JP2024012474A - 重水素化イミダゾリジンジオン化合物とその用途 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンドロゲン受容体拮抗特性を有する化合物を使用して前立腺特異抗原(PSA)の濃度をより効率的かつ効果的に減少させ、前立腺癌などの男性ホルモン関連疾患を治療する方法を提供する。【解決手段】本発明は、前立腺特異抗原(PSA)が上昇した対象におけるPSAの血漿濃度を少なくとも50%減少させる方法であって、前記対象に少なくとも10mgのHC-1119を投与することを含む、方法を開示する。【選択図】図1A

Description

前立腺癌(PCaと略記する、前立腺の上皮性悪性腫瘍(prostatic carcinoma))は、男性の生殖器系で最も一般的な悪性新生物である。その発生率は年齢とともに増加し、地域ごとに大きく異なり、米国及び欧州で高くなっている。前立腺癌は、肺癌に次いで、2番目に男性の死につながる癌である。また、過去には、中国の前立腺癌は腫瘍分布の疾患のごく一部しか占めていなかったため、あまり注目されていなかった。しかし、中国の社会発展と進歩、社会の高齢化、都市化、食事構造の西洋化及び検出技術の進歩により、前立腺癌の発生率は大幅に増加している。2011年の天津医科大学第二医院並びに天津前立腺癌診断及び治療(Diagnosis and Treatment of Prostate Cancer in Tianjin)によって完了した前立腺癌に関する調査は、天津の前立腺癌の発生率が急速に増加していることを示した;前立腺癌の発生率は20年間で4倍に増加し、前立腺癌の患者数は尿路腫瘍の入院患者の13.4%を占めていた。過去にはまれな癌であった前立腺癌は、近年、世界の多くの地域で一般的な腫瘍になった。
アンドロゲン受容体は、分子量110,000ダルトンのリガンド依存性転写調節タンパク質である。アンドロゲン受容体は、前立腺癌の病原体及び悪化過程、並びにニキビや男性型脱毛症などの男性ホルモン関連疾患において非常に重要な役割を果たす。
前立腺癌を治療するための従来の方法には、手術又はビカルタミド(カソデックス)などのアンドロゲン受容体拮抗薬の使用が含まれる。しかし、患者は治療の2~4年後に薬剤耐性を発現する傾向がある。また、ビカルタミドには癌の増殖を刺激する副作用があるため、患者は一定期間後にビカルタミドの使用を中止する必要がある。最近の研究により、ビカルタミドはアンドロゲン受容体を活性化し、それによって癌の増殖を刺激することが知られている。
したがって、当技術分野では、依然として、前立腺癌の治療のために優れた薬力学的特性を有する化合物を開発する必要がある。
本明細書では、アンドロゲン受容体拮抗特性を有する化合物、及びその化合物を使用して前立腺特異抗原(PSA)の濃度をより効率的(efficiently)かつ効果的に(efficaciously)減少させ、前立腺癌などの男性ホルモン関連疾患を治療する方法が提供される。
本明細書で提供されるのは、イミダゾリジンジオン化合物(an imidazolidinedione compound)である、4-{3-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-Nトリデューテロメチルメチルベンズアミド(式I)であり、HC-1119と呼ばれるものであり、又はその結晶形態、薬学的に許容される塩、その水和物又は溶媒和物である:
また、その医薬組成物である。
また、本明細書では、HC-1119、その結晶形態、薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物又はHC-1119を含む医薬組成物を投与することを含む、前立腺特異抗原(PSA)が上昇した対象におけるPSAの血漿濃度を減少させる方法も提供される。
また、本明細書では、HC-1119、その結晶形態、薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物又はHC-1119を含む医薬組成物を対象に投与することを含む、PSAが上昇した対象における男性ホルモン関連疾患を治療する方法も提供される。
また、本明細書では、少なくとも40mgのHC-1119を投与することにより、同じ投与量のエンザルタミドで生成されたエンザルタミドとその二次代謝産物(M2)との組み合わせよりも、対象におけるHC-1119とその二次代謝産物(HC-1119-M2)との組み合わせの生成される血漿濃度が少なくとも50%多い、方法も提供される。
また、本明細書では、少なくとも40mgのHC-1119を投与することにより、定常状態で、対象におけるHC-1119とその二次代謝産物(HC-1119-M2)との組み合わせの生成される血漿濃度が少なくとも約10μg/mLである、方法も提供される。
また、本明細書では、非ステロイド性抗アンドロゲン(NSAA)化合物の血漿濃度又はAUCの、患者間のばらつきを低減する方法であって、それを必要とする対象に、治療有効量の、NSAA化合物の重水素化類似物を投与することを含む、方法も提供される。一実施形態では、Cmax、C24h及び/又はCtroughの、患者間のばらつきを低減する。
また、本明細書では、NSAA化合物の副作用(the side effects)を低減する方法であって、それを必要とする対象に、治療有効量の、前記NSAA化合物の重水素化類似物を投与することを含む、方法も提供される。
HC-1119フェーズ1aの臨床試験の結果を示す。 HC-1119フェーズ1aの臨床試験の結果を示す。 同様の薬剤であるエンザルタミドを使用したフェーズI/IIの試験の結果を示す。 同様の薬剤であるエンザルタミドを使用したフェーズI/IIの試験の結果を示す。 HC-1119試験の臨床PKパラメータ(40mgQD)を示す。 HC-1119試験の臨床PKパラメータ(80mgQD)を示す。 HC-1119試験の臨床PKパラメータ(160mgQD)を示す。 HC-1119試験の臨床PKパラメータ(200mgQD)を示す。 エンザルタミド研究からの臨床PKパラメータを示す。 エンザルタミドの160mgのPKパラメータと比較したHC-1119の80mgのPKパラメータを示す。 HC-1119の40mgを投与された患者の12週目の血漿濃度対時間の曲線を示す。 HC-1119の80mgを投与された患者の12週目の血漿濃度対時間の曲線を示す。 HC-1119の160mgを投与された患者の12週目の血漿濃度対時間の曲線を示す。 HC-1119の200mgを投与された患者の12週目の血漿濃度対時間の曲線を示す。 HC-1119の40mg、80mg、160mg及び200mgを投与された患者の治療中12週目間のM0 C24hの変化を示す。 HC-1119の40mg、80mg、160mg及び200mgを投与された患者の治療中12週目間のM1 C24hの変化を示す。 HC-1119の40mg、80mg、160mg及び200mgを投与された患者の治療中12週目間のM2 C24hの変化を示す。 80mgのHC-1119を投与された患者の定常状態でのC24hの(M0+M2)変化を示す。 160mgのエンザルタミドを投与された患者の定常状態でのC24hの(M0+M2)変化を示す。
詳細な説明
本発明は、本発明の式(I)の重水素化イミダゾリジンジオン化合物、その結晶形態、薬学的に許容される塩、その水和物又は溶媒和物が、優れた薬物動態学的及び/又は薬力学的特性を有し、したがって、アンドロゲン受容体拮抗薬として、またアンドロゲン関連疾患を治療するための薬物/医薬品の調製に、より適切に使用される、という発見に基づく。本発明は、イミダゾリジンジオン化合物、4-{3-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-Nトリデューテロメチルベンズアミド、上記の式(I)のもの、又はその結晶形態、その薬学的に許容される塩、その水和物若しくは溶媒和物を提供する。
本発明の化合物は、卓越したアンドロゲン受容体(AR)拮抗作用を有し、したがって、本発明の化合物及び結晶形態、その薬学的に許容される無機又は有機塩、その水和物又は溶媒和物、及び本発明の化合物を主な有効成分として含む医薬組成物は、ARによって媒介される疾患の治療、予防及び緩和に使用できる。
「本発明の化合物」、「式(I)の化合物」及び「HC-1119」という用語は、本明細書では交換可能に使用され、すべて、4-{3-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-N-トリデューテロメチルベンズアミドを指す。
