JP2023184099A - 不動産クラウドファンディングシステム - Google Patents

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【課題】当初の短期運用期間を条件に募集された不動産クラウドファンディングに投資しながら、当該ファンドの投資期間の任意の延長にあわせてそのまま継続した投資をする或いは運用終了にするという選択が投資家に示され、投資家が運用期間を柔軟に設定できるシステムを提供する。【解決手段】当初予定の短期運用ファンドが運用期間終了後に延長されるとき、投資家が引き続き運用を希望する場合には運用継続の意思を送信すればこれまでの運用が引き継がれ、希望しなければ当初の運用期間に従い償還のための手続が行われる。各投資家は運用開始後であっても自分の都合にあわせて運用期間を決定することができることになるため、はじめから長期の固定的な資金拘束を回避しながら、運用継続した場合は結果として高利回りの配当リターンが期待できる。また、継続した際に投資家適格審査を含む様々な手続の省略が可能になり、再投資のための手間を簡略化できる。【選択図】図2

Description

本発明は、現物不動産を裏付資産とした不動産クラウドファンディングに関連する技術であって、特に、ファンド運用期間の延長に柔軟に対応して投資継続を行えるシステムに関する。
ネットワークの進展に伴い、不特定多数の人がインターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うクラウドファンディング(以下、「不動産ファンド」や「ファンド」ということもある。)が出現している。特に、特定の現物不動産を所定の期間だけ組合又は出資者間で共同所有し、その利益をシェアするという不動産クラウドファンディングと称する投資が急速に広まってきた。不動産クラウドファンディングは、不動産への直接投資の際にハードルとなる初期投資金の負担や、不動産を取得後に投資家が抱える賃貸管理の手間などを解消できることをメリットとする投資形態の一つである。
投資家は、不動産クラウドファンド事業者によって投資対象である現物不動産の情報がインターネット上で提示されたものの中から所望の不動産を選んで出資すると、配当利回り分に至るまで運用結果で得られたリターンが分配される。また、不動産の評価額が劣後出資者の負担分を下回らない限り、投資情報として提示されたファンド運用期間が終了すると、出資金が投資家に償還される。
特許第5831989号公報
従来の不動産クラウドファンディングは、投資の運用期間が定められており、原則として運用期間中の中途解約ができない。運用期間中に換金可能としているケースは非常に稀であり、市場で常時売買される不動産金融商品のREITとは異なる特性がある。投資家は資金が長期間拘束されることに抵抗があるため、どうしても長期の運用期間は敬遠されがちである。また、投資家間の売買であるセカンダリ市場が未だ整備されていないこともあって、投資家は運用期間が長いものほど任意の時点で中途解約ができることを求めている。
ところで、運用期間が例えば3ヶ月~1年程度などの短期投資を目的とした不動産クラウドファンディングが必ずしも良いとは言えない。確かに短期運用であればすぐに償還されて資金の流動性が高いという点でメリットがあるものの、当然ながら長期の運用期間のものに比べて配当利回りが低いため、投資効果(運用結果による資金の増加分)は小さく、短期運用で大きな運用効果を得ようとすれば、単発投資を繰り返すこととなる。プロでない運用者にとっては、資金の移動や募集手続など再投資のために多大な手間が発生することをできるだけ避けたいという気持ちがある。
一方、クラウドファンド事業者側としては、できるだけ長期の運用期間を設定して募集したいという要求がある。各不動産物件のファンド投資の募集案内や申し込まれた投資家管理等の処理のためにコストが発生するが、短期運用のファンドの繰り返しの場合はこのコストが累積して利益率が低下してしまう。さらに、運用期間満了により運用していたファンドから離脱した投資家が再び別の投資物件のファンドに募集して投資するとは限らないこと等からできるだけ長期にわたり安定して投資家を囲い込んでおきたいのである。
