JP5359735B2 - 移動通信端末、及び移動通信端末のセルサーチ制御プログラム - Google Patents

移動通信端末、及び移動通信端末のセルサーチ制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、セルサーチ処理を行う移動通信端末、及び移動通信端末のセルサーチ制御プログラムに関する。
近年、無線通信回線の普及に伴って無線通信機能を備えた持ち運び可能な移動通信端末の普及が進んでいる。無線通信機能を備えた移動通信端末の一例である携帯電話機は、無線通信回線を通じた音声通信機能やデータ通信機能を備えており、音声通話、メールの送受信、あるいはウェブサイトの閲覧などの、様々な用途に活用されている。近年の携帯電話機の小型化・軽量化に伴って、携帯電話機が物理的に長い距離を移動しながら継続して通信を行う機会が増加している。
携帯電話機は、一般的にセルラ通信方式と呼ばれる無線通信方式を用いている。セルラ通信方式における各基地局はその基地局を中心とした特定の範囲内(以下、単にセルと表記する)にある携帯電話機に対して無線通信回線を確立し、各携帯電話機との通信を行う。基地局が多数配置されることでセルが敷き詰められ、長い距離を移動する携帯電話機はセル間を跨って移動することとなる。
セルラ通信方式の中でもOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)やCDMA(Code Division Multiple Access)と呼ばれる通信方式において、携帯電話機があるセルから別のセルへと移動する際には、携帯電話機は所謂セルサーチ処理と呼ばれる処理を行う。携帯電話機はセルサーチ処理を行うことで、移動先のセルを提供する基地局との無線信号の同期を確立し、基地局の検出を行うことができる。こうしたセルサーチ処理は、一般に携帯電話機がセル間を移動したと判断した場合に行われる。携帯電話機のセル間の移動の判断は例えば、自端末のアンテナが受信する無線信号の受信信号電力等の値を携帯電話機が定期的に評価し、この受信信号電力が一定の値を下回る場合をセル間の移動として判断することで行う。
携帯電話機はセルサーチ処理の結果に応じてセルの再選択や、ハンドオーバ処理を行うことで、セル間を跨ぐ移動を行う場合であっても無線通信回線の接続を維持することができる(例えば、特許文献1及び特許文献2を参照)。
特開2009−49661 特開2001−186561
ところで、先に述べたセルラシステムにおいては、例えば携帯電話機を使用する人数が多くトラヒックの集中する場所や、辺りに遮蔽物が多く電波干渉の多い場所などの、セル内であるにも関わらず十分な信号品質の無線通信回線を提供が行えない場所が存在する。
このような通信環境の悪い場所に対して無線通信回線を提供するために、小規模の基地局(以下、単にフェムトセル基地局と記載する)を通信環境の悪い場所へ配置し、局地的に無線通信回線を提供する技術が実用化されている。フェムトセル基地局が無線通信回線を提供する範囲は数十メートル程度の狭い範囲であるため、この無線通信回線の提供範囲は一般的にフェムトセルと呼ばれる。
先述したフェムトセルは、局地的に通信環境の悪い場所を補完するように配置されるため、フェムトセルは大規模の基地局(以下、単にマクロセル基地局と記載する)が無線通信回線を提供する範囲(以下、単にマクロセルと記載する)内に包含された状態で配置される場合が多い。この様な場合、フェムトセル内に在圏する携帯電話機は、同時にマクロセル内でも在圏することとなる。
一般的に、基地局が提供できる無線通信回線の数は有限である。そのため、無線通信回線の安定性の面から見ると、1つの基地局が確立する無線通信回線の数は、低い方が望ましい。しかし、マクロセル基地局が確立する無線通信回線の数は、そのセルエリアの広さから膨大な数となる。従って、マクロセル基地局の無線通信回線の提供を安定させるためには、マクロセルとフェムトセルに同時に在圏する携帯電話機は、フェムトセル基地局との無線通信回線を優先的に確立する必要がある。
携帯電話機をフェムトセルで優先的に使用させたいという要求がある一方で、先述したように従来の携帯電話機においては、セルサーチ処理を行うか否かの判定は無線信号の信号品質の評価によって行われる。そのため、マクロセル基地局から送信される無線信号の信号品質が良い場合には、セルサーチ処理が行われないために、フェムトセルの検出自体が行われない。このような場合には、携帯電話機がマクロセルとフェムトセルに同時に在圏する場合であっても、フェムトセル基地局との無線通信回線を確立できないという問題があった。また、こうしたフェムトセルの検出を行う場合には、特許文献1に開示されているように、携帯電話機が一定時間間隔でセルサーチ処理を行う必要がある。しかし、一定時間間隔でセルサーチ処理を行う場合には、携帯電話機がフェムトセル圏外にいる場合であっても一定時間間隔でセルサーチ処理が繰り返されてしまう。そのため、携帯電話機のセルサーチ処理に伴う処理負荷及び消費電流が増大し、携帯電話機の連続使用時間が低下してしまう虞があった。
前記目的を達成するために、本発明の移動通信端末は、無線信号の送受信を行うアンテナと、前記アンテナを介して基地局と無線通信回線を確立して通信を行う通信手段と、前記アンテナが受信する無線信号の受信電力強度及び信号品質を測定する測定手段と、 前記受信電力強度が所定の値を上回り、且つ前記信号品質が所定の信号品質閾値を下回る場合に、前記通信手段を介して基地局を検出するセルサーチ処理手段とを有することを特徴とする。
