JP2023512176A - 低ナトリウムプロセスチーズおよびその生成方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、かなりの量のミセルカゼイン単離物を含む低ナトリウムプロセスチーズおよびその生成方法に関する。【選択図】なし

Description

プロセスチーズは特別な型のチーズであり、それは、ナチュラルチーズをいわゆる溶融塩(例えばリン酸水素二ナトリウムまたはクエン酸三ナトリウム二水和物)の存在下で、適度に加熱しながら溶融することにより調製される。ナチュラルチーズは典型的には、600-900mgナトリウム/100gチーズを含み、添加される溶融塩は、プロセスチーズの総ナトリウム含量をさらに増加する。従来のプロセスチーズはそのため、比較的高レベルのナトリウム-しばしば1.7gナトリウム/100gプロセスチーズまたはそれより多くを有する。
低ナトリウムプロセスチーズを調製しようとする以前の試みは、ナトリウム系溶融塩の代わりにカリウム系溶融塩を使用すること、または、プロセスチーズを生成するための開始材料として低ナトリウムナチュラルチーズを使用することを含んだ。
例えば、US2002/0187237A1号は、プロセスチーズ、とりわけモツァレラタイプチーズを製造する方法を開示し、方法は、A)ヤング低塩化ナトリウムチーズ、親水コロイド、および乳化塩を含むブレンドを調製するステップ、B)ステップAで得られたブレンドを加熱して繊維構造を生成させるステップ、およびC)ステップBで得られた繊維構造を高温で保持するステップ、を含み、塩化ナトリウムが、ステップC直前にまたはステップC中に添加される。US2002/0187237A1号はまた、上記方法により得ることができるプロセスチーズ、とりわけスライス状態で個別に包装されたチーズの生成を開示する。
Hammam(Ahmed Hammam; “Production and Storage Stability of High Concentrated Micellar Casein and its Effect on the Functional Properties of Process Cheese Products”, Electronic Theses and Dissertations. 3411, 2019, XP055717612; South Dakota州立大学)は、ミセルカゼインが補充された熟成プロセスのチーズからのプロセスチーズの生成を開示し、プロセスチーズの貯蔵寿命の異なる特性に関する、液体ミセルカゼインへのNaClの添加の影響を調査する。
WO2012/023863A号は、ナトリウム含量が低減されたプロセスチーズを生成するための方法を開示し、方法は、標準ナトリウム含量を有するプロセスチーズと通常関連する望ましい感覚刺激特性、加工性、食品安全性および機能特性を保持することを記載する。
本発明者らは、味のいいプロセスチーズ製品がナチュラルチーズの少なくともいくらかをミセルカゼイン単離物(MCI)と置き換えることにより生成され得ることを見出し、興味深いことに、従来のプロセスチーズを生成するよりも少ない溶融塩が、MCI含有プロセスチーズを生成するために必要とされることを見出した。溶融塩は典型的には、ナトリウム寄与を有し、そのため溶融塩含量の低減は、結果として得られるプロセスチーズの総ナトリウム含量を低減させることができる。少なくとも部分的にナチュラルチーズにとって代わるように使用されるMCIはまた、ナチュラルチーズよりも低いナトリウム寄与を有し、そのため本発明は、味のいい、低ナトリウムプロセスチーズを生成するための新規アプローチを提供する。
よって、発明の一態様は、多くても1.5%w/wの量のナトリウムを好ましくは含むプロセスチーズを調製する方法に関し、方法は、下記ステップを含む:
a)水、溶けた脂肪、ミセルカゼイン単離物(MCI)、塩化ナトリウム、および溶融塩を含む乳製品混合物を提供するステップであって、乳製品混合物は、5.0-6.5の範囲のpHを有し、MCIは好ましくは、乳製品混合物のタンパク質の少なくとも35%w/wに寄与し、乳製品混合物は好ましくは、多くても1.5%w/wの量のナトリウムを含む、ステップ、
b)乳製品混合物を80-150℃の温度で2秒-10分の期間の間の加熱処理に供するステップ、
c)加熱済み乳製品混合物を好適な容器中に、好ましくは35-90℃の温度で充填し、それによりパッケージ乳製品混合物を得るステップ、ならびに
d)任意で、パッケージ乳製品混合物を少なくとも1日間、好ましくは2-40℃の温度で保存するステップ。
発明のいくつかの好ましい実施形態では、方法は、プロセスチーズを調製する方法であり、下記ステップ:
a)水、溶けた脂肪、ミセルカゼイン単離物、塩化ナトリウム、および溶融塩を含む乳製品混合物を提供するステップであって、乳製品混合物は、5.0-6.5の範囲のpHを有する、ステップ、
b)乳製品混合物を80-150℃の温度で2秒-10分の期間の間の加熱処理に供するステップ、
c)加熱済み乳製品混合物を好適な容器中に、好ましくは35-90℃の温度で充填し、それによりパッケージ乳製品混合物を得るステップ、ならびに
d)任意で、パッケージ乳製品混合物を少なくとも1日間、好ましくは2-40℃の温度で保存するステップ、
e)任意で、パッケージ乳製品混合物をカットし、それによりカット済み乳製品混合物を得るステップ、
を含み、プロセスチーズは、ステップc)またはd)から得られたパッケージ乳製品混合物、またはステップe)のカット済みの、パッケージ乳製品混合物である。
発明の別の態様は、多くても1.5%w/wの量のナトリウムを含み、下記を有するプロセスチーズに関する:
-5-40%w/w、より好ましくは8-35%w/w、最も好ましくは10-30%w/wの脂肪含量、
-7-35%w/w、より好ましくは10-30%w/w、最も好ましくは12-25%w/wのタンパク質含量、
-多くても15%w/w、より好ましくは多くても10%w/w、最も好ましくは多くても5%w/wの炭水化物含量、
-25-65%w/w、より好ましくは30-60%w/w、最も好ましくは35-55%w/wの固体含量、ならびに
-5.0-6.5のpH。
さらに、発明の一態様は、下記の1つ以上のためのミセルカゼイン単離物の使用に関する:
-プロセスチーズを生成するおよび、好ましくはプロセスチーズのタンパク質の少なくとも35%w/w、より好ましくは少なくとも50%w/w、さらにいっそう好ましくは少なくとも70%w/w、最も好ましくはプロセスチーズのタンパク質の少なくとも95%w/wに寄与する、材料成分としてMCIを使用するため
-少なくとも部分的に、プロセスチーズにおいて使用されるナチュラルチーズの量にとって代わる、
-MCIをプロセスチーズにおける材料成分として使用することにより、プロセスチーズにおいて必要とされる溶融塩の量を低減させる、
-MCIをプロセスチーズにおける材料成分として使用することにより、プロセスチーズのナトリウムの含量を低減させる
-多くても1.5%w/w、より好ましくは多くても1.3%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても1.0、最も好ましくは多くても0.7%w/wの量のナトリウムを含むプロセスチーズを生成する、ならびに
-プロセスチーズの、塩味/mgナトリウムを増加させる。
発明の一態様は、多くても1.5%w/wの量のナトリウムを好ましくは含むプロセスチーズを調製する方法に関し、方法は、下記ステップを含む:
a)水、溶けた脂肪、ミセルカゼイン単離物(MCI)、塩化ナトリウム、および溶融塩を含む乳製品混合物を提供するステップであって、乳製品混合物は、5.0-6.5の範囲のpHを有し、MCIは好ましくは、乳製品混合物のタンパク質の少なくとも35%w/wに寄与し、乳製品混合物は好ましくは、多くても1.5%w/wの量のナトリウムを含む、ステップ、
b)乳製品混合物を80-150℃の温度で2秒-10分の期間の間の加熱処理に供するステップ、
c)加熱済み乳製品混合物を好適な容器中に、好ましくは35-90℃の温度で充填し、それによりパッケージ乳製品混合物を得るステップ、ならびに
d)任意で、パッケージ乳製品混合物を少なくとも1日間、好ましくは2-40℃の温度で保存するステップ。
発明のいくつかの好ましい実施形態では、方法は、ステップc)またはステップd)から得られた乳製品混合物をカットするステップe)をさらに含み、それによりカット済み乳製品混合物を得る。
方法は、例えば、下記であってよいプロセスチーズをもたらす:
-ステップc)から得られたパッケージ乳製品混合物、
-ステップd)から得られたパッケージ乳製品混合物、または
-ステップe)のカット済み乳製品混合物。
発明のいくつかの好ましい実施形態では、プロセスチーズは、ステップc)から得られたパッケージ乳製品混合物である。
発明の他の好ましい実施形態では、プロセスチーズは、ステップd)から得られたパッケージ乳製品混合物である。
発明のさらに好ましい実施形態では、プロセスチーズは、ステップe)のカット済み乳製品混合物である。
発明の一態様は、プロセスチーズを調製する方法に関し、方法は下記のステップ:
a)水、溶けた脂肪、ミセルカゼイン単離物(MCI)、塩化ナトリウム、および溶融塩を含む乳製品混合物を提供するステップであって、乳製品混合物は、5.0-6.5の範囲のpHを有するステップ、
b)乳製品混合物を80-150℃の温度で2秒-10分の期間の間の加熱処理に供するステップ、
c)加熱処理済み乳製品混合物を好適な容器に、好ましくは35-90℃の温度で充填し、それによりパッケージ乳製品混合物を得るステップ、ならびに
d)任意で、パッケージ乳製品混合物を少なくとも1日間、好ましくは2-40℃の温度で保存するステップ、
e)任意で、パッケージ乳製品混合物をカットし、それによりカット済み乳製品混合物を得るステップ、
を含み、プロセスチーズは、ステップc)またはd)から得られたパッケージ乳製品混合物、またはステップe)のカット済みの、パッケージ乳製品混合物である。
本発明との関連で「プロセスチーズ」という用語は、溶融塩、水、およびナチュラルチーズおよび/またはミセルカゼイン単離物を含む混合物を、典型的にはせん断下で加熱処理することにより調製されたチーズ製品に関する。従来のプロセスチーズはナチュラルチーズを主なタンパク源として使用するが、本発明は、少量のナチュラルチーズのみを用いておよび、実にナチュラルチーズなしでプロセスチーズを調製することを可能にする。
「溶融塩」という用語は、プロセスチーズの技術分野でよく知られており、「乳化塩」と呼ばれることもある。溶融塩は、例えばクエン酸、酒石酸および/またはリン酸などのカルシウムキレート分子の塩、例えばクエン酸、酒石酸および/またはリン酸のナトリウムおよび/またはカリウム塩の形態である。リン酸は好ましくは、オルトリン酸、ピロリン酸、またはメタリン酸である。
本発明との関連で、「ミセルカゼイン単離物」または「MCI」という用語は、乳源、典型的には脱脂乳由来のカゼインミセルの単離物に関し、総固体に対して少なくとも60%w/wのタンパク質、および、総タンパク質に対して少なくとも90%w/wの量のカゼインを含む。MCIは典型的には、カゼインミセルを保持するがホエータンパク質を通過させる膜を使用する乳の精密濾過により調製される。得られた精密濾過残余分は、カゼインミセルに関して濃縮されており、精密濾過/ダイアフィルトレーションによるさらなる精製に供されてよい。残余分は、液体MCIとして直接使用でき、またはそれは、好ましくは噴霧乾燥により乾燥され、MCI粉末として使用されてよい。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物のミセルカゼイン単離物は、ミセルカゼイン単離物粉末の形態で提供される。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物のミセルカゼイン単離物は、液体ミセルカゼイン単離物の形態で提供される。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、MCIは、乳製品混合物のタンパク質の少なくとも20%w/w、より好ましくは少なくとも25%w/w、さらにいっそう好ましくは少なくとも30%w/w、最も好ましくは少なくとも35%w/wに寄与する。
本発明の他の好ましい実施形態では、mciは、乳製品混合物のタンパク質の少なくとも50%w/w、より好ましくは少なくとも70%w/w、さらにいっそう好ましくは少なくとも90%w/w、最も好ましくは少なくとも95%w/wに寄与する。
