JP2023500728A - クロスバー組立体及びそれを含むトリップ装置 - Google Patents

クロスバー組立体及びそれを含むトリップ装置 Download PDF

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Abstract

クロスバー組立体及びそれを含むトリップ装置を開示する。本発明の実施形態によるクロスバー組立体は、クロスバーと、インスタントバーとを含む。クロスバーとインスタントバーは、回転可能に結合され、同じ回転軸を中心に回転する。よって、クロスバーとインスタントバーが別々に回転する場合に比べて、回転に必要な空間が減少する。また、クロスバーは、インスタントバーに結合された状態で、長さ方向に移動させることができる。よって、クロスバーを移動させるための金属素材のバーが不要である。よって、トリップ装置に通電する異なる相の電流間の干渉を最小限に抑えることができる。

Description

本発明は、クロスバー組立体及びそれを含むトリップ装置(trip assembly)に関し、より具体的には、クロスバー(cross bar)とインスタントバー(instant bar)を一体化することにより空間を確保する構造のクロスバー組立体及びそれを含むトリップ装置に関する。
配線用遮断器(MCCB: Molded Case Circuit Breaker)は、配線に備えられ、電気的な過負荷状態や短絡事故の発生時に自動的に回路を遮断する。よって、配線に接続された回路や負荷などが電気的事故により損傷することを防止することができる。
配線用遮断器は、トリップ装置を備える。トリップ装置は、前記過負荷状態や前記短絡事故などが発生すると、開閉機構のトリップ動作を行う。トリップ装置は、配線用遮断器に移動可能に結合される。
トリップ装置は可動接触子に連結されており、可動接触子はトリップ装置と共に移動する。トリップ装置が移動すると、可動接触子は、固定接触子に接触するか、又は固定接触子から離隔する。よって、配線用遮断器は、外部に通電するか、又は外部との通電が遮断される。
トリップ装置がトリップ動作を行う状況は、大きく2つに分類される。
まず、トリップ装置は、配線用遮断器に過電流が流れるとトリップ動作を行う。過電流が流れると、トリップ装置に備えられるクロスバーが回転してトリップ動作が行われる。
次に、トリップ装置は、配線用遮断器に事故電流が流れるとトリップ動作を行う。事故電流が流れると、トリップ装置に備えられるインスタントバーが回転してトリップ動作が行われる。
図1及び図2には、従来技術によるトリップ装置1000を示す。
正常電流が流れている場合、シュータ(shooter)1100のシュータフック1110は、クロスバー1200のクロスバーフック1210に接触して拘束されている。よって、シュータ1100は回転せず、トリップ動作は行われない。
クロスバー1200は、回転可能に備えられる。過電流又は事故電流が発生すると、クロスバー1200は、図1の反時計方向に回転する。よって、シュータフック1110とクロスバーフック1210が離隔するので、シュータ1100が回転してトリップ動作が行われる。
クロスバー1200は、特定の条件で回転する。前記条件は、クロスバー1200及びインスタントバー1300によりそれぞれ調節される。
すなわち、クロスバー1200を回転させる事故電流の大きさは、インスタントバー1300と電磁部1400により調節される。事故電流が発生すると、電磁石1410が磁化(magnetize)されてアーマチュア(armature)1420が移動する。
ここで、アーマチュア1420は、弾性体を介してインスタントバー1300に連結されているので、インスタントバー1300も移動し、クロスバー1200を打撃する。よって、弾性体の付勢力を調整することにより、基準事故電流が調整される。
また、クロスバー1200を回転させる過電流の大きさは、クロスバー1200とバイメタル(bimetal)1500間の距離により調節される。すなわち、過電流が発生すると、バイメタル1500は、クロスバー1200に向かって湾曲し、クロスバー1200を打撃する。
よって、バイメタル1500とクロスバー1200間の距離を調整することにより、トリップ動作を行わせる過電流の大きさが調整される。これは、ダイヤル1600の回転に応じてクロスバー1200が長さ方向に移動することにより調整される。
しかし、同図に示す従来技術によるトリップ装置1000には、クロスバー1200とインスタントバー1300がそれぞれ備えられる。すなわち、クロスバー1200とインスタントバー1300は、互いに離隔しており、別個の回転軸を中心に回転する。
よって、クロスバー1200とインスタントバー1300が回転できるように大きな空間が求められる。
さらに、ダイヤル1600の回転に応じてクロスバー1200が移動するように、前記中心軸の役割を果たす金属素材のバー(bar)が備えられる。しかし、前記バーは、異なる相の電流が通電する複数のフレーム間を横切るように配置される。よって、前記バーにより、各相の電流間に干渉が生じる恐れもある。
特許文献1(1999年9月1日)は、配線用遮断器の瞬時トリップ可調整装置を開示している。具体的には、瞬時値設定ダイヤルを回転させてスプリングの引張力を調整することにより、構造を簡素化できる構造の瞬時トリップ可調整装置を開示している。
しかし、このようなタイプの瞬時トリップ可調整装置は、調節ダイヤルとスプリング間の伝達部材の構造を簡素化することはできるが、クロスバーとインスタントバーの回転に関する構造については提示していない。また、上記構造の瞬時トリップ可調整装置は、クロスバーの内部に備えられる金属素材のバーを排除する方法について提示していない。
特許文献2(2017年7月5日)は、配線用遮断器の電磁式トリップ装置を開示している。具体的には、複数の導体が収容される複数の絶縁空間部を区画する絶縁隔壁が形成されるベース構造物を用いて、各導体間の通電を防止できる構造のトリップ装置を開示している。
しかし、このようなタイプのトリップ装置は、各導体が収容される絶縁空間部を横切るように配置される金属バーを排除する方法について提示していない。また、前記先行技術文献は、クロスバーとインスタントバーが回転する空間を減少させる方法についても提示していない。
韓国登録実用新案第20-0156757号公報 韓国公開特許第10-2017-0076874号公報
本発明は、上記問題を解決できる構造のクロスバー組立体及びそれを含むトリップ装置を提供することを目的とする。
まず、クロスバーとインスタントバーが回転する空間を小型化できる構造のクロスバー組立体及びそれを含むトリップ装置を提供することを目的とする。
また、トリップ装置が作動することにより発生するアークの消弧能力を向上させる構造のクロスバー組立体及びそれを含むトリップ装置を提供することを目的とする。
さらに、クロスバーとインスタントバーを容易に結合及び分離できる構造のクロスバー組立体及びそれを含むトリップ装置を提供することを目的とする。
さらに、クロスバーとインスタントバーが結合されると任意に分離されない構造のクロスバー組立体及びそれを含むトリップ装置を提供することを目的とする。
さらに、クロスバーとバイメタル間のトリップ区間を容易に調整できる構造のクロスバー組立体及びそれを含むトリップ装置を提供することを目的とする。
さらに、クロスバーとインスタントバー間の相対的な移動距離を容易に制限できる構造のクロスバー組立体及びそれを含むトリップ装置を提供することを目的とする。
さらに、通電する様々な相の電流間に電気的な干渉が生じることを防止できる構造のクロスバー組立体及びそれを含むトリップ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、一方向に延設されるクロスバーと、前記一方向に延設され、前記クロスバーに回転可能に結合されるインスタントバーとを含み、前記クロスバーは、前記クロスバーの内部に前記一方向に貫設され、前記インスタントバーを収容し、前記インスタントバーに面した一側が開放されるように形成される挿入空間部と、前記一方向に延設され、前記挿入空間部の一部を囲む第1本体部と、前記一方向に延設され、前記挿入空間部の他の一部を囲む第2本体部とを含むクロスバー組立体を提供する。
また、前記クロスバー組立体の前記第1本体部及び前記第2本体部は、円弧状の断面を有するように形成され、前記第1本体部の円弧方向の一端部と前記第2本体部の円弧方向の一端部は、前記挿入空間部が開放されるように形成される前記一側において離隔して配置されるようにしてもよい。
さらに、前記クロスバー組立体の前記第1本体部の断面及び前記第2本体部の断面は、同じ中心を有する円弧状に形成されるようにしてもよい。
さらに、前記クロスバー組立体の前記インスタントバーは、前記一方向に延設され、前記挿入空間部に回転可能に挿入結合され、ラウンド状の外周面を有するインスタントバー本体部を含み、前記インスタントバー本体部は、延設される方向の中心軸から前記外周面までの最小距離が、前記第1本体部の前記一端部と前記第2本体部の前記一端部の離隔距離より長く形成されるようにしてもよい。
さらに、クロスバー組立体の前記クロスバーの前記第1本体部には、前記一方向に所定距離だけ延びる移動制限孔が貫設され、前記クロスバーに面した前記インスタントバー本体部の一側には、移動制限孔に貫挿される移動制限突出部が前記クロスバーに向かって突設されるようにしてもよい。
さらに、前記クロスバー組立体の前記移動制限突出部は、前記インスタントバー本体部の前記一側の外周面から、前記一側の外周面と所定の角度をなして延びる第1部分と、前記第1部分の端部から、前記第1部分と所定の角度をなして延びる第2部分とを含むようにしてもよい。
さらに、前記クロスバー組立体の前記インスタントバーは、前記一方向に移動可能に前記クロスバーに結合されるようにしてもよい。
さらに、前記クロスバー組立体の前記インスタントバーの延設長さは、前記クロスバーの延設長さより短く形成されるようにしてもよい。
また、本発明は、内部に空間が形成されるフレームと、前記フレームに回転可能に結合されるシュータと、前記フレームに回転可能に結合され、前記シュータに接離するクロスバー組立体とを含み、前記クロスバー組立体は、一方向に延設され、内部に前記一方向に貫設される挿入空間部を含むクロスバーと、前記一方向に延設され、前記クロスバーの前記挿入空間部に回転可能に結合されるインスタントバーとを含むトリップ装置を提供する。
さらに、前記トリップ装置の前記インスタントバーは、前記インスタントバーの延設方向の各端部に位置し、前記フレームに回転可能に結合される回転軸を含むようにしてもよい。
さらに、前記トリップ装置の前記クロスバーは、前記シュータに向かって突設されるシュータ接触部と、前記シュータ接触部の端部から、前記シュータ接触部と所定の角度をなして前記シュータに向かって延設される接触フック部とを含み、前記シュータは、前記接触フック部に接触し、前記シュータ接触部に向かって延設されるシュータフック部を含むようにしてもよい。
