JP2024005120A - 固体培養原料の盛込制御機構及び固体培養原料の盛込制御方法 - Google Patents

固体培養原料の盛込制御機構及び固体培養原料の盛込制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】盛込み終了時の原料の周方向における堆積層数の差の発生を自動的に防止することができ、既設の設備にも適用可能な固体培養原料の盛込制御機構及び固体培養原料の盛込制御方法を提供する。【解決手段】原料検知手段81aによる原料切れ検知から盛込み終了までの見込み時間を、運転開始前に予め求めた値、又は運転時の原料の動きの検知に基づいて原料処理速度から求めた値とし、制御手段83は、原料切れ検知が入力されると、盛込み開始から前記盛込み終了までの周回数の設定値と、盛込み開始から原料切れ検知までの周回数検知手段82による周回数の測定値とから、盛込み終了までの残り周回数を算出し、見込み時間と残り周回数とに基づいて、見込み時間が終わるタイミングで、残り周回数が丁度終わるように、円形培養床13の回転速度を制御する。【選択図】図7

Description

本発明は、原料処理設備から円形培養床を備える固体培養装置へ原料を盛込むための固体培養原料の盛込制御機構及び固体培養原料の盛込制御方法に関する。
固体培養装置においては、盛込工程、均し工程に続いて培養工程が実施される。円形培養床を備える固体培養装置を用いる場合、盛込工程ではコンベヤ等から落下する固体培養原料(以下、単に「原料」という。)が回転する円形培養床上に投入される。盛込工程とは、原料の円形培養床への投入開始(盛込み開始)から投入終了(盛込み終了)までを指し、続く均し工程では、投入された原料が円形培養床上で径方向に搬送され、又は均される。その後の培養工程では、原料の温度や含水量等の培養環境を均一に保って固体培養が行われる。
培養工程では、原料に通気させて温度制御を行うときに、盛込み終了時の原料の堆積層厚に高低差が生じていると、空気の通気抵抗の差により、必要風量を確保できない部分が生じ、原料への均一な通気ができなくなる。この場合、原料の堆積層厚に高低差のある部分には、原料の培養環境に差が生じ、微生物の生育速度等が不均一になり、品質が低下することになる。このような背景の下、これまでに、均一な盛込みにより、培養物の品質を向上させるための各種装置が提案されている。
特許文献1記載の自動盛込装置は、円盤(円形培養床)上の均し装置の前面に麹基質(原料)を感知するセンサを取り付けて、円盤の回転速度を均し装置の高さや回転速度と組み合わせて調整することで、堆積層厚が部分的に低くなったり高くなったりすることを防ぐようにしている。
特許文献2記載の計量供給装置は、原料処理装置へ原料を供給する際に、搬送中の原料の積算重量を継続的に測定し、測定した積算重量と予定積算重量との間の偏差に基づいて供給量の設定値を更新することで、供給時間丁度に供給総重量を過不足なく次工程に供給できるようにしている。このことにより、盛込みに必要な時間のばらつきを最小限に抑えることができる。
特開平8-56647号公報 中国特許第107444892号明細書
しかしながら、特許文献1記載の自動盛込装置は、原料を連続的に盛込んでいる途中段階において、堆積層厚を均一な状態にするというものであり、下記に示す盛込み終了時の原料の周方向における堆積層数差をなくすものではなかった。
具体的には、円形培養床を備える固体培養装置を用いる場合、培養床の周回数が整数回になったとき丁度に、盛込みが終了しなければ、周方向における堆積層数の差が発生し、部分的に層数が増えたり(+1層)、部分的に層数が減ったりすることになる(-1層)。これらの場合、盛込み終了時の原料の堆積層厚に1層分の高低差が生じることになり、前記のような原料への均一な通気ができなくなるという問題が生じる。
特許文献2記載の計量供給装置を用いると、前記のとおり、供給時間丁度に供給総重量を過不足なく次工程に供給することができる。このため、培養床の周回数が整数回になったとき丁度に盛込みを終了させることができ、周方向における堆積層数の差の発生を防止することができる。ただし、この発明は計量供給装置から固体培養装置に至るまで、原料がすべて連続的に移動することが前提となっており、原料が停滞する工程を含む場合は適用できない。さらに、計量供給装置を増設する必要があり、コスト増になってしまう。
また、原料の残り具合を見ながら、手動で終盤の円形培養床の回転速度を調整する方法もあるが、手動調整は熟練が必要であり、精度の高い盛込みはできなかった。
本発明は、前記のような従来の問題を解決するものであり、盛込み終了時の原料の周方向における堆積層数の差の発生を自動的に防止することができ、既設の設備にも適用可能な固体培養原料の盛込制御機構及び固体培養原料の盛込制御方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明の固体培養原料の盛込制御機構は、原料処理設備から円形培養床を備える固体培養装置へ原料を盛込むための固体培養原料の盛込制御機構であって、前記原料処理設備における原料切れを検知する原料検知手段と、前記円形培養床の周回数を検知する周回数検知手段と、前記円形培養床の回転速度を制御する制御手段とを備えており、前記原料検知手段による原料切れ検知から盛込み終了までの見込み時間を、運転開始前に予め求めた値、又は運転時の原料の動きの検知に基づいて算出した原料処理速度から求めた値とし、前記制御手段は、前記原料切れ検知が入力されると、盛込み開始から前記盛込み終了までの周回数の設定値と、前記盛込み開始から前記原料切れ検知までの前記周回数検知手段による周回数の測定値とから、前記盛込み終了までの残り周回数を算出し、前記見込み時間と前記残り周回数とに基づいて、前記見込み時間が終わるタイミングで、前記残り周回数が丁度終わるように、前記円形培養床の前記回転速度を制御することを特徴とする。
