JP2023505586A - 多層アルミニウムブレージングシート材 - Google Patents

多層アルミニウムブレージングシート材 Download PDF

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Abstract

本発明は、アルミニウムコア層の片面または両面に第1のろう付け用クラッド層材を備えたアルミニウム合金コア層と、アルミニウム合金コア層と第1のろう付け用クラッド層材との間に位置する少なくとも1つの第2のろう付け用クラッド層材と、で構成される、多層ブレージングシート材に関する。【選択図】図1A

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2019年12月13日に出願された欧州出願第19216043.0号の優先権及び出願利益を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、アルミニウムコア層の片面または両面にAl-Si合金ろう付け用クラッド層材を備えたアルミニウム合金コア層で構成される、多層アルミニウム合金ブレージングシート材または製品に関する。
本発明はさらに、ろう付け作業で製造されるろう付けアセンブリであって、様々な構成要素を含み、少なくとも1つの構成要素が本発明による多層アルミニウム合金多層ブレージングシート材から作製されている、前記ろう付けアセンブリに関する。
シートまたは押出形材の形態におけるアルミニウムまたはアルミニウム合金の母材は、成形品または成型品を作製するために使用される。これらのプロセスの一部では、母材を含む(成形された)アルミニウムの部品が相互接続される。母材の一端が他端と相互接続されることもあれば、1つの母材が1つ以上の他の母材と組み合わされることもある。これは一般に、ろう付けによって行われる。ろう付けプロセスでは、ろう付けされる母材の少なくとも一部分に、ろう付け溶加材もしくはろう付け合金、または加熱するとろう付け合金が生成する組成物が塗布される。母材部品を組み合わせた後、それらはろう付け溶加材またはろう付け合金が溶融するまで加熱される。ろう材の融点は、アルミニウム母材またはアルミニウムコアシートの融点よりも低い。
ブレージングシート製品は、熱交換器及び他の同様の機器において、幅広い用途があることが認められている。従来のブレージングシート製品は、限定しないが、通常、3xxx系アルミニウム合金である圧延シートをコアとし、コアシートの少なくとも1つの表面に、アルミニウムろう付け用クラッド層(アルミニウムクラッディング層としても知られている)を有している。アルミニウムろう付け用クラッド層は、4wt.%~20wt.%(すなわち、4%~20%)の範囲にある量のSiを合金主成分として含む、4xxx系合金で作製される。アルミニウムろう付け用クラッド層は、当該技術分野において公知の様々な方法、例えば、圧延接合、クラッディング、溶射成形、または半連続もしくは連続鋳造プロセスによって、アルミニウム合金コアに結合または接合され得る。
これらのアルミニウムろう付け用クラッド層は、通常約540℃~615℃の範囲にある、液相線温度を有する。
アルミニウムろう付け用クラッド層は、材料を節約し、また、ブレージングシート製品に備わるアルミニウムコア材の特性に悪影響を及ぼさないようにするため、一般に、非常に薄い。アルミニウムろう付け用クラッド層及びコア材の厚さが薄くなっていくことに起因して、アルミニウムろう付け用クラッド層の構造に対する要求が高まっている。熱交換器の様々な構成要素を用意する際に、構成要素は、例えば、曲げ、折り曲げ、チューブ成形または深絞りによって形成される。アルミニウムろう付け用クラッド層内の初晶Si粒子が過大である場合、これによってろう付け用クラッド層のクラックが生じることがあり、状況によっては、そのクラックが合金コア層内に拡大し得る。また、初晶Si粒子が粗大であると、ろう付け用クラッド層のSiが局所的に過剰となり、それによって、初晶Si粒子の周囲でコア材が同様に局所的に溶融する可能性がある。したがって、このことにより、アルミニウムろう付け用クラッド層を有する製品において、ろう付けプロセス中に浸食(焼損)または孔の形成が引き起こされる。これらの約10μm超、特に約20μm超の粒径である初晶Si粒子を避けることで、ろう付けプロセスを欠陥なく行うことができ、アルミニウム合金コア材の局所溶融がなくなる。このことは、特に薄いアルミニウムろう付け用クラッド層及びアルミニウム合金コア層に対して、とりわけ該当する。
コスト削減を理由として、材料の厚さを薄くするよう設計への圧力がかかっている。これにより、系全体が薄くなるにつれてろう付け用クラッド層の相対的な厚さが増すため、Siに関連する問題がより顕在化する。
それ故に、粗大な初晶Si粒子を有するアルミニウムろう付け用層に対応できる、さらに改善されたブレージングシート製品が必要とされている。
本発明を、添付図面を参照して説明する。
本発明による多層ブレージングシート製品の非限定的実施形態の略図である。片面に第1のろう付け用クラッド層材30を備えたアルミニウム合金コア層10と、アルミニウム合金コア層10と第1のろう付け用クラッド層材30との間に差し挟まれた第2のろう付け用クラッド層材20と、で構成される、多層ブレージングシート製品50を示している。この実施形態では、3層のブレージングシート製品が提供される。別の実施形態(図示していない)では、第1のろう付け用クラッド層材30及び第2のろう付け用クラッド層材20が、アルミニウム合金コア層10の各面に塗布され、5層のブレージングシート製品が提供される。 本発明による多層ブレージングシート製品の非限定的実施形態の略図である。図1Aの実施形態と密接に関連する多層ブレージングシート製品50を示しており、ここでは第3のアルミニウム合金層40が、コア層10と第2のろう付け用クラッド層20との間に差し挟まれている。好ましい実施形態では、第3のアルミニウム合金層40は、第1のろう付け用クラッド層30について記載し請求した範囲内の組成を有する。別の実施形態(図示していない)では、第1のろう付け用クラッド層30、第2のろう付け用クラッド層20及び第3のろう付け用クラッド層40は、コア層10の各面に塗布され、7層のブレージングシート製品が提供される。
以下、本明細書で理解されるように、別段示される場合を除き、アルミニウム合金の指定及び質別の指定は、2019年にアルミニウム協会によって公開され、頻繁に更新されている、アルミニウム規格及びデータならびに登録記録におけるアルミニウム協会による指定を指し、当業者に周知である。質別の指定は、欧州規格EN515に規定されている。
合金組成物または好ましい合金組成物の任意の記述に関して、別段示されない限り、百分率に対してはすべて重量パーセント(wt.%)で言及する。
本明細書で用いられる場合、「最大」及び「最大約」という用語は、それが言及する特定の合金元素がゼロ重量パーセントである可能性を明示的に含むが、これに限定されない。例えば、最大約0.2%のCrには、Crを有しないアルミニウム合金が含まれ得る。
本発明の目的は、たとえアルミニウム合金ろう付け用層において、粗大な、典型的には相当径20ミクロン超の初晶Si粒子が生じていても、それらを有する1層以上のアルミニウム合金ろう付け用層に対応できる、ブレージングシート製品または材料を提供することである。
本発明の別の目的は、たとえアルミニウム合金ろう付け用層において、粗大な、典型的には相当径20ミクロン超の初晶Si粒子が生じていても、それらを有する1層以上のアルミニウム合金ろう付け用層に対応でき、制御された雰囲気でのろう付けプロセスで使用するためのブレージングシート材を提供することである。
これらの及び他の目的ならびにさらなる利点は、アルミニウムコア層の片面または両面に第1のろう付け用クラッド層材を有するアルミニウム合金コア層と、アルミニウム合金コア層と第1のろう付け用クラッド層材との間に位置する少なくとも1つの第2のろう付け用クラッド層材と、で構成される多層ブレージングシート材であって、第2のろう付け用クラッド層材は、以下:
約11%~14%のSi(例えば、約11%、約11.05%、約11.1%、約11.15%、約11.2%、約11.25%、約11.3%、約11.35%、約11.4%、約11.45%、約11.5%、約11.55%、約11.6%、約11.65%、約11.7%、約11.75%、約11.8%、約11.85%、約11.9%、約11.95%、約12%、約12.05%、約12.1%、約12.15%、約12.2%、約12.25%、約12.3%、約12.35%、約12.4%、約12.45%、約12.5%、約12.55%、約12.6%、約12.65%、約12.7%、約12.75%、約12.8%、約12.85%、約12.9%、約12.95%、約13%、約13.05%、約13.1%、約13.15%、約13.2%、約13.25%、約13.3%、約13.35%、約13.4%、約13.45%、約13.5%、約13.55%、約13.6%、約13.65%、約13.7%、約13.75%、約13.8%、約13.85%、約13.9%、約13.95%、または約14%);