また、本発明の移動通信端末のセルサーチ制御プログラムは、無線通信回線を確立して通信を行う通信手段と、
前記通信手段が確立した無線通信回線の無線信号の受信電力強度及び信号品質を測定する測定手段と、
前記受信電力強度が所定の値を上回り、且つ前記信号品質が信号品質閾値を下回る場合に、前記通信手段を介して基地局を検出するセルサーチ処理手段と
を有することを特徴とする。
本発明によれば、フェムトセルあるいはマクロセルへの侵入及び脱出を検知してセルサーチ処理を行い基地局の検出を行うことで、通信の安定性向上に寄与し得る移動通信端末、及び移動通信端末のセルサーチ制御プログラムを提供することができる。
本発明の実施形態に関わる移動通信端末の、内部構成を示すブロック図。 本実施形態で例として挙げるネットワークにおいて、携帯電話機がマクロセルからフェムトセルへ移動する様子を示した図。 本実施形態に例として挙げるネットワークにおいて、携帯電話機がマクロセル間を移動する様子を示した図。 本実施形態におけるセルサーチ判定を行う処理のフローチャート。 本実施形態における閾値設定を行う処理のフローチャート。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(携帯電話機の構成)
図1は、本実施形態における移動通信端末の一例である、携帯電話機の内部の構造を示すブロック図である。以下、特に断りが無い場合には、この図1に従って本発明の各構成部の動作を説明する。
携帯電話機に搭載される制御部31は、CPU(Central Processing Unit)などの電子回路から構成される。CPUは、後述するROMあるいはRAMに記憶されているプログラムに従って処理を実行する。更にCPUは、上述した各回路部から供給される信号を処理し、また種々の制御信号を生成し、各回路部へ供給する。これらの処理により、CPUは携帯電話機を統括的に制御する。記憶部32は、例えば電気的に書き換えや消去が可能な不揮発性メモリであるフラッシュメモリ素子、HDD(Hard Disc Drive)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)などから構成される。記憶部32には、制御部31のCPUにより実行される種々のアプリケーションプログラムやデータ群に加えて、後述するセルサーチ判定に用いる基地局リストが格納されている。記憶部32に格納される基地局リストには、携帯電話機がこれまでに無線通信回線を確立した基地局の、セルサーチ処理に関する情報が記憶されている。より具体的には、基地局リストはマクロセル基地局リスト、フェムトセル基地局リストの2つに分類されており、それぞれの基地局リストには基地局を一意に特定するセルID情報、後述するセルサーチ処理に用いる同期タイミング情報、符号パターン情報、及び基地局の種類、即ち基地局がマクロセル基地局であるかフェムトセル基地局であるかを示す情報などが、基地局毎に記録されている。ただし、基地局リストに記録される情報はここに列挙されたものに限られない。後述する携帯電話機が用いる通信方式がCDMA通信方式における拡散符号を用いて通信を行うものである場合には、この基地局リストには拡散符号情報が記録されるものであっても構わない。また、基地局毎の送信電力情報が記録されていても構わない。
また、携帯電話機はアンテナ21を備え、このアンテナ21を介して無線信号の送受信を行う。以下、より具体的に無線信号の送受信処理について述べる。基地局から送信された無線信号は、アンテナ21で受信された後、アンテナ共用器(DUP)22を介して受信回路(RX)23に入力される。受信回路23は、受信した無線信号と周波数シンセサイザ(SYN)24から出力された局部発信信号とをミキシングして、中間周波数信号に周波数変換(ダウンコンバート)する。そして、受信回路23はこのダウンコンバートした中間周波数信号を復調し、受信ベースバンド信号として出力する。
なお、受信回路(RX)23は、受信した無線信号の受信電力及び信号品質の測定を行う。受信電力の測定は、例えばRSSI(Received Signal Strength Indicator)やRSRP(Reference Signal Rece
ived Power)といった値を測定することで行う。また、信号品質の測定は、例えば雑音成分や干渉成分を信号品質として評価する基準値を測定することにより行う。より具体的には、信号品質は例えばSINR(Signal to Interference and Noise Power Ratio)やEs/Io(Energy Per Symbol to Interference Density Ratio)、及びSIR(Signal to Interference Ratio)を測定することで行う。なお、受信電力あるいは信号品質の測定のために用いる値はこれに限られるものではなく、種々の値を測定のために用いることができる。
