JP2023504428A - オレアナンシンナムアミド誘導体及びその製造方法と用途 - Google Patents

オレアナンシンナムアミド誘導体及びその製造方法と用途 Download PDF

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Abstract

薬物化学の分野及び薬物治療学の分野に関し、具体的には2-シアノ-3,12-ジオキソラン-1,9(11)-ジエン-17-フェニルアクリルアミド誘導体及びその製造方法に関し、さらに該新規化合物の抗癌薬物の製造における応用に関する。

Description

本発明は、薬物化学の分野及び薬物治療学の分野に関し、その内容は、2-シアノ-3,12-ジオキソラン-1,9(11)-ジエン-17-シンナムアミド化合物及びその製造方法を含み、本発明は、抗癌薬物の製造における該新規化合物の応用にさらに関する。
オレアノール酸(oleanonicacid、OA)は、五環トリテルペン天然生成物に属し、植物界に非常に広く分布し、多くの漢方薬の有効成分であり、広範な生物学的活性を有する。OAに基づく構造最適化は、天然の薬物の化学研究のホットスポットの一つである。
Figure 2023504428000001
CDDO及びその誘導体(CDDOs)はこれまで発見された抗腫瘍、抗炎症活性が最も強い半合成OA誘導体である。単一標的薬物と異なり、CDDOsは、多機能、多標的、細胞シグナル経路全体に作用するという特徴を有し、複数の段階から抗腫瘍作用を発揮することができるため、高い活性、低い薬剤耐性が該種類の誘導体の利点である。ここで、CDDOのメチルエステル誘導体(2-シアノ-3,12-ジオキソラン-1,9(11)-ジエン-28-酸メチルエステル、CDDO-Me)は、商品名がバルドキソロンメチル(BardoxoloneMethyl)であり、2006年に後期固形腫瘍及び悪性リンパ腫を治療するI期臨床試験(NCT00529438、NCT00508807)が行われた。また、CDDO-Meは、2008年にFDAに承認されてII型糖尿病による慢性腎疾患(ChronicKidneyDisease、CUK)の治療評価(NCT00664027)を行い、残念ながら、心不全による致死率が高いため、2013年11月にIII期の臨床研究に終了する。また報告によると、該薬は2014年にFDAに承認されて肺動脈高圧(めずらしい薬)の臨床研究に用いられ、現在III期臨床研究段階(II期NCT02036970、III期NCT02657356)にある。
Figure 2023504428000002
CDDO-Meは、優れた抗腫瘍活性を有するが、その心筋毒性は依然として注目すべきである。必要な修飾改造により、該種類の化合物の活性を保持するか又は強化し、その毒性を低下させることができれば、重要な現実的意義を有する。
本発明は、2-シアノ-3,12-ジオキシオレアナン-1,9(11)-ジエン-17-シンナムアミド化合物及びその製造方法と医薬用途を初めて開示する。発明における該種類の誘導体の製造方法は、原料が安価で入手しやすく、試薬が環境にやさしく毒性が低く、条件が温和で制御しやすく、後処理が便利で簡単であると同時に、実用性及び普遍性を有する。薬理実験の結果によると、本発明の化合物は、CDDO-Meより高いか又は相当する優れた抗腫瘍活性を有し、一部の化合物の心筋毒性が明らかに低下する。したがって、該種類の化合物は抗腫瘍薬物の候補化合物として扱うことができる。
本発明の目的の一つは、式Iに示された2-シアノ-3,12-ジオキソラン-1,9(11)-ジエン-17-シンナムアミド化合物を提供することであり、
Figure 2023504428000003
、R、Rは、それぞれH、C1-3アルキル、アルコキシ、ハロゲン、シアノ、ハロゲン又はシアノで置換されたC1-3アルキルの置換基から独立して選択される。
前記ハロゲンは、F、Cl、Br、Iから選択される。
前記アルコキシは、1~3個の炭素原子を含むアルコキシである。
いくつかの実施形態では、上記式Iにおける前記R、RはそれぞれH又はシアノから独立して選択され、RはH、C1-3アルキル、アルコキシ又はハロゲンから選択される。
いくつかの実施形態では、上記式Iにおける前記R、RはそれぞれH又はシアノから独立して選択され、RはF、Cl、H、メトキシから選択される。
いくつかの実施形態では、上記式Iにおける前記R、RはそれぞれH又はシアノから独立して選択され、RはCl、Hから選択される。
いくつかの実施形態では、上記式Iにおける前記Rはシアノであり、RはHであり、RはCl又はHである。
他方、本発明は、下記式Iの化合物又はその薬学的に許容可能な塩を提供し、
Figure 2023504428000004
、R、Rは、それぞれH、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロゲン、シアノ、ハロゲン又はシアノで置換されたC1-6アルキル、好ましくはH、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、ハロゲン、シアノ、ハロゲン又はシアノで置換されたC1-3アルキルの置換基から独立して選択される。
いくつかの実施形態では、上記式Iにおける前記R、RはそれぞれH又はシアノから独立して選択され、RはH、C1-3アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ハロゲンで置換されたC1-3アルキルから選択され、前記アルコキシは1~3個の炭素原子を含有するアルコキシであり、前記ハロゲンはF、Cl、Br、Iから選択される。
いくつかの実施形態では、上記式Iにおける前記RはH又はシアノであり、RはH又はシアノであり、RはH、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、Cl又はFから選択される。
いくつかの実施形態では、上記式Iにおける前記RはH又はシアノであり、RはH又はシアノであり、RはCl、H又はトリフルオロメチルである。
いくつかの実施形態では、式Iの化合物は、以下の化合物から選択される。
Figure 2023504428000005
本発明は、同時に式Iに示す化合物の製造方法を提供し、
1、CDDOにCurtius転位を行って、構造が式IIに示されるC-17位アミノ化誘導体(CDDO-NH)を得て、
Figure 2023504428000006
2、式IIと式III(フェニルアクリル酸系化合物)を縮合反応させて式Iの化合物を製造し、
Figure 2023504428000007
前記縮合剤がジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N--ジイソプロピルカルボジイミド、1-エチル-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミン、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート又はベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェートのうちの一種又は複数種から選択され、
溶媒がN,Nジメチルホルムアミド、アセトン、アセトニトリル、トルエン、ベンゼン、キシレン、1,4-ジオキサン、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン又はエーテルの一種又は複数種から選択できるがこれらに限定されず、好ましくは反応温度が0℃~60℃であることを含むことを特徴とする。
