JP2024007933A - 光照射装置、光照射方法、及び部品の製造方法 - Google Patents

光照射装置、光照射方法、及び部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】大型な対象物に対して、照射光の積算光量の均一性を向上させることが可能な光照射装置、光照射方法、及び部品の製造方法を提供すること。【解決手段】本光照射装置は、第1の方向に沿って搬送される対象物の照射対象領域に対して、複数の照射領域に分けて、各々の照度が等しくなるように照射する。複数の照射領域は、照射対象領域の第1の方向に直交する第2の方向に沿った各位置にて、複数の照射領域を通過する距離の合計が等しくなるように設定される。また、複数の照射領域の各々は、少なくとも1つの他の照射領域と、第1の方向における異なる位置で、第2の方向において互いにオーバーラップするオーバーラップ領域が発生するように設定される。さらに、複数の照射領域は、オーバーラップ領域同士が、第2の方向において同じ向きに進んだ場合に、第1の方向におけるサイズの増減が逆の関係となるように設定される。【選択図】図2

Description

本発明は、光照射装置、光照射方法、及び部品の製造方法に関する。
近年、液晶パネルの配向膜や、視野角補償フィルムの配向層などの配向処理に関し、配向膜に所定の波長の偏光光を照射することにより配向を行なう、光配向と呼ばれる技術が採用されている。以下、光により配向を行う配向膜や配向層を設けたフィルムのことを総称して光配向膜と呼ぶ。
光配向膜は、液晶パネルの大型化と共に大型化しており、それと共に光配向膜に偏光光を照射する偏光光照射装置も大型化している。
光配向膜において、例えば視野角補償フィルムは、帯状で長尺のワークであり、配向処理後、所望の長さに切断し使用する。最近は、パネルの大きさに合わせて大きくなり、幅1500mm以上のものもある。
このような大型の光配向膜に対して光配向を行うために、配向膜の幅に合せた線状の光源(棒状ランプ)を使った装置や、配向膜の幅に合せて照射ヘッドを多連化した装置が提案されている。
特許文献1には、大型の光配向膜に対し均一なエネルギー分布で偏光光を照射することが可能な光配向用偏光光照射装置について開示されている。
特開2011-215639号公報
このような大型の光配向膜に対する偏光光の照射や、大型の基板への露光等において、照射光の積算光量の均一性を向上させることが可能な技術が求められている。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、大型な対象物に対して、照射光の積算光量の均一性を向上させることが可能な光照射装置、光照射方法、及び部品の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る光照射装置は、第1の方向に沿って搬送される対象物に光を照射する光照射装置であって、光源部と、照射部とを具備する。
前記照射部は、前記光源部から出射される光を、前記対象物の照射対象領域に対して、複数の照射領域に分けて、前記複数の照射領域の各々の照度が等しくなるように照射する。
前記複数の照射領域は、前記照射対象領域の前記第1の方向に直交する第2の方向に沿った各位置にて、前記複数の照射領域を通過する距離の合計が等しくなるように設定される。
また、前記複数の照射領域のうちの任意の照射領域を第1の照射領域とすると、前記第1の照射領域は、前記複数の照射領域の少なくとも1つの他の照射領域との間で、前記第1の方向における異なる位置で、前記第2の方向において互いにオーバーラップするオーバーラップ領域が発生するように設定される。
また、前記第1の照射領域に対して前記オーバーラップ領域が発生する前記他の照射領域を第2の照射領域とすると、前記第1の照射領域の前記オーバーラップ領域である第1のオーバーラップ領域は、前記第2の方向においていずれか一方の向きに進むにつれて、前記第1の方向におけるサイズが増加するように構成され、前記第2の照射領域の前記オーバーラップ領域である第2のオーバーラップ領域は、前記第2の方向において同じ向きに進むにつれて、前記第1の方向におけるサイズが減少するように構成される。
この光照射装置では、照射対象領域の第2の方向に沿った各位置にて、複数の照射領域を通過する距離の合計が等しくなるように構成される。これにより、照射対象領域の第2の方向に沿った各位置にて、積算光量を均一にすることが可能となる。
また、各照射領域は、他の照射領域との間でオーバーラップ領域が発生するように設定される。互いのオーバーラップ領域は、第2の方向において同じ向きに進んだ場合に、第1の方向におけるサイズの増減が逆の関係となるように設定される。これにより、照射領域の位置が第2の方向においてずれた場合でも、第2の方向に沿った各位置における積算光量への影響を十分に抑えることが可能となる。
このように本光照射装置では、大型な対象物に対して、照射光の積算光量の均一性を向上させることが可能となる。
前記複数の照射領域は、前記第2の方向に沿って並ぶ2以上の照射領域からなる照射領域群が、前記第1の方向に沿って多段に配置されるように設定されてもよい。
前記複数の照射領域は、前記照射領域群が2段に配置されるように設定されてもよい。
前記複数の照射領域は、互いに等しい形状を有してもよい。
前記複数の照射領域の各々の形状は、2つの対角線方向が前記第1の方向及び前記第2の方向に沿うように設定されたひし形であってもよい。
前記複数の照射領域の各々を、前記第1の方向に平行な対角線により、前記第2の方向における第1の向き側の第1の分割領域と、前記第2の方向における前記第1の向きとは反対の第2の向き側の第2の分割領域とに分割した場合、前記複数の照射領域の各々は、前記第1の分割領域又は前記第2の分割領域の少なくとも一方が、前記オーバーラップ領域となるように設定されてもよい。
前記複数の照射領域の各々の形状は、前記第1の方向に沿って互いに対向し、前記第2の方向に平行となる1組の対辺を含む六角形であってもよい。
前記複数の照射領域の各々を、前記1組の対辺の間の中央領域と、前記中央領域に対して前記第2の方向における第1の向き側に隣接する第1の分割領域と、前記中央領域に対して前記第2の方向における前記第1の向きとは反対の第2の向き側に隣接する第2の分割領域とに分割した場合、前記複数の照射領域の各々は、前記第1の分割領域又は前記第2の分割領域の少なくとも一方が、前記オーバーラップ領域となるように設定されてもよい。
前記複数の照射領域は、前記第1の照射領域の前記第1のオーバーラップ領域が前記第1の分割領域の場合は、前記第2の照射領域の前記第2のオーバーラップ領域は前記第2の分割領域となるように設定され、前記第1の照射領域の前記第1のオーバーラップ領域が前記第2の分割領域の場合は、前記第2の照射領域の前記第2のオーバーラップ領域は前記第1の分割領域となるように設定されてもよい。
前記照射部は、前記複数の照射領域に対応して配置され、前記複数の照射領域の各々の照度分布を均一化する複数のインテグレータレンズを有してもよい。この場合、前記複数のインテグレータレンズの各々は、出射面の形状が前記照射領域と等しい形状となる複数のレンズを含んでもよい。
前記照射部は、前記複数の照射領域に対応して配置され、前記複数の照射領域の各々の照度分布を均一化する複数のロッドレンズを有してもよい。この場合、前記複数のロッドレンズの各々は、断面の形状が前記照射領域と等しい形状であってもよい。
前記照射部は、前記複数の照射領域に対応して配置され、前記照射領域と等しい形状の光透過領域を有する1以上の遮光板を含んでもよい。
前記光照射装置は、さらに、前記複数の照射領域の各々に対応して配置される複数の光照射ユニットを具備してもよい。この場合、前記光源部は、前記複数の光照射ユニットに搭載される複数の光源を有してもよい。また、前記照射部は、前記複数の光照射ユニットに搭載され、前記光源から出射された光を、対応する照射領域に照射する複数の光学部品を有してもよい。
前記光学部品は、出射面の形状が前記照射領域と等しい形状となる複数のレンズを含むインテグレータレンズ、断面の形状が前記照射領域と等しい形状であるロッドレンズ、又は前記照射領域と等しい形状の光透過領域を有する遮光板の少なくとも1つを含んでもよい。
本発明の一形態に係る光照射方法は、第1の方向に沿って搬送される対象物に光を照射する光照射方法であって、光源部から光を出射させる工程と、前記光源部から出射される光を、前記対象物の照射対象領域に対して、複数の照射領域に分けて、前記複数の照射領域の各々の照度が等しくなるように照射する工程とを含む。
前記複数の照射領域は、前記照射対象領域の前記第1の方向に直交する第2の方向に沿った各位置にて、前記複数の照射領域を通過する距離の合計が等しくなるように設定される。
また、前記複数の照射領域のうちの任意の照射領域を第1の照射領域とすると、前記第1の照射領域は、前記複数の照射領域の少なくとも1つの他の照射領域との間で、前記第1の方向における異なる位置で、前記第2の方向において互いにオーバーラップするオーバーラップ領域が発生するように設定される。
また、前記第1の照射領域に対して前記オーバーラップ領域が発生する前記他の照射領域を第2の照射領域とすると、前記第1の照射領域の前記オーバーラップ領域である第1のオーバーラップ領域は、前記第2の方向においていずれか一方の向きに進むにつれて、前記第1の方向におけるサイズが増加するように構成され、前記第2の照射領域の前記オーバーラップ領域である第2のオーバーラップ領域は、前記第2の方向において同じ向きに進むにつれて、前記第1の方向におけるサイズが減少するように構成される。
本発明の一形態に係る部品の製造方法は、前記光照射装置を用いて部品に光を照射する工程を含む。
