JP2023183566A - 保持装置 - Google Patents

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JP2023183566A
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保明 公門
Yasuaki Kimikado
優貴 横山
Yuki Yokoyama
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Abstract

【課題】板状部材の抜熱性を向上させることができる保持装置を提供すること。【解決手段】保持面11と、保持面11とは反対側に設けられる下面12と、を備える板状部材10と、上面21と、上面21とは反対側に設けられる下面22と、を備えるベース部材20と、下面12と上面21との間に配置され、板状部材10とベース部材20とを接合する接合層30と、を備え、板状部材10の保持面11上に半導体ウエハWを保持する静電チャック1において、ベース部材20は、冷媒を流す冷媒流路23を備え、板状部材10又は接合層30の少なくとも一方は、冷媒を流す冷媒流路13(又は33)を備えている。【選択図】図2

Description

本開示は、対象物を保持する保持装置に関する。
保持装置では、保持する対象物を所定の温度まで冷却するために、例えば、対象物である半導体ウエハを保持するセラミック体(板状部材)にシリコーン樹脂(接合層)を介して金属ベース(ベース部材)が接合されており、金属ベース内に冷媒を流す冷媒流路が設けられている。そして、冷媒流路を流れる冷媒によって金属ベースを冷却することにより、セラミック体に保持された半導体ウエハの温度を所定の温度まで下げるようになっている(特許文献1参照)。
特開2006-310832号公報
近年、半導体ウエハに対する処理において、例えばエッチング深さがより深くなる等、半導体ウエハへの入力エネルギーが大きくなる場合が増えており、半導体ウエハへの入熱が大きくなってきている。そのため、従来装置のように、ベース部材に冷媒流路を設けて冷媒を流すだけでは、板状部材を十分に冷却することができず、半導体ウエハの温度を所定の温度まで下げることができないおそれがある。
ここで、板状部材の抜熱性を向上させるためには、熱抵抗が高い(熱伝導率が小さい)接合層の厚みを限りなく薄くする、あるいは冷媒流路に流す冷媒の温度を下げることが考えられる。しかしながら、接合層の厚みを薄くしすぎると、板状部材とベース部材との熱膨張差から接合層が損傷して接合不良が生じてしまうという問題がある。また、冷媒の温度を低くするには、冷却系統の設備コストが高価になってしまうという問題がある。
そこで、本開示は上記した問題点を解決するためになされたものであり、板状部材の抜熱性を向上させることができる保持装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本開示の一形態は、
第1の面と、前記第1の面とは反対側に設けられる第2の面と、を備える板状部材と、
第3の面と、前記第3の面とは反対側に設けられる第4の面と、を備えるベース部材と、
前記第2の面と前記第3の面との間に配置され、前記板状部材と前記ベース部材とを接合する接合層と、を備え、
前記板状部材の前記第1の面上に対象物を保持する保持装置において、
前記ベース部材は、冷媒を流す第1冷媒流路を備え、
前記板状部材又は前記接合層の少なくとも一方は、冷媒を流す第2冷媒流路を備えることを特徴とする。
このようにベース部材に備わる第1冷媒流路の他に、板状部材又は接合層の少なくとも一方に第2冷媒流路を設けることにより、接合層の熱抵抗をほとんど受けなく板状部材を冷却することができる。従って、板状部材の冷却が促進されるので、板状部材における抜熱性を向上させることができる。なお、第2冷媒流路は、板状部材又は接合層のいずれか一方、あるいは板状部材と接合層の両方に設けることができる。
ここで、板状部材又は接合層の少なくとも一方だけに冷媒流路を形成しようとすると、板状部材又は接合層の厚みが薄いため、冷媒流路の体積(流路断面積)が小さくなってしまう。そのため、冷媒流路が細くなるので、冷媒流路に流せる冷媒の量が少なくなってしまう。そこで、板状部材又は接合層の少なくとも一方に第2冷媒流路を設けるだけでなく、ベース部材にも第1冷媒流路を設けている。
上記した保持装置において、
前記板状部材が前記第2冷媒流路を備える場合、前記第2冷媒流路は、前記板状部材の内部又は前記第2の面の少なくとも一方に配置されていることが好ましい。
