JP2023542440A - 冶金残留物からゲルマニウム濃縮物を生成するための方法 - Google Patents

冶金残留物からゲルマニウム濃縮物を生成するための方法 Download PDF

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Abstract

冶金残留物からゲルマニウム濃縮物を生成するための方法は、(i)上記冶金残留物を第1の酸性溶液を用いて銅リーチングして、銅および鉄に富み、随意にヒ素、アンチモン、およびビスマスに富む第1のリーチング溶液と、銅および鉄が低減しており、随意にヒ素が低減しており、かつ、鉛とシリコンとゲルマニウムとに富む含有分を有する第1の被リーチングスラッジとを得ること、(ii)上記第1の被リーチングスラッジを、クエン酸ナトリウムの第1の溶液を用いてリーチングして、鉛が欠乏した第2の被リーチングスラッジと、鉛に富む第2のリーチング溶液とを得ること、(iii)塩基を添加してアルカリ性リーチング溶液を生成し、上記第2の被リーチングスラッジをアルカリ性リーチングして、シリコンおよびゲルマニウムが低減した含有分を有する第3の被リーチングスラッジと、ゲルマニウムおよびシリコンに富み、随意にヒ素に富む第3のリーチング溶液とを得ること、(iv)イオン交換カラムを充填し、樹脂によってゲルマニウムをキャプチャして、ゲルマニウムが欠乏しており、かつ、シリコンに富む第4のアルカリ溶液を得ること、(v)上記イオン交換カラムを洗浄して、カラム充填洗浄液の第5の溶液を得ること、(vi)HCl溶液を用いて上記イオン交換カラムを溶出させて、ゲルマニウムに富む第6の溶出溶液を得ること、(vii)ゲルマニウムに富む上記第6の溶出溶液を蒸留して、ゲルマニウムの第7の溶液と、ゲルマニウムが欠乏した第8の溶液とを得ること、および、(viii)ゲルマニウムの上記第7の溶液を水の溶液に接触させて加水分解し、第1の二酸化ゲルマニウム濃縮物を生成すること、を含んでいる。

Description

発明の詳細な説明
[本発明の分野]
本発明は、冶金残留物から、特に、銅、鉄、鉛、およびゲルマニウムを含んでおり、かつ、随意にヒ素、アンチモン、およびビスマスなどの元素(成分)を含みうる残留物から、ゲルマニウム濃縮物を生成するための方法(手順)に関する。
より具体的な態様では、冶金残留物は、金属製錬プロセスから得られた粉末である。
さらに具体的な態様では、冶金残留物は、銅製錬プロセスから得られた粉末である。
さらに具体的な態様では、冶金残留物(または、特に製錬粉末)は、硫酸リーチングなどのリーチング(浸出)プロセスに既に供されている材料を意図している。
広い態様では、ゲルマニウム濃縮物は、主に四塩化ゲルマニウム中に含まれる、または、固体ゲルマニウム濃縮物中に含まれる、ゲルマニウムに富む液体画分として理解されてよい。より具体的な態様では、当該液体画分は、二酸化ゲルマニウムに関連しうる。
本開示では、事前のリーチングプロセスに供された冶金残留物が、スラッジとして考慮されている。
[最新技術]
<銅リーチング>
スラッジ中の銅は、CuFe形態のフェライトおよび/またはスピネルなどの種、亜鉛としてのZnFe、および、鉄の関連部分、すなわちFeFeによって主に構成されている。B.S.Boyanovらによる研究(World Academy of Science, Engineering and Technology, Vol 9, 2015, 1592-1598)に記載されている通り、これらの種のリーチングは、温度、酸濃度、および滞留時間に基づいている。B.S.Boyanovらは、亜鉛、銅、およびカドミウムの合成フェライトリーチングについての研究を実行し、上述の各変数を評価した。この研究の結果は、高温および高酸性濃度において、フェライトが塩酸およびHSOにより良好に溶解することを示している。
高酸性濃度では、銅リーチングは、リーチング温度に関して漸近的挙動を有することが観察されている。すなわち、硫黄媒体中において60分の反応時間が経過すると、温度85~90℃において90%を超える銅リーチング収率に達する。
<鉛リーチング>
2011年における世界の鉛消費量は、1000万トンを超えており、そのうち約80%が鉛蓄電池の製造用であった。これらの蓄電池は、Pb、PbO、およびPbSOの形態における鉛量を含んでいる。鉛を回収する最も伝統的な方法は、還元剤(例:炭素粉末、鉄スクラップ、およびシュウ酸ナトリウム)の添加によって特徴付けられる高温冶金法である。この操作は、1000℃を超える温度のオーブン内において実行される。HeらのMinerals 7, no. 6 (2017): 93に示されている通り、このことは、エネルギープロセスの高い需要を招く。
一方、鉛を回収するための湿式冶金法は、より低い温度、かつ、より低いエネルギー消費における作業を可能とする。次いで、湿式冶金法では、環境に有害なガスである二酸化硫黄が生成されない。湿式冶金法は、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、水酸化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酢酸、酢酸ナトリウムなどの脱硫剤を使用する。これらのプロセスの目的は、不溶性塩を形成するために、硫酸塩イオンを他のアニオン(陰イオン)と交換することである。クエン酸鉛などの鉛塩は、一旦回収されると、酸化鉛を生成するために焼成されうる(Zarate-Gutierrez and Lapidus, Hydrometallurgy 144 (2014): 124-128)。
<クエン酸塩を用いた脱硫>
クエン酸塩を使用する特定のケースにおいて、クエン酸およびクエン酸ナトリウムの混合物は、硫酸鉛のリーチングおよび後続するクエン酸鉛の結晶化のために有益である。
<クエン酸塩溶液中における鉛リーチング>
20℃におけるアングルサイトの溶解度積定数は、6.31・10-7である。このことは、PbSOの溶解度がかなり低下していることを示している。しかしながら、クエン酸塩濃縮溶液の存在下では、鉛は一連の可溶性錯体を形成する。0.12MのPb2+を有する溶液中には、4.6~11.5のpH範囲において、非常に多様なクエン酸塩錯体種が存在する。4.6より低いpHでは、硫酸鉛の存在が支配的である。その一方、11.5より高いpHでは、水酸化鉛の存在が支配的である。
