JP2023542350A - 固体水和性組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ケラチン物質、より具体的には、皮膚をケアおよび/またはメークアップするための化粧品組成物であって、生理学的に許容できる媒体中に、少なくとも:5重量%~50重量%の量の水、ポリオール、グリコールエーテルおよびこれらの混合物から選択される少なくとも一つのヒドロキシル化合物、少なくとも充填剤を含む粒子固相、および、場合により、少なくとも一つの油を含む油相、を含む固体組成物の形態であり、該組成物は、(i)粒子相と、液相を形成するヒドロキシル化合物、水および場合による油相とを混合することで、ペースト状物を形成する工程;(ii)得られたペースト状物を圧縮して液相を部分的に除去することによって成形することで、固体組成物の形態の組成物を得る工程、を含む方法により得られる化粧品組成物、に関する。

Description

本発明は、化粧品分野、特に、皮膚および/または唇を化粧的にケアおよび/またはメークアップすることを目的とする水和性のさわやかな固体組成物の分野に関する。
当技術分野では、ローション、ゲル、水中油型エマルジョンのような液体形態の水和性組成物であって、組成物にさわやかで水和性の効果を付与するために、高い割合の水相、特に高い割合の水を含む水和性組成物が知られている。
しかし、本出願人の知る限り、固体組成物の分野、特に充填剤および/または顔料のような粉状相を含む場合、上記水和性組成物と同等のものは存在しない。パウダーを基礎とする化粧品組成物は、自由形態であれコンパクト形態であれ、ケラチン物質に適用されたときに乾燥した感覚を与えることが多い。消費者、特に乾燥肌および/または脆弱な皮膚を持つ消費者は、適用時に不快感または乾燥感を感じることなく、皮膚に有益な効果(ケア、メークアップ)をもたらす、適用時の快適性を求めている。
したがって、ケラチン物質に柔らかさ、カバー力および/または色を与えることを目的とする粉状相(pulverulent phase、例えば、充填剤および/または顔料)を含むが、水和性でさわやかな新しい固形組成物を開発する必要性が残っている。
本出願人は、粉状材料および揮発性または不揮発性の結合剤を基礎とする組成物において、最上の水相の割合を含む水和性のさわやかな固体組成物を精緻に開発できた。「スラリー」類型の方法によって得られる本発明の固体水和性組成物は、実際には、水相を組成物の総重量に対して60重量%までの範囲であり得る総量で含む。
特定の実施態様によれば、組成物は湿式法で得られ、すなわち、粉状材料および結合剤を溶媒で希釈することでペースト状物(別称スラリー)を得て、これを成形して乾燥させる。「スラリー」は、粒子相(充填剤および顔料)、方法実施中に吸引および/または部分的に蒸発される、パウダーに滑らかさを与える揮発性または非揮発性の液相、および溶媒からなる化粧品ペースト状物(スラリー)を指定するために用いられる用語である。これらの要素の組み合わせにより、皮膚への組成物の適用時に前例のない快適さおよびさわやかさを得ることができ、視覚的に魅力的なメークアップ効果と、特にその水和状態を改善することによる皮膚ケア効果の両方をもたらすことができる。
「本発明による組成物」は、一般に、本発明の方法によって得られる最終的な化粧品組成物であって、方法の中間段階で得られるペースト状物またはスラリーとは区別されるものを意味する。
本発明の目的は、ケラチン物質に水和効果を有する、固相を含む新しい組成物であって、パウダー、水および、ポリオール、グリコールエーテルおよびこれらの混合物から選択される少なくとも一つのヒドロキシル化合物からなるものを提案することである。組成物は、場合により、テクスチャーを改善するための油相をさらに含む。
本発明による「固体組成物」とは、特に、100~500Gf(重量グラム、grams force)、特に200~400Gf(重量グラム)の硬度を有する組成物を意味する。組成物の硬度は、以下のプロトコルにしたがって測定することができる。
硬度は、コンパクト表面に適用される直径5mmのシリンダーが固定されたロッドを備えた、TA.XT PLUS TEXTURE ANALYZER(STABLE MICROSYSTEMS)テクスチュロメータを用いて測定される。シリンダー貫通力は、厚さ1mmにわたって0.5mm/秒の速度で測定される。
本発明による「固体水和性組成物」とは、特に、組成物が適用される皮膚の水和性における正の変動、特に+1%~+40%、特に+5%~+30%、または+10%~+25%の変動を付与する組成物を意味する。水和性におけるこの変化は、特に、以下のプロトコルにしたがって評価することができる。
水和性は、当業者によく知られているCourage & Khazaka社SN「NUM_SERIE」より供給されるCORNEOMETER CM825装置を用いて、コルネオメトリー(corneometry)によって測定される。角質層の水和性を測定する方法は、皮膚表面に電場を作り、電極を用いて、表皮上層の水和状態によって誘導される誘電率の変動を検出することに基づく(Measurement of the electrical properties is recognized as an objective method of assessing stratum corneum hydration (E. Berardesca - EEMCO guidance for the assessment of stratum corneum hydration: electrical methods - Skin Research and Technology 1997; 3:126-132)を参照)。組成物は、ボランティアの前腕部に適用される。適用量は、皮膚の2μl/cm2に相当する。次に、直径5cm、高さ1cmのプラスチックディスクを絆創膏で固定することで、適用部位を摩擦から保護する。測定は、組成物を適用する前に、そして組成物の適用の6時間後に、測定前に、摩擦防止剤の除去後の安定化のために15分間の時間を残して、適用部位で実施される。組成物の残存膜は適用部位からふき取られる。水和性の変動は、前述の方法に従って実施される測定から計算される。
本発明による「さわやかな組成物」とは、皮膚への適用時に、使用者が心地よく感じ、幸福感を与えるさわやかさの感覚をもたらす組成物を意味する。このさわやかさの感覚は、特に、その適用時に組成物中の水の蒸発によってもたらされる。
本発明の固体組成物は、有利には、粉状で乾燥した外観を特徴とする従来のコンパクトパウダーとは異なり、服用時およびケラチン物質に適用時に、クリーム状で水和性の性質を有する。
この目的のために、本発明の第一態様によれば、ケラチン物質、より具体的には、皮膚をケアおよび/またはメークアップするための化粧品組成物は、生理学的に許容できる媒体中に、少なくとも:
組成物の総重量に対して5重量%~50重量%の量の水、
ポリオール、グリコールエーテルおよびこれらの混合物から選択される少なくとも一つのヒドロキシル化合物、
少なくとも充填剤を含む粒子固相、および
場合により、少なくとも一つの油を含む油相、
を含む固体水和性組成物の形態であり、
該組成物は、(i)粒子相と、液相を構成するヒドロキシル化合物、水および場合による油相とを混合することでペースト状物を形成する工程;および(ii)得られたペースト状物を圧縮して液相を部分的に除去することによって成形することで、固体組成物の形態の組成物を得る工程、を含む方法によって得られる組成物で提案される。
ペースト状物の成形は、容器内で行ってもよく、行わなくても良い。
好ましくは、前記組成物は、(i)粒子相と、液相を構成するヒドロキシル化合物、水および場合による油相とを混合することでペースト状物を形成する工程;および(ii)ペースト状物を圧縮して液相(揮発性および/または非揮発性の液体からなる)を部分的に除去することによって成形することで、固体組成物の形態の組成物を得る工程、を含む方法によって得られる。
本発明はまた、ケラチン物質、より具体的には、皮膚および/または唇をケアおよび/またはメークアップするための化粧品方法であって、本発明によって定義される組成物を該ケラチン物質適用することを含む、化粧品方法に関する。
本発明による「ケラチン物質」とは、皮膚および/またはその付属物ならびに唇を意味する。特に、顔、首および/または体ならびに唇の皮膚である。特に、健康なケラチン物質とは、病理学的状態(病理に罹っている「非健康な」対象)に該当するような障害または状態を有していないことを意味する。
本発明の詳細な説明
したがって、本発明は、第一態様によれば、ケラチン物質、より具体的には、皮膚をケアおよび/またはメークアップするための化粧品組成物であって、生理学的に許容できる媒体中に、少なくとも:
組成物の総重量に対して5重量%~50重量%の量の水、
ポリオール、グリコールエーテルおよびこれらの混合物から選択される少なくとも一つのヒドロキシル化合物、
少なくとも充填剤を含む粒子固相、および
場合により、少なくとも一つの油を含む油相、
を含む固体組成物の形態であり、
該組成物は、(i)粒子相と、液相を構成するヒドロキシル化合物、水および場合による油相とを混合することでペースト状物を形成する工程;および(ii)得られたペースト状物を圧縮して液相を部分的に除去することによって成形することで、固体組成物の形態の組成物を得る工程、を含む方法によって得られる化粧品組成物に関する。
