JP2023530400A - 火災抑制構造を有するバッテリーパックハウジング - Google Patents

Abstract

本発明は、バッテリーパックの火災発生の際に火災の拡大を抑制するように、複数のバッテリーセルを収納する下部ケース、及び下部ケースの上部に位置し、下部ケースと結合される上部カバーを含むバッテリーパックハウジングであって、下部ケースは、縁部から外側に突設された下部ケース締結部を含み、上部カバーは、縁部から外側に突設され、下部ケース締結部と結合される上部カバー締結部を含み、上部カバー締結部は、端部が下方に折り曲げられた第１折曲部を含むことを特徴とするバッテリーパックハウジングに関する。

Description

本出願は２０２０年１０月１９日付の韓国特許出願第２０２０－０１３５１０４号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容はこの明細書の一部として含まれる。

本発明は上部カバー締結部の端部に折曲部を形成し、下部ケース締結部の端部に延長部を形成することで、酸素流入を防止して火災の拡大を抑制することができるバッテリーパックハウジングに関する。

スマートフォン、ノートブック型ＰＣ、デジタルカメラなどのモバイル機器に対する技術開発及び需要が増加するのに伴い、充放電の可能な二次電池に関する技術が活発に開発されている。また、二次電池は大気汚染物質を発生させる化石燃料の代替エネルギー源であり、電気自動車（ＥＶ）、ハイブリッド電気自動車（ＨＥＶ）、プラグインハイブリッド電気自動車（Ｐ－ＨＥＶ）、エネルギー貯蔵デバイス（ＥＳＳ）などに適用されている。

現在広く使われる二次電池の種類には、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッカド電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池などがある。このような単位二次電池セル、すなわち、単位バッテリーセルの作動電圧は約２．０Ｖ～５．０Ｖである。よって、これより高い出力電圧が要求される場合、複数のバッテリーセルを直列に連結してセルモジュールアセンブリーを構成することもあり、またセルモジュールアセンブリーを所要出力電圧または充放電容量に応じて直列にまたは並列に連結してバッテリーモジュールを構成することもできる。このように、少なくとも一つのバッテリーモジュールを用い、追加的な構成要素を付け加えてバッテリーパックを製作することが一般的である。

しかし、リチウム二次電池は、発熱による爆発、火災などの危険性があるので、安全性を確保することが重要な課題の一つである。このような異常現象発生の際、初期に適切に対応することができなければ、隣接した二次電池に伝播してバッテリーパックに大きな被害を引き起こす問題点がある。

一方、バッテリーパックは、バッテリーパックハウジングに複数のバッテリーセル及び各種の部品が収納した形態に製作することが一般的である。

図１は従来技術のバッテリーパックハウジング１を示す図である。従来技術のバッテリーパックハウジング１は、複数のバッテリーセルなどを収納する下部ケース２０と、下部ケース２０と結合してバッテリーパックハウジング１を形成する上部カバー１０と、下部ケース２０と上部カバー１０とを結合する締結手段３０とを含む。

また、上部カバー１０は縁部に外側に突設された上部カバー締結部１１が形成され、下部ケース２０にもこれに対応する形態の下部ケース締結部２１が形成され、ボルト及びナットのような締結手段３０によって上部カバー１０と下部ケース２０とが結合される。

しかし、このように締結されても、上部カバー１０と下部ケース２０とが結合した継ぎ目は気体まで完全に遮断しない。

よって、従来のバッテリーパックハウジング１は、内部で火災が発生する場合、瞬間的な内外部の圧力差によって下部ケース２０と上部カバー１０との継ぎ目に存在する微小な隙間を通して外部の酸素が急激に流入して火災が拡散するか、ひどい場合には爆発につながる問題がある。

また、このような密閉問題を補うために、結合部の全体をシーリング部材でシーリングする方法もあるが、この場合には追加の工程及びコストが発生する問題があり、シーリングの後、下部ケース２０と上部カバー１０とを再び分離しにくい問題がある。

本発明は、前記のような問題点を解決するために、上部カバー締結部の端部に折曲部を形成し、下部ケース締結部の端部に延長部を形成することで、酸素流入を防止して火災の拡大を抑制することができるバッテリーパックハウジングを提供することを目的とする。