最大約7%のZn(例えば、約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、約0.25%、約0.3%、約0.35%、約0.4%、約0.45%、約0.5%、約0.55%、約0.6%、約0.65%、約0.7%、約0.75%、約0.8%、約0.85%、約0.9%、約0.95%、約1%、約1.05%、約1.1%、約1.15%、約1.2%、約1.25%、約1.3%、約1.35%、約1.4%、約1.45%、約1.5%、約1.55%、約1.6%、約1.65%、約1.7%、約1.75%、約1.8%、約1.85%、約1.9%、約1.95%、約2%、約2.05%、約2.1%、約2.15%、約2.2%、約2.25%、約2.3%、約2.35%、約2.4%、約2.45%、約2.5%、約2.55%、約2.6%、約2.65%、約2.7%、約2.75%、約2.8%、約2.85%、約2.9%、約2.95%、約3%、約3.05%、約3.1%、約3.15%、約3.2%、約3.25%、約3.3%、約3.35%、約3.4%、約3.45%、約3.5%、約3.55%、約3.6%、約3.65%、約3.7%、約3.75%、約3.8%、約3.85%、約3.9%、約3.95%、約4%、約4.05%、約4.1%、約4.15%、約4.2%、約4.25%、約4.3%、約4.35%、約4.4%、約4.45%、約4.5%、約4.55%、約4.6%、約4.65%、約4.7%、約4.75%、約4.8%、約4.85%、約4.9%、約4.95%、約5%、約5.05%、約5.1%、約5.15%、約5.2%、約5.25%、約5.3%、約5.35%、約5.4%、約5.45%、約5.5%、約5.55%、約5.6%、約5.65%、約5.7%、約5.75%、約5.8%、約5.85%、約5.9%、約5.95%、約6%、約6.05%、約6.1%、約6.15%、約6.2%、約6.25%、約6.3%、約6.35%、約6.4%、約6.45%、約6.5%、約6.55%、約6.6%、約6.65%、約6.7%、約6.75%、約6.8%、約6.85%、約6.9%、約6.95%、または約7%);及び
最大約0.25%のMg(例えば、0.05%~0.25%、0.05%~0.24%、0.1%~0.25%、または約0.05%、約0.06%、約0.07%、約0.08%、約0.09%、約0.1%、約0.11%、約0.12%、約0.13%、約0.14%、約0.15%、約0.16%、約0.17%、約0.18%、約0.19%、約0.2%、約0.21%、約0.22%、約0.23%、約0.24%、もしくは約0.25%)を有するAl-Si合金ろう材であり、
第1のろう付け用クラッド層材は、以下:約6%~9%のSi(例えば、約6%、約6.05%、約6.1%、約6.15%、約6.2%、約6.25%、約6.3%、約6.35%、約6.4%、約6.45%、約6.5%、約6.55%、約6.6%、約6.65%、約6.7%、約6.75%、約6.8%、約6.85%、約6.9%、約6.95%、約7%、約7.05%、約7.1%、約7.15%、約7.2%、約7.25%、約7.3%、約7.35%、約7.4%、約7.45%、約7.5%、約7.55%、約7.6%、約7.65%、約7.7%、約7.75%、約7.8%、約7.85%、約7.9%、約7.95%、約8%、約8.05%、約8.1%、約8.15%、約8.2%、約8.25%、約8.3%、約8.35%、約8.4%、約8.45%、約8.5%、約8.55%、約8.6%、約8.65%、約8.7%、約8.75%、約8.8%、約8.85%、約8.9%、約8.95%、または約9%);
最大約1.5%のZn(例えば、約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、約0.25%、約0.3%、約0.35%、約0.4%、約0.45%、約0.5%、約0.55%、約0.6%、約0.65%、約0.7%、約0.75%、約0.8%、約0.85%、約0.9%、約0.95%、約1%、約1.05%、約1.1%、約1.15%、約1.2%、約1.25%、約1.3%、約1.35%、約1.4%、約1.45%、または約1.5%);及び
最大約0.25%のMg(例えば、約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、または約0.25%)を有するAl-Si合金ろう材である、前記多層ブレージングシート材を提供する本発明によって満たされるか、または凌駕されるものである。
本明細書で詳述されるように、約6%~9%のSiを有する圧延Al-Si合金ろう材では、約11%~14%のSiを有する圧延Al-Siろう材と比較して、粗大な初晶Si粒子の量が著しく少ないか、または存在すらしない。Si含有量が著しく高い第2のろう付け用クラッド層材の外側表面に第1のろう付け用クラッド層材を配置することにより、成形工程における粗大な初晶Si粒子に起因する、多層ブレージングシート製品の表面上のクラック発生が避けられ、成形材料特性が著しく改善される。ろう付け作業中、ろう付け用クラッド層材により、1種の溶加材が生じて良好な継手が形成され、ろう付け作業前に存在する任意の組成の差が平滑化する。さらに、隣接する薄いアルミニウムフィン構造へのSiの拡散が制限され、任意の有害な液膜の移行が遅くなる。
本明細書に記載の多層ブレージングシート材において、合金コア層はアルミニウム合金で作製される。合金コアは、好ましくは、2xxx、3xxx、5xxx、または6xxx系アルミニウム合金、例えば、AA3003、AA3005、AA6060、またはAA6063合金の群から選択される。
一実施形態では、アルミニウム合金コア層は3xxx系アルミニウム合金から作製される。
一実施形態では、アルミニウム合金コア層は、以下(wt.%):
約0.5%~1.8%のMn(例えば、約0.5%、約0.55%、約0.6%、約0.65%、約0.7%、約0.75%、約0.8%、約0.85%、約0.9%、約0.95%、約1%、約1.05%、約1.1%、約1.15%、約1.2%、約1.25%、約1.3%、約1.35%、約1.4%、約1.45%、約1.5%、約1.55%、約1.6%、約1.65%、約1.7%、約1.75%、または約1.8%)、好ましくは約0.6%~1.5%(例えば、約0.6%、約0.65%、約0.7%、約0.75%、約0.8%、約0.85%、約0.9%、約0.95%、約1%、約1.05%、約1.1%、約1.15%、約1.2%、約1.25%、約1.3%、約1.35%、約1.4%、約1.45%、または約1.5%);
最大1.25%のCu(例えば、0.05%~1.25%、0.05%~1.2%、0.05%~1.1%、または0.05%~1%)、好ましくは最大1.1%(例えば、約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、約0.25%、約0.3%、約0.35%、約0.4%、約0.45%、約0.5%、約0.55%、約0.6%、約0.65%、約0.7%、約0.75%、約0.8%、約0.85%、約0.9%、約0.95%、約1%、約1.05%、または約1.1%)、好ましくは最大0.25%(例えば、約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、または約0.25%)、または0.2%~1.25%の範囲内(例えば、約0.2%、約0.25%、約0.3%、約0.35%、約0.4%、約0.45%、約0.5%、約0.55%、約0.6%、約0.65%、約0.7%、約0.75%、約0.8%、約0.85%、約0.9%、約0.95%、約1%、約1.05%、約1.1%、約1.15%、約1.2%、または約1.25%);
最大0.4%のMg(例えば、0.05%~0.4%、0.05%~0.35%、0.05%~0.3%、0.1%~0.4%、または約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、約0.25%、約0.3%、約0.35%、もしくは約0.4%)、好ましくは最大0.3%(例えば、約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、約0.25%、または約0.3%);
最大0.9%のSi(例えば、0.05%~0.9%、0.05%~0.85%、0.05%~0.5%、0.1%~0.9%、0.1%~0.5%、または約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、約0.25%、約0.3%、約0.35%、約0.4%、約0.45%、約0.5%、約0.55%、約0.6%、約0.65%、約0.7%、約0.75%、約0.8%、約0.85%、もしくは約0.9%)、好ましくは最大0.5%(例えば、約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、約0.25%、約0.3%、約0.35%、約0.4%、約0.45%、または約0.5%);
最大0.7%のFe(例えば、0.05%~0.7%、0.05%~0.65%、0.05%~0.5%、0.1%~0.7%、0.1%~0.5%、または約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、約0.25%、約0.3%、約0.35%、約0.4%、約0.45%、約0.5%、約0.55%、約0.6%、約0.65%、もしくは約0.7%)、好ましくは最大0.5%(例えば、0.05%~0.5%、0.05%~0.45%、0.05%~0.4%、0.1%~0.5%、0.1%~0.5%、または約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、約0.25%、約0.3%、約0.35%、約0.4%、約0.45%、または約0.5%)、より好ましくは0.1%~0.5%の範囲内(例えば、約0.1%、約0.15%、約0.2%、約0.25%、約0.3%、約0.35%、約0.4%、約0.45%、または約0.5%);