本発明の医薬組成物は、安全かつ有効な量の本発明の化合物又はその医薬的に許容される塩、並びに薬学的に許容される賦形剤又は担体を含む。本明細書で使用される場合、「安全かつ有効な量」は、患者の状態を改善するのに十分であり、重篤な副作用を誘発しないであろう化合物の量を指す。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される担体」は、ヒトに適しており、十分な純度及び十分に低い毒性を有しなければならない、1つ又は複数の混合可能な固体又は液体の充填剤又はゲル材料を指す。本明細書における「混合可能」とは、組成物の成分が、本発明の化合物と又は互いに、ブレンドでき、化合物の有効性(the efficacy)を著しく低下させないことを意味する。薬学的に許容される担体のいくつかの例には、セルロース及びその誘導体(カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースナトリウム、酢酸セルロースなど)、ゼラチン、タルク、固体潤滑剤(ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムなど)、硫酸カルシウム、植物油(大豆油、ゴマ油、ピーナッツ油、オリーブ油など)、ポリオール(プロピレングリコール、グリセロール、マンニトール、ソルビトールなど)、乳化剤(Tween(登録商標)など)、湿潤剤(ドデシル硫酸ナトリウムなど)、着色剤、香料、安定剤、抗酸化剤、防腐剤、パイロジェンフリー水などが含まれる。
一態様では、本発明は、HC-1119、その結晶形態、薬学的に許容される塩、その水和物若しくは溶媒和物又はHC-1119を含む医薬組成物を投与することを含む、前立腺特異抗原(PSA)が上昇した対象におけるPSAの血漿濃度を減少させる方法を提供する。
一実施形態では、PSAが上昇している対象におけるPSAの血漿濃度は、少なくとも50%減少する。別の実施形態では、PSAが上昇している対象におけるPSAの血漿濃度は、少なくとも55%減少する。別の実施形態では、PSAが上昇している対象におけるPSAの血漿濃度は、少なくとも60%減少する。別の実施形態では、PSAが上昇している対象におけるPSAの血漿濃度は、少なくとも65%減少する。別の実施形態では、PSAが上昇している対象におけるPSAの血漿濃度は、少なくとも70%減少する。別の実施形態では、PSAが上昇している対象におけるPSAの血漿濃度は、少なくとも75%減少する。別の実施形態では、PSAが上昇している対象におけるPSAの血漿濃度は、少なくとも80%減少する。別の実施形態では、PSAが上昇している対象におけるPSAの血漿濃度は、少なくとも85%減少する。
別の実施形態では、PSAが上昇している対象におけるPSAの血漿濃度は、89%を超えて減少する。さらに別の実施形態では、PSAが上昇している対象におけるPSAの血漿濃度は、少なくとも90%減少する。いくつかの実施形態では、PSAが上昇している対象におけるPSAの血漿濃度は、少なくとも91%又は少なくとも92%又は少なくとも93%又は少なくとも94%減少する。いくつかの実施形態では、PSAが上昇している対象におけるPSAの血漿濃度は、少なくとも95%又は少なくとも96%又は少なくとも97%又は少なくとも97.5%減少する。いくつかの実施形態では、PSAが上昇している対象におけるPSAの血漿濃度は、少なくとも98%又は少なくとも98.5%又は少なくとも99%又は少なくとも99.5%減少する。いくつかの実施形態では、PSAが上昇している対象におけるPSAの血漿濃度は、少なくとも99.6%又は少なくとも99.7%又は少なくとも99.8%又は少なくとも99.9%減少する。
一実施形態では、PSAが上昇している対象におけるPSAの血漿濃度は、5週間以上の期間にわたって少なくとも50%減少する。別の実施形態では、PSAが上昇している対象におけるPSAの血漿濃度は、6週間以上の期間にわたって少なくとも50%減少する。さらに別の実施形態では、PSAが上昇している対象におけるPSAの血漿濃度は、8週間以上の期間にわたって少なくとも50%減少する。さらに別の実施形態では、PSAが上昇している対象におけるPSAの血漿濃度は、10週間以上の期間にわたって少なくとも50%減少する。さらに別の実施形態では、PSAが上昇している対象におけるPSAの血漿濃度は、12週間以上の期間にわたって少なくとも50%減少する。
前立腺特異抗原(PSA)は、前立腺によって産生されるタンパク質である。PSAレベルの上昇は、前立腺癌、又は前立腺炎若しくは前立腺肥大などの非癌性状態を示している場合がある。ほとんどの男性のPSAレベルは4ng/mL未満であり、これは従来、前立腺癌のリスクを懸念するカットオフとして使用されてきた。
このため、血液中のPSAの測定は、前立腺癌のスクリーニング検査として使用されてきた。しかし、PSA検査は、最初は、前立腺癌の病歴のある男性をモニターするためにのみ開発された。単一の正常レベルは確立されていない。歴史的に、4.0ng/mL以上のレベルは、男性が前立腺癌を患っているかどうかを判断するための、前立腺(前立腺組織のサンプル)の生検を正当化するために使用されていた。しかし、この慣行は変化してきており、前立腺生検を実施する決定において他の要因が考慮されてきた。
本明細書で使用される場合、「増加したPSA濃度」又は「上昇したPSAレベル」を有する対象は、約5ng/ml以上のPSA濃度を有する。いくつかの実施形態では、PSA濃度が増加している対象のPSA濃度は、約6ng/ml以上又は約7ng/ml以上又は約8ng/ml以上又は約9ng/ml以上である。一実施形態では、PSA濃度が上昇している対象のPSA濃度は、約10ng/ml以上である。
「対象」又は「患者」という用語は、本明細書では交換可能に使用され、ヒトを含むすべての哺乳類動物を意味する。対象の例には、ヒト、牛、犬、猫、馬、山羊、羊、豚及びウサギが含まれる。一実施形態では、患者はヒトである。
一実施形態では、対象は、アンドロゲン受容体活性関連疾患に罹患しているヒトである。アンドロゲン受容体活性関連疾患は、前立腺癌、乳癌、ニキビ(acne)、腫れ物(pimples)、男性型脱毛症、毛髪再生などを包含するがこれらに限定されない、あらゆる男性ホルモン関連又は男性ホルモン関連疾患であり得る。
一実施形態では、アンドロゲン受容体活性関連疾患は前立腺癌である。一実施形態では、対象は、現在前立腺癌であるか又は以前に前立腺癌と診断されたことがある。前立腺癌は、あらゆる種類の前立腺癌であり得る。前立腺癌は、去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)又は転移性去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)又は非転移性去勢抵抗性前立腺癌(nmCRPC)を包含するがこれらに限定されない、任意のタイプのAR陽性前立腺癌であり得る。
対象は、前立腺癌のあらゆる形態の治療が初めての人、又は以前に前立腺癌の治療を受けたことがある人であり得る。一実施形態では、対象は、前立腺癌の治療を受けたことがない人である。別の実施形態では、対象は、以前に前立腺癌と診断されており、以前に前立腺癌の治療を受けたことがある。
異なる量の化合物I(HC-1119)又は結晶形態、その薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は化合物Iを含む医薬組成物は、それを必要とする対象に投与される安全かつ有効な量を構成し、薬学的に有効な量が使用される。体重が約60kgの人の場合、投与量は通常、約1mg~約2000mg、好ましくは約10mg~約500mgである。一実施形態では、投与量は約20mg~約250mgである。別の実施形態では、投与量は約30mg~約200mgである。さらに別の実施形態では、投与量は約10mgのHC-1119である。さらに別の実施形態では、投与量は約20mgのHC-1119である。さらに別の実施形態では、投与量は約30mgのHC-1119である。さらに別の実施形態では、投与量は約40mgのHC-1119である。さらに別の実施形態では、投与量は約60mgのHC-1119である。さらに別の実施形態では、投与量は約80mgのHC-1119である。さらに別の実施形態では、投与量は約10
0mgのHC-1119である。さらに別の実施形態では、投与量は約120mgのHC-1119である。さらに別の実施形態では、投与量は約160mgのHC-1119である。さらに別の実施形態では、投与量は約200mgのHC-1119である。
一実施形態では、本明細書で提供されるのは、PSAが上昇した対象における前立腺特異抗原(PSA)の血漿濃度を少なくとも50%減少させる方法であり、前記対象に少なくとも10mgのHC-1119を投与することを含む。別の実施形態では、本明細書で提供されるのは、PSAが上昇した対象における前立腺特異抗原(PSA)の血漿濃度を少なくとも50%減少させる方法であり、前記対象に少なくとも20mgのHC-1119を投与することを含む。さらに別の実施形態では、本明細書で提供されるのは、PSAが上昇した対象における前立腺特異抗原(PSA)の血漿濃度を少なくとも50%減少させる方法であり、前記対象に少なくとも40mgのHC-1119を投与することを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるのは、PSAが上昇した対象における前立腺特異抗原(PSA)の血漿濃度を少なくとも50%減少させる方法であり、前記対象に少なくとも80mg、又は少なくとも100mg、又は少なくとも120mg、又は少なくとも160mg、又は少なくとも200mgのHC-1119を投与することを含む。
