JP2023524095A - フォトマスクを製造するシステム、方法、及びプログラム製品 - Google Patents

フォトマスクを製造するシステム、方法、及びプログラム製品 Download PDF

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Abstract

ウェハ上の欠陥を呈するフォトマスクと関連付けられる取得されたパターン情報から、フォトマスクを製作する方法及びシステムである。パターン情報に対して空間領域分析を行い、これにより補正フォトマスク構造を生成して、フォトマスクレイアウトに適用する。補正フォトマスク構造を用いてフォトマスクを製作する。フォトマスクの有効性を検証する。

Description

発明の詳細な説明
[関連出願の相互参照]
本願は、2020年4月30日に出願された米国仮特許出願第63/018,471号明細書の利益及び優先権を主張するものであり、当該出願の内容を全体での参照により本願に援用する。
[技術分野]
本発明は、広くはシリコンウェハ上に集積回路を製造する際に使用するフォトマスクを製造するシステム及び方法に関する。
[背景技術]
マスク技術は、ロジック及びメモリのプロセスのための高性能集積回路技術ノードの進歩を可能にするための鍵である。特に、光学リソグラフィやEUVリソグラフィの従来の限界を追究する場合、十分なプロセスウィンドウ(PW)や最終的な歩留りを達成するためには、マスクに大きく依存する。このマスク製造の限界は、高性能集積回路技術が新世代になるに従い線幅がより狭くなっていくために、製造されたマスクの正確性と一貫性をどうやって最大化するかという技術的な課題を生み出す。マスクプロセス改善のためのウェハ検証は、フル稼働している生産ラインにとって、ウェハの特性評価をサポートする労力の度合いを考えると非常に難しく時間もかかる可能性がある。よって、パターン忠実度を向上させる解法をより効率的かつ効果的にもたらす方法があれば、マスク製造やリソグラフィの技術者にとって有用である。一方、パターン忠実度には、全体的及び局所的限界寸法均一性(critical dimension uniformity:CDU)、コーナーラウンディング、H-Vバイアス、複雑な2Dパターンの再現、LER、解像度向上等が含まれるが、これらに限定されるものではない。
現在、リソグラフィアウェアLAMAアプリケーション内でマスクやウェハの分析技術のツールキットを利用すると、一次元(1D)構造や二次元(2D)構造上にあるウェハ欠陥の可能性、例えばメタル、コンタクト、ポリ等に見受けられる欠陥の可能性を予測して、パターン忠実度の性能を向上させるマスクプロセスを最適化することが可能である。コンタクトホール面積の損失、コーナーラウンディング(CR)、マスクプロセスが原因である非対称ホールでのx-yエラー等、数例を挙げてみたが、これらが、どうやって最適化を行い、要求された性能を実現するかという目下の技術的課題を提示している。また、サブ解像度補助特性(sub-resolution assist features:SRAFs)は、この技術を用いて対処可能なさらなる技術的課題を提示している。これらをマスク上に解像することは、特に前の世代の設備を用いてプロセス能力を拡大しようとする場合に大きな技術的課題を提起することになる。このような技術的課題を克服するためのマスク開発プロセスが必要である。
さらに、IC技術ノードの進展に伴ってマスク性能に対する要求も高まり、シングルビーム描写ツール等の従来のツールでは、もはやこれらの高い基準を満たす所望の結果を与えられない場合もある一方で、同時にこの従来のツールは、別の目的では必ずしも旧式となっているわけではない。よって、より高いマスク性能が必要な領域、例えばEUVL領域でも従来のツールが使用できるようにその性能を拡大する必要がある。
必要なのは、フォトマスクが上述の課題を克服できるためのシステム及び方法が開発できることである。
[発明の概要]
本発明は、集積回路の歩留りのための、EUVLや光学リソグラフィにおけるパターン忠実度の向上を実現する課題に対し、リソアウェアマスクプロセス補正アプリケーション(Litho Aware Mask Process correction Application:LAMA)技術を利用した、新規かつ改良された、フォトマスク製造のためのコンピュータシステム及び方法により対処する。以下に記載するように、LAMAとは、マスクプロセスLAMA忠実度をウェハプロセスと整合させることによって、リソグラフィ性能や歩留りに関係するパターニングを向上させる多工程データフローである。LAMA技術の実施形態では、LAMAゲージパターンは、既存のフォトマスクデータの空間領域分析、及び/または既に製作されたマスクのSEM画像の輪郭抽出分析に基づいて設計されている。設計されたLAMAゲージパターンは、補正フォトマスク構造で構成されており、その後にマスク内に組み込まれる。各実施形態において、デザインルール確認及び/またはパターン照合ソフトウェアを使用して、マスクデータ内にどのような構造が存在しているかを判定していて、その構造内にある欠陥は、パターン描写検索、形状統計分析、及びデザイン密集度マップ等が含まれるがこれらに限定されない空間領域分析を用いて定量化される。よって、LAMAが有効であり得る構造が識別される。初期マスクを製作し、マスク構造に対する最適な補正方法を決定するために必要なマスクレベルデータを取得する目的で使用する。これを基にして、LAMA補正スクリプトが次のマスクデータの生成に適用される。そして、適用されたLAMを用いて最終マスクが製作される。マスクプロセス補正、OPC、または他の任意のマスク準備工程中にLAMA補正を適用することによって、製造中に使用されるマスクデータを生成することができる。
各実施形態において、フォトマスクを製造する方法は、(a)ウェハの走査型電子顕微鏡(SEM)画像からウェハ欠陥を検出して、(b)事前に製造されたフォトマスクのSEM画像から複数のマスク輪郭を抽出して、抽出されたマスク輪郭は検出されたウェハ欠陥に対応していてもよく、(c)抽出された複数のマスク輪郭を用いて模擬製作したウェハを形成して、(d)模擬製作したウェハ上にある1つ以上の欠陥を検出して、(e)模擬製作したウェハ上にある欠陥に基づいてフォトマスクの1つ以上の問題のありそうな領域を決定して、(f)事前に製造されたフォトマスクの問題のありそうな領域と関係があるパターン情報を取得して、(g)パターン情報の空間領域分析を行って、(h)空間領域分析に基づいて1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンを決定して、(i)空間領域分析に基づいて複数のフォトマスク構造パターンから複数の可能性のある補正されたフォトマスク構造パターンを生成して、生成は、(i)1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに適用すべき複数の処置を選択して、(ii)選択された各処置に対して、処置に対応する複数のパラメータを選択して、(iii)選択されたパラメータを有する選択された処置を、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに適用することを含む、生成であって、(j)可能性のある補正フォトマスク構造パターンをテストフォトマスク内に組み込んで、(k)テストフォトマスク上にある可能性のある補正フォトマスク構造パターンを分析して、(l)複数の可能性のある補正フォトマスク構造パターンから複数の補正フォトマスク構造パターンを選択して、(m)テストフォトマスク上にある複数の補正マスク構造パターンの分析に基づいて、1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを生成して、(n)1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを実行して、複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上をフルレイヤのフォトマスクレイアウトに適用して、(o)最終フォトマスクレイアウトに基づいて、複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上を内部に組み込んでいるフルレイヤのフォトマスクを製作して、(p)1つ以上の補正フォトマスク構造が最終フォトマスクに適用された状態であることを確認して、(q)複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上を内部に組み込んでいるフォトマスクに基づいて製作されたウェハ上の複数の位置が、事前に製造されたフォトマスクによる1つ以上の欠陥に対応する欠陥を呈していないことを判定すること、を含む。
各実施形態において、パターン情報は、事前に製造されたフォトマスクのレイアウトに対応する1つ以上のデータファイルを備えている。
各実施形態において、空間領域分析は、(i)パターン情報のパターン描写検索を行って、(ii)パターン描写検索に基づいてパターン情報からフォトマスク構造を識別して、(iii)識別されたフォトマスク構造に対応するグラフを生成する、ことを含む。各実施形態において、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンは、識別されたフォトマスク構造に対応するグラフに基づいて識別される。
各実施形態において、テストフォトマスク上にある補正フォトマスク構造パターンの分析は、(i)フォトマスクに基づいて製造シミュレーションプロセスを実行して、(ii)製造シミュレーションプロセスの結果を評価すること、を含む。
各実施形態において、可能性のある補正フォトマスク構造パターンは、製造されたフォトマスク上の未使用スペースに組み込まれている。
各実施形態において、フォトマスクを製造する方法は、(a)ウェハの走査型電子顕微鏡(SEM)画像からウェハ欠陥を検出して、(b)事前に製造されたフォトマスクのSEM画像から複数のマスク輪郭を抽出して、抽出されたマスク輪郭は検出されたウェハ欠陥に対応しており、(c)抽出された複数のマスク輪郭を用いて模擬製作したウェハを形成して、(d)模擬製作したウェハ上にある1つ以上の欠陥を検出して、(e)模擬製作したウェハ上にある欠陥に基づいて事前に製造されたフォトマスクの1つ以上の問題領域を決定して、(f)事前に製造されたフォトマスクの問題領域と関係があるパターン情報を取得して、(g)パターン情報の空間領域分析を行って、(h)空間領域分析に基づいて1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンを決定して、(i)空間領域分析に基づいて複数のフォトマスク構造パターンから複数の補正フォトマスク構造パターンを生成して、生成は、(i)1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに適用すべき複数の処置を選択して、(ii)選択された各処置に対して、処置に対応する複数のパラメータを選択して、(iii)選択されたパラメータを有する選択された処置を、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに適用することを含む、生成であって、(j)複数の補正フォトマスク構造パターンに基づいて、1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを生成して、(k)1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを実行して、複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上をフォトマスクレイアウトに適用して、(l)あるレイヤの最終フォトマスクレイアウトに基づいて、複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上を内部に組み込んでいるフォトマスクを製作して、(m)1つ以上の補正フォトマスク構造がフォトマスクに適用された状態であることを確認して、(n)複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上を内部に組み込んでいるフォトマスクに基づいて製作されたウェハ上の複数の位置が、事前に製造されたフォトマスクによる1つ以上の欠陥に対応する欠陥を呈していないことを判定する、ことを含む。