以上のように、本発明によれば、大型な対象物に対して、照射光の積算光量の均一性を向上させることが可能となる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本発明の一実施形態に係る光照射装置の概要を説明するための模式図である。 ワークの上方側から複数の照射領域を見た場合の模式図である。 図2に示す複数の照射領域の拡大図である。 積算光量均一構成を実現する複数の照射領域の他の例を示す模式図である。 図4に示す複数の照射領域の拡大図である。 比較例として挙げる複数の照射領域の構成を示す模式図である。 図6に示す比較例において、照射領域のずれが発生した場合を示す模式図である。 図2に示す積算光量均一構成おいて、照射領域のずれが発生した場合を示す模式図である。 図4に示す積算光量均一構成おいて、照射領域のずれが発生した場合を示す模式図である。 積算光量均一構成の他の例を示す模式図である。 積算光量均一構成の他の例を示す模式図である。 積算光量均一構成の他の例を示す模式図である。 積算光量均一構成の他の例を示す模式図である。 積算光量均一構成の他の例を示す模式図である。 積算光量均一構成の他の例を示す模式図である。 複数の光照射ユニットを用いた場合の構成例を示す模式図である。 光照射ユニットの内部の構成例を示す模式図である。 光照射ユニットの内部の構成例を示す模式図である。 光照射ユニットの他の構成例を示す模式図である。 図13A及び図13Bに示すインテグレータレンズの出射面の構成例を示す模式図である。 図13A及び図13Bに示すインテグレータレンズの出射面の構成例を示す模式図である。 光照射ユニットの他の構成例を示す模式図である。 光照射ユニットの他の構成例を示す模式図である。 遮光板の一例を示す模式図である。 遮光板の一例を示す模式図である。 遮光板の一例を示す模式図である。 遮光板の一例を示す模式図である。
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
[光照射装置の概要]
図1は、本発明の一実施形態に係る光照射装置の概要を説明するための模式図である。
光照射装置1は、所定の方向に沿って搬送されるワークWに光Lを照射するように構成される。図1に示すように、本実施形態では、長尺で帯状のワークWが、送り出しローラ2から引き出され、巻き取りローラ3に巻き取られる。
光照射装置1は、送り出しローラ2から巻き取りローラ3に向かって搬送されるワークWに対して、光Lを照射する。図中の矢印Tに示すように、ワークWの搬送方向は、送り出しローラ2から巻き取りローラ3に向かう方向となる。
ここで、便宜的に、図面に対して以下のXYZ座標を規定する。
X方向:ワークWの搬送方向(ワークWが進行する向きを正の向きとする)
Y方向:帯状のワークWの幅方向
Z方向:ワークWの法線方向
また、本技術の説明において、X方向の正側を下流側、負側を上流側とする。またY方向の正側を右側、負側を左側とする。またZ方向の正側を上方側、負側を下方側とする。
もちろん、本技術の適用に関して、光照射装置1が使用される向きや、ワークWが搬送される搬送方向等が限定される訳ではない。
図1に示すように、帯状のワークWは、互いに対向する左側辺部4と、右側辺部5とを有する。
本実施形態では、光照射装置1により、左側辺部4から右側辺部5にまでの全幅にわたって、光Lが照射される。すなわち、本実施形態では、ワークWの全幅が、照射対象領域Rとなる。照射対象領域Rは、有効照射領域とも呼ばれる。
例えば、ワークW上に光配向膜が形成され、光照射装置1により、所定の波長の偏光光が照射される。このような配向処理に、本技術を適用することが可能となる。
光配光膜のY方向のサイズ(幅)は、ワークWと等しくてもよいし、ワークWよりも小さくてもよい。光配向膜の幅がワークWの幅よりも小さい場合には、配光膜の全幅を照射対象領域R(有効照射領域)として、偏光光が照射される。
もちろん、本技術の適用が、光配光膜に対して偏光光を照射する配向処理に限定される訳ではない。
図1に示すように、光照射装置1は、ワークWの照射対象領域Rに対して、複数の照射領域6に分けて、光Lを照射する。また光照射装置1は、複数の照射領域6の各々の照度が等しくなるように、光Lを照射する。
図1に模式的に図示されているように、光照射装置1は、光源部7と、照射部8とを有する。
照射部8により、光源部7から出射される光Lが、ワークWの照射対象領域Rに対して、複数の照射領域6に分けて、複数の照射領域6の各々の照度が等しくなるように照射される。
本開示では、まず複数の照射領域6の詳細について説明する。そして、その後に、複数の照射領域6に光Lを照射するための、光源部7及び照射部8の具体的な構成例について説明する。
なお、図1に示す例において、搬送方向となるX方向が、第1の方向の一実施形態となる。またY方向が、第1の方向に直交する第2の方向の一実施形態となる。
また、ワークWが、対象物の一実施形態となる。なお、ワークWに光配向膜が形成されて配向処理が実行される場合には、光配向膜が対象物の一実施形態となり得る。
ワークWは限定されず、プリント基板、液晶パネル用のガラス基板等、任意のデバイスをワークWとして、本技術を適用することが可能である。
[複数の照射領域に関する積算光量均一構成]
図2は、ワークWの上方側から複数の照射領域6を見た場合の模式図である。
なお図2では、図1と比べて、ワークWの全幅となる照射対象領域Rのサイズが小さく図示されている。また、複数の照射領域6の数も少なく図示されている。
以下に説明する複数の照射領域6の構成を、左右方向(Y方向)に拡張することで、照射対象領域Rの幅がより大きい形態に対応することが可能である。
本発明者は、複数の照射領域6の構成に関して、X方向に沿って搬送されるワークWの照射対象領域Rに対して、照射される光Lの積算光量(エネルギー分布)を均一とするための新たな構成を見出した。
以下、発明者により新たに考案された構成を積算光量均一構成と記載し、詳しく説明する。
(特徴A:通過距離の合計均一)
図2に示すように、複数の照射領域6は、照射対象領域RのY方向(幅方向)に沿った各位置にて、複数の照射領域6を通過する距離の合計が等しくなるように設定される。
すなわち、ワークWが搬送方向(X方向)に沿って搬送される際に、複数の照射領域6を通過する距離の合計が、照射対象領域Rの幅方向におけるどの位置においても等しくなるように、複数の照射領域6が設定される。
本実施形態では、複数の照射領域6の各々の照度が等しくなるように、光Lが照射される。従って、照射対象領域Rの各位置における照射領域6を通過する距離は、当該位置における積算光量に対応するパラメータとなる。
照射領域6を通過する距離が大きくなるほど、当該位置に照射される光Lの積算光量は大きくなる。照射領域6を通過する距離が小さくなるほど、当該位置に照射される光Lの積算光量は小さくなる。
図2には、ワークWの幅方向に沿った各位置の積算光量を表すグラフが図示されている。
ワークWの幅方向に沿った各位置にて、複数の照射領域6を通過する距離の合計が等しくなる。従って、図2に示すように、ワークWの幅方向に沿った各位置にて、照射される光Lの積算光量は均一となっている。
図2に示す例では、複数の照射領域6は、互いに等しい形状となるように設定される。具体的には、複数の照射領域6の各々の形状は、2つの対角線方向が搬送方向(X方向)及び幅方向(Y方向)に沿うように設定された正方形である。
図2に示すように、複数の照射領域6は、幅方向(Y方向)に沿って並ぶ2以上の照射領域6からなる照射領域群9が、搬送方向(X方向)に沿って多段に配置されるように設定される。
本実施形態では、幅方向に沿って6個の照射領域6が並ぶように配置され、第1の照射領域群9aが構成されている。また、その下流側に、幅方向に沿って5つの照射領域6が並ぶように配置され、第2の照射領域群9bが構成されている。
すなわち本実施形態では、第1の照射領域群9a及び第2の照射領域群9bが搬送方向(X方向)に沿って2段に配置される。
第1の照射領域群9a及び第2の照射領域群9bは、積算光量均一構成の特徴Aを実現するために、互いに位置関係が設定されている。
図2に示すように、第1の照射領域群9aは、最左端の照射領域6の搬送方向(X方向)に延在する対角線が、ワークWの左側辺部4上に配置されるように設定される。また第1の照射領域群9aは、最右端の照射領域6の搬送方向に延在する対角線が、ワークWの右側辺部5上に配置されるように設定される。
また図2に示すように、第1の照射領域群9aとして並ぶ照射領域6間の隣接位置に、第2の照射領域群9bとして並ぶ照射領域6の搬送方向(X方向)に延在する対角線が合せられる。
すなわち、幅方向(Y方向)において、第1の照射領域群9aに対して、正方形の対角線の半分の大きさ分だけ左右にシフトするように、第2の照射領域群9bが配置される。
このことは、第2の照射領域群9bとして並ぶ照射領域6間の隣接位置に、第1の照射領域群9aとして並ぶ照射領域6の搬送方向(X方向)に延在する対角線が合せられるとも言える。
図2に示す位置P1は、第1の照射領域群9aの左から2番目の照射領域6の、搬送方向(X方向)に延在する対角線の位置である。第2の照射領域群9bは、この位置P1が、互いに隣接する照射領域6の隣接位置となるように設定される。
図2に示す位置P2は、第2の照射領域群9bの左から2番目の照射領域6の、搬送方向(X方向)に延在する対角線の位置である。第1の照射領域群9aは、この位置P2が、互いに隣接する照射領域6の隣接位置となるように設定される。
図2に示す位置P3及びP4は、照射領域6の搬送方向(X方向)に延在する対角線の位置、及び互いに隣接する照射領域6の隣接位置のいずれからも外れた位置である。
図2に示す位置P1~P4、及びその他の任意の位置において、搬送により照射領域6を通過する距離の合計は、正方形の対角線の長さD1となる。従って、照射対象領域Rの幅方向(Y方向)に沿った各位置にて、照射される光Lの積算光量は均一となる。
(特徴B:オーバーラップ領域の構成)
図3は、複数の照射領域6の拡大図である。
図3を参照しながら、本技術に係る積算光量均一構成の特徴Bについて説明する。
複数の照射領域6の各々は、少なくとも1つの他の照射領域6との間で、オーバーラップ領域10が発生するように設定される。