さらに、前記トリップ装置の前記クロスバーは、前記一方向に延設され、前記挿入空間部の一部を覆う第1本体部と、前記一方向に延設され、前記第1本体部から延び、前記挿入空間部の他の一部を覆う第2本体部とを含み、前記第2本体部は、前記第1本体部より短い長さで延設され、複数備えられ、複数の前記第2本体部は互いに所定距離だけ離隔するようにしてもよい。
さらに、前記トリップ装置の前記インスタントバーは、弾性部材が結合される結合溝が形成され、前記インスタントバーから突設される弾性部材結合部を含み、前記弾性部材結合部は、複数の前記第2本体部間に形成される空間である移動孔に挿入されるようにしてもよい。
さらに、前記トリップ装置の前記インスタントバーは、前記一方向又は前記一方向とは反対側の他方向に向かって前記クロスバーに対して相対的に移動可能に前記クロスバーに結合され、前記弾性部材結合部は、隣接する前記第2本体部のいずれか一方の前記第2本体部の前記一方向の端部と、他方の前記第2本体部の前記他方向の端部間において、前記一方向又は前記他方向に向かって移動するようにしてもよい。
さらに、前記トリップ装置の前記クロスバーの外周面には、前記クロスバーが延設される前記一方向に移動制限孔が所定距離だけ貫設され、前記インスタントバーは、前記移動制限孔に向かって突設され、前記移動制限孔に貫通結合される移動制限突出部を含むようにしてもよい。
本発明によれば、次の効果が得られる。
まず、クロスバーとインスタントバーは、同じ回転軸を有するように配置される。クロスバーとインスタントバーは、回転可能に結合される。クロスバーの回転及びインスタントバーの回転は、互いに影響を与えない。
よって、クロスバーが回転するための空間と、インスタントバーが回転するための空間が統合される。よって、クロスバー及びインスタントバーの回転のために確保しなければならない空間が減少し、トリップ装置及び遮断器の大きさが小型化される。
さらに、上記構成によりクロスバー及びインスタントバーが回転する空間が減少する分だけ、発生するアークが占有する空間が増加する。
よって、アークが遮断器から放出される前に、十分な時間をかけて冷却及び消弧することができる。よって、遮断器のアーク消弧能力が向上する。
また、クロスバーとインスタントバーが脱着可能に結合されることにより、クロスバー組立体が形成される。クロスバーの第1本体部及び第2本体部は、所定の形状変形が可能な素材で形成される。第1本体部及び第2本体部は、インスタントバーが挿入される際に形状が変形し、インスタントバーが挿入されると再び元の形状に復元される。
クロスバー組立体からインスタントバーを分離する場合、クロスバーの第1本体部及び第2本体部の形状が変形し、その後インスタントバーが分離されると再び元の形状に復帰する。
よって、クロスバーとインスタントバーを容易に結合及び分離することができる。
また、クロスバーには、移動制限孔が貫設される。インスタントバーには移動制限突出部が突設され、移動制限孔に貫挿される。移動制限突出部は、インスタントバー本体部と所定の角度をなして延びる第1部分と、第1部分と所定の角度をなして延びる第2部分とを含む。
よって、インスタントバーがクロスバーから分離されるためには、第2部分及び第1部分が係止されることなく排出されるように、複数回回転される必要がある。よって、クロスバーに結合されるインスタントバーが任意に分離されない。
また、クロスバーは、延設方向に移動可能にインスタントバーに結合される。インスタントバーは、フレームに回転可能に結合され、クロスバーの移動とは関係なく、移動しない。クロスバーが延設方向に移動すると、クロスバーに備えられるバイメタル接触部も延設方向に移動する。
バイメタルは、バイメタル接触部に面した一面が前記延設方向に対して傾斜して形成される。よって、クロスバーが前記延設方向に移動すると、バイメタル接触部とバイメタル間の距離が調整される。
よって、クロスバーを延設方向に移動させるだけでトリップ区間が容易に調整される。
また、クロスバーには、移動制限孔が貫設される。インスタントバーには移動制限突出部が突設され、移動制限孔に貫挿される。移動制限孔は、クロスバーの延設方向に所定距離だけ延設される。
クロスバーが延設方向に移動すると、移動制限孔も延設方向に移動する。ここで、インスタントバーが移動しないので、移動制限突出部も移動しない。よって、クロスバーが所定の距離だけ移動すると、移動制限孔を囲む面と移動制限突出部が接触する。
一方、クロスバーには、移動孔が形成される。インスタントバーには弾性部材結合部が突設され、移動孔に挿入される。移動孔は、クロスバーの延設方向に所定距離だけ延設される。
クロスバーが延設方向に移動すると、移動孔も延設方向に移動する。ここで、インスタントバーが移動しないので、弾性部材結合部も移動しない。よって、クロスバーが所定の距離だけ移動すると、移動孔を囲む第2本体部と弾性部材結合部が接触する。
よって、クロスバーが延設方向に移動する最大距離が容易に制限される。
また、クロスバーは、延設方向に移動可能にインスタントバーに挿入される。すなわち、インスタントバーは、クロスバーが延設方向に移動する際にガイドとして機能する。よって、クロスバーには、延設方向への移動をガイドする別途の部材が求められない。さらに、クロスバー本体部及びインスタントバー本体部は、絶縁性素材で形成される。
よって、様々な相の電流が通電する各ヒータ部材を横切ってクロスバー及びインスタントバーが延びても、各相の電流間における電気的干渉の発生を最小限に抑えることができる。
従来技術によるクロスバー組立体の作動状態を示す断面図である。 従来技術によるクロスバー組立体の作動状態を示す断面図である。 本発明の実施形態によるクロスバー組立体を含むトリップ装置を示す斜視図である。 図3のトリップ装置を示す正面図である。 図3のトリップ装置に備えられるクロスバー組立体を示す斜視図である。 図3のトリップ装置に備えられるクロスバー組立体を他の角度から見た斜視図である。 図3のトリップ装置に備えられるクロスバー組立体をさらに他の角度から見た斜視図である。 図5~図7のクロスバー組立体に備えられるクロスバーを示す斜視図である。 図5~図7のクロスバー組立体に備えられるクロスバーを他の角度から見た斜視図である。 図5~図7のクロスバー組立体に備えられるクロスバーをさらに他の角度から見た斜視図である。 図5~図7のクロスバー組立体に備えられるクロスバーをさらに他の角度から見た斜視図である。 図5~図7のクロスバー組立体に備えられるインスタントバーを示す斜視図である。 図5~図7のクロスバー組立体に備えられるインスタントバーを他の角度から見た斜視図である。 図5~図7のクロスバー組立体に備えられるインスタントバーをさらに他の角度から見た斜視図である。 図5~図7のクロスバー組立体に備えられるインスタントバーをさらに他の角度から見た斜視図である。 図8のクロスバーと図12のインスタントバーが結合される過程を示す斜視図である。 図3のトリップ装置においてトリップ間隔が調節される過程を示す斜視図である。 図3のトリップ装置においてトリップ間隔が調節される過程を示す斜視図である。 図3のトリップ装置においてトリップ間隔が調節される過程を示す正面図である。 図3のトリップ装置においてトリップ間隔が調節される過程を示す正面図である。 図3のトリップ装置が作動する過程を示す断面図である。 図3のトリップ装置が作動する過程を示す断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態によるクロスバー組立体400及びそれを含むトリップ装置10について詳細に説明する。
以下の説明では、本発明の特徴を明確にするために、一部の構成要素についての説明を省略することもある。
1.用語の定義
以下の説明に用いられる「遮断器」とは、電気回路を開閉する装置を意味する。一実施形態において、遮断器は配線用遮断器である。
以下の説明に用いられる「過電流」とは、遮断器を作動させる電流の一種を意味する。一実施形態において、過電流は「小電流」に区分される。また、前記過電流は、作動部300のバイメタル310がクロスバー組立体400に向かって湾曲するようにする熱を発生させる電流である。
以下の説明に用いられる「事故電流」とは、遮断器を作動させる電流の一種を意味する。一実施形態において、事故電流は「大電流」に区分される。また、前記事故電流は、駆動部200の電磁石210を磁化させ、アーマチュア220を吸引する磁場を発生させる電流である。
以下の説明に用いられる「上側」、「下側」、「左側」、「右側」、「前側」及び「後側」については、図3に示す座標系を参照されたい。
2.本発明の実施形態によるトリップ装置10の構成についての説明
本発明の実施形態によるトリップ装置10は、遮断器に備えられ、過電流又は事故電流の発生時に回路を遮断する。一実施形態において、トリップ装置10は、配線用遮断器に備えられる。
図3及び図4に示すように、同図の実施形態によるトリップ装置10は、フレーム100と、駆動部200と、作動部300と、クロスバー組立体400とを含む。
以下、図3、図4、図19a及び図19bを参照して、同図に示す実施形態によるトリップ装置10の各構成について説明するが、クロスバー組立体400については別項で説明する。
(1)フレーム100についての説明
フレーム100は、トリップ装置10の外形を形成する。フレーム100の内部には、トリップ動作を行わせる様々な構成要素が収容される。
フレーム100は、絶縁性素材で形成される。トリップ装置10が備えられる遮断器の内部と外部が任意に通電することを防止するためである。
フレーム100は、耐圧性、耐熱性素材で形成される。トリップ装置10が作動して可動接触子と固定接触子が離隔すると発生するアークによる損傷を防ぐためである。
一実施形態において、フレーム100は、合成樹脂素材で形成される。
同図に示す実施形態において、フレーム100は、空間部101と、側壁110と、ヒータ部材120とを含む。また、図示していないが、フレーム100は、側壁110に連続し、ヒータ部材120などを覆うように構成される前方壁(図示せず)、後方壁(図示せず)、上壁(図示せず)、下壁(図示せず)などを含む。
空間部101は、トリップ装置10の各構成要素が収容される空間である。同図に示す実施形態において、空間部101には、駆動部200が収容され、作動部300などが部分的に収容される。
空間部101は、複数備えられる。複数の空間部101は、隣接して配置される。同図に示す実施形態において、空間部101は、計4つ備えられ、左右方向に隣接するように連続して配置される。
これは、本発明の実施形態によるトリップ装置10が備えられる遮断器がR相、S相及びT相や、U相、V相及びW相をはじめとする三相及びN相の電流を遮断するように構成されることに起因する。空間部101の数は変更してもよい。
