JP2023501815A - マイクロアクチュエータ用装置およびそのような装置を具備するマイクロアクチュエータ - Google Patents

マイクロアクチュエータ用装置およびそのような装置を具備するマイクロアクチュエータ Download PDF

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Abstract

Figure 2023501815000001
マイクロアクチュエータ用装置は、本体(110)と、本体(110)上に連結(136,138)され、本体の一方の側に位置する2つの末端部材(20,22)と、互いに対向する2つの変形可能な凹状の壁(120,122)と、を備える。壁は、アクチュエータを収容するように構成され、一方の側に位置するこれらの壁(120,122)のそれぞれの第1の縁部(1202,1222)は、本体(110)に固定(1264)され、他方の側に位置するこれらの壁(120,122)のそれぞれの第2の縁部(1204,1224)は、アクチュエータの影響下で壁(120,122)を変形させるように連続的に移動する。この移動は、2つの末端部材(20,22)をそれぞれ終端とする2つのアーム(132,134)によって伝達される。
【選択図】図5

Description

本発明は、マイクロアクチュエータ用装置の分野に関し、より詳細には、微細加工(微細加工技術)用クランプの分野に関する。
マイクロアクチュエータは、非常に短い距離(以下、アクチュエータの移動量または経路と呼ぶ)の動きを生じさせることができる機械装置である。特に、微細加工用クランプは、アクチュエータの経路に沿って移動するフィンガ(fingers)を用いて小さい対象物を把持するマイクロアクチュエータである。一般的に、これらのフィンガは、末端部材とも呼ばれるフィンガキャリア上に取り付けられる。
微細加工用クランプ、より一般的にはマイクロアクチュエータは、電界の作用で伸縮、すなわち変形することができる圧電アクチュエータによって作動されることが多い。一般的に、圧電アクチュエータは、スタック(stack)方向に沿うスタック型のものである。このスタックは、その長さ方向に通過する電界によって制御されて長手方向に変形する。この制御された変形により、非常に短い距離でも精密な把持を行うことができる。
圧電スタックの移動量は、その長さの約千分の一(1/1000)である。産業用途に必要なアクチュエータの移動量は、少なくとも400μmである。微細加工用クランプのコンパクトさに対するアクチュエータの移動量を合理的にするために、微細加工用クランプは、圧電スタックとフィンガキャリアとの間に増幅構造体を備える。この増幅構造体は、圧電スタックの変形に増幅率を掛けることで、その変形をフィンガキャリアの動きに変換している。
しかしながら、現在のマイクロアクチュエータのための増幅構造体は、満足のいくものではない。
既知の増幅構造体の増幅率は低く、一般に5:1未満である。そのため、微細加工用クランプは、最大で長さ500mmという大きい空間を必要とする。その産業チェーンへの組み込みは複雑であり、不可能であるとさえ言える。
このような増幅構造体は、多数の壊れやすい要素による複雑な組み立てによって実現される。例えば、フランス共和国特許第1758847号には、微細加工用クランプが記載されており、その増幅構造体は、3次元で膜を有する。既知の微細加工用クランプは、大量生産に適しておらず、その耐用年数も短い。
特定の既知の増幅構造体において、フィンガの動きはその方向が維持されず、非対称である。微細加工用クランプとして、単一のフィンガが動くか、2つのフィンガが異なる動きで稼働するものが知られている。このような微細加工用クランプは、産業用途で要求される精密な操作に使用することが困難である。
増幅構造体として、Fujun Wangらによる論文「Design of a Novel Dual-Axis Micromanipulator With an Asymmetric Compliant Structure」(IEEE/ASME Transactions on Mechatronics 24(2019):656~665)が特に知られており、その増幅率は、一方のフィンガで11:1、他方のフィンガで4.6:1に達することができる。この増幅構造体は、他の既知の増幅構造体よりも大きい増幅率を有するが、非対称性が高い。また、部品点数が多いため、複雑で壊れやすく、使い勝手が悪い。
本発明は、この状況を改善するものである。
この点に関して、本発明は、
・ 本体と、
