JP2023135168A - 保持装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガスの供給を妨げることなく異常放電の発生が低減された保持装置を提供する。【解決手段】保持装置1は、第1表面S1に開口する流出口13Eと第2表面S2に開口する流入口14Eとを有するガス流路12を有するセラミック基板10を備え,、ガス流路12のうち流出口13Eに隣接する部分が、ねじ溝16を有し、第1表面S1に対して垂直方向に延びる流出路13となっており、流入口14Eに隣接する部分が、ねじ溝16を有し、第1表面S1に対して垂直方向に延びる流入路14となっており、セラミック基板10は、ねじ山22を有し、流出路13および流入路14の内部にそれぞれねじ付けられる中実の第1のねじ部材21Aおよび第2のねじ部材21Bをさらに備え、流出路13の内周面と第1のねじ部材21Aの外周面との隙間、および、流入路14の内周面と第2のねじ部材21Bの外周面との隙間に、それぞれガスが流通可能となっている。【選択図】図3
Description
本明細書によって開示される技術は、保持装置に関する。
保持装置の一例として、半導体を製造するためのプラズマ処理に用いられる静電チャックが知られている。基板やウェハ等のプラズマ処理を行う際には、処理対象物を上面に保持させた絶縁性の静電チャックをチャンバー(処理容器)の内部に配置し、静電チャックの下方に配した導電性の冷却ベース部材に高周波電力を印加して、ウェハ等にバイアス電圧を生じさせる。静電チャックの内部には、下面(冷却ベース部材側の面)と上面(ウェハ保持面)とを連通させるガス流路が設けられており、このガス流路を通じて、ウェハ保持面の温度制御性を高めるためのヘリウム等の熱伝導性ガスが、冷却ベース部材側からウェハ載置面側に送られる。
プラズマ処理時に印加される高周波電力によってガス流路内で異常放電(アーキング)が発生すると、ウェハ等の処理品質が悪化し歩留りが低下するため、ガスの供給を妨げることなく異常放電の発生を低減する技術が求められる。例えば下記特許文献1には、ガス流路となる細孔の一部にプラグ室を形成し、プラグ室の内部に配置した多孔質で絶縁性の通気性プラグをエポキシ系樹脂等からなる接着剤でプラグ室壁面に接着固定した静電チャックが開示されている。
ところで、近年、処理の高速化等を図るため、プラズマ処理時に印加される高周波電力が高電圧化されている。この結果、冷却ベース部材とウェハ等との間の電位差が大きくなり、ガス流路内の特に上下方向に延びる空所において異常放電が生じ易くなっている。よって、異常放電を低減するための絶縁性の多孔体は、静電チャックの上面や下面に形成したガス流出孔やガス流入孔に臨む領域まで配置することが好ましい。
しかし、このようにガス流出孔やガス流入孔に臨む領域まで多孔体を配しても、多孔体とガス流出孔やガス流入孔の内周面との隙間にはなお、上下方向に延びる空所が残るため、この空所において異常放電が生じることが懸念される。
本明細書によって開示される保持装置は、対象物を保持する第1表面と、前記第1表面の反対側に位置する第2表面と、前記第1表面に開口する流出口と前記第2表面に開口する流入口とを有して内部にガスが流通可能なガス流路と、を有する板状部材を備える保持装置であって、前記ガス流路のうち前記流出口または前記流入口に隣接する少なくとも一部が、内周面にねじ溝を有し、かつ、前記第1表面に対して垂直方向に延びるねじ穴を有し、前記板状部材は、外周面にねじ山を有し、前記ねじ穴の内部にねじ付けられる中実のねじ部材をさらに備え、前記ねじ穴の前記内周面と前記ねじ部材の外周面との隙間に前記ガスが流通可能となっている。
本明細書によって開示される保持装置によれば、ガスの供給を妨げることなく異常放電の発生が低減される。
[実施形態の概要]