各実施形態において、パターン情報は、事前に製造されたフォトマスクのレイアウトに対応する1つ以上のデータファイルを備えている。
各実施形態において、空間領域分析は、(i)パターン情報のパターン描写検索を行って、(ii)パターン描写検索に基づいてパターン情報からフォトマスク構造を識別して、(iii)識別されたフォトマスク構造に対応するグラフを生成することを含む。各実施形態において、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンは、識別されたフォトマスク構造に対応するグラフに基づいて識別される。
各実施形態において、補正フォトマスク構造パターンは、事前に製造されたフォトマスク上の未使用スペースに組み込まれている。
各実施形態において、フォトマスクを製造するシステムは、1つ以上の処理ユニットと、メモリと、を備えており、1つ以上の処理ユニットは機械可読命令を実行するように構成されていて、機械可読命令は実行時にシステムに、(a)ウェハの走査型電子顕微鏡(SEM)画像からウェハ欠陥を検出して、(b)事前に製造されたフォトマスクのSEM画像から複数のマスク輪郭を抽出して、抽出されたマスク輪郭は検出されたウェハ欠陥に対応しており、(c)抽出された複数のマスク輪郭を用いて模擬製作したウェハを形成して、(d)模擬製作したウェハ上にある1つ以上の欠陥を検出して、(e)模擬製作したウェハ上にある欠陥に基づいてフォトマスクの1つ以上の問題のありそうな領域を決定して、(f)事前に製造されたフォトマスクの問題のありそうな領域と関係があるパターン情報を取得して、(g)パターン情報の空間領域分析を行って、(h)空間領域分析に基づいて1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンを決定して、(i)空間領域分析に基づいて複数のフォトマスク構造パターンから複数の可能性のある補正されたフォトマスク構造パターンを生成して、生成は、(i)1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに適用すべき複数の処置を選択して、(ii)選択された各処置に対して、処置に対応する複数のパラメータを選択して、(iii)選択されたパラメータを有する選択された処置を、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに適用することを含み、(j)可能性のある補正フォトマスク構造パターンをテストフォトマスク内に組み込んで、(k)テストフォトマスク上にある可能性のある補正フォトマスク構造パターンを分析して、(l)複数の可能性のある補正フォトマスク構造パターンから複数の補正フォトマスク構造パターンを選択して、(m)テストフォトマスク上にある複数の補正マスク構造パターンの分析に基づいて、1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを生成して、(n)1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを実行して、複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上をフルレイヤの最終フォトマスクレイアウトに適用して、(o)最終フォトマスクレイアウトに基づいて、複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上を内部に組み込んでいるフルレイヤのフォトマスクを製作して、(p)1つ以上の補正フォトマスク構造が最終フォトマスクに適用された状態であることを確認して、(q)複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上を内部に組み込んでいるフォトマスクに基づいて製作されたウェハ上の複数の位置が、事前に製造されたフォトマスクによる1つ以上の欠陥に対応する欠陥を呈していないことを判定する、ように動作させる。
各実施形態において、パターン情報は、事前に製造されたフォトマスクのレイアウトに対応する1つ以上のデータファイルを備えている。
各実施形態において、空間領域分析は、(i)パターン情報のパターン描写検索を行って、(ii)パターン描写検索に基づいてパターン情報からフォトマスク構造を識別して、(iii)識別されたフォトマスク構造に対応するグラフを生成することを含む。各実施形態において、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンは、識別されたフォトマスク構造に対応するグラフに基づいて識別される。
各実施形態において、テストフォトマスク上にある補正フォトマスク構造パターンの分析は、(i)テストフォトマスクに基づいて製造シミュレーションプロセスを実行して、(ii)製造シミュレーションプロセスの結果を目視で検査することを含む。
各実施形態において、可能性のある補正フォトマスク構造パターンは、事前に製造されたフォトマスク上の未使用スペースに組み込まれている。
各実施形態において、フォトマスクを製造するシステムは、1つ以上の処理ユニットと、メモリと、を備えており、1つ以上の処理ユニットは機械可読命令を実行するように構成されていて、機械可読命令は実行時にシステムに、(a)ウェハの走査型電子顕微鏡(SEM)画像からウェハ欠陥を検出して、(b)事前に製造されたフォトマスクのSEM画像から複数のマスク輪郭を抽出して、抽出されたマスク輪郭は検出されたウェハ欠陥に対応しており、(c)抽出された複数のマスク輪郭を用いて模擬製作したウェハを形成して、(d)模擬製作したウェハ上にある1つ以上の欠陥を検出して、(e)模擬製作したウェハ上にある欠陥に基づいて事前に製造されたフォトマスクの1つ以上の問題領域を決定して、(f)事前に製造されたフォトマスクの問題領域と関係があるパターン情報を取得して、(g)パターン情報の空間領域分析を行って、(h)空間領域分析に基づいて1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンを決定して、(i)空間領域分析に基づいて複数のフォトマスク構造パターンから複数の補正フォトマスク構造パターンを生成して、生成は、(i)1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに適用すべき複数の処置を選択して、(ii)選択された各処置に対して、処置に対応する複数のパラメータを選択して、(iii)選択されたパラメータを有する選択された処置を、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに適用することを含み、(j)複数の補正フォトマスク構造パターンに基づいて、1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを生成して、(k)1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを実行して、複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上をフォトマスクレイアウトに適用して、(l)あるレイヤの最終フォトマスクレイアウトに基づいて、複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上を内部に組み込んでいるフォトマスクを製作して、(m)1つ以上の補正フォトマスク構造がフォトマスクに適用された状態であることを確認して、(n)複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上を内部に組み込んでいるフォトマスクに基づいて製作されたウェハ上の複数の位置が、事前に製造されたフォトマスクによる1つ以上の欠陥に対応する欠陥を呈していないことを判定する、ように動作させる。
各実施形態において、パターン情報は、事前に製造されたフォトマスクのレイアウトに対応する1つ以上のデータファイルを備えている。
各実施形態において、空間領域分析は、(i)パターン情報のパターン描写検索を行って、(ii)パターン描写検索に基づいてパターン情報からフォトマスク構造を識別して、(iii)識別されたフォトマスク構造に対応するグラフを生成することを含む。各実施形態において、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンは、識別されたフォトマスク構造に対応するグラフに基づいて識別される。
各実施形態において、補正フォトマスク構造パターンは、事前に製造されたフォトマスク上の未使用スペースに組み込まれている。
各実施形態において、マスク設計補正システムは、1つ以上のメモリデバイスに動作可能に接続されている1つ以上のプロセッサと、1つ以上のメモリデバイス内に格納されて1つ以上のプロセッサのうちの1つ以上で起動するようにプログラミングされている複数のモジュールとを各々が有している、1つ以上のコンピュータシステムを備えており、複数のモジュールは、(a)走査モジュールであって、(1)ウェハ内にあるレイヤの第1走査型電子顕微鏡(SEM)画像をスキャンして、(2)ウェハの第1SEM画像からウェハ欠陥を検出して、(3)ウェハ上にあるウェハ欠陥を有する位置を出力する、ように構成されている走査モジュールと、(b)走査モジュールに動作可能に接続されている輪郭抽出モジュールであって、(1)ウェハ上にあるウェハ欠陥を有する位置を取得して、(2)ウェハ内のレイヤに関連している事前に製造されたフォトマスクの第2SEM画像から、複数のマスク輪郭を抽出して、抽出されたマスク輪郭は、ウェハの検出されたウェハ欠陥に対応する、事前に製造されたフォトマスク上にある位置に対応する、ように構成されている輪郭抽出モジュールと、(c)輪郭抽出モジュールに動作可能に接続されているシミュレーションモジュールであって、(1)複数の抽出されたマスク輪郭を取得して、(2)抽出された複数のマスク輪郭を用いて模擬製作したウェハを形成する、ように構成されているシミュレーションモジュールと、(d)シミュレーションモジュールに動作可能に接続されている検出モジュールであって、(1)模擬製作したウェハを取得して、(2)模擬製作したウェハ上にある1つ以上の欠陥を検出して、(3)模擬製作したウェハ上にある欠陥を含むデータを出力する、ように構成されている検出モジュールと、(e)検出モジュールに動作可能に接続されているフォトマスク分析モジュールであって、(1)模擬製作したウェハ上にある欠陥を含むデータを取得して、(2)模擬製作したウェハ上にある欠陥を含むデータに基づいて、事前に製造されたフォトマスクの1つ以上の問題のありそうな領域を決定して、(3)事前に製造されたフォトマスクの問題のありそうな領域と関係があるパターン情報を生成する、ように構成されているフォトマスク分析モジュールと、(f)フォトマスク分析モジュールに動作可能に接続されている空間領域分析モジュールであって、(1)事前に製造されたフォトマスクの問題領域と関係があるパターン情報を取得して、(2)パターン情報の空間領域分析を行って、(3)空間領域分析の結果を出力する、ように構成されている空間領域分析モジュールと、(g)空間領域分析モジュールに動作可能に接続されているパターン識別モジュールであって、(1)空間領域分析の結果を取得して、(2)空間領域分析の結果に基づいて、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンを決定して、(3)1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに対応するデータを出力する、ように構成されているパターン識別モジュールと、(h)パターン識別モジュールに動作可能に接続されているパターン生成モジュールであって、(1)1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに対応するデータを取得して、(2)1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに適用すべき複数の処置を選択して、(3)選択された各処置に対して、処置に対応する複数のパラメータを選択して、(4)選択されたパラメータを有する選択された処置を、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに適用して、(5)空間領域分析に基づいて、複数のフォトマスク構造パターンから複数の可能性のある補正フォトマスク構造パターンを生成して、(6)可能性のある補正フォトマスク構造パターンをテストフォトマスク内に組み込んで、(7)テストフォトマスク上にある可能性のある補正フォトマスク構造パターンを分析して、(8)複数の可能性のある補正フォトマスク構造パターンから複数の補正フォトマスク構造パターンを選択して出力する、ように構成されているパターン生成モジュールと、(i)パターン選択モジュールに動作可能に接続されているスクリプトモジュールであって、(1)複数の補正フォトマスク構造パターンを取得して、(2)複数の補正フォトマスク構造パターンに基づいて1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを生成して、(3)1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを実行して、複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上をフォトマスクレイアウトに適用する、ように構成されているスクリプトモジュールと、を備えている。
