JP2023539006A - マイクロ波加熱サイクルを制御するシステム及び方法 - Google Patents

マイクロ波加熱サイクルを制御するシステム及び方法 Download PDF

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Abstract

マイクロ波器具は、食品容器の温度が食品の温度と異なるにもかかわらず選択温度の公差内までの食品容器内の食品の安全な加熱を提供する。食品の温度は、特に食品のより高い温度設定のために食品容器の温度より高いことがある。加熱サイクルが停止される食品容器の標的温度を計算するための制御方法が本明細書では提供される。この制御方法は食品容器の測定温度が標的温度に達すると加熱サイクルを停止する。マイクロ波空洞の温度もまた、食品容器の測定温度に影響を与える。したがって、マイクロ波空洞の温度は、食品容器の標的温度への調節を判断するために使用され得る。【選択図】図2

Description

関連出願の相互参照
本出願は、参照により本明細書に援用する2020年8月28日申請の米国仮特許出願第63/071,475号の便宜を主張する。
背景
典型的マイクロ波は、密閉パッケージの破裂を防止する一方で密閉パッケージを伴うマイクロ波の使用を促進し得る安全機能を有しない。このような密閉パッケージは、マイクロ波の動作の延長の結果として不意に破裂し得る。したがって、開口された、通気された、又はそうでなければ密封されない食品容器又はパッケージングが典型的マイクロ波において使用される。したがって、典型的マイクロ波は使用中に開封食品容器からの食品の飛び跳ねに晒され得る。
概要
本開示の第1の態様は、1つ又は複数のマイクロ波源と1つ又は複数のマイクロ波源と電磁気連通するマイクロ波室とを含むマイクロ波器具を提供する。マイクロ波器具は、マイクロ波室内の食品容器を支持するように構成された製品ホルダーと製品ホルダー内に支持された食品容器の温度を感知するように構成された温度センサとを含む。マイクロ波器具は選択温度を受信するように構成されたユーザインターフェースを含む。マイクロ波器具は、温度センサ及びユーザインターフェースと通信状態にあるコントローラであって選択温度に基づき食品容器の標的温度を判断するように構成されたコントローラを含む。コントローラは、食品容器の温度が食品容器の標的温度に等しくなるまで食品容器内の食品を加熱するように1つ又は複数のマイクロ波源を操作するように構成される。
本開示の第1の態様のいくつかの実装形態によると、コントローラは、食品容器の温度を食品容器内の食品の温度へ関係付ける実験結果のモデルに基づき食品容器の標的温度を判断するように構成される。
本開示の第1の態様のいくつかの実装形態によると、食品は食品容器内に密閉される。
本開示の第1の態様のいくつかの実装形態によると、モデルは次の二次多項式である:
Figure 2023539006000002

ここで、Tは食品容器の標的温度であり、Tは選択温度であり、そしてX、Y、Zのそれぞれは実験結果に基づき判断される定数である。
本開示の第1の態様のいくつかの実装形態によると、マイクロ波器具はさらに、コントローラと通信状態にありそして食品容器上の識別子を読み取るように構成された製品識別スキャナを含む。コントローラは識別子に基づき食品容器の製品属性を判断するように構成される。
本開示の第1の態様のいくつかの実装形態によると、モデルは、製品属性に基づき食品容器の標的温度をスケーリングする属性乗数を含む。
本開示の第1の態様のいくつかの実装形態によると、製品属性は、食品のタイプ、パッケージングのタイプ、パッケージングのサイズ及びそれらの組み合わせからなる一群の製品属性から選択される。
本開示の第1の態様のいくつかの実装形態によると、マイクロ波器具はさらに、マイクロ波室の温度を感知するように構成された第2の温度センサを含み、モデルは、マイクロ波室の温度に基づき食品容器の標的温度へ加えられる空洞温度調節を含む。
本開示の第1の態様のいくつかの実装形態によると、空洞温度調節は、マイクロ波室の温度が22℃であると0℃であり、マイクロ波室の温度が85℃であると4℃であり、そしてマイクロ波室の他の温度に関してはその間の線形外挿である。
本開示の第1の態様のいくつかの実装形態によると、コントローラは、食品容器温度内の食品を選択温度の公差内まで加熱するために1つ又は複数のマイクロ波源を操作するように構成され、ここで公差は+/-5%である。
本開示の第2の態様はマイクロ波器具を操作する方法を提供する。本方法はユーザインターフェースから選択温度を受信することを含む。本方法は選択温度に基づき食品容器の標的温度を判断することを含む。本方法は、マイクロ波室内の食品容器内の食品を加熱するために1つ又は複数のマイクロ波源を給電することを含む。本方法は食品容器の温度を温度センサにより感知することを含む。本方法は、食品容器の温度が標的温度に達すると1つ又は複数のマイクロ波源への給電をターンオフすることを含む。
本開示の第2の態様のいくつかの実装形態によると、食品容器の標的温度を判断することは、食品容器の温度を食品容器内の食品の温度へ関係付ける実験結果のモデルに基づく。
本開示の第2の態様のいくつかの実装形態によると、食品は食品容器内に密閉される。
本開示の第2の態様のいくつかの実装形態によると、モデルは次の二次多項式である:
Figure 2023539006000003

ここで、Tは食品容器の標的温度であり、Tは選択温度であり、そしてX、Y、Zのそれぞれは実験結果に基づき判断される定数である。
本開示の第2の態様のいくつかの実装形態によると、本方法はさらに、製品識別スキャナにより食品容器上の識別子を走査することに基づき食品容器を識別することを含む。本方法はさらに、識別子に基づき食品容器の製品属性を判断することを含む。
本開示の第2の態様のいくつかの実装形態によると、モデルは、製品属性に基づき食品容器の標的温度をスケーリングする属性乗数を含む。
本開示の第2の態様のいくつかの実装形態によると、製品属性は、食品のタイプ、パッケージングのタイプ、パッケージングのサイズ及びそれらの組み合わせからなる一群の製品属性から選択される。
本開示の第2の態様のいくつかの実装形態によると、本方法はさらに、第2の温度センサによりマイクロ波室の温度を感知することを含む。モデルは、マイクロ波室の温度に基づき食品容器の標的温度へ加えられる空洞温度調節を含む。
本開示の第2の態様のいくつかの実装形態によると、空洞温度調節は、マイクロ波室の温度が22℃であると0℃であり、マイクロ波室の温度が85℃であると4℃であり、そしてマイクロ波室の他の温度に関してはその間の線形外挿である。
本開示の第2の態様のいくつかの実装形態によると、食品容器内の食品は選択温度の公差内の温度まで加熱され、ここで公差は+/-5%である。
これら及び他の特徴は添付図面及び特許請求の範囲と併せてなされる以下の詳細説明からより明確に理解されることになる。
図面の簡単な説明
次に、本開示をより完全に理解するために、同様な参照符号が同様な部分を表す添付図面とその説明と併せてなされる以下の簡単な説明を参照する。
食品を所望温度へ加熱するためのマイクロ波器具の正面図である。 ドアが開いたマイクロ波器具の透視図である。 マイクロ波アクセスパネルが除去されたマイクロ波器具の左側透視図である。 エレクトロニクスアクセスパネルが除去されたマイクロ波器具の右側透視図である。 マイクロ波器具のマイクロコントローラアセンブリのブロック図である。 マイクロ波器具のコンピュータシステムのブロック図である。 マイクロ波器具により行われる加熱サイクルの制御アルゴリズムの流れ図である。 実験データとパッケージ温度を様々な製品の製品温度へ相関付ける判断された傾向線とのプロットである。 実験データとパッケージ温度を様々な製品の製品温度へ相関付ける判断された傾向線とのプロットである。 実験データとパッケージ温度を様々な製品の製品温度へ相関付ける判断された傾向線とのプロットである。 実験データとパッケージ温度を様々な製品の製品温度へ相関付ける判断された傾向線とのプロットである。 実験データとパッケージ温度を様々な製品の製品温度へ相関付ける判断された傾向線とのプロットである。 本開示のいくつかの実施形態を実施するために好適な例示的コンピュータシステムを示す。