空間部101間には、隔壁(図示せず)が形成される。隔壁(図示せず)は、隣接する空間部101を物理的に区画する。隔壁(図示せず)により、各空間部101に収容される構成要素間の任意の接触や任意の通電を防止することができる。
側壁110は、フレーム100の幅方向の両側、すなわち同図に示す実施形態における左右方向の両側の外壁を形成する。側壁110は、駆動部200、作動部300及びクロスバー組立体400を囲むように構成される。
側壁110には、回転軸挿入部111が貫設される。
回転軸挿入部111には、インスタントバー600の回転軸612が回転可能に挿入結合される。インスタントバー600は、側壁110に対して相対的に回転する。
同図に示す実施形態において、回転軸挿入部111は、円形の断面を有するように形成される。回転軸挿入部111の形状は、回転軸612の断面に応じて変更してもよい。ただし、挿入される回転軸612が円滑に回転するように、回転軸挿入部111は、円筒形に形成されることが好ましい。
ヒータ部材120は、トリップ装置10の内部と外部を通電可能に接続する。すなわち、ヒータ部材120は、トリップ装置10が外部に通電する部分である。
ヒータ部材120は、空間部101の両側、すなわち同図に示す実施形態における前方上側及び後方下側から所定距離だけ突出する。ヒータ部材120は、この突出した部分間に延設される。すなわち、ヒータ部材120は、フレーム100の前方外側から後方外側に連続する。
ヒータ部材120の一端部、すなわち同図に示す実施形態における前端部は、遮断器に備えられる固定接触子に通電可能に接続される。トリップ動作が行われていない場合、ヒータ部材120には、固定接触子を通過した電流が流入する。
ヒータ部材120の他端部、すなわち同図に示す実施形態における後端部は、外部の電源又は負荷に通電可能に接続される。トリップ動作が行われていない場合、遮断器の内部に流入した電流は、ヒータ部材120を通過して外部の電源又は負荷に流れる。
ヒータ部材120に過電流が流れると、ヒータ部材120に熱が発生する。前記熱により、バイメタル310がバイメタル接触部520に向かって湾曲し、クロスバー500を打撃する。よって、クロスバー500がシュータ320から遠ざかるように回転し、トリップ動作が行われる。
ヒータ部材120に事故電流が流れると、ヒータ部材120は、電磁場を形成する。前記電磁場により、ヒータ部材120に隣接して位置する電磁石210が磁化される。
よって、アーマチュア220は、電磁石210に向かって移動し、クロスバー500を打撃する。その結果、クロスバー500がシュータ320から遠ざかるように回転し、トリップ動作が行われる。
(2)駆動部200についての説明
駆動部200は、ヒータ部材120に事故電流が流れると、クロスバー500を回転させる駆動力を生成する。
駆動部200は、フレーム100の空間部101に収容される。駆動部200は、複数備えられる。複数の駆動部200は、複数の空間部101にそれぞれ収容される。同図に示す実施形態において、駆動部200は、4つ備えられる。
前述したように、空間部101は、他の空間部101から物理的、電気的に離隔される。よって、空間部101に収容される各駆動部200も、他の駆動部200から物理的、電気的に離隔される。
駆動部200は、ヒータ部材120の前端部と後端部間に位置する。ヒータ部材120が形成する電磁場は、電磁石210がアーマチュア220を吸引する磁力を生成するために活用される。
駆動部200は、電磁石210と、アーマチュア220と、弾性部材230とを含む。
電磁石210は、ヒータ部材120が形成する電磁場により磁化される。電磁石210が磁化されると、電磁石210が形成する磁力により、電磁石210から離隔して位置するアーマチュア220が吸引される。
電磁石210は、ヒータ部材120に隣接して位置する。同図に示す実施形態において、電磁石210は、ヒータ部材120の前側に隣接して位置する。電磁石210は、ヒータ部材120が形成する電磁場により磁化される任意の位置に配置される。
同図に示す実施形態において、電磁石210は、複数のウィング(wing)部を含む。複数のウィング部は、それぞれヒータ部材120を覆うように配置される。よって、ヒータ部材120が形成する電磁場が電磁石210に効果的に伝達される。また、電磁石210がアーマチュア220に及ぼす磁力が強化される。
電磁石210は、アーマチュア220から所定距離だけ離隔して位置する。電磁石210が形成する磁力により、アーマチュア220が前記所定距離だけ移動し、クロスバー500を打撃する。
アーマチュア220は、電磁石210が磁化されて生成する磁力により、電磁石210に向かって移動する。よって、アーマチュア220がクロスバー500を打撃し、シュータ320が回転してトリップ動作が行われる。
アーマチュア220は、磁力により吸引される任意の形態で備えられる。一実施形態において、アーマチュア220は、鉄などの導電性素材で形成される。
アーマチュア220は、ヒータ部材120から離隔して配置される。また、アーマチュア220は、電磁石210から離隔して配置される。
アーマチュア220は、フレーム100に回転可能に結合される。同図に示す実施形態において、アーマチュア220の下側は、ヒンジ部材221によりフレーム100に結合される。アーマチュア220は、ヒンジ部材221を軸として回転する。
アーマチュア220は、クロスバー500に連結される。アーマチュア220が電磁石210に向かって回転すると、クロスバー500は、シュータ320から離隔する方向に回転する。よって、シュータフック部321と接触フック部541の接触状態が解除され、シュータ320が回転する。その結果、シュータ320がトリップメカニズム(trip mechanism)(図示せず)を打撃してトリップ動作が行われる。
アーマチュア220は、弾性部材230によりインスタントバー600に連結される。
弾性部材230は、アーマチュア220とインスタントバー600を連結する。弾性部材230は、アーマチュア220が電磁石210に向かって移動する際に、インスタントバー600が回転するように付勢力を与える。
弾性部材230は、形状の変形などにより復元力を蓄え、それを他の部材に伝達することのできる任意の形態で備えられる。一実施形態において、弾性部材230は、コイルばね(coil spring)の形態で備えられる。
ヒータ部材120が形成する電磁場、及びそれにより電磁石210が形成する磁力の強度は、ヒータ部材120を流れる事故電流に依存する。
ここで、弾性部材230は、前記磁力とは反対方向の力をアーマチュア220に加える。よって、アーマチュア220が電磁石210に向かって移動するためには、電磁石210が形成する磁力の強度が弾性部材230の付勢力より大きくなければならない。
よって、弾性部材230の付勢力又は復元力の大きさを調整することにより、トリップ装置10にトリップ動作を行わせる事故電流の大きさが調整される。
この調整のために、弾性部材230の一端部はアーマチュア220に連結され、弾性部材230の他端部はインスタントバー600の弾性部材結合部620に連結される。後述するように、弾性部材結合部620には、複数の結合溝621、622、623が形成される。各結合溝621、622、623は、アーマチュア220との距離が異なるように形成される。
よって、弾性部材230が連結される結合溝621、622、623に応じて、弾性部材230の蓄える付勢力が調整される。よって、トリップ動作を行わせる事故電流の大きさが調整される。
(3)作動部300についての説明
作動部300は、ヒータ部材120に過電流が流れると、クロスバー500を回転させるように作動する。よって、シュータ320が回転してトリップ動作が行われる。
作動部300は、フレーム100の空間部101に部分的に収容される。また、作動部300のうち、シュータ320は、フレーム100に回転可能に結合される。同図に示す実施形態において、シュータ320とフレーム100が結合された状態の図示が省略されていることが理解されるであろう。
作動部300は、複数備えられる。具体的には、作動部300のバイメタル310は、複数備えられる。複数のバイメタル310は、複数の空間部101にそれぞれ部分的に収容される。同図に示す実施形態において、バイメタル310は、4つ備えられる。
作動部300は、バイメタル310と、シュータ320とを含む。
バイメタル310は、過電流が流れると、ヒータ部材120が生成する熱により湾曲する。バイメタル310は、クロスバー500のバイメタル接触部520に向かって湾曲する。
バイメタル310が所定距離、すなわちバイメタル310とバイメタル接触部520間の距離以上湾曲すると、バイメタル310は、バイメタル接触部520を打撃する。よって、バイメタル接触部520が連結されたクロスバー500が回転することによりシュータ320との接触状態が解除され、シュータ320が回転する。その結果、トリップ動作が行われる。
バイメタル310は、熱膨張係数が異なる少なくとも2つの素材で形成される。ここで、バイメタル310は、湾曲してバイメタル接触部520に向かわなければならない。よって、バイメタル接触部520に近い側の一側の熱膨張係数は、バイメタル接触部520から遠い側の他側の熱膨張係数より小さく形成されることが好ましい。
バイメタル310は、ヒータ部材120からバイメタル接触部520まで延設される。同図に示す実施形態において、バイメタル310は、空間部101の前方下側から、バイメタル接触部520に隣接する高さまで上下方向に延設される。
バイメタル接触部520に向かうバイメタル310の一面は、傾斜して形成される。具体的には、バイメタル310の前記一面は、クロスバー組立体400の延設方向、すなわち同図に示す実施形態における左右方向に対して傾斜して形成される。
よって、クロスバー500がその延設方向に移動すると、バイメタル接触部520の端部とバイメタル310間の最短距離の長さが調整される。よって、トリップ動作が行われるようにバイメタル310が移動する距離、すなわちトリップ距離が調整される。
シュータ320は、クロスバー500の回転により回転し、遮断器に備えられるトリップメカニズムを打撃する。よって、トリップ動作が行われる。
シュータ320は、遮断器に回転可能に結合される。シュータ320と遮断器が結合された状態の図示が省略されていることについては前述した通りである。
シュータ320は、トリップメカニズム(図示せず)に連結される。シュータ320が回転してトリップメカニズム(図示せず)を打撃し、トリップ動作が行われる。
シュータ320は、クロスバー500に接触している。具体的には、シュータ320のシュータフック部321は、クロスバー500の接触フック部541に接触している。よって、事故電流や過電流が流れていない時は、シュータ320の任意の回転が防止される。
