JP2023511279A - 単一細胞シーケンシング - Google Patents

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Abstract

Figure 2023511279000001
本開示は、細胞を単分散性液滴へと同時に分離し、前記細胞に由来する各核酸分子を各液滴に特有のバーコードでタグ化することによって、単一細胞を分析する方法およびシステムを提供する。上記方法およびシステムは、テンプレート粒子と複数の単一細胞とをチューブ中で合わせ、上記チューブ中で、上記テンプレート粒子のうちのただ1個および上記単一細胞のうちのただ1個を被包する単分散性液滴を生成し、核酸分子を上記単一細胞から放出し、各核酸分子に、それぞれの液滴に特有のバーコードを提供する。次いで、上記核酸分子は、任意の公知の方法によって、例えば、上記核酸分子を配列決定することによって、分析され得る。

Description

発明の分野
本発明は、単一細胞分析のための方法およびシステムに関する。
背景
がんを処置するにあたっての大きな難題は、がんの処置が最も有効である早期ステージにおいて健康な細胞の中からがん細胞を検出するという困難さおよびコストである。より一般的な細胞材料の背景に対して小さな割合で存在する細胞および細胞構成要素の同定は、診断において顕著な課題である。この課題に対する多くの解決策が、提唱されている。例えば、単一細胞シーケンシングは、サンプル中で小さな割合で存在するがん細胞を同定する方法として提唱されている。単一細胞を単離するための旧来の方法は、フローサイトメトリーおよび液滴マイクロ流体力学(droplet microfluidics)を使用して、1度に1個の単一細胞を分離する。しかし、それらの方法は、使用するのが高価でありかつ困難な複雑な装置を要求する。さらに、各細胞は、個々に処理されなければならないことから、このような方法は、速度が制限され、周囲の細胞からがん細胞を分離するには長期間(しばしば数日間)を要求する。その制限は、サンプル中のがん細胞の割合がその最小割合にある早期のがん検出においては特に問題になる。さらに、このような方法は、特に、臨床医によって使用するのが困難であることから、サンプルは、このような装置を取り扱うことができる施設に送付されなければならず、がん診断を研究するために必要とされる時間および費用をさらに増大させる。これは、早期がん検出ががん患者の大部分には負担しきれず、利用不能であるという結果になっている。
発明の要旨
本発明は、単一細胞シーケンシングおよび早期がん検出の複雑さおよびコストを大きく低減する単一細胞分析のための方補およびシステムを提供する。本発明の方法は、各細胞を、個々の単分散性液滴へと各液滴に特有のバーコードと一緒に被包することによって、1個ずつというよりむしろ、サンプル中の単一細胞を同時に分離する。次いで、これらのバーコードは、各単一細胞から放出された核酸分子に提供され得、いったん配列決定されると、上記核酸分子は、上記液滴に戻ってトレースされ得る。各液滴は、単一細胞のみを被包することから、上記核酸分子は、それによって、上記細胞についての遺伝子型情報を提供する。細胞を液滴へと、個々というよりむしろ同時に分離し、各液滴に特有のバーコードで核酸分子をタグ化することによって、これらの方法は、数日ではなく、数時間以内でのサンプルからのがん細胞の分離を可能にし、より迅速かつより早期のがん検出を提供する。さらに、本発明の方法は、微小流体細胞分離技術によって要求されるような複雑で高価な機械類の必要性なしに行われ、単一細胞分析および早期がん検出のコストを劇的に低減する。
さらに、本発明の方法は、小容積から大容積のサンプルまで容易にスケール調整可能でありかつ自動化され得るアプローチを提供する。単一細胞分析の複雑さを低減することによって、本発明の方法およびシステムは、臨床医自身が、単一細胞分析のためにサンプルを調製することを可能にし、早期がん検出のコストをさらに低減する。単一細胞分析に必要とされるコストおよび時間におけるこの劇的低減は、早期がん検出が利用可能な集団を大きく増大させる。
本発明は、部分的には、テンプレート粒子と複数の単一細胞とをチューブ中で合わせ、上記チューブ中で、上記テンプレート粒子のうちのただ1個および上記単一細胞のうちのただ1個を被包する複数の単分散性液滴を同時に生成することによって、達成される。核酸は、上記単一細胞から放出され、液滴内の各核酸分子は、上記液滴に特有のバーコードとともに提供される。次いで、各核酸分子は、任意の公知の方法によって、例えば、上記核酸を配列決定することによって分析され得る。上記核酸分子は、DNAおよび/またはRNAを含む任意の核酸分子であり得る。
本発明の方法は、上記テンプレート粒子と上記単一細胞とを第1の流体中で合わせ、第2の流体を上記第1の流体に添加し、上記流体を剪断して、上記テンプレート粒子のうちのただ1個および上記単一細胞のうちのただ1個を含む複数の単分散性液滴を同時に生成することによって、単一細胞を同時に分離する。核酸分子を上記単一細胞から放出する方法は、上記単分散性液滴内の上記単一細胞を溶解して、各液滴に特有のバーコードで同時にタグ化される核酸分子を放出し、その結果、任意の液滴に由来する核酸分子が同定され得る工程をさらに包含する。
このような方法において、上記第1の流体および上記第2の流体は、非混和性であり得る。例えば、上記第1の流体は、水性相流体を含み得る、および/または上記第2の流体は、油を含み得る。上記第1の流体は、例えば、緩衝液、塩、溶解性酵素(例えば、プロテイナーゼk)および/または他の溶解試薬(例えば、Triton X-100、Tween(登録商標)-20、IGEPAL、またはこれらの組み合わせ)、核酸合成試薬(例えば、核酸増幅試薬または逆転写ミックス、またはこれらの組み合わせ)から選択される試薬を含み得る。上記第2の流体は、フルオロカーボン油、シリコーン油、もしくは炭化水素油、またはこれらの組み合わせを含み得る。流体を剪断する工程は、溶液を混合するために、ボルテックスする、振盪する、弾く(flicking)、撹拌する(stirring)、ピペットで移す、または任意の公知の方法を包含し得る。
本発明の方法によって生成される液滴は、単分散性であり、上記テンプレート粒子のうちのただ1個および上記単一細胞のうちのただ1個を被包する。有利なことには、上記テンプレート粒子は各々、そのテンプレート粒子に特有のバーコードを提供し得る。各液滴は、1個のテンプレート粒子および1個の単一細胞を含むのみであることから、そうすることによって、上記テンプレート粒子は、各液滴にも特有であり、従って、各液滴中に被包される上記細胞に特有であるバーコードを提供する。
テンプレート粒子は、上記単分散性液滴を形成するために使用され得る任意の公知の粒子を含み得、有利なことには、各液滴に特有のバーコードを提供し得る。上記テンプレート粒子は、ヒドロゲル、例えば、アガロース、アルギネート、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリルアミド(PAA)、アクリレート、アクリルアミド/ビスアクリルアミドコポリマーマトリクス、アジド改変PEG、ポリリジン、ポリエチレンイミン、およびこれらの組み合わせを含むヒドロゲルであり得る。ある特定の場合には、テンプレート粒子は、上記単一細胞に対して増強した親和性を提供するような形状にされ得る。例えば、上記テンプレート粒子は、概して球状であり得るが、その形状は、上記テンプレート粒子の形状が単一細胞を含む単分散性液滴をテンプレート化する確率を増大させるように、単一細胞との会合を促進する球状の形状における、平らな表面、クレーター(crater)、溝、突出部、および他の不規則性のような外形を含み得る。
さらに、上記テンプレート粒子は、1またはこれより多くの区画をさらに含み得る。例えば、上記1またはこれより多くの区画は、溶解試薬、核酸合成試薬、各液滴に特有の上記バーコード、またはこれらの組み合わせのうちの1またはこれより多くを含み得る。例えば、PCRが望ましい場合に、上記核酸合成試薬がポリメラーゼを含むことは、有利であり得る。試薬を使用する場合、上記試薬は、外部刺激に応じて、上記1またはこれより多くの区画から放出され得る。
