JP2024009647A - ウエーハの生成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インゴットからウエーハを剥離した際に生じる剥離屑を除去し、加工不良を低減することができるウエーハの生成方法を提供すること。【解決手段】ウエーハの生成方法は、インゴットに対して透過性を有する波長のレーザービームの集光点を生成すべきウエーハの厚みに相当する深さに位置づけた状態でインゴットと集光点とを相対的に移動させることで改質部とクラックとを含む剥離層を形成する剥離層形成ステップ1と、剥離層を界面としてインゴットからウエーハを離隔させるウエーハ生成ステップ3と、ウエーハの剥離面およびインゴットの剥離面の少なくともいずれかを超音波洗浄することで剥離面に生じた剥離屑を除去する超音波洗浄ステップ4と、剥離屑が除去された剥離面を研削する研削ステップ5と、を含む。【選択図】図3

Description

本発明は、ウエーハの生成方法に関する。
デバイスが形成される半導体ウエーハ等のウエーハの生成方法として、一般に円柱形状のインゴットをワイヤソーで薄く切断して表裏面を研磨する方法が知られているが、ワイヤソーでの切り出しは、インゴットの大部分が捨てられるため、不経済であるという問題があった。
これを解決するために、インゴットに対して透過性を有する波長のレーザービームの集光点をインゴットの内部に位置づけた状態で照射して剥離層を形成し、剥離層を起点としてウエーハを剥離する技術が提案されている(特許文献1、2参照)。このようにしてインゴットから剥離されたウエーハは、剥離面が研削されて所定の厚みを有するウエーハが形成される。
特開2016-111143号公報 特開2019-102513号公報
ところで、剥離後のウエーハおよびインゴットにはトゲ状の剥離屑がコンタミとして残存する。この状態でウエーハを研削すると、トゲ状のコンタミが砥石に刺さってしまい、加工品質の悪化や砥石の欠け等を招く可能性があった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、インゴットからウエーハを剥離した際に生じる剥離屑を除去し、加工不良を低減することができるウエーハの生成方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のウエーハの生成方法は、第一の面と、該第一の面と反対側の第二の面と、を有するインゴットからウエーハを生成するウエーハの生成方法であって、該インゴットに対して透過性を有する波長のレーザービームの集光点を該第一の面側から生成すべきウエーハの厚みに相当する深さに位置づけた状態で、該インゴットと該集光点とを相対的に移動させることで改質部とクラックとを含む剥離層を形成する剥離層形成ステップと、該剥離層を界面として該インゴットからウエーハを離隔させるウエーハ生成ステップと、該ウエーハ生成ステップを実施した後、該ウエーハの剥離面および該インゴットの剥離面の少なくともいずれかを超音波洗浄することで該剥離面に生じた剥離屑を除去する超音波洗浄ステップと、該超音波洗浄ステップを実施した後、剥離屑が除去された該剥離面を研削する研削ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明のウエーハの生成方法において、該剥離層形成ステップの後、該ウエーハ生成ステップを実施する前に、該インゴットに対して液体を介して超音波を付与することで該クラックを伸展させる超音波付与ステップを更に含んでもよい。
本発明は、インゴットからウエーハを剥離した際に生じる剥離屑を除去し、加工不良を低減することができる。
図1は、実施形態に係るウエーハの生成方法の加工対象のインゴットの斜視図である。 図2は、図1に示すインゴットの側面図である。 図3は、実施形態に係るウエーハの生成方法の流れを示すフローチャートである。 図4は、図3に示す剥離層形成ステップを示す斜視図である。 図5は、図4におけるインゴットの上面図である。 図6は、図3に示す超音波付与ステップの一例を示す側面図である。 図7は、図3に示すウエーハ生成ステップの一状態を示す側面図である。 図8は、図3に示すウエーハ生成ステップの図7の後の一状態を示す側面図である。 図9は、図3に示す超音波洗浄ステップの一例を示す側面図である。 図10は、図3に示す超音波洗浄ステップの別の一例を示す側面図である。 図11は、図3に示す研削ステップの一例を示す図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。更に、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
〔実施形態〕