・ 本体上に連結され、本体の一方の側に位置する2つの末端部材と、
・ アクチュエータを収容するように配置された、互いに対向する2つの変形可能な凹状の壁であって、一方の側に位置するこれらの壁のそれぞれの第1の縁部は、本体上に固着され、他方の側に位置するこれらの壁のそれぞれの第2の縁部は、アクチュエータの影響下で壁を変形させるように連続的に移動する、壁と、
を備えるマイクロアクチュエータ用装置を提案する。該装置において、上記移動は、末端部材をそれぞれ終端とする2つのアームによって伝達される。
本発明の装置の増幅率は高く、30:1(または30/1)を超えることができ、すなわち、アクチュエータの長手方向の変形1μmに対して、末端部材は、少なくとも30μm、さらには50:1まで移動することができる。さらに、この装置は、製造が容易である。また、部品点数が少なくて部品も単純であるため、装置の堅牢性は従来の構造体よりも著しく高い。
様々な代替例において、マイクロアクチュエータ用装置は、以下の特徴のうちの1つまたは複数をさらに有することができる。
・ 凹状の壁は、アクチュエータが当接する底部をそれぞれ有し、
・ 2つの末端部材は、ロッドによってそれぞれ本体上に連結され、
・ 2つの末端部材は、実質的に平行で同じ長さを有する2対のロッドによってそれぞれ本体上に連結され、
・ 末端部材側のロッドの端部は、実質的に整列しており、
・ アクチュエータの変形は、壁の2つの底部に対する長手方向の伸長または長手方向の収縮であり、2つの底部に対するアクチュエータの伸長は、第1の縁部と第2の縁部とを接近させ、これにより、第2の縁部は、アームを介して末端部材を互いに対称的に接近させ、また、2つの底部に対するアクチュエータの収縮は、第1の縁部と第2の縁部とを離間させ、これにより、第2の縁部は、アームを介して末端部材を互いから対称的に離間させ、
・ 末端部材の互いに対する接近および離間は、全体的に直線的な経路に沿っており、
・ 2つの凹状の壁は、全体的に菱形、六角形または長円形を形成し、
・ 装置は、単一の部材から作製され、
・ 装置は、成形されたプレートから形成され、
・ 装置の増幅率は、30:1よりも大きく、
・ ロッドおよび/またはアームは、1つまたは複数の端部において薄くなっており、
・ マイクロアクチュエータは、微細加工用クランプであり、末端部材の各々は、フィンガキャリアと、フィンガキャリアに取り付けられたフィンガと、を備え、
・ アクチュエータは、圧電アクチュエータであり、好ましくは圧電スタックであり、
・ 装置は、2つの壁の間、2つのアームの間、および2つの末端部材の間に位置する対称面について対称的である。
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照して以下に詳述する説明により明確になるであろう。
本発明による微細加工装置が設けられたマイクロアクチュエータの斜視図である。 図1のマイクロアクチュエータの上面図である。 図1のマイクロアクチュエータの底面図である。 図1のマイクロアクチュエータの分解図である。 図1の装置の底面図である。 図5の装置の上面図である。 図5の装置の代替例を示す図である。
添付の図面には、本発明の特定の性質の要素が本質的に含まれる。これらは、本発明をよりよく理解するのに使用されるだけでなく、その定義にも適宜貢献することができる。
ここで、図1~図6を参照する。
マイクロアクチュエータ1は、基部10と、2つの末端部材20および22と、末端部材20および22を作動させるアクチュエータ30と、を備える。
一実施形態において、マイクロアクチュエータ1は、微細加工用クランプであり、末端部材は、把持部材であり、例えばフィンガをそれぞれ受容することができるフィンガキャリアである。アクチュエータ30は、マイクロアクチュエータ1による把持を実行するために、フィンガキャリア20および22を作動させることができる。
フィンガキャリア20および22は、微細加工用クランプを形成するようにフィンガをそれぞれ受容することができる。一実施形態において、マイクロアクチュエータ1は、基部10上に取り付けられた端部片200を備える。端部片200は、支持体202と、本出願人による欧州特許第2718066号に記載されているような、柔軟な接続要素2040および2060を介して支持体202にそれぞれ接続される2つのフィンガ204および206を含む。フィンガ204および206は、固着基部2042および2062をそれぞれ備え、これにより、ここでは形態が一致する嵌合によって、フィンガキャリア20および22の一方に固着される。支持体202は、基部10上に端部片200を取り付けるために、基部10に形成された切り欠き部2020に係合することができる。代替的に、欧州特許第2718066号に記載されているように、支持体は、基部10に形成された溝内に取り付けられ得る。代替的に、フィンガは、フィンガキャリア20および22を有する単一の部材から形成され得る。代替的に、フィンガは、螺合および/または接着によって基部に固着され得る。
