JP2023527726A - 自動方向ロック手段を備えた移動式物体用の着脱可能な電気推進システム - Google Patents
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Abstract
本発明は、移動式物体のための着脱可能な電気推進システム(1)に関する。推進システム(1)は、被駆動ホイール(3)と少なくとも1つの非駆動ホイール(4)を備えたフレーム(2)を有する。これらの非駆動ホイール(4)のうち、少なくとも1つは方向を変えられる偏心ホイールである。システム(1)は、移動式物体の少なくとも1つのホイールと連結する手段を有する。また、システム(1)は、少なくとも1つの方向を変えられる偏心ホイールの垂直軸を中心とする回転を所定の向きでロックするための自動方向ロック装置を有する。また、本発明は、推進システム(1)と移動式物体とを有する連結アセンブリに関する。さらに、本発明は、推進システムの少なくとも1つの方向を変えられる偏心ホイールの向きを変える及び自動的にロックするための方法に関する。【選択図】図5
Description
本発明は、移動式物体、特に移動式ベッド、例えば病院のベッドの移動の分野に関する。
移動式の重量物を動かすことはユーザの困難につながる可能性があり、特にその動作を繰り返す場合、例えば筋骨格系疾患等につながる可能性がある。
移動式の重量物の移動を簡単に、かつより人間工学的にするために、これらの重量物に電気機械を装備することが考えられてきた。例えば、第1のアイデアは、病院のベッドのそれぞれに電動ホイール駆動システムを備え付けることである。そのような解決策は、全てのベッドを交換または改造する必要があるため、費用がかかり、病院はそのための支出ができない。さらに、駆動システムとバッテリはベッドの重量を増加させる。したがって、バッテリが放電していると、ベッドを動かすのに必要な労力が大きくなる。
同様に、物流または商業の分野では、全てのカートを電動化することが考えられてきた。この場合も、そのような解決策は高価である。
代替案の1つは、移動式物体に着脱可能な推進システムを備えることである。いくつかの技術的な解決策が検討されてきた。
例えば、国際公開第01/85,086号には、ベッド用の電動推進システムが記載されている。この推進システムは、ベッドの1つまたは複数のポイントと連結するように構成される。この推進システムに設けられた連結手段のために、このシステムは一般的なものとすることができず、様々な移動式物体に適合することができない。実際、連結部を備えていない移動式物体には、この推進システムを連結することができない。さらに、この推進システムでは、移動式物体の全てのホイールが地面と接触したままである。したがって、連結されたアセンブリ(推進システムとベッド)の方向を変える操作がより複雑になり、摩擦力が大きく、電動ホイールはより多くの電力を必要とする。また、移動式物体の全てのホイールが床と接触したままであるため、アセンブリの移動は、特に狭いスペースでは困難である。
国際公開第2012/171,079号には、病院用のベッドのための第2の推進システムが記載されている。この推進システムは、ベッドの2つのホイールを持ち上げるように構成されている。しかしながら、ホイールの把持機構は複雑でかさばり、横方向の寸法(電動ホイールの軸と平行な方向)が大きく(ベッドのホイールの幅よりも大きい)、ベッドの横方向の寸法を超える可能性がある。これは、特に病院の廊下やエレベータ等の狭いスペースでベッドを移動するのに不便な場合がある。
国際公開第2013/156,030号には、病院用のベッドのための第3の推進システムが記載されている。この推進システムは、ベッドの2つのホイールを持ち上げるように構成されている。しかしながら、このシステムは、横方向(電動ホイールの軸と平行な方向)及び長手方向(ホイールの軸と直交する方向)で大きな寸法を有し、後部架台がベッドから突き出ており、非電動ホイール間の距離がベッドの寸法を超えることがある。これは、特に病院の廊下やエレベータ等の狭いスペースでベッドを移動するのに不便な場合がある。
従来技術のこれらの問題を解決するため、本発明の目的は、様々な移動式物体に適合させることが可能であり、特に限られたスペースにおいて高い操縦性を提供できるシステムを提供することである。
そのため、本発明は、移動式物体に連結することを目的とする着脱可能な電気推進システムに関する。本推進システムは、電気機械によって駆動される少なくとも1つのホイールと、電気機械によって駆動されない少なくとも1つの非駆動ホイールとを備えたフレームを有する。少なくとも1つの非駆動ホイールは方向を変えられる偏心ホイールである。さらに、本システムは、好ましくはフレームが推進システムを移動式物体に連結するための手段を有し、連結手段は移動式物体の少なくとも1つのホイールを把持して持ち上げるための手段を有する。さらに、本システムは、少なくとも1つの方向を変えられる偏心ホイールの垂直軸を中心とする回転を所定の向きで自動的にロックするための自動方向ロック装置を有する。
本発明は、移動式物体用の着脱可能な電気推進システムに関し、前記推進システムは、電気機械によって駆動される少なくとも1つのホイールと、電気機械によって駆動されない少なくとも1つの非駆動ホイールとを備えるフレームを有し、少なくとも1つの非駆動ホイールのうちの少なくとも1つは方向を変えられる偏心ホイールを有し、前記電気推進システムは、前記電気推進システムを前記移動式物体に連結するための手段を有し、前記連結手段は、前記移動式物体の少なくとも1つのホイールを把持して持ち上げるための手段を有する。さらに、電気推進システムは、少なくとも1つの前記方向を変えられる偏心ホイールの垂直軸を中心とする回転を所定の向きでロックする自動方向ロック装置を有し、前記所定の向きは、前記フレームの長手方向の軸に沿っており、前記長手方向の軸(x)は、前記フレームの移動の主方向で定義されることが好ましい。
自動方向ロック装置は、少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを、被駆動ホイールの方向にロックすることが有利である。
本発明の代替例によれば、自動方向ロック装置は、少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを、被駆動ホイールと反対の方向にロックする。
電気推進システムは、少なくとも2つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを有し、前記自動方向ロック装置は、前記少なくとも2つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを前記所定の向きでロックすることが好ましい。
前記連結手段は、前記電気推進システムの前記フレームの長手方向に対してゼロでない角度を形成する方向へ前記移動式物体の少なくとも1つのホイールの向きを変えるための手段を有することが好ましく、前記連結手段は、前記電気推進システムの前記フレームの長手方向と実質的に直交する方向に前記移動式物体の少なくとも1つのホイールの向きを変えるための手段を有することが好ましい。
本発明の有利な構成によれば、前記自動方向ロック装置は、方向ロックを提供するために互いに協働するように構成された少なくとも2つの接続要素を有し、第1の接続要素は、少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールに配置され、第2の接続要素は前記フレームに配置され、前記2つの接続要素の一方は雄型要素であり、前記2つの接続要素の他方は雌型要素であり、前記雄型要素が前記雌型要素に係合することで前記方向ロックを提供することが好ましい。
自動方向ロック装置は、少なくとも2つの雌型要素及び/または少なくとも2つの雄型要素を有することが有利である。
本発明の実施形態によれば、前記雄型要素は、少なくとも1つのピン、1つの指状突起部及び/または1つのキーを有する。
本発明の一実施形態によれば、雌型要素は、円筒状の穴、長円形の穴及び/または溝を有する。