ペースト状物の成形は、シリコーン金型またはバケットなどの容器内で行われてもよく、行われなくてもよい。
特定の好ましい実施態様によれば、本発明の組成物は、(i)粒子相と、液相を構成するヒドロキシル化合物、水および場合による油相とを混合することでペースト状物を形成する工程;および(ii)ペースト状物を圧縮して液相を部分的に除去することによって成形することで、固体組成物の形態の組成物を得る工程、を含む方法によって得られる。
本発明による「液相(ペースト状物中に存在する)の部分的除去」とは、得られる固体水和性組成物が、所望の水和性の性質を与えるのに十分な水の最終割合を含むことを意味する。液相は、水、ヒドロキシル化合物、いずれかの添加の揮発性および非揮発性の溶媒ならびに結合剤(油)からなる。このように、本発明による液相は、室温で揮発性液体および/または非揮発性液体からなることができる。本明細書の残りの部分では、液相の除去、または揮発性もしくは非揮発性の液体の除去について言及する。
この除去工程は、組成物中の水の所望の最終パーセンテージを得るように制御される。したがって、本発明の例示では、「制御された除去」または「制御された吸引」について言及する。
この液相を部分的に除去する工程は、組成物を固化させるように、液相を制御手段で除去することを可能にする。液相の部分的除去は、吸引などの機械的手段、または熱などの熱的手段で行うことができる。
液相の部分的除去はまた、前述の手段の組み合わせを含むことができる。したがって、本発明の方法の変形例に従って、ペースト状物に含まれている液相の部分的除去は、機械的除去、次いで、熱的な除去を行うことを含む。
この方法は、例えば、機械的除去手段を用いてペースト状物を部分的に乾燥させて湿ったパウダーを得る工程、および該湿ったパウダーを熱的手段で乾燥させる工程という二つの連続した工程を含み得る。機械的除去は、プレス下での吸引によって行うことができ、熱的除去は、例えば、好ましくは70℃未満、より好ましくはなお60℃未満の温度で、オーブンで乾燥させることによって行うことができる。
したがって、固体水和性組成物は、該組成物の総重量に対して5%~50%の量の水を含む。
特定の実施態様によれば、液相の部分的除去は、真空下、室温で、特に1~4バールの圧縮圧力および1~4バールの吸引圧力(限界値を含む)で吸引することによって行われる。
当業者は、この工程の期間を適合させることで、液相の部分的除去を最適化することができる。特定の実施態様によれば、液相の部分的除去は、真空下、環境温度で、1~2バールの圧縮圧力および1~2バールの吸引圧力で3~20秒間、特に、2バールの圧縮圧力および1バールの吸引圧力で20秒間吸引することによって行われる。
ペースト状物は、使用する期間や除去手段に応じて、液体の割合を高くしたり低くしたりすることができる。
したがって、水は、好ましくは、ペースト状物の10重量%~70重量%、および本発明による最終固体組成物の5重量%~50重量%を示す。
したがって、本発明の固体組成物の水の量は、一般に、該組成物の総重量に対して5重量%~50重量%の水、特に、10重量%~45重量%の水の範囲である。
「生理学的に許容できる媒体」とは、ケラチン物質、特に皮膚および/または唇に適合する媒体を意味する。
液相
本発明による液相は、揮発性液体および/または、環境温度で揮発しない液体からなり得る。

本発明の固体水和性組成物は、少なくとも水を含む。
本発明の固体水和性組成物の水の量は、一般に、該組成物の総重量に対して5重量%~50重量%の水の範囲である。特定の好ましい実施態様によれば、本発明の組成物中の水の量は、該組成物の総重量に対して10重量%~50重量%、特に20重量%~45重量%、または30重量%~40重量%の範囲である。
ヒドロキシル化合物
ポリオールおよびグリコールエーテル
本発明の固体水和性組成物は、ポリオール、グリコールエーテルおよびこれらの混合物から選択される少なくとも一つのヒドロキシル化合物を含む液相を含む。特に、以下のものが挙げられる:
- C3-C6ポリオール、例えば、C3-C6脂肪族ジオール(またはグリコール)、例えばプロパン-1,2-ジオール(またはプロピレングリコール)、プロパン-1,3-ジオール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール(ペンタン-1,5-ジオール)、またはトリオール、例えばグリセロール、
- グリコールエーテルまたは芳香族アルコール、例えばフェノキシエタノール、
およびこれらの混合物。
好ましくは、前記組成物は、少なくとも一つのC3-C5ポリオール、好ましくはグリセロールを含む。
本発明の固体水和性組成物中のポリオール(複数可)および/またはグリコールエーテル(複数可)の総量は、特に、組成物の総重量に対して1重量%~30重量%の範囲、特に、該組成物の総重量に対して1重量%~25重量%の範囲である。特定の実施態様によれば、ポリオール(複数可)および/またはグリコールエーテル(複数可)、特にグリセロールの総量は、組成物の総重量に対して5重量%~20重量%の範囲、好ましくは8重量%~15重量%の範囲である。
特定の好ましい実施態様によれば、水は組成物中に、該組成物の総重量に対して5重量%~50重量%、好ましくは20重量%~40重量%の量で存在し、グリセロールは組成物中に、該組成物の総重量に対して2重量%~45重量%、好ましくは5重量%~15重量%の量で存在する。
油相(場合による)
本発明による組成物の液相は場合により、少なくとも一つの油を含む油相をさらに含む。
「油相」とは、互いに混合できる油または油の混合物を意味する。
「油」とは、本発明の意味において、水に不溶な、25℃、大気圧で液体である脂肪物質を意味する。
これらの油は、揮発性油または非揮発性油、植物油、鉱物油または合成油であり得る。
油相は、脂肪エステル、シリコーン、炭化水素油、バター、およびこれらの混合物などの様々な種類の結合剤を含むことができる。特定の実施態様によれば、脂肪エステル、炭化水素油、およびこれらの混合物の使用がなされる。
これらの成分は、ペースト状物の圧縮時に粒子固相の結合剤の役割を果たし、凝集を与え、テクスチャーの方面では適用時のクリーム状、快適性、およびケア方面ではパウダーへの非乾燥性を与える。
炭化水素油として、特に、直鎖または分枝鎖C8-C16アルカン、分枝鎖C8-C16エステル、植物起源の炭化水素を基礎とする油、C10-C40合成エーテル、C10-C40合成エステル、C12-C26脂肪アルコール、C12-C22高級脂肪酸、およびこれらの混合物が挙げられる。
特に、イソノナン酸イソノニル、トリイソステアリン酸ペンタエリスリチル、ネオペンタン酸イソヘキシル、または炭化水素、例えばイソドデカン、イソデカン、イソヘキサデカン、n-ドデカン(C12)およびn-テトラデカン(C14)またはウンデカン-トリデカン混合物が挙げられる。
シリコーン油として、特に、直鎖状または環状のシリコーン油、フェニルまたは非フェニルシリコーン油、およびこれらの混合物が挙げられる。
構造化剤
本発明の組成物は、場合により、液相を構造化またはゲル化するための物質、特に動物起源、植物起源、鉱物起源または合成起源の親水性ゲル化剤(または懸濁化剤)、ペースト状脂肪物質またはワックスを含む。
「親水性ゲル化剤」としては、特に、アクリル酸ポリマー、多糖ゲル化剤、例えばアルギネート、ザンサンガム、カラギーナンガム、寒天ガム、グアーガム、ジェランガム、スクレロチウムガム、キトサン、マンナン、セルロース誘導体、ゼラチン、ペクチン、鉱物ゲル化剤、例えばベントンまたは変性シリカ、およびこれらの混合物が挙げられる。
特定の実施態様によれば、固体水和性組成物はまた、ベントナイトゲル、ヘクトライトゲルおよびこれらの混合物から選択される少なくとも一つの親水性ゲル化剤を含む。
膜形成剤
組成物は、有利には、膜形成剤、好ましくは膜形成ポリマーをさらに含む。
膜形成性ポリマーとは、支持体上に連続した膜を形成することができるポリマーを意味する。本文中では、ポリマーという用語は、ホモポリマーまたはコポリマーを示すことができる。「コポリマー」とは、少なくとも二つのモノマーまたは二つの異なるブロックを含むポリマーを意味し、これらは同じ化学系列であるが異なる構造のものであり得る。
膜形成剤は、組成物の適用時に皮膚表面に膜を形成する能力を有し、経時的な皮膚保持力、皮脂に対する耐性、汗に対する耐性、または機械的ストレスに対する耐性、特に顔の動きに関連する耐性を向上させることができる。このように、この膜の形成により、組成物は皮膚保持が改善および延長し、したがって前記組成物によってもたらされる効果を改善および延長することを可能にし、また「非転写(non-transfer)」性質と称される特性を付与することも可能にする。
このような膜形成剤を少なくとも一つ含む、本発明による組成物は、「長持ち」および/または「非転写」と称される。
これらの膜形成剤は、その親和性に応じて液相に溶解するか、あるいはそれらが不溶である相に粒子またはラテックスの形態で分散することができる。これらの膜形成剤は、有利には、性質が親水性であり、したがって水相に対して親和性を有するか、または性質が疎水性であり、組成物の場合による油相に対して親和性を有するポリマーである。
親水性の特性は、特に、分子中に酸素原子または窒素原子が存在することによって付与され、ヒドロキシル基、カルボキシ基、アクリル基、エステル基、アミド基、ウレタン基、またはヘテロ原子またはエーテルまたはケトン官能基を含む他の基の形態である。