発明のいくつかの特に好ましい実施形態では、mciは、乳製品混合物の実質的に全てのタンパク質に寄与する。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、例えば、乳製品混合物がMCIに加えてチーズおよび/または他のタンパク源を含む場合、MCIは、乳製品混合物のタンパク質の40-90%w/w、より好ましくは44-85%w/w、さらにいっそう好ましくは48-80%w/w、最も好ましくは50-75%w/wに寄与する。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、ミセルカゼイン単離物は、多くても0.0057、より好ましくは多くても0.0023、さらにいっそう好ましくは多くても0.0011、最も好ましくは多くても0.00057のナトリウムとタンパク質の間の重量比を有する。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、ミセルカゼイン単離物は、多くても0.011、より好ましくは多くても0.0057、さらにいっそう好ましくは多くても0.0034、最も好ましくは多くても0.0011のカリウムとタンパク質の間の重量比を有する。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、ミセルカゼイン単離物は、多くても0.046、より好ましくは多くても0.034、さらにいっそう好ましくは多くても0.029、最も好ましくは多くても0.017のカルシウムとタンパク質の間の重量比を有する。
MCIは有機的に生成され、有機材料成分であり、よって有機プロセスチーズにおいて有機ナチュラルチーズにとって代わるために好適であることが、特に好ましい。本発明のいくつかの好ましい実施形態では、プロセスチーズは、有機プロセスチーズである。
乳製品混合物は常にタンパク質を含み、本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、7-35%w/w、より好ましくは9-30%w/w、最も好ましくは11-25%w/wのタンパク質含量を有する。
本発明の他の好ましい実施形態では、乳製品混合物は、7-30%w/w、より好ましくは9-25%w/w、最も好ましくは11-20%w/wのタンパク質含量を有する。
乳製品混合物、同じようにプロセスチーズのタンパク質の少なくとも50%w/wは、乳タンパク質であり、およびMCI、任意でチーズも含む1つ以上の乳タンパク源により提供されることが好ましい。
「乳タンパク質」という用語は、哺乳類乳に由来する1つ以上のタンパク質に関し、個々の乳清もしくはホエータンパク質またはカゼインなどの個々の乳タンパク質種および乳、乳清またはホエーの完全乳タンパク質画分の両方を含む。MCIに加えて、有用な乳タンパク源としてはチーズ、乳および様々な乳製品系タンパク質含有粉末が挙げられる。
乳製品混合物およびプロセスチーズの両方の乳タンパク質は好ましくは、雌ウシ、ヒツジ、ヤギ、水牛、ラクダ、ラマ、雌馬および/またはシカ由来の乳タンパク質である。ウシ(雌ウシ)乳由来の乳タンパク質が、特に好ましい。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物およびプロセスチーズは、乳タンパク質に加えて植物タンパク質を含む。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、総タンパク質に対して多くても10%w/w、より好ましくは多くても8%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても5%w/w、最も好ましくは多くても2%w/wの量の天然ホエータンパク質を含む。
乳製品混合物の天然ホエータンパク質の量は、pH4.6への酸性化により、カゼインおよび変性ホエータンパク質を沈殿させること、およびその後定量HPLCにより上清中に残った天然ホエータンパク質を定量することにより測定できる。
本発明者らは、乳製品混合物中の天然ホエータンパク質の含量を低下させることにより、結果として得られるプロセスチーズは2-25℃で粘着性がより低くなることを観察した。低減された粘着性は、特にプロセスチーズスライスの形態で提供される場合、しばしば望ましいプロセスチーズの特徴である。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、総タンパク質に対して多くても8%w/w、より好ましくは多くても6%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても3%w/w、最も好ましくは多くても1%w/wの量のカゼイノマクロペプチドを含む。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、総タンパク質に対して少なくとも90%w/w、より好ましくは少なくとも92%w/w、さらにいっそう好ましくは少なくとも95%w/w、最も好ましくは少なくとも98%w/wの量のカゼインを含む。
従来のプロセスチーズの生成のために使用されるナチュラルチーズは典型的には、κカゼインのパラ-κカゼインへの酵素加水分解を含むレンネット凝固(renneting)により調製されてきた。本発明では、従来のプロセスチーズのチーズの少なくともいくらかはMCIに置き換えられており、この場合κカゼインは依然として無傷である。そのため、本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、総タンパク質に対して少なくとも1%w/w、より好ましくは少なくとも5%w/w、さらにいっそう好ましくは少なくとも8%w/w、最も好ましくは少なくとも10%w/wの量のκカゼインを含む。
好ましくは、乳製品混合物は、総タンパク質に対して1-30%w/w、より好ましくは3-20%w/w、さらにいっそう好ましくは5-15%w/w、最も好ましくは10-13%w/wの量のκカゼインを含む。
例えば、乳製品混合物は、総タンパク質に対して3-30%w/wの量のκカゼインを含むことが好ましい。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、本質的にパラ-κカゼインを含まない。
乳製品混合物は、カゼインを含み、ホエータンパク質をさらに含み得る。本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、多くても0.5、より好ましくは多くても0.1、さらにいっそう好ましくは多くても0.05、最も好ましくは多くても0.02のホエータンパク質とカゼインの間の重量比を有する。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、チーズをさらに含む。
本発明で使用されるチーズは好ましくは、ナチュラルチーズであり、乳の酵素凝固により、好ましくは1つ以上の好適なレンネット酵素を使用して、好ましくは調製される。その代わりに、または加えて、凝固はまた、酸性化を含み得る。
発明のいくつかの好ましい実施形態では、チーズは、例えばコルビーチーズ、チェダーチーズ、ゴウダチーズ、ダンボチーズ、スイスチーズ、モツァレラチーズ、またはそれらの組み合わせなどの、チーズ乳のレンネット処理により調製されたチーズ(複数可)を含む、またはさらにこれから構成される。
発明の他の好ましい実施形態では、チーズは、例えばクリームチーズ、フロマージュ・フレ、フロマージュ・ブラン、またはそれらの組み合わせなどの、チーズ乳の酸性化、任意でまたレンネット処理により調製されたチーズを含む、またはさらにこれから構成される。
クリームチーズの使用が特に好ましく、よって発明のいくつかの好ましい実施形態では、チーズは、クリームチーズを含む、またはさらにこれから構成される。
発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物のチーズは、非熟成チーズを含む、またはさらにこれから構成される。
好ましくは、チーズは、乳製品混合物のタンパク質の多くても80%w/w、より好ましくは多くても75%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても70%w/w、最も好ましくは多くても65%w/wに寄与する。
より好ましくは、チーズは、乳製品混合物のタンパク質の多くても50%w/w、より好ましくは多くても40%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても10%w/w、最も好ましくは多くても5%w/wに寄与する。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、チーズは、乳製品混合物の多くても40%w/w、より好ましくは多くても35%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても30%w/w、最も好ましくは多くても25%w/wに寄与する。
より好ましくは、チーズは、乳製品混合物の多くても20%w/w、より好ましくは多くても15%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても10%w/w、最も好ましくは多くても5%w/wに寄与する。
本発明のさらに他の好ましい実施形態では、乳製品混合物は、チーズを含まない。
本発明との関連で「脂肪源」という用語は、少なくとも60%w/wの量の脂肪を含む組成物に関する。「脂肪」および「油」という用語は、同じ意味で使用され、室温で液体である脂肪および室温で固体または半固体である脂肪の両方を包含する。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、ステップa)の乳製品混合物は、下記脂肪源の1つ以上を含む:バター、AMF、バターオイル、ホエー脂肪、植物油、および/またはそれらの混合物。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、5-40%w/w、より好ましくは8-35%w/w、最も好ましくは10-30%w/wの脂肪含量を有する。
本発明の他の好ましい実施形態では、乳製品混合物は、10-40%w/w、より好ましくは15-35%w/w、最も好ましくは20-30%w/wの脂肪含量を有する。
脂肪源(複数可)以外の他の材料成分が乳製品混合物の脂肪含量に寄与する可能性があることに注意すべきである。MCIおよびチーズはどちらも、典型的にはいくらかの脂肪を含む。
乳製品混合物は典型的には少なくともいくらかの炭水化物を含み、所望の量はしばしば、結果として得られるプロセスチーズが有するべきである官能特性に依存する。本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、多くても15%w/w、より好ましくは多くても10%w/w、最も好ましくは多くても5%w/wの炭水化物含量を有する。
発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、4-15%w/w、より好ましくは6-15%w/w、さらにいっそう好ましくは8-15%w/w、最も好ましくは10-15%の範囲の炭水化物含量を有する。
乳製品混合物は、MCIおよびチーズに加えて、他のタンパク源を含んでよく、そのような他のタンパク源は、動物タンパク源および/または植物タンパク源の両方を含み得る。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、下記タンパク源の1つ以上をさらに含む:脱脂粉乳、全脂粉乳、低ラクトース粉乳、ラクトースを含まない粉乳、バターミルクパウダー、限外濾過粉乳、再構成還元粉乳、ホエー粉末、ホエータンパク質濃縮物(WPC)、ホエータンパク質分離物(WPI)および乳清タンパク質濃縮物(serum protein concentrate)(SPC)、植物タンパク質およびそれらの任意の混合物。
溶融塩が、乳製品混合物において使用されて、最終プロセスチーズの適切なテクスチャを得る。本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物の溶融塩は、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸三ナトリウム、ナトリウム、酸性ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、リン酸アルミニウムナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸カルシウム、酒石酸ナトリウムおよび酒石酸カリウムナトリウムおよびそれらの任意の混合物からなる群より選択される1つ以上の溶融塩を含む。