HeらのMinerals 7, no. 6 (2017): 93は、35℃において650g/Lクエン酸ナトリウムを添加することにより、硫酸鉛対水の重量比が1:10であるペーストについての鉛リーチングを研究した。これらの条件は、60分の反応時間が経過すると、99%を超える硫酸鉛を、クエン酸鉛に変換することを可能にした。クエン酸ナトリウム濃度300g/Lにおける95℃までの温度上昇は、60分の反応時間が経過した後に、99%近くの効率を達成することを可能にした。しかしながら、クエン酸を混合物に導入した場合、クエン酸鉛の生成の低下が観察された。クエン酸鉛を生成するための最適pHは、6~7の範囲内であった。クエン酸およびアンモニウム剤を用いたpH5.5では、酸および鉛蓄電池から高い鉛リーチング効率も得られる。5.2~5.5のpH範囲内では、クエン酸鉛三水和物([Pb(C]・[3HO])の存在が、主な種として報告された。8~10というより高いpH範囲内では、クエン酸塩としての鉛回収率が、水酸化鉛の形成に起因してより低くなる。鉛残留物がPbOおよびPbOなどの酸化物に富む場合、クエン酸対酸化鉛(II)および(IV)のモル比1:1および4:1にて、20℃において15~60分のリーチングが実行される。この場合、99重量%より高いリーチング効率に達し、主な種としてPb(C)・HOが得られる(SonmezおよびKumar,Hydrometallurgy 95, no. 1-2 (2009), 82-86)。
パルプ密度は、クエン酸塩溶液を用いた鉛リーチングのための別の重要なパラメータである。10~50g/Lのアングルサイトパルプの範囲内において、600rpmおよび25℃にて、クエン酸ナトリウム溶液1M、pH7のリーチング液について、パルプ濃度10g/Lにおいて、90~94%というより高いレベルの鉛抽出に至った。より高いパルプ濃度では、抽出された鉛量はより少なかった。
それゆえ、湿式冶金脱硫プロセスは、鉛ペーストの高密度に起因して、リアクタ(反応器)内の鉛ペースト中のクエン酸イオンの拡散による影響を受ける。このため、システムにおける質量移動を最大化するリアクタをデザインすることが重要である。
クエン酸を用いた、鉛廃棄物からの鉛回収に基づく技術が、ケンブリッジエンタープライズリミテッドによって開発されている(WO2008056125A1)。基本的には、この技術は、酸化鉛(II)、酸化鉛(IV)、および硫酸鉛を含む鉛残留物を、クエン酸溶液を用いて処理することを含む。あるいは、当該鉛残留物は、1.4~6の範囲に亘るpHにて、クエン酸ナトリウムと組み合わせて処理されてもよい。最終的に、酸化鉛(IV)リーチング反応を加速させてクエン酸鉛を生成するために、塩基性環境内において、還元剤としての過酸化水素を添加することが可能である(SonmezおよびKumar,Hydrometallurgy 95, no. 1-2 (2009), 82-86)。
リーチングに必要とされるpHが5.33~8.8に亘るという点において、本発明は、上記出願(WO2008056125A1)とは異なる。本発明では、好ましくは7に等しいpHが使用される。さらに、本発明は、炭酸ナトリウムを用いた析出ステップ後に得られたクエン酸塩溶液を再循環させて、硫酸リーチングステップからの産出冶金残留物(アウトプット冶金残留物)を再度リーチングすることを提示する。
<ゲルマニウムリーチング>
ゲルマニウムは、光ファイバ、赤外線ファイバ、太陽電池、航空産業、航空宇宙産業、軍事産業などの分野において広く使用されている金属である。一般的には、ゲルマニウムは、地殻の1~7ppmを構成し、総推定量8600トンである。このため、ゲルマニウムは、地殻中には豊富に存在していない。通常では、ゲルマニウムは、銅、鉛、亜鉛、および炭素の堆積物と関連している。但し、ゲルマニウムの含有量が高い堆積物は、限られている。ゲルマニウムの大部分は、高温冶金プロセスに供されるリグナイト(亜炭)の蒸気から、および、鉛-亜鉛製錬から回収される。しかしながら、高温冶金プロセスは、酸化ゲルマニウム(II)および硫化ゲルマニウムの揮発性に関連する環境問題を生じさせるたびに、重要性を失っている。
亜鉛の電解溶液からゲルマニウムを回収するための種々の方法が存在しており、これらの方法の内では、タンニン析出、四塩化ゲルマニウム蒸留、浮遊、活性炭吸着、析出、溶媒抽出、およびキレート樹脂吸着が主要である(US455332)。通常では、ゲルマニウムは、ゲルマニウム酸Ge(OH)の形態にて存在しており、最も支配的な種は、pH1~8の範囲内である。一方、pH9~13において、最も支配的な種は、GeO(OH) 1-である。また、13より高いpHの場合、支配的な種はGeO(OH) 2-である。ゲルマニウム酸の第1解離定数は、4.9~10mol.L-1である(logKdiss=-9.31)(WoodおよびIain,Wood and Iain, Ore Geology Reviews 28, no. 1 (2006): 57-102)。
Figure 2023542440000002

Figure 2023542440000003
<酸性リーチング>
SOを使用して、30分間の期間に亘り、温度40~60℃にて、100g/LのHSO濃度、かつ、1:4という固体:液体比にて、ゲルマニウムがリーチングされてよく、この場合には78%のゲルマニウムが回収されうる。より高い温度(85℃のオーダ)、150g/LのHSO濃度、および1時間の滞留時間にて、種々の金属の集合的リーチングが生じる。この場合、ゲルマニウムの抽出率は、92.7%であった(Rutledgeら,Metals 5, no. 3 (2015): 1520-1542)。
特許出願CN108486390Aは、ゲルマニウム・ガリウム含有材料からゲルマニウムおよびガリウムを分離する方法を記載している。最初の(第1の)ステップでは、ゲルマニウム・ガリウム材料が、50~150g/LのHSO溶液に、比率5~10%w/wにて添加される。続いて、pH1~3へと調整される。リーチング溶液は、pH1~3において中和される。その後、温度40~80℃において、中和液に亜鉛粉末が添加される。これにより、ゲルマニウム濃縮物および液体溶液が得られる。この液体溶液に、温度40~80℃において、亜鉛粉末が再び添加される。これにより、ガリウム残留物および液体溶液が得られる。
<アルカリ性リーチング>