詳細な説明
初めに、1つ又は複数の実施形態の例示的実装形態が以下に示されるが、開示されるシステム及び方法は、現在知られている又は存在しているかどうかにかわらず任意数の技術を使用することにより実装され得るということを理解すべきである。本開示は、以下に示される例示的実装形態、図面、及び技術に決して限定されないが、その等価物の全範囲に沿って添付の特許請求の範囲内で修正され得る。句「及び/又は」の使用は選択肢のリストのうちの任意の1つ又は任意の組み合わせが使用され得るということを指示する。例えば、「A、B、及び/又はC」は「A」又は「B」又は「C」又は「A及びB」又は「A及びC」又は「B及びC」、又は「A及びB及びC」を意味する、
包装された食品の信頼可能及び効率的な加熱を容易にするためのマイクロ波器具が本明細書において開示される。マイクロ波器具は、包装された食品の温度を感知するように構成された温度センサを含む。いくつかの実装形態では、温度センサは、包装された食品の温度をマイクロ波室の外側から感知するように構成された非接触温度センサである。非接触温度センサを使用することは、包装された食品を加熱する際に使用される温度センサとマイクロ波放射との相互作用を防止する。例えば、温度センサは、包装された食品により発射される赤外線を感知するように配置された赤外線温度センサであり得る。別の例では、超音波センサが、包装された食品の温度を感知するために使用され得る。他の接触ベース又は非接触温度センサが使用され得る。
伝統的マイクロ波器具に伴うような時間ベース操作とは対照的に、開示されるマイクロ波器具の操作は、温度センサにより判断された包装食品の測定温度に基づき得る。使用時、消費者は所望製品温度を選択し得る。所望製品温度は、ユーザインターフェース上の入力を介し受信された絶対温度入力(例えば52℃)又は相対温度入力(例えば環境温度、熱い、非常に熱い)であり得る。相対温度入力は技術者により特定設定点へ構成可能であり得る(例えば、環境温度選択は25℃に対応し、熱い選択は55℃に対応するなど)。マイクロ波器具の温度ベース操作は、使用時に製品が過熱されないということを保証する一方で多様なサイズ及びタイプの包装食品と共に使用され得る。加えて、包装食品は再加熱され得る、又は、部分的に充填された包装食品は所望製品温度まで安全に加熱され得る。最大動作時間がまた、温度センサの失敗に対するフェイルセーフとして使用され得る。
しかし、食品容器の温度はその中に含まれる食品(例えば飲料、スープなど)の正確な測定結果ではない。食品の温度は、特に食品のより高い温度設定のために食品容器の温度より高いことがある。加熱サイクルが停止される食品容器の標的温度を計算するための制御方法が本明細書では提供される。本制御方法は、食品容器の測定温度が食品容器の標的温度に達すると加熱サイクルを停止する。本制御方法は、加熱サイクルの開始時にユーザインターフェース上で消費者から受信された選択温度の公差(例えば+/-5%内)内の最終食品温度を生じる。
本制御方法は、マイクロ波器具内に置かれた特定食品容器に固有な相関値を判断するために、マイクロ波器具内で加熱される様々なカテゴリ及び容積の食品(例えば飲料)の試験データを使用する。本制御方法は、食品容器の標的温度を計算するために使用する様々な組み合わせの食品属性の相関値を有するルックアップテーブルを使用する。いくつかの実装形態では、この計算は、食品容器の測定温度とその中に含まれる食品の温度とを実験データに基づき相関付ける二次多項式である。マイクロ波空洞の温度もまた食品容器の測定温度に影響を与える。したがって、マイクロ波空洞の温度は、食品容器の標的温度への調節を判断するために使用され得る。
密閉食品容器を加熱するために好適なマイクロ波器具の例は、本明細書に参照により全体として援用される国際公開第2020/061049号(題名:“Packaged Food Product Microwave System and Method”)に記載されている。
マイクロ波器具の簡略説明が図1~図6を参照して以下に提供される。本明細書において説明されるシステム及び方法に好適である他のマイクロ波器具が本開示により企図される。
図1~図4は、包装された食品を所望温度へ加熱するために好適なマイクロ波器具100の様々な図を示す。図1は、ドア102及びユーザインターフェース104を示すマイクロ波器具100の正面図である。ドア102は、閉じられるとユーザインターフェース104にアクセスするための窓112を含む。
図2はドア102が開いたマイクロ波器具100の透視図である。ドアスイッチ532は、マイクロ波器具100の本体123の前面上に又はドア102上に位置し得、そしてドア102の位置(例えば、開いた又は閉じた)を指示する信号を提供する。ホルダー118が、ドア上に配置され、そして食品容器又は飲料容器などの密閉食品容器120を収容するように寸法決め及び整形される。図2に示す例では、食品容器120は飲料瓶である。食品容器120は、プラスチック(例えばテレフタル酸ポリエチレン、高密度ポリエチレンなど)、ガラス、セラミック、非箔裏打ち(non-foil lined)カートンなどで作られ得る。ホルダー118は、ドア102が閉じられると食品容器120をマイクロ波空洞114内に置くようにドア102上に配置される。例えば、ドア102が閉位置へ回転すると、ホルダー118は、その中に配置されるようにマイクロ波空洞114内の開口を貫通する。
リアクティブチョーク116は、ドア102が閉じられるとマイクロ波空洞114内の開口の周縁のホルダー118の周りのドア102上に配置される。リアクティブチョーク116は、使用時にマイクロ波放射がドア102を貫通するのを防止する。1つ又は複数の製品有無検出器122が、製品ホルダー118の周りのドア102上に配置され、そして食品容器120が製品ホルダー118内に配置されるかどうかを確認するように構成される。製品有無検出器122は、製品ホルダー118内の食品容器120の有無を検出するための光センサ又は音響距離計であり得る。複数の製品有無検出器122が、様々なサイズの食品容器120の検出を保証するために使用され得る。複数の製品有無検出器122はまた、食品容器120のサイズを検証するために使用され得る。
ユーザインターフェース104はマイクロ波器具100の本体123上に配置される。例えば、ユーザインターフェース104はマイクロ波器具100の本体123の前面上に配置される。図2に示すように、マイクロ波器具100の本体の前面は、マイクロ波空洞114内に開口を含む同じ表面である。ユーザインターフェース104はタッチスクリーンユーザインターフェースであり得る。ユーザインターフェース104は、高品位マルチメディアインターフェース(HDMI:high-definition multimedia interface)ポートなどのグラフィックポート108とユニバーサルシリアルバス(USB:universal serial bus)ポートなどのデータポート110とを含み得る。グラフィックポート108は、ユーザインターフェース104上に表示するためのグラフィックスデータを供給し得る。データポート110は、タッチスクリーン上に記録される接触入力又はジェスチャ入力を伝達し得る。他のユーザインターフェース要素が、使用され得、そしてデータポート110又は別のデータポートを介し通信し得る。例えば、自動販売環境では、支払いモジュールが、支払いを受け取ることとドア102を解錠することとを容易にするために追加的に存在し得る。
製品識別スキャナ124がマイクロ波器具100の本体123上に配置される。図2に示す例では、製品識別スキャナ124は、ユーザインターフェース104の下に配置され、そしてドア102が開くと製品ホルダー118に面する。製品識別スキャナ124は、食品容器120上の識別子を読み取るように構成されたバーコードリーダ又はカメラなどの光学スキャナであり得る。いくつかの実装形態では、2つ以上のバーコードリーダが、食品容器120に沿った複数の場所の識別子を読み取るように構成され得る。複数のバーコードリーダを含むことで、容器120上の様々な場所に位置するバーコードによる様々な食品容器120の識別を促進し、そして可変高さの容器120に対処する。