好ましくは乳製品混合物の溶融塩は、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸三ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、酸性ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、リン酸アルミニウムナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸カルシウム、酒石酸ナトリウムおよび酒石酸カリウムナトリウムおよびそれらの任意の混合物からなる群より選択される1つ以上の塩を含む。
好ましくは、乳製品混合物の溶融塩は、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸三ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、酸性ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、リン酸アルミニウムナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸カルシウム、酒石酸ナトリウムおよび酒石酸カリウムナトリウムおよびそれらの任意の混合物からなる群より選択される。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、0.2-4%w/w、より好ましくは0.5-3.5%w/w、さらにいっそう好ましくは0.7-3.2%w/w、最も好ましくは0.8-3.0%w/wの量の溶融塩を含む。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、0.2-3.0%w/w、より好ましくは0.5-2.5%w/w、さらにいっそう好ましくは0.6-1.5%w/w、最も好ましくは0.7-1.0%w/wの量の溶融塩を含む。
乳製品混合物のpHは好ましくは、5.0-6.5の範囲にある。より好ましくは、乳製品混合物のpHは、5.4-6.0の範囲にあり、最も好ましくは5.5-5.8の範囲にある。pHは例えば、乳製品混合物を提供するための好ましいプロセスのステップv)において調整され得る。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、好ましくはグルコノδ-ラクトン(GDL)、クエン酸、リン酸、乳酸、レモン果汁、ライム果汁およびそれらの任意の混合物からなる群より選択される、1つ以上の酸性化薬(複数可)をさらに含む。酸性化薬は例えば、乳製品混合物を提供するための好ましいプロセスのステップv)において添加され得る。
本プロセスチーズの利益は、それが低ナトリウム含量を有することであり、低ナトリウム含量は同様に、乳製品混合物の特性である。本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、多くても1.5%w/w、より好ましくは多くても1.3%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても1.2%w/w、最も好ましくは多くても0.6のナトリウムの含量を有する。
好ましくは、乳製品混合物は、0.1-1.5%w/w、より好ましくは0.4-1.3%w/w、最も好ましくは0.5-1.2%w/wの範囲のナトリウムの含量を有する。
本発明の他の好ましい実施形態では、乳製品混合物は、0.1-1.0%w/w、より好ましくは0.2-0.9%w/w、さらにいっそう好ましくは0.3-0.7%w/w、最も好ましくは0.4-0.6%w/wの範囲のナトリウムの含量を有する。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、多くても1%w/w、より好ましくは多くても0.6%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても0.4%w/w、最も好ましくは多くても0.2のカリウムの含量を有する。
好ましくは、乳製品混合物は、0.01-1%w/w、より好ましくは0.02-0.8%w/w、さらにいっそう好ましくは0.03-0.6%w/w、最も好ましくは0.05-0.3%w/wの範囲のカリウムの含量を有する。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、多くても1.0%w/w、より好ましくは多くても0.8%w/w、最も好ましくは多くても0.6のカルシウムの含量を有する。
好ましくは、乳製品混合物は、0.1-1.0%w/w、より好ましくは0.2-0.8%w/w、最も好ましくは0.3-0.6%w/wの範囲のカルシウムの含量を有する。
カルシウムに加えて、乳製品混合物は典型的には、マグネシウムおよび乳調製物に固有の他の二価金属カチオンを含むが、好ましくはこれらの各々を、カルシウムの濃度の多くても50%w/w、より好ましくはカルシウムの濃度の多くても30%w/w、最も好ましくはカルシウムの濃度の多くても20%w/wである濃度で含む。
乳製品混合物は好ましくは、カルシウムの濃度の多くても50%w/w、より好ましくはカルシウムの濃度の多くても30%w/w、最も好ましくはカルシウムの濃度の多くても20%w/wであるマグネシウムの濃度を有する。
発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、25-65%w/w、より好ましくは30-60%w/w、最も好ましくは35-55%w/wの固体含量を有する。
乳製品混合物は、プロセスチーズに所望の香味を提供する1つ以上の香味剤をさらに含み得る。任意の好適な香味剤が、使用され得る。乳製品混合物は例えば、1つ以上の果実香味剤、例えばバナナ香味、イチゴ香味、オレンジ香味、レモン香味、ライム香味、パイナップル香味、キウイ香味、パパイヤ香味、リンゴ香味、セイヨウナシ香味、桃香味、ラズベリー香味、サクランボ香味、クランベリー香味、カシス香味、グレープフルーツ香味、ボイゼンベリー香味、ブラックベリー香味、イチジク香味、レッドカラント香味、グーズベリー香味、ザクロ香味および/またはメロン香味の1つ以上など、を含み得る。その代わりに、または加えて、乳製品混合物は、カラメル香味および/またはバニラ香味を含み得る。
乳製品混合物は、1つ以上の着色剤をさらに含み得る。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、下記を有する:
-5-40%w/w、より好ましくは8-35%w/w、最も好ましくは10-30%w/wの脂肪含量、
-7-35%w/w、より好ましくは10-30%w/w、最も好ましくは12-25%w/wのタンパク質含量、
-多くても15%w/w、より好ましくは多くても10%w/w、最も好ましくは多くても5%w/wの炭水化物含量、
-多くても1.5%w/w、より好ましくは多くても1.3%w/w、最も好ましくは多くても1.2%w/wのナトリウム含量、
-25-65%w/w、より好ましくは30-60%w/w、最も好ましくは35-55%w/wの固体含量。
本発明の他の好ましい実施形態では、乳製品混合物は、
-5-40%w/w、より好ましくは8-35%w/w、最も好ましくは10-30%w/wの脂肪含量、
-7-35%w/w、より好ましくは10-30%w/w、最も好ましくは12-25%w/wのタンパク質含量、
-多くても15%w/w、より好ましくは多くても10%w/w、最も好ましくは多くても5%w/wの炭水化物含量、
-0.1-1.5%w/w、より好ましくは0.4-1.3%w/w、最も好ましくは0.5-1.2%w/wのナトリウム含量、
-25-65%w/w、より好ましくは30-60%w/w、最も好ましくは35-55%w/wの固体含量、
を有し、MCIは、乳製品混合物のタンパク質の少なくとも35%w/w、より好ましくは少なくとも50%w/w、最も好ましくは少なくとも70%w/wに寄与する。
本発明のさらに好ましい実施形態では、乳製品混合物は
-5-40%w/w、より好ましくは8-35%w/w、最も好ましくは10-30%w/wの脂肪含量、
-7-35%w/w、より好ましくは10-30%w/w、最も好ましくは12-25%w/wのタンパク質含量、
-多くても15%w/w、より好ましくは多くても10%w/w、最も好ましくは多くても5%w/wの炭水化物含量、
-0.1-1.0%w/w、より好ましくは0.2-0.9%w/w、最も好ましくは0.4-0.6%w/wのナトリウム含量、
-25-65%w/w、より好ましくは30-60%w/w、最も好ましくは35-55%w/wの固体含量、
を有し、MCIは、乳製品混合物のタンパク質の少なくとも35%w/w、より好ましくは少なくとも50%w/w、最も好ましくは少なくとも70%w/wに寄与する。
本発明の他の好ましい実施形態では、乳製品混合物は、下記を有する:
-5-40%w/w、より好ましくは8-35%w/w、最も好ましくは10-30%w/wの脂肪含量、
-7-35%w/w、より好ましくは10-30%w/w、最も好ましくは12-25%w/wのタンパク質含量、
-4-15%w/w、より好ましくは8-15%w/w、最も好ましくは10-15%w/wの炭水化物含量、
-0.1-1.0%w/w、より好ましくは0.2-0.9%w/w、最も好ましくは0.4-0.6%w/wのナトリウム含量、
-好ましくは、1つ以上の香味剤(複数可)、より好ましくは1つ以上の果実香味剤(複数可)および/またはカラメル香味、
-25-65%w/w、より好ましくは30-60%w/w、最も好ましくは35-55%w/wの固体含量。
本発明のさらに好ましい実施形態では、乳製品混合物は
-5-40%w/w、より好ましくは8-35%w/w、最も好ましくは10-30%w/wの脂肪含量、
-7-35%w/w、より好ましくは10-30%w/w、最も好ましくは12-25%w/wのタンパク質含量、
-4-15%w/w、より好ましくは8-15%w/w、最も好ましくは10-15%w/wの炭水化物含量、
-0.1-1.0%w/w、より好ましくは0.2-0.9%w/w、最も好ましくは0.4-0.6%w/wのナトリウム含量、
-1つ以上の香味剤(複数可)、より好ましくは1つ以上の果実香味剤(複数可)および/またはカラメル香味、
-25-65%w/w、より好ましくは30-60%w/w、最も好ましくは35-55%w/wの固体含量、ならびに
を有し、MCIは、乳製品混合物のタンパク質の少なくとも35%w/w、より好ましくは少なくとも50%w/w、最も好ましくは少なくとも80%w/wに寄与する。
プロセスチーズは有機プロセスチーズであることが特に好ましく、そのため、同様に、乳製品混合物の材料成分は有機であることが好ましい。
乳製品混合物は、適切な材料成分を組み合わせることにより多くの異なる様式で調製され、よって提供され得る。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、下記により提供される:
i)脂肪源、水、および任意でまた、チーズを含む組成物を提供すること、
ii)ステップi)で得られた組成物を、好ましくは30-75℃、最も好ましくは30-50℃の温度への加熱に供して、脂肪を溶融させること、
iii)少なくともミセルカゼイン単離物および溶融塩、および任意でまた、NaCl、を、ステップii)で得られた加熱済み組成物に添加すること、
iv)ステップiii)で得られた組成物を混合すること、
v)ステップdで得られた組成物のpHを、約5.0-6.5、最も好ましくは5.5-6.0に、pHがまだこの範囲になければ、例えば酸性化薬を添加することにより調整すること。
追加のタンパク源は好ましくは、ステップiii)で、あるいはステップi)および/またはステップii)で添加される。
ステップiv)の混合は好ましくは、完全な混合であり、混合された材料成分の、結果として得られる乳製品混合物全体にわたる均一な分配を好ましくは提供する。
ステップの上記連続を使用して乳製品混合物を提供する場合、乳製品混合物は、pH調整が必要とされるならばステップv)から得られた組成物であり、または、ステップiv)の完全な混合後にpHがすでに5.0-6.5の範囲にあるならばステップiv)から得られた組成物である。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、乳製品混合物は、下記を混合することにより調製される:
-乳製品混合物の重量に対して3-40%w/w、より好ましくは4-35%w/w、さらにいっそう好ましくは乳製品混合物の重量に対して10-30%w/w、最も好ましくは12-24%w/wの量のMCI、
-乳製品混合物の重量に対して0-40%w/w、より好ましくは5-38%w/w、さらにいっそう好ましくは10-36%w/w、最も好ましくは12-34%w/wの量のナチュラルチーズ、
-乳製品混合物の重量に対して5-40%w/w、より好ましくは8-35%w/w、さらにいっそう好ましくは10-30%w/w、最も好ましくは12-25%w/wの量の脂肪源、好ましくはバター、
-乳製品混合物の重量に対して0.2-4%w/w、より好ましくは0.5-3.5%w/w、さらにいっそう好ましくは0.7-3.2%w/w、最も好ましくは0.8-3.0%w/wの量の溶融塩、
-乳製品混合物の重量に対して0-1.4%w/w、より好ましくは0.2-1.2%w/w、さらにいっそう好ましくは0.4-1.1%w/w、最も好ましくは0.5-1.0%w/wの量の塩化ナトリウム、
-任意で、好ましくは食物酸を含む1つ以上のさらなる材料成分、ならびに
-好ましくは5-75%w/w、より好ましくは10-65%w/w、さらにいっそう好ましくは乳製品混合物の重量に対して20-55%w/w、最も好ましくは25-50%w/wの量の水。
本発明の他の好ましい実施形態では、乳製品混合物は、下記を混合することにより調製される:
-乳製品混合物の重量に対して3-40%w/w、より好ましくは4-35%w/w、さらにいっそう好ましくは乳製品混合物の重量に対して10-30%w/w、最も好ましくは12-24%w/wの量のMCI、
-乳製品混合物の重量に対して0-40%w/w、より好ましくは0-20%w/w、さらにいっそう好ましくは0-10%w/w、最も好ましくは0-5%w/wの量のナチュラルチーズ、
-乳製品混合物の重量に対して5-40%w/w、より好ましくは8-35%w/w、さらにいっそう好ましくは10-30%w/w、最も好ましくは12-25%w/wの量の脂肪源、好ましくはバター、
-乳製品混合物の重量に対して0.2-4%w/w、より好ましくは0.5-3.5%w/w、さらにいっそう好ましくは0.7-3.2%w/w、最も好ましくは0.8-3.0%w/wの量の溶融塩、
-乳製品混合物の重量に対して0-1.4%w/w、より好ましくは0.2-1.2%w/w、さらにいっそう好ましくは0.4-1.1%w/w、最も好ましくは0.5-1.0%w/wの量の塩化ナトリウム、
-任意で、好ましくは食物酸を含む1つ以上のさらなる材料成分、ならびに
-好ましくは5-75%w/w、より好ましくは10-65%w/w、さらにいっそう好ましくは乳製品混合物の重量に対して20-55%w/w、最も好ましくは25-50%w/wの量の水。
ステップb)は、乳製品混合物を少なくとも80℃の温度に加熱処理することを含む。
本発明者らは、MCIが、乳製品混合物の加熱安定性を改善し、そのため滅菌加熱処理を可能にすることを見出した。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、ステップb)の加熱処理は、下記を含む:
-乳製品混合物を90-98℃、最も好ましくは94-96℃の温度に、4~8分、最も好ましくは5-6分の期間の間、加熱すること、または
-乳製品混合物を120-145℃の温度に、2~30秒の期間の間、加熱すること。
本発明の他の好ましい実施形態では、ステップb)の加熱処理は、乳製品混合物を、少なくとも100℃、より好ましくは少なくとも120℃、最も好ましくは少なくとも140℃の温度に、乳製品混合物を滅菌するのに十分な期間の間加熱することを含む。好ましくは、乳製品混合物は、加熱処理を使用して滅菌され、この場合乳製品混合物は、120-145℃の範囲の温度に、滅菌を得るのに十分な期間、典型的には2~30秒の間、加熱される。
本発明のいくつかの特に好ましい実施形態では、加熱処理済み乳製品混合物は、無菌である。
本発明との関連で、「無菌」という用語は、問題になっている無菌組成物または製品は生存微生物を含まず、そのため室温での保存中に微生物増殖がないことを意味する。滅菌された組成物は、無菌である。
乳製品混合物はしばしば、特に95℃を超える温度が使用された、加熱処理後に、少なくとも部分的に冷却される。加熱処理済み乳製品混合物は好ましくは、35-95℃、より好ましくは40-90℃の範囲の温度に冷却される。その後の充填が熱間充填を使用することになっている場合、加熱処理済み乳製品混合物は好ましくは、70-95℃、最も好ましくは80-90℃に冷却される。冷却は、例えば、100℃を超える加熱温度が使用される場合に好ましいフラッシュ冷却、または、せいぜい100℃の温度に好ましい間接冷却を含み得る。
ステップb)の加熱処理は、せん断下で実施されること、および/または、続いてせん断ステップが実施され、最終プロセスチーズが滑らかで、均一な製品であることを確実にすることが、さらに特に好ましい。せん断ステップは、クリーミングステップとしても知られており、当業者によく知られている。せん断は好ましくは、35-95℃、より好ましくは40-90℃、最も好ましくは70-90℃の範囲の温度で起こる。
方法のステップc)は、加熱処理済み乳製品混合物を1つ以上の好適な容器に充填することを含む。
充填中の乳製品混合物の温度は好ましくは、乳製品混合物をポンピング可能に保つのに十分高く、典型的には少なくとも35℃、好ましくは、35-90℃の範囲である。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、ステップc)の充填温度、すなわち充填中の加熱処理済み乳製品混合物の温度は、70-90℃の範囲、最も好ましくは82-88℃の範囲にある。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、ステップc)の充填は、無菌充填であり、容器は、無菌容器であり、それは充填後に無菌で密封される。これは、加熱処理済み乳製品混合物が無菌、またはほぼ無菌である場合に特に好ましく、プロセスチーズの長期貯蔵寿命を提供する。
容器は、最終の容器であってよく、これは、消費者が容器を開けてプロセスチーズを消費するまで、プロセスチーズを保持する。あるいは、容器は、中間の容器であってよく、これは、プロセスチーズが例えば、カットされてスライスにされるカッティングステップなどのさらなる加工処理ステップに供せられるまで、プロセスチーズを保持する。
プロセスチーズは好ましくは、スプレッド、ブロック、個別包装されたスライス、またはスライスとスライスを接触させて配列されたスライスの形態で存在する。
本発明のさらに好ましい実施形態では、プロセスチーズは、プロセスチーズスプレッド、すなわち、一片のパンの上に塗るのに十分柔らかいプロセスチーズの形態である。
本発明のさらにいっそう好ましい実施形態では、プロセスチーズは、プロセスチーズのブロックの形態である。
例えば、乳製品混合物の固体含量および溶融塩の選択を制御することにより、プロセスチーズのテクスチャおよび粘度を制御する方法は、当業者によく知られている。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、パッケージされたプロセスチーズは、しばらくの間、好ましくは少なくとも1日、最も好ましくは少なくとも3日間保存されて、プロセスチーズが固まることを可能にする。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、ステップd)における保存温度は、2-40℃、より好ましくは2-8℃、または同様に好ましくは20-40℃である。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、方法は、ステップc)またはd)から得られたパッケージ乳製品混合物をカットするステップをさらに含む。パッケージ乳製品混合物は好ましくは、スライスへとカットされる。理解されるように、パッケージ乳製品混合物は、好ましくはカッティング前に容器から取り出される。
本発明の方法は驚いたことに、スライスとスライスを接触させて配列された、すなわち各スライスが別のスライスと分離プラスチックフィルムなしで直接接触するように積層されたスライスの形態のプロセスチーズの生成に適合する。このスライス配列は、スライスがくっつき分離できなくなることを回避するために、スライス後急速に固まる表面を有するプロセスチーズスライスを要求する。本発明者らは、発明のプロセスチーズはこの能力を有し、そのためスライスとスライスを接触させる配列に適合することを見出した。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、プロセスチーズは、スライスとスライスを接触させて配列されたプロセスチーズのスライスの形態である。そのため、ステップe)は好ましくは、パッケージ乳製品混合物、すなわちステップc)またはステップd)から得られた乳製品混合物をスライスへとカットすること、およびそれらを、スライスとスライスを接触させて配列させることを含む。
本発明の他の好ましい実施形態では、プロセスチーズは、プロセスチーズの個別包装されたスライスの形態である。そのため、ステップe)は好ましくは、ステップc)またはステップd)から得られた乳製品混合物をスライスへとカットすること、およびスライスを個々に包装することを含む。
本方法のステップは、a)、b)、c)の順で実施される。ステップd)が含まれる場合、ステップの順序は、a)、b)、c)、d)である。ステップe)が含まれる場合、順序は、ステップd)が含められる場合a)、b)、c)、d)、e)であり、ステップd)が省略される場合a)、b)、c)、e)である。
発明の別の態様は、多くても1.5%w/wの量のナトリウムを含みかつ下記を有するプロセスチーズに関する:
-5-40%w/w、より好ましくは8-35%w/w、最も好ましくは10-30%w/wの脂肪含量、
-7-35%w/w、より好ましくは10-30%w/w、最も好ましくは12-25%w/wのタンパク質含量、
-多くても15%w/w、より好ましくは多くても10%w/w、最も好ましくは多くても5%w/wの炭水化物含量、
-25-65%w/w、より好ましくは30-60%w/w、最も好ましくは35-55%w/wの固体含量、ならびに
-5.0-6.5、より好ましくは5.4-6.0、最も好ましくは5.5-5.8のpH。
発明のいくつかの好ましい実施形態では、プロセスチーズは、0.1-1.5%w/w、より好ましくは0.4-1.3%w/w、最も好ましくは0.5-1.2%w/wの量のナトリウムを含みかつ下記を有する:
-5-40%w/w、より好ましくは8-35%w/w、最も好ましくは10-30%w/wの脂肪含量、
-7-35%w/w、より好ましくは10-30%w/w、最も好ましくは12-25%w/wのタンパク質含量、
-多くても15%w/w、より好ましくは多くても10%w/w、最も好ましくは多くても5%w/wの炭水化物含量、
-25-65%w/w、より好ましくは30-60%w/w、最も好ましくは35-55%w/wの固体含量、および
-5.0-6.5、より好ましくは5.4-6.0、最も好ましくは5.5-5.8のpH。
発明の他の好ましい実施形態では、プロセスチーズは、0.1-1.0%w/w、より好ましくは0.2-0.9%w/w、最も好ましくは0.4-0.6%w/wの量のナトリウムを含みかつ下記を有する:
-5-40%w/w、より好ましくは8-35%w/w、最も好ましくは10-30%w/wの脂肪含量、
-7-35%w/w、より好ましくは10-30%w/w、最も好ましくは12-25%w/wのタンパク質含量、
-多くても15%w/w、より好ましくは多くても10%w/w、最も好ましくは多くても5%w/wの炭水化物含量、
-25-65%w/w、より好ましくは30-60%w/w、最も好ましくは35-55%w/wの固体含量、ならびに
-5.0-6.5、より好ましくは5.4-6.0、最も好ましくは5.5-5.8のpH。
プロセスチーズの主要栄養素およびミネラルの含量は、乳製品混合物中で本質的に同じである。乳製品混合物との関連で記載される特徴および実施形態はそのため、問題になっている特徴を加熱処理が変化させることが明らかでない限り、プロセスチーズに同様にあてはまる。
発明のいくつかの好ましい実施形態では、プロセスチーズは、4-15%w/w、より好ましくは6-15%w/w、さらにいっそう好ましくは8-15%w/w、最も好ましくは10-15%の範囲の炭水化物含量を有する。
例えば、プロセスチーズが多くても1.5%w/wの量のナトリウムを含みかつ下記を有することは、好ましい可能性がある:
-5-40%w/w、より好ましくは8-35%w/w、最も好ましくは10-30%w/wの脂肪含量、
-7-35%w/w、より好ましくは10-30%w/w、最も好ましくは12-25%w/wのタンパク質含量、
-4-15%w/w、より好ましくは8-15%w/w、最も好ましくは10-15%w/wの炭水化物含量、
-25-65%w/w、より好ましくは30-60%w/w、最も好ましくは35-55%w/wの固体含量、ならびに
-5.0-6.5のpH。
好ましくは、プロセスチーズは、0.1-1.5%w/w、より好ましくは0.4-1.3%w/w、最も好ましくは0.5-1.2%w/wのナトリウム含量を有する。
あるいは、しかしまた好ましくは、プロセスチーズは、0.1-1.0%w/w、より好ましくは0.2-0.9%w/w、さらにいっそう好ましくは0.3-0.7%w/w、最も好ましくは0.4-0.6%w/wの範囲のナトリウムの含量を有し得る。
本発明者らは、本発明のプロセスチーズが驚くべきことに、同等のナトリウム含量を有するがナチュラルチーズのみに基づくプロセスチーズよりも、1重量パーセントのナトリウムあたり、より多くの塩味を提供することを発見した。
カリウムは頻繁にナトリウム代用のために使用されるが、高すぎる濃度で使用されると、不快な苦味、金属味を有する。そのため、発明のプロセスチーズおよびそのため、乳製品混合物も、カリウムの制限された含量を有することがしばしば好ましい。本発明のいくつかの好ましい実施形態では、プロセスチーズは、多くても1%w/w、より好ましくは多くても0.6%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても0.4%w/w、最も好ましくは多くても0.2のカリウムの含量を有する。
好ましくは、プロセスチーズは、0.01-1%w/w、より好ましくは0.02-0.8%w/w、さらにいっそう好ましくは0.03-0.6%w/w、最も好ましくは0.05-0.3%w/wの範囲のカリウムの含量を有する。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、プロセスチーズは、多くても1.0%w/w、より好ましくは多くても0.8%w/w、最も好ましくは多くても0.6のカルシウムの含量を有する。
好ましくは、プロセスチーズは、0.1-1.0%w/w、より好ましくは0.2-0.8%w/w、最も好ましくは0.3-0.6%w/wの範囲のカルシウムの含量を有する。
カルシウムに加えて、プロセスチーズは典型的には、マグネシウムおよび乳調製物に固有の他の二価金属カチオンを含むが、好ましくは、これらの各々を、カルシウムの濃度の多くても50%w/w、より好ましくはカルシウムの濃度の多くても30%w/w、最も好ましくはカルシウムの濃度の多くても20%w/wである濃度で含む。
プロセスチーズは好ましくは、カルシウムの濃度の多くても50%w/w、より好ましくはカルシウムの濃度の多くても30%w/w、最も好ましくはカルシウムの濃度の多くても20%w/wであるマグネシウムの濃度を有する。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、プロセスチーズは、0.2-4%w/w、より好ましくは0.5-3.5%w/w、さらにいっそう好ましくは0.7-3.2%w/w、最も好ましくは0.8-3.0%w/wの量の溶融塩を含む。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、プロセスチーズは、0.2-3.0%w/w、より好ましくは0.5-2.5%w/w、さらにいっそう好ましくは0.6-1.5%w/w、最も好ましくは0.7-1.0%w/wの量の溶融塩を含む。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、プロセスチーズは、総タンパク質に対して少なくとも1%w/w、より好ましくは少なくとも3%w/w、さらにいっそう好ましくは少なくとも5%w/w、最も好ましくは少なくとも10%w/wの量のκカゼインを含む。
好ましくは、プロセスチーズは、総タンパク質に対して1-30%w/w、より好ましくは3-20%w/w、さらにいっそう好ましくは5-15%w/w、最も好ましくは10-13%w/wの量のκカゼインを含む。
例えば、プロセスチーズが総タンパク質に対して3-30%w/wの量のκカゼインを含むことは、好ましい可能性がある。
本発明の他の好ましい実施形態では、プロセスチーズは本質的に、パラ-κカゼインを含まない。これは典型的には、プロセスチーズを生成するためにチーズが使用されていない場合である。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、プロセスチーズは、多くても0.5、より好ましくは多くても0.1、さらにいっそう好ましくは多くても0.05、最も好ましくは多くても0.02のホエータンパク質とカゼインの間の重量比を有する。
プロセスチーズのpHは好ましくは、5.0-6.5の範囲にある。より好ましくは、乳製品混合物のpHは、5.4-6.0の範囲、最も好ましくは5.5-5.8の範囲にある。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、プロセスチーズは、無菌である。これは、周囲温度で保存できる長期貯蔵寿命プロセスチーズにとって特に有用である。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、プロセスチーズは、有機プロセスチーズである。
本発明のいくつかの特に好ましい実施形態では、プロセスチーズは、本明細書で記載される方法により得ることができる。
さらに、発明の一態様は、下記の1つ以上のための、本明細書で規定されるミセルカゼイン単離物の使用に関する:
-プロセスチーズを生成する、および、好ましくはプロセスチーズのタンパク質の少なくとも25%w/w、より好ましくは少なくとも50%w/w、さらにいっそう好ましくは少なくとも70%w/w、最も好ましくはプロセスチーズのタンパク質の少なくとも95%w/wに寄与する、材料成分としてMCIを使用するため、
-少なくとも部分的に、プロセスチーズにおいて使用されるナチュラルチーズの量にとって代わる、
-プロセスチーズにおける材料成分としてMCIを使用することにより、プロセスチーズにおいて必要とされる溶融塩の量を低減させる、
-プロセスチーズにおける材料成分としてMCIを使用することにより、プロセスチーズのナトリウムの含量を低減させる、
-多くても1.5%w/w、より好ましくは多くても1.3%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても1.0、最も好ましくは多くても0.7%w/wの量のナトリウムを含むプロセスチーズを生成する、ならびに
-プロセスチーズの、塩味/mgナトリウムを増加させる。
発明の特に好ましい実施形態は、下記の番号付き実施形態において記載される:
実施形態1.下記のステップ:
a)水、溶けた脂肪、ミセルカゼイン単離物、塩化ナトリウム、および溶融塩を含む乳製品混合物を提供するステップであって、乳製品混合物は、5.0-6.5の範囲のpHを有する、ステップ、
b)乳製品混合物を80-150℃の温度で2秒-10分の期間の間の加熱処理に供するステップ、
c)加熱済み乳製品混合物を好適な容器中に、好ましくは35-90℃の温度で充填し、それによりパッケージ乳製品混合物を得るステップ、ならびに
d)任意で、パッケージ乳製品混合物を少なくとも1日間、好ましくは2-40℃の温度で保存するステップ、
e)任意で、パッケージ乳製品混合物をカットし、それによりカット済み乳製品混合物を得るステップ、
を含む、プロセスチーズを調製する方法であって、
プロセスチーズは、ステップc)またはd)から得られたパッケージ乳製品混合物、またはステップe)のカット済みの、パッケージ乳製品混合物である、方法。
実施形態2.mciは、乳製品混合物のタンパク質の少なくとも20%w/w、より好ましくは少なくとも25%w/w、さらにいっそう好ましくは少なくとも30%w/w、最も好ましくは少なくとも35%w/wに寄与する、上記番号付き実施形態のいずれかによる方法。
実施形態3.mciは、乳製品混合物のタンパク質の少なくとも50%w/w、より好ましくは少なくとも70%w/w、さらにいっそう好ましくは少なくとも90%w/w、最も好ましくは少なくとも95%w/wに寄与する、上記番号付き実施形態のいずれかによる方法。
実施形態4.mciは、乳製品混合物のタンパク質の40-90%w/w、より好ましくは44-85%w/w、さらにいっそう好ましくは48-80%w/w、最も好ましくは50-75%w/wに寄与する、上記番号付き実施形態のいずれかによる方法。
実施形態5.ミセルカゼイン単離物は、多くても0.0057、より好ましくは多くても0.0023、さらにいっそう好ましくは多くても0.0011、最も好ましくは多くても0.00057のナトリウムとタンパク質の間の重量比を有する、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態6.ミセルカゼイン単離物は、多くても0.011、より好ましくは多くても0.0057、さらにいっそう好ましくは多くても0.0034、最も好ましくは多くても0.0011のカリウムとタンパク質の間の重量比を有する、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態7.ミセルカゼイン単離物は、多くても0.046、より好ましくは多くても0.034、さらにいっそう好ましくは多くても0.029、最も好ましくは多くても0.017のカルシウムとタンパク質の間の重量比を有する、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態8.乳製品混合物は、7-35%w/w、より好ましくは9-30%w/w、最も好ましくは11-25%w/wのタンパク質含量を有する、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態9.乳製品混合物は、7-30%w/w、より好ましくは9-25%w/w、最も好ましくは11-20%w/wのタンパク質含量を有する、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態10.乳製品混合物は、総タンパク質に対して多くても10%w/w、より好ましくは多くても8%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても5%w/w、最も好ましくは多くても2%w/wの量の天然ホエータンパク質を含む、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態11.乳製品混合物は、総タンパク質に対して多くても8%w/w、より好ましくは多くても6%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても3%w/w、最も好ましくは多くても1%w/wの量のカゼイノマクロペプチドを含む、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態12.乳製品混合物は、総タンパク質に対して少なくとも90%w/w、より好ましくは少なくとも92%w/w、さらにいっそう好ましくは少なくとも95%w/w、最も好ましくは少なくとも98%w/wの量のカゼインを含む、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態13.乳製品混合物は、総タンパク質に対して少なくとも1%w/w、より好ましくは少なくとも3%w/w、さらにいっそう好ましくは少なくとも5%w/w、最も好ましくは少なくとも10%w/wの量のκカゼインを含む、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態14.乳製品混合物は、総タンパク質に対して1-30%w/w、より好ましくは3-20%w/w、さらにいっそう好ましくは少なくとも5-15%w/w、最も好ましくは少なくとも10-13%w/wの量のκカゼインを含む、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態15.乳製品混合物は、本質的にパラ-κカゼインを含まない、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態16.乳製品混合物は、多くても0.5、より好ましくは多くても0.1、さらにいっそう好ましくは多くても0.05、最も好ましくは多くても0.02のホエータンパク質とカゼインの間の重量比を有する、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態17.乳製品混合物は、チーズをさらに含む、上記番号付き実施形態のいずれかによる方法。
