JP2023544917A - 電気自動車用充電ポートのプラグ、および、車両の暴走防止対策方法 - Google Patents

Abstract

電気自動車１００用の充電ポートのプラグであって、プラグ体と、ファーストタイプの充電ポートに固定するための第１プラグヘッドとを備え、第１プラグヘッドは、i）電気接点部品と、プラグと車両との間の電気的な通信接続を可能にするための第１抵抗体とを有し、および／または、ｉｉ）電気接点部品と、プラグと車両との間の電気的な通信接続を可能にするためのプロセッサとを有し、プラグが、駐車またはニュートラルモードに車両を移行させるための信号を車両に送信するように配置されており、プラグは、車両の充電ができないように設計されていることを特徴とする充電ポートのプラグ。車両を暴走から保護するための方法であって、車両は、ファーストタイプの充電ポートを備え、車両は、プラグとの電気的な通信のつながりに応答して、車両を保護するように配置され、充電ポートのプラグを提供するステップを備える方法。【選択図】図２

Description

電気自動車は、現在、充電ステーション、例えばＣｈａｒｇｉｎｇ Ｐｏｌｅで充電しているときに、誤って自走してしまうことを防ぐための、ブレーキを作動させるなどした安全装置を備えて設計されている。

自動車の電池と電源とが接続されているとき、駆動源の意図しない始動に対して車両を保護できることは、住友電気工業の特許文献１のさらなる例から知られている。このため、電気自動車のＣＰＵは、現在、プラグと電気コードとによって充電ステーションと通信するように設計されている。これにより、車両は、充電ステーションに接続されていることを認識し、安全装置を作動させる。現在の欧州の電気自動車の多くは、以下のタイプ（ｔｙｐｅ）の充電ポートのいずれかを使用している。

Ｔｙｐｅ １ Ｙａｚａｋｉ、 ＳＡＥ Ｊ１７７２、 ＩＥＣ ６２１９６－１。この充電ポートは、日本の交流充電の規格であり、米国でも採用され、ＥＵでも受け入れられている。このｔｙｐｅのコネクタは、以下のような車種で使用できる。Ｏｐｅｌ Ａｍｐｅｒａ（旧バージョン）、Ｎｉｓｓａｎ Ｌｅａｆ、Ｎｉｓｓａｎ Ｅ－ＮＶ２００、 Ｍｉｔｓｕｂｉｓｈｉ Ｏｕｔｌａｎｄｅｒ、 Ｍｉｔｓｕｂｉｓｈｉ ｉＭｉｅｖ、 Ｐｅｕｇｅｏｔ ｉＯＮ、 Ｃｉｔｒｏｅｎ Ｃ－Ｚｅｒｏ、 Ｒｅｎａｕｌｔ Ｋａｎｇｏｏ ＺＥ、 Ｆｏｒｄ Ｆｏｃｕｓ ｅｌｅｃｔｒｉｃ、 Ｔｏｙｏｔａ Ｐｒｉｕｓ Ｐｌｕｇ ｉｎ、 ＫＩＡ ＳＯＵＬ。

Ｔｙｐｅ ２、 ＩＥＣ ６２１９６－２。この充電ポートは、欧州委員会によって電気自動車の通常充電（２２ｋＷ以下）用の規格として指定されている。このｔｙｐｅのコネクタは、以下のような車種に使用できる。Ｏｐｅｌ Ａｍｐｅｒａ（新バージョン） ＢＭＷ ｉ３、 ｉ８、 ＢＹＤ Ｅ６、 Ｒｅｎａｕｌｔ Ｚｏｅ、 Ｖｏｌｖｏ Ｖ６０ ｐｌｕｇ－ｉｎ ｈｙｂｒｉｄ、 ＶＷ Ｇｏｌｆ ｐｌｕｇ－ｉｎ ｈｙｂｒｉｄ、 ＶＷ Ｅ－ｕｐ、 Ａｕｄｉ Ａ３ Ｅ－ｔｒｏｎ、 Ｍｅｒｃｅｄｅｓ Ｓ５００ ｐｌｕｇ－ｉｎ、 Ｐｏｒｓｃｈｅ Ｐａｎａｍｅｒａ、 Ｒｅｎａｕｌｔ Ｋａｎｇｏｏ ＺＥ。

このほか、ＣＣＳ Ｃｏｍｂｏ ２と呼ばれるＴｙｐｅ３ Ｃｏｍｂｉｎｅｄ Ｃｈａｒｇｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍや、Ｔｙｐｅ４ ＣＨＡｄｅＭＯｘや、Ｔｙｐｅ５ Ｔｅｓｌａ Ｓｕｐｅｒｃｈａｒｇｅｒなどの充電ポートが知られている。

