JP2024006331A - 電池の充電方法、診断方法、充電器、診断システム、充電プログラム及び診断プログラム - Google Patents

電池の充電方法、診断方法、充電器、診断システム、充電プログラム及び診断プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】電池の充電と並行して電池のインピーダンスを計測する場合において、充電電流の電流値を適切な大きさに調整可能な電池の充電方法を提供すること。【解決手段】実施形態の電池の充電方法では、第1の時点及び第1の時点から所定の時間経過した時点以後の第2の時点のそれぞれにおいて、所定の周波数で周期的に変化する電流波形を充電電流に重畳させた重畳電流を電池に入力することにより、所定の周波数での電池のインピーダンスについて、第1の時点での第1のインピーダンス及び第2の時点での第2のインピーダンスを計測する。充電方法では、第1のインピーダンスに対する第2のインピーダンスの増加状態を示すパラメータを指標として、充電電流の電流値を調整する。【選択図】図6

Description

本発明の実施形態は、電池の充電方法、診断方法、充電器、診断システム、充電プログラム及び診断プログラムに関する。
近年、二次電池等の電池について、電池のインピーダンスの周波数特性を計測し、インピーダンスの周波数特性の計測結果に基づいて、電池の劣化状態を含む電池の状態を診断している。このような診断では、交流電流の電流波形等の周期的に電流値が変化する電流波形を複数の周波数のそれぞれで電池に入力し、複数の周波数のそれぞれでの電池のインピーダンスを計測することにより、電池のインピーダンスの周波数特性を計測する。前述のようにして電池のインピーダンスの周波数特性を計測する場合、電池の充電と並行して電池のインピーダンスを計測することが、求められている。このため、周期的に変化する電流波形(交流電流の電流波形)を充電電流に重畳した重畳電流を電池に入力することにより、電池のインピーダンスを計測している。
リチウムイオン二次電池等の電池について、前述のように重畳電流を電池に入力することにより電池のインピーダンスを計測する場合、充電電流の充電レートが適正範囲より高いと、正極及び負極の少なくとも一方でリチウムが拡散し難くなり、正極及び負極の少なくとも一方においてリチウムの偏在が発生し易くなる。このため、適正範囲より高い充電レートで充電している状態において、前述した重畳電流によって電池のインピーダンスを計測した場合、電極活物質の劣化を含む電池の劣化の影響に加えて、正極及び負極の少なくとも一方でのリチウムの偏在の影響を、電池のインピーダンスの計測結果が受ける。一方、重畳電流によってインピーダンスを計測している状態において、充電電流の充電レートが適正範囲より低い場合は、電池の充電時間が長くなる。したがって、電池の充電と並行して電池のインピーダンスを計測する場合、充電電流の電流値を適切な大きさに調整することが、求められている。
特表2019-530189号公報 特開2017-106889号公報
本発明が解決しようとする課題は、電池の充電と並行して電池のインピーダンスを計測する場合において、充電電流の電流値を適切な大きさに調整可能な電池の充電方法、充電器及び充電プログラムを提供することにある。また、その充電方法を実行した状態で実行する電池の診断方法、その充電器を備える電池の診断システム、及び、その充電プログラムが実行された状態で実行される診断プログラムを提供することにある。
実施形態の電池の充電方法では、第1の時点及び第1の時点から所定の時間経過した時点以後の第2の時点のそれぞれにおいて、所定の周波数で周期的に変化する電流波形を充電電流に重畳させた重畳電流を電池に入力することにより、所定の周波数での電池のインピーダンスについて、第1の時点での第1のインピーダンス及び第2の時点での第2のインピーダンスを計測する。充電方法では、第1のインピーダンスに対する第2のインピーダンスの増加状態を示すパラメータを指標として、充電電流の電流値を調整する。
図1は、実施形態において診断対象となる電池について、充電レートと電池のワーブルグインピーダンスとの関係の一例を示す概略図である。 図2は、実施形態において診断対象となる電池について、インピーダンスの周波数特性の例を複素インピーダンスプロットで示す概略図である。 図3は、実施形態において診断対象となる電池について、高い充電レートでの充電に起因するインピーダンスの周波数特性の変化の一例を示す概略図である。 図4は、実施形態に係る電池の診断システムの一例を示す概略図である。 図5は、実施形態に係る電池の第1のインピーダンスの計測において電池に入力される電流波形の一例を示す概略図である。 図6は、実施形態において充電器の制御回路が充電プログラムを実行することによって行われる処理の一例を概略的に示すフローチャートである。 図7は、実施形態において診断装置の処理回路が診断プログラムを実行することによって行われる処理の一例を概略的に示すフローチャートである。
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
まず、実施形態において充電対象及び診断対象となる電池について説明する。診断対象及び充電対象となる電池は、例えば、リチウムイオン二次電池等の二次電池である。電池は、単セル(単電池)から形成されてもよく、複数の単セルを電気的に接続することにより形成される電池モジュール又はセルブロックであってもよい。電池が複数の単セルから形成される場合、電池において、複数の単セルが電気的に直列に接続されてもよく、複数の単セルが電気的に並列に接続されてもよい。また、電池において、複数の単セルが直列に接続される直列接続構造、及び、複数の単セルが並列に接続される並列接続構造の両方が形成されてもよい。また、電池は、複数の電池モジュールが電気的に接続される電池ストリング、電池アレイ及び蓄電池のいずれかであってもよい。また、複数の単セルが電気的に接続される電池モジュールにおいて、複数の単セルのそれぞれが診断対象及び充電対象の電池であってもよい。
前述のような電池では、電池の充電状態を示すパラメータとして電池の電荷量(充電量)及びSOCが規定される。リアルタイムでの電池の電荷量は、所定の時点における電池の電荷量、及び、電池に流れる電流についての所定の時点からの時間変化等に基づいて、算出される。例えば、所定の時点から電池に流れる電流の時間積算値を、所定の時点における電池の電荷量に加算することにより、リアルタイムでの電池の電荷量が算出される。
電池では、電圧について、下限電圧Vmin及び上限電圧Vmaxが規定される。また、電池のSOCの値として、SOC値が規定される。電池では、所定の条件での放電又は充電における電圧が下限電圧Vminになる状態が、SOC値が0(0%)の状態として規定され、所定の条件での放電又は充電における電圧が上限電圧Vmaxになる状態が、SOC値が1(100%)の状態として規定される。また、電池では、所定の条件での充電においてSOC値が0から1になるまでの充電容量(充電電荷量)、又は、所定の条件での放電においてSOC値が1から0になるまでの放電容量(放電電荷量)が、電池容量として規定される。そして、電池の電池容量に対するSOC値が0の状態までの残存電荷量(残容量)の比率が、電池のSOCとなる。