最大0.25%のCr(例えば、0.05%~0.25%、0.05%~0.2%、0.05%~0.15%、0.1%~0.25%、0.1%~0.2%、または約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、または約0.25%)、好ましくは最大0.2%(例えば、0.05%~0.2%、0.05%~0.15%、もしくは0.1%~0.2%)、より好ましくは最大0.09%(例えば、0.05%~0.09%、0.05%~0.08%、または0.05%~0.075%)、最も好ましくは最大0.04%(例えば、0.01%~0.04%、0.01%~0.03%、または0.01%~0.02%);
最大0.25%のZr(例えば、0.05%~0.25%、0.05%~0.2%、0.05%~0.15%、0.1%~0.25%、0.1%~0.2%、または約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、もしくは約0.25%)、好ましくは最大0.2%(例えば、0.05%~0.2%、0.05%~0.15%、または0.1%~0.2%)、より好ましくは最大0.09%(例えば、0.05%~0.09%、0.05%~0.08%、または0.05%~0.075%)、最も好ましくは最大0.04%(例えば、0.01%~0.04%、0.01%~0.03%、または0.01%~0.02%);
最大0.2%のTi(例えば、0.05%~0.2%、0.05%~0.15%、もしくは0.1%~0.2%、または約0.05%、約0.1%、約0.15%、もしくは約0.2%)、好ましくは0.01%~0.2%(例えば、約0.01%、約0.02%、約0.03%、約0.04%、約0.05%、約0.06%、約0.07%、約0.08%、約0.09%、約0.1%、約0.11%、約0.12%、約0.13%、約0.14%、約0.15%、約0.16%、約0.17%、約0.18%、約0.19%、または約0.2%)、より好ましくは0.01%~0.12%(例えば、約0.01%、約0.02%、約0.03%、約0.04%、約0.05%、約0.06%、約0.07%、約0.08%、約0.09%、約0.1%、約0.11%、または約0.12%);
最大1.7%のZn(例えば、0.05%~1.7%、0.05%~1.6%、0.05%~1.5%、0.05%~1.4%、0.1%~1.7%、0.1%~1.6%、0.1%~1.5%、または約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、約0.25%、約0.3%、約0.35%、約0.4%、約0.45%、約0.5%、約0.55%、約0.6%、約0.65%、約0.7%、約0.75%、約0.8%、約0.85%、約0.9%、約0.95%、約1%、約1.05%、約1.1%、約1.15%、約1.2%、約1.25%、約1.3%、約1.35%、約1.4%、約1.45%、約1.5%、約1.55%、約1.6%、約1.65%、もしくは約1.7%)、好ましくは最大1.2%(例えば、0.05%~1.2%、0.05%~1.1%、0.05%~1%、0.05%~0.9%、0.1%~1.2%、0.1%~1.1%、0.1%~1%、または約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、約0.25%、約0.3%、約0.35%、約0.4%、約0.45%、約0.5%、約0.55%、約0.6%、約0.65%、約0.7%、約0.75%、約0.8%、約0.85%、約0.9%、約0.95%、約1%、約1.05%、約1.1%、約1.15%、もしくは約1.2%)、より好ましくは最大0.5%(例えば、0.05%~0.5%、0.05%~0.45%、0.05%~0.4%、0.05%~0.35%、0.1%~0.5%、0.1%~0.45%、0.1%~0.4%、または0.1%~0.35%)、より好ましくは最大0.3%(例えば、0.05%~0.3%、0.05%~0.25%、0.05%~0.2%、0.05%~0.15%、0.1%~0.3%、0.1%~0.25%、0.1%~0.2%、または0.1%~0.15%);及び
最大0.15%の不純物(例えば、0.05%~0.15%、0.05%~0.14%、0.05%~0.13%、0.05%~0.12%)、ならびにアルミニウムからなる3xxx系アルミニウム合金から作製される。通常、不純物はそれぞれ最大0.05%、合計で最大約0.25%であり、好ましくは合計で約0.15%を超えない。
本発明によると、第1のAl-Si合金ろう付け用クラッド層材は、約6%~9%のSi(例えば、6%~8.5%、6.5%~8.5%、7%~9%、7%~8.5%、または6.1%~8.4%)、最大約1.5%のZn(例えば、0.5%~1.5%、0.05%~1.5%、0.1%~1.5%、0.1%~1%、または0.09%~1.45%)、及び最大約0.25%のMg(例えば、0.05%~0.25%、0.1%~0.25%、0.075%~0.2%、または0.1%~0.22%)を含む。一実施形態では、Si含有量の上限は約8.5%である。
本明細書で詳述されるように、第1のAl-Si合金ろう付け用クラッド層材中のMg含有量は低く維持されるべきであり、より好ましくは約0.15%未満でなければならない。より好ましいこととして、Al-Siろう付け合金は、ろう付け作業中の酸化膜の形成を抑制するため、Mgフリーである。実際面では、このことは、Mgが不純物または偶発的な元素として非常に低いレベル、通常<0.05%(例えば、<0.04%、<0.03%、または<0.025%)、理想的には<0.02%(例えば、<0.015%、<0.01%、<0.005%、または0%)のレベルで存在することを意味することになる。
本発明によると、第2のAl-Si合金ろう付け用クラッド層材は、約11%~14%のSi(例えば、11.1%~13.9%、11.5%~13.5%、12%~14%、または11.6%~13.4%)、最大約7%のZn(例えば、1%~7%、0.05%~7%、1.1%~6.9%、1.5%~6.5%、2%~7%、2%~6%、または2.5%~5.9%)、及び最大0.25%のMg(例えば、0.05%~0.25%、0.1%~0.25%、0.075%~0.2%、または0.1%~0.22%)を含む。一実施形態では、Si含有量の上限は13%未満である。本明細書で詳述されるように、第2のAl-Si合金ろう付け用クラッド層材中のMg含有量は低く維持されるべきであり、より好ましくは約0.15%未満でなければならず、最も好ましくは、最大0.05%である。
理想的には、第1及び第2のAl-Si合金ろう付け用層材中のSi含有量は、両層のSi含有量の合計が約7%~12.5%の範囲、好ましくは約7.5%~12%の範囲(例えば、7.75%~11.75%、8%~11.5%、8.25%~11.25%、8.5%~11%、8.75%~10.75%、または9%~10.5%)にあるように選択される。より好ましい実施形態では、Si含有量の合計は、9%~12%(例えば、9%~11.5%、9.5%~12%、9.1%~11.9%、または9.5%~11.5%)、最も好ましくは9%~11%(例えば、9.1%~10.9%、9%~10.5%、9.5%~11%、または9.5%~10.5%)の範囲にある。
第1及び第2のろう付け用クラッド層材の両方、ならびに任意の第3のろう付け用クラッド層材にわたる、ろう付け用クラッド層材中に存在するFeの量は、主にアルミニウム合金材の由来に依存し、最大約0.8%(例えば、0.05%~0.8%、0.1%~0.75%、または0.11%~0.69%)、好ましくは約0.6%以下(例えば、0.05%~0.6%、0.05%~0.55%、0.05%~0.5%、0.1%~0.6%、0.1%~0.5%または約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、約0.25%、約0.3%、約0.35%、約0.4%、約0.45%、約0.5%、約0.55%、約0.6%、約0.65%、約0.7%、約0.75%、もしくは約0.8%)であり得る。粒子微細化元素として、Tiが、第1及び第2のろう付け用クラッド層材中に最大約0.2%(例えば、0.05%~0.2%、0.05%~0.15%、0.05%~0.1%、または0.1%~0.2%)、好ましくは最大0.15%(例えば、0.05%~0.15%、0.05%~0.1%、0.1%~0.15%または約0.05%、約0.1%、約0.15%、もしくは約0.2%)の範囲で存在し得る。また、Cuが許容可能な不純物元素として、通常、最大約0.3%(例えば、0.05%~0.3%、0.1%~0.3%、または0.09%~0.25%)のレベルまで存在し得るが、好ましくは約0.1%(例えば、約0.05%、または約0.1%)を超えない、より好ましくは約0.03%(例えば、約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、約0.25%、または約0.3%)を超えない。残りとして、最大0.15%の不純物(例えば、0.05%~0.15%、0.05%~0.14%、0.05%~0.13%、0.05%~0.12%)、及びアルミニウムが含まれ得る。不可避の不純物には、通常、不純物元素がそれぞれ最大0.05%、合計最大0.15%存在する。