特許出願CN108300876Aは、亜鉛を得るためのプロセスのスラグから、ガリウムおよびゲルマニウムをリーチングするための方法を記載している。最初のステップでは、スラグは、50~100ミクロンのサイズに粉砕される。次いで、0.1~1mol/LのHSO溶液が、液固比(液体・固体比率)4~10:1ml/g、リーチング温度25~80℃にて、0.25~4h(時間)に亘り、100~600rpmにて撹拌されつつ添加される。次いで、HSOを用いてリーチング残留物を得るために、液体・固体分離が実行される。この場合、HSOには、0.2~2mol/Lの過酸化水素溶液が、液固比4~10:1mL/gにて添加される。そして、リーチング溶液のpHを5.0~8.0に調整するために、0.1~1mol/LのNaOHが添加される。ゲルマニウムに富むリーチング溶液を得るために、このアルカリ性リーチングは、25~80℃、100~600rpmにて、0.25~4hに亘り撹拌されつつ実行される。本発明におけるこのケースでは、ゲルマニウム値をリーチング可能とするために、硫酸リーチングステップおよびクエン酸リーチングステップが必要である。これにより、冶金残留物中の高レベルの鉛を除去し、その結果、クエン酸リーチングステップにおける冶金残留物の質量の欠損に起因して、当該残留物中のゲルマニウム含有分(含有量)を増加させることができる。さらに、あるプロセス(例:本願における1つのプロセス)を生じさせることによる冶金残残留物中の鉛の存在は、硫酸鉛の水酸化鉛への転化に起因して、ソーダの消費量の増加をもたらしうる。このことは、ゲルマニウムリーチング収率に影響を及ぼしうる。
<イオン交換>
リーチングステップの後に、得られたゲルマニウムは、溶媒抽出、キレート剤による析出、またはイオン交換などの、様々な手法によって濃縮される必要がある。本発明に関して、イオン交換ステップは、毎回考慮されてきた。当該イオン交換ステップは、より良好な回収レベルを有しており、かつ、リーチング溶液中に存在する他の金属(例:鉛、アルミニウム、シリコン、およびヒ素)に対するゲルマニウム濃度比率を増加させることをも可能にするためである。
特許US4525332は、第2級アンモニウム、第3級アンモニウム、および第4級アンモニウム基の内から選択される官能基(機能性基)を有するポリマーから成るイオン交換樹脂中のゲルマニウム含有溶液の吸着について記載している。当該官能基は、水性媒体中の樹脂によって収集されたゲルマニウムの溶出に先立ち、50:1というゲルマニウム対アンチモンの相対的選択性を有する。本発明は、官能基としてN-メチルグルカミンを含む樹脂を使用する。特許US4525332は、充填溶液がシリコンを含みうることを明記していない。特許US4525332号における適用例では、充填は、酸性溶液またはわずかに酸性の溶液を用いて実行されている。すなわち、当該充填は、本発明の例示とは異なり、アルカリ溶液(アルカリ性溶液)を用いずに実行されている。シリコンは、ゲルマニウムと同じグループ(族)に属する元素であることによって、プロセス内において使用される充填溶液を再循環させる場合に干渉しうる。同様に、特許US4525332号の実施例において使用されている樹脂の溶出は、使用される樹脂に応じて、HSOまたは水酸化ナトリウムを用いて実行されており(本明細書における、塩酸を用いた溶出とは対照的である)、かつ、その後の四塩化ゲルマニウム蒸留ステップが必要である。さらに、特許US4525332は、ゲルマニウムを得ることを目的として、冶金残留物のリーチング媒体としての溶液を再循環させるために、アルカリ溶液からシリコンをどのように除去すべきかについても教示していない。この点において、本発明は、特許US4525332とは異なる。
特許出願GB933563Aは、ゲルマニウムが回収されるヒドロキシフェニル基を含むイオン交換樹脂中におけるゲルマニウムの、水溶液、中性の溶液、またはわずかに酸性の溶液の処理を教示している。当該溶液は、後に7Nの塩酸溶液を用いて溶出されて、後に蒸留され、四塩化ゲルマニウムが加水分解されて、二酸化ゲルマニウムが生成される。特許出願GB933563Aは、シリコンの存在下において、強アルカリ溶液の充填をいかに実行すべきかを教示していない。溶液中にシリコンが存在するので、樹脂中のゲルマニウムの充填を行うための溶液の中和は、自明ではない。pHを低下させた場合、シリコンが析出し、ゲルマニウムをドラッグしうる(引き出しうる)ためである。このシナリオでは、溶液がカラムを通過し、ゲルマニウムが不足すると、事前の析出なしに充填を実行し、シリコンを除去することが必要である。さらに、特許出願GB933563とは異なり、本発明では、ゲルマニウムの著しい欠損の兆候(エビデンス)が無くとも、6N未満のGe濃度を有する溶液を用いて、溶出が実行されうる。
<ゲルマニウムの蒸留>
PowellらのJ. Appl. Chem. 1951, 541-551は、温度84℃において蒸留されうる四塩化ゲルマニウムをインサイチュで生成するために、HClを用いて製錬粉末を浸リーチングすることを教示している。この方法の問題の1つは、三塩化ヒ素の存在である。三塩化ヒ素が130℃において沸騰した場合であっても、84℃における三塩化ヒ素の蒸気圧は、四塩化ゲルマニウムと共蒸留するためには十分に高いからである。この意味において、ゲルマニウムの蒸留を妨げる高濃度において存在するヒ素などの成分を抑制する一連の事前リーチングステップおよびイオン交換分離が存在しているという点において、本発明は、Powellの教示とは異なる。
特許US3102786は、最小濃度6NのHCl溶液を用いて四塩化ゲルマニウムを精製し、かつ、カラムを温度83~110℃に保つ連続的なプロセスを教示している。6N未満の酸濃度において蒸留が実行されうるとともに、蒸留率95%を超える効果的な方法によってゲルマニウムを蒸留することを可能にするという点において、本発明は、US3102786とは異なる。
特許US2811418は、濃度12Nであり、かつ、塩素ガスによって飽和したHCL溶液を用いて、混合物を2つの相に分離することを可能にする、四塩化ゲルマニウムを精製するためのプロセスを教示している。当該プロセスでは、より重い相は、精製四塩化ゲルマニウムを含む。12Nより低い酸濃度、特に5Nより低い酸濃度において、蒸留が実行されうるとともに、ヒ素ドラッグ(ヒ素が引き出されること)を最小限にしつつ、蒸留率95%を超える効果的な方法によってゲルマニウムを蒸留することを可能にするという点において、本発明は、US2811418とは異なる。
<ゲルマニウムの加水分解>
特許US3455645は、pHが少なくとも5、最大で9である水溶液中に存在するゲルマニウムを析出させる、非晶質二酸化ゲルマニウムの生成方法を開示している。特に、US3455645によって開示された実験は、10通りのNaOH×90通りの水を含む溶液(pHは8未満、好ましくは6未満)への、四塩化ゲルマニウムの添加について教示している。得られた蒸留溶液が冷却リアクタに直接的に送出され、当該冷却リアクタ内において二酸化ゲルマニウムの析出が検証されるという点において、特許US3455645は、本発明とは異なる。本発明では、US3455645に記載されているpH値に、pHを制御する必要はない。