また、電池は、正極及び負極を電極として備え、正極及び負極は、互いに対して極性が反対になる。正極は正極活物質を、負極は負極活物質を、電極活物質として含む。ある一例では、診断対象となる電池は、正極と負極との間でリチウムイオンが移動することにより、充電及び放電するリチウムイオン二次電池である。この場合、正極は、リチウムニッケルコバルトマンガン酸化物、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケルコバルトアルミ酸化物、リン酸鉄リチウム及びリチウムマンガン酸化物等のいずれかを正極活物質として含み、負極は、チタン酸リチウム、酸化チタン、ニオブチタン酸化物及び炭素系活物質等のいずれかを負極活物質として含む。
リチウムイオン二次電池等の前述のような電池では、急速充電する等の高い充電レートで充電すると、正極及び負極の少なくとも一方において、リチウムが拡散し難くなり、リチウムの偏在が発生し易くなる。すなわち、高い充電レートで電池を充電すると、正極及び負極の少なくとも一方において、リチウムの濃度が不均一になる傾向にある。例えば、負極活物質として炭素系活物質が用いられる電池等では、高い充電レートでの充電時において、少なくとも負極で、リチウムの偏在が発生し易い傾向にある。また、負極活物質としてチタン酸リチウムが用いられる電池等では、高い充電レートでの充電時において、少なくとも正極で、リチウムの偏在が発生し易い傾向にある。
また、電池のインピーダンス成分には、電解質等でのリチウムの移動過程における抵抗を含むオーミック抵抗、正極及び負極のそれぞれの電荷移動インピーダンス、反応等によって正極又は負極に形成される被膜に起因するインピーダンス、及び、電池のインダクタンス成分に加えて、正極及び負極のそれぞれの電極活物質でのリチウムイオン等のイオンの拡散過程におけるインピーダンスとして、正極及び負極のそれぞれのワーブルグインピーダンスが含まれる。正極及び負極のそれぞれでは、前述のようにリチウムの偏在が発生している状態において、リチウムが偏在していない状態に比べて、ワーブルグインピーダンスが大きくなる。
図1は、実施形態において診断対象となる電池について、充電レートと電池のワーブルグインピーダンスとの関係の一例を示す概略図である。図1では、横軸が充電の開始時点を基準とする時間を示し、縦軸が充電の開始時点からのワーブルグインピーダンス(正極及び負極のワーブルグインピーダンスの総和)の増加量を示す。また、図1では、充電レートη1で充電した場合のワーブルグインピーダンスの増加量の時間変化を実線で、充電レートη1より高い充電レートη2で充電した場合のワーブルグインピーダンスの増加量の時間変化を破線で示す。図1の一例では、充電の開始時点及び終了時点のそれぞれの電池のSOC値を含む充電レート以外の条件については、充電レートη1,η2の充電において、互いに対して同一となる。充電レートη1は、低い充電レートであり、例えば、1Cである。そして、充電レートη2は、高い充電レートであり、例えば、3Cである。
充電レートη1での低速充電では、正極及び負極のそれぞれにおいて、リチウムの偏在が発生しない。このため、電池を充電しても、ワーブルグインピーダンスは、充電の終了時点まで、充電の開始時点からほとんど増加しない。一方、充電レートη2での急速受電では、正極及び負極の少なくとも一方においてリチウムの偏在が発生する。このため、電池を充電すると、時間の経過とともにワーブルグインピーダンスが増加し、充電の終了時点では、ワーブルグインピーダンスが充電の開始時点から大きく増加する。したがって、充電レートη2での充電等の急速充電では、正極及び負極の少なくとも一方でのリチウムの偏在の影響を、電池のインピーダンスが受ける。
また、実施形態等では、診断対象及び充電対象となる電池について、複数の周波数のそれぞれでの電池のインピーダンスを計測し、電池のインピーダンスの周波数特性を計測する。そして、電池のインピーダンスの周波数特性の計測は、電池の充電と並行して行われる。例えば、周期的に変化する電流波形(交流電流の電流波形)を複数の周波数のそれぞれで充電電流に重畳した重畳電流を電池に入力することにより、複数の周波数のそれぞれでの電池のインピーダンスを計測する。
電池のインピーダンスの周波数特性についての計測結果は、例えば、電池についての複素インピーダンスプロット(Cole-Coleプロット)において示すことが可能である。複素インピーダンスプロットでは、計測を行った複数の周波数のそれぞれでの電池のインピーダンスについて、実数成分及び虚数成分が示される。また、複素インピーダンスプロットでは、原点からの距離が、インピーダンスの大きさ(インピーダンスの絶対値)となる。なお、周期的に電流値が変化する電流波形を電池に入力することにより電池のインピーダンスの周波数特性を計測する方法、及び、複素インピーダンスプロット等は、特許文献2(特開2017-106889号公報)等に示される。
図2は、実施形態において診断対象となる電池について、インピーダンスの周波数特性の例を複素インピーダンスプロットで示す概略図である。図2では、横軸がインピーダンスの実数成分Zreを、縦軸がインピーダンスの虚数成分-Zimを示す。図2では、電池について、3つの状態α1~α3のそれぞれでのインピーダンスの周波数特性が示される。そして、状態α1でのインピーダンスの周波数特性が実線で、状態α2でのインピーダンスの周波数特性が破線で、状態α3でのインピーダンスの周波数特性が一点鎖線で示される。
状態α1は、電池の使用開始時点の直後で、かつ、正極及び負極のそれぞれでリチウムの偏在が発生していない状態に対応し、状態α2は、電池の使用開始時点からある程度の期間が経過し、かつ、正極及び負極のそれぞれでリチウムの偏在が発生していない状態に対応する。そして、状態α3は、状態α2と同一の期間において、急速充電等によって正極及び負極の少なくとも一方でリチウムの偏在が発生した状態に対応する。状態α2,α3のそれぞれでは、状態α1に対して後の期間である。このため、状態α2,α3のそれぞれでは、状態α1に比べて、電極活物質の劣化及び正極又は負極での被膜の形成等に起因して、電池が劣化している。なお、温度及びSOC等のその他の条件は、状態α1~α3において、互いに対して同一である。
図2等に示すように、診断対象となる電池では、使用開始時点からある程度の期間が経過すると、電極活物質の劣化等を含む電池の劣化に起因して、電池のインピーダンスの周波数特性が変化する。図2の一例では、電池の劣化に起因して、状態α1におけるインピーダンスの周波数特性が、状態α2におけるインピーダンスの周波数特性に変化する。
