JP2024007110A - 通信装置、制御方法、及びプログラム - Google Patents

通信装置、制御方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】TDD方式において、無線フレームの先頭シンボルに信号が存在しないケースでもDL/ULの切り替えタイミングを検出することができる。【解決手段】実施形態の通信装置は、信号受信部と、時間波形演算部と、FFT部と、周波数波形演算部と、切替タイミング推定部とを備える。信号受信部は、OFDM信号を受信してベースバンドの時間軸波形信号へ変換する。時間波形演算部は、信号受信部の出力である時間軸波形信号の一部を抽出し、抽出した信号と既知の信号との相関値を算出する。FFT部は、信号受信部の出力である時間軸波形信号に対してFFTを実行する。周波数波形演算部は、FFT部の出力である周波数軸波形信号の一部を抽出し、抽出した信号と既知の信号との類似度合いを算出する。切替タイミング推定部は、周波数波形演算部の算出結果に基づいて、自装置における上り通信と下り通信の切り替えタイミングを推定する。【選択図】図7

Description

本発明の実施形態は通信装置、制御方法、及びプログラムに関する。
無線通信システムの一形態として分散アンテナシステム(DAS:Distributed Antenna Systems)が知られている。分散アンテナシステムでは、基地局から端末へ送信する下り通信(DL:Down Link)と、端末から基地局へ送信する上り通信(UL:Up Link)とを所定の期間ごとに切り替わる時分割多重方式(TDD:Time Division Duplex)により通信を実行する。このような、分散アンテナシステムは、無線信号のDL期間とUL期間を検知して、適切に切り替える必要がある。
従来、通信装置は、基地局からのDLの無線信号の有無を電力検波によって判定し、その判定結果に応じてDL/ULの切り替えを行なっていた。また、複数の携帯事業者を1つのDASで共用する通信装置は、複数の事業者のDL/ULの切り替えタイミングがずれると互いに干渉するため、DLの無線フレームの先頭シンボルを検知して、DL/ULの切り替えタイミングの事業者間でのずれを検出していた。
特開2020-053769号公報 特開2020-504568号公報
しかしながら、5G(5th Generation)などの無線信号では、無線フレームの先頭シンボルに電力(信号)が存在しないケースがある。そのため、通信装置は、従来の電力検波方式や先頭シンボルを検知する方式ではDL/ULの切り替えタイミングを精度よく検出することが困難である。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、DL通信とUL通信とを所定の期間ごとに切り替わるTDD方式において、無線フレームの先頭シンボルに電力(信号)が存在しないケースでもDL/ULの切り替えタイミングを検出することができる通信装置、制御方法、及びプログラムを提供することを課題とする。
実施形態の通信装置は、基地局に接続された親局装置と、前記基地局と通信する端末装置と前記親局装置との間で信号を中継する1つ以上の子局装置と、を備える分散アンテナシステムにおいて、前記親局装置又は前記子局装置として機能し、時分割多重方式で送信されたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を受信する通信装置であって、信号受信部と、時間波形演算部と、FFT部と、周波数波形演算部と、切替タイミング推定部とを備える。信号受信部は、前記OFDM信号を受信してベースバンドの時間軸波形信号へ変換する。時間波形演算部は、前記信号受信部の出力である前記時間軸波形信号の一部を抽出し、抽出した信号と既知の信号との相関値を算出する。FFT部は、前記信号受信部の出力である前記時間軸波形信号に対してFFT(Fast Fourier Transform)を実行する。周波数波形演算部は、前記FFT部の出力である周波数軸波形信号の一部を抽出し、抽出した信号と既知の信号との類似度合いを算出する。切替タイミング推定部は、前記周波数波形演算部の算出結果に基づいて、自装置における上り通信と下り通信の切り替えタイミングを推定する。
図1は、第1の実施形態の分散アンテナシステムの概略の一例を示す図である。 図2は、無線フレームのデータ構成の一例を示す図である。 図3は、無線フレームにおけるSSBの配置パタンの一例を示す図である。 図4は、TDD方式のDL/UL構成とSSB配置の一例を示す図である。 図5は、第1の実施形態における親局装置の機能構成の一例を示す図である。 図6は、第1の実施形態における制御部の機能構成の一例を示す図である。 図7は、第1の実施形態の切替タイミング生成部の機能構成の一例を示す図である。 図8は、第1の実施形態に係るPSS検出部の機能構成の一例を示す図である。 図9は、第1の実施形態に係るSSS検出部の機能構成の一例を示す図である。 図10は、第1の実施形態に係るDMRS検出部の機能構成の一例を示す図である。 図11は、位相回転がない場合のコンスタレーションの一例を示す図である。 図12は、位相回転がない場合のI軸信号の一例を示す図である。 図13は、位相回転がない場合のデータ判定結果の一例を示す図である。 図14は、第1の実施形態におけるTDD検出処理の一例を示すフローチャートである。 図15は、第1の実施形態に係る時間波形処理の一例を示すフローチャートである。 図16は、第1の実施形態に係るFFT処理の一例を示すフローチャートである。 図17は、第1の実施形態に係る周波数波形処理の一例を示すフローチャートである。 図18は、第1の実施形態に係るSSS検出処理の一例を示すフローチャートである。 図19は、第1の実施形態に係るDMRS検出処理の一例を示すフローチャートである。 図20は、第1の実施形態に係る切替タイミング推定処理の一例を示すフローチャートである。 図21は、CPEがある場合のコンスタレーションの一例を示す図である。 図22は、CPEがある場合のI軸信号の一例を示す図である。 図23は、CPEがある場合のデータ判定結果の一例を示す図である。 図24は、変形例1に係るSSS検出部の機能構成の一例を示す図である。 図25は、変形例1に係るDMRS検出部の機能構成の一例を示す図である。 図26は、位相回転がある場合のコンスタレーションの一例を示す図である。 図27は、位相回転がある場合のI軸信号の一例を示す図である。 図28は、位相回転がある場合のデータ判定結果の一例を示す図である。 図29は、第2の実施形態の切替タイミング生成部の機能構成の一例を示す図である。 図30は、第2の実施形態に係るSSS検出部の機能構成の一例を示す図である。 図31は、第2の実施形態に係るDMRS検出部の機能構成の一例を示す図である。 図32は、位相回転が無い場合の差動判定結果の一例を示す図である。 図33は、CPEがある場合の差動判定結果の一例を示す図である。 図34は、位相回転が有る場合の差動判定結果の一例を示す図である。
以下に添付図面を参照して、通信装置、制御方法、及びプログラムを詳細に説明する。なお、以下の各実施形態および変形例における説明において、同一の符号が付されている部分は実質的に同一の機能を有しており、重複部分については適宜説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の分散アンテナシステム1の概略の一例を示す図である。分散アンテナシステム1は、親局装置10(MU)、中継装置20(HU)、子局装置30(RU)、及びこれらを接続する伝送路40を備える。更に詳しくは、分散アンテナシステム1は、基地局50に接続された親局装置10と、基地局50と通信する端末装置60と親局装置10との間で信号を中継する1つ以上の子局装置30と、を備える。
親局装置10は、分散アンテナシステム1の内部で複数の子局装置30に接続される。図1に示すように、親局装置10には、中継装置20を経由して複数の子局装置30が接続されてもよいし、直接的に複数の子局装置30が接続されてもよい。また、図1に示すように親局装置10は、中継装置20が縦続接続されてもよい。
親局装置10は、基地局50と同軸ケーブルで接続され、基地局50との間で無線信号を送受信する。ここで、無線信号とは、端末装置60に送信される無線通信帯域の信号である。親局装置10は、基地局50から受信した無線信号を中継装置20又は子局装置30に中継する。また、親局装置10は、中継装置20又は子局装置30から受信した無線信号を基地局50に中継する。
子局装置30は、端末装置60と無線通信するためのアンテナ70と有線ケーブルで接続され、このアンテナ70を介して端末装置60との間で無線信号を送受信する。子局装置30は、端末装置60から受信した無線信号を親局装置10又は中継装置20に中継する。また、子局装置30は、親局装置10又は中継装置20から受信した無線信号を端末装置60に中継する。