一実施形態では、Mnが許容可能な不純物元素として、第1及び/または第2のろう付け用クラッド層材中に、通常、最大約0.2%(例えば、0.05%~0.2%、0.1%~0.2%、または0.05%~0.1%)、好ましくは最大約0.1%(例えば、0.05%~0.1%または0.05%~0.09%)のレベルまで存在し得る。
別の実施形態では、Mnは、多層アルミニウムブレージングシート材の耐食性を改善するために、約0.2%~0.8%(例えば、0.21%~0.79%、0.25%~0.75%、0.29%~0.6%、または0.3%~0.59%)の範囲で、第1及び/または第2のろう付け用クラッド層材中に存在し得る(例えば、約0.2%、約0.21%、約0.22%、約0.23%、約0.24%、約0.25%、約0.26%、約0.27%、約0.28%、約0.29%、約0.3%、約0.31%、約0.32%、約0.33%、約0.34%、約0.35%、約0.36%、約0.37%、約0.38%、約0.39%、約0.4%、約0.41%、約0.42%、約0.43%、約0.44%、約0.45%、約0.46%、約0.47%、約0.48%、約0.49%、約0.5%、約0.51%、約0.52%、約0.53%、約0.54%、約0.55%、約0.56%、約0.57%、約0.58%、約0.59%、約0.6%、約0.61%、約0.62%、約0.63%、約0.64%、約0.65%、約0.66%、約0.67%、約0.68%、約0.69%、約0.7%、約0.71%、約0.72%、約0.73%、約0.74%、約0.75%、約0.76%、約0.77%、約0.78%、約0.79%、または約0.8%)。約0.2%より下(例えば、0.19%、0.18%、0.17%、0.16%、0.15%、0.14%、0.13%、0.12%、0.11%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、または0.05%)のレベルであると、Mn添加による耐食性向上の効果が認められない。好ましくは、Mnの量は、耐食性を改善するために、少なくとも約0.3%(例えば、>0.3%、>0.31%、>0.32%、>0.33%、>0.34%、または>0.35%)である。合金の特性を考慮すると、Mnの量は0.8%以下(例えば、<0.8%、<0.79%、<0.78%、<0.77%、<0.76%、<0.75%、または0.2%~0.8%、0.21%~0.79%、0.25%~0.75%、0.3%~0.8%、0.31%~0.79%、もしくは0.35%~0.75%)にすべきである。理由は、このレベルより上であると、耐食性の改善が劣り得るからである。Mnを意図的に添加する実施形態では、重量パーセントでのMn/Fe比が少なくとも1(例えば、1:1、1.1:1、1.2:1、1.3:1、1.4:1、1.5:1、1.6:1、1.7:1、1.8:1、または1.9:1)であることが好ましく、より好ましくは少なくとも2(例えば、2:1、2.1:1、2.2:1、2.3:1、2.4:1、2.5:1、2.6:1、2.7:1、2.8:1、または2.9:1)である。
Mnが第1及び第2のろう付け用クラッド層材の一方または両方に意図的に添加される実施形態では、隣接する2層のろう付け用クラッド層材間のMnレベルにおける差が、少なくとも約0.1%(例えば、>0.1%、>0.11%、>0.12%、または>0.15%)、好ましくは少なくとも約0.2%(例えば、>0.2%、>0.21%、>0.22%、>0.23%、>0.24%、または>0.25%)であることが好ましい。Mnレベルの差は、ろう付け用クラッド層の厚さに対する品質管理手段(例えば、当該技術分野で常用のエッチング技術によるもの)として有用である。ろう付け作業中、ろう付け用クラッド層材により、1種の溶加材が生じて継手が形成され、ろう付け作業前に存在する任意の組成の差が平滑化する。
一実施形態では、各Al-Siろう付け用クラッド層材(すなわち、第1層、第2層、及び任意の第3層)は、許容可能な不純物元素として、または最大約0.4%(例えば、0.05%~0.4%、0.1%~0.35%、または0.09%~0.29%)、好ましくは最大約0.2%(例えば0.05%~0.2%、0.05%~0.15%、0.1%~0.2%、または約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、約0.25%、約0.3%、約0.35%、もしくは約0.4%)存在する任意のZnを有する。
別の実施形態では、第2のろう付け用クラッド層材は、最大約7%、または1%~7%(例えば、1%~7%、0.05%~7%、1.1%~6.9%、1.5%~6.5%、2%~7%、2%~6%、または2.5%~5.9%)の範囲で意図的に添加されたZnを有する。例えば、意図的に添加されたZnは、約1%、約1.05%、約1.1%、約1.15%、約1.2%、約1.25%、約1.3%、約1.35%、約1.4%、約1.45%、約1.5%、約1.55%、約1.6%、約1.65%、約1.7%、約1.75%、約1.8%、約1.85%、約1.9%、約1.95%、約2%、約2.05%、約2.1%、約2.15%、約2.2%、約2.25%、約2.3%、約2.35%、約2.4%、約2.45%、約2.5%、約2.55%、約2.6%、約2.65%、約2.7%、約2.75%、約2.8%、約2.85%、約2.9%、約2.95%、約3%、約3.05%、約3.1%、約3.15%、約3.2%、約3.25%、約3.3%、約3.35%、約3.4%、約3.45%、約3.5%、約3.55%、約3.6%、約3.65%、約3.7%、約3.75%、約3.8%、約3.85%、約3.9%、約3.95%、約4%、約4.05%、約4.1%、約4.15%、約4.2%、約4.25%、約4.3%、約4.35%、約4.4%、約4.45%、約4.5%、約4.55%、約4.6%、約4.65%、約4.7%、約4.75%、約4.8%、約4.85%、約4.9%、約4.95%、約5%、約5.05%、約5.1%、約5.15%、約5.2%、約5.25%、約5.3%、約5.35%、約5.4%、約5.45%、約5.5%、約5.55%、約5.6%、約5.65%、約5.7%、約5.75%、約5.8%、約5.85%、約5.9%、約5.95%、約6%、約6.05%、約6.1%、約6.15%、約6.2%、約6.25%、約6.3%、約6.35%、約6.4%、約6.45%、約6.5%、約6.55%、約6.6%、約6.65%、約6.7%、約6.75%、約6.8%、約6.85%、約6.9%、約6.95%、または約7%であり得る。一実施形態では、Zn含有量の上限は約6%である。Zn含有量の下限は、好ましくは少なくとも約1%、より好ましくは少なくとも約1.5%、最も好ましくは少なくとも約2%(例えば、1%~6%、1.1%~5.9%、1.2%~6%、1.3%~6%、1%~5.9%、1%~5.5%、1.5%~6%、1.5%~5.9%、1.5%~5.5%、2%~6%、2%~5.9%、2%,~5.5%、2.1%~6%、または2.1%~5.9%)である。第1のろう付け用クラッド層材が著しく少ない量でZnを有し、ろう付けサイクル中の過剰なZnの蒸発を抑制することは、本実施形態の重要な態様である。同じことが、任意の第3のろう付け用クラッド層材にも当てはまり、Zn含有量が低いことにより、コア層材への過剰なZnの拡散が妨げられる。第1及び任意の第3のろう付け用クラッド層材では、Zn含有量は多くても1.5%(例えば、<1.5%、<1.4%、<1.3%、<1.2%、<1.1%、<1%、<0.9%、<0.8%、<0.7%、<0.6%、<0.5%、<0.4%、<0.3%、<0.2%、または<0.1%)、好ましくは多くても約1%(例えば、<1%、<0.9%、<0.8%、<0.7%、<0.6%、<0.5%、<0.4%、<0.3%、<0.2%、または<0.1%)、最も好ましくは多くても約0.5%(例えば、<0.5%、<0.4%、<0.3%、<0.2%、または<0.1%)である。
一実施形態において、第2のろう付け用クラッド層材のZn含有量は、第1及び任意の第3のろう付け用クラッド層材それぞれにおけるZn含有量の少なくとも200%(例えば、>200%、>205%、>210%、>225%、または>250%)である。一実施形態では、差は少なくとも300%(例えば、>300%、>305%、>310%、>325%、または>350%)、より好ましくは少なくとも400%(例えば、>400%、>405%、>410%、>425%、または>450%)である。
