JP2023520524A - 医療用活性物質 - Google Patents

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Abstract

本発明は、非定型肺炎の処置における使用のための、およびウイルス性疾患の治療における使用のための、一般式(I)のアミン(AM); カルボン酸付加体(KA)、および薬学的組成物(PZ)に関する。

Description

本発明の主題は、非定型肺炎の処置およびウイルス性疾患の治療における使用のための、一般式(I)のアミン(AM); 炭酸付加体(KA)、および薬学的組成物(PZ)に関する。
技術背景
プロカイン、および一般式(I)の構造的に関連する化合物は局所麻酔薬として使用されている。塩酸プロカインがそのイオン性により腸壁を通過することができないことから、全身痛減少のための経口適用は不可能である。塩酸プロカインは実質的に非経口でのみ使用される。プロカインは経口投与される際に胃内で実質的に変化しない。pHが高いほど、胃内でのプロカインの吸着速度が大きくなる。
プロカインおよび構造的に関連する局所麻酔薬の炭酸付加体は表面が中性であり、したがって膜透過性であり、腸壁も通過可能である。炭酸付加体の形態のプロカインは、組織中への浸透性が改善されていることから、血漿中で偽コリンエステラーゼによって速やかには分解されない。したがって、プロカインおよび構造的に関連する局所麻酔薬の炭酸付加体を、塩酸プロカインよりも汎用的に使用することができる。
WO2006/007835 A2では、炭酸水素残基などの酸性二塩基酸残基を有するアンモニウム塩および安定で保管可能なアンモニウム塩-鉱物塩クラスレート、それらの調製のための方法、ならびにこれらの化合物の薬理医学用途および化学合成用途が開示されている。非定型肺炎の処置におけるプロカインおよび構造的に関連する局所麻酔薬、またはその炭酸付加体の使用は開示されていない。
WO2006/007835 A2を直接参照する出願DE 10 2013 015 035 A1の目的は、上記プロカイン炭酸鉱物塩クラスターのいくつかの欠点を、該クラスターが医薬品としての使用に好適になり、したがって安定性、効果、および許容性に関するさらに高い要件に適合するように、好適な製剤を開発することで改善することにある。この目的で、プロカインの炭酸鉱物塩クラスターの調製のための方法、ならびに非経口適用のための製剤、吸入溶液剤、軟膏剤、および錠剤中でのその使用が記載されている。WO2006/007835 A2と類似して、本文献では、プロカイン炭酸鉱物塩クラスターの調製用の反応液中に塩およびCO2の両方が存在することが開示されている。DE 10 2013 015 035 A1でもやはり非定型肺炎の処置におけるプロカインおよび構造的に関連する局所麻酔薬、またはその炭酸付加体の使用は開示できていない。
WO2019048590でも同様に、アミンをベースとし、また特にプロカインおよび構造的に関連する局所麻酔薬をベースとする炭酸付加体、ならびにその薬学的調製物およびそれらの調製のための方法が開示されている。さらに、医療での該炭素付加体の使用が開示されているが、非定型肺炎の処置における使用は開示されていない。
非定型肺炎とは、ウイルス、細菌、または真菌によって特に誘発されうる肺胞腔および/または肺間質の炎症を意味する。炎症中に[1]、アドレナリンが放出されることで、細動脈の収縮および細静脈の拡張が生じる。次に滲出が生じる。毛細血管の壁はタンパク質および好中球の通過に関して透過性が高くなる。炎症性腫脹が発生する。血管壁の透過性がヒスタミン、プロスタグランジン、キニン、およびセロトニンなどの血管メディエーターにより増加し、これによりうっ血が生じる。神経終末が組織圧力、ペプチド、および乳酸の増加により刺激されることで疼痛が生じる。このとき細胞反応が開始し、すなわち、好中球が血管から出現して、主に化学走性(酸性環境)を通じて刺激部位または損傷部位に到達する。食作用が生じる。結果的な崩壊産物によって発熱が誘発され、化膿が引き起こされうる。さらに、より多くのマスト細胞が炎症組織に押し寄せてくる。
特に非定型肺炎との組み合わせで生じる、ありうる致命的合併症は、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を発生させうる過剰炎症応答である[2]。炎症過程中の血管透過性増加および肺損傷により間質性肺水腫が形成される。TNF-α、IL-6、およびIL-8などの炎症性因子により好中球性顆粒球の遊走が誘発される。これらはO、H2O2、OH、およびHOClなどのフリーラジカル、ならびに溶菌酵素を放出し、これにより炎症応答がさらに強くなる。炎症性メディエーターの影響下で、顕著な「毛細血管漏出」が生じ、これにより肺胞水腫が形成される。これにより肺胞表面のサーファクタントが破壊されることで、微小無気肺が生じる。肺と血液との間のガス交換が妨害される。
S. Pecherら[3]では、リドカインなどの局所麻酔薬が抗炎症効果を示すことが開示されている。Pecherらでは、大腸菌(E. coli)と共にインキュベートされてリドカインが投与されたウサギに関するMikawaらによる試験が引用されている。リドカイン投与により、paO2が増加し、また、コンプライアンスが改善され、抵抗が減少するという意味で、肺力学が改善されるということがわかった。さらに、肺水腫の発生率が比較群に比べて減少した。気管支肺胞洗浄検査では、リドカイン群のほうが白血球が少なく、アルブミン含有量が少なかった。出血の形成、肺胞中隔の肥厚、および肺胞腔内の炎症細胞の数をリドカインによって目に見えて減少させることができた。しかし、S. Pecherでは、非定型肺炎、特にウイルスまたは真菌により引き起こされる非定型肺炎の処置におけるプロカインもしくは構造的に関連する局所麻酔薬、またはその炭酸付加体の使用は開示されていない。
世界的に、COVID-19疾患の処置用の医薬を発見するための研究活動が全速力で進行している。過程が非常に多様であり、また、疾患の段階が医薬処置の選択において必須の役割を果たすことから、「唯一の医薬」が存在しないであろうということが既に明らかになっている。初期段階では、侵襲を予防し、ウイルス複製を減少させることに重点が置かれる。第2段階および第3段階では、炎症の減少、したがってサイトカインストームの予防が最も重要である。現在、全身性炎症プロセス(特に血管中での)がCovid-19感染症の病態生理においてますます重要視されるようになっている。しかし、それにより、予防対策としてのワクチンの使用、および特異的抗ウイルス処置戦略に加えて、稀少な治療選択肢も利用可能になっている。さらに、ウイルス自体に向けられる物質は、通常、耐性の急速な発生を引き起こすものであり、それにより当該物質は無効になる。したがって、新規抗ウイルス戦略は、ウイルスが自身の複製および伝播を支援するために使用するウイルス支援細胞因子を標的とする。さらなる攻撃点は、過剰免疫反応の阻害、または炎症プロセスの能動的消散である。
Sars-CoV-2ウイルスが引き金を引いた近年のパンデミック、および急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の発生を含む時として致命的な過程を考慮すれば、非定型肺炎、特にウイルスおよび真菌により誘発される非定型肺炎について少なくともその過程をより穏やかにすることに役立つ治療剤がさらに求められていることは明らかである。また、特にCOVID-19疾患の処置用のさらなる抗ウイルス物質も求められている。
本発明は、非定型肺炎の処置およびウイルス性疾患の治療における使用のための、一般式(I)のアミン(AM)に関する:
Figure 2023520524000001
式(I)中、
R1はH、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、または(C5~C10)ヘテロアリール、好ましくはHまたは(C1~10)アルキル、より好ましくはHであり;
R2はH、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、または(C5~C10)ヘテロアリール、好ましくはHまたは(C1~10)アルキル、より好ましくはHであり;
R3は-(CH2)nNR8R9であり;
nは1~5、好ましくは1~3、より好ましくは1~2であり、
R8は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルであり、
R9は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルであり;
R4はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたはハロゲンであり;
R5はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O-(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたはハロゲンであり;
R6はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたは-O(C1~10)アルキルであり;
R7はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたは-O-(C1~10)アルキルであり;
ここで式(I)のアミンは任意で、塩の形態で使用されてもよい。
さらなる局面では、本発明は、非定型肺炎の処置およびウイルス性疾患の治療における使用のための、一般式(II)、(III)、および/または(IV)の少なくとも1つの構造要素を含む炭酸付加体(KA)に関する:
Figure 2023520524000002
式(II)、(III)、および(IV)中、
R1はH、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、または(C5~C10)ヘテロアリール、好ましくはHまたは(C1~10)アルキル、より好ましくはHであり;
R2はH、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、または(C5~C10)ヘテロアリール、好ましくはHまたは(C1~10)アルキル、より好ましくはHであり;
R3は-(CH2)nNR8R9であり;
nは1~5、好ましくは1~3、より好ましくは1~2であり、
R8は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルであり、
R9は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルであり;
R4はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたはハロゲンであり;