前記自動方向ロック装置は、ロック解除制御手段を有することが好ましく、前記ロック解除制御手段は電磁石を有することが好ましく、前記ロック解除制御手段は手動であることが好ましい。
自動方向ロック装置は、電気推進システム及び/または移動式物体の前記所定の向きと反対方向への動きによって、少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールをロックすることが有利である。
本発明の一実施形態によれば、フレームは、横軸のピボット接続部及び/または長手方向の滑り溝によって接続された少なくとも2つのパーツを有し、前記自動方向ロック装置は、前記2つのパーツの相対的な動きによって少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールをロックするように構成される。
本発明の変形形態によれば、前記2つのパーツのうちの少なくとも1つは少なくとも1つの可変長のアームを有し、少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールは、前記可変長のアームの実質的に一端に配置される。
前記2つのパーツは、少なくとも1つの被駆動ホイールと、少なくとも1つの前記方向を変えられる偏心ホイールとの間の、前記フレームの中央部における関節構造によって接続されることが好ましい。
また、本発明は、上述したような移動式物体と電気推進システムとを有する連結アセンブリに関し、前記移動式物体は、前記連結手段によって前記電気推進システムに連結される。
さらに、本発明は、上述したような着脱可能な電気推進システムの少なくとも1つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールの向きをロックするための方法に関し、少なくとも1つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを所定の位置に置くように、移動式物体及び/または電気推進システムを移動し、少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを自動的に方向ロックする。
少なくとも1つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを所定の位置に置くように、フレームの少なくとも1つのパーツをフレームの残りのパーツに対して回転及び/または平行移動することが好ましく、少なくとも1つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを自動的に方向ロックする。
少なくとも1つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールが、被駆動ホイール(3)と反対の方向を向くように可変長の前記アームの長さを最大長まで伸ばし、その後、可変長の前記アームの長さを縮めることが有利であり、少なくとも1つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを被駆動ホイールと反対の方向に自動的に方向ロックする。
本発明による方法の他の特徴及び利点は、非限定的な例として与えられる、後述する実施形態の説明を添付の図面を参照して読むことで明らかになるであろう。
本発明は、移動式物体用の着脱可能な電気推進システムに関する。電気推進システムは、移動式物体を移動させるのに必要な労力を低減するために、移動式物体の動きを補助する着脱可能なシステムであると理解される。この電気推進システムは、それを駆動するための少なくとも1つの電気機械を有する。移動式物体とは、それを移動させるために少なくとも2つのホイールを備える物体のことである。移動式物体は、任意のタイプが可能であり、特に病院で使用される移動式ベッド、車椅子、例えば、病院のロジスティクスや商業のロジスティクス(ショッピングカート等)で使用される台車、任意の移動式家具等がある。そのような移動式物体は、少なくとも2つのホイール、好ましくは3つまたは4つのホイールを有する。少なくとも1つのホイール、好ましくは移動式物体の2つのホイールは、遊動ホイールであることが有利であり、偏心ホイールは垂直軸を中心に向きを変えることができる。移動式物体は非電動式であることが好ましい。
本発明による電気推進システムは、
少なくとも1つの電動ホイール、すなわち電気機械によって駆動される被駆動ホイール、並びに少なくとも1つの非電動ホイール、すなわち電気機械によって駆動されない非駆動ホイールを備えたフレームと、
移動式物体の少なくとも1つのホイール、好ましくは移動式物体の2つのホイールを把持して持ち上げるための手段を備える、すなわち移動式物体の少なくとも1つのホイールを把持して持ち上げるように構成された、移動式物体に連結するための連結手段と、を有する。
少なくとも1つの電動ホイール、すなわち電気機械によって駆動される被駆動ホイール、並びに少なくとも1つの非電動ホイール、すなわち電気機械によって駆動されない非駆動ホイールを備えたフレームと、
移動式物体の少なくとも1つのホイール、好ましくは移動式物体の2つのホイールを把持して持ち上げるための手段を備える、すなわち移動式物体の少なくとも1つのホイールを把持して持ち上げるように構成された、移動式物体に連結するための連結手段と、を有する。
非駆動ホイールのうち、少なくとも1つは方向を変えられる偏心ホイールであり、システムは方向を変えられる少なくとも2つの偏心ホイールを有することが好ましい。
方向を変えられる偏心ホイールは、垂直軸を中心に向きを変えられる遊動ホイールであると理解される。すなわち、これらのホイールは、垂直方向の軸を中心にフレームを旋回させることが可能であり、ホイールの回転軸が垂直方向の軸に対して偏心している(不一致である)。そのため、フレームに加えられた動きは、フレームに加えられた動きで生じる移動方向と反対の方向にホイールの向きを変える傾向がある。したがって、ホイールは自動的に方向付けられるため、システムの操縦性が容易になる。
電気推進システムは、ユーザが電気推進システムを操作し、移動させ、向きを変えることができるようにするハンドルバーを有することが好ましい。
移動式物体を推進システムに連結することは、移動式物体の少なくとも1つのホイール、好ましくは移動式物体の少なくとも1つの遊動ホイールを用いて実現される。そのため、移動式物体を電気推進システムに適合させる必要がなく、これにより電気推進システムは様々な移動式物体に対して共通なものとなる。移動式物体を推進システムに連結することは、移動式物体の2つのホイールを利用して実現することが好ましくは、これによって連結方法及び関連する連結装置が簡素化される。
さらに、本システムは、少なくとも1つの方向を変えられる偏心ホイールの垂直軸を中心とする回転を所定の向きで自動的にロックするための自動方向ロック装置を有する。方向ロック装置によってロックできる方向を変えられる偏心ホイールは「ロック可能で方向を変えられる偏心ホイール」と呼ばれる。言い換えれば、少なくとも1つの当初の遊動ホイール(すなわち、任意の向きで自由に並んだ)は、垂直軸を中心に所定の向きでロックできる。自動方向ロック装置は、ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールの(水平である)回転軸を中心とする回転は止めない。したがって、この自動方向ロック装置はブレーキ手段ではない。自動方向ロック装置は、方向を変えられる偏心ホイールが自動的に向きを変えるのを防止する。このようにして、それは、所定の向き、例えば長手方向でロックされる。自動方向ロック装置は、ホイールが所望の向きである場合、ユーザが介在することなく、ホイールを自動的にロックできる。
方向を変えられる偏心ホイールの向きは、方向を変えられる偏心ホイールの中心を通る、方向を変えられる偏心ホイールの垂直軸と直交する方向であると理解され、その向きは方向を変えられる偏心ホイールの偏心した垂直軸から方向を変えられる偏心ホイールの中心を向く。