そこで、本発明は、当初は短期の運用期間を条件に募集された不動産クラウドファンディングに投資しながら、当該ファンドの投資期間の任意の延長にあわせてそのまま継続した投資をする或いは運用終了にするという選択が投資家に示され、投資家が運用期間を柔軟に設定できる不動産クラウドファンディングシステムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明に係る不動産クラウドファンディングシステムは、不動産クラウドファンディングで募集される特定の不動産物件に対する投資の申込みをネットワークを介して受付ける投資受付手段と、前記投資の申し込みをしたユーザの情報を記憶装置に記憶させる記憶部と、前記特定の不動産物件に関するクラウドファンディング運用を延長させるか否かを判定する延長判定手段と、前記特定の不動産物件のクラウドファンディング運用の期間満了前に、前記ユーザに延長後も投資を希望するか否かの指示を前記ネットワークを介して受付ける延長受付手段と、前記クラウドファンディング運用の延長後の投資を希望しない指示を送信した前記ユーザに対して、前記投資の申込みの際に入金された投資金を償還する手続を実行する償還手段と、前記クラウドファンディング運用の延長後も投資を希望する指示を送信した前記ユーザを、前記クラウドファンディング運用の運用期間満了に伴い新たに募集される新規クラウドファンディングの予約申込み者として登録する継続登録手段と、前記新規クラウドファンディングが成立する場合、前記投資受付手段による投資申込みをすることなく、前記記憶部に記憶する前記予約申込み者の情報を基に前記新規クラウドファンディングの投資家として管理する予約者管理手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る不動産クラウドファンディングシステムは、前記新規クラウドファンディングに申込みする前記予約申込み者以外のユーザを募集する追加募集受付手段を更に備えること、延長前のクラウドファンディング運用が対象とする前記特定の不動産物件を基にファンドの組み替えにより構成されることを特徴とする。
さらに、本発明に係る不動産クラウドファンディングシステムは、前記予約申込み者である投資家に対し、予定の配当金を超える利回りを提供すること又は他のクラウドファンディングに投資する際の投資金に使用できるポイントを含むインセンティブを付与し、前記インセンティブは、前記クラウドファンディング運用の延長回数に比例して増加すること、或いは前記特定の不動産物件の地域や用途の観点から類似分析をして、前記新規クラウドファンディングの予定分配率或いは募集金額を設定することを特徴とする。
本発明に係る不動産クラウドファンディングシステムによれば、当初予定の短期運用ファンドがその運用期間終了後に延長されるとき、投資家が引き続き運用を希望する場合にはシステムに運用継続の意思を送信するだけでこれまでの運用が引き継がれ、引き続きの運用を希望しなければ当初の運用期間に従い償還のための手続が行われる。つまり、各投資家は運用開始後であっても自分の都合にあわせて運用期間を決定することができることになるため、はじめから長期の固定的な資金拘束を回避しながら、運用継続した場合は結果として高利回りの配当リターンが期待できるという効果がある。また、継続した際に投資家適格審査を含む様々な手続の省略が可能になり、投資家に要求される再投資のための手間を簡略化することができる。
不動産クラウドファンド事業者にとっては、運用期間の延長をする投資家については既に投資家に関する情報や投資金を得ているため、様々な事務処理をあらためて行う必要がなくなりコストを抑えたファンドの運用又は管理ができる。また、運用期間の延長を受け入れる投資家の分は予約として延長後に立ち上げられるファンドへの募集が済んでいることになるためファンドが成立する確率が高くなり、不動産クラウドファンド事業の経営がしやすくなる。
したがって、運用開始後の投資家の都合にあわせて運用期間の設定を柔軟に行えるので投資資金の自由度が大きいことを投資家にアピールすることが可能であり、不動産クラウドファンディングへの活発な投資を呼び込むことに繋がる。