シュータ320は単数である。シュータ320は、隣接するバイメタル接触部520間に位置する。同図に示す実施形態において、シュータ320は、左側及び右側にそれぞれ2つのバイメタル接触部520が位置するように配置される。シュータ320の位置は、クロスバー500のシュータ接触部540の位置に応じて変更してもよい。
クロスバー500から遠い側のシュータ320の一側、すなわち同図に示す実施形態における前側には、弾性部材(図示せず)が備えられる。弾性部材(図示せず)は、シュータ320をクロスバー500から遠ざかる方向、すなわち同図に示す実施形態における時計方向に回転させる付勢力を与える。
よって、シュータフック部321と接触フック部541の接触状態が解除されると、シュータ320は、瞬間的に時計方向に回転し、トリップメカニズム(図示せず)を打撃する。
シュータ320は、シュータフック部321と、シュータ回転軸322とを含む。
シュータフック部321は、シュータ320がクロスバー500に接触する部分である。また、シュータフック部321は、シュータ320の任意の回転を防止する。
シュータフック部321は、クロスバー500に面したシュータ320の一端部に位置する。シュータフック部321は、シュータ320の前記一端部において、クロスバー500から遠ざかる方向、すなわち同図に示す実施形態における上方に突設される。
シュータフック部321が突設される方向は、シュータ接触部540の接触フック部541が突設される方向とは反対になることが理解されるであろう。
シュータフック部321は、接触フック部541に接触する。また、シュータフック部321は、接触フック部541にフック結合される。
具体的には、シュータフック部321は、シュータ接触部540に下から上に向かう方向の力を加え、接触フック部541に結合される。同様に、接触フック部541は、シュータ320に上から下に向かう方向の力を加え、シュータフック部321に結合される。
ヒータ部材120に事故電流又は過電流が流れると、クロスバー500は、接触フック部541とシュータフック部321が離隔する方向、すなわち図19a及び図19bに示す実施形態における反時計方向に回転する。よって、接触フック部541とシュータフック部321の接触状態が解除され、シュータ320が解放される。解放されたシュータ320は、図19a及び図19bに示す実施形態における時計方向に回転し、トリップメカニズム(図示せず)を打撃する。
シュータ回転軸322は、シュータ320がトリップ装置10に回転可能に結合される部分である。前述した過程でクロスバー500から解放されたシュータ320は、シュータ回転軸322を中心軸として回転する。
3.本発明の実施形態によるクロスバー組立体400の構成についての説明
図3~図5に示すように、本発明の実施形態によるトリップ装置10は、クロスバー組立体400を含む。
クロスバー組立体400は、ヒータ部材120に過電流又は事故電流が流れると、駆動部200又は作動部300の動作により回転する。クロスバー組立体400の回転によりシュータ320がクロスバー500から解放され、トリップメカニズム(図示せず)を打撃する。よって、トリップ動作が行われる。
本発明の実施形態によるクロスバー組立体400は、クロスバー500と、インスタントバー600とを含む。特に、クロスバー500は、インスタントバー600と同じ中心軸を中心に回転する。
よって、クロスバー500とインスタントバー600が異なる軸を中心に回転する場合に比べて、回転に必要な空間が減少する。
また、クロスバー500とインスタントバー600は、長さ方向、すなわち同図に示す実施形態における左右方向に互いに相対的に移動可能に結合される。すなわち、バイメタル310とバイメタル接触部520間の距離調整のためにクロスバー500を移動させる際に、移動軸の役割を果たす金属素材のバーが不要である。
よって、異なる相の電流が流れる各空間部101を横切る導体部材が不要になるので、各相の電流間の電気的な干渉を最小限に抑えることができる。
以下、図5~図16を参照して、本発明の実施形態によるクロスバー組立体400について詳細に説明する。
図5に示すように、本発明の実施形態によるクロスバー組立体400は、クロスバー500とインスタントバー600が結合されて形成される。よって、クロスバー組立体400は、クロスバー500と、インスタントバー600とを含むことが理解されるであろう。
(1)クロスバー500についての説明
以下、図5~図11を参照して、本発明の実施形態によるクロスバー500について詳細に説明する。
クロスバー500は、インスタントバー600と共にクロスバー組立体400を形成する。ヒータ部材120に正常電流が流れている場合、クロスバー500は、シュータ320を拘束する。よって、シュータ320が回転せず、遮断器の内部と外部の通電状態が維持される。
ヒータ部材120に過電流又は事故電流が流れると、クロスバー500は、回転してシュータ320を解放する。よって、シュータ320が回転してトリップメカニズム(図示せず)を打撃し、その結果、トリップ動作が行われ、遮断器の内部と外部の通電が遮断される。
クロスバー500は、回転可能にインスタントバー600に結合される。クロスバー500は、インスタントバー600に対して相対的に回転する。よって、インスタントバー600の回転とは関係なく、クロスバー500が回転し、トリップ動作が行われる。
クロスバー500は、その延設方向、すなわち同図に示す実施形態における左右方向に移動可能にインスタントバー600に結合される。クロスバー500は、インスタントバー600に対して相対的に長さ方向に移動する。よって、インスタントバー600の移動とは関係なく、クロスバー500が移動し、バイメタル310とバイメタル接触部520間の距離であるトリップ距離が調整される。
クロスバー500は、一方向、すなわち同図に示す実施形態における左右方向に延設される。クロスバー500の延設長さは、フレーム100の各側壁110間の距離より短く形成されることが好ましい。よって、クロスバー500は、インスタントバー600に結合された状態で、各側壁110間を移動する。
クロスバー500は、絶縁性素材で形成される。クロスバー500が各側壁110間に延設され、各空間部101を横切ると、各空間部101に収容される構成要素間に電気的な干渉が生じることを防止するためである。
同図に示す実施形態において、クロスバー500は、クロスバー本体部510と、バイメタル接触部520と、ノブ結合部530と、シュータ接触部540とを含む。
クロスバー本体部510は、クロスバー500の本体を形成する。クロスバー本体部510は、一方向、すなわち同図に示す実施形態における左右方向に延設される。クロスバー本体部510の延設長さは、フレーム100の各側壁110の離隔距離より短く形成されることが好ましい。
また、クロスバー本体部510の延設長さは、インスタントバー600のインスタントバー本体部610の延設長さより短く形成されることが好ましい。
クロスバー本体部510の内部には、中空部が形成される。前記中空部は、挿入空間部513と定義される。挿入空間部513には、インスタントバー600が回転可能に結合される。
同図に示す実施形態において、クロスバー本体部510は、円形の断面を有し、一方向、すなわち同図に示す実施形態における左右方向に延設される円筒状である。よって、クロスバー本体部510の長さ方向の外周面は、円筒の側面となるように形成される。
クロスバー本体部510の形状は、インスタントバー600に対して相対的に回転可能に結合される任意の形状に変更することができる。
クロスバー本体部510は、所定の弾性を有し、形状変形後に復元できる素材で形成されることが好ましい。後述するように、第1本体部511及び第2本体部512の形状が変形し、その後インスタントバー600が結合されると、再び元の形状に復元されるようにするためである。
クロスバー本体部510は、第1本体部511と、第2本体部512と、挿入空間部513と、移動制限孔514と、固定片515と、回転軸結合部516と、回転軸支持部517と、移動孔518とを含む。
第1本体部511は、クロスバー本体部510の一部を形成する。具体的には、第1本体部511は、インスタントバー600から遠い側のクロスバー本体部510の一側、すなわち同図に示す実施形態における上側及び前側を形成する。
前述したように、クロスバー本体部510は、円筒形に形成される。よって、第1本体部511も、インスタントバー600から遠ざかる方向に膨らんだ形状に丸く形成される。すなわち、第1本体部511は、その断面が外側に向かって膨らんだ円弧状に形成される。
第1本体部511は、一方向、すなわち同図に示す実施形態における左右方向に延設される。第1本体部511の延設長さは、フレーム100の各側壁110の離隔距離より短く形成されることが好ましい。
第1本体部511は、挿入空間部513を部分的に覆うように形成される。具体的には、第1本体部511は、同図に示す実施形態において、挿入空間部513の前側及び上側を囲むように形成される。
第1本体部511には、移動制限孔514が貫設される。また、第1本体部511には、バイメタル接触部520、ノブ結合部530及びシュータ接触部540が突設される。
第1本体部511の下端部は、第2本体部512に連続する。
第2本体部512は、クロスバー本体部510の一部を形成する。具体的には、第2本体部512は、インスタントバー600に近い側のクロスバー本体部510の他側、すなわち同図に示す実施形態における下側を形成する。
第2本体部512は、第1本体部511に連続する。具体的には、第2本体部512の前端部は、第1本体部511の下端部に連続する。
前述したように、クロスバー本体部510は、円筒形に形成される。よって、第2本体部512も、インスタントバー600から遠ざかる方向に膨らんだ形状に丸く形成される。すなわち、第2本体部512は、その断面が外側に向かって膨らんだ円弧状に形成される。
第2本体部512は、一方向、すなわち同図に示す実施形態における左右方向に延設される。第2本体部512は、第1本体部511の延設長さより短く形成されることが好ましい。
第2本体部512は、挿入空間部513を部分的に覆うように形成される。具体的には、第2本体部512は、挿入空間部513の下側を囲むように形成される。
第2本体部512は、複数備えられる。複数の第2本体部512は、第2本体部512が延設される方向、すなわち同図に示す実施形態における左右方向に互いに所定距離離隔して配置される。同図に示す実施形態において、第2本体部512は、4つ備えられる。
隣接する第2本体部512間には、移動孔518が形成される。第2本体部512は、各移動孔518の位置がインスタントバー600の弾性部材結合部620の位置に対応するように配置される。
第2本体部512の内面、すなわち挿入空間部513に面した第2本体部512の一面には、固定片515が突設される。固定片515は、挿入空間部513に挿入されるインスタントバー本体部610が挿入空間部513から任意に離脱することを防止する。