この自動方向ロック装置により、特に推進システムが移動式物体に連結されている場合に、推進システムの操縦性を改善できる。実際、少なくとも1つの方向を変えられる偏心ホイールを所定の向きでロックすることで、いわゆる「第5のホイール」効果が得られる。この効果は、向きがロックされた少なくとも1つのホイールを用いてピボットポイントを作成することであり、このピボットポイントは、システムが単一のロックされた方向を変えられる偏心ホイールを有する場合、実質的にこのロックされたホイールの周りにある。そのため、連結システムをこのピボットポイントを中心に旋回させることができる。2つのホイール、例えば少なくとも1つの被駆動ホイールを支持するフレームの長手方向の他端から離れた、フレームの長手方向の一端に配置された方向を変えられる2つの偏心ホイールの向きがロックされている場合、第5のホイール効果によって生成されたピボットポイントはロック可能で方向を変えられる2つの偏心ホイールの中央に位置する。
いずれにしても、このピボットポイントの生成により、特にエレベータや病院の廊下等の狭いスペースにおける連結システムの操縦性が向上する。
さらに、方向ロック装置が自動であることにより、向きのロックは、ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールが所定の位置にあると、直ぐに実行される。方向ロック装置が自動であるという事実により、ユーザは方向ロック操作を簡略化できる。さらに、自動方向ロックは、常に所定の向き、例えば長手方向における方向ロックを可能にする。
例えば、この自動方向ロックは、ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールが所定の位置に到達すると直ぐに係合する装備システムによって実現できる。該システムは、例えばバネまたは任意の類似する機構を装備できる。
所定の向きは、フレームの長手方向の軸に沿っていることが好ましく、長手方向の軸は、少なくとも1つの被駆動ホイールを少なくとも1つの方向を変えられる偏心ホイールに接続する軸として定義してもよく、電気推進システムの移動の主方向に対応する、少なくとも1つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールに対応することが好ましい。例えば、被駆動ホイールはフレームの一端に配置され、方向を変えられる2つの偏心ホイール(そのうちの少なくとも1つ、好ましくは両方がロック可能で方向を変えられる偏心ホイール)はフレームの他端に配置される。その場合、長手方向の軸は、被駆動ホイールを通過し、方向を変えられる2つの偏心ホイールの中央を通過する軸として定義される。したがって、所定の位置は、長手方向(被駆動ホイールから長手方向の軸に沿って方向を変えられる偏心ホイールまで、またはその逆の方向)にあり、それは移動式物体の移動及び操縦性が容易となるように、移動式物体、例えばベッドの長手方向であることが好ましい。
以下において、用語「長手方向」、「横方向」、「水平方向」及び「垂直方向」は、システムが平坦かつ水平な床(すなわち、傾斜のない床、言い換えれば、高度に差異がない床)の上に置かれ、操作可能な位置にあるときの、システムの軸及び/または方向と定める。
長手方向は、電気推進システムの移動の主方向に対応する。
横方向は、水平面においてシステムの長手方向と直交する。
垂直方向は、システムの水平面と垂直である。
本発明の構成によれば、自動方向ロック装置は、被駆動ホイールの方向に向きを変えることができる、少なくとも1つの偏心ホイールをロックできる。被駆動ホイールの方向に向きを変えることができる偏心ホイールとは、偏心した垂直軸を起点とし、方向を変えられる偏心ホイールが、所定の方向において、被駆動ホイールが配置された側に向きを変えることを意味する。すなわち、側面図において、方向を変えられる偏心ホイールの中心は、このホイールの垂直軸と被駆動ホイールの中心との間にある。したがって、推進システムの単純な前進の動きは、方向を変えられる偏心ホイールの向きを被駆動ホイールの方向に変える。システムが少なくとも1つの伸張可能なアームを有する場合、伸張可能なアームが伸びることにより、方向を変えられる偏心ホイールの向きを被駆動ホイールの方向に変えることができる。このように、自動方向ロック装置は、システムの単純な前進の動きによって、方向を変えられる偏心ホイールの向きをロックできる。方向を変えられる偏心ホイールの方向ロックは、自動的に行われるため、簡単に行うことができる。
本発明の変形例によれば、システムは、方向を変えられる偏心ホイールを被駆動ホイールの方向に向きを変えるためのモータを有し、自動方向ロック装置によって方向を変えられる偏心ホイールをこの向きでロックできる。
本発明の変形例によれば、自動方向ロック装置は、被駆動ホイールと反対の方向に向きを変えることができる少なくとも1つの偏心ホイールをロックできる。被駆動ホイールと反対の方向に向きを変えることができる偏心ホイールとは、その垂直軸を起点とし、所定の方向において、方向を変えられる偏心ホイールが、被駆動ホイールが配置された側と反対の方向に向きを変えることを意味する。すなわち、側面図において、方向を変えられる偏心ホイールの中心は、このホイールの垂直軸と被駆動ホイールの中心との間にある。つまり、側面図において、方向を変えられる偏心ホイールの垂直軸は、被駆動ホイールの中心とロック可能で方向を変えられる偏心ホイールの中心との間に配置される。被駆動ホイールと反対の方向に関するこの方向ロックは、例えば、推進システムが後退する動きによって、またはシステムが伸縮アームを有する場合は、伸縮アームを縮めることで実現できる。変形例によれば、モータは、被駆動ホイールと反対の方向に方向を変えられる偏心ホイールの向きを変えるようにしてもよい。この構成は、方向を変えられる偏心ホイールを被駆動ホイールと反対の方向に配置することで、方向を変えられる偏心ホイールの軸が方向を変えられる偏心ホイールの中心と被駆動ホイールの中心との間に位置し、被駆動ホイールとロックされた方向を変えられる偏心ホイールとの間の距離が最大になるために有利である。したがって、システムの操縦性と同様に「第5のホイール」効果が改善される。ロックされた方向を変えられる偏心ホイールのこの位置は、移動式物体の中心に可能な限り近づくことを可能にし、それによって操縦性を向上させる。
有利な実施形態によれば、推進システムは、少なくとも2つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを備えていてもよく、自動方向ロック装置は、少なくとも2つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを所定の向きでロックする。その場合、フレームは、例えばフレームの長手方向の一端に被駆動ホイールを有し、フレームの長手方向の他端に2つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを有し、システムの操縦性を改善するために、方向を変えられる2つの偏心ホイールの軸は、向きがロックされたときに同軸であることが好ましい。ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールをロックすることで生成されるピボットポイントは、これらのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールの中央の真ん中に位置する。
連結手段は、推進システムのフレームの長手方向とゼロでない角度を形成する方向に移動式物体の少なくとも1つのホイールの向きを変えるための手段を有することが好ましく、連結手段は、移動式物体の少なくとも1つのホイールを前記推進システムのフレームの長手方向に対して実質的に直交する方向に向きを変える手段を有することが好ましい。そのため、移動式物体は、推進システムによって簡単な方法で固定される。すなわち、移動式物体と推進システムとは相対的な動きができない。
本システムの実装によれば、自動方向ロック装置は、方向ロックを提供する互いに協働するように構成された少なくとも2つの接続要素を有することが可能であり、第1の接続要素は、少なくとも1つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールに配置され、第2の接続要素はフレームに配置される。それらが協働したとき、2つの接続要素はロック可能で方向を変えられる偏心ホイールの向きをロックする。その場合、方向を変えられる偏心ホイールは、その垂直軸を中心に自由に回転できなくなる。それは、もはや自己によって方向を変えることはできない。