特開平０９－２１９９０１号公報

電気自動車の普及に伴い、電気自動車が事故に巻き込まれるケースが増加している。この際、電気自動車の駆動源を運転者が誤って切らなかったり、事故によるダメージで勝手に駆動源が始動して、走り出してしまったりすることがある。これは、命に関わることがある。そのため、救助隊員の間では、事故後の意図しない駆動源の始動から電気自動車を保護したいという要望がある。

この目的のために、ここでは、本発明の第１の態様に係る電気自動車用充電ポートのプラグが提供される。

電気自動車用充電ポートのプラグは、
プラグ体と、
ファーストタイプの充電ポート（Ｐ１）に固定するための第１プラグヘッド（３．１）と
を備え、
i）第１プラグヘッド（３．１）は、電気接点部品（４．１、４．２）と、プラグと車両との間の電気的な通信接続を可能にするための第１抵抗体（５．１）とを有し、
および／または、
ｉｉ）第１プラグヘッド（３．１）は、電気接点部品（４．１、４．２）と、プラグと車両との間の電気的な通信接続を可能にするためのプロセッサ（２０）とを有し、前記プラグが、駐車またはニュートラルモードに車両を移行させるための信号（Ｓ）を車両に送信するように配置されており、
i）またはｉｉ）に関わらず、プラグ（１）は、車両の充電ができないように設計されていることを特徴とする。

ファーストタイプの充電ポートは、例えば、前述のｔｙｐｅ１、２、３、４、または５の充電ポートであればよい。そして、第１プラグヘッドは、ファーストタイプの各充電ポートに嵌合するプラグヘッドである。ファーストタイプとは、ｔｙｐｅ１を意味するのではなく、ｔｙｐｅ１、２、３、４、または５のリスト中から選択されるファーストタイプを意味する。抵抗体、および／または指示信号を送ることができるプロセッサが存在するため、車両は充電ステーションの代わりに、プラグと電気的に通信できる。実際には、抵抗体、および／または、プロセッサによって、車両は充電ステーションにいるように騙されることになる。その結果、充電ステーションに接続することなく、車両が走り去ってしまうことを防止できる。さらに、「充電できない」設計とは、プラグが、外部電源と車両との間で電気エネルギーを仲介して、当該車両を電気的に充電するのには、適していないことを意味すると理解される。より具体的な例では、本発明に係るプラグは、ケーブルがなく、また、前記車両を電気的に充電するための外部電源と車両との間の電気的な仲介ができないように設計されている。上記発明品は、事故後、あるいは停止時に、自動車の充電ポートに挿入することで、自動車が走り去らないように自動的に保護できる。救助者は、本発明品を携帯し、必要に応じて、車両が動かないことを確実にするために本発明品を使用できる。より詳細には、本発明によれば、事故時に損傷した可能性のある電池から、車両の駆動源が電気エネルギーを取り出すことを防止できる。このようにして、電池の発火の危険性も低減できる。特徴ｉｉ）は、抵抗値確認に加え、充電ステーションから発行される指示信号により、充電ステーションへの接続をさらに、あるいは代替的に確認する自動車のための特別な機能である。ｉ）およびｉｉ）の特徴を組み合わせることで、電気自動車が充電ステーションへの接続を確認できるあらゆる方法に対応する、汎用性のあるプラグを実現できる。

保護接地（ＰＥ）ポートと近接パイロット（ＰＰ）とが電気的に接続されたとする指示しか受けられない電気自動車がある。このような車両では、ＰＥラインとＰＰラインとを接続するだけでは、第１抵抗体に関係なく、車両が安全装置を作動させるには不十分である。したがって、第１プラグヘッドの電気接点部品は、ファーストタイプの充電ポートのＰＥポートを、ファーストタイプの充電ポートのＰＰポートに電気的に接続するための二つの第１接点部品と、ファーストタイプの充電ポートのためのプロセッサなどのようなコントロールパイロット（ＣＰ）ポートを介して通信接続を確立するための第２接点部品とを備えてもよい。ここではオプションである、第１抵抗体の存在により、汎用的になる。これにより、普通のｔｙｐｅのプラグのように五つの接続部品または七つの接続部品の代わりに、三つの接続部品のみで充電ステーションへの接続を汎用的にシミュレーションすることができる。

オプションとして、プラグは、セカンドタイプの充電ポートに固定するための第２プラグヘッドを備える。第２プラグヘッドは、プラグと車両との間の電気的な通信接続を可能にするための電気接点部品と、オプション的な第２抵抗体とをさらに備える。このようなセカンドタイプの充電ポートは、例えば、ファーストタイプの充電ポートにおける、ｔｙｐｅ１、ｔｙｐｅ２、ｔｙｐｅ３、ｔｙｐｅ４およびｔｙｐｅ５のリストとは、異なる充電ポートである点で、ファーストタイプの充電ポートとは互いに異なっている。この利点は、プラグが、多くの異なる可能性のある充電ポートに鑑みて、ユニバーサルプラグとして機能することにある。ファーストタイプの充電ポートとセカンドタイプの充電ポートは互いに異なっており、一般に、同じ車両に両方は存在しない。第２プラグヘッドは、第１プラグヘッドが適合しない場合のそれぞれの充電ポートに適合するプラグヘッドになる。