各実施形態において、パターン情報は、事前に製造されたフォトマスクのレイアウトに対応する1つ以上のデータファイルを備えている。
各実施形態において、空間領域分析は、(i)パターン情報のパターン描写検索を行って、(ii)パターン描写検索に基づいてパターン情報からフォトマスク構造を識別して、(iii)識別されたフォトマスク構造に対応するグラフを生成することを含む。各実施形態において、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンは、識別されたフォトマスク構造に対応するグラフに基づいて識別される。
各実施形態において、テストフォトマスク上にある補正フォトマスク構造パターンの分析は、(i)テストフォトマスクに基づいて製造シミュレーションプロセスを実行して、(ii)製造シミュレーションプロセスの結果を目視で検査することを含む。
各実施形態において、可能性のある補正フォトマスク構造パターンは、事前に製造されたフォトマスク上の未使用スペースに組み込まれている。
各実施形態において、マスク設計補正システムは、1つ以上のメモリデバイスに動作可能に接続されている1つ以上のプロセッサと、1つ以上のメモリデバイス内に格納されて1つ以上のプロセッサのうちの1つ以上で起動するようにプログラミングされている複数のモジュールとを各々が有している、1つ以上のコンピュータシステムを備えており、複数のモジュールは、(a)走査モジュールであって、(1)ウェハ内にあるレイヤの第1走査型電子顕微鏡(SEM)画像をスキャンして、(2)ウェハの第1SEM画像からウェハ欠陥を検出して、(3)ウェハ上にあるウェハ欠陥を有する位置を出力する、ように構成されている走査モジュールと、(b)走査モジュールに動作可能に接続されている輪郭抽出モジュールであって、(1)ウェハ上にあるウェハ欠陥を有する位置を取得して、(2)ウェハ内のレイヤに関連している事前に製造されたフォトマスクの第2SEM画像から、複数のマスク輪郭を抽出して、抽出されたマスク輪郭は、ウェハの検出されたウェハ欠陥に対応する、事前に製造されたフォトマスク上にある位置に対応する、ように構成されている輪郭抽出モジュールと、(c)輪郭抽出モジュールに動作可能に接続されているシミュレーションモジュールであって、(1)複数の抽出されたマスク輪郭を取得して、(2)抽出された複数のマスク輪郭を用いて模擬製作したウェハを形成する、ように構成されているシミュレーションモジュールと、(d)シミュレーションモジュールに動作可能に接続されている検出モジュールであって、(1)模擬製作したウェハを取得して、(2)模擬製作したウェハ上にある1つ以上の欠陥を検出して、(3)模擬製作したウェハ上にある欠陥を含むデータを出力する、ように構成されている検出モジュールと、(e)検出モジュールに動作可能に接続されているフォトマスク分析モジュールであって、(1)模擬製作したウェハ上にある欠陥を含むデータを取得して、(2)模擬製作したウェハ上にある欠陥を含むデータに基づいて、事前に製造されたフォトマスクの1つ以上の問題のありそうな領域を決定して、(3)事前に製造されたフォトマスクの問題のありそうな領域と関係があるパターン情報を生成する、ように構成されているフォトマスク分析モジュールと、(f)フォトマスク分析モジュールに動作可能に接続されている空間領域分析モジュールであって、(1)事前に製造されたフォトマスクの問題領域と関係があるパターン情報を取得して、(2)パターン情報の空間領域分析を行って、(3)空間領域分析の結果を出力する、ように構成されている空間領域分析モジュールと、(g)空間領域分析モジュールに動作可能に接続されているパターン識別モジュールであって、(1)空間領域分析の結果を取得して、(2)空間領域分析の結果に基づいて、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンを決定して、(3)1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに対応するデータを出力する、ように構成されているパターン識別モジュールと、(h)パターン識別モジュールに動作可能に接続されているパターン生成モジュールであって、(1)1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに対応するデータを取得して、(2)1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに適用すべき複数の処置を選択して、(3)選択された各処置に対して、処置に対応する複数のパラメータを選択して、(4)選択されたパラメータを有する選択された処置を、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに適用して、(5)空間領域分析に基づいて、複数のフォトマスク構造パターンから複数の補正フォトマスク構造パターンを生成する、ように構成されているパターン生成モジュールと、(i)パターン生成モジュールに動作可能に接続されているスクリプトモジュールであって、(1)複数の補正フォトマスク構造パターンを取得して、(2)複数の補正フォトマスク構造パターンに基づいて1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを生成して、(3)1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを実行して、複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上をフォトマスクレイアウトに適用する、ように構成されているスクリプトモジュールと、を備えている。
各実施形態において、パターン情報は、事前に製造されたフォトマスクのレイアウトに対応する1つ以上のデータファイルを備えている。
各実施形態において、空間領域分析は、(i)パターン情報のパターン描写検索を行って、(ii)パターン描写検索に基づいてパターン情報からフォトマスク構造を識別して、(iii)識別されたフォトマスク構造に対応するグラフを生成することを含む。各実施形態において、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンは、識別されたフォトマスク構造に対応するグラフに基づいて識別される。
各実施形態において、補正フォトマスク構造パターンは、事前に製造されたフォトマスク上の未使用スペースに組み込まれている。
添付の図面を参照して、本発明の例示的実施形態を説明する。
図1は、本発明の各実施形態に係るマスク設計補正用システムを図示している。 図2は、本発明の例示的実施形態に係るフォトマスクを製作するプロセスフローのフロー図を表している。 図3A、本発明の例示的実施形態に係るフォトマスクを製作するプロセスのフロー図を示している。 図3Bは、本発明の例示的実施形態に係るフォトマスクを製作するプロセスのフロー図を示している。 図3Cは、本発明の例示的実施形態に係るフォトマスクを製作するプロセスのフロー図を示している。 図4は、本発明の例示的実施形態に係る、SEM画像によって輪郭抽出ツールに対して実行される例示的アルゴリズムを表している。 図5は、本発明の例示的実施形態に係る、SEM画像の輪郭抽出ツールへの出力ログファイルの例である。 図6は、本発明の例示的実施形態に係る、SEM画像を輪郭抽出ツールへ起動させる際に用いられるサンプルオプションを表している。 図7は、本発明の例示的実施形態に係る、輪郭抽出ツールへのSEM画像により生成された平滑化・ピクセル化された輪郭を示している。 図8(a),8(b),8(c)は、本発明の例示的実施形態に係る、SEM画像からパターン情報を得るプロセスを示している。 図9は、本発明の例示的実施形態に係るパターン検索を行うコンピュータコードの例を表している。 図10は、本発明の例示的実施形態に係る例示的なデータ分析コンピュータコードを表している。 図11は、本発明の例示的実施形態に係る、1つ以上の欠陥を示す1つ以上のフォトマスク構造パターンを生成する例示的なプロセスを図示している。 図12は、本発明の例示的実施形態に係る、可能性のある補正フォトマスク構造パターンを生成するためにフォトマスク構造パターンに適用される、コーナーラウンディングの強調と水平方向/垂直方向の偏りの表を図示している。 図13は、本発明の例示的実施形態に係る、可能性のある補正フォトマスク構造のセットを生成するために異なるフォトマスク構造に異なる回数で適用される、露光量調整の表を図示している。 図14は、本発明の例示的実施形態に係る、可能性のある補正フォトマスク構造のセットを生成するために異なるフォトマスク構造に適用される、スペースピッチとラインピッチの設計を図示している。 図15は、本発明の例示的実施形態に係る、可能性のある補正フォトマスク構造のセットを生成するために異なるフォトマスク構造に適用される、ライン端部とスペース端部の設計を図示している。 図16は、本発明の例示的実施形態に係る、可能性のある補正フォトマスク構造のセットを生成するために異なるフォトマスク構造に適用される、直交配列のDOT/ホールの設計を図示している。 図17は、本発明の例示的実施形態に係る、可能性のある補正フォトマスク構造のセットを生成するために異なるフォトマスク構造に適用される、互い違いの配列のDOT/ホールの設計を図示している。 図18は、本発明の例示的実施形態に係る、補正用処置を1つ以上のフォトマスク構造に適用するためのルールを含んでいる表を図示している。 図19は、本発明の例示的実施形態に係る、異なるフォトマスクのSEM画像間の比較を図示しており、ここで一方は何も処置を受けておらず、もう一方は補正フォトマスク構造で処置を受けている。 図20は、本発明の例示的実施形態に係る、処置されたマスクと処置されていないマスクとの間におけるコンタクトの改善を図示している。 図21は、本発明の例示的実施形態に係る、異なるフォトマスクのSEM画像間の比較を図示しており、ここで一方は何も処置を受けておらず、もう一方は補正フォトマスク構造で処置を受けている。
[発明の詳細な説明]
本発明は広くは、EUVや光学リソグラフィを用いてウェハ上に集積回路を製造する際における問題に対処する、マスクを製作するシステム及び方法に関する。
各実施形態において、輪郭抽出を使用したLAMA特性評価手法を用いて、プロセス改善の特性を評価するとともにウェハ性能を予測することができる。要求されているマスクプロセスの改善には、物理的なマスクプロセス構成要素と、書き込みデータ最適化技術、つまりマスクプロセス補正(Mask Process Correction:MPC)との両方が含まれている。