本発明のさらなる目的は、有効用量の本発明の化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、一種又は複数種の薬学的に許容可能な薬用補助材料とで製造された薬物組成物を提供することである。本発明の化合物は、単独で又は一種又は一種以上の薬用担体と錠剤、カプセル剤、顆粒剤、液体製剤等の異なる剤形に製造することができ、臨床経口、注射又は局所投与に用いられる。これらの異なる製剤において、本発明の化合物の含有量は0.1%~99.9%であってもよい。本発明の化合物の投与量は、0.001~10000mg/kg/0.3日であってもよく、臨床ニーズに応じて適度に調整することができる。
本発明の前記「薬学的に許容可能な塩」は薬学的に許容可能な酸又は塩基付加塩、又はその溶媒和物を指す。
本発明の他の目的は、該種類の化合物又はその薬学的に許容可能な塩及びその薬物組成物の抗腫瘍薬物の製造における応用を提供することである。前記腫瘍は、肺癌、肝臓癌、結腸癌、膵臓癌、乳癌、前立腺癌、脳癌、卵巣癌、子宮頸癌、精巣癌、腎臓癌、頭頸部癌、リンパ腫、黒色腫又は白血病から選択される。さらに、前記腫瘍は、肺癌、肝癌又は乳癌から選択される。好ましくは肺癌である。一連の腫瘍細胞試験結果によると、本発明の化合物は、広域スペクトル抗腫瘍活性を有し、そのIC50値はいずれもナノモル~マイクロモルレベルにあり、陽性対照薬CDDO-Meの活性に相当する。ここで、化合物I-7及びI-12のラット胚心筋細胞H9C2に対する毒性(IC50値がそれぞれ3.176±1.74μM、3.143±1.53μMである)は、CDDO-Meより明らかに低い(IC50が0.308±0.01μMである)。
本発明の他の目的は、該種類の化合物又はその薬学的に許容可能な塩及びその薬物組成物の抗腫瘍薬物の製造における応用を提供することである。前記腫瘍は、肺癌、肝臓癌、腹水腫、脳転移腫、結腸癌、膵臓癌、乳癌、前立腺癌、脳癌、卵巣癌、子宮頸癌、精巣癌、腎臓癌、頭頸部癌、リンパ癌、黒色腫又は白血病から選択される、好ましくは肺癌、肝臓癌、乳癌、腹水腫、膵臓癌、脳転移腫から選択され、より好ましくは非小細胞肺癌、肝臓癌、乳癌、腹水腫から選択される。一連の腫瘍細胞試験結果によると、本発明の化合物は、広域スペクトル抗腫瘍活性を有し、そのIC50値はいずれもナノモル~マイクロモルレベルにあり、陽性対照薬CDDO-Meの活性に相当する。ここで、化合物I-7及びI-12のラット胚心筋細胞H9C2に対する毒性(IC50値がそれぞれ3.176±1.74μM、3.143±1.53μMである)は、CDDO-Me(IC50が0.308±0.01μMである)より明らかに低く、また、化合物I-1、I-2、I-3、I-4、I-5、I-6、I-7、I-8、I-9、I-12、I-13、I-14、I-16、I-18はいずれもヒト腎小管上皮細胞HK-2に対するより低い毒性を示す。本発明のさらに別の目的は、該種類の化合物又はその薬学的に許容可能な塩及びその薬物組成物を提供することであり、それは抗腫瘍に用いられる。前記腫瘍は、肺癌、肝臓癌、腹水腫、脳転移腫、結腸癌、膵臓癌、乳癌、前立腺癌、脳癌、卵巣癌、子宮頸癌、精巣癌、腎臓癌、頭頸部癌、リンパ癌、黒色腫又は白血病から選択される、好ましくは肺癌、肝臓癌、乳癌、腹水腫、膵臓癌、脳転移腫から選択され、より好ましくは非小細胞肺癌、肝臓癌、乳癌、腹水腫から選択される。一連の腫瘍細胞試験結果によると、本発明の化合物は、広域スペクトル抗腫瘍活性を有し、そのIC50値はいずれもナノモル~マイクロモルレベルにあり、陽性対照薬CDDO-Meの活性に相当する。ここで、化合物I-7及びI-12のラット胚心筋細胞H9C2に対する毒性(IC50値がそれぞれ3.176±1.74μM、3.143±1.53μMである)は、CDDO-Me(IC50が0.308±0.01μMである)より明らかに低く、また、化合物I-1、I-2、I-3、I-4、I-5、I-6、I-7、I-8、I-9、I-12、I-13、I-14、I-16、I-18はいずれもヒト腎小管上皮細胞HK-2に対するより低い毒性を示す。
本発明のさらに別の目的は、腫瘍を治療する方法を提供することであり、治療有効量の上記該種類の化合物又はその薬学的に許容可能な塩及びその薬物組成物を被験者又は患者に投与することを含む。前記腫瘍は、肺癌、肝臓癌、腹水腫、脳転移腫、結腸癌、膵臓癌、乳癌、前立腺癌、脳癌、卵巣癌、子宮頸癌、精巣癌、腎臓癌、頭頸部癌、リンパ癌、黒色腫又は白血病から選択される、好ましくは肺癌、肝臓癌、乳癌、腹水腫、膵臓癌、脳転移腫から選択され、より好ましくは非小細胞肺癌、肝臓癌、乳癌、腹水腫から選択される。一連の腫瘍細胞試験結果によると、本発明の化合物は、広域スペクトル抗腫瘍活性を有し、そのIC50値はいずれもナノモル~マイクロモルレベルにあり、陽性対照薬CDDO-Meの活性に相当する。ここで、化合物I-7及びI-12のラット胚心筋細胞H9C2に対する毒性(IC50値がそれぞれ3.176±1.74μM、3.143±1.53μMである)は、CDDO-Me(IC50が0.308±0.01μMである)より明らかに低く、また、化合物I-1、I-2、I-3、I-4、I-5、I-6、I-7、I-8、I-9、I-12、I-13、I-14、I-16、I-18はいずれもヒト腎小管上皮細胞HK-2に対するより低い毒性を示す。
本明細書は、本発明の好ましい実施形態を示して説明したが、当業者にとって、このような実施形態が例示的な方式のみにより提供されるは明らかである。現在、当業者は本発明から逸脱しない多くの変更、変更及び代替を想到することができる。理解すべきなのは、本発明の前記本発明の実施形態の様々な代替が本発明を実施するために用いることができる。添付の特許請求の範囲は本発明の範囲を限定することを意図し、かつこれらの特許請求の範囲内の方法及び構造及びその同等の形式をカバーする。
いくつかの化学用語
別の定義がない限り、本明細書の全ての科学技術用語が有する意味は請求項の主題が属する当業者が一般的に理解する意味と同じである。特に説明しない限り、本明細書の全文に引用された全ての特許、特許出願、開示材料は引用方式により本明細書に全体的に組み込まれる。
理解すべきなのは、上記略述及び以下の詳細な説明は、例示的なものでありかつ説明のみに用いられ、本願の主題を何ら限定するものではない。本願において、特に具体的に説明しない限り、単数を使用する場合には複数も含む。さらに注意すべきなのは、特に説明しない限り、使用される「又は」、「あるいは」は「及び/又は」を表す。また、使用される用語「含む」及び他の形式、例えば「備える」、「含み」及び「含有」はいずれも非限定的な説明に属する。
参考文献(CareyandSundberg“ADVANCEDORGANICCHEMISTRY4THED.”Vols.A(2000)andB(2001),PlenumPress,NewYorkを含む)において標準化学用語に対する定義を見つける。特に説明しない限り、本分野の技術範囲内の一般的な方法、例えば質量スペクトル、NMR、IR及びUV/Vis分光法及び薬理学的方法を採用する。具体的な定義を提出しない限り、本明細書で分析化学、有機合成化学及び薬物及び薬物化学に関する説明において採用された用語は本分野で既知のものである。化学合成、化学分析、薬物製造、製剤及び送達、及び患者への治療において標準技術を使用することができる。例えば、メーカーのキットに対する使用説明を利用するか、又は本分野の公知の方式又は本願の説明に応じて反応及び精製を実施することができる。一般的に本明細書に引用されて検討された複数の概略的な説明及びより具体的な文献における説明に基づいて、本分野によく知られた一般的な方法に応じて上記技術及び方法を実施することができる。本明細書において、当業者であれば基及びその置換基を選択して、安定した構造部分及び化合物を提供することができる。
左から右へ書かれた一般的な化学式により置換基を記述する時、該置換基は同様に構造式を右から左へ書く時に得られた化学的に同等の置換基を含む。例えば、CHOはOCHに等しい。