二つのプラグヘッドを有するプラグの場合、第２プラグヘッドのさらなる電気接点部品は、第１抵抗体または第２抵抗体を介してなどにより、セカンドタイプの充電ポートのＰＥポートをセカンドタイプの充電ポートのＰＰポートに電気的に接続するための二つの第３接点部品と、オプション的なプロセッサを介してセカンドタイプの充電ポートのＣＰポートと通信接続を確立するための第４接点部品とを備える。

オプションにより、および／または代替的に、第１プラグヘッドは、プラグ体の第１の端部に位置し、第２プラグヘッドは、プラグ体の第２の端部に位置する。オプションにより、プラグ体は、プラグヘッド間でプラグを操作するために、プラグヘッド間に延びるハンドルをさらに備える。前述の２つのオプション機能の組み合わせは、操作を容易にするためにある。プラグが車両から大きく突出するのを防ぐために、プラグのハンドルは、曲げられ、または、よじられている。一実施形態では、プラグは、使用時において、第２プラグヘッドが車両に差し込まれたとき、第１プラグヘッドが第２プラグヘッドに対して下向きに角度を付けられ、また使用時において、第１プラグヘッドが車両に差し込まれたとき、第２プラグヘッドが第１プラグヘッドに対して下向きに角度が付けられるように設計される。使い勝手を良くするために、プラグ体は、オレンジ、赤、黄色などの印象的な色にすることができ、プラグが車両に差し込まれていることを遠くからでも確認できる。オプションとして、プラグ体の色を蛍光色にして、全体の視認性を向上できる。オプションとして、暗闇でも救助者に見えるように、反射板、および／または光源でプラグ体を燐光させてもよい。

ｔｙｐｅ１、２、３、４および５の充電ポートは、一般に、充電プラグが誤って取り外されないようにそれぞれ保護されている。このため、充電プラグの側面を固定するためのクリック機構が組み込まれている。このクリック機構は、充電プラグとの横方向の接続を自動的に確立するように設計されている。これによるロックは、現状、運転者が車両のコンピュータシステムを介してクリック機構のロックを電気的に解除した場合にのみ、元の状態に戻せる。車両に不具合が生じた場合、または車両が損傷した場合、クリック機構によって、この横方向のロックが、元の状態に戻らなくなり得る。オプションとして、第１プラグヘッド、および、第２プラグヘッドのそれぞれは、直立壁を有することができ、直立壁は、それぞれのプラグヘッドの基部から外側に延び、少なくとも部分的にそれぞれのプラグの接点部品の周囲を囲み、そして前記それぞれ直立壁は、それぞれのｔｙｐｅの充電ポートとの横方向への接続を防止するための少なくとも一部分を有する。この少なくとも一部分は、例えば、直立壁の先端まで延びる凹部とすることができる。このようにすると、クリック機構は、それぞれのプラグヘッドに固定できず、凹部からはみ出し、プラグが取り外されたときに、端から端まで掴み所を見つけられない。オプションとして、長さは、直立壁の高さの約半分である。

プラグは、ＬＥＤなどの表示器をさらに備えてもよく、前記表示器は、充電ポートのプラグが車両と電気的に通信可能につながれたとき、光信号などの信号を発するように配置される。この特徴の恩恵により、事故時の援助者は、プラグが適切に差し込まれ、車両と実際に通信しているかどうかを知覚することができ、車両の暴走から保護される。表示器は、第１プラグヘッドだけでなく、二つのプラグヘッドが実際にある場合には第２プラグヘッドにも通信可能に接続できることが明らかであろう。さらには、プラグは、オプションで、電池を備えるとともに、電池と表示器との試験回路を開閉するための、スプリングバックボタンなどのテストスイッチとを備える。これらを備えることで、前記テストスイッチによって表示器が機能するかどうかを試験してもよい。

充電ポートのプラグがプロセッサを備え、前記プロセッサは、使用時に、通信接続を介して車両の電池温度に関する情報を受信するか、または、要求して受信するように配置されてもよい。プラグは、電池温度に関する情報を表示するために配置されたディスプレーをさらに備えてもよい。代替的または追加的に、プラグは、スマートフォン、スマートスクリーン、タブレット、またはノートパソコンなどの外部装置との通信接続を確立し、車両の電池温度に関する情報を前記外部装置に関連するヒューマンインターフェースに表示させるためのＷｉＦｉ（登録商標）またはＢｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）送受信機などの無線通信装置をオプションで備えてもよい。