実施形態18.チーズは、乳製品混合物のタンパク質の多くても80%w/w、より好ましくは多くても75%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても70%w/w、最も好ましくは多くても65%w/wに寄与する、上記番号付き実施形態のいずれかによる方法。
実施形態19.チーズは、乳製品混合物のタンパク質の多くても50%w/w、より好ましくは多くても40%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても10%w/w、最も好ましくは多くても5%w/wに寄与する、上記番号付き実施形態のいずれかによる方法。
実施形態20.チーズは、乳製品混合物の多くても40%w/w、より好ましくは多くても35%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても30%w/w、最も好ましくは多くても25%w/wに寄与する、上記番号付き実施形態のいずれかによる方法。
実施形態21.チーズは、乳製品混合物の多くても20%w/w、より好ましくは多くても15%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても10w/w、最も好ましくは多くても5%w/wに寄与する、上記番号付き実施形態のいずれかによる方法。
実施形態22.ステップa)の乳製品混合物の脂肪は、下記の源:バター、AMF、バターオイル、ホエー脂肪、植物油、および/またはそれらの混合物、の1つ以上を含む、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態23.乳製品混合物は、5-40%w/w、より好ましくは8-35%w/w、最も好ましくは10-30%w/wの脂肪含量を有する、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態24.乳製品混合物は、10-40%w/w、より好ましくは15-35%w/w、最も好ましくは20-30%w/wの脂肪含量を有する、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態25.乳製品混合物は、多くても15%w/w、より好ましくは多くても10%w/w、最も好ましくは多くても5%w/wの炭水化物含量をさらに有する、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態26.乳製品混合物のミセルカゼイン単離物は、粉末ミセルカゼイン単離物および/または液体ミセルカゼイン単離物の形態で提供される、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態27.ミセルカゼイン単離物は、総固体に対して少なくとも60%のタンパク質、および、総タンパク質に対して少なくとも90%w/wの量のカゼインを含む、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態28.乳製品混合物は、脱脂粉乳、全脂粉乳、低ラクトース粉乳、ラクトースを含まない粉乳、バターミルクパウダー、限外濾過粉乳、再構成還元粉乳、ホエー粉末、ホエータンパク質濃縮物(WPC)、ホエータンパク質分離物(WPI)および乳清タンパク質濃縮物(SPC)、植物タンパク質およびそれらの任意の混合物をさらに含む、上記番号付き実施形態のいずれかによる方法。
実施形態29.乳製品混合物の溶融塩は、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸三ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、酸性ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、リン酸アルミニウムナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸カルシウム、酒石酸ナトリウムおよび酒石酸カリウムナトリウムおよびそれらの任意の混合物からなる群より選択される1つ以上の塩を含む、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態30.乳製品混合物は、0.2-4%w/w、より好ましくは0.5-3.5%w/w、さらにいっそう好ましくは0.7-3.2%w/w、最も好ましくは0.8-3.0%w/wの量の溶融塩を含む、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態31.乳製品混合物は、
-5-40%w/w、より好ましくは8-35%w/w、最も好ましくは10-30%w/wの脂肪含量、
-7-35%w/w、より好ましくは10-30%w/w、最も好ましくは12-25%w/wのタンパク質含量、
-多くても15%w/w、より好ましくは多くても10%w/w、最も好ましくは多くても5%w/wの炭水化物含量、
-多くても1.5%w/w、より好ましくは多くても1.3%w/w、最も好ましくは多くても1.2%w/wのナトリウム含量、
-25-65%w/w、より好ましくは30-60%w/w、最も好ましくは35-55%w/wの固体含量、
を有する、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態32.乳製品混合物のpHは、5.4-6.0、最も好ましくは5.5-5.8である、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態33.乳製品混合物は、好ましくはグルコノδ-ラクトン(GDL)、クエン酸、リン酸、乳酸、レモン果汁、ライム果汁およびそれらの任意の混合物からなる群より選択される、1つ以上の酸性化薬(複数可)をさらに含む、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態34.乳製品混合物は、多くても1.5%w/w、より好ましくは多くても1.3%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても1.2%w/w、最も好ましくは多くても0.6のナトリウムの含量を有する、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態35.乳製品混合物は、0.1-1.5%w/w、より好ましくは0.4-1.3%w/w、最も好ましくは0.5-1.2%w/wの範囲のナトリウムの含量を有する、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態36.乳製品混合物は、0.1-1.0%w/w、より好ましくは0.2-0.9%w/w、さらにいっそう好ましくは0.3-0.7%w/w、最も好ましくは0.4-0.6%w/wの範囲のナトリウムの含量を有する、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態37.乳製品混合物は、多くても1%w/w、より好ましくは多くても0.6%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても0.4%w/w、最も好ましくは多くても0.2のカリウムの含量を有する、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態38.乳製品混合物は、0.01-1%w/w、より好ましくは0.02-0.8%w/w、さらにいっそう好ましくは0.03-0.6%w/w、最も好ましくは0.05-0.3%w/wの範囲のカリウムの含量を有する、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態39.乳製品混合物は、多くても1.0%w/w、より好ましくは多くても0.8%w/w、最も好ましくは多くても0.6のカルシウムの含量を有する、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態40.乳製品混合物は、0.1-1.0%w/w、より好ましくは0.2-0.8%w/w、最も好ましくは0.3-0.6%w/wの範囲のカルシウムの含量を有する、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態41.ステップb)の加熱処理は、
-乳製品混合物を90-98℃、最も好ましくは94-96℃温度まで、4~8分、最も好ましくは5-6分の期間の間加熱すること、または
-乳製品混合物を120-145℃の温度に、2~30秒の期間の間加熱すること、
を含む、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態42.ステップb)の加熱処理にせん断が続く、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態43.ステップc)における充填温度は、70-90℃の範囲、最も好ましくは82-88℃の範囲にある、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態44.ステップd)における保存温度は、2-40℃、より好ましくは2-8℃または20-40℃である、上記番号付き実施形態のいずれか一つによる方法。
実施形態45.多くても1.5%w/wの量のナトリウムを含みかつ下記を有するプロセスチーズ:
-5-40%w/w、より好ましくは8-35%w/w、最も好ましくは10-30%w/wの脂肪含量、
-7-35%w/w、より好ましくは10-30%w/w、最も好ましくは12-25%w/wのタンパク質含量、
-多くても15%w/w、より好ましくは多くても10%w/w、最も好ましくは多くても5%w/wの炭水化物含量、
-25-65%w/w、より好ましくは30-60%w/w、最も好ましくは35-55%w/wの固体含量、ならびに
-5.0-6.5のpH。
実施形態46.0.1-1.5%w/w、より好ましくは0.4-1.3%w/w、最も好ましくは0.5-1.2%w/wのナトリウム含量を有する、実施形態45によるプロセスチーズ。
実施形態47.0.1-1.0%w/w、より好ましくは0.2-0.9%w/w、さらにいっそう好ましくは0.3-0.7%w/w、最も好ましくは0.4-0.6%w/wの範囲のナトリウムの含量を有する、実施形態45によるプロセスチーズ。
実施形態48.プロセスチーズは、0.2-4%w/w、より好ましくは0.5-3.5%w/w、さらにいっそう好ましくは0.7-3.2%w/w、最も好ましくは0.8-3.0%w/wの量の溶融塩を含む、実施形態45-47のいずれか一つによるプロセスチーズ。
実施形態49.プロセスチーズは、総タンパク質に対して少なくとも1%w/w、より好ましくは少なくとも3%w/w、さらにいっそう好ましくは少なくとも5%w/w、最も好ましくは少なくとも10%w/wの量のκカゼインを含む、実施形態45-48のいずれか一つによるプロセスチーズ。
実施形態50.プロセスチーズは、総タンパク質に対して1-30%w/w、より好ましくは3-20%w/w、さらにいっそう好ましくは少なくとも5-15%w/w、最も好ましくは少なくとも10-13%w/wの量のκカゼインを含む、実施形態45-49のいずれか一つによるプロセスチーズ。
実施形態51.本質的にパラ-κカゼインを含まない、実施形態45-50のいずれかによるプロセスチーズ。
実施形態52.多くても0.5、より好ましくは多くても0.1、さらにいっそう好ましくは多くても0.05、最も好ましくは多くても0.02のホエータンパク質とカゼインの間の重量比を有する、実施形態45-53のいずれかによるプロセスチーズ。
実施形態53.上記プロセスチーズは実施形態1-44の1つ以上による方法により得ることができる、上記番号付き実施形態のいずれかによるプロセスチーズ。
本発明を、特定の実施形態を参照して上で記載してきた。しかしながら、上記以外の他の実施形態も、発明の範囲内で同様に可能である。発明の様々な実施形態および態様の異なる特徴およびステップは、別段の記載がない限り、本明細書で記載されるもの以外の様式で組み合わせることができる。好ましい実施形態は相互排他的でない限り、自由に組み合わせることができる。
実施例
分析の方法
分析1:総タンパク質の決定