製品ホルダー118は、製品ホルダー118内に置かれると食品容器120上の識別子の眺めを増進するように寸法決めされた製品ホルダー118の基部の上に開口を含み得る。例えば、識別子は、バーコード、シンボル、クイックレスポンス(QR)コード、万国製品コード(UPC:universal product code)を符号化するものなど、又は他の製品識別子であり得る。製品ホルダー118は、食品容器120上の識別子を走査又はそうでなければ読み取ることを容易にするためにユーザが製品ホルダー118内の食品容器120を旋回することを可能にするように寸法決めされ得る。例えば、食品容器120を製品ホルダー118内で走らせることにより、識別子は、製品ホルダー118の開口内及び製品識別スキャナ124の視界内に見出され得る。
いくつかの実装形態では、製品ホルダー118は、製品ホルダー118内の食品容器120のより容易な旋回を容易にするために製品ホルダー118の基部上にターンテーブルを含む。ターンテーブルは、製品ホルダー118内の食品容器120上の識別子を自動的に走査するためにモータにより駆動され得る。ターンテーブルモータは、ドア102が開けられたということを指示する信号をドアスイッチが提供すると、又はドア102が開かれてから所定遅延後に、活性化され得る。
いくつかの実装形態では、食品容器120上の識別子は製品ホルダー118内への挿入に先立って製品識別スキャナ124により走査され得る。このような実装形態では、製品有無検出器122は、食品容器120が製品識別スキャナ124により走査された後に製品ホルダー118内へ挿入されたということを検証し得る。
製品識別スキャナ124は光学スキャナとして上記例では説明されたが、製品識別スキャナ124はワイヤレスタグリーダであり得る。例えば、ワイヤレスタグは、食品容器120上に(食品容器のラベル又はファスナ上などに)位置し得、そして食品容器120の識別子を格納し得る。ワイヤレスタグは、無線周波数識別(RFID)タグ、ブルートゥース低エネルギー(BLE:BLUETOOTH low energy)タグ、近接場通信(NFC)タグ、ビーコンタグなどであり得る。製品識別スキャナ124のワイヤレスタグリーダは食品容器120上のワイヤレスタグから食品容器120の識別子を読み取るように構成される。
製品識別スキャナ124により食品容器120から読み取られた識別子に基づき、マイクロ波器具100は、マイクロ波器具100内へ挿入される食品のタイプ(例えば、砂糖入り炭酸飲料、ダイエット炭酸飲料、ジュース飲料、茶、コーヒ、スムージィ、酪農飲料、ヨーグルト製品など)、パッケージングのタイプ(例えばPET炭酸飲料瓶、アルミニウム缶、アルミニウム瓶、熱燗PET飲料瓶、無菌PET飲料瓶など)、及び/又はパッケージングのサイズ(例えば20液量オンス(560cc)パッケージ、12液量オンス(336cc)パッケージ、8液量オンス(226cc)パッケージなど)を識別するように構成される。挿入される食品のタイプの識別に基づき、マイクロ波器具100は、食品の誘電定数及び/又は導電率を識別し、そしてこれにしたがってマイクロ波器具の動作を調節し得る。例えば、マイクロ波器具100の電力レベルは食品の誘電定数及び/又は導電率に基づき調節され得る。識別子を読み取ることに応答して、マイクロ波器具100は、識別子と、食品のタイプ、パッケージングのタイプ、パッケージングのサイズ、食品の誘電定数、及び/又は食品の導電率とを関連付ける1つ又は複数の表又は他の論理的構造を提供するローカルデータベース又はネットワークアクセス可能データベースにアクセスし得る。
マイクロ波器具100の本体123はエレクトロニクスアクセスパネル126及びマイクロ波アクセスパネル132を含む。エレクトロニクスアクセスパネル126は、マイクロ波器具100の本体123の右側表面上に配置される。エレクトロニクスアクセスパネル126は、マイクロ波器具100を冷却するための周囲環境との空気交換を容易にするように構成されたファンベント128及びダクトベント130を含む。マイクロ波アクセスパネル132は同様に、マイクロ波器具100の反対側の本体123の左側表面上にファンベント(示されない)及びダクトベント(示されない)を含む。
図3はマイクロ波アクセスパネル132が除去されたマイクロ波器具100の左側透視図である。マイクロ波アクセスパネル132は、マイクロ波器具100のマイクロ波部品を有するマイクロ波コンパートメント133へのアクセスを提供する。図4はエレクトロニクスアクセスパネル126が除去されたマイクロ波器具100の右側透視図である。エレクトロニクスアクセスパネル126は、エレクトロニクスコンパートメント135へのアクセスを提供する。マイクロ波コンパートメント133及びエレクトロニクスコンパートメント135は隔壁134により分離される。
マイクロ波コンパートメント133は、ホルダー118を収容するための密閉容積を提供するマイクロ波室136を含む。マイクロ波室136は、マイクロ波室136内のマイクロ波放射を反射する表面を含む。例えば、マイクロ波室136の側面はアルミニウム又は鋼などの金属で作られ得る。マイクロ波室136は、マイクロ波室136内の電界を測定するための電界検出器538を含み得る。電界検出器538は食品容器120内の製品の容積を推定するために使用され得る。
マイクロ波室136は、1つ又は複数の導波管(導波管138及び導波管144など)からマイクロ波放射を受信する。導波管144は、導波管144が隔壁134の反対側にあるということを示すために図4では点線で示される。導波管138は、マイクロ波室136上の導波管144から垂直方向にオフセットされる。マグネトロンが1つ又は複数の導波管の各導波管の周囲にそれぞれ配置され得る。第1のマグネトロン(示されない)がマイクロ波放射を導波管138へ供給するため導波管138の周囲に配置される。第1のマグネトロンは導波管138内に配置されるアンテナを含む。導波管138は、受信されたマイクロ波放射をマイクロ波室136の第1の表面に沿ってマイクロ波室136内へ向けるように構成される。同様に、第2のマグネトロン(示されない)がマイクロ波放射を導波管144へ供給するための導波管144の周囲に配置される。第2のマグネトロンは、導波管144内に配置されるアンテナを含む。導波管144は、受信されたマイクロ波放射をマイクロ波室136の第2の表面に沿ってマイクロ波室136の第2の表面内へ向けるように構成される。
2つのマグネトロンが開示されたが、より多い又は少ないマグネトロンが使用され得る。追加導波管がこのような追加マグネトロン毎に提供され得る。追加マグネトロンを提供することで、多種多様な食品容器120内の食品への強い結合を保証するためのより複雑なパターンの定在波の生成を可能にする。
いくつかの実装形態では、製品識別スキャナ124により識別された製品に依存して、マグネトロンのうちの1つ又は複数のマグネトロンの電力レベルが使用中に調節又はターンオフされ得る。例えば、導波管138は、マイクロ波放射を導波管144より高い場所のマイクロ波室136内へ導入するので、短い瓶又は他の食品容器120が製品ホルダー118内に置かれれば、第1のマグネトロンは使用中に低下又はターンオフされ得る。
図3に示す例はマイクロ波放射をマイクロ波室136の両側からマイクロ波室136に供給するための導波管138、144を提供するが、他の構成が使用され得る。いくつかの実装形態では、固体マイクロ波源が、マグネトロンのうちの1つ又は複数のマグネトロンの代わりに使用され得る。
マイクロ波コンパートメント133はまた、導波管138、144の周囲に配置されたマグネトロンを給電するための第1のマグネトロン電源154及び第2のマグネトロン電源156を含む。マグネトロン電源154、156は、半波長電圧ダブラー電源又はインバータ又はスイッチモード電源であり得る。他の電源タイプも使用され得る。