(1)本明細書によって開示される保持装置は、対象物を保持する第1表面と、前記第1表面の反対側に位置する第2表面と、前記第1表面に開口する流出口と前記第2表面に開口する流入口とを有して内部にガスが流通可能なガス流路と、を有する板状部材を備える保持装置であって、前記ガス流路のうち前記流出口または前記流入口に隣接する少なくとも一部が、内周面にねじ溝を有し、かつ、前記第1表面に対して垂直方向に延びるねじ穴を有し、前記板状部材は、外周面にねじ山を有し、前記ねじ穴の内部にねじ付けられる中実のねじ部材をさらに備え、前記ねじ穴の前記内周面と前記ねじ部材の外周面との隙間に前記ガスが流通可能となっている。
(1)本明細書によって開示される保持装置は、対象物を保持する第1表面と、前記第1表面の反対側に位置する第2表面と、前記第1表面に開口する流出口と前記第2表面に開口する流入口とを有して内部にガスが流通可能なガス流路と、を有する板状部材を備える保持装置であって、前記ガス流路のうち前記流出口または前記流入口に隣接する少なくとも一部が、内周面にねじ溝を有し、かつ、前記第1表面に対して垂直方向に延びるねじ穴を有し、前記板状部材は、外周面にねじ山を有し、前記ねじ穴の内部にねじ付けられる中実のねじ部材をさらに備え、前記ねじ穴の前記内周面と前記ねじ部材の外周面との隙間に前記ガスが流通可能となっている。
上記の構成によれば、ねじ穴の内周面とねじ部材の外周面との隙間にガスが流通可能となる。この隙間はねじ溝およびねじ山に沿ってらせん状に延びる空間であるため、ガス流路の内部において、異常放電の生じやすい、第1表面に対して垂直方向に延びる空所の大きさを最低限とすることができる。これにより、ガスの供給を妨げることなく、ガス流路内における異常放電の発生を低減できる。
(2)上記(1)に記載の保持装置において、前記ねじ山の頂部は、前記ねじ部材のねじ軸に平行な面となっており、前記ねじ溝の溝底面は、凹面となっていても構わない。
このような構成によれば、ねじ溝の溝底面とねじ山の頂部との間に、ガスが流通可能な隙間を確保できる。
(3)上記(1)または(2)に記載の保持装置において、前記ガス流路が、前記流出口に隣接する第1の前記ねじ穴と、前記流入口に隣接する第2の前記ねじ穴と、前記第1のねじ穴の前記内周面に開口する第1接続口と前記第2のねじ穴の前記内周面に開口する第2接続口とを有して前記1のねじ穴と前記第2のねじ穴とを連通させる連通流路とを有し、前記第1のねじ穴の内部に第1の前記ねじ部材が配され、前記第2のねじ穴の内部に第2の前記ねじ部材が配されていても構わない。
上記のようにガス流路が、流出口および流入口に隣接する部分と、両者を繋ぐ連通流路とを有している構成において、流出口および流入口に隣接する部分をねじ穴とし、ここにねじ部材を配することで、ガス流路内における異常放電の発生を低減できる。
(4)上記(3)に記載の保持装置において、前記第1のねじ穴の内周面のうち前記第1接続口よりも前記第1表面から離れた領域、および、前記第2のねじ穴の内周面のうち前記第2接続口よりも前記第2表面から離れた領域には、前記第1のねじ部材および前記第2のねじ部材の外周面との隙間を埋める接着剤がそれぞれ配されていても構わない。
このような構成によれば、ガスの流通経路とならない領域に、ねじ部材をねじ穴の内部に固定するための接着剤を配することにより、ねじ部材の脱落を回避しつつ、ねじ穴の内周面とねじ部材との間にガスが流通する隙間を確保できる。
(5)上記(1)または(2)に記載の保持装置において、前記ガス流路が、前記流出口から前記第1表面に対して垂直に延びて前記流入口に至るねじ穴となっているとともに、前記第2表面に接着性を有する接合層を介して接合されるベース部材をさらに備え、前記接合層が、前記流出口に連通するとともに前記流出口よりも内径の小さい貫通孔を有し、前記ベース部材が、前記貫通孔に連通するガス供給路を有し、前記接合層の表面と前記ねじ部材との間には隙間があり、前記ねじ穴の内周面には、前記ねじ部材の外周面との隙間を埋める接着剤が周方向に間隔を空けて複数箇所に配されていても構わない。
このような構成によれば、ねじ部材をねじ穴の内部に固定するための接着剤を、周方向に間隔を空けて複数箇所に配することにより、ねじ部材の脱落を回避しつつ、ねじ穴の内周面とねじ部材との間にガスが流通する隙間を確保できる。また、接合層の表面とねじ部材との間に隙間があるため、貫通孔からねじ穴の内周面とねじ部材の外周面との隙間にガスが流入するための空間が確保される。