James E.HoffmannのExtracting and Refining Germanium, Journal of Metals, June 1987, 42-45は、5.5未満のHCl濃度では、ゲルマニウムが主にゲルマニウム酸として見出され、かつ、3グラムの水が1gのゲルマニウムを95%の収率によって加水分解するために十分であると述べている。また、当該文献は、析出は0℃に近い温度において実行されることが好ましく、二酸化ゲルマニウムを用いてゲルマニウム析出の核生成の中心として作用させることが可能であると述べている。本発明は、ゲルマニウム析出を検証するためのシード(種)として二酸化ゲルマニウムを使用する必要なしに、高いゲルマニウム析出収率を得ることができることを示している。本発明は、ゲルマニウムの十分に濃縮された溶液を用いることによって、二酸化ゲルマニウムを析出させることができ、かつ、低HCl濃度は、3.7Nに近いHCl濃度(135g/LのHCl)と比較して、二酸化ゲルマニウム析出プロセスに悪影響を及ぼすことを示している。
[図面の説明]
図1は、本発明によって開示された方法のプロセスダイアグラムを示す。
図2は、イオン交換溶液から得られたゲルマニウムの蒸留曲線を示す。
図3は、1次(プライマリ)蒸留溶液から得られたゲルマニウムの第2の蒸留曲線を示す。第2の蒸留は、第1の蒸留サイクルの後に収集された蒸留溶液を指す。
図4は、2次(セカンダリ)蒸留溶液から得られたゲルマニウムの第3の蒸留曲線を示す。第3の蒸留は、第2の蒸留サイクルの後に収集された蒸留溶液を指す。
[本発明の説明]
広義には、本発明は、冶金残留物からゲルマニウムを生成するための方法について説明している。
1つの好ましいオプションにおいて、本発明は、四塩化ゲルマニウムを生成するための方法について記載している。
さらに好ましいオプションにおいて、本発明は、固相ゲルマニウム濃縮物を生成するための方法について記載している。
さらに好ましいオプションにおいて、本発明は、60~70%の範囲の濃度を有する技術グレードの二酸化ゲルマニウムを生成するための方法について説明している。
広い一態様では、本発明は、冶金残留物から、特に、銅、鉄、鉛、シリコン、およびゲルマニウムを含む残留物(当該残留物は、ヒ素、アンチモン、およびビスマスなどの成分を随意に含みうる)から、ゲルマニウム濃縮物を生成するための方法について説明している。当該方法は、
-ステップ(i):上記冶金残留物(1)を第1の酸性溶液(2)を用いて銅リーチングして、
銅および鉄に富み、随意にヒ素、アンチモン、およびビスマスに富む第1のリーチング溶液(3)と、
銅および鉄が低減しており、随意にヒ素が低減しており、かつ、鉛とシリコンとゲルマニウムとに富む含有分(含有物)を有する第1の被リーチングスラッジ(4)と、を得ること、
-ステップ(ii):カルボン酸塩の第1の溶液(5)を用いて上記第1の被リーチングスラッジ(4)を処理し、上記第1の被リーチングスラッジ(4)をリーチングして、
鉛が欠乏した第2の被リーチングスラッジ(6)と、
鉛に富む第2のリーチング溶液(7)と、を得ること、
-ステップ(iii):塩基を添加してアルカリ性リーチング溶液を生成し、上記第2の被リーチングスラッジをアルカリ性リーチングして、
シリコンおよびゲルマニウムが低減した含有分を有する第3の被リーチングスラッジ(9)と、
ゲルマニウムおよびシリコンに富み、随意にヒ素に富む第3のリーチング溶液(10)と、を得ること、
-ステップ(iv):ゲルマニウムおよびシリコンに富み、随意にヒ素に富む上記第3のリーチング溶液(10)をイオン交換カラム内に充填して、樹脂によってゲルマニウムをキャプチャし、ゲルマニウムが欠乏しており、かつ、シリコンに富む第4のアルカリ溶液(11)を得ること、
-ステップ(v):水(12)を用いて上記イオン交換カラムを洗浄して、カラム充填洗浄液の第5の溶液(13)を得ること、
-ステップ(vi):HCl溶液(14)を用いて上記イオン交換カラムを溶出させて、ゲルマニウムに富む第6の溶出溶液(15)を得ること、
-ステップ(vii):ゲルマニウムに富む上記第6の溶出溶液(15)を蒸留して、
ゲルマニウムの第7の溶液(16)と、
ゲルマニウムが欠乏した第8の溶液(17)と、を得ること、および、
-ステップ(viii):ゲルマニウムの上記第7の溶液(16)を水の溶液(18)に接触させて加水分解し、
第1の二酸化ゲルマニウム濃縮物(19)と、
ゲルマニウムが欠乏した第9の溶液(20)と、を生成すること、
を含んでいる。
1つの好ましいオプションでは、処理される上記冶金残留物は、金属製錬プロセスによって得られる粉末、または、銅製錬プロセスによって得られる粉末である。
さらに好ましいオプションでは、上記冶金残留物は、銅リーチングプロセスに供されている。
さらに好ましいオプションでは、上記冶金残留物は、HSOを用いたリーチングに供されている。
1つの好ましいオプションでは、処理される上記冶金残留物は、鉱物種アングルサイト(ミネラル種アングルサイト)、コベルリン、CuOFe形態のキュプロスピネル、ZnOFe形態の亜鉛スピネル、マグネタイト、酸化鉄(III)、ピライト、スコロダイト、ムコバイト、カオリナイト、および硫酸鉛(II)を含んでいる。
さらに好ましいオプションでは、上記冶金残留物に含まれる銅は、硫酸銅、カルコシン、コベルリン、およびCuOFe形態のキュプロスピネルとして存在している。
さらに好ましいオプションでは、上記冶金残留物に含まれる銅は、CuOFe形態のキュプロスピネルの形態にて、少なくとも50%存在している。
1つの好ましいオプションでは、上記冶金残留物に含まれるシリコンは、ムスコバイトおよびカオリナイトとして存在している。
別の好ましいオプションでは、上記冶金残留物に含まれる鉛は、硫酸鉛(II)、ガレナ、または酸化鉛(II)として存在している。
さらに好ましいオプションでは、上記鉛のうちの少なくとも95%は、硫酸鉛(II)として存在している。
1つの好ましいオプションでは、ステップ(i)における第1のHSO溶液は、HSOおよび/または精製廃液を含みうる。
1つの好ましいオプションでは、ステップ(i)は、HSO濃度150~300g/Lにて実行され、より好ましくはHSO濃度250g/Lにて実行される。
1つの好ましいオプションでは、ステップ(i)は、温度50~130℃において実行され、より好ましくは温度85℃において実行される。
1つの好ましいオプションでは、ステップ(i)は、3~12時間の滞留時間に亘り実行され、より好ましくは6時間の滞留時間に亘り実行される。
1つの好ましいオプションでは、ステップ(i)は、固体濃度5~20%w/wにおいて実行され、より好ましくは固体濃度15%w/wにおいて実行される。
1つの好ましいオプションでは、ステップ(ii)のリーチングにおけるカルボン酸塩は、クエン酸ナトリウムである。
1つの好ましいオプションでは、ステップ(ii)において、クエン酸ナトリウム溶液は、0.5~1Mのクエン酸ナトリウムのモル濃度を有している。