当然、特定の投与量は、PSAのレベル、対象の年齢、体重、健康状態及び治療に対する反応性、並びに投与の頻度及び経路を包含するがこれらに限定されない、いくつかの要因によって、当業者が想到する範囲で、異なる。
一実施形態では、投与量は、治療の過程を通して一定に保たれる。別の実施形態では、投与量は、治療の過程で変更される。一実施形態では、最初の投与量はその後の投与量よりも多い。別の実施形態では、最初の投与量はその後の投与量よりも少ない。さらに別の実施形態では、投与量は、前述の要因及び当業者によって決定される他の関連する要因に基づいて決定される、対象の必要に応じて毎回変化する。
HC-1119又は結晶形態、それらの薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又はHC-1119を含む医薬組成物が、それを必要とする対象に投与される頻度は、投与量、対象の健康状態及び治療に対する応答性、投与経路、並びに当業者によって決定される他の関連する要因に応じて変わる。一実施形態では、HC-1119は、それを必要とする対象に1日1回又は複数回投与される。一実施形態では、HC-1119は、それを必要とする対象に1日1回投与される。別の実施形態では、HC-1119は、それを必要とする対象に1日2回投与される。別の実施形態では、HC-1119は、N日ごとに1回、それを必要とする対象に投与される。ここで、Nは、2以上8以下の整数である。
本発明の化合物、又は結晶形態、その薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又はHC-1119を含む医薬組成物は、経口、非経口、静脈内、筋肉内、動脈内/関節内、髄内、腹腔内、髄腔内、脳室内(intraventricular)、経皮(transdermal)、経皮(transcutaneous)、局所、皮下、鼻腔内、経粘膜、腸内、皮膚、頬、舌下、眼内、膣内又は直腸経路を含むがこれらに限定されない、任意の数の経路によって投与され得る。皮下噴射器(hyposprays)もまた、本発明の医薬組成物を投与するために使用され得る。典型的には、治療用組成物は、液体溶液又は懸濁液のいずれかとして、注射剤として調製できる。注射前の液体媒体(liquid vehicles)への溶解又は懸濁に適した固体形態もまた調製され得る。一実施形態では、治療用化合物又は組成物は経口投与される。別の実施形態では、治療用化合物又は組成物は、注射として、又はカプセル、錠剤、丸薬(pill)、粉末として、又は顆粒として投与される。
経口投与用の固形調剤には、カプセル、錠剤、丸薬、粉末及び顆粒が含まれる。これらの固形調剤では、活性化合物は、クエン酸ナトリウム若しくはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1つの従来の不活性賦形剤(又は担体)と混合されるか、又は以下の成分と混合される:(a)充填剤若しくは相溶化剤、例えばデンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール及びケイ酸;(b)バインダ、例えば、ヒドロキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース及びアラビアガム;(c)グリセロールなどの保湿剤;(d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプン又はタピオカデンプン、アルギン酸、特定の複合ケイ酸塩及び炭酸ナトリウムなどの崩壊剤;(e)パラフィンなどの溶解遅延剤;(f)吸収促進剤、例えば、四級アンモニウム化合物;(g)セチルアルコール及び単一ステアリン酸グリセリルなどの湿潤剤;(h)吸着剤、例えばカオリン;(i)タルク、ステアリンカルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム又はそれらの混合物などの潤滑剤。カプセル、錠剤及び丸薬では、調剤はまた緩衝剤を含み得る。
錠剤、砂糖丸薬、カプセル、丸薬及び顆粒などの固体調剤は、腸溶コーティング及び当技術分野で知られている他の材料などの、コーティング及びシェル材料を使用して調製できる。それらは不透明体の薬剤を含んでいてもよく、活性化合物又はそのような組成物中の化合物の放出は、消化管の特定の部分で放出するために遅延させ得る。埋め込み成分(the embedding components)の例は、ポリマー及びワックスであり得る。必要に応じて、活性化合物及び1つ又は複数の上記の賦形剤をマイクロカプセルに調製してもよい。
経口投与用の液体剤には、薬学的に許容される乳濁液、溶液、懸濁液、シロップ又はチンキ剤が包含される。活性化合物に加えて、液体剤は、水又は他の溶媒などの当業者に知られている従来の不活性希釈剤、可溶化剤及び乳化剤、例えば、エタノール、イソプロパノール、炭酸エチル、酢酸エチル、プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、ジメチルホルムアミド、並びに油、特に綿実油、ピーナッツ油、トウモロコシ胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油及びゴマ油、又はそれらの混合物などを含み得る。
不活性希釈剤に加えて、組成物はまた、湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤、甘味料、香味剤及び香料などの添加剤を含み得る。
活性化合物に加えて、懸濁液は、懸濁剤、例えば、エトキシル化イソオクタデカノール、ポリオキシエチレンソルビトール及びソルビタンエステル、微結晶性セルロース、メタノールアルミニウム及び寒天、又はそれらの混合物などを含み得る。
非経口注射用の組成物は、生理学的に許容される滅菌水溶液又は無水溶液、分散液、懸濁液又は乳濁液、及び滅菌注射可能溶液又は分散液に再溶解できる滅菌粉末を含み得る。適切な水性及び非水性担体、希釈剤、溶媒又は賦形剤には、水、エタノール、ポリオール及びそれらの適切な混合物が包含される。
局所投与のための本発明の化合物の剤形には、軟膏、粉末、パッチ(patches)、エアロゾル及び吸入剤が包含される。有効成分は、無菌条件下で、生理学的に許容される担体及び必要に応じて防腐剤、緩衝液又は噴射剤と混合される。
本発明の化合物は、単独で、又は他の薬学的に許容される化合物との組み合わせで、投与できる。
別の態様では、本発明は、HC-1119又はその結晶形態、薬学的に許容される塩、
水和物又は溶媒和物、又はHC-1119を含む医薬組成物を対象に投与することを含む、PSAが上昇した対象の男性ホルモン関連疾患又は状態を治療する方法を提供する。
上記のように、男性ホルモン関連疾患は、アンドロゲン受容体の活性に関連する、現在知られている、又は後で発見される任意の疾患又は状態であり得る。一実施形態では、疾患又は状態は、前立腺癌、乳癌、ニキビ、腫れ物、男性型脱毛症、毛髪再生などである。対象は、その疾患又は状態と以前に診断された又は現在診断されている人であり得る。対象は、以前にその疾患又は状態の治療を受けたことがあってもよく、そうでなくてもよい。
別の態様では、本発明は、同じ投与量のエンザルタミドで生成されたエンザルタミドとその二次代謝産物(M2)との組み合わせよりも、対象におけるHC-1119とその二次代謝産物(HC-1119-M2)との組み合わせの生成される血漿濃度が少なくとも50%多い、方法を提供する。
HC-1119、4-{3-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-N-トリデューテロメチルベンズアミドの構造式は、前述の式(I)として提供される。当業者に知られているように、エンザルタミドは、エンザルタミドの、アミドメチル(-CH)基の水素が水素(hydrogens)のままであり、重水素(deuterium)で置換されていないことを除いて、同じ構造式を有する。これらの化合物、エンザルタミド及びHC-1119は、本明細書では、それぞれ、M0及びHC-1119-M0とも呼ばれる。
以下、エンザルタミド及びHC-1119それぞれの、一次代謝産物(M1)及び二次代謝産物(M2)について説明する。インビトロ実験に基づくと、M1は活性がないが、M2はエンザルタミドと同様のインビトロ活性を示す。(以下の構造に基づき)M1及びM2については、(メチル基が除去されており)重水素化は無関係であることに注意すべきであるが、代謝産物の供給源を区別するために、HC-1119の一次代謝物及び二次代謝物はそれぞれHC-1119-M1及びHC-1119-M2と呼ばれ、エンザルタミドの一次及び二次代謝産物はそれぞれM1及びM2と呼ばれる。M1はHC-1119-M1と同一であり、M2はHC-1119-M2と同一である。