受信回路23から出力された受信ベースバンド信号は、OFDMA信号処理部26に入力される。OFDMA信号処理部26は、入力された受信ベースバンド信号から所定の伝送フォーマットの受信データを生成する。OFDMA信号処理部26から出力された受信データは、OFDMA信号処理部26から圧縮/伸張処理部27へ入力される。受信データが音声データであった場合には、圧縮/伸張処理部27で処理された音声データはPCMコーデック28によりPCM復号化処理が行われ、音声信号へ変換される。変換された音声信号は、受話増幅器29により適正レベルまで増幅された後、スピーカ8より音声として出力される。
次に、アンテナ21による無線信号の送信について述べる。例として、通話中の携帯電話機のマイクロフォン7へ音声が入力された場合について考える。まず、マイクロフォン7へ入力された音声信号は、送話増幅器30により適正レベルまで増幅された後、PCMコーデック28によりPCM符号化される。このPCM符号化されたディジタルオーディオ信号は、圧縮/伸張処理部27に入力される。また、制御部31で生成されたメールなどのデータ信号も、圧縮/伸張処理部27に入力される。
OFDMA信号処理部26は、圧縮/伸張処理部27から出力された送信データに、を所定の伝送フォーマットの送信ベースバンド信号へと変換し、送信回路(TX)25へと出力する。送信回路25は入力された送信ベースバンド信号を、ディジタル変調方式を使用し変調する。更に、送信回路25は、送信ベースバンド信号と周波数シンセサイザ24から発生される局部発信信号とを合成し、無線信号に周波数変換(アップコンバート)する。そして、送信回路25は、制御部31により指示される送信電力レベルを満たすようにアップコンバートされた無線信号を増幅する。この増幅された無線信号は、アンテナ共用器22を介してアンテナ21に供給され、このアンテナ21から基地局へと送信される。
なお、本実施例においては携帯電話機が、先述したOFDMA方式、特にLTE(Long Term Evolution)に規定された通信方式に基づいて送受信される無線信号を用いて通信を行う場合を述べる。ただし、携帯電話機が使用するOFDMA無線信号の送受信処理は、ここに述べた処理に限定されるものではなく、様々な処理を用いて行うことができる。また、本発明の動作はこれに限られるものではなく、例えば携帯電話機がCDMA方式などの、他の変調方式に基づいて変調された無線信号を用いて通信を行うものであっても構わない。
(セルサーチ処理)
次に、セルサーチ処理について述べる。携帯電話機が無線通信回線を確立しているセルから異なるセルへと移動する場合には、移動先セルの基地局との無線通信回線を確立する必要がある。そして、基地局との無線通信回線を確立するためには、基地局と送受信する無線信号の同期を行う必要がある。この、移動先セルの基地局との無線信号の同期を行う処理が所謂セルサーチ処理である。以下に、携帯電話機が行うセルサーチ処理について述べる。
先述したセルサーチ処理は、まず基地局が携帯電話機へ無線信号を送信する下りリンクにおいて、携帯電話機が無線信号の受信タイミングと、OFDMA信号処理部26が復号を行う拡散符号の2つを決定することにより行われる。基地局はセルへ侵入した携帯電話機にセルサーチ処理を行わせるための同期信号をセル内の全ての携帯端末へ報知している。携帯電話機はアンテナ21を介して同期信号を受信すると、続いて同期信号中にコード多重されたSCH(Synchronization)信号を抽出する。SCHはP−SCH(Primary SCH)とS−SCH(Secondary SCH)の2つのサブチャネルを含む信号である。
P−SCHは、基地局より送信された無線信号のスロットタイミング(以下、単に同期タイミングと記載する)を、携帯電話機が検出するために使用される信号である。基地局から送信される無線信号は、フレームと呼ばれる所定の時間単位毎に区切られて送信されており、P−SCHは、このフレーム中の所定の時間領域に割当てられている。制御部31はP−SCHが割当てられている時間領域を特定することで、制御部31がフレームを受信するタイミングを特定する。後述する方法により、記憶部32に予めP−SCHが割当てられている時間領域情報が格納されている場合は、OFDMA信号処理部26はこの時間領域情報に基づいてフレームの受信タイミングを検出し、このフレームの受信タイミングを用いて後述するS−SCHの抽出を行う。一方、記憶部32に時間領域情報が格納されていない場合は、OFDMA信号処理部26がMF(Matched Filter)を用いた相関値解析によってP−SCHが割り当てられている時間領域を検出し、フレームの受信タイミングを抽出する。なお、記憶部32に予め格納されたフレームの受信タイミングの検出処理は、MFを用いた同期タイミングの抽出処理に比べ制御部31の計算負荷及び処理に要する時間が少ない。OFDMA信号処理部26が以上の処理によってフレームの受信タイミングを検出すると、OFDMA信号処理部はS−SCHを用いて基地局のセル識別番号(以下、単にセルIDと記載する)の検出を行う。