1つの好ましいオプションでは、ステップ(ii)において、上記第1の被リーチングスラッジは、質量比1:9にてクエン酸ナトリウム溶液に供給される。
1つの好ましいオプションでは、ステップ(ii)は、温度20~60℃において実行され、より好ましくは40℃において実行される。
1つの好ましいオプションでは、ステップ(ii)は、1~23時間の滞留時間に亘り実行される。
1つの好ましいオプションでは、ステップ(ii)は、pH5.3~8.8において実行され、より好ましくはpH7.0において実行される。
1つの好ましいオプションでは、ステップ(ii)において、カルボン酸塩に対応する酸が、pHを調節するために添加される。
さらに好ましいオプションでは、ステップ(ii)において、pHを調整するためにクエン酸が添加される。
さらに好ましいオプションでは、ステップ(ii)におけるpH調整は、600~900g/Lのクエン酸溶液を用いて実行される。
1つの好ましいオプションでは、ステップ(iii)は、ゲルマニウムリーチングステップである。
1つの好ましいオプションでは、ステップivのリーチングにおいて使用される第2の塩基は、Mg(OH)2、KOH、またはNaOHの内から選択される。
1つの好ましいオプションでは、ステップ(iii)において添加される塩基は、アルカリ性リーチング溶液の全質量(総質量)に対して、5~10%w/wの比率にて、より好ましくは6.0%w/wの比率にて、添加される。
1つの好ましいオプションでは、ステップ(iii)におけるリーチング反応は、温度70~150℃において、より好ましくは温度130℃において実行される。
1つの好ましいオプションでは、ステップ(iii)におけるリーチング反応は、1~12時間の滞留時間に亘り、より好ましくは3時間の滞留時間に亘り、実行される。
1つの好ましいオプションでは、ステップ(iv)は、窒素原子基(N-ドナー基)を有する樹脂を用いて実行される。
1つの好ましいオプションでは、ステップ(iv)は、ゲルマニウムおよびシリコンに富む上記第3のリーチング溶液を、2~3ベッドボリューム(ベッド体積,流量倍数)の比率にて充填して実行される。
さらに好ましいオプションでは、ステップ(iv)は、ゲルマニウムおよびシリコンに富む上記第3のリーチング溶液を、10ベッドボリュームの比率にて充填して実行される。
1つの好ましいオプションでは、ステップ(v)は、上記第4の充填洗浄溶液を、5~15ベッドボリュームの比率にて充填して実行される。
1つの好ましいオプションでは、ステップ(vi)における溶出は、HCl溶液を用いて実行される。
さらに好ましいオプションでは、ステップ(vi)における溶出は、濃度2~8NのHCl溶液、より好ましくは濃度6NのHCl溶液を用いて、実行される。
1つの好ましいオプションでは、ステップ(vi)は、1~5ベッドボリュームの比率にて、より好ましくは3ベッドボリュームの比率にて、HCl溶液を充填して実行される。
別の好ましいオプションでは、ゲルマニウムが欠乏している上記第4のアルカリ溶液が、シリコン除去プロセスに供される。
別の好ましいオプションでは、上記シリコン除去プロセスにおいて、消石灰または硫酸アルミニウムが添加される。
さらに好ましいオプションでは、上記シリコン除去プロセスにおいて、消石灰が添加される。
さらに好ましいオプションでは、再生アルカリ溶液と、カルシウムシリケート(ケイ酸カルシウム)から成る固体と、を生成するために、ゲルマニウムが欠乏している上記第4のアルカリ溶液に含まれるシリコンに対して、モル比1:1にて消石灰が添加される。
別の好ましいオプションでは、シリコン除去ステップは、温度20~90℃において実行される。
さらに好ましいオプションでは、ステップ(iii)におけるアルカリ性リーチングへと、再生アルカリ溶液が再循環させられる。
別の好ましいオプションでは、ステップ(vii)における蒸留は、温度86.5℃~107℃、かつ、バルブ温度86.5℃~108℃において実行される。
別の好ましいオプションでは、濃縮ゲルマニウム溶液および蒸留HCl溶液を生成するために、上記第7のゲルマニウム溶液が1~5回再蒸留される。
さらに好ましいオプションでは、濃縮ゲルマニウム溶液および蒸留HCl溶液を生成するために、上記第7のゲルマニウム溶液が3回再蒸留される。
1つの好ましいオプションでは、蒸留器への入口におけるHCl濃度を増加させるために、以前の蒸留ステップにおける蒸留HCl溶液が再循環させられる。
別の好ましいオプションでは、ゲルマニウム濃縮物としてのゲルマニウムを析出させるために、濃縮ゲルマニウム溶液が、体積比1:1~1:6にて、脱イオン水と接触させられる。
さらに好ましいオプションでは、上記ゲルマニウム濃縮物は、二酸化ゲルマニウムである。
さらに好ましいオプションでは、ステップ(viii)において、濃縮ゲルマニウム溶液は、温度2~15℃において、脱イオン水と接触させられる。
別の好ましいオプションでは、加水分解ステップへと送出される濃縮ゲルマニウム溶液は、ゲルマニウム濃度8.1~24.8g/Lを有している。
別の好ましいオプションでは、加水分解ステップに送出される濃縮ゲルマニウム溶液は、HCl濃度55~135g/Lを有している。
1つの好ましいオプションでは、銅に富む上記第1のリーチング溶液は、粉末を製錬する銅リーチングプロセスへと送出される。
1つの好ましいオプションでは、銅に富む上記第1のリーチング溶液は、ヒ素除去プロセス(ヒ素低減プロセス)へと送出される。
1つの好ましいオプションでは、上記ヒ素除去プロセスは、砒酸鉄の生成を意図するものの内から選択される。
さらに好ましいオプションでは、上記ヒ素除去プロセスは、スコロダイト生成プロセスである。
[適用例]
以下の実施例は、本発明の実施形態として考慮されるべきであり、これらは、いかなる場合においても、当該実施形態を限定するものとして考慮されるべきではない。当該実施形態に対して実行されうる様々な適応(変更)は、本発明によってクレームされている主題の範囲内に含まれているからである。
[硫酸リーチング]
<実施例1~7>
SO濃度が150~250g/Lである硫酸溶液を、2.550~2.850g調製(作成)した。当該溶液を、5Lのガラスリアクタ内に配置した。予め銅リーチングプロセスに供されたスラッジを、固体含有分5~10%w/wまで添加した。表1には、当該スラッジの鉱物学的特性(ミネラロジー)が示されている。85℃にて、3~6時間に亘り300rpmにてリアクタを撹拌した。反応時間が終了した後、ブフナーシステムによってパルプを濾過した。表2には、結果が示されている。
Figure 2023542440000004

Figure 2023542440000005
<実施例8~10>