このような構成を持つ分散アンテナシステム1によれば、電波が直接的に届かない無線端末と基地局50とを接続することが可能となり、基地局50がカバーする移動体通信網の通信可能範囲を拡大することができる。例えば、分散アンテナシステム1は、5G等の移動体通信網に適用可能である。
一方で、従来の移動体通信では上り通信と下り通信とが所定の期間ごとに切り替わりながら行われるTDD(Time Division Duplex:時分割多重)方式がある。そのため、分散アンテナシステム1を移動体通信網に適用する場合、分散アンテナシステム1は、この切り替わりを検知してDL処理とUL処理とを適切に切り替える必要がある。このため、通信品質を低下させることなく移動体通信網の通信可能範囲を拡大するためには、上り通信と下り通信との切り替わりを正確に検知する必要がある。
従来の4Gなどの無線信号では、基地局50からのDL信号の有無を電力検波によって判定し、その判定結果に応じてDL/ULの切り替えを行っていた。また、複数の携帯事業者を1つのDASで共用する通信装置は、複数の事業者のDL/ULの切り替えタイミングがずれると互いに干渉するため、DLの無線フレームの先頭シンボルを検知して、DL/ULの切り替えタイミングの事業者間でのずれを検出していた。
しかしながら、5Gなどの無線信号では、無線フレームの先頭シンボルに電力(信号)が存在しないケースがある。そのため、親局装置10は、従来の電力検波方式や先頭シンボルを検知する方式ではDL/ULの切り替えタイミングを精度よく検出することが困難である。
基地局50に接続された親局装置10と、基地局50と通信する端末装置60と親局装置10との間で信号を中継する1つ以上の子局装置30とを備える分散アンテナシステム1において、親局装置10は、親局装置10又は子局装置30として機能し、時分割多重方式で送信された直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を受信する通信装置である。また、親局装置10は、DL通信とUL通信とが所定の期間ごとに切り替わるTDD方式による分散アンテナシステム1において、同期信号ブロック(SSB:SS/PBCH Block)を含む無線フレームを受信する。SSBは、主同期信号(PSS:Primary Synchronization Signal)、副同期信号(SSS:Secondary Synchronization Signal)、及び物理報知チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)を有する。そして、親局装置10は、受信した無線フレームからSSBを検出し、復号することで、受信したSSBが無線フレーム内のどの位置に配置されていたかを把握する。
そして、親局装置10は、無線フレーム内におけるSSBの位置と、TDD方式のDL/ULパタンとに基づいて、DL/ULの切り替えタイミングを推定する。これにより、親局装置10は、5Gの無線信号などの無線フレームの先頭シンボルに電力(信号)が存在しない場合でもDL/ULの切り替えタイミングを推定することができる。
図2は、無線フレームのデータ構成の一例を示す図である。図2は、5Gの無線フレームの一例を示している。1フレームは、10msで送信される。また、1フレームには、1msで送信されるサブフレームを10個で構成される。ここで、5Gでは、複数のサブキャリア周波数間隔に対応しており、この違いによって1シンボルの長さにも違いがある。このため、無線フレームにスロットの概念が取り入れられ、1サブフレーム当たりのシンボル数が複数のスロットに分割され、サブキャリア周波数間隔の違いによる1シンボル長の違いを、1サブフレーム当たりのスロット数で吸収する仕組みになっている。1スロットは、サブキャリア周波数間隔にかかわらず、14シンボル有する。図2は、サブキャリア周波数間隔が30kHzの場合を示しており、1サブフレームが2スロットになり、28シンボルで構成される。図2に示すように、SSBは、無線フレームの特定の位置に配置される。
図3は、無線フレームにおけるSSBの配置パタンの一例を示す図である。SSBは、4シンボルで構成される。また、SSBは、PSSとSSSとの二つの同期信号と、PBCH信号とを有する。PBCH信号は、PBCH信号を復号するための参照信号であるDMRS(DeModulation of Reference Signal)for PBCH信号を有する。無線フレーム内でのSSBの位置のそれぞれには、SSBインデックス番号が割り振られる。例えば、日本の運用では図2に示すように0から7の値が割り振られる。どの位置にSSBが配置されるのかは事業者次第であるため、SSBを検出した後に、それがどの位置に配置されたものかを特定する必要がある。
図4は、TDD方式のDL/UL構成とSSB配置の一例を示す図である。図4に示すSSBは、サブキャリア周波数間隔が30kHz、SSB周期が20ms、送信周期が5msの場合を示している。送信周期内には、10スロットが含まれ、最初の6スロットにDLが割り当てられ、最後の3スロットにULを割り当て、DLスロットとULスロットの間にはバッファスロットが割り当てられている。このように送信周期内で連続するDLスロットの数と、連続するULスロットの数は事前に設定される。また、バッファスロットも、連続するDLシンボル、連続するULシンボル、及びその間のガードとして機能するブランクシンボルが割り当てられる。なお、図4に示すSSBは、DLシンボルとUPシンボルにそれぞれ3シンボル、ガードとして8シンボルが割り当てられた構成を示している。
以上から、親局装置10は、無線フレームの特定の位置に配置されるSSBのインデックス番号が検出できれば、そのSSBが送信周期内のどの位置に配置されたものであるのかを推定することができる。さらに、親局装置10は、TDD方式のDL/UL構成情報が既知であれば、SSBの配置位置からの相対関係で、送信周期内のDL/ULの切り替えタイミングを推定することができる。
なお、以下では、基地局50から端末装置60に向かう通信の方向を下り方向(ダウンリンク)とし、その逆方向を上り方向(アップリンク)とする。また、これに対応して、下り方向に伝送される信号を「DL信号」といい、上り方向に伝送される信号を「UL信号」という。
さらに、フレームの態様で伝送される下り信号を「下りフレーム」といい、フレームの態様で伝送される上り信号を「上りフレーム」という。また、ある装置に関して上り方向側を「上位」といい、下り方向側を「下位」という場合がある。また、これに対応して、ある装置の上位側に接続されている装置を「上位装置」といい、下位側に接続されている装置を「下位装置」という場合がある。
例えば、親局装置10は、中継装置20及び子局装置30の上位装置であり、中継装置20は、子局装置30の上位装置である。一方、これとは逆に、中継装置20及び子局装置30は、親局装置10の下位装置であり、子局装置30は親局装置10及び中継装置20の下位装置である。
図5は、第1の実施形態における親局装置10の機能構成の一例を示す図である。親局装置10は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリや補助記憶装置などを備え、プログラムを実行する。親局装置10は、プログラムの実行によって上位側入出力部11、下位側入出力部12、ダウンリンク処理部13、アップリンク処理部14及び制御部15を備える。なお、親局装置10の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
上位側入出力部11は、親局装置10の上位装置との間で無線信号を入出力する通信インタフェースである。具体的には、上位側入出力部11は、基地局50との間で同軸ケーブルを介して無線信号を入出力する通信インタフェースである。上位側入出力部11は、基地局50から受信したDL信号をダウンリンク処理部13に出力し、アップリンク処理部14から入力したUL信号を基地局50に出力する。
下位側入出力部12は、親局装置10の下位装置との間で無線信号を入出力する通信インタフェースである。具体的には、下位側入出力部12は、子局装置30との間で無線信号を入出力する通信インタフェースである。下位側入出力部12は、子局装置30から受信したUL信号をアップリンク処理部14に出力し、ダウンリンク処理部13から入力したDL信号を子局装置30に出力する。
ダウンリンク処理部13は、親局装置10が上位装置から受信したDL信号を下位装置に出力する処理(以下「DL処理」という。)を実行する。具体的には、親局装置10のDL処理には、基地局50から受信されたDL信号に対するAD(Analog to Digital)変換処理や、デジタル信号をフレームに対応づけるマッピング処理などが含まれる。ダウンリンク処理部13は、DL処理においてDL信号が対応づけられた下りフレームを下位側入出力部12に出力する。