本発明の固体培養原料の盛込制御方法は、原料処理設備から円形培養床を備える固体培養装置へ原料を盛込むための固体培養原料の盛込制御方法であって、前記原料処理設備における原料切れを検知する原料検知手段と、前記円形培養床の周回数を検知する周回数検知手段と、前記円形培養床の回転速度を制御する制御手段とを用い、前記原料検知手段による原料切れ検知から盛込み終了までの見込み時間を、運転開始前に予め求めた値、又は運転時の原料の動きの検知に基づいて算出した原料処理速度から求めた値とし、前記制御手段は、前記原料切れ検知が入力されると、盛込み開始から前記盛込み終了までの周回数の設定値と、前記盛込み開始から前記原料切れ検知までの前記周回数検知手段による周回数の測定値とから、前記盛込み終了までの残り周回数を算出し、前記見込み時間と前記残り周回数とに基づいて、前記見込み時間が終わるタイミングで、前記残り周回数が丁度終わるように、前記円形培養床の前記回転速度を制御することを特徴とする。
本発明の固体培養原料の盛込制御機構及び固体培養原料の盛込制御方法(以下、単に「盛込制御」、又はそれぞれ「盛込制御機構」、「盛込制御方法」という。)によれば、原料の比容積変動等で盛込み開始から盛込み終了までの時間(盛込み時間)が当初想定した値から変動したとしても、盛込み終了時の原料の周方向における堆積層数の差の発生を自動的に防止することができる。また、既設の設備にも適用可能である。
前記本発明の盛込制御においては、前記制御手段は、周回数が次の周回数に切り替わるタイミングで、前記回転速度を制御することが好ましい。この構成によれば、原料の同一層の途中から層厚が変わることがないので、盛込み終了時の原料の堆積層厚がより均一になる。
また、前記原料検知手段を複数箇所に設置し、前記制御手段は、新たに前記原料切れ検知が入力される毎に前記回転速度を算出することが好ましい。この構成によれば、円形培養床の回転速度の見直しを複数回行うので、盛込み終了時の原料の周方向における堆積層数の差の発生をより精度よく防止できる。
また、原料切れ検知時以後に原料の比容積等が変動することにより、原料切れ検知から盛込み終了までの見込み時間が原料処理毎に変動する場合がある。その場合には、前記本発明の盛込制御における見込み時間の択一的な求め方のうち、見込み時間を原料処理速度から求める求め方を選択すればよい。このときは、前記原料処理速度は、複数時点での前記原料切れ検知に基づいて算出されることが好ましい。この構成によれば、原料処理毎に見込み時間が変動する場合でも、原料処理速度に基づいて原料切れ検知から盛込み終了までの見込み時間を、簡単な手段で正確に算出することが可能になる。
本発明の効果は前記のとおりであり、本発明の盛込制御によれば、原料の比容積変動等で盛込み時間が当初想定した値から変動したとしても、原料切れ検知が入力されると、運転開始前又は運転時に求めた原料切れ検知から盛込み終了までの見込み時間と、円形培養床の周回数の設定値と測定値とから算出した残り周回数とに基づいて、見込み時間が終わるタイミングで、残り周回数が丁度終わるように、円形培養床の回転速度を制御するので、盛込み終了時の原料の周方向における堆積層数の差の発生を自動的に防止することができる。また、既設の設備にも適用可能である。
本発明の一実施形態に係る固体培養装置の縦断面図。 図1に示した固体培養装置の要部平面図。 本発明の一実施形態に係る原料処理設備を示した図。 図3に示した入口ダンパー近傍の拡大図。 図3に示した入口ダンパー近傍の斜視図。 図4の状態から投入ホッパー内の原料が無くなった状態を示した図。 本発明の一実施形態に係る模式図。 本発明の実施例3のフローチャート。 本発明の一実施形態に係る原料処理設備の別の例を示した図。 本発明の一実施形態に係る別の例の模式図。 本発明の実施例4のフローチャート。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。最初に図1及び図2を参照しながら、固体培養装置1の概要を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る固体培養装置1の縦断面図を示しており、図2は図1に示した固体培養装置1の要部平面図を示している。
図1において、固体培養装置1は断熱箱体11で本体部分を構成している。断熱箱体11の内部は培養室12であり、培養室12は円形培養床13によって床上121と床下122に仕切られている。円形培養床13は多孔板になっており、円形培養床13上に堆積させた原料10に対して通気が行えるようになっている。断熱箱体11は、床下122への給気経路16と床上121からの排気経路17を備えており、図1は空気の経路を簡素化した例を示している。
図2に示したように、円形培養床13は中心軸(支柱)14を中心として、床駆動機構18により回転する。床駆動機構18は、インバーター183(図7参照)、モーター181及び駆動ギア182を備えている。駆動ギア182は、円形培養床13の側面に設けたラックピン131とかみ合っており、インバーター183から出力された制御周波数に基づいてモーター181が駆動すると、駆動ギア182が回転して円形培養床13が水平回転する。