本発明に係る不動産クラウドファンディングシステムの一実施形態を含む全体スキームの概略を示す図である。 不動産クラウドファンディングシステムが備える機能の概略を示す図である。 不動産クラウドファンディングシステムの処理手順を示したフローチャートである。 図3で示す処理において表示される画面例を示す図である。 図3で示す処理において表示される画面例を示す図である。 図3で示す処理において表示される画面例を示す図である。 ファンド運用の延長をするか否かを受け付ける画面の一例を示す図である。 ファンド運用期間が継続され得ることを示した図である。
以下に図面を参照しながら、本発明に係る不動産クラウドファンディングシステム100(以下、「不動産クラファンシステム100」という。)の一実施形態について説明する。本実施形態の不動産クラファンシステム100は、現物不動産を裏付資産として募集された不動産クラウドファンディングへの出資者を募り、当該現物不動産が生み出す利益を出資者に分配し且つ運用期間経過後には投資金を償還する手続をオンライン処理するためのシステムである。なお、投資家とは、個人(自然人)のみならず、法人や適格機関投資家等も含む。
不動産クラウドファンディングのスキームは種々あるが、本実施形態の不動産クラファンシステム100では、特別目的会社が投資家との間で匿名組合契約を締結し、各投資家の匿名組合出資持分に対して分配や償還を行うというスキームであるとして以下説明する。なお、特別目的会社を設立して利用しているのは、不動産事業者(不動産特定共同事業者)が倒産した場合であっても不動産事業者の事業全体ではなく投資家が不動産に投資した分のリスクのみを背負うだけで済むようにするために過ぎない。特定目的会社を利用せず不動産事業者が不動産資産を所有した状態のまま帳簿上で特別目的会社を設立した場合と同様の分別管理をしながら投資家と匿名組合契約を締結する場合にも、本発明を適用することが可能である。
なお、匿名組合方式以外のスキームとして例えば任意組合方式があるが、匿名組合方式では、事業の主体は事業者であり、出資者は不動産の所有をせず事業者と契約を結び、運用後に分配金と出資金の返還を受ける関係までに留まることが特徴である。このため、匿名組合方式の場合、不動産取得に伴う登記費用や手間が投資家に発生することなく、出資者同士の情報も守られるため、現状組成されるファンドの多くが匿名組合方式である。
図1は、本実施形態に係る不動産クラファンシステム100を含む全体スキームの概略を示す。図1に示すように、特別目的会社1は、投資家2との間で匿名組合契約を締結した上で、投資家2から不動産クラウドファンディングを介して集めた出資金等を基に不動産所有者から不動産3を取得する。その後、特別目的会社1は、対象とする不動産3の賃貸や売却行為から得た利益(賃料や売却益)を投資家2に分配することを前提とする。
ここで「匿名組合契約」とは、本実施形態においては金融商品取引法2条2項5号に記載された匿名組合契約であり、資金を提供する出資者と事業を行う事業者の間で結ぶ二者間契約であって、出資を受けた事業で利益が生じると出資者に向けて利益の分配が行われる契約を指す。「特別目的会社」とは、不動産特定共同事業法58条に規定する「特例事業者」を意味する。したがって、投資家2は、不動産特定共同事業2条4項1号に規定される不動産特定共同事業契約に基づき営まれる不動産から生ずる収益の配当又は分配を受けることができる権利を有することになる。また、匿名組合契約により生じる債権について、投資家2が債権者であり、特別目的会社1が債務者という債権債務関係となる。
特別目的会社1は、販売や管理など業務の一部を所定の委託会社4に委任することを含む。不動産クラファンシステム100はすべての手続きをオンラインで完結させるため、投資家2の投資家端末とはインターネット等の通信回線を経由して通信可能に接続されている。不動産クラファンシステム100が、特別目的会社1による投資家の登録、管理、利益の分配、及び償還などの処理を実行する。