2つの接続要素のうちの一方は装備可能であり、他方の接続要素と自動的に協働するように構成されている。それには、バネまたは任意の類似するシステムを備えることができる。
一方の接続要素は雄型要素であり、他方の接続要素は雌型要素であることが好ましく、雌型要素における雄型要素との係合は、向きのロックを確実にする。したがって、方向ロックを簡単な方法で実現することが可能であり、雌型要素が所定の向きにあるとき、雄型要素が雌型要素に自動的に挿入されるように雄型要素を装備すればよい。
自動方向ロック装置は、少なくとも2つの雌型要素及び/または2つの雄型要素を有することが好ましい。方向ロック装置が1つの雄型要素と2つの雌型要素を有する場合、または2つの雄型要素と1つの雌型要素を有する場合、2つの異なる位置で方向を変えられる偏心ホイールの向きをロックできる。例えば、方向を変えられる偏心ホイールは、被駆動ホイールの方を向く所定の向きと、被駆動ホイールと反対方向の向きでロックすることが可能であり、これにより、システムの利用が容易になり、方向を変えられる偏心ホイールの方向ロックが可能になる。
方向ロック装置が2つの雄型要素と2つの雌型要素を有する場合、所定の向きの数をさらに増やすことが可能であり、それに応じて方向ロックの可能性をさらに増大させることができる。このタイプのロック装置は、方向を変えられる2つの偏心ホイールの方向ロックを同時に可能にする。
本発明の変形例によれば、雄型要素(少なくとも1つの雄型要素)は、少なくとも1つのピン、1つの指状突起部または1つのキーを備えることができる。それらは、円筒状の穴、長円状の穴または溝のいずれも開口部位に容易に挿入できる。
本発明の一実施形態によれば、雌型要素(少なくとも1つの雌型要素)は、円筒状の穴、長円形の穴及び/または溝を有することができる。それらは、前述した雄型要素(ピン、指状突起部またはキー)と容易に協働できる。
自動方向ロック装置は、ロック解除制御装置を有することが有利である。ロック解除制御装置は、方向を変えられる偏心ホイールの方向ロックを望まない場合、自動方向ロック装置のロックを解除するために、または通常の動作条件下で自動である方向を変えられる偏心ホイールの方向ロックを防止するために使用してもよい。フリーホイール(遊動ホイール)は、ロック解除制御装置を用いてホイールの自動方向ロックを防止することで維持することが可能であり、これは、例えば電気推進システムに連結された移動式物体(例えばベッド)を壁に沿って配置するために、外側面を(横方向に)押す場合に特に有利である。
移動式物体のホイールを把持して持ち上げるのを容易にするため、把持及び持ち上げ手段を運ぶアームが互いに離れる、または接近する連結段階の場合、方向を変えられる偏心ホイールの想定外の方向ロックを防止することが有利である。
また、方向を変えられる偏心ホイールの想定外の方向ロックを防止することは、推進システムのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールをロックする代わりに、まだ地面にある移動式物体のホイールの向きをロックすることで、移動式物体(例えば、ストレッチャーが病院のベッドのハンドリングで使用されている場合)の本来の動作を維持するために有用である。
ロック解除制御装置は電磁石を有することが好ましい。その場合、解除制御が容易であり、解除制御装置が軽量で省スペースになる。ロック解除制御装置は、例えば、押しボタン、レバーまたは同等のものによって手動で操作できることが好ましい。
本発明の有利な実施形態によれば、自動方向ロック装置は、推進システム及び/または移動式物体の所定の向きに対する逆の動きによって、少なくとも1つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールをロックする。そのため、推進システム及び/または移動式物体に加えられる動きは、ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを所定の向きに方向付け、自動方向ロック装置はこのホイールをこの向きでロックする。
本発明の一実施形態によれば、フレームは、横軸のピボット接続部及び/または長手方向の滑り溝によって接続された少なくとも2つのパーツを備えていてもよい。したがって、フレームの2つのパーツは、水平軸を中心とする回転(例えば横方向)によって、または平行移動、例えば長手方向への平行移動によって、互いに相対的に移動できる。したがって、フレームの2つの端部は、互いに近づいたり離れたりすることができる。そのため、被駆動ホイールと、ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールとの間の距離を伸ばすことができる。
2つのパーツを回転部で接続すると、フレームは折り畳み式になる。この構成により、方向を変えられる偏心ホイールの当初の垂直軸を、垂直方向に対してゼロ以外の角度に変えることができる。垂直でなくなることにより、軸は方向を変えられる偏心ホイールの向きを所望の方向へ変えることを促進する。これにより、システムの操縦性を向上させることができる。さらに、フレームの2つのパーツの相対的な移動は、方向を変えられる偏心ホイールを所定の向きに変える役割を果たすことができる。そのため、自動方向ロック装置は、フレームの2つのパーツの相対的な移動によって、少なくとも1つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールをロックするように構成できる。
フレームの2つのパーツのうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの被駆動ホイールと少なくとも1つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールとの間の距離を制御するのに適した、可変長の少なくとも1つのアーム(伸長可能アームとも呼ばれる)を有することが好ましく、少なくとも1つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールは、可変長のアームの一端に配置される。
1つまたは複数の実施形態によれば、伸張可能なアームは、一端が少なくとも1つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールによって支持され、他端がフレームの非電動部に接続され、フレームは電気機械によって駆動されるホイールを支持する電動部を有する。
1つまたは複数の実施形態によれば、伸張可能なアームは、実質的に水平であり、フレームの長手方向と実質的に平行な主軸を有していてもよい。そのため、可変長のアームは、長手方向に配置することが有利である。したがって、被駆動ホイールとロック可能で方向を変えられる偏心ホイールとの間の距離を伸ばすことが可能であり、この距離の伸長により「第5のホイール」効果が増大し、それによってシステムの操縦性が向上する。実際、この距離を伸ばすことで生成されたピボットポイントは、移動式物体に連結された推進システムで構成されるアセンブリの重心(例えば、質量中心)に対して可能な限り近くに位置する。ピボットポイントのこの位置は、アセンブリの操舵に必要なスペースの縮小を可能にし、特に、少なくとも1つの方向を変えられる偏心ホイールの向きがロックされている場合、狭い部屋及び/または廊下において、連結されたアセンブリの回転及び/または移動に必要なスペースを縮小できる。
1つまたは複数の実施形態によれば、伸張可能なアームは、伸長可能なアーム及びフレームの非電動部に接続されたシリンダ等のアクチュエータを用いて、非電動部に対して(フレームの長手方向と平行な軸に沿って)移動することができる。