本願の前記「化合物」は、全ての立体異性体、幾何異性体、互変異性体及び同位体を含むことを指す。本願の化合物は、非対称であってもよく、例えば、一つ又は複数の立体異性体を有する。特に説明しない限り、全ての立体異性体は、例えばエナンチオマー及びジアステレオマーを含む。本願の非対称置換炭素原子を含有する化合物は、光学活性アルコールの形態又はラセモ形態で分離されてもよい。光学活性アルコールの形態はラセミ混合物から分割することができ、又はキラル原料又はキラル試薬を使用することにより合成することができる。本願の化合物は、互変異性体形態をさらに含む。互変異性体の形態は、一つの単結合が隣接する二重結合と交換して一緒に一つのプロトンの移動を伴うことに由来する。本願の化合物は、中間体であっても最後の化合物であっても全ての同位体の原子をさらに含む。同位体の原子は同じ原子数を有するが、異なる質量数を有する。例えば、水素の同位体は、三重水素及び重水素を含む。即ち、本願の化合物は、一部の水素又は全部の水素(H)が三重水素(T)及び/又は重水素(D)に置換された化合物を含み、一部又は全部の12Cが13C及び/又は14Cに置換された化合物と、他の元素(例えばN、O、P、S)の同位体の間に置換された化合物、例えば14N及び15N、18O及び17O、31P及び32P、35S及び36S等と、をさらに含む。本明細書の前記化合物は、一つ又は複数の立体異性化中心を有することができ、かつ各異性化中心はR又はS構造又はそれらの組み合わせの形式で存在することができる。同様に、本明細書の前記化合物は一つ又は複数の二重結合を有することができ、かつ各二重結合は、E(トランス)又はZ(シス)構造又はそれらの組み合わせの形式で存在することができる。特定の立体異性体、構造異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー又はエピマーは全ての可能な異性体、例えば立体異性体、構造異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー又はエピマー及びそれらの混合物を含むと理解されるべきである。したがって、本明細書の前記化合物は全ての構造上の異なる立体異性体、構造異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー又はエピマー形態及びその対応する混合物を含む。特定の立体異性体を変換するか又は特定の立体異性体をそのまま保持するための技術、及び立体異性体の混合物を分割する技術は、本分野で周知のものであり、当業者は具体的な状況に応じて適切な方法を選択することができる。
用語「してもよく/任意」又は「してもよい/任意に」は、後述するイベント又は状況が発生する可能性があるか又は発生しない可能性があることを指し、該説明は、前記イベント又は状況が発生することと、前記イベント又は状況が発生しないことと、を含む。
本明細書で使用されるC1-3は、該部分に1-3個の炭素原子を有することを指し、即ち基は、1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子を含む。したがって、例えば「C-Cアルキル」は、1-4個の炭素原子を有するアルキルを指し、即ち前記アルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル及びtert-ブチルから選択される。
本明細書において単独で又は組み合わせて使用される用語「アルキル」は、置換されてもよい直鎖又は置換されてもよい分岐鎖の脂肪族炭化水素を指す。本明細書の「アルキル」は、好ましくは1~約20個の炭素原子を有してもよく、例えば1~約10個の炭素原子を有し、1~約8個の炭素原子を有し、又は1~約6個の炭素原子を有し、又は1~約4個の炭素原子又は1~約3個の炭素原子を有する。本明細書のアルキルの例には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピルなどが含まれるが、これらに限定されない。本明細書で定義された基は、例えば「アルキル」に数字範囲が現れた場合、例えば「C-Cアルキル」又は「C1-6アルキル」は、1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子、4個の炭素原子、5個の炭素原子又は6個の炭素原子で構成されたアルキルを指し、本明細書のアルキルは、数字範囲を指定しない場合も含む。
本明細書で組み合わせて使用される「アルキル」は他の基と結合するアルキルを含み、例えばアルコキシにおけるアルキルである。
本明細書において単独で又は組み合わせて使用される用語「ハロゲン」はF、Cl、Br、Iから選択される。
本明細書において単独で又は組み合わせて使用される用語「ハロゲノ」又は「ハロゲン置換」は、置換されていてもよい基(例えばアルキル基、アルケニル基及びアルキニル基)の一つ又は複数の水素原子がフッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子又はそれらの組み合わせに置換されることを指す。いくつかの実施形態において、互いに同じハロゲン原子を用いて二つ又は複数の水素原子(例えばジフルオロメチル、トリフルオロメチル)を置換し、他の実施形態では互いに全く同じではないハロゲン原子を用いて二つ又は複数の水素原子(例えば1-クロロ-1-フルオロ-1-ヨードエチル)を置換する。ハロゲン化アルキル基の非限定的な実施例は、フルオロメチル基及びブロモエチル基である。ハロゲン化アルケニル基の非限定的な実施例は、ブロモビニル基である。ハロアルキニル基の非限定的な実施例は、クロロエチニル基である。
本明細書で使用される用語「治療」と他の類似する同義語は、疾患又は病症の症状を緩和し、軽減するか又は改善し、疾患又は病症を抑制し、例えば疾患又は病症の発展を阻止し、疾患又は病症を緩和し、疾患又は病症をよくし、疾患又は病症による症状を緩和し、又は疾患又は病症の症状を中止し、他の症状を予防し、症状をもたらす潜在的な代謝原因を改善するか又は予防することを含み、また、該用語は、予防の目的を含む。該用語は、治療効果及び/又は予防効果を取得することをさらに含む。前記治療効果は、治療された潜在的な疾患を治癒するか又は改善することを指す。また、潜在的な疾患に関連する一種又は複数種の生理症状の治癒又は改善も治療効果であり、例えば患者が依然として潜在的疾患に影響されている可能性があるが、患者状況の改善が観察される。予防効果について、特定の疾患に罹患するリスクがある患者に前記組成物を投与するか、又は疾患診断を行っていなくても、該疾患の一つ又は複数の生理症状が出現する患者に前記組成物を投与することができる。
本明細書で使用される用語「有効量」、「治療有効量」又は「薬学的有効量」は、服用後に治療される疾患又は病症の一つ又は複数の症状をある程度緩和することに十分な少なくとも一種の活性物質(本願の化合物)の量を指す。その結果は、兆候、症状又は病因の軽減及び/又は緩和、又は生物システムの任意の他の必要な変化であってもよい。例えば、治療用の「有効量」は、臨床的に顕著な病症緩和効果を提供するために本明細書に開示された化合物を含む必要な組成物の量である。剤量増加試験などの技術を用いて、任意の個別症例に適した有効量を測定することができる。
本明細書で製剤、組成物又は成分に対して使用された用語「許容可能な」は、治療を受ける被験者の一般的な健康状況に長期的に有害な影響を与えないことを指す。
本明細書で使用される用語「薬学的に許容可能な」は、本願の化合物の生物学的活性又は性質に影響を与えない物質(例えば担体又は希釈剤)を指し、かつ相対的に無毒であり、即ち該物質は、不良な生物学的反応を引き起こさないか又は不良な方式で組成物に含まれる任意の成分と相互作用せずに個体に適用される。
本明細書で使用される用語「薬物組成物」は、本願の化合物と少なくとも一種の薬学的に許容可能な物質との混合物を指す。前記薬学的に許容可能な物質は、担体、安定剤、希釈剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤及び/又は賦形剤を含むがこれらに限定されない。
