JP2024002096A - 弾性波デバイス - Google Patents

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淳一 濱崎
Junichi Hamazaki
和重 畑山
Kazue Hatayama
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Abstract

【課題】信号配線と信号端子との間に電磁界結合を抑制できる弾性波デバイスを提供すること。【解決手段】弾性波デバイス100は、上面10aと下面とを有する基板10と、下面に設けられた複数の端子15と、上面10aに設けられ、複数の端子15のうち送信端子Txと共通端子Antとの間に接続された複数の弾性波共振器13と、上面10aに設けられ、弾性波共振器13に接続された信号配線14aと、信号配線14aのうち弾性波共振器13を介さずに共通端子Antに接続する部分60と、複数の端子15のうち部分60が弾性波共振器13を介さずに接続する共通端子Ant以外の信号端子である受信端子Rxと、が重なる領域42において上面10aと信号配線14aとの間に設けられ、複数の端子15のうちのグランド端子Gndに電気的に接続された金属層40とを備える。【選択図】図4

Description

本発明は、弾性波デバイスに関する。
基板の上面に配線と配線に隣接するシールド電極とを設け、シールド電極によって配線間の電磁結合を抑制することが知られている(例えば特許文献1)。また、基板の上面に複数の弾性波素子が設けられ、下面に複数の弾性波素子に電気的に接続される端子が設けられた弾性波デバイスが知られている(例えば特許文献2)。
特開2011-71874号公報 特開2017-204827号公報
基板の上面に複数の弾性波素子に接続される信号配線が設けられ、基板の下面に信号端子が設けられた弾性波デバイスにおいて、信号配線と信号端子との間に電磁界結合が生じて、特性が劣化する場合がある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、信号配線と信号端子との間の電磁界結合を抑制することを目的とする。
本発明は、第1面と前記第1面の反対の第2面とを有する第1基板と、前記第2面に設けられた複数の端子と、前記第1面に設けられ、前記複数の端子のうち第1信号端子と第2信号端子との間に接続された複数の第1弾性波共振器と、前記第1面に設けられ、前記複数の第1弾性波共振器に接続された信号配線と、前記信号配線のうち前記複数の第1弾性波共振器を介さずに前記第1信号端子または前記第2信号端子に接続する第1部分と、前記複数の端子のうち前記第1部分が前記複数の第1弾性波共振器を介さずに接続する信号端子以外の信号端子と、が重なる第1領域、および、前記信号配線のうち前記複数の第1弾性波共振器の少なくとも1つを介して前記第1信号端子および前記第2信号端子に接続する第2部分と、前記複数の端子のうちの信号端子と、が重なる第2領域、の少なくとも一方の領域において前記第1面と前記信号配線との間に設けられ、前記複数の端子のうちのグランド端子に電気的に接続された金属層と、を備える弾性波デバイスである。
上記構成において、前記複数の第1弾性波共振器を囲んで前記第1面上に設けられ、前記複数の第1弾性波共振器を空隙に封止する封止部を備え、前記封止部は前記グランド端子に電気的に接続され、前記金属層は前記第1基板の前記第1面上において前記封止部に接続することで前記グランド端子に電気的に接続される構成とすることができる。
上記構成において、前記金属層は、平面視において前記封止部の角部の近傍に設けられ、前記角部を挟んで位置する少なくとも2箇所で前記封止部に接続する構成とすることができる。
上記構成において、前記第1基板は、前記第2面を有する支持基板と、前記支持基板上に接合されて前記第1面を有する圧電基板と、を備え、前記封止部は、前記支持基板上の前記圧電基板がない領域に設けられ、前記金属層は、前記圧電基板上から前記支持基板上にかけて設けられて前記封止部に接続する構成とすることができる。
上記構成において、前記複数の端子のうち前記第1信号端子と第3信号端子との間に接続された複数の第2弾性波共振器を備え、前記複数の第1弾性波共振器は、前記第1信号端子と前記第2信号端子との間に接続された第1フィルタを形成し、前記複数の第2弾性波共振器は、前記第1信号端子と前記第3信号端子との間に接続された第2フィルタを形成する構成とすることができる。
上記構成において、前記第1領域は、前記第1部分と前記第3信号端子とが重なる領域であり、前記金属層は、前記第1領域において前記第1基板の前記第1面と前記信号配線との間に設けられる構成とすることができる。
上記構成において、前記第2領域は、前記第2部分と前記第1信号端子とが重なる領域であり、前記金属層は、前記第2領域において前記第1基板の前記第1面と前記信号配線との間に設けられる構成とすることができる。
上記構成において、前記第1基板の前記第1面上に空隙を介し対向した第2基板を備え、前記複数の第2弾性波共振器は、前記第2基板に設けられる構成とすることができる。
上記構成において、前記第1信号端子は共通端子、前記第2信号端子は送信端子、前記第3信号端子は受信端子であり、前記第1フィルタは、前記共通端子と前記送信端子との間に接続された送信フィルタであり、前記第2フィルタは、前記共通端子と前記受信端子との間に接続された受信フィルタである構成とすることができる。
上記構成において、前記金属層と前記信号配線との間に設けられ、前記金属層と前記信号配線とを絶縁する絶縁層を備える構成とすることができる。
本発明は、第1面と前記第1面の反対の第2面とを有する基板と、前記第2面に設けられた複数の端子と、前記第1面に設けられた複数の弾性波共振器と、前記第1面に設けられ、前記複数の弾性波共振器に接続された信号配線と、前記複数の端子のうちの信号端子と、前記信号配線のうちの前記信号端子と電位が異なる部分と、が重なる領域において前記第1面と前記信号配線との間に設けられ、前記複数の端子のうちのグランド端子に電気的に接続された金属層と、を備える弾性波デバイスである。