挿入空間部513は、インスタントバー本体部610が挿入結合される空間である。挿入空間部513は、第1本体部511及び第2本体部512に囲まれる空間と定義される。
より具体的には、シュータ320に面した挿入空間部513の一側、すなわち同図に示す実施形態における前側と上側は、第1本体部511に囲まれる。また、空間部101に面した挿入空間部513の他側、すなわち同図に示す実施形態における下側は、第2本体部512に囲まれる。
インスタントバー600に面した挿入空間部513の一側、すなわち同図に示す実施形態における後側は、開放されるように形成される。よって、インスタントバー600は、開放されるように形成される挿入空間部513の後側から挿入空間部513に挿入結合される。
挿入空間部513は、一方向、すなわち同図に示す実施形態における左右方向に延びる。これは、挿入空間部513を囲む第1本体部511及び第2本体部512が前記方向に延設されることに起因する。
同図に示す実施形態において、挿入空間部513は、円形の断面を有する円筒形の中空部として形成される。これは、第1本体部511及び第2本体部512の各断面が円弧状に形成されることに起因する。
挿入空間部513の形状は変更してもよい。ただし、クロスバー500とインスタントバー600が互いに対して相対的に円滑に回転するように、挿入空間部513は、円筒形の中空部として形成されることが好ましい。
挿入空間部513は、前側に位置する移動制限孔514に連通する。挿入空間部513に挿入されるインスタントバー本体部610から延設される移動制限突出部630は、移動制限孔514に貫挿される。
挿入空間部513は、延設方向の両端部、すなわち同図に示す実施形態における左端部及び右端部に形成される回転軸結合部516にそれぞれ連通する。挿入空間部513に挿入されるインスタントバー本体部610の両端部からそれぞれ突設される回転軸612は、回転軸結合部516に貫挿される。
挿入空間部513は、下側に位置する移動孔518に連通する。挿入空間部513に挿入されるインスタントバー本体部610から延設される弾性部材結合部620は、移動孔518に貫挿される。
インスタントバー600が挿入空間部513に挿入されると、クロスバー500とインスタントバー600は、互いに対して相対的に回転することができる。また、挿入されるインスタントバー600とクロスバー500は、互いに対して相対的に、延設される一方向、すなわち同図に示す実施形態における左右方向に移動することができる。
移動制限孔514は、クロスバー500とインスタントバー600の相対的な回転及び移動を制限するように構成される。移動制限孔514には、インスタントバー600の移動制限突出部630が貫挿される。
移動制限孔514は、第1本体部511に貫設される。同図に示す実施形態において、移動制限孔514は、第1本体部511が延設される一方向、すなわち左寄りに位置する。また、移動制限孔514は、左端に位置するバイメタル接触部520と、それに隣接するバイメタル接触部520間に位置する。
移動制限孔514の位置は、クロスバー500に結合されるインスタントバー600の移動制限突出部630の位置に応じて変更してもよい。
同図に示す実施形態において、移動制限孔514は、第1本体部511の長さ方向及び円周方向にそれぞれ所定距離だけ延設される。すなわち、移動制限孔514の断面は、第1本体部511の延設方向の辺が長く、円周方向の辺が短い長方形状である。
移動制限孔514の形状は、移動制限突出部630を挿入結合することができ、クロスバー500又はインスタントバー600が回転又は移動することにより移動制限突出部630が移動制限孔514を囲む面に接触する任意の形状に形成される。
移動制限孔514を囲む2つの面、すなわち第1本体部511の円周方向に延び、対向する2つの面は、「移動制限面」と定義される。
前記移動制限面は、クロスバー500とインスタントバー600がその延設方向に相対的に移動する距離を制限する。
すなわち、後述するように、クロスバー500は、インスタントバー600に対して相対的に左方又は右方に移動する。
ここで、クロスバー500が一方向に所定距離だけ移動すると、移動制限面のうちその反対側に位置する面と移動制限突出部630が接触する。
例えば、クロスバー500が右方に所定距離だけ移動すると、左側に位置する移動制限面と移動制限突出部630が接触する。同様に、クロスバー500が左方に所定距離だけ移動すると、右側に位置する移動制限面と移動制限突出部630が接触する。
よって、クロスバー500がインスタントバー600に対して相対的に延設方向に移動する距離が制限される。前記距離は、バイメタル310の傾斜面の長さに応じて決定されることが好ましい。
固定片515は、挿入空間部513に挿入されるインスタントバー本体部610が挿入空間部513から任意に離脱することを防止する。一実施形態において、固定片515は、挿入されるインスタントバー本体部610を加圧する。
固定片515は、第2本体部512の内面、すなわち挿入空間部513に面した第2本体部512の一面から所定距離だけ突設される。よって、インスタントバー本体部610は、挿入空間部513に嵌合される。
固定片515は、複数形成される。同図に示す実施形態において、固定片515は、右寄りに位置する2つの第2本体部512に備えられる。あるいは、固定片515は、各第2本体部512毎に備えられる。
回転軸結合部516は、インスタントバー600の回転軸612が回転可能に結合される空間である。
回転軸結合部516は、第1本体部511が延びる各方向、すなわち同図に示す実施形態における左及び右方向の端部に位置する。回転軸結合部516は、回転軸支持部517に囲まれる。
回転軸結合部516は、外部に連通する。回転軸結合部516に挿入される回転軸612は、側壁110の回転軸挿入部111に回転可能に挿入結合される。
回転軸結合部516は、挿入空間部513に連通する。挿入空間部513に挿入されるインスタントバー本体部610の延設方向の各端部から突出する回転軸612は、回転軸結合部516に挿入される。
回転軸支持部517は、回転軸結合部516を部分的に囲む。具体的には、回転軸支持部517は、回転軸結合部516の上側及び下側を囲むように構成される。
回転軸支持部517は、回転軸612を回転可能に支持する。回転軸支持部517は、第1本体部511の延設方向の両端部に位置する第1支持部と、第2本体部512の延設方向の一端部、すなわち同図に示す実施形態における左端部に位置する第2支持部とを含む。
第1支持部及び第2支持部は、それぞれ回転軸612の上側及び下側を支持するように構成される。
移動孔518は、インスタントバー600の弾性部材結合部620が挿入される空間である。移動孔518は、複数の第2本体部512が互いに離隔することにより形成される。すなわち、移動孔518は、隣接する第2本体部512間に形成される空間である。
移動孔518は、複数形成される。同図に示す実施形態において、移動孔518は、隣接する第2本体部512間の3つと、右端に位置する第2本体部512と側壁110間の1つの、計4つ形成される。移動孔518の数は、弾性部材結合部620の数に応じて変更してもよい。
移動孔518により、弾性部材結合部620には、インスタントバー600とアーマチュア220を連結する弾性部材230が結合される。
また、移動孔518は、クロスバー500がインスタントバー600に対して相対的に延設方向に移動する空間を提供する。このために、移動孔518は、一方向、すなわち同図に示す実施形態における左右方向に延設される。
すなわち、後述するように、クロスバー500は、インスタントバー600に対して相対的に左方又は右方に移動する。
ここで、クロスバー500が一方向に所定距離だけ移動すると、移動孔518を囲む第2本体部512のうちその反対側に位置する第2本体部512の端部と弾性部材結合部620が接触する。
例えば、クロスバー500が右方に所定距離だけ移動すると、左側に位置する第2本体部512の右端部と弾性部材結合部620が接触する。同様に、クロスバー500が左方に所定距離だけ移動すると、右側に位置する第2本体部512の左端部と弾性部材結合部620が接触する。
よって、クロスバー500がインスタントバー600に対して相対的に延設方向に移動する距離が制限される。前記距離は、バイメタル310の傾斜面の長さに応じて決定されることが好ましい。
このために、複数の各移動孔518が長さ方向、すなわち左右方向に延設される長さは、同一になるように形成されることが好ましい。
バイメタル接触部520は、過電流が流れるヒータ部材120により加熱されるバイメタル310が湾曲して接触する部分である。
前述したように、バイメタル310は、熱膨張係数が異なる少なくとも2つの素材で形成される。ここで、バイメタル接触部520に近い側のバイメタル310の一側に位置する素材の熱膨張係数がバイメタル接触部520から遠い側のバイメタル310の他側に位置する素材の熱膨張係数より小さくなるように備えられる。
よって、バイメタル310に熱が伝達されると、バイメタル310は、バイメタル接触部520に向かって湾曲し、バイメタル接触部520を打撃する。よって、クロスバー500が回転してシュータ320が解放され、その結果、トリップ動作が行われる。
バイメタル接触部520は、第1本体部511に結合される。具体的には、バイメタル接触部520は、第1本体部511の上面から突設される。
バイメタル接触部520は、複数備えられる。複数のバイメタル接触部520は、互いに所定距離だけ離隔して配置される。同図に示す実施形態において、バイメタル接触部520は、第1本体部511の延設方向に4つ備えられる。バイメタル接触部520の数は、バイメタル310の数に応じて変更してもよい。
各バイメタル接触部520は、互いに所定距離だけ離隔して配置される。各バイメタル接触部520が離隔する距離は、各バイメタル310が互いに離隔する距離に応じて決定されることが好ましい。
バイメタル接触部520は、接触部材521と、支持部材522とを含む。
接触部材521は、湾曲したバイメタル310が接触する部分である。接触部材521は、バイメタル310に近づく方向、すなわち同図に示す実施形態における前方に所定距離だけ突設される。接触部材521は、バイメタル310に近づく一方向、すなわち同図に示す実施形態における前方及び後方に延設される。
接触部材521は、複数備えられる。複数の接触部材521は、互いに所定距離だけ離隔して配置される。
前述したように、クロスバー500は、延設方向に移動することができる。ここで、クロスバー500の移動距離は、接触部材521がバイメタル310の傾斜面上に位置するように決定されることが好ましい。