本明細書で使用される用語「担体」は、相対的に無毒の物質を指し、それは本願の化合物を細胞又は組織に導入することに役立つ。
本明細書で使用される用語「薬学的に許容可能な塩」は、指定された化合物の遊離酸及び遊離塩基の生物学的効力を保持し、かつ生物学的又は他の方面に悪影響がない塩を指す。本願の化合物は、薬学的に許容可能な塩をさらに含む。薬学的に許容可能な塩は、親化合物中の塩基を塩の形式に変換するを指す。薬学的に許容可能な塩は、塩基例えばアミン(アンモニア)基の無機又は有機酸塩類を含むが、これらに限定されない。本願の薬学的に許容可能な塩は、親化合物で合成することができ、即ち親化合物中の塩基と1-4当量の酸を一つの溶媒系で反応させる。適切な塩は、Remingtong’sPharmaceuticalScicences,17thed.,MackPublishingCompany,Easton,Pa.,1985,p.1418及びJournalofPharmaceuticalScience,66,2(1977)に挙げられる。
特に指示する以外に、本願における塩は有機酸/無機酸で形成された酸性塩、及び有機塩基/無機塩基で形成された塩基性塩を指す。また、一般式の化合物の塩基性官能基がピリジン又はイミダゾール(ピリジン又はイミダゾールに限定されない)であり、酸性官能基がカルボン酸(カルボン酸に限定されない)である場合に両性イオン(内塩)を形成し、内塩も本願における塩に含まれる。
本発明をより明確に説明するために、ここで一連の実施例を挙げる。これらの実施例は、例示的なものであり、本発明を限定するものと理解すべきではない。
実施例1、I-1の合成
0.080g(0.170mmol)のCDDO-NHを5mLのジクロロメタンに溶解し、0.046g(0.260mmol)の3-フェニルアクリル酸を添加し、撹拌し、0.177g(PyBop、0.340mmol)のベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、0.074mL(0.425mmol)のN,N-ジイソプロピルエチルアミンを添加し、室温で12h反応させる。TLC検出反応が終了した後、5mLの水、5mLのジクロロメタンを添加し、抽出分離し、水層をさらに5mLのジクロロメタンで抽出し、有機層を合併する。有機層を5mLの飽和塩化ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。吸引濾過した後に有機層を回転乾燥させ、カラムクロマトグラフィーを行った後に回転乾燥させて0.036gの黄白色固体を得て、収率は44.9%である。
ESI-MS:593.4 [M+H]
H-NMR (300 MHz, CDCl, TMS), δ ppm: 0.89 (3H, s), 1.04 (3H, s), 1.05 (3H, s), 1.17 (3H, s), 1.26 (3H, s), 1.42 (3H, s), 1.47 (3H, s), 6.01 (1H, s), 6.53 (1H, d, J = 15.60 Hz), 7.35 (3H, m), 7.48 (2H, m), 7.60 (1H, d, J = 15.54 Hz), 8.08 (1H, s).
Figure 2023504428000008
実施例2、I-2の合成
化合物I-1の製造方法を参照し、3-フェニルアクリル酸の代わりに3-(4-メチルフェニル)アクリル酸を反応試薬とし、他の条件は変わらず、0.024gの目標化合物I-2淡黄色固体を製造し、収率は28.8%である。
ESI-MS:607.4 [M+H]
H-NMR (300 MHz, CDCl, TMS), δ ppm: 0.90 (3H, s), 1.05 (6H, s), 1.17 (3H, s), 1.27 (3H, s), 1.41 (3H, s), 1.47 (3H, s), 2.36 (3H, s), 6.01 (1H, s), 6.43 (1H, d, J = 12.60 Hz), 7.19 (2H, s), 7.38 (2H, s), 7.57 (1H, d, J = 15.27 Hz), 8.06 (1H, s).
Figure 2023504428000009
実施例3、I-3の合成
化合物I-1の製造方法を参照し、3-フェニルアクリル酸の代わりに3-(4-メトキシフェニル)アクリル酸を反応試薬とし、他の条件は変わらず、0.035gの目標化合物I-3黄白色固体を製造し、収率は41.2%である。
ESI-MS:623.4 [M+H], 645.4 [M+Na]
H-NMR (300 MHz, CDCl, TMS), δ ppm: 0.92 (3H, s), 1.06 (6H, s), 1.18 (3H, s), 1.27 (3H, s), 1.42 (3H, s), 1.48 (3H, s), 3.84 (3H, s), 6.01 (1H, s), 6.90 (1H, d, J = 8.49 Hz), 7.45 (1H, d, J = 8.43 Hz), 7.58 (4H, m), 8.05 (1H, s).
Figure 2023504428000010
実施例4、I-4の合成
化合物I-1の製造方法を参照し、3-フェニルアクリル酸の代わりに3-(4-トリフルオロメチルメチルフェニル)アクリル酸で反応試薬とし、他の条件は変わらず、0.018gの目標化合物I-4淡黄色固体を製造し、収率は20.4%である。
ESI-MS:661.4 [M+H], 683.4 [M+Na]
H-NMR (300 MHz, CDCl, TMS), δ ppm: 0.91 (3H, s), 1.06 (3H, s), 1.07 (3H, s), 1.18 (3H, s), 1.27 (3H, s), 1.44 (3H, s), 1.49 (3H, s), 6.03 (1H, s), 6.54 (1H, d, J = 15.30 Hz), 7.61 (4H, m), 7.63 (1H, d, J = 12.96 Hz), 8.09 (1H, s).
Figure 2023504428000011
実施例5、I-5の合成
化合物I-1の製造方法を参照し、3-フェニルアクリル酸の代わりに3-(4-フルオロフェニル)アクリル酸を反応試薬とし、他の条件は変わらず、0.019gの目標化合物I-5淡黄色固体を製造し、収率は23.4%である。
ESI-MS:611.4 [M+H]
H-NMR (300 MHz, CDCl, TMS), δ ppm: 0.89 (3H, s), 1.05 (3H, s), 1.06 (3H, s), 1.17 (3H, s), 1.26 (3H, s), 1.45 (3H, s), 1.49 (3H, s), 6.01 (1H, s), 6.55 (1H, d, J = 8.58 Hz), 7.59 (2H, s), 7.64 (2H, s), 7.63 (1H, d, J = 8.61 Hz), 8.09 (1H, s).
Figure 2023504428000012
実施例6、I-6の合成
化合物I-1の製造方法を参照し、3-フェニルアクリル酸の代わりに3-(4-クロロフェニル)アクリル酸を反応試薬とし、他の条件は変わらず、0.025gの目標化合物I-6黄白色固体を製造し、収率は29.1%である。
ESI-MS:627.3 [M+H]
H-NMR (300 MHz, CDCl, TMS), δ ppm: 0.90 (3H, s), 1.05 (3H, s), 1.06 (3H, s), 1.18 (3H, s), 1.27 (3H, s), 1.44 (3H, s), 1.49 (3H, s), 6.03 (1H, s), 6.53 (1H, d, J = 8.66 Hz), 7.62 (2H, s), 7.68 (2H, s), 7.61 (1H, d, J = 8.64 Hz), 8.09 (1H, s).