疎水性の特性は、分子内に酸素または窒素原子、より一般的にはヘテロ原子が存在しないこと、および飽和または不飽和環状直鎖または分枝鎖炭化水素基が排他的に存在することに関連するものである。
親水性膜形成剤は、有利には、ポリウレタンおよびその誘導体などの合成化合物、より具体的には20~60重量%の個体量(乾燥物質)を有し得る水性ポリウレタン分散液、特にポリウレタン-35、ポリアルキレン、例えばポリイソプレンから選択され得る。
このようなポリウレタン分散液は、例えば、BAYER社より商業的な参照番号Baycusan(登録商標)C1000、C1001で販売されているポリウレタン-34、およびBAYER社(COVESTRO)より商業的な参照番号Baycusan(登録商標)C1004で販売されている、水中分散状態で乾物中に41%のポリウレタンを含むポリウレタン-35が挙げられる。
また、親水性膜形成剤を、天然または天然起源の化合物、例えば天然多糖類または化学的に修飾された多糖類、特にプルランまたはその誘導体の一つ、デンプンまたはその誘導体の一つおよびこれらの混合物から選択することも有利に可能である。
特定の実施態様によれば、組成物は、有利には、天然多糖類または化学修飾された多糖類から選択される親水性膜形成ポリマーを含む。
特に好ましい変形例によれば、膜形成ポリマーは、プルランまたはその誘導体、デンプンまたはその誘導体、特にヒドロキシプロピルデンプンから選択される。
特に好ましいデンプン誘導体は、ヒドロキシプロピルデンプン(INCI名:ヒドロキシプロピルデンプン)である。
特に好ましい変形例によれば、組成物は、少なくとも一つのポリオールまたは一つのポリオールエーテルおよび少なくとも一つの親水性膜形成剤を含む。
親水性膜形成ポリマーは、前記組成物の総重量に対して乾燥物質として0.1重量%~10重量%、好ましくは0.5重量%~5重量%の量で存在することができる。疎水性膜形成ポリマーのパーセンテージは、組成物の総重量に対する乾燥抽出物(乾燥物質または活性物質、a.m)の重量%として示される。
さらに、組成物は、皮膚上の組成物の膜の保持力性質を改善するための、少なくとも一つの疎水性膜形成ポリマーを含み得る。
疎水性または脂溶性の膜形成ポリマーとは、組成物の場合による油相に溶解される膜形成ポリマーを意味する。
疎水性膜形成ポリマーは、天然起源または合成起源のもの、有利には、以下のものからなる群から選択されるものであり得る:
- トリメチルシロキシシリケート、例えば、Belsil TMS 803 (WACKER)、Shin EtsuからのKF7312
- フェニルアルキルシロキシシリケート(ここで、アルキル基は、好ましくは1~6個の炭素原子を含む)、例えば、フェニルプロピルジメチルシロキシシリケート、
- シリコーンアクリレートポリマー、例えばアクリレート/ジメチコンコポリマー、特にシクロペンタシロキサン中のアクリレート/ジメチコンコポリマー(例えば、Shin-EtsuからのKP-545)、メチルトリメチコン中のアクリレート/ジメチコンコポリマー(例えば、Shin-EtsuからのKP-549およびKP-579)、およびイソドデカン中のアクリレート/ジメチコンコポリマー(例えば、Shin-EtsuからのKP-550);アクリレート/ポリトリメチルシロキシ-メタクリレートコポリマー、特に、ジメチコン中のアクリレート/ポリトリメチルシロキシ-メタクリレートコポリマー(例えば、Dow Corning(登録商標)からのFA-4003 DM)、イソドデカン中のアクリレート/ポリトリメチルシロキシ-メタクリレートコポリマー(例えば、Dow Corning(登録商標)からのFA-4004 ID)、
- 1~6個の炭素原子を含むポリアルキルシルセスキオキサン、好ましくはポリメチルシルセスキオキサン(例えば、MomentiveからのSilform(登録商標)可とう性樹脂)、
- トリアルキルシロキシシリルカルバモイルプルラン(ここで、アルキル基は、1~6個の炭素原子を含む)、好ましくはトリメチルシロキシシリルカルバモイルプルラン(例えば、Shin-EtsuからのTSPL-30-ID)、
- ビニルピロリドン(VP)および2~20個の炭素原子を含むアルケンのコポリマー、例えば、VP/イコセンコポリマー、VP/ヘキサデセンコポリマー、VP/スチレンコポリマー、
- ビニルエステルコポリマー、好ましくはビニルアセテート/アリルステアレートコポリマー、ビニルアセテート/ビニルラウレートコポリマー、ビニルアセテート/ビニルステアレートコポリマー、ビニルアセテート/オクタデセンコポリマー、ビニルアセテート/オクタデシルビニルエーテルコポリマー、ビニルプロピオネート/アリルラウレートコポリマー、ビニルプロピオネート/ビニルラウレートコポリマー、ビニルステアレート/オクタデセン-1コポリマー、ビニルアセテート/ドデセン-1コポリマー、ビニルステアレート/エチルビニルエーテルコポリマー、ビニルプロピオネート/セチルビニルエーテルコポリマー、ビニルステアレート/アリルアセテートコポリマー、ジメチル-2,2-ビニルオクタノエート/ビニルラウレートコポリマー、ジメチル-2,2-アリルペンタノエート/ビニルラウレートコポリマー、ジメチルビニルプロピオネート/ビニルステアレートコポリマー、アリルジメチルプロピオネート/ビニルステアレートコポリマー、
- 水素化または非水素化ポリオレフィン、好ましくは2~20個の炭素原子を含むアルケンのポリマーまたはコポリマー、例えば、ポリブテン、ポリイソブテン、ポリデセン、
- アルキルセルロース、好ましくは、2~6個の炭素原子を含むアルキル基を有するアルキルセルロース、例えば、エチルセルロースおよびプロピルセルロース、
- ポリビニルアルコール、および
これらの混合物。
疎水性膜形成ポリマーは、前記組成物の総重量に対して乾燥物質として0.1重量%~10重量%、好ましくは0.5重量%~5重量%の量で存在することができる。疎水性膜形成ポリマーのパーセンテージは、組成物の総重量に対する乾燥抽出物(乾燥物質または活性物質、a.m)の重量%として示される。
添加の成分
組成物は、色素、界面活性剤、香料、電解物、抗酸化剤、防腐剤、および物理的および/または化学的UVフィルターから選択される少なくとも一つの添加成分をさらに含み得る。
本発明の組成物は、有利には、親水性であれ親油性であれ、いずれかの類型の化粧品活性物質を包含させることができる。好ましい活性物質は、ヒアルラン酸またはセラミドのような水和性の活性を有する活性物質、抗老化活性を有する活性物質;平滑化活性を有し、皮膚の輝きに関する活性物質;皮膚の脱色素(depigmenting)活性またはライトニング(lightening)活性を有する活性物質;スリミング活性を有する活性物質;水和性の活性を有する活性物質;鎮静またはリラックス活性を有する活性物質;およびそれらの混合物からなる群から選択する。
この組成物は、有利には、界面活性剤を含まないが、それは、粉状物質を水でペースト化することによって得られる先行技術のパウダーとは異なり、ペースト状物の良好な均質性を保証するために界面活性剤を使用する必要がないためである。したがって、特定の実施態様によれば、本発明の組成物中の界面活性剤の量は、組成物の総重量に対して5重量%未満、特に3重量%未満、好ましくは1重量%未満である。
特定の実施態様によれば、本発明の組成物は、界面活性剤を含まない。
粒子固相
粒子相は、異なる形状:ロッド、板状および球状のの粒子の混合物からなる。特定の実施態様によれば、板状の形態の充填剤は、本発明の化粧品配合物において高い割合で存在する。これらの白色充填剤には、グライド(glide)を与えるための球状充填剤のようなテクスチャー剤およびタッチ剤を添加することができる。その目的は、さまざまなパウダーの比率を最適化して、滑り性質、ピックアップ性質および柔らかさ性質などの満足のいく感覚を維持しながら圧縮することである。
粒子固相は、有利には、少なくとも一つの顔料および/または少なくとも一つの充填剤を含む粉状材料の混合物からなる。顔料は、鉱物顔料、有機顔料および真珠光沢顔料から選択され得る。
特定の実施態様によれば、組成物は少なくとも一つの充填剤を含む。
特定の実施態様によれば、組成物は、少なくとも一つの充填剤および少なくとも一つの 顔料を含む。
充填剤
充填剤は、鉱物であっても有機物であってもよく、板状、球状または長方形のいずれかの形状であってもよい。
特定の実施態様によれば、充填剤は、板状充填剤、球状充填剤およびおよび混合物から選択される。
充填剤は、有利には、100ナノメートル(nm)を超え200マイクロメートル(μm)未満の平均直径を有し、より具体的には、5~150μmの直径を有する。
本発明の変形実施態様によれば、充填剤は、その表面状態を改変するように処理することができる。有利には、本発明のパウダーの十分な凝集を保証しながら、親水性にするために、使用される充填剤を表面処理することができる。特定の実施態様によれば、充填剤は、前述の顔料と同様に、前述のような親水性添加物で処理することができる。
充填剤は、特に、以下のような無機充填剤から選択される:
- タルク、好ましくは、一般に40μm未満の大きさの粒子の形態のもの;
- 2~200μm、好ましくは5~70μmの大きさおよび0.1~5μm、好ましくは0.2~3μmの厚さを有する天然起源または合成起源のマイカ、絹雲母(sericites);
- 一般に30μm未満の粒子径を有するカオリン;
