JP2023098156A - 無線中継器、無線中継方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

無線中継器、無線中継方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】TDD方式の無線通信システムにおける無線中継器の小型化や軽量化や省電力化に寄与すること。【解決手段】TDD方式の無線通信システムにおいて端末と基地局との間で送受される信号を中継する無線中継器は、端末から基地局へ向う上り方向の受信電力の変化に基づいて、基地局から送信された信号を端末へ中継する下り中継期間と、端末から送信された信号を基地局へ中継する上り中継期間とを切換える制御部を備え、制御部は、基地局から端末へ向う下り方向の受信電力の変化に基づいて下り中継期間を検出し、検出された下り中継期間に基づいて下り中継期間と上り中継期間との切換えを実施してから、上り方向の受信電力の変化に基づいた下り中継期間と上り中継期間との切換えを実施する。【選択図】図2

Description

本発明は、無線中継器、無線中継方法及びコンピュータプログラムに関する。
従来、TDD(Time Division Duplex、時分割複信)方式の無線通信システムにおいて端末と基地局との間で送受される信号を中継する無線中継器が知られている(例えば、特許文献1,2,3参照)。TDD方式の無線通信システムは、端末から基地局へ向う方向(上り方向)の信号と基地局から端末へ向う方向(下り方向)の信号とが同一周波数を利用するために、上り方向の送信期間と下り方向の送信期間とを時分割で切換えることによって端末と基地局との間で双方向の通信を行う。TDD方式の無線通信システムにおいて、無線中継器は、上り方向の信号及び下り方向の信号をそれぞれに受信し増幅してから送信する。
特許文献1に記載された技術では、無線中継器が、基地局から送信された下り方向の信号を受信し復調してTDDフレームを検出することによって、下り方向及び上り方向の送信期間を認識している。
特許文献2に記載された技術では、無線中継器が、基地局から送信された下り方向の信号を受信し、受信した下り方向の受信信号と無線中継器で発生させたフレーム周期の基準信号との相関結果からTDDフレームを検出することによって、下り方向及び上り方向の送信期間を認識している。
特許文献3に記載された技術では、無線中継器が、基地局から送信された下り方向の信号を受信し、受信した下り方向の受信信号のプリアンブルを検出し、検出したプリアンブルを用いてフレーム同期を行うことによって、下り方向及び上り方向の送信期間を認識している。
特開2012-15790号公報 特許第4572236号公報 特開2010-93586号公報
しかし、上述した特許文献1,2,3に記載された技術では、基地局から送信された下り方向の受信信号を復調したり、下り方向の受信信号と基準信号との相関をとったり、下り方向の受信信号からプリアンブルを検出したりしなければならず、無線中継器が複雑かつ大規模な回路構成になったり消費電力が大きくなったりする。このため、無線中継器の小型化や軽量化や省電力化が難しいという問題があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、TDD方式の無線通信システムにおける無線中継器の小型化や軽量化や省電力化に寄与することにある。
(1)本発明の一態様は、TDD(Time Division Duplex、時分割複信)方式の無線通信システムにおいて端末と基地局との間で送受される信号を中継する無線中継器であって、端末から基地局へ向う上り方向の受信電力の変化に基づいて、基地局から送信された信号を端末へ中継する下り中継期間と、端末から送信された信号を基地局へ中継する上り中継期間とを切換える制御部を備え、前記制御部は、基地局から端末へ向う下り方向の受信電力の変化に基づいて前記下り中継期間を検出し、検出された前記下り中継期間に基づいて前記下り中継期間と前記上り中継期間との切換えを実施してから、前記上り方向の受信電力の変化に基づいた前記下り中継期間と前記上り中継期間との切換えを実施する、無線中継器である。
(2)本発明の一態様は、前記制御部は、前記上り方向の受信電力が所定の閾値以下である場合に、前記上り方向の受信電力の変化に基づいた前記下り中継期間と前記上り中継期間との切換えに代えて、前記下り方向の受信電力の変化に基づいた前記下り中継期間と前記上り中継期間との切換えを実施する、上記(1)の無線中継器である。
(3)本発明の一態様は、前記制御部は、所定のカウント初期値から前記TDD方式のフレーム周期に対応する所定のカウント終了値までを所定のカウント周波数で繰り返しカウントするカウンター部と、前記上り方向の受信電力が信号なしから信号ありへの変化を示すタイミングでの前記カウンター部のカウント値である上り方向中継開始タイミングカウント値と、前記上り方向の受信電力が信号ありから信号なしへの変化を示すタイミングでの前記カウンター部のカウント値である上り方向中継終了タイミングカウント値とを記憶する切換えタイミング検出部と、前記上り方向中継開始タイミングカウント値、前記上り方向中継終了タイミングカウント値及び前記カウンター部のカウント値に基づいて、前記下り中継期間と前記上り中継期間とを切換える切換え制御信号を生成する切換え制御信号生成部と、を備える、上記(1)又は(2)のいずれかの無線中継器である。