オプションで、プラグは、使用中に、車両の電池の温度が閾値を超えたときにアラーム信号を発するように配置される。閾値は、５０～１００℃の間の温度である。表示器は、例えば、点滅するように配置されてもよく、および／または、ディスプレーが存在する場合は、警告標識を表示するように配置されてもよい。別々または追加で、スマートフォンがアラーム信号に応答して振動または音を出すように配置されもよい。これにより、緊急支援中に電気的な短絡を検出できる。

また、熱暴走の早期発見のために車載センサを活用することは、救急隊にとって有用である。現在、電気自動車には、電池の温度を測定する温度センサと、電池の物理的な漏れを検出する水素ガス検出器などのガスセンサと、漏電を検出する電圧検出器などの漏電センサとを備えるＢＭＳ（Ｂａｔｔｅｒｙ Ｍａｎａｇｅｍｅｎｔ Ｓｙｓｔｅｍ）が搭載されている。ＣＰＵは、車両の電池の充電の仕方または充電速度を調節するためのセンサ情報を管理する。熱暴走を早期検出するために、充電ポートのプラグは、本発明の第１の側面の特徴ｉｉ）によるプロセッサを備えてもよい。プロセッサは、使用時に、通信接続を介して、
‐電池の温度、
‐ガスの検出、
‐漏電の検出
のいずれか１つに関する情報を受信する、または要求して受信するように配置される。プロセッサは、該情報に基づいて熱暴走を検出するために配置される。前記プラグは、検出された熱暴走に応答して音声および／または視覚アラーム信号を発する車載用音声および／または視覚アラーム、および／または、検出された熱暴走に応答してアラーム信号を外部装置に伝達するために、スマートフォン、スマートスクリーン、タブレット、またはノートパソコンなどの外部装置との通信接続を確立するためのＷｉＦｉ（登録商標）またはＢｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）送受信機などの無線通信機器（２２）をさらに備える。

車載用視覚アラームは、プラグのディスプレーから、あるいはプラグのＬＥＤから、点滅やストロボなどにより発せられる。音声アラームを発する場合は、スピーカーがシステムに設けられる。ストロボ発光のために、プラグにコンデンサーが設けられる場合がある。熱暴走は、閾値を超える温度、水素ガスの検出、および／または閾値を超える漏れ電流の検出に基づいて検出できる。

他の実施形態として、自動車自体が熱暴走を検出するように配置されている場合もある。このような場合、プラグは、熱暴走の検出に関する情報を車両から受信するか、または要求して受信するように配置される。そして、プラグは、検出された熱暴走に応答して音声および／または視覚アラーム信号を発する車載用音声および／または視覚アラーム、および／または、検出された熱暴走に応答してアラーム信号を外部装置に伝達するために、スマートフォン、スマートスクリーン、タブレット、またはノートパソコンなどの外部装置との通信接続を確立するＷｉＦｉ（登録商標）またはＢｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）送受信機などの無線通信機器（２２）を備える。

先行技術のｔｙｐｅ１およびｔｙｐｅ２の充電ケーブルと充電ポートとを示す図である。 本発明に係る装置の概略図である。 本発明に係るプラグの第１プラグヘッドを示す図である。 本発明に係るプラグの第２プラグヘッドを示す図である。 プラグおよび車両の組み立てを概略的に示す図である。 本発明に係るプラグの本体の全体視を示す図である。 本発明に係るプラグの全体視を示す図である。 本発明に係るプラグのさらなる実施形態の概略図である。 本発明に係るプラグのさらに他の実施形態の概略図である。

本発明は、図による特定の例を参照して、本明細書でさらに説明される。

図１は、よく知られたｔｙｐｅ１のＩＥＣ ６２１９６－１の充電ケーブルＫ１と、充電ポートＰｌとを示している。また、充電ポートＬ１の断面形状Ｄ１も示されている。図１は、さらに、先行技術によるｔｙｐｅ２のＩＥＣ ６２１９６－２の、充電ケーブルＫ２および充電ポートＰ２を示している。充電ポートは、プラグの側面に、特に連結ロックのような連結部材である、ロックを配置できる。クリックシステムの一例である、プレテンションのかかった突起は、ケーブルのプラグがポートに挿入されたときに固定孔Ｇ２を通って延びるポートに組み込まれる。