Figure 2023504428000013
実施例7、中間体III-12-シアノ-3-フェニルアクリル酸の合成
20mLのトルエンで0.425g(5mmol)のシアノ酢酸、0.477g(4.5mmol)のベンズアルデヒドを溶解し、0.058g(0.75mmol)の酢酸アンモニウムを添加し、加熱還流し、6~7h反応させ、TCLで完全に反応したかを検出する。室温まで冷却した後、吸引濾過し、濾過ケーキを真空乾燥させ、0.643gの中間体III-1の白色固体を得て、収率は82.4%である。
ESI-MS、174.0[M+H]
反応式は以下のとおりである。
Figure 2023504428000014
実施例8、I-7の合成
化合物I-1の製造方法を参照し、3-フェニルアクリル酸の代わりに2-シアノ-3-フェニルアクリル酸を反応試薬とし、他の条件は変わらず、0.026gの対象化合物I-7淡黄色固体を製造し、収率は30.7%である。
ESI-MS:618.4 [M+H], 640.4 [M+Na], 616.4 [M-H]
H-NMR (300 MHz, CDCl, TMS), δ ppm: 0.93 (3H, s), 1.06 (3H, s), 1.13 (3H, s), 1.18 (3H, s), 1.27 (3H, s), 1.34 (3H, s), 1.49 (3H, s), 6.01 (1H, s), 7.35 (3H, m), 7.48 (2H, m), 8.06 (1H, s), 8.21 (1H, s).
Figure 2023504428000015
実施例9、中間体III-2-シアノ-3-(4-メチルフェニル)アクリル酸の合成
中間体の2-シアノ-3-フェニルアクリル酸III-1の合成方法を参照し、ベンズアルデヒドの代わりに4-メチルベンズアルデヒドを使用し、他の条件は変わらず、重量が0.727gの中間体III-2を製造し、収率は86.3%である。
ESI-MS、188.0[M+H]
反応式は以下のとおりである。
Figure 2023504428000016
実施例10、I-8の合成
化合物I-1の製造方法を参照し、3-フェニルアクリル酸の代わりに2-シアノ-3-(4-メチルフェニル)アクリル酸を反応試薬とし、他の条件は変わらず、0.031gの目標化合物I-8淡黄色固体を製造し、収率は35.9%である。
ESI-MS:632.4 [M+H], 654.4 [M+Na], 630.4 [M-H]
H-NMR (300 MHz, CDCl, TMS), δ ppm: 0.93 (3H, s), 1.06 (3H, s), 1.13 (3H, s), 1.18 (3H, s), 1.27 (3H, s), 1.34 (3H, s), 1.49 (3H, s), 2.43 (3H, s), 6.01 (1H, s), 6.99 (2H, d, J = 8.48 Hz), 7.92 (2H, d, J = 8.61 Hz), 8.06 (1H, s), 8.21 (1H, s).
Figure 2023504428000017
実施例11、中間体III-32-シアノ-3-(4-メトキシフェニル)アクリル酸の合成
中間体III-12-シアノ-3-フェニルアクリル酸の合成方法を参照し、ベンズアルデヒドの代わりに4-メトキシベンズアルデヒドを使用し、他の条件は変わらず、重量が0.794gの中間体III-3を製造し、収率は86.8%である。
ESI-MS、204.0[M+H]
反応式は以下のとおりである。
Figure 2023504428000018
実施例12、I-9の合成
化合物I-1の製造方法を参照し、3-フェニルアクリル酸の代わりに2-シアノ-3-(4-メトキシフェニル)アクリル酸を反応試薬とし、他の条件は変わらず、0.030gの目標化合物I-9黄色固体を製造し、収率は33.7%である。
ESI-MS:648.4 [M+H], 670.4 [M+Na]
H-NMR (300 MHz, CDCl, TMS), δ ppm: 0.93 (3H, s), 1.06 (3H, s), 1.12 (3H, s), 1.17 (3H, s), 1.27 (3H, s), 1.34 (3H, s), 1.49 (3H, s), 3.11 (3H, s), 6.01 (1H, s), 6.99 (2H, d, J = 8.49 Hz), 7.92 (2H, d, J = 8.67 Hz), 8.06 (1H, s), 8.21 (1H, s).
Figure 2023504428000019
実施例13、中間体III-42-シアノ-3-(4-トリフルオロメチルフェニル)アクリル酸の合成
中間体III-12-シアノ-3-フェニルアクリル酸の合成方法を参照し、ベンズアルデヒドの代わりに4-トリフルオロメチルベンズアルデヒドを使用し、他の条件は変わらず、重量が0.872gの中間体III-4を製造し、収率は80.4%である。
ESI-MS、242.0[M+H]
反応式は以下のとおりである。
Figure 2023504428000020
実施例14、I-10の合成
化合物I-1の製造方法を参照し、3-フェニルアクリル酸の代わりに2-シアノ-3-(4-トリフルオロメチルフェニル)アクリル酸を反応試薬とし、他の条件は変わらず、0.031gの目標化合物I-10白色固体を製造し、収率は32.9%である。
ESI-MS:686.4 [M+H], 684.4 [M-H]
H-NMR (300 MHz, CDCl, TMS), δ ppm: 0.91 (3H, s), 1.02 (3H, s), 1.08 (3H, s), 1.17 (3H, s), 1.27 (3H, s), 1.44 (3H, s), 1.50 (3H, s), 6.05 (1H, s), 7.68 (2H, d, J = 8.07 Hz), 7.88 (2H, d, J = 8.01 Hz), 8.09 (1H, s).
Figure 2023504428000021
実施例15、中間体III-52-シアノ-3-(4-フルオロフェニル)アクリル酸の合成
中間体の2-シアノ-3-フェニルアクリル酸III-1の合成方法を参照し、ベンズアルデヒドの代わりに4-フルオロベンズアルデヒドを使用し、他の条件は変わらず、重量が0.683gの中間体III-5を製造し、収率は79.4%である。
ESI-MS、192.0[M+H]
反応式は以下のとおりである。
Figure 2023504428000022
実施例16、I-11の合成
化合物I-1の製造方法を参照し、3-フェニルアクリル酸の代わりに2-シアノ-3-(4-フルオロフェニル)アクリル酸を反応試薬とし、他の条件は変わらず、0.022gの目標化合物I-11淡黄色固体を製造し、収率は25.4%である。
ESI-MS:636.4 [M+H], 658.4 [M+Na], 635.4 [M-H]
H-NMR (300 MHz, CDCl, TMS), δ ppm: 0.94 (3H, s), 1.07 (3H, s), 1.13 (3H, s), 1.18 (3H, s), 1.27 (3H, s), 1.44 (3H, s), 1.50 (3H, s), 6.05 (1H, s), 7.21 (4H, m), 8.06 (1H, s), 8.26 (1H, s).
Figure 2023504428000023
実施例17、中間体III-62-シアノ-3-(4-クロロフェニル)アクリル酸の合成
中間体の2-シアノ-3-フェニルアクリル酸III-1の合成方法を参照し、ベンズアルデヒドの代わりに4-クロロベンズアルデヒドを使用し、他の条件は変わらず、重量が0.712gの中間体III-6を製造し、収率は76.2%である。
ESI-MS、208.0[M+H]
反応式は以下のとおりである。
Figure 2023504428000024
実施例18、I-12の合成
化合物I-1の製造方法を参照し、3-フェニルアクリル酸の代わりに2-シアノ-3-(4-クロロフェニル)アクリル酸を反応試薬とし、他の条件は変わらず、0.033gの目標化合物I-12黄白色固体を製造し、収率は37.9%である。
ESI-MS:652.3 [M+H], 674.3 [M+Na], 650.3 [M-H]
H-NMR (300 MHz, CDCl, TMS), δ ppm: 0.92 (3H, s), 1.02 (3H, s), 1.08 (3H, s), 1.17 (3H, s), 1.27 (3H, s), 1.44 (3H, s), 1.50 (3H, s), 6.05 (1H, s), 7.42 (2H, d, J = 8.47 Hz), 7.82 (2H, d, J = 8.51 Hz), 8.12 (1H, s).