(4)本発明の一態様は、前記切換えタイミング検出部は、前記下り方向の受信電力が信号なしから信号ありへの変化を示すタイミングでの前記カウンター部のカウント値である下り方向中継開始タイミングカウント値と、前記下り方向の受信電力が信号ありから信号なしへの変化を示すタイミングでの前記カウンター部のカウント値である下り方向中継終了タイミングカウント値とをさらに記憶し、前記切換え制御信号生成部は、前記上り方向中継開始タイミングカウント値、前記上り方向中継終了タイミングカウント値、前記下り方向中継開始タイミングカウント値、前記下り方向中継終了タイミングカウント値及び前記カウンター部のカウント値に基づいて、前記下り中継期間と前記上り中継期間とを切換える切換え制御信号を生成する、上記(3)の無線中継器である。
(5)本発明の一態様は、TDD(Time Division Duplex、時分割複信)方式の無線通信システムにおいて端末と基地局との間で送受される信号を中継する無線中継器が実行する無線中継方法であって、基地局から端末へ向う下り方向の受信電力の変化に基づいて、基地局から送信された信号を端末へ中継する下り中継期間を検出するステップと、検出された前記下り中継期間に基づいて、前記下り中継期間と、端末から送信された信号を基地局へ中継する上り中継期間との切換えを実施するステップと、端末から基地局へ向う上り方向の受信電力の変化に基づいて、前記下り中継期間と前記上り中継期間とを切換えるステップと、を含む無線中継方法である。
(6)本発明の一態様は、TDD(Time Division Duplex、時分割複信)方式の無線通信システムにおいて端末と基地局との間で送受される信号を中継する無線中継器のコンピュータに、端末から基地局へ向う上り方向の受信電力の変化に基づいて、基地局から送信された信号を端末へ中継する下り中継期間と、端末から送信された信号を基地局へ中継する上り中継期間とを切換える制御機能を実現させ、前記制御機能は、基地局から端末へ向う下り方向の受信電力の変化に基づいて前記下り中継期間を検出し、検出された前記下り中継期間に基づいて前記下り中継期間と前記上り中継期間との切換えを実施してから、前記上り方向の受信電力の変化に基づいた前記下り中継期間と前記上り中継期間との切換えを実施する、コンピュータプログラムである。
本発明によれば、TDD方式の無線通信システムにおける無線中継器の小型化や軽量化や省電力化に寄与することができるという効果が得られる。
一実施形態に係る無線通信システムの構成例を示すブロック図である。 一実施形態に係る無線中継器の構成例を示すブロック図である。 一実施形態に係る無線中継方法の手順の例を示すフローチャートである。 一実施形態に係る切換えタイミングチャートの例である。 一実施形態に係るTDDフレームの構成例を示す図である。 一実施形態に係る無線中継器の実施例を示すブロック図である。 一実施形態に係る制御部の構成例を示すブロック図である。 一実施形態に係る無線通信システムの実施例を示す概略構成図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、一実施形態に係る無線通信システムの構成例を示すブロック図である。図1に示される無線通信システム1は、TDD(Time Division Duplex、時分割複信)方式である。したがって、無線通信システム1において、端末UEから基地局BSへ向う上り方向の信号(上り信号)ULと基地局BSから端末UEへ向う下り方向の信号(下り信号)DLとが同一周波数を利用し、上り方向の送信期間と下り方向の送信期間とを時分割で切換えることによって端末UEと基地局BSとの間で双方向の通信を行う。
無線通信システム1において、無線中継器10は、上り信号UL及び下り信号DLをそれぞれに受信し増幅してから送信する。
図2は、本実施形態に係る無線中継器の構成例を示すブロック図である。図2において、無線中継器10は、基地局対応アンテナ11と、端末対応アンテナ12と、下り中継処理部13と、上り中継処理部14と、TDD切換部SW1,SW2と、制御部20とを備える。
基地局対応アンテナ11は、基地局BSから送信された無線信号を受信し、また基地局BSへ向けて無線信号を送信するためのアンテナである。
端末対応アンテナ12は、端末UEから送信された無線信号を受信し、また端末UEへ向けて無線信号を送信するためのアンテナである。
下り中継処理部13は、基地局対応アンテナ11を介して受信した下り信号DLを増幅してから端末対応アンテナ12を介して送信する。
上り中継処理部14は、端末対応アンテナ12を介して受信した上り信号ULを増幅してから基地局対応アンテナ11を介して送信する。
TDD切換部SW1は、基地局対応アンテナ11を下り中継処理部13に接続するのか又は上り中継処理部14に接続するのかを切換える。
TDD切換部SW1が下り中継処理部13を選択した場合には、基地局対応アンテナ11と下り中継処理部13とが接続される。これにより、下り中継処理部13は、基地局対応アンテナ11を介して下り信号DLを受信する。
一方、TDD切換部SW1が上り中継処理部14を選択した場合には、基地局対応アンテナ11と上り中継処理部14とが接続される。これにより、上り中継処理部14は、基地局対応アンテナ11を介して上り信号ULを送信する。
TDD切換部SW2は、端末対応アンテナ12を下り中継処理部13に接続するのか又は上り中継処理部14に接続するのかを切換える。
TDD切換部SW2が下り中継処理部13を選択した場合には、端末対応アンテナ12と下り中継処理部13とが接続される。これにより、下り中継処理部13は、端末対応アンテナ12を介して下り信号DLを送信する。
一方、TDD切換部SW2が上り中継処理部14を選択した場合には、端末対応アンテナ12と上り中継処理部14とが接続される。これにより、上り中継処理部14は、端末対応アンテナ12を介して上り信号ULを受信する。
制御部20は、TDD切換部SW1,SW2の切換えを制御する。制御部20には、上り中継処理部14から、上り信号ULの受信電力(上り方向の受信電力)を示す上り受信電力信号Aが入力される。また、制御部20には、下り中継処理部13から、下り信号DLの受信電力(下り方向の受信電力)を示す下り受信電力信号Bが入力される。