R5はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O-(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたはハロゲンであり;
R6はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたは-O(C1~10)アルキルであり;
R7はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたは-O(C1~10)アルキルであり;
xは0.5~30であり;
(S)は塩である。
別の局面では、本発明は、非定型肺炎の処置およびウイルス性疾患の治療における使用のための、炭酸、一般式(I)の少なくとも1つのアミン(AM)、および少なくとも1つの塩(S)を含む、炭酸付加体(KA)であって、
Figure 2023520524000003
式(I)中、
R1はH、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、または(C5~C10)ヘテロアリール、好ましくはHまたは(C1~10)アルキル、より好ましくはHであり;
R2はH、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、または(C5~C10)ヘテロアリール、好ましくはHまたは(C1~10)アルキル、より好ましくはHであり;
R3は-(CH2)nNR8R9であり;
nは1~5、好ましくは1~3、より好ましくは1~2であり;
R8は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルであり;
R9は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルであり;
R4はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたはハロゲンであり;
R5はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O-(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたはハロゲンであり;
R6はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたは-O(C1~10)アルキルであり;
R7はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたは-O(C1~10)アルキルであり;
ここで、式(I)の該少なくとも1つのアミンは任意で、塩の形態で使用されてもよく;
以下の工程:
a) 少なくとも1つの溶媒と該少なくとも1つの溶媒に溶解したCO2とを含む溶液(A)を提供する工程、
任意で、b) 該アミン(AM)以外の塩基(BA)を溶液(A)に溶解させて溶液(A1)を得る工程、
c) 該少なくとも1つのアミン(AM)を溶液(A)または(A1)に溶解させて溶液(B)を得る工程、
d) 工程c)の完了後に得られた溶液を凍結させる工程、
e) 工程d)において凍結させた溶液を-100~0℃で4日以内保管する工程
を含む方法により調製可能である炭酸付加体に関する。
本発明はさらに、非定型肺炎の処置およびウイルス性疾患の治療における使用のための、前記アミンまたは前記炭酸付加体を含む薬学的組成物に関する。
A: インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス活性に関する試験。BおよびC: SARS-CoV-2に対する抗ウイルス活性に関する試験。ProcClusterは、実施例1に従って調製された炭酸付加体(KA)に対応する。
発明の詳細な説明
本発明は、非定型肺炎の処置およびウイルス性疾患の治療における使用のための、一般式(I)のアミン(AM)に関する:
Figure 2023520524000004
式(I)中、
R1はH、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、または(C5~C10)ヘテロアリール、好ましくはHまたは(C1~10)アルキル、より好ましくはHであり;
R2はH、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、または(C5~C10)ヘテロアリール、好ましくはHまたは(C1~10)アルキル、より好ましくはHであり;
R3は-(CH2)nNR8R9であり;
nは1~5、好ましくは1~3、より好ましくは1~2であり、
R8は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルであり、
R9は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルであり;
R4はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたはハロゲンであり;
R5はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O-(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたはハロゲンであり;
R6はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたは-O(C1~10)アルキルであり;
R7はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたは-O-(C1~10)アルキルであり;
ここで式(I)のアミンは任意で、塩の形態で使用されてもよい。
一態様では、式(I)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6はHであり;
R3は-(CH2)nNR8R9であり;
nは1~5、好ましくは1~3、より好ましくは1~2であり、
R8は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルであり、
R9は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルである。
本発明において、例えば式(I)のR1基について定義される(C1~10)アルキルなどの定義は、この置換基(基)が炭素数1~10の飽和アルキル基であることを意味する。アルキル基は直鎖状および分岐状の両方でありうるし、任意で環状でありうる。環状成分および直鎖状成分の両方を有するアルキル基も本定義の範囲内である。これはC1~2アルキル基などの他のアルキル基にも当てはまる。適切であれば、アルキル基はアミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、アリール、またはヘテロアリールなどの官能基で一置換または多置換されていてもよい。別途記載がない限り、アルキル基は置換基として官能基を有さないことが好ましい。アルキル基の例としてはメチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、イソプロピル(2-プロピルまたは1-メチルエチルとも呼ばれる)、イソブチル、tert-ブチル、sec-ペンチル、ネオペンチル、1,2-ジメチルプロピル、イソアミル、イソヘキシル、イソヘプチルがある。
本発明において、例えば式(I)のR1基について定義されるC2~10アルケニルなどの定義は、この置換基(基)が、少なくとも1個の不飽和炭素-炭素結合を有する炭素数2~10のアルケニル基であることを意味する。アルケニル基は直鎖状または分岐状でありうるし、任意で環状でありうる。環状成分および直鎖状成分の両方を有するアルケニル基も本定義の範囲内である。これはC2~4アルケニル基などの他のアルケニル基にも当てはまる。適切であれば、アルケニル基はアミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、アリール、またはヘテロアリールなどの官能基で一置換または多置換されていてもよい。好ましくは、アルケニル基は他の官能基を置換基として有さない。アルケニル基の例としてはビニル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニル、5-ヘキセニル、1-ヘプテニル、3-ヘプテニル、4-ヘプテニル、1-オクテニル、3-オクテニル、5-オクテニル、1-ノネニル、2-ノネニルがある。
本発明において、アリールという定義は芳香族基またはヘテロ芳香族基を意味する。芳香族基とは、1個の環を、または複数の縮合環の環系を含みうる、芳香族環状炭化水素のことである。例えば、芳香族基は単環式、二環式、または三環式でありうる。好ましくは、単環式芳香族基は5員環または6員環を形成する。好ましくは、二環式芳香環は9員環または10員環を形成する。好ましくは、三環式芳香環は13員環または14員環を形成する。(C5~C14)アリールなどの定義は、アリール基が5~14個の炭素原子を含むことを意味する。好ましくは、アリール基は3~14個、より好ましくは4~6個の炭素原子を含む。適切であれば、アリール基はアルキル、アルケニル、アミノ、シアノ、-CF3、ヒドロキシ、ハロゲン、アリール、またはヘテロアリールなどの官能基で一置換または多置換されていてもよく、好ましくは、アリール基はさらなる置換基を有さない。芳香族基の例としてはフェニルおよびナフチルがある。
本発明において、ヘテロアリールという定義は、それがヘテロ芳香族基であることを意味する。ヘテロ芳香環とは、その環系が炭素原子により形成される上記定義の芳香族基中で、これらの炭素原子のうち1個または複数がO、N、またはSなどのヘテロ原子で置き換えられていることを意味する。(C5~C10)ヘテロアリールなどの定義は、アリール基に関する対応する定義に基づくものであり、ヘテロアリール基が環中で5~10個の原子を有することを意味する。しかし、上記で定義されるように、1個または複数の炭素原子がヘテロ原子で置き換えられている。このことは、(C5~C10)ヘテロアリール基が環中に5~10個の原子を有するが、それらのすべてが炭素原子であるわけではないことを意味する。したがって、例えばフラニルがC5-ヘテロアリール基であろう。適切であれば、ヘテロアリール基はアルキル、アルケニル、アミノ、シアノ、-CF3、ヒドロキシ、ハロゲン、アリール、またはヘテロアリールなどの官能基で一置換または多置換されていてもよく、好ましくは、ヘテロアリール基は他の置換基を有さない。本発明におけるアリールの定義の範囲内にあるヘテロ芳香族基の例としてはフラニル、チエニル、オキサゾリル、ピラゾリル、ピリジル、およびインドリルがある。