ここで、アクチュエータ30は、圧電アクチュエータである。アクチュエータ30は、それを通過する電界に応じて、アクチュエータの方向32に沿って変形可能、すなわち伸縮可能である。この変形は双方向性であり、すなわち、アクチュエータ30は、アクチュエータの方向32に沿った両方向に伸長可能である。ここで、アクチュエータ30は、アクチュエータの方向32に沿った平行六面体の圧電スタックの形態を有する。圧電スタックは、PI社によるスタック型のものであり得、例えば、3×3×13.5mmの寸法を有する平行六面体モデルP-883.30であり得る。代替的に、アクチュエータ30は、電磁アクチュエータまたは熱アクチュエータであり得る。
マイクロアクチュエータ1は、ロボットアームの端部に固着されるなど、産業機器に取り付けられ得る。マイクロアクチュエータ1の基部10には、例えば2つの孔1009および1010が設けられ、これらを介してマイクロアクチュエータ1が固着され得る。
本実施例において、マイクロアクチュエータの基部10の側部の1つは、アクチュエータ30の電力供給および制御のための1つまたは複数のケーブルを通すのに使用される凹部12を有する。
マイクロアクチュエータ1は、フィンガキャリア20および22にアクチュエータ30の動きを伝達する増幅構造体100をさらに備える。ここで、構造体100は、全体的に平坦である。構造体100は、厚さ3.5mmのプレートで製造することができる。プレートは、例えばアルミニウム、鋼またはシリコンから作製され得る。構造体100は、基部10に固着され、ここでは4つのねじ孔1001、1002、1003および1004を介して螺合されている。構造体100は、アクチュエータ30を収容して、2つのフィンガキャリア20および22を形成する。
ここで、構造体100は、2つのフィンガ204および206を形成する端部片200の支持体202が係合することができる切り欠き部2020を形成する。代替的に、切り欠き部2020は、基部10の別の部分に配置され得る。
ここで、図5および図6を参照する。
構造体100は、本体110を備えており、これにより、マイクロアクチュエータ1の基部10に固着され得る。ここで、本体110は、4つのねじ孔1001、1002、1003および1004を有し、これにより、構造体100は、基部10に固着され得る。切り欠き部2020を形成する構造体100の部分は、図を明確にするために図5には示されていないが、図6には示されている。ここで、切り欠き部2020は、構造体100の本体110に形成されている。
構造体100は、アクチュエータ30(図5および図6に図示せず)のためのハウジング124を形成する2つの壁120および122を備える。2つの壁120および122は、全体的に凹状であり、例えばU字(または代替的にV字)形状を有し、互いに対向している。2つの壁120および122は、第1の方向1260に延在する第1のサブ構造体126を共に形成する。
ここで、2つの壁120および122は、対称的であり、全体的に類似した形状を有する。代替的に、2つの壁120および122は、非対称的および/または全体的に異なる形状であり得る。
第1の凹状の壁120および第2の凹状の壁122は、底部1200および1220、第1の縁部1202および1222、ならびに第1の縁部1202および1222とはそれぞれ反対側の第2の縁部1204および1224をそれぞれ有する。壁120および122は、一方の側でそれぞれの第1の縁部1202および1222によって固着部1262で接合され、他方の側でそれぞれの第2の縁部1204および1224によって伝達部1264で接合される。ここで、2つの壁(ひいては互いに対向する2つの凹部)は、その側部が2×2の平行である拡張した六角形を共に形成する。
第1のサブ構造体126は、固着部1262によって本体110に固着される。ここで、固着部1262および伝達部は、壁120および122の他の部分よりも厚くなっている。
より一般的に、2つの壁120および122は、拡張した六角形を形成する。代替的に、2つの壁120および122は、菱形、楕円形、長円形または第1の方向1260に実質的に延在する任意の形状を形成することができる。