制御部20は、上り受信電力信号Aや下り受信電力信号Bに基づいて、切換え制御信号Cを生成する。切換え制御信号Cは、基地局BSから送信された下り信号DLを端末UEへ中継する下り中継期間と、端末UEから送信された上り信号ULを基地局へ中継する上り中継期間とを切換える制御信号である。
TDD切換部SW1,SW2には、切換え制御信号Cが入力される。TDD切換部SW1,SW2は、切換え制御信号Cに従って、各アンテナ11,12に接続する各中継処理部13,14を選択する。
TDD切換部SW1は、切換え制御信号Cが下り中継期間を示す場合に基地局対応アンテナ11を下り中継処理部13に接続し、一方、切換え制御信号Cが上り中継期間を示す場合に基地局対応アンテナ11を上り中継処理部14に接続する。
TDD切換部SW2は、切換え制御信号Cが下り中継期間を示す場合に端末対応アンテナ12を下り中継処理部13に接続し、一方、切換え制御信号Cが上り中継期間を示す場合に端末対応アンテナ12を上り中継処理部14に接続する。
したがって、切換え制御信号Cが下り中継期間を示す場合には、下り中継処理部13が、基地局対応アンテナ11を介して受信した下り信号DLを増幅してから端末対応アンテナ12を介して送信する。一方、切換え制御信号Cが下り中継期間を示す場合には、上り中継処理部14が、端末対応アンテナ12を介して受信した上り信号ULを増幅してから基地局対応アンテナ11を介して送信する。これにより、TDD方式における端末UEと基地局BSとの間の双方向の通信が実現される。
次に図3及び図4を参照して本実施形態に係る無線中継方法を説明する。図3は、本実施形態に係る無線中継方法の手順の例を示すフローチャートである。図4は、本実施形態に係る切換えタイミングチャートの例である。
(ステップS1) 制御部20は、図3の制御処理が開始されると最初に、下り中継期間を示す切換え制御信号Cを出力する(図4中の第1段階)。TDD切換部SW1は、切換え制御信号Cに従って、基地局対応アンテナ11を下り中継処理部13に接続する。TDD切換部SW2は、切換え制御信号Cに従って、端末対応アンテナ12を下り中継処理部13に接続する。これにより、図4に示される第1段階において、下り中継処理部13は、基地局対応アンテナ11を介して受信した下り信号DLを増幅してから端末対応アンテナ12を介して送信する。端末UEは、無線中継器10を介して下り信号DLを受信する。
(ステップS2) 制御部20は、下り中継処理部13から入力される下り受信電力信号Bに基づいて、下り方向の受信電力の変化を検出する。次いで、制御部20は、下り方向の受信電力の変化に基づいて、下り中継期間を検出する。
(ステップS3) 制御部20は、ステップS2で検出した下り中継期間に基づいて、切換え制御信号Cを生成する。この切換え制御信号Cは、ステップS2で検出された下り中継期間に基づいて下り中継期間と上り中継期間とが切換る信号である。
(ステップS4) 制御部20は、ステップS3による切換え制御信号Cの生成が成功であるか否かを判定する。この判定は、所定の複数回だけ切換え制御信号Cを試行(TDD切換部SW1,SW2へ出力)し、その試行結果に基づいて行われる。例えば、切換え制御信号Cの複数回の試行において、下り中継期間の下り方向の受信電力を平均し、この平均値が所定の閾値以上である場合に成功と判定し、そうではない場合に失敗と判定する。また、上り中継期間についても同様に上り方向の受信電力を平均し、この平均値が所定の閾値以上である場合に成功と判定し、そうではない場合に失敗と判定してもよい。また、下り方向の受信電力の平均値及び上り方向の受信電力の平均値がそれぞれの閾値以上である場合に成功と判定し、そうではない場合に失敗と判定してもよい。
ステップS4の判定の結果、成功である場合にはステップS5に進み、一方、失敗である場合にはステップS2に戻る。
(ステップS5) 制御部20は、ステップS3により生成される切換え制御信号CをTDD切換部SW1,SW2へ出力し、下り中継期間と上り中継期間の切換えを制御する(図4中の第2段階)。TDD切換部SW1,SW2は、切換え制御信号Cに従って、各アンテナ11,12に接続する各中継処理部13,14を選択する。これにより、図4に示される第2段階において、下り中継期間と上り中継期間とが切換えられる。下り中継期間では、下り中継処理部13が基地局対応アンテナ11を介して受信した下り信号DLを増幅してから端末対応アンテナ12を介して送信し、端末UEが無線中継器10を介して下り信号DLを受信する。
(ステップS6) 制御部20は、上り中継処理部14から入力される上り受信電力信号Aに基づいて、上り方向の受信電力の変化を検出する(図4中の第3段階)。次いで、制御部20は、上り方向の受信電力の変化に基づいて、上り中継期間を検出する。図4に示される第3段階では、端末UEが、無線中継器10を介して受信した下り信号DLを復調してTDDフレームを検出し、検出したTDDフレームに基づいた上り方向の送信期間に上り信号ULを送信する。この端末UEが送信する上り信号ULの送信期間は、TDD方式における正確なタイミングである。したがって、制御部20が上り方向の受信電力の変化に基づいて検出した上り中継期間は、TDD方式における正確な上り中継期間になる。
(ステップS7) 制御部20は、ステップS6で検出した上り中継期間に基づいて、切換え制御信号Cを生成する(図4中の第3段階)。この切換え制御信号Cは、ステップS6で検出された上り中継期間に基づいて上り中継期間と下り中継期間とが切換る信号である。