また、診断対象となる電池では、電池の劣化状態等が同一であっても、正極及び負極の少なくとも一方においてリチウムの偏在が発生することにより、インピーダンスの周波数特性が変化する。図2の一例では、正極及び負極の少なくとも一方でのリチウムの偏在に起因して、状態α2におけるインピーダンスの周波数特性が、状態α3におけるインピーダンスの周波数特性に変化する。特に、正極及び負極の少なくとも一方においてリチウムの偏在が発生することにより、低い周波数範囲でのインピーダンス、すなわち、ワーブルグインピーダンスに対応する周波数範囲でのインピーダンスが、正極及び負極のそれぞれでリチウムが偏在していない状態に比べて、大きく増加する。
図3は、実施形態において診断対象となる電池について、高い充電レートでの充電に起因するインピーダンスの周波数特性の変化の一例を示す概略図である。図3では、横軸が周波数fを、縦軸が電池のインピーダンスを絶対値|Z|で示す。また、図3では、充電の開始時点又は開始時点の直後である時間ta1におけるインピーダンスの周波数特性を実線で、時間taより後の時間tbにおけるインピーダンスの周波数特性を破線で示す。図3に示すように、高い充電レートでの急速充電の開始時点からある程度の時間が経過すると、正極及び負極の少なくとも一方においてリチウムの偏在が発生し、電池のインピーダンスの周波数特性が変化する。図3の一例では、時間taでのインピーダンスの周波数特性が、急速充電によって、時間tbでのインピーダンスの周波数特性に変化する。
前述のようにインピーダンスの周波数特性が変化することにより、低い周波数範囲において、電池のインピーダンスが、充電の開始時点及び開始時点の直後に比べて、大きく増加する。図3の一例では、急速充電によって正極及び負極の少なくとも一方においてリチウムの偏在が発生することにより、少なくとも周波数範囲Δf0において、電池のインピーダンスの増加が顕著になる。充電の開始時点からの電池のインピーダンスの増加が顕著になる周波数範囲Δf0には、ワーブルグインピーダンスに対応する周波数範囲が含まれ、ある一例では、0.005Hz以上かつ10Hz以下の周波数範囲が、周波数範囲Δf0に対応する。
以下、前述のような電池を診断する診断システムについて、説明する。実施形態等の診断システムでは、電池の充電と並行して、電池のインピーダンスの周波数特性を計測する。そして、電池のインピーダンスの周波数特性についての計測結果に基づいて、電池の劣化状態が判定され、電池の診断が行われる。電池の劣化状態についての判定では、例えば、インピーダンスの周波数特性の計測結果に基づいて、正極及び負極のそれぞれのワーブルグインピーダンス等の電池のインピーダンス成分を算出する。そして、インピーダンス成分の算出結果等に基づいて、電池の劣化状態について判定する。
図4は、実施形態に係る電池6の診断システム1の一例を示す概略図である。図4に示すように、診断システム1は、電池搭載機器2、充電器3及び診断装置5を備える。電池搭載機器2には、電池6が搭載される。電池搭載機器2としては、電力系統用の大型蓄電装置、スマートフォン、車両、定置用電源装置、ロボット及びドローン等が挙げられ、電池搭載機器2となる車両としては、鉄道用車両、電気バス、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車及び電動バイク等が、挙げられる。また、電池6では、急速充電によって正極及び負極の少なくとも一方においてリチウムの偏在が発生すると、低い周波数領域での電池のインピーダンスが大きく増加する傾向を示す。
充電器3は、電池6の充電において電池6に電力を供給する。したがって、電池6の充電では、充電器3から電池6へ充電電流が入力される。充電器3には、制御回路10、記憶媒体11及び通信モジュール12が搭載される。また、図4の一例では、充電器3に、駆動回路13、電流検出回路15及び電圧検出回路16が搭載される。制御回路10は、電池6の充電において、電池6への電力の供給を制御し、電池6の充電を制御する。制御回路10は、プロセッサ又は集積回路等から構成され、制御回路10を構成するプロセッサ等は、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、マイコン、FPGA(Field Programmable Gate Array)及びDSP(Digital Signal Processor)等のいずれかを含む。制御回路10は、1つのプロセッサ等から構成されてもよく、複数のプロセッサ等から構成されてもよい。
記憶媒体11は、メモリ等の主記憶装置、及び、補助記憶装置のいずれかである。記憶媒体11としては、磁気ディスク、光ディスク(CD-ROM、CD-R、DVD等)、光磁気ディスク(MO等)、及び、半導体メモリ等が挙げられる。充電器3には、記憶媒体11となるメモリ等は、1つのみ設けられてもよく、複数設けられてもよい。充電器3では、制御回路10及び記憶媒体11等によってコンピュータ等の処理装置が構成される。通信モジュール12は、充電器3の通信インタフェース等から構成される。制御回路10は、通信モジュール12を介して、診断装置5を含む充電器3の外部の処理装置と通信する。
制御回路10は、記憶媒体11に記憶されるプログラム等を実行することにより、処理を行う。図4の一例では、記憶媒体11に、制御回路10に実行されるプログラムとして、データ管理プログラム17及び充電プログラム18が記憶される。制御回路10は、データ管理プログラム17を実行することにより、記憶媒体11へのデータの書込み、及び、記憶媒体11からのデータの読取りを行う。また、制御回路10は、充電プログラム18を実行することにより、電池6の充電における後述の処理を行う。なお、データ管理プログラム17及び充電プログラム18を含む制御回路10によって実行されるプログラムは、インターネット等のネットワークを介して接続されたコンピュータ(サーバ)、又は、クラウド環境のサーバ等に格納されてもよい。この場合、制御回路10は、ネットワーク経由でプログラムをダウンロードする。また、制御回路10は、通信モジュール12を介して外部から受信した指令等に基づいて、処理を行う。
制御回路10は、充電器3によって電池6を充電している状態において、駆動回路13の駆動を制御することにより、電池6への充電電流を含む電池6へ入力される電流を制御する。図4の一例では、商用電源7からの交流電力が、充電器3の駆動回路13に入力される。駆動回路13には、例えば、AC/DCコンバータ及び変圧回路等が搭載される。そして、駆動回路13では、AC/DCコンバータ等によって、商用電源7からの交流電力を直流電力に変換するとともに、変圧回路等によって、商用電源7から供給された電力の電圧を、電池6に対応する電圧に変圧する。これにより、電池6に対応する電圧で直流電力が電池6に供給され、電池6に充電電流が入力される。
また、駆動回路13には、電池6への充電電流の電流値を調整する電流値調整回路が設けられる。制御回路10は、電流値調整回路の駆動を制御することにより、充電電流の電流値を調整する。これにより、電池6への充電電流の電流値を増加又は減少させる調整、及び、電池6への充電電流の電流値を維持する調整等が、制御回路10によって行われる。また、駆動回路13には、電流波形生成回路が設けられる。電流波形生成回路は、周期的に変化する交流電流の電流波形を生成する。制御回路10は、電流波形生成回路の駆動を制御することにより、生成される電流波形の周波数を調整する。