一実施形態では、本発明は、HC-1119-M0(HC-1119)及びHC-1119-M2(HC-1119の二次代謝産物)の組み合わせの血漿レベルを、定常状態で、約10μg/mlで生成する方法を提供する。別の実施形態では、HC-1119-M0及びHC-1119-M2の組み合わせの血漿レベルは、10μg/ml超えである。さらに別の実施形態では、HC-1119-M0とHC-1119-M2との組み合わせの血漿レベルは、約20μg/mlである。さらに別の実施形態では、HC-1119-M0とHC-1119-M2との組み合わせの血漿レベルは、約30μg/mlである。さらに別の実施形態では、HC-1119-M0とHC-1119-M2との組み合わせの血漿レベルは、約40μg/mlである。さらに別の実施形態では、HC-1119-M0とHC-1119-M2との組み合わせの血漿レベルは、約50μg/mlである。さらに別の実施形態では、HC-1119-M0とHC-1119-M2との組み合わせの血漿レベルは、50μg/ml超えである。
HC-1119-M0とHC-1119-M2との組み合わせの上記の血漿レベルは、異なる頻度で異なる量のHC-1119を、対象に投与することによって達成できる。上記のように、HC-1119は、それを必要とする対象に、1日1回、1日2回、又は2日に1回、又は3日に1回、又は週に1回投与してもよい。より多い投与量のHC-1119が投与される場合、同じレベルを達成するためには投与の頻度がより少なくなることが理解されるであろう。一実施形態では、少なくとも10mgのHC-1119が対象に投与される。別の実施形態では、少なくとも20mgのHC-1119が対象に投与される。さらに別の実施形態では、少なくとも30mgのHC-1119が対象に投与される。さらに別の実施形態では、少なくとも40mgのHC-1119が対象に投与される。さらに別の実施形態では、少なくとも60mgのHC-1119が対象に投与される。さらに別の実施形態では、80mgのHC-1119が対象に投与される。さらに別の実施形態では、少なくとも100mgのHC-1119が対象に投与される。さらに別の実施形態では、少なくとも120mgのHC-1119が対象に投与される。さらに別の実施形態では、160mgのHC-1119が対象に投与される。さらに別の実施形態では、200mgのHC-1119が対象に投与される。
一実施形態では、本発明は、少なくとも40mgのHC-1119を投与することにより、定常状態で、対象におけるHC-1119とHC-1119-M2との組み合わせの生成される血漿濃度が少なくとも約10μg/mLである、方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、少なくとも80mgのHC-1119を投与することにより、定常状態で、対象におけるHC-1119とHC-1119-M2との組み合わせの生成される血漿濃度が少なくとも約20μg/mLである、方法を提供する。
さらに別の実施形態では、本発明は、少なくとも160mgのHC-1119を投与することにより、定常状態で、対象におけるHC-1119とHC-1119-M2との組み合わせの生成される血漿濃度が少なくとも約30μg/mLである、方法を提供する。
さらに別の態様では、本発明は、非ステロイド性抗アンドロゲン(NSAA)化合物の血漿濃度及び/又はAUCにおける患者間のばらつきを低減する方法を提供し、それを必要とする対象に、治療有効量のNSAA化合物の重水素化類似物を投与することを含む。患者間のばらつきの低減は、一実施形態では、例えば、エンザルタミドのばらつき係数と比較して、標準偏差(SD)のばらつき係数(CV%)が小さいことによって実証できる。一実施形態では、Cmax、C24h及び/又はCtroughにおける患者間のばらつきが低減される。
本発明はまた、それを必要とする対象に、治療有効量のNSAA化合物の重水素化類似物を投与することを含む、NSAA化合物の副作用を低減する方法を提供する。
非ステロイド性抗アンドロゲン(NSAA)化合物は、非ステロイド性の化学構造を持つ抗アンドロゲン化合物である。それらは通常、アンドロゲン受容体(AR)の選択的で完全な又はサイレントな拮抗薬であり、テストステロンやジヒドロテストステロンなどのアンドロゲンの影響を直接阻害することによって作用する。NSAAは、男性及び女性のアンドロゲン依存状態の治療に使用される。ステロイド性抗アンドロゲン化合物とは異なり、NSAAは、ARを活性化する能力がほとんど又はまったくなく、プロゲストゲン、糖質コルチコイド又は抗ミネラルコルチコイド活性などのオフターゲットのホルモン活性を示さず、抗性腺刺激作用を欠く。これらの理由により、それらは抗アンドロゲンとしての効力及び選択性が改善されており、アンドロゲンレベルを低下させない。代わりに、それらは生物学的標的であるARのレベルでアンドロゲンの作用を直接阻害することによってのみ作用する。
現在知られている又は後に開発される、任意のNSAA化合物の血漿濃度(例えば、Cmax、C24h又はCtrough)又はAUCにおける患者間ばらつきは、それを必要とする患者に治療有効量のNSAA化合物の重水素化類似物を投与することによって、低減し得る。
上記のように、対象又は患者は、現在知られている又は後で発見される、アンドロゲン受容体の活性に関連する、男性ホルモン関連の任意の疾患又は状態を有し得る。一実施形態では、疾患又は状態は、前立腺癌、乳癌、ニキビ、腫れ物、男性型脱毛症、毛髪再生などである。対象は、その疾患又は状態と以前に診断された又は現在診断されている人であり得る。対象は、以前にその疾患又は状態の治療を受けたことがあってもよく、そうでなくてもよい。
一実施形態では、対象は、以前に前立腺癌と診断され、以前に前立腺癌の治療を受けたことがある人である。対象は、CRPC及びmCRPC及びnmCRPCを含むがこれらに限定されない、任意のタイプの前立腺癌と診断され、同じものに対して以前に治療を受けたことがある人であってもよい。別の実施形態では、対象は、前立腺癌の治療を受けたことがない人である。
一実施形態では、NSAA化合物の有効性は、その患者間のばらつきの低減のために増加する。別の実施形態では、NSAA化合物の血漿濃度は、その患者間のばらつきが低減されているために増加する。さらに別の実施形態では、NSAA化合物のT1/2は、その患者間のばらつきが低減されているために増加する。さらに別の実施形態では、NSAA化合物の有害作用の発生率又は重症度は、その患者間のばらつきが低減されているために減少する。
一実施形態では、NSAA化合物はエンザルタミドであり、NSAA化合物の重水素化
類似物はHC-1119である。上記のように、投与量及び投与頻度のいくつかの組み合わせにより、所望の有効性を達成できる。一実施形態では、投与量は約10mgのHC-1119である。別の実施形態では、投与量は、約20mgのHC-1119である。さらに別の実施形態では、投与量は、約30mgのHC-1119である。さらに別の実施形態では、投与量は、約40mgのHC-1119である。さらに別の実施形態では、投与量は、約60mgのHC-1119である。さらに別の実施形態では、投与量は、約80mgのHC-1119である。さらに別の実施形態では、投与量は、約100mgのHC-1119である。さらに別の実施形態では、投与量は、約120mgのHC-1119である。さらに別の実施形態では、投与量は、約160mgのHC-1119である。さらに別の実施形態では、投与量は、約200mgのHC-1119である。
一実施形態では、投与は1日1回行う。別の実施形態では、投与は、1日2回行う。さらに別の実施形態では、投与は2日に1回行う。さらに別の実施形態では、投与は毎週1回行う。
一実施形態では、HC-1119は、少なくとも5週間にわたって投与される。いくつかの実施形態では、HC-1119は、少なくとも6週間又は少なくとも8週間、又は少なくとも10週間、又は少なくとも12週間の期間にわたって投与される。
概要
本明細書で使用される場合、「重水素化」という用語は、化合物又は基の水素が重水素で置換されていることを意味する。「重水素化」は、一置換、二置換、多置換又は全置換であり得る。「1つ又は複数の重水素置換」及び「1回又は複数回重水素で置換される」という用語は、交換可能に使用され得る。
一実施形態では、重水素置換位置の重水素含有量は、重水素の天然存在比(0.015%)よりも大きい。いくつかの実施形態では、重水素置換位置の重水素含有量は、50%を超え又は75%を超えである。いくつかの実施形態では、重水素置換位置における重水素含有量は、90%を超え、又は95%を超え、又は97%を超え、又は99%を超え、又は99.5%を超えである。
本明細書で使用される場合、「本発明の化合物」という用語は、式(I)の化合物を指す。この用語はまた、式(I)の化合物の様々な結晶形態、薬学的に許容される塩、水和物又は溶媒和物を含む。上記のように、これらの用語は、本明細書では「HC-1119」と交換可能に使用され、すべて、4-{3-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-N-トリデューテロメチルベンズアミドを指す。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される塩」という用語は、医薬に適した、本発明の化合物と酸又は塩基とによって形成される塩を指す。薬学的に許容される塩には、無機塩及び有機塩が包含される。好ましい塩は、本発明の化合物と酸とによって構成される。塩を構成するのに適した酸には、塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、ピクリン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸などの有機酸;及びアスパラギン酸、グルタミン酸などの酸性アミノ酸が包含されるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「研究」及び「試験」という用語は、臨床試験を指すために交換可能に使用される。