本発明の実施形態に係るウエーハ30の生成方法を図面に基づいて説明する。実施形態のウエーハ30の生成方法は、図4、図6、図7、図8、図9、図10、および図11に示すウエーハ生成装置100を用いて、図1および図2に示すインゴット10から、図8に示すウエーハ30を生成する方法である。
(SiC単結晶インゴット)
まず、本発明の実施形態に係るウエーハ30の生成方法の加工対象のインゴット10の構成について説明する。図1は、実施形態に係るウエーハ30の生成方法の加工対象のインゴット10の斜視図である。図2は、図1に示すインゴット10の側面図である。
図1および図2に示す実施形態のインゴット10は、SiC(炭化ケイ素)からなり、全体として円柱状に形成される、単結晶SiCインゴットである。インゴット10は、実施形態において、六方晶単結晶SiCインゴットである。インゴット10は、第一の面11と、第二の面12と、周面13と、第一オリエンテーションフラット14と、第二オリエンテーションフラット15と、を有している。
第一の面11は、円形状であって、円柱状に形成されるインゴット10の一方の端面である。第二の面12は、円形状であって、円柱状に形成されるインゴット10の第一の面11とは反対側の端面である。第二の面12は、インゴット10の底面に相当する。周面13は、第一の面11の外縁と第二の面12の外縁とに連なる面である。
第一オリエンテーションフラット14は、インゴット10の結晶方位を示すために周面13の一部に形成される平面である。第二オリエンテーションフラット15は、インゴット10の結晶方位を示すために周面13の一部に形成される平面である。第二オリエンテーションフラット15は、第一オリエンテーションフラット14に直交する。なお、第一オリエンテーションフラット14の長さは、第二オリエンテーションフラット15の長さより長い。
また、インゴット10は、第一の面11の垂線16に対して第二オリエンテーションフラット15に向かう傾斜方向17にオフ角20傾斜したc軸18と、c軸18に直交するc面19と、を有している。c軸18の垂線16からの傾斜方向17は、第二オリエンテーションフラット15の伸長方向に直交し、かつ第一オリエンテーションフラット14と平行である。c面19は、インゴット10の第一の面11に対してオフ角20傾斜している。
c面19は、インゴット10中にインゴット10の分子レベルで無数に設定される。インゴット10は、実施形態では、オフ角20を1°、4°または6°に設定されているが、本発明では、例えば1°~6°の範囲で自由に設定されて製造されてもよい。インゴット10は、第一の面11が研削装置により研削加工された後、研磨装置により研磨加工されて、第一の面11が鏡面に形成される。
(ウエーハ30の生成方法)
次に、本発明の実施形態に係るウエーハ30の生成方法について説明する。図3は、実施形態に係るウエーハ30の生成方法の流れを示すフローチャートである。ウエーハ30の生成方法は、剥離層形成ステップ1と、超音波付与ステップ2と、ウエーハ生成ステップ3と、超音波洗浄ステップ4と、研削ステップ5と、を含む。
実施形態の剥離層形成ステップ1、超音波付与ステップ2、ウエーハ生成ステップ3、超音波洗浄ステップ4、および研削ステップ5は、図4、図6、図7、図8、図9、図10、および図11に示すウエーハ生成装置100を用いて実施される。ウエーハ生成装置100は、剥離層形成ステップ1を実施するレーザービーム照射ユニット110と、超音波付与ステップ2および超音波洗浄ステップ4を実施する超音波付与ユニット130と、ウエーハ生成ステップ3を実施する剥離ユニット150と、研削ステップ5を実施する研削ユニット180と、保持テーブル120、140、160、190と、各々のユニットを移動させる不図示の移動ユニットと、を備える。
<剥離層形成ステップ1>
図4は、図3に示す剥離層形成ステップ1を示す斜視図である。図5は、図4におけるインゴット10の上面図である。剥離層形成ステップ1は、レーザービーム112によって、インゴット10の第一の面11側から生成すべきウエーハ30の厚みに相当する深さに、改質部21とクラック22とを含む剥離層23を形成するステップである。
実施形態の剥離層形成ステップ1は、ウエーハ生成装置100のレーザービーム照射ユニット110によって実施される。レーザービーム照射ユニット110は、例えば、レーザービーム112を出射する発振器と、レーザービーム112を保持テーブル120に保持されたインゴット10に向けて集光する集光器111と、発振器から集光器111までレーザービーム112を導く各種の光学部品と、を有する。
保持テーブル120は、インゴット10を保持面121で保持する。保持面121は、ポーラスセラミック等から形成された円板形状である。保持面121は、実施形態において、水平方向と平行な平面である。保持面121は、例えば、真空吸引経路を介して真空吸引源と接続している。保持テーブル120は、保持面121上に載置されたインゴット10の第二の面12側を吸引保持する。