S−SCHは、同期信号を送信する基地局のセル識別番号(以下、単にセルIDと記載する)を、携帯電話機が検出するために使用される信号である。S−SCHは同期信号中に、基地局毎に異なる信号パターンを用いて符号化されている。そのため、携帯電話機はS−SCHに割当てられた信号パターンを特定し、S−SCHを抽出する必要がある。後述する方法により記憶部32に予めS−SCHに割当てられている信号パターン情報及びセルID情報が格納されている場合には、OFDMA信号処理部26は記憶部32からセルID情報を読み出すことでセルIDの検出を行う。一方、記憶部32に信号パターン及びセルID情報が格納されていない場合には、OFDMA信号処理部26はP−SCHを用いて検出したフレームの受信タイミングを用いて、S−SCHが割当てられた時間領域を特定する。続いて、OFDMA信号処理部26はこの時間領域に対して信号パターンの相関演算を行うことにより、S−SCHに割当てられた信号パターンを特定する。OFDMA信号処理部26はS−SCHを抽出すると、S−SCHからセルIDの検出を行い、これを制御部31へ通知する。なお、記憶部32に予め格納された信号パターンの情報及びセルID情報の検出処理は、周波数領域の相関演算を用いた検出に比べ、制御部31の計算負荷及び処理に要する時間が少ない。
以上の処理によって、携帯電話機が新たなセルへ侵入した場合のフレームの受信タイミング、信号パターン及びセルIDの検出を行う、所謂セルサーチ処理が行われる。次に、セルサーチ処理をより適切なタイミングで行うための、セルサーチ制御について述べる。
(セルサーチ制御)
以下にセルサーチ制御の流れを、図4を用いながら説明する。図4は、セルサーチ制御の流れを述べたフローチャートである。なお以下の説明では、無線通信回線を確立した基地局が提供するセルを、単に在圏セルと記載する。
まず、図4を用いてセルサーチ制御の流れについて述べる。制御部31がセルサーチ制御を開始する(ステップ100)と、受信回路(RX)23は、在圏セルの信号品質として、SINRの値を測定する(ステップ101)。なお、受信回路(RX)23が測定する値はこれに限られるものではなく、例えばEs/IoやSIRなどの値を測定するものであっても構わない、携帯電話機70が確立した無線通信回線以外の無線信号、すなわち雑音信号を受信する場合には、SINRの値は低い値が得られる。即ち、携帯電話機70が在圏セルの端へ移動し、異なるセルと重なりあう場所へ侵入すると、在圏セルのRSSIが低下する一方で異なる基地局の無線信号のRSSIが上昇するため、結果としてSINRの値が低下することとなる。
次に、受信回路(RX)23は、RSSIの値を測定する(ステップ102)。受信回路(RX)23が測定する値はこれに限られるものではなく、例えばRSRPなどの値を測定するものであっても構わない。一般的に、無線信号の電力強度はその伝播距離に応じて減衰する。従って、携帯電話機70が基地局と近い距離で無線通信回線を確立している場合は、RSSIの値は高い値が得られる。一方で、携帯電話機70がセル境界のような基地局と遠い距離で無線通信回線を確立している場合は、RSSIの値は低い値となる。
次に、制御部31はステップ101で測定したSINRの値が、所定の閾値Tsの値を上回るか否かを判定する(ステップ103)。SINRの値が閾値Tsの値を上回ると制御部31が判断した場合(ステップ103のYes)は、制御部31は十分な信号品質の無線信号が得られるためセルサーチ不要と判断し、セルサーチ制御を終了する(ステップ116)。一方、SINRの値が閾値Tsの値を下回ると制御部31が判断した場合(ステップ103のNo)は、制御部31は続いてRSSIの値が所定の閾値Trの値を上回るか否かを判断する(ステップ104)。
制御部31がステップ104でYesと判断するのは、SINRがTsを下回り、且つRSSIがTrを上回る場合である。この様な場合、マクロセルにフェムトセルが包含されており、携帯電話機70がフェムトセル内にいるため、マクロセルとフェムトセル間の干渉によってSINRが低下しているものと制御部31が推定する。RSSIの値がTrを上回ると判断した場合(ステップ104のYes)は、制御部31は記憶部32に記憶されたフェムトセル基地局リストを読み出す。そして、制御部31はフェムトセル基地局リストに記録された同期タイミング及び信号パターンを用いてセルサーチ処理を行う(ステップ105)。フェムトセル基地局リストに記憶された同期タイミング及び信号パターンを優先的に用いてセルサーチ処理を行うことで、全ての同期タイミングや周波数領域についてセルサーチ処理を行う計算負荷を省くことができる。
ステップ105にて制御部31がセルサーチ処理を行うと、制御部31はセルサーチ処理が完了し、基地局を検出したか否かを判断する(ステップ106)。セルサーチ処理が完了した場合には(ステップ106のYes)、制御部31はセルサーチ判定を終了する(ステップ116)。一方、セルサーチ処理が完了していない場合には(ステップ106のNo)、制御部31はマクロセルとマクロセル間の干渉によってSINRが低下しているものと推定する。そこで、制御部31はマクロセル基地局リストに記録された同期タイミング及び信号パターンを用いてセルサーチ処理を行う(ステップ107)。マクロセル基地局リストに記憶された同期タイミング及び信号パターンを優先的に用いてセルサーチ処理を行うことで、全ての同期タイミングや周波数領域についてセルサーチ処理を行う計算負荷を省くことができる。
ステップ107にて制御部31がセルサーチ処理を行うと、制御部31はセルサーチ処理が完了し、基地局を検出したか否かを判断する(ステップ108)。セルサーチ処理が完了した場合には(ステップ108のYes)、制御部31はセルサーチ判定を終了する(ステップ116)。一方、セルサーチ処理が完了していない場合には(ステップ108のNo)、制御部31は基地局リストに記録されていない基地局との干渉によってSINRが低下しているものと推定する。そこで、制御部31は全ての同期タイミング及び信号パターンについてセルサーチ処理を行う(ステップ108)。制御部31はセルサーチ処理を完了し、セルサーチ判定を終了する(ステップ116)。