本明細書で使用される場合、「段階」及び「フェーズ」という用語は、臨床試験の異なる段階を指すために交換可能に使用される。
「含む(comprising)」という用語は、「包含する(including)」及び「からなる(consisting)」を網羅し、例えば、Xを「包む」組成物は、Xのみからなるか、又は追加の何か、例えば、X+Yを含み得る。
数値xに関連する「約」という用語は、x±10%を意味する。
本明細書で使用される場合、対象又は患者の「治療」への言及は、予防(prevention)、予防法(prophylaxis)、弱毒化、改善、緩和及び療法(therapy)を含むことを意図している。
本明細書で使用される「疾患」という用語は、「障害」及び「状態」(病状など)という用語と、すべてが、正常な機能を損ない、通常、兆候及び症状に気付くことで現れ、人間若しくは動物の生存期間を短くし又は生活の質を低下させる、人体若しくは動物の体又はその一部の、異常な状態を反映しているという点において、一般に同義であることが意図され、それらと交換可能に使用される。
本発明の実施形態の例は、以下の実施例で提供される。以下の実施例は、例示としてのみ提示されており、本発明を実施する際の当業者を支援するためのものである。これらの実施例は、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。さらに、本発明では、上記及び下記に具体的に記載された技術的特徴を互いに組み合わせることができ、それにより、特定する必要のない新しい又は好ましい技術的解決策を構成できることを理解されたい。
実施例1.本発明の化合物の調製
本発明のHC-1119の調製は、以下に詳細に記載されている。しかしながら、これらの特定の方法は、本発明の限定のために提供されていない。本発明の化合物は、本明細書に記載の様々な方法又は当技術分野で知られている様々な方法のいずれかを任意に組み合わせることによって容易に調製でき、そのような組み合わせは、当業者が容易に実施できる。
一般に、調製中、各反応は、溶媒中で、室温乃至還流温度(例えば、0~120℃、好ましくは0~80℃)で行われる。一般に、反応時間は0.1~60時間、好ましくは0.5~48時間である。
一実施形態では、HC-1119、4-{3-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-N-トリデューテロメチルベンズアミドの調整方法は以下の通りである:
2-フルオロ-N-トリデューテロメチル-4-ニトロ-ベンズアミド(化合物B)の合成:
ジクロロメタン(20mL)中の化合物A(5.25g、28.37mol)の溶液に、CDI(4.62g、28.37mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。塩化メチレン(20mL)中のトリデューテロメチルアミン塩酸塩(2g、28.76mmol)の溶液に、トリエチルアミン(3.27g、32.36mmol)を加え、白色の懸濁液を得た。室温で30分間撹拌した後、その懸濁液を反応混合物にゆっくりと加えた。得られた混合物をさらに1時間撹拌し、水(10mL)を加えることにより反応を冷却した。有機相を分離し、水相をジクロロメタンで2回(2×20mL)抽出した。有機相を合わせ、1M塩酸で2回(2×10mL)、1M水酸化ナトリウム水溶液で2回(2×10mL)、飽和塩水(10mL)で1回洗浄し、乾燥し(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮して白色の固体化合物B(化合物B、5.1g、88.2%収率)を得た;MS:202(M+H)。
4-アミノ-2-フルオロ-N-トリデューテロメチルベンズアミド(化合物C)の合成:
化合物B(5.1g、25.37mmol)を酢酸エチル及び酢酸(15mL+5mL)に溶解して溶液を形成した。次いで、この溶液に鉄粉(15g)を加え、反応物を一晩16時間還流した。反応物を室温に冷却し、沈殿物をろ過し、酢酸エチルで3回(3×20mL)洗浄した。有機溶液を合わせ、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、黄色の固体を得た。それをフラッシュクロマトグラフィー(DCM:MeOH=50:1)によってさらに精製して、化合物Cを淡黄色の固体として得た(2.22g、51.2%の収率)。H NMR(CDCl、400MHz):δ(ppm)7.92(1H、t、J=8.8Hz)、6.59(1H、s)、6.49(1H、d、J=8.4Hz)、6.32(1H、d、J=14.4Hz)、4.10(2H、s)。
4-(2-シアノ-2-プロピルアミノ)-2-フルオロ-N-トリデューテロメチル-ベンズアミド(化合物D)の合成:
TMSCN(4g、40.3mmol)及び化合物C(1.5g、8.76mmol)を酢酸(10mL)及びアセトン(10mL)の混合溶液に溶解した。得られた混合物を密封管内で一晩(16時間)80℃に維持し、次いで室温に冷却した。アセトンを減圧下で除去し、水を加え(20mL)、得られた混合物を酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮した。得られた固体を石油エーテル(10mL)で洗浄し、吸引乾燥して、化合物Dを白色固体として得た(1.95g、93.4%収率)。
4-{3-[4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-5,5-ジメチル-4-オキソ-2-チオ-1-イミダゾリジニル}-2-フルオロ-N-トリデューテロメチルベンズアミド(HC-1119)の合成:
化合物D(0.5g、2.1mmol)及び化合物E(0.5g、2.19mmol)をDMF(10mL)に溶解し、得られた混合物を120℃で一晩(16時間)加熱した。エタノール(5mL)、水(5mL)及び濃塩酸(1mL)を加え、得られた混合物を1時間加熱還流した。混合物を酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(PE:EA/1:1)により精製して褐色の固体を得て、これを分取クロマトグラフィーによりさらに精製して化合物(I)、HC-1119を褐色の固体として得た(132.7mg、11%収率)。H NMR(DMSO-d、400MHz):δ(ppm)8.44(1H、s)、8.41(1H、d、J=8.4Hz)、8.30(1H、s)、8.09(1H、d、J=7.6Hz)、7.79(1H、t、J=8Hz)、7.44(1H、d、J=11.2Hz)、7.34(1H、d、J=8.8Hz)、1.54(6H、s)。MS:477.2(M+H)。
実施例2:転移性去勢抵抗性前立腺癌患者における忍容性、薬物動態及び有効性を評価するための非盲検臨床試験の説明
HC-1119のソフトジェルカプセルの非盲検試験(研究)を、転移性去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)の患者に対して実施した。研究には、ステージAとステージBの2つのステージ又は治療群があった。
ステージAには、40mg、80mg、160mg及び200mgのHC-1119の4つの投与量漸増コホートがあった。ステージAの間、投与量漸増耐性(又は忍容性)研究を、従来のルールベースの3+3デザインを使用して実施した。ステージAのすべての対象(被験者)は、薬物動態研究に関与していた。コホート80mg及び160mgは、PK研究に参加するためのそれぞれ8人の被験者に対して増加させた。表1は、ステージAの概要を示す。
Figure 2024012474000006
実施例3.研究の目的
一次アウトカム指標は、mCRPC患者におけるHC-1119の忍容性及び安全性を評価し、用量制限毒性(DLT)を調査するためのものであった。
二次アウトカム指標は、HC-1119の薬物動態(PK)パラメータを評価し、血清PSAに対するHC-1119の薬力学的特性を評価するためのものであった。
実施例4.投与量漸増レジメン(Dose-escalation Regimen)
開始投与量推定:同様の薬剤であるエンザルタミドは、30mg~240mgの投与量範囲で良好な安全性の結果を示し、最大ヒト曝露は600mgであり、DLTは360mgの投与量で発生した。エンザルタミドの場合、ヒトでの試験の初期投与量は30mgのであった。
前臨床試験では、同様の曝露下で、HC-1119の毒性学的特徴及び標的臓器はエンザルタミドのものと類似していることが示されている。