テンプレート粒子はまた、プライマー配列、各液滴に特有の上記バーコード、特有の分子識別子(UMI)、および/または捕捉配列のうちの1またはこれより多くを含む複数の捕捉プローブを含み得る。上記プライマー配列は、細胞から放出される任意の核酸分子上の相補的配列(存在する場合)にハイブリダイズし、反応(例えば、伸長反応または重合反応)のための開始部位を提供すると予測される配列を含む結合部位を含み得る。捕捉プローブは、各液滴に特有のバーコードを含むことから、上記捕捉プローブは、単一細胞から放出される核酸分子を上記バーコードでタグ化するために使用され得る。捕捉配列は、遺伝子特異的ヌクレオチド配列を標的化するために、捕捉プローブにおいて使用され得る。
本発明の単一細胞分析のためのチューブは、細胞が分離される必要があるサンプルの体積に基づいて、および/または分離されるべき細胞の数に基づいて、選択され得る。例えば、上記チューブは、一本の大きなチューブ(例えば、遠心分離用コニカルチューブ(例えば、Corning Inc.(Corning, New York)によって販売されているとおりのFalcon(登録商標))、例えば、40mL未満の容積を有するチューブであり得る。上記チューブはまた、ウェル(例えば、標準的な96サンプルウェルキット)であってもよい。上記チューブはまた、遠心分離、微量遠心分離、またはPCR用のチューブ(例えば、Eppendorf(登録商標)(Hamburg, Germany)によって販売されるもの)であり得る。このようなチューブは、例えば、.1~6mLの間であり得る。
任意のチューブに関して、配列決定のためのサンプル調製は、1日以内で完了され得、有利なことには、3時間以内で完了され得る。さらに、各チューブ内でのサンプルの調製は、約5分または約2分程度の短い時間で完了され得る、これは、サンプル調製のためにしばしば3日間を要するマイクロ流体力学による細胞の調製とは対照的であり、各核酸分子にバーコード付加するために、少なくとも、さらなる工程および時間を必要とした以前のエマルジョンベースの調製よりさらに有利である。
核酸分子を配列決定するための方法は周知であり、本発明は、核酸配列決定のための任意の公知の方法、例えば、Sanger配列決定法または次世代シーケンシングを含み得る。本発明の方法において、配列決定する工程は、変異(例えば、がん変異)の検出を含む。有利なことには、本発明は、変異がサンプル中の細胞において、.05%未満の頻度を有する変異の検出を可能にする。よって、本発明は、がん細胞であれば、少量のDNA、例えば、10ng未満のDNAからの検出を可能にする。本発明の方法は、任意の公知のヒトサンプルに対して適用可能である。例えば、上記の方法は、被験体から(例えば、腫瘍生検から)採取された腫瘍の分析に容易に適用可能である。核酸配列決定によって、がん細胞は、生検物から同定され得、患者は、がんと診断され得る。
図1は、本発明の一局面に従う単分散性液滴を示す。 図2は、図1の実施形態に従う平らな小面のあるテンプレート粒子を含む単分散性液滴の顕微鏡写真を示す。 図3は、内部区画を含む単分散性液滴の模式図を示す。 図4は、内部区画を含む単分散性液滴の模式図を示す。 図5は、核酸分子を単一細胞から放出した後の単分散性液滴の模式図を示す。 図6は、本開示のいくつかの局面に従う単一細胞分析のための方法の模式図を示す。 図7は、核酸分子を単一細胞から放出した後の単分散性液滴の模式図を示す。 図8は、捕捉プローブを有する単分散性液滴の模式図を示す。 図9は、本開示の他の局面に従う単一細胞分析のための方法を図で示す。 図10は、核酸分子を単一細胞から放出した後の単分散性液滴の模式図および上記テンプレート粒子の分布を示す。 図11は、捕捉プローブを有する単分散性液滴の模式図を示す。 図12は、捕捉プローブの代表図を示す。 図13は、第1の相補鎖合成の代表図を示す。 図14は、第2の相補鎖合成の代表図を示す。 図15は、チューブ中の単分散性液滴の模式図を示す。 図16は、単分散性液滴を破裂させるための方法の模式図を示す。
詳細な説明
本発明は、テンプレート粒子と複数の単一細胞とをチューブ中で合わせ、上記チューブ中で、上記テンプレート粒子のうちのただ1個および上記単一細胞のうちのただ1個を被包する複数の単分散性液滴を同時に生成することによって、単一細胞を分析する方法およびシステムを提供する。核酸は、上記単一細胞から放出され、液滴内の各核酸分子は、上記液滴に特有のバーコードとともに提供される。次いで、各核酸分子は、任意の公知の方法によって、例えば、上記核酸を配列決定することによって分析され得る。上記核酸分子は、DNAおよび/またはRNAを含む任意の核酸分子であり得る。
上記バーコードは、ヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド配列の任意の群であって、これらは、群内で他のバーコードから区別可能である群であり得る。テンプレート粒子および単一細胞を被包する液滴は、上記単一細胞から放出される各核酸分子に、バーコードの群に由来する同じバーコードを提供する。各液滴によって提供されるバーコードは、その液滴に特有であり、あらゆる他の液滴によって核酸分子に提供されるバーコードから区別可能である。いったん配列決定されると、上記バーコード配列を使用することによって、上記核酸分子は、上記液滴に、それによって、各単一細胞に戻ってトレースされ得る。バーコードは、上記バーコードを他のバーコードから区別するために十分な任意の適切な長さのものであり得る。例えば、バーコードは、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個のヌクレオチド、またはより多くのヌクレオチドの長さを有し得る。上記バーコードは、予め定義されていても、縮重であっても、および/またはランダムで選択されてもよい。
バーコードは、核酸分子を上記バーコードで「タグ化(tagging)」することによって、上記核酸分子に付加され得る。タグ化は、バーコード付加のための任意の公知の方法(例えば、各核酸分子の末端の1またはこれより多くへのバーコードの直接的ライゲーション)を使用して行われ得る。核酸分子は、例えば、上記バーコードの直接的または平滑末端ライゲーションを可能にするために、末端修復され得る。バーコードはまた、第1鎖合成または第2鎖合成を経て、例えば、捕捉プローブを使用して、本明細書中以下で記載されるように、核酸分子に付加され得る。
テンプレート粒子は、上記単分散性液滴を形成するために使用され得る任意の公知の粒子を含んでいてもよく、有利なことには、各液滴に特有のバーコードを提供してもよい。単一細胞分析のためのテンプレート粒子は、Hatoriら, Anal. Chem., 2018 (90):9813-9820(これは、参考として援用される)に以前に記載された粒子テンプレート化乳化技術を利用する。最も頻繁には、ミクロンスケールのビーズ(例えば、ヒドロゲル)は、非混和性の仕切っている流体によって囲まれ、温度非感受性界面活性剤によって安定化される単離された流体容積を規定するために使用される。
本開示のテンプレート粒子は、当該分野で公知の任意の方法を使用して調製され得る。一般には、上記テンプレート粒子は、ヒドロゲル物質(例えば、アガロース、アルギネート、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリルアミド(PAA)、アクリレート、アクリルアミド/ビスアクリルアミドコポリマーマトリクス、およびこれらの組み合わせ)を合わせることによって調製される。上記テンプレート粒子の形成後に、それらは、細胞を捕捉し、特有にタグ化するために、所望の直径へとサイズ調整される。例えば、上記テンプレート粒子のサイズ調整は、非混和性の油相への微小流体並行流(microfluidic co-flow)によって行われ得る。
