JP2023548474A - S1p1受容体に関連する状態を処置する方法 - Google Patents

S1p1受容体に関連する状態を処置する方法 Download PDF

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Abstract

アトピー性皮膚炎を処置するための方法であって、ある特定の有害事象が見られる場合には中断期間を伴う、当該疾患の有効な処置を可能にする方法が、明細書において記載される。さらに、中等度から重度のアトピー性皮膚炎を処置する新規な方法が本明細書において記載される。

Description

スフィンゴシン1リン酸サブタイプ1(S1PまたはSIP1)受容体に関連する障害、およびさらに詳細にはアトピー性皮膚炎の処置において有用な方法が提供される。
アトピー性皮膚炎(AD、アトピー性湿疹としても知られている)は、最も一般的な慢性的な再発性の炎症性皮膚疾患である。ADは、深刻な、慢性的な免疫介在性疾患であり、当該疾患において症候は様々であるが、症候には、重度の乾燥皮膚、痒み、斑、皮膚腫脹、および体液を漏出し得る吹き出物が含まれることが多い。ADの生涯有病率は、先進国では10%から20%であり、増大していると思われる(Weidinger、2016;Heratizadeh、2017)。ADは、慢性的でかつ生涯にわたる状態を維持し得、成人における有病率は7%から10%の範囲である(Boguniewicz、2017)。臨床研究集団では、AD患者の50%が27年を超えて活動性疾患と共に生きてきていることが分かった(Simpson、2016b)。
ADは、全身的な皮膚の炎症および表皮のバリア機能の乱れを特徴とし、これが、乾燥した赤みのある皮膚および激しい痒みをもたらす(Bieber、2008;Weidinger、2016)。ADの診断に必須の特徴は、そう痒症、湿疹様皮膚炎、および慢性的なまたは再発している病歴である(Weidinger、2016;Boguniewicz、2017)。ADを有する患者は、他のアレルギー性またはアトピー性の状態を有する可能性がさらに高い。中等度から重度のADを有する380人の成人で行われた2016年の研究では、51.3%がアレルギー性鼻炎を有しており、40.3%が喘息を有しており、24.2%がアレルギー性結膜炎を有しており、そして60.5%が他のアレルギーを有していた。ADを有する患者の疾患負荷はクオリティー・オブ・ライフに大きく影響し、患者は、彼らの状態が社会的活動およびレジャー活動(43.9%)、仕事または勉強(41.8%)、そしてさらには洋服選び(57.9%)にさえ影響すると報告している(Simpson、2016)。
遺伝的、環境的、および免疫学的因子の組み合わせが疾患の素因を決定すると思われるが、ADの病因は、崩壊した表皮バリアと皮膚における不適切な免疫応答との間の相互に強化し合う相互作用によって生じると考えられている(Weidinger、2016;Heratizadeh、2017)。ADにおける表皮バリアの崩壊は、アレルゲンの進入、免疫グロブリンE(IgE)の感作、および細菌のコロニー形成(特に、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus))を促進し、これが、持続性の2型ヘルパーT細胞応答を誘発する(Salava、2014;Zhu、2018)。
現在、コルチコステロイド、保湿剤、および全身免疫抑制剤を含む、ADの処置および症候の緩和に使用される様々な局所的および全身的な治療選択肢が存在する。しかし、これらの現在の治療法は、コンプライアンスの低さ、長期の使用を禁じる安全性プロファイル、一時的なもしくはごくわずかな症候の緩和しかもたらさない限られた有効性、侵襲的な投与手順、または適応外の使用によって、限定されている。したがって、効果的で、安全で、かつ経口投与される処置に対する、解決されていない大きな医学的需要が依然として存在している。
S1P受容体モジュレーターを投与されている患者におけるリンパ球の減少という公知の影響などの、S1P受容体モジュレーターに伴うリスクのバランスを取る、効果的な処置および処置方法も依然として必要とされている。
出願人は、中等度から重度のアトピー性皮膚炎を処置する新規な方法であって、ある特定のバイオマーカーまたは有害事象が見られる場合には中断期間を伴う、当該疾患の有効な処置を可能にする方法を発見した。
フィンゴリモド(GILENYA)、シポニモド(MAYZENT)、およびオザニモド(ZEPOSIA)という3つのS1Pモジュレーターが、再発性形態の多発性硬化症の処置に承認されている(MAYZENT(シポニモド)(2020)、処方情報、Novartis AG.;MAYZENT(シポニモド)(2020)、処方情報、Novartis AG.;ZEPOSIA(オザニモド)(2020)、処方情報、Celgene)。オザニモドはまた、潰瘍性大腸炎およびクローン病のために臨床開発中である(Peyrin-Biroulet L、Christopher R、Behan D、およびLassen C(2017)、Modulation of sphingosine-1-phosphate in inflammatory bowel disease.、Autoimmun Rev、16:495~503)。エトラシモドは、潰瘍性大腸炎の第2相臨床試験において有効性が実証されており(Sandborn WJ、Peyrin-Biroulet L、Zhang J、Chiorean M、Vermeire S、Lee SD、Kuhbacher T、Yacyshyn B、Cabell CH、Naik SU、Klassen P、およびPanes J(2020)、Efficacy and Safety of Etrasimod in a Phase 2 Randomized Trial of Patients With Ulcerative Colitis.、Gastroenterology、158:550~561)、現在、潰瘍性大腸炎については第3相開発中であり、クローン病については第2/3相開発中である。
皮膚兆候であるアトピー性皮膚炎を有する患者におけるS1Pモジュレーターについての最初の臨床試験が、本明細書において記載される。リンパ球の減少は、エトラシモドのオンターゲット効果である。研究の間、一部の治験担当医は、リンパ球のレベルがCTCAEグレード3の基準を満たしたため、エトラシモドを中止した。このことは試験の課題を示したが、これはまた、エトラシモドでの処置の中断および再開の効果を評価する予想外の機会ももたらした。試験結果の分析は、投与の中断を伴う患者コホートが、中止後に臨床的リバウンド(またはアトピー性皮膚炎の悪化)を、またエトラシモドでの処置の再開後に臨床効果の回復を示したことを明らかにした。さらに、この所見は、当該患者コホートにおける薬力学的所見と一致した。重要なことに、これらの患者の誰も、処置の中断を正当化することになる感染を示さなかった。
治療有効量の(R)-2-(7-(4-シクロペンチル-3-(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロシクロペンタ[b]インドール-3-イル)酢酸(化合物1)、またはその薬学的に許容できる塩を含む薬学的投薬形態を、それを必要とする個人に投与するステップを含む、それを必要とする個人におけるアトピー性皮膚炎の少なくとも1つの症候または兆候を処置または改善する方法が提供される。
また、治療有効量の(R)-2-(7-(4-シクロペンチル-3-(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロシクロペンタ[b]インドール-3-イル)酢酸(化合物1)、またはその薬学的に許容できる塩を含む薬学的投薬形態を、それを必要とする個人に投与するステップを含む、それを必要とする個人における、アトピー性皮膚炎の少なくとも1つの症候または兆候を処置または改善する方法であって、化合物1またはその薬学的に許容できる塩が、2mg超に等しい量で投与される方法も提供される。
一部の実施形態では、中等度から重度のアトピー性皮膚炎を処置する方法は、エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩を、それを必要とする患者に投与するステップ、患者における閾値絶対リンパ球数(ALC)を同定するステップ、エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩の投与を中断期間にわたり停止するステップ、および、投与を中断期間にわたり停止した後、エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩の投与を継続期間にわたり継続するステップを含み、それを必要とする患者は、中等度から重度のアトピー性皮膚炎の改善を経験する。一部の実施形態では、エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩は、1日に1回の頻度で投与される。一部の実施形態では、エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩は1日に1回の頻度で投与され、中等度から重度のアトピー性皮膚炎の改善には、検証済みの治験担当医による全般的評価(validated Investigator Global Assessment)(vIGA)のスコアの改善が含まれる。一部の実施形態に従うと、エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩は、継続期間の間、1日に1回の頻度で投与される。一部の実施形態では、エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩は、約2mgの量で投与される。一部の実施形態では、閾値ALCは、500/mm3未満、または0.2×10e9個細胞/Lから0.5×10e9個細胞/Lの間である。一部の実施形態では、閾値ALCは、200/mm3未満、または0.2×10e9個細胞/L未満である。一部の実施形態では、中断期間は、少なくとも1週間である。一部の実施形態では、中断期間は、約1週間から約4週間の間である。一部の実施形態では、継続期間は、少なくとも1カ月間である。一部の実施形態では、患者は、中等度のアトピー性皮膚炎を有すると診断されており、vIGAスコア3を有している。一部の実施形態では、患者は、重度のアトピー性皮膚炎を有すると診断されており、vIGAスコア4を有している。一部の実施形態に従うと、本方法は、患者におけるリンパ球の循環血中レベルを試験するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、中断期間後に患者におけるリンパ球の循環血中レベルを試験するステップ、患者における閾値ALCを同定するステップ、および、閾値に達していれば、処置の停止を継続するステップをさらに含む。一部の実施形態では、それを必要とする患者は、10%以上のアトピー性皮膚炎体表面積(BSA)を示す。一部の実施形態では、中等度から重度のアトピー性皮膚炎を処置する方法は、エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩を、それを必要とする患者に投与するステップ、感染について患者をモニタリングするステップ、エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩の投与を中断期間にわたり停止するステップ、および、投与を中断期間にわたり停止した後、エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩の投与を継続期間にわたり継続するステップを含み、それを必要とする患者は、中等度から重度のアトピー性皮膚炎の改善を経験する。一部の実施形態に従うと、エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩は、継続期間の間、1日に1回の頻度で投与される。一部の実施形態では、エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩は、約2mgの量で投与される。一部の実施形態では、患者は、中等度のアトピー性皮膚炎を有すると診断されている。