本発明によれば、信号配線と信号端子との間に電磁界結合を抑制することができる。
図1は、実施例1に係る弾性波デバイスの回路図である。 図2は、実施例1に係る弾性波デバイスの断面図である。 図3(a)は、弾性波共振器が弾性表面波共振器である場合の平面図、図3(b)は、弾性波共振器が圧電薄膜共振器である場合の断面図である。 図4(a)および図4(b)は、実施例1に係る弾性波デバイスにおける基板の平面図である。 図5(a)は、受信端子近傍の平面図であり、図5(b)から図5(d)は、信号配線、絶縁層、および金属層の分解平面図である。 図6(a)および図6(b)は、実施例1の変形例に係る弾性波デバイスにおける基板の平面図である。 図7は、比較例に係る弾性波デバイスの断面図である。 図8(a)および図8(b)は、比較例に係る弾性波デバイスにおける基板の平面図である。 図9(a)および図9(b)は、シミュレーションに用いたモデル1における基板の平面図である。 図10は、モデル1、2のアイソレーション特性のシミュレーション結果を示す図である。 図11(a)および図11(b)は、実施例2に係る弾性波デバイスにおける基板の平面図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施例について説明する。
図1は、実施例1に係る弾性波デバイス100の回路図である。図1に示すように、弾性波デバイス100は、デュプレクサであり、共通端子Antと送信端子Txとの間に接続された送信フィルタ70と、共通端子Antと受信端子Rxとの間に接続された受信フィルタ74と、を備える。送信フィルタ70は、送信端子Txに入力された高周波信号のうち送信帯域の信号を共通端子Antに出力し、他の周波数帯域の信号を抑圧する。受信フィルタ74は、共通端子Antに入力された高周波信号のうち受信帯域の信号を受信端子Rxに出力し、他の周波数帯域の信号を抑圧する。
送信フィルタ70は、ラダー型フィルタである。送信フィルタ70は、送信端子Txと共通端子Antとの間に直列に接続された直列共振器S11、S12と、並列に接続された並列共振器P11、P12、P13と、を備える。直列共振器S11、S12は、送信端子Txと共通端子Antとの間の直列経路72に設けられている。並列共振器P11、P12、P13は、一端が直列経路72に接続され、他端がグランド端子Gndに接続されている。
受信フィルタ74は、ラダー型フィルタである。受信フィルタ74は、共通端子Antと受信端子Rxとの間に直列に接続された直列共振器S21、S22と、並列に接続された並列共振器P21、P22、P23と、を備える。直列共振器S21、S22は、共通端子Antと受信端子Rxとの間の直列経路76に設けられている。並列共振器P21、P22、P23は、一端が直列経路76に接続され、他端がグランド端子Gndに接続されている。
図2は、実施例1に係る弾性波デバイス100の断面図である。図2に示すように、基板10上に基板20が設けられ、基板20上にリッド30が設けられている。基板10は、支持基板11と、支持基板11上に接合された圧電基板12と、を有する。同様に、基板20は、支持基板21と、支持基板21上に接合された圧電基板22と、を有する。支持基板11、21は、例えばサファイア基板、アルミナ基板、スピネル基板、石英基板、水晶基板、またはシリコン基板であり、単結晶基板、多結晶基板、または焼結体基板である。圧電基板12、22は、例えばタンタル酸リチウム基板またはニオブ酸リチウム基板であり、単結晶基板である。圧電基板12、22の厚さは、例えば0.5μm~30μmであり、例えば弾性波共振器13、23が励振する弾性波の波長λ以下である。
基板10の上面10aに弾性波共振器13および配線14が設けられている。基板20の上面20aに弾性波共振器23および配線24が設けられている。基板20の下面20bにシールド層28が設けられている。シールド層28は、弾性波共振器13と弾性波共振器23との間の電磁波を遮蔽する機能を有する。シールド層28は、例えば銅層、銀層、タングステン層、アルミニウム層、またはチタン層等の導電性金属層、もしくは、鉄層、ニッケル層、または鉄-ニッケル合金層(コバール層)等の磁性体金属層を含む。シールド層28の厚さは、遮蔽する電磁波の表皮厚さ以上である場合が好ましい。基板10の下面10bに複数の端子15が設けられている。端子15は、弾性波共振器13、23を外部に接続するためのフットパッドである。
基板10を貫通するビア配線16が設けられている。ビア配線16は、配線14と端子15とを電気的に接続する。電気的に接続とは、直流および交流のいずれか一方で導通があるように接続されていればよい(以下においても同じ)。配線14、端子15、及びビア配線16は、例えば銅層、アルミニウム層、または金層等の金属層である。端子15は、共通端子Ant、送信端子Tx、受信端子Rx、およびグランド端子Gndを含むが、図2では、受信端子Rxとグランド端子Gndのみを図示している。
基板20を貫通するビア配線26が設けられている。ビア配線26は、ピラー17を介してビア配線16に接続されている。配線24およびビア配線26は、例えば銅層、アルミニウム層、または金層等の金属層である。ピラー17は、例えば銅層、金層、銀層、アルミニウム層等を含む金属層である。
