして包装用紙を作製した。
(実施例4)
実施例1と同様にバリア層を塗工後、1回の工程にてバリア層とは反対面にUV4色印刷を行い、更にバリア層とは反対面に、1回の工程にて実施例1と同様にヒートシール層パートコートを行い、包装用紙を作製した。
(実施例5)
実施例1において、ヒートシール層パートコート乾燥塗工量が1g/mとしたこと以外は実施例1と同様に包装用紙を作製した。
(実施例6)
実施例1において、ヒートシール層パートコート乾燥塗工量が8g/mとしたこと以外は実施例1と同様に包装用紙を作製した。
(実施例7)
実施例1において、顔料塗工層を設けなかったこと以外は実施例1と同様に包装用紙を作製した。
(実施例8)
(紙基材の作製)
カナディアンスタンダードフリーネス520mlcsfの広葉樹晒クラフトパルプ95部、同フリーネス520mlcsfの針葉樹晒クラフトパルプ5部、カチオン化澱粉(商品名:ネオタック30T、日本食品加工社製)0.2部、軽質炭酸カルシウム(商品名:TP-121、奥多摩工業社製)3部、中性ロジンサイズ剤(サイズパインNT-78:荒川化学工業社製)0.3部に水を加えて紙料を調製し、長網多筒式抄紙機を用いて坪量128g/mの原紙を作製した(単層抄き)。この原紙にゲートロールコーターによって、酸化澱粉(商品名:MS3800、日本食品化工社製)を両面あたりの乾燥塗布量が2g/mとなるように塗布し、乾燥して130g/mの紙基材を得た。この時の紙基材の水分は8.5%であった。
(包装用紙のバリア層の形成)
上記で得られたコート紙基材の片面に、水系アクリル系高分子エマルジョン(商品名:AQUENCE EPIX BC 900F、ヘンケル社製)を水で希釈して固形分濃度25%にし、合計乾燥塗工量が8g/mになるようにグラビア印刷機ハニカム版(175線/インチ)を用いて2回塗工し(2回塗工して合計塗工量が8g/m)、120℃で乾燥してバリア層を設け、包装用紙を作製した。
(包装用紙のヒートシール層パートコート)
上記バリア層を設けた面の反対面に、水系アイオノマー系高分子エマルジョン(商品名:ケミパールS300、三井化学社製)をイソプロピルアルコール(IPA)で希釈して固形分濃度35%にし(IPA添加率5.7%)、合計乾燥塗工量が2g/m(パートコート部のみの塗工量)なるように、必要な部分(ヒートシール部)のみグラビア印刷機にて1回塗工にてパートコートし、120℃で乾燥してヒートシール層を設け、包装用紙を作製した。
(実施例9)
実施例8において、ヒートシール層パートコート乾燥塗工量が8g/mとしたこと以外は実施例8と同様に包装用紙を作製した。
(実施例10)
実施例8と同様にバリア層を塗工後、1回の工程にてバリア層とは反対面にUV5色印刷を行い、更にバリア層とは反対面に、1回の工程にて実施例8と同様にヒートシール層パートコートを行い、包装用紙を作製した。
(実施例11)
実施例8において紙基材の水分を4.0%としたこと以外は実施例8と同様に包装用紙を作製した。
(実施例12)
実施例8において紙基材の水分を10%としたこと以外は実施例8と同様に包装用紙を作製した。
(比較例1)
実施例1において、ヒートシール層パートコートを実施しなかった以外は実施例1と同様に包装用紙を作製した。
(比較例2)
実施例8において、ヒートシール層パートコートを実施しなかった以外は実施例8と同様に包装用紙を作製した。
各実施例及び比較例で得られた包装用紙について、以下に示す方法により評価を行った。得られた結果を表1に示す。
(1)紙コップ加工成型機における加工適性
上記実施例、比較例で得られた包装用紙を平版断裁した後、所定寸法にて紙コップ胴紙として打ち抜き加工した。また、比較例1で得られた包装用紙を実施例1~7及び比較例1の底紙として、比較例2で得られた包装用紙を実施例8~12及び比較例2の底紙とした。更に市販紙コップ成型機にて、上記部材を用いて紙コップの成型加工を施した。加工速度は比較的高速である110個/分とした。このように成形された紙コップの胴紙ヒートシール部を手で剥がし、目視にて材破性を評価した。本発明で言う材破とは、ヒートシール接着部を手で剥がした時に、紙層部分で破けて剥がれることである。紙層部分で剥がれる程接着力が強い。
◎:胴紙のヒートシール部面積のうち、全部が材破しており、実用レベルである。
〇:胴紙のヒートシール部面積のうち、僅かに材破していない箇所があるが、実用レベルである。
△:胴紙のヒートシール部面積のうち、材破していない箇所が多く、実用レベルでない。
×:胴紙のヒートシール部面積のうち、材破していない箇所が著しく多く、実用レベルでない。
(2)パートコート部の見当ずれ評価
上記実施例、比較例で得られた包装用紙を平版断裁した後、所定寸法にて紙コップ胴紙として打ち抜き加工した。パートコート部の所定の位置からの見当ずれを目視にて以下の様に評価した。
◎:見当ずれが全く無く、実用レベルである。
〇:見当ずれが僅かにあるが、実用レベルである。
×:見当ずれが大きく、実用レベルでない。
Figure 2024013405000001
表1より明らかなように、実施例1~12による包装用紙は比較例1~2と比較してヒートシール加工適性に優れていた。特に実施例4及び10については、印刷された包装用紙の製造において工程数を抑えることができ、コスト抑制が可能となることが示された。

Claims (8)

  1. 紙基材の両面に少なくとも1層のヒートシール層を有する包装用紙であって、片面のヒートシール層がパートコート層であることを特徴とする包装用紙。
  2. パートコート面と反対面のヒートシール層がバリア性を有すること
    を特徴とする、請求項1に記載の包装用紙。
  3. 前記紙基材のJIS P8127に準ずる水分が5~9%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の包装用紙。
  4. 紙基材の両面に少なくとも1層のヒートシール層を有する包装用紙の製造方法であって、グラビア印刷法を使用してヒートシール層塗工液をパートコートすることにより片面にヒートシール層を設けることを特徴とする包装用紙の製造方法。
  5. パートコート面と反対面のヒートシール層としてバリア性を有するヒートシール層を設けることを特徴とする、請求項4に記載の包装用紙の製造方法。
  6. 前記バリア性を有するヒートシール層を、グラビア印刷法にて塗工して設け、かつ、グラビア印刷法において、前記バリア性を有するヒートシール層のためのコーティングロールの版としてハニカム版を用いることを特徴とする、請求項5に記載の包装用紙の製造方法。
  7. 前記パートコート面と同じ面に印刷インクによる印刷を施すことを特徴とする、請求項4~6のいずれか一つに記載の包装用紙の製造方法。
  8. 前記紙基材のJIS P8127に準ずる水分が5~9%であることを特徴とする、請求項4~6のいずれか一つに記載の包装用紙の製造方法。
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