本明細書において使用される場合、以下の語および表現は、これらの語および表現が使用されている文脈から別段のことが示されていない限り、全体として、以下に示す意味を有するものである。
化合物1:本明細書において使用される場合、「化合物1」は、その結晶形態を含む、(R)-2-(7-(4-シクロペンチル-3-(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロシクロペンタ[b]インドール-3-イル)酢酸を意味する。
Figure 2023548474000001
参照によってその全体が本明細書に組み込まれる、PCT特許出願番号PCT/US2009/004265を参照されたい。非限定的な例として、化合物1は、WO2010/011316(参照によってその全体が本明細書に組み込まれる)において記載されているような無水の溶媒和していない結晶形態として存在し得る。別の非限定的な例として、化合物1のL-アルギニン塩が、WO2010/011316およびWO2011/094008(その各々は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる)において記載されているような無水の溶媒和していない結晶形態として存在し得る。別の非限定的な例として、化合物1のカルシウム塩が、WO2010/011316(参照によってその全体が本明細書に組み込まれる)において記載されているような結晶形態として存在し得る。化合物1は、本明細書において、「エトラシモド」とも記載される。
化合物1またはその薬学的に許容できる塩は、経口投与される、選択的な、合成のスフィンゴシン1リン酸(S1P)受容体1、4、5モジュレーターである。これまで、化合物1またはその薬学的に許容できる塩は、臨床試験において安全かつ忍容性が良いことが分かっている。その安全性および忍容性は、最大5mgの単回用量および1日に1回(QD)最大4mgの反復用量での、健康な成人対象を用いた第1相研究において評価されている。UC患者での、第2相の用量決定研究において、2mg QDで12週間の処置では、プラセボと比較して、臨床的に有意義でかつ統計的に有意な内視鏡上のおよび症候上の改善がもたらされた。持続した有利な効果が、その後のオープンラベル延長研究で観察された。
中等度から重度のアトピー性皮膚炎:本明細書において使用される場合、「中等度から重度のアトピー性皮膚炎」は、一部の実施形態において、以下の特徴のうちの1つまたは複数が存在することを意味する:(1)最小で体表面積(BSA)の10%の病変、(2)BSAに関わらず、中等度から重度の特徴を有する個々の損傷;非常に目立つ区域または機能にとって重要な区域(例えば、首、顔、生殖器、掌、および/もしくは足の裏)の病変;および著しく損なわれたクオリティー・オブ・ライフ。一部の実施形態に従うと、検証済みの治験担当医による全般的評価(vIGA)3は中等度のアトピー性皮膚炎であるとみなされ、vIGA4は重度のアトピー性皮膚炎であるとみなされる。当業者にはまた、中等度から重度のアトピー性皮膚炎も認識されよう。
外因性またはアレルギー性のアトピー性皮膚炎:外因性またはアレルギー性のアトピー性皮膚炎は、高い血清中総IgEレベル、ならびに環境アレルゲンおよび食物アレルゲンに対する特異的IgEの存在を伴う、アトピー性皮膚炎である。
内因性または非アレルギー性のアトピー性皮膚炎:内因性または非アレルギー性のアトピー性皮膚炎は、正常な総IgE値、および特異的IgEの不存在を伴う、アトピー性皮膚炎である。
vIGA:本明細書において使用される場合、「vIGA」は、ADについての検証済みの治験担当医による全般的評価のスケールを意味し、これは現在、疾患の重症度を測定するための5ポイントのスケールである。vIGAスコアは、以下のスコアリングを使用して、所与の時点での皮膚損傷の全体的出現を最も良く説明する記述語を使用して選択される:0=クリア(ADの炎症性兆候なし)、1=ほぼクリア(辛うじて知覚できる紅斑および丘疹形成)、2=軽度(わずかであるが明確な紅斑および丘疹形成)、3=中等度(明らかに知覚できる紅斑および丘疹形成)、および4=重度(顕著な紅斑、丘疹形成)。このスケールは、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる、https://www.eczemacouncil.org/assets/docs/Validated-Investigator-Global-Assessment-Scale_vIGA-AD_2017.pdf/でさらに記載されている。一部の実施形態では、vIGAの基準は、当業者に自明であり得る。
EASI:本明細書において使用される場合、「EASI」は、湿疹区域および重症度インデックス(Eczema Area and Severity Index)(EASI)を意味する。EASIは、ADの臨床兆候の評価基準である。現在のEASIは、スコアが0から72の範囲の総合指標である。EASIスコアリング評価は、罹患した区域のパーセンテージに、医師によって「0」(不在)から「3」(重度)のスケールで重症度について評価された4つの特異的な疾患特徴(紅斑、厚み[硬結、丘疹形成、浮腫]、掻破[表皮剥離]、および苔蘚化)を掛け合わせる。EASI区域スコアは、身体の4つの領域、すなわち、領域1:頭部および頚部、領域2:胴体(生殖器区域を含む)、領域3:上肢、ならびに領域4:下肢(臀部を含む)について記録され得、AD病変の区域は身体区域に対するパーセンテージとして評価され、スコア0から6に変換される。各身体領域において、区域は、0、1(1%から9%)、2(10%から29%)、3(30%から49%)、4(50%から69%)、5(70%から89%)、または6(90%から100%)として表される。一部の実施形態では、EASIの基準は当業者に自明であり得る。
EASI 75:本明細書において使用される場合、「EASI 75」は、ベースラインからのEASIの75%の低減を意味する。
EASI 50:本明細書において使用される場合、「EASI 50」は、ベースラインからのEASIの50%の低減を意味する。
EASI 90:本明細書において使用される場合、「EASI 90」は、ベースラインからのEASIの90%の低減を意味する。
そう痒症の数値的評価スケール(NRS):本明細書において使用される場合、「そう痒症の数値的評価スケール」または「NRS」は、患者が彼らのそう痒症(痒み)の強度を報告するために使用する評価ツールを指す。NRSのスケールは0から10であり、0は「痒みなし」であり、10は「考えられる最もひどい痒み」である。このスケールは、参照によってその全体が組み込まれる、http://www.pruritussymposium.de/numericalratingscale.htmlでさらに記載されている。一部の実施形態では、NRSの基準は、当業者に自明であり得る。
投与:本明細書において使用される場合、「投与」は、個人が化合物を内在化するように化合物、または他の治療、療法、もしくは処置を提供することを意味する。
処方:本明細書において使用される場合、「処方」は、薬物、または他の治療、療法、もしくは処置の使用を指示する、許可する、または推奨することを意味する。一部の実施形態では、医療専門家は、化合物、投薬レジメン、または他の処置の使用を個人に口頭でアドバイスする、推奨する、または許可することができる。このケースにおいて、医療専門家は、化合物、投薬レジメン、または処置についての処方を提供してもしなくてもよい。さらに、医療専門家は、推奨された化合物または処置を提供してもしなくてもよい。例えば、医療専門家は、化合物を提供せずに、当該化合物を入手するための場所を個人にアドバイスすることができる。一部の実施形態では、医療専門家は、化合物、投薬レジメン、または処置の処方を個人に提供することができる。例えば、医療専門家は、文書のまたは口頭の処方を個人に提供することができる。処方は、紙、またはコンピュータファイルなどの電子媒体、例えばハンドヘルドコンピュータデバイス上の文書であり得る。例えば、医療専門家は、化合物、投薬レジメン、または処置についての処方を有する紙片または電子媒体を変換することができる。加えて、処方は、薬局または調剤所に電話で伝えられても(口頭)、ファックスで伝えられても(文書)、またはインターネットを介して電子的に提出されてもよい。一部の実施形態では、化合物または処置のサンプルが個人に提供され得る。本明細書において使用される場合、化合物のサンプルの提供は、化合物の暗黙の処方となる。世界中の様々な医療システムが、化合物または処置を処方および/または投与するための種々の方法を使用しており、これらの方法は本開示に包含される。
処方には、例えば、個人の氏名、および/または誕生日などの身元情報が含まれていてもよい。加えて、例えば、処方には、薬物治療の名称、薬物治療の力価、用量、投与頻度、投与経路、調合する数または量、リフィルの数、医師の氏名、医師のサイン、およびこれらに類するものが含まれていてもよい。さらに、例えば、処方には、DEAの番号および/または状態番号が含まれていてもよい。
医療専門家としては、例えば、医師、看護師、ナース・プラクティショナー、または、スフィンゴシン1リン酸サブタイプ1(S1P)受容体に関連する障害の処置のために化合物(薬物)を処方または投与することができる、他の関連する医療従事者が含まれ得る。加えて、医療専門家としては、例えば保険会社を含む、化合物もしくは薬物を個人に推奨することができる、処方することができる、投与することができる、または化合物もしくは薬物の個人への投与を防止することができる、あらゆる人が含まれ得る。
防止する、防止すること、または防止:本明細書において使用される場合、用語「防止する」、「防止すること」、または「防止」、例えば、スフィンゴシン1リン酸サブタイプ1(S1P)受容体に関連する障害または特定の障害に伴う1つもしくは複数の症候の発生もしくは発病の防止は、障害の完全な防止を必ずしも意味するわけではない。例えば、用語「防止する」、「防止すること」、および「防止」は、疾患または状態の少なくとも1つの症候を最終的には示し得るがまだ示していない個人への、予防または防止を基礎とした治療の投与を意味する。このような個人は、疾患のその後の発生と相関することが分かっているリスク因子に基づいて同定することができる。あるいは、防止療法は、予防の尺度としてリスク因子を事前に同定することなく、投与することができる。少なくとも1つの症候の発病の遅延もまた、防止または予防とみなすことができる。
処置する、処置すること、または処置:本明細書において使用される場合、用語「処置する」、「処置すること」、または「処置」は、疾患もしくは状態の少なくとも1つの症候を既に示している、または疾患もしくは状態の少なくとも1つの症候をこれまでに示したことのある個人への治療の投与を意味する。例えば、「処置」には、疾患もしくは状態の症候の排除、軽減、もしくは改善、さらなる症候の防止、症候の根底にある代謝的原因の改善、疾患もしくは状態の阻害、例えば疾患もしくは状態の発症の阻止、疾患もしくは状態の緩和、疾患もしくは状態の退縮の促進、疾患もしくは状態によって生じる状態の緩和、または疾患もしくは状態の症候の停止が含まれ得る。例えば、障害について言及した用語「処置」は、特定の障害に関連する1つまたは複数の症候の重症度の低減を意味する。したがって、障害の処置は、障害に伴う全ての症候の重症度の低減を必ずしも意味しておらず、また、障害に伴う1つまたは複数の症候の重症度の完全な低減も必ずしも意味していない。