温度センサ162は、マイクロ波室136の底面の周囲に配置されておりそしてドア102が閉じられると製品ホルダー118内の食品容器120の温度を測定するように構成される。様々な実装形態では、温度センサ162は、食品容器120の温度を感知するために他の場所に配置され得る。温度センサ162は、包装された食品の温度をマイクロ波室の外側から感知するように構成された非接触温度センサであり得る。非接触温度センサを使用することで、温度センサと食品容器120内の食品を加熱する際に使用されるマイクロ波放射との相互作用を防止する。例えば、温度センサ162は、食品容器120内の食品により発射される赤外線を感知するように配置された赤外線温度センサであり得る。別の例では、超音波センサが包装食品の温度を感知するために使用され得る。他の接触ベース又は非接触温度センサが使用され得る。いくつかの実装形態では、追加温度センサ(示されない)がマイクロ波空洞114内の温度を測定するために配置され得る。
食品容器120は、多様な形状及びサイズを有し、そして製品ラベルを様々な場所に有し得る。製品ラベルは、温度センサ162による食品容器120の温度読み取りを絶縁し得る又はそうでなければこれに影響を与え得る。しかし、食品容器120の基部は通常、特に食品容器120の基部の中央場所ではあまり多様性又は可変性を有しない。例えば、飲料容器は通常、平坦又は花弁状基部を有する。花弁状基部を備えたとしても、飲料容器の基部の中央場所は概して一様である。加えて、製品ラベルは食品容器120の基部上にはめったに配置されない。
温度センサ162は、ドア102が閉じられると製品ホルダー118の底の方向に面するように配置される。製品ホルダー118の底は穴又は隙間(これを通して温度センサ162が食品容器120の基部を見得る)を含み得る。食品容器120の底から温度を測定することは、様々なパッケージサイズ、形状及び製品ラベル位置を考慮する必要が無いことにより多種多様なパッケージタイプの温度を正確に感知することを可能にする。温度は、食品容器120上の他の場所から(例えば側壁、ファスナ又は食品容器上の他の場所に沿って)測定され得る。
図4に最も良く見られるように、エレクトロニクスコンパートメント135はコンピュータシステム600及びマイクロコントローラアセンブリ500を含む。マイクロ波器具100の本体123の後面上に配置されたポートアクセスドア170がコンピュータシステム600上の1つ又は複数の入力/出力(I/O)ポートへのアクセスを提供する。隔壁134は、エレクトロニクスコンパートメント135内の部品をマイクロ波コンパートメント133内の部品から生成される熱雑音及び電磁雑音から絶縁する。
図5はマイクロ波器具100のマイクロコントローラアセンブリ500のブロック図である。マイクロコントローラアセンブリ500はマイクロコントローラ502及びI/Oインターフェース基板504を含む。I/Oインターフェース基板504は、様々な入力信号を受信しマイクロコントローラ502へ伝達するように構成される。マイクロコントローラ502は、受信された入力信号を処理しそして出力制御信号508を生成するためのファームウェア506を含む。I/Oインターフェース基板504は出力制御信号508をマイクロ波コンパートメント133の制御部品へ供給する。
I/Oインターフェース基板504はまた、温度センサ162及び電界検出器538からアナログ入力を受信する。上に指摘したように、電界検出器538は食品容器120内の製品の容積を推定するために使用され得る。加えて、電界検出器538は、マイクロ波室136内の電界が通常動作の期待範囲内にあるということを検証するために使用され得る。例えば、12オンス(336cc)アルミニウム缶などの金属食品容器120がマイクロ波器具100内へ挿入されれば、電界検出器538は期待負荷値又は零値負荷未満の負荷値を感知するだろう。同時に、製品有無検出器122は、食品容器120が製品ホルダー118内に存在するということを感知するだろう。同様に、いかなる製品もマイクロ波器具100内へ挿入されなければ、電界検出器538は期待負荷値又は零値負荷未満の負荷値を感知するだろう。製品有無検出器122はまた、製品が製品ホルダー118内に存在しないということを感知するだろう。いずれの場合も、マイクロ波器具100の動作は、電界検出器538が最大許容可能電界閾値により指示される許容可能最小値未満の負荷値を感知すると開始されること又はそうでなければ終了することを防止され得る。
最大電界閾値は、所与の食品容器120内の所与の食品のタイプの最小量の容積に対応し得る。例えば、最大閾値は、所与の食品容器120に含まれる食品のタイプの所与の食品容器120の容積の少なくとも5%、10%又は25%に対応する期待電界読み取り値であり得る。
異なる材料は、異なる誘電定数及び導電率を有し、したがって異なるやり方でマイクロ波放射へ結合する、マイクロ波放射を吸収する、又はそうでなければマイクロ波放射に反応する。例えば、PETの誘電定数は約1~3ε’である一方で水は約80ε’の誘電定数を有する。同様に、PETの導電率は約10-21S/mである一方で、生理食塩水溶液は約1~5S/mの導電率を有する。したがって食品は、生理食塩水溶液が通常は含まれる容器よりはるかに容易にマイクロ波放射を吸収する。
しかし、様々な食品は様々な電気的特性を有する。マイクロ波室136内へ挿入される食品の電気的特性(例えば誘電定数及び/又は導電率)に基づき(例えば、製品識別スキャナ124からの読み取り値に基づき、電界検出器538により測定された検出電界強度に基づき)、食品の容積が推定され得る。マイクロ波室136内に挿入された食品の推定容積を使用することにより、第1のマグネトロン電源154及び/又は第2のマグネトロン電源156の動作が修正され得る。例えば、1つ又は複数のマグネトロン電源154、156の電力レベルは、激しい沸騰を回避するために又はそうでなければ食品容器120内の圧力増強のリスクを低減するために推定容積に基づき調節され得る。したがって、部分的に充填された食品容器120ですら、マイクロ波器具100内の標的温度へ安全に加熱され得る。
I/Oインターフェース基板556はまた、出力制御信号508をマイクロ波コンパートメント133内の部品へ供給するための出力ブロック556を含む。第1のマグネトロン信号554が第1の電力リレーをターンオン又はオフするために第1のマグネトロンMOSFETへ提供される。同様に、第2のマグネトロン信号556が第2の電力リレーをターンオン又はオフするために第2のマグネトロンMOSFETへ提供される。第1の電力リレーがターンオンされると、電力は第1のマグネトロン電源154及び対応するファンへ提供される。第2の電力リレーがターンオンされると、電力は第2のマグネトロン電源156及び対応するファンへ提供される。
第1の電力制御信号558は、第1のマグネトロン電源154により第1のマグネトロンへ出力される電力を変調するために第1のマグネトロン電源154へ提供される。第2の電力制御信号560は、第2のマグネトロン電源156により第2のマグネトロンへ出力される電力を変調するために第2のマグネトロン電源156へ提供される。いくつかの実装形態では、第1及び第2の電力制御信号558、560はパルス幅変調制御信号である。第1及び第2の電力制御信号558、560は同じであってもよいし異なってもよい。例えば、第1及び第2のマグネトロン電源154、156は異なる電力レベルをそれぞれのマグネトロンへ提供するように操作され得る。