すなわち、複数の照射領域6のうちの任意の照射領域6を、第1の照射領域11とする。第1の照射領域11は、少なくとも1つの他の照射領域6との間で、オーバーラップ領域10が発生するように設定される。
なお、オーバーラップ領域10は、搬送方向(X方向)における異なる位置で、幅方向(Y方向)において互いにオーバーラップする領域である。なお、積算光量均一構成において、異なる照射領域6同士が隣接することはあり得るが、照射領域6同士が重なる(重複する)ことはない。
複数の照射領域6の各々について、最左端の頂点及び最右端の頂点の各々から、X方向に延在する直線を想定する。この2本の直線の間の領域内に、少なくとも1つの他の照射領域6の一部が含まれるように配置される。そしてY方向において互いにオーバーラップする領域が、オーバーラップ領域10となる。
複数の照射領域6から任意に選択された第1の照射領域11に対して、オーバーラップ領域10が発生する他の照射領域6を第2の照射領域12とする。
図3に示す例において、第1の照射領域群9に含まれる中央の照射領域6が、第1の照射領域11として選択されたとする。
第1の照射領域11は、下流側であり左側に半分シフトされて配置される照射領域6との間で、オーバーラップ領域10が発生するように設定されている。また、第1の照射領域11は、下流側であり右側に半分シフトされて配置される照射領域6との間でも、オーバーラップ領域10が発生するように設定されている。
従って、第1の照射領域11に対して、下流側であり左側に半分シフトされて配置される照射領域6は、第2の照射領域12aとなる。また、第1の照射領域11に対して、下流側であり右側に半分シフトされて配置される照射領域6も、第2の照射領域12bとなる。
すなわち、第1の照射領域11は、2つの照射領域6との間でオーバーラップ領域10が発生している。
積算光量均一構成では、第1の照射領域11のオーバーラップ領域10である第1のオーバーラップ領域は、幅方向(Y方向)においていずれか一方の向きに進むにつれて、搬送方向(X方向)におけるサイズが増加するように構成される。
そして、第2の照射領域12のオーバーラップ領域10である第2のオーバーラップ領域は、幅方向(Y方向)において同じ向きに進むにつれて、搬送方向(X方向)におけるサイズが減少するように構成される。
図3に示す第1の照射領域11と、第2の照射領域12aとの関係を参照する。
図3に示すように、正方形からなる照射領域6を、搬送方向(X方向)に平行な対角線により、左半分領域14aと、右半分領域14bとに分割する。
この場合、第1の照射領域11の左半分領域14aが、第1のオーバーラップ領域10a1となる。第2の照射領域12aの右半分領域14bが、第2のオーバーラップ領域10a2となる。
第1の照射領域11の第1のオーバーラップ領域10a1は、幅方向(Y方向)において、右向きに進むにつれて、搬送方向(X方向)におけるサイズが増加するように構成される。
第2の照射領域12aの第2のオーバーラップ領域10a2は、幅方向(Y方向)において、同じ向き(右向き)に進むにつれて、搬送方向(X方向)におけるサイズが減少するように構成される。
図3に示す第1の照射領域11と、第2の照射領域12bとの関係を参照する。
第1の照射領域11の右半分領域14bが、第1のオーバーラップ領域10b1となる。第2の照射領域12bの左半分領域14aが、第2のオーバーラップ領域10b2となる。
第1の照射領域11の第1のオーバーラップ領域10b1は、幅方向(Y方向)において、左向きに進むにつれて、搬送方向(X方向)におけるサイズが増加するように構成される。
第2の照射領域12bの第2のオーバーラップ領域10b2は、幅方向(Y方向)において、同じ向き(左向き)に進むにつれて、搬送方向(X方向)におけるサイズが減少するように構成される。
このように積算光量均一構成では、各照射領域6は、他の照射領域6との間でオーバーラップ領域10が発生するように設定される。そして、互いのオーバーラップ領域10は、幅方向(Y方向)において同じ向きに進んだ場合に、搬送方向(X方向)におけるサイズの増減が逆の関係となるように設定される。
本実施形態では、上記した積算光量均一構成の(特徴A:通過距離の合計均一)を実現するために、第1のオーバーラップ領域10a1(10b1)の搬送方向(X方向)におけるサイズの増加の割合と、第2のオーバーラップ領域10a2(10b2)の搬送方向(X方向)におけるサイズの減少の割合とが、互いに等しくなる。
図2及び図3示すように、複数の照射領域6の各々は、右半分領域14b、又は左半分領域14aの少なくとも一方が、オーバーラップ領域10となるように設定される。
また、任意に選択された第1の照射領域11の第1のオーバーラップ領域が左半分領域14aの場合は、互いにオーバーラップする第2の照射領域12の第2のオーバーラップ領域は、右半分領域14bとなる。
任意に選択された第1の照射領域11の第1のオーバーラップ領域が右半分領域14bの場合は、互いにオーバーラップする第2の照射領域12の第2のオーバーラップ領域は、左半分領域14aとなる。
すなわち、各照射領域6は、左半分領域14aが他の照射領域6の右半分領域14bとオーバーラップする、又は右半分領域14bが他の照射領域6の左半分領域14aとオーバーラップする、の少なくとも一方が成り立つように設定される。
図2に示す例では、11個の照射領域6のうち、第1の照射領域群9aの最左端及び最右端の2つの照射領域6以外は、左半分領域14a及び右半分領域14bの両方がオーバーラップ領域10となる。
第1の照射領域群9aの最左端の照射領域6は、右半分領域14bが、オーバーラップ領域10となる。第1の照射領域群9aの最右端の照射領域6は、左半分領域14aが、オーバーラップ領域10となる。
なお、照射領域6の左半分領域14a及び右半分領域14bは、本技術に係る第1の分割領域及び第2の分割領域の一実施形態に相当する。
第1の分割領域は、搬送方向(X方向)に平行な対角線により分割された2つの領域のうちの、幅方向(Y方向)における第1の向き側の領域である。
第2の分割領域は、搬送方向(X方向)に平行な対角線により分割された2つの領域のうちの、幅方向(Y方向)における第2の向き側の領域である。
従って、第1の向きを左向き、第2の向きを右向きとすると、左半分領域14aが第1の分割領域に相当し、右半分領域14bが第2の分割領域に相当する。
一方、第1の向きを右向き、第2の向きを左向きとすると、右半分領域14bが第1の分割領域に相当し、左半分領域14aが第2の分割領域に相当する。
いずれにおいても、本技術を適用することが可能である。
このように、積算光量均一構成は、(特徴A:通過距離の合計均一)及び(特徴B:オーバーラップ領域の構成)を有する。これらの特徴は、積算光量均一構成を実現するための条件とも言える。
図4は、積算光量均一構成を実現する複数の照射領域6の他の例を示す模式図である。
図5は、図4に示す複数の照射領域6の拡大図である。
図4に示す例では、複数の照射領域6の各々の形状は、搬送方向(X方向)に沿って互いに対向し、幅方向(Y方向)に平行となる1組の対辺15a及び15bを含む正六角形である。
図4に示すように、幅方向(Y方向)に沿って5つの照射領域6が並ぶように配置され、第1の照射領域群9aが構成されている。また、その下流側に、幅方向(Y方向)に沿って4つの照射領域6が並ぶように配置され、第2の照射領域群9bが構成されている。
図4に示すように、第1の照射領域群9aは、最左端の照射領域6の1組の対辺15a及び15bの左端が、ワークWの左側辺部4上に配置されるように設定される。また第1の照射領域群9aは、最右端の照射領域6の1組の対辺15a及び15bの右端が、ワークWの右側辺部5上に配置されるように設定される。
また第1の照射領域群9aは、正六角形の1辺の長さ分だけ間隔をあけて、幅方向(Y方向)に沿って配置される。すなわち、1辺の長さをピッチとして、幅方向(Y方向)に沿って並ぶように、照射領域6が設定される。
図4に示すように、第2の照射領域群9bは、第1の照射領域群9aの互いに隣接する照射領域6間の隙間の位置と、1組の対辺15a及び15bの位置とが合うように設定される。
従って、第2の照射領域群9bも、1辺の長さをピッチとして、幅方向(Y方向)に沿って並ぶように、照射領域6が設定される。
なお、第1の照射領域群9aの照射領域6の1組の対辺15a及び15bの位置は、第2の照射領域群9bの互いに隣接する照射領域6間の隙間の位置に合わせられる。
図4に示す位置P1は、第1の照射領域群9aの左から2番目の照射領域6の、最右端の頂点の位置である。位置P2は、第1の照射領域群9aの左から3番目の照射領域6の、最左端の頂点の位置である。位置P1と位置P2との間が、互いに隣接する照射領域6間の隙間の位置となる。
第2の照射領域群9bは、位置P1と位置P2との間の位置に、照射領域6の1組の対辺15a及び15bの位置が合わせられる。すなわち、位置P1上に1組の対辺15a及び15bの左端が位置し、位置P2上に1組の対辺15a及び15bの右端が位置するように、第2の照射領域群9bが設定される。
図4に示す位置P3は、照射領域6の中心の位置である。
位置P4は、第1の照射領域群9aの右から2番目の照射領域6の、最左端の頂点から1組の対辺15a及び15bの左端までの間の位置である。
位置P5は、第1の照射領域群9aの右から2番目の照射領域6の、1組の対辺15a及び15bの右端から最右端の頂点までの間の位置である。
図4に示す位置P1~P5、及びその他の任意の位置において、搬送により照射領域6を通過する距離の合計は、正六角形の1組の対辺15a及び15bの間の長さD2となる。
従って、照射対象領域Rの幅方向(Y方向)に沿った各位置にて、照射される光Lの積算光量は均一となる。すなわち、積算光量均一構成に関する(特徴A:通過距離の合計均一)が実現されている。
図5に示す例において、第1の照射領域群9に含まれる中央の照射領域6が、第1の照射領域11として選択されたとする。