テンプレート粒子は、サイズにおいて変動し得る。バリエーションは、制限されてもよく、例えば、上記テンプレート粒子の直径または最大直径は、上記テンプレート粒子の少なくとも50%もしくはこれより多く、例えば、60%もしくはこれより多く、70%もしくはこれより多く、80%もしくはこれより多く、90%もしくはこれより多く、95%もしくはこれより多く、または99%もしくはこれより多くが、10倍未満、例えば、5倍未満、4倍未満、3倍未満、2倍未満、1.5倍未満、1.4倍未満、1.3倍未満、1.2倍未満、1.1倍未満、1.05倍未満、または1.01倍未満程度、直径または最大直径において変動し得るようにされ得る。
有利なことには、本開示のテンプレート粒子の吸収性(absorbency)は、単一細胞分析のために本開示の方法においてそれらを使用する前に、それらの容積を縮小させようと一般的に意図して、脱水条件においてそれらを貯蔵することによって増大され得る。有利なことには、テンプレート粒子の縮小は、細胞を捕捉しかつ放出された核酸分子に、例えば、各液滴に特有なバーコードでバーコード付加するために、上記テンプレート粒子の形状およびサイズの制御を可能にする。例えば、上記テンプレート粒子の脱水は、収縮を促進するための高い容量オスモル濃度の緩衝液(すなわち、ポリエチレングリコール)中でそれらを貯蔵することによって達成され得る。あるいは、上記テンプレート粒子は、エタノールで脱水され得る。縮小は、外部刺激(例えば、熱)の印加の際に起こり得る。例えば、有利なことには、上記テンプレート粒子は、剪断によって流体中で被包され得、続いて、熱が印加され、上記テンプレート粒子がサイズにおいて収縮することを引き起こす。乾燥アプローチのいくつかの他の例としては、加熱、真空下での乾燥、凍結乾燥、および超臨界乾燥が挙げられるが、これらに限定されない。上記乾燥させたテンプレート粒子はまた、流体と合わせられ得るが、独立した、しばしば球状の、ゲル粒子として、形状および構造をなお保持する。上記乾燥させたテンプレート粒子は、適切な流体と合わされ得、上記流体の一部が上記テンプレート粒子によって吸収されるようにされる。上記テンプレート粒子の多孔性はまた、複数の細胞のうちの少なくとも1個が、上記適切な流体と合わされた場合に、上記テンプレート粒子へと吸収されることを可能にするように変動し得る。所望の吸収が上記テンプレート粒子において行われることを可能にする任意の都合のよい流体が使用され得る。
テンプレート粒子は、有利なことには、非常に小さく、概して球状の粒子である。テンプレート粒子は、多孔性であっても非多孔性であってもよい。テンプレート粒子はまた、微小区画または内部区画を含んでいてもよく、これらは、有利なことには、さらなる構成要素および/または試薬(例えば、単分散性液滴へと放出可能であり得るさらなる構成要素および/または試薬)を含み得る。有利なことには、テンプレート粒子は、上記液滴内で単一細胞から放出される核酸分子をタグ化するにあたって使用するための各液滴に特有な上記バーコードを含む微小区画を含んでいてもよい。
このような使用のためのテンプレート粒子は、ヒドロゲルのようなポリマーを含み得る。テンプレート粒子は概して、直径または最大直径が約0.1~約1000μmの範囲に及ぶ。テンプレート粒子は、約1.0μm~1000μm(両端を含む)(例えば、1.0μm~750μm、1.0μm~500μm、1.0μm~250μm、1.0μm~200μm、1.0μm~150μm、1.0μm~100μm、1.0μm~10μm、または1.0μm~5μm(両端を含む))の直径または最大直径を有する。テンプレート粒子は、約10μm~約200μm、例えば、約10μm~約150μm、約10μm~約125μm、または約10μm~約100μmの直径または最大直径を有し得る。
本発明によって分析される細胞は、例えば、患者のサンプル(体液という組織)から得られる生細胞を含み得る。上記サンプルは、上記患者からの微細なニードル吸引物、生検物、または体液を含み得る。上記サンプルから単離する際に、上記細胞は、例えば、適切な溶液で単一細胞懸濁物を生成することによって処理され得る。このような溶液は一般に、平衡化塩類溶液(例えば、通常生理食塩水、PBS、HBSS(ハンクス平衡化塩類溶液)など)であり、ある特定の場合には、ウシ胎仔血清または他の天然に存在する因子が、低濃度(概して5~25mM)で受容可能な緩衝液とともに補充されている。都合のよい緩衝液としては、HEPES、ホスフェート緩衝液、ラクテート緩衝液などが挙げられる。分離した細胞は、細胞の生存能を維持し、通常は、収集チューブの底に血清のクッションを有する任意の適切な培地中に集められ得る。種々の培地が市販されており、細胞の性質に応じて使用され得る(dMEM、HBSS、DPBS、RPMI、IMDM(イスコフ培地)などが挙げられ、頻繁に、ウシ胎仔血清が補充される)。好ましくは、上記細胞は、哺乳動物細胞、例えば、ヒト細胞である。
上記テンプレート粒子の組成および性質は、行われている単一細胞分析に応じて変動し得る。例えば、上記テンプレート粒子は、ゲルマトリクスのミクロンスケールの球状物であるマイクロゲル粒子であり得る。上記マイクロゲルは、水の中で溶ける親水性ポリマー(アルギネートまたはアガロースが挙げられる)から構成される。マイクロゲルはまた、親油性マイクロゲルから構成されてもよい。
テンプレート粒子はまた、ヒドロゲル(例えば、天然に由来する物質、合成由来の物質およびこれらの組み合わせに由来するヒドロゲル)であり得る。ヒドロゲルの例としては、コラーゲン、ヒアルロナン、キトサン、フィブリン、ゼラチン、アルギネート、アガロース、コンドロイチン硫酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルアルコール(PVA)、アクリルアミド/ビスアクリルアミドコポリマーマトリクス、ポリアクリルアミド/ポリ(アクリル酸)(PAA)、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ポリN-イソプロピルアクリルアミド(NIPAM)、およびポリ無水物、ポリ(プロピレンフマレート)(PPF)が挙げられるが、これらに限定されない。
テンプレート粒子は、さらに有利なことに、正の表面電荷、または増大した正の表面電荷を有する上記テンプレート粒子を提供する物質を含み得る。このような物質は、ポリリジンもしくはポリエチレンイミン、またはこれらの組み合わせであり得るが、これらに限定されない。これは、上記テンプレート粒子と、例えば、一般には、大部分が負に荷電した膜を有する細胞との間の会合の機会を増大させ得る。
テンプレート粒子-細胞会合の機会を増大させることを目的とした他のストラテジーとしては、特異的テンプレート粒子幾何形状の作製を含む。例えば、上記テンプレート粒子は、概して球状の形状を有し得るが、その形状は、外形(球状の形状における例えば、平らな表面、クレーター、溝、突出部、および他の不規則性)を含み得る。
上記のストラテジーおよび方法のうちのいずれか1つ、またはこれらの組み合わせは、本開示のテンプレート粒子およびその単一細胞分析のための方法の実施において使用され得る。テンプレート粒子の生成のための方法、およびテンプレート粒子ベースの被包化は、国際特許公報WO 2019/139650(これは、本明細書に参考として援用される)に記載されている。
単一細胞分析のためのテンプレート粒子ベースの被包化の作製は、単一細胞と複数のテンプレート粒子とを第1の流体中で合わせて、反応チューブ中に混合物を提供する工程を包含し得る。上記混合物は、上記複数のテンプレート粒子と上記単一細胞との会合を可能にするためにインキュベートされ得る。上記複数のテンプレート粒子の一部は、上記単一細胞と会合した状態になり得る。次いで、上記混合物は、上記第1の流体と非混和性である第2の流体と合わせられる。次いで、上記流体および上記混合物は、複数の単分散性液滴が上記反応チューブ内で生成されるように、剪断される。上記生成される単分散性液滴は、(i)上記混合物のうちの少なくとも一部、(ii)上記液滴に、上記液滴に特有のバーコードを提供する単一テンプレート粒子、および(iii)単一細胞を含む。注記すべきことに、本開示によって提供される本発明の方法を実施するにあたって、上記生成される単分散性液滴の実質的な数は、単一テンプレート粒子および単一細胞を含むが、場合によっては、上記単分散性液滴のうちの一部は、テンプレート粒子または細胞を全く含まないか、または1個より多く含むこともある。このような場合には、細胞を含まないか、もしくは1個より多くの細胞を含むか、テンプレート粒子を含まないか、および/または1個より多くのテンプレート粒子(従って、1個より多くのバーコードである)を含む単分散性液滴は、さらなる分析から排除され得る。