(6)上記(1)または(2)に記載の保持装置において、前記ガス流路が前記流出口から前記第1表面に対して垂直に延びて前記流入口に至るねじ穴となっているとともに、前記第2表面に接着性を有する接合層を介して接合されるベース部材をさらに備え、前記接合層が、前記流出口に連通する貫通孔を有し、前記ベース部材が、前記貫通孔に連通するとともに前記貫通孔よりも内径の小さいガス供給路を有し、前記ねじ部材の一部が前記貫通孔の内部に配されており、前記貫通孔の内周面と前記ねじ部材の外周面との隙間に前記ガスが流通可能となっており、前記ベース部材の表面と前記ねじ部材との間には隙間があり、前記貫通孔の内周面には、前記ねじ部材の外周面との隙間を埋める接着剤が周方向に間隔を空けて複数箇所に配されていても構わない。
このような構成によれば、ねじ部材をねじ穴の内部に固定するための接着剤を、周方向に間隔を空けて複数箇所に配することにより、ねじ部材の脱落を回避しつつ、ねじ穴の内周面とねじ部材との間にガスが流通する隙間を確保できる。また、ベース部材の表面とねじ部材との間に隙間があるため、ガス供給路から貫通孔の内周面とねじ部材の外周面との隙間にガスが流入するための空間が確保される。
[実施形態の詳細]
本明細書によって開示される技術の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本明細書によって開示される技術の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<実施形態1>
実施形態を、図1から図5を参照しつつ説明する。本実施形態の保持装置1は、対象物である半導体ウェハW(以下「ウェハW」と略記する)を所定の処理温度(例えば、50℃~400℃)に加熱しながら、静電引力によって吸着し保持する静電チャックである。静電チャックは、例えば減圧されたチャンバ内でプラズマを用いてエッチング等の処理を行うプロセスにおいて、ウェハWを載置するテーブルとして使用される。
実施形態を、図1から図5を参照しつつ説明する。本実施形態の保持装置1は、対象物である半導体ウェハW(以下「ウェハW」と略記する)を所定の処理温度(例えば、50℃~400℃)に加熱しながら、静電引力によって吸着し保持する静電チャックである。静電チャックは、例えば減圧されたチャンバ内でプラズマを用いてエッチング等の処理を行うプロセスにおいて、ウェハWを載置するテーブルとして使用される。
[保持装置1の全体構成]
保持装置1は、図1に示すように、セラミック基板10(板状部材の一例)と、セラミック基板10に接合層50を介して接合されるベース部材40と、を備える。
保持装置1は、図1に示すように、セラミック基板10(板状部材の一例)と、セラミック基板10に接合層50を介して接合されるベース部材40と、を備える。
[セラミック基板10]
セラミック基板10は、図2に示すように、全体として円板状をなす基板本体11と、基板本体11に組み付けられるねじ部材21A、21Bと、を備えている。基板本体11は、絶縁性を有し、例えば、窒化アルミニウムやアルミナを主成分とするセラミックスにより形成されている。なお、ここでいう主成分とは、含有割合(重量割合)の最も多い成分を意味する。基板本体11の直径は、例えば50mm~500mm程度(通常は200mm~350mm程度)であり、厚みは、例えば1mm~10mm程度である。
セラミック基板10は、図2に示すように、全体として円板状をなす基板本体11と、基板本体11に組み付けられるねじ部材21A、21Bと、を備えている。基板本体11は、絶縁性を有し、例えば、窒化アルミニウムやアルミナを主成分とするセラミックスにより形成されている。なお、ここでいう主成分とは、含有割合(重量割合)の最も多い成分を意味する。基板本体11の直径は、例えば50mm~500mm程度(通常は200mm~350mm程度)であり、厚みは、例えば1mm~10mm程度である。