基板10の上面10aと基板20の下面20bとは空隙32を介し対向する。弾性波共振器13および配線14を囲むように、基板10と基板20の間に封止部34が設けられている。封止部34は、支持基板11の周縁の圧電基板12が除去された領域に設けられている。封止部34は、環状金属層34aと半田層34bとを有する。半田層34bは環状金属層34aとシールド層28とを接合する。封止部34は、弾性波共振器13および配線14を空隙32に封止する。環状金属層34aは、例えばニッケル層、銅層、または金層等を含む金属層である。半田層34bは例えばAuSn層である。封止部34の幅は例えば50μm~200μmである。封止部34は、ビア配線16を介してグランド端子Gndに電気的に接続されている。シールド層28は、封止部34に電気的に接続され、グランド端子Gndに電気的に接続されている。
リッド30と基板20の上面20aとは空隙33を介し対向する。弾性波共振器23および配線24を囲むように、基板20とリッド30の間に封止部36が設けられている。封止部36は、支持基板21の上面の周縁の圧電基板22が除去された領域に設けられている。封止部36は、環状金属層36aと半田層36bとを有する。半田層36bは環状金属層36aとリッド30とを接合する。封止部36は、弾性波共振器23および配線24を空隙33に封止する。環状金属層36aは、例えばニッケル層、銅層、または金層等を含む金属層である。半田層36bは例えばAuSn層である。リッド30は、例えばサファイア基板等の絶縁板またはコバール基板等の金属板である。封止部36の幅は例えば50μm~200μmである。封止部36は、基板20を貫通するビア配線26によりシールド層28に電気的に接続されていてもよい。これにより、封止部36およびリッド30をグランド端子Gndに電気的に接続させることができる。
配線14は、送信端子Txと弾性波共振器13の間、共通端子Antと弾性波共振器13の間、および2つの弾性波共振器13の間を接続する信号配線14aと、グランド端子Gndと弾性波共振器13の間を接続するグランド配線14bと、を含む。同様に、配線24は、共通端子Antと弾性波共振器23の間、受信端子Rxと弾性波共振器23の間、および2つの弾性波共振器23の間を接続する信号配線24aと、グランド端子Gndと弾性波共振器23の間を接続するグランド配線24bと、を含む。
信号配線14aと受信端子Rxとが平面視にて重なる領域42において、基板10の上面10aに金属層40が設けられている。金属層40は、圧電基板12上から支持基板11上にかけて設けられ、端部が支持基板11と封止部34との間に入り込んでいる。これにより、金属層40は、支持基板11上において封止部34に接している。このため、金属層40はグランド端子Gndに電気的に接続されている。金属層40は、領域42における信号配線14aと受信端子Rxとの間の電磁波を遮蔽する機能を有する。金属層40は、例えば銅層、銀層、タングステン層、アルミニウム層、またはチタン層等の導電性金属層、もしくは、鉄層、ニッケル層、または鉄-ニッケル合金層(コバール層)等の磁性体金属層である。金属層40の厚さは、遮蔽する電磁波の表皮厚さ以上である場合が好ましい。
金属層40と信号配線14aとの間に、金属層40と信号配線14aとを絶縁する絶縁層46が設けられている。絶縁層46は、例えばポリイミド樹脂またはエポキシ樹脂等の樹脂絶縁層、もしくは、酸化シリコン、窒化シリコン、または酸化アルミニウム等の無機絶縁層である。絶縁層46は、空隙であってもよい。絶縁層46の厚さは例えば1μm~10μmである。
図3(a)および図3(b)を用いて、弾性波共振器13、23の例について説明する。図3(a)は、弾性波共振器13、23が弾性表面波共振器である場合の平面図である。図3(a)に示すように、圧電基板12、22上にIDT(Interdigital Transducer)50と反射器51が形成されている。IDT50は、対向する一対の櫛型電極52を備える。櫛型電極52は、複数の電極指53と、複数の電極指53を接続するバスバー54と、を備える。反射器51は、IDT50の両側に設けられている。IDT50が圧電基板12、22に弾性表面波を励振する。IDT50および反射器51は、例えばアルミニウム膜または銅膜により形成されている。図2のように、支持基板11、21上にそれぞれ圧電基板12、22が接合されていてもよいし、支持基板11、21は設けられておらず、基板10、20はそれぞれ圧電基板12、22の単体の場合でもよい。支持基板11、21と圧電基板12、22との各々の間に酸化シリコン膜または酸化アルミニウム膜等の絶縁膜が設けられていてもよい。基板10、20上にIDT50および反射器51を覆うように保護膜または温度補償膜が設けられていてもよい。
図3(b)は、弾性波共振器13、23が圧電薄膜共振器である場合の断面図である。図3(b)に示すように、基板10、20上に圧電膜56が設けられている。圧電膜56を挟むように下部電極55と上部電極57が設けられている。下部電極55と基板10、20との間に空隙59が形成されている。圧電膜56の少なくとも一部を挟み下部電極55と上部電極57とが対向する領域が共振領域58である。共振領域58内の下部電極55および上部電極57は、圧電膜56内に厚み縦振動モードの弾性波を励振する。基板10、20は、例えばサファイア基板、スピネル基板、アルミナ基板、ガラス基板、水晶基板、またはシリコン基板である。下部電極55および上部電極57は、例えばルテニウム膜等の金属膜である。圧電膜56は、例えば窒化アルミニウム膜である。空隙59の代わりに弾性波を反射する音響反射膜が設けられてもよい
弾性波共振器13、23は、弾性波を励振する電極を含む。このため、図2のように、弾性波の励振を阻害しないよう、弾性波共振器13は空隙32に覆われ、弾性波共振器23は空隙33に覆われている。
図4(a)および図4(b)は、実施例1に係る弾性波デバイス100における基板10、20の平面図である。図4(a)は、基板20の上面20aを上から見た平面図、図4(b)は、基板10の上面10aを上から見た平面図である。なお、図4(b)では、基板10の下面10bに設けられた端子15を透視して破線で図示し、図4(a)および図4(b)では、図の明瞭化のために、信号配線14a、24aおよびグランド配線14b、24bにハッチングを付している(以下の同様な図においても同じ)。