(ステップS8) 制御部20は、ステップS7により生成される切換え制御信号CをTDD切換部SW1,SW2へ出力し、下り中継期間と上り中継期間の切換えを制御する(図4中の第3段階)。これにより、図4に示される第3段階において、下り中継期間と上り中継期間とが切換えられる。下り中継期間では、下り中継処理部13が基地局対応アンテナ11を介して受信した下り信号DLを増幅してから端末対応アンテナ12を介して送信し、端末UEが無線中継器10を介して下り信号DLを受信する。上り中継期間では、上り中継処理部14が端末対応アンテナ12を介して受信した上り信号ULを増幅してから基地局対応アンテナ11を介して送信し、基地局BSが無線中継器10を介して上り信号ULを受信する。
(ステップS9) 図3の制御処理が終了である場合は制御処理を終了し、そうではない場合にはステップS6に戻る。
なお、制御部20は、図4中の第3段階において、上り方向の受信電力の変化と下り方向の受信電力の変化との両方に基づいて、切換え制御信号Cを生成してもよい。例えば、制御部20は、上り方向の受信電力が所定の閾値以下である場合に、上り方向の受信電力の変化に基づいた下り中継期間と上り中継期間との切換えに代えて、下り方向の受信電力の変化に基づいた下り中継期間と上り中継期間との切換えを実施してもよい。
図5は、TDDフレームの構成例を示す図である。図5には、LTE(Long Term Evolution)システムの3.5GHz帯で使用されるTDDフレームと、第5世代移動通信システム(5G)の3.7GHz帯で使用されるTDDフレームと、第5世代移動通信システム(5G)の28GHz帯で使用されるTDDフレームと、が示される。図5に示される3種類のTDDフレームは、全て、フレーム期間(フレーム周期)が5mS(5ミリ秒)である。
無線中継器10には、無線通信システム1で使用されるTDDフレームの構成が予め設定される。無線通信システム1が例えばLTEシステムの3.5GHz帯のTDD方式である場合には図5に示されるLTEシステムの3.5GHz帯のTDDフレームの構成が無線中継器10に予め設定される。
制御部20は、無線中継器10に予め設定されたTDDフレームの構成(下り信号DL及び上り信号ULの各送信期間の周期性)に基づいた切換え制御信号Cを生成する。制御部20は、無線中継器10に予め設定されたTDDフレームの構成に基づいたフレーム周期で同じ切換え制御信号Cを繰り返し生成する。
次に本実施形態に係る無線中継器10の実施例を説明する。図6は、本実施形態に係る無線中継器10の実施例を示すブロック図である。図6において図2の各部に対応する部分には同一の符号を付している。
図6に示される無線中継器10では、基地局側で使用される無線周波数と、端末側で使用される無線周波数とが異なる。基地局側で使用される無線周波数はミリ波帯である。端末側で使用される無線周波数はテラヘルツ帯である。したがって、無線中継器10は、上り信号UL及び下り信号DLをそれぞれに受信し周波数変換し増幅してから送信する。
基地局対応アンテナ(mmWANT)11は、基地局BSから送信されたミリ波帯の無線信号を受信し、また基地局BSへ向けてミリ波帯の無線信号を送信するためのアンテナである。
端末対応アンテナ(THzBFANT)12は、端末UEから送信されたテラヘルツ帯の無線信号を受信し、また端末UEへ向けてテラヘルツ帯の無線信号を送信するためのアンテナである。
下り中継処理部13(カプラー13-1,バリアブルアッテネーター13-2,アップコンバーター13-3,バンドパスフィルター13-4,パワーアンプ13-5)は、基地局対応アンテナ11を介して受信したミリ波帯の下り信号DLをテラヘルツ帯に周波数変換(アップコンバート)し増幅してから端末対応アンテナ12を介して送信する。
上り中継処理部14(カプラー14-1,バリアブルアッテネーター14-2,ダウンコンバーター14-3,バンドパスフィルター14-4,パワーアンプ14-5)は、端末対応アンテナ12を介して受信したテラヘルツ帯の上り信号ULをミリ波帯に周波数変換(ダウンコンバート)し増幅してから基地局対応アンテナ11を介して送信する。
PLL_15は、周波数変換のためのクロック信号を発生する。PLL_15によって発生されたクロック信号は、アップコンバーター13-3及びダウンコンバーター14-3へ供給される。
TDD切換部(TDD SW)SW1は、制御部20から出力される切換え制御信号Cに従って、基地局対応アンテナ11を下り中継処理部13(カプラー13-1の入力部)に接続するのか又は上り中継処理部14(パワーアンプ14-5の出力部)に接続するのかを切換える。
TDD切換部(TDD SW)SW2は、制御部20から出力される切換え制御信号Cに従って、端末対応アンテナ12を下り中継処理部13(パワーアンプ13-5の出力部)に接続するのか又は上り中継処理部14(カプラー14-1の入力部)に接続するのかを切換える。
制御部20には、上り中継処理部14(カプラー14-1の分岐部)から上り受信電力信号Aが入力される。また、制御部20には、下り中継処理部13(カプラー13-1の分岐部)から下り受信電力信号Bが入力される。制御部20は、上り受信電力信号Aや下り受信電力信号Bに基づいて、切換え制御信号Cを生成する。切換え制御信号Cは、TDD切換部SW1,SW2へ出力される。
図7は、図6に示される制御部20の構成例を示すブロック図である。図6に示される各部のうち、破線部分220の機能については、無線中継器10が備えるマイクロコンピュータがソフトウェア(コンピュータプログラム)を実行することにより実現されてもよく、又はハードウェアにより実現されてもよい。
検波器201aには上り受信電力信号Aが入力される。この上り受信電力信号Aは、上り中継処理部14のカプラー14-1で分岐されたテラヘルツ帯の上り信号ULである。検波器201aは、上り受信電力信号A(テラヘルツ帯の上り信号UL)を検波して上り受信信号レベルを得る。