図1は、円形培養床13上へ原料10を盛込み中の状態を示している。供給装置2のサイクロン21では、上流側から輸送された(矢印a)原料10が輸送用空気と分離され、供給筒22を経て、中心軸14を中心に回転している円形培養床13上に向けて供給される。供給された原料10は、円形培養床13の外周と中心軸14との間に配置された盛込スクリュー15の回転により径方向に搬送される。
円形培養床13の1周目の回転が終了すると、円形培養床13上に、1層目の堆積層が形成される。続く円形培養床13の2周目の回転中は、高さ調整機構(図示せず)により盛込スクリュー15が上昇し、1層目の堆積層の上に2層目の堆積層が形成される。図1は、1層目の堆積層10a上に2層目の堆積層10bが形成される途中の状態を示している。以後、同様にして堆積層の層数が増えていく。周回数の設定値に基づいて、盛込み時間の間に円形培養床13が設定周回数を回転しながら、盛込みスクリュー15が段階的に上昇することで、堆積層の層数が周回数の設定値と同じ値になる。
以下、図3を参照しながら原料処理設備の一例について説明する。原料処理設備は、上流側から順に、浸漬装置(図示せず)、横型蒸機3、冷却機4、輸送装置5及び供給装置2が配置されたものである。横型蒸機3は、本体ケース31内にベルトコンベヤ32を備えている。投入ホッパー33に投入された(矢印b)原料10は、ベルトコンベヤ32に積載されて下流側に搬送される。本体ケース31内においては、蒸気噴射管34から噴射された蒸気が、蒸気室35を経て原料10を通過し、排気ダクト36から排気される。このことにより、原料10が蒸煮される。
横型蒸機3から排出された原料10は、冷却機4へ投入される。冷却機4は、本体ケース41内にベルトコンベヤ42を備えている。原料10上の空間にある空気が、原料10を通過し風洞43内に入り排気ダクト44に設置された送風機(図示せず)により排気されていく。このことにより、原料10の冷却処理が実施される。
冷却処理を終えた原料10は、輸送装置5が備えるロータリーフィーダー51に投入される。ロータリーフィーダー51内の原料10は輸送配管52へ供給される。輸送配管52内の原料10は、ブロワ―(図示せず)から供給される空気により、供給装置2に向けて空気輸送される。その後、前記のとおり、固体培養装置1へ盛り込まれる。以上のように横型蒸機3から固体培養装置1に至るまで、原料10はすべて停滞することなく連続的に移動しており、それぞれの装置での滞留時間は一定となる。
供給装置2内の原料10は、図1及び図2を用いて説明したとおり、固体培養装置1が備える円形培養床13上に盛込まれ、円形培養床13の回転と盛込みスクリュー15の段階的な上昇により、複数層の堆積層が形成されることになる。本発明に係る盛込制御は、盛込み終了時の原料10の周方向における堆積層数の差の発生を自動的に防止するものであり、原料の堆積層厚の高低差により、原料への均一な通気ができなくなることを防止できる。以下、本発明に係る盛込制御を具体的に説明する前に、同制御の背景事項について説明する。
円形培養床13への原料の盛込みは、浸漬装置、横型蒸機3、冷却機4、輸送装置5及び供給装置2といった原料処理設備による各種処理を経た後に行われる。一定重量(元t)の原料を盛込む場合、原料処理設備内において、体積流量(m/h)を規定できる箇所(横型蒸機3の入口)での原料10の比容積(m/元t)が分かっていれば、その箇所を通過する原料の総体積(m)が求まる。そのうえで、体積流量(m/h)を規定することで、盛込み時間(h)が算出できる。この盛込み時間から、盛込み時間が終わるタイミングで設定周回数が丁度終わるような円形培養床13の回転速度を算出することができる。
しかしながら、原料処理設備においては、体積流量を規定できる前の浸漬処理によって、原料10の比容積が変化する。各設備は、原料10の比容積の変化率を考慮して設計されているが、元原料は、品種・産地・生産年によって性状が異なり、粒度や水分含有量等が変動するため、比容積は画一的に定まらない。また、元原料の性状の差や処理条件の違いから、吸水性や割れ率、膨張率等が異なり、原料の比容積は変動する。
原料の比容積の微妙な変動をその都度実測することはできない。平均的な比容積、盛込む原料の重量(元t)、及び目標とする盛込み時間から体積流量を設定すると、比容積の微妙な変動により、原料処理能力(元t/h)は毎回微妙に変動する。このため、盛込み時間も微妙に変動し、盛込み時間が終わるタイミングで設定周回数が丁度終わるような円形培養床13の回転速度を正確に求めることはできなかった。ただし、原料処理1バッチの間においては途中から原料の性状や処理条件が変わることはないため、原料処理の特定のタイミング(例えば浸漬後)において比容積の変動は起こらない。そこで、詳細は後述するとおり、原料切れ検知から盛込み終了までの見込み時間を、原料の性状や比容積に関係なく予め正確に求めておくことが可能であることに着目して、本発明に係る盛込制御を導き出した。
続いて、本発明に係る盛込制御について説明する。まずは、横型蒸機を含む原料処理設備の一例を図3~6を参照しながら説明する。図3において、横型蒸機3の投入ホッパー33に原料10(例えば浸漬米)の高さ規制手段である入口ダンパー37を設けている。図4は、入口ダンパー37近傍の拡大図である。図5は、入口ダンパー37近傍の斜視図である。図4に示したように、入口ダンパー37を通過した原料10の高さは一定高さy[m]に規制される。図5に示したように、入口の幅x[m]はベルトコンベヤ32の有効幅であり、固定値である。さらに、ベルトコンベヤ32のコンベヤスピード(z/t)[m/h]を固定することで、ベルトコンベヤ32で搬送される原料10の体積流量(x×y×z)/t[m/h])を規定することができる。