図6はマイクロ波器具100のコンピュータシステム600のブロック図である。コンピュータシステム600はオペレーティングシステム602とオペレーティングシステム602上に設置される1つ又は複数のアプリケーション604とを含む。コンピュータ600はまた、ユーザインターフェース104上に表示するための画像、音響及び映像データ608又はスピーカ168からの出力を格納するためのファイルシステムを備えたメモリ606を含む。1つ又は複数のアプリケーション604は通信バス610上の部品(マイクロコントローラ502など)の動作を制御する。I/Oインターフェース612は、1つ又は複数のアプリケーション604とユーザインターフェース104との間の通信を提供し、例えば映像又は画像データを供給しそしてタッチスクリーンからの接触入力を受信する。ポート614(ポートアクセスドア170を介しアクセス可能であり得る)は、利用データ及び診断データをダウンロードするためだけでなくアプリケーション604又はファームウェア506のソフトウェア更新をアップロードするためのアクセスを技術者へ提供する。データベース616は、マイクロ波器具100の利用データ及び診断データをローカルに格納し得る。例えば、利用データは、何回ドア102が開かれたか、どの製品が製品識別スキャナ124により走査されたか、どの温度が製品を加熱するためにユーザインターフェース104上で選択されか、そして何時これらの事象が発生したかのデータ含み得る。他の利用データが収集され得る。診断データは、入力ブロック516、アナログ入力544、及びアナログ増幅器542上で受信された入力のログ並びに制御信号508のログを含み得る。他の診断データがデータベース616内に格納され得る。利用データ及び診断データをリモートサーバ(示されない)へアップロードするための又はリモートサーバからソフトウェア更新を受信するためのモデム618も含まれ得る。他の構成及び部品が本開示により企図される。
マイクロ波器具100の動作は、温度センサ162により判断された食品容器120の測定温度に基づく。しかし、食品容器120の温度は、その中に含まれる食品(例えば飲料、スープなど)の正確な測定結果ではない。食品の温度は食品容器120の温度より高い可能性がある(特に食品のより高い温度設定のために)。
加熱サイクルが停止される食品容器120の標的温度を計算するための(例えばマグネトロンへの給電をターンオフするための)制御方法が本明細書では提供される。本制御方法は、食品容器120の測定温度が食品容器120の標的温度に達すると加熱サイクルを停止する。本制御方法は、加熱サイクルの開始時にユーザインターフェース104上の消費者から受信された選択温度の公差内(例えば+/-5%内)の最終食品温度を生じる。
マイクロ波器具100内で加熱される様々なカテゴリ及び容積の食品(例えば飲料:例えば水、茶、ジュース、クリーム/砂糖無しコーヒ、クリーム/砂糖有りコーヒなど)の試験データが、マイクロ波器具100内に置かれた特定食品容器120に固有な相関値を判断するために使用される。本制御方法は、食品容器120の標的温度を計算するために使用する様々な組み合わせの食品属性の相関値を有するルックアップテーブルを使用する。いくつかの実装形態では、この計算は、食品容器120の測定温度とその中に含まれる食品の温度とを実験データに基づき相関付ける二次多項式である。マイクロ波空洞114の温度はまた、食品容器120の測定温度に影響を与える。したがって、マイクロ波空洞114の温度は、食品容器120の標的温度への調節を判断するために使用され得る。
図7はマイクロ波器具100により行われる加熱サイクルの制御方法700の流れ図である。様々な実装形態では、本制御方法700はマイクロコントローラアセンブリ500(例えばマイクロコントローラ502)及び/又はコンピュータシステム600により実行される。
702において、制御方法700はマイクロ波器具100内に挿入された食品容器120を識別する。例えば、製品識別スキャナ124は上述のように食品容器120上の識別子を走査する。製品識別スキャナ124により食品容器120から読み取られた識別子に基づき、マイクロ波器具100は、食品のタイプ又はカテゴリ、パッケージングのタイプ、及び/又はパッケージングのサイズ又は容積を識別するように構成される。
704において、制御方法700は、加熱される食品容器120内の食品の製品温度のユーザ入力をユーザインターフェース104を介し受信する。入力される製品温度は、ユーザインターフェース104上の入力を介し受信された絶対温度入力(例えば52℃)、又はユーザインターフェース104上の入力を介し受信された相対温度入力(例えば環境温度、熱い、非常に熱い)であり得る。相対温度入力は、特定絶対温度に対応する(例えば、熱い選択は55℃に対応する等々)ようにマイクロ波器具100内で構成され得る。
706において、制御方法700は、ユーザインターフェース104を介し受信された入力製品温度と相関する食品容器120の標的温度を判断する。食品容器120の温度と食品容器120内の食品の温度との相関は実験的に判断される。食品容器120の温度と食品容器120内の食品の温度との関係をモデル化する二次多項式の例が本明細書で提供されたが、他の統計的方法又は機械学習方法が、実験結果内で判断された値をモデル化するために使用され得る。
図8A~8Eは、実験データとパッケージ温度を様々な製品の製品温度へ相関付ける判断された傾向線とのプロットである。示されるように、非線形関係がパッケージ温度と製品温度との間に存在する。具体的には、パッケージ温度(IR温度)の小さな変化が製品温度(TC温度)の大きな変化を生じるということが発見された。このような非線形効果は、加熱されたときの密閉食品容器120内の増圧に一部依存すると判断された。例えば、食品容器120内の圧力は加熱サイクル中に8~22psi(より一般的には約14psi)まで増加し得る。増加する圧力は水の比熱の非線形性に至る。加えて、食品容器120の絶縁特性が食品から食品容器120への熱伝達を弱めそして遅らせる。
実験結果に基づき、二次多項式が、食品容器120の温度と食品の温度との関係をユーザインターフェース104上で消費者から受信された選択温度の公差内(例えば+/-5%内)にモデル化するために判断された。二次多項式は次の通りである:
Figure 2023539006000004

ここでTは食品容器120の標的温度であり、Tは食品の標的温度(例えばユーザインターフェース104を介し受信された選択温度)であり、X、Y、Zのそれぞれは実験結果に基づき判断された定数である。
いくつかの例では、定数X、Yのそれぞれは、識別された食品容器120の1つ又は複数の物理的属性(例えば、食品の識別されたタイプ又はカテゴリ、パッケージングのタイプ、パッケージングのサイズ又は容積、電界検出器538に基づく製品の推定容積など)を特徴付ける二次多項式から判断される。食品容器120内で検出された製品の推定容積が一次要因である具体例では、
X=6.67e-8-2.96e-5x+0.0109, 式(2)
Y=5e-6-0.00265x+0.8117, 式(3)
Z=29.6928, 式(4)
ここで、xは電界検出器538により検出された生産物の推定容積である。いくつかの実装形態では、xは、識別された食品容器120の物理的属性のうちの1つ又は複数の属性を組み合わせた値である。
いくつかの実施形態では、マイクロ波器具100は、マイクロ波器具100内で加熱されると予想される各製品のモデルを維持し得る。しかし、このような手法は、製品、パッケージングタイプ及びパッケージ容積の各組み合わせの広汎な試験を必要とする。各組み合わせを個々に試験するのではなく、マイクロ波器具100は、製品容器120の標的温度の判断に対する各属性変動の影響をモデル化する1つ又は複数の属性乗数を維持し得る。いくつかの実装形態では、単一の属性乗数が使用され得る。いくつかの実装形態では、2つ以上の属性乗数が使用され得る。1つ又は複数の属性乗数のそれぞれは、次のように式(1)の値により乗算される:
Figure 2023539006000005

ここで、aは属性乗数であり、nは属性乗数の数である。したがって、属性乗数は、製品識別スキャナ124により食品容器120から読み取られた識別子に基づき判断された製品容器の属性に基づき製品容器120の標的温度をスケーリングする。
例えば、飲料食品に関して、カテゴリ乗数は、1.2のコーヒ乗数、1.1の茶乗数、1.07のジュース乗数、1.25の水乗数、1.4の畜乳乗数及び1.3の植物酪農乗数を含み得る。同様に、パッケージ容積乗数は、100~225mLの飲料容器の1.15の乗数、226~350mLの飲料容器の1.25の乗数、351~475mLの飲料容器の1.35の乗数、そして476~600mLの飲料容器の1.4の乗数を含み得る。これらの乗数の他の属性乗数及び値が本開示により企図される。