第1の照射領域11は、下流側であり左側にシフトされて配置される照射領域6との間で、オーバーラップ領域10が発生するように設定されている。また、第1の照射領域11は、下流側であり右側にシフトされて配置される照射領域6との間でも、オーバーラップ領域10が発生するように設定されている。
従って、第1の照射領域11に対して、下流側であり左側にシフトされて配置される照射領域6は、第2の照射領域12aとなる。また、第1の照射領域11に対して、下流側であり右側にシフトされて配置される照射領域6も、第2の照射領域12bとなる。
図5に示す第1の照射領域11と、第2の照射領域12aとの関係を参照する。
図5に示すように、複数の照射領域6の各々を、正六角形からなる照射領域6の1組の対辺15a及び15bの間の中央領域17aと、中央領域17aに対して左側に隣接する左側領域17bと、中央領域17aに対して右側に隣接する右側領域17cとに分割する。
この場合、第1の照射領域11の左側領域17bが、第1のオーバーラップ領域10a1となる。第2の照射領域12aの右側領域17cが、第2のオーバーラップ領域10a2となる。
第1の照射領域11の第1のオーバーラップ領域10a1は、幅方向(Y方向)において、右向きに進むにつれて、搬送方向(X方向)におけるサイズが増加するように構成される。
第2の照射領域12aの第2のオーバーラップ領域10a2は、幅方向(Y方向)において、同じ向き(右向き)に進むにつれて、搬送方向(X方向)におけるサイズが減少するように構成される。
図5に示す第1の照射領域11と、第2の照射領域12bとの関係を参照する。
第1の照射領域11の右側領域17cが、第1のオーバーラップ領域10b1となる。第2の照射領域12bの左側領域17bが、第2のオーバーラップ領域10b2となる。
第1の照射領域11の第1のオーバーラップ領域10b1は、幅方向(Y方向)において、左向きに進むにつれて、搬送方向(X方向)におけるサイズが増加するように構成される。
第2の照射領域12bの第2のオーバーラップ領域10b2は、幅方向(Y方向)において、同じ向き(左向き)に進むにつれて、搬送方向(X方向)におけるサイズが減少するように構成される。
第1のオーバーラップ領域10a1(10b1)の搬送方向(X方向)におけるサイズの増加の割合と、第2のオーバーラップ領域10a2(10b2)の搬送方向(X方向)におけるサイズの減少の割合とは、互いに等しくなる。
このように、積算光量均一構成に関する(特徴B:オーバーラップ領域の構成)も実現されている。
図4及び図5示すように、複数の照射領域6の各々は、左側領域17b又は右側領域17cの少なくとも一方が、オーバーラップ領域10となるように設定される
また、任意に選択された第1の照射領域11の第1のオーバーラップ領域が左側領域17bの場合は、互いにオーバーラップする第2の照射領域12の第2のオーバーラップ領域は、右側領域17cとなる。
任意に選択された第1の照射領域11の第1のオーバーラップ領域が右側領域17cの場合は、互いにオーバーラップする第2の照射領域12の第2のオーバーラップ領域は、左側領域17bとなる。
すなわち、各照射領域6は、左側領域17bが他の照射領域6の右側領域17cとオーバーラップする、又は右側領域17cが他の照射領域6の左側領域17bとオーバーラップする、の少なくとも一方が成り立つように設定される。
図4に示す例では、9個の照射領域6のうち、第1の照射領域群9aの最左端及び最右端の2つの照射領域6以外は、左側領域17b及び右側領域17cの両方がオーバーラップ領域10となる。
第1の照射領域群9aの最左端の照射領域6は、右側領域17cが、オーバーラップ領域10となる。第1の照射領域群9aの最右端の照射領域6は、左側領域17bが、オーバーラップ領域10となる。
なお、照射領域6の中央領域17a、左側領域17b、及び右側領域17cは、本技術に係る中央領域、第1の分割領域、及び第2の分割領域の一実施形態に相当する。
このうち、第1の分割領域は、中央領域17aに対して幅方向(Y方向)における第1の向き側に隣接する領域である。
第2の分割領域は、中央領域17aに対して幅方向(Y方向)における第2の向き側に隣接する領域である。
従って、第1の向きを左向き、第2の向きを右向きとすると、左側領域17bが第1の分割領域に相当し、右側領域17cが第2の分割領域に相当する。
一方、第1の向きを右向き、第2の向きを左向きとすると、右側領域17cが第1の分割領域に相当し、左側領域17bが第1の分割領域に相当する。
いずれにおいても、本技術を適用することが可能である。
[積算光量均一構成の効果]
図6及び図7は、比較例として挙げる複数の照射領域96の構成を示す模式図である。
図6に示す比較例では、複数の照射領域96の各々の形状は、2つの辺方向が搬送方向(X方向)及び幅方向(Y方向)に沿うように設定された正方形である。
図6に示すように、幅方向に沿って5つの照射領域96が並ぶように配置され、第1の照射領域群98aが構成されている。また、その下流側に、幅方向に沿って4つの照射領域96が並ぶように配置され、第2の照射領域群98bが構成されている。
図6に示すように、第1の照射領域群98aは、正方形の1辺の長さ分だけ間隔をあけて、幅方向(Y方向)に沿って配置される。すなわち、1辺の長さをピッチとして、幅方向(Y方向)に沿って並ぶように、照射領域96が設定される。
第2の照射領域群98bは、第1の照射領域群98aの互いに隣接する照射領域96間の隙間を埋めるようにして、下流側に設定される。
従って、第2の照射領域群98bも、1辺の長さをピッチとして、幅方向(Y方向)に沿って並ぶように、照射領域96が設定される。
図6に示す位置P1は、第1の照射領域群98aの左から2番目の照射領域96の、右辺の位置である。位置P2は、第1の照射領域群98aの左から3番目の照射領域96の、左辺の位置である。
第2の照射領域群98bの照射領域96は、位置P1と位置P2との間を埋めるように配置される。なお、第2の照射領域群98bの照射領域96は、第1の照射領域群98aの照射領域96の右辺及び左辺の位置(位置P1及びP2)上には、位置しないように配置される。
従って、幅方向(Y方向)において、第1の照射領域群98aの照射領域96の左右の辺と、第2の照射領域群98bの照射領域96の左右の辺とが同じ位置になることはない。
図6に示す位置P3及びP4は、照射領域96の中心の位置である。
図6に示す位置P1~P4、及びその他の任意の位置において、搬送により照射領域96を通過する距離の合計は、正方形の1辺の長さD3となる。
従って、照射対象領域Rの幅方向(Y方向)に沿った各位置にて、照射される光Lの積算光量は均一となる。すなわち、図6に示す比較例は、積算光量均一構成に関する(特徴A:通過距離の合計均一)が実現されている。
一方で、図6に示す例では、積算光量均一構成に関する(特徴B:オーバーラップ領域の構成)は実現されていない。
ここで、図7に示すように、幅方向(Y方向)において、照射領域96の位置がずれた場合を考察する。
図7に示す例では、第2の照射領域群98bの右から2番目の照射領域96aが、右側にずれている。その結果、上流側であり左側にシフトされている照射領域96bの右辺の位置P5と、照射領域96aの左辺の位置P6との間に隙間が発生する。
また、上流側であり右側にシフトされている照射領域96cの左辺の位置P7と、照射領域96aの右辺の位置P8との間で、オーバーラップ領域が発生している。
この結果、図7に示すように、位置P5と位置P6との間の積算光量はゼロとなってしまう。また、位置P7と位置P8との間では、オーバーラップ領域分だけ積算光量が増加してしまう。
すなわち、比較例における照射領域96の構成では、照射領域96が幅方向において少しずれただけでも、照射対象領域Rにおける積算光量の均一性が大幅に低下してしまう。
図8は、図2に示す積算光量均一構成おいて、照射領域6のずれが発生した場合を示す模式図である。
図8に示す例では、第2の照射領域群9bの右から2番目の照射領域6aが、幅方向(Y方向)において、右側にずれている。従って、上流側であり左側及び右側にシフトされている照射領域6b及び6cに対して、位置がずれている。また、右隣りの照射領域6dに対して、一部の領域が重なってしまっている。
照射領域6aの右側へのずれに応じた積算光量の変化は以下の通りとなる。
照射領域6bの中心位置P5から照射領域6aの最左端の頂点の位置P6までの範囲で積算光量が低下
照射領域6aの最左端の頂点の位置P6から照射領域6bの最右端の頂点の位置P7までの範囲で、積算光量は低い状態で維持
照射領域6bの最右端の頂点の位置P7から照射領域6aの中心位置P8までの範囲で、積算光量が増加(途中の位置で目標とする積算光量を超える)
照射領域6aの中心位置P8から照射領域6cの中心位置P9までの範囲で、積算光量は高い状態で維持
照射領域6cの中心位置P9から照射領域6aの最右端の頂点の位置P10までの範囲で、積算光量が低下(位置P10で目標とする積算光量に戻る)
図9は、図4に示す積算光量均一構成おいて、照射領域6のずれが発生した場合を示す模式図である。
図9に示す例では、第2の照射領域群9bの右から2番目の照射領域6aが、幅方向(Y方向)において、右側にずれている。従って、上流側であり左側及び右側にシフトされている照射領域6b及び6cに対して、位置がずれている。
照射領域6aの右側へのずれに応じた積算光量の変化は以下の通りとなる。
照射領域6bの1組の対辺15a及び15bの右端の位置P6から照射領域6aの最左端の頂点の位置P7までの範囲で積算光量が低下
照射領域6aの最左端の頂点の位置P7から照射領域6bの最右端の頂点の位置P8の範囲で、積算光量は低い状態で維持
照射領域6bの最右端の頂点の位置P8から照射領域6aの1組の対辺15a及び15bの左端の位置P9までの範囲で、積算光量が増加(位置P9で目標とする積算光量に戻る)
照射領域6aの1組の対辺15a及び15bの左端の位置P9から照射領域6cの最左端の頂点の位置P10までの範囲で、目標とする積算光量を維持