図4(a)および図4(b)に示すように、基板20の上面20aに弾性波共振器23、信号配線24a、およびグランド配線24bが設けられている。弾性波共振器23は、例えばIDT50および反射器51を備える弾性表面波共振器である。信号配線24aは、共通端子Antと弾性波共振器23の間、受信端子Rxと弾性波共振器23の間、および2つの弾性波共振器23の間に接続されている。グランド配線24bは、グランド端子Gndと弾性波共振器23の間に接続されている。基板20の周縁に封止部36が設けられている。弾性波共振器23は、受信フィルタ74を構成する直列共振器S21、S22と、並列共振器P21、P22、P23と、を含む。
基板10の上面10aに弾性波共振器13、信号配線14a、およびグランド配線14bが設けられている。弾性波共振器13は、例えばIDT50および反射器51を備える弾性表面波共振器である。信号配線14aは、送信端子Txと弾性波共振器13の間、共通端子Antと弾性波共振器13の間、および2つの弾性波共振器13の間に接続されている。グランド配線14bは、グランド端子Gndと弾性波共振器13との間に接続されている。基板10の周縁に封止部34が設けられている。弾性波共振器13は、送信フィルタ70を構成する直列共振器S11、S12と、並列共振器P11、P12、P13と、を含む。
基板10の下面10bに複数の端子15が設けられている。複数の端子15は、共通端子Antと、送信端子Txと、受信端子Rxと、グランド端子Gndと、を含む。共通端子Antは、下面10bの対向する一対の辺のうち一方の辺の中央部に設けられ、送信端子Txおよび受信端子Rxは、他方の辺の端部に設けられている。これにより、共通端子Antと送信端子Txと受信端子Rxは、互いの間隔が大きくなっている。
受信フィルタ74を構成する直列共振器S21、S22は、信号配線24a、ビア配線26、ピラー17、およびビア配線16を介して、共通端子Antと受信端子Rxとの間に直列に接続されている。受信フィルタ74を構成する並列共振器P21、P21、P23は、一端が信号配線24aに接続され、他端がグランド配線24b、ビア配線26、ピラー17、およびビア配線16を介してグランド端子Gndに接続されることで、共通端子Antと受信端子Rxとの間に並列に接続されている。
送信フィルタ70を構成する直列共振器S11、S12は、信号配線14aおよびビア配線16を介して、送信端子Txと共通端子Antとの間に直列に接続されている。送信フィルタ70を構成する並列共振器P11、P12、P13は、一端が信号配線14aに接続され、他端がグランド配線14bおよびビア配線16を介してグランド端子Gndに接続されることで、送信端子Txと共通端子Antとの間に並列に接続されている。
信号配線14aのうち共通端子Antと直列共振器S12との間を接続する部分60は、平面視にて受信端子Rxと重なっている。信号配線14aの部分60と受信端子Rxとが平面視にて重なる領域を領域42で示している。領域42を含むように、信号配線14aと基板10の上面10aとの間に金属層40および絶縁層46が設けられている。
図5(a)は、受信端子Rx近傍の平面図であり、図5(b)から図5(d)は、信号配線14a、絶縁層46、および金属層40の分解平面図である。図5(a)から図5(d)に示すように、金属層40は、信号配線14aのうち共通端子Antと直列共振器S12との間を接続する部分60と受信端子Rxとが重なる領域42を覆うように、基板10の上面10aと信号配線14aとの間に設けられている。金属層40は、領域42を完全に覆って設けられる場合が好ましいが、領域42の一部を覆っていない場合でもよい。金属層40は、封止部34の角部37を挟んで位置する2つの箇所41a、41bにて封止部36に接している。
絶縁層46は、金属層40と信号配線14aとの間に、金属層40と信号配線14aとが平面視において重なる領域を覆うように設けられている。絶縁層46は、金属層40と信号配線14aとが平面視において重なる領域を完全に覆うように設けられる場合が好ましい。これにより、金属層40と信号配線14aとの間の絶縁を確保できる。
[製造方法]
実施例1に係る弾性波デバイス100の製造方法の一例を説明する。まず、基板10と基板20は別々に形成する。基板10は、ビア配線16を形成した支持基板11上に圧電基板12を接合した後、圧電基板12を研磨または研削等によって所望の厚さまで薄くする。支持基板11と圧電基板12の接合は、例えば支持基板11の表面と圧電基板12の表面を活性化させて常温接合による直接接合法を用いる。次いで、圧電基板12に対してエッチングを行って圧電基板12を所望の形状に加工し、圧電基板12上に弾性波共振器13を形成する。その後、金属層40と絶縁層46と配線14を形成する。次いで、基板10の周縁に封止部34を形成し、ビア配線16上にピラー17を形成する。弾性波共振器13、配線14、ビア配線16、ピラー17、封止部34、金属層40、絶縁層46の形成は一般的に知られた方法を用いる。
基板20についても、基板10と同様に、ビア配線26を形成した支持基板21上に圧電基板22と接合した後、圧電基板22を所望の厚さまで薄くして、圧電基板22を所望の形状に加工する。圧電基板22上に弾性波共振器23を形成し、弾性波共振器23に接続する配線24を形成し、基板20の周縁に封止部36を形成する。その後、封止部36上にリッド30を搭載する。これにより、弾性波共振器23は基板20とリッド30の間に形成された空隙33に封止される。次いで、支持基板21を研磨または研削等によって所望の厚さまで薄くした後、基板20の下面20bにシールド層28を形成する。
次いで、基板10の封止部34およびピラー17上に基板20を搭載する。これにより、基板10上に形成された弾性波共振器13は基板10と基板20の間に形成された空隙32に封止される。その後、支持基板11を研磨または研削等によって所望の厚さまで薄くした後、基板10の下面10bに複数の端子15を形成する。