本発明において、例えば式(I)のR4基について上記で定義されるハロゲンという定義は、それが塩素、臭素、ヨウ素、またはフッ素置換基であることを意味する。好ましくは、それは塩素またはフッ素置換基である。
好ましくは、一般式(I)のアミン(AM)は4-アミノ安息香酸-2-(N,N-ジエチルアミノ)エチルエステル(プロカイン)、4-アミノ安息香酸エチルエステル(ベンゾカイン)、2-(ジエチルアミノ)エチル-4-アミノ-2-クロロベンゾエート(クロロプロカイン)、4-アミノ-3-ブトキシ安息香酸-2-ジエチルアミノエチルエステル(オキシブプロカイン)、(2-(ジメチルアミノ)エチル)-4-(ブチルアミノ)ベンゾエート(テトラカイン)、より好ましくは4-アミノ安息香酸-2-(N,N-ジエチルアミノ)エチルエステル(プロカイン)からなる群より選択される。
一般式(I)のアミン(AM)、および上記で具体的に記載されるアミンは、局所麻酔薬として医療で使用されており、したがって市販されている。
上記で既に記載のように、特に本発明の範囲内の非定型肺炎とは、ウイルス、細菌、または真菌、好ましくはウイルスにより引き起こされる肺炎を意味する。やはり上記で説明したように、非定型肺炎は、非定型肺炎における肺内の過剰炎症の結果としての急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の発生を伴いうる。
一態様では、非定型肺炎は細菌により引き起こされる。好ましくは、細菌はマイコプラズマ、レジオネラ、およびクラミジアからなる群より選択される。
別の態様では、非定型肺炎は真菌により引き起こされる。好ましくは、真菌はアスペルギルス、ニューモシスチス、およびカンジダからなる群より選択される。
別の態様では、非定型肺炎はウイルスにより引き起こされる。肺炎は、好ましくはコロナウイルス、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、および呼吸器合胞体ウイルスより選択されるウイルスにより引き起こされる。ウイルスSARS CoV-2がより好ましい。
ウイルス疾患の治療における使用は抗ウイルス効果の利用を包含する。通常、抗ウイルス活性物質は、ウイルスを直接攻撃する代わりに発生および複製のサイクルを阻害する。
特定の理論的説明に傾倒するものではないが、現在のところ、本発明の化合物の観察される抗ウイルス効果は、好ましくはウイルスの複製に必要な感染生物の代謝経路との相互作用によって間接的に、おそらくは媒介されるものと考えられる。
好ましくは、ウイルス性疾患の治療はRNAウイルス、より好ましくはコロナウイルス、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、および呼吸器合胞体ウイルス、さらに好ましくはインフルエンザウイルスおよびコロナウイルス、特に好ましくはコロナウイルス、極めて特に好ましくはSARS CoV-2により引き起こされる疾患に関する。
一態様では、ウイルス性疾患の治療において、集中的医療処置を必要としない患者が処置される。
一態様では、特にウイルス性疾患の治療において使用される場合のアミン(AM)、炭酸付加体(KA)、または薬学的組成物(PZ)はデキサメタゾンとの組み合わせでは投与されない。
さらなる態様では、薬学的組成物(PZ)は、特にウイルス性疾患の治療における使用においてデキサメタゾンを含まない。
さらに、本発明は、非定型肺炎の処置および上記定義のウイルス性疾患の治療における使用のための、一般式(II)、(III)、および/または(IV)の少なくとも1つの構造要素を含む炭酸付加体(KA)に関する:
Figure 2023520524000005
式(II)、(III)、および(IV)中、
R1はH、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、または(C5~C10)ヘテロアリール、好ましくはHまたは(C1~10)アルキル、より好ましくはHであり;
R2はH、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、または(C5~C10)ヘテロアリール、好ましくはHまたは(C1~10)アルキル、より好ましくはHであり;
R3は-(CH2)nNR8R9であり;
nは1~5、好ましくは1~3、より好ましくは1~2であり、
R8は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルであり、
R9は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルであり;
R4はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたはハロゲンであり;
R5はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O-(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたはハロゲンであり;
R6はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたは-O(C1~10)アルキルであり;
R7はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたは-O(C1~10)アルキルであり;
xは0.5~30であり;
(S)は塩である。
一態様では、式(I)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6はHであり;
R3は-(CH2)nNR8R9であり;
nは1~5、好ましくは1~3、より好ましくは1~2であり、
R8は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルであり、
R9は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルである。
塩(S)は、Na+、K+、Li+、Mg2+、Zn2+、Fe2+、Fe3+、およびMn2+、好ましくはNa+より選択される少なくとも1つのカチオンを含む。さらに、塩(S)は、Cl-、Br-、J-、F-、SO4 2-、SO3 2-、HSO4 -、HSO3 -、HCO3 -、CO3 2-、PO4 3-、HPO4 2-、H2PO4 -、SiO4 4-、AlO2 -、SiO3 -、および/または[AlO2)12(SiO2)2]2-、好ましくはCl-およびBr-、より好ましくはCl-より選択される少なくとも1つのアニオンを含む。
炭酸付加体(KA)の調製は、本明細書により参照されるWO2006/007835、DE 10 2013 015 035 A1、およびWO2019/048590にも開示されている。
さらに、本発明は、非定型肺炎の処置および上記定義のウイルス性疾患の治療における使用のための、炭酸、一般式(I)の少なくとも1つのアミン(AM)、および少なくとも1つの塩(S)を含む、炭酸付加体(KA)に関する:
Figure 2023520524000006
式(I)中、
R1はH、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、または(C5~C10)ヘテロアリール、好ましくはHまたは(C1~10)アルキル、より好ましくはHであり;
R2はH、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、または(C5~C10)ヘテロアリール、好ましくはHまたは(C1~10)アルキル、より好ましくはHであり;
R3は-(CH2)nNR8R9であり;
nは1~5、好ましくは1~3、より好ましくは1~2であり、
R8は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルであり、
R9は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルであり;
R4はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたはハロゲンであり;
R5はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O-(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたはハロゲンであり;
R6はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたは-O(C1~10)アルキルであり;
R7はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたは-O(C1~10)アルキルであり;
ここで、式(I)の少なくとも1つのアミンは任意で、塩の形態で使用されてもよい。
一態様では、式(I)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6はHであり;
R3は-(CH2)nNR8R9であり;
nは1~5、好ましくは1~3、より好ましくは1~2であり、
R8は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルであり、
R9は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルである。
アミン(AM)の酸付加塩を使用する場合、例えば、工程b)を行う際の塩基(BA)とアミン(AM)に加えられた酸との酸-塩基反応によって塩(S)を形成することができる。塩(S)は工程a)、b)、および/またはc)のうち1つにおいて直接加えてもよい。アミン(AM)を塩形態で使用しない場合、および/または工程b)を行わない場合、塩(S)の直接添加が好ましい。
好ましくは、炭酸付加体(KA)は、温度2~10℃で少なくとも12ヶ月間、より好ましくは少なくとも13ヶ月間、さらに好ましくは少なくとも20ヶ月間、特に好ましくは少なくとも23ヶ月間、最も好ましくは少なくとも27ヶ月間の保管中に安定なままである。
少なくとも1つのアミン(AM)の固有のバンドがIR分光測定によって特に炭酸付加体(KA)の固体中で検出されうる場合、炭酸付加体(KA)はもはや安定であるとは見なされない。アミンの固有のIRバンドは、純粋なアミン(AM)のIR分光検査においても検出されるバンドである。アミン(AM)が安定な炭酸付加体(KA)中で結合している限り、アミン(AM)の固有のIRバンドは検出されない。
個々の態様では、安定性の減少は、pHの増加、または2つの融解/分解範囲、すなわちアミン(KA)に対応する範囲および炭酸付加体(KA)に対応する範囲の測定を伴うこともある。アミン(AM)ならびにCO2および/または水への少なくとも部分的な分解によって不安定になった炭酸付加体は、溶液挙動の変化を経ることもある。不安定になった炭酸付加体(KA)は、溶解がより困難であるとわかることもあれば、少なくとも部分的に不完全に溶解することもある。