2つの壁120および122は、ハウジング124内にアクチュエータ30(図5に図示せず)を長手方向に収容する。ハウジング124に取り付けられたアクチュエータ30の方向32は、第1のサブ構造体126の第1の方向1260と一致する。好ましくは、アクチュエータ30は、ハウジング126内で予め荷重をかけられた状態で、すなわち、待機状態を含めて、壁120および122のそれぞれの底部1200および1220に連続的に当接している状態で取り付けられる。アクチュエータ30は、その取り付けを確実にするため、およびマイクロアクチュエータの耐用年数を向上させるために、任意選択で、壁120および122のそれぞれの底部1200および1220に接着され得る。
ここで、底部1200および1220は、互いに対向する互いに平行な面1206および1226をそれぞれ有する。ハウジング126に取り付けられたアクチュエータ30は、面1206および1226と常時接触している。
2つの壁120および122は、変形可能である。第1の方向1260に沿ってアクチュエータ30が伸張(または収縮)されたときに、アクチュエータ30は、2つの底部1200および1220を互いから離間(または互いに接近)させる。互いから離間(または互いに接近)する2つの底部1200および1220によって、固着部1262および伝達部1264が相互に接近(または離間)する。固着部1262が本体110に固着された状態で、伝達部1264は、本体110に向けて相対的に移動されてアクチュエータ30の伸長(または収縮)を伝達する。伝達部1264は、第1の方向1260に実質的に垂直な第2の方向1266に沿って、2つの底部1200および1222の相対的な動きに第1の所定の増幅率を掛けた値に等しい距離だけ移動する。
第1の増幅率は、第1のサブ構造体126の幾何学的形状に依存する。特に、第1の増幅率は、第1のサブ構造体126の全体的な形状の長さと壁120および122の厚さに依存する。本実施形態において、第1の増幅率は、2:1~7:1の範囲である。
構造体100は、伝達部1264に関して第1のサブ構造体126の反対側にある第2のサブ増幅構造体130をさらに含む。第2のサブ増幅構造体130は、伝達部1264の動きをフィンガキャリア20および22に伝達する。
第2のサブ構造体130は、フィンガキャリア20および22の各々について、それぞれのアーム132および134を備える。アーム132および134は、それぞれの第1の端部1320および1340において伝達部1264に固着される。アーム132および134は、第1の端部1320および1340の反対側にあるそれぞれの第2の端部1322および1342においてフィンガキャリア20および22にそれぞれ固着される。アーム132および134は、全体的に長細い形状を有し、互いの近傍で長手方向に延在し、第2の方向1266と10度未満、好ましくは5度未満の角度をなす。
第2のサブ構造体130は、フィンガキャリア20および22の各々について、それぞれの連結部136および138をさらに備える。連結部136および138によって、本体110に対するフィンガキャリア20および22の動きを制御することができる。連結部136および138は、第2の方向1266について実質的に対称的である。ここで、2つの連結部136および138は、アーム132および134の両側にそれぞれ配置されている。
一実施形態において、連結部136および138は、2つの延在ロッド1360および1362、ならびに1380および1382をそれぞれ備える。連結部136(または138)の2つのロッド1360および1362(または1380および1382)は、互いに平行で同じ長さを有し、すなわち、平行四辺形の2つの対向側部を形成する。平行四辺形の2つの他の側部は、任意に第2の方向1266に実質的に垂直な第3の方向1300に沿っている。この2つの連結部136および138の「平行四辺形」の配置は、第2の方向1266に対して平行且つ対称的にフィンガキャリア20および22が移動するようにそれらを制限する。ロッド1360、1362、1380および1382の長手方向と第2の方向1266との間の角度は、10度未満、好ましくは5度未満である。
伝達部1264が固着部1262に接近(またはそこから離間)したときに、第2のサブ構造体130は、アーム132および134を介してフィンガキャリア20および22を第3の方向1300に沿って接近(または離間)させる。フィンガキャリア20および22の相対的な動きは、固着部1262に対する伝達部1264の相対的な動きに第2の所定の増幅率を掛けた値に等しい。すなわち、フィンガキャリア20および22のアクチュエータの経路は直線的であり、第3の方向1300に沿っている。