板状部材に第2冷媒流路を設ける場合には、板状部材の内部だけでなく、第2の面(接合層と接する面)に第2冷媒流路を設けることができる。つまり、第2冷媒流路を板状部材に設ける場合は、板状部材の内部又は板状部材の第2の面のいずれか一方、あるいは板状部材の内部と第2の面の両方に第2冷媒流路を配置することができる。なお、板状部材の第2の面に第2冷媒流路を設ける場合、第2の面には溝が形成され、この溝が接合層で塞がれることにより第2冷媒流路が形成される。
上記したいずれかの保持装置において、
前記第1冷媒流路と前記第2冷媒流路とは、別の冷却系統に接続されていることが好ましい。
これにより、第1冷媒流路と第2冷媒流路とで、冷媒の温度や流量を別々に制御することができる。そのため、板状部材の冷却を効率良く行うことができるので、板状部材における抜熱性をより向上させることができる。
ここで、第2冷媒流路に第1冷媒流路に流す冷媒と同等温度の冷媒を流すことにより、板状部材における抜熱性をさらに向上させることはできるが、板状部材の第1の面と内部との温度差が大きくなりすぎて、板状部材が損傷したり、第1の面における温度分布に悪影響を与えるおそれがある。そこで、第2冷媒流路には、第1冷媒流路に流す冷媒より高い温度の冷媒を流すことにより、板状部材の損傷や第1の面における均熱性の低下を防止しつつ、板状部材における抜熱性を向上させることができる。
なお、第2冷媒流路を流れる冷媒は、第1冷媒流路を流れる冷媒と比べて低流量かつ高温となるため、第2冷媒流路を含む冷却系統を新たに設ける設備コストの上昇を抑えることができる。
上記したいずれかの保持装置において、
前記第1冷媒流路と前記第2冷媒流路とは、同じ冷却系統に接続されており、
前記第2冷媒流路は、前記第1冷媒流路から分岐していることが好ましい。
これにより、第1冷媒流路と第2冷媒流路との冷却系統が1つになるため、冷却系統の構成を簡素化することができ、コスト面で有利になる。
上記したいずれかの保持装置において、
前記板状部材の内部に前記第2冷媒流路を備える場合、前記第2冷媒流路は、前記第2の面側に配置されていることが好ましい。
第2冷媒流路を第1の面側に配置すると、第1の面における抜熱性を向上させることができるが、第2冷媒流路の平面視形状が第1の面における温度分布に反映されてしまうおそれがある。
そのため、第2冷媒流路を第2の面側に配置することにより、第2冷媒流路の平面視形状が第1の面における温度分布に反映されることなく、第1の面を均等に冷却することができる。従って、第1の面における抜熱性を向上させるとともに均熱性を向上させることができる。
本開示によれば、板状部材の抜熱性を向上させることができる保持装置を提供することができる。
第1実施形態の静電チャックの概略斜視図である。 第1実施形態の静電チャックの部分断面図である。 板状部材に設ける冷媒流路の概略形状を示す図である。 板状部材に設ける冷媒流路の別の概略形状を示す図である。 ベース部材に設ける冷媒流路の概略形状を示す図である。 第2実施形態の静電チャックの部分断面図である。 第3実施形態の静電チャックの部分断面図である。 第4実施形態の静電チャックの部分断面図である。
本開示に係る実施形態である保持装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、例えば、成膜装置(CVD成膜装置やスパッタリング成膜装置など)やエッチング装置(プラズマエッチング装置など)といった半導体製造装置に使用される静電チャックを例示する。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態の静電チャック1について、図1~図4を参照しながら説明する。本実施形態の静電チャック1は、半導体ウエハW(対象物)を静電引力により吸着して保持する装置であり、例えば、半導体製造装置の真空チャンバー内で半導体ウエハWを固定するために使用される。図1に示すように、静電チャック1は、板状部材10と、ベース部材20と、板状部材10とベース部材20とを接合する接合層30とを有する。
以下の説明においては、説明の便宜上、図1に示すようにXYZ軸を定義する。ここで、Z軸は、静電チャック1の軸線方向(図1において上下方向)の軸であり、X軸とY軸は、静電チャック1の径方向の軸である。
板状部材10は、図1に示すように、円形の部材であり、セラミックスにより形成されている。セラミックスとしては、様々なセラミックスが用いられるが、強度や耐摩耗性、耐プラズマ性等の観点から、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ、Al)または窒化アルミニウム(AlN)を主成分とするセラミックスが用いられることが好ましい。なお、ここでいう主成分とは、含有割合の最も多い成分(例えば、体積含有率が90vol%以上の成分)を意味する。