不動産クラファンシステム100は、業務管理部10は、物件運営機能11、入出力管理機能12、投資家管理機能13、投資申請管理機能14、帳票作成機能15を少なくとも含む。物件運営機能11により不動産所有者から譲渡される物件の登録を行い、入出力管理機能12により譲渡代金の管理を行う。また、投資家2から出資される出資代金及び投資家2への配当や償還のための分配も入出力管理機能12により実施される。出資の申請で必要な情報は投資申請管理機能14により集約し、投資家情報は投資家管理機能13により管理される。その他に、帳票作成機能15が契約成立時書面などの法定文書を作成して投資家に送付することを実行する。
フロント部20は、インタフェース制御部21により、不動産クラファンシステム100と投資家2との間での情報のやりとりをするためのインタフェースを提供する。例えば、フロント部20は募集する不動産物件に関する情報を表示する。つまり、投資家がどの不動産を選択すべきかを判断できるようにするため、不動産所在地や投資期間を示す。また、申し込む出資金額を入力したり、収益シミュレーションを表示した募集画面を提供する。また、投資家2に対して氏名や住所等の連絡先の情報入力を行ってもらうための登録画面を提供し、入力された情報は業務管理部10の投資家管理機能13によって管理される。
なお、不動産クラファンシステム100は、上述した機能の他に、API等を介して銀行システム等との通信処理や他の様々な処理(例えば、本人確認や反社会的勢力チェックなど)も行うが、これらは周知の事項又は技術であるため本明細書では省略する。
図3は、不動産クラファンシステム100により実行される処理の手順を示すフローチャートである。不動産クラウドシステム100のフロント部によって提供される画面例(図4参照)を示しながら順に説明する。
まず、不動産クラファンシステム100は、投資の募集対象となる不動産物件を登録する(ステップS301)。登録された不動産物件が、投資家2に対してクラウドファンディングとして販売されることになる。図4Aは、1つの物件がクラウドファンディングとして募集され、1つの物件がすでに運用されていることを示した画面例である。図示するような不動産物件に対する募集金額、予定分配率、運用期間等の概要情報の他に、詳細画面では投資家の投資判断材料のために物件の立地・建物区分数などの情報を提示し、さらには図4Bに示すような予定収益シミュレーションを適宜表示する。
不動産クラファンシステム100は、クラウドファンディングを経由して不動産物件に投資することを希望する投資家2を受付けて登録する(ステップS302)。図4Cは投資家の情報を入力する画面例である。
次に、本人確認や反社会的勢力チェックなどを通じて投資家として資質があるか否かを判定し(ステップS303)、不十分と判定された場合は未承認扱いとして登録を行わない(ステップS304)。なお、投資家2として承認した場合、必要に応じて、投資家登録と共に投資家固有の秘密鍵を作成し、不動産クラファンシステム100内の構成モジュールである業務管理部10やフロント部20との間の通信の機密性を確保するために使用するようにしてもよい。
不動産クラファンシステム100は、提示したクラウドファンディングに対する投資家からの申込を一定期間募集するため、図4Cに示す申込画面を表示してファンドの申込みを受付ける(ステップS305)。
次に、不動産クラファンシステム100は、投資家2から所定の投資用口座に出資金が振り込まれたことを確認する(ステップS306)。不動産クラファンシステム100は、出資金の振り込みを確認できると、特別目的会社1と投資家2との間で匿名組合契約が締結されたことを示す契約成立時書面を、インターネット等の通信回線を経由して投資家2に送付する(ステップS307)。ファンド毎の募集期間が終了した後、各投資家から入金された投資金額を含む投資総額がファンドの成立のための募集額基準を満たすか否かを確認し、ファンドの成立を判定する(ステップS308)。
特別目的会社1と投資家2との匿名組合契約において、ファンド成立が民法127条1項の停止条件であり、でファンドが成立したと判定できた場合(ステップS308のYes)に当該契約の効力が発生する。一方、ファンドが成立したことを確認できなかった場合(ステップS308のNo)、契約の効果は発生せず、各投資家には投資金の返金をする(ステップS309)。