炭酸付加体(KA)は、工程a)、任意で工程b)、工程c)、工程d)、および工程e)を含む方法により調製可能である。
工程a)では、少なくとも1つの溶媒と該少なくとも1つの溶媒に溶解したCO2とを含む溶液(A)が得られる。
溶液(A)は、少なくとも1つの溶媒および溶存形態のCO2を含む。本発明において、CO2は二酸化炭素を意味するものと理解される。本発明において、溶存形態のCO2は、溶解中に入り込むCO2のすべての形態を意味するものと理解される。例えば、水溶液について、溶存CO2は、特に平衡状態の溶液中にCO2として、炭酸として、一重または二重脱プロトン化炭酸として、すなわち炭酸水素塩または炭酸塩として存在しうることが知られている。
溶液(A)は、CO2を少なくとも1つの溶媒に導入することで得られる。CO2は、当業者に公知である任意の好適な形態で溶媒に導入可能である。好ましくは、気体CO2またはドライアイスの形態の凍結CO2、より好ましくは気体CO2が溶媒に導入される。好ましくは、気体CO2または凍結CO2は少なくとも食品グレード、より好ましくは薬学的使用に好適なグレードである。使用される気体および/または凍結CO2は、好ましくは少なくとも99.5%、さらに好ましくは99.9%の純度を有する。
好ましくは、本発明における食品品質とは、ドイツおよび欧州の食品法制の関連規則が満たされることを意味する。好ましくは、これらの規則として規則(EC)852/2004号および規則(EC)178/2002号ならびに規則(EC)1333/2008号および規則(EU)231/2012号が挙げられる。
好ましくは、薬学的品質とは、欧州薬局方(Ph. Eur.)の関連規則が満たされることを意味する。
特に気体CO2を溶液に導入する場合、CO2を加圧下で導入してもよい。これに関して、加圧下での導入とは、大気圧を超える、好ましくは1.01325barを超える圧力を使用することを意味する。この目的で、溶媒へのCO2の導入は、圧力が容器中で発生しうるように溶媒を環境から孤立させる容器中で、特に大気圧を超える、好ましくは1.01325barを超えるCO2の供給によって行われうる。CO2を特に気体形態で溶液に導入することは、1つの段階で行っても、断続的に行ってもよい。
工程a)においては、当業者は任意の好適な溶媒を使用することができる。好ましくは、使用される溶媒は極性プロトン性溶媒であり、より好ましくは、溶媒は水である。炭酸付加体(KA)の所期の用途に応じて、溶媒を様々な純度で使用することができる。例えば、炭酸付加体(KA)を薬理医学目的で使用すべき場合には、純度グレード「aqua ad iniectabilia」(注射用水)の水を使用することができる。
工程a)は、溶媒を好ましくはCO2の導入前に3~8℃、好ましくは5℃に冷却する、部分工程a1)を含みうる。冷却は、当業者に公知であって好適と同定される任意の方法で行うことができる。例えば、溶媒が目標温度になるまで十分に長い時間、溶媒を冷蔵庫に保管することで、冷却を行うことができる。同様に、例えば外部冷却を使用することができる。
工程a)は、好ましくは溶液の総量に対して飽和濃度3~10g/l、より好ましくは飽和濃度4.5~7.5g/lに到達するまでCO2を溶媒に導入する、部分工程a2)を含みうる。好ましくは、CO2での飽和後の溶液のpHは≦3.0~≦6.0、さらに好ましくは≦4.3~≦4.8である。好ましくは、部分工程a2)においてCO2を加圧下で溶解させ、ここで圧力は1.5~10bar、より好ましくは1.9~7bar、さらに好ましくは2~5barである。
工程a)は、部分工程a2)において好ましく得られる溶液(A)を1~10℃で好ましくは少なくとも30分間、より好ましくは少なくとも50分間、さらに好ましくは少なくとも60分間; 最大で5日間(120時間)保管する、部分工程a3)を含みうる。好ましくは、部分工程a2)において好ましく得られる溶液(A)を3~8℃で好ましくは少なくとも30分間、より好ましくは少なくとも50分間、さらに好ましくは少なくとも60分間; 最大で5日間(120時間)保管する。
好ましくは、工程a)はすべての部分工程a1)、a2)、およびa3)を含む。
好ましくは、部分工程a1)、a2)、およびa3)は、a1)の後にa2)、a2)の後にa3)という順序で行われる。
任意で、アミン(AM)以外の塩基(BA)を溶液(A)に溶解させることで溶液(A1)を得る、工程b)を行ってもよい。好ましくは、塩基(BA)は炭酸水素塩または炭酸塩、より好ましくは炭酸水素塩、さらに好ましくは炭酸水素ナトリウムである。
工程c)においては、少なくとも1つのアミン(AM)を溶液(A)または(A1)に溶解させて溶液(B)を得る。
工程c)では、上記定義の少なくとも1つのアミン(AM)を中性形態および塩形態のいずれでも使用することができる。任意で、少なくとも1つのアミン(AM)をアミン(AM)の中性形態とアミン(AM)の塩形態との混合物として使用してもよい。したがって、少なくとも1つのアミン(AM)は中性アミン(AM)、および/または少なくとも1つのアミン(AM)の塩形態を含みうる。好ましくは、少なくとも1つのアミン(AM)の塩形態は酸付加塩であり、好ましくは、酸付加塩は少なくとも1つのアミン(AM)の塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸水素塩、亜硫酸水素塩、リン酸水素塩、メシル酸水素塩、トシル酸水素塩、酢酸水素塩、ギ酸水素塩、プロパン酸水素塩、マロン酸水素塩、コハク酸水素塩、フマル酸水素塩、シュウ酸水素塩、酒石酸水素塩、クエン酸水素塩、マレイン酸水素塩、より好ましくは塩酸塩または臭化水素酸塩、さらに好ましくは塩酸塩である。
好ましくは、溶液(B)中のアミン(AM)の濃度は0.01~0.25g/ml、好ましくは0.03~0.20g/ml、さらに好ましくは0.08~0.15g/mlである。
工程c)は、少なくとも1つのアミン(AM)を溶液(A)に、または工程b)を行う場合は溶液(A1)に溶解させることで溶液(B)を得る、部分工程c2)を含みうる。
1つのありうる態様では、工程b)を行う場合の溶液(B)中のアミン(AM)対塩基(BA)の比は2:1~5:1、より好ましくは3:1~4:1、さらに好ましくは3.23:1~3.26:1[g/g]である。
別のありうる態様では、工程b)を行う場合の溶液(B)中のアミン(AM)対塩基(BA)の塩基当量のモル比は0.8:1~1.5:1、好ましくは1.2:1、より好ましくは1:1である。これに関する塩基当量とは、NaHCO3などの一価の塩基を使用する場合に、塩基(BA)対アミン(AM)のモル比が上記に示す比に対応することを意味する。Na2CO3などの二価の塩基(BA)を使用する場合、同じ量の塩基当量を導入するために、塩基(BA)のモル単位での物質量に関して、一価の塩基の使用に比べて半分の量の塩基しか必要ではない。例えば、1:1の比では、アミン(AM)を10mmol使用する場合、NaHCO3は10mmol必要であるが、Na2CO3は5mmolしか必要ではない。
さらなる態様では、工程b)を行い、部分工程c1)においてアミン(AM)を酸付加塩の形態で加える。ここで、酸が結合したアミン(AM)は、アミン(AM)に結合した酸が、溶液(B)がpH値6~8を取る程度まで塩基(BA)を中和することが可能になる量で加えられる。
工程c)は、溶液(A)を溶液(B)に加えることで溶液(B1)を得る、部分工程c2)を含みうる。
好ましくは、溶液(B1)中のアミン(AM)の濃度は0.01~0.25g/ml、好ましくは0.03~0.20g/ml、さらに好ましくは0.08~0.15g/mlである。
工程c)は、溶液(B)、または部分工程c2)を行う場合は溶液(B1)中のCO2を濃縮する部分工程c3)を含みうる。好ましくは、溶液(B)中のCO2を2.5g/l~9g/l、より好ましくは5~7.5g/lまで濃縮する。
工程c)は、溶液(B)、または部分工程c2)を行う場合は溶液(B1)を1~10℃、好ましくは3~8℃で少なくとも1時間、好ましくは24時間~120時間、さらに好ましくは24~72時間保管する、部分工程c4)を含みうる。
工程c)は、溶液(B)、または部分工程b2)を行う場合は溶液(B1)中のCO2を好ましくは少なくとも6g/l、より好ましくは少なくとも10g/l、さらに好ましくは少なくとも12g/l、極めて特に好ましくは少なくとも14g/l、最も好ましくは少なくとも15g/lの総濃度まで濃縮する、部分工程c5)を含みうる。好ましくは、部分工程c5)においては、所要の総濃度に到達するまで、さらに0.4~4.7g/l、より好ましくは1~3.5g/lのCO2を溶液(B)または(B1)に導入するかまたは溶解させる。
ここで「総濃度」という用語は、炭酸付加体(KA)中で結合したCO2を含む、溶液(B)または(B1)中の溶存CO2の総濃度を意味する。総濃度は、炭酸水素塩または炭酸塩の形態で塩基(BA)として溶液に加えられる場合があるCO2を考慮に入れずに、すべての先行する濃縮工程a2)および/またはc3)(行われる場合)ならびにc5)における添加CO2による溶液の重量増加によって相加的に得られる。
部分工程c5)において溶液(B)または溶液(B1)中のCO2を所要の総濃度まで濃縮することを、2.5~10bar、好ましくは4~10bar、より好ましくは5~10bar、さらに好ましくは6~10bar、最も好ましくは6.5~10barの圧力で行うことができる。好ましくは、部分工程c5)においてCO2が濃縮される場合、溶液(B)または(B1)は3~8℃、より好ましくは5℃の温度を有する。
部分工程c3)およびc5)における溶液(B)または(B1)の濃縮は、工程a)について記載の様式と同じ様式で行うことができる。
好ましくは、工程c5)を行った後の溶液(B)のpH、または部分工程c2)を行う場合は溶液(B1)のpHは≦7.0である。
好ましくは、工程c)はすべての部分工程c1)、c2)、c3)、c4)、およびc5)を含む。
好ましくは、部分工程c1)、c2)、c3)、c4)、およびc5)は、c1)の後にc2)、c2)の後にc3)、c3)の後にc4)、c4)の後にc5)という順序で行われる。
工程d)においては、工程c)の完了後に得られた溶液を凍結させる。好ましくは、工程d)においては、溶液(B)を、または部分工程c2)を行った後に溶液(B1)を凍結させる。
工程d)に供される溶液、好ましくは溶液(B)または(B1)は少なくとも6g/l、好ましくは少なくとも10g/l、より好ましくは少なくとも12g/l、さらに好ましくは少なくとも14g/l、極めて特に好ましくは少なくとも15g/lのCO2含有量を有する。
好ましくは、工程c)の完了後に得られた溶液、好ましくは溶液(B)または(B1)を-100℃~-20℃、より好ましくは-90℃~-30℃、さらに好ましくは-80~-40℃、最も好ましくは-70~-50℃で凍結させる。