[変形例]
実施例1の変形例に係る弾性波デバイス110の回路図および断面図は実施例1の図1および図2と同じであるため説明を省略する。図6(a)および図6(b)は、実施例1の変形例に係る弾性波デバイス110における基板10、20の平面図である。図6(a)は、基板20の上面20aを上から見た平面図、図6(b)は、基板10の上面10aを上から見た平面図である。図6(a)および図6(b)に示すように、実施例1の変形例1では、信号配線14aのうち送信端子Txと直列共振器S11との間を接続する部分62が平面視にて受信端子Rxと重なっている。金属層40は、実施例1と同様に、信号配線14aのうち送信端子Txと直列共振器S11との間を接続する部分62と受信端子Rxとが重なる領域42aを覆うように、基板10の上面10aと信号配線14aとの間に設けられている。絶縁層46は、実施例1と同様に、金属層40と信号配線14aとが平面視において重なる領域を覆うように、金属層40と信号配線14aとの間に設けられている。その他の構成は実施例1と同じであるため説明を省略する。
[比較例]
比較例に係る弾性波デバイス500の回路図は実施例1の図1と同じであるため説明を省略する。図7は、比較例に係る弾性波デバイス500の断面図である。図8(a)および図8(b)は、比較例に係る弾性波デバイス500における基板10、20の平面図である。図7、図8(a)、図8(b)に示すように、比較例に係る弾性波デバイス500では、信号配線14aのうち共通端子Antと直列共振器S12との間を接続する部分60と受信端子Rxとが平面視において重なる領域42に金属層40が設けられてなく、これに伴い絶縁層46も設けられていない。その他の構成は実施例1と同じであるため説明を省略する。
比較例では、信号配線14aのうち共通端子Antと直列共振器S12との間を接続する部分60と受信端子Rxとは電位が異なるため、この部分60と受信端子Rxとが重なる領域42において、信号配線14aと受信端子Rxとの間の電磁界結合が大きくなりやすい。これにより、アイソレーション特性が劣化する恐れがある。信号配線14a、24aは、高周波信号が伝搬する線路であり、弾性波共振器13、23を通過するごとに電位が変化することから、信号配線14aのうち共通端子Antと直列共振器S12との間を接続する部分60と受信端子Rxとは電位が異なることとなる。なお、グランド配線14b、24bは、グランド端子Gndに接続されるものであるため、グランド電位となる。これに対し、実施例1およびその変形例では、信号配線14aのうち共通端子Antと直列共振器S12との間を接続する部分60と受信端子Rxとが重なる領域42において、基板10の上面10aと信号配線14aとの間に金属層40が設けられている。金属層40はグランド端子Gndに電気的に接続されていることから、信号配線14aと受信端子Rxとの間の電磁界結合を抑制することができる。よって、アイソレーション特性の劣化を抑制することができる。
[シミュレーション]
実施例1に相当するモデル1および比較例に相当するモデル2のアイソレーション特性をシミュレーションした。モデル1の断面図は図1と同じであり、モデル2の断面図は図7と同じである。図9(a)および図9(b)は、シミュレーションに用いたモデル1における基板10、20の平面図である。
図9(a)および図9(b)に示すように、モデル1では、基板20の上面20aに、受信フィルタ74を構成する直列共振器S21、S22、S23、S24、S25と、並列共振器P21、P22、P23、P24と、を含む弾性波共振器23が設けられている。基板10の上面10aに、送信フィルタ70を構成する直列共振器S11、S12、S13と、並列共振器P11、P12a、P12b、P13a、P13b、P14と、を含む弾性波共振器13が設けられている。基板10の下面10bには、共通端子Ant、送信端子Tx、受信端子Rx、グランド端子Gndが設けられている。
信号配線14aのうち共通端子Antと直列共振器S13との間を接続する部分60が平面視にて受信端子Rxと重なっている。なお、信号配線14aと受信端子Rxとの間の電磁界結合の影響が顕著に現れるように、信号配線14aを大きくして受信端子Rxとの重なりを大きくした。信号配線14aのうちの共通端子Antと直列共振器S13との間を接続する部分60と受信端子Rxとが重なる領域42を完全に覆うように、基板10の上面10aと信号配線14aとの間に金属層40が設けられている。金属層40は、封止部34に接続することでグランド端子Gndに電気的に接続されている。信号配線14aと金属層40との間には、信号配線14aと金属層40とを絶縁させる絶縁層46が設けられている。
モデル2は、金属層40および絶縁層46が設けられていない点以外は、図9(a)および図9(b)に示したモデル1と同じ構造をしている。
シミュレーション条件は以下である。
下基板について
支持基板11:厚さが75μmのサファイア基板
圧電基板12:厚さが3μmのタンタル酸リチウム基板
金属層40上の配線14:厚さが0.2μmのチタン層と厚さが1μmの金層の積層膜
金属層40上以外の配線14:厚さが0.03μmのチタン層と厚さが0.1μmのアルミニウム層と厚さが0.2μmのチタン層と厚さが1μmの金層との積層膜
金属層40:厚さが0.03μmのチタン層と厚さが0.1μmのアルミニウム層
絶縁層46:厚さが3μmのポリイミド層
ビア配線16:上面の直径が40μm、下面の直径が10μmの銅層
端子15:厚さが5μmのニッケル層と厚さが2.4μmの銅層との積層膜
封止部34:厚さが2.5μmのニッケル層と厚さが20μmの銅層との積層膜、幅が23μm
ピラー17:厚さが2.5μmのニッケル層と厚さが20μmの銅層との積層膜、幅が23μm
上基板