基板本体11の一面は、第1表面S1となっており、第1表面S1と反対側に位置し、第1表面S1と平行な他面は、第2表面S2となっている。第1表面S1は、ウェハWを吸着し保持する吸着面とされている。第1表面S1の外周縁部は、内周部分に比べて僅かに突出するように形成されており、第1表面S1にウェハWが吸着保持されると、ウェハWと第1表面S1の間にギャップGが形成される。第2表面S2には、接合層50を介してベース部材40が接合されている。
基板本体11の内部には、図2および図3に示すように、第1表面S1に開口する流出口13Eと、第2表面S2に開口する流入口14Eとを有し、内部にヘリウムなどのガスが流通可能な複数のガス流路12が設けられている。各ガス流路12は、流出口13Eに隣接する流出路13(第1のねじ穴の一例)と、流入口14Eに隣接する流入路14(第2のねじ穴の一例)と、流出路13と流入路14とを繋ぐ連通流路15とを有している。
流出路13は、流出口13Eから第2表面S2に向かって、第1表面S1に対して垂直に延びる穴である。流入路14は、流入口14Eから第1表面S1に向かって、第2表面S2に対して垂直に延びる穴である。流出路13は、内周面にねじ溝16が形成されたねじ穴となっており、流入路14も、流出路13と同様に、内周面にねじ溝16が形成されたねじ穴となっている。連通流路15は、流出路13の内周面に開口する第1接続口15E1と、流入路14の内周面に開口する第2接続口15E2とを有し、流出路13と流入路14とを連通させる流路である。
セラミック基板10は、図2および図3に示すように、基板本体11の内部に配される第1電極17Aおよび第2電極17Bを備える。第1電極17Aは、連通流路15と第1表面S1の間に配され、第2電極17Bは、連通流路15と第2表面S2との間に配されている。第1電極17A及び第2電極17Bは、例えば、タングステンやモリブデン等を含む導電性材料によって形成されている。本実施形態では、第1電極17Aが、ウェハWを第1表面S1上に吸着するための静電引力を発現するチャック電極として機能している。
連通流路15において流出路13および流入路14と隣接する部分を除く大部分は、第1電極17Aと第2電極17Bによって挟まれている。第1電極17Aおよび第2電極17Bは、流出路13および流入路14から所定の間隔を空けて設けられている。導電性材料からなる第1電極17A及び第2電極17Bが、流出路13や流入路14の内部に露出したり近接したりすると、高周波電力が印加されたときの放電対象となるためである。
ねじ部材21A、21Bは、図2および図3に示すように、流出路13の内部に配される第1のねじ部材21Aと、流入路14の内部に配される第2のねじ部材21Bとを含む。ねじ部材21A、21Bは、絶縁性であって、例えば、窒化アルミニウムやアルミナを主成分とする緻密なセラミックスにより形成されている。ねじ部材21A、21Bは、内部に流体等が流通可能な中空構造を有しない中実な部材であって、図4に示すように、外周面にはねじ山22が形成されている。
第1のねじ部材21Aにおけるねじ山22の頂部22Tは、第1のねじ部材21Aのねじ軸Axに平行であり、第1表面S1および第2表面S2に対して垂直な平面となっている。また、流出路13の内周面に形成されたねじ溝16の溝底面16Bは、外側に向かって円弧状に凹む凹面となっている。これにより、ねじ溝16の溝底面16Bとねじ山22の頂部22Tとの間に、ある程度の大きさの隙間が確保されている。また、第1のねじ部材21Aをねじ付ける際に、頂部22Tが欠けてしまうことを抑制できる。異常放電を低減する観点から、頂部22Tにおける、第1表面S1に垂直な方向の幅(頂部22Tにおいて第1表面S1側の端縁と第1表面S1とは反対側の端縁との距離)WIは、0.5mm以下であることが好ましい。第2のねじ部材21Bのねじ山22と、流入路14の内周面に形成されたねじ溝16とについても、同様である。
図3および図5に示すように、流出路13の内周面のうち、第1接続口15E1よりも第1表面S1から離れた領域(図3および図5において第1接続口15E1よりも下側の領域)には、第1のねじ部材21Aの外周面との隙間を埋める接着剤31が配されている。この接着剤31によって、第1のねじ部材21Aが流出路13の内部に固定されている。同様に、流入路14の内周面のうち、第2接続口15E2よりも第2表面S2から離れた領域(図3において第2接続口15E2よりも上側の領域)には、第2のねじ部材21Bの外周面との隙間を埋める接着剤31が配されており、この接着剤31によって、第2のねじ部材21Bが流入路14の内部に固定されている。