前記のような目的を達成するための本発明によるバッテリーパックハウジングは、複数のバッテリーセルを収納する下部ケース、及び前記下部ケースの上部に位置し、前記下部ケースと結合される上部カバーを含み、前記下部ケースは、前記下部ケースの縁部から外側に突設された下部ケース締結部を含み、前記上部カバーは、前記上部カバーの縁部から外側に突設され、前記下部ケース締結部と結合される上部カバー締結部を含み、上部カバー締結部は、端部が下方に折り曲げられた第１折曲部を含むことを特徴とする。

また、本発明によるバッテリーパックハウジングは、下部ケースと上部カバーとを結合する締結手段をさらに含むことを特徴とする。

また、本発明によるバッテリーパックハウジングは、締結手段がボルト及びナットであることを特徴とする。

また、本発明によるバッテリーパックハウジングは、締結手段が上部カバー締結部及び下部ケース締結部に形成された貫通ホールに挿入されて締結されることを特徴とする。

また、本発明によるバッテリーパックハウジングは、下部ケース締結部が、第１折曲部に対応する位置に、端部が前記第１折曲部と同じ方向に折り曲げられた延長部を含むことを特徴とする。

また、本発明によるバッテリーパックハウジングは、上部カバー締結部が、第１折曲部の端部にバッテリーパックハウジングの中心方向に折り曲げられた第２折曲部をさらに含むことを特徴とする。

また、本発明によるバッテリーパックハウジングは、第１折曲部及び延長部が熱可塑性プラスチックから形成されることを特徴とする。

また、本発明によるバッテリーパックハウジングは、第２折曲部が熱可塑性プラスチックから形成されることを特徴とする。

また、本発明によるバッテリーパックは、本発明によるバッテリーパックハウジングのうちの一つを含むことを特徴とする。

また、本発明によるデバイスは、本発明によるバッテリーパックを含むことを特徴とする。

本発明のバッテリーパックハウジングは、上部カバー締結部の端部に折曲部を備え、下部ケース締結部の端部に延長部を備えることで、バッテリーパックの内部で火災が発生しても、外部からの酸素流入を防止し、外部に火炎が排出されることを抑制することができる利点がある。

また、本発明のバッテリーパックハウジングは、別のシーリング工程などを追加しなくても内外部間の密閉性を高めることができる利点がある。

また、本発明のバッテリーパックハウジングは、上部カバー締結部に備えられた折曲部と下部ケース締結部に備えられた延長部とによって上部カバーと下部ケースとの間の結合性が増加して、振動や衝撃などに対応する機械的剛性が増大する利点がある。

従来技術のバッテリーパックハウジングを簡略に示す斜視図である。 本発明の一実施例によるバッテリーパックハウジングを簡略に示す斜視図である。 本発明の一実施例による上部カバー締結部と下部ケース締結部とが結合した部分の断面を示す断面図である。 本発明の他の実施例による上部カバー締結部と下部ケース締結部とが結合した部分の断面を示す断面図である。

本出願で、「含む」、「有する」または「備える」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、構成要素、部分品またはこれらの組合せが存在することを指定しようとするものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品またはこれらの組合せなどの存在または付加の可能性を予め排除しないものと理解しなければならない。

また、図面全般にわたって類似の機能及び作用をする部分に対しては同じ図面符号を使う。明細書全般にわたって、ある部分が他の部分と連結されていると言うとき、これは直接的に連結されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで間接的に連結されている場合も含む。また、ある構成要素を含むというのは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。

以下、本発明によるバッテリーパックハウジングについて添付図面を参照して説明する。

図２は本発明の一実施例によるバッテリーパックハウジングを簡略に示す斜視図である。

図２を参照して本発明のバッテリーパックハウジング１０００について説明すると、バッテリーパックハウジング１０００は、複数のバッテリーセル及びバッテリーパックを構成する各種の部品を収納する下部ケース２００と、この下部ケース２００と結合してバッテリーパックハウジング１０００をなす上部カバー１００とを含む。

バッテリーパックの製造に使われるバッテリーセルは、一般的に、ケースの形態によって、円筒型、角型、パウチ型などに区分することができる。本発明のバッテリーパックハウジング１０００はバッテリーセルの形態に限定されず、多様なバッテリーパックの製造に適用することができる。