照射領域6cの最左端の位置P10から照射領域6aの1組の対辺15a及び15bの右端の位置P11までの範囲で、積算光量が増加
照射領域6aの1組の対辺15a及び15bの右端の位置P11から、照射領域6cの1組の対辺15a及び15bの左端の位置P12までの範囲で、積算光量は高い状態で維持
照射領域6cの1組の対辺15a及び15bの左端の位置P12から、照射領域6aの最右端の頂点の位置P13までの範囲で、積算光量が低下(位置P13で目標とする積算光量に戻る)
図8及び図9に示すように、積算光量均一構成では、(特徴B:オーバーラップ領域の構成)により、図7に示す比較例と比べて、照射領域6の位置がずれた場合でも、幅方向(Y方向)に沿った各位置における積算光量への影響を抑えることが可能となる。
なお、図8及び図9では、照射領域6のずれの影響を分かりやすく説明するために、照射領域6のずれが非常に大きくなるように図示している。その結果、図8及び図9に示す積算光量均一構成でも、積算光量の変化が大きく発生しているように見える。
実際には、照射領域6のずれは、もっと小さい範囲に抑えることが可能である。
例えば幅が3000mm程度の照射領域Rに対して、幅が100~400mm程度となる照射領域6が、積算光量均一構成が実現されるように設定される。その際に、照射領域6を1mmのオーダーで位置決めすることが可能である。すなわち、照射領域6の幅方向におけるずれは1mm以内に抑えることが可能である。
例えば、図8及び図9の例で見た場合、照射領域6の幅に対して、1/100~1/400程度のずれ量に抑えることが可能である。この結果、照射領域6の位置がずれた場合における、幅方向(Y方向)に沿った各位置における積算光量への影響は、十分に抑えられる。
[積算光量均一構成のバリエーション]
図10A~図10C及び図11A~図11Cは、積算光量均一構成の他の例を示す模式図である。
図10Aに示す例では、複数の照射領域6の各々の形状が、2つの対角線方向が搬送方向(X方向)及び幅方向(Y方向)に沿うように設定されたひし形となっている。
第1の照射領域群9aに対して、左半分領域14aと右半分領域14bとが互いにオーバーラップ領域となるように、第2の照射領域群9bが設定される。
これにより、積算光量均一構成を実現することが可能である。
なお、図10Aに示す例は、図2に示す正方形からなる照射領域6の搬送方向(X方向)に沿った対角線の長さD1を短くした形状に相当する。
搬送方向(X方向)に沿った対角線の長さ、及び幅方向(Y方向)に沿った対角線の長さは、それぞれ任意に設計可能である。すなわち、様々な形状のひし形を用いて、積算光量均一構成を実現することが可能である。なお、正方形は、ひし形に含まれる。
図10Bに示す例では、複数の照射領域6の各々の形状が、搬送方向(X方向)に沿って互いに対向し、幅方向(Y方向)に平行となる1組の対辺15a及び15bを含む六角形となっている。
第1の照射領域群9aに対して、左側領域17bと右側領域17cとが互いにオーバーラップ領域となるように、第2の照射領域群9bが設定される。
これにより、積算光量均一構成を実現することが可能である。
なお、図10Bに示す例は、図4に示す正六角形からなる照射領域6の搬送方向(X方向)におけるサイズを小さくした形状に相当する。すなわち、1組の対辺15a及び15bの間の長さD2を短くした形状に相当する。
六角形の搬送方向(X方向)に沿ったサイズ、幅方向(Y方向)に沿ったサイズは、それぞれ任意に設計可能である。すなわち、様々な形状の六角形を用いて、積算光量均一構成を実現することが可能である。
図10Cに示す例では、複数の照射領域6の各々の形状が、1辺の辺方向が幅方向(Y方向)に沿うように設定された正三角形となっている。
幅方向に平行に設定される辺を底辺19とし、底辺に対向する頂点を頂点20とする。第1の照射領域群9aは、底辺19に対して頂点20が下流側に位置する向きとなるように、幅方向(Y方向)に沿って並べられる。
第1の照射領域群9aに対して、底辺19に対して頂点20が上流側に位置する向きとなるように、第2の照射領域群9bが幅方向(Y方向)に沿って並べられる。また、第2の照射領域群9bは、第1の照射領域群9aの左半分領域21aと第2の照射領域群9bの右半分領域22bとが互いにオーバーラップ領域となるように、かつ、第1の照射領域群9aの右半分領域21bと第2の照射領域群9bの左半分領域22aとが互いにオーバーラップ領域となるように設定される。
照射対象領域Rの幅方向(Y方向)に沿った各位置において、照射領域6を通過する距離の合計は、頂点20から底辺19までの垂線の長さD4となる。
なお、底辺19に対して頂点20の位置が変更され、二等辺三角形の形状で照射領域6が構成されてもよい。その他、様々な形状の三角形を用いて、積算光量均一構成を実現することが可能である。
図11Aに示す例では、複数の照射領域6は、照射領域群23a~23dの4段の照射領域群23から構成されている。
このように、幅方向(Y方向)に沿って並ぶ2以上の照射領域6からなる照射領域群が、搬送方向(X方向)に沿って、任意の数の段数で配置されてもよい。
なお、図11Aに示す例は、図2に示す積算光量均一構成の第1の照射領域群9aの左から数えて偶数番目の照射領域6を、上流側にシフトさせて、第1の照射領域群23aとしている。そして、奇数番目の照射領域6を、第2の照射領域群23bとしている。
また図2に示す第2の照射領域群9bの左から数えて偶数番目の照射領域6を、下流側にシフトさせて、第4の照射領域群23dとしている。そして、奇数番目の照射領域6を、第3の照射領域群23cとしている。
もちろん、このような構成に限定されず、多段の照射領域群からなる任意の構成が採用されてよい。
図11Bに示す例では、複数の照射領域6が、搬送方向(X方向)に対して、斜めに交差する直線S上に沿って並ぶように設定される。また、直線Sに沿って並べられる照射領域群24a及び24bが、搬送方向(X方向)に沿って多段に配置される。
なお、図11Bに示す例は、図2に示す積算光量均一構成の照射領域6の各々を、中心が直線S上に配置されるように、搬送方向(X方向)に沿ってシフトさせたものである。
もちろん、このような構成に限定にされず、搬送方向(X方向)に対して斜めに交差する直線Sに沿った任意の構成が採用されてよい。
図11Cに示す例は、図2に示す積算光量均一構成の照射領域6の各々を、搬送方向(X方向)に沿ってランダムにシフトさせたものである。
このような構成でも、積算光量均一構成を実現することが可能である。
図10A~図10C及び図11A~図11Cに例示するように、積算光量均一構成として、様々な構成が考えられる。上記した、(特徴A:通過距離の合計均一)及び(特徴B:オーバーラップ領域の構成)を満たすのであれば、任意の構成が採用されてよい。
例えば、特徴A及び特徴Bを満たすのであれば、複数の照射領域6の各々が、異なる形状や異なるサイズを含むように設定されてもよい。
例えば、図1に示す光源部7及び照射部8の具体的な構成を検討する上で有利となるように、照射領域6の形状や位置等が設定されてもよい。
なお、図2に示す積算光量均一構成は、桧垣模様に準じた構成とも言える。また図4に示す積算光量均一構成は、亀甲模様に準じた構成とも言える。このように、規則的に展開される模様等に準じて、積算光量均一構成を実現することも可能である。
[光源部7及び照射部8の具体的な構成]
光源部7及び照射部8の具体的な構成としては、上記で説明した積算光量均一構成を実現することが可能であれば、任意の構成が採用されてよい。
以下、光源部7及び照射部8の具体的な構成例を説明する。
[複数の光照射ユニット]
図12は、複数の光照射ユニットを用いた場合の構成例を示す模式図である。
図12に示すように、複数の光照射ユニット25は、複数の照射領域6に対応して配置される。図12に示す光照射装置1では、複数の照射領域6の各々に対して、1つずつ光照射ユニット25が配置される。
本実施形態では、第1の照射領域群9aの5個の照射領域6に対応して、5個の光照射ユニット25が、幅方向(Y方向)に並べられ、第1の光照射ユニット群26aとして構成される。
また、第2の照射領域群9bの4個の照射領域6に対応して、4個の光照射ユニット25が、幅方向(Y方向)に並べられ、第2の光照射ユニット群26aとして構成される。
すなわち、図12に示す例では、2段の照射領域群9に対応して、光照射ユニット群26が、2段配置されている。
本実施形態では、ワークWの左右の両脇に支柱27が設置される。そして、支柱の間に保持部材を介して、複数の光照射ユニット25が保持される。複数の光照射ユニット25を保持するための具体的な構成は限定されず、任意に設計されてよい。
図13A及び図13Bは、光照射ユニット25の内部の構成例を示す模式図である。
図13Aは、光照射ユニット25を幅方向(Y方向)の左側から見た場合の内部の構成を示す模式図である。
図13Bは、光照射ユニット25を搬送方向(X方向)の下流側から見た場合の内部の構成を示す模式図である。
なお図12では、光照射ユニット25が、単純な直方体の形状で、模式的に図示されている。
図13A及び図13Bに示すように、光照射ユニット25は、ランプ29と、集光ミラー30と、平面ミラー31と、インテグレータレンズ32と、コリメータミラー33と、偏光素子(偏光板)34を有する。
本実施形態では、ランプ29として、ショートアーク型の水銀ランプが用いられる。ランプ29からは、例えば、波長254nm、313nm、365nm等を含む紫外光が出射される。
集光ミラー30は、ランプ29から出射された光Lを集光して、光軸Oに沿って平面ミラー31に向けて出射する。平面ミラー31は、集光ミラー30から出射された光Lを、インテグレータレンズ32に向かって反射する。
インテグレータレンズ32は、平面ミラー31により反射される光Lの光路上に配置され、照射領域6に照射される光Lの照度分布を均一化する。インテグレータレンズ32は、複数のレンズセグメント(複数の微小なレンズ)を並べて構成されており、フライアイレンズ(蝿目レンズ)とも呼ばれる。各レンズセグメントから出射される光Lが、照射領域6上で重畳されることで、照度が均一化される。