本発明の変形例によれば、フレームの2つのパーツは、少なくとも1つの被駆動ホイールと少なくとも1つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールとの間の、フレームの中央部の関節構造によって接続できる。関節構造によりフレームの2つのパーツ間の相対的な回転運動を用いて、少なくとも1つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを自動的にロックすることが可能であり、移動式物体のホイールを把持して持ち上げることが容易になる。実際、フレームの2つのパーツ間の回転運動を可能にすることで、把持手段を地面近くまで下げて移動式物体のホイールの把持を容易にし、逆回転運動によって移動式物体のホイールを持ち上げることができる。
関節構造は、一方が、少なくとも1つの電動ホイールによって支持される第1のフレーム部と、他方が、少なくとも1つの、好ましくは2つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールによって支持される第2のフレーム部とを有することが好ましい。
本発明の変形例によれば、2つのフレーム部は、例えばフレームの長手方向と実質的に直交する水平回転軸を中心に、互いに関節接合されていてもよい。
方向を変えられる偏心ホイールの少なくとも1つは、例えばパーキングブレーキとして機能するブレーキ手段及び/または回転ロック手段を有することが好ましい。ブレーキ手段は、水平回転軸を中心とする方向を変えられる偏心ホイールの回転を遅くすることを可能にし、それによってシステムを減速させる。方向を変えられる偏心ホイールの回転ロックを提供する手段は、方向を変えられる偏心ホイールの水平回転軸を中心とする回転を防止する。これにより、回転ロック手段は、例えば、推進システムが停止したときに係合して、推進システムを安全な位置で停止させておくことができる。
ブレーキ手段及び回転ロック手段は、システムを制動する(速度を落とす)こと及び停止状態を維持することの両方を可能にする単一の装置で構成してもよい。
ブレーキ及び回転ロック手段は、当業者に知られている任意のタイプ、例えばホイールをクランプするキャリパーを有するケーブルブレーキ手段としてもよい。パーキングブレーキは、システムの想定外の動きを防止するために使用することが可能であり、例えば本システムが斜面に配置されている場合は、本システムが連結されているか否かに関係なく、ブレーキ手段によって本システムが斜面を下るのを防止する。
本発明は、また上述したように移動式物体と電気推進システムとを有する連結アセンブリに関し、該移動式物体は連結手段によって電気推進システムに連結される。実際、そのような連結アセンブリは、労力を低減し、アセンブリの操舵能力を向上させつつ、重い及び/またはかさばる移動式物体の取り扱いを可能にする。
本発明は、さらに上述した電気推進システムの少なくとも1つの方向を変えられる偏心ホイールの向きをロックするための方法に関する。この方法において、移動式物体及び/または電気推進システムは、(少なくとも1つの)ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールが所定の向きに位置するように移動し、このロック可能で方向を変えられる偏心ホイールは、自動的に向きがロックされる。したがって、方向ロックの方法が単純であり、複雑なユーザの介入を必要としない。
本発明の方法の一実施形態によれば、(少なくとも1つの)ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを所定の向きに位置するように、フレームの少なくとも1つのパーツをフレームの残りのパーツに対して回転及び/または平行移動し、(少なくとも)このロック可能で方向を変えられる偏心ホイールは、自動的にロックされる。実際、フレームの2つのパーツ間の接続を利用することで、ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを所定の向きに変えることが可能であり、またロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを被駆動ホイールから遠ざけることができるため、システムの操縦性が向上する。
被駆動ホイールをロック可能で方向を変えられる偏心ホイールからできるだけ離すために、可変長アームの長さをその最大長まで伸ばすことが有利である(または、2つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールからできるだけ離すために、システムはそのようなホイールを2つ備えることが好ましい)。そのとき、ロック可能で方向を変えられる偏心ホイール(または、2つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイール)が被駆動ホイールと反対の方向に位置するように、可変長アームの長さをわずかに短くする。アームの長さをわずかに短くすることは、方向を変えられる偏心ホイールの向きを被駆動ホイールと反対の方向へ変えるのに十分な長さまでアームを短くすることである。このように短くすることで、ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールの向きを被駆動ホイールと反対の方向に変えることが可能であり、これにより第5のホイール効果の距離を最大に伸ばすことができる。実際、アームの長さを短くし続けると、被駆動ホイールとロック可能で方向を変えられる偏心ホイールとの距離が短くなるため、第5のホイール効果が低減する。その後、ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールの少なくとも1つ(好ましくは2つのそのようなホイール)が、この向きで自動的にロックされる。可変長のアームの長さは、例えば、自動方向ロックが発生するまで短くし、方向ロックが得られると、アーム長を短くすることを停止すればよい。そのため、第5のホイール効果が最適である。この状態から、第5のホイール効果を最大にするために、アームの長さを再び伸ばせばよい。
図1は、非限定的な例として、本発明の一実施形態による電気推進システム1を概略的に示している。図1は、電気推進システム1の上面図である。電気推進システム1は、フレーム2を備える。軸xは、フレーム2の長手方向の軸及び推進システム1の移動の主方向に対応し、軸yは、フレーム2の横方向の軸に対応する(不図示の軸zは垂直方向である)。フレーム2は、3つのホイールを支持する(あるいは、フレーム2は、4つのホイールを備えていてもよい)。フレーム2は、その長手方向の一端で、電気機械(不図示)で被駆動ホイールであるホイール3を支持する(あるいは、フレーム2は、2つのホイール3を支持してもよい)。ホイール3は、垂直軸8を中心に、フレーム2の向きを変えることができる。フレームの長手方向の他端において、フレーム2は、電気機械によって駆動されない2つのホイール4を支持する。これらの2つのホイール4は、垂直軸9を中心に方向を変えられる偏心ホイールである。電気推進システム1は連結手段5をさらに備える。
駆動されない方向を変えられる偏心ホイール4は、自動方向ロック装置(不図示)によって向きをロックできる。この自動方向ロック装置は、例えばホイールが所定の向き、例えばここでは長手方向を向いているときにホイールをロックできる。図1において、方向を変えられる偏心ホイール4は、これらの方向を変えられる偏心ホイール4の垂直軸9に対して、被駆動ホイール3と反対の方向(被駆動ホイール3の反対側)を向いている。図1の上面図は、2つの半面図A及びBに分割されている。半面図Aは図1の左側にあり、半面図Bは図1の右側にある。これらの2つの半面図A及びBは、上面図で2つの垂直軸9を結ぶ線によって区切られて分離されている。被駆動ホイール3は、2つの垂直軸9の左側の半面図Aにあり、方向を変えられる偏心ホイール4は、垂直軸9の右側の半面図Bにある。
図1で示すように、方向を変えられる偏心ホイール4は、長手方向の軸と平行な向きでロックされる。すなわち、上面図において、一方では各垂直軸9を表すポイントで形成され、他方ではこの垂直軸9と関連する方向を変えられる偏心ホイール4の中心で形成されるラインが、実質的に長手方向である。