EUVLにおいてマスクパターン忠実度は特に重要である。各実施形態において、LAMA手法を用いたマスク及びウェハプロセスの同時開発を行う手法は、図19に示されているように、コンタクトホールを有する1D構造に対してはマスク忠実度の改善を実証しているが、問題は本質的には2D構造にある。この現象は、フォトマスク上で局所CD均一性(local CD uniformity:LCDU)エラーが高くなる結果になり、ウェハ上でもLCDUエラーをもたらす。このことは、図21に示すように、LAMA処理技術によって多少緩和できる。
図1は、各実施形態に係るマスク設計補正用システムのブロック図を記したものである。マスク設計補正用システム100は、数例を挙げると例えば1つ以上のデスクトップコンピュータ、サーバ級コンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、及びスマートフォン等を用いて実施可能である(以下「マスク設計補正システム」と称する)。1つ以上のコンピュータデバイスは、数例を挙げると、有線または無線ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、インターネット内で、あるいはクラウドコンピューティングプラットフォーム経由で互いに接続可能である。
本図に示されているように、マスク設計補正用システム100は走査モジュール105を有している。各実施形態において、走査モジュール105は、ウェハ内にあるレイヤの第1走査型電子顕微鏡(scanning electron microscope:SEM)画像をスキャンし、ウェハの第1SEM画像からウェハ欠陥を検出して、ウェハ欠陥を有するウェハ上の位置を出力するように構成されている。輪郭抽出モジュール110は、ウェハ欠陥を有するウェハ上の位置を取得して、ウェハの当該レイヤに関連している事前に製造されたフォトマスクの第2SEM画像から複数のマスク輪郭を抽出するように構成されていて、ここで抽出されたマスク輪郭は、事前に製造されたフォトマスク上における、ウェハの検出されたウェハ欠陥に対応する位置に相当する。シミュレーションモジュール115は、抽出された複数のマスク輪郭を取得して、抽出された複数のマスク輪郭を用いて模擬製作したウェハを形成するように構成されている。検出モジュール120は、模擬製作したウェハを取得し、模擬製作したウェハ上にある1つ以上の欠陥を検出して、模擬製作したウェハ上にある欠陥を含むデータを出力するように構成されている。フォトマスク分析モジュール125は、模擬製作したウェハ上にある欠陥を含むデータを取得し、模擬製作したウェハ上にある欠陥を含むデータに基づいて事前に製造されたフォトマスクの1つ以上の問題のありそうな領域を決定し、事前に製造されたフォトマスクの問題のありそうな領域と関係があるパターン情報を生成するように構成されている。空間領域分析モジュール130は、事前に製造されたフォトマスクの問題のありそうな領域と関係があるパターン情報を取得し、パターン情報の空間領域分析を行って、空間領域分析結果を出力するように構成されている。パターン識別モジュール135は、空間領域分析結果を取得し、空間領域分析結果に基づいて、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンを決定して、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに対応するデータを出力するように構成されている。パターン生成モジュール140は、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに対応するデータを取得し、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに適用すべき複数の処置を選択し、選択した各処置に対して、処置に対応する複数のパラメータを選択し、選択されたパラメータを用いて選択された処置を、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに適用し、空間領域分析に基づいて複数のフォトマスク構造パターンから複数の可能性のある補正フォトマスク構造パターンを生成し、可能性のある補正フォトマスク構造パターンをテストフォトマスクに組み込み、テストフォトマスク上の可能性のある補正フォトマスク構造パターンを分析し、複数の可能性のある補正フォトマスク構造パターンから複数の補正フォトマスク構造パターンを選択して出力するように構成されている。スクリプトモジュール145は、複数の補正フォトマスク構造パターンを取得して、複数の補正フォトマスク構造パターンに基づいて1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを生成し、1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを実行することによって、複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上をフォトマスクレイアウトに適用するように構成されている。
図2は、本発明の例示的実施形態に係るプロセスフローのフロー図である。図示されているプロセスフローは、マスク設計補正用システムの実施形態、例えば図1に図示されているシステム100によって実施される工程を示している。本プロセスフローはデータ分析工程を含んでおり、そこでは空間領域分析を行って補正を必要とするマスク構造を識別する。また、SEM画像輪郭分析を行ってもよい。LAMゲージパターン設計・埋め込み工程は、データ分析に基づいてLAMAパターンを設計して、そのパターンをテストマスク内に組み込む工程である。LAMAパターン分析・ソリューション構築工程は、テストマスク上のLAMAパターンを分析して、カスタマイズされたLAMAソリューションを構築する工程である。次に、LAMAパターンをマスクレイアウトに適用して、最終マスクを製作して検証する。最後に、輪郭抽出を行って最終マスクの予測ウェハ性能を評価する。
図3A~3Cは、本発明の例示的実施形態に係る方法300のプロセスフローを図示している。各実施形態において、図示されているプロセスフローは、1つ以上のコンピュータデバイス、例えば数例を挙げると、1つ以上のデスクトップコンピュータ、サーバ級コンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、スマートフォン等(以下「マスク設計補正システム」と称する)によって実行可能である。1つ以上のコンピュータデバイスは、数例を挙げると、有線または無線ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、インターネット内で、あるいはクラウドコンピューティングプラットフォーム経由で互いに接続可能である。各実施形態において、ネットワークはセキュアなネットワークである。
方法300は工程S30で開始される。工程S302では、各実施形態において、空間領域分析を用いて、本方法を実行するマスク設計補正システムによって分析されたウェハ内のレイヤの脆弱箇所候補及び/またはSEM画像を識別する。マスク設計補正システムは、ウェハのSEM画像について、例えば数例を挙げると断線や微小な架橋等の欠陥を分析する。本発明の範囲または精神から逸脱することなく対処可能な他の欠陥が存在している場合もある。各実施形態において、識別された欠陥を用いて、分析及び/または補正されるフォトマスク設計内における対応する領域を識別することができる。各実施形態において、工程S302は、ウェハのレイヤ内にある可能性のあるホットスポットまたは脆弱箇所あるいはエラーを識別できる他のプロセスと交換してもよい。
工程S304では、各実施形態において、マスク設計補正システムは、フォトマスクのSEM画像のマスク輪郭を抽出するが、ここでフォトマスクは、ウェハを製造するために使用される対応するフォトマスクである。各実施形態において、工程S302においてウェハのSEM画像を使用する場合、フォトマスクはウェハのSEM画像に関連したウェハ内のレイヤに対応する。他のプロセスを用いてウェハのレイヤ内にあるホットスポットを識別する実施形態では、フォトマスクは、識別されたホットスポット(または複数のホットスポット)に関連したウェハ内のレイヤに対応する。各実施形態によれば、マスク輪郭は、欠陥を呈したSEM画像内で識別された領域に基づいて抽出される。各実施形態において、抽出は、数例を挙げるとフォトマスクのSEM画像及び/またはフォトマスクの設計データに基づいて行われてもよい。
次に、工程S306では、マスク設計補正システムは、抽出されたマスク輪郭を入力として使用して、製造シミュレーションプロセスを起動させる。このシミュレーションにより模擬製作したウェハが形成され、次にこのウェハに対して、工程S302で物理的なウェハ上に検出された欠陥に類似している欠陥、または、他の識別された実際にある、及び/または可能性のあるホットスポットを分析することができる。
工程S308では、マスク設計補正システムは、模擬製作したウェハ上にある1つ以上の欠陥を検出する。マスク設計補正システムは、数例を挙げると目視検査ツール、光学検査ツール、限界寸法測定ツール等を利用することにより、欠陥または脆弱箇所候補を検出可能である。
工程S310では、マスク設計補正システムは、フォトマスクの1つ以上の問題のありそうな領域を、LAMAマスク・ウェハ整合シミュレーションを用いて検出された欠陥に基づいて決定する。各実施形態において、1つ以上の問題のありそうな領域の位置は、それぞれのレイヤに対するマスク設計内でさらに分析したり補正したりするために識別されると考えられる。
次に、方法300は工程S312へと進む。工程S312では、工程S310で識別されたフォトマスクの1つ以上の問題のありそうな領域と関係があるパターン情報を、マスク設計補正システムによって取得する。各実施形態において、パターン情報は、識別された欠陥を呈する事前に製造されたフォトマスクのレイアウトを記述する1つ以上のデータファイルの形式であり得る。各実施形態において、パターン情報は、製造前のフォトマスクの設計であるが、製造された場合には、補正されなければ欠陥を呈すると予想される設計要素を含有するものとして識別されるものであり得る。
各実施形態において、パターン情報は、既存のフォトマスクの走査型電子顕微鏡(SEM)輪郭抽出分析を用いて取得可能である。このことは、輪郭抽出アルゴリズムを実行する輪郭抽出ツール、例えば図4に図示されているLAMA輪郭抽出ツールアルゴリズムに対するSEM画像を用いて達成可能である。各実施形態において、他の輪郭抽出アルゴリズムを、本発明の範囲または精神から逸脱することなく使用可能である。輪郭抽出ツールへのLAMA SEM画像の出力ログファイルの一例を図5に示す。輪郭抽出ツールへのLAMA SEM画像を起動させる際に用いられるサンプルオプションを図6に示す。ここでこのツールは、コンピュータデバイスのコマンドラインインターフェイスから呼び出される。図に示されるように、指定可能なオプションとしては、数例を挙げると、ピクセル選択許容範囲、スムース値の使用、色調、無視エリアのサイズ、バックグラウンドエリアのサイズ、X方向とY方向のスケール等が含まれる。各実施形態において、ウェハ製造における処理工程や素材選択の他の変形例を本発明の範囲または精神から逸脱することなく使用してもよい。各実施形態において、輪郭抽出ツールへのSEM画像は、図7に示されているような平滑化・ピクセル化された輪郭を生成してもよい。