図1は、本発明の1つの局面に従う単分散性液滴を示す。その示された単分散性液滴10は、テンプレート粒子1、単一細胞3を含む。その図示されたテンプレート粒子は、平らな小面2を含み、上記液滴に特有のバーコード分子を提供する。図2は、図1の一実施形態に従う平らな小面のあるテンプレート粒子1の顕微鏡写真を示す。図2中の各単分散性液滴1は、他の液滴によって使用されるバーコードから区別可能な、特有のバーコードを含む。いくつかの実施形態において、上記第1の流体は、水性相流体であり、上記第2の流体は、油、例えば、フルオロカーボン油、シリコーン油、もしくは炭化水素油、またはこれらの組み合わせである。
被包物(例えば、1個のテンプレート粒子1および1個の単一細胞3を含む単分散性液滴10)を生成する機会を増大させるために、上記テンプレート粒子および細胞は、細胞より多くのテンプレート粒子が存在する比で合わされ得る。例えば、上記のとおり混合物中に合わされるテンプレート粒子 対 細胞の比は、それぞれ、5:1~1,000:1の範囲にあり得る。上記テンプレート粒子および細胞はまた、それぞれ、10:1、100:1、または1000:1の比で合わされ得る。
単分散性エマルジョン10を生成するために、第2の混合物を剪断する工程は、テンプレート粒子および細胞を含む第1の混合物と、上記第1の混合物と非混和性の第2の流体とを合わせることによって提供される。任意の適切な方法が、上記第2の混合物に十分な剪断力を印加し得る。例えば、上記第2の混合物は、上記第2の混合物を、ピペットチップを経て流れさせることによって剪断され得る。他の方法としては、上記第2の混合物を、ホモジナイザー(例えば、ボルテクサー)で振盪させるか、または上記第2の混合物をビーズビーター(bead beater)で振盪することが挙げられるが、これらに限定されない。ボルテックスは、例えば、30秒間、または30秒~5分間の範囲で行われ得る。十分な剪断力の印加は、上記第2の混合物を、複数のテンプレート粒子のうちの1個を被包する単分散性液滴へとくずす。
上記テンプレート粒子ベースの単分散性液滴を生成することは、2つの液相を剪断することを要し得る。例えば、上記混合物は、水性相であり得、例えば、緩衝液、塩、溶解酵素(例えば、プロテイナーゼk)および/または他の溶解試薬(例えば、Triton X-100、Tween-20、IGEPAL、bm 135、またはこれらの組み合わせ)、核酸合成試薬(例えば、核酸増幅試薬)、またはこれらの組み合わせから選択される試薬を含む。上記流体は、連続相であり得、非混和性の油(例えば、フルオロカーボン油、シリコーン油、もしくは炭化水素油、またはこれらの組み合わせ)であり得る。上記流体は、有利なことには、界面活性剤(例えば、オクチルフェノールエトキシレートおよび/またはオクチルフェノキシポリエトキシエタノール)、還元剤(例えば、DTT、βメルカプトエタノールまたはこれらの組み合わせ)のような試薬を含み得る。
本明細書で記載されるとおりの方法を実施するにあたって、上記単分散性液滴(例えば、単一エマルジョンおよび多重エマルジョン液滴)の組成および性質は、変動し得る。有利なことには、界面活性剤は、上記液滴10を安定化するために使用され得る。本明細書で記載される単分散性液滴は、エマルジョンとして、例えば、非混和性相キャリア流体(例えば、フルオロカーボン油、シリコーン油、または炭化水素油)中に分散された水性相流体として調製され得るか、または逆もまた同様である。よって、液滴は、表面安定化エマルジョン、例えば、界面活性剤安定化単一エマルジョンまたは界面活性剤安定化二重エマルジョンを含み得る。上記液滴において所望の反応が行われるべきことを可能にする任意の都合のよい界面活性剤が、使用されてもよい。他の局面において、単分散性液滴は、界面活性剤によって安定化されない。
図3は、本発明の別の局面に従う単一単分散性液滴の模式図である。その示される単分散性液滴10は、テンプレート粒子1および単一細胞3を含む。図示されるテンプレート粒子3は、クレーター様の凹み2を含み、図示される実施形態において、上記単一細胞3は、そのクレーター様の凹み2のうちの1個と会合される。上記単一細胞3は、少なくとも1個の内部区画4をさらに含む。
上記のように、上記テンプレート粒子は、多数の内部区画4を含み得る。上記テンプレート粒子1の内部区画4は、所望の化合物(例えば、酵素反応の基質)を放出するかまたはある特定の結果(例えば、会合した単一細胞3の溶解)を誘導するように誘発され得る試薬を被包するために、使用され得る。上記テンプレート粒子の区画4の中に被包される試薬は、緩衝液、塩、溶解酵素(例えば、プロテイナーゼk)、他の溶解試薬(例えば、Triton X-100、Tween-20、IGEPAL、bm 135)、核酸合成試薬、またはこれらの組み合わせから選択される試薬であり得るが、これらに限定されない。
上記内部区画4はまた、テンプレート粒子1に、従って、上記液滴10に特有のバーコードを被包するために使用され得る。核酸分子が上記細胞3から放出される場合、それらは、次いで、上記テンプレート粒子1によって提供される液滴特異的バーコードでタグ化される。いったん配列決定されると、各核酸分子は、その供給源テンプレート粒子1、液滴10、および細胞3とともに同定され得る。
図4は、複数の単分散性液滴10のうちの1つの別の実施形態の模式図を示す。図4中のその示される単分散性液滴10は、テンプレート粒子1および単一細胞3を含む。図示されるテンプレート粒子1は、概して球状であり、図示される実施形態において、上記単一細胞3は、上記テンプレート粒子1と会合される。上記テンプレート粒子1はさらに、内部区画4を含み、上記内部区画4は、試薬(例えば、溶解試薬のような)を含む。上記内部区画4はまた、テンプレート粒子1に、および従って、上記液滴10に特有のバーコードを被包するために使用され得る。
図5は、外部刺激6の後の上記単分散性液滴の模式図を示す。外部刺激6が印加された後、溶解試薬は活性化され、放出され、上記テンプレート粒子1を溶解し8、上記単一細胞を溶解する9一方で、上記単分散性液滴10は、無傷の被包シェル5によって示されるとおり無傷のままである。いくつかの実施形態において、上記外部刺激6は、熱または浸透圧であり得る。上記液滴内では、各核酸分子は、上記液滴に特有のバーコードでタグ化され、上記液滴は、各核酸分子がタグ化されるのを可能にするために無傷のままである。
単一細胞からの核酸分子の放出は、上記単分散性液滴10内での上記単一細胞の溶解を含み得る。溶解は、熱、浸透圧、溶解試薬(例えば、DTT、β-メルカプトエタノール)、界面活性剤(例えば、SDS、Triton X-100、Tween-20)、酵素(例えば、プロテイナーゼK)、またはこれらの組み合わせのような刺激によって誘導され得る。図3に示されるように、上記試薬(例えば、溶解試薬、界面活性剤、酵素)のうちの1またはこれより多くが、上記テンプレート粒子1内で区画化され得る4。他の実施形態において、上記試薬のうちの1またはこれより多くが、混合物中に存在する。いくつかの他の実施形態において、上記試薬のうちの1またはこれより多くが、所望される場合、上記単分散性液滴10を含む溶液に添加される。