総タンパク質(純タンパク質)の含量を、WO2018/115520号の実施例9.2に従い決定する。
分析2:粘度の決定
粘度の決定を、Peltier温度制御装置を備えた応力制御型レオメータPhysica MCR 301(Anton Paar、オーストリアグラーツ)を用いて実施する。温度を、レオメータを外部水浴(F12、Julabo GmbH、Seelbach、ドイツ)に接続することにより5℃または20℃で維持する。全ての測定を、5℃または20℃で実施し、試料を、レオメータにおいて測定温度で、5分間平衡化し、その後、せん断および測定を開始する。使用される幾何学形状は、同心円筒測定システム(直径:27mm)である。
全ての試料を、定常流試験に供する(11分にわたる0~1000s-1のせん断速度傾斜)。せん断速度145s-1での粘度を、別段の記載がない限り、粘度値として記録する。
粘度を、単位センチポアズ(cP)で提示する。測定したcP値が高いほど、粘度が高い。
分析3:不溶性タンパク質物質
液体試料の不溶性タンパク質物質の量を、下記ステップを使用して、3000gで5分間22℃での遠心分離により、試料から取り除いたタンパク質の量として定量する:
・およそ20gの試料を、22℃で調整し平衡化させ、遠心管に添加し、その後3000gで5分間22℃にて、遠心分離する。
・総タンパク質を、分析1を使用して、試料の遠心分離前に測定し(Ptotal)、遠心分離後に上清中で測定する(P3000g)。
試料が粉末である場合、10gの粉末を、90gの脱塩水に懸濁し、22℃で1時間穏やかに撹拌しながら水和させる。およそ20gの水和試料(例えば、懸濁させた粉末試料の液体試料)を、上で記載されるように分析する。
不溶性タンパク質物質のパーセンテージを、下記として計算する:
Figure 2023512176000001
分析4:灰分量の決定
食品の灰分量を、NMKL 173:2005「食品中の灰分、重量測定」に従い決定する。
分析5:製品の総固体の決定
製品の総固体は、NMKL 110 第2版、2005(総固体(水)-乳および乳製品中での重量測定)に従い決定できる。NMKLは、「Nordisk Metodikkomite’ for Naeringsmidler」についての略語である。
溶液の含水量は、100%-総固体の相対量(%w/w)として計算できる。
分析6:pHの決定
pH値は全て、pHガラス電極を使用して測定され、25℃に標準化される。
pHガラス電極(温度補償を有する)を、使用前に注意深くすすぎ、較正する。
試料が液体形態である場合、pHを、25℃の液体溶液において直接測定する。
試料が粉末または固体形態である場合、10グラムの粉末を、90mlの脱塩水に室温で激しく撹拌しながら溶解または分散させる。溶液のpHを次いで、25℃で測定する。
分析7:カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、リンの量の決定(ICP-MS方法)
カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、およびリンの総量を、WO2018/115520号の実施例9.5に従い決定する。
分析8:ラクトースの総量の決定
ラクトースの総量を、ISO 5765-2:2002(IDF79-2:2002)“Dried milk, dried ice-mixes and processed cheese - Determination of lactose content - Part 2: Enzymatic method utilizing the galactose moiety of the lactose”に従い決定する。
分析9:炭水化物の総量の決定
炭水化物の量を、Sigma Aldrich総炭水化物アッセイキット(Cat MAK104-1KT)の使用により決定する。ここで炭水化物は、加水分解され、フルフラールおよびヒドロキシフルフラールに変換され、これらは、490nmで分光光度的にモニタされるクロマゲン(chromagen)に変換される。
分析10:脂質の総量の決定
脂質の量を、ISO 1211:2010(脂肪含量の決定-Roese-Gottlieb重量測定法)に従い決定する。
分析11:総タンパク質に対するカゼイン含量の決定
カゼインの量を、ISO 17997-1:2004、乳-カゼイン-窒素含量の決定-パート1:間接方法(参照方法)に従い決定する。
分析12:総タンパク質に対するホエータンパク質含量の決定
試料のホエータンパク質の量を、総タンパク質の量-カゼインの量として計算する。
分析13:κカゼイン含量の決定
試料のκカゼインの含量を、Holland et al;J. Dairy Sci.; 93; p.893-900に従い決定し、試料を、尿素緩衝液と最初に混合した後よくホモジナイズする。
実施例1:低ナトリウム含量を有する2つの有機的なスライスとスライスを接触させたプロセスチーズ
この実施例は、ミセルカゼイン単離物をナチュラルチーズなしで使用して(チーズA)、あるいは、いくらかのナチュラルチーズをミセルカゼイン単離物に加えて用いて(チーズB)、スライスとスライスを接触させて配列されたプロセスチーズを生成する実現可能性を証明する。どちらのチーズも完全に有機的であった。2つのチーズを、以下で記載されるレシピおよびプロセスを使用して生成した。
Figure 2023512176000002
材料成分の量は、%w/wで提供される。ミセルカゼイン単離物を、有機脱脂乳から、PCT/EP2017/065315号の実施例1において概説されるように調製し、それは、87%w/wのタンパク質含量、総タンパク質に対しておよそ95%のカゼイン、1%w/wのラクトース、1%w/wの脂肪、および8%の灰分を有した。ミセルカゼイン単離物は、およそ0.1%w/wのNa、0.1%w/wのMg、0.3%w/wのK、および2.5%w/wのCaを含んだ。
プロセス
-水、バターおよびチーズ(チーズBのみ)を、Stephan Cooker UM/SKにおいて40℃に加熱した
-乾燥材料成分を、水および溶融バターに添加し、5分間1500r.p.mで完全に混合した
-混合物のpHを、乳酸の添加により5.6に調整した
-pH-調整した混合物を直接加熱で95℃に加熱し、その温度で5分間保持した
-加熱処理後に、混合物を、容器中に熱間充填し(85℃)、5℃に冷却した
-パッケージプロセスチーズを、5℃で保存し、その後スライスへとカットし、それを、スライスとスライスを接触させて配列させた。
2つのチーズ試料の栄養価を、下記に示す。
Figure 2023512176000003
プロセスチーズAおよびBのpHは、およそ5.7であった。プロセスチーズAは、総タンパク質に対して11%の量のκカゼインを含み、プロセスチーズBは、総タンパク質に対して7%の量のκカゼインを含んだ。
チーズスライス試料を、乳製品のテイスティングにおいて訓練されたテストパネルによる官能検査に供し、驚いたことに、ナチュラルチーズの含量が低減されたにもかかわらず、クリーミーでまろやかで、香りの良い味覚を有することが見出された。2つのチーズ試料は低ナトリウム製品から予想されるものより著しく高い塩味のレベルを有することが、さらに見出された。
どちらのチーズも驚いたことに、スライスされた時に低い粘着度を有し、スライスとスライスを接触させて配列されたプロセスチーズスライスに非常に好適であることが見出された。
MCIはプロセスチーズ生成について良好な乳化およびテクスチャライジング特性を有することを証明した。
実施例2:低ナトリウム含量を有する有機チーズスナック
この実施例は、子供に好適な完全有機のプロセスチーズ系スナック製品を生成する実現可能性を証明する。プロセスチーズ系スナック製品は、たった30%のナチュラルチーズを使用し、ミセルカゼイン単離物が補充される。チーズスナックを、以下で記載されるレシピおよび実施例1で記載されるプロセスを使用して生成した。
Figure 2023512176000004
材料成分の量は%w/wで提供される。
得られたチーズ試料の栄養価を、下記に示す。
Figure 2023512176000005
プロセスチーズCのpHは、およそ5.7であった。プロセスチーズCは、総タンパク質に対して6%の量のκカゼインを含んだ。
チーズスナック試料を、乳製品のテイスティングにおいて訓練されたテストパネルによる官能検査に供した。実施例1のチーズスライスと同様に、チーズスナックは驚いたことに、ナチュラルチーズの含量が低減されたにもかかわらず、クリーミーでまろやかで、香りの良い味覚を有することが見出された。チーズスナックは低ナトリウム製品から予想されるものより著しく高い塩味のレベルを有することが、さらに見出された。
かさねて、MCIはプロセスチーズ生成について良好な乳化およびテクスチャライジング特性を有することを証明した。
実施例3:低ナトリウム含量を有する有機プロセスチーズスプレッド
この実施例は、完全有機のプロセスチーズ系スプレッド製品を生成する実現可能性を証明する。プロセスチーズ系スプレッド製品は、たった25%のナチュラルチーズを使用し、ミセルカゼイン単離物が補充される。チーズスプレッドを、以下で記載されるレシピおよびプロセスを使用して生成した。
Figure 2023512176000006
プロセス
-チーズ、バターおよび水を、Tetrapak高せん断バッチミキサに添加し、47℃へと間接加熱を使用して加熱した(50%速度)
-乾燥材料成分を、混合物に添加し、4分間、高せん断(50-65%速度)で、真空下(500-600mbar)で混合した
-混合物のpHを、pH5.8に乳酸(80%純度)を用いて調整した
-pH調整した混合物を次いで、60℃へと間接加熱を使用し、低せん断を用いて(30%速度)加熱し、その後90℃へと直接蒸気を使用して加熱し、その温度で5分間保持した(30%速度)
-加熱処理済み混合物をその後、せん断に10-15分(15%速度)間85℃で供した
-最後に、混合物を、カップに85℃で熱間充填し、これを密封し、およそ5℃で冷やして保存した
得られたチーズ試料の栄養価を、下記に示す。
Figure 2023512176000007
プロセスチーズDのpHは、およそ5.7であった。プロセスチーズDは、総タンパク質に対して4%の量のκカゼインを含んだ。
チーズスプレッド試料を、乳製品のテイスティングにおいて訓練されたテストパネルによる官能検査に供した。実施例1のチーズスライスおよび実施例2のチーズスナックと同様に、チーズスプレッドは驚いたことに、ナチュラルチーズの含量が低減されたにもかかわらず、クリーミーでまろやかで、香りの良い味覚を有することが見出された。チーズスプレッドはまた、すっきりしたミルキーな味覚、および、低ナトリウム製品から予想されるものより著しく高い塩味のレベルを有することが見出された。
発明者らは、チーズスプレッドがたった25%のナチュラルチーズしか含んでいなかったにもかかわらず、これは製品の堅さ、テクスチャおよび展延性を損なうように見えなかったことを見出して、さらに驚いた。
かさねて、MCIはプロセスチーズ生成について良好な乳化およびテクスチャライジング特性を有することを証明した。
実施例4:低ナトリウム含量を有する甘いプロセスチーズスナック
この実施例は、例えば果実香味またはカラメル香味を含む甘いプロセスチーズスナックを生成する実現可能性を証明する。プロセスチーズ系スナック製品は、たった18%のクリームチーズを使用し、19%ミセルカゼイン単離物が補充された。チーズスナックを、以下で記載されるレシピおよびプロセスを使用して生成した:
Figure 2023512176000008
ミセルカゼイン単離物粉末は、実施例1において使用されたものと同様であったが、およそ96%w/w総固体、総固体のおよそ80%w/wのタンパク質、および総タンパク質に対しておよそ95%w/wのカゼインを含んだ。
カラメル香味のプロセスチーズスナックを、上記レシピを使用するが、香味および色をクリームカラメル香味および褐色に置き換えてさらに調製した。
イチゴ香味のプロセスチーズスナックを、上記レシピを使用するが、香味および色をイチゴ香味および赤色に置き換えてさらに調製した。
プロセス
-クリームチーズ、バターおよび水を、Sharp Batch Cookerに添加し、混合中(1000r.p.m.5分間)、間接加熱を用いて45℃に加熱した
-乾燥材料成分を、混合物に添加し、4分間混合した
-混合物のpHを、pH5.5にクエン酸を用いて調整した
-pH調整した混合物を次いで、60℃へと、間接加熱を使用して、低せん断を用いて(750r.p.m.)加熱し、その後92℃に加熱し、その温度で5分間保持した(750r.p.m.)