すなわち、クロスバー500が延設方向の一方に最も大きく移動すると、接触部材521もバイメタル310の傾斜面上で前記一方に位置する。逆に、クロスバー500が延設方向の他方に最も大きく移動すると、接触部材521もバイメタル310の傾斜面上で前記他方に位置する。
さらに、接触部材521に面したバイメタル310の一面、すなわち同図に示す実施形態における背面は、第1本体部511が延設される方向に対して傾斜して形成される。
よって、クロスバー500が延設方向に移動すると、接触部材521とバイメタル310間の最短距離が調整される。よって、トリップ動作が行われるトリップ区間が調整される。
前記最短距離は、バイメタル310に面した接触部材521の一端部と、接触部材521に面したバイメタル310の一面間の距離であることが理解されるであろう。
接触部材521は、支持部材522に貫通結合される。あるいは、接触部材521と支持部材522は、一体に備えられる。
支持部材522は、第1本体部511から延び、接触部材521を支持する。支持部材522には、接触部材521が貫通結合される。
支持部材522は、複数備えられる。複数の支持部材522は、互いに所定距離だけ離隔して配置される。同図に示す実施形態において、支持部材522は、4つ備えられる。
支持部材522が互いに離隔する前記所定距離の基準は、前述した接触部材521が離隔する距離の基準と同一である。
支持部材522には、接触部材521が貫通結合される。支持部材522は、接触部材521がバイメタル310に向かう方向に露出する長さを調整する。よって、バイメタル310と接触部材521間の距離が調整され、その結果、トリップ区間が調整される。
支持部材522の下側は、第1本体部511から延びる。一実施形態において、支持部材522と第1本体部511は、一体に形成される。
支持部材522は、接触部材挿入孔522aを含む。接触部材挿入孔522aには、接触部材521が貫挿される。接触部材挿入孔522aは、別途の締結部材(図示せず)を備える。前記締結部材(図示せず)は、挿入される接触部材521が任意に離脱したり、バイメタル310との距離が任意に変更されることを制限する。
ノブ結合部530は、ノブ又はダイヤル(図示せず)が回転可能に結合される部分である。ノブ(図示せず)の回転は、ノブ結合部530によりクロスバー500の直線運動に変換される。
ノブ結合部530は、第1本体部511に位置する。ノブ結合部530は、第1本体部511の上部に設けられ、インスタントバー600から遠ざかる方向に延びる。
同図に示す実施形態において、ノブ結合部530は、右側に位置する2つのバイメタル接触部520間に位置する。ノブ結合部530は、ノブ(図示せず)が回転可能に結合される任意の位置に備えられる。
ノブ結合部530は、第1延設部531と、第2延設部532と、ノブ挿入空間部533とを含む。
第1延設部531及び第2延設部532は、インスタントバー600から遠ざかる方向に延びる。第1延設部531及び第2延設部532は、ノブ挿入空間部533に挿入されるノブ(図示せず)を支持する。
第1延設部531及び第2延設部532は、互いに所定距離だけ離隔する。第1延設部531と第2延設部532が離隔することにより形成される空間は、ノブ挿入空間部533と定義される。ノブ挿入空間部533には、ノブ(図示せず)が回転可能に挿入される。
シュータ接触部540は、クロスバー500がシュータ320に接触する部分である。ヒータ部材120に正常電流が流れている状態において、シュータ接触部540は、シュータ320を拘束し、シュータ320が任意に回転しないようにする。
シュータ接触部540は、第1本体部511に備えられる。具体的には、シュータ接触部540は、第1本体部511のうち挿入空間部513を上方から覆う上部に位置する。
同図に示す実施形態において、シュータ接触部540は、第1本体部511が延設される方向の中間部分に位置する。すなわち、シュータ接触部540は、複数のバイメタル接触部520のうち第1本体部511の延設方向の中央部分に位置する2つのバイメタル接触部520間に位置する。
シュータ接触部540の位置は、シュータ320の位置に応じて変更してもよい。
シュータ接触部540は、第1本体部511からシュータ320に向かって所定距離だけ延設される。すなわち、シュータ接触部540は、第1本体部511に設けられ、インスタントバー600から遠ざかる方向に延設される。
シュータ接触部540は、シュータ接触部540と第1本体部511が接触する部分を通る第1本体部511の外周面に接する平面と所定の角度をなして延設される。すなわち、シュータ接触部540は、前記平面に対して斜めに延びる。
言い換えれば、シュータ接触部540は、ヒータ部材120の前端部又は後端部と所定の角度をなして延設される。シュータ接触部540は、シュータ320に面した端部がシュータ320に接触する程度に延設される。
シュータ接触部540の前記端部には、接触フック部541が備えられる。
接触フック部541は、シュータフック部321に接触する。接触フック部541は、シュータフック部321に結合され、クロスバー500が回転しない限り、シュータ320が任意に回転しないようにシュータ320を拘束する。
接触フック部541は、シュータ接触部540の前記端部から、シュータ320に向かって所定距離だけ延設される。接触フック部541とシュータ接触部540間には、所定の空間が形成される。この空間には、シュータフック部321が挿入される。
同様に、シュータフック部321とシュータ320間には、所定の空間が形成される。接触フック部541は、この空間に挿入される。
よって、接触フック部541とシュータフック部321は、互いに噛み合うように結合された状態であると言える。
また、図19aには、シュータ接触部540と接触フック部541間にシュータフック部321が挿入された状態を示す。さらに、シュータフック部321とシュータ32間に接触フック部541が位置する。
前述したように、シュータ320は、下から上に、すなわち同図に示す実施形態における時計方向に引っ張る力を与える弾性部材(図示せず)に連結される。ここで、接触フック部541は、シュータ320を上から下に加圧し、シュータ320の回転を制限する。
前述したように、接触フック部541とシュータフック部321は、フック結合される。よって、クロスバー500が反時計方向に回転しない限り、シュータ320は、任意に回転しない。
(2)インスタントバー600についての説明
以下、図5~図8及び図11~図15を参照して、本発明の実施形態によるインスタントバー600について詳細に説明する。
インスタントバー600は、クロスバー500と共にクロスバー組立体400を形成する。ヒータ部材120に正常電流が流れている場合、クロスバー500がシュータ320を拘束するので、シュータ320が回転しないことについては前述した通りである。
ヒータ部材120に過電流又は事故電流が流れると、クロスバー500は、回転してシュータ320を解放する。よって、シュータ320が回転してトリップメカニズム(図示せず)を打撃し、その結果、トリップ動作が行われ、遮断器の内部と外部の通電が遮断される。
ここで、クロスバー500が回転してシュータ320を解放する基準電流が問題となる。すなわち、過電流又は事故電流であるか否かを判断する電流の大きさを設定する必要がある。
過電流の場合、前述したバイメタル310とクロスバー500のバイメタル接触部520間の距離を調整することにより、基準となる電流の大きさを調整する。
事故電流の場合、アーマチュア220とインスタントバー600を連結する弾性部材230の付勢力を調整することにより調整する。すなわち、インスタントバー600を回転させてアーマチュア220との距離を調整することにより、弾性部材230に蓄積された付勢力の大きさを調整する。
事故電流が発生した場合に、アーマチュア220が電磁石210に向かって回転するためには、弾性部材230に蓄積された付勢力を超える磁力が発生しなければならない。
よって、インスタントバー600を回転させることにより、トリップ動作を行わせる過電流の大きさを調整する。
インスタントバー600は、回転可能にクロスバー500に結合される。インスタントバー600は、クロスバー500に対して相対的に回転する。よって、クロスバー500を回転させなくても、インスタントバー600を回転させることにより、トリップ動作を行わせる過電流の大きさを調整することができる。
インスタントバー600とクロスバー500が結合されると、クロスバー500は、インスタントバー600に対して相対的に延設方向に移動することができる。よって、インスタントバー600を移動させなくても、クロスバー500を移動させることにより、バイメタル310とバイメタル接触部520間の距離であるトリップ距離を調整することができる。
インスタントバー600は、一方向、すなわち同図に示す実施形態における左右方向に延設される。すなわち、インスタントバー600は、クロスバー500と同じ方向に延設される。
インスタントバー600の延設長さは、クロスバー500の延設長さより長く形成される。また、インスタントバー600の延設長さは、フレーム100の各側壁110が離隔する距離と同じである。よって、側壁110の回転軸挿入部111に回転軸612が安定して回転可能に挿入される。
インスタントバー600は、絶縁性素材で形成される。インスタントバー600が各側壁110間に延びて各空間部101を通過する際に、各空間部101に収容される構成要素間に電気的な干渉が生じることを防止するためである。
同図に示す実施形態において、インスタントバー600は、インスタントバー本体部610と、弾性部材結合部620と、移動制限突出部630とを含む。
インスタントバー本体部610は、インスタントバー600の本体を形成する。インスタントバー本体部610は、一方向、すなわち同図に示す実施形態における左右方向に延設される。インスタントバー本体部610の延設長さは、フレーム100の各側壁110の離隔距離より短く形成されることが好ましい。
これは、インスタントバー本体部610の延設方向の各端部から回転軸612が突設されることに起因する。
同図に示す実施形態において、インスタントバー本体部610は、円形の断面を有し、一方向、すなわち左右方向に延設される円筒状である。よって、インスタントバー本体部610の長さ方向の外周面は、円筒の側面となるように形成される。
インスタントバー本体部610の形状は、挿入空間部513の形状に応じて決定されることが好ましい。
インスタントバー本体部610の内部には、複数の減量溝611が形成される。また、インスタントバー本体部610が延設される方向の各端部には、回転軸612が突設される。
減量溝611は、インスタントバー本体部610の質量を減少させる。また、減量溝611間に形成される隔壁により、インスタントバー本体部610は、その延設方向の剛性が補強される。
減量溝611は、一方向、すなわち同図に示す実施形態における左右方向に延設される。すなわち、減量溝611は、インスタントバー本体部610と同じ方向に延びる。