一方、制御部31がステップ104でNoと判断するのは、SINRがTsを下回り、且つRSSIもTrを下回る場合である。この様な場合、携帯電話機70がマクロセルに在圏しており、携帯電話機70が在圏マクロセルの境界領域に侵入したためにRSSIがTrを下回ったものと制御部31が推定する。そして、在圏マクロセルの境界において異なるセルに侵入したためにSINRがTsを下回ったものと制御部31が推定する。RSSIの値がTrを下回ると判断した場合(ステップ104のNo)は、制御部31は記憶部32に記憶されたマクロセル基地局リストを読み出す。そして、制御部31はマクロセル基地局リストに記録された同期タイミング及び信号パターンを用いてセルサーチ処理を行う(ステップ110)。マクロセル基地局リストに記憶された同期タイミング及び信号パターンを優先的に用いてセルサーチ処理を行うことで、全ての同期タイミングや信号パターンについてセルサーチ処理を行う計算負荷を省くことができる。
ステップ110にて制御部31がセルサーチ処理を行うと、制御部31はセルサーチ処理が完了し、基地局を検出したか否かを判断する(ステップ111)。セルサーチ処理が完了した場合には(ステップ111のYes)、制御部31はセルサーチ判定を終了する(ステップ116)。一方、セルサーチ処理が完了していない場合には(ステップ111のNo)、制御部31はマクロセル基地局リストに記録されていないマクロセルと間の干渉によってSINRが低下しているものと推定する。そこで、制御部31は在圏セルとの同期タイミングを用いてセルサーチ処理を行う(ステップ112)。マクロセルを提供するマクロセル基地局間では、それぞれがGPS(Global Positioning System)等を用いて同期タイミングの統一を行っている。そのため、在圏セルの同期タイミングを優先的に用いてセルサーチ処理を行うことで、全ての同期タイミングについてセルサーチ処理を行う計算負荷を省くことができる。
ステップ112にて制御部31がセルサーチ処理を行うと、制御部31はセルサーチ処理が完了し、基地局を検出したか否かを判断する(ステップ113)。セルサーチ処理が完了した場合には(ステップ113のYes)、制御部31はセルサーチ判定を終了する(ステップ116)。一方、セルサーチ処理が完了していない場合には(ステップ113のNo)、制御部31は在圏セルとフェムトセルとの干渉によってSINR及びRSSIが低下しているものと推定する。そこで、制御部31はフェムトセル基地局リストに記録された同期タイミング及び信号パターンを用いてセルサーチ処理を行う(ステップ114)。フェムトセル基地局リストに記憶された同期タイミング及び信号パターンを優先的に用いてセルサーチ処理を行うことで、全ての同期タイミングや周波数領域についてセルサーチ処理を行う計算負荷を省くことができる。
ステップ114にて制御部31がセルサーチ処理を行うと、制御部31はセルサーチ処理が完了し、基地局を検出したか否かを判断する(ステップ115)。セルサーチ処理が完了した場合には(ステップ115のYes)、制御部31はセルサーチ判定を終了する(ステップ116)。一方、セルサーチ処理が完了していない場合には(ステップ115のNo)、制御部31は基地局リストに記録されていない基地局との干渉によってSINR及びRSSIが低下しているものと推定する。そこで、制御部31は全ての同期タイミング及び信号パターンについてセルサーチ処理を行う(ステップ115)。制御部31はセルサーチ処理を完了し、セルサーチ判定を終了する(ステップ116)。
(携帯電話機のセル間移動に伴うセルサーチ処理)
図2及び図3は、マクロセル81を提供するマクロセル基地局71、フェムトセル82を提供するフェムトセル基地局72、マクロセル83を提供するマクロセル基地局73、及びフェムトセル84を提供するフェムトセル基地局74から構成されるセルラネットワークと通信を行う携帯電話機70が、セル間を移動する様子を示した図である。以下に、携帯電話機70のセル間移動に伴って、セルサーチ判定及びセルサーチ処理が行われる様子を示す。
図2は、マクロセル81に在圏する携帯電話機70が、マクロセル81に包含されるフェムトセル82の境界エリアに侵入する様子を示した図である。携帯電話機70の受信回路(RX)23は定期的にSINR及びRSSIの値を測定し(ステップ101及びステップ102)、制御部31は測定されたSINR及びRSSIの値と、閾値Ts及びTrとの比較を行う(ステップ103及び104)。マクロセル81とフェムトセル82との境界においては、マクロセル基地局71とフェムトセル基地局72とが送信する無線信号は非同期であるために、双方が送信する無線信号が干渉する。従って、携帯電話機70がマクロセル81とフェムトセル82との境界に侵入すると、受信回路(RX)23によって測定されるSINRの値が低下することとなる(ステップ103のNo)。一方で、マクロセル基地局71とフェムトセル基地局72が信号を送信する無線信号の送信周波数は同じであるため、受信回路(RX)23によって測定されるSINRの値は低下しない(ステップ104のYes)。