図7に戻ると、708において、制御方法700はマイクロ波空洞114の温度を任意選択的に測定する。マイクロ波空洞114の温度もまた食品容器120の測定温度に影響を与える。したがって、マイクロ波空洞114の温度は、食品容器120の標的温度への調節を判断するために使用され得る。マイクロ波空洞114内の温度が増加すると、食品容器120の温度も同様に、マイクロ波空洞114内に存在する熱に基づき増加する。したがって、食品容器120の標的温度は、マイクロ波空洞114内のより低い温度によるよりも早く到達される。したがって、空洞温度調節が次のように式(1)又は式(5)へ加えられ得る:
Figure 2023539006000006

ここで、Cは空洞温度調節である。一例では、空洞温度調節Cは、マイクロ波空洞114の温度が22℃であると0℃であり、マイクロ波空洞114の温度が85℃であると4℃であり、そしてマイクロ波空洞114の他の温度に関してはその間の線形外挿である。
710において、制御方法700は、マグネトロンへの電力をターンオンすることにより加熱サイクルを開始する。714において、制御方法700は、温度センサ162を使用することにより食品容器120の温度の測定結果を受信する。716において、制御方法700は、食品容器120の測定温度が食品容器120の標的温度に等しいかどうかを判断する。そうでなければ、制御方法700は加熱サイクルを継続しそして712へ進む。そうでなければ、食品容器120の測定温度が食品容器の判断された標的温度に等しければ、制御方法は716において加熱サイクルを停止する(例えば、マグネトロンへの電源をターンオフする)。したがって、食品容器120内の製品は、ユーザインターフェース104において受信された入力製品温度へ公差内(例えば+/-5%内)で加熱される。
様々な図に関して本明細書において説明された論理演算は、(1)コンピューティングデバイス(例えば図9において説明されたコンピューティングデバイス)上で実行する一連のコンピュータ実施行為又はプログラムモジュール(すなわちソフトウェア)として、(2)コンピューティングデバイス内の相互接続された機械論理回路又は回路モジュール(すなわちハードウェア)として、及び/又は(3)コンピューティングデバイスのソフトウェアとハードウェアとの組み合わせとして実装され得るということを理解すべきである。したがって、本明細書で論述される論理演算はハードウェアとソフトウェアとのいかなる特別な組み合わせにも限定されない。この実装は、コンピューティングデバイスの性能及び他の必要要件に依存する選択の問題である。したがって、本明細書において説明される論理演算は演算、構造的デバイス、行為又はモジュールと様々に呼ばれる。これらの演算、構造的デバイス、行為及びモジュールは、ソフトウェアで、ファームウェアで、特殊用途ディジタル論理で、及びこれらの任意の組み合せで実装され得る。添付図面に示されそして本明細書において説明されたものより多い又は少ない演算が行われ得るということも理解すべきである。これらの演算はまた、本明細書において説明されるものとは異なる順序で行われ得る。
図9を参照すると、本発明の実施形態が実装され得る例示的コンピューティングデバイス1100が示される。例えば、本明細書において説明されるマイクロ波器具100、ユーザインターフェース104、マイクロコントローラ502、及び/又はコンピュータ600はそれぞれコンピューティングデバイス(コンピューティングデバイス1100など)として実装され得る。例示的コンピューティングデバイス1100は本発明の実施形態が実装され得る好適なコンピューティング環境のただの一例であるということを理解すべきである。任意選択的に、コンピューティングデバイス1100は、限定しないがパーソナルコンピュータ、サーバ、ハンドヘルド又はラップトップデバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースシステム、ネットワークパーソナルコンピュータ(PC)、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、埋め込み型システム、及び/又は上記システム又はデバイスのうちの複数の任意のシステム又はデバイスを含む分散コンピューティング環境を含む周知のコンピューティングシステムであり得る。分散コンピューティング環境は、リモートコンピューティングデバイス(通信ネットワーク又は他のデータ伝送媒体へ接続される)が様々なタスクを行うことを可能にする。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュール、アプリケーション及び他のデータはローカル及び/又はリモートコンピュータストレージ媒体上に格納され得る。
一実施形態では、コンピューティングデバイス1100は、タスクを行うように協調する互いに通信状態にある2つ以上のコンピュータを含み得る。例えばしかし限定しないが、アプリケーションは、アプリケーションの命令の同時及び/又は並列処理を許容するようなやり方で分割され得る。代替的に、アプリケーションにより処理されたデータは、2つ以上のコンピュータによるデータセットの様々な部分の同時及び/又は並列処理を可能にするやり方で分割され得る。一実施形態では、仮想化ソフトウェアが、コンピューティングデバイス1100内の多くのコンピュータへ直接結合されない多くのサーバの機能性を提供するためにコンピューティングデバイス1100により採用され得る。例えば、仮想化ソフトウェアは、4つの物理的コンピュータ上に20個の仮想サーバを提供し得る。一実施形態では、上に開示された機能性は、クラウドコンピューティング環境内のアプリケーション及び/又はアプリケーション群を実行することにより提供され得る。クラウドコンピューティングは、直接スケーリング可能計算資源を使用することによりネットワーク接続を介しコンピューティングサービスを提供することを含み得る。クラウドコンピューティングは、仮想化ソフトウェアにより少なくとも部分的に支援され得る。クラウドコンピューティング環境は企業により確立され得る及び/又は第三者プロバイダから必要ベースで採用され得る。いくつかのクラウドコンピューティング環境は、企業により所有され操作されるクラウドコンピューティング資源だけでなく、第三者プロバイダから採用される及び/又はリースされるクラウドコンピューティング資源も含み得る。
その最も基本的な構成では、コンピューティングデバイス1100は通常、少なくとも1つの処理ユニット1120及びシステムメモリ1130を含む。コンピューティングデバイスの正確な構成及びタイプに依存して、システムメモリ1130は、揮発性メモリ(ランダムアクセスメモリ(RAM)など)、不揮発性メモリ(読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリなど)、又はこれら2つの組み合わせであり得る。この最も基本な構成を点線1110により図9に示す。処理ユニット1120は、コンピューティングデバイス1100の操作に必要な算術及び論理演算を行う標準プログラム可能プロセッサであり得る。ただ1つの処理ユニット1120が示されるが、複数のプロセッサが存在し得る。したがって、命令はプロセッサにより実行されるとして論述され得るが、命令はプロセッサにより同時に、又は直列に実行され得る、又はそうでなければ1つ又は複数のプロセッサにより実行され得る。コンピューティングデバイス1100はまた、コンピューティングデバイス1100の様々な部品の間で情報を伝達するためのバス又は他の通信機構を含み得る。