- 8~22個の炭素原子、好ましくは12~18個の炭素原子を有する有機カルボン酸に由来する金属石鹸、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸リチウム、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、好ましくは10μm未満の大きさを有する粒子の形態のもの;これらの金属石鹸は特にパウダー中で凝集剤(cohesive agent)の役割を果たす;
- 酸化亜鉛、酸化チタン;炭酸カルシウム;硫酸バリウム;炭酸マグネシウム、マグネシウム炭化水素、シリカ、ガラスビーズ、セラミックビーズ(ceramic bead);窒化ホウ素;
- およびこれらの混合物。
有機充填剤として、特に以下のものが挙げられる:
- 架橋または非架橋デンプン、例えばトウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプンまたはジャガイモデンプン;
- セルロースパウダー;
- 合成ポリマーパウダー(架橋または架橋ではない、球状または球状ではない、拡張されたかまたは拡張されていない)、例えばポリアミドパウダー(例えば、ORGASOL(登録商標)の名称で販売されているポリR-アラニンパウダーおよびナイロンパウダー)、ポリ(メト)アクリル酸またはポリ(メト)アシレートパウダー、例えば、架橋メチルメタクリレートパウダー、シリコーン樹脂パウダー、例えばシルセスキオキサン、
- およびこれらの混合物。
特定の実施態様によれば、本発明の組成物は、少なくとも、賦形剤の役割を果たす充填剤、テクスチャーおよび感覚に関する役割を果たす充填剤、および組成物内の凝集の役割を果たす充填剤を含む。
したがって、本発明の組成物は、有利には以下のものを含む:
- 賦形剤として、タルク、雲母、絹雲母、合成ふっ素金雲母、窒化ホウ素、硫酸バリウム、アミノ酸、デンプン、およびこれらの混合物からなる群から選択される充填剤;
- テクスチャー剤または感覚剤(feel agent)として、シリカ、シリコーン樹脂、PMMA、セルロース、およびナイロン-12からなる群から選択される充填剤、および
- 8~22個の炭素原子、好ましくは12~18個の炭素原子を有する有機カルボン酸に由来する金属石鹸、好ましくは、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸マグネシウムおよびこれらの混合物から選択される金属石鹸の群から選択される充填剤。
充填剤はまた、その形状によって分類することができる。組成物は、有利には、球状充填剤および板状充填剤を含む。
特定の実施態様によれば、板状充填剤は、タルク、雲母、絹雲母、合成ふっ素金雲母、窒化ホウ素、硫酸バリウム、アミノ酸およびこれらの混合物からなる群から選択され、球状充填剤は、シリカ、PMMA粒子、セルロース粒子、ナイロン粒子、シリコーン樹脂粒子、デンプンおよびこれらの混合物からなる群から選択される。
本発明の本発明は、有利には、少なくとも:
- 板状充填剤として、タルク、雲母、絹雲母、合成ふっ素金雲母、窒化ホウ素、硫酸バリウム、アミノ酸およびこれらの混合物からなる群から選択される充填剤;および
- 球状充填剤として、シリカ、シリコーン樹脂、PMMA、セルロース、およびナイロン-12、デンプンおよびおよびこれらの混合物からなる群から選択される充填剤、
を含む。
球状充填剤および板状充填剤の量は、所望の性質に応じて調整することができる。特に、組成物は、0.1重量%~50重量%、特に1重量%~25重量%の量の、シリカ、シリコーン樹脂、PMMA、セルロース、ナイロン-12、およびこれらの混合物からなる群から選択される球状充填剤、ならびに0.1重量%~70重量%、特に1重量%~60重量%の量の板状充填剤を含み得る。
特定の好ましい実施態様によれば、組成物はまた、本発明によって得られるパウダーの凝集を改善するための、8~22個の炭素原子を有する有機カルボン酸に由来する金属石鹸から選択される少なくとも一つの充填剤を、該組成物の総重量に対して0重量%~10重量%の量で含む。
有利には、親水性処理顔料
特定の一実施態様によれば、特に、本発明の組成物は、それがメークアップ組成物である場合、少なくとも一つの色素、好ましくは少なくとも一つの顔料を含む。顔料は、鉱物顔料、有機顔料、真珠光沢顔料およびこれらの混合物から選択され得る。好ましくは、組成物は、少なくとも鉱物顔料を含む。
鉱物顔料は、酸化鉄、特に、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄および褐色酸化鉄;二酸化チタン、マンガンバイオレット;ウルトラマリンブルー; 酸化クロム、特に酸化クロム水和物、フェリックブルー(ferric blue)、カーボンブラック、およびこれらの混合物から選択され得る。
有機顔料のうち、特にD&C Black No. 2、FD&C Blue No. 1、FD&C Green No. 3、D&C Green No. 5、D&C Orange No. 4、D&C Orange No. 5、D&C orange No. 10、D&C No. red 3、D&C Red No. 6、D&C Red No. 7、D&C red No. 9、D&C red No. 13、D&C red No. 19、D&C Red No. 21、D&C Red No. 22、D&C Red No. 27、D&C Red No. 28、D&C Red No. 30、D&C Red No. 33、D&C Red No. 36、FD&C Red No. 40、FD&C Yellow No. 5、FD&C Yellow No. 6、D&C Yellow No. 10およびチニールカーマインなどの色素から得られるレーキが挙げれらる。
真珠光沢顔料は、例えば、酸化チタンで覆われた雲母、酸化鉄で覆われた雲母チタン、フェリックブルーで覆われた雲母チタン、酸化クロムで覆われた雲母チタン、前述のような有機顔料で覆われた雲母チタン、およびオキシ塩化ビスマスに基づく顔料から選択される。
本発明の組成物に使用される顔料は、有利には、組成物中での分散を容易にするために親水性添加物で処理される。
親水性添加物としては、特にフィチン酸、アルギネート、グリセロリン酸ナトリウム(SGP)が挙げられる。好ましくは、以下に述べるものの中からの親水性添加物が使用される。
第一特定の実施態様によれば、本発明によって使用される顔料は、グリセロリン酸ナトリウムで処理された顔料(別称「SGP」顔料)、特にこのような添加物で処理された酸化鉄である。
このような顔料は、特にSENSIENTからの国際出願WO2012120098に記載されている。
したがって、特定の実施態様によれば、本発明の組成物は、顔料および、式(I):
[式中、
- nは、1または2を示し、
- Mは、Hまたは陽イオンを示し、
- MがHである場合、mは1を示し、Mが陽イオンである場合、mは陽イオンの原子価を示し、
- Rは、
- サッカライドまたは-[CH2-CHR1-O]q-R2基または-[CH2-CH(CH2OH)-O]q-R2基から選択されるG基を示し、ここで、
- qは、1~1000の整数を示し、
- 各CH2-CHR1-O単位において、R1は、独立して、Hまたはメチルを示し、
- R2は、Hまたは、1~3個の炭素原子を含むアルキルを示し、そして
- 1~500個の炭素原子を含む炭化水素鎖は、一つまたはそれ以上のG基、リン酸基(式:OPO3(M)2/m)および/またはヒドロキシル(OH)基によって置換されている]
で示される添加物、
を含む顔料または顔料系組成物を含む。
この顔料系組成物は、化粧品組成物、特に水性化粧品組成物への導入に適している。それは一般に、密接に混合されている顔料および添加物を含むパウダーの形態であり、添加物は一般に、顔料の表面に吸着または沈殿している。パウダー状態の顔料系組成物は、液体形態(スラリー、エマルジョンまたは溶液)の組成物と比較して特に有利である。
出願WO2012120098に記載の顔料組成物は、水性媒体中または水中油型エマルジョンの連続水相中に非常に容易にかつ効果的に分散することが判明された。
この式(I)の化合物において、炭化水素鎖が1~500個の炭素原子、特に1~50個、典型的には1~10個の炭素原子、好ましくは1~5個の炭素原子を含むことを意味する。炭化水素鎖は、直鎖状、分枝鎖状または環状であり得る。好ましい炭化水素鎖は、アルキル基(好ましくは1~10個の炭素原子、特に1~5個の炭素原子、好ましくは1~3個の炭素原子、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基およびイソプロピル基を有する)、アルケニル(好ましくは2~10個の炭素原子、特に2~6個を有する)、アリール(好ましくは6~10個の炭素原子を有する)、アリールアルキル(好ましくは7~10個の炭素原子を有する)またはアルキルアリール(好ましくは7~10個の炭素原子を有する)である。Mは特に、Ag3+、Al3+、Fe3+、Fe2+、Ag2+、Zn2+、Sn2+、Ca2+、Ba2+、Ag+、Na+などの無機陽イオン、またはジエタノールアンモニウム(DEA)(H3N+-(CH2)2-OH)もしくは第4級アンモニウムなどの有機陽イオンであり得る。
特定の実施態様によれば、顔料または顔料系組成物は、式(II):
[式中、Mおよびmは、上記に定義されている通りである]