また、バッテリーパックハウジング１０００は、下部ケース２００と上部カバー１００とを結合するための締結手段３００をさらに含む。

本発明で、締結手段３００としては、下部ケース２００と上部カバー１００とを機械的に結合することができるボルト及びナットを使うことができるが、これに限定されず、公知の多様な締結手段を使うことができる。

一方、本発明のバッテリーパックハウジング１０００は、図２に示すように、本発明のバッテリーパックハウジング１０００の特徴を説明するのに不要な部分は簡略に表現しているが、一般的に、バッテリーパックに備えられる外部デバイスとの接続のための装置または冷却のための装置のような各種の部品を内部または外部に備えることができるように多様な構造を有することができる。

図３は本発明の一実施例による上部カバー締結部と下部ケース締結部とが結合した部分の断面を示す断面図である。

図２及び図３を参照して本発明のバッテリーパックハウジング１０００の構造をより詳細に説明すると、本発明の上部カバー１００の縁部には、外側に突設された上部カバー締結部１１０ａが形成され、下部ケース２００にも、これに対応して下部ケース締結部２１０ａが下部ケース２００の縁部の外側に突出する形態に形成されている。

したがって、上部カバー締結部１１０ａに下部ケース締結部２１０ａを位置させた後、締結手段３００で下部ケース２００と上部カバー１００とを結合するようになる。

締結手段３００としてボルト及びナットを適用する場合、上部カバー締結部１１０ａ及び下部ケース締結部２１０ａに形成された複数の貫通ホールにボルトを挿入し、ついでボルトにナットを締結することで、下部ケース２００と上部カバー１００とを結合するようになる。

しかし、このような締結手段３００で締結しても完全に密閉されないので、本発明のバッテリーパックハウジング１０００には、図３に示すように、上部カバー締結部１１０ａの端部が下方に折り曲げられた第１折曲部１１１ａ、及び第１折曲部１１１ａに対応して下部ケース締結部２１０ａの端部が下方に折り曲げられた延長部２１１ａが形成されている。

このような第１折曲部１１１ａ及び延長部２１１ａによって、バッテリーパックハウジング１０００の内部で火災が発生しても、既存のバッテリーパックハウジングに比べて、外部から内部への酸素の流入が難しくなる効果がある。

これにより、外部からの酸素流入による火災の拡大を抑制することができ、内部の火炎が外部に直接的に排出されることができないようにする役割を果たすことができる。

また、第１折曲部１１１ａ及び延長部２１１ａを形成することにより、バッテリーパックハウジング１０００の密閉のために追加的なシーリング工程などを適用する必要がなく、締結手段を除去することのみで上部カバー１００と下部ケース２００とを容易に分離することができる。

図４は本発明の他の実施例による上部カバー締結部と下部ケース締結部とが結合した部分の断面を示す断面図である。

図４に示すように、本発明のバッテリーパックハウジング１０００は、第１折曲部１１１ｂの端部に、バッテリーパックハウジング１０００の中心方向に折り曲げられた第２折曲部をさらに含むことができる。

このように、上部カバー締結部１１０ｂに、第１折曲部１１１ｂに加えて、第２折曲部１１２を備えることにより、酸素が流入する経路をもっと難しくして、外部からの酸素流入を一層効果的に遮断することができる。

一方、図３及び図４のように、締結手段３００によって結合された上部カバー締結部１１０ａ、１１０ｂと下部ケース締結部２１０ａ、２１０ｂとは互いに接触したままで締結される。

また、第１折曲部１１１ａ、１１１ｂと延長部２１１ａ、２１１ｂ、及び第２折曲部１１２と延長部２１１ｂも締結の際に接触するように構成されることができる。

さらに、本発明のバッテリーパックハウジング１０００は、第１折曲部１１１ａ、１１１ｂ、第２折曲部１１２、及び延長部２１１ａ、２１１ｂとして、熱可塑性プラスチックのように、火災の際に発生する熱によって塑性変形するか、接触面の一部または全部が溶融する素材を適用することができる。

この場合、溶融素材によって第１折曲部１１１ａ、１１１ｂと延長部２１１ａ、２１１ｂとの間及び第２折曲部１１２と延長部２１１ｂとの間が密閉することにより、外部からの酸素流入を遮断する役割を期待することができる。