また、駆動回路13では、電池6の充電電流に電流波形生成回路によって生成される電流波形を重畳した重畳電流を、電池6に入力可能である。重畳電流の電流値は、充電電流の電流値を中心として、重畳される電流波形の周波数で周期的に変化する。また、重畳電流は、流れる方向が変化しない直流電流である。制御回路10は、駆動回路13の駆動を制御することにより、電流波形が重畳されない充電電流が電池6に入力される状態と充電電流に周期的に変化する電流波形が重畳させた重畳電流が電池6に入力される状態との間を、切替える。
電流検出回路15及び電圧検出回路16は、電池6に関連するパラメータを検出及び計測する計測ユニット8を構成する。計測ユニット8は、電池6を充電している状態等において、電池6に関連するパラメータが定期的に計測する。計測ユニット8では、電池6に関連するパラメータとして、電流検出回路15が、電池6に流れる電流を定期的に検出及び計測し、電圧検出回路16が、電池6に印加される電圧を定期的に検出及び計測する。ある一例では、計測ユニット8は、電流検出回路15及び電圧検出回路16に加えて、温度センサ(図示しない)を備える。この場合、温度センサは、電池6に関連するパラメータとして、電池6の温度を定期的に検出及び計測する。
制御回路10は、充電器3によって電池6を充電している状態において、電池6に関連する前述のパラメータの計測ユニット8での計測結果を含む計測データを、計測ユニット8からの信号等によって取得する。制御回路10は、電池6の電流及び電圧等を含む電池6に関連するパラメータについて、複数の計測時点のそれぞれで計測値、及び、時間変化(時間履歴)等を、計測データとして取得する。このため、制御回路10は、電池6の電流の時間変化(時間履歴)、及び、電池6の電圧の時間変化(時間履歴)を取得し、ある一例では、電池6の温度の時間変化(時間履歴)を取得してもよい。制御回路10は、電池6に関連するパラメータについての計測データに基づいて、駆動回路13を制御し、電池6に入力される電流等を制御する。
なお、図4の一例では、計測ユニット8が充電器3に設けられるが、電流検出回路15及び電圧検出回路16を含む計測ユニット8は、電池搭載機器2に設けられてもよい。また、電池搭載機器2は、充電器3と同様にして電池を充電する充電機能を有してもよい。この場合、充電器3の制御回路10による後述の処理は、電池搭載機器2のプロセッサ又は集積回路等によって行われる。
実施形態では、制御回路10は、電池6の充電において、充電プログラム18を実行することにより、以下のような処理を行う。すなわち、制御回路10は、駆動回路13の駆動を制御することにより、充電電流を電池6に入力させ、電池6の充電を開始させる。そして、制御回路10は、充電の開始時点又は充電の開始時点の直後のある時点である第1の時点において、所定の周波数F0での電池6のインピーダンスを計測する。第1の時点において計測される所定の周波数F0での電池6のインピーダンスを、以下の説明では、“第1のインピーダンス”と称する。
図5は、実施形態に係る電池6の第1のインピーダンスの計測において電池6に入力される電流波形の一例を示す概略図である。図5では、横軸は時間tを示し、縦軸は電流Iを示す。図5の一例では、駆動回路13において、所定の周波数F0で周期的に変化する交流電流の電流波形を充電電流Ia0(t)に重畳させることにより、重畳電流Ia(t)が生成され、生成された重畳電流Ia(t)が、電池6に入力される。電池6に入力される重畳電流Ia(t)では、充電電流の電流値Ia0を中心として、電流値が周期的に変化する。また、重畳電流Ia(t)は、流れる方向が変化しない直流電流である。図5の一例等の重畳電流Ia(t)が電池6に入力されることにより、電池6の充電と並行して、第1のインピーダンスが計測される。
また、第1のインピーダンスの計測において電池6に入力される重畳電流Ia(t)は、所定の周波数F0で周期的に変化する。このため、重畳電流Ia(t)の一周期は、所定の周波数F0の逆数(1/F0)となる。なお、図5の重畳電流Ia(t)の電流波形は正弦波(sin波)であるが、電池6に入力される重畳電流の電流波形は、三角波及び鋸波等の正弦波以外の電流波形であってもよい。
計測ユニット8は、電流検出回路15及び電圧検出回路16によって、前述のように所定の周波数F0で周期的に電流値が変化する重畳電流が電池6に入力されている状態において、電池6の電流及び電圧のそれぞれを計測する。そして、制御回路10は、所定の周波数F0の重畳電流が電池6に入力されている状態での電池6の電流及び電圧のそれぞれの計測結果等を示す計測データを、取得する。そして、制御回路10は、所定の周波数F0の重畳電流が電池6に入力されている状態での計測データに基づいて、第1の時点における所定の周波数F0での電池6のインピーダンスとして、第1のインピーダンスを算出する。
ある一例では、制御回路10は、電池6の電流の時間変化に基づいて、電池6の電流の周期的な変化におけるピーク-ピーク値(変動幅)を算出し、電池6の電圧の時間変化に基づいて、電池6の電圧の周期的な変化におけるピーク-ピーク値(変動幅)を算出する。そして、処理回路20は、電流のピーク-ピーク値に対する電圧のピーク-ピーク値の比率から、電池6の第1のインピーダンスを算出する。
ここで、第1の時点は、前述のように電池6の充電の開始時点又は開始時点の直後である。そして、第1の時点は、電池の充電の開始時点から10秒経過した時点より前の時点となる。また、所定の周波数F0は、比較的低い周波数であり、ワーブルグインピーダンスに対応する周波数範囲のいずれかの周波数である。したがって、正極及び負極の少なくとも一方でのリチウムの偏在によって電池6のインピーダンスの増加が顕著になる周波数範囲に、所定の周波数F0が含まれる。このため、ある一例では、所定の周波数F0は、10Hz以下となる。
また、重畳電流の入力によって第1のインピーダンスの計測する場合、第1のインピーダンスの計測中に電池6のSOC等の電池6の状態が変化することを、抑制する必要がある。この観点から、第1のインピーダンスの計測中に電池6の状態が変化しない程度に、重畳電流の周期を短くする必要がある。このため、ある一例では、所定の周波数F0は、0.005Hz以上となる。したがって、重畳電流の周波数となる所定の周波数F0は、0.05Hz以上かつ10Hz以下の周波数範囲のいずれかの周波数であることが、好ましい。
前述のようにして電池6の第1のインピーダンスを計測すると、制御回路10は、第1の時点から所定の時間経過した時点以後の第2の時点において、所定の周波数F0での電池6のインピーダンスを計測する。第2の時点において計測される所定の周波数F0での電池6のインピーダンスを、以下の説明では、“第2のインピーダンス”と称する。第2のインピーダンスの計測においても、第1のインピーダンスの計測と同様に、制御回路10は、駆動回路13の駆動を制御することにより、所定の周波数F0で周期的に変化する交流電流を充電電流に重畳させた重畳電流を電池6に入力し、例えば、図5に示す重畳電流Ia(t)が、電池6に入力される。