横型蒸機3の入口の時点で、原料10は浸漬が終わっているため、既に元原料の比容積からは大きく変わっており、横型蒸機3で蒸煮されることによりさらに比容積は大きくなる。また前記のとおり、その厳密な比容積は不明であるため、体積流量の値から原料処理能力(元t/h)の厳密な値を算出することはできない。しかしながら、横型蒸機3の入り口で規定された体積流量とその地点での比容積により原料処理能力が規定され、その後は、冷却機4、輸送装置5、供給装置2を通って固体培養装置1へ至るまで原料は停滞することなく流れ続けているため、原料処理能力は一定となる。また、前記のとおり、原料処理1バッチの間においては原料処理の特定のタイミングにおいて比容積の変動は起こらないため、供給装置2を通過する原料10の体積流量は、値は不明ながら一定となる。そのため、円形培養床13の回転速度と盛込みスクリュー15の高さを変更しない限り、盛込まれる原料10の層厚も一定となる。
次に、原料切れ検知から盛込み終了までの見込み時間について説明する。図4において、入口ダンパー37近傍に原料検知手段81aが配置されており、原料検知手段81aは原料10に埋設している。原料10は継続的に投入ホッパー33に投入されるが、投入される原料10が尽きると、原料10の搬送に伴い、投入ホッパー33内の原料10は減少していく。図6は投入ホッパー33内の原料10が無くなった状態を示しており、この直後に原料検知手段81aに原料10が接しない状態になると原料切れが検知される。
原料切れ検知時に横型蒸機3、冷却機4、輸送装置5及び供給装置2上にある原料10がすべて円形培養床13へ投入されると、盛込みが終了する。この場合、原料切れ検知から盛込み終了までの見込み時間は、各装置での原料10の滞留時間の合計であり、各装置の搬送距離及び搬送速度(図3参照)の仕様で定まる。したがって、見込み時間は、原料の性状や比容積に関係なく予め正確に求めておくことが可能である。
以下、本発明に係る横型蒸機を使用した場合の盛込制御について具体的に説明する。図7は本実施形態に係る横型蒸機を備えた模式図であり、図2に示した固体培養装置1、及び図3に示した横型蒸機3及び冷却機4の要部のみを概略的に示している。盛込制御機構8は、原料検知手段81a、81b、周回数検知手段82及び制御手段83を主要な構成としている。
図7において、横型蒸機3のベルトコンベヤ32上及び冷却機4のベルトコンベヤ42上の原料10に原料検知手段81a及び81bがそれぞれ埋設している。原料検知手段81a及び81bは、原料が検知できるセンサーであればよく、定量的なものでもON/OFFタイプのものでもよい。センサーの種類として、例えばレベルセンサー、フローセンサー、近接センサーが挙げられる。
図7において、円形培養床13の側面に設けたラックピン131に、周回数検知手段82が対向している。周回数検知手段82はラックピン131の数をカウントする。全周のラックピンの数は250個であり、カウント数250は、円形培養床13の1周の周回数に相当する。周回数検知手段による周回数の測定値とはカウント数を周回数に換算したものである。
本実施形態において、周回数とは盛込み開始時から円形培養床13が何周したかを示す数値であり、周回数の設定値とは盛込み時間の間に円形培養床13が回転する周回数を運転前に定めた値である。整数周の回転時から次の整数周の回転時までの周回数は、端数となるが(例えば3.6周)、次の周回数というときの周回数は整数となる(例えば3.6周の次の周回数は4.0周)。
下記表1は、実施例1について、初期設定、測定及び算出の内容を示したものである。実施例1では、原料10として米を使用し、元4t/hの能力を持つ原料処理設備とした。
Figure 2024005120000002
以下、表1に示した実施例1について説明する。元6tの米(表1のa1)を円形培養床13に1時間30分(表1のb1)をかけて盛込む。元1tずつの6層で盛込みたいため、周回数の設定値は6.0周(表1のc1)となり、円形培養床13の回転速度は0.067周/分(表1のd1)となる。これは15分をかけて1周回る速さである。表1のe1とf1に記載の制御周波数は、円形培養床13を駆動するモーター181(図2、図7)の制御周波数であり、円形培養床13の回転速度は制御周波数に比例する。このため、初期の回転速度(表1のd1)で運転するには、制御周波数を48.00Hz(表1のf1)に設定する必要がある。また、表1の右欄には、各種値の算出式を示しているが、これらは一例であり、同じ値が得られる他の算出式であってもよい(表2~表4についても同じ。)
図7において、原料検知手段81aは原料10に埋設しているが、前記のとおり、原料10の搬送に伴い、最終的には原料検知手段81a近傍の原料10は無くなる(図6参照)。このことにより、原料検知手段81aは原料切れを検知し、原料切れ検知が制御手段83に入力される。
原料切れが検知されると、盛込み開始から原料切れ検知までの周回数検知手段82による周回数の測定値が制御手段83に入力される。原料切れ検知時の周回数検知手段82のカウント数は800カウント(表1のi1)であり、1周当たりのカウント数は250カウント(表1のg1)であるので、盛込み開始から原料切れ検知までの周回数の測定値は3.2周(表1のi1)となる。以降は、カウント数を省略し、周回数の測定値のみを示す。
続いて、制御手段83は、原料切れ検知から盛込み終了までの残り周回数を算出する。盛込み開始から盛込み終了までの周回数の設定値は6.0周(表1のc1)であり、前記のとおり盛込み開始から原料切れ検知までの周回数の測定値は3.2周(表1のi1)であるので、原料切れ検知から盛込み終了までの残り周回数は2.8周(表1のj1)となる。