第2のAl-Siろう付け用層材に関する別の実施形態では、Cuが約1%~3%の範囲(例えば、1.1%~3%、1.1%~2.9%、1%~2.9%、1.2%~2.8%、1%~2.8%、または1.5%~2.5%)、好ましくは1%~2.5%の範囲(例えば1.1%~2.5%、1.1%~2.4%、1%~2.4%、1.5%~2%、または1.25%~2.5%)で意図的に添加される。1%~6%(例えば、1.1%~5.9%、1%~5.9%、1.1%~6%、または1.5%~5.5%)、好ましくは1%~5%(例えば、1.1%~4.9%、1%~4.9%、1.1%~5%、または1.5%~4.5%)、より好ましくは1%~3%(例えば、1.1%~2.9%、1%~2.9%、1.1%~3%、または1.5%~2.5%)の範囲で意図的に存在するZnと組み合わされたCuにより、560℃~590℃の範囲(例えば、560℃~585℃、565℃~590℃、570℃~590℃、570℃~585℃、または約560℃、約561℃、約562℃、約563℃、約564℃、約565℃、約566℃、約567℃、約568℃、約569℃、約570℃、約571℃、約572℃、約573℃、約574℃、約575℃、約576℃、約577℃、約578℃、約579℃、約580℃、約581℃、約582℃、約583℃、約584℃、約585℃、約586℃、約587℃、約588℃、約589℃、もしくは約590℃)の液相線温度を有するろう付け溶加材合金がもたらされる。
ろう付け作業中、合金コア層の片面にある複数のろう付け用クラッド層材により、1種の溶加材が生じて継手が形成され、ろう付け作業前に存在する任意の組成の差が平滑化する。Znを意図的に添加することで、多層ブレージングシート製品のろう付け後の腐食防止が強化される。この合金元素は、材料の厚みに関連して局所的または層状的に、結合したAl-Siろう材をコア材に対してより犠牲的にすることにより、コア材の耐食性を向上させる。量が下限値より少ない場合は犠牲陽極効果が十分に得られず、上限値より多い場合は耐食性にそれ以上の改善がもたらされないが、アルミニウム合金の製造がより困難となり、最終製品ではろう付けフィレットにZnが濃縮しやすくなり得る。この効果のために、ろう付け用クラッド層にZnを意図的に添加することは、当該技術分野で公知である。もっとも、種々のAl-Siろう付け用クラッド層材間のZn含有量における差が大きいことにより、ろう付けサイクルの昇温段階及びろう付け段階におけるZnの過剰な蒸発が妨げられる。第1のろう付け用クラッド層材では、Zn含有量が著しく低く、好ましくはZnが意図的に添加されていないので、第1のろう付け用クラッド層材は物理的障壁として作用し、したがってZnの蒸発が制限される。
以下の表1で、種々のろう付け用クラッド層材中のZn含有量に関する様々な実施形態をまとめる。
Figure 2023505586000002
一実施形態において、第1または第2のAl-Si合金ろう付け用クラッド層材のそれぞれは、1種以上の濡れ性元素をさらに含有する。好ましくは、濡れ性元素は、Bi、Pb、Li、Sb、Se、Y、及びThを含む群から選択され、濡れ性元素の総量は、約0.01%~0.5%の範囲(例えば、0.01%~0.49%、0.011%~0.5%、0.011%~0.49%、0.015%~0.5%、または0.015%~0.45%)にある。好ましい実施形態では、元素Biは、濡れ性元素の群から選択され、約0.01%~0.5%の範囲(例えば、0.01%~0.49%、0.011%~0.5%、0.011%~0.49%、0.015%~0.5%、または0.015%~0.45%)、好ましくは約0.01%~0.25%の範囲(例えば、0.01%~0.24%、0.011%~0.25%、0.011%~0.24%、0.015%~0.25%、または0.015%~0.2%)にあり、ろう付け作業中のこの合金系におけるこの目的のために最も有効な濡れ性元素であるとされる。
好ましくは、湿潤剤が第2のろう付け用クラッド層材に添加される。
一実施形態において、第1、第2、及び任意の第3のAl-Siろう付け用クラッド層材のそれぞれは、例えばダイカスト製品を製造するためのAl-Si鋳造合金に単独でまたは組み合わせて用いられることが多い、Si改質元素であるSr及びNaを実質的に含まない。本明細書で使用される場合、「実質的に含まない」とは、Sr及び/またはNaを化学組成に意図的に加えないが、不純物及び/または製造機器との接触による漏れによって、微量のSr及び/またはNaが合金製品内に存在し得ることを意味する。例えば、微量の一例としては、10ppm未満のSr(例えば、<9ppm、<8ppm、<7ppm、<6ppm、<5ppm、<4ppm、<3ppm、<2ppm、または<1ppm)、好ましくは5ppm未満のSr(例えば、<4ppm、<3ppm、<2ppm、または<1ppm)である。さらに、微量の別の例としては、10ppm未満のNa(例えば、<9ppm、<8ppm、<7ppm、<6ppm、<5ppm、<4ppm、<3ppm、<2ppm、または<1ppm)、好ましくは3ppm未満のNa(例えば、<2ppmまたは<1ppm)である。
本発明による多層ブレージングシート材にはいくつかの構成があり得、例えば、一実施形態では、アルミニウム合金コア層が、第1のAl-Si合金ろう付け用クラッド材層、及び合金コア層と第1のAl-Si合金ろう付け用クラッド材との間に位置する第2のAl-Si合金ろう付け用クラッド材を片面に備え、それによってブレージングシート材が3層構成を構成するように、コア層の他の面がむき出しになる。
本明細書に記載される多層ブレージングシート材の代替的実施形態では、合金コア層が、第1のAl-Si合金ろう付け用クラッド材層、及び合金コア層と第1のAl-Si合金ろう付け用クラッド材との間に位置する第2のAl-Si合金ろう付け用クラッド材を両面に備えている。コア層の両面が同様にクラッドされる場合、ブレージングシート材は少なくとも5層構成を構成する。
別の実施形態では、アルミニウム合金コア層の片面が、本発明による第1及び第2のAl-Si合金ろう付け用クラッド材層でクラッドされる場合、合金コア層の他の面には、外層が塗布され得る。外層または外側ライナーは、一般に、例えば熱交換器の水側ライナーとして使用される場合、多層ブレージングシート材のその面が曝される環境において、高い耐腐食性、あるいはさらに耐浸食性と組み合わせた耐腐食性が得られるように調整された、アルミニウム合金となるはずである。一例として、好適な外層は、例えばAA7072系合金のような、Znが意図的に添加された(最大約6%、最大約5%、最大約4%、最大約3%、最大約2%、最大約1%、または0.05%~6%、0.05%~5%、0.05%~4%、0.05%~3%、0.05%~2%、もしくは0.05%~1%)アルミニウム合金となるはずである。
さらに別の実施形態では、さらなるアルミニウム合金層が、合金コア層と第2のAl-Si合金ろう付け用クラッド層材との間に差し挟まれている。例えば、コア層からろう付け用層への合金元素の拡散を制限するため、またはブレージングシート製品の腐食性をさらに改善するために、例えば、さらなるまたは第3のアルミニウム合金層が塗布され得る。特定の実施形態では、第3のアルミニウム合金層は、アルミニウム合金コア層と第2のろう付け用クラッド層材との間に位置する第3のろう付け用クラッド層材であり、当該第3のろう付け用クラッド層材は、約6%~9%のSi(例えば、6%~8.5%、6.1%~8.4%、6.5%~8%、または6.25%~8.51%)を有するAl-Si合金ろう材である。例えば、第3のろう付け用クラッド層は、Si(約6%、約6.05%、約6.1%、約6.15%、約6.2%、約6.25%、約6.3%、約6.35%、約6.4%、約6.45%、約6.5%、約6.55%、約6.6%、約6.65%、約6.7%、約6.75%、約6.8%、約6.85%、約6.9%、約6.95%、約7%、約7.05%、約7.1%、約7.15%、約7.2%、約7.25%、約7.3%、約7.35%、約7.4%、約7.45%、約7.5%、約7.55%、約7.6%、約7.65%、約7.7%、約7.75%、約7.8%、約7.85%、約7.9%、約7.95%、約8%、約8.05%、約8.1%、約8.15%、約8.2%、約8.25%、約8.3%、約8.35%、約8.4%、約8.45%、約8.5%、約8.55%、約8.6%、約8.65%、約8.7%、約8.75%、約8.8%、約8.85%、約8.9%、約8.95%、または約9%の量)、最大約1.5%のZn(例えば、約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、約0.25%、約0.3%、約0.35%、約0.4%、約0.45%、約0.5%、約0.55%、約0.6%、約0.65%、約0.7%、約0.75%、約0.8%、約0.85%、約0.9%、約0.95%、約1%、約1.05%、約1.1%、約1.15%、約1.2%、約1.25%、約1.3%、約1.35%、約1.4%、約1.45%、または約1.5%)、及び最大約0.25%のMg(例えば、0.05%~0.25%、0.05%~0.2%、0.05%~0.15%、0.1%~0.25%、0.1%~0.2%、または約0.05%、約0.1%、約0.15%、約0.2%、もしくは約0.25%)を含み得る。より好ましくは、第3のろう付け用クラッド層材は、本明細書で示され、請求される、第1のろう付け用クラッド層材の組成範囲内にある組成を有する。第2のろう付け用クラッド層材と比較してSi含有量が著しく低い第3のろう付け用クラッド層材を使用することにより、第2のろう付け用クラッド層材に存在する粗大なSi粒子がコア層材に広がらないことに起因して、成形工程、例えば、曲げまたはチューブ成形作業中に発生するクラックが回避される。加えて、第3のろう付け用クラッド層材の使用により、特に非常に薄い規格(例えば、ミクロンまたはサブミクロン規格)のブレージングシート製品におけるいかなる焼損も避けられる。さらに、第2のろう付け用クラッド層材に意図的にZnが添加されている場合、第3のろう付け用クラッド層材の使用により、第2のろう付け用クラッド層材からアルミニウムコア層への過剰なZnの拡散が制限される。第3のろう付け用クラッド層材は、物理的障壁として作用し、第2のろう付け用クラッド層材と比較してSi含有量及びZn含有量が低いため、液相線温度がより高い。したがって、ろう付けサイクルでは後になって溶融するので、この段階でのZnの拡散が制限される。また、多層ブレージングシート材の生産における熱処理工程中、ろう付け前のMg及びZnの拡散を制御及び制限することにも役立つ。