本発明の方法は一般に、単一細胞からのバーコード付加された核酸分子の分析および配列決定に関する。方法は、核酸分子を、単分散性液滴10の内部で分離された単一細胞3から放出する工程、各核酸分子を上記単分散性液滴に特有のバーコードでタグ化する工程、および次いで、上記核酸分子を配列決定する工程を包含する。配列決定する工程は、目的のゲノム領域、例えば、発癌遺伝子を分析し得る。従って、単一細胞によって放出された核酸分子に由来する生成物のPCR増幅は、所定の遺伝子変異、例えば、がんと関連する変異に関して細胞遺伝子型を決定するために使用され得る。目的の遺伝子および変異としては、以下が挙げられ得るが、これらに限定されない:BAX、BCL2L1、CASP8、CDK4、ELK1、ETS1、HGF、JAK2、JUNB、JUND、KIT、KITLG、MCL1、MET、MOS、MYB、NFKBIA、EGFR、Myc、EpCAM、NRAS、PIK3CA、PML、PRKCA、RAF1、RARA、REL、ROS1、RUNX1、SRC、STAT3、CD45、サイトケラチン、CEA、CD133、HER2、CD44、CD49f、CD146、MUC1/2、ABL1、AKT1、APC、ATM、BRAF、CDH1、CDKN2A、CTNNB1、EGFR、ERBB2、ERBB4、EZH2、FBXW7、FGFR2、FGFR3、FLT3、GNAS、GNAQ、GNA11、HNF1A、HRAS、IDH1、IDH2、JAK2、JAK3、KDR、KIT、KRAS、MET、MLH1、NOTCH1、NPM1、NRAS、PDGFRA、PIK3CA、PTEN、PTPN11、RB1、RET、SMAD4、STK11、TP53、VHL、およびZHX2。例えば、目的の遺伝子または変異の同定は、上記核酸分子が放出された細胞が、がん遺伝子型を有するかまたはがん細胞であるという情報を提供し得る。各核酸分子が、上記液滴および上記核酸分子が放出された単一細胞に特有のバーコードでタグ化されることから、任意の目的の遺伝子または変異は、上記液滴および単一細胞に戻ってトレースされ得、それによって、上記細胞におけるがん遺伝子型の同定を可能にする。RNAまたはmRNA配列決定に関しては、配列決定する工程は先ず、逆転写を介して、バーコード付加されたRNAからcDNAライブラリーを調製する工程、および上記cDNAを配列決定する工程を包含し得る。RNA配列決定は、有利なことには、上記単一細胞内での遺伝子発現の定量を可能にし得、例えば、診断を行う、予後を予測するか、または薬物有効性を決定するために使用され得る上記単一細胞の特徴を同定するために使用され得る。RNAからのcDNA分子の逆転写は、両方ともに、上記液滴内で行われるか、またはバーコード付加されたRNA分子が、各液滴から放出された後に行われ得る。
逆転写は、限定することなく、dNTP(ヌクレオチドdATP、dCTP、dGTPおよびdTTPのミックス)、緩衝液、界面活性剤、または必要とされる場合には、溶媒、および適切な酵素(例えば、ポリメラーゼまたは逆転写酵素)を使用して行われ得る。使用されるポリメラーゼは、DNAポリメラーゼであり得、Taq DNAポリメラーゼ、Phusionポリメラーゼ(Thermo Fisher Scientific(Waltham, Massachussetts)によって提供されるとおり)、またはQ5 ポリメラーゼから選択され得る。核酸増幅試薬は市販されており、例えば、New England Biolabs(Ipswich, MA, USA)から購入され得る。本開示の標的化されたライブラリー調製法において使用される逆転写酵素は、例えば、maxima逆転写酵素であり得る。いくつかの実施形態において、上記逆転写反応の一般的パラメーターは、25度で約15分間のインキュベーションおよびその後、52度で約90分間のインキュベーションを含む。
核酸分子の配列決定は、当該分野で公知の方法によって行われ得る。例えば、一般に、Quailら, 2012, A tale of three next generation sequencing platforms: comparison of Ion Torrent, Pacific Biosciences and Illumina MiSeq sequencers, BMC Genomics 13:341を参照のこと。
核酸分子配列決定技術は、標識されたターミネーターまたはプライマー、およびスラブまたはキャピラリーでのゲル分離を使用する旧来のジデオキシ配列決定反応(Sanger法)、または好ましくは、次世代シーケンシング法を含む。例えば、配列決定は、米国特許出願公開第2011/0009278号、同第2007/0114362号、同第2006/0024681号、同第2006/0292611号、米国特許第7,960,120号、同第7,835,871号、同第7,232,656号、同第7,598,035号、同第6,306,597号、同第6,210,891号、同第6,828,100号、同第6,833,246号、および同第6,911,345号(各々参考として援用される)に記載される技術に従って行われ得る。
配列決定データを処置するための従来のパイプラインとしては、次世代シーケンシングプラットフォームから配列決定されるリードを含むFASTQ形式ファイルを生成する工程、これらのリードを註釈付きの参照ゲノムに対して整列させる工程、および遺伝子の発現を定量する工程を含む。これらの工程は、当業者が認識し、本発明の実行工程のために使用され得る既知のコンピューターアルゴリズムを使用して慣用的に行われる。例えば、Kukurba, Cold Spring Harb Protoc, 2015 (11):951-969(参考として援用される)を参照のこと。
本発明は、早期がん検出の間に、不均一細胞集団から希な細胞(例えば、がん細胞)を同定するための方法を提供する。上記方法は、上記不均一細胞と複数のテンプレート粒子とを第1の流体中で合わせ、上記第1の流体と非混和性の第2の流体を添加し、上記流体を剪断して、単一細胞および単一テンプレート粒子を各々含む単分散性液滴を含むエマルジョンを生成することによって、複数の単一標的細胞を上記不均一細胞集団から単離する工程を包含する。方法は、上記単分散性液滴内の単一細胞の各々から核酸分子を放出する工程、各核酸分子を、上記単分散性液滴に特有のバーコードでタグ化する工程、および上記核酸分子を配列決定する工程をさらに包含する。上記方法は、少量のおよび多量の両方のサンプルにおいてがん細胞の検出を可能にし、ここで各細胞は、同時に分離され、上記核酸分子は、上記核酸分子が放出された単一細胞にタグ化されるが、希な上記単一細胞は、上記サンプル内にある。
例えば、上記方法は、被験体から採取した不均一な腫瘍生検物の分析を可能にする。上記方法は、患者から生検物を得る工程、および上記生検物から細胞の集団を単離する工程を包含する。上記方法はさらに、上記細胞の集団と複数のテンプレート粒子とを第1の流体中で合わせ、上記第1の流体と非混和性の第2の流体を添加する工程、および上記流体を剪断して、上記細胞の集団のうちのただ1個および単一テンプレート粒子を各々含む単分散性液滴を含むエマルジョンを生成することによって、生検物から採取した細胞の集団を、液滴へと分離する工程を包含する。方法はさらに、核酸分子を、上記単分散性液滴内に含まれる分離した単一細胞のうちの各1個から放出する工程、各核酸分子を上記液滴に特有のバーコードでタグ化する工程、および上記核酸分子を配列決定して、腫瘍の1またはこれより多くの遺伝子型特徴を同定する工程を包含する。有利なことには、上記特有のバーコードは、上記テンプレート粒子によって上記液滴へと提供される。開示される方法は、がん有する被験体を診断するか、もしくはがんのステージを診断するために、または例えば、がん細胞として同定された細胞数に基づいて処置プランを考案するために、上記遺伝子型を使用する工程をさらに包含する。
核酸分子は、有利なことには、配列決定の前に増幅され得る。増幅は、サーマルサイクリングを使用して、反応物を加熱および冷却の反復サイクルに曝露し、異なる温度依存性反応を可能にすることによって(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって)、核酸のコピーを作製するための方法を含み得る。当該分野で公知の任意の適切なPCR法は、以前に記載された方法に関連して使用され得る。PCR反応の非限定的な例としては、リアルタイムPCR、ネステッドPCR、マルチプレックスPCR、定量的PCR、またはタッチダウンPCRが挙げられる。顕著なことには、上記核酸分子の各増幅されたコピーは、上記核酸分子が放出された上記液滴および細胞を同定するために、液滴に特有のバーコードを含む。