また、制御回路10は、第1のインピーダンスの計測と同様にして、所定の周波数F0の重畳電流が電池6に入力されている状態での計測データに基づいて、第2の時点における所定の周波数F0での電池6のインピーダンスとして、第2のインピーダンスを算出する。なお、前述した第1の時点からの所定の時間は、10秒以上かつ360秒以下のいずれかの時間であることが、好ましい。また、第1のインピーダンスを計測してから第2のインピーダンスを計測するまでの間において、充電電流は継続して電池6に入力され、電池6は継続して充電される。第1の時点と第2の時点との間では、交流電流が重畳されない充電電流が電池6に入力されてもよく、充電電流に交流電流が重畳された重畳電流が電池6に入力されてもよい。
前述のようにして第1の時点での第1のインピーダンス及び第2の時点での第2のインピーダンスを計測すると、制御回路10は、充電プログラム18を実行することにより、第1のインピーダンスに対する第2のインピーダンスの増加状態を示すパラメータを、指標として算出する。ある一例では、第2のインピーダンスの第1のインピーダンスに対する増加率β、及び、第2のインピーダンスの第1のインピーダンスに対する増加量のいずれかが、指標として算出される。
増加率βは、第1のインピーダンスZ1及び第2のインピーダンスZ2を用いて、式(1)のようにして算出される。増加量は、第2のインピーダンス(第2のインピーダンスの絶対値)から第1のインピーダンス(第1のインピーダンスの絶対値)を減算した値に相当する。また、増加率β等の第1のインピーダンスに対する第2のインピーダンスの増加状態を示すパラメータは、第1のインピーダンスに対して第2のインピーダンスが減少している場合は、負の値となる。
制御回路10は、増加率β等の指標となるパラメータの算出結果に基づいて、充電電流の電流値を調整する。すなわち、第1のインピーダンスに対する第2のインピーダンスの増加状態を示すパラメータを指標として、充電電流の電流値が調整される。この際、指標となるパラメータについて、下限値以上かつ上限値以下の基準範囲が、規定される。ある一例では、第2のインピーダンスの第1のインピーダンスに対する増加率βが指標として算出され、増加率βについて、下限値βl以上かつ上限値βu以下の基準範囲が規定される。
制御回路10は、指標となるパラメータが前述の基準範囲であるか否かに基づいて、充電電流の電流値を調整する。指標となるパラメータが基準範囲である場合は、制御回路10は、充電電流の電流値を維持する。そして、制御回路10は、指標となるパラメータが基準範囲の上限値より大きい場合は、充電電流の電流値を減少させ、指標となるパラメータが基準範囲の下限値より小さい場合は、充電電流の電流値を増加させる。ある一例では、前述の増加率βが指標として算出される。そして、増加率βが下限値βl以上かつ上限値βu以下である場合は、充電電流の電流値は維持される。また、増加率βが下限値βlより小さい場合は、充電電流の電流値は増加され、増加率βが上限値βuより大きい場合は、充電電流の電流値は減少される。
第2の時点より後においては、制御回路10は、増加率β等の第1のインピーダンスに対する第2のインピーダンスの増加状態を示すパラメータに基づいて前述のように調整された電流値で、充電電流を電池6に入力する。そして、制御回路10は、充電を終了させる終了条件を満たすまで、電池6の充電を継続させる。
ある一例では、制御回路10は、第2の時点より後の第3の時点において、所定の周波数F0での電池6のインピーダンスを計測する。第3の時点において計測される所定の周波数F0での電池6のインピーダンスを、以下の説明では、“第3のインピーダンス”と称する。第3のインピーダンスの計測では、第1のインピーダンス及び第2のインピーダンスのそれぞれの計測と同様に、前述した重畳電流が電池6に入力される。そして、制御回路10は、第1のインピーダンスに対する第3のインピーダンスの増加率等の第1のインピーダンスに対する第3のインピーダンスの増加状態を示すパラメータを、指標として算出する。この際、指標となるパラメータは、第1のインピーダンスに対する第2のインピーダンスの増加状態を示すパラメータの算出と同様にして、算出される。
そして、制御回路10は、第1のインピーダンスに対する第3のインピーダンスの増加状態を示すパラメータ、すなわち、指標として算出したパラメータが基準範囲であるか否かに基づいて、充電電流の電流値を調整する。この際、前述の増加率β等の第1のインピーダンスに対する第2のインピーダンスの増加状態を示すパラメータに基づいた充電電流の電流値の調整と同様にして、充電電流の電流値が調整される。また、第3の時点より後においても、制御回路10は、第1のインピーダンスに対する所定の周波数F0での電池6のインピーダンスの増加状態に基づいて、充電電流の電流値を調整してもよい。この場合、前述の増加率β等の第1のインピーダンスに対する第2のインピーダンスの増加状態を示すパラメータに基づいた充電電流の電流値の調整と同様にして、充電電流の電流値が調整される。
診断装置5は、診断対象となる電池6について、電池6の劣化状態等を含む電池6の状態を診断する。図4等の一例では、診断装置5は、電池搭載機器2及び充電器3の外部に設けられサーバ等の処理装置(コンピュータ)であり、充電器3とネットワークを介して通信可能である。診断装置5は、処理回路20、記憶媒体21、通信モジュール22及びユーザインタフェース23を備える。処理回路20は、プロセッサ又は集積回路等から構成され、処理回路20を構成するプロセッサ等は、CPU、ASIC、マイコン、FPGA及びDSP等のいずれかを含む。処理回路20は、1つのプロセッサ等から構成されてもよく、複数のプロセッサ等から構成されてもよい。記憶媒体21は、メモリ等の主記憶装置、及び、補助記憶装置のいずれかである。診断装置5には、記憶媒体21となるメモリ等は、1つのみ設けられてもよく、複数設けられてもよい。
処理回路20は、記憶媒体21に記憶されるプログラム等を実行することにより、処理を行う。図4の一例では、記憶媒体21に、処理回路20に実行されるプログラムとして、データ管理プログラム25及び診断プログラム26が記憶される。処理回路20は、データ管理プログラム25を実行することにより、記憶媒体21へのデータの書込み、及び、記憶媒体21からのデータの読取りを行う。また、処理回路20は、診断プログラム26を実行することにより、電池6の診断における後述の処理を行う。
なお、ある一例では、複数のサーバ等の複数の処理装置(コンピュータ)から診断装置5が構成され、複数の処理装置のプロセッサが協働して、電池6の診断における後述の処理を行う。また、別のある一例では、クラウド環境のクラウドサーバから診断装置5が構成される。クラウド環境のインフラは、仮想CPU等の仮想プロセッサ及びクラウドメモリによって、構成される。このため、診断装置5がクラウドサーバから構成される場合、仮想プロセッサが、処理回路20の代わりに、電池6の診断における後述の処理を行う。そして、クラウドメモリが、記憶媒体21と同様に、プログラム及びデータ等を記憶する機能を有する。