Figure 2023504428000025
実施例19、中間体III-73-シアノ-3-フェニルアクリル酸の合成
0.735g(5mmol)のフェニルアセトニトリルを50mLのメタノールに溶解し、0.464g(5mmol)のグリオキシル酸を添加し、1.035g(7.5mmol)の炭酸カリウムを添加し、加熱還流し、TLCの結果で反応終点を示す。吸引濾過した後、ジクロロメタンで濾過ケーキを洗浄し、濾過ケーキを水に溶解し、pH=4に調整するように希塩酸を添加し、白色固体が析出する。酢酸エチル(30mL×2)で抽出し、有機層を合併し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。吸引濾過した後、回転乾燥させ、恒温乾燥箱で乾燥させ、0.679gの中間体III-7白色固体を得て、収率は78.5%に達する。
ESI-MS、174.0[M+H]
反応式は以下のとおりである。
Figure 2023504428000026
実施例20、I-13の合成
化合物I-1の製造方法を参照し、3-フェニルアクリル酸の代わりに中間体III-7を反応試薬とし、他の条件は変わらず、0.030gの目標化合物I-13淡黄白色固体を製造し、収率は36.2%である。
ESI-MS:618.4 [M+H], 640.4 [M+Na]
H-NMR (300 MHz, CDCl, TMS), δ ppm: 0.91 (3H, s), 1.04 (3H, s), 1.06 (3H, s), 1.18 (3H, s), 1.34 (3H, s), 1.42 (3H, s), 1.47 (3H, s), 6.00 (1H, s), 7.03 (1H, s), 7.47 (2H, m), 7.69 (3H, m), 8.04 (1H, s).
Figure 2023504428000027
実施例21、中間体III-83-シアノ-3-(4-メチルフェニル)アクリル酸の合成
中間体3-シアノ-3-フェニルアクリル酸III-7の合成方法を参照し、フェニルアセトニトリルの代わりに4-メチルフェニルアセトニトリルを反応試薬として採用し、他の条件は変わらず、0.733gの中間体III-8を製造し、収率は78.2%である。
ESI-MS、188.0[M+H]
反応式は以下のとおりである。
Figure 2023504428000028
実施例22、I-14の合成
化合物I-1の製造方法を参照し、3-フェニルアクリル酸の代わりに中間体III-8を反応試薬とし、他の条件は変わらず、0.035gの目標化合物I-14黄白色固体を製造し、収率は40.7%である。
ESI-MS:632.4 [M+H], 654.4 [M+Na]
H-NMR (300 MHz, CDCl, TMS), δ ppm: 0.90 (3H, s), 1.03 (3H, s), 1.06 (3H, s), 1.18 (3H, s), 1.27 (3H, s), 1.42 (3H, s), 1.47 (3H, s), 2.40 (3H, s), 6.00 (1H, s), 7.01 (1H, s), 7.26 (2H, d, J = 8.16 Hz), 7.68 (2H, d, J = 7.7 Hz), 8.04 (1H, s).
Figure 2023504428000029
実施例23、中間体III-93-シアノ-3-(4-メトキシフェニル)アクリル酸の合成
中間体3-シアノ-3-フェニルアクリル酸III-7の合成方法を参照し、フェニルアセトニトリルの代わりに4-メトキシフェニルアセトニトリルを反応試薬として採用し、他の条件は変わらず、0.757gの中間体III-9を製造し、収率は74.5%である。
ESI-MS、204.0[M+H]
反応式は以下のとおりである。
Figure 2023504428000030
実施例24、I-15の合成
化合物I-1の製造方法を参照し、3-フェニルアクリル酸の代わりに中間体III-9を反応試薬とし、他の条件は変わらず、0.031gの目標化合物I-15の淡黄褐色固体を製造し、収率は35.4%である。
ESI-MS:648.4 [M+H], 670.4 [M+Na]
H-NMR (300 MHz, CDCl, TMS), δ ppm: 0.89 (3H, s), 0.99 (3H, s), 1.04 (3H, s), 1.17 (3H, s), 1.27 (3H, s), 1.40 (3H, s), 1.45 (3H, s), 3.85 (3H, s), 6.00 (1H, s), 6.94 (2H, d, J = 8.76 Hz), 7.03 (1H, s), 7.65 (2H, d, J = 8.85 Hz), 8.06 (1H, s).
Figure 2023504428000031
実施例25、中間体III-103-シアノ-3-(4-トリフルオロメチルフェニル)アクリル酸の合成
中間体3-シアノ-3-フェニルアクリル酸III-7の合成方法を参照し、フェニルアセトニトリルの代わりに4-トリフルオロメチルフェニルアセトニトリルを反応試薬として採用し、他の条件は変わらず、0.833gの中間体III-10を製造し、収率は69.1%である。
ESI-MS、242.0[M+H]
反応式は以下のとおりである。
Figure 2023504428000032
実施例26、I-16の合成
化合物I-1の製造方法を参照し、3-フェニルアクリル酸の代わりに中間体III-10を反応試薬とし、他の条件は変わらず、0.056gの目標化合物I-16淡黄褐色固体を製造し、収率が60.2%である。
ESI-MS:686.4 [M+H], 708.4 [M+Na]
H-NMR (300 MHz, CDCl, TMS), δ ppm: 0.89 (3H, s), 1.00 (3H, s), 1.06 (3H, s), 1.18 (3H, s), 1.28 (3H, s), 1.42 (3H, s), 1.47 (3H, s), 6.04 (1H, s), 7.15 (1H, s), 7.73 (2H, d, J = 8.13 Hz), 7.82 (2H, d, J = 7.89 Hz), 8.09 (1H, s).
Figure 2023504428000033
実施例27、中間体III-113-シアノ-3-(4-フルオロフェニル)アクリル酸の合成
中間体3-シアノ-3-フェニルアクリル酸III-7の合成方法を参照し、フェニルアセトニトリルの代わりに4-フルオロフェニルアセトニトリルを反応試薬として採用し、他の条件は変わらず、0.956gの中間体III-11を製造し、収率は81.9%である。
ESI-MS、192.0[M+H]
反応式は以下のとおりである。
Figure 2023504428000034
実施例28、I-17の合成
化合物I-1の製造方法を参照し、3-フェニルアクリル酸の代わりに中間体III-11を反応試薬とし、他の条件は変わらず、0.023gの目標化合物I-17黄白色固体を製造し、収率は27.0%である。
ESI-MS:636.4 [M+H], 658.4 [M+Na]
H-NMR (300 MHz, CDCl, TMS), δ ppm: 0.90 (3H, s), 1.01 (3H, s), 1.06 (3H, s), 1.18 (3H, s), 1.34 (3H, s), 1.43 (3H, s), 1.49 (3H, s), 6.04 (1H, s), 6.96 (1H, s), 7.15 (2H, d, J = 8.49 Hz), 7.70 (2H, d, J = 8.76 Hz), 8.09 (1H, s).
Figure 2023504428000035
実施例29、中間体III-123-シアノ-3-(4-クロロフェニル)アクリル酸の合成
中間体3-シアノ-3-フェニルアクリル酸III-7の合成方法を参照し、フェニルアセトニトリルの代わりに4-クロロフェニルアセトニトリルを反応試薬として採用し、他の条件は変わらず、0.843gの中間体III-12を製造し、収率は81.2%である。
ESI-MS、208.0[M+H]
反応式は以下のとおりである。
Figure 2023504428000036
実施例30、I-18の合成
化合物I-1の製造方法を参照し、3-フェニルアクリル酸の代わりに中間体III-12を反応試薬とし、他の条件は変わらず、0.027gの目標化合物I-18の淡黄褐色固体を製造し、収率は30.3%である。
ESI-MS:652.3 [M+H], 674.3 [M+Na]
H-NMR (300 MHz, CDCl, TMS), δ ppm: 0.88 (3H, s), 0.96 (3H, s), 1.04 (3H, s), 1.17 (3H, s), 1.26 (3H, s), 1.40 (3H, s), 1.45 (3H, s), 6.02 (1H, s), 7.23 (1H, s), 7.40 (2H, d, J = 8.40 Hz), 7.64 (2H, d, J = 8.43 Hz), 8.09 (1H, s).