で示される添加物(式(I)(式中、nは2を示し、Rは式:-[CH2-CH(CH2OH)-O]q-R2(ここで、qは1を示し、そして、R2はHを示す)で示されるG基を示す)で示される添加物に相当する)を含む。
特定の好ましい実施態様によれば、式(III):
で示されるグリセロホスフェート添加物[式(II)(式中、MはNaを示し、そして、mは1を示す)で示される添加物に相当する]であって、有利には市販されているものが使用される。
したがって、特定の好ましい実施態様によれば、本発明によって使用される顔料は、グリセロリン酸ナトリウムで処理された顔料(別称「SGP」顔料)、特にこのような添加物で処理された酸化鉄である。
特に、SENSIENTより以下の参考番号で販売されている、グリセロリン酸ナトリウムで処理された顔料(SGP)から作られるものが挙げられる:
〇Unipure red LC381 SGP(酸化鉄(CI 77491およびCI 77499)およびグリセロリン酸ナトリウム)
〇Unipure black LC989 SGP(酸化鉄(CI 77499)およびアルミナおよび酸化マグネシウムおよびグリセロリン酸ナトリウム)
〇Unipure yellow LC182 SGP(酸化鉄(CI 77492)およびグリセロリン酸ナトリウム)
〇Unipure white LC 981 SGP(二酸化チタン(CI 77891)およびグリセロリン酸ナトリウム)。
別の特定の実施態様によれば、式(V):
で示される添加物[式(I)(式中、nは、2を示し、Rは、2位、3位、4位、5位および6位で式OPO3H2のリン酸基によって置換されているシクロヘキシル炭化水素鎖を示す)で示される添加物に相当する]が使用される。好ましくは、式(V’):
で示されるフィチン酸[式(V)(式中、MはHを示し、そして、mは1を示す)で示される添加物に相当する]であって、有利には市販されている、例えばNutriscience(登録商標)が使用される。
式(V’)で示されるフィチン酸溶液で処理された顔料は、Sensientの出願WO2012/120098およびFR3080116に記載されている。
SENSIENTより以下の参考番号で販売されている、フィチン酸(PHY)で処理された顔料が挙げられる:
〇Unipure red LC388 PHY(赤酸化鉄(CI 77491)およびフィチン酸および水酸化ナトリウム)
〇Unipure black LC 998 PHY(CI 77499およびフィチン酸およびグリセロリン酸ナトリウム)
〇Unipure yellow LC 188 PHY(CI 77492およびフィチン酸およびグリセロリン酸ナトリウム)
〇Unipure white LC 985 PHY(アナターゼ(anatase、CI 77891)およびフィチン酸およびグリセロリン酸ナトリウム)。
本発明の特定の実施態様によれば、本発明の組成物は、式(I)、(II)、(III)または(V)で示される添加物、好ましくは式(III)で示されるグリセロリン酸ナトリウム添加物または式(V’)で示されるフィチン酸添加物で処理された顔料を含む。
別の特定の実施態様によれば、顔料は、アルギネート(INCI名:アルギン)で処理される。アルギネートとは、アルギン酸またはその塩の一つ、特にナトリウム塩を意味する。
これは、世界中の海で、褐藻類や昆布の細胞壁に自然に存在するア陰イオン性多糖類である。アルギン酸ナトリウムで処理された酸化鉄や二酸化チタンなどの無機顔料は親水性が高く、水相での分散性や再分散性に優れている。このようなアルギン酸ナトリウムで処理された顔料は、Miyoshi America社よりMiyoAQUA(コピーライト)という名称で販売されている。
特に、Miyoshi AmericaよりMiyoAQUA(コピーライト)という名称の、アルギネートで処理された顔料が挙げられる:
〇MiyoAQUA(コピーライト) RED(CI 77491およびアルギネート)
〇MiyoAQUA(コピーライト) BLACK(CI 77499およびアルギネート)
〇MiyoAQUA(コピーライト) YELLOW(CI 77492およびアルギネート)
〇MiyoAQUA(コピーライト) WHITE(二酸化チタンまたはCI 77891およびアルギネート)
処理されたまたは処理されていない顔料は、前記組成物の総重量に対して0.1重量%~60重量%、特に0.1重量%~50重量%、好ましくは0.1重量%~30重量%の量で存在する。メークアップ組成物において、処理されたまたは処理されていない顔料(複数可)の量は一般に、前記組成物の総重量に対して10重量%~25重量%、特に10重量%~20重量%の範囲である。
湿式調製方法(中間ペースト状物「スラリー」の形成)
本発明の固体のさわやかな水和性組成物は、適当な工業的方法によってペースト状物(またはペースト状組成物)を調製することによる湿式方法により製造することができる。
その一態様によれば、本発明の目的は、上記の固体のさわやかな水和性組成物の製造方法であって、(i)粒子相と、液相を構成するヒドロキシル化合物、水および場合による油相とを混合することでペースト状物を形成する工程;および(ii)ペースト状物を、特にシリコーン金型に圧縮して、ペースト状物中に存在する液相を部分的に除去するにより成形する工程、を含む方法である。
液相は、水および添加のいずれかの揮発性または非揮発性の溶媒および結合剤(油)からなる。
本発明による「部分的除去」とは、得られる固体水和性組成物が、所望の水和性性質を与えるのに十分な水の最終割合を含むことを意味する。したがって、固体水和性組成物は、該組成物の総重量に対して5重量%~50重量%の量の水を含む。特定の実施態様によれば、部分的除去は、室温で、特に1~4バールの吸引圧力、および1~4バールの圧縮圧力(限界値を含む)で、真空吸引するによって行われる。
スラリー法における水の存在のおかげで、顔料が懸濁したまま、放出がなく、ペースト状物が均質であるように、貯蔵段階でペースト状物を一定時間保存することを可能にする懸濁化剤を組成物に取り込むことが可能である。
懸濁化剤としては、上述したように、有利には、ケイ酸アルミニウム・マグネシウム、ヘクトライト、ベントナイト、ザンサンガム、コンドルス・クリスプス(chondrus crispus)およびこれらの混合物を使用することができる。
したがって、本発明の組成物はまた、ケイ酸アルミニウム・マグネシウム、ヘクトライト、ベントナイト、ザンサンガム、コンドルス・クリスプス(chondrus crispus)およびこれらの混合物から選択される少なくとも一つの懸濁化剤を含む。
水ならびに、充填剤および場合により、有利には親水性処理された顔料を含む粒子相を用いる本発明の方法は、有利には、均質なペースト状物および均質なコンパクトパウダーを得ることを可能にする。「均質」とは、様々な成分、特に顔料が存在する場合、それらが肉眼で均一または実質的に均一な外観を与えるように分散されている組成物を意味する。特に、本発明の方法によって得られる組成物は、マーブリングのような表面の色ムラを有しないものである。
その別の態様によれば、本発明の目的は、固体のさわやかな水和性組成物を製造する方法であって、(i)粒子相と、液相を構成するヒドロキシル化合物、水および場合による油相とを混合することでペースト状物を形成する工程;および(ii)ペースト状物を、特にシリコーン金型で成形する工程(圧縮して、特に真空吸引によってペースト状物中に存在する液相(揮発性および非揮発性、例えば水)を除去し、場合により次いで冷凍し、場合により70℃以下の温度で乾燥させることによって)を含む方法である。
水の部分的除去時に、油性(揮発性または非揮発性)相の一部も除去できることは、暗黙の了解である。
本発明による「部分的除去」とは、得られる固体組成物が最終製品中に、好ましくは少なくとも5重量%残留水率を含むことを意味する。部分的除去は、特定の実施態様によれば、真空下、環境温度で、1~4バールの吸引圧力、および1~4バールの圧縮圧力で吸引することによって実施される。
ペースト状物(「スラリー」)は、粒子状固相、ポリオール、グリコールエーテルおよびこれらの混合物から選択されるヒドロキシル化合物、水、ならびに場合による油相を混合することにより得られる。
ペースト状物は、様々な成分を、好ましくは以下の割合で含む:
- ペースト状物の総重量に対して15重量%~80重量%の粒子固相;
- ペースト状物の総重量に対して10重量%~70重量%の水;および
- ペースト状物の総重量に対して0.1重量%~30重量%の油および/または構造化剤。
ペースト状物は成形していてもよく、成形していなくてもよい。
成形において、ペースト状物は、当業者に公知の技術に従って成形するように、金型に入れてもよい。