ある一例では、処理回路20によって実行されるプログラム、及び、処理回路20の処理に用いられるデータが記憶される記憶媒体21は、充電器3及び診断装置5とは別体のコンピュータに設けられる。この場合、診断装置5は、記憶媒体21等が設けられるコンピュータに、ネットワークを介して接続される。また、別のある一例では、診断装置5が、電池搭載機器2又は充電器3に搭載される。この場合、診断装置5では、電池搭載機器2又は充電器3に搭載されるプロセッサ等が、処理回路20の代わりに、電池6の診断における後述の処理を行う。
通信モジュール22は、診断装置5を構成する処理装置の通信インタフェース等から構成される。処理回路20は、通信モジュール22を介して、充電器3を含む診断装置5の外部の装置等と通信する。ユーザインタフェース23では、診断装置5及び診断システム1の利用者等によって、電池6の診断に関連する操作等が入力される。このため、ユーザインタフェース23には、ボタン、マウス、タッチパネル及びキーボード等のいずれかが、利用者等によって操作が入力される操作部として設けられる。また、ユーザインタフェース23では、電池6の診断に関連する情報を告知する告知部が、設けられる。告知部では、画面表示及び音の発信等のいずれかによって、情報が告知される。なお、ユーザインタフェース23は、診断装置5を構成する処理装置とは別体で設けられてもよい。
処理回路20は、診断プログラム26を実行することにより、診断対象となる電池6について診断する。電池6の診断では、制御回路10によって前述のようにして電流値が調整された充電電流で電池6を充電している状態において、処理回路20は、電池6のインピーダンスの周波数特性を計測する。この際、処理回路20は、通信モジュール22を介して充電器3に指令を送信し、制御回路10は、診断装置5からの指令を、通信モジュール12を介して受信する。そして、制御回路10は、電流値が調整された充電電流に周期的に変化する交流電流の電流波形を複数の周波数のそれぞれで重畳させ、複数の周波数の重畳電流を順次に電池6に入力する。
そして、制御回路10は、複数の周波数のそれぞれで重畳電流が入力されている状態について、電池6の電流及び電圧のそれぞれを計測し、計測結果を示す計測データを、通信モジュール12を介して、診断装置5へ送信する。そして、処理回路20は、充電器3から通信モジュール22を介して受信した計測データに基づいて、複数の周波数それぞれでのインピーダンスを算出する。この際、インピーダンスは、第1のインピーダンス及び第2のインピーダンス等と同様にして、算出される。そして、処理回路20は、複数の周波数のそれぞれでの電池6のインピーダンスを算出することにより、電池6のインピーダンスの周波数特性を算出する。
ある一例では、増加率β等の第1のインピーダンスに対する第2のインピーダンスの増加状態を示すパラメータが基準範囲となった電流値で充電が行われている状態において、充電電流に交流電流の電流波形を重畳させ、前述のようにして電池6のインピーダンスの周波数特性を計測する。例えば、増加率β等の指標が基準範囲であることに基づいて制御回路10が充電電流の電流値を維持した後、維持された電流値の充電電流で電池6を充電している状態において、処理回路20は、複数の周波数で順次に電流波形を充電電流に重畳させ、電池6のインピーダンスの周波数特性を計測する。
また、処理回路20は、診断プログラム26を実行することにより、電池6のインピーダンスの周波数特性の計測結果に基づいて、電池6の劣化状態を判定する。この際、インピーダンスの周波数特性の計測結果に基づいて、正極及び負極のそれぞれのワーブルグインピーダンス等を含む電池6のインピーダンス成分が、算出される。ある一例では、電池6のインピーダンス成分として、オーミック抵抗、及び、正極及び負極のそれぞれの電荷移動抵抗等が算出される。
記憶媒体21には、電池6の等価回路に関する情報を含む等価回路モデルが、記憶される。等価回路モデルの等価回路では、電池6のインピーダンス成分に対応する複数の電気特性パラメータ(回路定数)が設定される。電気特性パラメータは、等価回路に設けられる回路素子の電気特性を示すパラメータである。電気特性パラメータとしては、抵抗、キャパシタンス(容量)、インダクタンス及びインピーダンス等が挙げられる。等価回路において電気特性パラメータとして示される抵抗には、例えば、オーミック抵抗、及び、正極及び負極のそれぞれの電荷移動抵抗が含まれ得る。また、等価回路において設定される電気特性パラメータには、正極及び負極のそれぞれのワーブルグインピーダンスが含まれ得る。
また、記憶媒体21に記憶される等価回路モデルには、等価回路の電気特性パラメータと電池6のインピーダンスとの関係を示すデータ等が、含まれる。電気特性パラメータと電池6のインピーダンスとの関係を示すデータでは、例えば、電気特性パラメータ(回路定数)からインピーダンスの実数成分及び虚数成分のそれぞれを算出する演算式等が、示される。この場合、演算式では、電気特性パラメータ及び周波数等を用いて、電池6のインピーダンスの実数成分及び虚数成分のそれぞれが、算出される。
処理回路20は、前述した等価回路を含む等価回路モデル、及び、電池6のインピーダンスの周波数特性についての計測結果を用いて、フィッティング計算を行う。この際、電池6の抵抗成分を含む等価回路の電気特性パラメータを変数としてフィッティング計算を行い、変数となる電気特性パラメータを算出する。また、フィッティング計算では、例えば、インピーダンスを計測した周波数のそれぞれにおいて、等価回路モデルに含まれる演算式を用いたインピーダンスの算出結果とインピーダンスの計測結果との差が可能な限り小さくなる状態に、変数となる電気特性パラメータの値を決定する。
前述のようにフィッティング計算が行われることにより、等価回路において電気特性パラメータの1つとして設定される抵抗成分等のインピーダンス成分が、算出される。なお、電池の等価回路等は、特許文献2に示される。また、電池のインピーダンスの周波数特性についての計測結果、及び、電池の等価回路モデルを用いてフィッティング計算を行い、等価回路の電気特性パラメータ(回路定数)を算出する方法等も、特許文献2に示される。
処理回路20は、フィッティング計算等による抵抗成分の算出結果に基づいて、電池6の劣化状態について判定する。ある一例では、処理回路20は、電池6のインピーダンスの周波数特性についての計測結果等に基づいて、正極及び負極のそれぞれの電荷移動抵抗を算出する。そして、処理回路20は、電池6の使用開始時点からの正極の電荷移動抵抗の変化の度合い等に基づいて、正極の劣化の度合いを判定し、電池6の使用開始時点からの負極の電荷移動抵抗の変化の度合い等に基づいて、負極の劣化の度合いを判定する。
図6は、実施形態において充電器3の制御回路10が充電プログラム18を実行することによって行われる処理の一例を概略的に示すフローチャートである。図6では、電池6の充電における処理が示され、図6の処理は、電池6の1回の充電の度に行われる。図6の処理を開始すると、制御回路10は、電池6に充電電流を入力させ、電池6の充電を開始する(S101)。そして、制御回路10は、電池の充電の開始時点又は開始時点の直後のある時点である第1の時点について、所定の周波数F0での電池6のインピーダンスを計測する。この際、制御回路10は、所定の周波数F0で前述の重畳電流を電池6に入力させることにより、第1の時点における所定の周波数F0での電池6のインピーダンスとして、第1のインピーダンスを計測する(S102)。そして、制御回路10は、第1の時点から所定の時間経過するまで待機する(S103-No)。