検波器201bには下り受信電力信号Bが入力される。この下り受信電力信号Bは、下り中継処理部13のカプラー13-1で分岐されたミリ波帯の下り信号DLである。検波器201bは、下り受信電力信号B(ミリ波帯の下り信号DL)を検波して下り受信信号レベルを得る。
なお、図6に示されるカプラー14-1,13-1に代えて検出器(Detector)が用いられることにより、各受信電力信号A,Bとして受信信号レベルが制御部20に入力されるようにしてもよい。この場合は、検波器201a,201bが不要となる。
レベル調整器202aは、検波器201aで得られた上り受信信号レベルの平均値が所定の値になるように増幅や減衰を行って信号レベルを調整する。これにより、無線中継器10と端末UEとの間の距離に応じた上り受信信号レベルの変化を補正することができる。
レベル調整器202bは、検波器201bで得られた下り受信信号レベルの平均値が所定の値になるように増幅や減衰を行って信号レベルを調整する。これにより、無線中継器10と基地局BSとの間の距離に応じた下り受信信号レベルの変化を補正することができる。
レベル比較器203aは、レベル補正後の上り受信信号レベルと所定の上りレベル判定閾値とを比較し、上り受信信号レベルが上りレベル判定閾値より高いか否かを示す上りレベル判定信号を出力する。上りレベル判定閾値は、上り信号ULに関する有信号期間の信号レベルと無信号期間の信号レベルとの間の値から選択された値である。端末UEから送信される上り信号ULの受信電力は、TDDフレームの上り信号ULの送信期間の開始タイミングで弱電力から強電力へと変化し、TDDフレームの上り信号ULの送信期間の終了タイミングで強電力から弱電力へと変化する。上りレベル判定閾値は、その変化(上り信号ULの有無)を検出するための閾値である。
レベル比較器203bは、レベル補正後の下り受信信号レベルと所定の下りレベル判定閾値とを比較し、下り受信信号レベルが下りレベル判定閾値より高いか否かを示す下りレベル判定信号を出力する。下りレベル判定閾値は、下り信号DLに関する有信号期間の信号レベルと無信号期間の信号レベルとの間の値から選択された値である。基地局BSから送信される下り信号DLの受信電力は、TDDフレームの下り信号DLの送信期間の開始タイミングで弱電力から強電力へと変化し、TDDフレームの下り信号DLの送信期間の終了タイミングで強電力から弱電力へと変化する。下りレベル判定閾値は、その変化(下り信号DLの有無)を検出するための閾値である。
なお、各レベル比較器203a,203bが出力する各レベル判定信号は、デジタル信号の「1:レベル判定閾値超過」,「0:レベル判定閾値以下」に相当する信号であってもよい。また、各レベル判定閾値としてそれぞれに2種類の閾値レベルを持たせることによって、ヒステリシス特性を持たせたレベル判定を行ってもよい。これにより、受信信号レベルに含まれるノイズによってレベル比較器の出力に誤差が生じることを抑制することができる。
レベル比較器203aから出力された上りレベル判定信号及びレベル比較器203bから出力された下りレベル判定信号は、切換えタイミング検出部222へ出力される。
クロック発生器210は、TDD切換部SW1,SW2による各アンテナ11,12の接続先の切換え(上り中継期間と下り中継期間の切換え)を行う最小の時間ステップの整数分の1でクロック信号を発生する。クロック信号の周波数はカウント周波数に対応する。
カウンター221は、クロック発生器210が発生したクロック信号をカウントする。カウンター221は、TDDフレームのフレーム周期毎にリセットされる。したがって、カウンター221は、カウント値の初期値「0」からカウントを開始し、カウント値がTDDフレームの1周期に相当するカウント数になると、カウント値が初期値「0」にリセットされてからカウントを再開する。
例えば、図5に示されるLTEシステムの3.5GHz帯のTDDフレームでは、フレーム周期が5mSである。この場合、TDD切換部SW1,SW2による各アンテナ11,12の接続先の切換えを行う最小の時間ステップを1μS(1マイクロ秒)とし、クロック発生器210が発生するクロック信号の周期が1μSつまりクロック発振周波数が1MHz(1メガHz)であると、カウンター221は、カウント初期値「0」からカウント終了値「4999」までカウントしたら次にカウント初期値「0」にリセットされてからカウントを再開する。
切換えタイミング検出部222には、カウンター221のカウント値が入力される。また、切換えタイミング検出部222には、各レベル比較器203a,203bが出力する各レベル判定信号が入力される。ここでは、説明の便宜上、各レベル判定信号は、「1:レベル判定閾値超過」又は「0:レベル判定閾値以下」である。
切換えタイミング検出部222は、レベル比較器203aから出力された上りレベル判定信号が「0」から「1」に変化するタイミングでのカウント値(上り方向中継開始タイミングカウント値)を記憶する。当該タイミングのカウント値(上り方向中継開始タイミングカウント値)が上り中継期間の開始を示すことになる。
また、切換えタイミング検出部222は、レベル比較器203aから出力された上りレベル判定信号が「1」から「0」に変化するタイミングでのカウント値(上り方向中継終了タイミングカウント値)を記憶する。当該タイミングのカウント値(上り方向中継終了タイミングカウント値)が上り中継期間の終了を示すことになる。
なお、上り方向中継終了タイミングカウント値は、上り方向中継開始タイミングカウント値に対して上り信号ULの送信期間分の長さに相当するカウント数を加算した値を使用してもよい。上り信号ULの送信期間分の長さは、無線中継器10に予め設定されるTDDフレームの構成に含まれる。
また、上り方向中継開始タイミングカウント値は、上り方向中継終了タイミングカウント値に対して上り信号ULの送信期間分の長さに相当するカウント数を減算した値を使用してもよい。