反復投与毒性試験(28日)におけるビーグル犬の最大非重毒性投与量(HNSTD)は90mg/kgであった。成人の等価線量(HED)を、以下のように計算して変換した:0.54×90mg/kg×60kg=2916mg/日。人体の一般的な抗腫瘍薬は、初期投与量がHNSTDの1/6であれば安全である。これにより、開始剤を486mg/日とした。次いで、これを追加の安全ファクター12で割って、HC-1119の開始投与量を40mg/日とした。
同様の薬剤であるエンザルタミドのフェーズIの投与量漸増試験における最大耐性量(MTD)は240mg/日であった。その5分の1(1/5)は、48mg/日の投与量である。
同様の薬剤であるエンザルタミドを用いた研究中の臨床治療投与量は160mg/日あった。前臨床薬力学研究は、HC-1119の活性がエンザルタミドの活性よりも優れていることを示した。40mg/日の初期投与量を選択することは安全で、かつ、効果のない投与量への曝露のリスクを少なくする。大局的な安全性及び倫理性の考慮の結果、40mg/日を投与量漸増試験の初期投与量として選択した。
最大投与量:前臨床有効性研究は、HC-1119活性が、同様の薬剤であるエンザルタミドよりも優れていることを示した。エンザルタミドの最大耐性量は240mg/日であり、その臨床投与量は160mg/日であった。したがって、この研究の最大投与量は200mg/日と設計された。
試験結果に基づき、200mg以上についてさらに調査する必要がある場合、研究者及び治験依頼者(the sponsor)は、多い投与量群で投与量漸増耐性研究を継続するかどうかについて話し合うこととなった。
投与量漸増規則:以下は、この研究/試験中に、したがった投与量漸増規則である。
(1)初回投与後、フィボナッチ変法(the modified Fibonacci method)にしたがい、少ない投与量から多い投与量まで、それぞれ80mg、160mg及び200mgの投与量群で投与し、被験者を従来の3+3モードに登録した。
(2)各投与量群は最初に3人の被験者を登録する。HC-1119を24時間単回投与した後、すべての被験者を観察した。DLTが現れなかった場合、被験者は連続投与期間に移行した。登録された3人の被験者でDLTが発生しなかった場合、追加の被験者をより多い投与量の群に登録した。DLTが3人の登録された被験者のうちの1人に存在した場合、3人の被験者をこの投与量群に再登録し、3人の再登録された被験者にDLTが
見られなかった場合、被験者をより多い投与量の群に登録した。
(3)160mgの投与量群においてDLTの被験者が2/6を超える場合、忍容性試験のための投与量を120mgに減らした。
実施例5.用量制限毒性(DLT)
定義:有害事象とは、投与期間(42日以内)に発生するものであり、HC-1119に関連し、NCI-CTC AE 4.03の評価基準にしたがって次の基準のいずれかを満たす可能性のあるものであり、DLTと見なされるものである:
(1)治験責任医師(the investigators)の判断に基づき、HC-1119の投与を中止した、程度III/IVのてんかん、痙縮、又は程度IIのてんかん(短時間の全身性発作);
(2)血液毒性:程度IVの薬物関連血液AE;重大な発熱(38.5℃以上)を伴う程度IIIの好中球減少症;
(3)非血液毒性:程度III/IVの薬物関連AE;
(4)好中球減少症を伴わなかった脱毛、程度III/IVの発熱、悪心、嘔吐、倦怠感は、DLTとは見なさなかった;そして、
(5)治験責任医師及び治験依頼者の判断に基づき、治療の終了を必要とするあらゆるレベルの毒性。
実施例6.予備的有効性評価
ステージA:PSAを動的に観察し、12週間の試験期間が終了するまで、各投与量群の被験者からのデータに基づき初回の投与量有効性を評価した。血清PSA検査、安全性評価(血液、肝臓及び腎臓の機能、心電図などを包含する)は、訪問の6、8、10及び12週目に行い、試験は訪問の12週目に終了した。
ステージB:動的PSA研究を実施して、被験者の試験薬の使用から12週目の週末までのデータに基づき、各投与量群の初回投与量有効性を評価した。血清PSA検査は、3、6及び12週目に行い、訪問の12週目に終了した。
実施例7.薬物動態研究
ステージAのすべての被験者は薬物動態研究に関与し、80mg及び160mgの投与量群では、各群でPK研究に関与させる被験者を8に増やした。160mgの投与量群に2/6を超えるDLTの被験者がいた場合、忍容性試験のための投与量を120mgに減らした。120mgの投与量が許容できる場合、PK研究のための被験者数を8ケースに増やした。
単回投与の生物学的サンプルの採取:被験者は、研究の初日に単回の空腹時投与を受けた。血液サンプルを、投与前(-0.5~0時間)及び投与後0.5、0.75、1.2時間(±5分)、4、8、12時間(±15分)、24時間(±30分、投与前2日目)に採取した。静脈の血液(3mL)を採取し、抗凝固剤チューブにセットした(抗凝固剤の種類は確立された分析試験方法に基づいた)。
連続投与の生体サンプルの採取:投与前の7、21、35、42、56、70、84日目、投与後の84日目の0.5、0.75、1、2時間(±5分)、4、8、12時間(±15分)、24時間(±30分、投与前の85日目)に、血液サンプルを採取した。静脈の血液(3mL)を採取し、抗凝固剤チューブにセットした(抗凝固剤の種類は確立された分析試験方法に基づいていた)。
研究者及び治験依頼者によって決定された観察されたPKデータにしたがい、PKサン
プル採取の特定の時間、頻度及び量を調整した。
サンプルの取り扱い:サンプルを遠心分離(約3000rpmで10分間)して、血漿をできるだけ早く分離した。単離した血漿サンプルは、母集団の登録番号、被験者のイニシャル、採取の日時でタグ付けして、血漿クリオスタットに二つにして保管した。血漿サンプルは、できるだけ早く-60℃~-80℃の冷凍庫に保管した。1つの血液サンプルは研究センターに保管し、1つの血液サンプルは血漿薬物濃度測定のための専門の試験会社に出荷した。検査した化合物は、HC-1119プロトタイプ(M0)及び代謝物M1、M2を包含していた。
実施例8.適格基準
適格な被験者は、以下の基準をすべて満たす/提供することを必要とした:
(1)インフォームドコンセントを提供する意思及び能力;
(2)18歳以上の男性;
(3)神経内分泌癌又は導管腺癌を伴わない、組織学的又は細胞学的に確認された前立腺の腺癌;
(4)遠隔転移性疾患の証拠(骨スキャン及びCT/MRI所見など);
(5)去勢(手術又は薬物)又はアンドロゲン遮断療法と併用によって、再発した、無効だった又は進行した(疾患の進行は、被験者に以下の3つのエピソードの1つ以上が発生したものとして定義した:(a)PSAの進行は、少なくとも3回の測定(1週間以上の間隔で)で、PSAレベルが最低値から50%超え及びPSAレベルが登録時の2ng/mL超え、の連続的な増加があったとして定義した;(b)RECIST1.1で定義された軟部組織疾患の進行;(c)PCWG2で定義されている骨疾患の進行、骨スキャンで見つかった2つ以上の新たな病変);
(6)総テストステロンが50ng/dl未満;
(7)両側精巣摘除術を受けていない被験者は、研究を通して効果的なGnRHアナログ治療を維持しなければならない;
(8)推定生存期間が6ヶ月超え;
(9)ECOGパフォーマンスステータスが1以下;
(10)臨床検査は以下の基準を満たす:(a)血液検査:ヘモグロビン(Hb)≧90g/L(14日以内に輸血なし)。絶対好中球数(ANC)≧1.5×10/L;PLT≧80×10/L;(b)血液生化学的検査:血清クレアチニン(Cr)≦2×正常上限(ULN)、又は被験者において血清クレアチニン>2×正常上限(ULN)の場合は、計算されたクレアチニンクリアランス(CrCl)≧60mL/分。ビリルビンBIL≦2×ULN。アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)≦2.5×ULN(肝転移の被験者≦5×ULN);(c)凝固関数:国際標準化比(INR)<1.5。
実施例9.被験者の除外基準
被験者は、次の基準のいずれかを満たした場合、不適格か又は研究から除外した:
1)最初の治療後、程度2以上の毒性の後に回復しなかった;
2)薬剤の摂取、輸送又は吸収に影響を与える可能性のある臨床的に重大な胃腸の異常(例:嚥下不能、慢性下痢、腸閉塞など)又は胃全摘術;
3)アレルギー、又は薬剤成分に対するアレルギーの病歴があることが知られている;
4)脳内の転移;
5)過去5年以内の別の悪性腫瘍の病歴(治癒した非黒色腫皮膚がんを除く);
6)臓器移植歴;
7)HIV抗体陽性;
8)てんかんの既往歴又は重度の中枢神経系疾患歴;
9)原因不明の昏睡歴;
10)てんかんの家族歴;
11)外傷性脳損傷の病歴;
12)薬物乱用歴;
13)過去6か月間又は心不全の臨床症状のある患者において、重篤な心血管疾患、心筋梗塞、又は動脈血栓症、又は不安定狭心症;
14)制御が不十分な高血圧(収縮期血圧≧160mmHg又は拡張期血圧≧100mmHg)の、高血圧歴のある患者は、血圧が降圧療法によって制御されている場合、研究への参加を許可した;
15)試験中の発作の閾値を下げることが知られている薬物を併用する必要がある;