第2の増幅率は、第2のサブ構造体130の幾何学的形状に依存する。特に、この第2の増幅率は、アーム132および134と第2の方向1266との間の角度、ロッド1360、1362、1380および1382と第2の方向1266との間の角度、ロッド1360、1362、1380および1382の長さ、ならびにアーム132および134の長さに依存する。本実施形態において、第2の増幅率は、2:1よりも大きく、最大15:1、さらには最大20:1とすることができる。
構造体100の総増幅率は、第1の増幅率と第2の増幅率の積に等しい。本実施例において、構造体100の総増幅率は、50:1であるが、最大140:1とすることもできる。これは、既知の増幅構造体よりも著しく大きい。さらに、フィンガキャリア20および22の動きは互いに対称的で平行である。したがって、構造体100によって、既知の増幅構造体の脆弱性、複雑さ、または非対称性という欠点を有することなく、非常に高い増幅率を実現することができる。
第1のサブ構造体126の全体的な形状の相対的な剛性は、第2のサブ構造体130の剛性を増加させる。したがって、第1のサブ構造体126は、構造体100の全体に機械的安定性を提供する。第2のサブ構造体130の形状により、構造体100は、非常に高い増幅率を実現することができる。第2のサブ構造体130は、構造体100のフィンガキャリア20および22の動きに平行性と対称性をさらに提供する。このように、2つのサブ構造体126および130は、相乗効果を発揮する。
ここで、構造体100は、単一の部材であり、単一の成形されたプレートから形成されている。したがって、その製造は非常に単純であり、組み立ても容易である(4つのねじで十分である)。構造体100は、
・ 放電加工(EDM)によって加工可能であり、
・ アンダーカット成形によって加工可能であり、
・ 射出成形(金属射出成形)によって成形可能であり、
・ マイクロ波焼結によって製造可能であり、
・ 積層造形技術(「3D印刷」とも呼ぶ)によって実現可能であり、または
・ (例えば小規模生産の場合)クリーンルーム内で物理化学的なシリコン加工によって実現可能である。
これらの製造方法は例として挙げたものであり、これらに限定されるものではない。
構造体100によって、アクチュエータの移動量を50μm~3mmにすることができる。本実施例において、アクチュエータの移動量は、約800μmであり、マイクロアクチュエータの大きさは、45×23×7.5mmである。したがって、このような構造体100が設けられたアクチュエータは、既知の増幅構造体に設けられたアクチュエータよりもはるかに有利な大きさ/移動比率を有する。
構造体100において、アーム132および134、ならびに連結部136および138は、その端部における変形によって、本体110に対して、それぞれのフィンガキャリア20および22、ならびに伝達部1264について枢動することができる。この変形は、約2度未満、且つ2mm未満と非常に小さい本体110の様々な部分の動きに対応して、弾性的である。
アーム132および134、ならびに/またはロッド1360、1362、1380および1382は、薄い端部を有することができる。図5に示す実施例において、アーム132および134の端部、ならびにロッド1360、1362、1380および1382の端部は、すべて薄くなっている。端部が薄くなっていることで、アーム132および134、ならびにロッド1360、1362、1380および1382がそれぞれ固着されたものに対して相対的に枢動する能力を向上させることができる。
任意選択で、本体は、壁120および122のそれぞれの第1の縁部1202および1222の間の接合部において、凹部1100および1102を有することができる。これにより、壁120および122と本体110との間のこの接合部において鋭利な縁部を有することを避けることができる。これは、構造体100の材料における局所的な制約を減少させることができる。
このように、上述した構造体100は、当該技術分野における従来の増幅構造体よりもはるかに有利な増幅率、ならびに設計および製造の簡便さを有することができる。