コリメータミラー33は、インテグレータレンズ32から出射された光Lを、下方側に折り返し、平行光として出射する。コリメータミラー33により平行光として反射された光Lは、偏光板34を介して、照射領域6に照射される。
照射領域6の形状は、インテグレータレンズ32を構成するレンズセグメントの形状と相似形をなす。
光照射ユニット25の具体的な構成は限定されず、任意の構成が採用されてよい。
例えば、コリメータミラー33の代わりに、反射鏡(平面鏡)とコリメータレンズを配置し、反射鏡(平面鏡)により光路を折り返し、コリメータレンズに入射させ、コリメータレンズから平行光を出射する構成としても良い。なお、平行光はワークWの表面に垂直な方向に対して、約0~70度の範囲で照射する。
また、光照射装置1が、液晶素子の配向膜や視野角補償フィルムの配向層等など光配向膜に対する配向処理とは異なる用途で用いられる場合等において、偏光板34が配置されない構成もあり得る。
図12に示すように、複数の光照射ユニット25を並べて配置することで、幅方向(Y方向)のサイズが大きい大型のワークWに対して、積算構成均一構成を容易に実現することが可能である。この結果、大型のワークWに対して、照射光Lの積算光量の均一性を向上させることが可能となる。
図14は、光照射ユニットの他の構成例を示す模式図である。
図14に示す例では、第1の照射領域群9aに対して、幅方向(Y方向)に延在する1つの光照射ユニット36aが配置される。また第2の照射領域群9bに対して、幅方向(Y方向)に延在する1つの光照射ユニット36bが配置される。
このように、多段に配置される複数の照射領域群9の各々に対応して、1つずつ光照射ユニット36が構成されてもよい。
例えば、図2に例示するような積算光量均一構成等において、照射領域6が互いに隣接する場合には、照射領域群9をまとめて照射する光照射ユニット36が有利となる場合も多い。
光照射ユニット36の内部の構成例としては、例えば、図13A及び図13Bに例示する内部の構成を採用することが可能である。例えば、光照射ユニット36の内部に、図13A及び図13Bに例示する内部の構成を、照射領域6に対応して複数並ぶように配置する。
これにより、照射領域群9をまとめて照射可能な光照射ユニット36を実現することが可能となる。
あるいは、各照射領域群9において、隣接する複数の照射領域6に対して、ランプ等を共通して配置する構成が採用されてもよい。
例えば、互いに隣接する2つの照射領域6に対して、インテグレータレンズ32は1つずつ配置する。一方で、ランプは、幅方向(Y方向)に延在する棒状のランプを、2つの照射領域6に対して共通に用いるといった構成も可能である。
もちろん、3つ以上の照射領域6に対して、1つのランプ等を用いるといったことも可能である。その他、任意の構成が採用されてよい。
図12に例示する光照射ユニット25では、複数の光照射ユニット25の各々に搭載されるランプ29及び集光ミラー30のセットが、図1に示す光源部7として機能する。また複数の光照射ユニット25の数分配置される、ランプ29及び集光ミラー30の複数のセットが、複数の光源の一実施形態となる。
また、複数の光照射ユニット25の各々に搭載される、平面ミラー31、インテグレータレンズ32、コリメータミラー33、及び偏光板34が、図1に示す照射部8として機能する。また、平面ミラー31、インテグレータレンズ32、コリメータミラー33、及び偏光板34は、光源から出射された光を、対応する照射領域に照射する複数の光学部品の一実施形態となる。
図14に例示する光照射ユニット36も同様に、各光照射ユニット36に搭載されるランプ等が、図1に示す光源部7として機能する。また、複数の照射領域6に対応して配置されるインテグレータレンズ32等が、図1に示す照射部8として機能する。
光源部7として、水銀ランプ以外の光源が用いられてもよい。例えば、紫外光とは異なる波長帯域の光を出射するランプが用いられてもよい。
その他、LED(Light Emitting Diode)やLD(Laser Diode)等の固体光源が用いられてもよい。
例えば、図13A及び図13Bに示す光照射ユニット25に対して、ランプ29及び集光ミラー30のセットに代えて、LEDやLDのアレイ光源を配置することも可能である。
[インテグレータレンズの構成]
図15A及び図15Bは、図13A及び図13Bに示すインテグレータレンズ32の出射面38の構成例を示す模式図である。出射面38は、光軸Oに沿って出射側からインテグレータレンズ32を見た場合の、光Lが出射される面である。
インテグレータレンズ32は、複数のレンズセグメント39を含む。図15A及び図15Bに示すように、インテグレータレンズ32の出射面38を光軸Oに沿って見た場合、複数のレンズセグメント39の各々の出射面40が密集して配置される。
インテグレータレンズ32から出射される光が照射される領域の形状は、光軸Oに沿って見た場合の、各レンズセグメント39の出射面40の形状と等しくなる。
レンズセグメント39は、本技術に係る複数のレンズの一実施形態に相当する。
積算光量均一構成を実現する上で、照射領域6の形状は非常に重要である。
図12に示すように、複数の照射領域6に対応して、複数の照射領域6の各々の照度分布を均一化する複数のインテグレータレンズ32を配置する。すなわち、複数の照射領域6の各々に対して、1つずつインテグレータレンズ32を配置する。
そして、インテグレータレンズ32に含まれるレンズセグメント39の出射面40の形状を、照射領域6の形状と等しくなるように設計する。すなわち、複数の照射領域6に対応して配置される複数のインテグレータレンズ32として、出射面40の形状が照射領域6と等しい形状となる複数のレンズセグメント39を含むインテグレータレンズを配置する。
これにより、照射領域6の形状を、容易に、積算光量均一構成を実現するために必要な形状とすることが可能である。
図15Aに示す例では、各レンズセグメント39の出射面40の形状が、正方形となるように設計されている。そして、照射領域6の2つの対角線方向が搬送方向(X方向)及び幅方向(Y方向)に沿うように、各レンズセグメント39の出射面40の向きも設定されている。
図15Aに示す例では、正方形からなる出射面40の2つの対角線がZ方向及びY方向に沿うように、インテグレータレンズ32の向きが設定される。これにより、図13A及び図13Bに示すコリメータミラー33により下方に反射された光Lは、2つの対角線方向が搬送方向(X方向)及び幅方向(Y方向)に沿うように設定された照射領域6に照射される。
図15Aに示すインテグレータレンズ32を用いることで、図2や図14に示す積算光量均一構成を容易に実現することが可能となる。
図15Bに示す例では、各レンズセグメント39の出射面40の形状が、正六角形となるように設計されている。そして、照射領域6の1組の対辺15a及び15bが、搬送方向(X方向)に沿って互いに対向し、幅方向(Y方向)に平行となるように、各レンズセグメント39の出射面40の向きも設定されている。
図15Bに示す例では、正六角形からなる出射面40の1組の対辺41a及び41bが、Z方向に沿って互いに対向し、Y方向に平行となるように、インテグレータレンズ32の向きが設定される。これにより、図13A及び図13Bに示すコリメータミラー33により下方に反射された光Lは、1組の対辺15a及び15bが、搬送方向(X方向)に沿って互いに対向し、幅方向(Y方向)に平行となるように設定された照射領域6に照射される。
図15Bに示すインテグレータレンズ32を用いることで、図4や図12に示す積算光量均一構成を容易に実現することが可能となる。
もちろん図12や図14に例示する積算光量均一構成のみに限定される訳ではない。
図15A及び図15Bに示すようなインテグレータレンズ32を構成する際に、各レンズセグメント39の出射面40を密に配置することで、光を有効利用することが可能となる。レンズセグメント39の出射面40の間に隙間が存在すると、光の損失の原因となってしまう。
従って、レンズセグメント39の出射面40の形状を制御することで、照射領域6の形状を制御する方法を採用する際には、同じ形状からなるレンズセグメント39の出射面40を、同じ向きとなるように密集して配置することが可能な形状が有利となる。
そのような形状としては、図2や図10Aに例示するひし形(正方形を含む)、及び図4や図10Bに例示する六角形が有利となる。
もちろん、これらの形状に限定されず、他の同じ形状かつ同じ向きで密に配置可能な他の形状が採用されてもよい。
図10Cに例示するような三角形では、向きを逆にすれば、密に配置してインテグレータレンズ32を構成することが可能となる。しかしながら、図10Cに示す例では、第1の照射領域群9aや第2の照射領域群9bは、向きが規定された三角形で照射領域6が設定されている。
この場合、同じ向きの三角形からなる出射面40では、密に配置することが難しいので、光の損失が発生してしまう可能性が高い。
もちろん、図10Cに例示する積算光量均一構成を実現するために、レンズセグメント39の出射面40の形状を三角形に設計する方法が採用されてもよい。
なお、図10A~図10C及び図11A~図11Cを参照して、幅方向(Y方向)に沿って構成される照射領域群9を、搬送方向(X方向)に沿って少ない段数で配置する。これにより、搬送方向(X方向)において、光Lを照射するのに必要なスペースを小さくすることが可能となり、装置の小型化に有利となる。
光照射ユニット25等の構成によっては、図10Aに示すような互いに隣接する照射領域6を幅方向(Y方向)に沿って連続的に設定することが難しい場合もあり得る。そのような場合には、例えば図11Aに示すような4段の構成、図11Bに示すような斜め方向に沿った構成、図11Cに示すような搬送方向(X方向)に沿ってランダムにシフトする構成等を採用することで、容易に積算光量均一構成を実現することが可能となる。
[光照射方法]
光照射装置1による光照射方法について説明する。