アップリンク処理部14は、親局装置10が下位装置から受信したUL信号を上位装置に出力する処理(以下「UL処理」という。)を実行する。具体的には、親局装置10のUL処理には、中継装置20又は子局装置30から受信された上りフレームからUL信号を取得するデマッピング処理や、デマッピング処理によって取得されたUL信号に対するDA(Digital to Analog)変換処理などが含まれる。アップリンク処理部14は、UL処理においてアナログ信号に変換されたUL信号を上位側入出力部11に出力する。
制御部15は、親局装置10における上り通信と下り通信とを切り替える機能を有する。具体的には、制御部15は、上り通信と下り通信との切り替わりを検知する機能を有し、上り通信と下り通信との切り替わりを検知したタイミングで、DL処理とUL処理と(伝送動作)を切り替える。
図6は、第1の実施形態における制御部15の機能構成の一例を示す図である。制御部15は、切替タイミング生成部153、及び切替部154を備える。
切替タイミング生成部153は、UL期間又はDL期間を推定し、UL処理とDL処理との切り替えタイミングを通知する。具体的には、切替タイミング生成部153は、推定されたUL期間又はDL期間の開始タイミングを通知する。開始タイミングは、UL期間又はDL期間の開始時刻として通知されてもよいし、現在時刻からの経過時間として通知されてもよい。また、開始タイミングの通知は、開始タイミングの到来を通知するものであってもよい。
切替部154は、切替タイミング生成部153から通知された切り替えタイミングにおいて、UL処理とDL処理との切り替えを行う。
図7は、第1の実施形態の切替タイミング生成部153の機能構成の一例を示す図である。切替タイミング生成部153は、信号受信部1001、時間波形演算部1002、FFT(フーリエ変換:Fast Fourier Transform)部1014、及び周波数波形演算部1003を備える。
信号受信部1001は、ADC部1010と、キャリア周波数変換部1011と、サンプリングレート変換部1012を備える。信号受信部1001は、OFDM信号を受信してベースバンドの時間軸波形信号へ変換する。更に詳しくは、信号受信部1001は、SSBを含む無線フレームを受信する。すなわち、信号受信部1001は、PSSと、SSSと、DMRSを含むPBCHとを有するSSBを受信する。
ADC部1010は、入力されたアナログ信号をデジタル信号へ変換し、キャリア周波数変換部1011へ出力する。キャリア周波数変換部1011は、入力されたデジタル信号を周波数ダウン変換してベースバンド信号へ変換し、サンプリングレート変換部1012へ出力する。サンプリングレート変換部1012は、入力されたベースバンド信号のサンプリングレートを変換することによりベースバンドの時間軸波形信号であるベースバンド時間軸波形信号を生成する。そして、サンプリングレート変換部1012は、ベースバンド時間軸波形信号を、PSS検出部1013とFFT部1014に出力する。
時間波形演算部1002は、PSS検出部1013を備える。時間波形演算部1002は、信号受信部1001の出力であるベースバンドの時間軸波形信号の一部を抽出し、抽出した信号と既知の信号との相関値を算出する。
PSS検出部1013は、時間軸波形信号に含まれるPSS信号を検出する。更に詳しくは、PSS検出部1013は、サンプリングレート変換後のベースバンド信号からSSBの先頭に配置されたPSS信号を検出し、検出したタイミングをSSBタイミングとしてFFT部1014に出力する。また、PSS検出部1013は、検出したPSS信号が複数あるPSS符号系列のどれに該当するか否かを判別し、物理レイヤのセル識別子であるNID2としてSSS検出部1016に出力する。
FFT部1014は、信号受信部1001の出力である時間軸波形信号に対してFFTを実行する。更に詳しくは、FFT部1014は、入力されたSSBタイミングに基づいて、サンプリングレート変換後のベースバンドの時間軸波形信号からSSBを切り出してフーリエ変換を実行する。そして、FFT部1014は、フーリエ変換により取得したSSBの周波数軸波形信号を波形等化部1015に出力する。
周波数波形演算部1003は、波形等化部1015と、SSS検出部1016と、DMRS検出部1017を備える。周波数波形演算部1003は、FFT部1014の出力である周波数軸波形信号の一部を抽出し、抽出した信号と既知の信号との類似度合いを算出する。
波形等化部1015は、周波数軸波形信号に対してIQ複素平面上での振幅と位相の歪みとの少なくとも一方を補正する。更に詳しくは、波形等化部1015は、入力されたSSBの周波数軸波形信号に対して、IQ複素平面上での振幅と位相の歪みとの少なくとも一方を補正し、補正後のSSBシンボルをSSS検出部1016とDMRS検出部1017に出力する。
SSS検出部1016は、周波数軸波形信号に含まれるSSS信号を検出する。更に詳しくは、SSS検出部1016は、波形等化部1015により波形等化されたSSBの周波数軸波形信号からSSS信号を検出する。また、SSS検出部1016は、検出したSSS信号が複数あるSSSシーケンスのどれに該当するか否かを判別する。そして、SSS検出部1016は、判別した物理レイヤのセル識別子のグループを示すNID1としてDMRS検出部1017に出力する。
DMRS検出部1017は、周波数軸波形信号に含まれるDMRS信号を検出する。更に詳しくは、DMRS検出部1017は、波形等化されたSSBの周波数軸波形信号からDMRS信号を検出する。DMRS検出部1017は、検出したDMRS信号が複数あるDMRSシーケンスのどれに該当するか否かを判別する。そして、DMRS検出部1017は、DMRSシーケンスに対応するibar_SSBを切替タイミング推定部1018に出力する。
切替タイミング推定部1018は、周波数波形演算部1003の算出結果に基づいて、自装置における上り通信と下り通信の切り替えタイミングを推定する。更に詳しくは、切替タイミング推定部1018は、入力されたibar_SSBからSSBが送信周期内のどの位置に配置されたものであるのか推定する。切替タイミング推定部1018は、推定対象のSSBの配置位置と、既知のTDD方式におけるDL/UL構成情報とから送信周期内のDL/ULの切り替えタイミングを推定する。
図8は、第1の実施形態に係るPSS検出部1013の機能構成の一例を示す図である。PSS検出部1013は、時間信号抽出部1131、PSS生成部1132、相関演算部1133、及びNID2検出部1134を備える。
時間信号抽出部1131は、時間軸波形信号の一部を抽出する。更に詳しくは、時間信号抽出部1131は、入力されたベースバンド時間軸波形信号からOFDMシンボル期間の長さのデータを抽出し、相関演算部1133へ出力する。すなわち、時間信号抽出部1131は、ベースバンドの時間軸波形信号の一部を相関演算部1133へ出力する。
PSS生成部1132は、PSS信号の複数のPSS符号系列と、当該PSS符号系列を識別する符号系列番号を出力する。更に詳しくは、PSS生成部1132は、複数のPSS符号系列をPSSシーケンスとして相関演算部1133へ出力する。また、PSS生成部1132は、PSS符号系列を識別する符号系列番号であるPSSインデックスをNID2検出部1134に出力する。
相関演算部1133は、時間信号抽出部1131の出力である時間軸波形信号と、PSS生成部1132からのPSS符号系列であるPSSシーケンスとの相関演算を実施し、相関値を出力する。相関演算部1133は、第1の相関演算部の一例である。すなわち、相関演算部1133は、時間信号抽出部1131から入力されたベースバンド時間軸波形信号とPSSシーケンスとの相関演算を実施し、演算結果である相関値をNID2検出部1134に出力する。
NID2検出部1134は、所定の時間範囲の中で、相関演算部1133により算出された相関値が最も高くなるタイミングをSSBタイミングとして出力し、相関値が最も高くなるPSS符号系列に対応するPSS符号系列番号であるPSSシーケンスを、物理レイヤのセル識別子であるNID2として出力する。更に詳しくは、NID2検出部1134は、所定の時間範囲の中で、入力の相関値が最も高くなるタイミングをSSBタイミングとして出力する。また、NID2検出部1134は、相関値が最も高くなるPSSシーケンスに対応するPSSインデックスを物理レイヤのセル識別子であるNID2として出力する。
図9は、第1の実施形態に係るSSS検出部1016の機能構成の一例を示す図である。SSS検出部1016は、SSS抽出部1161、SSS生成部1162、データ判定部1163、比較演算部1164、及びNID1検出部1165を備える。
SSS抽出部1161は、周波数軸波形信号からSSS信号が配置された周波数成分を抽出する。更に詳しくは、SSS抽出部1161は、入力された波形等化補正後の周波数軸波形信号であるSSBシンボルからSSS信号が配置された周波数成分を抽出し、抽出した周波数成分をデータ判定部1163へ出力する。すなわち、SSS抽出部1161は、SSS信号の周波数成分を出力する。