レーザービーム照射ユニット110は、保持テーブル120の保持面121に保持されたインゴット10に、透過性を有する波長のレーザービーム112を照射する。レーザービーム照射ユニット110は、不図示の移動ユニットによって保持テーブル120と相対的に移動可能である。なお、以下の説明において、X軸方向は、水平面における一方向である。Y軸方向は、水平面において、X軸方向に直交する方向である。また、実施形態において、X軸方向が加工送り方向であり、Y軸方向が割り出し送り方向である。
剥離層形成ステップ1では、まず、インゴット10の第二の面12側を保持テーブル120の保持面121に吸引保持する。この際、インゴット10の第二オリエンテーションフラット15と加工送り方向(X軸方向)とが平行になるように調整する。次に、レーザービーム112の集光点113をインゴット10内部の生成すべきウエーハ30(図7等参照)の厚みに相当する深さに位置づける。レーザービーム112は、インゴット10に対して透過性を有する波長のパルス状のレーザービームである。
剥離層形成ステップ1では、次に、集光点113をインゴット10内部の生成すべきウエーハ30(図7等参照)の厚みに相当する深さに位置づけた状態で、レーザービーム照射ユニット110の集光器111と保持テーブル120とを相対的に移動させる。すなわち、集光点113とインゴット10とを第一の面11と平行な方向(XY方向)に相対的に移動させながら、レーザービーム112をインゴット10に向けて照射する。
剥離層形成ステップ1では、パルス状のレーザービーム112の照射によりSiCがSi(シリコン)とC(炭素)とに分離する。そして、次に照射されるパルス状のレーザービーム112が、前に形成されたCに吸収されて、SiCが連鎖的にSiとCとに分離する改質部21が、加工送り方向に沿ってインゴット10の内部に形成されるとともに、改質部21からc面19(図2参照)に沿って延びるクラック22が生成される。すなわち、実施形態では、クラック22は、割り出し送り方向(Y軸方向)に伸展する。このようにして、剥離層形成ステップ1では、改質部21と、改質部21からc面19に沿って形成されるクラック22とを含む剥離層23を形成する。
<超音波付与ステップ2>
図6は、図3に示す超音波付与ステップ2の一例を示す側面図である。超音波付与ステップ2は、剥離層形成ステップ1の後、ウエーハ生成ステップ3を実施する前に実施される。超音波付与ステップ2は、インゴット10に対して液体136を介して超音波を付与することでクラック22を伸展させるステップである。
超音波付与ステップ2は、ウエーハ生成装置100の超音波付与ユニット130によって実施される。超音波付与ユニット130は、例えば、交流電力が印加されることにより伸縮して対向面131に超音波振動を発生させる超音波振動子と、超音波振動子に交流電力を印加する電源と、液体供給ユニット135と、を有する。対向面131は、保持テーブル140の保持面141に対向し、水平方向と平行な平面である。
保持テーブル140は、インゴット10を保持面141で保持する。保持面141は、ポーラスセラミック等から形成された円板形状である。保持面141は、実施形態において、水平方向と平行な平面である。保持面141は、例えば、真空吸引経路を介して真空吸引源と接続している。保持テーブル140は、保持面141上に載置されたインゴット10の第二の面12側を吸引保持する。超音波付与ユニット130と、保持テーブル140とは、互いに相対移動可能に設けられる。
超音波付与ステップ2では、まず、剥離層23が形成されたインゴット10の第二の面12を、保持テーブル140の保持面141で保持する。超音波付与ステップ2では、次に、超音波付与ユニット130の対向面131を、保持テーブル140に保持されたインゴット10の第一の面11と所定の間隔をあけて対向させる。
超音波付与ステップ2では、次に、液体供給ユニット135からインゴット10の第一の面11と超音波付与ユニット130の対向面131との間に液体136を供給する。液体136は、例えば、純水である。超音波付与ステップ2では、次に、超音波付与ユニット130の対向面131を液体136内に浸漬させながら、超音波付与ユニット130の超音波振動子に所定時間交流電力を印加して対向面131を超音波振動させる。これにより、対向面131の超音波振動が、液体136を介してインゴット10の第一の面11に付与されると、クラック22が伸展する。超音波付与ステップ2では、超音波付与ユニット130とインゴット10の第一の面11とを相対的に移動させ、インゴット10の第一の面11の全面に超音波を付与する。
<ウエーハ生成ステップ3>