金型は金属製またはシリコーン製であり、組成物を金型から取り出した後、再利用することができる。また、金型は、パッケージングのハウジングに入れることができるように製造されたら、組成物に付着したままであるカップまたはバケットであり得る。ペースト状物が液体である場合、金型の底部、側面または上部から注入されるか、または金型の上部開口部を介して充填するだけで注ぐことができる。金型の底部を介して注入する方法は、例えば「バックインジェクションマシン(Back Injection Machine)」またはBIMという名称で知られている。側面から注入する方法は、例えば「サイドインジェクション(Side Injection)」の名称で知られている。ペースト状物を上部から金型に注ぐことを含む、金型を充填方法は、「トップフィル(Top Fill)」といる名称で知られている。また、ペースト状物は、ペースト状物の断片を調製することによって投与できるように、より粘性にすることもできる。揮発性または非揮発性の液体(水および場合による溶媒および添加の揮発性または非揮発性の結合剤)のパーセンテージは、ペースト状物が、混練、測定および切断が可能な十分な粘度を有するように選択することが好ましい。この場合、揮発性または非揮発性の液体を部分的に除去する前に、組成物がバケットの縁を抱くようにペースト状物を成形することが必要である。この成形は、揮発性または非揮発性の液体を部分的に除去するのと同時に、プレス(圧縮)することによって行うことができる。
本発明の調製方法は、揮発性液体または非揮発性の液体を部分的に除去する工程を含み、その目的は、組成物の滑らかさを維持するのに十分な水の割合を維持しながら組成物を固化するように、揮発性液体非揮発性の液体を部分的に除去することで、固体の外観にもかかわらず、水和性の性質を有するクリーム状の外観を与えることにある。
揮発性または非揮発性の液体の部分的な除去は、吸引などの機械的手段、または熱などの熱的手段で行うことができる。特定の好ましい実施態様によれば、揮発性または非揮発性の液体の部分的除去は、真空下、室温で、好ましくは1~4バールの吸引圧力、および、好ましくは1~4バールの圧縮圧力(限界値含む)で、吸引することによって行われる。
当業者は、揮発性または非揮発性の液体の部分的除去を最適化するように、この工程の期間を適合させることができる。ペースト状物は、使用される期間および除去手段に応じて、揮発性または非揮発性の液体を高いまたは低い割合で含み得る。本発明によれば、ペースト状物は、その水和性の性質を与えるための、上記の高い割合の水を含む。
したがって、水は、好ましくは、ペースト状物の10重量%~70重量%を示し、本発明による最終固体組成物の5重量%~50重量%を示す。
プレス(圧縮)は、特に、ペースト状物と接触し、吸引中に金型の底部とその表面との間で組成物を圧縮する型枠(stamp)によって行われる。型枠の端または金型の底部には、吸引中にペースト状物から揮発性または非揮発性の液体を抜き出すようにさせる穴が開いている。
この実施態様において、多孔性材料は、各金型内のペースト状物の自由表面上に堆積され得るか、または吸引中に金型内にパウダーを保持するようにプレスとして機能する型枠上に配置され得る。この多孔性材料は、例えば織物シート、横糸シートまたは吸収シートである。吸引が完了すると、組成物から除去される。揮発性または非揮発性の液体の部分的除去はまた、上記の手段の組み合わせを含むことができる。したがって、本発明の方法の変形例によれば、ペースト状物に含まれる揮発性または非揮発性の液体の部分的除去は、機械的除去(真空吸引)およびそれに続く熱的除去を含むか、熱的除去を含まない。
この方法は、例えば、機械的除去手段を用いてペースト状物を部分的に乾燥させることで湿ったパウダーを得る工程、熱的手段によって該湿った固体組成物を部分的に乾燥させる工程との二つの連続する工程を含むことができる。機械的部分的除去は、プレス下で吸引することによって行うことができ、熱的部分的除去は、例えばオーブン内で、好ましくは70℃未満、より好ましくはさらに60℃未満の温度で乾燥させることによって行うことができる。
特定の好ましい実施態様によれば、揮発性または非揮発性の液体の部分的除去は、真空下、室温で、好ましくは1~4バールの吸引圧力、好ましくは1~4バールの圧縮圧力(限界値を含む)で吸引することにより行われる。
第一の好ましい実施態様によれば、本発明の組成物は、以下の工程を含む方法によって調製される:
- ペースト状物(「スラリー」)の調製、
- ペースト状物の鋳型への導入(例えば、ポンプおよび、有利にはペースト状物が金型の下部または上部から注入されるようにするノズルを含む注入ユニットの手段によって)
- ペースト状物の自由表面上に多孔性材料を堆積させることおよび/または多孔性材料を堆積させる前に、表面にプラスチックグリッドを堆積させること、
- 充填された鋳型を真空にし、ペースト状物中に存在する揮発性または非揮発性の液体を吸引によって部分的に除去すること、好ましくは、吸引中にペースト状物をプレス下に維持することによって吸引すること、および
- 大気圧に戻すこと。
本発明は、身体および/または顔をケアまたはメークアップすることを目的とする化粧品組成物の調製に特に適している。本発明の方法は、様々な成分、特に粒子相が十分に分散している均質な外観の固体パウダーを調製することを可能にする。
バケット法(Method in buckets)
「第1世代」と称される第一実施態様(1G法)によれば、ペースト状物はバケット中で上部から圧縮される。
圧縮中には、穴の開いたヘッドおよび圧縮パターンを備えたツールを用いて、圧縮および吸引が同時に行われる。
圧縮織物はパターンと接触される。残りの溶媒はオーブンで数時間蒸発される。
圧縮は以下の二つの工程で行われる:
- 溶媒を部分的に吸い取るようにする1回目の圧縮
- 表面にパターンが入った最終的な形状を与える2回目の圧縮。
シリコーン金型法
第2世代の実施態様(2G法)と称される第二実施態様によれば、得られる固体水和性組成物はもはやバケットを必要としないが、シリコーン金型を使用し、前の実施態様よりも精密な3次元パターン(3Dパターン)を有する。ビジュアルとレリーフ(3D効果、精度、ジェスチャー)は新しいものである。2G法は、従来の圧縮よりもはるかに大きい5mmを超える表面体積ならびに美しい表面外観、良好なパターン定義および光沢の達成を可能にする。さらに、2G法の表面外観は、レリーフ(シリコン金型に存在するパターン)の作成中に中間圧縮がないため、1G法よりもはるかに精密で明るい。
また、この2G方式では、乾燥圧縮によるパウダー配合に比べて結合剤を高比率で取り込むこと、固体組成物中に水を高パーセンテージで、例えば組成物の20重量%を超えるパーセンテージで取り込むことを可能にすることで、適用時のさわやか感や水和性の感覚を増強する。
2G法によるペースト状物の調製
ペースト状物は、パウダーを結合剤および溶媒でペースト化したものである。相の混合は、レイネリや脱凝集類型のブレードを用いて行われる。
水、懸濁化剤(例えばベントナイトおよび/またはヘクトライトゲル)、防腐剤、グリコールおよびいずれかの添加の油を撹拌しながら均質化し、次に、粒子固相(パウダー相)を残りの混合物に徐々に取り込み、それによってペースト状物またはスラリーと称されるペースト状物を形成する。揮発性油を添加する場合は、パウダー相を添加した後、最後に取り込まれる。
2G法によるパウダーの成形
固体水和性組成物の成形のためには、有利にはシリコーン金型が使用される。これらの金型は、新しい表面レリーフおよびパターンを作り出すことを可能にする。これらのレリーフおよびパターンは、金型の内面にネガで示される。
ペースト状物はシリコーン金型に取り込まれ、支持グリッドが表面に添加されることで、コンパクトの堅牢性を改善させる。
次に、圧縮織物を加え、金型の上部から圧縮して、穴の開いた滑らかな表面のツールを用いて溶媒を部分的に吸い上げる。
圧縮は、例えば、トップフィル(Top Fill)、バックフィル(Back Fill)、またはサイド注入機を用いて実行される。
圧縮中には、織物がパターンに接触しなくなるため、バケットを使った方法と比較して、表面にできるパターンがより精密で、よりレリーフになる。
圧縮した後、ペースト状物を15分~2時間そのシリコーン金型に入れたまま冷凍庫に入れることで、脱型を容易にし、また脱型中のデザインの定義を最適化させる。
次に、場合により、最終製品中に最終的に維持されることが望まれる溶媒(水)の量に応じて、多かれ少なかれ長時間、45℃または50℃のオーブンに入れる。
最終製品中の水の量が5重量%~50重量%の場合、最終製品中の水の量を調整するために使用される手段(炉、45℃または50℃のオーブン、または乾燥なし)に応じて、持続時間は数分から6時間の範囲である。
したがって、特定の実施態様によれば、本発明の組成物は、以下の実施例で例示される方法によって、以下の工程に従った調製される:
(i)少なくとも水を含む液相と、パウダー形態の固相とを混合することでペースト状物(「スラリー」)を形成する工程:
a. 水相Aの成分を、A相が粒子固体相Bとほぼ同等の重量になるような過剰量の水に溶解する;
b. B相の成分を混合し、次に、レイネリ(Rayneri)を用いてA相に分散させ;例えば、均質な混合物が得られるまで、1000回転/分で5~10分間行う;
c. 場合による結合相Cを、最後に相Aと相Bによって形成されたペースト状分散液に添加する;
(ii)以下の工程に従って、コンパクトパウダーの形態の組成物を与えるように、圧縮および液相の部分的除去によってペースト状物を成形する工程:
a. ペースト状物を、気泡を取り除くように注意しながら、金型、例えばシリコーン金型に取り込み;有利には、表面に支持グリッドを添加することでコンパクトの堅牢性を改善する;
b. 圧縮織物を添加し、次に、例えば金型の上部から圧縮して(トップフィル機)、同時にエンクロージャー内を真空にすることによって(圧縮圧力1~4バール、吸引圧力1~4バール)、溶媒(水)を吸引(常温で真空吸引)し;この工程では、もはや織物はパターンに接触しないので、1G法と比較して表面に作られるパターンはより精密で、よりレリーフである;