16)4週間以内に、5α-レダクターゼ阻害剤(フィナステリド、デュタステリド)、エストロゲン又はシプロテロン治療を受けた;
17)4週間以内にケトコナゾール治療を受けた;
18)アンドロゲン合成を阻害したリストにある薬剤(酢酸アビラテロン、TAK-683、TAK-448など)又はアンドロゲン受容体に対する治験薬(エンザルタミド、SHR3680、GT0918(プロキサルトアミド)、ARN509など)を以前に使用した;
19)登録前1か月以内に他の薬剤臨床試験に参加した;又は
20)研究者によって、この研究に参加するのが不適切とされた。
実施例10.HC-1119フェーズIa研究の結果
図1の図1A及び1Bは、HC-1119フェーズ1a臨床試験の結果を示す。それらは、研究の被験者のPSAレベルの変化率を示す。両方の図で、縦軸はベースラインからのPSAレベルの変化率を表し、横軸(「0%」に沿った数値)は個々の患者又は被験者の番号を示す。
図1Aは、研究の12週目の応答率を示す。投与量群40mg、80mg、160mg及び200mgにおけるPSAレベルの低下又は減少率が、ベースラインから50%超えであったのは、それぞれ、2/3(66.7%)、6/8(75%)、4/7(57.1%)及び1/3(33.3%)であった。2人の患者(1人は80mgの投与量群、もう1人は160mgの投与量群)については、試験が完了しなかった。
図1Bは、研究の被験者の最大応答率を示す。投与量群40mg、80mg、160mg及び200mgにおけるPSAレベルの最大低下又は減少率が、ベースラインから50%超えであったのは、それぞれ、2/3(66.7%)、8/9(88.8%)、4/8(50%)及び3/3(100%)であった。
図2A及び2Bは、同様の薬剤であるエンザルタミドを使用したフェーズI/IIの研究の結果を示す。図2A及び2Bは、研究における被験者のPSAレベルの変化率を示す。両方の図で、縦軸はベースラインからのPSAレベルの変化率を表し、横軸は個々の患者番号を特定する。実線は、少なくとも12週間治療を続けた患者の12週目でのPSAレベルの低下を示す;破線は、少なくとも12週間治療を続けなかった患者の12週未満での低下を示す。
図2Aは、60mg/日(27人の被験者)、150mg/日(28人の被験者)及び240mg/日(29人の被験者)を投与された被験者の結果を示す。図2Bは、360mg/日(28人の被験者)、480mg/日(22人の被験者)及び600mg/日(3人の被験者)を投与された被験者についての結果を示す。
実施例11.HC-1119による、患者間のばらつきの低減
前述のように、HC-1119を投与された被験者の血漿濃度及び/又はAUCの患者
間のばらつきは、重水素化されていない薬剤であるエンザルタミドを投与された被験者と比較して低減している。
図3は、HC-1119試験の臨床PKパラメータ(40mg QD)を示す。
図4は、HC-1119試験の臨床PKパラメータ(80mg QD)を示す。
図5は、HC-1119試験の臨床PKパラメータ(160mg QD)を示す。
図6は、HC-1119試験の臨床PKパラメータ(200mg QD)を示す。
図7は、エンザルタミド研究の臨床PKパラメータを示す。データは、FDA NDA文書及び研究番号9785-CL-0007から取得した。
患者間のばらつきの程度又は変動性は、ばらつき係数(CV%)によって見積もった。図3~7の表から、HC-1119は、定常状態に達した後、エンザルタミドと比較して患者間のばらつきが低減していることがわかる。図7は、エンザルタミドの定常状態での臨床PKパラメータを示す(160mg QD、49日間)。M0については、Cmax、Cmin、及びAUCtauのCVは、それぞれ23.0%、29.3%及び26.6%である。同様の曝露で、それらは80mg群のHC-1119と最もよく比較できる。図4(HC-1119、80mg群の臨床PK)に示すように、HC-1119-M0については、84日目のCmax、Ctrough及びAUClastのCVは、それぞれ13.21%、14.52%及び14.04%ある。3つの見積もりのすべてで、HC-1119-M0は患者間のばらつきが低減されていることが示されてる。これは、HC-1119-M1及びHC-1119-M2にも当てはまりる。エンザルタミドM1については、定常状態でCmax、Cmin及びAUCtauのCVは、それぞれ73.5%、82.2%及び74.5%であり、一方、HC-1119-M1については、定常状態でCmax、Ctrough及びAUClastのCVは、それぞれ50.56%、63.64%及び55.04%である。エンザルタミドM2については、定常状態でCmax、Cmin及びAUCtauのCVは、それぞれ29.7%、30.9%及び30.7%であり、一方、HC-1119-M2については、定常状態でCmax、Ctrough及びAUClastのCVは、それぞれ18.73%、20.98%及び21.19%である。図3(HC-1119 40mg)、図5(HC-1119 160mg)及び図6(HC-1119 200mg)のCVを、図7(エンザルタミド160mg)のそれらと比較することにより、他のHC-1119投与量群についても同じ結論を導くことができる。HC-1119は、患者間のばらつき又は変動性を低減させ、それに応じて安全性が向上すること示された。
図8は、80mgのHC-1119のいくつかのPKパラメータを、160mgの非重水素化薬剤エンザルタミドのものと比較して示す。この表は、定常状態で、80mgのHC-1119の活性血漿薬物化合物(M0+M2)のパラメータが、Cmax、Ctrough及びAUC0-24hに関して、2倍の投与量160mgのエンザルタミドで得られたパラメータに近いことを示す。
図9~12は、それぞれ40mg、80mg、160mg及び200mgのHC-1119を投与された患者の12週目の血漿濃度対時間の曲線を示す。
図13は、40mg、80mg、160mg及び200mgのHC-1119を投与された患者について、試験治療期間(84日間)中の親薬剤(HC-1119-M0)の時間に対するC24hの変化を示す。これは、平均値±SDとしてのM0濃度の値を示す。
図14及び15は、40mg、80mg、160mg及び200mgのHC-1119を投与された患者の試験治療期間(84日間)中の、それぞれ一次及び二次代謝物M1及びM2のC24hの時間に対する変化を示す。それらは、平均値±SDとしてのM0濃度の値を示す。
図16A及び16Bは、80mgのHC-1119を投与された患者の治療中の定常状態での親薬剤及びその活性な二次代謝物(HC-1119 M0+M2)の組み合わせの時間に対するC24hの変化(図16A)又は160mgのエンザルタミドについてのもの(図16B)を示す。80mgのHC-1119の活性薬剤(HC-1119 M0+M2)の組み合わせでのC24hは、定常状態での160mgのエンザルタミドでのC24hに近いことがわかる。
実施例12.HC-1119の安全マージンの高さ
前述のように、エンザルタミド(M0)には、不活性M1及び活性M2の2つの主要代謝物がある。重水素化は、M1及びM2の生成を阻害することによってM0を安定化させる。また、エンザルタミドは、M0及びM2の脳への浸透によりてんかんを誘発するリスクがある。
以下に示すのは、HC-1119及びエンザルタミドについて、それぞれM1及びM2が生成される経路である。
M1は不活性である。M0及びM2はいずれも同程度に活性である(AR結合については、M0 Ki=51nM、M2 Ki=57nM;LNCaP増殖阻害については、M0 IC50=0.12nM、M2 IC50=0.13nM)。患者では、エンザルタミドの160mg/日の定常状態で、M0:M2:M1のCtrough比は1:1:0.5である(FDA文書から取得)。
図10に示すように、80mg/日のHC-1119の、定常状態にある患者では、M0:M2:M1のCtrough比は1:0.18:0.1であり、重水素化がM2及びM1の生成を阻害することによってM0を安定化することを示す。患者は、定常状態で、80mg/日のHC-1119で、Cmax、Ctrough及びAUC0-24hに関して、160mg/日のエンザルタミドと同様のPKプロファイルを示し、HC-1119のより高い有効性が示された。
以下の表は、M2がマウスの血液脳関門(BBB)を通過しやすいことを示す。表2は、PD研究における親薬剤(M0)、M1及びM2の脳への浸透を示す。この研究では、マウス(N=10、po、qd)に10mg/kgの化合物(HC-1119又はエンザルタミド)を28日間連続で投与し、最後の投与から24時間後に採取したサンプルから親薬剤及びその主要代謝物M1/M2を分析した。
Figure 2024012474000009
上記のように、M2はBBBをより簡単に通過する。臨床試験では、エンザルタミドで治療された患者の約1%で発作が発生した。(M0+M2)の脳への曝露が発作誘発の原因であると考えられる。HC-1119は、動物及び患者の両方でM2が大幅に減少したという事実により、HC-1119は同じ血漿曝露レベルでエンザルタミドよりも(M0+M2)への脳曝露が少なくなる。このため、HC-1119は患者にてんかんを誘発する可能性が低くなる。