図7は、図3に示すウエーハ生成ステップ3の一状態を示す側面図である。図8は、図3に示すウエーハ生成ステップ3の図7の後の一状態を示す側面図である。ウエーハ生成ステップ3は、剥離層形成ステップ1において形成された剥離層23を界面としてインゴット10からウエーハ30を離隔させるステップである。
実施形態のウエーハ生成ステップ3は、ウエーハ生成装置100の剥離ユニット150によって実施される。剥離ユニット150は、インゴット10の第一の面11側、すなわち生成すべきウエーハ30を吸引保持する保持面151を有する。保持面151は、ポーラスセラミック等から形成された円板形状である。保持面151は、実施形態において、水平方向と平行な平面である。保持面151は、例えば、真空吸引経路を介して真空吸引源と接続している。剥離ユニット150は、保持面151に当接しているインゴット10の第一の面11側を吸引保持可能である。また、剥離ユニット150は、不図示の移動ユニットによって、インゴット10を保持する保持テーブル160に対して近接可能かつ離隔可能である。
保持テーブル160は、インゴット10を保持面161で保持する。保持面161は、ポーラスセラミック等から形成された円板形状である。保持面161は、実施形態において、水平方向と平行な平面である。保持面141は、例えば、真空吸引経路を介して真空吸引源と接続している。保持テーブル140は、保持面141上に載置されたインゴット10の第二の面12側を吸引保持する。
実施形態のウエーハ生成ステップ3では、超音波付与ステップ2においてインゴット10に超音波を付与してクラック22を伸展させた後、図7に示すように、インゴット10の第二の面12を、保持テーブル160の保持面161で保持する。ウエーハ生成ステップ3では、次に、剥離ユニット150を保持テーブル160側に近接させ、インゴット10の第一の面11を保持面151で吸引保持する。
この状態で、図8に示すように、次に、剥離ユニット150を保持テーブル160から離隔させる。これにより、上下に引っ張られたインゴット10が剥離層23を界面として分離し、インゴット10の第一の面11側の剥離した一部がウエーハ30として生成される。
なお、ウエーハ30は、超音波付与ステップ2において超音波を付与した段階で剥離層23を界面としてインゴット10から完全に分離している場合と、完全に分離していない場合とがある。後者の場合、ウエーハ30は、保持テーブル160に保持されたインゴット10に対して剥離ユニット150で上方に引っ張られることによって外力が付与され、剥離層23を起点としてインゴット10から剥離して分離する。
<超音波洗浄ステップ4>
図9は、図3に示す超音波洗浄ステップ4の一例を示す側面図である。超音波洗浄ステップ4は、ウエーハ生成ステップ3を実施した後に実施される。超音波洗浄ステップ4は、ウエーハ30の剥離面31およびインゴット10の剥離面24の少なくともいずれかを超音波洗浄することで剥離面31、24に生じた剥離屑を除去するステップである。
実施形態の超音波洗浄ステップ4は、ウエーハ生成装置100の超音波付与ユニット130によって実施される。ここでは、超音波洗浄ステップ4において、インゴット10の剥離面24を洗浄する場合について説明する。超音波洗浄ステップ4では、まず、インゴット10の剥離面24を、保持テーブル140の保持面141で保持する。超音波洗浄ステップ4では、次に、超音波付与ユニット130の対向面131を、保持テーブル140に保持されたインゴット10の剥離面24と所定の間隔をあけて対向させる。
超音波洗浄ステップ4では、次に、液体供給ユニット135からインゴット10の剥離面24と超音波付与ユニット130の対向面131との間に液体136を供給する。超音波洗浄ステップ4では、次に、超音波付与ユニット130の対向面131を液体136内に浸漬させながら、超音波付与ユニット130の超音波振動子に所定時間交流電力を印加して対向面131を超音波振動させる。
これにより、対向面131の超音波振動が、液体136を介してインゴット10の剥離面24に付与されると、剥離面24に生じた剥離屑が除去される。図9に示す超音波洗浄ステップ4では、超音波付与ユニット130と保持テーブル140に保持されたインゴット10とを相対的に移動させ、剥離面24全面に超音波を付与することで、剥離面24全面に生じた剥離屑を除去する。
実施形態の超音波洗浄ステップ4は、超音波付与ステップ2で使用したウエーハ生成装置100の超音波付与ユニット130によって実施されるが、別個の超音波付与ユニット170によって実施されてもよい。図10は、図3に示す超音波洗浄ステップ4の別の一例を示す側面図である。
超音波付与ユニット170は、保持テーブル160がインゴット10を保持し、剥離ユニット150がインゴット10から分離させたウエーハ30を保持している状態において、インゴット10の剥離面24およびウエーハ30の剥離面31を同時に超音波洗浄するユニットである。