-最後に、混合物を、80℃でカップに熱間充填し、これを密封し、およそ5℃で冷やして保存した
得られたチーズスナックの栄養価を、下記に示す。
Figure 2023512176000009
プロセスチーズスナックのpHは、およそ5.5であった。プロセスチーズスナックは、総タンパク質に対しておよそ8%w/wの量のκカゼインを含んだ。
甘いプロセスチーズスナックを、乳製品のテイスティングにおいて訓練されたテストパネルによる官能検査に供した。実施例1のチーズスライスおよび実施例2のチーズスナックと同様に、甘いプロセスチーズスナックは、ナチュラルチーズの含量が低減されたにもかかわらず、クリーミーでまろやかで、香りの良い味覚を有することが見出された。チーズスナックはまた、すっきりしたミルキーな味覚、および、低ナトリウム製品から予想されるものより著しく高い塩味のレベルを有することが見出された。発明者らはまた、かなりの量のミセルカゼインに基づくプロセスチーズは、従来のプロセスチーズよりもうまみが少ないことを観察し、これが、本製品の改善された味覚に寄与すると考える。
発明者らは、チーズスナックがたった18%のクリームチーズしか含んでいなかったにもかかわらず、それは、プロセスチーズ製品の堅さおよびテクスチャを損なわなかったことを見出して、さらに驚いた。
かさねて、MCIはプロセスチーズ生成について良好な乳化およびテクスチャライジング特性を有することを証明した。

Claims (17)

  1. 多くても1.5%w/wの量のナトリウムを含むプロセスチーズを調製する方法であって、
    a)水、溶けた脂肪、ミセルカゼイン単離物(MCI)、塩化ナトリウム、および溶融塩を含む乳製品混合物を提供するステップであって、前記乳製品混合物は5.0-6.5の範囲のpHを有し、前記MCIは、前記乳製品混合物のタンパク質の少なくとも35%w/wに寄与し、かつ前記乳製品混合物は、多くても1.5%w/wのナトリウムの含量を有する、ステップ
    b)2秒-10分の期間の間80-150℃の温度で加熱処理に前記乳製品混合物を供するステップ、
    c)好ましくは35-90℃の温度で、好適な容器中に前記加熱された乳製品混合物を充填し、それによりパッケージされた乳製品混合物を得るステップ、ならびに
    d)任意で、好ましくは2-40℃の温度で、少なくとも1日間前記パッケージされた乳製品混合物を保存するステップ
    を含む、方法。
  2. ステップc)またはステップd)から得られた乳製品混合物をカットするステップe)をさらに含みそれによりカットされた乳製品混合物を得る、請求項1に記載の方法。
  3. 前記プロセスチーズは、
    -ステップc)から得られたパッケージされた乳製品混合物、
    -ステップd)から得られたパッケージされた乳製品混合物、または
    -ステップe)のカットされた乳製品混合物
    である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記MCIは、前記乳製品混合物のタンパク質の少なくとも50%w/w、より好ましくは少なくとも70%w/w、さらにいっそう好ましくは少なくとも90%w/w、かつ最も好ましくは少なくとも95%w/wに寄与する、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  5. 前記MCIは、多くても0.0057、より好ましくは多くても0.0023、さらにいっそう好ましくは多くても0.0011、かつ最も好ましくは多くても0.00057のナトリウムとタンパク質の間の重量比を有する、前記請求項のいずれか一つに記載の方法。
  6. 前記乳製品混合物は、7-35%w/w、より好ましくは9-30%w/w、かつ最も好ましくは11-25%w/wのタンパク質含量を有する、前記請求項のいずれか一つに記載の方法。
  7. 前記乳製品混合物は、総タンパク質に対して多くても10%w/w、より好ましくは多くても8%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても5%w/w、かつ最も好ましくは多くても2%w/wの量で天然ホエータンパク質を含む、前記請求項のいずれか一つに記載の方法。
  8. 前記乳製品混合物は、総タンパク質に対して少なくとも90%w/w、より好ましくは少なくとも92%w/w、さらにいっそう好ましくは少なくとも95%w/w、かつ最も好ましくは少なくとも98%w/wの量でカゼインを含む、前記請求項のいずれか一つに記載の方法。
  9. 前記乳製品混合物は、総タンパク質に対して少なくとも3%w/w、さらにいっそう好ましくは少なくとも5%w/w、かつ最も好ましくは少なくとも10%w/wの量でκカゼインを含む、前記請求項のいずれか一つに記載の方法。
  10. チーズは、前記乳製品混合物のタンパク質の多くても65%w/wに寄与する、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  11. 前記乳製品混合物のpHは、5.4-6.0、最も好ましくは5.5-5.8である、前記請求項のいずれか一つに記載の方法。
  12. 前記乳製品混合物は、より好ましくは多くても1.3%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても1.2%w/w、かつ最も好ましくは多くても0.6のナトリウムの含量を有する、前記請求項のいずれか一つに記載の方法。
  13. 前記乳製品混合物は、0.01-1%w/w、より好ましくは0.02-0.8%w/w、さらにいっそう好ましくは0.03-0.6%w/w、かつ最も好ましくは0.05-0.3%w/wの範囲でカリウムの含量を有する、前記請求項のいずれか一つに記載の方法。
  14. 多くても1.5%w/wの量のナトリウムを含みかつ
    -5-40%w/w、より好ましくは8-35%w/w、かつ最も好ましくは10-30%w/wの脂肪含量、
    -7-35%w/w、より好ましくは10-30%w/w、かつ最も好ましくは12-25%w/wのタンパク質含量、
    -多くても15%w/w、より好ましくは多くても10%w/w、かつ最も好ましくは多くても5%w/wの炭水化物含量、
    -25-65%w/w、より好ましくは30-60%w/w、かつ最も好ましくは35-55%w/wの固体含量、
    -総タンパク質に対して3-30%w/wの量のκカゼインの含量、ならびに
    -5.0-6.5のpH
    を有するプロセスチーズ。
  15. 前記プロセスチーズはより好ましくは、3-20%w/w、さらにいっそう好ましくは少なくとも5-15%w/w、かつ最も好ましくは少なくとも10-13%w/wの量でκカゼインを含む、請求項14に記載のプロセスチーズ。
  16. 請求項1-13の1つ以上に従い得ることができる請求項14または15に記載のプロセスチーズ。
  17. 下記の1つ以上のためのミセルカゼイン単離物の使用:
    -プロセスチーズを生成するおよび、好ましくは前記プロセスチーズのタンパク質の少なくとも35%w/w、より好ましくは少なくとも50%w/w、さらにいっそう好ましくは少なくとも70%w/wかつ最も好ましくは前記プロセスチーズのタンパク質の少なくとも95%w/wに寄与する、材料成分として前記MCIを使用するため
    -前記プロセスチーズにおける材料成分として前記MCIを使用することによりプロセスチーズにおいて必要とされる溶融塩の量を低減させる、
    -前記プロセスチーズにおける材料成分として前記MCIを使用することによりプロセスチーズのナトリウムの含量を低減させる、
    -多くても1.5%w/w、より好ましくは多くても1.3%w/w、さらにいっそう好ましくは多くても1.0かつ最も好ましくは多くても0.7%w/wの量でナトリウムを含むプロセスチーズを生成する、ならびに
    -プロセスチーズのmgナトリウムあたりの塩味を増加させる。
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