図8(a)、8(b)、8(c)は、SEM画像からパターン情報を取得するプロセスを図示している。図に示されているように、図8(a)はマスク輪郭のSEM画像を示している。マスク輪郭は、工程S310で決定されたとおり、マスクの問題のありそうな領域、または「ホットスポット」や「脆弱箇所」に関連したマスク設計の少なくとも一部分を表している。図8(b)は、マスクの問題のありそうな領域に関連したマスク設計の少なくとも一部分に関連した輪郭抽出へのSEM画像による図8(a)の画像から抽出された高強度マップを示している。高強度マップにより、マスク設計補正システムが、補正が有効でありそうなマスクの特定の領域を識別することが可能になる。これらの領域を識別した後、マスク設計補正システムは、マスク設計ファイル(例えば図8(c)に示されているOASIS/GDS)または任意のレイアウトフォーマットのファイルを生成する。Open Artwork System Interchange Standard(OASIS)は、階層構造を持つ集積回路のマスクレイアウトデータフォーマットの仕様であり、EDA(Electronic Design Automation)ソフトウェア、ICマスクライティングツール、及びマスク検査ツールとの間で相互交換を行える。OASISファイルは、次の分析のためのマスクレイアウト情報(マスクパターン情報を含む)を保存している。他のレイアウトデータフォーマットを本発明の範囲または精神から逸脱することなく使用してもよい。
工程S312でパターン情報を取得すると、方法300は工程S314へと進む。方法300の工程S314において、マスク設計補正システムは、取得したパターン情報に対して空間領域分析を行ってもよい。各実施形態によれば、空間領域分析はパターン描写検索を実行することによって実施され、パターン描写検索は、ビッグデータ分析論を用いてパターン情報からパターンを抽出する。サンプルデータ分析ツールは、利用可能な市販のEDAツールを用いてパターン検索を行うことに使用可能である。各実施形態において、パターン検索は、数例を挙げると、デザインルールチェック(Design Rule Check:DRC)、マスクルールチェック(Mask Rule Check:MRC)またはパターンマッチング(Pattern Matching:PM)と称することができる。市販入手可能なEDAツールのパターン検索コードの例は、図9に図示されている。他のパターン検索コードを本発明の範囲または精神から逸脱することなく使用してもよい。パターン描写検索ソフトウェアへの入力には、例えば入ってくるデバイスの半導体データといったパターン情報が含まれていてもよい。パターン情報と併せて他の入力データを、本発明の範囲または精神から逸脱することなく使用してもよい。
パターン描写検索を行うと、各実施形態において、次に、抽出されたパターンを、マスク設計補正システムによって例えばデータ分析コードを用いて分析してもよい。データ分析コードの例を図10に示す。各実施形態において、データ分析コードは、LAMAが有効であり得るフォトマスクの領域/構造を示す結果を出力する。
これらの分析技術及び他の分析技術を、本発明の範囲または精神から逸脱することなく使用してもよい。
図3を参照すると、工程S314で空間領域分析を行った後、方法300は工程S316へと進む。工程S306では、各実施形態において、マスク設計補正システムは、例えばパターン情報の空間領域分析に基づいて、1つ以上の脆弱箇所候補を示している1つ以上のフォトマスク構造パターンであって、その構造がLAMAの適用が有効であり得るようなパターンを決定する。脆弱箇所候補及び/または処置の例としては、数例を挙げると、コーナーラウンディング、水平方向及び垂直方向の偏り、及び露光量調整を含んでいてもよい。本発明の範囲または精神から逸脱することなく、他の脆弱箇所候補及び/または処置がLAMA補正にとって適切な場合もある。
各実施形態において、マスク設計補正システムは、例えば顧客の今後の製品に対して行われるスペース/ラインスペースのサンプリングに基づいて、1つ以上の脆弱箇所候補を示している1つ以上のフォトマスク構造パターンを生成する。本発明の範囲または精神から逸脱することなく、他の脆弱箇所候補も生成してもよい。図11に示されているように、スペース/ラインスペースのサンプリングデータをPythonスクリプトに入力することで、データを基にした様々なパターンが生成される。図11に示されているように、生成されたパターンには、数例を挙げると、水平方向/垂直方向の標準ラインピッチ、水平方向/垂直方向のライン端部、直交配列/互い違いの配列のDOT、水平方向/垂直方向の標準スペースピッチ、水平方向/垂直方向のスペース端部、直交配列/互い違いの配列のCNT、及びロジックやメモリの設計に通常組み込まれている構造等が含まれ得る。
1つ以上の欠陥を示している1つ以上のフォトマスク構造パターンの識別後、方法300は工程S318へと進む。工程S318では、各実施形態において、マスク設計補正システムは、工程S316で識別されたフォトマスク構造パターンに基づいて、可能性のある補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上を生成する。各実施形態において、可能性のある補正フォトマスク構造は、工程S312で取得したパターン情報に対応するフォトマスクの1つ以上のレイヤに対して生成される。各実施形態において、工程S318はデータ分析に基づいたリソアウェアマスクプロセス補正アプリケーション(LAMA)ゲージの設計及び生成を伴う。LAMAゲージは、テストフォトマスク製作の際に使用される、可能性のある補正用構造を備えている。工程S318への入力には、ウェハ製造業者からの製造に関する知見(ノウハウ)やデータ、及びデータ分析から抽出されたデータの両方が含まれている。例えば、製造に関する知見には、フォトマスクが使用される製造プロセスの制約が含まれ得る。製造データには、数例を挙げると、スペースや幅の最小パラメータ、コーナーからコーナーまでの測定値、及び/またはマスクプロセス忠実度評価(コーナーラウンディング、コーナーの引っ込み、ピッチ)が含まれ得る。補正されたフォトマスク構造パターンを生成する際に使用されたデータ分析の結果には、数例を挙げると、顧客設計の空間領域データ、アンカー/限界構造、及び/またはLAMAゲージにおいて注視される限界寸法や設計形状の範囲が含まれていてもよい。
各実施形態において、マスク設計補正システムは、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに適用すべき複数の処置を選択する。選択された処置の各々に対して、マスク設計補正システムは、その処置に対応する複数のパラメータを選択する。処置とその処置に対応するパラメータとを選択した後、マスク設計補正システムは、選択された処置を選択されたパラメータとともに、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンに適用する。このようにして、マスク設計補正システムは、パターン情報を基にして新たなフォトマスク構造パターンを生成する。例えばコーナーラウンディングや露光量調整を含む、様々な処置が可能である。マスク設計補正システムは、欠陥のあるフォトマスクパターン構造に対して複数の処置を適用することにより、その欠陥を補正することができる可能性がある複数のフォトマスク構造パターンを生成する。
各実施形態において、テストマスクが用いられる場合、以下の説明するように、テストマスク上で複数の可能性のある補正用構造を識別・使用してもよい。各実施形態において、あるレイヤに対して完全に形成されたフォトマスクが用いられてもよい場合、当該レイヤ用に完全に形成されたフォトマスク設計において特定の補正用構造を選択して適用してもよく、さらにその後にフォトマスク製作に直接適用してもよい。各実施形態において、これらの技術を組み合わせて用いてもよく、例えば、あるレイヤに対して完全に形成されたフォトマスク設計を、フォトマスクの使用していない部分にある1つ以上の可能性のある補正用構造と組み合わせてプリントする等を行ってもよい。
各実施形態において、LAMAゲージは、解像度向上のために、より小さな特徴に対する露光量を調整してコーナーラウンディングを行うように設計可能である。さらに、忠実度の評価やフォトマスク限度の定義のために、無処置のパターンを使用可能である。可能性のある補正されたフォトマスク構造パターンを生成するために使用可能なLAMAゲージの設計例を、以下の図12~17に示す。本発明の範囲または精神から逸脱することなく他のLAMAゲージを設計及び/または適用してもよい。
図12は、可能性のある補正されたフォトマスク構造パターンを生成するためにフォトマスク構造パターンに適用される、コーナーラウンディングの強調と水平方向/垂直方向の偏りとの表を図示している。同様に、図13は、可能性のある補正されたフォトマスク構造のセットを生成するために異なるフォトマスク構造に異なる回数で適用される、露光量調整の表を図示している。図14は、可能性のある補正されたフォトマスク構造のセットを生成するために異なるフォトマスク構造に適用される、スペースピッチとラインピッチの設計を図示している。図15は、可能性のある補正されたフォトマスク構造のセットを生成するために異なるフォトマスク構造に適用される、ライン端部とスペース端部の設計を図示している。図16は、可能性のある補正されたフォトマスク構造のセットを生成するために異なるフォトマスク構造に適用される、直交配列のDOT/ホールの設計を図示している。図17は、可能性のある補正されたフォトマスク構造のセットを生成するために異なるフォトマスク構造に適用される、互い違いの配列のDOT/ホールの設計を図示している。これらのLAMAゲージの設計は、パターン情報内で識別された1つ以上の脆弱箇所を示している構造に対応する、可能性のある補正されたフォトマスク構造の例を表している。LAMAゲージパターンは、サイズをカスタマイズして、汎用性を示したり、フォトマスク上の任意の未使用スペースに容易に配置できるようにしたりしてもよく、これにより追加のマスクコストを削減してもよい。これらのLAMAゲージ設計のうちの1つ以上、及び/または他のLAMAゲージ設計を用いて、本発明の範囲または精神から逸脱することなく、1つ以上の可能性のある補正されたフォトマスク構造を生成してもよい。
次に、工程S320において、可能性のある補正されたフォトマスク構造パターンをフォトマスク設計に組み込む。各実施形態によれば、この工程では、マスク設計補正システム実行方法300は、可能性のある補正されたフォトマスク構造を含むLAMAゲージの設計を読み込んで、その設計要素を、どのようにしてフォトマスクを製作することができるかを規定するフォトマスクデータに適用する。各実施形態によれば、可能性のある補正されたフォトマスク構造は、既存のフォトマスクレイアウト上にある未使用スペースに組み込まれる。
工程S322では、マスク設計補正システムは、テストフォトマスク上にある可能性のある補正されたフォトマスク構造パターンを分析する。各実施形態によれば、マスク設計補正システムは、SEMツール、CDツール、または他の任意の光学検査ツールを用いて、補正されたフォトマスク構造を既に内部に組み込んでいるフォトマスクデータに対してシミュレーション及び/または目視検査を行ってもよく、それにより、パターン情報内に示されている問題のありそうな領域が、最適化された態様で、及び/または許容できる態様で、既に補正及び/または修正されているかどうかを判定してもよい。
工程S324では、マスク設計補正システムは、複数の可能性のある補正されたフォトマスク構造パターンから、複数の補正されたフォトマスク構造パターンを備えているサブセットを選択する。補正されたフォトマスク構造パターンの選択は、工程S322で行った分析に基づいている。各実施形態において、識別された欠陥の最も高度な補正を示している、可能性のある補正されたフォトマスク構造が選択されている。各実施形態において、選択された補正されたフォトマスク構造は、2つの可能性のある補正されたフォトマスク構造パターンの間の補間であり得る。つまり、補間された補正されたフォトマスク構造パターンは、識別された欠陥に対するより効果的な解決法であると判定された、隣接するパターンの組み合わせである。