忍容:本明細書において使用される場合、個人へのある用量の投与が、許容できない有害事象または有害事象の許容できない組み合わせを生じさせない場合、当該個人は、化合物の当該用量を「忍容する」と言われる。当業者には、忍容性が自覚的な尺度であり、1人の個人に対して忍容性であり得るものが異なる個人に対して忍容性ではないかもしれないことは理解されよう。例えば、1人の個人は頭痛を忍容できないかもしれず、一方、2人目の個人は、頭痛は忍容できるが嘔吐は忍容できないかもしれず、一方、3人目の個人は頭痛のみまたは嘔吐のみは忍容できるが、頭痛および嘔吐の組み合わせは、それぞれの重症度が単独で存在している場合より低いとしても、忍容できない。
有害事象:本明細書において使用される場合、「有害事象」は、化合物1またはその薬学的に許容できる塩での処置に伴う不都合な医学的事象(untoward medical occurrence)である。
感染:本明細書において使用される場合、「感染」は、体内に通常は存在しない細菌、ウイルス、および寄生体などの微生物の侵入および増殖を指す。感染は、症候を生じさせず、準臨床的であり得るか、または感染は、症候を生じさせ、臨床的に明らかであり得る。感染は局在化したままであり得るか、または、感染は血液もしくはリンパ管を通って広がり、全身性(体全体)となり得る。感染としては、限定はしないが、尿路感染、風邪、ジフテリア、大腸菌(E.coli)、ジアルジア症、HIV/AIDS、単核球症、インフルエンザ、ライム病、麻疹、髄膜炎、おたふく風邪、肺炎、サルモネラ感染、呼吸器感染、帯状疱疹、ヘルペス、結核、ウイルス性肝炎、COVID-19、および当業者によって認識されるものが含まれ得る。
処置を必要とするおよびそれを必要とする:本明細書において使用される場合、「処置を必要とする」および処置に言及している場合の「それを必要とする」は、介護者(例えば、医師、看護師、ナース・プラクティショナーなど)によって行われる、個人に処置が必要であるまたは個人が処置の利益を受けるという判断を意味するために、区別せずに使用される。この判断は、介護者の専門知識の範囲内の様々な要素に基づいて行われるが、当該要素には、本発明の化合物によって処置可能な疾患、状態、または障害の結果として個人が病気であるまたは病気となる、ということの認識が含まれる。したがって、本発明の化合物は、防御的もしくは防止的様式で使用することができるか、または、本発明の化合物は、疾患、状態、もしくは障害を軽減する、阻害する、もしくは改善するために使用することができる。
個人:本明細書において使用される場合、「個人」はヒトを意味する。一部の実施形態では、個人は、「対象」または「患者」と記載される。
用量:本明細書において使用される場合、「用量」は、疾患または障害を処置または防止するために特定の1回で個人に投与される、化合物1またはその薬学的に許容できる塩の量を意味する。
治療有効量:本明細書において使用される場合、薬剤、化合物、薬物、組成物、または組み合わせの「治療有効量」は、対象または患者に投与すると、無毒であり、ある程度の所望の治療効果をもたらすために有効な量である。対象に対する正確な治療有効量は、例えば、対象のサイズおよび健康、状態の性質および程度、投与に選択された治療法または治療法の組み合わせ、ならびに当業者に公知の他の変数に応じ得る。所与の状況に対する有効量は通常の実験によって決定され、臨床医の判断の範囲内である。一部の実施形態では、治療有効量は、標準用量である。
医薬組成物:本明細書において使用される場合、「医薬組成物」は、限定はしないが化合物1の塩を含む、化合物1などの少なくとも1つの活性成分を含む、組成物を意味し、これを含むことによって、組成物は、哺乳動物(例えば、限定はしないがヒト)における特定の有効なアウトカムについての調査に適切となる。当業者には、活性成分が技術者の要求に基づく所望の有効なアウトカムを有するかどうかの決定に適した技術が分かり、理解されよう。
アゴニスト:本明細書において使用される場合、「アゴニスト」は、S1P受容体などのGタンパク質結合受容体と相互作用しこれを活性化する、例えば、これによって、当該受容体に特徴的な生理学的または薬理学的応答を開始させ得る部分を意味する。例えば、アゴニストは、受容体に結合して細胞内応答を活性化するか、または、膜へのGTP結合を増強させる。ある特定の実施形態では、本発明のアゴニストは、持続したS1P受容体内在化を促進し得るS1P受容体アゴニストである(例えば、Matloubianら、Nature、427、355、2004を参照されたい)。
本発明に従った化合物は、無機酸および有機酸を含む薬学的に許容できる無毒の酸から調製される薬学的に許容できる酸付加塩を含む、薬学的に許容できる塩として存在していてもよい。代表的な酸としては、限定はしないが、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エテンスルホン酸、ジクロロ酢酸、ギ酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、シュウ酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、シュウ酸、p-トルエンスルホン酸、およびこれらに類するもの、例えば、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる、Bergeら、Journal of Pharmaceutical Sciences、66:1~19(1977)によって列挙されている薬学的に許容できる塩が含まれる。
一部の実施形態では、化合物1またはその薬学的に許容できる塩は、経口投与される。
一部の実施形態では、化合物1またはその薬学的に許容できる塩は、経口投与に適したカプセルまたは錠剤として製剤される。
一部の実施形態では、化合物1またはその薬学的に許容できる塩は、化合物1、化合物1のカルシウム塩、および化合物1のL-アルギニン塩から選択される。一部の実施形態では、化合物1またはその薬学的に許容できる塩は、化合物1のL-アルギニン塩である。一部の実施形態では、化合物1またはその薬学的に許容できる塩は、化合物1のL-アルギニン塩の無水の溶媒和していない結晶形態である。一部の実施形態では、化合物1またはその薬学的に許容できる塩は、化合物1の無水の溶媒和していない結晶形態である。
標準用量の化合物1またはその薬学的に許容できる塩、および場合により、1つまたは複数の薬学的に許容できる担体を含む、医薬組成物もまた提供される。化合物1またはその薬学的に許容できる塩、場合により、1つまたは複数の薬学的に許容できる担体を含む、医薬組成物もまた提供される。担体は、製剤の他の成分に適合し、そのレシピエントに対して過剰に有害ではないという意味で、「許容できる」ものでなければならない。
一部の実施形態では、化合物1またはその薬学的に許容できる塩は、粗化学物質または純化学物質として、例えば、カプセル製剤中の粉末として投与される。
一部の実施形態では、化合物1またはその薬学的に許容できる塩は、1つまたは複数の薬学的に許容できる担体をさらに含む医薬組成物として製剤される。
医薬組成物は、あらゆる適切な方法によって、典型的には、活性化合物を液体または細かく分割された固体担体またはその両方と所要の割合で均等に混合し、次いで、必要であれば、得られた混合物を所望の形状に形成することによって、調製することができる。
結合剤、充填剤、許容できる湿潤剤、錠剤化用潤滑剤、および崩壊剤などの従来の賦形剤を、経口投与のための錠剤およびカプセルにおいて使用することができる。本明細書において記載される化合物は、当業者に周知の技術を使用して、医薬組成物に製剤化することができる。本明細書において言及されるもの以外の、適切な薬学的に許容できる担体は、当技術分野において公知である。例えば、Remington、The Science and Practice of Pharmacy、第20版、2000、Lippincott Williams & Wilkins(Gennaroら編)を参照されたい。
経口投与では、医薬組成物は、例えば錠剤またはカプセルの形態であり得る。医薬組成物は、好ましくは、特定の量の活性成分を含有する投薬単位の形態で製造される。このような投薬単位の例は、ラクトース、マンニトール、トウモロコシデンプン、またはジャガイモデンプンなどの従来の添加物を伴う;結晶セルロース、セルロース誘導体、アカシア、トウモロコシデンプン、またはゼラチンなどの結合剤を伴う;トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、またはカルボキシメチルセルロースナトリウムなどの崩壊剤を伴う;およびタルクまたはステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤を伴う、カプセル、錠剤、粉末、顆粒、または懸濁液である。固体形態の調製物としては、粉末、錠剤、ピル、カプセル、カシェ、坐剤、および分散性の顆粒が含まれる。固体担体は、希釈剤、着香剤、可溶化剤、潤滑剤、懸濁剤、結合剤、防腐剤、錠剤崩壊剤、またはカプセル化材料としても機能し得る1つまたは複数の物質であり得る。
粉末では、担体は、細かく分割された活性成分との混合物中にある、細かく分割された固体である。
錠剤では、活性成分は、必要な結合能力を有する担体と適切な割合で混合されており、所望の形状およびサイズに圧縮されている。
粉末および錠剤は、様々なパーセンテージの活性化合物量を含有し得る。粉末または錠剤における代表的な量は、0.5から約90パーセントの活性化合物であり得る。しかし、技術者には、この範囲から外れた量が必要である場合が分かる。粉末および錠剤のための適切な担体としては、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、ココアバター、およびこれらに類するものが含まれる。用語「調製物」には、活性化合物と、カプセルを提供する担体としてのカプセル化材料との製剤が含まれ、カプセル中では、担体を伴っていても伴っていなくてもよい活性成分が担体によって囲まれ、したがって担体と結び付いている。同様に、カシェおよびトローチも含まれる。錠剤、粉末、カプセル、ピル、カシェ、およびトローチは、経口投与に適した固体形態として使用することができる。
薬学的調製物は、好ましくは、単位投薬形態である。このような形態では、調製物は、適切な量の活性成分を含有する単位用量にさらに分けられる。単位投薬形態は、パッケージ化された調製物であり得、パッケージは、個別の量の調製物、例えば、小さくまとめられた錠剤またはカプセルを含有する。また、単位投薬形態はカプセルもしくは錠剤自体であり得るか、または、単位投薬形態は、適切な数の、小さくまとめられた形態のカプセルもしくは錠剤のいずれかであり得る。
酸付加塩は、化合物合成の直接的な生成物として得ることができる。別の方法では、遊離塩基を、適切な酸を含有する適切な溶媒に溶解してもよく、そして溶媒を蒸発させることによって、または他の方法で塩と溶媒とを分離することによって、塩が単離される。本発明の化合物は、当業者に公知の方法を使用して、標準的な低分子量の溶媒と溶媒和物を形成することができる。
一部の実施形態では、薬学的投薬形態は、個人に1日に1回投与される。