残り周回数を算出した制御手段83は、原料切れ検知からの円形培養床13の新たな回転速度を算出する。新たな回転速度は、原料切れ検知から盛込み終了までの見込み時間である43分(表1のh1)が終わるタイミングで、残り周回数の2.8周(表1のj1)が丁度終わる回転速度である。この回転速度は、0.065周/分(表1のk1)となり、制御周波数として算出すると46.88Hz(表1のm1)となる。以後は、制御手段83が新たな制御周波数を床駆動機構18のインバーター183に出力し、盛込み終了まで新たな回転速度で制御する。このことにより、見込み時間が終わるタイミングで、残り周回数が丁度終わる。つまり、盛込み時間が終わるタイミングで、設定周回数の6.0周が丁度終わっており、円形培養床13上には6層丁度の堆積層が形成されていることになる。
本実施例は想定よりも遅く原料処理が進んでおり、円形培養床13の回転速度を変更しなかった場合、設定周回数である6.0周が終わった1分後まで盛込み工程が続いてしまう。円形培養床13は1周を15分かけて回っているため、盛込みスクリュー15の高さを7層目に合わせて上昇させると、円形培養床13が24°回転する間7層目として盛込まれてしまう。この場合前記の通り、原料10への均一な通気ができなくなり、7層になった部分の培養物の品質が低下する。盛込みスクリューの高さを6層目の位置で維持した場合には、追加で入った原料がほどんどすべて中心軸側に搬送され、盛込みスクリューの破損などの重大な機械トラブルが発生する可能性がある。これを防ぐため、制御周波数を下げることで、円形培養床13の回転速度を落とすように制御した。4層目の途中から回転速度が落ちるため1層あたりの層厚はその時点から少し厚くなるが、部分的に1層が増えることに比べるとかなり小さな差となる。反対に想定よりも早く原料処理が進む場合もあり、その際には制御周波数を上げ、円形培養床13の回転速度を上げるような制御を行う。これは実施例2~4においても同様である。
原料切れ検知から盛込み終了までの見込み時間は、運転開始前に予め算出して求めたものでもよく、予め計測して求めたものでよい。前記のとおり、原料切れ検知時に横型蒸機3、冷却機4、輸送装置5及び供給装置2上にある原料10がすべて円形培養床13へ投入された時点で盛込みが終了するので、原料切れ検知から盛込み終了までの見込み時間は、各装置における原料10の搬送距離及び搬送速度(図3参照)の仕様で定まる。このため、見込み時間は、原料処理設備の図面上の寸法及びベルトスピード等から予め算出して求めることができる。見込み時間を予め計測して求める場合は、実際に原料処理を行ったときの計測時間を用いてもよく、模擬品を積載して運転したときの計測時間を用いてもよい。
下記表2は、実施例2について、測定及び算出の内容を示したものである。初期設定(a1~h1)については表1と同様なため省略する。
Figure 2024005120000003
以下、表2に示した実施例2について説明する。表1に示した実施例1は、円形培養床13の回転速度を制御するタイミングが原料切れ検知時であったが、表2に示した実施例2は、周回数が次の周回数に切り替わるタイミングである点が異なっている。これ以外の制御の内容や初期設定は実施例1と同じであるので、以下共通する内容の説明は適宜省いて、実施例1と異なる点を中心に説明する。
実施例1と同様に、原料切れ検知が制御手段83に入力され、次に、周回数検知手段82による盛込み開始から原料切れ検知までの周回数の測定値が制御手段83に入力される。周回数の測定値は3.2周(表2のi1)であり、原料切れ検知時の次の周回数は4.0周(表2のi2)である。さらに、盛込み開始から盛込み終了までの周回数の設定値は6.0周(表1のc1)であることから、次の周回数開始から盛込み終了までの残り周回数を算出すると、2.0周(表2のj2)となる。
実施例2では、原料切れ検知時の周回数である3.2周から4.0周までは、円形培養床13の回転速度は初期設定(表1のd1)を維持する。この場合、原料切れ検知から4.0周までの時間は、12分(表2のn1)となる。この時間を原料切れ検知から盛込み終了までの見込み時間である43分(表1のh1)から引けば、4.0周から盛込み終了までの見込み時間である31分(表2のh2)が求まる。
これらの前提の下、制御手段83は、次の周回数開始である4.0周からの新たな回転速度を算出する。この新たな回転速度は、4.0周から盛込み終了までの見込み時間である31分(表2のh2)が終わるタイミングで、残り周回数の2.0周(表2のj2)が丁度終わる回転速度である。この回転速度は、0.065周/分(表2のk2)となり、制御周波数として算出すると46.45Hz(表2のm2)となる。以後は、制御手段83が新たな制御周波数を床駆動機構18のインバーター183に出力し、新たな回転速度で制御する。このことにより、実施例1と同様に、見込み時間が終わるタイミングで、残り周回数が丁度終わり、円形培養床13上には6層丁度の堆積層が形成されていることになる。回転速度の変更を行わなかった場合は、実施例1と同様の状態になるが、実施例2では、円形培養床13上の原料10の同一層の途中から層厚が変わることがないため、盛込み終了時の原料10の堆積層厚がより均一になる。
実施例1及び実施例2は、原料切れ検知の検知箇所は原料検知手段81aによる1箇所であったが、実施例3は2箇所である。図7では、冷却機4の投入ホッパー45内にも原料検知手段81bが設置されている。実施例3では、制御手段83は、追加された原料検知手段81bにより原料切れ検知が入力されると、改めて回転速度を算出することになる。