超音波付与ユニット170は、例えば、交流電力が印加されることにより伸縮して対向面171および対向面172に超音波振動を発生させる超音波振動子と、超音波振動子に交流電力を印加する電源と、液体供給路175と、を有する。対向面171は、保持テーブル160に保持されたインゴット10の剥離面24に対向し、水平方向と平行な平面である。対向面172は、剥離ユニット150に保持されたウエーハ30の剥離面31に対向し、水平方向と平行な平面である。液体供給路175は、超音波付与ユニット170の内部を通って、開口176および開口177の外部へ液体178を供給する通路である。開口176は、対向面171に設けられる。開口177は、対向面172に設けられる。液体178は、例えば、純水である。超音波付与ユニット170は、剥離ユニット150および保持テーブル160に対して、相対移動可能に設けられる。
図10に示す超音波洗浄ステップ4の別の一例では、ウエーハ生成ステップ3においてインゴット10からウエーハ30を分離させた後、超音波付与ユニット170を、インゴット10の剥離面24とウエーハ30の剥離面31との間に移動させる。これにより、超音波付与ユニット170の対向面171を、保持テーブル140に保持されたインゴット10の剥離面24と所定の間隔をあけて対向させるとともに、対向面172を、剥離ユニット150に保持されたウエーハ30の剥離面31と所定の間隔をあけて対向させる。
図10に示す超音波洗浄ステップ4の別の一例では、次に、液体供給路175から開口176を介してインゴット10の剥離面24と超音波付与ユニット170の対向面171との間に液体178を供給するとともに、液体供給路175から開口177を介してウエーハ30の剥離面31と超音波付与ユニット170の対向面172との間に液体178を供給する。次に、超音波付与ユニット170の対向面171および対向面172を液体178内に浸漬させながら、超音波付与ユニット170の超音波振動子に所定時間交流電力を印加して対向面171および対向面172を超音波振動させる。
これにより、対向面171の超音波振動が、液体178を介してインゴット10の剥離面24に付与されると、剥離面24に生じた剥離屑が除去される。また、対向面172の超音波振動が、液体178を介してウエーハ30の剥離面31に付与されると、剥離面31に生じた剥離屑が除去される。図10に示す超音波洗浄ステップ4では、超音波付与ユニット170を保持テーブル160に保持されたインゴット10および剥離ユニット150に保持されたウエーハ30に対して相対的に移動させ、剥離面24、31全面に超音波を付与することで、剥離面24、31全面に生じた剥離屑を除去する。
<研削ステップ5>
図11は、図3に示す研削ステップ5の一例を示す図である。研削ステップ5は、超音波洗浄ステップ4を実施した後に実施される。研削ステップ5は、剥離屑が除去されたインゴット10の剥離面24を研削するステップである。
実施形態の研削ステップ5は、ウエーハ生成装置100の研削ユニット180によって実施される。研削ユニット180は、保持テーブル190に保持されたインゴット10の剥離面24またはウエーハ30の剥離面31を研削して平坦化する研削手段を含む。研削手段は、回転軸部材であるスピンドル181と、スピンドル181の下端に取り付けられた研削ホイール182と、研削ホイール182の下面に装着される研削砥石183と、研削水を供給する不図示の研削水供給ノズルと、を備える。
保持テーブル190は、インゴット10を保持面191で保持する。保持面191は、ポーラスセラミック等から形成された円板形状である。保持面191は、実施形態において、水平方向と平行な平面である。保持面191は、例えば、真空吸引経路を介して真空吸引源と接続している。保持テーブル190は、保持面191上に載置されたインゴット10の第二の面12側またはウエーハ30の第一の面11側を吸引保持する。
研削ステップ5において、インゴット10の剥離面24を研削する場合について説明する。図11に示すように、研削ステップ5では、まず、インゴット10の第二の面12側を保持テーブル190の保持面191に吸引保持する。次に、保持テーブル190を軸心回りに回転させた状態で、研削ホイール182を軸心回りに回転させる。なお、研削ホイール182は、保持テーブル190の軸心と平行な回転軸で回転する。
次に、研削水供給ノズルから研削水を供給するとともに、研削ホイール182の下面に装着された研削砥石183を保持テーブル190に所定の送り速度で近付けることによって、研削砥石183でインゴット10を剥離面24側から研削する。これにより、インゴット10の剥離面24における凹凸が除去される。
上記では、インゴット10の剥離面24を研削する場合について説明したが、ウエーハ30の剥離面31を研削する場合も同様の手順で実施可能である。