工程c)の後に得られた溶液、好ましくは溶液(B)または(B1)の凍結は、原則として、当業者に公知であって好適と同定される任意の方法により行うことができる。例えば、工程c)において得られた溶液を、冷却媒体に浸漬された好適な容器中に移すことで、凍結を行うことができる。好ましくは、容器はフラスコの形状を有する。好ましくは、工程c)において得られた溶液を収容する容器は冷却媒体に角度40°で浸漬されている。冷却媒体は、例えばメタノール、エタノール、またはアセトンなどの溶媒からなりうるものであり、ドライアイスの添加により、またはクリオスタットなどの好適な冷却装置により所望の温度になる。
好ましくは、凍結は大気圧で、より好ましくは1.01325barで行う。
好ましくは、工程c)の完了後に得られた溶液、好ましくは溶液(B)または(B1)を0.3~60分以内、より好ましくは1~30分以内、さらに好ましくは1.1~10分以内、最も好ましくは1.5~5分以内に凍結させる。
工程c)の完了後に得られた溶液、好ましくは溶液(B)または(B1)を、好ましくは10~100K/分、より好ましくは20~80K/分、さらに好ましくは30~70K/分、特に好ましくは40~60K/分の冷却速度で凍結させる。
好ましくは、凍結プロセス中に工程c)の完了後に得られた溶液、好ましくは溶液(B)または(B1)が位置する容器を、冷却媒体中にて10~1000rpm、より好ましくは50~600rpm、さらに好ましくは100~400rpm、特に好ましくは200~300rpmで回転させる。
凍結はシェル凍結手順に従って行うことができる。
工程e)においては、工程d)において凍結させた溶液、好ましくは溶液(B)または(B1)を-100~0℃で4日以内保管する。
好ましくは、工程e)においては、工程d)において凍結させた溶液、好ましくは溶液(B)または(B1)を1.5~4日間、より好ましくは2.5~4日間保管する。
好ましくは、工程e)においては、工程d)において凍結させた溶液、好ましくは溶液(B)または(B1)を-50~0℃、より好ましくは-30~-5℃、さらに好ましくは-25~-10℃、特に好ましくは-20~-15℃で保管する。
原則として、規定温度での保管を、当業者に公知である任意の冷蔵設備において行うことができる。例えば、保管を冷凍庫または超低温冷凍室中で行うことができる。
炭酸付加体(KA)をそれに従って製造することができる方法は、工程e)の後に行われるさらなる工程f)を含みうる。工程f)においては、工程e)において保管した溶液、好ましくは溶液(B)または(B1)を乾燥させて乾燥炭酸付加体(KA)を得る。
好ましくは、工程f)においては、工程e)において保管した溶液、好ましくは溶液(B)または(B1)から、水を、乾燥炭酸付加体(KA)の総重量に対して<0.8重量%の残留含有量まで、より好ましくは<0.1重量%の残留含有量まで除去する。
好ましくは、工程f)においては、工程e)において保管した溶液、好ましくは(B)または(B1)から、炭酸付加体(KA)中で結合していないCO2を、乾燥炭酸付加体(KA)の総重量に対して<0.8重量%の残留含有量まで、より好ましくは<0.1重量%の残留含有量まで除去する。
乾燥は、当業者に公知であって好適と同定されるすべての方法を使用して行うことができる。好ましくは、乾燥を凍結乾燥(Lyophilisation)とも呼ばれる凍結乾燥(Gefriertrocknung)によって行う。凍結乾燥法を使用する場合の工程d)は凍結工程となり、工程e)は成熟工程となる。
好ましくは、乾燥中の圧力は0.01~30mbar、好ましくは0.02~20mbar、より好ましくは0.03~10mbar、さらに好ましくは0.03~0.5mbar、極めて特に好ましくは0.05~0.1mbarである。好ましくは、圧力は乾燥プロセス全体にわたって維持される。好ましくは、乾燥中に、上記規定の圧力は、排気の開始から7時間以内、より好ましくは5時間以内、特に好ましくは4時間以内に到達される。
乾燥のエンドポイントは当業者が温度曲線記録から確定することができる。好ましくは、工程f)における総乾燥時間は10~60時間、より好ましくは30~55時間、特に好ましくは41~52時間である。総乾燥時間は、工程e)における保管の完了と工程f)における乾燥の完了との間のタイムスパンとして規定される。
好ましくは、工程f)における乾燥全体にわたる温度は0~20℃、好ましくは4~18℃、さらに好ましくは8~16℃である。
さらに、本発明は、非定型肺炎の処置における使用のための、上記のアミン(AM)または炭酸付加体(KA)を含む薬学的組成物(PZ)を含む。
炭酸付加体(KA)をやはり含む薬学的組成物はWO2019/048590に記載されている。
本発明における薬学的調製物(PZ)は、アミン(AM)または炭酸付加体(KA)を含む組成物であると基本的に理解されるものであり、薬理医学用途に好適な他の賦形剤または添加剤をさらに含んでもよい。
さらに、薬学的調製物(PZ)は、アミン(AM)に対応せずかつ塩基(BA)とは異なりうる、さらなる塩基を含んでもよい。当業者は、基本的に所望の用途に従って添加剤を選択することができる。そうする上で、当業者は所望の適用形態を考慮に入れる。
薬学的調製物(PZ)は基本的に任意の好適な剤形で存在しうる。例えば、薬学的調製物(PZ)はカプセル剤の形態で、錠剤として、溶液剤として、軟膏剤として、クリーム剤として、ゲル剤として、ペースト剤として、エンベロープペースト剤(Umschlagpaste)として、または活性物質含有パッチ剤として存在しうる。
薬学的調製物(PZ)は基本的に任意の好適な適用形態で適用することができる。当業者は所期の適用形態に従って好適な剤形を選択する。例えば、薬学的調製物(PZ)を経口投与し、吸入により投与し、注射により投与し、パッチ剤として投与し、経皮適用を少なくとも含めて皮膚投与し、眼への適用により投与し、経鼻適用により投与し、直腸適用により投与し、膣内適用により投与することができる。
薬学的調製物(PZ)を調製する場合、当業者は基本的に当技術分野において公知の方法を使用することができる。
好ましくは、薬学的調製物(PZ)の調製中の炭酸付加体(KA)と使用賦形剤および任意でさらなる塩基との混合の温度は60℃未満、好ましくは50℃未満、より好ましくは0~50℃である。
薬学的調製物(PZ)を好ましくは軟膏剤の形態で調製する際には、好ましくは軟膏調製機による、分散を使用してもよい。ここでは速度<2000rpmが好ましく使用される。
以下に記載の経口剤形、例えば錠剤もしくはカプセル剤または半固体剤形に加工する前に、炭酸付加体(KA)を単独でまたは他の賦形剤もしくは塩基の存在下で粉末に粉砕することができる。当業者は、原則として、特定の目的について好適でかつ公知の技術的手段を使用することができる。例えば、乳鉢または同様の好適な装置を粉砕工程に使用することができる。好ましくは、炭酸付加体に対する機械的応力をできるだけ低く保つ技術的補助手段を粉砕工程に使用する。好ましくは、粉砕は乳鉢によって行う。
次に、このようにして得られた粉末を、例えば錠剤に圧縮成形すること、または市販のカプセルに充填すること、または好適な賦形剤と混合して半固体剤形に加工することができる。
薬学的調製物(PZ)の一態様は、炭酸付加体(KA)を含みかつ経口投与される薬学的調製物(PZ)に関する。本態様では、薬学的調製物(PZ)は好ましくはカプセル剤として、より好ましくは硬ゼラチンカプセル剤またはセルロースカプセル剤として、特に好ましくは硬ゼラチンカプセル剤として投与される。同様に、本態様では、薬学的調製物(PZ)は錠剤の形態で適用されてもよい。
好ましくは、本態様における薬学的調製物(PZ)は、デンプン、特にトウモロコシデンプンおよび/またはコメデンプン、デキストラン、セルロースエステル、ならびにSiO2より好ましく選択される、少なくとも1つの賦形剤(H)を含む。
さらに、本態様では、薬学的調製物(PZ)は、アミン(AM)以外の、塩基(BA)と同一であるかまたは異なっている、少なくとも1つの塩基(BA1)を含みうる。好ましくは、塩基(BA1)はNaHCO3またはKHCO3、より好ましくはNaHCO3より選択される。
好ましくは、薬学的調製物(PZ)に関して上記に示される一般的指示は、本態様に技術的に適用可能である限り、本態様にも、特に薬学的調製物(PZ)の調製にも適用される。
好ましくは、本態様における薬学的調製物(PZ)は、薬学的調製物の総重量に対して
a) 1~99重量%、より好ましくは15~95重量%の炭酸付加体(KA)、
b) 0~60重量%、より好ましくは3~50重量%の塩基(BA1)および1~90重量%、より好ましくは2~75重量%の賦形剤(H)を含む。
薬学的調製物(PZ)のさらなる態様は、炭酸付加体(KA)を含みかつ皮膚適用される半固体の薬学的調製物(PZ)に関する。本態様における薬学的調製物(PZ)は例えば軟膏剤の形態で、クリーム剤として、ゲル剤として、ペースト剤として、エンベロープペースト剤として、または活性物質含有パッチ剤として適用されうる。
好ましくは、薬学的調製物(PZ)に関して上記に示される一般的情報は、本態様に技術的に適用可能である限り、本態様にも、特に薬学的調製物(PZ)の製造にも当てはまる。
本態様では、薬学的調製物(PZ)は、パラフィン、特に粘稠および軽質パラフィン、羊毛蝋、羊毛蝋アルコール、疎水性ベースゲル、植物油、動物脂、合成グリセリド、液体ポリアルキルシロキサン、蝋、ワセリン、ならびにデンプン、特にトウモロコシデンプン、好ましくはワセリンより選択される少なくとも1つの賦形剤(H1)を含むことが好ましい。
粘稠パラフィン(paraffinum subliquidum)とは粘度110~230mPasを有するパラフィンのことであり、一方、軽質パラフィン(paraffinum perliquidum)は粘度25~80mPasを有する。
好ましくは、本態様における薬学的調製物(PZ)は、薬学的調製物(PZ)の総量に対して
a) 0.1~40重量%、好ましくは0.4~10重量%の炭酸付加体(KA)、および
b) 60~99.9重量%、好ましくは80~96重量%の賦形剤(H1)を含む。
炭酸付加体(KA)を含む薬学的調製物(PZ)のさらなる態様は、頬側適用、非経口適用、経鼻適用、および/または吸入により適用される薬学的調製物に関する。
頬側適用される態様では、炭酸付加体(KA)は、炭酸付加体(KA)およびポリビニルピロリドンを含む調製物の形態で投与される。好ましくは、炭酸付加体(KA)対ポリビニルピロリドンの質量比は1:1~1:10、より好ましくは1:3である。多様な鎖長のポリビニルピロリドンを使用することができる。好ましくは、調製物は水を溶媒として含む。より好ましくは、水はCO2を含む。さらに好ましくは、水は少なくとも3g/lのCO2、より好ましくは3~7g/lのCO2、最も好ましくは6~7g/lのCO2を含む。