一部の実施形態では、個人には、約0.5から約5.0mgに等しい量の化合物1が投与される。一部の実施形態では、個人には、1mgに等しい量の化合物1が投与される。一部の実施形態では、個人には、2mgに等しい量の化合物1が投与される。一部の実施形態では、患者には、2mg超に等しい量の化合物1が投与される。一部の実施形態では、患者には、2.5mg超に等しい量の化合物1が投与される。一部の実施形態では、個人には、2.25mgに等しい量の化合物1が投与される。一部の実施形態では、個人には、2.5mgに等しい量の化合物1が投与される。一部の実施形態では、個人には、2.75mgに等しい量の化合物1が投与される。一部の実施形態では、個人には、3mgに等しい量の化合物1が投与される。一部の実施形態では、患者には、約2.1、2.2、2.25、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.75、2.8、2.9、もしくは3.0mgに等しい量の、または約2.1、2.2、2.25、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.75、2.8、2.9、もしくは3.0mgの化合物1が投与される。一部の実施形態では、患者には、2mgの化合物1で達成され得る有効性よりも優れた有効性を得るために、2mg超のまたは約2mg超の化合物1が投与される。一部の実施形態では、患者には、12週目でのベースラインからのEASIの変化を最大にするために、2mg超のまたは約2mg超の化合物1が投与される。
一部の実施形態では、個人には、1mgに等しい量の化合物1が第1の期間にわたり投与され、その後、2mgに等しい量の化合物1が第2の期間にわたり投与される。一部の実施形態では、第1の期間は、少なくとも1カ月間、例えば、1カ月間、2カ月間、3カ月間、4カ月間などである。一部の実施形態では、第1の期間は、少なくとも1週間、例えば、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、13週間、14週間、15週間などである。一部の実施形態では、第2の期間は、少なくとも1カ月間、例えば、1カ月間、2カ月間、3カ月間、4カ月間などである。一部の実施形態では、第2の期間は、少なくとも1週間、例えば、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、13週間、14週間、15週間などである。一部の実施形態では、第2の期間は無期限であり、例えば長期投与である。
一部の実施形態では、標準用量は、滴定を行わずに投与される。一部の実施形態では、標準用量は、滴定を行わずに投与され、個人は、重度の関連する有害事象を経験しない。一部の実施形態では、標準用量は、他のS1P受容体モジュレーターで見られる初回投与効果を避けるための滴定を要することなく投与される。
一部の実施形態では、投薬形態は、絶食した状態下で投与される。一部の実施形態では、投薬形態は、食後の状態下で投与される。
一部の実施形態では、本方法は、性別特異的ではない。
一部の実施形態では、化合物1またはその薬学的に許容できる塩は、第2の治療剤または治療と組み合わせて投与され、第2の治療剤または治療は、IL-1ベータ阻害剤、IL-5阻害剤、IL-9阻害剤、IL-13阻害剤、IL-17阻害剤、IL-25阻害剤、TNFα阻害剤、エオタキシン-3阻害剤、IgE阻害剤、プロスタグランジンD2阻害剤、免疫抑制剤、グルココルチコイド、プロトンポンプ阻害剤、NSAID、アレルゲン除去、および食餌管理から選択される.
一部の実施形態では、化合物1またはその薬学的に許容できる塩は、以前に投与された少なくとも1つの治療剤または治療であり、当該治療剤または治療は、IL-1ベータ阻害剤、IL-5阻害剤、IL-9阻害剤、IL-13阻害剤、IL-17阻害剤、IL-25阻害剤、TNFα阻害剤、エオタキシン-3阻害剤、IgE阻害剤、プロスタグランジンD2阻害剤、免疫抑制剤、グルココルチコイド、プロトンポンプ阻害剤、NSAID、アレルゲン除去、および食餌管理から選択される。
一部の実施形態では、個人は、IL-1ベータ阻害剤で処置されているかまたは処置されていた。一部の実施形態では、IL-1ベータ阻害剤は、アナキンラ、リロナセプト、またはカナキヌマブである。
一部の実施形態では、個人は、IL-5阻害剤で処置されているかまたは処置されていた。一部の実施形態では、IL-5阻害剤は、ベンラリズマブ、メポリズマブ、またはレスリズマブである。
一部の実施形態では、個人は、IL-9阻害剤で処置されている。
一部の実施形態では、個人は、IL-13阻害剤で処置されているかまたは処置されていた。一部の実施形態では、IL-13阻害剤は、レブリキズマブ、RPC4046、またはトラロキヌマブである。
一部の実施形態では、個人は、IL-17阻害剤で処置されているかまたは処置されていた。一部の実施形態では、IL-17阻害剤は、イキセキズマブまたはブロダルマブである。
一部の実施形態では、個人は、IL-25阻害剤で処置されているかまたは処置されていた。
一部の実施形態では、個人は、TNFα阻害剤で処置されているかまたは処置されていた。一部の実施形態では、TNFα阻害剤は、SIMPONI(登録商標)(ゴリムマブ)、REMICADE(登録商標)(インフリキシマブ)、HUMIRA(登録商標)(アダリムマブ)、またはCIMZIA(登録商標)(セルトリズマブペゴル)である。
一部の実施形態では、個人は、エオタキシン-3阻害剤で処置されているかまたは処置されていた。
一部の実施形態では、個人は、IgE阻害剤で処置されているかまたは処置されていた。一部の実施形態では、IgE阻害剤はオマリズマブである。
一部の実施形態では、個人は、プロスタグランジンD2阻害剤で処置されているかまたは処置されていた。
一部の実施形態では、個人は、免疫抑制剤で処置されているかまたは処置されていた。一部の実施形態では、免疫抑制剤は、AZASAN(登録商標)(アザチオプリン)、IMURAN(登録商標)(アザチオプリン)、GENGRAF(登録商標)(シクロスポリン)、NEORAL(登録商標)(シクロスポリン)、またはSANDIMMUNE(登録商標)(シクロスポリン)である。免疫抑制剤(Immunosuppressants)はまた、immunosuppressivesまたはimmunosuppressive agentsとも記載され得る。
一部の実施形態では、個人は、グルココルチコイドで処置されているかまたは処置されていた。一部の実施形態では、グルココルチコイドは、UCERIS(登録商標)(ブデソニド)、DELTASONE(登録商標)(プレドニゾン)、MEDROL(登録商標)(メチルプレドニゾロン)、またはヒドロコルチゾンである。糖質コルチコステロイドはまた、グルココルチコイドまたはコルチコステロイドとも呼ばれ得る。
一部の実施形態では、個人は、NSAIDで処置されているかまたは処置されていた。一部の実施形態では、NSAIDは、アスピリン、セレコキシブ、ジクロフェナク、ジフルニサル、エトドラク、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラック、ナブメトン、ナプロキセン、オキサプロジン、ピロキシカム、サルサレート、スリンダク、またはトルメチンである。
一部の実施形態では、個人は、DUPIXENT(登録商標)(デュピルマブ)で処置されているかまたは処置されていた。
一部の実施形態では、処置は、臨床的な寛解を誘発するためのものである。一部の実施形態では、処置は、臨床的寛解を維持するためのものである。一部の実施形態では、処置は、臨床的寛解を誘発し、維持するためのものである。
一部の実施形態では、処置は、臨床応答を誘発するためのものである。一部の実施形態では、処置は、臨床応答を維持するためのものである。一部の実施形態では、処置は、臨床応答を誘発し、維持するためのものである。
治療有効量のエトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩を、それを必要とする個人に投与するステップを含む、アトピー性皮膚炎を有する個人を処置する方法もまた提供される。一部の実施形態では、アトピー性皮膚炎は、中等度から重度のアトピー性皮膚炎である。一部の実施形態では、アトピー性皮膚炎は、中等度のアトピー性皮膚炎である。一部の実施形態では、アトピー性皮膚炎は、重度のアトピー性皮膚炎である。一部の実施形態では、アトピー性皮膚炎は、慢性的なアトピー性皮膚炎である。一部の実施形態では、アトピー性皮膚炎を有する個人は、局所的治療による制御が不十分であるか、または局所的治療法に対して忍容性がない。一部の実施形態では、アトピー性皮膚炎を有する個人は、生物製剤による制御が不十分であるか、または生物製剤に対して忍容性がない。一部の実施形態では、アトピー性皮膚炎を有する個人は、デュピルマブによる制御が不十分であるか、またはデュピルマブに対して忍容性がない。
治療有効量のエトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩を、それを必要とする個人に投与するステップを含む、そう痒症を有する個人を処置する方法もまた提供される。一部の実施形態では、そう痒症は、中等度から重度のそう痒症である。一部の実施形態では、そう痒症は、中等度のそう痒症である。一部の実施形態では、そう痒症は、重度のそう痒症である。
一部の実施形態では、本明細書において記載される方法は、治療効果を達成する。一部の実施形態では、本方法は、EASIをベースラインから向上させるため、EASI-75を達成するため、vIGA 0から1(5ポイントスケールで)のスコアを達成するため、患者のそう痒症のピークNRSを低減させるため、AD病変BSAパーセントをベースラインから低減させるため、ベースラインからのEASIの50%以上の低減として定義されるEASI-50を達成するため、またはEASI-90(ベースラインからのEASIの90%以上の低減として定義される)を達成するために、治療上有効である。
一部の実施形態では、治療効果は、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、10週間、12週間、もしくは16週間のうちに、または約4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、10週間、12週間、もしくは16週間のうちに見られる。一部の実施形態では、治療効果は、処置を開始して4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、10週間、12週間、もしくは16週間のうちに、または約4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、10週間、12週間、もしくは16週間のうちに見られる。一部の実施形態では、治療効果は、処置を再開して4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、10週間、12週間、もしくは16週間のうちに、または約4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、10週間、12週間、もしくは16週間のうちに見られる。一部の実施形態では、本方法は、ADと診断された患者におけるそう痒症を4週間のうちにまたは約4週間のうちに処置するのに有効である。一部の実施形態では、本方法は、ベースラインからのEASIの統計的に有意な向上を4週間のうちに示すのに有効である。
一部の実施形態では、中等度から重度のアトピー性皮膚炎の改善は、皮膚疾患の生活の質のインデックス(Dermatology Life Quality Index)(DLQI)、患者による湿疹の尺度(Patient Oriented Eczema Measure)(POEM)、または患者による包括的評価(Patient Global Assessment)(PGA)を使用して評価される患者報告アウトカムの改善を含む。