減量溝611は、複数形成される。複数の減量溝611は、インスタントバー本体部610が延設される方向に所定距離だけ互いに離隔して形成される。また、減量溝611は、インスタントバー本体部610の円周方向にも複数備えられ、互いに所定距離だけ離隔して形成される。減量溝611の形状、数及び位置は変更してもよい。
回転軸612は、インスタントバー本体部610をフレーム100に回転可能に結合させる。回転軸612は、インスタントバー本体部610が延設される方向の各端部から所定距離だけ突設される。
回転軸612は、側壁110の回転軸挿入部111に回転可能に挿入結合される。一実施形態において、回転軸612と回転軸挿入部111は、同じ中心軸を有するように配置される。
回転軸612は、中心から外周までの最大距離が、インスタントバー本体部610の直径より小さく形成される。
インスタントバー600がクロスバー500に結合されると、回転軸612は、クロスバー500の回転軸結合部516に収容される。回転軸612の上側又は下側は、回転軸支持部517に覆われる。よって、回転軸612は、回転軸支持部517により支持される。
弾性部材結合部620は、アーマチュア220とインスタントバー600を連結する弾性部材230が結合される部分である。弾性部材結合部620は、クロスバー500から遠ざかる方向に延設される。言い換えれば、弾性部材結合部620は、シュータ320から遠ざかる方向に延設される。同図に示す実施形態において、弾性部材結合部620は、後方下側に向かって延設される。
弾性部材結合部620は、複数備えられる。複数の弾性部材結合部620は、互いに所定距離だけ離隔して位置する。同図に示す実施形態において、弾性部材結合部620は、4つ備えられる。弾性部材結合部620の位置及び数は、空間部101及び移動孔518の数に応じて変更してもよい。
インスタントバー600がクロスバー500に結合されると、弾性部材結合部620は、挿入空間部513に連通する移動孔518に収容される。クロスバー500がその延設方向にインスタントバー600に対して相対的に移動すると、弾性部材結合部620は、移動孔518を形成するいずれかの第2本体部512に接触する。
よって、クロスバー500がその延設方向に移動する距離が制限される。
弾性部材結合部620は、第1結合溝621と、第2結合溝622と、第3結合溝623とを含む。
第1結合溝621、第2結合溝622及び第3結合溝623は、そのいずれかに弾性部材230の一端部が結合される。第1結合溝621、第2結合溝622及び第3結合溝623は、弾性部材結合部620の一面から所定距離だけ凹設される。
よって、第1結合溝621、第2結合溝622及び第3結合溝623のいずれかに結合された弾性部材230は、任意に他の結合溝621、622、623に移動しない。
第1結合溝621は、最も上側に位置する。すなわち、第1結合溝621は、インスタントバー本体部610に最も近くに位置する。
第2結合溝622は、中間部分に位置する。すなわち、第2結合溝622は、第1結合溝621と第3結合溝623間に位置する。
第3結合溝623は、最も下側に位置する。すなわち、第3結合溝623は、インスタントバー本体部610から最も遠くに位置する。
よって、インスタントバー600を回転させることにより、弾性部材230に蓄積される付勢力を調整することができる。また、第1結合溝621、第2結合溝622及び第3結合溝623のいずれかと弾性部材230を連結することにより、弾性部材230に蓄積される付勢力をより細かく調整することができる。
移動制限突出部630は、インスタントバー600に対する相対的なクロスバー500の移動距離を制限する。この過程が弾性部材結合部620と移動孔518の接触によっても達成できることについては前述した通りである。
移動制限突出部630は、インスタントバー本体部610からクロスバー500に向かって所定距離だけ突設される。インスタントバー600がクロスバー500に結合されると、移動制限突出部630は、移動制限孔514に貫挿される。
同図に示す実施形態において、移動制限突出部630は、インスタントバー本体部610の上面から突設される。また、移動制限突出部630は、左端に位置する2つの弾性部材結合部620間に位置する。
移動制限突出部630の位置は、移動制限孔514の位置に応じて変更してもよい。
移動制限突出部630は、第1部分631と、第2部分632とを含む。
第1部分631は、インスタントバー本体部610から所定の角度をなしてクロスバー500又はシュータ320に向かって所定距離だけ突設される。
よって、クロスバー500とインスタントバー600が挿入空間部513に連通する開口部から分離される際に、インスタントバー600は、第1部分631が移動制限孔514を囲む面に接触しないように回転しなければならない。
すなわち、インスタントバー600が回転していない状態で分離されると、第1部分631の一面、すなわち同図に示す実施形態における背面が移動制限孔514を囲む面に係止する。
よって、クロスバー500とインスタントバー600の結合状態が安定して維持される。
第1部分631は、移動制限孔514を囲む面のうち前記移動制限面に接触する。クロスバー500の延設方向への移動距離は、第1部分631と前記移動制限面の接触により制限される。
第1部分631の端部は、第2部分632に向かって延びる。
第2部分632は、第1部分631の端部から所定距離だけ延設される。第2部分632は、第1部分631と所定の角度をなして延設される。一実施形態において、前記所定の角度は、鈍角である。
インスタントバー600がクロスバー500から分離される際に、第1部分631が移動制限孔514から排出され、その後インスタントバー600が再度回転しなければならない。
すなわち、インスタントバー600がクロスバー500から分離されるためには、インスタントバー600が2回にわたって回転しなければならない。よって、クロスバー500とインスタントバー600の結合状態がさらに安定して維持される。
(3)クロスバー500とインスタントバー600の結合過程についての説明
本発明の実施形態によるクロスバー組立体400は、クロスバー500とインスタントバー600が回転可能に結合されて形成される。結合されるクロスバー500とインスタントバー600は、同じ中心軸を有するように配置される。
よって、クロスバー500が回転するための空間と、インスタントバー600が回転するための空間が統合される。その結果、トリップ装置10に求められる空間が減少し、トリップ装置10及びそれを備える遮断器全体の体積が減少する。
以下、図16を参照して、本発明の実施形態によるクロスバー組立体400が形成される過程について詳細に説明する。
インスタントバー本体部610が挿入空間部513に挿入される。
ここで、回転軸612は、回転軸結合部516に挿入され、回転軸支持部517により支持される。また、複数の弾性部材結合部620は、複数の移動孔518にそれぞれ挿入される。
一方、移動制限突出部630は、互いに所定の角度をなして延設される第1部分631と、第2部分632とを含む。
よって、まず、移動制限孔514に挿入される第2部分632が係止されることなく挿入されるようにインスタントバー本体部610を回転させ、その後移動制限孔514と移動制限突出部630の挿入過程を行う。
また、第1部分631は、第2部分632とは異なる角度を有するように延設される。よって、次に、第1部分631が係止されることなく挿入されるようにインスタントバー本体部610を再び回転させ、その後移動制限孔514と移動制限突出部630の挿入過程を行う。
また、第1本体部511と第2本体部512が対向する端部間の距離は、インスタントバー本体部610の直径より小さく形成される。
よって、インスタントバー本体部610が挿入空間部513に挿入されるためには、第1本体部511と第2本体部512が対向する端部間の距離が増加するように、形状が変形しなければならない。このために、第1本体部511及び第2本体部512が所定の弾性を有する素材で形成されることについては前述した通りである。
すなわち、第1本体部511と第2本体部512が外力により広げられ、その後インスタントバー600が挿入空間部513に挿入される。
一方、第2本体部512の内面には、固定片515が突設される。固定片515は、挿入空間部513に挿入されるインスタントバー本体部610を中心方向に加圧し、インスタントバー本体部610の任意の離脱を防止する。
このようにして、クロスバー500とインスタントバー600が回転可能に結合され、クロスバー組立体400が形成される。一実施形態において、クロスバー500とインスタントバー600が嵌合されることについては前述した通りである。
図示していないが、メンテナンスなどが求められる場合、上記過程を逆に行うことにより、クロスバー500とインスタントバー600の分離を行えることが理解されるであろう。よって、クロスバー500とインスタントバー600は、互いに脱着可能に結合されると言える。
4.本発明の実施形態によるクロスバー組立体400の作動過程についての説明
本発明の実施形態によるクロスバー組立体400は、クロスバー500とインスタントバー600が回転可能に結合されて形成される。クロスバー500とインスタントバー600は、同じ中心軸を有するように配置され、クロスバー500が回転するための空間と、インスタントバー600が回転するための空間が統合される。よって、トリップ装置10及び遮断器が小型化される。
また、クロスバー500は、延設方向に移動可能にインスタントバー600に結合される。よって、別途の金属素材のバー部材が備えられなくても、クロスバー500を延設方向に移動させることにより、バイメタル310と接触部材521間の距離を調整することができる。
以下、図17a~図19bを参照して、本発明の実施形態によるクロスバー組立体400の作動過程について詳細に説明する。
図17a~図18bには、クロスバー500がインスタントバー600に対して相対的に延設方向に移動する過程を示す。説明の便宜上、図17a及び図17bにおいては、フレーム100の側壁110の図示が省略されている。
図17a及び図18aにおいては、クロスバー500がインスタントバー600に対して相対的に左方に移動する。ここで、インスタントバー600は回転軸612により側壁110に回転可能に結合された状態であるので、インスタントバー600は上記方向に移動しない。
クロスバー500が移動するにつれて、バイメタル接触部520も移動する。同図に示す実施形態において、バイメタル310は、左側へ行くほどバイメタル接触部520から遠ざかるように傾斜して形成される。
よって、クロスバー500が左方に移動するにつれて、バイメタル310と接触部材521間の最短距離が増加する。よって、トリップ動作を行わせる過電流の大きさが増加するようにトリップ区間が調整される。