本発明による多層ブレージングシート材は、種々の技術を介して製造され得る。例えば、当該技術分野でよく知られているように、圧延接合によることが好ましい。そのプロセスは、一般に、以下の工程:
-異なるアルミニウム合金を鋳造して圧延用ブロックを得ること;
-ブロックのいずれかの面を削って、鋳造プロセスに起因する表面偏析帯を除去し、製品の平坦度を向上させること;
-ろう材ブロックを400℃~550℃で予熱すること;
-個々のろう材ブロックを所望の厚さになるまで熱間圧延して、複数の熱間圧延クラッドライナーを得ること;
-あるいは、個々のろう材ブロックを中間の厚さまで熱間圧延し、各種ろう材を中間の厚さで積層し、さらにその積層体を熱間圧延して、2層以上のろう材層から構成される所要の厚さの熱間圧延クラッドライナーを得ること;
-所望により、アルミニウム合金コアブロックを500℃~630℃で少なくとも1時間、好ましくは1~20時間均質化すること;
-合金コアブロックを、少なくとも片面、所望により両面で、圧延クラッドライナー(複数可)と組み合わせて、サンドイッチを得ること;
-サンドイッチを400℃~550℃で予熱すること;
-サンドイッチを中間の厚さ、例えば2~10mmまで熱間圧延すること;熱間圧延したサンドイッチを所望の最終的な厚さまで冷間圧延して、多層ブレージングシート製品を得ること;及び
-所望により、200℃~480℃で焼鈍して、所望の質別、例えばO質別、H1x質別、H2x質別またはH3x質別の多層ブレージングシート製品を得ること、を含み得る。
あるいは、あまり好ましくないが、Al-Siろう材層の1層以上を、熱溶射技術によって合金コア層上に塗布することができる。あるいは代替方法として、アルミニウム合金コア層及び第2のAl-Si合金ろう付け用クラッド材は、例えば、国際特許文書WO-2004/112992に開示されているように、鋳造技術によって製造することができ、その後、第1のAl-Si合金ろう付け用クラッド材が、例えば圧延接合または熱溶射技術によって塗布され得る。
本発明による多層ブレージングシート材は、約0.05mm~10mm(例えば、0.05mm~9.9mm、0.1mm~10mm、もしくは0.051mm~9.9mm、または約0.05mm、約0.1mm、約0.15mm、約0.2mm、約0.25mm、約0.3mm、約0.35mm、約0.4mm、約0.45mm、約0.5mm、約0.55mm、約0.6mm、約0.65mm、約0.7mm、約0.75mm、約0.8mm、約0.85mm、約0.9mm、約0.95mm、約1mm、約1.05mm、約1.1mm、約1.15mm、約1.2mm、約1.25mm、約1.3mm、約1.35mm、約1.4mm、約1.45mm、約1.5mm、約1.55mm、約1.6mm、約1.65mm、約1.7mm、約1.75mm、約1.8mm、約1.85mm、約1.9mm、約1.95mm、約2mm、約2.05mm、約2.1mm、約2.15mm、約2.2mm、約2.25mm、約2.3mm、約2.35mm、約2.4mm、約2.45mm、約2.5mm、約2.55mm、約2.6mm、約2.65mm、約2.7mm、約2.75mm、約2.8mm、約2.85mm、約2.9mm、約2.95mm、約3mm、約3.05mm、約3.1mm、約3.15mm、約3.2mm、約3.25mm、約3.3mm、約3.35mm、約3.4mm、約3.45mm、約3.5mm、約3.55mm、約3.6mm、約3.65mm、約3.7mm、約3.75mm、約3.8mm、約3.85mm、約3.9mm、約3.95mm、約4mm、約4.05mm、約4.1mm、約4.15mm、約4.2mm、約4.25mm、約4.3mm、約4.35mm、約4.4mm、約4.45mm、約4.5mm、約4.55mm、約4.6mm、約4.65mm、約4.7mm、約4.75mm、約4.8mm、約4.85mm、約4.9mm、約4.95mm、約5mm、約5.05mm、約5.1mm、約5.15mm、約5.2mm、約5.25mm、約5.3mm、約5.35mm、約5.4mm、約5.45mm、約5.5mm、約5.55mm、約5.6mm、約5.65mm、約5.7mm、約5.75mm、約5.8mm、約5.85mm、約5.9mm、約5.95mm、約6mm、約6.05mm、約6.1mm、約6.15mm、約6.2mm、約6.25mm、約6.3mm、約6.35mm、約6.4mm、約6.45mm、約6.5mm、約6.55mm、約6.6mm、約6.65mm、約6.7mm、約6.75mm、約6.8mm、約6.85mm、約6.9mm、約6.95mm、約7mm、約7.05mm、約7.1mm、約7.15mm、約7.2mm、約7.25mm、約7.3mm、約7.35mm、約7.4mm、約7.45mm、約7.5mm、約7.55mm、約7.6mm、約7.65mm、約7.7mm、約7.75mm、約7.8mm、約7.85mm、約7.9mm、約7.95mm、約8mm、約8.05mm、約8.1mm、約8.15mm、約8.2mm、約8.25mm、約8.3mm、約8.35mm、約8.4mm、約8.45mm、約8.5mm、約8.55mm、約8.6mm、約8.65mm、約8.7mm、約8.75mm、約8.8mm、約8.85mm、約8.9mm、約8.95mm、約9mm、約9.05mm、約9.1mm、約9.15mm、約9.2mm、約9.25mm、約9.3mm、約9.35mm、約9.4mm、約9.45mm、約9.5mm、約9.55mm、約9.6mm、約9.65mm、約9.7mm、約9.75mm、約9.8mm、約9.85mm、約9.9mm、約9.95mm、もしくは約10mm)、好ましくは約0.05mm~4mm(例えば、0.06mm~4mm、0.05mm~3.9mm、0.1mm~4mm、もしくは0.06mm~3.9mm、または約0.05mm、約0.1mm、約0.15mm、約0.2mm、約0.25mm、約0.3mm、約0.35mm、約0.4mm、約0.45mm、約0.5mm、約0.55mm、約0.6mm、約0.65mm、約0.7mm、約0.75mm、約0.8mm、約0.85mm、約0.9mm、約0.95mm、約1mm、約1.05mm、約1.1mm、約1.15mm、約1.2mm、約1.25mm、約1.3mm、約1.35mm、約1.4mm、約1.45mm、約1.5mm、約1.55mm、約1.6mm、約1.65mm、約1.7mm、約1.75mm、約1.8mm、約1.85mm、約1.9mm、約1.95mm、約2mm、約2.05mm、約2.1mm、約2.15mm、約2.2mm、約2.25mm、約2.3mm、約2.35mm、約2.4mm、約2.45mm、約2.5mm、約2.55mm、約2.6mm、約2.65mm、約2.7mm、約2.75mm、約2.8mm、約2.85mm、約2.9mm、約2.95mm、約3mm、約3.05mm、約3.1mm、約3.15mm、約3.2mm、約3.25mm、約3.3mm、約3.35mm、約3.4mm、約3.45mm、約3.5mm、約3.55mm、約3.6mm、約3.65mm、約3.7mm、約3.75mm、約3.8mm、約3.85mm、約3.9mm、約3.95mm、もしくは約4mm)の範囲にある、最終的な規格における標準の厚さを有する。
第1のAl-Si合金ろう付け用クラッド材層及び任意の第3のAl-Si合金ろう付け用クラッド材のそれぞれは、好ましくは、多層ブレージングシート材全体の厚さの約1%~15%(例えば、1%~14.9%、1.1%~15%、1.1%~14.9%、2%~14%、または1.5%~14.5%)である厚さを有する。第2のAl-Si合金ろう付け用クラッド材層は、多層ブレージングシート材全体の厚さの約3%~20%(例えば、3.1%~20%、3%~19.9%、3.1%~19.9%、3.5%~19.5%、または4%~19%)、好ましくは約3%~15%(例えば、3.1%~15%、3%~14.9%、3.1%~14.9%、3.5%~14.5%、または4%~14%)の厚さを有する。
一実施形態において、第1及び第2のAl-Si合金ろう付け用クラッド材層は、ほぼ等しい厚さを有していてもよい。一実施形態では、第1及び任意の第3のAl-Si合金ろう付け用クラッド材層のそれぞれは、第2のAl-Si合金ろう付け用クラッド材層よりも薄い厚さを有する。したがって、混合されたSi含有量の高さに起因して、ろう付け作業中の溶融溶加材の良好な流体の流れが維持される。