一部の実施形態では、中等度から重度のアトピー性皮膚炎に対する改善は、そう痒症の改善を含む。
一部の実施形態に従うと、処置の方法は、アトピー性皮膚炎に罹患している患者の循環血中リンパ球レベルをモニタリングするステップ、および、絶対リンパ球数(ALC)レベルが、同定されている閾値を下回っていれば、処置を調整するステップを含む。一部の実施形態では、閾値は、500/mm未満または約500/mm未満のALCである。一部の実施形態では、閾値は、500/mm、450/mm、400/mm、350/mm、300/mm、250/mm、もしくは200/mm未満、または約500/mm、450/mm、400/mm、350/mm、300/mm、250/mm、もしくは200/mm未満のALCである。一部の実施形態では、ALCは、0.2×10e9個細胞/Lから0.5×10e9個細胞/Lの間、または約0.2×10e9個細胞/Lから0.5×10e9細胞個/Lの間である。一部の実施形態では、ALCは、0.5×10e9個細胞/L、0.45×10e9個細胞/L、0.4×10e9個細胞/L、0.35×10e9個細胞/L、0.3×10e9個細胞/L、0.25×10e9個細胞/L、もしくは0.2×10e9個細胞/L未満、または約0.5×10e9個細胞/L、0.45×10e9個細胞/L、0.4×10e9個細胞/L、0.35×10e9個細胞/L、0.3×10e9個細胞/L、0.25×10e9個細胞/L、もしくは0.2×10e9個細胞/L未満である。一部の実施形態では、閾値は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる、https://ctep.cancer.gov/protocolDevelopment/electronic_applications/docs/CTCAE_v5_Quick_Reference_8.5x11.pdf(リンパ球数の減少)で記載されている有害事象共通用語基準(CTCAE)によって定義されているグレード3基準を満たすALCである。一部の実施形態では、閾値は、CTCAEによって定義されているグレード4基準を満たすALCである。一部の実施形態では、閾値は、200/mm未満のALCである。一部の実施形態では、閾値は、0.2×10e9個細胞/L未満、または約0.2×10e9個細胞/L未満のALCである。
一部の実施形態では、患者は、処置の間に感染についてモニタリングまたはスクリーニングされる。感染は、身体的兆候および症候に基づいて、医師による診断によって同定され得る。一部の実施形態では、患者は、公知の診断検査に基づいて、ある特定の感染について検査され得る。
一部の実施形態では、ALCレベルが閾値レベルを下回っていれば、中断期間が開始され、処置が停止される(患者は、中断期間の間はエトラシモドを投与されない)。一部の実施形態では、中断期間は、1日から2カ月間の間である。一部の実施形態では、中断期間は、1週間から6週間の間である。一部の実施形態では、中断期間は、1週間から4週間の間である。一部の実施形態では、中断期間は、1週間から3週間の間である。一部の実施形態では、中断期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日(1週間)、10日、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、または13週間である。中断期間の後、患者におけるALCの血清中レベルが再び試験され得、ALCレベルが閾値を上回っていれば、患者は、継続期間中にエトラシモドの投与を継続してよい。中断期間の後、患者におけるALCの血清中レベルが再び試験され得、ALCレベルが閾値レベルを下回っていれば、患者は、次の中断期間に入ってよい。一部の実施形態では、次の中断期間は、1日から2カ月間の間である。一部の実施形態では、次の中断期間は、1週間から6週間の間である。一部の実施形態では、次の中断期間は、1週間から4週間の間である。一部の実施形態では、次の中断期間は、1週間から3週間の間である。一部の実施形態では、次の中断期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日(1週間)、10日、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、または13週間である。次の中断期間の後、患者におけるALCの血清中レベルが再び試験され得、ALCレベルが閾値を上回っていれば、患者は、継続期間中にエトラシモドの投与を継続してよい。中断期間の後、患者におけるALCの血清中レベルが再び試験され得、ALCレベルが閾値を下回っていれば、患者は、別の次の中断期間に入ってよい。
一部の実施形態では、感染が同定されれば、中断期間が開始され、処置が停止される(患者は、中断期間の間はエトラシモドを投与されない)。一部の実施形態では、中断期間は、1日から2カ月間の間である。一部の実施形態では、中断期間は、1週間から6週間の間である。一部の実施形態では、中断期間は、1週間から4週間の間である。一部の実施形態では、中断期間は、1週間から3週間の間である。一部の実施形態では、中断期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日(1週間)、10日、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、または13週間である。中断期間の後、患者は、感染について再びスクリーニングされ得、感染が同定されなければ、患者は、継続期間中にエトラシモドの投与を継続してよい。中断期間の後、患者は、感染について再びスクリーニングされ得、感染が同定されれば、患者は、次の中断期間に入ってよい。一部の実施形態では、次の中断期間は、1日から2カ月間の間である。一部の実施形態では、次の中断期間は、1週間から6週間の間である。一部の実施形態では、次の中断期間は、1週間から4週間の間である。一部の実施形態では、次の中断期間は、1週間から3週間の間である。一部の実施形態では、次の中断期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日(1週間)、10日、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、または13週間である。次の中断期間の後、患者は、感染について再びスクリーニングされ得、感染が同定されなければ、患者は、継続期間中にエトラシモドの投与を継続してよい。次の中断期間の後、患者は、感染について再びスクリーニングされ得、感染が同定されれば、患者は、別の次の中断期間に入ってよい。
継続期間の間、患者は、エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩での処置を再開する。一部の実施形態では、継続期間は、1日から2カ月間の間である。一部の実施形態では、継続期間は、1週間から6週間の間である。一部の実施形態では、継続期間は、1カ月間から2年間の間である。一部の実施形態では、継続期間は、ADが実質的に治癒する(例えば、vIGAスコア0または1)までである。一部の実施形態では、継続期間は、1週間から1年間の間である。一部の実施形態では、継続期間は、1週間から4週間の間である。一部の実施形態では、継続期間は、1週間から2週間の間である。一部の実施形態では、継続期間は、少なくとも1週間、1カ月間、2カ月間、3カ月間、4カ月間、5カ月間、6カ月間、7カ月間、10カ月間、11カ月間、12カ月間、13カ月間、15カ月間、20カ月間、または24カ月間である。一部の実施形態では、継続期間の間、患者は、1日に1回の頻度で、エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩を投与され得る。一部の実施形態では、継続期間の間、患者は、エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩を、1日当たり1mgまたは2mgまたは3mgのエトラシモドに等しい量で投与され得る。一部の実施形態では、継続期間の間、患者は、エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩を、1日当たり2mgのエトラシモドに等しい量で投与され得る。
一部の実施形態では、本明細書において記載される方法は、継続期間の間、治療効果を達成する。一部の実施形態では、本方法は、継続期間の間、EASIをベースラインから向上させるため、EASI-75を達成するため、vIGA 0から1(5ポイントスケールで)のスコアを達成するため、患者のvIGAを少なくとも1ポイント低減させるため、患者のそう痒症のピークNRSを低減させるため、AD病変BSAパーセントをベースラインから低減させるため、ベースラインからのEASIの50%以上の低減として定義されるEASI-50を達成するため、またはベースラインからのEASIの90%以上の低減として定義されるEASI-90を達成するために、治療上有効である。
一部の実施形態では、処置が再開された後、患者は、患者が中断期間を経験していない場合のEASIスコアの25%に等しいかまたは25%以内の、EASIスコアの改善を経験する。一部の実施形態では、処置が再開された後、患者は、患者が中断期間を経験していない場合のvIGAスコアの25%に等しいかまたは25%以内の、vIGAスコアの改善を経験する。一部の実施形態では、処置が再開された後、患者は、患者が中断期間を経験していない場合のそう痒症に対する処置効果の25%に等しいかまたは25%以内の、そう痒症の改善を経験する。
一部の実施形態では、処置が再開されると、治療効果が迅速に回復する。一部の実施形態では、迅速な回復が生じると、患者は、中断期間が開始される直前の患者の効果尺度に等しいかまたはそれよりも優れた治療効果を示し得る。一部の実施形態では、患者は、中断期間が開始される直前の患者の効果尺度に等しいかまたはそれよりも優れたvIGAスコアを達成する。一部の実施形態では、患者は、中断期間が開始される直前の患者の効果尺度に等しいかまたはそれよりも優れたEASIを達成する。一部の実施形態では、患者は、中断期間が開始される直前の患者の効果尺度に等しいかまたはそれよりも優れたNRCを達成する。一部の実施形態に従うと、治療効果の回復は、継続期間の開始の1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日(1週間)、10日、2週間、3週間、または1カ月間以内に生じる。
一部の実施形態では、患者におけるリンパ球レベルがバイオマーカーとして使用される。一部の実施形態では、患者におけるALCがバイオマーカーとして使用される。一部の実施形態では、バイオマーカーは、患者のための用量および/または投与頻度を決定するために使用される。一部の実施形態では、バイオマーカーは、処置を中断すべきかどうかを決定するために使用される。一部の実施形態では、バイオマーカーは、中断後に処置を再開するために使用される。一部の実施形態では、バイオマーカーは、中断後の処置の再開を早めるために使用される。一部の実施形態では、バイオマーカーは、CTCAEで定義されるグレード3基準を満たすリンパ球数である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、CTCAEで定義されるグレード4基準を満たすリンパ球数である。一部の実施形態では、バイオマーカーは、CTCAEで定義されるグレード3基準を満たすALCである。一部の実施形態では、バイオマーカーは、CTCAEで定義されるグレード4基準を満たすALCである。