コンピューティングデバイス1100は追加の特徴/機能性を有し得る。例えば、コンピューティングデバイス1100は、限定しないが磁気又は光ディスク又はテープを含む着脱可能ストレージ1140及び着脱不能ストレージ1150などの追加ストレージを含み得る。コンピューティングデバイス1100はまた、デバイスが本明細書において説明される通信経路などの上で他のデバイスと通信することを可能にするネットワーク接続1180を含み得る。ネットワーク接続1180は、モデム、モデムバンク、イーサーネットカード、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェースカード、シリアルインターフェース、トークンリングカード、ファイバ分散データインターフェース(FDDI:fiber distributed data interface)カード、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN:wireless local area network)カード、符号分割多重アクセス(CDMA:code division multiple access)などの無線送受信機カード、世界移動体通信システム(GSM:global system for mobile communications)、ロングタームエボリューション(LTE:long-term evolution)、マイクロ波アクセスのための世界相互運用性(WiMAX:worldwide interoperability for microwave access)、及び/又は他の無線インターフェースプロトコルトランシーバカード、及び他の周知のネットワークデバイスの形式を取り得る。コンピューティングデバイス1100はまた、キーボード、キーパッド、スイッチ、ダイヤル、マウス、トラックボール、タッチスクリーン、音声認識器、カードリーダ、紙テープリーダ、又は他の周知の入力デバイスなどの入力デバイス1170を有し得る。プリンタ、ビデオモニタ、液晶ディスプレイ(LCD)、タッチスクリーンディスプレイ、ディスプレイ群、スピーカなどの出力デバイス1160も含まれ得る。追加デバイスはコンピューティングデバイス1100の部品間のデータの通信を容易にするためにバスへ接続され得る。これらすべてのデバイスは当該技術領域においてよく知られており、したがってここで長々と論述される必要はない。
処理ユニット1120は有形コンピュータ可読媒体内で符号化されたプログラムコードを実行するように構成され得る。有形コンピュータ可読媒体は、コンピューティングデバイス1100(すなわち機械)を特定やり方で動作させるデータを提供することができる任意の媒体を指す。様々なコンピュータ可読媒体が、実行のために命令を処理ユニット1120へ提供するために利用され得る。例示的有形コンピュータ可読媒体は、限定しないがコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は他のデータなどの情報の格納のために任意の方法又は技術で実装される揮発性媒体、不揮発性媒体、着脱可能媒体及び着脱不能媒体を含む。システムメモリ1130、着脱可能ストレージ1140及び着脱不能ストレージ1150はすべて、有形コンピュータストレージ媒体の例である。例示的有形コンピュータ可読記録媒体は、限定しないが、集積回路(例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ又は特定用途向けIC)、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フロッピーディスク、磁気テープ、ホログラフィックストレージ媒体、固体デバイス、RAM、ROM、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM:electrically erasable program read-only memory)、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術、CD-ROM、ディジタル多用途ディスク(DVD:digital versatile disk)又は他の光学ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又は他の磁気的ストレージデバイスを含む。
実行可能ソフトウェアをコンピュータ内にロードすることにより実装され得る機能性は周知の設計規則によりハードウェア実装形態へ変換され得るということは電気技術及びソフトウェア技術当業者にとって基本的なことである。概念をソフトウェアで実装すること対ハードウェアで実装することの判断は通常、ソフトウェア領域からハードウェア領域へ変換する際に関与する任意の課題よりむしろ設計の安定性及び生成されるユニットの数の考察に左右される。一般的に、頻繁な変更に依然として晒される設計は、ハードウェア実装形態を再設計(re-spin)することがソフトウェア設計を再設計することより高価であるのでソフトウェアで実装されることが好ましいことがある。一般的に、安定した設計でありそして大量に生産されることになる設計は、大量生産ランに関して、ハードウェア実装形態がソフトウェア実装形態ほど高価ではない可能性があるのでハードウェアで(例えば特定用途向け集積回路(ASIC)で)実装されるのが好ましいことがある。しばしば、設計は、ソフトウェア形式で開発及び試験され、そしてその後、ソフトウェアの命令をハードワイヤ化する特定用途向け集積回路内の等価ハードウェア実装形態へ周知の設計規則により変換され得る。新しいASICにより制御される機械が特定機械又は装置であるのと同じやり方で、同様に、実行可能命令によりプログラムされた及び/又はロードされたコンピュータは特定機械又は装置と見做され得る。
一例示的実装形態では、処理ユニット1120はシステムメモリ1130内に格納されたプログラムコードを実行し得る。例えば、バスがデータをシステムメモリ1130へ運び得、処理ユニット1120はシステムメモリ1130から命令を受信し実行する。システムメモリ1130により受信されたデータは任意選択的に、処理ユニット1120による実行の前後に着脱可能ストレージ1140上に又は着脱不能ストレージ1150上に格納され得る。
本明細書において説明された様々な技術はハードウェア又はソフトウェアと関連して又は適切な場合はそれらの組み合せと関連して実装され得るということを理解すべきである。したがって、本開示された主題又はいくつかの態様又はその一部の方法及び装置は、フロッピーディスケット、CD-ROM、ハードドライブ、又は任意の他の機械可読ストレージ媒体などの有形媒体内に具現化されるプログラムコード(すなわち命令)の形式を取り得、プログラムコードがコンピューティングデバイスなどの機械内へロードされそして機械により実行されると、機械は本開示された主題を実行するための装置になる。プログラム可能コンピュータ上のプログラムコード実行の場合、コンピューティングデバイスは通常、プロセッサ、プロセッサにより可読であるストレージ媒体(揮発性及び不揮発性メモリ及び/又はストレージ要素を含む)、少なくとも1つの入力デバイス、及び少なくとも1つの出力デバイスを含む。1つ又は複数のプログラムは、本開示された主題に関連して説明されたプロセスを例えばアプリケーションプログラムインターフェース(API)、再使用可能制御器などの使用により実施又は利用し得る。このようなプログラムは、コンピュータシステムと通信するための高レベル手順型又はオブジェクト指向プログラミング言語で実装され得る。しかし、プログラムは必要に応じアセンブリ又は機械語で実装され得る。いずれにせよ、言語は、コンパイル又は解釈される言語であり得、そしてハードウェア実装形態と組み合わせられ得る。
本方法及びシステムのいくつかの実施形態は、方法、システム、装置及びコンピュータプログラム製品のブロック図及びフローチャート図解を参照して本明細書において説明され得る。ブロック図及びフローチャート図解の各ブロック並びにブロック図及びフローチャート図解内のブロックの組み合わせはコンピュータプログラム命令により実装され得るということが理解されることになる。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置上で実行する命令がフローチャートブロック又はフローチャートブロック群内で規定された機能を実施する手段を生成するように、機械を生産するために汎用コンピュータ、特殊用途コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置上へロードされ得る。