合金コア層の片面に塗布された第1及び第2のAl-Si合金ろう付け用クラッド材層の厚さの合計は、アルミニウム合金ブレージングシート材全体の厚さの約4%~30%(例えば、5%~30%、4%~29%、5%~29%、もしくは10%~25%、または約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、もしくは約30%)、好ましくは約4%~20%(例えば、5%~20%、4%~19%、5%~19%、もしくは5%~15%、または約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、もしくは約20%)の範囲にある。
好ましくは、合金コア層の片面に塗布された第1、第2及び任意の第3のAl-Si合金ろう付け用クラッド材層の厚さの合計は、アルミニウム合金ブレージングシート材全体の厚さの約4%~25%(例えば、5%~25%、4%~24%、5%~24%、もしくは6%~23%、または約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、もしくは約25%)の範囲にある。
本発明の一実施形態において、多層ブレージングシート材は、O質別で提供され、完全に焼鈍したものである。
本発明の一実施形態において、多層ブレージングシート材は、H3x質別、H2x質別またはH1x質別で提供され、ここでxは、1、2、3、4、5、6、7または8であり、例えば、H14、H18、H22、H24及びH26質別などである。
本発明のさらなる態様は、制御された雰囲気でのろう付けによることが好ましい、熱交換器(例えば自動車)の生産のための、多層ブレージングシート材または製品の使用に関する。このように、多層ブレージングシート材は、パワートレイン及びエンジン冷却用ラジエーター、低温ラジエーター、直接的空対空チャージエアクーラー(「CAC」)またはインタークーラー、空対水CAC、水対空CAC、空対冷媒CAC、冷媒対空CAC、空対冷媒エバポレーター、空対冷媒コンデンサー、水対冷媒エバポレーター、水対冷媒コンデンサー、ヒーターコア、排ガス冷却器、排ガス再循環システム、ハイブリッド冷却システム、二相式冷却システム、油冷却器、燃料冷却器、バッテリー冷却システム用材料、チラー、コールドプレート、熱回収システムなどの熱交換器において適用されるのに適している。
本発明のさらなる態様において、ろう付けによって接合された、少なくとも2つの成形部材を含む物品であって、特に、成形部材の1つとして本発明による多層ろう材を少なくとも組み込んでいる自動車の熱交換器である、前記物品が提供される。
本発明の別の態様において、以下の順序での工程:
-少なくとも1つが本発明による多層ブレージングシート材から作製されている構成要素を供給し、形成すること;
-構成要素を組み立ててアセンブリを構築すること;
-アセンブリを、制御された不活性ガス雰囲気中、ろう付け温度(好ましくは、580℃~615℃の範囲にある温度)にて、溶加材の溶融及び広がりに十分な長さの時間ろう付けして、継手を形成すること;及び
-ろう付けしたアセンブリを、通常、100℃より下、より好ましくは周囲温度まで冷却すること、を含む、ろう付けによって接合された物品またはろう付けされた構成要素のアセンブリを製造する方法が提供される。
好ましくは、ろう付けプロセスは、酸素を含有しない乾燥雰囲気で行われ、好ましくは窒素の不活性環境を用いるが、例えばアルゴンも使用することができる。
好ましくは、ろう付けプロセスには、フラックス、例えばNocolok(登録商標)と称される公知のプロセス、及びその変形プロセスを用い、当該ろう付けプロセスは当業者に周知である。各種ろう付け用クラッド層材においてMg含有量が非常に低いことを考慮すると、多層ブレージングシート製品は、真空ろう付けプロセスでの使用には適さない。
代表的実施形態の実例
実例1は、アルミニウム合金コア層(10)の片面または両面に第1のろう付け用クラッド層材(30)を備えたアルミニウム合金コア層(10)と、アルミニウム合金コア層(10)と第1のろう付け用クラッド層材(30)との間に位置する少なくとも1つの第2のろう付け用クラッド層材(20)と、で構成される、多層ブレージングシート材であって、第2のろう付け用クラッド層材(20)は、11%~14%のSi、最大7%のZn及び最大0.25%のMgを有するAl-Si合金ろう材であり、第1のろう付け用クラッド層材(30)は、6%~9%のSi、最大1.5%のZn及び最大0.25%のMgを有するAl-Si合金ろう材であり、ここで、第1のろう付け用クラッド層材中のSi含有量と第2のろう付け用クラッド層材中のSi含有量との合計が7%~12.5%Siの範囲にある、前記多層ブレージングシート材である。
実例2は、第1のろう付け用クラッド層材(30)が、最大0.1%、好ましくは最大0.05%のMg含有量を有する、先行または後続実例のいずれかに記載の多層ブレージングシート材である。
実例3は、第1のろう付け用クラッド層材(30)が、最大0.8%のFe、最大0.3%のCu、最大0.8%のMn、最大0.2%のTi、最大0.15%の不純物、及びアルミニウムをさらに含有する、先行または後続実例のいずれかに記載の多層ブレージングシート材である。
実例4は、第1のろう付け用クラッド層材(30)が、最大0.8%のFe、最大0.3%のCu、最大0.2%のMn、最大0.2%のTi、最大0.15%の不純物、及びアルミニウムをさらに含有する、先行または後続実例のいずれかに記載の多層ブレージングシート材である。
実例5は、第2のろう付け用クラッド層材(20)におけるZn含有量が、第1のろう付け用クラッド層材(30)におけるZn含有量よりも高い、先行または後続実例のいずれかに記載の多層ブレージングシート材である。
実例6は、第2のろう付け用クラッド層材(20)におけるZn含有量が、第1のろう付け用クラッド層材におけるZn含有量の少なくとも200%である、先行または後続実例のいずれかに記載の多層ブレージングシート材である。
実例7は、第2のろう付け用クラッド層材(20)におけるZn含有量が、少なくとも300%である、先行または後続実例のいずれかに記載の多層ブレージングシート材である。
実例8は、第2のろう付け用クラッド層材(20)が、1%~7%の範囲にあるZn含有量を有する、先行または後続実例のいずれかに記載の多層ブレージングシート材である。
実例9は、第2のろう付け用クラッド層材(20)が、1.5%~6%の範囲にあるZn含有量を有する、先行または後続実例のいずれかに記載の多層ブレージングシート材である。
実例10は、第1のろう付け用クラッド層材(30)が、最大1%の範囲、好ましくは最大0.5%の範囲にあるZn含有量を有する、先行または後続実例のいずれかに記載の多層ブレージングシート材である。
実例11は、第2のろう付け用クラッド層材(20)が、好ましくはBi、Pb、Li、Sb、Se、Y、及びThからなる群から選択される1種以上の濡れ性元素をさらに含有し、ここで、濡れ性元素の総量が0.01%~0.5%の範囲にあり、好ましくは、第2のろう付け用クラッド層材(20)が、濡れ性元素としてBiを0.01%~0.5%の範囲、好ましくは0.01%~0.25%の範囲でさらに含有する、先行または後続実例のいずれかに記載の多層ブレージングシート材である。
実例12は、第1のろう付け用クラッド層材(30)が、好ましくはBi、Pb、Li、Sb、Se、Y、及びThからなる群から選択される1種以上の濡れ性元素をさらに含有し、ここで、濡れ性元素の総量が0.01%~0.5%の範囲にあり、好ましくは、第1のろう付け用クラッド層材(30)が、濡れ性元素としてBiを0.01%~0.5%の範囲、好ましくは0.01%~0.25%の範囲でさらに含有する、先行または後続実例のいずれかに記載の多層ブレージングシート材である。
実例13は、アルミニウム合金コア層(10)と第2のろう付け用クラッド層材(20)との間に位置する第3のろう付け用クラッド層材(40)が備えられている、先行または後続実例のいずれかに記載の多層ブレージングシート材である。
実例14は、アルミニウム合金コア層(10)と第2のろう付け用クラッド層材(20)との間に位置する第3のろう付け用クラッド層材(40)が備えられており、当該第3のろう付け用クラッド層材(40)は、6%~9%のSi、最大1.5%のZn及び最大0.25%のMgを有するAl-Si合金ろう材である、先行または後続実例のいずれかに記載の多層ブレージングシート材である。
実例15は、多層ブレージングシート材が、圧延接合された多層ブレージングシート材である、先行または後続実例のいずれかに記載の多層ブレージングシート材である。
実例16は、第1のろう付け用クラッド層材(30)が、多層アルミニウム合金ブレージングシート材全体の厚さの1%~15%である厚さを有し、第2のろう付け用クラッド層材(20)が、多層ブレージングシート材全体の厚さの3%~20%である厚さを有する、先行または後続実例のいずれかに記載の多層ブレージングシート材である。
実例17は、自動車の熱交換器を生産するための、好ましくは制御された雰囲気でのろう付けプロセスにおける、先行または後続実例のいずれかに記載の多層ブレージングシート材の使用である。
実例18は、ろう付けされた構成要素のアセンブリを製造する方法であって、以下の工程:a.)少なくとも1つが先行または後続実例のいずれかに記載の多層ブレージングシート材から作製されている構成要素を形成すること;b.)構成要素を組み立ててアセンブリを構築すること;c.)アセンブリを制御された不活性ガス雰囲気中でろう付けすること;及びd.)ろう付けしたアセンブリを冷却すること、を含む、前記方法である。