本出願で言及されるすべての文献は、本明細書で個別に列挙されるかのように、参照により本明細書に援用される。さらに、上記の教示を読んだ後、当業者によって多くの変形及び修正が行うことが可能であり、これらの同等物もまた、添付の特許請求の範囲によって定義される範囲に含まれることを理解されたい。

Claims (51)

  1. 前立腺特異抗原(PSA)が上昇した対象におけるPSAの血漿濃度を少なくとも50%減少させる方法であって、
    前記対象に少なくとも10mgのHC-1119を投与することを含む、方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、PSAの前記濃度を少なくとも60%減少させる、方法。
  3. 請求項1に記載の方法において、PSAの前記濃度を少なくとも70%減少させる、方法。
  4. 請求項1に記載の方法において、PSAの前記濃度を少なくとも80%減少させる、方法。
  5. 請求項1に記載の方法において、PSAの前記濃度を少なくとも90%減少させる、方法。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の方法において、
    前記対象は約5ng/ml以上のPSA濃度を有する、方法。
  7. 請求項1~5のいずれか1項に記載の方法において、
    少なくとも20mgのHC-1119を投与する、方法。
  8. 請求項1~5のいずれか1項に記載の方法において、
    少なくとも40mgのHC-1119を投与する、方法。
  9. 請求項1~5のいずれか1項に記載の方法において、
    少なくとも80mgのHC-1119を投与する、方法。
  10. 請求項1~5のいずれか1項に記載の方法において、
    少なくとも160mgのHC-1119を投与する、方法。
  11. 請求項1~5のいずれか1項に記載の方法において、
    少なくとも200mgのHC-1119を投与する、方法。
  12. 請求項1~11のいずれか1項に記載の方法において、
    前記HC-1119を1日2回投与する、方法。
  13. 請求項1~11のいずれか1項に記載の方法において、
    前記HC-1119を1日1回投与する、方法。
  14. 請求項1~11のいずれか1項に記載の方法において、
    前記HC-1119をN日に1回投与し、ここで、Nは、2以上8以下の整数である、方法。
  15. 請求項1~14のいずれか1項に記載の方法において、
    前記HC-1119を少なくとも5週間にわたって投与する、方法。
  16. 請求項1~14のいずれか1項に記載の方法において、
    前記HC-1119を少なくとも6週間にわたって投与する、方法。
  17. 請求項1~14のいずれか1項に記載の方法において、
    前記HC-1119を少なくとも8週間にわたって投与する、方法。
  18. 請求項1~14のいずれか1項に記載の方法において、
    前記HC-1119を少なくとも10週間にわたって投与する、方法。
  19. 請求項1~14のいずれか1項に記載の方法において、
    前記HC-1119を少なくとも12週間にわたって投与する、方法。
  20. 請求項1~19のいずれか1項に記載の方法において、
    前記HC-1119を、経口、非経口、皮下、皮内、筋肉内、静脈内、関節内、鼻腔内、髄内、腹腔内、経粘膜、経皮、直腸、局所、皮膚、頬、舌下又は眼内より投与する、方法。
  21. 請求項19に記載の方法において、
    前記HC-1119を、経口で投与する、方法。
  22. 請求項1~5のいずれか1項に記載の方法において、
    前記対象は、現在前立腺癌であるか又は以前に前立腺癌と診断されたことがある、方法。
  23. 請求項22に記載の方法において、
    前記対象は、現在前立腺癌であり、前記癌の治療を受けたことがない、方法。
  24. 請求項22に記載の方法において、
    前記対象は、以前に前立腺癌と診断され、以前に前立腺癌の治療を受けたことがある、方法。
  25. 請求項22に記載の方法において、
    前記前立腺癌は、任意の野生型AR陽性前立腺癌(wild type AR positive prostate cancer)及びAR変異体陽性前立腺癌(AR mutant positive prostate cancer)である、方法。
  26. 請求項22に記載の方法において、
    前記前立腺癌は、去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)である、方法。
  27. 請求項22に記載の方法において、
    前記前立腺癌は、転移性去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)である、方法。
  28. 請求項22に記載の方法において、
    前記前立腺癌は、非転移性去勢抵抗性前立腺癌(nmCRPC)である、方法。
  29. 少なくとも40mgのHC-1119を投与することにより、同じ投与量のエンザルタミドで生成されたエンザルタミドとその二次代謝産物(M2)との組み合わせよりも、対象におけるHC-1119とその二次代謝産物(HC-1119-M2)との組み合わせの生成される血漿濃度が少なくとも50%多い、方法。
  30. 少なくとも40mgのHC-1119を投与することにより、定常状態で、対象におけ
    るHC-1119とHC-1119-M2との組み合わせの生成される血漿濃度が少なくとも約10μg/mLである、方法。
  31. 少なくとも80mgのHC-1119を投与することにより、定常状態で、対象におけるHC-1119とHC-1119-M2との組み合わせの生成される血漿濃度が少なくとも約20μg/mLである方法。
  32. 少なくとも160mgのHC-1119を投与することにより、定常状態で、対象におけるHC-1119とHC-1119-M2との組み合わせの生成される血漿濃度が少なくとも約30μg/mLである方法。
  33. 非ステロイド性抗アンドロゲン(NSAA)化合物の血漿濃度又はAUCの、患者間のばらつきを低減する方法であって、
    それを必要とする対象に、治療有効量の、NSAA化合物の重水素化類似物を投与することを含む、方法。
  34. 請求項33に記載の方法であって、
    max、C24h及び/又はCtroughの、患者間のばらつきを低減する、方法。
  35. 請求項33に記載の方法であって、
    前記NSAA化合物は、エンザルタミド及びNSAA化合物HC-1119の重水素化類似物HC-1119である、方法。
  36. 請求項33に記載の方法であって、
    前記対象は、現在前立腺癌であるか又は以前に前立腺癌と診断されたことがある、方法。
  37. 請求項36に記載の方法であって、
    前記対象は、前立腺癌の治療を受けたことがないか又は以前に治療を受けたことがある、方法。
  38. 請求項36に記載の方法であって、
    前記前立腺癌はCRPCである、方法。
  39. 請求項36に記載の方法であって、
    前記前立腺癌はmCRPCである、方法。
  40. 請求項36に記載の方法であって、
    前記前立腺癌はnmCRPCである、方法。
  41. 請求項35に記載の方法であって、
    少なくとも10mgのHC-1119を投与する、方法。
  42. 請求項35に記載の方法であって、
    少なくとも40mgのHC-1119を投与する、方法。
  43. 請求項35に記載の方法であって、
    少なくとも80mgのHC-1119を投与する、方法。
  44. 請求項35に記載の方法であって、
    少なくとも160mgのHC-1119を投与する、方法。
  45. 請求項35に記載の方法であって、
    少なくとも200mgのHC-1119を投与する、方法。
  46. 請求項35に記載の方法であって、
    前記HC-1119を、少なくとも5週間にわたって投与する、方法。
  47. 請求項35に記載の方法であって、
    前記NSAA化合物の有効性は、患者間の前記ばらつきが低減されているために増加する、方法。
  48. 請求項35に記載の方法であって、
    前記NSAA化合物の前記血漿濃度は、患者間の前記ばらつきが低減されているために増加する、方法。
  49. 請求項35に記載の方法であって、
    前記NSAA化合物のT1/2は、患者間の前記ばらつきが低減されているために増加する、方法。
  50. 請求項35に記載の方法であって、
    前記NSAA化合物の有害作用(adverse effects)の発生率又は重症度は、患者間の前記ばらつきが低減されているために減少する、方法。
  51. NSAA化合物の副作用(the side effects)を低減する方法であって、
    それを必要とする対象に、治療有効量の、前記NSAA化合物の重水素化類似物を投与することを含む、方法。
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