[ベース部材40]
ベース部材40は、図1および図3に示すように、主として金属(アルミニウム、アルミニウム合金等)により構成されるベース本体41と、ベース本体41に埋設されるインシュレータ44とによって構成される円板状の部材である。ベース部材40は、セラミック基板10よりも大きな径を有すると共に、所定の厚みを有する。ベース部材40の直径は、例えば220mm~550mm程度(通常は220mm~350mm程度)であり、ベース部材40の厚みは、例えば20mm~40mm程度である。ベース部材40は、セラミック基板10の第2表面S2に対向する第3表面S3と、第3表面S3とは反対側の第4表面S4とを有している。
ベース部材40は、図1および図3に示すように、主として金属(アルミニウム、アルミニウム合金等)により構成されるベース本体41と、ベース本体41に埋設されるインシュレータ44とによって構成される円板状の部材である。ベース部材40は、セラミック基板10よりも大きな径を有すると共に、所定の厚みを有する。ベース部材40の直径は、例えば220mm~550mm程度(通常は220mm~350mm程度)であり、ベース部材40の厚みは、例えば20mm~40mm程度である。ベース部材40は、セラミック基板10の第2表面S2に対向する第3表面S3と、第3表面S3とは反対側の第4表面S4とを有している。
ベース本体41は、図1および図3に示すように、内部に冷媒(例えば、フッ素系不活性液体や水等)が流通可能な冷媒流路42を有している。また、ベース本体41は、図3に示すように、第3表面S3と第4表面S4との間を厚み方向に貫通する埋設孔43を有しており、埋設孔43の内部に、インシュレータ44が埋設されている。インシュレータ44は、例えば絶縁性を有するセラミックスからなる。インシュレータ44は、第3表面S3と第4表面S4との間を厚み方向に貫通するガス供給路45を有している。
ベース部材40は、図3に示すように、第3表面S3に配された接合層50を介してセラミック基板10の第2表面S2に接着されている。接合層50は、例えば、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の接着性を有する樹脂材料により構成されている。接合層50の厚みは、例えば0.1mm~1mm程度である。接合層50は、厚み方向に貫通し、流出路13とガス供給路45との間に配される貫通孔51を有している。貫通孔51とガス供給路45との内径は、流入路14の内径よりも小さくなっている。
[保持装置1によるウェハWの吸着]
保持装置1は、例えば半導体製造装置の一部として使用される。保持装置1を半導体製造装置のチャンバ内に設置し、セラミック基板10の第1表面S1上にウェハWを載置する。チャック電極として機能する第1電極17Aへの給電が行われると、静電引力が生じて第1表面S1にウェハWが吸着される。また、チャンバ内に原料ガスが導入され、ベース部材40に高周波電力が印加されると、プラズマが発生し、ウェハWにバイアス電圧が生じて処理が行われる。
保持装置1は、例えば半導体製造装置の一部として使用される。保持装置1を半導体製造装置のチャンバ内に設置し、セラミック基板10の第1表面S1上にウェハWを載置する。チャック電極として機能する第1電極17Aへの給電が行われると、静電引力が生じて第1表面S1にウェハWが吸着される。また、チャンバ内に原料ガスが導入され、ベース部材40に高周波電力が印加されると、プラズマが発生し、ウェハWにバイアス電圧が生じて処理が行われる。
冷媒流路42に冷媒が流されると、ベース部材40が冷却され、接合層50を介したベース部材40とセラミック基板10との間の伝熱によりセラミック基板10が冷却され、セラミック基板10の第1表面S1に保持されたウェハWが冷却される。冷媒の流れを調整することにより、ウェハWの温度を制御できる。