実例19は、アルミニウム合金コア層(10)の片面または両面に第1のろう付け用クラッド層材(30)を備えたアルミニウム合金コア層(10)と、アルミニウム合金コア層(10)と第1のろう付け用クラッド層材(30)との間に位置する少なくとも1つの第2のろう付け用クラッド層材(20)と、で構成される、多層ブレージングシート材であって、第2のろう付け用クラッド層材(20)は、11%~14%のSi、最大7%のZn及び最大0.25%のMgを有するAl-Si合金ろう材であり、第1のろう付け用クラッド層材(30)は、6%~8.5%のSi、最大1.5%のZn及び最大0.25%のMgを有するAl-Si合金ろう材である、前記多層ブレージングシート材である。
実例20は、アルミニウム合金コア層(10)の片面または両面に第1のろう付け用クラッド層材(30)を備えたアルミニウム合金コア層(10)と、アルミニウム合金コア層(10)と第1のろう付け用クラッド層材(30)との間に位置する少なくとも1つの第2のろう付け用クラッド層材(20)と、で構成される、多層ブレージングシート材であって、第2のろう付け用クラッド層材(20)は、11%~14%のSi、1%~7%のZn及び最大0.25%のMgを有するAl-Si合金ろう材であり、第1のろう付け用クラッド層材(30)は、6%~9%のSi、最大1.5%のZn及び最大0.25%のMgを有するAl-Si合金ろう材である、前記多層ブレージングシート材である。
上で引用されているすべての特許、出版物、及び要約は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。本発明の様々な実施形態が、本発明の様々な目的を実現させる中で説明されてきた。これらの実施形態は、本発明の原理の単なる例示であることが認識されるべきである。以下の特許請求の範囲で定義される本発明の趣旨及び範囲から逸脱することがなく、それらの多数の改変及び適応が当業者に容易に明らかとなる。

Claims (20)

  1. アルミニウムコア層(10)の片面または両面に第1のろう付け用クラッド層材(30)を備えたアルミニウム合金コア層(10)と、アルミニウム合金コア層(10)と第1のろう付け用クラッド層材(30)との間に位置する少なくとも1つの第2のろう付け用クラッド層材(20)と、で構成される、多層ブレージングシート材であって、第2のろう付け用クラッド層材(20)は、11%~14%のSi、最大7%のZn及び最大0.25%のMgを有するAl-Si合金ろう材であり、第1のろう付け用クラッド層材(30)は、6%~9%のSi、最大1.5%のZn及び最大0.25%のMgを有するAl-Si合金ろう材であり、
    ここで、第1のろう付け用クラッド層材中のSi含有量と第2のろう付け用クラッド層材中のSi含有量との合計が7%~12.5%Siの範囲にある、多層ブレージングシート材。
  2. 第1のろう付け用クラッド層材(30)が、最大0.1%、好ましくは最大0.05%のMg含有量を有する、請求項1に記載の多層ブレージングシート材。
  3. 第1のろう付け用クラッド層材(30)が、最大0.8%のFe、最大0.3%のCu、最大0.8%のMn、最大0.2%のTi、最大0.15%の不純物、及びアルミニウムをさらに含有する、請求項1または2に記載の多層ブレージングシート材。
  4. 第1のろう付け用クラッド層材(30)が、最大0.8%のFe、最大0.3%のCu、最大0.2%のMn、最大0.2%のTi、最大0.15%の不純物、及びアルミニウムをさらに含有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の多層ブレージングシート材。
  5. 第2のろう付け用クラッド層材(20)におけるZn含有量が、第1のろう付け用クラッド層材(30)におけるZn含有量よりも高い、請求項1~4のいずれか1項に記載の多層ブレージングシート材。
  6. 第2のろう付け用クラッド層材(20)におけるZn含有量が、第1のろう付け用クラッド層材(30)におけるZn含有量の少なくとも200%である、請求項1~4のいずれか1項に記載の多層ブレージングシート材。
  7. 第2のろう付け用クラッド層材(20)におけるZn含有量が、少なくとも300%である、請求項1~4のいずれか1項に記載の多層ブレージングシート材。
  8. 第2のろう付け用クラッド層材(20)が、1%~7%の範囲にあるZn含有量を有する、請求項1~7のいずれか1項に記載の多層ブレージングシート材。
  9. 第2のろう付け用クラッド層材(20)が、1.5%~6%の範囲にあるZn含有量を有する、請求項1~7のいずれか1項に記載の多層ブレージングシート材。
  10. 第1のろう付け用クラッド層材(30)が、最大1%の範囲、好ましくは最大0.5%の範囲にあるZn含有量を有する、請求項1~9のいずれか1項に記載の多層ブレージングシート材。
  11. 第2のろう付け用クラッド層材(20)が、好ましくはBi、Pb、Li、Sb、Se、Y、及びThからなる群から選択される1種以上の濡れ性元素をさらに含有し、ここで、濡れ性元素の総量が0.01%~0.5%の範囲にあり、好ましくは、第2のろう付け用クラッド層材(20)が、濡れ性元素としてBiを0.01%~0.5%の範囲、好ましくは0.01%~0.25%の範囲でさらに含有する、請求項1~10のいずれか1項に記載の多層ブレージングシート材。
  12. 第1のろう付け用クラッド層材(30)が、好ましくはBi、Pb、Li、Sb、Se、Y、及びThからなる群から選択される1種以上の濡れ性元素をさらに含有し、ここで、濡れ性元素の総量が0.01%~0.5%の範囲にあり、好ましくは、第1のろう付け用クラッド層材(30)が、濡れ性元素としてBiを0.01%~0.5%の範囲、好ましくは0.01%~0.25%の範囲でさらに含有する、請求項1~11のいずれか1項に記載の多層ブレージングシート材。
  13. アルミニウム合金コア層(10)と第2のろう付け用クラッド層材(20)との間に位置する第3のろう付け用クラッド層材(40)が備えられている、請求項1~12のいずれか1項に記載の多層ブレージングシート材。
  14. アルミニウム合金コア層(10)と第2のろう付け用クラッド層材(20)との間に位置する第3のろう付け用クラッド層材(40)が備えられており、第3のろう付け用クラッド層材(40)は、6%~9%のSi、最大1.5%のZn及び最大0.25%のMgを有するAl-Si合金ろう材である、請求項1~13のいずれか1項に記載の多層ブレージングシート材。
  15. 多層ブレージングシート材が、圧延接合された多層ブレージングシート材である、請求項1~14のいずれか1項に記載の多層ブレージングシート材。
  16. 第1のろう付け用クラッド層材(30)が、多層アルミニウム合金ブレージングシート材の全体の厚さの1%~15%である厚さを有し、第2のろう付け用クラッド層材(20)が、多層ブレージングシート材の全体の厚さの3%~20%である厚さを有する、請求項1~15のいずれか1項に記載の多層ブレージングシート材。
  17. 自動車の熱交換器を製造するための、好ましくは制御された雰囲気でのろう付けプロセスにおける、請求項1~16のいずれか1項に記載の多層ブレージングシート材の使用。
  18. ろう付けされた構成要素のアセンブリを製造する方法であって、以下の工程:
    a.)少なくとも1つが請求項1~16のいずれか1項に記載の多層ブレージングシート材から作製されている構成要素を形成すること;
    b.)構成要素を組み立ててアセンブリを構築すること;
    c.)アセンブリを制御された不活性ガス雰囲気中でろう付けすること;及び
    d.)ろう付けしたアセンブリを冷却すること、を含む、方法。
  19. アルミニウムコア層(10)の片面または両面に第1のろう付け用クラッド層材(30)を備えたアルミニウム合金コア層(10)と、アルミニウム合金コア層(10)と第1のろう付け用クラッド層材(30)との間に位置する少なくとも1つの第2のろう付け用クラッド層材(20)と、で構成される、多層ブレージングシート材であって、第2のろう付け用クラッド層材(20)は、11%~14%のSi、最大7%のZn及び最大0.25%のMgを有するAl-Si合金ろう材であり、第1のろう付け用クラッド層材(30)は、6%~8.5%のSi、最大1.5%のZn及び最大0.25%のMgを有するAl-Si合金ろう材である、多層ブレージングシート材。
  20. アルミニウムコア層(10)の片面または両面に第1のろう付け用クラッド層材(30)を備えたアルミニウム合金コア層(10)と、アルミニウム合金コア層(10)と第1のろう付け用クラッド層材(30)との間に位置する少なくとも1つの第2のろう付け用クラッド層材(20)と、で構成される、多層ブレージングシート材であって、第2のろう付け用クラッド層材(20)は、11%~14%のSi、1%~7%のZn及び最大0.25%のMgを有するAl-Si合金ろう材であり、第1のろう付け用クラッド層材(30)は、6%~9%のSi、最大1.5%のZn及び最大0.25%のMgを有するAl-Si合金ろう材である、多層ブレージングシート材。
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