本実施形態において、構造体100は、第1の方向1260に垂直な対称面について平坦な対称性を有する。対称面は、第2の方向1266を含む。対称面は、2つのアーム132および134の間、2つの凹状の壁120および122の間、ならびにフィンガキャリア20および22の間に位置する。構造体100の平坦な対称性により、フィンガキャリアは、互いに対して対称的に移動され得る。
代替例として、2対のロッドと2つの連結部136および138を反転させることができる。すなわち、2対のロッド1360および1362、ならびに1380および1382を介して伝達部1264をそれぞれの2つのフィンガキャリア20および22に接続し、2つのアーム132および134を介して2つのフィンガキャリア20および22を本体にそれぞれ接続することができる。
ここで、図7を参照する。
図5の実施形態の代替例である本実施形態において、構造体100は、第2のサブ構造体130に代えて第3のサブ構造体230を有する。ここで、第3のサブ構造体230の連結部の各々は、単一のロッド236および238から形成される。このロッド236および238は、フィンガキャリア20および22のそれぞれの第1の端部2360および2380においてそれぞれ堅固に固着され、第2の端部2362および2382において本体110にそれぞれ枢動可能に固着される。
ここで、構造体100は、単一の部材から形成され、第2の端部2362および2382での枢動は、本体110と第2の端部2362および2382との間の接合部2364および2384における弾性変形を介して行われる。この弾性変形による枢動を改善するように、第2の端部2362および2382を薄くすることができる。
フィンガキャリア20および22の動きは対称的である。第3の構造体230では単一の枢動だけが行われるようになるため、フィンガキャリア20および22は、接合部2364および2368を中心とした角度運動を示す。
この第3の構造体230は、フィンガキャリア20および22の動きの平行性を失う代償として、第2のサブ構造体130よりも高い増幅率を有する。
上記では、全体的に対称的な増幅構造体100を説明した。この対称性により、末端部材が対称的に移動することができる。しかしながら、部品点数の少なさおよびその単純さにより、非常に高い増幅率と既知の構造体よりもはるかに高い堅牢性を実現する非対称性の構造体100とすることもできる。
また、上記では、微細加工用クランプタイプのマイクロアクチュエータのための増幅構造体100を説明した。本発明による増幅構造体によって、圧電的制御を介して、非常に精密で、非対称的、あるいは平行な経路で末端部材を移動させることができる。これは、微細加工用クランプに加えて、多くの用途への扉を開くものである。
一実施形態において、マイクロアクチュエータ1は、微細加工用電気接触器である。2つの末端部材20および22は、接触部材をそれぞれ備える。この2つの接触部材は、互いに接触しているときに電気的に接続される。そして、アクチュエータ30は、末端部材に作用して、接触部材を通過状態(接触部材が接触している状態)と遮断状態(接触部材が互いから距離をおいて電気的に分離している状態)とに切り替える。
この増幅構造体によって、微細加工用電気接触器は、非常にコンパクトで、アクティブで制御性が高く、特にアクチュエータの制御電流が非常に低くなっている。さらに、末端部材が発揮するクランプ力によって、大電流または高電圧の状況下でもこのようなアクチュエータを使用することができる。この微細加工用電気接触器の切り替えは、10ms未満、さらには1ms未満という高速で行われる。
別の実施形態において、マイクロアクチュエータは、光学ダイアフラムまたは光学シャッターである。ここで、末端部材は、ハーフダイアフラムをそれぞれ備える。この2つのハーフダイアフラムは、全体的にV字直角形状を有し、それぞれの角が互いに距離をおいて対称的に対向している。2つのV字形状が全体的に重なり、2つのハーフダイアフラムを合わせると正方形のダイアフラムになる。2つのハーフダイアフラムは、アクチュエータの影響下で離間および接近することで、正方形のダイアフラムの寸法を制御することができる。
ここでも、マイクロアクチュエータの作動速度は、有利に短い(10ms未満、さらには1msでも可)。ダイアフラムの大きさは、非常に正確に制御され得る。さらに、ダイアフラムは、光軸の中心に位置している。
本発明は、上述した実勢例に限定されるものではなく、2つの末端部材を、対称的に、さらには平行に短い距離を正確に移動させることが要求されるすべての分野において興味深いものである。

Claims (15)

  1. マイクロアクチュエータ用装置であって、
    ・ 本体(110)と、