さらなる実施形態には、以下の実施例において開示される実施形態が含まれるが、当該実施例は、限定するものであるとは決して解釈されない。
(実施例1)
化合物1のL-アルギニン塩を含有する即時放出錠剤から構成される製剤を、表1に示すように調製した。
Figure 2023548474000002
(実施例2)
第2相の、多施設の、ランダム化された、二重盲式の、プラセボコントロールの研究を行って、中等度から重度のアトピー性皮膚炎を有する患者におけるエトラシモドの安全性および有効性を評価した。測定されたプライマリーエンドポイントは、ベースラインから12週目までの湿疹区域および重症度インデックス(EASI)の変化のパーセントであり、その後、4週間のフォローアップ観察期間を設けた。セカンダリーエンドポイントには、EASI-75を達成している参加者の割合、検証済みの治験担当医による全般的評価(vIGA)が0から1の参加者の割合、およびそう痒症のピークの変化のパーセントが含まれる。試験にはおよそ140人の患者が登録され、米国、カナダ、およびオーストラリアの研究所で行われた。オープンラベル継続試験が現在行われている。
この研究は、複数の期間を含んでいた:(i)最大4週間のスクリーニング期間(対象の適格性を決定するため)、(ii)12週間の二重盲式の処置期間、および4週間の安全性フォローアップ期間、ならびに(iii)52週間のオープンラベル継続期間、およびその後の、4週間の安全性フォローアップ期間。最適な皮膚のケア(例えば、皮膚軟化剤の使用、刺激の回避)にもかかわらず、慢性的ADを少なくとも1年間にわたり有する(HanifinおよびRajkaの基準(Hanifin、1980)によって定義された)対象であって、当該対象の疾患が局所的治療では十分に制御されないか、または局所的治療が当該対象にとって妥当ではない対象を、エトラシモド(1または2mg)またはプラセボの投与対象に等しくランダム化した(1:1:1比)。エトラシモド1mg錠剤もしくは2mg錠剤または適合するプラセボ錠剤を、二重盲式の処置期間に1日に1回経口投与した。エトラシモド2mg錠剤を、オープンラベル継続期間に1日に1回経口投与する。オープンラベル継続期間には参照療法はない(プラセボはない)。
包含基準:対象は、研究への登録に適格となるために、以下の包含基準の全てを満たさなければならない。
1.インフォームドコンセントの時点で18歳以上から70歳以下の間である男性または女性であること。
2.スクリーニング来院前の少なくとも1年間に、HanifinおよびRajkaの基準(Hanifin、1980)によって定義される慢性的ADが存在していたこと。
3.湿疹区域および重症度インデックス(EASI)が、スクリーニング来院の時点で≧12であり、ベースライン来院の時点で≧16であること。
4.スクリーニング来院およびベースライン来院の時点で、vIGAスコアが≧3(0から4のvIGAスケールに基づき、3=中等度、4=重度である)の病変であること。
5.スクリーニング来院およびベースライン来院の時点で体表面積(BSA)が10%以上のAD病変であること。
6.診療記録によってまたは対象から治験担当医に提供される病歴によって記録され得ることであるが、最適な皮膚のケア(すなわち、刺激の回避、皮膚軟化剤の使用)にも関わらず、局所的薬物治療での処置に対する不十分な応答の最近の病歴があること(スクリーニング来院前の6カ月以内)、または、局所的処置が他の理由で医学的に妥当でない(例えば、重大な副作用または安全性のリスクを理由として)場合。
7.ベースライン来院前の1週間以上にわたり、1日に少なくとも1回、ある用量の局所的皮膚軟化剤/保湿剤を塗布する意思があり、また、変更することなく(すなわち、タイプ、頻度、塗布)、1日に1回の塗布を研究過程にわたって継続する意思があること。
8.全ての来院および研究に関連する手順に従う、ならびに研究に関連するアンケートを理解し、完答する意思があり、それが可能であること。
9.何らかの手順を行う前に、署名したインフォームドコンセントを提出すること。
排除基準
1.スクリーニング前の最後の4週間以内に、またはスクリーニング中に、以下の薬物治療での処置があること:a)何らかの適応症への、経口ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤を含む全身的な免疫抑制薬/免疫調節薬(例えば、メトトレキサート、シクロスポリン)、および適応外使用、b)全身的なグルココルチコイド(理由の如何を問わず局部的であるとみなされる局部送達、吸入送達、または鼻腔内送達は除外する)、c)免疫グロブリンまたは血液製剤。
2.ランダム化の1週間以内での以下の薬物治療での処置があること:a)局所的コルチコステロイド、b)局所的カルシニューリン阻害剤、c)局所的クリサボロール、d)局所的JAK阻害剤(治験用でない場合)。
3.スクリーニング前の4週間以内またはスクリーニング中に、ADのための光線療法、または人工的日焼け(ベッド、ブース、またはランプ)があること。
4.根底にある疾患の研究評価に支障をきたす皮膚併存症が存在すること。
5.ベースライン来院前の6カ月以内またはリンパ球数が正常に戻るまでのいずれか長い方で、限定はしないがリツキシマブを含むあらゆる細胞枯渇剤の使用があること。
6.スクリーニング前の8週間以内またはスクリーニング中に、デュピルマブの使用があること。
7. 5半減期以内(分かっている場合)もしくはスクリーニング前の16週間以内のいずれか長い方で、またはスクリーニング中に、適応症に関わらず、デュピルマブ以外の何らかの生物学的薬剤(例えば、アダリムマブ、ウステキヌマブ、セクキヌマブ)の使用があること。
8.スクリーニング前の4週間以内または5半減期以内(いずれか長い方)に、ADを処置するための非生物学的薬剤および局所的薬剤を含む何らかの治験用薬剤の投与があること。
9.スクリーニング期間中に、セラミド、ヒアルロン酸、尿素、またはフィラグリン分解生成物などの添加物を含有する処方皮膚軟化剤または保湿剤でのADの処置が開始されていること。(注記:対象は、このような皮膚軟化剤または保湿剤がスクリーニング来院前の少なくとも8週間にわたり使用されている場合、安定な用量のこのような皮膚軟化剤または保湿剤の使用を継続してよい)。
10.スクリーニング中に、シトクロムP450(CYP)2C8およびCYP2C9の中程度のまたは強力な誘導剤/阻害剤(例えば、クロピドグレル、ゲムフィブロジル、フルコナゾール、およびカルバマゼピン)(これには、セントジョーンズワートが含まれる)の使用があること。病歴に関連する排除基準があること。
11.活動性細菌感染、ウイルス感染、真菌感染、マイコバクテリア感染、または他の感染(結核[TB]もしくは非定型マイコバクテリア疾患を含む)が分かっていること、あるいは、入院、またはスクリーニング前の4週間以内もしくはスクリーニング中の静脈内抗生物質での処置、またはスクリーニング前の2週間以内もしくはスクリーニング中の経口抗生物質での処置が必要であった感染の何らかの主要なエピソードがあること。爪床の表在性の真菌感染は認められる。
12.以下の状態またはリスク要素のいずれかを有すること:a.原発性または続発性免疫不全症候群(例えば、遺伝性免疫不全症候群、後天的免疫不全症候群、薬物誘発性の免疫不全)、b.臓器移植(角膜移植を除く)の病歴、c.日和見感染(例えば、ニューモシスチス・イロベチイ(pneumocystis jirovecii)肺炎、クリプトコッカス髄膜炎、進行性多巣性白質脳症[PML])の病歴、d.播種性単純ヘルペスまたは播種性帯状疱疹または帯状疱疹の何らかのエピソードの病歴、e.スクリーニングでの、ヒト免疫不全ウイルス、B型肝炎(B型肝炎表面抗原[HBsAg]について陽性)、または活動性C型肝炎(検出可能なウイルス負荷を伴う)についての試験陽性、f.スクリーニング中の、インターフェロンガンマ放出アッセイ(IGRA、例えば、QuantiFERON-TB Gold In-Tube、T-SPOT TB)での活動性TBについての試験陽性。活動性TBの病歴が分かっている対象またはスクリーニングで潜在性TBについての試験が陽性であった対象は、以下のうちの1つが記録されれば、含めることができる:現地国のガイドラインに従って(例えば、胸のX線)活動性TBが否定されている、適切なTB予防処置過程を完了している、および活動性TBを有する人との最近の濃厚接触をしていない、潜在性TBを有する対象が、研究への登録に適格である。それまでのTB処置の妥当性を確認し、適切な記録を提供することは、治験担当医の義務である。スクリーニングで潜在性TBを有すると診断され、活動性TBについては否定され、そして少なくとも4週間の適切なTB予防レジメンを受けた対象は、登録について再スクリーニングされ得る。
13.ベースライン前の4週間以内に、何らかの生ワクチンまたは弱毒生ワクチンの投与があること。
14.過去5年間以内に、処置されたまたは処置されていない、何らかの臓器系の悪性腫瘍(切除されたまたは治癒した、皮膚の局在化した扁平上皮細胞癌または基底細胞癌以外)の病歴があること。
15.植込み型ペースメーカーまたは植込み型除細動器でのペーシングを伴った処置をされていない限りで、以下の何らかの病歴があること:a)症候性徐脈の病歴または存在、b)洞不全症候群または神経心原性失神の病歴、c)第2度または第3度房室(AV)ブロック、d)3秒を超える心停止時間。
16.研究処置の開始前1週間以内に、クラスI~IVの心臓抗不整脈治療が開始されていることもしくは当該治療の用量の変化があったこと、または研究処置の開始後1週間以内に抗不整脈治療の開始が見込まれること。
17.心血管機能に影響し得る以下の状態のいずれかを有すること:a)スクリーニング前の2カ月以内またはスクリーニング中の、心筋梗塞、不安定狭心症、入院を必要とする非代償性心不全、またはクラスIII/IVの心不全の経験、b)再発性の失神の病歴、またはスクリーニング時および投与前1日目での低い心拍数(HR)および血圧(BP)(座位での測定):HR<50bpm、収縮期BP<90mmHg、および拡張期BP<55mmHg、c)PR間隔が≧220ms、フリデリシア補正されたQT間隔(QTcF)≧450ms(男性)またはQTcF≧470ms(女性)の、臨床的に顕著な異常を示す、スクリーニングおよびランダム化前の12誘導心電図(ECG)。
18.活動性糖尿病性網膜症、ブドウ膜炎、網膜乾皮症、または黄斑浮腫の病歴があること。スクリーニングの1年以内の何らかの最近の眼内外科手術があること。
19.スクリーニング前の12カ月間以内またはスクリーニング中に、静脈内のコルチコステロイド処置または入院を必要とする活動性の重度の肺疾患(例えば、慢性閉塞性肺疾患、肺線維症)または慢性的な肺疾患があること。試験または実験の結果(中心実験室によって行われた)に関連する排除基準があること。注記:確認された結果は、合致する、異常な、臨床的に関連する結果を示す、2つの連続的な評価が存在していることを意味する。
20.スクリーニング時に、絶対リンパ球数が<0.8×109個細胞/Lであると確認されたこと。
21.スクリーニング時に、慢性腎臓病疫学共同研究(Chronic Kidney Disease Epidemiology Collaboration)の方程式によって、推定糸球体濾過量が<30mL/分/1.73m2であると確認されたこと。
22.スクリーニング中に、以下の肝機能試験値のいずれかがあること:-正常の上限(ULN)の2倍を上回っているアスパラギン酸アミノ基転移酵素(AST)、-ULNの2倍を上回っているアラニンアミノ基転移酵素(ALT)、-ジルベール症候群の背景でない限りの、ULNの1.5倍を上回っている直接(コンジュゲートした)ビリルビン。
一般的な排除基準