図２は、電気自動車１００の充電ポートのためのプラグ１の概略図である。図５には、プラグが組み合わさった車両も概略的に示されている。図２に戻ると、プラグは、プラグ体２と、ファーストタイプの充電ポートＰｌに固定するための第１プラグヘッド３．１とを有することがわかる。このプラグヘッドは、車両１００との電気的な通信接続を提供するための第１抵抗体５．１に接続される電気接点部品４．１、４．２を有する。この例では、第１プラグヘッド３．１は、少なくとも、接点部品４．１、４．２によって、それぞれファーストタイプの充電ポートＰｌのＰＰおよびＰＥピン（図示しないが、通常の部材である）に接続できる。第１抵抗体５．１の電気抵抗は、４８０オームである。ＰＰ接続は挿入前信号接続であり、ＰＥ接続は「保護接地」接続、すなわちアース接続である。この実施形態では、プラグが車両の充電をできなくとも、中央処理装置ＣＰＵによって車両がプラグと電気的に通信できる。ＣＰＵは、モータ２００にオフ信号を伝達し、オプションとして、ＣＰＵは、出力部１００（図５参照）のブレーキシステム３００（同様に、図５参照）を作動させる。

図２は、プラグが、セカンドタイプの充電ポートＰ２に固定するための第２プラグヘッド３．２を有することをさらに示している。このプラグは、ファーストタイプＰｌの代わりにセカンドタイプの充電ポートＰ２を備えた車両に、第２プラグヘッドを代替的に提供する。第２プラグヘッドは、電気接点部品４．３、４．４をさらに備える。これらのさらなる接点部品のそれぞれは、セカンドタイプの充電ポートＰ２の少なくともＰＰ端子およびＰＥ端子にそれぞれ接続されるように配置される。第２抵抗体５．２は、６８０オームの抵抗体である。ＰＰおよびＰＥ接続部は、ｔｙｐｅ１およびｔｙｐｅ２の両方の充電ポート用の導電性金属ピンとして設計されている。このバージョンでは、通信接続を可能にするために、プラグの共通化を図っている。第１プラグヘッド３．１および第２プラグヘッド３．２は、この例では、充電ポートのプラグ１の反対側の端部、特に充電ポートのプラグの本体２の反対側の端部２．１、２．２に配置される。

さらに、充電ポートのプラグ１は、表示器９、この例では、充電ポートのプラグが第１ヘッド３．１または第２ヘッド３．２を介して車両に電気的に接続されているときにのみ光信号を発するように配置されたＬＥＤを有する。プラグは、テストスイッチによって表示器９が不良でないかどうかをテストするために、交換可能なＡ、ＡＡ（単３形）、ＡＡＡ（単４形）、Ｂ、Ｃ（単２形）、Ｄ（単１形）または再充電できるリチウムイオン電池などの電池１０と、この例ではスプリングバックボタンである、電池１０と表示器との回路を開閉するためのテストスイッチ１１とをさらに備え、表示器９が不完全でないか否かをテストスイッチ１１によって試験できる。この例では、表示器９とテストスイッチとのそれぞれが、プラグ体２に組み込まれている。このプラグ体は、ハンドルとしても設計されている。

図３は、第１プラグヘッド３．１が、基部から外側に延び、接点部品４．１、４．２の周囲に沿って部分的に延びる起立壁６．１を有することを示す。ｔｙｐｅ１の充電ポートＰｌが通常は充電ケーブルＫ１に連結されるｔｙｐｅ１のプラグにおける部分は、直立壁がシールされている。ここは、直立壁がｔｙｐｅ１の充電ポートとの横方向のロックを防止する部分である。プラグヘッドは、高分子材料の射出成形によるヘッド本体を備える。第１プラグヘッド３．１、および、プラグ体２は、基部を用いてプラグ体の第１の端部２．１に接着できる。プラグ体２は、それ自体も同じように高分子材料が射出成形されたものである。図３は、ＰＥおよびＰＰポートに連結される二つの第１接点部品４．１と、ファーストタイプの充電ポートのコントロールパイロット（ＣＰ）ポートに連結するための第２の接点とがあるように、接点部品４．１、および、４．２が設計されていることを示している。これらの接点部品は必ずしも図３のように配置されているわけではないが、合計で三つの接点部品がある。このようなセットアップでは、ＬＥＤを点灯させるためにＣＰ通信を使用することができ、これはプロセッサ（図示せず、慣用的なもの）によって伝達されることもある。また、単一の第１接点部品４．１および単一の第２接点部品４．２のみであってもよい。このケースでは、ＰＰとＰＰとの接触のみが求められる。ＬＥＤライトが作動しても電気的な接続が確立されたことを示すだけである一方、前述の設計では、信号によって、車両がプラグに能動的に到達したことを示す。これは、車両がＣＰポートを介してまだ指示を受けることができるかどうかについて、ユーザに伝達するものであるため、知っておくと便利な場合がある。同じことが、図４による第２プラグヘッド３．２についても言える。