下記表3は、実施例3について、初期設定の一部、測定及び算出の内容を示したものである。その他の初期設定(a1~g1)については表1と同様なため省略する。
Figure 2024005120000004
以下、表3に示した実施例3について、図8のフローチャートに沿って説明する。ステップ300~304は、実施例1と共通しているが、実施例3では、原料切れ検知の設定回数(表3のo1)が終了するまで(図8のステップ305)、ステップ300~304が繰り返される。原料切れ検知の設定回数とは、盛込み時間の間に原料検知手段による原料切れ検知を何回行うかという設定である。これ以外の制御の内容や初期設定は実施例1と同じであるので、以下共通する内容の説明は適宜省いて、実施例1と異なる点を中心に説明する。
表3における測定1及び算出1は、表1における測定及び算出と同じである。実施例1では、原料切れ検知(1回目)時に算出された新たな制御周波数46.88Hz(表1のm1)が盛込み終了まで維持されるが、実施例3では、原料切れ検知(2回目)時に新たな制御周波数48.00Hz(表3のm3)が算出されて、同制御周波数が盛込み終了まで維持される。
表3の測定2において、盛込み開始から原料切れ検知(2回目)までの周回数である5.8周(表3のi3)が測定されている。原料切れ検知(2回目)は、図7に示した原料検知手段81bによるものである。続いて、制御手段83は、原料切れ検知(2回目)から盛込み終了までの残り周回数を算出する。盛込み開始から盛込み終了までの周回数の設定値は6.0周(表1のc1)であり、前記のとおり盛込み開始から原料切れ検知(2回目)までの周回数の測定値は5.8周(表3のi3)であるので、原料切れ検知(2回目)から盛込み終了までの残り周回数は0.2周(表3のj3)となる。
残り周回数を算出した制御手段83は、原料切れ検知(2回目)以後の円形培養床13の新たな回転速度を算出する(図8のステップ303)。新たな回転速度は、原料切れ検知(2回目)から盛込み終了までの見込み時間である3分(表3のh3)が終わるタイミングで、残り周回数である0.2周(表3のj3)が丁度終わる回転速度である。この回転速度は、0.067周/分(表3のk3)となり、制御周波数として算出すると48.00Hz(表3のm3)となる。実施例3は、原料切れ検知の設定回数は2回(表3のo1)であるので、原料切れ検知の設定回数が終了しており、以後は、制御手段83が新たな制御周波数を床駆動機構18のインバーター183に出力し、盛込みが終了するまで新たな回転速度で制御する(図8のステップ304~305)。このことにより、実施例1と同様に、見込み時間が終わるタイミングで、残り周回数が丁度終わり、円形培養床13上には6層丁度の堆積層が形成されていることになる。
実施例3では、原料切れ検知(2回目)を行わず、原料切れ検知(1回目)時に算出された新たな制御周波数46.88Hz(表3のm1)を盛込み終了まで維持した場合、設定周回数である6周が終わるよりも約4秒早く盛込み工程が終了してしまう。6周目の最後の1.7°は原料10が盛込まれず、5層のみの部分ができる。これを防ぐため原料切れ検知(2回目)を実施し、円形培養床13の回転速度を少し上げることで、見込み時間が終わるタイミングで残り周回数が丁度終わるように制御を行った。以上のように、円形培養床13の回転速度の見直しを2回行うことで、盛込み終了時の原料の周方向における堆積層数の差の発生をより精度よく防止できる。また、実施例3では回転速度の見直しは2回であったが、原料検知手段81a、81bにさらに原料検知手段を追加して、3回以上としてもよい。
前記実施形態では、図7に示した原料処理設備における蒸機は、入口において体積流量を規定できる横型蒸機3であったが、竪型蒸機であってもよい。以下、竪型蒸機を用いた一例について説明する。図9は、原料処理設備の別の実施形態を示しており、蒸機が竪型蒸機6である。図9に示した原料処理設備は、図示を省略した浸漬装置に続いて、上流側から順に、竪型蒸機6、冷却機7、輸送装置5及び供給装置2が配置されたものである。輸送装置5及び供給装置2は図3の輸送装置5及び供給装置2と同一構成であり、供給装置2の下流にある固体培養装置1は、図1及び図3に示した固体培養装置1と同一構成である。
竪型蒸機6は、蒸機本体61が竪型に配置されたものであり、蒸機本体61内に投入(矢印c)された原料10は、蒸機本体61内で蒸煮される。竪型蒸機6から排出された原料10は、冷却機7に投入される。冷却機7は、本体ケース71内にベルトコンベヤ72を備えている。投入ホッパー73に投入された原料10は、ベルトコンベヤ72に積載されて下流側に搬送される。原料10上の空間にある空気が、原料10を通過し風洞74内に入り排気ダクト75に設置された送風機(図示せず)により排気されていく。このことにより、原料10の冷却処理が実施される。
冷却処理を終えた原料10は、輸送装置5が備えるロータリーフィーダー51に投入される。以後は、図3に示した構成と同様に、原料10は供給装置2に向けて空気輸送され、円形培養床13上に盛込まれる。
続いて、竪型蒸機における原料切れ検知から盛込み終了までの見込み時間について説明する。図9において、冷却機7に投入された原料10は、原料10の高さ規制手段である入口ダンパー76により高さが規制され、ベルトコンベヤ72で搬送される。このため、横型蒸機3と同様に、図9に示した冷却機7の入口においても、原料10の体積流量(m/h)を規定することができる。したがって、図9に示した冷却機7においても、入口ダンパー76近傍に図7に示した原料検知手段81aと同様のセンサーを設けることにより、実施例1及び2と同様の盛込制御を実施できる。