このようにウェハWの温度が調整されるにあたり、ベース部材40のガス供給路45に、熱伝導流体であるヘリウムガス等の不活性ガスが供給される。供給されたガスは、貫通孔51を通ってセラミック基板10のガス流路12に流入し、流出口13Eから流出して第1表面S1とウェハWとの間に形成されたギャップGに充填される。これにより、ウェハWの温度が高い精度で制御される。
ウェハWを処理する際は、上記したようにベース部材40に高周波電力が印加されるため、ウェハWとベース部材40との間に位置するセラミック基板10のガス流路12内において、異常放電が生じる可能性がある。特に近年は、処理の高速化等を図るためにプラズマ処理時に印加される高周波電力が高電圧化され、ウェハWとベース部材40との間の電位差が大きくなって、ガス流路12内において異常放電が生じる可能性が高くなっている。
ガス流路12のうち、連通流路15は、大部分が第1電極17Aと第2電極17Bの間に挟まれており、これらの電極17A、17Bで挟まれた領域においては異常放電の発生が低減される。しかしながら、流出路13および流入路14については上下に電極17A、17Bを配することができないため、異常放電が生じ易くなってしまっている。
本実施形態では、流出路13が、内周面にねじ溝16が形成されたねじ穴となっており、内部に第1のねじ部材21Aが配されている。そして、流出路13の内周面と第1のねじ部材21Aの外周面との隙間にガスが流通可能となっている。この隙間はねじ溝16およびねじ山22のらせん形状に沿ってらせん状に延びる空間であるため、ガス流路12の内部において、異常放電の生じやすい、ウェハWからベース部材40に向かって(つまり、第1表面S1に対して垂直方向に)延びる空所の大きさを最低限とすることができる。流入路14と第2のねじ部材21Bについても同様である。これにより、ガスの供給を妨げることなく、ガス流路12内における異常放電の発生を低減できる。
[作用効果]
以上のように本実施形態によれば、保持装置1は、ウェハWを保持する第1表面S1と、第1表面S1の反対側に位置する第2表面S2と、第1表面S1に開口する流出口13Eと第2表面S2に開口する流入口14Eとを有して内部にガスが流通可能なガス流路12と、を有するセラミック基板10を備える。ガス流路12のうち流出口13Eに隣接する部分が、内周面にねじ溝16を有し、かつ、第1表面S1に対して垂直方向に延びる流出路13となっており、流入口14Eに隣接する部分が、内周面にねじ溝16を有し、かつ、第1表面S1に対して垂直方向に延びる流入路14となっている。セラミック基板10は、外周面にねじ山22を有し、流出路13および流入路14の内部にそれぞれねじ付けられる中実の第1のねじ部材21Aおよび第2のねじ部材21Bをさらに備えている。流出路13の内周面と第1のねじ部材21Aの外周面との隙間、および、流入路14の内周面と第2のねじ部材21Bの外周面との隙間に、それぞれガスが流通可能となっている。
以上のように本実施形態によれば、保持装置1は、ウェハWを保持する第1表面S1と、第1表面S1の反対側に位置する第2表面S2と、第1表面S1に開口する流出口13Eと第2表面S2に開口する流入口14Eとを有して内部にガスが流通可能なガス流路12と、を有するセラミック基板10を備える。ガス流路12のうち流出口13Eに隣接する部分が、内周面にねじ溝16を有し、かつ、第1表面S1に対して垂直方向に延びる流出路13となっており、流入口14Eに隣接する部分が、内周面にねじ溝16を有し、かつ、第1表面S1に対して垂直方向に延びる流入路14となっている。セラミック基板10は、外周面にねじ山22を有し、流出路13および流入路14の内部にそれぞれねじ付けられる中実の第1のねじ部材21Aおよび第2のねじ部材21Bをさらに備えている。流出路13の内周面と第1のねじ部材21Aの外周面との隙間、および、流入路14の内周面と第2のねじ部材21Bの外周面との隙間に、それぞれガスが流通可能となっている。