支持基板21:厚さが75μmのサファイア基板
圧電基板22:厚さが3μmのタンタル酸リチウム基板
配線24:厚さが0.02μmのチタン層と厚さが0.11μmのアルミニウム層と厚さが0.2μmのチタン層と厚さが1μmの金層との積層膜
ビア配線26:上面の直径が40μm、下面の直径が10μmの銅層
封止部36:厚さが20μmの銅層と厚さが2.5μmのニッケル層との積層膜、幅が23μm
リッド30:厚さが30μmのコバール板
シールド層28:厚さが3μmの銅層
図10は、モデル1、2のアイソレーション特性のシミュレーション結果を示す図である。図10に示すように、実施例1に相当するモデル1は、比較例に相当するモデル2に比べて、送信帯域におけるアイソレーション特性が改善した結果となった。これは、モデル1では、信号配線14aのうち共通端子Antと直列共振器S13との間を接続する部分60と受信端子Rxとが重なる領域42を覆って金属層40が設けられているため、信号配線14aと受信端子Rxとの間の電磁界結合が抑制されたためと考えられる。
以上のように、実施例1およびその変形例によれば、基板10の上面10aに共通端子Antと送信端子Txとの間に接続された複数の弾性波共振器13が設けられている。複数の弾性波共振器13に接続される信号配線14aのうち弾性波共振器13を介さずに共通端子Antに接続する部分60または弾性波共振器13を介さずに送信端子Txに接続する部分62と、受信端子Rxと、が重なる領域42、42aにおいて、基板10の上面10aと信号配線14aとの間にグランド端子Gndに電気的に接続された金属層40が設けられている。金属層40が設けられることで、領域42、42aでの信号配線14aと受信端子Rxとの間の電磁界結合を抑制することができる。これにより、電気特性の劣化を抑制することができる。
信号配線14aのうち弾性波共振器13を介さずに共通端子Antに接続する部分60または弾性波共振器13を介さずに送信端子Txに接続する部分62と、受信端子Rxと、は電位が異なる。したがって、金属層40は、受信端子Rxと、信号配線14aのうちの受信端子Rxと電位が異なる部分60、62と、が重なる領域42、42aにおいて、基板10の上面10aと信号配線14aとの間に設けられている。よって、領域42、42aでの信号配線14aと受信端子Rxとの間の電磁界結合を抑制することができ、電気特性の劣化を抑制することができる。
また、実施例1およびその変形例によれば、複数の弾性波共振器13を囲んで複数の弾性波共振器13を空隙32に封止する封止部34が基板10の上面10aに設けられている。封止部34はグランド端子Gndに電気的に接続されている。金属層40は基板10の上面10a上において封止部34に接続することでグランド端子Gndに電気的に接続される。これにより、金属層40による電磁波のシールド効果が高まり、領域42、42aでの信号配線14aと受信端子Rxとの間の電磁界結合を抑制することができる。
なお、実施例1およびその変形例において、金属層40は、封止部34に接してなく、金属層40に接続するビア配線16を介してグランド端子Gndに電気的に接続される場合でもよい。しかしながら、電磁波のシールド効果を高める点から、金属層40は封止部34に接続することでグランド端子Gndに電気的に接続される場合が好ましい。
また、実施例1およびその変形例によれば、金属層40は、平面視において封止部34の角部37の近傍に設けられ、角部37を挟んで位置する2つの箇所41a、41bで封止部34に接続している。これにより、金属層40による電磁波のシールド効果が高まり、領域42、42aでの信号配線14aと受信端子Rxとの間の電磁界結合を抑制することができる。なお、実施例1およびその変形例では、金属層40が2つの箇所41a、41bで封止部34に接続する場合を例に示したが、角部37を挟んで位置する3つ以上の箇所で封止部34に接続してもよい。
また、実施例1およびその変形例によれば、基板10は、下面10bを有する支持基板11と、支持基板11上に接合され上面10aを有する圧電基板12と、を備える。封止部34は、支持基板11上の圧電基板12がない領域に設けられている。金属層40は、圧電基板12上から支持基板11上にかけて設けられて封止部34に接している。圧電基板12上に設けられた信号配線14aと支持基板11の下面に設けられた信号端子との間の電磁界結合を抑制する場合、金属層40は圧電基板12上に設けられることになる。この場合に、金属層40が圧電基板12上から支持基板11上にかけて設けられて封止部34に接続することで、金属層40をグランド端子Gndに容易に接続することができる。
また、実施例1およびその変形例によれば、共通端子Antと受信端子Rxとの間に接続された複数の弾性波共振器23を備える。複数の弾性波共振器13によって共通端子Antと送信端子Txとの間に接続された送信フィルタ70が形成され、複数の弾性波共振器23によって共通端子Antと受信端子Rxとの間に接続された受信フィルタ74が形成されている。このような場合、弾性波共振器13に接続された信号配線14aと受信端子Rxとの間で電磁界結合が生じるとアイソレーション特性が劣化してしまうことがあるが、金属層40が設けられることで、電磁界結合を抑制でき、アイソレーション特性の劣化を抑制することができる。
また、実施例1およびその変形例によれば、信号配線14aのうち弾性波共振器13を介さずに共通端子Antまたは送信端子Txに接続する部分60、62と受信端子Rxとが重なる領域42、42aにおいて、金属層40が基板10の上面10aと信号配線14aとの間に設けられている。信号配線14aのうち弾性波共振器13を介さずに共通端子Antまたは送信端子Txに接続する部分60、62と受信端子Rxとの間に電磁界結合が生じた場合では、アイソレーション特性の劣化の影響が大きいが、金属層40が設けられることで、電磁界結合を抑制でき、アイソレーション特性の劣化を抑制することができる。