第1の時点から所定の時間経過すると(S103-Yes)、制御回路10は、第1の時点から所定の時間経過した時点以後の第2の時点について、所定の周波数F0での電池6のインピーダンスを計測する。この際、制御回路10は、所定の周波数F0で前述の重畳電流を電池6に入力させることにより、第2の時点における所定の周波数F0での電池6のインピーダンスとして、第2のインピーダンスを計測する(S104)。そして、制御回路10は、第1のインピーダンスに対する第2のインピーダンスの増加状態を示すパラメータを、指標として算出する(S105)。この際、例えば、第1のインピーダンスに対する第2のインピーダンスの増加率β等が、算出される。
そして、制御回路10は、算出した指標が、下限値以上かる上限値以下の基準範囲であるか否かを判定する(S106)。増加率β等の指標が基準範囲である場合は(S106-Yes)、制御回路10は、充電電流の電流値をリアルタイムの電流値で維持する(S107)。一方、指標が基準範囲から外れている場合は(S106-No)、制御回路10は、指標が基準範囲の下限値より小さいか否かを判定する(S108)。指標が下限値より小さい場合は(S108-Yes)、制御回路10は、充電電流の電流値をリアルタイムの電流値から増加させる(S109)。一方、指標が上限値より大きい場合は(S108-No)、制御回路10は、充電電流の電流値をリアルタイムの電流値から減少させる(S110)。
そして、制御回路10は、充電の終了条件を満たさない限り(S111-No)、S107、S109及びS110のいずれか1つにおいて調整された電流値で、電池6の充電を継続する。充電の終了条件を満たした場合は(S111-Yes)、制御回路10は、電池6への充電電流の入力を停止させ、充電を終了させる。
なお、ある一例では、第2の時点より後においても、制御回路10は、所定の周波数F0での電池6のインピーダンスを計測する。そして、制御回路10は、第2の時点より後の時点で計測した所定の周波数F0での電池6のインピーダンスについて、第1の時点での第1のインピーダンスに対する増加状態を示すパラメータを算出する。そして、制御回路は、算出したパラメータを指標として、図6の一例のS106~S110の処理と同様の処理を行うことにより、充電電流の電流値を調整する。
図7は、実施形態において診断装置5の処理回路20が診断プログラム26を実行することによって行われる処理の一例を概略的に示すフローチャートである。図7では、電池6の診断における処理が示され、図7の処理は、電池6の診断の度に行われる。図7の処理を開始すると、処理回路20は、充電器3の制御回路10に指令を送信する等して、第1のインピーダンスに対する第2のインピーダンスの増加状態を示すパラメータである指標が基準範囲となった電流値で、電池6を充電させる(S121)。そして、処理回路20は、充電器3の制御回路10に指令を送信する等して、充電電流に複数の周波数のそれぞれで交流電流の電流波形を重畳させる(S122)。これにより、複数の周波数の重畳電流が、電池6に順次に入力される。
そして、処理回路20は、複数の周波数のそれぞれで重畳電流を電池6に入力することにより、複数の周波数のそれぞれでの電池6のインピーダンスを算出し、電池6のインピーダンスの周波数特性を算出する(S123)。ある一例では、図6の一例のS107において、指標が基準範囲であることに基づいて制御回路10が充電電流の電流値を維持した後、維持された電流値の充電電流で電池6を充電している状態において、処理回路20は、複数の周波数で順次に電流波形を充電電流に重畳させ、電池6のインピーダンスの周波数特性を計測する。そして、処理回路20は、インピーダンスの周波数特性についての計測結果に基づいて、前述のようにして電池6の劣化状態を判定する(S124)。
前述のように本実施形態では、第1の時点及び第1の時点から所定の時間経過した時点以後の第2の時点のそれぞれにおいて、所定の周波数F0で周期的に変化する電流波形を充電電流に重畳させた重畳電流が、電池6に入力される。そして、前述の重畳電流を電池6に入力することにより、所定の周波数F0での電池6のインピーダンスについて、第1の時点での第1のインピーダンス、及び、第2の時点での第2のインピーダンスを計測する。そして、第1のインピーダンスに対する第2のインピーダンスの増加状態を示すパラメータを指標として、充電電流の電流値を調整する。
ここで、高い充電レートでの充電では、充電の開始時点からある程度時間が経過すると、前述のように、正極及び負極の少なくとも一方においてリチウムの偏在が発生し、電池6のインピーダンスが増加する。このため、第1のインピーダンスに対する第2のインピーダンスの増加状態を示すパラメータを指標として充電電流の電流値が調整されることにより、正極及び負極のそれぞれでリチウムの偏在が発生しない状態に、充電電流の電流値を調整可能になる。また、正極及び負極のそれぞれでリチウムの偏在が発生しない範囲で可能な限り電流値が大きくなる状態に、充電電流の電流値を調整可能となる。
本実施形態では、前述のように充電電流の電流値が調整されるため、電池の充電と並行して電池のインピーダンスを計測する場合において、充電電流の電流値を適切な大きさに調整可能となる。すなわち、正極及び負極のそれぞれでリチウムの偏在が発生せず、かつ、充電の長時間化が抑制される大きさに、充電電流の大きさを調整可能となる。
また、本実施形態では、前述のようにして適切な大きさに電流値が調整された充電電流で電池6を充電している状態において、充電電流に周期的に変化する電流波形を重畳させることにより、電池6のインピーダンスの周波数特性を計測する。このため、正極及び負極のそれぞれでリチウムの偏在が発生していない又はほとんど発生していない状態において、電池6のインピーダンスの周波数特性が計測される。すなわち、電池6のインピーダンスの周波数特性についての計測結果は、電極活物質の劣化を含む電池の劣化の影響を受けるが、正極及び負極のそれぞれでのリチウムの偏在の影響をほとんど受けない。したがって、電池6のインピーダンスの周波数特性についての計測結果に基づいて電池6の劣化状態を診断することにより、電極活物質の劣化状態等を含む電池6の劣化状態がさらに適切に判定される。
また、本実施形態では、増加率β等の指標となるパラメータが基準範囲であるか否かに基づいて、充電電流の電流値が調整される。例えば、指標が基準範囲である場合は、充電電流の電流値を維持する。そして、指標が基準範囲の下限値より小さい場合は、充電電流の電流値を増加させ、指標が基準範囲の上限値より大きい場合は、充電電流の電流値を減少させる。前述のように充電電流の電流値が調整されるため、正極及び負極のそれぞれでリチウムの偏在が発生しない範囲で可能な限り電流値が大きくなる状態に、充電電流の電流値が適切に調整される。