本光照射方法は、搬送方向(X方向)に沿って搬送されるワークWに光Lを照射する光照射方法であって、積算光量均一構成を実現する複数の照射領域6に、光Lを照射する方法である。
具体的には、図1に示す光源部7から光を出射させるステップと、光源部7から出射される光Lを、ワークWの照射対象領域Rに対して、複数の照射領域6に分けて、複数の照射領域6の各々の照度が等しくなるように照射するステップとを具備する。
積算光量均一構成を実現する複数の照射領域6、光源部7、及び照射部8としては、上記で説明した種々の構成を採用することが可能である。
以上、本実施形態に係る光照射装置1では、照射対象領域Rの幅方向(Y方向)に沿った各位置にて、複数の照射領域6を通過する距離の合計が等しくなるように構成される。これにより、照射対象領域Rの幅方向(Y方向)に沿った各位置にて、積算光量を均一にすることが可能となる。
また、各照射領域6は、他の照射領域6との間でオーバーラップ領域10が発生するように設定される。互いのオーバーラップ領域10は、幅方向(Y方向)において同じ向きに進んだ場合に、搬送方向(X方向)におけるサイズの増減が逆の関係となるように設定される。これにより、照射領域の位置が幅方向(Y方向)においてずれた場合でも、幅方向(Y方向)に沿った各位置における積算光量への影響を十分に抑えることが可能となる。
本光照射装置1を用いることで、大型なワークWに対して、照射光Lの積算光量の均一性を向上させることが可能となる。
光照射装置1を適用可能な分野は限定されず、任意の用途に光照射装置1を用いることが可能である。
例えば、上記したように、液晶素子の配向膜や視野角補償フィルムの配向層等など光配向膜に対する配向処理に、本技術を適用することが可能である。
また、ワークWに光を照射して、光化学反応によりワークWの表面改質等を行なう用途に、本技術を適用することも可能である。
また、プリント基板または液晶パネル用のガラス基板等の大型の基板に対して、光照射装置1により露光を行い、所定のパターンを形成することも可能である。
その他、均一な積算光量にて光を照射することが求められる任意の分野やシステムに、本光照射装置1を使用することが可能である。
[部品の製造方法]
本技術に係る部品の製造方法として、光照射装置1を用いて部品に光を照射する工程を含む任意の方法を実施することが可能である。
例えば、光照射装置1を用いて配向処理を行うことで、光配向膜を含む様々な部品を製造することが可能である。
また、光照射装置1を用いて表面改質等を行うことで、様々な部品を製造することが可能である。
また、光照射装置1を用いて露光を行うことで、所定のパターンが形成された種々の基板を、部品として製造することが可能となる。例えば、部品として、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型等を製造することが可能である。
電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMのような、揮発性あるいは不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAのような半導体素子等が挙げられる。型としては、インプリント用のモールド等が挙げられる。
<その他の実施形態>
本発明は、以上説明した実施形態に限定されず、他の種々の実施形態を実現することができる。
[ロッドレンズの断面形状の設計]
複数の照射領域6の各々の照度分布を均一化するために、図13A及び図13Bに示すインテグレータレンズ32に代えて、ロッドレンズを用いることも可能である。ロッドレンズは例えば、図13A及び図13Bに示すインテグレータレンズ32とほぼ同じ位置に配置することが可能であり、その図は省略する。
ロッドレンズは一方向に延在する柱形状を有し、一方の端面を光入射面として、他方の端面が光出射面となる。光入射面に入射した光はロッドレンズ内で反射を繰り返し、インテグレータレンズ32と同様に、照射領域6に照射される光の照度分布を均一にすることが可能である。
例えば、複数の照射領域6に対応して、複数の照射領域6の各々の照度分布を均一化する複数のロッドレンズを配置する。すなわち、複数の照射領域6の各々に対して、1つずつロッドレンズを配置する。
そして、ロッドレンズの光軸方向(光の出射方向)に直交する断面の形状を、照射領域6の形状と等しくなるように設計する。すなわち、複数の照射領域6に対応して配置される複数のロッドレンズとして、光軸方向に直交する断面の形状が、照射領域6と等しい形状となるロッドレンズを配置する。
これにより、照射領域6の形状を、容易に、積算光量均一構成を実現するために必要な形状とすることが可能である。
例えば、光軸方向に直交する断面の形状をひし形に設計し、ロッドレンズを配置する向きを適宜設定する。これにより、図2や図14に示す積算光量均一構成を容易に実現することが可能となる。
また、光軸方向に直交する断面の形状を六角形に設計し、ロッドレンズを配置する向きを適宜設定する。図4や図12に示す積算光量均一構成を容易に実現することが可能となる。
例えば、光軸方向に直交する断面の形状を三角形に設計し、ロッドレンズを配置する向きを適宜設定する。これにより、図10Cに例示する積算光量均一構成を容易に実現することも可能となる。
その他、任意の形状の照射領域6に適用することが可能である。
[遮光板の光透過領域の形状の設計]
図16A及び図16Bは、光照射ユニットの他の構成例を示す模式図である。
図16A及び図16Bに示す光照射ユニット43では、光Lの出射口に、照射領域6と等しい形状の光透過領域を有する遮光板44が配置される。
光透過領域の全体を含むサイズの光束を出射することが可能であれば、光照射ユニット43の内部の構成は任意に設計されてよく、従来の構成を採用することも可能である。
すなわち、本実施形態では、従来の光照射ユニットに、本技術に係る遮光板44を配置することで、積算光量均一構成を容易に実現することが可能となる。
例えば、各レンズセグメント39の出射面が円形であるインテグレータレンズや、円柱もしくは角柱のロッドレンズにより構成された光照射ユニットを用いることも可能である。
図17A、図17B、図18A及び図18Bは、遮光板44の一例を示す模式図である。
図17Aに示す遮光板44aでは、正方形からなる光透過領域45が1つ形成されている。なお、光透過領域45としては、貫通孔が構成されてもよいし、ガラス等の光透過材料からなる窓部が構成されてもよい。
例えば、図17Aに示す遮光板44aが向きを適宜設定して光照射ユニット43に装着される。そして、複数の照射領域6に対応して、光照射ユニット43が配置される。これにより、例えば図11A~図11C等に示す積算光量均一構成を容易に実現することが可能となる。
図17Bに示す遮光板44bでは、正六角形からなる光透過領域45が1つ形成されている。本遮光板44bが向きを適宜設定して光照射ユニット43に装着される。そして、複数の照射領域6に対応して、光照射ユニット43が配置される。これにより、例えば図12等に示す積算光量均一構成を容易に実現することが可能となる。
図18A及び図18Bに示す遮光板44c及び44dでは、照射対象領域Rの幅方向(Y方向)に沿って並ぶ複数の照射領域6に対応する複数の光透過領域45が形成されている。すなわち、遮光板44c及び44dは、照射領域群9各々に対応して構成されている。
図18Aに示す遮光板44cでは、正方形からなる複数の光透過領域45が、一方向に沿って並ぶように形成されている。
例えば、図14に例示した、照射領域群9の各々に対応して1つずつ構成される光照射ユニット36の出射口に、遮光板44cを配置する。これにより、例えば図14等に示す積算光量均一構成を容易に実現することが可能となる。
図18Bに示す遮光板44dでは、六角形からなる複数の光透過領域45が、所定のピッチで一方向に沿って並ぶように形成されている。
例えば、図14に例示した、照射領域群9の各々に対応して1つずつ構成される光照射ユニット36の出射口に、遮光板44dを配置する。これにより、例えば図4等に示す積算光量均一構成を容易に実現することが可能となる。
その他、複数の照射領域6に対して、1つの遮光板44に形成される光透過領域45の数は限定されず、任意に設計されてよい。
図17A、図17B、図18A及び図18Bに示す遮光板44は、複数の照射領域6に対応して配置され、照射領域6と等しい形状の光透過領域を有する1以上の遮光板の一実施形態に相当する。
複数の照射領域6に対応して配置される複数の光照射ユニット25に含まれる光学部品として、出射面40の形状が照射領域6と等しい形状となる複数のレンズセグメント39を含むインテグレータレンズ32、断面の形状が照射領域6と等しい形状であるロッドレンズ、又は照射領域6と等しい形状の光透過領域45を有する遮光板44の少なくとも1つを搭載する。
これにより、照射領域6の形状を容易に、積算光量均一構成を実現するために必要な形状とすることが可能である。
各図面を参照して説明した光照射装置、複数の照射領域、積算光量均一構成、光照射ユニット、インテグレータレンズ、遮光板等の各構成はあくまで一実施形態であり、本技術の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変形可能である。すなわち本技術を実施するための他の任意の構成が採用されてよい。
本開示において、説明の理解を容易とするために、「略」「ほぼ」「おおよそ」等の文言が適宜使用されている。一方で、これら「略」「ほぼ」「おおよそ」等の文言を使用する場合と使用しない場合とで、明確な差異が規定されるわけではない。
すなわち、本開示において、「中心」「中央」「均一」「等しい」「同じ」「直交」「平行」「対称」「延在」「軸方向」「円柱形状」「円筒形状」「リング形状」「円環形状」等の、形状、サイズ、位置関係、状態等を規定する概念は、「実質的に中心」「実質的に中央」「実質的に均一」「実質的に等しい」「実質的に同じ」「実質的に直交」「実質的に平行」「実質的に対称」「実質的に延在」「実質的に軸方向」「実質的に円柱形状」「実質的に円筒形状」「実質的にリング形状」「実質的に円環形状」等を含む概念とする。