c. 次に、有利には、金型を30分~1時間冷凍庫に入れ、簡単に脱型できるようにする;
d. 脱型後、必要に応じて、最終製品中に保持されることが望まれる水の量に達するまで、製品を50℃のオーブンに5時間、または代わりに45℃のオーブンに一晩入れておく。
ガレヌス
特定の一実施態様によれば、本発明の組成物は、顔および/または唇をメークアップするための固体水和性ケア組成物または固体水和性組成物、特に頬紅、アイシャドウ、ハイライト、ブロンズパウダー、保護ファウンデーションパウダー、コンシーラー、リップパウダーまたはアイブローパウダーの形態である。本発明の組成物は、好ましくは、ハイライト化粧品、固形水和性ファウンデーション組成物、アイシャドウ、頬紅またはリップスティックである。
特定の好ましい実施態様によれば、本発明の組成物は、表面に3次元(3D)レリーフパターンを有し、ロゴ、英数字または英数字の列、または花などの物体で様式化された表現などの特定のパターンを浮き上がらせる。
このレリーフの態様は、視覚的に非常に魅力的であり、これは所望の形状に適合されたシリコーン金型の使用のおかげで可能になり、その使用は、本発明のコンパクトパウダーの固体組成物に使用される成形方法に非常に適している。
本発明による固体水和性組成物の適用は、ブラシ、スポンジまたは指を用いて行うことができる。
化粧方法
本発明はまた、ケラチン物質、より具体的には、皮膚をケアおよび/またはメークアップするための化粧品方法であって、本発明による組成物をケラチン物質に適用することを含む、化粧品方法に関する。
皮膚、特に顔の皮膚に適用され、特に上記のような「スラリー」法によって得られる固体のさわやかな水和性組成物は、消費者に求められる快適さと感覚を提供し、良いメークアップ結果をもたらす。
次に、本発明を以下の非限定的な実施例において説明する。特に指示しない限り、%は、組成物の総重量に対する原材料の重量%として示される。
以下の例では、「SGP処理顔料」および「SGP処理顔料」という用語はそれぞれ、グリセロリン酸ナトリウム(SGP)またはフィチン酸(PHY)で親水性表面処理を受け、水相などの親水性媒体に親和性を与える鉱物顔料を示す。それらを使用すると驚くべきことに、適用時に、スラリーをコンパクトの形態に成形した後も均質性と硬度の性質を保持しながら、滑らかでさわやかなテクスチャーが特に心地よいパウダーのスラリーを得ることができる。これらの処理された顔料は、例えば、SENSIENT COSMETIC TECHNOLOGIES社よりUNIPURE(登録商標)のブランドで販売されている。
用語「ALG処理顔料」とは、アルジネート(ALG)で親水性の表面処理を受けた鉱物顔料を示す。これらの処理された顔料は、例えば、Miyoshi America社よりMiyoAQUA(コピーライト)というブランドで販売されている。
本発明の方法について、以下の実施例において;水相Aは過剰の水を含み、その少なくとも一部は溶媒(揮発性または非揮発性の液体)吸引工程時に除去する。
さらに、したがって、水の初期量を計算することで、A相とB相と、場合により相Cとを混合することによって形成される、スラリー調製工程の終了時に示される中間水パーセンテージを得る。
溶媒の除去は、以下の表に示す最終的な水のパーセンテージ(最終組成物)が得られるように制御する。
実施例1:水和性ケアパウダー
本発明によるケアパウダーおよび、グリセロールを含まない点で本発明と異なる対照を調製する。
組成物(本発明および対照)の最終配合を以下の表1に示す(最終組成物の重量%)。

上記の表に示した最終配合の一方または他方を調製するために、過剰の水を含むA相の成分を混合し、これをレイネリ(Rayneri)で500回転/分で5~10分間低温分散させる。次に、B相のパウダーの混合物をA相に添加し、次に、全体をレイネリで分散させ、速度を徐々に最大1200回転/分まで上げることで、視覚的に均質な混合物を得る。
この段階で、水はスラリー中に過剰に存在し、その量は、対照配合の場合は混合物の他の全成分の合計に対して132重量%であり、本発明の組成物の場合は107重量%である。
成形は、支持グリッドを備えたシリコーン金型にトップフィルモードで充填することによって行われる。表面に織物を置き、次に、30秒間4バールで、パウダースラリーの溶媒を吸引する。
金型を冷凍庫に1時間入れておく。
脱型後、組成物を45℃のオーブンに2時間入れておく。
この乾燥工程の後、組成物を密封したパックに入れる。
水和性試験
水和性は、当業者にはおなじみのCourage & Khazaka社SN「NUM_SERIE」供給のCORNEOMETER CM825装置を用いて、コルネオメトリー(corneometry)により測定する。
角質層の水和性を測定する方法は、皮膚表面に電場を作り、表皮上層の水和状態によって誘導される誘電率の変化を、電極を用いて検出することに基づいている(電気性質の測定は、角質層の水和性を評価する客観的方法として認められている(E. Berardesca - EEMCO guidance for the assessment of stratum corneum hydration: electrical methods - Skin Research and Technology 1997; 3:126-132)を参照)。
対照配合または本発明の組成物をボランティアの前腕部に適用する。適用量は、皮膚の2μl/cm2に相当する。次に、接着剤で前腕に固定した、適用領域を囲む金属リングを配置することにより、適用領域を摩擦から保護する。
測定は、組成物の適用前と、組成物の適用の6時間後に、摩擦防止保護の除去後の安定化のために15分の時間を空けて、適用部位を測定する。
対照配合または本発明の組成物の残存膜を、適用部位からふき取る。
水和性の変動は、前述の方法によって行った測定から計算する。
その結果を以下の表2に示す:

本発明の組成物(水+ヒドロキシル化合物)は、皮膚の重要かつ有意な水和性を可能にするのに対し、対照配合(水)は、試験部位に配合物を適用した後の皮膚の初期水和性を維持するのみであった。
実施例2 パールブロンジングパウダー
下記表3に示す最終配合にしたがって、コンパクトパウダーを調製する:

上記に示したコンパクトパウダーを調製するために、過剰の水を含むA相の成分を混合し、これをレイネリ(Rayneri)で500回転/分で5~10分間低温分散させる。
B相のパウダーの混合物をA相に添加し、次に、レイネリで全体を分散させ、速度を徐々に最大1200回転/分まで上げる。
この段階では、水はスラリー中に、混合物の他のすべての成分の合計と比較して83重量%の量と過剰に存在する。
C相を、ペースト状物の均質化を続けながら最後に添加する。
成形は、支持グリッドを備えたシリコーン金型にトップフィルモードで充填することにより行う。織物を置き、次に、圧縮(圧力=2バール)および溶媒の吸引(圧力=1バール)の工程を20秒間行う。
金型を冷凍庫に1時間入れておく。
脱型後、組成物を密封したパックに入れる。
硬度測定
硬度は、コンパクトの表面に適用される直径5mmのシリンダーが固定されたロッドを備えたTA.XT PLUS TEXTURE ANALYSER(STABLE MICROSYSTEMS)テクスチャーメーターを用いて測定する。シリンダー貫通力は、厚さ1mmにわたって0.5mm/秒の速度で測定する。
前述のプロトコルに従って三つの部分を測定した平均硬度は、279重量グラム(grams force、Gf)に相当する。
保持力
皮膚への適用の6時間後、次に8時間後の残存膜を測定することによって、組成物の皮膚への保持力を評価する。
実施例のファンデーションは、6時間後の残存膜が91%であり、8時間後の残存膜が84%であった。
水和性試験
実施例1のプロトコルに従って実施した水和性試験において、組成物は、皮膚への適用の6時間後に、対照に対して+18%の有意な水和効果を示した。
実施例3 艶消しのブロンジングパウダー
下記表4に示す最終配合に従って、皮膚をメークアップするためのティンテッドパウダーを調製する:

上表に示した組成物を調製するには、過剰の水を含むA相の成分を混合し、これをレイネリで500回転/分で5~10分間低温分散させる。
B相のパウダーの混合物をA相に添加し、次に、レイネリで全体を分散させ、速度を徐々に最大1200回転/分まで上げる。
C相を、最後にペースト状物の均質化を続けながら添加する。
この段階で、水はスラリー中に、混合物の他のすべての成分の合計と比較して107重量%の量と過剰に存在する。
成形は、支持グリッドを備えたシリコーン金型にトップフィルモードで充填することによって行う。織物を置き、圧縮(圧力=2バール)および溶媒の吸引(圧力=2バール)の工程を20秒間行う。
金型は冷凍庫に1時間入れておく。
脱型後、組成物を密封したパックに入れる。
硬度測定
硬度は、実施例2のプロトコルにしたがって測定する。
上記で調製した組成物の3片で測定した組成物の平均硬度は、271重量グラム(grams force, Gf)に等しかった。
水和性試験
実施例1のプロトコルにしたがって実施した水和性試験において、本発明によるこの実施例3の組成物は、皮膚への適用の6時間後に、対照に対して+10%の有意な水和効果を示した。
実施例 ハイライト化粧品
固形組成物は、下記表5に示す最終配合(最終組成物の重量%)によって調製する:

上表に示される組成物を調製するには、過剰の水を含むA相の成分を混合し、これをレイネリで500回転/分で5~10分間低温分散させる。
B相のパウダー混合物をA相に添加し、レイネリで全体を分散させ、速度を徐々に最大1200回転/分まで上げる。
C相を、最後にペースト状物の均質化を続けながら添加する。
この段階で、水はスラリー中に、混合物の他のすべての成分の合計と比較して74重量%の量と過剰に存在する。
成形は、支持グリッドを備えたシリコーン金型にトップフィルモードで充填することによって行う。織物を配合物の表面に置き、圧縮(圧力=2バール)および溶媒の吸引(圧力=2バール)の工程を20秒間行う。
金型を冷凍庫に1時間入れておく。
脱型後、組成物を45℃のオーブンに1時間入れておく。
乾燥工程の後、組成物を密封したパックに入れる。
硬度測定
硬度は、実施例2のプロトコルにしたがって測定する。
この実施例4の組成物の、前述のプロトコルにしたがって2片で測定した平均硬度は、288グラムの力(Gf)に等しい。
水和性試験
実施例1のプロトコルにしたがって実施した水和性試験において、本発明によるこの実施例4の組成物は、皮膚への適用の6時間後に、対照に対して+12%の有意な水和効果を示した。
ハイライトはまた、魅力的な立体的な視覚効果を有し、その表面のレリーフやパターンは、特に輪郭がはっきりしている。
実施例5 艶消しのファウンデーション
皮膚への適用後、艶消しの仕上がりを有する固体ファンデーションを調製する。
組成物の配合は、下記表6に示すとおりである:

上表に示したファンデーションを調製するには、過剰の水を含むA相の成分を混合し、これをレイネリで500回転/分で5~10分間低温分散させる。
B相のパウダー混合物をA相に添加し、次に、レイネリで全体を分散させ、速度を徐々に最大1200回転/分まで上げて、目視で均質な混合物を得る。
C相を、最後にペースト状物の均質化を続けながら添加する。
この段階で、水はスラリー中に、混合物の他のすべての成分の合計と比較して107重量%の量と過剰に存在する。
成形は、支持グリッドを備えたシリコーン金型にトップフィルモードで充填することによって行う。織物を置き、次に、圧縮(圧力=4バール)および溶媒の吸引(圧力=3バール)の工程を40秒間行う。金型を冷凍庫に1時間入れておく。
脱型後、組成物を45℃のオーブンに1時間入れておく。
乾燥後、組成物を密封したパックに入れる。
実施例6 水和性ファウンデーション
皮膚をケアするためのファウンデーションを調製する。
組成物の最終配合を下記表7に示す:

上表に示したファンデーションを調製するには、過剰の水を含むA相の成分を混合し、これをレイネリで500回転/分で5~10分間低温分散させる。
B相のパウダー混合物をA相に添加し、次に、レイネリで全体を分散させ、速度を徐々に最大1200回転/分まで上げて、スラリーを均質化する。
この段階では、水はスラリー中に、混合物の他のすべての成分の合計と比較して86重量%の量と過剰に存在する。
成形は、支持グリッドを備えたシリコーン金型にトップフィルモードで充填することによって行う。織物を置き、次に、4バールで1分間、パウダースラリーの溶媒を吸引する。
金型を冷凍庫に1時間入れておく。脱型後、組成物を45℃のオーブンに1時間入れておく。
乾燥後、組成物を「クッション」類型の防水パックに入れる。
水和性試験
実施例1のプロトコルにしたがって実施した水和性試験において、本発明によるこの実施例6の組成物は、皮膚への適用の6時間後に、対照と比較して+30%の有意な水和効果を示した。
このファンデーションはまた、適用すると、適用したところから離れたところに観察される皮膚の水和効果を補完する、さわやかな即時効果をもたらす。
実施例7 真珠様ファウンデーション
皮膚に真珠様効果を有するファンデーションを調製する。
組成物の配合は、下記表8に示すとおりである:

上表に示したファンデーションを調製するには、過剰の水を含むA相の成分を混合し、これをレイネリで500回転/分で5~10分間低温分散させる。
B相のパウダー混合物をA相に添加し、次に、レイネリで全体を分散させ、速度を徐々に最大1200回転/分まで上げる。
C相を、最後にペースト状物の均質化を続けながら添加する。
この段階では、水はスラリー中に、混合物の他のすべての成分の合計と比較して83重量%の量と過剰に存在する。
成形は、支持グリッドを備えたシリコーン金型にトップフィルモードで充填することによって行う。織物を置き、次に、圧縮(圧力=2バール)および溶媒の吸引(圧力=1バール)の工程を20秒間行う。
金型を冷凍庫に1時間入れておく。脱型後、組成物を45℃のオーブンに1時間入れておく。
脱型後、組成物を密封したパックに入れる。
実施例8 皮膚ケアのための艶消しのパウダー
皮膚ケアのための白色のパウダーを調製する。
組成物の最終配合を下記表9に示す:

コンパクトパウダーを調製するには、A相の成分を混合し、これをレイネリで500回転/分で5~10分間冷間低温分散させる。
B相のパウダー混合物を、過剰の水を含むA相に添加し、それを前の相に添加し、次に、レイネリで全体を分散させ、速度を徐々に最大1200回転/分まで上げる。
C相を、最後にペースト状物の均質化を続けながら添加する。
この段階では、水はスラリー中に、混合物の他のすべての成分の合計と比較して86重量%の量と過剰に存在する。
成形は、支持グリッドを備えたシリコーン金型にトップフィルモードで充填することによって行う。織物を金型の表面上のスラリーに置き、次に、圧縮(圧力=2バール)および同時の溶媒の吸引(圧力=1バール)の工程を20秒間行う。
金型を冷凍庫に1時間入れておく。
脱型後、組成物を45℃のオーブンに1時間入れておく。
組成物を最終的に「クッション」類型のパックに入れる。
本発明の組成物は、皮膚にのせると、皮膚への水和効果を加えて、絹雲母Mの存在に関連する驚くほど艶消しの仕上がりをもたらす。

Claims (10)

  1. ケラチン物質、より具体的には、皮膚をケアおよび/またはメークアップするための化粧品組成物であって、生理学的に許容できる媒体中に、少なくとも:
    組成物の総重量に対して5重量%~50重量%の量の水、
    ポリオール、グリコールエーテルおよびこれらの混合物から選択される少なくとも一つのヒドロキシル化合物
    少なくとも充填剤を含む粒子固相、
    および、場合により、少なくとも一つの油を含む油相、
    を含む固体組成物の形態であり、
    該組成物は、(i)粒子相と、液相を形成するヒドロキシル化合物、水および場合による油相とを混合することでペースト状物を形成する工程;および(ii)得られたペースト状物を圧縮して液相を部分的に除去することによって成形することで、固体組成物の形態の組成物を得る工程、を含む方法により得られる化粧品組成物。
  2. 水を、組成物の総重量に対して10重量%~50重量%、特に20重量%~45重量%、好ましくは30重量%~40重量%の量で含むことを特徴とする、請求項1に記載の化粧品組成物。
  3. ポリオールおよび/またはグリコールエーテルを、組成物の総量に対して5重量%~20重量%、好ましくは8重量%~15重量%の総量で含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 粒子相が、板状充填剤、球状充填剤およびこれらの混合物から選択される充填剤を含むことを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 親水性処理顔料をさらに含むことを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. さらに、懸濁化剤、特にヘクトライト、ベントナイトおよびこれらの混合物を、および場合により、凝集剤、特にステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウムおよびこれらの混合物を含むことを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
  7. 顔および/または唇のための固体水和性ケア組成物または固体水和性メークアップ組成物、特に頬紅、アイシャドウ、ハイライト化粧品、ブロンジングパウダー、保護ファウンデーションパウダー、コンシーラー、リップパウダーまたはアイブローパウダーの形態であることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 表面に3Dレリーフパターンを有することを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 請求項1~8のいずれか一項に記載の固体組成物を製造する方法であって、(i)粒子相と液相を構成するヒドロキシル化合物、水および場合による油相とを混合することでペースト状物を形成する工程;および(ii)得られたペースト状物を、特に、シリコーン金型に圧縮してペースト状物中に存在する液相を部分的に除去することによって成形する工程、を含むことを特徴とする方法。
  10. ケラチン物質、より具体的には、皮膚をケアおよび/またはメークアップするための化粧方法であって、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物を該ケラチン物質に適用することを含む化粧方法。
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