250g/LのHSO溶液を2,550g調製した。当該溶液を、4Lのオートクレーブ内に配置した。予め銅リーチングプロセスに供されたスラッジを、固体含有分15%w/wまで添加した。130℃にて、1~6時間に亘り300rpmにてリアクタを撹拌した。反応時間が終了した後、ブフナーシステムによってパルプを濾過した。表3には、結果が示されている。
Figure 2023542440000006
<実施例11>
精製廃液溶解液を調製した(表4)。当該溶液について、HSO濃度を250g/Lに調整した。当該溶液を、5Lのガラスリアクタ内に配置した。予め銅リーチングプロセスに供されたスラッジ450gを添加し、固体含有分15%w/wのパルプを生成した。85℃にて、6時間に亘り300rpmにてリアクタを撹拌した。反応時間が終了した後、ブフナーシステムによってパルプを濾過した。結果は、Cuリーチング収率72.0%、Feリーチング収率62.0%、Asリーチング収率71.5%、Znリーチング収率57.0%、および質量損失(質量欠損)38.5%を示した。
Figure 2023542440000007
[クエン酸リーチング]
<実施例12>
蒸留水40Lを用いて溶液を調製した。当該溶液にクエン酸ナトリウム14kgを添加し、かつ、800g/Lのクエン酸溶液を用いてpHを7.0に調整した。試液(反応液)が溶解した後、被リーチングスラッジ6kgを、実施例3に従い添加した。ヘッドスラッジは、15.4%のPb含有分を有する。20℃にてリーチングを実行し、9時間に亘り1,000rpmにて撹拌した。94%のPbリーチング効率が得られた。このようにして、1.19%のPb含有分を有し、質量が24%減少した被リーチングスラッジが得られた。
<実施例13~19>
pH5.3~8.8である濃度323~368g/Lのクエン酸ナトリウムとともに、2Lの蒸留水を用いて、溶液を調製した。クエン酸溶液800g/Lを用いてpHを調整した。試液が溶解した後、スラッジ1g当たりクエン酸ナトリウム1.2~2.3gの割合にて、実施例3に従って処理されたスラッジを添加する。ヘッドスラッジは、15.0~15.1%のPb含有分を有する。30~60℃にてリーチングを実行し、2~4時間に亘り500~700rpmにて撹拌した。表5には、結果が示されている。
Figure 2023542440000008
[アルカリ性リーチング]
<実施例20~28>
濃度5.4~8.7%w/wの水酸化ナトリウム溶液と、5.0~7.0%w/wの固体含有分を有する銅リーチングおよび鉛リーチング連続プロセスに供された被リーチングスラッジとを用いて、パルプを調製した。パルプを4Lオートクレーブ内に配置し、1~6時間に亘り、600rpmにて、温度100~140℃まで加温した。リーチング時間が満了した後、パルプを冷却し、ブフナーシステムにて濾過した。表6には、結果が示されている。
Figure 2023542440000009
<実施例29~30>
水6,230mLに、水酸化ナトリウム420gと、銅リーチングおよび鉛リーチング連続プロセスに供された被リーチングスラッジ350gとを添加して、パルプを調製した。これにより、6.0%w/wのNaOHおよび5.0%w/wの固体分の濃度が得られた。パルプを10Lのガラスリアクタ内に配置し、1~6時間に亘り、90℃まで加温し、かつ、900rpmにて撹拌した。リーチング時間が満了した後、パルプを冷却し、ブフナーシステムにて濾過した。
Figure 2023542440000010
[イオン交換]
<実施例31~38>
スラッジのアルカリ性リーチングから得られた、Ge濃度28~34mg/LおよびSi濃度7.2~8.6g/Lを有する12,500mLの溶液を採取した。当該溶液を、窒素原子基を有する400mLの樹脂を含むイオン交換カラムに通した。充填フロー(チャージフロー)は、3.4~6.7cm/分(cm/min)の速度(割合)にて67~133mL/分(mL/min)であった。水2000mLを用いてカラムを洗浄したが、いずれの実験例においてもゲルマニウム溶出は観察されなかった。1~2ベッドボリューム、速度99g/LのHClを用いて、ゲルマニウム溶出を実行した。溶出フローは、1~3.4cm/分の速度にて20~67mL/分であった。最後に、水2000mLを用いてカラムを洗浄したが、いずれの実験例においてもGeドラッグは観察されなかった。表8には、結果が示されている。
Figure 2023542440000011
[シリコン除去]
<実施例39~41>
イオン交換カラムから得られた、Si濃度18.5g/LおよびpH3.7を有する充填溶液(チャージ溶液)を、2,000mL採取した。当該溶液に、Al/Siのモル比0.43および1.0にて四十水和物硫酸アルミニウムを添加した。60分間に亘り、400rpmかつ温度80℃にて、混合物を撹拌した。反応が終了した後、パルプを濾過し、74%のSi除去効率が得られた。このように、pH13.4にて、Si濃度を2.8g/Lまで、かつ、Al濃度を130mg/Lまで、低下させることができた。
Figure 2023542440000012
<実施例42~45>
5Lのリアクタ内において温度20~70℃にて17.4g/LのSiを有するIX(ion exchange,イオン交換)排出溶液を、4,200g採取した。0.9~1.1mol Ca/mol Siという範囲内のモル比にて、当該溶液に水酸化カルシウムを添加し、60分間に亘り300rpmにて連続的に撹拌した。反応が終了した後、フィルタ紙No.42によってパルプを濾過した。
Figure 2023542440000013
[ゲルマニウムの蒸留]
<実施例46>
Ge454mg/L、Pb1,039mg/L、Al294mg/L、As7mg/L、およびHCl150g/Lを含む溶液18,000mLを、イオン交換カラム溶出の産出溶液(アウトプット溶液)として採取した。当該溶液を20Lの蒸留バルーン内に配置し、108℃まで加熱した。バルブ温度が108℃に達すると、蒸留物溶液の産出が観察された。当該産出を300~1,200mLの画分に保った。5℃の冷水が循環しているコイル内において蒸発した溶液を凝縮し、5℃の水が循環しているジャケット付き収集カップ内に当該溶液を受け入れた。蒸留物に含まれている合計100%のGeが収集された。このように、1,960mg/LまでのGeを有する画分が得られた。溶液中に存在するPbの0.02%が、蒸留物へと移動した。一方、AlおよびAsのそれぞれ0.19および50%が、蒸留物によってドラッグされた。
<実施例47>