テンプレート粒子はまた、複数の捕捉プローブを含み得る。一般に、捕捉プローブは、オリゴヌクレオチドである。上記捕捉プローブは、テンプレート粒子の物質に、共有結合であるアクリル結合を介して結合し得る。上記捕捉プローブは、それらの5’末端(リンカー領域)上でアクリダイト改変されたもの(acrydite-modified)を含み得る。一般に、アクリダイト改変されたオリゴヌクレオチドは、化学量論的に、ヒドロゲル(例えば、ポリアクリルアミド)へと、標準的なフリーラジカル重合化学現象を使用して組み込まれ得、ここでアクリダイト基における二重結合は、他の活性化された二重結合を含む化合物(例えば、アクリルアミド)と反応する。具体的には、架橋剤(例えば、N,N’-メチレンビス)を含む、上記アクリダイト改変された捕捉プローブとアクリルアミドとの共重合は、共有結合された捕捉プローブを含む架橋ゲル物質を生じる。捕捉プローブはまた、アクリレート末端化炭化水素リンカーを含んでいてもよく、上記捕捉プローブとテンプレート粒子とを合わせると、上記テンプレート粒子へのそれらの結合が引き起こされる。
上記捕捉プローブは、プライマー配列、各液滴に特有の上記バーコード、特有の分子識別子(UMI)、および/または捕捉配列のうちの1またはこれより多くを含み得る。
プライマー配列は、結合部位を含み得、例えば、プライマー配列は、細胞から放出された任意の核酸分子上の相補的配列(存在する場合には)にハイブリダイズし、反応(例えば、伸長または重合反応)のための開始部位を提供すると予測される。上記プライマー配列はまた、「ユニバーサル(universal)」プライマー配列、すなわち、核酸フラグメントの特定のセットに非常に一般的なヌクレオチド配列に相補的(complimentary)である配列であり得る。上記使用され得るプライマー配列は、Illumin, Inc.(San Diego, California)によって提供されるとおりのP5およびP7プライマーであり得る。上記プライマー配列はまた、上記捕捉プローブが、固体支持体(例えば、テンプレート粒子)に結合することを可能にし得る。
各液滴に特有の上記バーコードを含む捕捉プローブを提供することによって、上記捕捉プローブは、単一細胞から放出された核酸分子を上記バーコードでタグ化するために使用され得る。このプロセス(本明細書中以下でさらに考察される)は、上記核酸分子を上記捕捉プローブにハイブリダイズする工程、続いて、増幅または逆転写反応を包含し得る。
特有の分子識別子(UMI)は、各核酸分子を、そのバーコードと一緒に、特有またはほぼ特有にするためにサンプル中の核酸分子に提供され得るバーコードのタイプである。これは、1またはこれより多くのUMIを各核酸分子の末端に付加する、例えば、ライゲーションすることによって達成され、その結果、任意の2個の前に同一の核酸分子が、それらのUMIと一緒に、同じ配列を有する可能性はない。適切な数のUMIを選択することによって、上記サンプル中のあらゆる核酸分子は、そのUMIと一緒になって、特有またはほぼ特有になる。このようにするための1つのストラテジーは、核酸分子のサンプルに、上記サンプル中の出発核酸分子の数より過剰において多くのUMIを提供することである。このようにすることによって、各出発核酸分子は、異なるUMIとともに提供されるので、各分子がそのUMIと一緒に特有になる。しかし、提供されるUMIの数は、元のサンプル中の同一の核酸分子の数程度に少ないこともある。例えば、サンプル中で6個以下の核酸分子が同一である可能性がある場合、出発核酸分子の数とは無関係に、6個程度の少なさの異なるUMIが提供され得る。
UMIは、これらが増幅中に引き起こされるエラー(例えば、増幅バイアスまたは増幅中の不正確な塩基対合)を矯正するために使用され得るという点で有利である。例えば、UMIを使用する場合、サンプル中のあらゆる核酸分子がそのUMIと一緒になって、特有またはほぼ特有になることから、増幅および配列決定後に、同一の配列を有する分子は、同じ出発核酸分子に言及し、それによって、増幅バイアスを低減すると考えられ得る。UMIを使用するエラー矯正のための方法は、Karlssonら, 2016, 「Counting Molecules in cell-free DNA and single cells RNA」, Karolinska Institutet, Stockholm Sweden(<https://openarchive.ki.se/xmlui/handle/10616/45053>において入手可能であり、本明細書に参考として援用される)に記載される。
捕捉プローブにおいて使用される捕捉配列は、遺伝子特異的ヌクレオチド配列、例えば、特定のがん遺伝子型または表現型と関連することが公知のヌクレオチド配列を標的化するために有利である。このような方法において、上記標的核酸配列は、存在する場合、上記単一細胞からの放出の際に、上記捕捉配列にハイブリダイズすることによって、上記テンプレート粒子に結合する。
図6は、単分散性液滴の模式図である。その示される単分散性液滴10は、テンプレート粒子1および単一細胞3を含む。図示されるテンプレート粒子1は、概して球状であり、多数の捕捉プローブ12を含み得る。上記プローブは、有利なことには、上記液滴に特有のバーコードを含む。試薬(例えば、溶解試薬11)は、上記単分散性液滴10内に存在する。
図7は、外部刺激6後の図6の単分散性液滴を示す。上記刺激6の後に、溶解試薬11は活性化され、上記単一細胞3を溶解する一方で、上記被包物、すなわち、単分散性液滴10(示される無傷の被包シェル5)およびテンプレート粒子1は、無傷のままである。上記単一細胞3の溶解の際に、上記細胞中に予め含まれる核酸分子15は、上記単分散性液滴10へと放出される。上記放出された核酸分子15のうちの一部は、図8に示されるように、上記捕捉プローブ12のうちの一部と会合する。有利なことには、上記捕捉プローブは、上記単分散性液滴に特有のバーコードを含んでいてもよく、上記核酸分子を上記バーコードでタグ化するために使用され得る。
捕捉プローブにハイブリダイズした核酸分子は、例えば、上記テンプレート粒子を溶解することによって、または還元剤を使用して捕捉プローブリンカー領域におけるジチオールオリゴヌクレオチド改変を還元することによって、放出され得る。核酸分子および捕捉プローブの会合に引き続く工程(例えば、増幅)は、上記被包物の内部に、またはバルクのいずれかで行われ得る。工程をバルクで行う場合、上記被包物の内部に媒体を含む水性溶液が、上記被包物の破壊の際に生成される。任意の試薬(例えば、溶解試薬または核酸合成試薬)は、バルクで供給されてもよいし、仕切りの作製の際に提供されてもよいし(例えば、第1の混合物中に存在する)るか、上記テンプレート粒子内で区画化されてもよいし、またはこれらの組み合わせであってもよい。
図9は、本開示の他の局面に従う単一細胞分析のための方法の模式図を示す。テンプレート粒子1および標的細胞3を含む、複数の単分散性液滴の中からの単一単分散性液滴10が示される。上記テンプレート粒子1は、多数の捕捉プローブ12を含む。上記のように、上記各捕捉プローブは、上記液滴に特有のバーコードを含み得る。試薬(例えば、溶解試薬11)は、上記単分散性液滴10内に存在する。
図10は、上記刺激6の後の図9の単分散性液滴を示す。外部刺激6の後に、上記溶解試薬11は活性化され、上記単一細胞3を溶解し、上記テンプレート粒子1を溶解するが、上記単分散性液滴10は、無傷のままである(示されるのは、被包シェル5である)。上記テンプレート粒子1が溶解するにつれて、上記捕捉プローブ12は、そこから放出される。上記単一細胞3の溶解の際に、上記単一細胞3の中に予め含まれる核酸分子15は、放出される。上記放出された核酸分子15のうちの一部は、図11に示されるように、上記捕捉プローブ12と会合する。上記テンプレート粒子が存在しなくても、上記捕捉プローブは、上記単分散性液滴に特有のバーコードを含んでいてもよく、上記核酸分子を上記バーコードでタグ化するために使用され得る。