SINRがTs以下となり、RSSIがTr以上となった場合には、制御部31は携帯電話機70がフェムトセルとの境界に侵入したことを推測し、セルサーチ処理を行う。フェムトセルを優先して検出するために制御部31は、記憶部32に記憶されたフェムトセル基地局リストの同期タイミング及び周波数帯域を用いてセルサーチ処理を行う(ステップ105)。フェムトセル基地局リストにフェムトセル基地局72の情報が記録されている場合には、制御部31はステップ105にてフェムトセル基地局72を検出し(ステップ106のYes)、セルサーチ判定を終了する(ステップ116)。一方で、携帯電話機70がフェムトセル82に侵入したことがないなどの理由でフェムトセル基地局リストにフェムトセル基地局72の情報が記録されていない場合には、制御部31は基地局リストから同期タイミングを取得することができない(ステップ106及びステップ108のNo)。この場合には、制御部31は全ての同期タイミング及び周波数帯域でセルサーチ処理を行い(ステップ109)、フェムトセル基地局72を検出する。
次に、フェムトセル82に在圏する携帯電話機70が、フェムトセル84との境界エリアに侵入する場合を考える。
フェムトセル82とフェムトセル84との境界においては、フェムトセル基地局72とフェムトセル基地局74とが送信する無線信号は非同期であるために、双方が送信する無線信号が干渉する。従って、携帯電話機70がフェムトセル82とフェムトセル84との境界に侵入すると、受信回路(RX)23によって測定されるSINRの値が低下することとなる(ステップ103のNo)。一方で、フェムトセル基地局72とフェムトセル基地局74が信号を送信する無線信号の送信周波数は同じであるため、受信回路(RX)23によって測定されるSINRの値は低下しない(ステップ104のYes)。以下、ステップ104からステップ116に述べた同様の手順によって制御部31はセルサーチ処理を行い、フェムトセル基地局74を検出する。
次に、フェムトセル82に在圏する携帯電話機70が、マクロセル81との境界エリアに侵入する場合を考える。
フェムトセル82とマクロセル81との境界においては、フェムトセル基地局72とマクロセル基地局71とが送信する無線信号は非同期であるために、双方が送信する無線信号が干渉する。従って、携帯電話機70がフェムトセル82とマクロセル81との境界に侵入すると、受信回路(RX)23によって測定されるSINRの値が低下することとなる(ステップ103のNo)。一方で、フェムトセル基地局72とマクロセル基地局71が信号を送信する無線信号の送信周波数は同じであるため、受信回路(RX)23によって測定されるSINRの値は低下しない(ステップ104のYes)。制御部31はステップ105にてフェムトセル基地局リストに記録された同期タイミング及び信号パターンを用いてセルサーチ処理を行う(ステップ105)が、マクロセル基地局81はフェムトセル基地局リストには記録されていないため、セルサーチ処理が完了しないと制御部31によって判断される(ステップ106のNo)。マクロセル基地局81がマクロセル基地局リストに記録されている場合には、制御部31はステップ107にてセルサーチ処理を完了する。一方マクロセル基地局81がマクロセル基地局リストに記録されていない場合には、ステップ107のセルサーチ処理によってはセルサーチ処理が完了しないと基地局31が判断する(ステップ108のNo)。この場合には、制御部31は全ての同期タイミング及び周波数帯域でセルサーチ処理を行い(ステップ109)、マクロセル基地局81を検出する。
図3は、マクロセル81に在圏する携帯電話機70が、マクロセル81に隣接するマクロセル83の境界エリアに侵入する様子を示した図である。携帯電話機70の受信回路(RX)23は定期的にSINR及びRSSIの値を測定し(ステップ101及びステップ102)、制御部31は測定されたSINR及びRSSIの値と、閾値Ts及びTrとの比較を行う(ステップ103及び104)。マクロセル81とマクロセル83との境界においては、マクロセル基地局81から送信される無線信号とマクロセル基地局83から送信される無線信号とを同時に受信することとなるため、受信回路(RX)によって測定されるSINRの値が低下することとなる(ステップ103のNo)。更に、マクロセル81とマクロセル83との境界においては、携帯電話機70がマクロセル基地局71及びマクロセル基地局73から距離の離れた場所に存在することとなる。基地局から送信される無線信号の電波強度は距離に従って減衰するために、受信回路(RX)23によって測定されるRSSIの値が低下することとなる(ステップ104のNo)。SINRがTs以下となり、RSSIもTr以下となった場合には、制御部31は携帯電話機70がマクロセルとの境界に侵入したことを推測し、セルサーチ処理を行う。フマクロセルを優先して検出するために制御部31は、記憶部32に記憶されたマクロセル基地局リストの同期タイミング及び周波数帯域を用いてセルサーチ処理を行う(ステップ110)。マクロセル基地局リストにマクロセル基地局73の情報が記録されている場合には、制御部31はステップ105にてフェムトセル基地局73を検出し(ステップ111のYes)、セルサーチ判定を終了する(ステップ116)。一方で、携帯電話機70がマクロセル83に侵入したことがないなどの理由でマクロセル基地局リストにマクロセル基地局73の情報が記録されていない場合には、制御部31は基地局リストから同期タイミングを取得することができない(ステップ111のNo)。この場合には、制御部31はマクロセル基地局81の同期タイミングを用いてセルサーチ処理を行う(ステップ112)。マクロセル基地局83がマクロセル基地局81とGPSシステム等を用いて共通の同期タイミングによる無線信号の送信を行っている場合には、制御部31はステップ112にてマクロセル基地局73を検出し(ステップ113のYes)、セルサーチ判定を終了する(ステップ116)。