図示した実施形態によれば、電気推進システム1は、移動式物体(不図示)の2つのホイールに対する連結を提供するために、フレームの横方向(軸y)の両側に2つの連結手段5を有する。連結手段5は、クランプとして簡略化して示している。連結手段の横方向の動きは両矢印で示す。この横方向の動きは、移動式物体のホイールを把持して操舵するのに役に立つ。連結手段5は、x方向において、電動ホイール3と非電動ホイール4との間に配置される。
さらに、電気推進システム1は、例えばハンドル(図示せず)を備えたロッド形態のハンドルバー6を有する。
また、電気推進システム1は、(例えばユーザを支持するための)支持架台7を有する。架台7は、非電動ホイール4を支持するフレーム2の一端に配置される。
図2は、非限定的な例として、本発明の第1の変形実施形態による電気推進システム1を概略的に示している。図2は、電気推進システム1の側面図である。電気推進システム1はフレーム2を有する。軸xは、フレーム2の長手方向の軸及び推進システムの移動の主方向に対応し、軸zは、フレーム2の垂直軸に対応し、軸y(不図示)は横軸に対応する。フレーム2は、3つのホイールを支持する。フレーム2は、例えば駆動装置17、ベルトまたはチェーンを介して電気機械10によって被駆動ホイール3を支持する(あるいは電気機械10をホイール3に直接接続してもよい)。ホイール3は、垂直軸8を中心にフレーム2の向きを変えることができる。電気機械10は、電動ホイール3の垂直軸8に固定してもよい。他端において、フレーム2は、電気機械によって駆動されないホイールである2つのホイール4を支持する。ホイール4は、偏心し、垂直軸9を中心にフレームの向きを変えることができる。電気推進システム1は、連結手段5をさらに有する。図示した実施形態によれば、電気推進システム1は、移動式物体(不図示)の2つのホイールに対する連結を提供する、フレーム2の横方向(y軸)の両側に2つの連結手段5を有する。連結手段5は、クランプとして簡略化して示している。連結手段5の垂直方向の動きは両矢印で示す。連結手段のこの垂直方向の移動により、特に移動式物体のホイールの持ち上げが可能になる。連結手段5は、x方向において、電動ホイール3と方向を変えられる偏心ホイール4との間に配置される。
図2で示すように、方向を変えられる偏心ホイール4は、長手方向xにおいて、これらの方向を変えられる偏心ホイール4の垂直軸9に対して被駆動ホイール3と反対方向の向きでロックされる。自動方向ロック装置20は、方向を変えられる偏心ホイール4の長手方向における方向ロックを可能にする。この、またはこれらの自動方向ロック装置20は、一方がフレーム2に接続され、他方が各ロック可能で方向を変えられる偏心ホイール4に接続される。これは、方向を変えられる偏心ホイールが長手方向にあり、被駆動ホイール3と反対の方向を向いている場合、垂直軸9を中心に方向を変えられる偏心ホイール4の方向ロックを自動的に提供する。
さらに、電気推進システム1は、例えば、ジョイント12でフレーム2に接続されたハンドル(不図示)を備えるロッド形態のハンドルバー6を有する。
また、電気推進システム1は、バッテリ11を有する。バッテリ11は、電気機械10及び電動ホイール3の近くでフレーム2に配置される。
図3は、非限定的な例として、本発明の第2の変形実施形態による電気推進システム1を概略的に示している。図3は、電気推進システム1の側面図である。推進システム1は、フレーム2を有する。軸xは、フレーム2の長手方向の軸及び推進システムの移動の主方向に対応し、軸zは、フレーム2の垂直軸に対応する。フレーム2は、3つのホイールを支持する。フレーム2は、例えば駆動装置17、ベルトまたはチェーンを介して電気機械10によって被駆動ホイール3を支持する。ホイール3は、垂直軸8を中心にフレームの向きを変えることができる。電気機械10は、電動ホイール3のピボット軸8に固定してもよい。他端において、フレーム2は、電気機械によって駆動されないホイールである2つのホイール4を支持する。ホイール4は、垂直軸9を中心に、偏心し、かつフレームの向きを変えることができる。
方向を変えられる2つの偏心ホイール4は、自動方向ロック装置20によって、それらの垂直軸9を中心に所定の向きでロックできる。この、またはこれらの自動方向ロック装置20は、一方がフレーム2に接続され、他方がロック可能で方向を変えられる偏心ホイール4のそれぞれに接続される。各方向を変えられる偏心ホイール4は、長手方向において被駆動ホイール3の反対側に配置される。
電気推進システム1は、連結手段5をさらに有する。図示した実施形態によれば、電気推進システム1は、移動式物体(不図示)の2つのホイールに対する連結を提供するために、フレームの横方向(軸y)の両側に2つの連結手段5を有する。連結手段5は、クランプとして簡略化して示している。連結手段5の垂直方向の動きは両矢印で示す。連結手段のこの垂直方向の動きは、特に移動式物体のホイールの持ち上げを可能にする。連結手段5は、x方向において、電動ホイール3と方向を変えられる偏心ホイール4との間に配置される。
さらに、電気推進システム1は、例えば、ジョイント12で電動ホイール3の垂直軸8に接続されたハンドル(不図示)を備えるロッド形態のハンドルバー6を有する。
また、電気推進システム1は、バッテリ11を有する。バッテリ11は、非電動ホイール4の近くでフレーム2に配置される。
図4は、非限定的な例として、移動式物体13に連結される、本発明の一実施形態による電気推進システム1を概略的に示している。図4は、電気推進システム1及び移動式物体13の上面図である。図4で示す実施形態は、図1で示した実施形態に対応する。移動式物体13は、移動式ベッド等、どのようなタイプでもよい。移動式物体は、後輪と呼ばれる2つのホイール14と、前輪と呼ばれる2つのホイール15とを有する。電気推進システム1は、フレーム2を有する。軸xは、フレーム2の長手方向軸及び推進システムの移動の主方向に対応し、軸yは、フレーム2の横軸に対応する。フレームは3つのホイールを支持する。フレーム2は、電気機械(不図示)によって駆動されるホイールであるホイール3を支持する。ホイール3は、フレーム2に対して垂直軸8を中心にフレーム2の向きを変えることができる。他端において、フレーム2は、電気機械によって駆動されないホイールである2つのホイール4を支持する。ホイール4は、偏心しており、垂直軸9を中心にフレームの向きを変えることができる。これらの方向を変えられる偏心ホイール4は、自動方向ロック装置(不図示)によって自動的に向きをロックできる。
電気推進システム1は、連結手段5をさらに有する。図示した実施形態によれば、電気推進システム1は、移動式物体の2つの後輪14に対する連結を達成するために、フレームの横方向(軸y)の両側に2つの連結手段5を有する。連結手段5は、クランプとして簡略化して示している。移動式物体の後輪14は、クランプ内に配置されており、それらは実質的にy軸、すなわちフレーム2の長手方向軸(x軸)と直交する軸と平行に配置される。また、移動式物体の前輪15はフリーで連結されていない。
また、電気推進システム1は、例えばフレーム2に対して関節接合されたハンドル(不図示)を備えるロッド形態のハンドルバー6を有する。
さらに、電気推進システム1は、(例えばユーザを支持するための)支持架台7を有する。架台7は、非電動ホイール4を支持するフレーム2の端部に配置される。図4で示す実施形態では、連結手段5、非電動ホイール4、架台7及びフレーム2の主要部が移動式物体の下方に配置されている。フレーム2の長手方向xにおいて、移動式物体13から突き出るのは、電動ホイール3とハンドルバー6のみである。
図5は、非限定的な例として、方向を変えられる偏心ホイールを所定の向きでロックするための第1の方法の手順を概略的に示している。この図の下部は、上方から見た、方向を変えられる偏心ホイールの位置を示している。
同図において、推進システム1は、2つのパーツからなるフレーム2を有する。第1のパーツと呼ばれる一方のパーツは、可変長のアーム21を有する。第2のパーツと呼ばれる他方のパーツは、電気機械によって駆動されるホイール3を支持する。第1のパーツは、垂直軸9を中心に方向ロックが可能である、方向を変えられる2つのホイール4を支持する。