図12は、本開示のある特定の局面に従って、核酸に捕捉プローブでバーコード付加する方法を示す。図示されるように、上記テンプレート粒子1は、破線の曲線によって模式的に図示される複数の捕捉プローブ12を含む。上記捕捉プローブ12のうちの1つは、より大きなスケールでかつ詳細に特徴が示されている。上記捕捉プローブ12は、好ましくは、5’末端から3’末端へと、上記テンプレート粒子1との共有結合を可能に得るリンカー領域、プライマーヌクレオチド配列を含む「PR1」ヌクレオチド配列領域、少なくとも1個のUMI、上記液滴に特有のバーコード201(「BRCD」)、および上記核酸分子に相補的な配列を含む捕捉ヌクレオチド配列22を含む。
図13は、必要に応じてテール配列を含む、放出された核酸分子15を示す。上記核酸分子は、図12の相補的な配列22の捕捉プローブに、相補的な塩基対合を介して結合する。RNA分子に関しては、RNA分子のポリAテールは、上記RNA分子を上記捕捉プローブに、例えば、ポリT配列を有する捕捉プローブを使用することによって結合するために使用され得る。上記核酸分子15および上記捕捉プローブ12のハイブリダイゼーション後に、ポリメラーゼ(またはRNAの場合には、逆転写酵素)を使用して、第1の相補鎖23を生成する。RNAの分析に関しては、上記第1の相補鎖は、cDNA鎖であり得る。上記第1鎖23は、核酸分子に対する相補体および上記バーコード配列201を含む。上記核酸分子15-第1の相補鎖23のハイブリッドは、当該分野で旧来からある任意の方法(例えば、変性する温度への曝露)を使用して変性され得る(示さず)。
図14は、図13の複合を示し、ここでランダムヘキサマー配列を含む第2鎖プライマー24は、上記第1鎖23とアニールして、DNA-プライマーハイブリッドを形成する。DNAポリメラーゼは、上記第1鎖に相補的な、第2の相補鎖25を合成するために使用される。上記第2の相補鎖は、上記放出された核酸分子の配列および上記液滴に特有のバーコードを含む。上記第1の相補鎖から変性される際に、上記第2の相補鎖は、配列決定されてもよく、上記バーコードの配列は、上記核酸分子が放出された上記液滴および細胞を同定するために使用されてもよい。
1またはこれより多くのライゲーションタグ化を使用する方法および液滴特異的バーコードおよび/またはUMIでの核酸分子の捕捉プローブタグ化が、行われ得る。
整列させる場合の核酸の相補体は、完全である必要はない;安定な二重鎖は、ミスマッチ塩基対またはマッチしていない塩基を含み得る。核酸技術の当業者は、多くの変数(例えば、上記オリゴヌクレオチドの長さ、上記オリゴヌクレオチド中のシトシンおよびグアニン塩基のパーセント濃度、イオン強度、およびミスマッチ塩基対の発生率が挙げられる)を経験的に考慮して、二重鎖安定性を決定し得る。
図15および図16は、本開示の局面に従う単分散性液滴10を破裂させるための方法の模式図を示す。上記単分散性液滴10は、試験管の底部に、流体中に存在する丸として示される。上記被包物を含む流体は、高塩緩衝液(中央部の層)および破壊試薬(breaker reagent)(最上部層)のような試薬およびで上が覆われる。上記高塩緩衝液は、βメルカプトエタノールおよび/もしくはDTT、または他の還元試薬を含み得る。上記破壊試薬は、ペルフルオロオクタノール(PFO)を含み得る。上記流体と上記高塩緩衝液および破壊試薬とのインキュベーションは、好ましくは、氷上で行われる。
図16は、例えば、ボルテックス、剪断18、および/またはスピン19によって混合する工程の後の、図15の単分散性液滴を示す。上記単分散性液滴10は破壊され、2つの相20、21、水性および油が形成される。使用される油のタイプに依存して、油層は、底部層または最上部層であり得る。上記テンプレート粒子およびこれと会合した任意の核酸は、水性層に存在する。
核酸分子(捕捉プローブに結合した核酸分子、放出された核酸分子、または増幅された核酸分子を含む)は、ストレプトアビジン被覆磁性ビーズに結合され得る。例えば、ベイト配列を含むビオチン標識オリゴヌクレオチドに結合したストレプトアビジン被覆磁性ビーズが、使用され得る。上記ベイト配列は、上記核酸分子のプライマー配列に相補的であり得る。これは、例えば、上記1またはこれより多くのUMI、上記放出された核酸分子上の液滴特有のバーコードであり得る。次いで、上記ベイト配列を含む上記ストレプトアビジン被覆磁性ビーズは、相補的配列のハイブリダイゼーションを可能にするために、上記核酸分子とともにインキュベートされ得る。上記核酸分子は、第1に、ベイト配列を含むビオチン標識オリゴヌクレオチドとともにインキュベートされ得、ここで上記ベイト配列は、相補的配列のハイブリダイゼーションを可能にするために、上記核酸分子の1またはこれより多くのバーコードに相補的である。インキュベーションの後、ストレプトアビジン被覆磁性ビーズは、上記核酸分子/ビオチン標識オリゴヌクレオチド混合物に添加され、ストレプトアビジン-ビオチン結合を可能にするために、さらにインキュベートされる。インキュベーション工程は、氷上で行われ得る。
あるいは、一般的核酸捕捉ビーズが使用され得る(例えば、磁鉄鉱および/またはカルボキシル分子の層によって囲まれたポリスチレンビーズ、例えば、SPRIビーズに特徴的な類似の表面を有するビーズ)。SPRIビーズは、Deangelisら(1995) 「Solid-phase reversible immobilization for the isolation of PCR products」, Nucleic Acids Res. 23(22):4742-3(参考として援用される)に記載されるとおりであり得る。
本発明において使用されるテンプレート粒子は、捕捉部分をさらに含み得る。この捕捉部分は、特異的細胞、例えば、細胞の特異的タイプを捕捉するように作用する。この捕捉部分は、ビオチン末端を有するアクリレート末端化炭化水素リンカーを含み得る。この捕捉部分は、標的特異的捕捉エレメント、例えば、アプタマーおよび/または抗体に結合され得る。捕捉部分およびその方法の例は、PCT出願番号PCT/US2019/053426(本明細書に参考として援用される)において開示される。
上記のように、チューブは、細胞が分離される必要があるサンプルの体積に基づいて、および/または分離されるべき細胞の数に基づいて、選択され得る。例えば、上記チューブは、一本の大きなチューブ(例えば、遠心分離用コニカルチューブ(例えば、Corning Inc.(Corning, New York)によって販売されているとおりのFalcon(登録商標))、例えば、40mL未満の容積を有するチューブであり得る。このようなチューブは、分析されるべき細胞数が100,000~100万個の間の細胞または100万個より多くの細胞である場合に有利であり得る。この方法は、不均一な細胞タイプの標的化された適用範囲に関して細胞を分析し、複雑な組織において、例えば、混合細胞集団におけるがんの検出において経路を調査する場合に有用である。
上記チューブはまた、ウェル(例えば、標準的な96サンプルウェルキット)であってもよい。上記ウェルは、多数のウェル(各々が、チューブとして使用される)を有するマイクロプレートの一部であり得る。上記マイクロプレートは、所望される場合、任意の数のウェル(例えば、6~1536ウェル)を含み得る。有利なことには、上記マイクロプレートは、96ウェルを含み得る。ウェルは、分析されるべき細胞数が約100個の細胞である場合に有利であり得る。この方法は、異なる条件下で均一な細胞をディーププロファイリングする場合に有用である(例えば、腫瘍部位における早期がん検出)。
上記チューブはまた、遠心分離、微量遠心分離、またはPCR用のチューブ(例えば、Eppendorf(登録商標)(Hamburg, Germany)によって販売されるもの)であり得る。このようなチューブは、例えば、.1~6mLの間であり得、分析されるべき細胞数が約10,000個の細胞である場合に有利であり得る。この方法は、不均一な細胞集団をディーププロファイリングする場合に(例えば、混合細胞集団における早期がん検出において)有用である。