好ましくは、薬学的調製物(PZ)に関して上記に示される一般的情報は、本態様に技術的に適用可能である限り、本態様にも、特に薬学的調製物(PZ)の調製にも当てはまる。
好ましくは、本態様における薬学的調製物(PZ)は、炭酸付加体(KA)、溶存CO2、および少なくとも1つの賦形剤(H2)を含む溶液(A2)として存在する。
賦形剤(H2)は、好ましくはアルカリハロゲン化物またはアルカリ土類ハロゲン化物、より好ましくはNaClおよびMgCl2、さらに好ましくはNaClより選択される。賦形剤(H2)は塩(S)と同一でありうる。賦形剤(H2)に関する量は、これが個々の態様において塩(S)と同一である限り、本発明においては、炭酸付加体(KA)の一部としての塩(S)の形態で薬学的調製物(PZ)に導入されていない賦形剤(H2)の追加量を意味する。
好ましくは、溶液(A2)は、溶媒にCO2を導入することで得られる。好ましくは、溶媒は水である。好ましくは、溶媒にCO2を0~8℃、より好ましくは0~5℃の温度で導入することで溶液(A2)を生成する。溶媒にCO2を気体形態で導入してもよく、固体形態で、例えばドライアイスとして導入してもよい。好ましくは、溶媒にCO2を気体形態で導入する。部分工程a2)について先に記載のように、所望の濃度に到達するまで、溶液にCO2を加圧下で導入してもよい。
好ましくは、溶媒にCO2を少なくとも3g/l、より好ましくは最大4g/l、さらに好ましくは4g/l~8g/lの濃度で導入することで溶液(A2)を調製する。
好ましくは、溶液(A2)を調製するために使用されるCO2は、少なくとも純度99.9%を有し、より好ましくは、上記定義の薬学的適用に好適な品質も有する。
好ましくは、本態様における薬学的調製物(PZ)は、炭酸付加体(KA)を溶液(A2)に溶解させることで得られる限りにおいて、いずれも薬学的調製物(PZ)の総量に対して
a) 0.05~100mg/ml、より好ましくは0.08~50mg/mlの炭酸付加体(KA)、および
b) 0~20mg/ml、より好ましくは3~10mg/mlの賦形剤(H2)を含む。
発明の実施例
1. 実施例1、炭酸付加体(KA)の調製
1.1 材料
・アミン(AM): 68.8~110.1gの塩酸プロカイン(例えば超高純度、薬学的活性物質としての使用向け; 欧州薬局方、またはこの目的に好適な品質のもの)。
・塩基(BA): 22.2~33.9gの炭酸水素ナトリウム(例えば超高純度、またはこの目的に好適な品質のもの)。
・溶媒: 630~900mlの水(注射用水)。
・CO2: 加圧ガスボンベからの最低12.0g/lの二酸化炭素(好適な品質のCO2)
・冷蔵混合物の調製用および冷却用のドライアイス
・メタノール、冷蔵混合物の調製用の技術グレード
1.2 工程a)
水(例えば注射用水)をクリーニング済みプラスチック耐圧瓶に目印(約800~900ml)まで注ぎ、冷蔵庫(3~8℃)中で、または外部冷却によって、5℃に少なくとも1時間予冷する。
二酸化炭素飽和炭酸溶液を調製する。これを行うために、予冷水にCO2を加圧下(1.6~8bar)で断続的に導入する。ヒス音(圧力逃し弁を通じて流出するガス)はCO2による溶液の飽和を示す。4.0~6.0gのCO2(4.5~7.5g/lに対応)が溶解するまで、飽和を重量により制御する。飽和溶液はpH値≦4.3~4.8を有する。この炭酸水を直ちに密封し、冷蔵庫中で少なくとも1時間保管する。
1.3 工程b)
第2のプラスチック耐圧瓶に炭酸水素ナトリウム21.2gを入れ、CO2を含む冷却水320mlと混合し、攪拌しながら溶解させる。
1.4 工程c)
この溶液に等量の固体塩酸プロカインを一定温度で加えてほぼ中性の溶液を形成し、冷炭酸水320mlをさらに加えた後、透明弱酸性溶液を得る。溶液中のCO2を濃縮する。こうして調製された溶液を冷蔵庫中で少なくとも1時間保管する。
次に、溶液中のCO2濃度が12g/lに到達するまで、溶液をCO2で再度調節する。pH試験片を使用してpH値を点検する。pH値は≦6.6である。
1.5 工程d)
丸底フラスコを予冷する。凍結のために、反応液を予冷メスシリンダー中で測定し、丸底フラスコに数回に分けて移し、シェル凍結法に従ってフラスコ(約200rpm)当たり1.5~3.5分以内でドライアイス/メタノール冷蔵混合物(-60℃未満)に浸漬することで凍結させる。ロータリーエバポレーター上でのフラスコの浸漬角度を約40°に設定する。
1.6 工程e)
凍結材料入りのフラスコを磨りガラス栓で密封し、冷凍庫中にて-15~-20℃で2~4日間一時的に保管する。
1.7 工程f)
温度制御フラスコをポリスチレン容器に収容し、容器を予冷し、直ちに軟質ゴムコーンを通じて排気(0.060±0.01mbar、約-46℃、漏れ試験)凍結乾燥装置に個々に接続する。バルブコックを慎重に開き、個々のピストンを減圧下に置く。最後に、すべてのピストンを排気しなければならない。
プロセスをモニタリングするために、温度センサをポリスチレンジャケットの底部に配置して乾燥プロセス全体にわたる温度曲線全体を記録する。凍結乾燥の開始前に、温度センサは温度-5℃未満を示す。
凍結乾燥中、圧力は0.07±0.02mbarとする。この昇華圧には4時間以内に到達し、凍結時間全体にわたって維持される。乾燥プロセス全体にわたって、冷却室の温度を9~15℃に保持する。凍結乾燥のエンドポイントを温度曲線記録からグラフィカルに確定する。総乾燥時間は最大52時間とした。凍結乾燥物を、ツイストオフ蓋部付き琥珀色ガラスジャーに移し、乾燥袋を取り付け、冷蔵庫に0~15℃で保管する。
2. 薬学的調製物(PZ)の実施例
2.1 カプセル剤および錠剤
以下は、プロカインをアミン(AM)とする、カプセル剤または錠剤としての態様における本発明の薬学的調製物(PZ)の組成の例示的な説明である。カプセル剤の製造では、市販サイズ(5~000)の市販のプラグカプセルを使用することができ、カプセルには、プロカインをアミン(AM)として含む炭酸付加体(KA)を含む粉末(アミン(AM)としてのプロカインを任意で添加剤、充填剤、および流動調整剤と共に含む活性物質炭酸付加体(KA)の粉砕体)が充填される。炭酸付加体(KA)を実施例1に従って調製した。安定性に関して、硬ゼラチンカプセル剤がセルロースカプセル剤よりも好適であることが示された。例えば、活性物質60mgおよび100mgを有する表1の硬ゼラチンカプセル剤により例示される充填硬ゼラチンカプセル剤は、冷蔵庫に12ヶ月保管した後であっても変化を示さず、したがって安定である(図2)。安定性をIR分光測定によって調査した。硬ゼラチンカプセル剤の場合、プロカインは12ヶ月の期間内にIR分光測定によって検出されず、一方、セルロースカプセル剤のIRスペクトル中に、プロカインバンドがわずか数日後に測定された。含有量を室温でUV/VIS分光測定によって確定した。欧州薬局方2.9.6項によれば、処方医薬品に関して、副生成物を含む総含有量に対して±15%の許容差範囲が規定される。
(処方)医薬品の製造に関する正当で一般に許容されている薬学的規則が適用される(例えば欧州薬局方、ドイツ薬局方)。
(表1)添加NaHCO3と、実施例1に従って製造された活性物質としての炭酸付加体(KA)とを含むカプセル剤の例示的組成
Figure 2023520524000007
(表2)添加NaHCO3と、実施例1に従って調製された活性物質としての炭酸付加体(KA)とを含む錠剤の例示的組成
Figure 2023520524000008
2.2 軟膏剤
以下では、軟膏剤の態様における本発明の薬学的調製物(PZ)の組成を、プロカインを炭酸付加体(KA)中のアミン(AM)として例示的に説明する。軟膏剤の調製においては、(処方)医薬品の調製に関する適用可能で一般に許容されている薬学的規則が適用される(例えば欧州薬局方、ドイツ薬局方)。軟膏剤の調製中は、大きな剪断力を回避する。さらに、調製中、温度を局所的に60℃未満に保持する。したがって、水浴によって温度40~45℃に温度制御される乳鉢またはメラミンボウル中で、プロカインをアミン(AM)として含む乳鉢用の炭酸付加体(KA)を軟膏基剤、例えばワセリンに導入する。あるいは、電気混合システム、例えば通常の製薬業務において使用されているシステムを使用することも可能である。
(表3)実施例1に従って調製された活性物質としての炭酸付加体(KA)を含む軟膏剤の例示的組成
Figure 2023520524000009
2.3 非経口溶液剤
プロカインをアミン(AM)として含む炭酸付加体(KA)を含む非経口溶液剤の調製では、磁気攪拌子または類似品を備えた好適な容器中で所要量の水(注射用水)を約5±3℃に冷却し、この温度で放置する。水中で、所要の品質の気体二酸化炭素を約3.2g/lまで濃縮する。このCO2含有水中で、適量のアミン(AM)としてのプロカインを含む炭酸付加体(KA)および塩化ナトリウムを等張量まで溶解させる。
あるいは、約5±3℃に温度制御された水中でのCO2の濃縮を、閉鎖系中、加圧下で、明らかな過剰が存在する(4.5~7.5g/l)ように行う。この炭酸水にも、対応する量のアミン(AM)としてのプロカインを含む炭酸付加体(KA)および塩化ナトリウムを加える。
アミン(AM)としてのプロカインを含む炭酸付加体(KA)および塩化ナトリウムを備えたこの冷溶液を、好適な空間条件下で滅菌濾過し、適切なバイアルに充填する。(処方)医薬品の調製に関する適用可能で一般に許容されている薬学的規則が適用される(例えば欧州薬局方)。
(表4)NaCl添加剤と、実施例1に従って調製された活性物質としての炭酸付加体(KA)とを含む非経口調製物の例示的組成
Figure 2023520524000010
2.4 ポンプ式スプレーとしての頬側適用
ProcCluster(実施例1の炭酸付加体)285mgおよびPVP25 852mg(質量比1:3)をCO2水(例えば市販のミネラルウォーター、CO2-)5mlに溶解させ、ポンプ式スプレーボトルを使用して適用する。PVP=ポリビニルピロリドン。ポリビドンまたはポビドンとも呼ばれる。
他のPVP製品、例えばPVP30およびPVP17を使用することができる→他の比(ProcClusterの量に対して1:1~1:10で利用可能、すべての使用PVPに当てはまる)
PVP: CAS番号指定9003-39-8ポリビニルピロリドン(2-ピロリジノン、1-エテニル-、ホモポリマー) EINECS番号: 618-363-4 - REACH規制番号: - (ポリマー) - INCI名: PVP。
3. オクタノール中での溶解性
溶解性試験をオクタノール中で行い、有機相中の含有量をUV/VIS分光測定およびpH値により調査した。
(表5)多様な剤形の溶解性
Figure 2023520524000011