あるいは、システムは、可変長のいくつかのアームを有することが可能であり、可変長の各アームは、本発明の要旨から逸脱しない範囲で、1つまたは複数の方向を変えられる偏心ホイールを有することができる。
左側の図は、可変長21のアームが矢印Fで示すように伸びている様子を示している。方向を変えられる偏心ホイール4は、当初は、それらの垂直軸9に対する被駆動ホイール3の方向と反対の向きである。側面図において、方向を変えられる偏心ホイール4の垂直軸9は、各方向を変えられる偏心ホイール4の中心と被駆動ホイール3の中心との間にある。可変長アーム21の伸長時、方向を変えられる偏心ホイールは、可変長アームの動きと反対の方向を向く傾向がある。したがって、それらは、回転方向RまたはRと反対の方向で垂直軸9を中心に回転する。それらは、可変長のアームがシリンダのストロークに追従して、例えばシリンダの最大長に到達すると、右側の図で示すように、被駆動ホイール3の方向に向きを変える。側面図において、各方向を変えられる偏心ホイール4の中心は、被駆動ホイール3の中心とそれらの垂直軸9との間にある。
図6aは、非限定的な例として、本発明による自動方向ロック装置20の第1の実施形態を概略的に示している。
この図において、方向を変えられる偏心ホイール4は、その垂直軸9を中心に自由に回転できる。方向を変えられる偏心ホイール4は、ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールである。したがって、それは、第1の接続要素22を含み、ここでは、円筒部を含むオリフィスによって実現される雌型要素である。
方向を変えられる偏心ホイールの垂直軸9は、本発明による推進システムのフレームに接続される。第1の接続要素22と協働して方向を変えられる偏心ホイール4を所定の向きでロックできる第2の接続要素23が、このフレーム2上に配置されている。この第2の接続要素23は、ここではピン24を含む雄型要素である。ピン24の直径は、雌型要素22への雄型要素23の挿入を可能にするように、方向を変えられる偏心ホイール4の雌型要素22のオリフィスの直径よりも小さい。ピン24は、雌型要素22への雄型要素23の挿入を容易にするために、円錐部25を有する。
さらに、方向を変えられる偏心ホイール4の向きを自動的にロックできるように、ピン24はバネ26を装備している。方向を変えられる偏心ホイール4が所定の向きを向いていないとき、雌型要素22のオリフィスは雄型要素23の反対側にはない。バネ26が圧縮されると、それを装備するピン24は雌型要素22と係合する準備が整う。方向を変えられる偏心ホイール4が所定の向きを向いていると、雌型要素22のオリフィスは雄型要素23の反対側にある。バネ26が伸長すると、雄型要素23のピン24を雌型要素22内へ送り、それによって方向を変えられる偏心ホイール4の向きを自動的にロックする。
図6bは、方向を変えられる偏心ホイール4の自動ロックを可能にする、所定の向きで配置された、雌型要素に係合した雄型要素23のピン24を示している。その時、バネ26は解放される。
図7は、実線で示す(第1の)向きと、点線で示す反対の向き(第1の向きに対して180°の角度を形成する)とにおける方向を変えられる偏心ホイール4の相対的な位置を示している。方向を変えられる偏心ホイール4は、推進システムの移動方向にしたがって、方向を変えられる偏心ホイールの向きを変えるための回転軸として機能する垂直軸9を中心に自然に向きが変わる。この自然な向きの変化は、垂直軸9と方向を変えられる偏心ホイール4の中心との位置ずれdによるものである。
方向を変えられる偏心ホイール4及び被駆動ホイール3は、フレーム2に接続されている。被駆動ホイール3は、方向を変えられる偏心ホイールではない。実際、その垂直軸8は、被駆動ホイール3の中心を通過する。あるいは、ホイール3は、方向を変えられる偏心ホイールであってもよい。
この例示的な実施形態では、垂直軸8と垂直軸9との間の距離が固定されている。
方向を変えられる偏心ホイール4の向きに応じて、ロック可能で方向を変えられる偏心ホイール4の軸と被駆動ホイール3の軸との間の距離を変えてもよい。実際、方向を変えられる偏心ホイール4が第2の向き、すなわち被駆動ホイールの方向にロックされている場合、2つのホイール(被駆動ホイール3及び方向を変えられる偏心ホイール4)の中心間の距離は、位置ずれdによって低減した、垂直軸8と垂直軸9の間の距離に対応する。
逆に、方向を変えられる偏心ホイール4が第1の向き、すなわち被駆動ホイールと反対の方向にロックされると、側面図において、垂直軸9は被駆動ホイール3の中心と方向を変えられる偏心ホイール4の中心との間に位置し、2つのホイール(被駆動ホイール3及び方向を変えられる偏心ホイール4)の中心間の距離は、位置ずれdによって増加した、垂直軸8及び9間の距離に対応する。
換言すれば、ホイールが第1の向きで(垂直軸9に対して被駆動ホイール3と反対の方向を向いて)ロックされているとき、被駆動ホイールと方向を変えられる偏心ホイール4との間の距離は最大である。特に非常に狭いスペースで、操舵能力を最大にすることを望む場合、被駆動ホイール3と方向を変えられる偏心ホイール4の中心間の距離を大きくすると、遠ざけて連結されたアセンブリの中心にピボットポイントをできるだけ近づけることが可能になり、それによって操縦性が向上する。
図8は、非限定的な例として、方向を変えられる偏心ホイール4の方向ロックを可能にする、方向を変えられる偏心ホイール4を所定の向きに変えるための第2の方法の手順を概略的に示している。
推進システム1は、被駆動ホイール3及び方向を変えられる2つの偏心ホイール4を備えたフレームを有する。フレームは、フレームの少なくとも2つのパーツを接続する関節構造を有する。フレームの関節構造の可動時、例えば、関節構造の下向きの動きTにより、方向を変えられる偏心ホイール4の位置ずれは、もはや垂直ではない、その偏心ピボット軸を中心に方向を変えられる偏心ホイール4の向きを作り出す。垂直軸に対するこの軸の傾斜により、被駆動ホイール3と反対の方向に向きが変わるようにホイールを回転させることができる。そのため、フレームの関節構造で生成される動きを利用して、方向を変えられる偏心ホイール4を所定の向きに変えることができる。自動方向ロック装置は、ホイールの向きをロックできる。
図8では、左側の図において、ホイール4は、当初、被駆動ホイール3の方向に向いていることが分かる。フレームの2つのパーツを折り畳む下向きの動きTにより、方向を変えられる偏心ホイール4は、その垂直(当初は垂直)軸を中心に旋回し、被駆動ホイール3と反対の方向に向きを変える。
システムが長手方向の滑り溝を備えている場合、移動式物体の中心のできるだけ近くに位置するように、方向を変えられる偏心ホイール4を被駆動ホイール3から離れる方向に移動させてもよい。
図9a及び9bは、非限定的な例として、ユーザによる連結アセンブリの取り扱いの助けに適した、フレーム2に配置された2つの伸張可能なアーム36を有し、少なくとも1つの方向を変えられる偏心ホイール4と被駆動ホイール3との間の距離(及び移動式物体13のホイール14を把持し持ち上げるための手段200と方向を変えられる偏心ホイール4との間の距離)を変更することが可能な1つまたは複数の実施形態を概略的に示している。伸張可能な各アーム36は、一端が垂直軸9を介して方向を変えられる偏心ホイール4によって支持され、他端がフレームの非電動部27に接続される。伸張可能なアーム36により、方向を変えられる偏心ホイール4を移動式物体の中央部37のできるだけ近くに(フレームの長手方向において)配置できるようになることが有利である。これにより、特に狭い部屋及び/または廊下において、連結アセンブリの回転及び/または移動時に、特に前記方向を変えられる偏心ホイール4の向きがロックされている場合に、「第5のホイール効果」として知られる操縦性が向上する。図9aに関連して、伸長可能なアーム36は後退位置にある。図9bに関連して、アクチュエータは、伸張可能なアーム36を長くし、方向を変えられる偏心ホイール4と被駆動ホイール3との間の距離(及び移動式物体13のホイール14を把持し持ち上げるための手段200と方向を変えられる偏心ホイール4との間の距離)を増大させるように動作する。
Claims (18)
- 移動式物体(3)用の着脱可能な電気推進システム(1)であって、