Figure 2023504428000037
実施例31、化合物の薬理実験
テトラメチルアゾールブルー比色法(MTT法)を採用して本発明の化合物に対して抗腫瘍活性試験を行い、メチルバルコロン(CDDO-Me)を陽性対照薬として選択する。
機器、クリーンベンチ(SW-CJ-1FD、AIRTECH、蘇浄安泰)、恒温COインキュベータ(3111、Thermo、米国)、倒置生物顕微鏡(IX71、OLYMPUS、日本)、酵素結合免疫検出器(Model680、BIO-RAD、米国)、平板揺動テーブル(Kylin-belllabInstruments)、高圧滅菌釜(YXO.SG41.280、上海華線)、遠心機(SIGMA)。
試薬、DMEM(GIBCO)、ウシ胎児血清(GIBCO)、トリプシン(SIGMA)、DMSO(SIGMA)。
細胞株、ヒト非小細胞肺癌細胞株A549、ヒト肝癌細胞株HepG2、ヒト乳癌細胞株MCF-7、ヒト腎小管上皮細胞HK-2、ラット胚心筋細胞H9C2(いずれも江蘇凱基生物技術株式有限会社により提供される)。
方法、凍結保存された細胞株を蘇生し、恒温37℃のCOインキュベーターに置いて培養し、毎日液体を一回交換し、細胞株が指数増殖期にあって状態がよい時に敷設することができる。1mLの0.25%トリプシン消化液を添加し、1-2min消化し、顕微鏡で細胞の状態を観察し、接着細胞が丸くなって収縮する時に消化液を吸引除去することができ、10%ウシ胎児血清を含有する1-2mLのDMEM培地を添加して細胞懸濁液に調製し、細胞計数を行い、各ウェルの5×10個の細胞数及び総ウェル数に応じて必要な細胞懸濁液の量を計算し、この細胞懸濁液を96ウェルプレートに接種し、100μL/ウェルであり、周囲をPBSで液封し、恒温37℃のCOインキュベータに置いて24h培養する。
DMEM培地で被験薬物、陽性対照薬CDDO-Me、ブランク対照群DMSOを調製し、その最終濃度を5μM/ウェルにし、各薬物が三つの繰り返しウェルを有し、48時間培養する。MTT試薬を96ウェルプレートに添加し、10μL/ウェルであり、4hインキュベートし続ける。プレート内の培地を吸引除去し、各ウェルに100μLのDMSOを添加し、平板揺動テーブルで10min振盪して結晶を溶解させる。酵素結合免疫検出器を用いて波長570nmで各ウェルの吸光値を検出し、かつ以下の式で細胞抑制率を計算する。3回の一次スクリーニング結果の平均値は、その最終的な抑制率であり、一次スクリーニング抑制率が60%より大きい化合物に対して濃度勾配スクリーニング(5倍希釈)を行うことにより、試験薬物のIC50値(graphpadソフトウェア計算)を計算し、3回の繰り返し実験結果は測定される化合物の最終的なIC50値である。
細胞抑制率%=[(ブランク対照OD値-投与群OD値)/ブランク対照群OD値]×100%
表1 一部の腫瘍細胞及び心筋細胞増殖に対する本発明の代表的な化合物の阻害活性(IC50、μM)
Figure 2023504428000038
表1から分かるように、本発明の大部分の化合物の心筋細胞H9C2に対する阻害活性はCDDO-Meより大きいか又はそれに相当する。化合物I-1、I-2、I-3、I-4、I-5、I-6、I-7、I-8、I-9、I-12、I-13、I-14、I-16、I-18はいずれもヒト腎小管上皮細胞HK-2に対してより低い毒性を示した。特に化合物I-7及びI-12の正常心筋細胞H9C2に対する阻害活性が小さく(IC50値がそれぞれ3.176±1.74μM、3.143±1.53μMである)、CDDO-Me(IC50が0.308±0.01μMである)の約1/10であり、低い心筋毒性を示した。
実施例32 本発明の化合物の担癌マウス腫瘍への抑制作用
1)実験動物6-8周の雌性ICRマウス、72匹、実験細胞、S180腹水腫細胞。
8匹の動物を正常群とし、残りのマウスに対して下記方法でモデル化する。
2)S180腹水腫細胞の増幅及び継代、-80℃のS180腹水腫細胞を取って37℃の水浴で溶解し、12mLの遠心管に置き、適量の生理食塩水を添加し、1200rpmで5min遠心分離し、上清を捨て、300μLの生理食塩水を添加して細胞を再懸濁し、ICRマウスの腹腔内に注射し、マウスの腹部が大きくなると、この細胞を取って別のICRマウスの腹腔内に注射し、マウスの腹部が大きくなると、接種に用いることができる。
3)マウスの腋下にS180腫瘍細胞を接種する二世代のS180細胞を取り、遠心分離し、濃度を1X10個/mLにするように生理食塩水を添加し、腋下で100μL体積の細胞を皮下注射する。マウス担癌のモデルを作成した。
モデルマウスを担癌モデル群、化合物I-7 5mg/kg群、化合物I-7 15mg/kg群、化合物I-12 5mg/kg群、化合物I-12 15mg/kg群、化合物I-16 5mg/kg群、化合物I-16 15mg/kg群、CDDO-Me 15mg/kg群に分ける。
各組は、8匹である。
4)投与腫瘍が成長すると、胃内投与する。
化合物I-7 5mg/kg群に5mg/kgの化合物I-7を投与し、
化合物I-7 15mg/kg群に15mg/kgの化合物I-7を投与し、
化合物I-12 5mg/kg群に5mg/kgの化合物I-12を投与し、
化合物I-12 15mg/kg群に15mg/kgの化合物I-12を投与し、
化合物I-16 5mg/kg群に5mg/kgの化合物I-16を投与し、
化合物I-16 15mg/kg群に15mg/kgの化合物I-16を投与し、
CDDO-Me 15mg/kg群に15mg/kgの化合物CDDO-Meを投与した。
正常群、モデル群に等体積の0.5%のカルボキシメチルセルロースナトリウムを投与した。
7日間連続的に投与し、最後の投与後の二日目に剖検を行った。
検出指標、体重、脾臓重、腫瘍を測定した。氷上で脾臓を研磨し、赤血球を溶解し、FITC-CD11b、LY6C、LY6G抗体を15minインキュベートした後にCD11b+LY6Chi+、CD11b+LY6G+をフローアッセイする。
実験結果を表2、表3に示す。
表2 本発明の化合物の腫瘍に対する抑制作用
Figure 2023504428000039
表3 本発明の化合物のM-MDSC、PMN-MDSC、脾臓指数に対する影響
Figure 2023504428000040
MDSCは、髄系由来の一組の成熟しない細胞であり、正常な場合に、それらは成熟したマクロファージ、顆粒球及び樹状細胞に分化することができるが、病理の場合に凝集しかつ活性化し、腫瘍において、MDSCは、T細胞免疫反応を抑制し、かつ他の免疫細胞と相互作用し、腫瘍微環境免疫抑制状態の形成を共に促進することができる。また、MDSCは、さらに細胞外マトリックスの破壊、血管新生促進などの非免疫経路により腫瘍の増殖及び転移を促進することができる。インドールアミン2,3二重オキシ酵素1(IDO1)は、MDSCの重要な機能標識の一つであり、腫瘍微環境におけるトリプトファンの代謝を触媒することができ、可溶性イヌのトレオニン及びその下流代謝産物の放出を引き起こし、Treg及び抗原提示細胞の免疫耐性を誘導し、それにより腫瘍の免疫脱出を引き起こす。MDSCが膵臓癌、乳癌、脳転移腫瘍等の進展に関与し、潜在的な治療標的及び信頼性の高い予後マーカーとして、MDSCが非常に大きな研究価値を有すると報告された研究があった。
本発明の実施例の研究により本発明の化合物は、MDSCの発現を抑制することができ、腫瘍微環境を改善することができ、肺癌、肝臓癌、膵臓癌、乳癌、腹水腫、脳転移腫等に対して治療作用を有することを提示する。
また、説明すべきなのは、実施例32において選択された化合物は、本発明の前記目標化合物に対する代表例であり、本発明を限定するものではない。

Claims (12)

  1. Figure 2023504428000041