例えば「完全に中心」「完全に中央」「完全に均一」「完全に等しい」「完全に同じ」「完全に直交」「完全に平行」「完全に対称」「完全に延在」「完全に軸方向」「完全に円柱形状」「完全に円筒形状」「完全にリング形状」「完全に円環形状」等を基準とした所定の範囲(例えば±10%の範囲)に含まれる状態も含まれる。
従って、「略」「ほぼ」「おおよそ」等の文言が付加されていない場合でも、いわゆる「略」「ほぼ」「おおよそ」等を付加して表現され得る概念が含まれ得る。反対に、「略」「ほぼ」「おおよそ」等を付加して表現された状態について、完全な状態が必ず排除されるというわけではない。
従って本開示において、「複数の照射領域の各々の照度が等しくなるように照射する」という技術事項は、複数の照射領域の各々の照度が実質的に等しくなるように照射することを含む。例えば、複数の照射領域の各々の照度が多少異なっていても、本発明者により新たに考案された積算光量均一構成を実現させることで、積算光量の均一性を向上させることが可能である。
本開示において、「Aより大きい」「Aより小さい」といった「より」を使った表現は、Aと同等である場合を含む概念と、Aと同等である場合を含なまい概念の両方を包括的に含む表現である。例えば「Aより大きい」は、Aと同等は含まない場合に限定されず、「A以上」も含む。また「Aより小さい」は、「A未満」に限定されず、「A以下」も含む。
本技術を実施する際には、上記で説明した効果が発揮されるように、「Aより大きい」及び「Aより小さい」に含まれる概念から、具体的な設定等を適宜採用すればよい。
以上説明した本技術に係る特徴部分のうち、少なくとも2つの特徴部分を組み合わせることも可能である。すなわち各実施形態で説明した種々の特徴部分は、各実施形態の区別なく、任意に組み合わされてもよい。また上記で記載した種々の効果は、あくまで例示であって限定されるものではなく、また他の効果が発揮されてもよい。
L…光(照射光)
O…光軸
P…幅方向に沿った各位置
R…照射対象領域
W…ワーク
1…光照射装置
6…照射領域
7…光源部
8…照射部
9、23、24、98…照射領域群
10…オーバーラップ領域
11…第1の照射領域
12…第2の照射領域
14b…右半分領域
14a…左半分領域
15a、15b…1組の対辺
17a…中央領域
17b…左側領域
17c…右側領域
25、36、43…光照射ユニット
29…ランプ
32…インテグレータレンズ
39…レンズセグメント
40…レンズセグメントの出射面
44…遮光板
45…光透過領域

Claims (16)

  1. 第1の方向に沿って搬送される対象物に光を照射する光照射装置であって、
    光源部と、
    前記光源部から出射される光を、前記対象物の照射対象領域に対して、複数の照射領域に分けて、前記複数の照射領域の各々の照度が等しくなるように照射する照射部と
    を具備し、
    前記複数の照射領域は、前記照射対象領域の前記第1の方向に直交する第2の方向に沿った各位置にて、前記複数の照射領域を通過する距離の合計が等しくなるように設定され、
    前記複数の照射領域のうちの任意の照射領域を第1の照射領域とすると、
    前記第1の照射領域は、前記複数の照射領域の少なくとも1つの他の照射領域との間で、前記第1の方向における異なる位置で、前記第2の方向において互いにオーバーラップするオーバーラップ領域が発生するように設定され、
    前記第1の照射領域に対して前記オーバーラップ領域が発生する前記他の照射領域を第2の照射領域とすると、
    前記第1の照射領域の前記オーバーラップ領域である第1のオーバーラップ領域は、前記第2の方向においていずれか一方の向きに進むにつれて、前記第1の方向におけるサイズが増加するように構成され、
    前記第2の照射領域の前記オーバーラップ領域である第2のオーバーラップ領域は、前記第2の方向において同じ向きに進むにつれて、前記第1の方向におけるサイズが減少するように構成される
    光照射装置。
  2. 請求項1に記載の光照射装置であって、
    前記複数の照射領域は、前記第2の方向に沿って並ぶ2以上の照射領域からなる照射領域群が、前記第1の方向に沿って多段に配置されるように設定される
    光照射装置。
  3. 請求項2に記載の光照射装置であって、
    前記複数の照射領域は、前記照射領域群が2段に配置されるように設定される
    光照射装置。
  4. 請求項1から3のうちいずれか1項に記載の光照射装置であって、
    前記複数の照射領域は、互いに等しい形状を有する
    光照射装置。
  5. 請求項4に記載の光照射装置であって、
    前記複数の照射領域の各々の形状は、2つの対角線方向が前記第1の方向及び前記第2の方向に沿うように設定されたひし形である
    光照射装置。
  6. 請求項5に記載の光照射装置であって、
    前記複数の照射領域の各々を、前記第1の方向に平行な対角線により、前記第2の方向における第1の向き側の第1の分割領域と、前記第2の方向における前記第1の向きとは反対の第2の向き側の第2の分割領域とに分割した場合、
    前記複数の照射領域の各々は、前記第1の分割領域又は前記第2の分割領域の少なくとも一方が、前記オーバーラップ領域となるように設定される
    光照射装置。
  7. 請求項4に記載の光照射装置であって、
    前記複数の照射領域の各々の形状は、前記第1の方向に沿って互いに対向し、前記第2の方向に平行となる1組の対辺を含む六角形である
    光照射装置。
  8. 請求項7に記載の光照射装置であって、
    前記複数の照射領域の各々を、前記1組の対辺の間の中央領域と、前記中央領域に対して前記第2の方向における第1の向き側に隣接する第1の分割領域と、前記中央領域に対して前記第2の方向における前記第1の向きとは反対の第2の向き側に隣接する第2の分割領域とに分割した場合、
    前記複数の照射領域の各々は、前記第1の分割領域又は前記第2の分割領域の少なくとも一方が、前記オーバーラップ領域となるように設定される
    光照射装置。
  9. 請求項6に記載の光照射装置であって、
    前記複数の照射領域は、
    前記第1の照射領域の前記第1のオーバーラップ領域が前記第1の分割領域の場合は、前記第2の照射領域の前記第2のオーバーラップ領域は前記第2の分割領域となるように設定され、
    前記第1の照射領域の前記第1のオーバーラップ領域が前記第2の分割領域の場合は、前記第2の照射領域の前記第2のオーバーラップ領域は前記第1の分割領域となるように設定される
    光照射装置。
  10. 請求項4に記載の光照射装置であって、
    前記照射部は、前記複数の照射領域に対応して配置され、前記複数の照射領域の各々の照度分布を均一化する複数のインテグレータレンズを有し、
    前記複数のインテグレータレンズの各々は、出射面の形状が前記照射領域と等しい形状となる複数のレンズを含む
    光照射装置。
  11. 請求項4に記載の光照射装置であって、
    前記照射部は、前記複数の照射領域に対応して配置され、前記複数の照射領域の各々の照度分布を均一化する複数のロッドレンズを有し、
    前記複数のロッドレンズの各々は、断面の形状が前記照射領域と等しい形状である
    光照射装置。
  12. 請求項4に記載の光照射装置であって、
    前記照射部は、前記複数の照射領域に対応して配置され、前記照射領域と等しい形状の光透過領域を有する1以上の遮光板を含む
    光照射装置。
  13. 請求項1に記載の光照射装置であって、さらに、
    前記複数の照射領域の各々に対応して配置される複数の光照射ユニットを具備し、
    前記光源部は、前記複数の光照射ユニットに搭載される複数の光源を有し、
    前記照射部は、前記複数の光照射ユニットに搭載され、前記光源から出射された光を、対応する照射領域に照射する複数の光学部品を有する
    光照射装置。
  14. 請求項13に記載の光照射装置であって、
    前記光学部品は、出射面の形状が前記照射領域と等しい形状となる複数のレンズを含むインテグレータレンズ、断面の形状が前記照射領域と等しい形状であるロッドレンズ、又は前記照射領域と等しい形状の光透過領域を有する遮光板の少なくとも1つを含む
    光照射装置。
  15. 第1の方向に沿って搬送される対象物に光を照射する光照射方法であって、
    光源部から光を出射させる工程と、
    前記光源部から出射される光を、前記対象物の照射対象領域に対して、複数の照射領域に分けて、前記複数の照射領域の各々の照度が等しくなるように照射する工程と
    を含み、
    前記複数の照射領域は、前記照射対象領域の前記第1の方向に直交する第2の方向に沿った各位置にて、前記複数の照射領域を通過する距離の合計が等しくなるように設定され、
    前記複数の照射領域のうちの任意の照射領域を第1の照射領域とすると、
    前記第1の照射領域は、前記複数の照射領域の少なくとも1つの他の照射領域との間で、前記第1の方向における異なる位置で、前記第2の方向において互いにオーバーラップするオーバーラップ領域が発生するように設定され、
    前記第1の照射領域に対して前記オーバーラップ領域が発生する前記他の照射領域を第2の照射領域とすると、
    前記第1の照射領域の前記オーバーラップ領域である第1のオーバーラップ領域は、前記第2の方向においていずれか一方の向きに進むにつれて、前記第1の方向におけるサイズが増加するように構成され、
    前記第2の照射領域の前記オーバーラップ領域である第2のオーバーラップ領域は、前記第2の方向において同じ向きに進むにつれて、前記第1の方向におけるサイズが減少するように構成される
    光照射方法。
  16. 請求項1に記載の光照射装置を用いて部品に光を照射する工程を含む
    部品の製造方法。
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