上記の構成によれば、流出路13の内周面と第1のねじ部材21Aの外周面との隙間、および、流入路14の内周面と第2のねじ部材21Bの外周面との隙間は、ねじ溝16およびねじ山22に沿ってらせん状に延びる空間であるため、ガス流路12の内部において、異常放電の生じやすい、第1表面S1に対して垂直方向に延びる空所の大きさを最低限とすることができる。これにより、ガスの供給を妨げることなく、ガス流路12内における異常放電の発生を低減できる。
また、ガス流路12が、流出口13Eに隣接する流出路13、および流入口14Eに隣接する流入路14と、両者を繋ぐ連通流路15とを有している。このような構成において、流出路13および流入路14をねじ穴とし、ここにねじ部材21A、21Bを配することで、ガス流路12内における異常放電の発生を低減できる。
また、ねじ山22の頂部22Tは、ねじ部材21A、21Bのねじ軸Axに平行な面となっており、ねじ溝16の溝底面16Bは、凹面となっている。このような構成によれば、ねじ溝16の溝底面16Bとねじ山22の頂部22Tとの間に、ガスが流通可能な隙間を確保できる。
<変形例1>
変形例1の保持装置60は、図6に示すように、セラミック基板61に備えられる第1のねじ部材62の一部が、接合層63が有する貫通孔64の内部に配されている点で、実施形態1と異なる。
変形例1の保持装置60は、図6に示すように、セラミック基板61に備えられる第1のねじ部材62の一部が、接合層63が有する貫通孔64の内部に配されている点で、実施形態1と異なる。
本変形例の保持装置60に備えられる接合層63は、流入路14の内径とほぼ等しい内径を有し、流入路14およびガス供給路45に連通する貫通孔64を有している。第1のねじ部材62は、その長さを除いて実施形態1の第1のねじ部材21Aと同様の構成を有している。より具体的には、第1のねじ部材62は、流入路14の長さ(流入路14において第2表面S2とは反対側の奥端と、第2表面S2との距離)と貫通孔64の長さ(接合層63において第2表面S2に接する表面と第3表面S3に接する表面との距離)とを足し合わせた長さと同等の長さを有し、一端部(図6の下端部)が貫通孔64の内部に配されている。貫通孔64の内周面と第1のねじ部材62の外周面との間には、ガスが流通可能な隙間が確保されている。その他の構成は、実施形態1と同様であるので、実施形態1と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
本変形例においても、実施形態1と同様に、ガスの供給を妨げることなく、ガス流路12内における異常放電の発生を低減できる。加えて、第1のねじ部材62の一端部が貫通孔64の内部に配されていることにより、貫通孔64の内部での異常放電を低減できる。
<実施形態2>
実施形態2の保持装置70は、ガス流路73の構成が実施形態1と異なる。本実施形態の保持装置70に備えられるセラミック基板71は、図7に示すように、円板状の基板本体72と、基板本体72に組み付けられるねじ部材75とを備えている。
実施形態2の保持装置70は、ガス流路73の構成が実施形態1と異なる。本実施形態の保持装置70に備えられるセラミック基板71は、図7に示すように、円板状の基板本体72と、基板本体72に組み付けられるねじ部材75とを備えている。
基板本体72は、第1表面S1に開口する流出口73E1と第2表面S2に開口する流入口73E2と、を有して内部にガスが流通可能なガス流路73を有している。ガス流路73は、流出口73E1から第1表面S1に対して垂直に延びて流入口73E2に至っている。ガス流路73は、全長にわたって内周面にねじ溝74が形成されたねじ穴となっている。ねじ部材75は、ガス流路73の内部に配されている。ねじ部材75は、実施形態1と同様に、内部に流体等が流通可能な中空構造を有しない中実な部材であって、外周面には、ねじ山76が形成されている。詳細には図示しないが、実施形態1と同様に、ねじ山76の頂部は、ねじ部材75のねじ軸に平行な面となっており、ねじ溝74の溝底面は、凹面となっていることが好ましい。