ここで、移動制限突出部630が停止した状態で、移動制限孔514が左方に移動する。よって、クロスバー500が続けて左方に移動すると、移動制限孔514を右側から囲む面と移動制限突出部630の右側面が接触する。
同様に、弾性部材結合部620が停止した状態で、移動孔518が左方に移動する。よって、クロスバー500が続けて左方に移動すると、移動孔518の左側に位置する第2本体部512の左端部と弾性部材結合部620の右側面が接触する。
よって、クロスバー500が左方に移動する距離が制限される。その結果、バイメタル310と接触部材521間の最短距離が増加する程度が制限される。
図17b及び図18bにおいては、クロスバー500がインスタントバー600に対して相対的に右方に移動する。ここで、インスタントバー600が移動しないことについては前述した通りである。
クロスバー500が移動するにつれて、バイメタル接触部520も移動する。同図に示す実施形態において、バイメタル310は、右側へ行くほどバイメタル接触部520に近づくように傾斜して形成される。
よって、クロスバー500が右方に移動するにつれて、バイメタル310と接触部材521間の最短距離が減少する。よって、トリップ動作を行わせる過電流の大きさが減少するようにトリップ区間が調整される。
ここで、移動制限突出部630が停止した状態で、移動制限孔514が右方に移動する。よって、クロスバー500が続けて右方に移動すると、移動制限孔514を左側から囲む面と移動制限突出部630の左側面が接触する。
同様に、弾性部材結合部620が停止した状態で、移動孔518が右方に移動する。よって、クロスバー500が続けて右方に移動すると、移動孔518の右側に位置する第2本体部512の右端部と弾性部材結合部620の左側面が接触する。
よって、クロスバー500が右方に移動する距離が制限される。その結果、バイメタル310と接触部材521間の最短距離が増加する程度が制限される。
図19a及び図19bには、クロスバー500が回転してシュータ320が解放される過程を示す。この過程は、事故電流が発生してアーマチュア220が電磁石210に向かって移動した場合と、過電流が発生してバイメタル310が接触部材521を打撃した場合の両方に適用されることが理解されるであろう。
図19aには、シュータフック部321と接触フック部541が接触した状態を示す。シュータ320は、時計方向に回転する付勢力を受けている状態であるが、シュータ接触部540により回転が制限されている。
クロスバー500とインスタントバー600が同じ回転軸を有するように配置されていることが理解されるであろう。
ここで、シュータフック部321は、シュータ接触部540と接触フック部541間に位置する。また、接触フック部541は、シュータ320とシュータフック部321間に位置する。すなわち、シュータフック部321と接触フック部541は、互いにフック結合された状態である。
よって、外力が加えられない限り、シュータ320は、任意に解放されない。
図19bには、シュータフック部321と接触フック部541が互いに離隔した状態を示す。すなわち、事故電流又は過電流が発生してクロスバー500が回転した状態である。クロスバー500は、シュータ320から遠ざかる方向、すなわち反時計方向に回転する。
ここで、クロスバー500とインスタントバー600は、相対的に回転可能に結合される。よって、クロスバー500が回転したとしても、インスタントバー600は回転しない。すなわち、図19aの状態を維持する。
クロスバー500が回転するにつれて、シュータ320が解放されて時計方向に回転する。よって、シュータ320がトリップメカニズム(図示せず)を打撃し、トリップ動作が行われる。
以上、本発明の好ましい実施形態を挙げて説明したが、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載される本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲で本発明の様々な修正及び変更が可能であることを理解するであろう。
10 トリップ装置
100 フレーム
101 空間部
110 側壁
111 回転軸挿入部
120 ヒータ部材
200 駆動部
210 電磁石
220 アーマチュア
221 ヒンジ部材
230 弾性部材
300 作動部
310 バイメタル
320 シュータ
321 シュータフック部
322 シュータ回転軸
400 クロスバー組立体
500 クロスバー
510 クロスバー本体部
511 第1本体部
512 第2本体部
513 挿入空間部
514 移動制限孔
515 固定片
516 回転軸結合部
517 回転軸支持部
518 移動孔
520 バイメタル接触部
521 接触部材
522 支持部材
522a 接触部材挿入孔
530 ノブ結合部
531 第1延設部
532 第2延設部
533 ノブ挿入空間部
540 シュータ接触部
541 接触フック部
600 インスタントバー
610 インスタントバー本体部
611 減量溝
612 回転軸
620 弾性部材結合部
621 第1結合溝
622 第2結合溝
623 第3結合溝
630 移動制限突出部
631 第1部分
632 第2部分
1000 従来技術によるトリップ装置
1100 シュータ
1110 シュータフック
1200 クロスバー
1210 クロスバーフック
1300 インスタントバー
1400 電磁部
1410 電磁石
1420 アーマチュア
1500 バイメタル
1600 ダイヤル

Claims (15)

  1. 一方向に延設されるクロスバーと、
    前記一方向に延設され、前記クロスバーに回転可能に結合されるインスタントバーとを含み、
    前記クロスバーは、
    前記クロスバーの内部に前記一方向に貫設され、前記インスタントバーを収容し、前記インスタントバーに面した一側が開放されるように形成される挿入空間部と、
    前記一方向に延設され、前記挿入空間部の一部を囲む第1本体部と、
    前記一方向に延設され、前記挿入空間部の他の一部を囲む第2本体部とを含む、
    クロスバー組立体。
  2. 前記第1本体部及び前記第2本体部は、円弧状の断面を有するように形成され、
    前記第1本体部の円弧方向の一端部と前記第2本体部の円弧方向の一端部は、
    前記挿入空間部が開放されるように形成される前記一側において離隔して配置される、
    請求項1に記載のクロスバー組立体。
  3. 前記第1本体部の断面及び前記第2本体部の断面は、同じ中心を有する円弧状に形成される、
    請求項2に記載のクロスバー組立体。
  4. 前記インスタントバーは、
    前記一方向に延設され、前記挿入空間部に回転可能に挿入結合され、ラウンド状の外周面を有するインスタントバー本体部を含み、
    前記インスタントバー本体部は、
    延設される方向の中心軸から前記外周面までの最小距離が、前記第1本体部の前記一端部と前記第2本体部の前記一端部の離隔距離より長く形成される、
    請求項2に記載のクロスバー組立体。
  5. 前記クロスバーの前記第1本体部には、
    前記一方向に所定距離だけ延びる移動制限孔が貫設され、
    前記クロスバーに面した前記インスタントバー本体部の一側には、
    移動制限孔に貫挿される移動制限突出部が前記クロスバーに向かって突設される、
    請求項4に記載のクロスバー組立体。
  6. 前記移動制限突出部は、
    前記インスタントバー本体部の前記一側の外周面から、前記一側の外周面と所定の角度をなして延びる第1部分と、
    前記第1部分の端部から、前記第1部分と所定の角度をなして延びる第2部分とを含む、
    請求項5に記載のクロスバー組立体。
  7. 前記インスタントバーは、
    前記一方向に移動可能に前記クロスバーに結合される、
    請求項1に記載のクロスバー組立体。
  8. 前記インスタントバーの延設長さは、前記クロスバーの延設長さより短く形成される、
    請求項7に記載のクロスバー組立体。
  9. 内部に空間が形成されるフレームと、
    前記フレームに回転可能に結合されるシュータと、
    前記フレームに回転可能に結合され、前記シュータに接離するクロスバー組立体とを含み、
    前記クロスバー組立体は、
    一方向に延設され、内部に前記一方向に貫設される挿入空間部を含むクロスバーと、
    前記一方向に延設され、前記クロスバーの前記挿入空間部に回転可能に結合されるインスタントバーとを含む、
    トリップ装置。
  10. 前記インスタントバーは、
    前記インスタントバーの延設方向の各端部に位置し、前記フレームに回転可能に結合される回転軸を含む、
    請求項9に記載のトリップ装置。
  11. 前記クロスバーは、
    前記シュータに向かって突設されるシュータ接触部と、
    前記シュータ接触部の端部から、前記シュータ接触部と所定の角度をなして前記シュータに向かって延設される接触フック部とを含み、
    前記シュータは、
    前記接触フック部に接触し、前記シュータ接触部に向かって延設されるシュータフック部を含む、
    請求項9に記載のトリップ装置。
  12. 前記クロスバーは、
    前記一方向に延設され、前記挿入空間部の一部を覆う第1本体部と、
    前記一方向に延設され、前記第1本体部から延び、前記挿入空間部の他の一部を覆う第2本体部とを含み、
    前記第2本体部は、
    前記第1本体部より短い長さで延設され、複数備えられ、複数の前記第2本体部は互いに所定距離だけ離隔する、
    請求項9に記載のトリップ装置。
  13. 前記インスタントバーは、
    弾性部材が結合される結合溝が形成され、前記インスタントバーから突設される弾性部材結合部を含み、
    前記弾性部材結合部は、
    複数の前記第2本体部間に形成される空間である移動孔に挿入される、
    請求項12に記載のトリップ装置。
  14. 前記インスタントバーは、
    前記一方向又は前記一方向とは反対側の他方向に向かって前記クロスバーに対して相対的に移動可能に前記クロスバーに結合され、
    前記弾性部材結合部は、
    隣接する前記第2本体部のいずれか一方の前記第2本体部の前記一方向の端部と、他方の前記第2本体部の前記他方向の端部間において、前記一方向又は前記他方向に向かって移動する、
    請求項13に記載のトリップ装置。
  15. 前記クロスバーの外周面には、
    前記クロスバーが延設される前記一方向に移動制限孔が所定距離だけ貫設され、
    前記インスタントバーは、
    前記移動制限孔に向かって突設され、前記移動制限孔に貫通結合される移動制限突出部を含む、
    請求項9に記載のトリップ装置。
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