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ可読メモリ内に格納された命令がフローチャートブロック又はフローチャートブロック群内で規定された機能を実施するためのコンピュータ可読命令を含む製造品を生成するように、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置に特定やり方で機能するように指示し得るコンピュータ可読メモリ内に格納され得る。コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ又は他のプログラム可能装置上で実行する命令がフローチャートブロック又はフローチャートブロック群内で規定された機能を実施するための工程を提供するように、コンピュータ又は他のプログラム可能装置に対し行われる一連の操作工程にコンピュータ実装プロセスを生成させるためにコンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置上へロードされ得る。
したがって、ブロック図及びフローチャート図解のブロックは、規定された機能を行うための手段の組み合わせ、規定された機能を行うための工程の組み合わせ、及び規定された機能を行うためのプログラム命令手段を支援する。ブロック図及びフローチャート図解の各ブロック、並びにブロック図及びフローチャート図解内のブロックの組み合わせは、規定された機能又は工程を行う特殊用途ハードウェアベースコンピュータシステムにより又は特殊用途ハードウェア及びコンピュータ命令の組み合わせにより実装され得るということも理解されることになる。
いくつかの実施形態が本開示では提供されたが、開示されたシステム及び方法は本開示の精神又は範囲から逸脱すること無く多くの他の特定形態で具現化され得るということを理解すべきである。本例は例示的であるが制限的ではないと考えられるべきであり、その意図は本明細書において与えられる詳細に限定されない。例えば、様々な要素又は部品は組み合わせられてもよいし別のシステム内に一体化されてもよく、いくつかの特徴は省略されてもよいし実装されなくてもよい。
また、離散的又は別個として様々な実施形態において説明されそして示された技術、システム、サブシステム及び方法は、本開示の範囲から逸脱すること無く、組み合わせられてもよいし、他のシステム、モジュール、技術、又は方法と一体化されてもよい。直接結合されるとして又は互いに通信するとして示された又は論述された他の物品は、電気的に、機械的に、又は他のやり方によるかに関わらず、間接的に結合されてもよいし、又は或るインターフェース、デバイス又は中間部品を介し通信してもよい。変更、代替及び変更の他の例は、当業者により確認可能であり、そして本明細書において開示された精神及び範囲から逸脱すること無く行われる可能性がある。

Claims (20)

  1. 1つ又は複数のマイクロ波源;
    前記1つ又は複数のマイクロ波源と電磁気連通するマイクロ波室;
    前記マイクロ波室内の食品容器を支持するように構成された製品ホルダー;
    前記製品ホルダー内に支持された前記食品容器の温度を感知するように構成された温度センサ;
    選択温度を受信するように構成されたユーザインターフェース;及び、
    前記温度センサ及び前記ユーザインターフェースと通信状態にあるコントローラであって、前記選択温度に基づき前記食品容器の標的温度を判断するように、そして前記食品容器の前記温度が前記食品容器の前記標的温度に等しくなるまで前記食品容器内の食品を加熱するように前記1つ又は複数のマイクロ波源を操作するように構成されたコントローラを含むマイクロ波器具。
  2. 前記コントローラは、前記食品容器の前記温度を前記食品容器内の前記食品の温度へ関係付ける実験結果のモデルに基づき前記食品容器の前記標的温度を判断するように構成される、請求項1に記載のマイクロ波器具。
  3. 前記食品は前記食品容器内に密閉される、請求項2に記載のマイクロ波器具。
  4. 前記モデルは次の二次多項式であり:
    Figure 2023539006000007

    ここで、Tは前記食品容器の前記標的温度であり、Tは前記選択温度であり、そしてX、Y、Zのそれぞれは前記実験結果に基づき判断される定数である、請求項2に記載のマイクロ波器具。
  5. 前記コントローラと通信状態にありそして前記食品容器上の識別子を読み取るように構成された製品識別スキャナをさらに含む請求項2に記載のマイクロ波器具であって、前記コントローラは前記識別子に基づき前記食品容器の製品属性を判断するように構成される、マイクロ波器具。
  6. 前記モデルは、前記製品属性に基づき前記食品容器の前記標的温度をスケーリングする属性乗数を含む、請求項5に記載のマイクロ波器具。
  7. 前記製品属性は、食品のタイプ、パッケージングのタイプ、パッケージングのサイズ及びそれらの組み合わせからなる一群の製品属性から選択される、請求項6に記載のマイクロ波器具。
  8. 前記マイクロ波室の温度を感知するように構成された第2の温度センサをさらに含む請求項2に記載のマイクロ波器具であって、前記モデルは、前記マイクロ波室の前記温度に基づき前記食品容器の前記標的温度へ加えられる空洞温度調節を含む、マイクロ波器具。
  9. 前記空洞温度調節は、前記マイクロ波室の温度が22℃であると0℃であり、前記マイクロ波室の温度が85℃であると4℃であり、そして前記マイクロ波室の他の温度に関してはその間の線形外挿である、請求項8に記載のマイクロ波器具。
  10. 前記コントローラは、前記食品容器温度内の前記食品を前記選択温度の公差内まで加熱するために前記1つ又は複数のマイクロ波源を操作するように構成され、前記公差は+/-5%である、請求項1に記載のマイクロ波器具。
  11. マイクロ波器具を操作する方法であって、
    ユーザインターフェースから選択温度を受信すること;
    前記選択温度に基づき食品容器の標的温度を判断すること;
    マイクロ波室内の食品容器内の食品を加熱するために1つ又は複数のマイクロ波源を給電すること;
    前記食品容器の温度を温度センサにより感知すること;及び
    前記食品容器の温度が前記標的温度に達すると1つ又は複数のマイクロ波源への給電をターンオフすること、を含む方法。
  12. 前記食品容器の前記標的温度を判断することは、前記食品容器の温度を前記食品容器内の前記食品の温度へ関係付ける実験結果のモデルに基づく、請求項11に記載の方法。
  13. 前記食品は食品容器内に密閉される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記モデルは次の二次多項式であり、
    Figure 2023539006000008

    ここで、Tは前記食品容器の前記標的温度であり、Tは前記選択温度であり、そしてX、Y、Zのそれぞれは前記実験結果に基づき判断される定数である、請求項12に記載の方法。
  15. 製品識別スキャナにより前記食品容器上の識別子を走査することに基づき前記食品容器を識別すること;及び
    前記識別子に基づき前記食品容器の製品属性を判断することをさらに含む請求項12に記載の方法。
  16. 前記モデルは、前記製品属性に基づき前記食品容器の前記標的温度をスケーリングする属性乗数を含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記製品属性は、食品のタイプ、パッケージングのタイプ、パッケージングのサイズ及びそれらの組み合わせからなる一群の製品属性から選択される、請求項16に記載の方法。
  18. 第2の温度センサにより前記マイクロ波室の温度を感知することをさらに含む請求項12に記載の方法であって、前記モデルは、前記マイクロ波室の前記温度に基づき前記食品容器の前記標的温度へ加えられる空洞温度調節を含む、方法。
  19. 前記空洞温度調節は、前記マイクロ波室の温度が22℃であると0℃であり、前記マイクロ波室の温度が85℃であると4℃であり、そして前記マイクロ波室の他の温度に関してはその間の線形外挿である、請求項18に記載の方法。
  20. 前記食品容器内の前記食品は前記選択温度の公差内の温度まで加熱され、前記公差は+/-5%である、請求項1に記載の方法。
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