切換えタイミング検出部222は、レベル比較器203bから出力された下りレベル判定信号が「0」から「1」に変化するタイミングでのカウント値(下り方向中継開始タイミングカウント値)を記憶する。当該タイミングのカウント値(下り方向中継開始タイミングカウント値)が下り中継期間の開始を示すことになる。
また、切換えタイミング検出部222は、レベル比較器203bから出力された下りレベル判定信号が「1」から「0」に変化するタイミングでのカウント値(下り方向中継終了タイミングカウント値)を記憶する。当該タイミングのカウント値(下り方向中継終了タイミングカウント値)が下り中継期間の終了を示すことになる。
なお、下り方向中継終了タイミングカウント値は、下り方向中継開始タイミングカウント値に対して下り信号DLの送信期間分の長さに相当するカウント数を加算した値を使用してもよい。下り信号DLの送信期間分の長さは、無線中継器10に予め設定されるTDDフレームの構成に含まれる。
また、下り方向中継開始タイミングカウント値は、下り方向中継終了タイミングカウント値に対して下り信号DLの送信期間分の長さに相当するカウント数を減算した値を使用してもよい。
切換えタイミング検出部222は、上り方向中継開始タイミングカウント値、上り方向中継終了タイミングカウント値、下り方向中継開始タイミングカウント値及び下り方向中継終了タイミングカウント値を切換え制御信号生成部223へ出力する。
なお、上り方向中継開始タイミングカウント値、上り方向中継終了タイミングカウント値、下り方向中継開始タイミングカウント値及び下り方向中継終了タイミングカウント値は、それぞれに所定複数回の平均値が切換えタイミング検出部222に記憶されて切換え制御信号生成部223へ出力されてもよい。これにより、受信レベルの低下やノイズやフェージング等によって各レベル比較器203a,203bからの各レベル判定信号の出力タイミングに生じるタイミング変動の影響を低減することができる。
切換え制御信号生成部223には、カウンター221のカウント値が入力される。また、切換え制御信号生成部223には、切換えタイミング検出部222が出力する上り方向中継開始タイミングカウント値、上り方向中継終了タイミングカウント値、下り方向中継開始タイミングカウント値及び下り方向中継終了タイミングカウント値が入力される。
切換え制御信号生成部223は、カウンター221のカウント値と、上り方向中継開始タイミングカウント値、上り方向中継終了タイミングカウント値、下り方向中継開始タイミングカウント値及び下り方向中継終了タイミングカウント値とに基づいて、切換え制御信号Cを生成する。この切換え制御信号生成方法の例を以下に示す。
(切換え制御信号生成方法の例1)
切換え制御信号生成部223は、最初に、下り中継期間を示す切換え制御信号Cを出力する(図4中の第1段階)。次いで、切換え制御信号生成部223は、カウンター221のカウント値と、下り方向中継開始タイミングカウント値及び下り方向中継終了タイミングカウント値とに基づいて生成した切換え制御信号Cを出力する(図4中の第2段階)。この切換え制御信号Cは、カウンター221のカウント値が下り方向中継開始タイミングカウント値に一致したタイミングで下り中継期間が開始され、カウンター221のカウント値が下り方向中継終了タイミングカウント値に一致したタイミングで下り中継期間が終了する。
次いで、切換え制御信号生成部223は、上り信号ULが受信されると、カウンター221のカウント値と、上り方向中継開始タイミングカウント値及び上り方向中継終了タイミングカウント値とに基づいて生成した切換え制御信号Cを出力する(図4中の第3段階)。この切換え制御信号Cは、カウンター221のカウント値が上り方向中継開始タイミングカウント値に一致したタイミングで上り中継期間が開始され、カウンター221のカウント値が上り方向中継終了タイミングカウント値に一致したタイミングで上り中継期間が終了する。
(切換え制御信号生成方法の例2)
切換え制御信号生成部223は、最初に、下り中継期間を示す切換え制御信号Cを出力する(図4中の第1段階)。次いで、切換え制御信号生成部223は、カウンター221のカウント値と、下り方向中継開始タイミングカウント値及び下り方向中継終了タイミングカウント値とに基づいて生成した切換え制御信号Cを出力する(図4中の第2段階)。この切換え制御信号Cは、カウンター221のカウント値が下り方向中継開始タイミングカウント値に一致したタイミングで下り中継期間が開始され、カウンター221のカウント値が下り方向中継終了タイミングカウント値に一致したタイミングで下り中継期間が終了する。
次いで、切換え制御信号生成部223は、上り信号ULが受信されると、カウンター221のカウント値と、上り方向中継開始タイミングカウント値、上り方向中継終了タイミングカウント値、下り方向中継開始タイミングカウント値及び下り方向中継終了タイミングカウント値とに基づいて生成した切換え制御信号Cを出力する(図4中の第3段階)。この切換え制御信号Cは、カウンター221のカウント値が下り方向中継開始タイミングカウント値と上り方向中継終了タイミングカウント値との間の中央値に一致したタイミングで上り中継期間が開始され、カウンター221のカウント値が下り方向中継終了タイミングカウント値と上り方向中継開始タイミングカウント値との間の中央値に一致したタイミングで上り中継期間が終了する。
(切換え制御信号生成方法の例3)