次に、工程S326では、マスク設計補正システムは、テストフォトマスクの分析に基づいて1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを生成する。各実施形態によれば、マスク設計補正システムは、補正用処置を1つ以上のフォトマスク構造に適用するためのルールを含んでいる1つ以上の表を構築する。このような表の例を図18に示す。図示されているように、図18の表は、テストフォトマスクに適用すべきMRCルール(本例ではコーナーラウンディングルール)のセットを備えている。図18の表は、テストフォトマスクに組み込まれている、工程S324で選択された補正されたフォトマスク構造パターンに基づいている。マスク設計補正システムは、1つ以上の表において定められたルールに基づいて、1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを生成する。各実施形態において、スクリプトはNCS言語で生成されている。スクリプトはまた、Pythonプログラミング言語や他の任意のEDA社製スクリプト言語で生成されていてもよい。本発明の範囲または精神から逸脱することなく、他のスクリプトやプログラミング言語を使用してもよい。
次に、工程S328では、マスク設計補正システムは、1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを実行して、補正されたフォトマスク構造を、所望のIC構造を形成するために使用してもよいフォトマスクレイアウトに適用する。図18を参照すると、表から生成された対応するスクリプトを実行すると、表に記載されたルールが、最終フォトマスクを形成するために使用してもよいフォトマスクレイアウトに適用されることになる。本発明の範囲または精神から逸脱することなく他のスクリプトを使用してもよい。
種々の例示的実施形態において、補正されたフォトマスク構造は、適切な態様でレチクルプレート上にレイアウトすることができる。例えば、プレート上には複数の補正用マスクパターンが形成可能であり、これにより半導体デバイスの各レイヤを、補正用マスクパターンのうちの1つ以上を用いて形成することができる。さらに、補正用マスクパターンを、最終マスク設計を目的としたマスクパターンを含まないかもしくは一部のみを含んでいるテストマスクに適用してもよい、または、IC製品を製造するための使用を目的としたレイヤパターン全体を組み込んでいる最終マスクに適用してもよいことを認識すべきである。また、例示的実施形態において、IC製造プロセス中に、マスク上にある補正用マスクパターンのうちの全てが使用されるとは限らない場合もあり、マスク上に他の補正用パターンが存在している可能性があるとしても、最適な補正を実現する補正用マスクパターンのみが使用される場合もある。
工程S330では、レイヤに対する完全な設計を組み込む最終フォトマスクを、フルレイヤに対する最終フォトマスクレイアウトに基づいて、従来技術で既知のフォトマスク製造技術に従って物理的に製造する。
各実施形態において、選択された補正用パターンを組み込んだフルレイヤを含む最終マスク設計と、フルレイヤの一部分のみに関連している補正用マスクパターンとを、同じフォトマスクにプリントしてもよい。このような実施形態において、フルレイヤは、レイヤのフォトマスクの今後のバージョンで使用する、可能性のある補正及び検査される可能性のある補正用パターンを有した状態で、または類似の設計要素を有した状態で、顧客に納入されてもよい。このような実施形態において、別個のテストマスクを製造・分析する暫定的な行程は省略してもよい。
工程S332では、マスク設計補正システムは、1つ以上の補正されたフォトマスク構造が最終フォトマスクに適用された状態であるかどうかを確認する。各実施形態によれば、マスク設計補正システムは、限界寸法(CD)検査ツールを利用して、得られた最終フォトマスク内において、例えば数例を挙げるとコーナーラウンディングや水平方向/垂直方向の偏り方を分析してもよい。マスク設計補正システムは、CD検査ツールを使用して、マスクのSEM輪郭またはSEM画像を輪郭抽出ツールに抽出するとともに、その輪郭を最終フォトマスクレイアウト設計と比較する。
工程S334では、マスク設計補正システムは、最終フォトマスクに基づいて製作されたウェハ上の複数の位置が、事前に製造されたフォトマスク上で示されていた1つ以上の欠陥に対応する欠陥を示していないことを判定する。各実施形態において、最終フォトマスク上で複数の位置を選択して、処置していないフォトマスクを用いて製作された事前製作ウェハ上の対応する位置と比較してもよい。処置を行ったフォトマスクのウェハと処置していないフォトマスクのウェハは、目視と分析ツール使用の両方で比較される。例えば、図21は、処置していないフォトマスクのSEM画像と、ホール構造に対して補正されたLAMAパターンで処置を行ったフォトマスクのSEM画像との比較を図示している。図示されているように、処置を行ったフォトマスクでは、欠損パターンやLCDUの強調はなく、マスクの設計仕様により忠実に合致している。
図19は、異なるフォトマスクのSEM画像間の比較を図示しており、ここで一方は何も処置を受けておらず、もう一方は工程S324で選択された補正されたフォトマスク構造で処置を受けている。図示されているように、処置を受けたフォトマスクでは断線もなく、線幅とスペーシングがマスクの設計仕様により忠実に合致している。
図20は、処置されたマスクと処置されていないマスクとの間におけるコンタクトホールの改善を図示している。図示されているように、処置されていないマスクの輪郭は、処置されたマスクと比較してコーナーがより引っ込んでいることを示している。
これらの改善、及び他の改善は、本発明に従った補正されたLAMAパターンを使用することによって得ることができる。
本発明の各実施形態を詳細に図示し説明してきたので、当業者にはそれに対する種々の変形例や改善例は容易に理解できるであろう。よって、本発明の例示的実施形態は、上述で説明されたように、例示するためのものであって、限定するためのものではない。本発明の精神と範囲は広範に解釈されるものである。

Claims (33)

  1. フォトマスクを製造する方法であって、
    (a)ウェハの走査型電子顕微鏡(SEM)画像からウェハ欠陥を検出して、
    (b)事前に製造されたフォトマスクのSEM画像から複数のマスク輪郭を抽出して、前記抽出されたマスク輪郭は前記検出されたウェハ欠陥に対応していてもよく、
    (c)前記抽出された複数のマスク輪郭を用いて模擬製作したウェハを形成して、
    (d)前記模擬製作したウェハ上にある1つ以上の欠陥を検出して、
    (e)前記模擬製作したウェハ上にある前記欠陥に基づいて前記フォトマスクの1つ以上の問題のありそうな領域を決定して、
    (f)前記事前に製造されたフォトマスクの前記問題のありそうな領域と関係があるパターン情報を取得して、
    (g)前記パターン情報の空間領域分析を行って、
    (h)前記空間領域分析に基づいて1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンを決定して、
    (i)前記空間領域分析に基づいて前記複数のフォトマスク構造パターンから複数の可能性のある補正されたフォトマスク構造パターンを生成して、前記生成は、
    (i)1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンに適用すべき複数の処置を選択して、
    (ii)選択された各処置に対して、前記処置に対応する複数のパラメータを選択して、
    (iii)前記選択されたパラメータを有する前記選択された処置を、1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンに適用する、ことを含み、
    (j)前記可能性のある補正フォトマスク構造パターンをテストフォトマスク内に組み込んで、
    (k)前記テストフォトマスク上にある前記可能性のある補正フォトマスク構造パターンを分析して、
    (l)前記複数の可能性のある補正フォトマスク構造パターンから複数の補正フォトマスク構造パターンを選択して、
    (m)前記テストフォトマスク上にある前記複数の補正マスク構造パターンの前記分析に基づいて、1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを生成して、
    (n)前記1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを実行して、前記複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上をフルレイヤのフォトマスクレイアウトに適用して、
    (o)前記最終フォトマスクレイアウトに基づいて、前記複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの前記1つ以上を内部に組み込んでいる前記フルレイヤのフォトマスクを製作して、
    (p)前記1つ以上の補正フォトマスク構造が前記最終フォトマスクに適用された状態であることを確認して、
    (q)前記複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの前記1つ以上を内部に組み込んでいる前記フォトマスクに基づいて製作されたウェハ上の複数の位置が、事前に製造されたフォトマスクによる前記1つ以上の欠陥に対応する欠陥を呈していないことを判定する、ことを備える方法。
  2. 前記パターン情報は、事前に製造されたフォトマスクのレイアウトに対応する1つ以上のデータファイルを備える、請求項1記載の方法。
  3. 前記空間領域分析は、
    (i)前記パターン情報のパターン描写検索を行って、
    (ii)前記パターン描写検索に基づいて前記パターン情報からフォトマスク構造を識別して、
    (iii)前記識別されたフォトマスク構造に対応するグラフを生成する、ことを含む、請求項1記載の方法。
  4. 1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンは、前記識別されたフォトマスク構造に対応する前記グラフに基づいて識別される、請求項3記載の方法。
  5. 前記テストフォトマスク上にある前記補正フォトマスク構造パターンの分析は、
    (i)前記フォトマスクに基づいて製造シミュレーションプロセスを実行して、
    (ii)前記製造シミュレーションプロセスの結果を評価する、ことを含む、請求項1記載の方法。
  6. 前記可能性のある補正フォトマスク構造パターンは、製造されたフォトマスク上の未使用スペースに組み込まれている、請求項1記載の方法。
  7. フォトマスクを製造する方法であって、
    (a)ウェハの走査型電子顕微鏡(SEM)画像からウェハ欠陥を検出して、
    (b)事前に製造されたフォトマスクのSEM画像から複数のマスク輪郭を抽出して、前記抽出されたマスク輪郭は前記検出されたウェハ欠陥に対応しており、
    (c)前記抽出された複数のマスク輪郭を用いて模擬製作したウェハを形成して、
    (d)前記模擬製作したウェハ上にある1つ以上の欠陥を検出して、
    (e)前記模擬製作したウェハ上にある前記欠陥に基づいて前記事前に製造されたフォトマスクの1つ以上の問題領域を決定して、
    (f)前記事前に製造されたフォトマスクの前記問題領域と関係があるパターン情報を取得して、
    (g)前記パターン情報の空間領域分析を行って、
    (h)前記空間領域分析に基づいて1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンを決定して、
    (i)前記空間領域分析に基づいて前記複数のフォトマスク構造パターンから複数の補正フォトマスク構造パターンを生成して、前記生成は、
    (i)1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンに適用すべき複数の処置を選択して、
    (ii)選択された各処置に対して、前記処置に対応する複数のパラメータを選択して、
    (iii)前記選択されたパラメータを有する前記選択された処置を、1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンに適用する、ことを含み、