確定pH値は、プロカインの炭酸付加体が有機相に可溶性であり、したがって膜透過性であり、プロカインに変換されないということを証明している。同様に、含有量のUV/VIS分光測定は、プロカインの炭酸付加体が親油性に関してProcHClよりもプロカインの方に類似していることを示している。したがって、炭酸付加体は塩基性成分、すなわちpH値に応じて形成される脂溶性塩基のように挙動する。プロカインの炭酸付加体は、この特性をpHとは無関係に示すものであり、すなわち、ProcHClと同様にpH変化により親油性形態に変換されるというわけでは必ずしもない。ProcHClは著しく低い値を示し、8%ではタンパク質結合に関して6%程度である。
4. 抗ウイルス活性に関する試験
4.1 インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス活性に関する試験
A549細胞を指示濃度のProcCluster(登録商標)(= 実施例1の炭酸付加体(KA))またはプロカインHClのDMEMINF(0.2% BSA、1mM MgCl2、および0.9 CaCl2)溶液で30分間予備処理した後、A型インフルエンザ/プエルトリコ/8/34(MOI 0.1)のPBSINF(0.2% BSA、1mM MgCl2、0.9 CaCl2、100U ml-1ペニシリン、および0.1mg ml-1ストレプトマイシン)溶液で30分間感染させた。次に細胞を洗浄し、阻害剤を含む培地中で感染24時間後までインキュベートした。上清中のウイルス力価をMDCK細胞上での標準的プラークアッセイにより確定した。図1(A)は、生物学的複製物による2つの独立した実験を示す。
実施例1の炭酸付加体(KA)を加えることで、ウイルス力価を未処理試料に比べて最大で1対数レベル、すなわち最大で90%減少させた。
4.2 SARS-CoV-2に対する抗ウイルス活性に関する試験
Calu-3細胞を指示濃度の図1(B)のProcCluster(登録商標)(= 実施例1の炭酸付加体(KA))または図1(C)のプロカインHClのDMEM(10% FCS)溶液で30分間予備処理した後、対応する阻害剤を含むDMEM(10% FCS)中のSARS-CoV-2(MOI 0.5)の溶液で2時間感染させた。細胞を洗浄し、対応する阻害剤を含むDMEM(10% FCS)中で、感染後24時間インキュベートした。次に細胞を洗浄し、指示濃度の対応する阻害剤を含むDMEM(10% FCS)中で、感染の24時間後までインキュベートした。上清中のウイルス力価をVero-76細胞上でのプラークアッセイにより確定した。生物学的複製物による実験を示す。
実施例1の炭酸付加体(KA)を加えることで、ウイルス力価を実施例1の炭酸付加体(KA)の添加なしの試料に比べて最大で1対数レベル、すなわち最大で90%減少させた。
文献
Figure 2023520524000012

Claims (15)

  1. 非定型肺炎の処置およびウイルス性疾患の治療における使用のための、一般式(I)のアミン(AM):
    Figure 2023520524000013
    式(I)中、
    R1はH、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、または(C5~C10)ヘテロアリール、好ましくはHまたは(C1~10)アルキル、より好ましくはHであり;
    R2はH、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、または(C5~C10)ヘテロアリール、好ましくはHまたは(C1~10)アルキル、より好ましくはHであり;
    R3は-(CH2)nNR8R9であり;
    nは1~5、好ましくは1~3、より好ましくは1~2であり、
    R8は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルであり、
    R9は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルであり;
    R4はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたはハロゲンであり;
    R5はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O--(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたはハロゲンであり;
    R6はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたは-O(C1~10)アルキルであり;
    R7はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたは-O-(C1~10)アルキルであり;
    ここで式(I)のアミンは任意で、塩の形態で使用されてもよい。
  2. 非定型肺炎の処置およびウイルス性疾患の治療における使用のための、一般式(II)、(III)、および/または(IV)の少なくとも1つの構造要素を含む炭酸付加体(KA):
    Figure 2023520524000014
    式(II)、(III)、および(IV)中、
    R1はH、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、または(C5~C10)ヘテロアリール、好ましくはHまたは(C1~10)アルキル、より好ましくはHであり;
    R2はH、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、または(C5~C10)ヘテロアリール、好ましくはHまたは(C1~10)アルキル、より好ましくはHであり;
    R3は-(CH2)nNR8R9であり;
    nは1~5、好ましくは1~3、より好ましくは1~2であり、
    R8は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルであり、
    R9は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルであり;
    R4はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたはハロゲンであり;
    R5はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O-(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたはハロゲンであり;
    R6はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたは-O(C1~10)アルキルであり;
    R7はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたは-O(C1~10)アルキルであり;
    xは0.5~30であり;
    (S)は塩である。
  3. 非定型肺炎の処置およびウイルス性疾患の治療における使用のための、炭酸、一般式(I)の少なくとも1つのアミン(AM)、および少なくとも1つの塩(S)を含む、炭酸付加体(KA)であって、
    Figure 2023520524000015
    式(I)中、
    R1はH、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、または(C5~C10)ヘテロアリール、好ましくはHまたは(C1~10)アルキル、より好ましくはHであり;
    R2はH、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、または(C5~C10)ヘテロアリール、好ましくはHまたは(C1~10)アルキル、より好ましくはHであり;
    R3は-(CH2)nNR8R9であり;
    nは1~5、好ましくは1~3、より好ましくは1~2であり、
    R8は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルであり、
    R9は(C1~10)アルキル、好ましくは(C1~2)アルキルであり;
    R4はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたはハロゲンであり;
    R5はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O-(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたはハロゲンであり;
    R6はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたは-O(C1~10)アルキルであり;
    R7はH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、(C2~10)アルケニル、(C5~C14)アリール、(C5~C10)ヘテロアリール、または-O(C1~10)アルキル、好ましくはH、ハロゲン、(C1~10)アルキル、または-O(C1~10)アルキル、より好ましくはHまたは-O(C1~10)アルキルであり;
    ここで、式(I)の該少なくとも1つのアミンは任意で、塩の形態で使用されてもよく;
    以下の工程:
    (a) 少なくとも1つの溶媒と該少なくとも1つの溶媒に溶解したCO2とを含む溶液(A)を提供する工程、
    任意で、(b) 該アミン(AM)以外の塩基(BA)を溶液(A)に溶解させて溶液(A1)を得る工程、
    (c) 該少なくとも1つのアミン(AM)を溶液(A)または(A1)に溶解させて溶液(B)を得る工程、
    (d) 工程(c)の完了後に得られた溶液を凍結させる工程、
    (e) 工程(d)において凍結させた溶液を-100~0℃で4日以内保管する工程
    を含む方法により調製可能である、前記炭酸付加体。
  4. 非定型肺炎の処置およびウイルス性疾患の治療における使用のための、請求項1記載のアミン(AM)または請求項2もしくは3のいずれか一項記載の炭酸付加体を含む、薬学的組成物(PZ)。
  5. (i) 一般式(I)の、ならびに一般式(II)、(III)、および(IV)中のアミンが、4-アミノ安息香酸-2-(N,N-ジエチルアミノ)エチルエステル(プロカイン)、4-アミノ安息香酸エチルエステル(ベンゾカイン)、2-(ジエチルアミノ)エチル 4-アミノ-2-クロロベンゾエート(クロロプロカイン)、4-アミノ-3-ブトキシ安息香酸-2-ジエチルアミノエチルエステル(オキシブプロカイン)、(2-(ジメチルアミノ)エチル)-4-(ブチルアミノ)ベンゾエート(テトラカイン)、好ましくは4-アミノ安息香酸-2-(N,N-ジエチルアミノ)エチルエステル(プロカイン)からなる群より選択され、かつ/または