上記のように、細胞は、単分散性液滴の中に同時に被包されることから、本発明の方法は、任意の細胞数の分析のために容易にスケール調整される。例えば、チューブは、少なくとも100万個の細胞、少なくとも200万個の細胞、少なくとも1000万個の細胞、少なくとも1億個より多くの細胞、または2億個の細胞、またはこれより多くを分析するために選択され得る。さらに、細胞は、任意のチューブおよび任意の細胞数に関して同時に被包されることから、配列決定のためのサンプル調製は、1日以内で完了され得、3時間以内で完了され得る。さらに、各チューブ内でのサンプル調製は、約5分間または約2分間程度の短時間で完了され得る。
プライマーおよび/または試薬は、上記チューブ中での単分散性液滴の形成後に、上記単分散性液滴に添加され得る。プライマーおよび/または試薬は、1工程で、または1より多くの工程で添加され得る。例えば、上記プライマーは、2もしくはこれより多くの工程、3もしくはこれより多くの工程、4もしくはこれより多くの工程、または5もしくはこれより多くの工程で添加され得る。上記プライマーが1工程で添加されるか、または1より多くの工程で添加されるかにかかわらず、それらは、溶解剤の添加の後に、溶解剤の添加の前に、または溶解剤の添加と同時に、添加され得る。溶解剤の添加の前または後に添加される場合、PCRプライマーは、溶解剤の添加とは別個の工程で添加され得る。
援用の表示
他の文献(例えば、特許、特許出願、特許公報、雑誌、書籍、論文、Webコンテンツ)への言及および引用は、本開示全体を通して行われている。全てのこのような文献は、全ての目的のためにそれらの全体において本明細書に参考として援用される。
均等物
本発明は、その趣旨または本質的な特徴から逸脱することなく、他の具体的形態において具現化され得る。従って、前述の実施形態は、本明細書で記載される発明に対して限定するよりむしろ、例証される全ての点において考慮されるべきである。本発明の範囲は、従って、前述の説明によってではなく貼付の特許請求の範囲によって示され、請求項の意味および均等の範囲内に入る全ての変更は、従って、その請求項の中に包含されることが意図される。

Claims (28)

  1. 単一細胞シーケンシングのための方法であって、前記方法は、
    テンプレート粒子と複数の単一細胞とをチューブ中で合わせる工程;
    前記チューブ中で、前記テンプレート粒子のうちのただ1個および前記単一細胞のうちのただ1個を被包する複数の単分散性液滴を同時に生成する工程;
    核酸分子を前記単一細胞から放出し、液滴内の各核酸分子に、前記液滴に特有のバーコードを提供する工程;ならびに
    前記核酸分子を配列決定する工程、
    を包含する方法。
  2. 前記核酸分子は、DNA分子である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記液滴に特有の前記バーコードは、前記液滴によって被包された前記テンプレート粒子によって、前記液滴に提供される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記テンプレート粒子は、1またはこれより多くの区画をさらに含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記1またはこれより多くの区画は、(1)溶解試薬、核酸合成試薬、もしくはこれらの組み合わせを含む群から選択される試薬;(2)前記液滴に特有の前記バーコード;および/または(3)特有の分子識別子(UMI)を含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記核酸合成試薬は、ポリメラーゼまたは逆転写酵素を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記試薬、バーコード、またはUMIは、外部刺激に応じて前記1またはこれより多くの区画から放出される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記テンプレート粒子は、
    プライマー配列;
    前記液滴に特有のバーコード;
    特有の分子識別子(UMI);および
    捕捉配列、
    のうちの1またはこれより多くを含む複数の捕捉プローブを含む、請求項3に記載の方法。
  9. 前記捕捉配列は、遺伝子特異的ヌクレオチド配列である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記核酸分子は、前記単一細胞から放出される際に、前記捕捉配列にハイブリダイズすることによって前記テンプレート粒子に結合する、請求項8に記載の方法。
  11. 前記核酸分子は、第1および/もしくは第2鎖合成によって、前記液滴に特有の前記バーコードおよび/またはUMIでタグ化される、請求項10に記載の方法。
  12. テンプレート粒子を合わせる工程、液滴を生成する工程、および核酸分子を細胞から放出する工程は、
    前記テンプレート粒子と前記単一細胞とを第1の流体中で合わせる工程;
    第2の流体を前記第1の流体に添加する工程;
    前記流体を剪断して、前記テンプレート粒子のうちのただ1個および前記単一細胞のうちのただ1個を含む複数の単分散性液滴を同時に生成する工程;ならびに
    前記単分散性液滴内に含まれる前記単一細胞の各々を溶解して、複数の核酸分子を放出する工程、
    を包含する、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記第1の流体および前記第2の流体は、非混和性である、請求項12に記載の方法。
  14. 前期第1の流体は、水性相流体を含む、請求項12に記載の方法。
  15. 前記第2の流体は、油を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記流体を剪断する工程は、ボルテックスすること、振盪すること、弾くこと、撹拌すること、またはピペットで移すことを包含する、請求項12に記載の方法。
  17. 配列決定する工程の前に、前記核酸分子をPCRによって増幅する工程をさらに包含する、請求項12に記載の方法。
  18. 配列決定する工程の後に、前記複数の細胞の中で、がんと関連する遺伝子または変異を有する細胞を同定する工程をさらに包含する、請求項1~17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記変異は、前記サンプル中の細胞の中で、0.05%未満の頻度を有する、請求項18に記載の方法。
  20. 前記がん変異は、任意の増幅工程の前に、10ng未満のDNAまたはcDNAの量から検出される、請求項18に記載の方法。
  21. 前記チューブは、遠心分離用コニカルチューブである、請求項1~20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記複数の単一細胞は、100,000個~100万個の間の細胞である、請求項21に記載の方法。
  23. 前記チューブは、ウェルであり、前記ウェルは、マイロプレートの一部である、請求項1~20のいずれか1項に記載の方法。
  24. 前記ウェル中の前記複数の単一細胞は、約100個の細胞である、請求項23に記載の方法。
  25. 前記チューブは、遠心分離、微量遠心分離、またはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)のチューブである、請求項1~20のいずれか1項に記載の方法。
  26. 前記複数の単一細胞は、約10,000個の細胞である、請求項25に記載の方法。
  27. 前記複数の単一細胞は、少なくとも100万個の細胞、少なくとも200万個の細胞、少なくとも1000万個の細胞、少なくとも1億個超の細胞、もしくは2億個の細胞、またはより多くの細胞である、請求項1に記載の方法。
  28. 前記テンプレート粒子を合わせる工程、液滴を生成する工程、および核酸分子を放出する工程は、3時間以内に完了される、請求項21~27のいずれか1項に記載の方法。
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