23.授乳中である、泌乳中の女性。
24.女性は、スクリーニング時の血清中のベータヒト絨毛性ゴナドトロピン(β-hCG)妊娠検査および1日目の尿中ディップスティック妊娠検査が陰性であることによって、妊娠していないことが確実でなければならず、かつ以下の基準のaまたはbのいずれかを満たさなければならず、また、男性は、研究に適格となるために、基準cを満たさなければならない:
a.妊娠が不可能な女性は、以下のうちの1つを満たさなければならない:別の医療的原因を伴わずに12カ月間生理がないと定義される閉経;子宮摘出、両側卵管切除、または両側卵巣摘出などの永続的な避妊手術。
b.妊娠可能な女性は、処置の間および処置後4週間にわたり、常にかつ正確に使用した場合に1年当たり1%未満の失敗率を達成し得る非常に有効な避妊方法を使用することに同意しなければならない。以下は、非常に有効な避妊方法であると考えられている:経口、膣内、または経皮であり得る、排卵の阻害に関連する、組み合わせ(エストロゲンおよびプロゲステロンを含有する)ホルモン避妊;経口、注射、または埋込みであり得る、排卵の阻害に関連する、プロゲステロンのみのホルモン避妊;子宮内装置;子宮内ホルモン放出システム;両側卵管閉塞;パートナーの精管切除;性的禁欲(完全な性的禁欲は、研究処置に関連するリスクがある全期間にわたり異性間性交渉を控えることと定義される)。性的禁欲の信頼性は、臨床研究の期間、ならびに対象の好ましいおよび通常のライフスタイルに関して評価される必要がある。断続的な禁欲(カレンダー法、症状体温法、排卵後法)は認められない。
c.男性は、処置の間および処置後4週間にわたりコンドームを使用することに同意しなければならない。
25.治験担当医の考えでは対象を安全性に関わる事象のリスクの増大にさらし得る、認知機能障害およびアルコール/薬物の乱用/依存を含む何らかの急性の病気もしくは医学的状態、または深刻な疾患が疑われる兆候/症候は、研究プロトコルに従った研究への参加に、または、研究手順に協力し、これに従う対象の能力に、支障をきたし得る。
有効性は、EASI、vIGA、アトピー性皮膚炎の重症度スコアリング(SCORAD)、およびBSAを使用して、ADの重症度の変化によって評価された。痒みの症候は、そう痒症数値的評価スケール(NRS)を使用して評価された。患者報告アウトカムはまた、皮膚疾患の生活の質のインデックス(DLQI)、患者による湿疹の尺度(POEM)、および患者による包括的評価(PGA)を使用しても評価される。調べた有効性エンドポイントには、(i)ベースラインから12週目までのEASIの変化のパーセント、(ii)EASI-75を達成した対象の割合(ベースラインから12週目までのEASIの75%の低減と定義される)、(iii)vIGA 0から1(5ポイントスケールで)のスコアを有する対象の割合、および12週目でのベースラインからの2ポイント以上の低減、(iv)ベースラインから12週目までの、痒みについての毎日の日記から分かるそう痒症のピークNRSの変化のパーセント、(v)そう痒症のピークの改善(低減)を有する対象の割合、(vi)ベースラインから12週目までの、痒みについての毎日の日記から分かる3以上のNRS、(vii)ベースラインから12週目までのAD病変のBSAのパーセントの変化および変化のパーセンテージ、(viii)EASI-50(ベースラインから12週目までのEASIの50%以上の低減として定義される)を達成している対象の割合、ならびに(ix)EASI-90(ベースラインから12週目までのEASIの90%以上の低減として定義される)を達成している対象の割合が含まれる。
二重盲式の処置期間の間、エトラシモドの血漿中濃度およびリンパ球数を含む全血球数(CBC)を、1日目、およびその後の研究来院での投与の前に評価した。研究来院は、ベースライン、1週目、2週目、4週目、6週目、8週目、12週目、処置の最後、および16週目のフォローアップ来院の時に行われた。絶対リンパ球数(ALC)は、評価の一部として含められた。
結果
二重盲式の処置期間の結果は以下の通りである。140人の患者を、3つの処置群:1mgエトラシモド(n=47)、2mgエトラシモド(n=47)、およびプラセボ(n=46)にランダム化した。研究に登録された患者のおよそ83%が、ベースラインの時点で中等度のアトピー性皮膚炎(vIGA 3)を有すると診断され、残りの患者は、ベースラインの時点で重度のアトピー性皮膚炎(vIGA 4)を有すると診断された。
2mgエトラシモドでの処置は、12週間にわたって、プラセボに対して、患者報告アウトカムおよび臨床医によって評価されたアウトカムを改善した。2mgエトラシモドでの処置では、12週目にvIGAスコア0または1、DLQI、およびPOEMを達成している患者の割合は、プラセボと比較して著しく大きくなった。
図1に示すように、1mgのエトラシモドを投与されている患者は、ベースラインから12週目まで、EASIの58.7パーセントの低減を示した。2mgのエトラシモドを投与されている患者は、ベースラインから12週目まで、EASIの57.2パーセントの低減を示した。プラセボを投与されている患者は、ベースラインから12週目まで、EASIの48.4パーセントの低減を示した。したがって、EASIは、3つの群全てにおいて、12週間を通して改善した。しかし、図3に示すように、2mg用量群の患者は、ベースラインから4週目まで、EASIの統計的に有意な改善を示した。
図2に示すように、2mgエトラシモド患者の29.8%が、12週目で、vIGA 0または1を、および2ポイント以上のベースラインからの低減を達成した。1mgエトラシモド患者の14.9%が、12週目で、vIGA 0または1を、および2ポイント以上のベースラインからの低減を達成した。プラセボ患者の13.0%が、12週目で、vIGA 0または1を、および2ポイント以上のベースラインからの低減を達成した。2mg群は、この尺度において、プラセボと比較して統計的に有意な成功を達成し、Δは16.8%(p<0.05)であった。
図2および図4に示すように、2mgエトラシモド患者の38.3%がEASI-75を達成した。1mgエトラシモド患者の27.7%が、EASI-75を達成した。プラセボ患者の26.1%が、EASI-75を達成した。EASI-75を達成した患者の割合における統計的に有意な改善は、2mgエトラシモド用量群において4週目に観察された。
二重盲式の処置期間の間、2mgエトラシモド群の9人の患者は、4週目から8週目の間に、グレード3のALC測定値(0.2×10e9個細胞/Lから0.5×10e9個細胞/Lの間)を示した。処置はこれらの患者では中止され、一部で再開された。薬物中断の平均長さは2週間であり、患者の大部分は治療を8週間継続した。処置応答は、エトラシモド処置が再開されると回復した。図5に示すように、4週目から8週目の間に、リンパ球数の迅速なリバウンドがあった。患者の大部分は、研究薬物を8週目までに再開し、その後のリンパ球数の減少を8週目から12週目の間に示した。図6に示すように、驚くべきことに、処置を停止し、その後処置を再開した患者でのベースラインからのEASIの変化は、再開後すぐに改善し、これら患者のEASIは12週目まで改善し続けた。
そう痒症エンドポイントに関して、データは、そう痒症において、用量依存性の4ポイント以上の数値減少(改善)を示した。12週目にこのエンドポイントを達成している患者の割合は、プラセボ、1mgエトラシモド、および2mgエトラシモドでそれぞれ、27.0%、32.5(p=0.61)、および42.1(p=0.15)であった。図7で見られるように、そう痒症スコアは、1mgのエトラシモドおよび2mgのエトラシモドを12週間の処置にわたり投与された患者で低下した。早期のおよび有意な効果が6週目まであり、12週目まで改善し続けた。そう痒症における統計的に有意な改善は、2mgエトラシモド用量群において4週目に見られた。
エトラシモド1mgおよび2mgは忍容性が良いことが示された。有害事象のプロファイルを図8に示す。黄斑浮腫のケースはなく、呼吸困難がプラセボ群において1ケースあり、2mgエトラシモド処置群において1ケースあった。心拍数に関する有害事象はなかった。結膜炎、ざ瘡、静脈血栓塞栓イベントの報告はなく、日和見感染も深刻な感染もなかった。
心拍数への効果に関して、図9に示すように、心拍数に対するエトラシモドの影響の評価において、プラセボで補正されたベースラインからの最大平均心拍数の変化が、2時間目に観察された。1mg群では1.5bpmの減少があり、2mg群では6.7bpmの減少があった。これらの心拍数の変化は、いかなる血圧の変化も症候も伴わなかった。初回投与の後、3群の間での心拍数の違いは1週目までに共に生じ、2週目~12週目で同様であった。2mgエトラシモド群の1人の参加者が、自己限定的で無症候の一過性の第2度AVB1型を示した。この参加者は、いかなる心臓の変化または症候も伴うことなく、さらなる投与に進んだ。
図10は、二重盲式の処置期間の間のリンパ球数の低減を示している。2mgエトラシモド群において、2週目に、43.6%の末梢リンパ球数の最大の低減があった。
処置の中断の影響をさらに理解するために、38人の参加者であった、完全な治療的曝露を受けた(すなわち、中断がなかった)2mgエトラシモド群において、鍵となる有効性の尺度も評価した。図11に示すように、経時的なEASIの変化のパーセントでは、4週目で有意な、2mg群とプラセボ群とでの明らかで早期の解離があり、12週目まで解離を示し続け、12週目も統計的に有意であった。投与の中断を伴う参加者を除いた、12週目にIGAおよびEASI 75応答を達成している参加者の割合もまた再分析し、図12および図13に示した。vIGAでは、研究の中断がなかった2mg群の患者の36.8%が、vIGA 0または1、およびベースラインからのvIGAスコアの2ポイント以上の低減を達成し、これは、プラセボと比較して統計的に有意であった(Δ=23.8%、p<0.05)。EASI 75では、研究の中断がなかった2mgエトラシモド群の42.1%が12週目にEASI-75を達成し、それに対し、プラセボ群の患者では26.1%であった。図14に示すように、そう痒症NRCの経時的な変化の再検証において、エトラシモド処置群は、プラセボと比較すると、2~8週目で統計的に有意であった。
開示されている方法の他の使用は、とりわけこの特許文献を見直すことによって、当業者に明らかとなろう。

Claims (50)

  1. 中等度から重度のアトピー性皮膚炎を処置する方法であって、
    エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩を、それを必要とする患者に投与するステップ、
    患者における閾値絶対リンパ球数(ALC)を同定するステップ、
    エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩の投与を中断期間にわたり停止するステップ、および
    投与を中断期間にわたり停止した後、エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩の投与を継続期間にわたり継続するステップ
    を含み、それを必要とする患者が、中等度から重度のアトピー性皮膚炎の改善を経験する、方法。
  2. 中等度から重度のアトピー性皮膚炎の改善が、検証済みの治験担当医による全般的評価(vIGA)スコア、湿疹区域および重症度インデックス(EASI)スコア、または体表面積(BSA)スコアの改善を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 中等度から重度のアトピー性皮膚炎の改善が、皮膚疾患の生活の質のインデックス(DLQI)、患者による湿疹の尺度(POEM)、または患者による包括的評価(PGA)を使用して評価される患者報告アウトカムの改善を含む、請求項1から2のいずれか一項に記載の方法。