次に、ファンドごとに当初の運用期間が延長されるか否かによって処理が分かれる。運用期間が延長されない場合(ステップS310のNo)は、従前の不動産クラウドファンディングと同じように運用期間経過後に償還手続を行う(ステップS315)。
運用期間が延長される場合(ステップS310のYes)、運用期間終了の一定期間前(例えば、3週間前など)であるかを判定し(ステップS311)、運用期間終了の一定期間前の場合は(ステップS311のYes)、運用期間の延長後もそのまま運用を継続するか否かの希望を尋ねるための延長申し込み画面を表示する(ステップS312)。延長申し込み画面の一例を図5に示す。図5の画面上には「継続希望」のボタン51及び「終了希望」のボタン52が存在する。投資家が運用継続を希望して「継続希望」のボタン51を押下すると、不動産クラファンシステム100の投資申請管理機能14又は投資家管理機能13により、運用期間終了後も運用を継続する投資家であることが登録される。本実施形態の不動産クラファンシステム100の場合、運用期間経過後にも継続されるファンドは、後述する理由により新規ファンド扱いとする。したがって、運用期間終了後も運用を継続する投資家は、新規ファンドの予約投資家として登録される(ステップS314)。このとき、不動産クラファンシステム100は、新規ファンドの予約投資家に対し、投資家の個人情報の送付を含む、当初の募集時に要求した同様の手続を新規ファンド募集用のために再度要求しない。
一方、図5の画面上で「終了希望」のボタン52を押下した投資家に対しては、運用期間終了時において入出力管理機能12により償還を含むファンド離脱のための手続を行うことになる(ステップS315)。
次に、運用期間経過後も運用が継続されるファンドについて説明する。この継続ファンドは、これまでの運用を償還せずに引き続き運用することを望む投資家(すなわち、上述した図5で「継続希望」のボタン51を押下した投資家)に限定せず、他の新たな投資家が一緒に参加することを許容する。したがって、厳密な意味での継続ファンドというものではなく、オープンな新規のファンドの運用という扱いになる。したがって、図3のステップS314で示したとおり、「継続希望」のボタン51を押下した投資家は、新規ファンドに予約する投資家として位置付けられる。
実際には継続ファンドであるにもかかわらず新規ファンドにすることのメリットの一つは、ファンドの組み替えを可能にするためである。例えば、当初のクラウドファンディングが対象とする不動産が物件Aとする。物件Aに関するファンドの当初の運用期間が満了する場合、単純なファンドの継続という形態にした場合、継続ファンドが対象とする不動産はそのまま物件Aである。しかしながら、大規模マンションの1号棟での運用が成功したので2号棟も一緒に運用したい等、物件Aのみならず物件Bも一緒に組み入れて運用するケースがある。また、当初は建物のみを対象としていたが、地主から底地を購入して敷地及び建物の全体として運用や売却が可能になる場合も、当初の運用期間終了時点を契機にファンドの内容を組み替えて新規なファンドとして販売し得る。そこで、本実施形態の不動産クラファンシステム100は、既存の運用投資家を新規ファンドに予約する投資家として登録しつつ、新規ファンドに対する新たな投資家の募集を行うものとする(ステップS316)。新規ファンドが成立した場合(ステップS317のYes)、ステップS308に戻って同様の処理を繰り返す。
なお、本実施形態の場合、ファンド内容を組み替えることがない場合も、追加で募集する新規の投資家と運用中の投資家を同じように管理する容易性から、“新規”ファンドとして扱うこととするが、必ずしもこれに限定するわけではない。
なお、図5に示すように、運用期間終了後も運用を継続するかの確認の際、投資家にはファンドを構成する対象不動産の組み替えがあるか否かの情報が提示される。また、「組み替えファンドの詳細」ボタン53を押下することにより投資家の決定に役立つ新たな不動産物件に関する情報が表示される。運用期間終了後に組み替えファンドを望まない投資家は「運用終了」ボタン52を押下することで、当初の運用クラウドファンディングから離脱できる。