    (ii) 塩(S)が、Na+、K+、Li+、Mg2+、Zn2+、Fe2+、Fe3+、およびMn2+、好ましくはNa+より選択される少なくとも1つのカチオン、ならびにCl-、Br-、J-、F-、SO4 2-、SO3 2-、HSO4 -、HSO3 -、HCO3 -、CO3 2-、PO4 3-、HPO4 2-、H2PO4 -、SiO4 4-、AlO2 -、SiO3 -、および/もしくは[AlO2)12(SiO2)2]2-、好ましくはCl-およびBr-、特に好ましくはCl-より選択される少なくとも1つのアニオンで構成される塩である、
    請求項1記載の使用のためのアミン、請求項2または3のいずれか一項記載の使用のための炭酸付加体(KA)、および請求項4記載の使用のための薬学的組成物(PZ)。
  6. 工程(a)が、以下の部分工程:
    (a1) 溶媒、好ましくは水を3~8℃、好ましくは5℃に冷却する工程、および/または
    (a2) 好ましくは飽和濃度3~10g/lまで、より好ましくは飽和濃度4.5~7.5g/lまでCO2を該溶媒に導入する工程であって、好ましくは、CO2での飽和後の溶液のpHは≦3.0~6.0、さらに好ましくは≦4.3~4.8である、工程; および/または
    (a3) 溶液(A)を1~10℃で好ましくは少なくとも30分間、より好ましくは少なくとも50分間、さらに好ましくは少なくとも60分間; 最大で5日間(120時間)保管する工程であって、好ましくは、保管を3~8℃で好ましくは少なくとも30分間、より好ましくは少なくとも50分間、さらに好ましくは少なくとも60分間; 最大で5日間(120時間)行う、工程
    のうち少なくとも1つを含み;
    好ましくは、工程(a)がすべての部分工程(a1)、(a2)、および(a3)を含み、
    好ましくは、部分工程(a1)、(a2)、および(a3)が、(a1)の後に(a2)、(a2)の後に(a3)という順序で行われる、
    請求項3および5のいずれか一項記載の使用のための炭酸付加体(KA)。
  7. (i) 工程(b)における塩基(BA)が炭酸水素塩もしくは炭酸塩、より好ましくは炭酸水素塩、さらに好ましくは炭酸水素ナトリウムであり、かつ/または
    (ii) 工程(d)に供される溶液中のCO2の含有量が少なくとも6g/l、好ましくは少なくとも10g/l、より好ましくは少なくとも12g/l、さらに好ましくは少なくとも14g/l、極めて特に好ましくは少なくとも15g/lであり、アミン(AM)が塩の形態で使用されてもよい、
    請求項3、5、および6のいずれか一項記載の使用のための炭酸付加体(KA)。
  8. 工程(c)が、以下の部分工程:
    (c1) 少なくとも1つのアミン(AM)を溶液(A)もしくは(A1)に溶解させて溶液(B)を得る工程、および/または
    (c2) 溶液(A)を溶液(B)に加えて溶液(B1)を得る工程、および/または
    (c3) 溶液(B)もしくは(B1)中のCO2を濃縮する工程、および/または
    (c4) 溶液(B)もしくは(B1)を1~10℃、好ましくは3~8℃で少なくとも1時間、好ましくは24時間~120時間、さらに好ましくは24~72時間保管する工程、および/または
    (c5) 溶液(B)もしくは(B1)中のCO2を少なくとも6g/l、好ましくは少なくとも10g/l、より好ましくは少なくとも12g/l、さらに好ましくは少なくとも14g/l、極めて特に好ましくは少なくとも15g/lの濃度まで濃縮する工程
    のうち少なくとも1つを含み;
    ここで任意で、
    (i) 溶液(B)中の、もしくは部分工程(c2)を行う場合は溶液(B1)中のアミン(AM)の濃度が0.01~0.25g/ml、好ましくは0.03~0.20g/ml、より好ましくは0.08~0.15g/mlであり、かつ/または
    (ii) 工程(c5)を行った後の溶液(B)もしくは(B1)のpHが≦7.0であり、かつ/または
    (iii) 工程(b)を行う場合の溶液(B)中の塩基(BA)に対するアミン(AM)の比が2~5、より好ましくは3~4、さらに好ましくは3.23~3.26[g/g]であり、かつ/または
    (iv) 工程(c1)において、該少なくとも1つのアミン(AM)が酸付加塩として、好ましくはハロゲン化水素酸塩、硫酸水素塩、亜硫酸水素塩、リン酸水素塩、メシル酸水素塩、トシル酸水素塩、酢酸水素塩、ギ酸水素塩、プロパン酸水素塩、マロン酸水素塩、コハク酸水素塩、フマル酸水素塩、シュウ酸水素塩、酒石酸水素塩、クエン酸水素塩、マレイン酸水素塩として、より好ましくは塩酸塩もしくは臭化水素酸塩として含まれ;
    好ましくは、工程(c)がすべての部分工程(c1)、(c2)、(c3)、(c4)、および(c5)を含み、
    好ましくは、部分工程(c1)、(c2)、(c3)、(c4)、および(c5)が、(c1)の後に(c2)、(c2)の後に(c3)、(c3)の後に(c4)、(c4)の後に(c5)という順序で行われる、
    請求項3および5~7のいずれか一項記載の使用のための炭酸付加体(KA)。
  9. 工程(d)において、
    (i) 溶液(B)もしくは(B1)を-100℃~-20℃、好ましくは-90℃~-30℃、さらに好ましくは-80~-40℃、極めて特に好ましくは-70~-50℃で凍結させ、かつ/または
    (ii) 溶液(B)もしくは(B1)を0.3~60分以内、好ましくは1~30分以内、より好ましくは1.1~10分以内、さらに好ましくは1.5~5分以内に凍結させ、かつ/または
    (iii) 凍結プロセス中に溶液(B)もしくは(B1)が位置する容器を、好ましくは冷却媒体中にて、10~1000rpm、好ましくは50~600rpm、より好ましくは100~400rpm、さらに好ましくは200~300rpmで回転させ、かつ/または
    (iv) 溶液(B)もしくは(B1)を10~100K/分、好ましくは20~80K/分、より好ましくは30~70K/分、特に好ましくは40~60K/分の冷却速度で凍結させる、
    請求項3および5~8のいずれか一項記載の使用のための炭酸付加体(KA)。
  10. 工程(e)において、
    (i) 凍結溶液(B)もしくは(B1)を1.5~4日間、好ましくは2.5~4日間保管し、かつ/または
    (ii) 凍結溶液(B)もしくは(B1)を好ましくは-50~0℃、より好ましくは-30~-5℃、さらに好ましくは-25~-10℃、特に好ましくは-20~-15℃で保管する、
    請求項3および5~8のいずれか一項記載の使用のための炭酸付加体(KA)。
  11. 前記方法が、工程(e)の後に行われるさらなる工程(f):
    (f) 工程(e)において保管した溶液を乾燥させて乾燥炭酸付加体(KA)を得る工程
    を含み;
    工程(f)において、任意で、
    (i) 溶液(B)もしくは(B1)から、水を、乾燥生成物(C)の総重量に対して<0.8重量%、好ましくは<0.1重量%の残留含有量まで除去し、かつ/または
    (ii) 溶液(B)もしくは(B1)から、炭酸付加体(KA)中で結合していないCO2を、乾燥生成物(C)の総重量に対して<0.8重量%、好ましくは<0.1重量%の残留含有量まで除去し、かつ/または
    (iii) 乾燥を凍結乾燥によって行い; かつ/または
    (iv) 乾燥中、圧力が0.01~30mbar、好ましくは0.02~20mbar、より好ましくは0.03~10mbar、さらに好ましくは0.03~0.5mbar、極めて特に好ましくは0.05~0.1mbarであり、乾燥プロセス全体にわたって維持されることが好ましく、かつ/または
    (v) (iv)による乾燥中の該圧力は、排気の開始から10時間以内、好ましくは7時間以内、より好ましくは5時間以内、特に好ましくは4時間以内に到達され、かつ/または
    (vi) 工程(f)における乾燥全体にわたる温度が0~20℃、好ましくは4~18℃、さらに好ましくは8~16℃であり、かつ/または
    (vii) 総乾燥時間が10~60時間、好ましくは30~55時間、より好ましくは41~52時間である、
    請求項3および5~10のいずれか一項記載の使用のための炭酸付加体(KA)。
  12. 非定型肺炎が細菌性もしくはウイルス性非定型肺炎、または真菌により引き起こされる非定型肺炎、好ましくはウイルス性非定型肺炎である、請求項1記載のアミン(AM)、ならびに請求項2、3、および5~11のいずれか一項記載の使用のための炭酸付加体(KA)、ならびに請求項4記載の使用のための薬学的組成物(PZ)。
  13. 非定型肺炎が
    (i) 好ましくはマイコプラズマ、レジオネラ、およびクラミジアより選択される細菌により引き起こされる、細菌性非定型肺炎、または
    (ii) 好ましくはコロナウイルス、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、および呼吸器合胞体ウイルス、さらに好ましくはコロナウイルス、特にSARS CoV-2より選択されるウイルスにより引き起こされる、ウイルス性非定型肺炎、または
    (iii) 真菌により引き起こされ、好ましくはアスペルギルス、ニューモシスチス、およびカンジダより選択される真菌により引き起こされる、非定型肺炎
    である、
    請求項12記載のアミン、および請求項12記載の使用のための炭酸付加体(KA)、および請求項12記載の使用のための薬学的組成物。
  14. (i) ウイルス性疾患の治療がRNAウイルス、好ましくはコロナウイルス、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、および呼吸器合胞体ウイルス、さらに好ましくはインフルエンザウイルスおよびコロナウイルス、特に好ましくはコロナウイルス、極めて特に好ましくはSARS CoV-2により引き起こされる疾患に関し、かつ/または
    (ii) ウイルス性疾患の治療において、集中的医療処置を必要としない患者が処置される、
    請求項1記載のアミン(AM)、ならびに請求項2、3、および5~11のいずれか一項記載の使用のための炭酸付加体(KA)、ならびに請求項4記載の使用のための薬学的組成物(PZ)。
  15. 投与が経口投与、頬側投与、非経口投与、経鼻投与、吸入投与、または皮膚投与である、請求項1記載のアミン(AM)、ならびに請求項2、3、および5~14のいずれか一項記載の使用のための炭酸付加体(KA)、ならびに請求項4および12~14のいずれか一項記載の使用のための薬学的組成物(PZ)。
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