また、板状部材10の直径は、例えば150~300mm程度である。板状部材10の厚さは、例えば2~6mm程度である。なお、板状部材10の熱伝導率は、10~50W/mK(より好ましくは、18~30W/mK)の範囲内が望ましい。
図1、図2に示すように、板状部材10は、半導体ウエハWを保持する保持面11と、板状部材10の厚み方向(Z軸方向に一致する方向)について保持面11とは反対側に設けられる下面12とを備えている。なお、保持面11は本開示の「第1の面」の一例であり、下面12は本開示の「第2の面」の一例である。
板状部材10の内部には、図2に示すように、チャック電極40とヒータ電極50を備えている。チャック電極40は、Z軸方向視で、例えば略円形をなしており、導電性材料(例えば、タングステンやモリブデン等)により形成されている。ヒータ電極50は、Z軸方向視で、例えば略螺旋状に延びるパターンを構成しており、導電性材料(例えば、タングステンやモリブデン、白金等)により形成されている。
そして、チャック電極40に対して図示しない外部電源から電力が供給されることによって、静電引力(吸着力)が発生し、この静電引力により半導体ウエハWが板状部材10の保持面11に吸着固定される。また、ヒータ電極50に対して図示しない外部電源から電力が供給されてヒータ電極50が発熱することによって、保持面11ひいては半導体ウエハWが加熱される。
また、板状部材10の内部には、冷媒(例えば、フッ素系不活性液体や水等)を流すための冷媒流路13が形成されている。この冷媒流路13は、板状部材10の下面12側、つまり、ヒータ電極50等の板状部材10内の構成物よりも下方に配置されている。冷媒流路13は、図3に示すように、Z軸方向視で略螺旋形状に形成されており、板状部材10の径方向の外側の部分に設けられた供給口17、及び板状部材10の中心の部分に設けられた排出口18に接続している。この冷媒流路13の大きさは、幅(XY方向寸法)X1がX1=0.5mm~3.0mm程度、高さ(Z方向寸法)Z1がZ1=0.3mm~1.5mm程度である(図2参照)。なお、供給口17及び排出口18のそれぞれは、ベース部材20に形成された貫通孔(不図示)に連通している。
このように冷媒流路13は、細い(流路断面積が小さい)流路であるため、冷媒流路13に流すことができる冷媒の流量が小さくなってしまう。そのため、板状部材10を効率良く冷却するため、後述するように、ベース部材20にも冷媒流路23を設けている。
そして、ベース部材20の貫通孔を介して供給口17から板状部材10内に供給された冷媒が、冷媒流路13内を流れて排出口18から板状部材10の外(さらにはベース部材20の貫通孔を介して静電チャック1の外)へ排出される。なお、供給口17と排出口18を逆にしてもよい。このように本実施形態の静電チャック1では、板状部材10に冷媒流路13を設け、冷媒流路13内に冷媒を流すことにより、接合層30の熱抵抗を受けずに板状部材10を冷却することができる。なお、冷媒流路13は、本開示の「第2冷媒流路」の一例である。
ここで、冷媒流路13のZ軸方向視形状は、図3に示す螺旋形状に限られることはなく、例えば、図4に示すように、扇形の流路を複数設けたものとすることもできる。なお、冷媒流路13は、板状部材10内の貫通孔(ガス孔やリフトピン孔など)やビア等の構成物を回避するように形成される(図3、図4では、構成物の回避部分を省略して冷媒流路13の概略形状を示している)。
冷媒流路13の形状をこのような形状にすることにより、図3に示す螺旋形状と比べて、冷媒流路13に流す冷媒の流量を増加させることができる。そして、この場合には、各扇形の冷媒流路13における供給口17を板状部材10の中心側に設け、排出口18を板状部材10の外周側に設ければよい。図4では、それぞれの冷媒流路13において、供給口17を1個、排出口18を3個ずつ設けた場合を例示しているが、供給口17及び排出口18の数は特に制限されることはないし、供給口17と排出口18を逆にすることもできる。
ベース部材20は、図1に示すように、上面21と、ベース部材20の厚さ方向(すなわち、Z軸方向)について上面21とは反対側に設けられる下面22とを備え、円柱状に形成されている。このベース部材20は、金属(例えば、アルミニウムやアルミニウム合金等)により形成されていることが好ましいが、金属以外であってもよい。