SSS生成部1162は、PSS検出部1013の出力である物理レイヤのセル識別子であるNID2に対応する複数のSSSシーケンスと、SSSシーケンスを識別するSSSインデックスとを出力する。更に詳しくは、SSS生成部1162は、入力されたNID2に基づいて複数のSSS符号系列を生成し、SSSシーケンスとして比較演算部1164に出力する。また、SSS生成部1162は、SSSシーケンスを識別するSSSインデックスをNID1検出部1165に出力する。
データ判定部1163は、SSS抽出部1161の出力であるSSS信号のIQ複素座標位置に対応した復調データを判定し、SSS信号全体で判定された一連のデータをSSSシーケンスとして比較演算部1164に出力する。データ判定部1163は、第1のデータ判定部の一例である。
比較演算部1164は、データ判定部1163からのSSSシーケンスと、SSS生成部1162からのSSSシーケンスとを比較し、値が一致した一致数を比較結果としてNID1検出部1165に出力する。比較演算部1164は、第1の比較演算部の一例である。なお、比較演算部1164は、データ判定部1163からのSSSシーケンスと、SSS生成部1162からのSSSシーケンスとが類似している度合いを示す類似度合いをNID1検出部1165に出力してもよい。
NID1検出部1165は、比較演算部1164の出力である比較結果の中から一致数が最も高いものを判定する。そして、NID1検出部1165は、一致数が最も高くなるSSSシーケンスに対応するSSSインデックスを物理レイヤのセル識別子のグループを示すNID1として出力する。NID1検出部1165は、第1のNID1検出部の一例である。
図10は、第1の実施形態に係るDMRS検出部1017の機能構成の一例を示す図である。DMRS検出部1017は、DMRS抽出部1171、DMRS生成部1172、データ判定部1173、比較演算部1174、及びibar_SSB検出部1175を備える。
DMRS抽出部1171は、周波数軸波形信号からDMRS信号が配置された周波数成分を抽出する。更に詳しくは、DMRS抽出部1171は、入力された波形等化補正後の周波数軸波形信号であるSSBシンボルからDMRS信号が配置された周波数成分を抽出し、抽出した周波数成分をデータ判定部1173へ出力する。すなわち、DMRS抽出部1171は、DMRS信号の周波数成分を出力する。
DMRS生成部1172は、SSS検出部1016の出力である物理レイヤのセル識別子のグループを示すNID1に対応する複数のDMRSシーケンスと、DMRSシーケンスを識別するibar_SSBインデックスとを出力する。更に詳しくは、DMRS生成部1172は、入力されたNID1に基づいて複数の符号系列を生成し、DMRSシーケンスとして比較演算部1174に出力する。また、DMRS生成部1172は、DMRSシーケンスを識別するDMRSインデックスをibar_SSB検出部1175に出力する。
データ判定部1173は、DMRS抽出部1171の出力であるDMRS信号のIQ複素座標位置に対応した復調データを判定し、DMRS信号全体で判定された一連のデータをDMRSシーケンスとして比較演算部1174に出力する。データ判定部1173は、第2のデータ判定部の一例である。
比較演算部1174は、データ判定部1173からのDMRSシーケンスと、DMRS生成部1172からのDMRSシーケンスを比較し、値が一致した一致数を比較結果としてibar_SSB検出部1175に出力する。比較演算部1174は、第3の比較演算部の一例である。
ibar_SSB検出部1175は、比較演算部1174の出力である比較結果の中から一致数が最も高いものを判定する。そして、ibar_SSB検出部1175は、一致数が最も高くなるDMRSシーケンスに対応するibar_SSBインデックスをibar_SSBとして出力する。ibar_SSB検出部1175は、第1のibar_SSB検出部の一例である。
上記構成において、二位相偏移変調(BPSK:Binary Phase Shift Keying)されたSSBシンボルを例に、切替タイミング生成部153によるSSBシンボルの復調について説明する。図11は、位相回転がない場合のコンスタレーションの一例を示す図である。図12は、位相回転がない場合のI軸信号の一例を示す図である。図13は、位相回転がない場合のデータ判定結果の一例を示す図である。
図9に示すSSS検出部1016のデータ判定部1163に、図11、及び図12に示す信号が入力される場合について説明する。データ判定方法として、例えば、I軸信号が正値の場合に“1”と判定し、負値の場合に“0”と判定する。この場合、データ判定部1163は、図13に示す判定結果を出力する。図13に示す判定結果は、BPSK信号の復調結果として妥当である。
よって、比較演算部1164では、データ判定部1163からのSSSシーケンスとSSS生成部1162からのSSSシーケンスが同一の場合に一致数が最も高くなる比較結果を出力する。そして、NID1検出部1165は、その時のSSSシーケンスに対応するSSSインデックスをNID1として出力する。
DMRS検出部1017は、NID1を使用して、ibar_SSBを検出する。そして、切替タイミング推定部1018は、DMRS検出部1017により検出されたibar_SSBによりDL/ULの切り替えタイミングが推定する。
なお、上述はSSBシンボルがBPSKであるSSS検出部1016での処理について説明したが、SSBシンボルが四位相偏移変調(QPSK:Quadrature Phase Shift Keying)されているDMRS検出部1017での処理についても、変調方式をBPSKからQPSKに拡張するだけで、一般性を失うことなくBPSKの場合と同義な説明が可能なので、ここではDMRS検出部1017での詳細な説明を割愛する。
次に、第1の実施形態に係る親局装置10が実行する各種処理について説明する。
図14は、第1の実施形態におけるTDD検出処理の一例を示すフローチャートである。
ここで、分散アンテナシステム1は、DL信号またはUL信号のいずれかのアナログ無線信号を受信中であるものとする。また、分散アンテナシステム1は、TDD検出処理期間の有効/無効を示す識別情報や、TDDのDL/UL構成情報を参照可能であるとする。
信号受信部1001は、入力されたアナログ信号からAD変換、周波数ダウン変換、サンプリングレート変換を行ない、ベースバンドの時間軸波形信号を取得する(ステップS1)。
続いて、時間波形演算部1002は、ベースバンド信号からSSBの先頭に配置されたPSS信号を検出し、検出されたタイミングをSSBタイミングとしてFFT部1014に通知する(ステップS2)。
続いて、FFT部1014は、通知されたSSBタイミングに基づいて、ベースバンド信号からSSBを切り出してフーリエ変換を実施し、FFT処理の完了を周波数波形演算部1003に通知する(ステップS3)。
続いて、周波数波形演算部1003は、SSBが送信周期内のどの位置に配置されたか否かを示すSSBのインデックス番号を検出する(ステップS4)。
信号受信部1001、時間波形演算部1002、FFT部1014、及び、周波数波形演算部1003は、TDD検出処理が有効な期間内は上記ステップS1からS4を繰り返し実行する(ステップS5)。
TDD検出処理期間が終了すると、切替タイミング推定部1018は、SSBが送信周期内のどの位置に配置されたものであるのか推定し、このSSBの配置位置と、既知のTDDのDL/UL構成情報から送信周期内のDL/ULの切り替えタイミングを推定する(ステップS6)。
図15は、第1の実施形態に係る時間波形処理の一例を示すフローチャートである。すなわち、図15に示すフローチャートは、ステップS2の時間波形処理である。
時間信号抽出部1131は、TDD検出処理期間が有効であるか否かを判定する(ステップS11)。TDD検出処理期間が無効の場合に(ステップS11;No)、時間信号抽出部1131は、時間波形処理を終了する。一方、TDD検出処理期間が有効な場合に(ステップS11;Yes)、時間波形演算部1002は、後続の処理を実行する。
続いて、相関演算部1133は、ベースバンドの時間軸波形信号と、複数のPSS符号系列との間で相関演算を実行することで相関値を算出する(ステップS12)。
続いて、NID2検出部1134は、複数の相関演算の中で有意な相関値が存在するか判定する(ステップS13)。ここで有意とする相関値は、既定の閾値を越えるものや、時間波形処理を開始してからこれまでの間に最大となるものなどが考えられる。有意な相関値が存在しない場合に(ステップS13;No)、NID2検出部1134は、ステップS11に戻る。一方、有意な相関値が存在する場合に(ステップS13;Yes)、NID2検出部1134は、後続の処理を実行する。
NID2検出部1134は、有意な相関値に対応するPSS符号系列番号であるPSSシーケンスを、NID2として記憶する(ステップS14)。
NID2検出部1134は、有意な相関値が算出されたシステム時刻をPSS相関検出時刻として記憶する(ステップS15)。
NID2検出部1134は、有意な相関値が算出されたシステム時刻をSSBタイミングとしてステップS3に示すFFT処理に通知する(ステップS16)。
図16は、第1の実施形態に係るFFT処理の一例を示すフローチャートである。すなわち、図16に示すフローチャートは、ステップS3のFFT処理である。