Ge1,060mg/LおよびHCl100g/Lを含む溶液14,000mLを、ゲルマニウム蒸留溶液として採取した。当該溶液を20Lの蒸留バルーン内に配置し、108℃まで加熱した。バルブ温度が108℃に達すると、蒸留物溶液の産出が観察された。当該産出を500mLの画分に保った。5℃の冷水が循環しているコイル内において蒸発した溶液を凝縮し、5℃の水が循環しているジャケット付き収集カップ内に当該溶液を受け入れた。蒸留物に含まれている合計100%のGeが収集された。このように、4,330mg/LまでのGeを有する画分が得られた。
<実施例48>
Ge2,630mg/LおよびHCl117g/Lを含む溶液16,000mLを、ゲルマニウム蒸留溶液として採取した。当該溶液を20Lの蒸留バルーン内に配置し、108℃まで加熱した。バルブ温度が108℃に達すると、蒸留物溶液の産出が観察された。当該産出を1.000mLの画分に保った。5℃の冷水が循環しているコイル内において蒸発した溶液を凝縮し、5℃の水が循環しているジャケット付き収集カップ内に当該溶液を受け入れた。蒸留物に含まれている合計100%のGeが収集された。このように、15,000mg/LまでのGeを有する画分が得られた。
<実施例49>
Ge10,400mg/LおよびHCl150g/Lを含む溶液16,000mLを、ゲルマニウム蒸留溶液として採取した。当該溶液を20Lの蒸留バルーン内に配置し、108℃まで加熱した。バルブ温度が108℃に達すると、蒸留物溶液の産出が観察された。当該産出を1.000mLの画分に保った。5℃の冷水が循環しているコイル内において蒸発した溶液を凝縮し、5℃の水が循環しているジャケット付き収集カップ内に当該溶液を受け入れた。蒸留物に含まれている合計100%のGeが収集された。このように、25,000mg/LまでのGeを有する画分が得られた。
[ゲルマニウムの加水分解]
<実施例50~57>
4.1~24.8g/Lの範囲内のGe濃度および54~134g/LのHCl濃度を有する、ゲルマニウム溶液250mLを採取した。当該溶液を500mLのジャケット付きリアクタ内に配置した。当該リアクタ内には、エチレングリコールの1%体積混合物中にて、5000mLの水が循環させられており、冷却装置によって1℃に冷却されている。5時間に亘り、温度2~3℃、250rpmにて、当該溶液を機械的に撹拌した。プロセスの終了時に、当該溶液を0.45μmのフィルタ紙によって濾過した。
Figure 2023542440000014
本発明によって開示された方法のプロセスダイアグラムを示す。 イオン交換溶液から得られたゲルマニウムの蒸留曲線を示す。 1次蒸留溶液から得られたゲルマニウムの第2の蒸留曲線を示す。第2の蒸留は、第1の蒸留サイクルの後に収集された蒸留溶液を指す。 2次蒸留溶液から得られたゲルマニウムの第3の蒸留曲線を示す。第3の蒸留は、第2の蒸留サイクルの後に収集された蒸留溶液を指す。

Claims (52)

  1. 冶金残留物から、特に、銅、鉄、鉛、およびゲルマニウムを含んでおり、随意にヒ素、アンチモン、およびビスマスを含みうる残留物から、ゲルマニウム濃縮物を生成するための方法であって、
    i.上記冶金残留物を第1の酸性溶液を用いて銅リーチングして、
    銅および鉄に富み、随意にヒ素、アンチモン、およびビスマスに富む第1のリーチング溶液と、
    銅および鉄が低減しており、随意にヒ素が低減しており、かつ、鉛とシリコンとゲルマニウムとに富む含有分を有する第1の被リーチングスラッジと、を得ること、
    ii.上記第1の被リーチングスラッジを、カルボン酸塩の第1の溶液を用いてリーチングして、
    鉛が欠乏した第2の被リーチングスラッジと、
    鉛に富む第2のリーチング溶液と、を得ること、
    iii.塩基を添加してアルカリ性リーチング溶液を生成し、上記第2の被リーチングスラッジをアルカリ性リーチングして、
    シリコンおよびゲルマニウムが低減した含有分を有する第3の被リーチングスラッジと、
    ゲルマニウムおよびシリコンに富み、随意にヒ素に富む第3のリーチング溶液と、を得ること、
    iv.イオン交換カラムを充填し、樹脂によってゲルマニウムをキャプチャして、ゲルマニウムが欠乏しており、かつ、シリコンに富む第4のアルカリ溶液を得ること、
    v.水を用いて上記イオン交換カラムを洗浄して、カラム充填洗浄液の第5の溶液を得ること、
    vi.HCl溶液を用いて上記イオン交換カラムを溶出させて、ゲルマニウムに富む第6の溶出溶液を得ること、
    vii.ゲルマニウムに富む上記第6の溶出溶液を蒸留して、
    ゲルマニウムの第7の溶液と、
    ゲルマニウムが欠乏した第8の溶液と、を得ること、および、
    viii.ゲルマニウムの上記第7の溶液を水の溶液に接触させて加水分解し、第1の二酸化ゲルマニウム濃縮物を生成すること、
    を含んでいる、方法。
  2. 処理される上記冶金残留物は、金属製錬プロセスによって得られる粉末である、請求項1に記載の方法。
  3. 銅製錬プロセスによって得られる上記粉末は、製錬粉末である、請求項2に記載の方法。
  4. 上記冶金残留物は、銅リーチングプロセスに供されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 上記冶金残留物は、HSOを用いたリーチングに供されている、請求項4に記載の方法。
  6. 処理される上記冶金残留物は、鉱物種アングルサイト、コベルリン、CuOFe形態のキュプロスピネル、ZnOFe形態の亜鉛スピネル、マグネタイト、酸化鉄(III)、ピライト、スコロダイト、ムコバイト、カオリナイト、および、硫酸鉛(II)を含んでいる、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  7. 上記冶金残留物に含まれる銅は、硫酸銅、カルコシン、コベルリン、および、CuOFe形態のキュプロスピネルとして存在している、請求項6に記載の方法。
  8. 上記冶金残留物に含まれるシリコンは、ムスコバイトおよびカオリナイトとして存在している、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 上記冶金残留物に含まれる鉛は、硫酸鉛(II)、ガレナ、または、酸化鉛(II)として存在している、請求項1から7、または、1から8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 上記鉛のうちの少なくとも95%は、硫酸鉛(II)として見出される、請求項9に記載の方法。
  11. ステップiから得られる第1のHSO溶液は、HSO、および/または、精製廃液を含みうる、請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
  12. ステップ(i)は、HSO濃度150~300g/Lにて実行される、請求項1から11のいずれか1項に記載の方法。