ここで、第２プラグヘッドにおけるさらなる電気接点部品４．３、４．４は、セカンドタイプの充電ポートのＰＥポートを、第１または第２抵抗体５．２を介してセカンドタイプの充電ポートのＰＰポートに電気的に接続するための二つの第３接点部品４．３を備える。これは、代替的に、第１抵抗体を介してもよい。加えて、セカンドタイプの充電ポートのＣＰポートとの通信接続を確立するための単一の第４の接点部品４．４がある。図４は、第２プラグヘッド３．２にも、基部から外側に延び、さらなる接点部品４．３、４．４の周りに部分的に延びる起立壁６．２があることをさらに示す。図４の例では、直立壁は、直立壁の先端まで延びる複数の凹部を有する。これらの凹部は、ｔｙｐｅ２の充電ポートとの横方向のロックを防止する部分である。

図５は、車両１００と、プラグ１との組立体１０００を示す。すべての図において、オプション的な要素は破線－－－－で示されている。ここでは、使用時に車両がプラグと電気的に通信することがわかる。車両には、少なくとも温度センサ４０１と、プログラムとを有する電池管理システムが装備される。プログラムは、車両の電池を充電する速度を調節するためのＣＰＵに格納されている。また、水素ガスセンサ４０２、および、漏電センサ４０３など、他のセンサがあってもよい。これらのセンサからの情報は、援助者にとって有益となりうる。このような情報は、プラグが使用されているときに、ＣＰポートで利用できるようにされうる。このような情報をどのように援助者が利用できるようにするかは、図８および図９に示すプラグの他の実施形態１'および１''により説明される。

図６は、本体の外観を示す。本体はハンドルとして設計されている。ハンドルと一緒になる表示器９およびスイッチ１１などのオプション要素は、図示されていないが、あってもよい。

図７は、第１および第２プラグヘッドを有し、かつ表示器９およびスイッチ１１のさらなるオプション要素を含まない、本発明に係るプラグ１の立体図を示す。図７のプラグは、図２の第１および第２抵抗体を有している。

図８は、図２の充電ポートのプラグ１のさらなる実施形態である充電ポートのプラグ１'を示している。以下では、図２との相違点のみについて説明する。また、同じ特徴部材には同じ参照番号を使用する。この例では、プラグは、処理ユニット２０を有する。この処理ユニット２０は、通信接続によって車両１００の電池温度に関する情報を要求するように、あらかじめ作成されたプログラムを読み取る。つまり、処理ユニットは、第１またはオプションの第２プラグヘッド３．１、３．２を通して車両のＣＰＵと通信する。このＣＰＵは、温度センサ（図示せず、従来通り）により車両の電池に関する温度情報を収集する。停車中の電池の発熱、または、８０℃などの制限を超える温度の検出は、車両の電池が熱暴走している可能性、または、どこかが電気的に短絡している可能性を示唆している。この情報により、救助者は、車両に触れても安全か、または発火の危険があるかどうかを判断できる。この例では、プラグは、処理ユニットによって要求された電池温度に関する情報をユーザに表示するためのディスプレー２１も備える。この例では、ディスプレーはハンドルに組み込まれているが、これは他の場所でもよい。この例では、処理ユニットとディスプレーとは、電気的な通信接続によって車両から電気エネルギーを受け取るように配置されてもよい。あるいは、電池１０が、処理ユニットおよびディスプレーに動作のための電力を供給するために設けられてもよい。図７には示されていないが、スイッチ１１および表示器９の両方が設けられいてもよい。図８のプラグは、第１または第２抵抗体を必要とせず、代わりに、駆動源またはブレーキシステムの作動を指示するためのＣＰポートを通る信号に完全に依存してもよい。処理ユニットは、車両をニュートラルモードまたは駐車モードに切り替えるための指示をＣＰＵに送信することさえもできる。さらに、図８のプラグは、温度センサ４０１の情報に加えて、センサ４０２および４０３の情報を使用して、車両が熱暴走しているか、またはその危険性が高いかどうかを判断することもできる。これは、ＬＥＤのストロボまたは点滅などの表示器９の警告信号の形で、および／またはディスプレー２１に警告サインを表示することによって出力される。プラグは、車両のＣＰＵがそのようなことを監視している場合など熱暴走の検出に関する情報を要求するために、ＣＰＵと通信するように配置されてもよい。ここでも、同様の態様の警告が可能である。