研削ステップ5が終了すると、図3に示すフローチャートの全工程を終了する。その後は、インゴット10から所定数のウエーハ30を生成するまで、図3に示すフローチャートの工程を繰り返し実施する。なお、図3に示すフローチャートの工程で、次の第一の面11として扱われるのは、研削ステップ5で剥離面24を研削された後の面である。
なお、保持テーブル120、140、160、190は、少なくとも前後するステップにおいて、共有で使用されるものであってもよい。例えば、レーザービーム照射ユニット110によって剥離層23を形成されたインゴット10を、超音波付与ユニット130に対向する位置まで保持テーブル120上で搬送してもよい。また、超音波付与ユニット130によってクラック22が伸展したインゴット10を、剥離ユニット150に対向する位置まで保持テーブル140上で搬送してもよい。また、剥離ユニット150によってウエーハ30が離隔されたインゴット10を、超音波付与ユニット130に対向する位置まで保持テーブル160上で搬送してもよい。また、超音波付与ユニット130、170によって剥離面24、31の剥離屑が除去されたインゴット10またはウエーハ30を、研削ユニット180に対向する位置まで保持テーブル140、160上で搬送してもよい。
また、保持テーブル140、160、190が全て共通の保持テーブルであり、共通の保持テーブルに保持されたインゴット10に対して、超音波付与ユニット130、剥離ユニット150、超音波付与ユニット130または超音波付与ユニット170が移動して、インゴット10に対向する位置まで進退可能に構成されていてもよい。この場合、例えば、超音波付与ユニット130、170は、水平方向に退避可能であり、剥離ユニット150は、垂直方向に退避可能であるように構成される。
以上説明したように、実施形態のウエーハ30の生成方法では、剥離面24、31に存在する剥離屑を超音波洗浄により除去した後、剥離面24、31を研削している。これにより、剥離面24、31に強固に付着した剥離屑も除去することができるため、研削ステップ5において剥離屑が研削砥石183に刺さることによる不具合を抑制することが可能となり、加工品質の向上に貢献する。また、剥離屑が存在した状態でウエーハ30やインゴット10を搬送することがなくなるため、装置内を清潔に保つことができるという利点も存在する。
更に、超音波を付与する超音波付与ステップ2を実施する場合、クラック22の伸展と剥離屑除去との両方の用途で同一の超音波振動機構(超音波付与ユニット130)を用いてもよいため、余分な設備投資が不要であるという利点がある。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、ウエーハ30の生成方法は、剥離層形成ステップ1の後、ウエーハ生成ステップ3でウエーハ30をインゴット10から分離する前に、超音波を付与する超音波付与ステップ2に代えて、剥離層23に楔を入れる等の外力を付与するステップを含んでもよい。また、超音波付与ステップ2は、必ずしも実施しなくてもよい。
10 インゴット
11 第一の面(上面)
12 第二の面
21 改質部
22 クラック
23 剥離層
24 剥離面
30 ウエーハ
31 剥離面
100 ウエーハ生成装置
110 レーザービーム照射ユニット
112 レーザービーム
113 集光点
130、170 超音波付与ユニット
150 剥離ユニット
180 研削ユニット

Claims (2)

  1. 第一の面と、該第一の面と反対側の第二の面と、を有するインゴットからウエーハを生成するウエーハの生成方法であって、
    該インゴットに対して透過性を有する波長のレーザービームの集光点を該第一の面側から生成すべきウエーハの厚みに相当する深さに位置づけた状態で、該インゴットと該集光点とを相対的に移動させることで改質部とクラックとを含む剥離層を形成する剥離層形成ステップと、
    該剥離層を界面として該インゴットからウエーハを離隔させるウエーハ生成ステップと、
    該ウエーハ生成ステップを実施した後、該ウエーハの剥離面および該インゴットの剥離面の少なくともいずれかを超音波洗浄することで該剥離面に生じた剥離屑を除去する超音波洗浄ステップと、
    該超音波洗浄ステップを実施した後、剥離屑が除去された該剥離面を研削する研削ステップと、
    を含む、ウエーハの生成方法。
  2. 該剥離層形成ステップの後、該ウエーハ生成ステップを実施する前に、該インゴットに対して液体を介して超音波を付与することで該クラックを伸展させる超音波付与ステップを更に含む、
    請求項1に記載のウエーハの生成方法。
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