また、実施例1およびその変形例によれば、基板10の上面10a上に空隙32を介し対向し、複数の弾性波共振器23が設けられた基板20を備える。この場合、弾性波共振器13に接続された信号配線14aと受信端子Rxとが平面視にて重なりやすくなる。したがって、このような場合に、金属層40を設けることが好ましい。
また、実施例1およびその変形によれば、複数の弾性波共振器13によって送信フィルタ70が形成され、複数の弾性波共振器23によって受信フィルタ74が形成されている。送信フィルタ70の信号配線14aと受信端子Rxとの間に電磁界結合が生じた場合では、アイソレーション特性への影響が大きいが、金属層40が設けられることで、電磁界結合を抑制でき、アイソレーション特性の劣化を抑制することができる。
また、実施例1およびその変形例によれば、金属層40と信号配線14aとの間に、金属層40と信号配線14aとを絶縁する絶縁層46が設けられている。これにより、金属層40を設けた場合でも、金属層40を設けたことによる特性への悪影響を抑えることができる。
また、実施例1およびその変形例によれば、金属層40は、信号配線14aのうち弾性波共振器13を介さずに共通端子Antまたは送信端子Txに接続する部分60、62と受信端子Rxとが重なる領域42、42aの全体を覆って設けられている。これにより、領域42、42aでの信号配線14aと受信端子Rxとの間の電磁界結合を抑制することができる。なお、金属層40は、領域42、42aの一部を覆っていない場合でもよい。金属層40は、領域42、42aの50%以上を覆っている場合でもよく、70%以上覆っている場合が好ましく、80%以上覆っている場合がより好ましく、90%以上覆っている場合が更に好ましい。
なお、実施例1およびその変形例では、信号配線14aのうち弾性波共振器13を介さずに共通端子Antまたは送信端子Txに接続する部分60、62が受信端子Rxと重なる領域42、42aに金属層40が設けられる場合を例に示したが、この場合に限られる訳ではない。信号配線14aのうち弾性波共振器13を介さずに共通端子Antに接続する部分60が送信端子Txと重なる領域に金属層が設けられる場合でもよいし、信号配線14aのうち弾性波共振器13を介さずに送信端子Txに接続する部分62が共通端子Antと重なる領域に金属層が設けられる場合でもよい。
実施例2に係る弾性波デバイス200の回路図および断面図は実施例1の図1および図2と同じであるため説明を省略する。図11(a)および図11(b)は、実施例2に係る弾性波デバイス200における基板10、20の平面図である。図11(a)は、基板20の上面20aを上から見た平面図、図11(b)は、基板10の上面10aを上から見た平面図である。図11(a)および図11(b)に示すように、実施例2では、信号配線14aのうち共通端子Antと直列共振器S12との間を接続する部分60と受信端子Rxとが平面視にて重なる領域42に、基板10の上面10aと信号配線14aとの間に金属層40が設けられることに加え、直列共振器S11、S12と並列共振器P12との間を接続する部分64と共通端子Antとが平面視において重なる領域42bに、基板10の上面10aと信号配線14aとの間に金属層40aが設けられている。金属層40aは、金属層40と同じく、封止部34に接続することでグランド端子Gndに電気的に接続されている。金属層40aと信号配線14aとの間には、金属層40aと信号配線14aとを絶縁する絶縁層46aが設けられている。その他の構成は実施例1と同じであるため説明を省略する。
実施例2によれば、信号配線14aのうち弾性波共振器13を介して送信端子Txおよび共通端子Antに接続する部分64と共通端子Antとが重なる領域42bにおいて、基板10の上面10aと信号配線14aとの間にグランド端子Gndに電気的に接続された金属層40aが設けられている。金属層40aが設けられることで、領域42bでの信号配線14aと共通端子Antとの間の電磁界結合を抑制することができる。これにより、電気特性の劣化を抑制することができる。
また、実施例2によれば、金属層40aは、信号配線14aのうち弾性波共振器13を介して送信端子Txおよび共通端子Antに接続する部分64と共通端子Antとが重なる領域42bの全体を覆って設けられている。これにより、領域42bでの信号配線14aと共通端子Antとの間の電磁界結合を抑制することができる。なお、金属層40aは、領域42bの一部を覆っていない場合でもよい。金属層40aは、領域42bの50%以上を覆っている場合でもよく、70%以上覆っている場合が好ましく、80%以上覆っている場合がより好ましく、90%以上覆っている場合が更に好ましい。
なお、実施例2では、金属層40と金属層40aの両方が設けられている場合を例に示したが、金属層40、40aのいずれか一方のみが設けられている場合でもよい。
なお、実施例2では、信号配線14aのうち弾性波共振器13の間を接続する部分64と共通端子Antとが重なる領域42bに金属層40aを設ける場合を例に示したが、この場合に限られる訳ではない。信号配線14aのうち弾性波共振器13の間を接続する部分と送信端子Txと重なる領域に金属層が設けられる場合でもよいし、信号配線14aのうち弾性波共振器13の間を接続する部分と受信端子Rxと重なる領域に金属層が設けられる場合でもよい。
なお、実施例1および実施例2では、基板10上に送信フィルタ70が形成され、基板20上に平面視にて送信フィルタ70に重なって受信フィルタ74が形成されている場合を例に示したが、この場合に限られる訳ではない。基板10上に基板20が設けられてなく、基板10上に送信フィルタ70と受信フィルタ74の両方が設けられている場合でもよい。また、送信フィルタ70および受信フィルタ74の両方を備える場合に限られず、基板10上にいずれか一方のフィルタが形成されている場合でもよい。また、実施例1および実施例2では、ラダー型フィルタの場合を例に示したが、多重モード型フィルタの場合でもよい。