  4. エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩が、継続期間の間、1日に1回の頻度で投与される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩が、2mgのエトラシモドに等しい量で投与される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩が、3mgのエトラシモドに等しい量で投与される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 閾値ALCが、500/mm未満、または0.2×10e9個細胞/Lから0.5×10e9個細胞/Lの間である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 200/mm未満または0.2×10e9個細胞/L未満である、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 中断期間が、少なくとも1週間である、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 中断期間が、約1週間から約4週間の間である、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 継続期間が、少なくとも1カ月間である、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 中等度から重度のアトピー性皮膚炎が、中等度のアトピー性皮膚炎である、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 中等度から重度のアトピー性皮膚炎が、重度のアトピー性皮膚炎である、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  14. 患者が、中等度のアトピー性皮膚炎を有すると診断されており、vIGAスコア3を有する、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  15. 患者が、重度のアトピー性皮膚炎を有すると診断されており、vIGAスコア4を有する、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  16. それを必要とする患者が、10%以上のアトピー性皮膚炎体表面積(BSA)を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  17. 患者におけるリンパ球の循環血中レベルを試験するステップをさらに含む、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 中断期間後に患者におけるリンパ球の循環血中レベルを試験するステップ、患者における閾値ALCを同定するステップ、および、閾値に達していれば、処置の停止を継続するステップをさらに含む、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 中等度から重度のアトピー性皮膚炎を処置する方法であって、
    エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩を、それを必要とする患者に投与するステップ、
    エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩を投与した後に、1つまたは複数の感染について患者をモニタリングするステップ、
    エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩の投与を中断期間にわたり停止するステップ、
    投与を中断期間にわたり停止した後、エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩の投与を継続期間にわたり継続するステップ
    を含み、中等度から重度のアトピー性皮膚炎を処置するために治療上有効である、方法。
  20. エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩が、1日に1回の頻度で投与される、請求項19に記載の方法。
  21. エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩が、継続期間の間、1日に1回の頻度で投与される、請求項19または20に記載の方法。
  22. エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩が、2mgのエトラシモドに等しい量で投与される、請求項19から21のいずれか一項に記載の方法。
  23. エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩が、3mgのエトラシモドに等しい量で投与される、請求項19から21のいずれか一項に記載の方法。
  24. 中断期間が、少なくとも1週間である、請求項19から23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 中断期間が、約1週間から約4週間の間である、請求項19から23のいずれか一項に記載の方法。
  26. 継続期間が、少なくとも1カ月間である、請求項19から25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 中等度から重度のアトピー性皮膚炎が、中等度のアトピー性皮膚炎である、請求項19から26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 中等度から重度のアトピー性皮膚炎が、重度のアトピー性皮膚炎である、請求項19から26のいずれか一項に記載の方法。
  29. 患者が、中等度のアトピー性皮膚炎およびvIGAスコア3を有すると診断されている、請求項19から26のいずれか一項に記載の方法。
  30. 患者が、重度のアトピー性皮膚炎を有すると診断されており、vIGAスコア4を有する、請求項19から26のいずれか一項に記載の方法。
  31. それを必要とする患者が、10%以上のアトピー性皮膚炎体表面積(BSA)を含む、請求項19から26のいずれか一項に記載の方法。
  32. 中断期間後に感染について患者をモニタリングするステップ、および、感染が同定されれば、処置の停止を継続するステップをさらに含む、請求項19から31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 1つまたは複数の感染が、尿路感染、耳の感染、風邪、ジフテリア、大腸菌(E.coli)、ジアルジア症、HIV/AIDS、単核球症、インフルエンザ、ライム病、麻疹、髄膜炎、おたふく風邪、肺炎、サルモネラ感染、呼吸器感染、帯状疱疹、ヘルペス、結核、ウイルス性肝炎、またはCOVID-19から選択される、請求項19から32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 中等度から重度のアトピー性皮膚炎を処置する方法であって、
    エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩を、それを必要とする患者に投与するステップ、
    患者におけるリンパ球の循環血中レベルを試験するステップ、
    患者における閾値絶対リンパ球数(ALC)を同定するステップ、
    エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩の投与を1日から4週間の中断期間にわたり停止するステップ、
    投与を中断期間にわたり停止した後、エトラシモドまたはその薬学的に許容できる塩の投与を継続期間にわたり継続するステップ
    を含み、それを必要とする患者が、中等度から重度のアトピー性皮膚炎の改善を経験する、方法。
  35. 中等度から重度のアトピー性皮膚炎の改善が、検証済みの治験担当医による全般的評価(vIGA)スコア、湿疹区域および重症度インデックス(EASI)スコア、または体表面積(BSA)スコアの改善を含む、請求項34に記載の方法。
  36. 中等度から重度のアトピー性皮膚炎の改善が、皮膚疾患の生活の質のインデックス(DLQI)、患者による湿疹の尺度(POEM)、または患者による包括的評価(PGA)を使用して評価される患者報告アウトカムの改善を含む、請求項34または35に記載の方法。
  37. 中等度から重度のアトピー性皮膚炎が、中等度のアトピー性皮膚炎である、請求項34から36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 中等度から重度のアトピー性皮膚炎が、重度のアトピー性皮膚炎である、請求項34から36のいずれか一項に記載の方法。
  39. 治療有効量の(R)-2-(7-(4-シクロペンチル-3-(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロシクロペンタ[b]インドール-3-イル)酢酸(化合物1)、またはその薬学的に許容できる塩を含む薬学的投与形態を、それを必要とする個人に投与するステップを含む、それを必要とする個人における、アトピー性皮膚炎の少なくとも1つの症候または兆候を処置または改善する方法であって、化合物1またはその薬学的に許容できる塩が、2mg超に等しい量で投与される、方法。
  40. 化合物1またはその薬学的に許容できる塩が、3mgに等しい量で投与される、請求項39に記載の方法。
  41. 中等度から重度のアトピー性皮膚炎の改善が、検証済みの治験担当医による全般的評価(vIGA)スコア、湿疹区域および重症度インデックス(EASI)スコア、または体表面積(BSA)スコアの改善を含む、請求項39または40に記載の方法。
  42. 中等度から重度のアトピー性皮膚炎の改善が、皮膚疾患の生活の質のインデックス(DLQI)、患者による湿疹の尺度(POEM)、または患者による包括的評価(PGA)を使用して評価される患者報告アウトカムの改善を含む、請求項39から41のいずれか一項に記載の方法。
  43. 中等度から重度のアトピー性皮膚炎の改善が、そう痒症の改善を含む、請求項39から42のいずれか一項に記載の方法。
  44. 化合物1またはその薬学的に許容できる塩が、1日に1回の頻度で投与される、請求項39から43のいずれか一項に記載の方法。
  45. アトピー性皮膚炎が、中等度から重度のアトピー性皮膚炎である、請求項39から44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 中等度から重度のアトピー性皮膚炎が、中等度のアトピー性皮膚炎である、請求項45に記載の方法。
  47. 中等度から重度のアトピー性皮膚炎が、重度のアトピー性皮膚炎である、請求項45に記載の方法。
  48. 患者が、中等度のアトピー性皮膚炎を有すると診断されており、vIGAスコア3を有する、請求項45に記載の方法。
  49. 患者が、重度のアトピー性皮膚炎を有すると診断されており、vIGAスコア4を有する、請求項45に記載の方法。
  50. それを必要とする患者が、10%以上のアトピー性皮膚炎体表面積(BSA)を含む、請求項45に記載の方法。
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