このように、新規なファンドには新たな投資家が参加することが可能であるため、継続の希望をしなかった投資家の代わり或いはそれ以上の投資家を補充することができる。また、ファンドの運用事業者にしてみれば、運用継続をする投資家が新規ファンドの投資家として事前に確保できているので、募集不足となってファンドが不成立になってしまうことを回避するのに有利である。しかも、既存の投資家情報の登録や管理のための手間を省略するので管理コストを低減させることができる。
上述したような、ファンド運用期間の終了前に投資家の意向に基づき運用の継続を可能にすることは1回に限らず、ファンド継続性の需要があれば何度も繰り返して行われる(図6参照)。よって、第1回目のファンドの運用期間が極めて短期(例えば、1ヶ月や3ヶ月等)であっても、運用を継続させて何度も繰り返して配当をその間受けとり、離脱したいときにいつでも投資金を償還できるという自由度の高い運用が可能である。
他の実施形態を説明する。上述したように、ファンドの運用継続はファンド継続性の需要があれば何度も繰り返し可能である。そこで、不動産クラファンシステム100は、ファンドの運用継続をしてもらう投資家を増やすために、ファンドの運用期間の終了後も継続する投資家に対して、配当金を増加させるというプレミアム分を付与したり、他のファンドに投資する際に現金として使用できるポイント等のインセンティブを付与する。
さらに、実際に何回も繰り返し運用した投資家とそうでない投資家を同一にするのではなく、繰り返し回数に基づき、つまり継続回数が多くなるほどインセンティブ分が大きくするようにしてもよい。
また、継続希望の投資家数が所定の割合以上(「継続希望」のボタン51を押下した新規ファンドの予約投資家が、例えば8割を超える等)は、運用中のファンドに満足しているということを示唆し、新規ファンドの人気が一層高くなることが期待できる。そこで、新規ファンドの募集金額を運用中のファンドよりも多額に設定し、運用中の投資家による投資金の追加や新たな投資家による募集の枠を増やせばよい。
さらに、対象物件の地域や用途の観点から類似分析をして、予定分配率(利回り)や募集金額を設定するようにしてもよい。例えば、新規ファンドの不動産に近隣する地域やその類似地域や、或いはこれらと相関関係にある類似地域を含む地域(即ち、同一需給圏)に存在する不動産は、競合関係になり得ることからファンド条件の設定のために参考となる。また、主に居住用物件なのか賃貸用の業務であるかなど不動産がどのような使われ方をしているのかという用途の違いがあれば同一需給圏内の同規模の不動産であっても不動産の価値が相当に異なる。したがって、地域性や用途性が類似する他の不動産に関するクラウドファンドが募集されていた場合、それらのファンド条件を考慮して、優位性を上げるために予定分配率を引き上げることをしてもよい。
このように、運用期間終了時点で再募集する新規ファンドのファンド条件は、それまで運用していたファンド条件をそのまま設定するのではなく、地域性や用途性或いは同一需給圏内の人々の属性や行動を含む市場の需給動向を基に柔軟に設定することを含む。
上述した実施形態の不動産クラファンシステムによれば、当初予定の運用ファンドが短期に設定され募集されていた場合であっても、運用期間中に投資家は引き続きの運用を希望すれば、短期運用の繰り返しを何回でも行うことができる。そのため、各投資家は運用開始後であっても自分の都合にあわせて運用期間を決定することができることになり、はじめから長期の固定的な資金拘束を回避しながら、運用継続した場合は結果として高利回りの配当リターンが期待できることになる。
不動産特定共同事業法において不動産特定共同事業契約の代理又は媒介を行う事業や、特別目的会社が当事者になる不動産特定共同事業契約の締結の代理又は媒介を行う事業は、投資資金をプールして投資期間の延長が可能であるため、本願発明を利用することによる投資家及び不動産事業者のメリットは大きいものである。