また、このような素材を上部カバー締結部１１０ａ、１１０ｂ及び下部ケース締結部２１０ａ、２１０ｂの端部である第１折曲部１１１ａ、１１１ｂ、第２折曲部１１２及び延長部２１１ａ、２１１ｂにのみ適用せず、上部カバー締結部１１０ａ、１１０ｂ及び下部ケース締結部２１０ａ、２１０ｂの全体に適用することもできる。

もしくは、上部カバー１００全体に熱可塑性プラスチックのように火災時に発生する熱によって塑性変形が起こる素材を適用して変形を誘導することにより、外部からの酸素流入を防止することもできる。

このように、上部カバー１００全体を同一素材で形成する場合には、上部カバー１００を公知の多様なプラスチック加工法でより容易に製作することができる利点がある。

一方、前述したように、バッテリーパックハウジング１０００に第１折曲部１１１ａ、１１１ｂ、第２折曲部１１２または延長部２１１ａ、２１１ｂのような構造を付け加えることで、上部カバー１００と下部ケース２００との間の結合性が増加して、振動や衝撃などに対応する機械的剛性が増大する効果もある。

また、火災抑制機能を有する本発明のバッテリーパックハウジング１０００は、内部に複数のバッテリーセルを収納し、バッテリーセルの作動を制御する各種の部品を付け加えることによってバッテリーパックを製造することができる。

このように製造されたバッテリーパックは、電子機器、電気自動車などの各種のデバイスの電力供給源として使われることが一般的である。

以上で本発明の内容の特定部分を詳細に記述したが、当該分野で通常の知識を有する者にこのような具体的技術はただ好適な実施様態であるだけで、これによって本発明の範囲が限定されるものではなく、本発明の範疇及び技術思想の範囲内で多様な変更及び修正が可能であるというのは当業者に明らかなものであり、このような変形及び修正も添付の特許請求範囲に属するものであるというのは言うまでもない。

１０００ バッテリーパックハウジング
１００ 上部カバー
１１０、１１０ａ、１１０ｂ 上部カバー締結部
１１１ａ、１１１ｂ 第１折曲部
１１２ 第２折曲部
２００ 下部ケース
２１０ａ、２１０ｂ 下部ケース締結部
２１１ａ、２１１ｂ 延長部
３００ 締結手段

Claims (10)

1. 複数のバッテリーセルを収納する下部ケース、及び前記下部ケースの上部に位置し、前記下部ケースと結合される上部カバーを含むバッテリーパックハウジングであって、
   前記下部ケースは、前記下部ケースの縁部から外側に突設された下部ケース締結部を含み、
   前記上部カバーは、前記上部カバーの縁部から外側に突設され、前記下部ケース締結部と結合される上部カバー締結部を含み、
   前記上部カバー締結部は、端部が下方に折り曲げられた第１折曲部を含む、バッテリーパックハウジング。
2. 前記バッテリーパックハウジングは、前記下部ケースと前記上部カバーとを結合する締結手段をさらに含む、請求項１に記載のバッテリーパックハウジング。
3. 前記締結手段はボルト及びナットである、請求項２に記載のバッテリーパックハウジング。
4. 前記締結手段は、前記上部カバー締結部及び前記下部ケース締結部に形成された貫通ホールに挿入されて締結される、請求項２又は３に記載のバッテリーパックハウジング。
5. 前記下部ケース締結部は、前記第１折曲部に対応する位置に、端部が前記第１折曲部と同じ方向に折り曲げられた延長部を含む、請求項１から４のいずれか一項に記載のバッテリーパックハウジング。
6. 前記上部カバー締結部は、前記第１折曲部の端部に、前記バッテリーパックハウジングの中心方向に折り曲げられた第２折曲部をさらに含む、請求項１から５のいずれか一項に記載のバッテリーパックハウジング。
7. 前記第１折曲部及び前記延長部は熱可塑性プラスチックから形成される、請求項５に記載のバッテリーパックハウジング。
8. 前記第２折曲部は熱可塑性プラスチックから形成される、請求項６に記載のバッテリーパックハウジング。
9. 請求項１から８のいずれか一項に記載のバッテリーパックハウジングを含む、バッテリーパック。
10. 請求項９に記載のバッテリーパックを含む、デバイス。

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