ただし、すべての原料10が冷却機7に投入された時点で、竪型蒸機6による蒸煮が完了しているので、原料切れ検知から盛込み終了までの見込み時間は短くなってしまう。本発明に係る盛込制御は、見込み時間が終わるタイミングで、残り周回数が丁度終わるように円形培養床13の回転速度を制御するものであるので、見込み時間が短いと制御困難になる場合もある。このため、原料切れ検知は、十分な見込み時間が確保可能な竪型蒸機6内で行うことが望ましい。
このため、図9の構成では、原料検知手段81cを蒸機本体61内に設けている。しかし、竪型蒸機6の場合、蒸機本体61内で原料10が膨張して比容積が変動し、原料検知手段81c地点の体積流量が原料処理毎に変動するため、原料切れ検知の位置(LS2)から原料10が冷却機入口77に達する見込み時間を、蒸機本体61の寸法等から予め求めておくことができない。
この点、本願発明者らは、時間当たりに処理できる元原料(元t/h)が一定であれば、原料の体積流量(m/h)は比容積の変化に比例することに着目し、解析、検証した。その結果、原料切れ検知の位置(LS2)から冷却機入口77に達する見込み時間T(h)を算出可能な式として、下記の式1を導き出した。
式1 T=V/[(Q+Q)/2]
式1中、V(m)は、原料切れ検知の位置(LS2)から冷却機入口77までの蒸機本体61と投入ホッパー73内にある原料10の体積である。Q(m/h)は、原料検知位置(LS1~LS2)における体積流量(原料処理速度)であり、図9に示した原料検知手段81cの2箇所の検知箇所(LS1及びLS2)の検知時刻等により算出可能である(詳細は表4)。また、Q(m/h)は、冷却機入口77における体積流量であり、冷却機7の冷却機の入口ダンパー76により規制された高さとベルトコンベヤ72の横幅及び冷却機のコンベヤスピードから予め算出可能な一定値である。
式1ではV(m)をQ(m/h)とQ(m/h)の平均値で除することで見込み時間T(h)を算出する。したがって、式1の見込み時間T(h)は、原料検知手段81cの複数時点(LS1及びLS2)での原料切れ検知に基づいて算出可能となる。
すなわち、見込み時間T(h)が原料処理毎に変動する場合であっても、運転時の原料の動きの検知に基づいて原料処理速度Qを算出できるようにしておけば、式1を用いて見込み時間T(h)を算出することが可能になる。式1は一例であり、許容誤差の範囲内の精度の算出できればよく、予め解析、検証等により導出しておけばよい。
以下、本発明に係る竪型蒸機6を使用した場合の盛込制御について具体的に説明する。図10は本実施形態に係る竪型蒸機6を備えた模式図であり、図11は本実施形態に係る盛込制御の実施例4のフローチャートである。図10には図2に示した固体培養装置1と、図9に示した竪型蒸機6及び冷却機7の一部のみを概略的に示している。盛込制御機構8は、原料検知手段81c、周回数検知手段82及び制御手段83を主要な構成としている。
下記表4は、竪型蒸機6を備えた図9の設備に係る実施例4について、初期設定の一部、測定及び算出の内容を示したものである。その他の初期設定(a1~g1)については表1と同様なため省略する。
Figure 2024005120000005
以下、表4に示した実施例4について、図11のフローチャートに沿って説明する。表1に示した実施例1は、原料検知手段による原料切れ検知から盛込み終了までの見込み時間として運転開始前に予め求めた値を用いたが、表4に示した実施例4は、見込み時間として運転時の原料の動きの検知に基づいて算出した原料処理速度(式1のQ)から求めた値(表4のh5)と予め求めた値(表4のh4)との合計値(表4のh6)を用いている点が異なっている。これ以外の制御の内容や初期設定は実施例1と同じであるので、以下共通内容の説明は適宜省いて、実施例1と異なる点を中心に説明する。
実施例1と同様に、原料切れ検知が制御手段83に入力され(図11のステップ400)、次に盛込み開始から原料切れ検知までの周回数検知手段82による周回数の測定値(表4のi1)が制御手段83に入力される(図11のステップ401)。原料切れ検知とは原料検知位置(LS2)に原料が接しない状態になったタイミングとする。あわせて、原料検知位置の原料処理速度Q(m/h:表4のt1)が算出される(図11のステップ402)。原料処理速度Qは、原料検知位置(LS1~LS2)の体積(表4のp1)を、原料検知位置(LS1~LS2)の原料の移動時間(表4のs1)で除すれば求まる。この移動時間は、原料検知位置(LS1、LS2)の検知時刻から算出可能である。
原料処理速度Qが求まると、式1において、原料切れ検知の位置(LS2)から冷却機入口77までの蒸機本体61の体積V(m:表4のq1)、及び冷却機入口77における体積流量Q(m/h:表4のr1)は、初期設定値であるため、原料切れ検知の位置(LS2)から冷却機入口77に達する見込み時間T(h:表4のh5)が求まる。
冷却機入口77から盛込み終了までの見込み時間は、運転前に予め求めておくことが可能な初期設定値である(表4のh4)。このため、見込み時間T(h:表4のh5)に初期設定値の見込み時間(表4のh4)を加えると、原料切れ検知から盛込み終了までの見込み時間(表4のh6)が算出される(表4のステップ403)。
以後は、実施例1と同様であり、原料切れ検知から盛込み終了までの残り周回数(表4のj1)を算出し(図11のステップ404)、原料切れ検知からの円形培養床13の新たな回転速度(表4のk1)を算出し(図11のステップ405)、盛込み終了まで新たな回転速度で制御する(図11のステップ406)。実施例4においても、想定よりも遅く原料処理が進んでおり、円形培養床13の回転速度を変更しなかった場合、設定周回数である6.0周が終わった1分後まで盛込み工程が続いてしまう。新たな回転速度で制御することにより、実施例1と同様に、見込み時間が終わるタイミングで、残り周回数が丁度終わり、円形培養床13上には、6層丁度の堆積層が形成されていることになる。