また、本発明は、CD-ROM等の光学ディスク、磁気ディスク、半導体メモリなどの各種の記録媒体を通じて、又は通信ネットワークなどを介してダウンロードすることにより、コンピュータにインストール又はロードしたプログラム、及びこれら記憶媒体を発明の範疇として含む。
さらに、ネットワークを介して不動産クラファンシステム100のブロックチェーン部30に関係する端末は、インターネットや専用線等のネットワークに接続されたコンピュータである。具体的には、例えばPC(Personal Computer)、携帯電話やスマートフォン、PDA(Personal Digital Assistants)、タブレット、ウェアラブル(Wearable)端末等が挙げられる。また、投資家2の携帯端末として、例えば携帯電話やスマートフォン、PDA、タブレット、ウェアラブル端末等が挙げられる。ネットワークに有線又は無線で接続された端末及び携帯端末が互いに通信可能に設定されることにより、不動産クラファンシステム100を含むビジネススキーム構成する。また、上述した実施形態において不動産クラファンシステム100はP2P型のシステムであるが、必ずしもP2P型の分散型台帳技術でなくいてもよい。ASP(Application Service Provider)と連携するシステムとして構成されてもよい。
1 特別目的会社
2 投資家
3 不動産
10 業務管理部
11 物件運営機能
12 入出力管理機能
13 投資家管理機能
14 投資申請管理機能
15 法定帳票作成機能
16 秘密鍵管理機能
20 フロント部
21 インタフェース制御部
100 不動産証券管理装置

Claims (6)

  1. 不動産クラウドファンディングで募集される特定の不動産物件に対する投資の申込みをネットワークを介して受付ける投資受付手段と、
    前記投資の申し込みをしたユーザの情報を記憶装置に記憶させる記憶部と、
    前記特定の不動産物件に関するクラウドファンディング運用を延長させるか否かを判定する延長判定手段と、
    前記特定の不動産物件のクラウドファンディング運用の期間満了前に、前記ユーザに延長後も投資を希望するか否かの指示を前記ネットワークを介して受付ける延長受付手段と、
    前記クラウドファンディング運用の延長後の投資を希望しない指示を送信した前記ユーザに対して、前記投資の申込みの際に入金された投資金を償還する手続を実行する償還手段と、
    前記クラウドファンディング運用の延長後も投資を希望する指示を送信した前記ユーザを、前記クラウドファンディング運用の運用期間満了に伴い新たに募集される新規クラウドファンディングの予約申込み者として登録する継続登録手段と、
    前記新規クラウドファンディングが成立する場合、前記投資受付手段による投資申込みをすることなく、前記記憶部に記憶する前記予約申込み者の情報を基に前記新規クラウドファンディングの投資家として管理する予約者管理手段と、
    を備える不動産クラウドファンディングシステム。
  2. 前記新規クラウドファンディングに申込みする前記予約申込み者以外のユーザを募集する追加募集受付手段を更に備える、請求項1に記載の不動産クラウドファンディングシステム。
  3. 前記新規クラウドファンディングは、延長前のクラウドファンディング運用が対象とする前記特定の不動産物件を基にファンドの組み替えにより構成される、請求項1又は2に記載の不動産クラウドファンディングシステム。
  4. 前記予約申込み者である投資家に対し、予定の配当金を超える利回りを提供すること又は他のクラウドファンディングに投資する際の投資金に使用できるポイントを含むインセンティブを付与する、請求項1に記載の不動産クラウドファンディングシステム。
  5. 前記インセンティブは、前記クラウドファンディング運用の延長回数に比例して増加する、請求項4に記載の不動産クラウドファンディングシステム。
  6. 前記特定の不動産物件の地域や用途の観点から類似分析をして、前記新規クラウドファンディングの予定分配率或いは募集金額を設定する、請求項1に記載の不動産クラウドファンディングシステム。
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