次に、フェムトセル84に在圏する携帯電話機70が、マクロセル83との境界エリアに侵入する場合を考える。
フェムトセル84とマクロセル83との境界においては、フェムトセル基地局74とマクロセル基地局73とが送信する無線信号は非同期であるために、双方が送信する無線信号が干渉する。従って、携帯電話機70がフェムトセル84とマクロセル83との境界に侵入すると、受信回路(RX)23によって測定されるSINRの値が低下することとなる(ステップ103のNo)。更に、フェムトセル84とマクロセル83との境界においては、携帯電話機70がフェムトセル基地局74及びマクロセル基地局73から距離の離れた場所に存在することとなる。基地局から送信される無線信号の電波強度は距離に従って減衰するために、受信回路(RX)23によって測定されるRSSIの値が低下することとなる(ステップ104のNo)。以下、ステップ104からステップ116に述べた同様の手順によって制御部31はセルサーチ処理を行い、フェムトセル基地局74を検出する。なお、基地局から報知される送信電力情報などの報知情報に基づいて、在圏セルがフェムトセルであると制御部31が認識している場合には、ステップ112によるセルサーチ処理を省略しても構わない。
(在圏セル種別の変更に伴う閾値設定処理)
図4を用いて述べたセルサーチ処理においては、SINRと閾値Tsとを比較し、SINRが閾値Tsを下回ることを契機にセルサーチを開始する例を述べた。この閾値Tsを可変とし、在圏セルの変更に伴って閾値Tsの値を再設定することで、より柔軟なセルサーチ処理を行うことが可能である。
以下に閾値設定処理の流れを、図5を用いながら説明する。図5は、閾値Tsの設定処理の流れを述べたフローチャートである。
まず、制御部31が閾値設定処理を開始する(ステップ200)と、制御部31は在圏セルがフェムトセルであるか否かを判断する(201)。在圏セルがフェムトセルであるか否かの判断は、例えば制御部31がアンテナ21を介して、在圏セルの基地局から送信される報知情報を介して受信する。そして、報知情報に含まれる基地局の送信電力情報を読み取り、これが一定の値以下であることを条件として在圏セルがフェムトセルであることを認識しても良い。あるいは、記憶部32に格納された基地局リストのうち、フェムトセル基地局リストに在圏セルの基地局が記載されていることを制御部31が認識しても良い。あるいは、記憶部32に格納された基地局リストのうち、セルID情報やセル種別情報などの、他の基地局情報を用いて在圏セルの基地局がフェムトセルであることを制御部31が認識しても良い。
制御部31が、在圏セルの基地局がフェムトセルであると判断すると(ステップ201のYes)、制御部31は閾値TsをTs=Ts1として設定し(ステップ202)、処理を終了する(ステップ203)。一方、制御部31が、在圏セルの基地局がフェムトセル以外のセル、例えばマクロセルであると判断すると(ステップ201のNo)、制御部31は閾値TsをTs=Ts2として設定し(ステップ203)、処理を終了する(ステップ203)。なお、2つの閾値はTs1<Ts2となるように設定される。
図5を用いて述べた処理により、制御部31は在圏セルがフェムトセルであると判断した場合には閾値Tsを小さな値に、一方在圏セルがマクロセルなどのフェムトセル以外のセルであると判断した場合には閾値Tsを大きな値に設定する。従って、図4を用いて述べたセルサーチ制御を行う場合には、制御部31は在圏セルがフェムトセルである場合にはRSSIが大きく落ち込んだ場合にのみセルサーチ処理を行い、一方在圏セルがマクロセルである場合にはRSSIがそれほど落ち込まない場合であってもセルサーチ処理を行うこととなる。
この様な処理によって、制御部31は在圏セルがフェムトセルであった場合には、信号品質が大きく落ち込むまではフェムトセル内で確立した無線通信回線を継続して使用するため、フェムトセルを長い期間使用することができる。一方で、制御部31は在圏セルがマクロセルであった場合には、信号品質の変化に迅速に対応してセルサーチを行い、フェムトセルを検出することができる。
上述した方法によれば、セルサーチ処理を行うか否かの判定は、SINRとRSSIの2つの値を用いることによって行われる。これにより、マクロセル基地局81の無線信号の信号品質が良い場合であっても、制御部31はフェムトセル82の境界への侵入を検知し、セルサーチ処理を行うことができる。これにより、フェムトセル82へ侵入した携帯電話機70がフェムトセル基地局82を検出し、必要に応じてハンドオーバ処理を行うことで、セルラシステムの無線通信回線資源を有効に使用することができる。