    ・ 前記本体(110)に連結(136,138;236,238)され、前記本体の一方の側に位置する2つの末端部材(20,22)と、
    ・ アクチュエータ(30)を収容するように配置された、互いに対向する2つの変形可能な凹状の壁(120,122)であって、一方の側に位置する前記壁(120,122)のそれぞれの第1の縁部(1202,1222)は、前記本体(110)上に固着(1264)され、他方の側に位置する前記壁(120,122)のそれぞれの第2の縁部(1204,1224)は、前記アクチュエータ(30)の影響下で前記壁(120,122)を変形させるように連続的に移動する、壁と、
    を備え、
    前記移動は、前記末端部材(20,22)をそれぞれ終端とする2つのアーム(132,134)によって伝達される、
    装置。
  2. 前記凹状の壁(120,122)は、前記アクチュエータ(30)が当接する底部(1200,1220)をそれぞれ有する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記2つの末端部材(20,22)は、ロッド(1360,1362,1380,1382;2360,2380)によってそれぞれ前記本体(110)上に連結される、請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記2つの末端部材(20,22)は、実質的に平行で同じ長さを有する2対のロッド(1360,1362;1380,1382)によってそれぞれ前記本体(110)上に連結される、請求項3に記載の装置。
  5. 前記末端部材(20,22)側の前記ロッド(1360,1362,1380,1382)の端部(1322,1342)は、実質的に整列している、請求項4に記載の装置。
  6. 前記アクチュエータ(30)の変形は、前記壁(120,122)の2つの前記底部(1200,1220)に対する長手方向の伸長または長手方向の収縮であり、
    前記2つの底部(1200,1220)に対する前記アクチュエータ(30)の伸長は、前記第1の縁部(1202,1222)と前記第2の縁部(1204,1224)とを接近させ、これにより、前記第2の縁部(1204,1224)は、前記アーム(132,134)を介して前記末端部材(20,22)を互いに対称的に接近させ、
    前記2つの底部(1200,1220)に対する前記アクチュエータ(30)の収縮は、前記第1の縁部(1202,1222)と前記第2の縁部(1204,1224)とを離間させ、これにより、前記第2の縁部(1204,1224)は、前記アーム(132,134)を介して前記末端部材(20,22)を互いから対称的に離間させる、
    請求項2~5のいずれか1項に記載の装置。
  7. 前記末端部材の互いに対する接近および離間は、全体的に直線的な経路(1300)に沿っている、請求項4または5に従属する場合の請求項6に記載の装置。
  8. 前記2つの凹状の壁(120,122)は、全体的に菱形、六角形または長円形を形成する、請求項1~7のいずれか1項に記載の装置。
  9. 前記装置(100)は、単一の部材から作製される、請求項1~8のいずれか1項に記載の装置。
  10. 前記装置(100)は、成形されたプレートから形成される、請求項1~9のいずれか1項に記載の装置。
  11. 前記装置の増幅率は、30:1よりも大きい、請求項1~10のいずれか1項に記載の装置。
  12. 前記ロッド(1360,1362,1380,1382;2360,2380)および/または前記アーム(132,134)は、1つまたは複数のその端部(1320,1322,1340,1342;2362,2382)において薄くなっている、請求項2~11のいずれか1項に記載の装置。
  13. 前記マイクロアクチュエータは、微細加工用クランプであり、前記末端部材(20,22)の各々は、フィンガキャリアと、前記フィンガキャリアに取り付けられたフィンガと、を備える、請求項1~12のいずれか1項に記載の装置。
  14. 前記アクチュエータ(30)は、圧電アクチュエータであり、好ましくは圧電スタック(34)である、請求項1~13のいずれか1項に記載の装置。
  15. 前記装置は、2つの前記壁(120,122)の間、2つの前記アーム(132,134)の間、および2つの前記末端部材(20,22)の間に位置する対称面について対称的である、請求項1~14のいずれか1項に記載の装置。
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