切換え制御信号生成方法の例3は、上記した切換え制御信号生成方法の例1又は例2における図4中の第3段階において、上り信号ULの受信電力(レベル調整器202aによるレベル補正後の上り受信信号レベル)が所定の閾値以下である場合に、切換え制御信号生成部223は、カウンター221のカウント値と、下り方向中継開始タイミングカウント値及び下り方向中継終了タイミングカウント値とに基づいて生成した切換え制御信号Cを出力する。この切換え制御信号Cは、カウンター221のカウント値が下り方向中継開始タイミングカウント値に一致したタイミングで下り中継期間が開始され、カウンター221のカウント値が下り方向中継終了タイミングカウント値に一致したタイミングで下り中継期間が終了する。
(切換え制御信号生成方法の例4)
切換え制御信号生成方法の例4は、上記した切換え制御信号生成方法の例2における図4中の第3段階において、下り信号DLの受信電力(レベル調整器202bによるレベル補正後の下り受信信号レベル)が所定の閾値以下である場合に、切換え制御信号生成部223は、カウンター221のカウント値と、上り方向中継開始タイミングカウント値及び上り方向中継終了タイミングカウント値とに基づいて生成した切換え制御信号Cを出力する。この切換え制御信号Cは、カウンター221のカウント値が上り方向中継開始タイミングカウント値に一致したタイミングで上り中継期間が開始され、カウンター221のカウント値が上り方向中継終了タイミングカウント値に一致したタイミングで上り中継期間が終了する。
(切換え制御信号生成方法の例5)
切換え制御信号生成方法の例5は、上記した切換え制御信号生成方法の例1又は例2における図4中の第3段階において、上り信号ULの受信電力(レベル調整器202aによるレベル補正後の上り受信信号レベル)及び下り信号DLの受信電力(レベル調整器202bによるレベル補正後の下り受信信号レベル)の両方がそれぞれの所定の閾値以下である場合に、切換え制御信号生成部223は、カウンター221のカウント値と、上り又は下りのうちいずれか予め設定された方の中継開始タイミングカウント値及び中継終了タイミングカウント値とに基づいて生成した切換え制御信号Cを出力する。
上記した切換え制御信号生成方法の例3,例4によれば、上り信号UL又は下り信号DLのうちいずれか一方の受信信号レベルが所定の閾値以下である場合に生じる信号期間の開始や終了のタイミングの大きな検出誤差を含むタイミング検出結果(各タイミングカウント値)が切換え制御信号Cの生成に使用されることを回避することができる。これにより、切換え制御信号Cの精度の低下を抑制することができる。
本実施形態によれば、上り方向の受信電力の変化に基づいて下り中継期間と上り中継期間との切換えが行われる。端末UEが送信する上り信号ULの送信期間はTDD方式における正確なタイミングである。したがって、上り方向の受信電力の変化に基づいて下り中継期間と上り中継期間との切換えが行われることによって、TDD方式における正確な下り中継期間と上り中継期間との切換えを行うことができる。
これにより、無線中継器10は、複雑かつ大規模な復調回路を具備することなく、復調回路と比較して小規模で実現可能な受信電力の変化を検出する構成によって、TDD方式における正確な下り中継期間と上り中継期間との切換えを行うことができる。これは、TDD方式の無線通信システム1における無線中継器10の小型化や軽量化や省電力化に寄与するという効果を奏する。
図8は、本実施形態に係る無線通信システム1の実施例を示す概略構成図である。図8に示される無線通信システム1は、基地局側で使用される無線周波数と、端末側で使用される無線周波数とが異なる。基地局側で使用される無線周波数はミリ波帯である。端末側で使用される無線周波数はテラヘルツ帯である。
図8に示される無線通信システム1において、本実施形態に係る図6の無線中継器10は、各種のデバイスDVa,DVb,DVc,DVd,DVeに搭載可能である。デバイスDVaは、端末UEのユーザ(端末ユーザ)が装着するメガネである。デバイスDVbは、端末ユーザが乗車する車両である。デバイスDVcは、端末ユーザが装着するヘッドホンである。デバイスDVdは、端末ユーザが装着する腕時計である。デバイスDVeは、端末ユーザが使用する携帯型のパーソナルコンピュータ(PC)である。
無線中継器10は、例えば、端末ユーザが装着するメガネ(デバイスDVa)に備わる。端末UEは、テラヘルツ帯の無線信号を送受するためのアンテナ301と、テラヘルツ帯の受信信号を処理する信号処理部302とを備える。信号処理部302は、メガネ(デバイスDVa)に備わる無線中継器10を介してアンテナ301で受信したテラヘルツ帯の下り信号DLを復調してTDDフレームを検出し、検出したTDDフレームに基づいた上り方向の送信期間にテラヘルツ帯の上り信号ULをアンテナ301により送信する。端末UEとメガネ(デバイスDVa)に備わる無線中継器10との間でテラヘルツ帯のリンクTHzLINKが確立される。メガネ(デバイスDVa)に備わる無線中継器10は、基地局BSとの間でミリ波帯の上り信号UL及び下り信号DLを送受する。メガネ(デバイスDVa)に備わる無線中継器10は、上り信号UL及び下り信号DLをそれぞれに受信し周波数変換し増幅してから送信する。これにより、端末UEと基地局BSとは、無線中継器10を介して、TDD方式で双方向の通信を行うことができる。
ここで、例えばメガネ(デバイスDVa)やヘッドホン(デバイスDVc)や腕時計(デバイスDVd)等の小型のデバイスでは、搭載可能な装置の大きさや重量やバッテリー容量等の制約が大きい。このため、それらの小型のデバイスDVa,DVc,DVdに対しては、特に、搭載される無線中継器10の小型化や軽量化や省電力化が要求される。本実施形態は、そのような小型のデバイスDVa,DVc,DVdに無線中継器10が搭載される場合に、特に顕著な効果が得られる。