FFT部1014は、SSBタイミングが通知されたか否かを判定する(ステップS21)。通知がない場合に(ステップS21;No)、FFT部1014は、FFT処理を終了する。一方、通知が有る場合に(ステップS21;Yes)、FFT部1014は、後続の処理を実行する。
FFT部1014は、通知されたSSBタイミングに基づいて、サンプリングレート変換後のベースバンド信号からSSBを切り出す(ステップS22)。
FFT部1014は、切り出したSSBの時間軸波形信号を周波数軸波形信号にフーリエ変換を実行する(ステップS23)。
FFT部1014は、FFT処理の完了を、ステップS4に示す周波数波形処理に通知する(ステップS24)。
図17は、第1の実施形態に係る周波数波形処理の一例を示すフローチャートである。すなわち、図17に示すフローチャートは、ステップS4の周波数波形処理である。
周波数波形演算部1003は、FFT処理完了が通知されたか否かを判定する(ステップS31)。通知が無い場合に(ステップS31;No)、周波数波形演算部1003は、周波数波形処理を終了する。一方、通知が有る場合に、(ステップS31;Yes)、周波数波形演算部1003は、後続の処理を実行する。
続いて、SSS検出部1016は、SSS検出処理を実行する(ステップS32)。
続いて、周波数波形演算部1003は、有意なSSSが検出されたか否かを判定する(ステップS33)。ここで有意とする判定は、SSS検出処理の中で算出されたSSSシーケンスとの類似性が、既定の閾値を越え、かつ、最大となるものなどである。有意なSSSが存在しない場合に(ステップS33;No)、周波数波形演算部1003は、周波数波形処理を終了する。一方、存在する場合に(ステップS33;Yes)、周波数波形演算部1003は、後続の処理を実行する。
続いて、DMRS検出部1017は、DMRS検出処理を実行する(ステップS34)。
続いて、周波数波形演算部1003は、有意なDMRSが検出されたか否かを判定する(ステップS35)。ここで有意とする判定は、DMRS検出処理の中で算出されたDMRSシーケンスとの類似性が、既定の閾値を越え、かつ、最大となるものなどである。有意なDMRSが存在しない場合に(ステップS35;No)、周波数波形演算部1003は、周波数波形処理を終了する。一方、存在する場合に(ステップS35;Yes)、周波数波形演算部1003は、後続の処理を実行する。
続いて、周波数波形演算部1003は、周波数波形処理の完了を、ステップS6に示す切替タイミング推定処理に通知する(ステップS36)。
図18は、第1の実施形態に係るSSS検出処理の一例を示すフローチャートである。すなわち、図18に示すフローチャートは、ステップS32のSSS検出処理である。
SSS抽出部1161は、周波数軸波形信号からSSS信号が配置された周波数成分を抽出する(ステップS41)。
続いて、SSS生成部1162は、ステップS14で記憶したNID2を読み出す(ステップS42)。
続いて、SSS生成部1162は、NID2に基づいて複数のSSSシーケンスと、SSSシーケンスを識別するSSSインデックスを生成する(ステップS43)。
続いて、比較演算部1164は、抽出したSSS信号に最も類似性が高いSSSシーケンスを検出する(ステップS44)。
続いて、NID1検出部1165は、最も類似性が高いSSSシーケンスに対応するSSSインデックスをNID1として記憶する(ステップS45)。
図19は、第1の実施形態に係るDMRS検出処理の一例を示すフローチャートである。すなわち、図19に示すフローチャートは、ステップS34のDMRS検出処理である。
DMRS抽出部1171は、周波数軸波形信号からDMRS信号が配置された周波数成分を抽出する(ステップS51)。
続いて、DMRS生成部1172は、ステップS45で記憶したNID1を読み出す(ステップS52)。
続いて、DMRS生成部1172は、NID1に基づいて複数のDMRSシーケンスと、DMRSシーケンスを識別するibar_SSBインデックスを生成する(ステップS53)。
続いて、比較演算部1174は、抽出したDMRS信号に最も類似性が高いDMRSシーケンスを検出する(ステップS54)。
続いて、ibar_SSB検出部1175は、最も類似性が高いDMRSシーケンスに対応するibar_SSBインデックスをibar_SSBとして記憶する(ステップS55)。
図20は、第1の実施形態に係る切替タイミング推定処理の一例を示すフローチャートである。すなわち、図20に示すフローチャートは、ステップS6の切替タイミング推定処理である。
切替タイミング推定部1018は、周波数波形処理の完了が通知されたか否かを判定する(ステップS61)。通知が無い場合に(ステップS61;No)、切替タイミング推定部1018は、切替タイミング推定処理を終了する。一方、通知が有る場合に(ステップS61;Yes)、切替タイミング推定部1018は、後続の処理を実行する。
続いて、切替タイミング推定部1018は、ステップS15で記憶したPSS相関検出時刻を読み出す(ステップS62)。
続いて、切替タイミング推定部1018は、ステップS55で記憶したibar_SSBを読み出す(ステップS63)。
続いて、切替タイミング推定部1018は、既知のSSB配置パタンと、ステップS63で読み出したibar_SSBとから、今回検出したSSBが配置されていたフレームの位置を推定する(ステップS64)。
続いて、切替タイミング推定部1018は、既知のTDDのDL/UL構成情報と、ステップS62で読み出したPSS相関検出時刻と、ステップS64で推定したSSBのフレームの位置とから、次にTDDの切替が発生するタイミングを推定する(ステップS65)。
以上のように、第1の実施形態に係る切替タイミング生成部153は、OFDM信号を受信してベースバンドの時間軸波形信号へ変換する。また、切替タイミング生成部153は、時間軸波形信号の一部を抽出し、抽出した信号と既知の信号との相関値を算出する。また、切替タイミング生成部153は、時間軸波形信号に対してFFTを実行することで周波数軸波形信号を生成する。また、切替タイミング生成部153は、周波数軸波形信号の一部を抽出し、抽出した信号と既知の信号との類似度合いを算出する。そして、また、切替タイミング生成部153は、周波数波形演算部1003の算出結果に基づいて、自装置における上り通信と下り通信の切り替えタイミングを推定する。
このように、切替タイミング生成部153は、時間軸波形信号から周波数軸波形信号を生成し、周波数軸波形信号からibar_SSBを検出する。すなわち、切替タイミング生成部153は、受信したSSBが無線フレーム内のどの位置に配置されていたかを把握する。よって、切替タイミング生成部153は、DL通信とUL通信とを所定の期間ごとに切り替わるTDD方式において、無線フレームの先頭シンボルに電力(信号)が存在しないケースでもDL/ULの切り替えタイミングを検出することができる。
(変形例1)
次に、全てのサブキャリアで共通に位相誤差(CPE:Common Phase Error)が加わる場合を考える。CPEは、局部発振器で発生する正弦波の位相揺らぎに起因する位相誤差の低周波成分が支配的な誤差である。そして、CPEは、OFDM伝送を用いる無線通信方式では一般的に、OFDMシンボルに挿入されたパイロット信号を用いて伝搬路での振幅や位相の変動量が推定され、波形等化処理で補正される。
図21は、CPEがある場合のコンスタレーションの一例を示す図である。図22は、CPEがある場合のI軸信号の一例を示す図である。図23は、CPEがある場合のデータ判定結果の一例を示す図である。
送信信号は前述の位相回転がない場合と同じだが、同期処理や波形等化処理の性能に応じて、CPEが残存する信号が、図9に示すSSS検出部1016のデータ判定部1163に入力される。データ判定方法が、I軸信号が正値の場合に“1”と判定し、負値の場合に“0”と判定するという前述の方法と同じ場合、判定結果は図23になる。I軸信号の正負符号が送信信号に対して全て反転しているため、データ判定の全てを誤ることになる。その結果、データ判定部1163からのSSSシーケンスと、SSS生成部1162からのSSSシーケンスとが一致する数は低く、NID1検出部1165での検出精度は低くなる。
そこで、変形例1としてCPE対策が施されたSSS検出部及びDMRS検出部ついて図面を用いて説明する。
図24は、変形例1に係るSSS検出部1016aの機能構成の一例を示す図である。ここで、図9と同じ機能をもつ構成要素には同じ符号を記して説明を割愛し、機能に差異のある構成要所に限定して説明する。
相関演算部1166は、SSS抽出部1161の出力であるSSS信号のIQ複素信号と、SSS生成部1162からのSSSシーケンスとの相関演算を実行する。相関演算部1166は、第2の相関演算部の一例である。更に詳しくは、相関演算部1166は、SSS抽出部1161からSSS信号が、SSS生成部1162からSSSシーケンスがそれぞれ入力される。相関演算部1166は、SSS信号のIQ複素信号と、SSSシーケンスとの相関演算を実行する。そして、相関演算部1166は、相関演算の結果である相関値をNID1検出部1165aに出力する。