    (j)前記複数の補正フォトマスク構造パターンに基づいて、1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを生成して、
    (k)前記1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを実行して、前記複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上をフォトマスクレイアウトに適用して、
    (l)あるレイヤの前記最終フォトマスクレイアウトに基づいて、前記複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの前記1つ以上を内部に組み込んでいるフォトマスクを製作して、
    (m)前記1つ以上の補正フォトマスク構造が前記フォトマスクに適用された状態であることを確認して、
    (n)前記複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの前記1つ以上を内部に組み込んでいる前記フォトマスクに基づいて製作されたウェハ上の複数の位置が、事前に製造されたフォトマスクによる前記1つ以上の欠陥に対応する欠陥を呈していないことを判定する、ことを備える方法。
  8. 前記パターン情報は、事前に製造されたフォトマスクのレイアウトに対応する1つ以上のデータファイルを備える、請求項7記載の方法。
  9. 前記空間領域分析は、
    (i)前記パターン情報のパターン描写検索を行って、
    (ii)前記パターン描写検索に基づいて前記パターン情報からフォトマスク構造を識別して、
    (iii)前記識別されたフォトマスク構造に対応するグラフを生成する、ことを含む、請求項7記載の方法。
  10. 1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンは、前記識別されたフォトマスク構造に対応する前記グラフに基づいて識別される、請求項9記載の方法。
  11. 前記補正フォトマスク構造パターンは、事前に製造されたフォトマスク上の未使用スペースに組み込まれている、請求項7記載の方法。
  12. フォトマスクを製造するシステムであって、
    1つ以上の処理ユニットと、
    メモリと、を備えており、前記1つ以上の処理ユニットは機械可読命令を実行するように構成されていて、前記機械可読命令は実行時に前記システムに、
    (a)ウェハの走査型電子顕微鏡(SEM)画像からウェハ欠陥を検出して、
    (b)事前に製造されたフォトマスクのSEM画像から複数のマスク輪郭を抽出して、前記抽出されたマスク輪郭は前記検出されたウェハ欠陥に対応しており、
    (c)前記抽出された複数のマスク輪郭を用いて模擬製作したウェハを形成して、
    (d)前記模擬製作したウェハ上にある1つ以上の欠陥を検出して、
    (e)前記模擬製作したウェハ上にある前記欠陥に基づいて前記フォトマスクの1つ以上の問題のありそうな領域を決定して、
    (f)前記事前に製造されたフォトマスクの前記問題のありそうな領域と関係があるパターン情報を取得して、
    (g)前記パターン情報の空間領域分析を行って、
    (h)前記空間領域分析に基づいて1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンを決定して、
    (i)前記空間領域分析に基づいて前記複数のフォトマスク構造パターンから複数の可能性のある補正されたフォトマスク構造パターンを生成して、前記生成は、
    (i)1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンに適用すべき複数の処置を選択して、
    (ii)選択された各処置に対して、前記処置に対応する複数のパラメータを選択して、
    (iii)前記選択されたパラメータを有する前記選択された処置を、1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンに適用する、ことを含み、
    (j)前記可能性のある補正フォトマスク構造パターンをテストフォトマスク内に組み込んで、
    (k)前記テストフォトマスク上にある前記可能性のある補正フォトマスク構造パターンを分析して、
    (l)前記複数の可能性のある補正フォトマスク構造パターンから複数の補正フォトマスク構造パターンを選択して、
    (m)前記テストフォトマスク上にある前記複数の補正マスク構造パターンの前記分析に基づいて、1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを生成して、
    (n)前記1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを実行して、前記複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上をフルレイヤの最終フォトマスクレイアウトに適用して、
    (o)前記最終フォトマスクレイアウトに基づいて、前記複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの前記1つ以上を内部に組み込んでいる前記フルレイヤのフォトマスクを製作して、
    (p)前記1つ以上の補正フォトマスク構造が前記最終フォトマスクに適用された状態であることを確認して、
    (q)前記複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの前記1つ以上を内部に組み込んでいる前記フォトマスクに基づいて製作されたウェハ上の複数の位置が、事前に製造されたフォトマスクによる前記1つ以上の欠陥に対応する欠陥を呈していないことを判定する、ように動作させる、システム。
  13. 前記パターン情報は、事前に製造されたフォトマスクのレイアウトに対応する1つ以上のデータファイルを備える、請求項12記載のシステム。
  14. 前記空間領域分析は、
    (i)前記パターン情報のパターン描写検索を行って、
    (ii)前記パターン描写検索に基づいて前記パターン情報からフォトマスク構造を識別して、
    (iii)前記識別されたフォトマスク構造に対応するグラフを生成する、ことを含む、請求項12記載のシステム。
  15. 1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンは、前記識別されたフォトマスク構造に対応する前記グラフに基づいて識別される、請求項14記載のシステム。
  16. 前記テストフォトマスク上における前記補正フォトマスク構造パターンの分析は、
    (i)前記テストフォトマスクに基づいて製造シミュレーションプロセスを実行して、
    (ii)前記製造シミュレーションプロセスの結果を目視で検査する、ことを含む、請求項12記載のシステム。
  17. 前記可能性のある補正フォトマスク構造パターンは、事前に製造されたフォトマスク上の未使用スペースに組み込まれている、請求項12記載のシステム。
  18. フォトマスクを製造するシステムであって、
    1つ以上の処理ユニットと、
    メモリと、を備えており、前記1つ以上の処理ユニットは機械可読命令を実行するように構成されていて、前記機械可読命令は実行時に前記システムに、
    (a)ウェハの走査型電子顕微鏡(SEM)画像からウェハ欠陥を検出して、
    (b)事前に製造されたフォトマスクのSEM画像から複数のマスク輪郭を抽出して、前記抽出されたマスク輪郭は前記検出されたウェハ欠陥に対応しており、
    (c)前記抽出された複数のマスク輪郭を用いて模擬製作したウェハを形成して、
    (d)前記模擬製作したウェハ上にある1つ以上の欠陥を検出して、
    (e)前記模擬製作したウェハ上にある前記欠陥に基づいて前記事前に製造されたフォトマスクの1つ以上の問題領域を決定して、
    (f)前記事前に製造されたフォトマスクの前記問題領域と関係があるパターン情報を取得して、
    (g)前記パターン情報の空間領域分析を行って、
    (h)前記空間領域分析に基づいて1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンを決定して、
    (i)前記空間領域分析に基づいて前記複数のフォトマスク構造パターンから複数の補正フォトマスク構造パターンを生成して、前記生成は、
    (i)1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンに適用すべき複数の処置を選択して、
    (ii)選択された各処置に対して、前記処置に対応する複数のパラメータを選択して、
    (iii)前記選択されたパラメータを有する前記選択された処置を、1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンに適用する、ことを含み、
    (j)前記複数の補正フォトマスク構造パターンに基づいて、1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを生成して、
    (k)前記1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを実行して、前記複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上をフォトマスクレイアウトに適用して、
    (l)あるレイヤの前記最終フォトマスクレイアウトに基づいて、前記複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの前記1つ以上を内部に組み込んでいるフォトマスクを製作して、
    (m)前記1つ以上の補正フォトマスク構造が前記フォトマスクに適用された状態であることを確認して、
    (n)前記複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの前記1つ以上を内部に組み込んでいる前記フォトマスクに基づいて製作されたウェハ上の複数の位置が、事前に製造されたフォトマスクによる前記1つ以上の欠陥に対応する欠陥を呈していないことを判定する、ように動作させる、システム。
  19. 前記パターン情報は、事前に製造されたフォトマスクのレイアウトに対応する1つ以上のデータファイルを備える、請求項18記載のシステム。
  20. 前記空間領域分析は、
    (i)前記パターン情報のパターン描写検索を行って、
    (ii)前記パターン描写検索に基づいて前記パターン情報からフォトマスク構造を識別して、
    (iii)前記識別されたフォトマスク構造に対応するグラフを生成する、ことを含む、請求項18記載のシステム。
  21. 1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンは、前記識別されたフォトマスク構造に対応する前記グラフに基づいて識別される、請求項20記載のシステム。
  22. 前記補正フォトマスク構造パターンは、事前に製造されたフォトマスク上の未使用スペースに組み込まれている、請求項20記載のシステム。
  23. マスク設計補正システムであって、1つ以上のメモリデバイスに動作可能に接続されている1つ以上のプロセッサと、前記1つ以上のメモリデバイス内に格納されて前記1つ以上のプロセッサのうちの1つ以上で起動するようにプログラミングされている複数のモジュールとを各々が有している、1つ以上のコンピュータシステムを備えており、前記複数のモジュールは、
    (a)走査モジュールであって、
    (1)ウェハ内にあるレイヤの第1走査型電子顕微鏡(SEM)画像をスキャンして、
    (2)ウェハの前記第1SEM画像からウェハ欠陥を検出して、
    (3)前記ウェハ上にある前記ウェハ欠陥を有する位置を出力する、ように構成されている走査モジュールと、
    (b)前記走査モジュールに動作可能に接続されている輪郭抽出モジュールであって、
    (1)前記ウェハ上にあるウェハ欠陥を有する前記位置を取得して、