また、上述した方法によれば、セルサーチ処理は記憶部32に格納された基地局リストの同期タイミング、及び在圏セルの同期タイミングを用いて行われる。従って、検出対象となる基地局が基地局リストに既に記録されている場合には、全ての同期タイミング及び周波数帯域を用いてセルサーチ処理を行う必要がない。これにより、制御部31によるセルサーチ処理の負荷が低減され、携帯電話機70の連続使用時間を向上することができる。また、制御部31によるセルサーチ処理の処理時間が低減され、素早くセルサーチ処理を行うことができる。
また、上述した方法によれば、携帯電話機70の受信回路(RX)23が定期的にSINR及びRSSIの測定を行っており、この測定値が所定の状態になった場合にのみセルサーチ処理を行う。従来のセルサーチ処理においては、在圏セルの信号品質によらず、定期的にセルサーチ処理を行うことでマクロセルあるいはフェムトセルへの侵入を判別していた。しかし、定期的なセルサーチ処理は制御部31による処理負荷が大きいために、消費電流の増加を招く虞があった。本発明によれば、受信回路(RX)23による測定値に基づいてセルサーチ処理を行うか否かの判断を制御部31が行う。これにより、無駄なセルサーチ処理が行われる事態を防ぎ、制御部31によるセルサーチ処理の負荷を低減し、携帯電話機70の連続使用時間を向上することができる。
また、上述した方法によれば、携帯電話機70の制御部31は在圏セルがフェムトセルである場合には閾値Tsの値を小さな値に、一方在圏セルがマクロセルである場合には閾値Tsの値を大きな値に設定する。これにより、制御部31は在圏セルがフェムトセルである場合には信号品質が大きく落ち込んだ場合にのみセルサーチを行うため、フェムトセル基地局を使用する時間を長くすることができる。一方在圏セルがマクロセルである場合には信号品質の変化に迅速に対応してセルサーチを行い、フェムトセルを検出する率を上げることができる。
なお、ここに述べた実施の形態において、移動通信端末の例として携帯電話機を挙げて説明を行った。しかし、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、例えばPDA(Personal Digital Assistant)や小型情報処理機器などにも適用できる。本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、構成要素を変形して具体化しても良い。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宣な組み合わせにより、種々の発明を形成しても良い。例えば、各実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を排除しても良い。
21 アンテナ
23 受信回路(RX)
31 制御部
32 記憶部
70 携帯電話機
71 基地局
72 基地局
73 基地局
74 基地局
81 マクロセル
82 フェムトセル
83 マクロセル
84 フェムトセル

Claims (4)

  1. 無線信号の送受信を行うアンテナと、
    前記アンテナを介し、基地局と無線通信回線を確立して通信を行う通信手段と、
    前記通信手段が確立した無線通信回線の同期情報を記憶する記憶部であって、前記同期情報は、第1の同期情報リストに分類された第1の同期情報と、前記第1の同期情報リストと異なる第2の同期情報リストに分類された第2の同期情報からなる、記憶部と、
    前記アンテナが受信する無線信号の受信電力強度及び信号品質を測定する測定手段と、
    記信号品質が所定の信号品質閾値を下回る場合に基地局を検出するセルサーチ処理手段であって、前記受信電力強度が所定の値を上回る場合には前記第1の同期情報に基づき、前記受信電力強度が前記所定の値を下回る場合には前記第2の同期情報に基づき、基地局を検出するセルサーチ処理手段
    を有することを特徴とする移動通信端末。
  2. 前記セルサーチ処理手段は、前記受信電力強度が所定の値を下回る場合に前記通信手段が確立している無線通信回線の同期時刻情報に更に基づいて基地局を検出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の移動通信端末。
  3. 前記通信手段は、無線通信回線を確立した基地局の送信電力の値を取得
    前記セルサーチ処理手段は、
    前記送信電力の値が所定の送信電力値を上回る場合には、前記信号品質閾値として第1の信号品質閾値を設定し、
    前記送信電力の値が前記所定の送信電力値を下回る場合には、前記信号品質閾値として、前記第1の信号品質閾値より小さい第2の信号品質閾値を設定する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の移動通信端末。
  4. 線通信回線を確立して通信を行
    ンテナが受信する無線信号の受信電力強度及び信号品質の値を取得
    前記信号品質が所定の信号品質閾値を下回る場合に、さらに前記受信電力強度が所定の値を上回る場合には第1の同期情報リストに分類された第1の同期情報に基づき、前記受信電力強度が前記所定の値を下回る場合には前記第1の同期情報リストと異なる第2の同期情報リストに分類された第2の同期情報に基づき、基地局を検出する、
    処理移動通信端末に実行させるプログラム。
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