図９は、図８の充電ポートのプラグ１'のさらなる実施形態である充電ポートのプラグ１''を示している。以下では、相違点のみを説明する。同じ特徴部材には同じ参照番号を使用する。この例では、ディスプレー２１もオプションであり、また無線通信装置が設けられる。この例では、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）送受信機が使用されているが、ＷｉＦｉ（登録商標）送受信機、または、ＲＦＩＤ（登録商標）送受信機でもよく、スマートフォン２０１との無線通信接続Iを確立することで、スマートフォンのディスプレー（図示せず、一般的）に車両電池温度情報または熱暴走の警告が表示される。これは、代替的に、スマートスクリーン、タブレットまたはノートパソコンであってもよい。プラグは、電池監視システムつまりセンサ４０１、４０２、４０３によって利用可能になった情報を、これらが実際に車両から受信可能である場合に、スマートフォンに転送するように設計されている。

図８および図９のプラグ１'および１''にそれぞれ示されているすべての追加的な特徴は、図２によるプラグ１の特徴と組み合わせられる。

Claims (15)

1. 電気自動車（１００）用の充電ポートのプラグ（１）であって、
   ‐プラグ体（２）と、
   ‐ファーストタイプの充電ポート（Ｐ１）に固定するための第１プラグヘッド（３．１）と
   を備え、
   i）第１プラグヘッド（３．１）は、
   電気接点部品（４．１、４．２）と、
   プラグと車両との間の電気的な通信接続を可能にするための第１抵抗体（５．１）とを有し、
   および／または、
   ｉｉ）第１プラグヘッド（３．１）は、
   電気接点部品（４．１、４．２）と、
   プラグと車両との間の電気的な通信接続を可能にするためのプロセッサ（２０）と
   を有し、前記プラグが、駐車またはニュートラルモードに車両を移行させるための信号（Ｓ）を車両に送信するように配置されており、
   前記プラグ（１）は、車両の充電ができないように設計されていることを特徴とする充電ポートのプラグ。
2. 前記第１プラグヘッド（３．１）は、
   プラグと車両との間の電気的な通信接続を可能にするための、電気接点部品（４．１、４．２）、および、プロセッサ（２０）を有し、
   前記プラグ（１）は、車両の充電ができないないように設計されており、
   前記プラグが、駐車モードまたはニュートラルモードに車両を移行するための指示信号（Ｓ）を車両に送信するように配置されており、
   前記プラグが、外部装置とつながるための無線通信装置（２２）を備えられ、
   前記プラグが、駐車モードまたはニュートラルモードに車両を移行させるための指示を受信し、車両に中継するように配置されており、
   および／または、
   前記プラグに、ユーザの指令で信号（Ｓ）を送信するためのボタンが備えられている、請求項１に記載の充電ポートのプラグ（１）。
3. 前記プラグは、セカンドタイプの充電ポート（Ｐ２）に固定するための第２プラグヘッド（３．２）を備え、
   前記第２プラグヘッドは、
   プラグと車両との間の電気的な通信接続を可能にするための電気接点部品（４．４、４．５）と、
   任意に設けられる第２抵抗体（５．２）と
   をさらに備えることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の充電ポートのプラグ（１）。
4. ファーストタイプの充電ポートがＩＥＣ ６２１９６－１、ＩＥＣ ６２１９６－２のリストから選択され、
   セカンドタイプの充電ポートがＩＥＣ ６２１９６－１、ＩＥＣ ６２１９６－２のリストから選択され、
   前記ファーストタイプの充電ポート、および、前記セカンドタイプの充電ポートが互いに異なり、
   前記第１プラグヘッドが、ファーストタイプの充電ポートに適した形状に設計されており、
   前記第２プラグヘッドが、セカンドタイプの充電ポートに適した形状に設計されていることを特徴とする請求項３に記載の充電ポートのプラグ（１）。
5. 第１プラグヘッド（３．１）がプラグ体の第１の端部（２．１）に据えられ、
   第２プラグヘッド（３．２）がプラグ体の第２の端部（２．２）に据えられていることを特徴とする請求項３または４記載の充電ポートのプラグ（１）。
6. 第１プラグヘッド、および、第２プラグヘッドのそれぞれは、起立壁（６．１、６．２）を有し、
   起立壁（６．１、６．２）は、それぞれのプラグヘッドの基部から外側に延び、少なくとも部分的にそれぞれの接点部品の周囲を囲み、
   前記それぞれの起立壁は、それぞれのｔｙｐｅの充電ポートとの横方向へのロック状態での連結を防止するための部分（７）を少なくとも有することを特徴とする請求項３～５のいずれか一項に記載の充電ポートのプラグ（１）。
7. 少なくとも１つの部分（７）は、凹部であり、
   前記凹部は、それぞれの起立壁の先縁まで延び、
   前記凹部は、任意的に、それぞれの起立壁（６．１、６．２）の高さの約半分の長さを有することを特徴とする請求項６に記載の充電ポートのプラグ（１）。
8. ＬＥＤなどの表示器をさらに備え、