  13. ステップ(i)は、温度50~130℃において実行される、請求項1から12のいずれか1項に記載の方法。
  14. ステップ(i)は、3~12時間という期間に亘り実行される、請求項1から13のいずれか1項に記載の方法。
  15. ステップ(i)は、固体濃度5~20%w/wにおいて実行される、請求項1から14のいずれか1項に記載の方法。
  16. ステップ(ii)のリーチングにおけるカルボン酸塩は、クエン酸ナトリウムである、請求項1から15のいずれか1項に記載の方法。
  17. ステップ(ii)において、クエン酸ナトリウム溶液は、クエン酸ナトリウムのモル濃度0.5~1Mを有している、請求項1から16のいずれか1項に記載の方法。
  18. ステップ(ii)において、上記第1の被リーチングスラッジは、質量比1:9にて、クエン酸ナトリウム溶液に供給される、請求項1から17のいずれか1項に記載の方法。
  19. ステップ(ii)は、温度20~60℃において実行される、請求項1から18のいずれか1項に記載の方法。
  20. ステップ(ii)は、1~23時間という滞留時間に亘り実行される、請求項1から19のいずれか1項に記載の方法。
  21. ステップ(ii)は、pH5.3~8.8において実行される、請求項1から20のいずれか1項に記載の方法。
  22. ステップ(ii)において、pHを調整するためにクエン酸が添加される、請求項1から21のいずれか1項に記載の方法。
  23. ステップ(ii)におけるpH調整は、600および900g/Lのクエン酸溶液を用いて実行される、請求項1から22のいずれか1項に記載の方法。
  24. ステップ(iii)は、ゲルマニウムリーチングステップである、請求項1から23のいずれか1項に記載の方法。
  25. ステップ(iii)において使用される塩基は、水酸化ナトリウムである、請求項1から24のいずれか1項に記載の方法。
  26. ステップ(iii)において添加される塩基は、アルカリ性リーチング溶液の全質量に対して、5~10%w/wの比率にて添加される、請求項1から25のいずれか1項に記載の方法。
  27. ステップ(iii)におけるリーチング反応は、温度90~140℃において実行される、請求項1から26のいずれか1項に記載の方法。
  28. ステップ(iii)におけるリーチング反応は、1~6時間という滞留時間に亘り実行される、請求項1から27のいずれか1項に記載の方法。
  29. ステップ(iv)は、窒素原子基を有するイオン交換樹脂を用いて実行される、請求項1から28のいずれか1項に記載の方法。
  30. ステップ(iv)は、ゲルマニウムおよびシリコンに富む上記第3のリーチング溶液を、2~3ベッドボリュームの比率にて充填して実行される、請求項1から29のいずれか1項に記載の方法。
  31. ステップ(v)は、上記第4の充填洗浄溶液を5~15ベッドボリュームの比率にて充填して実行される、請求項1から30のいずれか1項に記載の方法。
  32. ステップ(vi)における溶出は、HCl溶液を用いて実行される、請求項1から31のいずれか1項に記載の方法。
  33. ステップ(vi)における溶出は、濃度2~8NのHCl溶液を用いて実行される、請求項1から32のいずれか1項に記載の方法。
  34. ステップ(vi)は、HCl溶液を1~5ベッドボリュームの比率にて充填して実行される、請求項1から33のいずれか1項に記載の方法。
  35. ゲルマニウムが欠乏している上記第4のアルカリ溶液が、シリコン除去プロセスに供される、請求項1から34のいずれか1項に記載の方法。
  36. 上記シリコン除去プロセスにおいて、消石灰が添加される、請求項1から35のいずれか1項に記載の方法。
  37. 再生アルカリ溶液と、カルシウムシリケートから成る固体と、を生成するために、
    ゲルマニウムが欠乏している上記第4のアルカリ溶液に含まれるシリコンに対して、モル比1:1にて消石灰が添加される、請求項1から36のいずれか1項に記載の方法。
  38. シリコン除去状態は、温度30~90℃において実行される、請求項1から37のいずれか1項に記載の方法。
  39. ステップ(iii)におけるアルカリ性リーチングへと、再生アルカリ溶液を再循環させる、請求項1から38のいずれか1項に記載の方法。
  40. ステップ(vii)における蒸留は、温度86.5~107℃、かつ、バルブ温度86.5~108℃において実行される、請求項1から39のいずれか1項に記載の方法。
  41. 濃縮ゲルマニウム溶液および蒸留HCl溶液を生成するために、上記第7のゲルマニウム溶液を1~5回再蒸留する、請求項1から40のいずれか1項に記載の方法。
  42. 濃縮ゲルマニウム溶液および蒸留HCl溶液を生成するために、上記第7のゲルマニウム溶液を3回再蒸留する、請求項41に記載の方法。
  43. 蒸留器への入口におけるHCl濃度を増加させるために、以前の蒸留ステップにおける蒸留HCl溶液を再循環させる、請求項1から42のいずれか1項に記載の方法。
  44. ゲルマニウム濃縮物としてのゲルマニウムを析出させるために、
    ステップ(viii)において供給される濃縮ゲルマニウム溶液を、体積比1:1~1:6にて、脱イオン水と接触させる、請求項1から43のいずれか1項に記載の方法。
  45. ステップ(viii)において得られる上記ゲルマニウム濃縮物は、二酸化ゲルマニウムである、請求項44に記載の方法。
  46. ステップ(viii)において、濃縮ゲルマニウム溶液を、温度2~15℃において、脱イオン水と接触させる、請求項1から45のいずれか1項に記載の方法。
  47. 加水分解ステップへと送出される濃縮ゲルマニウム溶液は、ゲルマニウム濃度8.1~24.8g/Lを有している、請求項1から46のいずれか1項に記載の方法。
  48. ステップ(viii)へと送出される濃縮ゲルマニウム溶液は、HCl濃度55~135g/Lを有している、請求項1から47のいずれか1項に記載の方法。
  49. 銅に富む上記第1のリーチング溶液は、製錬粉末の銅リーチングステップへと送出される、請求項1から48のいずれか1項に記載の方法。
  50. 銅に富む上記第1のリーチング溶液は、ヒ素除去プロセスへと送出される、請求項1から49のいずれか1項に記載の方法。
  51. 上記ヒ素除去プロセスは、砒酸鉄の生成を意図するものの内から選択される、請求項50に記載の方法。
  52. 上記ヒ素除去プロセスは、スコロダイト生成プロセスである、請求項51に記載の方法。
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