電気機械(10)によって駆動される少なくとも1つのホイール(3)、並びに電気機械(10)によって駆動されない少なくとも1つの非駆動ホイール(4)を備え、前記少なくとも1つの非駆動ホイール(4)のうちの少なくとも1つは方向を変えられる偏心ホイールであるフレーム(2)と、
前記電気推進システム(1)を前記移動式物体(13)に連結するための連結手段(5)と、
を有し、
前記連結手段(5)は、前記移動式物体(13)の少なくとも1つのホイール(14)を把持して持ち上げるための手段(200)を有する、着脱可能な電気推進システム(1)において、
少なくとも1つの前記方向を変えられる偏心ホイールの垂直軸(9)を中心とする回転を所定の向きでロックするための自動方向ロック装置(20)を有し、
前記連結手段(5)は、前記移動式物体(13)の少なくとも1つのホイール(14)を把持して持ち上げるための手段(200)を有し、
前記所定の向きは、好ましくは、フレーム(2)の長手方向の軸に沿っており、前記長手方向の軸(x)は、フレーム(2)の移動の主方向で定義されることを特徴とする、着脱可能な電気推進システム(1)。 - 前記自動方向ロック装置(20)は、少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを、被駆動ホイール(3)の方向にロックする、請求項1に記載の着脱可能な電気推進システム(1)。
- 前記自動方向ロック装置(20)は、少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを、被駆動ホイール(3)と反対の方向にロックする、請求項1に記載の着脱可能な電気推進システム(1)。
- 前記電気推進システム(1)は、少なくとも2つのロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを有し、前記自動方向ロック装置(20)は、少なくとも2つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを前記所定の向きでロックする、請求項1から3のいずれか1項に記載の着脱可能な電気推進システム(1)。
- 前記連結手段(5)は、前記電気推進システム(1)の前記フレーム(2)の長手方向(x)とゼロでない角度を形成する方向に、前記移動式物体の少なくとも1つのホイールの向きを変えるための手段を有し、
好ましくは、前記連結手段(5)は、前記電気推進システム(1)の前記フレーム(2)の長手方向(x)と実質的に直交する方向に、前記移動式物体の少なくとも1つのホイールの向きを変えるための手段を有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の着脱可能な電気推進システム(1)。 - 前記自動方向ロック装置(20)は、方向ロックを提供するために互いに協働するように構成された少なくとも2つの接続要素(22,23)を有し、
第1の接続要素は、少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールに配置され、第2の接続要素は前記フレームに配置され、
好ましくは、前記2つの接続要素の一方は雄型要素(23)であり、前記2つの接続要素の他方は雌型要素(22)であり、前記雄型要素が前記雌型要素に係合することで前記方向ロックを提供する、請求項1から5のいずれか1項に記載の着脱可能な電気推進システム(1)。 - 自動方向ロック装置(20)は、少なくとも2つの雌型要素(22)及び/または少なくとも2つの雄型要素(23)を有する、請求項6に記載の着脱可能な電気推進システム(1)。
- 前記雄型要素(23)は、少なくとも1つのピン(24)、1つの指状突起部及び/または1つのキーを有する、請求項6または7に記載の着脱可能な電気推進システム(1)。
- 前記雌型要素(22)は、円筒状の穴、長円形の穴及び/または溝を有する、請求項6から8のいずれか1項に記載の着脱可能な電気推進システム(1)。
- 前記自動方向ロック装置(20)は、ロック解除制御手段を有し、
前記ロック解除制御手段は、好ましくは電磁石を有し、好ましくは手動である、請求項1から9のいずれか1項に記載の着脱可能な電気推進システム(1)。 - 前記自動方向ロック装置(20)は、前記電気推進システム(1)及び/または前記移動式物体(13)の前記所定の向きと反対の動きによって、少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールをロックする、請求項1から10のいずれか1項に記載の着脱可能な電気推進システム(1)。
- 前記フレーム(2)は少なくとも2つのパーツを有し、前記少なくとも2つのパーツは、横軸のピボット接続部及び/または長手方向の滑り溝によって接続され、
前記自動方向ロック装置(20)が、前記2つのパーツの相対的な移動によって、少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールをロックするように構成された、請求項1から10のいずれか1項に記載の着脱可能な電気推進システム(1)。 - 前記2つのパーツのうちの少なくとも1つは、可変長(36)の少なくとも1つのアームを有し、
少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールは、可変長(36)の前記アームの実質的に一端に配置される、請求項12に記載の着脱可能な電気推進システム(1)。 - 前記2つのパーツが、少なくとも1つの被駆動ホイール(3)と、少なくとも1つの前記方向を変えられる偏心ホイール(4)との間の、前記フレーム(2)の中央部における関節構造によって接続された、請求項13に記載の着脱可能な電気推進システム(1)。
- 移動式物体(13)と、
請求項1から14のいずれか1項に記載の電気推進システム(1)と、
を有し、
前記移動式物体(13)が前記連結手段(5)によって前記電気推進システム(1)に連結された、連結アセンブリ。 - 請求項1から14のいずれか1項に記載の着脱可能な電気推進システム(1)の少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを方向ロックするための方法であって、
少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを前記所定の位置に置くように、移動式物体(13)及び/または電気推進システム(1)を移動し、
少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを自動的に方向ロックする、方法。 - 請求項12から14のいずれか1項に記載の着脱可能な電気推進システム(1)の少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを方向ロックするための方法であって、
少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを前記所定の位置に置くように、前記フレーム(2)の少なくとも1つのパーツを前記フレーム(2)の残りのパーツに対して回転及び/または平行移動し、
少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを自動的に方向ロックする、方法。 - 請求項13または14に記載の着脱可能な電気推進システム(1)の少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを方向ロックするための方法であって、
少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールが、被駆動ホイール(3)と反対の方向を向くように、可変長(36)の前記アームの長さを最大長まで伸ばし、その後、可変長(36)の前記アームの長さを縮め、
少なくとも1つの前記ロック可能で方向を変えられる偏心ホイールを被駆動ホイール(3)と反対の方向に自動的に方向ロックする、方法。
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