NID1検出部1165aは、相関演算部1166の出力である相関結果の中から最も相関値が高いものを判定し、相関値が最も高くなるSSSシーケンスに対応するSSSインデックスを物理レイヤのセル識別子のグループを示すNID1として出力する。NID1検出部1165aは、第2のNID1検出部の一例である。更に詳しくは、NID1検出部1165aは、相関演算部1166の出力である相関結果の中から最も相関値が高いものを判定する。そして、NID1検出部1165aは、相関値が最も高くなるSSSシーケンスに対応するSSSインデックスを物理レイヤのセル識別子のグループを示すNID1として出力する。
図25は、変形例1に係るDMRS検出部1017aの機能構成の一例を示す図である。ここで、図10と同じ機能をもつ構成要素には同じ符号を記して説明を割愛し、機能に差異のある構成要所に限定して説明する。
相関演算部1176は、DMRS抽出部1171の出力であるDMRS信号のIQ複素信号と、DMRS生成部1172からのDMRSシーケンスとの相関演算を実行する。相関演算部1176は、第3の相関演算部の一例である。更に詳しくは、相関演算部1176は、DMRS抽出部1171からDMRS信号が、DMRS生成部1172からDMRSシーケンスがそれぞれ入力される。相関演算部1176は、DMRS信号とDMRSシーケンスの相関演算を実行する。そして、相関演算部1176は、相関演算の結果である相関値をibar_SSB検出部1175aに出力する。
ibar_SSB検出部1175aは、相関演算部1176の出力である相関結果の中から最も相関値が高いものを判定する。そして、ibar_SSB検出部1175aは、相関値が最も高くなるDMRSシーケンスに対応するibar_SSBインデックスをibar_SSBとして出力する。ibar_SSB検出部1175aは、第2のibar_SSB検出部の一例である。
以上のように、CPEがある場合、図9や図10に示すデータ判定部1163、1173と比較演算部1164、1174とによる、正負符号による単純なデータ判定ではなく、図24や図25に示す相関演算部1166、1176による相関演算を用いることで、CPEが存在する場合でも、IQ複素信号と既知のデータとの類似性を精度よく算出することができる。
以上のように、変形例1に係る切替タイミング生成部153は、SSS信号のIQ複素信号と、SSSシーケンスとの相関演算を実行する。そして、切替タイミング生成部153は、相関値が最も高くなるSSSシーケンスに対応するSSSインデックスをNID1として出力する。よって、切替タイミング生成部153は、CPEが存在する場合であっても、DL/ULの切り替えタイミングを検出することができる。
(第2の実施形態)
次に、位相回転がある場合を考える。
図26は、位相回転がある場合のコンスタレーションの一例を示す図である。図27は、位相回転がある場合のI軸信号の一例を示す図である。図28は、位相回転がある場合のデータ判定結果の一例を示す図である。
送信信号は前述の位相回転がない場合と同じだが、同期処理や波形等化処理の性能が十分ではない場合、位相回転が残存する信号が、図9に示すSSS検出部1016のデータ判定部1163に入力される。データ判定方法が、I軸信号が正値の場合に“1”と判定し、負値の場合に“0”と判定するという前述の方法と同じ場合、判定結果は図28になる。図13との比較で明らかなように、BPSK信号の判定結果の広い範囲に誤りが有る。
また、図24のように相関演算を用いた場合でも、IQ複素信号に位相回転がある場合には、回転成分によって相関演算部1166での相関値が抑圧されるため、NID1検出部1165aでの検出精度は低くなる。このように、IQ複素信号に位相回転がある場合にBPSK信号を判定するのは困難である。従って、データを判定するより前の段階で、IQ複素平面上での位相回転を補正する必要がある。そのためには、標本化の周波数および位相、搬送波の周波数および位相、及びシンボルタイミング等を精密に同期させると同時に、伝搬路の特性を正確に推定し、その影響を補正する波形等化処理が必要である。
これらの同期処理や波形等化処理を精度よく実行するには処理が複雑になり、装置の実現にはコストがかかる。さらに、時分割多重方式による送受信の切替時間規定から、信号を受信してからSSBの復調処理が完了するまでの時間に制約がある。前述の同期処理や波形等化処理もこの時間制約を受けるため、結果として、位相回転を補正するためには復調、同期、波形等化の各処理回路が高速に動作することが必要で、装置の実現にかかるコストがより高くなる。
一方で、分散アンテナシステム1の受信環境は、一般の携帯電話の受信環境に比べて安定しており、受信信号の品質も良好である。また、伝送されている全てのデータを復調する必要はなく、送受信の切り替えに必要なデータだけを復調できればよい。このことから、同期処理や波形等化処理に高いコストをかけることは避けたいという潜在的な要求がある。
そこで、第2の実施形態に係る親局装置10は、位相回転対策が施されている。
図29は、第2の実施形態の切替タイミング生成部153bの機能構成の一例を示す図である。ここで図7と同じ機能をもつ構成要素には同じ符号を記して説明を割愛し、機能に差異のある構成要所に限定して説明する。
図7ではFFT部1014の出力が波形等化部1015に入力されているが、図29に示す周波数波形演算部1003bには、図7に示す周波数波形演算部1003の波形等化部1015が存在しない。そして、FFT部1014の出力がSSS検出部1016bとDMRS検出部1017bとに直接入力されている。よって、波形等化処理に関するコストが下がる一方で、SSS検出部1016bとDMRS検出部1017bとでは、伝搬路での振幅変動や位相変動の影響をより強く受けることになる。
図30は、第2の実施形態に係るSSS検出部1016bの機能構成の一例を示す図である。ここでは図9と同じ機能をもつ構成要素には同じ符号を記して説明を割愛し、機能に差異のある構成要所に限定して説明する。
差動判定部1167は、SSS抽出部1161の出力であるSSS信号のIQ複素信号の中から所定の間隔にある二つ信号を抽出し、IQ複素座標位置に対応した復調データを判定し、得られた二つの復調データに差異があるか示す差動判定データを出力する。差動判定部1167は、第1の差動判定部の一例である。更に詳しくは、差動判定部1167は、SSS抽出部1161から入力されたSSS信号のIQ複素信号の中から、所定の間隔にある二つの復調データを抽出する。また、差動判定部1167は、IQ複素座標位置に対応した二つの復調データに差異があるか否かを判定する。そして、差動判定部1167は、二つの復調データに差異があるか否か示す差動判定データを比較演算部1164bに出力する。
差動判定部1168は、入力されたSSSシーケンスの中から、所定の間隔にある二つ信号を抽出する。そして、差動判定部1168は、抽出した二つの値に差異があるか否か示す差動判定データを比較演算部1164bに出力する。差動判定部1167は、第2の差動判定部の一例である。
比較演算部1164bは、差動判定部1167からの差動判定データと、差動判定部1168からの差動判定データとを比較し、データが一致した数を示す一致数を比較結果としてNID1検出部1165に出力する。比較演算部1164bは、第2の比較演算部の一例である。
NID1検出部1165は、比較演算部1164bの出力である比較結果の中から最も一致数の高いものを判定する。そして、NID1検出部1165は、一致数が最も高くなるSSSシーケンスに対応するSSSインデックスを物理レイヤのセル識別子のグループを示すNID1として出力する。NID1検出部1165は、第3のNID1検出部の一例である。
図31は、第2の実施形態に係るDMRS検出部1017bの機能構成の一例を示す図である。ここでは図10と同じ機能をもつ構成要素には同じ符号を記して説明を割愛し、機能に差異のある構成要所に限定して説明する。
差動判定部1177は、DMRS抽出部1171の出力であるDMRS信号のIQ複素信号の中から所定の間隔にある二つ信号を抽出し、IQ複素座標位置に対応した復調データを判定し、得られた二つの復調データに差異があるか示す差動判定データを出力する。差動判定部1177は、第3の差動判定部の一例である。更に詳しくは、差動判定部1177は、入力されたDMRS信号のIQ複素信号の中から、所定の間隔にある二つの復調データを抽出する。また、差動判定部1177は、IQ複素座標位置に対応した二つの復調データに差異があるか否かを判定する。そして、差動判定部1177は、二つの復調データに差異があるか示す差動判定データを比較演算部1174bに出力する。
差動判定部1178は、入力されたDMRSシーケンスの中から、所定の間隔にある二つの信号を抽出する。そして、差動判定部1178は、抽出した二つの値に差異があるか示す差動判定データを比較演算部1174bに出力する。差動判定部1178は、第4の差動判定部の一例である。