    、R、Rは、それぞれ
    H、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロゲン、シアノ、ハロゲン又はシアノで置換されたC1-6アルキル、好ましくはH、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、ハロゲン、シアノ、ハロゲン又はシアノで置換されたC1-3アルキルの置換基から独立して選択される式Iの化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
  2. 前記述R、Rは、それぞれH又はシアノから独立して選択され、Rは、H、C1-3アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ハロゲンで置換されたC1-3アルキルから選択され、前記アルコキシは、1~3個の炭素原子を含有するアルコキシであり、前記ハロゲンは、F、Cl、Br、Iから選択されることを特徴とする請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
  3. は、H又はシアノであり、Rは、H又はシアノであり、RはH、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、Cl又はFから選択されることを特徴とする請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
  4. 前記Rは、H又はシアノであり、Rは、H又はシアノであり、Rは、Cl、H又はトリフルオロメチルであることを特徴とする請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
  5. 前記化合物は、
    3-フェニル-N-(2-シアノ-3,12-ジオキシオレアナン-1,9(11)-ジエン-19-イル)アクリルアミド、
    3-(4-メチルフェニル)-N-(2-シアノ-3,12-ジオキシオレアナン-1,9(11)-ジエン-19-イル)アクリルアミド、
    3-(4-メトキシフェニル)-N-(2-シアノ-3,12-ジオキシオレアナン-1,9(11)-ジエン-19-イル)アクリルアミド、
    3-(4-トリフルオロメチルフェニル)-N-(2-シアノ-3,12-ジオキシオレアナン-1,9(11)-ジエン-19-イル)アクリルアミド、
    3-(4-フルオロフェニル)-N-(2-シアノ-3,12-ジオキシオレアナン-1,9(11)-ジエン-19-イル)アクリルアミド、
    3-(4-クロロフェニル)-N-(2-シアノ-3,12-ジオキシオレアナン-1,9(11)-ジエン-19-イル)アクリルアミド、
    2-シアノ-3-イルフェニル-N-(2-シアノ-3,12-ジオキシオレアナン-1,9(11)-ジエン-19-イル)アクリルアミド、
    2-シアノ-3-(4-メチルフェニル)-N-(2-シアノ-3,12-ジオキシオレアナン-1,9(11)-ジエン-19-イル)アクリルアミド、
    2-シアノ-3-(4-メトキシフェニル)-N-(2-シアノ-3,12-ジオキシオレアナン-1,9(11)-ジエン-19-イル)アクリルアミド、
    2-シアノ-3-(4-トリフルオロメチルフェニル)-N-(2-シアノ-3,12-ジオキシオレアナン-1,9(11)-ジエン-19-イル)アクリルアミド、
    2-シアノ-3-(4-フルオロフェニル)-N-(2-シアノ-3,12-ジオキシオレアナン-1,9(11)-ジエン-19-イル)アクリルアミド、
    2-シアノ-3-(4-クロロフェニル)-N-(2-シアノ-3,12-ジオキシオレアナン-1,9(11)-ジエン-19-イル)アクリルアミド、
    3-フェニル-3-シアノ-N-(2-シアノ-3,12-ジオキシオレアナン-1,9(11)-ジエン-19-イル)アクリルアミド、
    3-(4-メチルフェニル)-3-シアノ-N-(2-シアノ-3,12-ジオキシオレアナン-1,9(11)-ジエン-19-イル)アクリルアミド、
    3-(4-メトキシフェニル)-3-シアノ-N-(2-シアノ-3,12-ジオキシオレアナン-1,9(11)-ジエン-19-イル)アクリルアミド、
    3-(4-トリフルオロメチルフェニル)-3-シアノ-N-(2-シアノ-3,12-ジオキシオレアナン-1,9(11)-ジエン-19-イル)アクリルアミド、
    3-(4-フルオロフェニル)-3-シアノ-N-(2-シアノ-3,12-ジオキシオレアナン-1,9(11)-ジエン-19-イル)アクリルアミド、及び、
    3-(4-クロロフェニル)-3-シアノ-N-(2-シアノ-3,12-ジオキシオレアナン-1,9(11)-ジエン-19-イル)アクリルアミドから選択されることを特徴とする請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の式Iの化合物の合成方法であって、
    Figure 2023504428000042
    式IIと式IIIを縮合反応させて式Iの化合物を製造し、
    ここで、前記R、R、Rの限定が請求項1~5のいずれか一項に記載のとおりであり、前記縮合剤は、ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N-ジイソプロピルカルボジイミド、1-エチル-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、ベンゾトリアゾール-1-オキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート又はベンゾトリアゾール-1-イル-オキシトリピロリジンホスホニウムヘキサフルオロホスフェートから選択される一種又は複数種であることを特徴とする合成方法。
  7. 前記式IIの合成方法は、
    Figure 2023504428000043
    CDDOをCurtius転位してC-17位アミノ化された誘導体、即ち式IIを得ることを特徴とする請求項6に記載の合成方法。
  8. 請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、一種又は複数種の薬学的に許容可能な薬用補助材料とを含む薬物組成物。
  9. 請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩又は請求項8に記載の薬物組成物の薬物製造における用途であって、前記薬物は腫瘍を治療するために用いられる用途。
  10. 前記腫瘍は、肺癌、肝臓癌、腹水腫、脳転移腫、結腸癌、膵臓癌、乳癌、前立腺癌、脳癌、卵巣癌、子宮頸癌、精巣癌、腎臓癌、頭頸部癌、リンパ癌、黒色腫又は白血病から選択され、好ましくは肺癌、肝臓癌、乳癌、腹水腫、膵臓癌、脳転移腫から選択され、より好ましくは非小細胞肺癌、肝臓癌、乳癌、腹水腫から選択される請求項9に記載の用途。
  11. 治療有効量の請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩又は請求項8に記載の薬物組成物を被験者又は患者に投与することを含む腫瘍の治療方法。
  12. 前記腫瘍は肺癌、肝臓癌、腹水腫、脳転移腫、結腸癌、膵臓癌、乳癌、前立腺癌、脳癌、卵巣癌、子宮頸癌、精巣癌、腎臓癌、頭頸部癌、リンパ癌、黒色腫又は白血病から選択され、好ましくは肺癌、肝臓癌、乳癌、腹水腫、膵臓癌、脳転移腫から選択され、より好ましくは非小細胞肺癌、肝臓癌、乳癌、腹水腫から選択される請求項11に記載の方法。
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