ベース部材20の直径は、例えば180mm~350mm程度である。また、ベース部材20の厚さ(Z軸方向の寸法)は、例えば20mm~50mm程度である。なお、ベース部材20(アルミニウムを想定)の熱伝導率は、板状部材10よりも大きく、180~250W/mK(好ましくは、230W/mK程度)の範囲内が望ましい。
このベース部材20には、図5に示すように、冷媒(例えば、フッ素系不活性液体や水等)を流すための冷媒流路23が形成されている。そして、冷媒流路23は、上述した冷媒流路13の冷却系統とは異なる冷却系統に接続されている。つまり、冷媒流路23に流れる冷媒の制御と冷媒流路13に流れる冷媒の制御とは、別々に行われる。冷媒流路23は、図5に示すように、Z軸方向視で螺旋形状に形成されており、ベース部材20の径方向の外側の部分に設けられた供給口27、及びベース部材20の中心の部分に設けられた排出口28に接続している。この冷媒流路23の大きさは、幅(XY方向寸法)X2がX2=3mm~8mm程度、高さ(Z方向寸法)Z2がZ2=10mm~25mm程度である(図2参照)。
そして、供給口27からベース部材20に供給された冷媒が、冷媒流路23内を流れて排出口28からベース部材20の外へ排出される。なお、供給口27と排出口28を逆にしてもよい。このようにして、ベース部材20の冷媒流路23内に冷媒を流すことにより、ベース部材20が冷却され、これにより、接合層30を介して板状部材10が冷却されるようになっている。なお、冷媒流路23は、本開示の「第1冷媒流路」の一例である。
接合層30は、図1に示すように、板状部材10の下面12とベース部材20の上面21との間に配置され、板状部材10とベース部材20とを接合している。この接合層30を介して、板状部材10の下面12とベース部材20の上面21とが熱的に接続されている。接合層30は、例えばシリコーン系樹脂やアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の接着材により構成されており、熱伝導性を有するフィラーを含んでいてもよい。なお、接合層30の厚さ(Z軸方向の寸法)は、例えば0.1~1.0mm程度である。また、接合層30の熱伝導率は例えば1.0W/mKであり、熱抵抗は0.0005mK/Wである。なお、接合層30(シリコーン系樹脂を想定)の熱伝導率は、0.1~2.0W/mK(好ましくは、0.5~1.5W/mK)の範囲内が望ましい。
このように接合層30は、熱伝導率が板状部材10に比べて非常に小さいため、熱抵抗が高くなる。そのため、従来装置のようにベース部材20に冷媒流路23を設けて冷媒を流すだけでは、板状部材10を十分に冷却することができないおそれがある。特に、近年、半導体ウエハWに対する処理において、例えばエッチング深さがより深くなる等、半導体ウエハWへの入力エネルギーが大きくなる場合が増えており、半導体ウエハWへの入熱が大きくなってきており、半導体ウエハWの温度を所定の温度まで下げることができないおそれがある。
そこで、本実施形態の静電チャック1では、板状部材10にも冷媒流路13を設けている。このようにベース部材20に備わる冷媒流路23の他に、板状部材10に冷媒流路13を設けることにより、接合層30の熱抵抗をほとんど受けなく板状部材10を冷却することができる。従って、板状部材10を効率良く冷却することができ、板状部材10の冷却が促進されるので、板状部材10における抜熱性を向上させることができる。
そして、本実施形態の静電チャック1では、冷媒流路13と冷媒流路23とが、別の冷却系統に接続されている。そのため、冷媒流路13と冷媒流路23とで、冷媒の温度や流量を別々に制御することができる。これにより、板状部材10の冷却を効率良く行うことができるため、板状部材10における抜熱性をより向上させることができる。
ここで、冷媒流路13に、冷媒流路13に流す冷媒と同等温度の冷媒を流すことにより、板状部材10における抜熱性をさらに向上させることができる。ところが、この場合、冷媒の温度が低すぎると、板状部材10の保持面11と内部との温度差が大きくなりすぎて、板状部材10が損傷したり、保持面11における温度分布に悪影響を与えるおそれがある。
そこで、本実施形態の静電チャック1では、冷媒流路13には、冷媒流路23に流す冷媒より高い温度の冷媒を流している。これにより、板状部材10の損傷や保持面11における均熱性の低下を防止しつつ、板状部材10における抜熱性を向上させることができる。
なお、冷媒流路13に流す冷媒は、冷媒流路23に流す冷媒と比べて、低流量かつ高温となるため、冷媒流路13を含む冷却系統を新たに設ける設備コストの上昇を抑えることができる。