また、本実施形態では、0.005Hz以上かつ10Hz以下の周波数範囲のいずれかの周波数を所定の周波数F0として、重畳電流を電池6に入力し、所定の周波数F0での電池6のインピーダンスを計測する。また、本実施形態では、電池6の充電の開始時点又は開始時点の直後のある時点を第1の時点として、第1のインピーダンスを計測する。このため、第1のインピーダンスに対する第2のインピーダンスの増加状態を示すパラメータに基づいて、リアルタイムでの充電において正極及び負極のいずれかでリチウムの偏在が発生しているか否かを、適切に判定可能となる。これにより、正極及び負極のそれぞれでリチウムの偏在が発生しない状態に、充電電流の電流値が適切に調整される。
前述の少なくとも一つの実施形態又は実施例では、所定の周波数での電池のインピーダンスについて、第1の時点での第1のインピーダンス、及び、第1の時点から所定の時間経過した時点以後の第2の時点での第2のインピーダンスを計測する。そして、第1のインピーダンスに対する第2のインピーダンスの増加状態を示すパラメータを指標として、充電電流の電流値を調整する。これにより、電池の充電と並行して電池のインピーダンスを計測する場合において、充電電流の電流値を適切な大きさに調整可能な電池の充電方法、充電器及び充電プログラムを提供することができる。また、その充電方法を実行し状態で実行する電池の診断方法、その充電器を備える電池の診断システム、及び、その充電プログラムが実行された状態で実行される診断プログラムを提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…診断システム、2…電池搭載機器、3…充電器、5…診断装置、6…電池、8…計測ユニット、10…制御回路、11…記憶媒体、13…駆動回路、18…充電プログラム、20…処理回路、21…記憶媒体、26…診断プログラム、F0…所定の周波数、β…増加率、βl…下限値、βu…上限値。

Claims (12)

  1. 第1の時点及び第1の時点から所定の時間経過した時点以後の第2の時点のそれぞれにおいて、所定の周波数で周期的に変化する電流波形を充電電流に重畳させた重畳電流を電池に入力することにより、前記所定の周波数での前記電池のインピーダンスについて、前記第1の時点での第1のインピーダンス及び前記第2の時点での第2のインピーダンスを計測することと、
    前記第1のインピーダンスに対する前記第2のインピーダンスの増加状態を示すパラメータを指標として、前記充電電流の電流値を調整することと、
    を具備する、電池の充電方法。
  2. 前記充電電流の前記電流値の調整において、前記指標となる前記パラメータが下限値以上かつ上限値以下の基準範囲であるか否かに基づいて、前記電流値を調整する、請求項1の充電方法。
  3. 前記充電電流の前記電流値の調整において、
    前記指標となる前記パラメータが前記基準範囲である場合は、前記充電電流の前記電流値を維持し、
    前記指標となる前記パラメータが前記基準範囲の前記上限値より大きい場合は、前記充電電流の前記電流値を減少させ、
    前記指標となる前記パラメータが前記基準範囲の前記下限値より小さい場合は、前記充電電流の前記電流値を増加させる、
    請求項2の充電方法。
  4. 前記第1のインピーダンス及び前記第2のインピーダンスのそれぞれの計測において、0.005Hz以上かつ10Hz以下の周波数範囲のいずれかの周波数を前記所定の周波数として、前記重畳電流を前記電池に入力する、請求項1の充電方法。
  5. 前記充電電流の前記電流値の調整において、前記第2のインピーダンスの前記第1のインピーダンスに対する増加率、及び、前記第2のインピーダンスの前記第1のインピーダンスに対する増加量のいずれかを前記指標として、前記充電電流の前記電流値を調整する、請求項1の充電方法。
  6. 前記第1のインピーダンスの計測において、前記電池の充電の開始時点又は前記開始時点の直後のある時点を前記第1の時点として、前記第1のインピーダンスを計測する、請求項1の充電方法。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項の充電方法によって前記電流値が調整された前記充電電流で前記電池を充電している状態において、前記充電電流に周期的に変化する電流波形を重畳させることにより、前記電池の前記インピーダンスの周波数特性を計測することと、
    前記電池の前記インピーダンスの前記周波数特性についての計測結果に基づいて、前記電池の劣化状態について判定することと、
    を具備する、電池の診断方法。
  8. 第1の時点及び第1の時点から所定の時間経過した時点以後の第2の時点のそれぞれにおいて、所定の周波数で周期的に変化する電流波形を充電電流に重畳させた重畳電流を電池に入力させることにより、前記所定の周波数での前記電池のインピーダンスについて、前記第1の時点での第1のインピーダンス及び前記第2の時点での第2のインピーダンスを計測し、
    前記第1のインピーダンスに対する前記第2のインピーダンスの増加状態を示すパラメータを指標として、前記充電電流の電流値を調整する、
    プロセッサを具備する、電池の充電器。
  9. 請求項8の充電器と、
    前記充電器によって前記充電電流が供給される前記電池と、
    前記電池について診断する診断装置と、
    を具備する、電池の診断システム。
  10. 前記診断装置は、前記電流値が調整された前記充電電流で前記電池を充電している状態において、前記充電電流に周期的に変化する電流波形を重畳させることにより、前記電池の前記インピーダンスの周波数特性を計測し、
    前記診断装置は、前記電池の前記インピーダンスの前記周波数特性についての計測結果に基づいて、前記電池の劣化状態について判定する、
    請求項9の診断システム。
  11. コンピュータに、
    第1の時点及び第1の時点から所定の時間経過した時点以後の第2の時点のそれぞれにおいて、所定の周波数で周期的に変化する電流波形を充電電流に重畳させた重畳電流を電池に入力させることにより、前記所定の周波数での前記電池のインピーダンスについて、前記第1の時点での第1のインピーダンス及び前記第2の時点での第2のインピーダンスを計測させ、
    前記第1のインピーダンスに対する前記第2のインピーダンスの増加状態を示すパラメータを指標として、前記充電電流の電流値を調整させる、
    電池の充電プログラム。
  12. コンピュータに、
    請求項11の充電プログラムの実行によって前記電流値が調整された前記充電電流で前記電池を充電している状態において、前記充電電流に周期的に変化する電流波形を重畳させることにより、前記電池の前記インピーダンスの周波数特性を計測させ、
    前記電池の前記インピーダンスの前記周波数特性についての計測結果に基づいて、前記電池の劣化状態について判定させる、
    電池の診断プログラム。
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