比較演算部1174bは、差動判定部1177からの差動判定データと、差動判定部1178からの差動判定データとを比較する。そして、比較演算部1174bは、データが一致した一致数を比較結果としてibar_SSB検出部1175に出力する。比較演算部1174bは、第4の比較演算部の一例である。
ibar_SSB検出部1175は、比較演算部1174bの出力である比較結果の中から一致数が最も高いものを判定する。そして、ibar_SSB検出部1175は、一致数が最も高くなるDMRSシーケンスに対応するibar_SSBインデックスをibar_SSBとして出力する。ibar_SSB検出部1175は、第3のibar_SSB検出部の一例である。
このような構成において、第2の実施形態に係る親局装置10における、位相回転が無い場合、CPEがある場合、位相回転がある場合のSSBシンボルの復調について説明する。
図32は、位相回転が無い場合の差動判定結果の一例を示す図である。図33は、CPEがある場合の差動判定結果の一例を示す図である。図34は、位相回転が有る場合の差動判定結果の一例を示す図である。
まず、位相回転がない場合について説明する。
二位相偏移変調(BPSK:Binary Phase Shift Keying)されたSSBシンボルの例として、前述の位相回転がない図11、図12の信号が図30のSSS検出部1016bの差動判定部1167に入力される場合について説明する。差動判定として、例えば、あるI軸信号と、それに隣接するI軸信号に着目し、両者の正負符号が一致する場合に“1”と判定し、一致しない場合に“0”と判定すると、判定結果は図32になる。図12で隣接する二つのデータ間で正負符号が一致しないのは、I軸をまたぐ中央付近のデータの組だけなので、差動判定結果は中央だけが“0”の判定となり、他は“1”と判定される。また、差動判定部1168での判定結果も図32と同じになる。
よって、比較演算部1164bは、差動判定部1167からの差動判定データと差動判定部1168からの差動判定データとが同一の場合に一致数が最も高くなる。また、NID1検出部1165は、その時のSSSシーケンスに対応するSSSインデックスをNID1として出力する。
次に、前述のCPEがある場合について説明する。
図21、図22の場合を例に説明する。送信信号は前述の位相回転がない場合と同じだが、同期処理や波形等化処理の性能に応じて、CPEが残存する信号が、図30に示すSSS検出部1016bの差動判定部1167に入力される。差動判定として、あるI軸信号と、それに隣接するI軸信号の間で、両者の正負符号が一致する場合に“1”と判定し、一致しない場合に“0”と判定すると、判定結果は図33になる。これは図32と同じであり、判定誤りは生じていない。よって、CPEによる問題が、前述の第1の実施形態の変形例だけでなく、第2の実施形態でも解消されることが分かる。
次に、前述の位相回転がある図26、図27の場合を例に説明する。送信信号は前述の位相回転がない場合と同じだが、同期処理や波形等化処理の性能に応じて、位相回転が残存する信号が、図30に示すSSS検出部1016bの差動判定部1167に入力される。差動判定として、あるI軸信号と、それに隣接するI軸信号の間で、両者の正負符号が一致する場合に“1”と判定し、一致しない場合に“0”と判定すると、判定結果は図34になる。
図27のI軸信号で、隣接する二つのデータ間でI軸をまたぐのは5箇所あり、それ以外の場所では、二つのデータの正負符号は同一である。従って、この信号に対して差動判定を実行すると、5箇所で“0”の判定となり、他は“1”と判定され、図34になる。一方、差動判定部168での判定結果は位相回転がない図32と同じになり、1箇所が“0”の判定で、他は“1”と判定される。よって、判定結果の誤りは4箇所になる。前述の第1の実施形態、及び、その変形例1では図28に示すように、判定結果の広い範囲で誤りが生じていたが、第2の実施形態では判定誤りが限定的になり、結果として、NID1検出部1165での検出精度を高くすることができる。
以上のように、第1の実施形態に係る切替タイミング生成部153bは、SSS信号のIQ複素信号の中から、所定の間隔にある二つ信号を抽出し、IQ複素座標位置に対応した二つの復調データに差異があるか否かを示す差動判定データを生成する。また、切替タイミング生成部153bは、SSSシーケンスの中から、所定の間隔にある二つ信号を抽出し、抽出した二つの復調データに差異があるか否かを示す差動判定データを生成する。そして、切替タイミング生成部153bは、二つの差動判定データを比較し、一致数が最も高くなるSSSシーケンスに対応するSSSインデックスをNID1として出力する。よって、切替タイミング生成部153bは、位相回転が無い場合、CPEが存在する場合、及び位相回転が有る場合の何れであっても、DL/ULの切り替えタイミングを検出することができる。
また、本実施形態の親局装置10で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SSD(Solid State Drive)などの半導体記憶装置等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、当該プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、当該プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、当該プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
1…分散アンテナシステム、10…親局装置(MU)、11…上位側入出力部、12…下位側入出力部、13…ダウンリンク処理部、14…アップリンク処理部、15…制御部、20…中継装置(HU)、30…子局装置(RU)、40…伝送路、50…基地局、60…端末装置、70…アンテナ、153、153b…切替タイミング生成部、154…切替部、1001…信号受信部、1002…時間波形演算部、1003…1003b…周波数波形演算部、1010…ADC部、1011…キャリア周波数変換部、1012…サンプリングレート変換部、1013…PSS検出部、1014…FFT(フーリエ変換:Fast Fourier Transform)部、1015…波形等化部、1016、1016a、1016b…SSS検出部、1017、1017a、1017b…DMRS検出部、1018…切替タイミング推定部、1131…時間信号抽出部、1132…PSS生成部、1133、1166、1176…相関演算部、1134…NID2検出部、1161…SSS抽出部、1162…SSS生成部、1163…データ判定部、1164、1164b…比較演算部、1165、1165a…NID1検出部、1167、1168、1177、1178…差動判定部、1171…DMRS抽出部、1172…DMRS生成部、1173…データ判定部、1174、1174b…比較演算部、1175、1175a…ibar_SSB検出部。

Claims (17)

  1. 基地局に接続された親局装置と、前記基地局と通信する端末装置と前記親局装置との間で信号を中継する1つ以上の子局装置と、を備える分散アンテナシステムにおいて、
    前記親局装置又は前記子局装置として機能し、時分割多重方式で送信されたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を受信する通信装置であって、
    前記OFDM信号を受信してベースバンドの時間軸波形信号へ変換する信号受信部と、
    前記信号受信部の出力である前記時間軸波形信号の一部を抽出し、抽出した信号と既知の信号との相関値を算出する時間波形演算部と、
    前記信号受信部の出力である前記時間軸波形信号に対してFFT(Fast Fourier Transform)を実行するFFT部と、
    前記FFT部の出力である周波数軸波形信号の一部を抽出し、抽出した信号と既知の信号との類似度合いを算出する周波数波形演算部と、
    前記周波数波形演算部の算出結果に基づいて、自装置における上り通信と下り通信の切り替えタイミングを推定する切替タイミング推定部と、
    を備える通信装置。
  2. 前記信号受信部は、PSS(Primary Synchronization Signal)と、SSS(Secondary Synchronization Signal)と、DMRS(DeModulation of Reference Signal)を含むPBCH(Physical Broadcast Channel)を有するSSB(SS/PBCH Block)とを受信する、
    請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記時間波形演算部は、前記時間軸波形信号に含まれるPSS信号を検出するPSS検出部を備える、
    請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記PSS検出部は、