また、冷媒流路13は、保持面11側に配置することにより、保持面11における抜熱性を向上させることができる。ところが、冷媒流路13を保持面11に近づけて配置すると、冷媒流路13のZ軸方向視(平面視)の形状(つまり本実施形態では螺旋形状)が、保持面11における温度分布に反映されてしまい、保持面11における均熱性が低下するおそれがある。
そのため、本実施形態の静電チャック1では、冷媒流路13を下面12側(ヒータ電極50などの板状部材10内の構成物よりも下方)に配置している。言い換えると、冷媒流路13を、保持面11からできるだけ離して配置している。これにより、冷媒流路13の平面視形状が保持面11における温度分布に反映されることなく、保持面11を均等に冷却することができる。従って、保持面11における抜熱性を向上させるとともに均熱性を向上させることができる。
以上のように、本実施形態の静電チャック1によれば、ベース部材20に備わる冷媒流路23の他に、板状部材10に冷媒流路13を設けているため、接合層30の熱抵抗をほとんど受けなく板状部材10を効率良く冷却することができる。従って、板状部材10の冷却が促進されるので、板状部材10における抜熱性を向上させることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、第1実施形態と基本的な構成は同じであるが、冷媒流路13を板状部材10の内部でなく下面12に設けている点が第1実施形態とは異なる。そこで、第1実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図6に示すように、第2実施形態の静電チャック1aでは、冷媒流路13を下面12に設けている。具体的には、板状部材10の下面12に冷媒流路13となる溝が加工され、この溝が接合層30で塞がれることにより冷媒流路13が形成されている。このように板状部材10の下面12に冷媒流路13を設けることは、冷媒流路13を板状部材10の内部に設ける場合に比べて加工が簡単になる。そして、板状部材10の下面12に冷媒流路13を設けても、第1実施形態と同様に、冷媒流路13を流れる冷媒により接合層30の熱抵抗を受けることなく板状部材10を冷却することができる。また、板状部材10の下面12に冷媒流路13を設けることにより、保持面11から最も離れた位置に冷媒流路13が配置される。そのため、板状部材10をより均一に冷却することができるので、保持面11における均熱性をより向上させることができる。
従って、本実施形態の静電チャック1aによれば、ベース部材20に備わる冷媒流路23の他に、板状部材10に冷媒流路13を設けるため加工(冷媒流路13の形成)が非常に簡単になる。そして、第1実施形態と同様に、板状部材10の下面12に設けた冷媒流路13を流れる冷媒により、接合層30の熱抵抗を受けなく板状部材10を効率良く冷却することができる。また、冷媒流路13を板状部材10の下面12に設けることにより、板状部材10をより均一に冷却することができる。これらのことにより、板状部材10が効果的かつ均一に冷却されるため、板状部材10における抜熱性を向上させるとともに、保持面11における均熱性を向上させることができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態では、第1実施形態と基本的な構成は同じであるが、冷媒流路13と冷媒流路23とが、同じ冷却系統に接続されている点が第1実施形態とは異なる。そこで、第1実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図7に示すように、第3実施形態の静電チャック1bでは、冷媒流路13が冷媒流路23から分岐して流路として構成されている。具体的には、冷媒流路13の供給口17が冷媒流路23(外周側)に接続され、冷媒流路13の排出口18が冷媒流路23(中央側)に接続されている。つまり、冷媒流路23と冷媒流路13とは、同じ冷却系統に接続されている。これにより、冷媒流路23(外周側)に流れる冷媒の一部が供給口17から冷媒流路13内へ流れ込み、冷媒流路13内を流れた冷媒は排出口18から排出されて冷媒流路23(中央側)を流れる冷媒に合流する。そのため、第1実施形態と同様に、冷媒流路13を流れる冷媒により接合層30の熱抵抗を受けることなく板状部材10を冷却することができる。そして、冷媒流路13と冷媒流路23との冷却系統が1つになるため、冷却系統の構成を簡素化することができる。