実施例4では原料処理速度を求めるために接触式のセンサーを用い検知箇所を2箇所としているがこの構成に限るものではない。例えば、実施例4の接触式のセンサーに代えて、原料10の上端までの距離を連続的に計測できるレーザーセンサーを竪型蒸機6の上部に設置してもよい。原料処理が進行するとともに、竪型蒸機6内の原料10が無くなり、最終的には冷却機7のベルトコンベヤ72の上面までの距離が計測される。原料処理の際に距離の変化データとベルトコンベヤ72の上面までの距離が計測されるまでの時間のデータを蓄積し、解析を行う。任意の距離を原料切れ検知と規定し、これらの解析データを使用して、新たに運転をする時に原料10の動きの検知に基づいて原料処理速度を算出し、原料切れ検知から冷却機7の入り口までの見込み時間を求める。冷却機7の入り口以降は実施例4と同じになるので、これで原料切れ検知から盛込み終了までの見込み時間を求めることができる。
また、実施例4は実施例1と同様に、円形培養床13の回転速度を制御するタイミングが原料切れ検知時であるが、実施例2と同様に周回数が次の周回数に切り替わるタイミングとしてもよい。また、実施例4は実施例1と同様に、原料切れ検知が1回であるが、実施例3と同様に、原料検知手段の数を増やして、原料切れ検知の回数を増やしてもよい。
以上、本発明の一実施形態について、実施例を参照しながら説明したが、盛込制御機構8は、原料検知手段81a、81b、81c、周回数検知手段82及び制御手段83を主要な構成とし、固体培養装置1が本来有する床駆動機構18を制御するものであるので、本発明の盛込制御は既設の設備にも適用可能である。
1 固体培養装置
13 円形培養床
2 供給装置
3 横型蒸機
32 ベルトコンベヤ
37 入口ダンパー
4 冷却機
5 輸送装置
6 竪型蒸機
7 冷却機
76 入口ダンパー
77 冷却機入口
8 盛込制御機構
81a,81b,81c 原料検知手段
82 周回数検知手段
83 制御手段

Claims (8)

  1. 原料処理設備から円形培養床を備える固体培養装置へ原料を盛込むための固体培養原料の盛込制御機構であって、
    前記原料処理設備における原料切れを検知する原料検知手段と、
    前記円形培養床の周回数を検知する周回数検知手段と、
    前記円形培養床の回転速度を制御する制御手段とを備えており、
    前記原料検知手段による原料切れ検知から盛込み終了までの見込み時間を、運転開始前に予め求めた値、又は運転時の原料の動きの検知に基づいて算出した原料処理速度から求めた値とし、
    前記制御手段は、
    前記原料切れ検知が入力されると、
    盛込み開始から前記盛込み終了までの周回数の設定値と、
    前記盛込み開始から前記原料切れ検知までの前記周回数検知手段による周回数の測定値とから、
    前記盛込み終了までの残り周回数を算出し、
    前記見込み時間と前記残り周回数とに基づいて、
    前記見込み時間が終わるタイミングで、前記残り周回数が丁度終わるように、
    前記円形培養床の前記回転速度を制御することを特徴とする固体培養原料の盛込制御機構。
  2. 前記制御手段は、周回数が次の周回数に切り替わるタイミングで、前記回転速度を制御する請求項1に記載の固体培養原料の盛込制御機構。
  3. 前記原料検知手段を複数箇所に設置し、前記制御手段は、新たに前記原料切れ検知が入力される毎に前記回転速度を算出する請求項1に記載の固体培養原料の盛込制御機構。
  4. 前記原料処理速度は、複数時点での前記原料切れ検知に基づいて算出される請求項1に記載の固体培養原料の盛込制御機構。
  5. 原料処理設備から円形培養床を備える固体培養装置へ原料を盛込むための固体培養原料の盛込制御方法であって、
    前記原料処理設備における原料切れを検知する原料検知手段と、
    前記円形培養床の周回数を検知する周回数検知手段と、
    前記円形培養床の回転速度を制御する制御手段とを用い、
    前記原料検知手段による原料切れ検知から盛込み終了までの見込み時間を、運転開始前に予め求めた値、又は運転時の原料の動きの検知に基づいて算出した原料処理速度から求めた値とし、
    前記制御手段は、
    前記原料切れ検知が入力されると、
    盛込み開始から前記盛込み終了までの周回数の設定値と、
    前記盛込み開始から前記原料切れ検知までの前記周回数検知手段による周回数の測定値とから、
    前記盛込み終了までの残り周回数を算出し、
    前記見込み時間と前記残り周回数とに基づいて、
    前記見込み時間が終わるタイミングで、前記残り周回数が丁度終わるように、
    前記円形培養床の前記回転速度を制御することを特徴とする固体培養原料の盛込制御方法。
  6. 前記制御手段は、周回数が次の周回数に切り替わるタイミングで、前記回転速度を制御する請求項5に記載の固体培養原料の盛込制御方法。
  7. 前記原料検知手段を複数箇所に設置し、前記制御手段は、新たに前記原料切れ検知が入力される毎に前記回転速度を算出する請求項5に記載の固体培養原料の盛込制御方法。
  8. 前記原料処理速度は、複数時点での前記原料切れ検知に基づいて算出される請求項5に記載の固体培養原料の盛込制御方法。

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