    前記時間軸波形信号の一部を抽出する時間信号抽出部と、
    前記PSS信号の複数のPSS符号系列と、当該PSS符号系列を識別する符号系列番号を出力するPSS生成部と、
    前記時間信号抽出部の出力である時間軸波形信号と、前記PSS生成部からのPSS符号系列との相関演算を実施し、相関値を出力する第1の相関演算部と、
    所定の時間範囲の中で、前記相関値が最も高くなるタイミングをSSBタイミングとして出力し、前記相関値が最も高くなる前記PSS符号系列に対応するPSS符号系列番号を物理レイヤのセル識別子であるNID2として出力するNID2検出部と、を備える、
    請求項3に記載の通信装置。
  5. 前記周波数波形演算部は、前記周波数軸波形信号に対してIQ複素平面上での振幅と位相の歪みとの少なくとも一方を補正する波形等化部を備える、
    請求項1に記載の通信装置。
  6. 前記周波数波形演算部は、前記周波数軸波形信号に含まれるSSS信号を検出するSSS検出部を備える、
    請求項3に記載の通信装置。
  7. 前記周波数波形演算部は、前記周波数軸波形信号に含まれるDMRS信号を検出するDMRS検出部を備える、
    請求項6に記載の通信装置。
  8. 前記SSS検出部は、
    前記周波数軸波形信号からSSS信号が配置された周波数成分を抽出するSSS抽出部と、
    前記PSS検出部の出力である物理レイヤのセル識別子であるNID2に対応する複数のSSSシーケンスと、SSSシーケンスを識別するSSSインデックスとを出力するSSS生成部と、を備える、
    請求項6に記載の通信装置。
  9. 前記SSS検出部は、
    前記SSS抽出部の出力であるSSS信号のIQ複素座標位置に対応した復調データを判定し、SSS信号全体で判定された一連のデータをSSSシーケンスとして出力する第1のデータ判定部と、
    前記第1のデータ判定部からのSSSシーケンスと、前記SSS生成部からのSSSシーケンスを比較し、値が一致した一致数を比較結果として出力する第1の比較演算部と、
    前記第1の比較演算部の出力である比較結果の中から前記一致数が最も高いものを判定し、当該一致数が最も高くなるSSSシーケンスに対応するSSSインデックスを物理レイヤのセル識別子のグループ示すNID1として出力する第1のNID1検出部と、を備える、
    請求項8に記載の通信装置。
  10. 前記SSS検出部は、
    前記SSS抽出部の出力であるSSS信号のIQ複素信号と、前記SSS生成部からのSSSシーケンスとの相関演算を実行する第2の相関演算部と、
    前記第2の相関演算部の出力である相関結果の中から最も相関値が高いものを判定し、相関値が最も高くなるSSSシーケンスに対応するSSSインデックスを物理レイヤのセル識別子のグループを示すNID1として出力する第2のNID1検出部と、を備える、
    請求項8に記載の通信装置。
  11. 前記SSS検出部は、
    前記SSS抽出部の出力であるSSS信号のIQ複素信号の中から所定の間隔にある二つ信号を抽出し、IQ複素座標位置に対応した復調データを判定し、得られた二つの復調データに差異があるか示す差動判定データを出力する第1の差動判定部と、
    前記SSS生成部からのSSSシーケンスの中から所定の間隔にある二つの値を抽出し、抽出した二つの値に差異があるかを示す差動判定データを出力する第2の差動判定部と、
    前記第1の差動判定部からの差動判定データと、前記第2の差動判定部からの差動判定データとを比較し、データが一致した一致数を比較結果として出力する第2の比較演算部と、
    前記第2の比較演算部の出力である比較結果の中から前記一致数が最も高いものを判定し、当該一致数が最も高くなるSSSシーケンスに対応するSSSインデックスを物理レイヤのセル識別子のグループを示すNID1として出力する第3のNID1検出部と、を備える、
    請求項8に記載の通信装置。
  12. 前記DMRS検出部は、
    前記周波数軸波形信号からDMRS信号が配置された周波数成分を抽出するDMRS抽出部と、
    前記SSS検出部の出力である物理レイヤのセル識別子のグループを示すNID1に対応する複数のDMRSシーケンスと、DMRSシーケンスを識別するibar_SSBインデックスとを出力するDMRS生成部と、を備える、
    請求項7に記載の通信装置。
  13. 前記DMRS検出部は、
    前記DMRS抽出部の出力であるDMRS信号のIQ複素座標位置に対応した復調データを判定し、DMRS信号全体で判定された一連のデータをDMRSシーケンスとして出力する第2のデータ判定部と、
    前記第2のデータ判定部からのDMRSシーケンスと、前記DMRS生成部からのDMRSシーケンスを比較し、値が一致した一致数を比較結果として出力する第3の比較演算部と、
    前記第3の比較演算部の出力である比較結果の中から前記一致数の最も高いものを判定し、当該一致数が最も高くなるDMRSシーケンスに対応するibar_SSBインデックスを出力する第1のibar_SSB検出部と、を備える、
    請求項12に記載の通信装置。
  14. 前記DMRS検出部は、
    前記DMRS抽出部の出力であるDMRS信号のIQ複素信号と、前記DMRS生成部からのDMRSシーケンスとの相関演算を実行する第3の相関演算部と、
    前記第3の相関演算部の出力である相関結果の中から最も相関値が高いものを判定し、相関値が最も高くなるDMRSシーケンスに対応するibar_SSBインデックスを出力する第2のibar_SSB検出部と、を備える、
    請求項12に記載の通信装置。
  15. 前記DMRS検出部は、
    前記DMRS抽出部の出力であるDMRS信号のIQ複素信号の中から所定の間隔にある二つ信号を抽出し、IQ複素座標位置に対応した復調データを判定し、得られた二つの復調データに差異があるか示す差動判定データを出力する第3の差動判定部と、
    前記DMRS生成部からのDMRSシーケンスの中から所定の間隔にある二つの値を抽出し、抽出した二つの値に差異があるかを示す差動判定データを出力する第4の差動判定部と、
    前記第3の差動判定部からの差動判定データと、前記第4の差動判定部からの差動判定データを比較し、データが一致した一致数を比較結果として出力する第4の比較演算部と、
    前記第4の比較演算部の出力である比較結果の中から前記一致数が最も高いものを判定し、当該一致数が最も高くなるDMRSシーケンスに対応するibar_SSBインデックスを出力する第3のibar_SSB検出部と、を備える、
    請求項12に記載の通信装置。
  16. 基地局に接続された親局装置と、前記基地局と通信する端末装置と前記親局装置との間で信号を中継する1つ以上の子局装置と、を備える分散アンテナシステムにおいて、
    前記親局装置又は前記子局装置として機能し、時分割多重方式で送信されたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を受信する通信装置の制御方法であって、
    前記OFDM信号を受信してベースバンドの時間軸波形信号へ変換し、
    前記時間軸波形信号の一部を抽出し、抽出した信号と既知の信号との相関値を算出し、
    前記時間軸波形信号に対してFFT(Fast Fourier Transform)を実行し、
    前記FFTが実行された周波数軸波形信号の一部を抽出し、抽出した信号と既知の信号との類似度合いを算出し、
    前記類似度合いの算出結果に基づいて、自装置における上り通信と下り通信の切り替えタイミングを推定する、
    を含む制御方法。
  17. 基地局に接続された親局装置と、前記基地局と通信する端末装置と前記親局装置との間で信号を中継する1つ以上の子局装置と、を備える分散アンテナシステムにおいて、
    前記親局装置又は前記子局装置として機能し、時分割多重方式で送信されたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を受信する通信装置を、
    前記OFDM信号を受信してベースバンドの時間軸波形信号へ変換する信号受信部と、
    前記信号受信部の出力である前記時間軸波形信号の一部を抽出し、抽出した信号と既知の信号との相関値を算出する時間波形演算部と、
    前記信号受信部の出力である前記時間軸波形信号に対してFFT(Fast Fourier Transform)を実行するFFT部と、
    前記FFT部の出力である周波数軸波形信号の一部を抽出し、抽出した信号と既知の信号との類似度合いを算出する周波数波形演算部と、
    前記周波数波形演算部の算出結果に基づいて、自装置における上り通信と下り通信の切り替えタイミングを推定する切替タイミング推定部と、
    して機能させるためのプログラム。
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