従って、本実施形態の静電チャック1bによれば、ベース部材20に備わる冷媒流路23から分岐するように板状部材10に冷媒流路13を設けているため、冷媒流路13と冷媒流路23との冷却系統を別々に設ける必要がない。そして、第1実施形態と同様に、板状部材10に設けた冷媒流路13を流れる冷媒により、接合層30の熱抵抗を受けなく板状部材10を効率良く冷却することができる。これらのことにより、冷却系統における設備コストの上昇を抑えて、板状部材10における抜熱性を向上させることができる。
[第4実施形態]
最後に、第4実施形態について説明する。第4実施形態では、第1実施形態と基本的な構成は同じであるが、板状部材10に冷媒流路13を設ける代わりに、接合層30に冷媒流路33を設けている点が第1実施形態とは異なる。そこで、第1実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図8に示すように、第4実施形態の静電チャック1cでは、冷媒流路33を接合層30に設けている。このように冷媒流路33を接合層30に設けることは、板状部材10に冷媒流路13を設けるよりも簡単であるため、製品コストの上昇を抑えることができる。そして、冷媒流路33を設けることにより、板状部材10を効率良く冷却することができる。
ただし、接合層30の厚みを大きくすることはできないため、冷媒流路33のZ軸方向寸法は、冷媒流路13と比べて小さくなってしまう。そのため、本実施形態の静電チャック1cは、上記の実施形態より抜熱性は劣るが、従来の静電チャックと比べて抜熱性を向上させることができる。
従って、本実施形態の静電チャック1cによれば、ベース部材20に備わる冷媒流路23の他に新たな冷媒流路33を設けたことに伴う製品コストの上昇を抑えつつ(冷媒流路13を設けるよりも安価で実現でき)、板状部材10における抜熱性を向上させることができる。
なお、上記の実施形態は単なる例示にすぎず、本開示を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記の実施形態では、冷媒流路23の他に、冷媒流路13又は冷媒流路33のいずれか一方を設けた場合を例示したが、冷媒流路13と冷媒流路33との両方を設けることもできる。これにより、板状部材10における抜熱性をより向上させることができる。
また、板状部材10に冷媒流路13を設ける場合として、第1~第3実施形態を例示したが、冷媒流路13を板状部材10の内部と下面12の両方に設けることもできる。これにより、板状部材10における抜熱性をより一層向上させることができる。
1 静電チャック
1a 静電チャック
1b 静電チャック
1c 静電チャック
10 板状部材
11 保持面
12 下面
13 冷媒流路
20 ベース部材
21 上面
22 下面
23 冷媒流路
30 接合層
33 冷媒流路
W 半導体ウエハ(対象物)

Claims (5)

  1. 第1の面と、前記第1の面とは反対側に設けられる第2の面と、を備える板状部材と、
    第3の面と、前記第3の面とは反対側に設けられる第4の面と、を備えるベース部材と、
    前記第2の面と前記第3の面との間に配置され、前記板状部材と前記ベース部材とを接合する接合層と、を備え、
    前記板状部材の前記第1の面上に対象物を保持する保持装置において、
    前記ベース部材は、冷媒を流す第1冷媒流路を備え、
    前記板状部材又は前記接合層の少なくとも一方は、冷媒を流す第2冷媒流路を備える
    ことを特徴とする保持装置。
  2. 請求項1に記載する保持装置において、
    前記板状部材が前記第2冷媒流路を備える場合、前記第2冷媒流路は、前記板状部材の内部又は前記第2の面の少なくとも一方に配置されている
    ことを特徴とする保持装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する保持装置において、
    前記第1冷媒流路と前記第2冷媒流路とは、別の冷却系統に接続されている
    ことを特徴とする保持装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載する保持装置において、
    前記第1冷媒流路と前記第2冷媒流路とは、同じ冷却系統に接続されており、
    前記第2冷媒流路は、前記第1冷媒流路から分岐している
    ことを特徴とする保持装置。
  5. 請求項1に記載する保持装置において、
    前記板状部材の内部に前記第2冷媒流路を備える場合、前記第2冷媒流路は、前記第2の面側に配置されている
    ことを特徴とする保持装置。



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