なお、実施例1および実施例2では、弾性波共振器23が基板20の上面20aに設けられている場合を例に示したが、基板20の下面20bに設けられる場合でもよい。この場合、弾性波共振器13、23は共に基板10と基板20との間の空隙32に封止される。シールド層28は、弾性波共振器13と弾性波共振器23との間に位置して空隙32内に設けられる。
以上、本願発明の実施形態について詳述したが、本願発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本願発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10、20 基板
10a、20a 上面
10b、20b 下面
11、21 支持基板
12、22 圧電基板
13、23 弾性波共振器
14、24 配線
14a、24a 信号配線
14b、24b グランド配線
15 端子
16、26 ビア配線
17 ピラー
30 リッド
32、33 空隙
34、36 封止部
34a、36a 環状金属層
34b、36b 半田層
37 角部
40、40a 金属層
41a、41b 箇所
46、46a 絶縁層
42、42a、42b 領域
60、62、64 部分
70 送信フィルタ
72 直列経路
74 受信フィルタ
76 直列経路
Ant 共通端子
Tx 送信端子
Rx 受信端子
Gnd グランド端子
100、110、200、500 弾性波デバイス

Claims (11)

  1. 第1面と前記第1面の反対の第2面とを有する第1基板と、
    前記第2面に設けられた複数の端子と、
    前記第1面に設けられ、前記複数の端子のうち第1信号端子と第2信号端子との間に接続された複数の第1弾性波共振器と、
    前記第1面に設けられ、前記複数の第1弾性波共振器に接続された信号配線と、
    前記信号配線のうち前記複数の第1弾性波共振器を介さずに前記第1信号端子または前記第2信号端子に接続する第1部分と、前記複数の端子のうち前記第1部分が前記複数の第1弾性波共振器を介さずに接続する信号端子以外の信号端子と、が重なる第1領域、および、前記信号配線のうち前記複数の第1弾性波共振器の少なくとも1つを介して前記第1信号端子および前記第2信号端子に接続する第2部分と、前記複数の端子のうちの信号端子と、が重なる第2領域、の少なくとも一方の領域において前記第1面と前記信号配線との間に設けられ、前記複数の端子のうちのグランド端子に電気的に接続された金属層と、を備える弾性波デバイス。
  2. 前記複数の第1弾性波共振器を囲んで前記第1面上に設けられ、前記複数の第1弾性波共振器を空隙に封止する封止部を備え、
    前記封止部は前記グランド端子に電気的に接続され、
    前記金属層は前記第1基板の前記第1面上において前記封止部に接続することで前記グランド端子に電気的に接続される、請求項1に記載の弾性波デバイス。
  3. 前記金属層は、平面視において前記封止部の角部の近傍に設けられ、前記角部を挟んで位置する少なくとも2箇所で前記封止部に接続する、請求項2に記載の弾性波デバイス。
  4. 前記第1基板は、前記第2面を有する支持基板と、前記支持基板上に接合されて前記第1面を有する圧電基板と、を備え、
    前記封止部は、前記支持基板上の前記圧電基板がない領域に設けられ、
    前記金属層は、前記圧電基板上から前記支持基板上にかけて設けられて前記封止部に接続する、請求項2または3に記載の弾性波デバイス。
  5. 前記複数の端子のうち前記第1信号端子と第3信号端子との間に接続された複数の第2弾性波共振器を備え、
    前記複数の第1弾性波共振器は、前記第1信号端子と前記第2信号端子との間に接続された第1フィルタを形成し、
    前記複数の第2弾性波共振器は、前記第1信号端子と前記第3信号端子との間に接続された第2フィルタを形成する、請求項1または2に記載の弾性波デバイス。
  6. 前記第1領域は、前記第1部分と前記第3信号端子とが重なる領域であり、
    前記金属層は、前記第1領域において前記第1基板の前記第1面と前記信号配線との間に設けられる、請求項5に記載の弾性波デバイス。
  7. 前記第2領域は、前記第2部分と前記第1信号端子とが重なる領域であり、
    前記金属層は、前記第2領域において前記第1基板の前記第1面と前記信号配線との間に設けられる、請求項5に記載の弾性波デバイス。
  8. 前記第1基板の前記第1面上に空隙を介し対向した第2基板を備え、
    前記複数の第2弾性波共振器は、前記第2基板に設けられる、請求項5に記載の弾性波デバイス。
  9. 前記第1信号端子は共通端子、前記第2信号端子は送信端子、前記第3信号端子は受信端子であり、
    前記第1フィルタは、前記共通端子と前記送信端子との間に接続された送信フィルタであり、
    前記第2フィルタは、前記共通端子と前記受信端子との間に接続された受信フィルタである、請求項5に記載の弾性波デバイス。
  10. 前記金属層と前記信号配線との間に設けられ、前記金属層と前記信号配線とを絶縁する絶縁層を備える、請求項1または2に記載の弾性波デバイス。
  11. 第1面と前記第1面の反対の第2面とを有する基板と、
    前記第2面に設けられた複数の端子と、
    前記第1面に設けられた複数の弾性波共振器と、
    前記第1面に設けられ、前記複数の弾性波共振器に接続された信号配線と、
    前記複数の端子のうちの信号端子と、前記信号配線のうちの前記信号端子と電位が異なる部分と、が重なる領域において前記第1面と前記信号配線との間に設けられ、前記複数の端子のうちのグランド端子に電気的に接続された金属層と、を備える弾性波デバイス。
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