なお、これにより、例えば無線通信システムにおける総合的なサービス品質の向上を実現することができることから、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「レジリエントなインフラを整備し、持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る」に貢献することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
また、上述した各装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
1…無線通信システム、UE…端末、BS…基地局、10…無線中継器、11…基地局対応アンテナ、12…端末対応アンテナ、13…下り中継処理部、14…上り中継処理部、SW1,SW2…TDD切換部、20…制御部、201a,201b…検波器、202a,202b…レベル調整器、203a,203b…レベル比較器、210…クロック発生器、221…カウンター、222…切換えタイミング検出部、223…切換え制御信号生成部

Claims (6)

  1. TDD(Time Division Duplex、時分割複信)方式の無線通信システムにおいて端末と基地局との間で送受される信号を中継する無線中継器であって、
    端末から基地局へ向う上り方向の受信電力の変化に基づいて、基地局から送信された信号を端末へ中継する下り中継期間と、端末から送信された信号を基地局へ中継する上り中継期間とを切換える制御部を備え、
    前記制御部は、基地局から端末へ向う下り方向の受信電力の変化に基づいて前記下り中継期間を検出し、検出された前記下り中継期間に基づいて前記下り中継期間と前記上り中継期間との切換えを実施してから、前記上り方向の受信電力の変化に基づいた前記下り中継期間と前記上り中継期間との切換えを実施する、
    無線中継器。
  2. 前記制御部は、前記上り方向の受信電力が所定の閾値以下である場合に、前記上り方向の受信電力の変化に基づいた前記下り中継期間と前記上り中継期間との切換えに代えて、前記下り方向の受信電力の変化に基づいた前記下り中継期間と前記上り中継期間との切換えを実施する、
    請求項1に記載の無線中継器。
  3. 前記制御部は、
    所定のカウント初期値から前記TDD方式のフレーム周期に対応する所定のカウント終了値までを所定のカウント周波数で繰り返しカウントするカウンター部と、
    前記上り方向の受信電力が信号なしから信号ありへの変化を示すタイミングでの前記カウンター部のカウント値である上り方向中継開始タイミングカウント値と、前記上り方向の受信電力が信号ありから信号なしへの変化を示すタイミングでの前記カウンター部のカウント値である上り方向中継終了タイミングカウント値とを記憶する切換えタイミング検出部と、
    前記上り方向中継開始タイミングカウント値、前記上り方向中継終了タイミングカウント値及び前記カウンター部のカウント値に基づいて、前記下り中継期間と前記上り中継期間とを切換える切換え制御信号を生成する切換え制御信号生成部と、を備える、
    請求項1又は2のいずれか1項に記載の無線中継器。
  4. 前記切換えタイミング検出部は、前記下り方向の受信電力が信号なしから信号ありへの変化を示すタイミングでの前記カウンター部のカウント値である下り方向中継開始タイミングカウント値と、前記下り方向の受信電力が信号ありから信号なしへの変化を示すタイミングでの前記カウンター部のカウント値である下り方向中継終了タイミングカウント値とをさらに記憶し、
    前記切換え制御信号生成部は、前記上り方向中継開始タイミングカウント値、前記上り方向中継終了タイミングカウント値、前記下り方向中継開始タイミングカウント値、前記下り方向中継終了タイミングカウント値及び前記カウンター部のカウント値に基づいて、前記下り中継期間と前記上り中継期間とを切換える切換え制御信号を生成する、
    請求項3に記載の無線中継器。
  5. TDD(Time Division Duplex、時分割複信)方式の無線通信システムにおいて端末と基地局との間で送受される信号を中継する無線中継器が実行する無線中継方法であって、
    基地局から端末へ向う下り方向の受信電力の変化に基づいて、基地局から送信された信号を端末へ中継する下り中継期間を検出するステップと、
    検出された前記下り中継期間に基づいて、前記下り中継期間と、端末から送信された信号を基地局へ中継する上り中継期間との切換えを実施するステップと、
    端末から基地局へ向う上り方向の受信電力の変化に基づいて、前記下り中継期間と前記上り中継期間とを切換えるステップと、
    を含む無線中継方法。
  6. TDD(Time Division Duplex、時分割複信)方式の無線通信システムにおいて端末と基地局との間で送受される信号を中継する無線中継器のコンピュータに、
    端末から基地局へ向う上り方向の受信電力の変化に基づいて、基地局から送信された信号を端末へ中継する下り中継期間と、端末から送信された信号を基地局へ中継する上り中継期間とを切換える制御機能を実現させ、
    前記制御機能は、基地局から端末へ向う下り方向の受信電力の変化に基づいて前記下り中継期間を検出し、検出された前記下り中継期間に基づいて前記下り中継期間と前記上り中継期間との切換えを実施してから、前記上り方向の受信電力の変化に基づいた前記下り中継期間と前記上り中継期間との切換えを実施する、
    コンピュータプログラム。
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WO2024009862A1 (ja) * 2022-07-05 2024-01-11 株式会社東芝 通信装置、制御方法、及びプログラム

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