    (2)前記ウェハ内の前記レイヤに関連している事前に製造されたフォトマスクの第2SEM画像から、複数のマスク輪郭を抽出して、前記抽出されたマスク輪郭は、前記ウェハの前記検出されたウェハ欠陥に対応する、前記事前に製造されたフォトマスク上にある位置に対応する、ように構成されている輪郭抽出モジュールと、
    (c)前記輪郭抽出モジュールに動作可能に接続されているシミュレーションモジュールであって、
    (1)前記複数の抽出されたマスク輪郭を取得して、
    (2)前記抽出された複数のマスク輪郭を用いて模擬製作したウェハを形成する、ように構成されているシミュレーションモジュールと、
    (d)前記シミュレーションモジュールに動作可能に接続されている検出モジュールであって、
    (1)前記模擬製作したウェハを取得して、
    (2)前記模擬製作したウェハ上にある1つ以上の欠陥を検出して、
    (3)前記模擬製作したウェハ上にある前記欠陥を含むデータを出力する、ように構成されている検出モジュールと、
    (e)前記検出モジュールに動作可能に接続されているフォトマスク分析モジュールであって、
    (1)前記模擬製作したウェハ上にある前記欠陥を含む前記データを取得して、
    (2)前記模擬製作したウェハ上にある前記欠陥を含む前記データに基づいて、前記事前に製造されたフォトマスクの1つ以上の問題のありそうな領域を決定して、
    (3)前記事前に製造されたフォトマスクの前記問題のありそうな領域と関係があるパターン情報を生成する、ように構成されているフォトマスク分析モジュールと、
    (f)前記フォトマスク分析モジュールに動作可能に接続されている空間領域分析モジュールであって、
    (1)前記事前に製造されたフォトマスクの前記問題領域と関係がある前記パターン情報を取得して、
    (2)前記パターン情報の空間領域分析を行って、
    (3)前記空間領域分析の結果を出力する、ように構成されている空間領域分析モジュールと、
    (g)前記空間領域分析モジュールに動作可能に接続されているパターン識別モジュールであって、
    (1)前記空間領域分析の前記結果を取得して、
    (2)空間領域分析の前記結果に基づいて、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンを決定して、
    (3)1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンに対応するデータを出力する、ように構成されているパターン識別モジュールと、
    (h)前記パターン識別モジュールに動作可能に接続されているパターン生成モジュールであって、
    (1)1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンに対応する前記データを取得して、
    (2)1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンに適用すべき複数の処置を選択して、
    (3)選択された各処置に対して、前記処置に対応する複数のパラメータを選択して、
    (4)前記選択されたパラメータを有する前記選択された処置を、1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンに適用して、
    (5)前記空間領域分析に基づいて、前記複数のフォトマスク構造パターンから前記複数の可能性のある補正フォトマスク構造パターンを生成して、
    (6)前記可能性のある補正フォトマスク構造パターンをテストフォトマスク内に組み込んで、
    (7)前記テストフォトマスク上にある前記可能性のある補正フォトマスク構造パターンを分析して、
    (8)前記複数の可能性のある補正フォトマスク構造パターンから複数の補正フォトマスク構造パターンを選択して出力する、ように構成されているパターン生成モジュールと、
    (i)前記パターン選択モジュールに動作可能に接続されているスクリプトモジュールであって、
    (1)前記複数の補正フォトマスク構造パターンを取得して、
    (2)前記複数の補正フォトマスク構造パターンに基づいて1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを生成して、
    (3)前記1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを実行して、前記複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上をフォトマスクレイアウトに適用する、ように構成されているスクリプトモジュールと、を備える、マスク設計補正システム。
  24. 前記パターン情報は、事前に製造されたフォトマスクのレイアウトに対応する1つ以上のデータファイルを備える、請求項23記載のシステム。
  25. 前記空間領域分析は、
    (i)前記パターン情報のパターン描写検索を行って、
    (ii)前記パターン描写検索に基づいて前記パターン情報からフォトマスク構造を識別して、
    (iii)前記識別されたフォトマスク構造に対応するグラフを生成する、ことを含む、請求項23記載のシステム。
  26. 1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンは、前記識別されたフォトマスク構造に対応する前記グラフに基づいて識別される、請求項25記載のシステム。
  27. 前記テストフォトマスク上にある前記補正フォトマスク構造パターンの分析は、
    (i)前記テストフォトマスクに基づいて製造シミュレーションプロセスを実行して、
    (ii)前記製造シミュレーションプロセスの結果を目視で検査する、ことを含む、請求項23記載のシステム。
  28. 前記可能性のある補正フォトマスク構造パターンは、事前に製造されたフォトマスク上の未使用スペースに組み込まれている、請求項23記載のシステム。
  29. マスク設計補正システムであって、1つ以上のメモリデバイスに動作可能に接続されている1つ以上のプロセッサと、前記1つ以上のメモリデバイス内に格納されて前記1つ以上のプロセッサのうちの1つ以上で起動するようにプログラミングされている複数のモジュールとを各々が有している、1つ以上のコンピュータシステムを備えており、前記複数のモジュールは、
    (a)走査モジュールであって、
    (1)ウェハ内にあるレイヤの第1走査型電子顕微鏡(SEM)画像をスキャンして、
    (2)ウェハの前記第1SEM画像からウェハ欠陥を検出して、
    (3)前記ウェハ上にある前記ウェハ欠陥を有する位置を出力する、ように構成されている走査モジュールと、
    (b)前記走査モジュールに動作可能に接続されている輪郭抽出モジュールであって、
    (1)前記ウェハ上にあるウェハ欠陥を有する前記位置を取得して、
    (2)前記ウェハ内の前記レイヤに関連している事前に製造されたフォトマスクの第2SEM画像から、複数のマスク輪郭を抽出して、前記抽出されたマスク輪郭は、前記ウェハの前記検出されたウェハ欠陥に対応する、前記事前に製造されたフォトマスク上にある位置に対応する、ように構成されている輪郭抽出モジュールと、
    (c)前記輪郭抽出モジュールに動作可能に接続されているシミュレーションモジュールであって、
    (1)前記複数の抽出されたマスク輪郭を取得して、
    (2)前記抽出された複数のマスク輪郭を用いて模擬製作したウェハを形成する、ように構成されているシミュレーションモジュールと、
    (d)前記シミュレーションモジュールに動作可能に接続されている検出モジュールであって、
    (1)前記模擬製作したウェハを取得して、
    (2)前記模擬製作したウェハ上にある1つ以上の欠陥を検出して、
    (3)前記模擬製作したウェハ上にある前記欠陥を含むデータを出力する、ように構成されている検出モジュールと、
    (e)前記検出モジュールに動作可能に接続されているフォトマスク分析モジュールであって、
    (1)前記模擬製作したウェハ上にある前記欠陥を含む前記データを取得して、
    (2)前記模擬製作したウェハ上にある前記欠陥を含む前記データに基づいて、前記事前に製造されたフォトマスクの1つ以上の問題のありそうな領域を決定して、
    (3)前記事前に製造されたフォトマスクの前記問題のありそうな領域と関係があるパターン情報を生成する、ように構成されているフォトマスク分析モジュールと、
    (f)前記フォトマスク分析モジュールに動作可能に接続されている空間領域分析モジュールであって、
    (1)前記事前に製造されたフォトマスクの前記問題領域と関係がある前記パターン情報を取得して、
    (2)前記パターン情報の空間領域分析を行って、
    (3)前記空間領域分析の結果を出力する、ように構成されている空間領域分析モジュールと、
    (g)前記空間領域分析モジュールに動作可能に接続されているパターン識別モジュールであって、
    (1)前記空間領域分析の前記結果を取得して、
    (2)空間領域分析の前記結果に基づいて、1つ以上の対応する欠陥を呈する複数のフォトマスク構造パターンを決定して、
    (3)1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンに対応するデータを出力する、ように構成されているパターン識別モジュールと、
    (h)前記パターン識別モジュールに動作可能に接続されているパターン生成モジュールであって、
    (1)1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンに対応する前記データを取得して、
    (2)1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンに適用すべき複数の処置を選択して、
    (3)選択された各処置に対して、前記処置に対応する複数のパラメータを選択して、
    (4)前記選択されたパラメータを有する前記選択された処置を、1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンに適用して、
    (5)前記空間領域分析に基づいて、前記複数のフォトマスク構造パターンから前記複数の補正フォトマスク構造パターンを生成する、ように構成されているパターン生成モジュールと、
    (i)前記パターン生成モジュールに動作可能に接続されているスクリプトモジュールであって、
    (1)前記複数の補正フォトマスク構造パターンを取得して、
    (2)前記複数の補正フォトマスク構造パターンに基づいて1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを生成して、
    (3)前記1つ以上のフォトマスクパターン補正スクリプトを実行して、前記複数の補正フォトマスク構造パターンのうちの1つ以上をフォトマスクレイアウトに適用する、ように構成されているスクリプトモジュールと、を備えている、マスク設計補正システム。
  30. 前記パターン情報は、事前に製造されたフォトマスクのレイアウトに対応する1つ以上のデータファイルを備えている、請求項29記載のシステム。
  31. 前記空間領域分析は、
    (i)前記パターン情報のパターン描写検索を行って、
    (ii)前記パターン描写検索に基づいて前記パターン情報からフォトマスク構造を識別して、
    (iii)前記識別されたフォトマスク構造に対応するグラフを生成する、ことを含む、請求項29記載のシステム。
  32. 1つ以上の対応する欠陥を呈する前記複数のフォトマスク構造パターンは、前記識別されたフォトマスク構造に対応する前記グラフに基づいて識別される、請求項31記載のシステム。
  33. 前記補正フォトマスク構造パターンは、事前に製造されたフォトマスク上の未使用スペースに組み込まれている、請求項29記載のシステム。
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