   前記表示器は、充電ポートのプラグが車両と電気的に通信可能につながれたとき、光信号などの信号を発するように配置される、請求項１～７のいずれか１項に記載の充電ポートのプラグ（１）。
9. 電池と、
   前記電池と前記表示器との回路の開閉のための、スプリングバックボタンなどのテストスイッチと
   を含み、
   前記テストスイッチの動作によって前記表示器の動作をテストするようにされていることを特徴とする請求項８に記載の充電ポートのプラグ（１）。
10. 前記第１プラグヘッドの電気接点部品（４．１、４．２）は、
    ファーストタイプの充電ポートの保護アース（ＰＥ）ポートをファーストタイプの充電ポートの近接パイロット（ＰＰ）ポートに、第１抵抗体（５．１）などを介して電気的に接続するための二つの第１接点部品（４．１）と、
    ファーストタイプの充電ポートのコントロールパイロット（ＣＰ）ポートに対して、任意にプロセッサ（２０）を介して、通信接続を確立するための第２接点部品（４．２）とを備える、請求項１～９のいずれか１項に記載の充電ポートのプラグ（１）。
11. 第２プラグヘッドのさらなる電気接点部品（４．１、４．２）は、
    第１抵抗体または第２抵抗体（５．１、５．２）を介して、セカンドタイプの充電ポートの保護アース（ＰＥ）ポートをセカンドタイプの充電ポートの近接パイロット（ＰＰ）ポートに電気的に接続するための二つの第３接点部品（４．３）と、
    セカンドタイプの充電ポートのコントロールパイロット（ＣＰ）ポートに対して、任意にプロセッサ（２０）を介して、通信接続を確立するための第４接点部品（４．４）と
    を備える、少なくとも請求項３に記載の充電ポートのプラグ（１）。
12. プラグは、プロセッサ（２０）を備え、
    前記プロセッサは、使用時に、通信接続を介して車両（１００）の電池温度に関する情報を受信するか、または、要求して受信するように配置されており、
    前記プラグは、
    ‐電池温度に関する情報を表示するために配置されたディスプレー（２１）、
    および／または、
    ‐スマートフォン、スマートスクリーン、タブレット、またはノートパソコンなどの外部装置との通信接続を確立し、車両の電池温度に関する情報を前記外部装置に関連するヒューマンインターフェースに表示させるためのＷｉＦｉ（登録商標）またはＢｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）送受信機などの無線通信装置（２２）を
    さらに備えることを特徴とする請求項１～１１の少なくとも１項に記載の充電ポートのプラグ（１）。
13. プラグは、プロセッサ（２０）を備え、
    前記プロセッサは、使用時に、通信接続を介して、車両の電池パックの熱暴走の検出に関する情報を受信する、または要求して受信するように配置されており、
    前記プラグは、
    ‐検出された熱暴走に応答して音声および／または視覚アラーム信号を発する車載用音声および／または視覚アラーム、
    および／または、
    ‐検出された熱暴走に対応したアラーム信号を外部機器に伝達するために、スマートフォン、スマートスクリーン、タブレット、ノートパソコンなどの外部装置との通信接続を確立するＷｉＦｉ（登録商標）またはＢｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）送受信機などの無線通信機器（２２）を
    さらに備えることを特徴とする請求項１～１２の少なくとも１つに記載の充電ポートのプラグ（１）。
14. 前記プラグは、プロセッサ（２０）を備え、
    前記プロセッサは、使用時に、通信接続を介して、
    ‐電池の温度
    ‐ガスの検出
    ‐漏電の検出
    のいずれか１つに関する情報を受信する、または要求して受信するように配置され、
    前記プロセッサが、該情報に基づいて熱暴走を検出するために配置され、
    前記プラグは、
    ‐検出された熱暴走に応答して音声および／または視覚アラーム信号を発する車載用音声および／または視覚アラーム、
    および／または、
    ‐検出された熱暴走に応答してアラーム信号を外部装置に伝達するために、スマートフォン、スマートスクリーン、タブレット、またはノートパソコンなどの外部装置との通信接続を確立するためのＷｉＦｉ（登録商標）またはＢｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）送受信機などの無線通信機器（２２）を
    さらに備えることを特徴とする請求項１～１３の少なくとも１つに記載の充電ポートのプラグ（１）。
15. 車両を暴走から保護するための方法であって、
    前記車両は、ファーストタイプの充電ポートを備え、
    前記車両は、プラグとの電気的な通信のつながりに応答して、前記車両を保護するように構成され、
    前記方法は、
    請求項１～１４のいずれか１項に記載の充電ポートのプラグを提供するステップと、
    前記プラグをファーストタイプの充電ポートに連結させるステップと、
    前記連結により、プラグと車両との間に電気的な通信のつながりを確立するステップと
    を備える、方法。