ねじ部材75の長さは、ガス流路73の長さ(第1表面S1と第2表面S2との距離)よりも少し短くなっており、接合層50の表面とねじ部材75の一端(図7の下端)との間には、ガスが流入可能な隙間がある。ガス流路73の内周面には、図8に示すように、ねじ部材75の外周面との隙間を埋める接着剤77が、周方向に間隔を空けて複数箇所(本実施形態では2箇所)に配されている。
接合層50とベース部材40とは、実施形態1と同様に、それぞれ、貫通孔51とガス供給路45とを有している。貫通孔51とガス供給路45との内径は、ガス流路73の内径よりも小さくなっている。
その他の構成は、実施形態1と同様であるので、実施形態1と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態においても、実施形態1と同様に、ガスの供給を妨げることなく、ガス流路73内における異常放電の発生を低減できる。
また、貫通孔51の内径が、ガス流路73の内径よりも小さくなっている。このような構成では、仮にねじ部材75の一端(図7の下端)が接合層50の表面に接していると、ガス流路73の内周面とねじ部材75の外周面との隙間にガスが流入するための入口部分が、接合層50によって塞がれてしまう。しかし、本実施形態では、接合層50の表面とねじ部材75との間に隙間があるため、貫通孔51の内部に、ガス供給路45から供給されたガスがガス流路73の内周面とねじ部材75の外周面との隙間に流入するための空間が確保される。
また、ねじ部材75をガス流路73の内部に固定するための接着剤77が、周方向に間隔を空けて2箇所に配されている。これにより、ねじ部材75の脱落を回避しつつ、ガス流路73の内周面とねじ部材75との間にガスが流通する隙間を確保できる。
<変形例2>
変形例2の保持装置80は、図9に示すように、セラミック基板81に備えられるねじ部材82の一部が、接合層83に設けられた貫通孔84の内部に配されている点で、実施形態2と異なる。
変形例2の保持装置80は、図9に示すように、セラミック基板81に備えられるねじ部材82の一部が、接合層83に設けられた貫通孔84の内部に配されている点で、実施形態2と異なる。
本変形例の保持装置80に備えられる接合層83は、ガス流路73の内径とほぼ等しく、ガス供給路45の内径よりも大きな内径を有し、ガス流路73およびガス供給路45に連通する貫通孔84を有している。
ねじ部材82は、その長さを除き、実施形態2のねじ部材75と同様の構成を有している。より具体的には、ねじ部材82の長さは、ガス流路73の長さより少し長く、ガス流路73の長さと貫通孔84の長さ(接合層83において第2表面S2に接する表面と第3表面S3に接する表面との距離)とを足し合わせた長さより少し短くなっており、ねじ部材82の一端部(図9の下端部)が貫通孔84の内部に配されている。貫通孔84の内周面とねじ部材82の外周面との間には、ガスが流通可能な隙間が確保されている。ベース部材40の表面とねじ部材82の一端(図9の下端)との間には、ガスが流入可能な隙間がある。
その他の構成は、実施形態2と同様であるので、実施形態2と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態においても、実施形態1、2と同様に、ガスの供給を妨げることなく、ガス流路73内における異常放電の発生を低減できる。
また、ガス供給路45の内径が、ガス流路73および貫通孔84の内径よりも小さくなっている。このような構成では、仮にねじ部材82の一端がベース部材40の表面に接している場合、ガス流路73の内周面とねじ部材82の外周面との隙間にガスが流入するための入口部分が、ベース部材40によって塞がれてしまう。しかし、本変形例では、ベース部材40の表面とねじ部材82との間に隙間があるため、貫通孔84の内部に、ガス供給路45から供給されたガスが貫通孔84の内周面とねじ部材82の外周面との隙間に流入するための空間が確保される。
<他の実施形態>
(1)上記実施形態および変形例では、ねじ部材21A、21B、62、75、82が接着剤31、77により基板本体11、72に固定されていたが、ねじ部材が接着剤により固定されていなくても構わない。
(2)実施形態2および変形例2では、接着剤77が2箇所に配されていたが、接着剤は周方向に間隔を空けて3箇所以上配されていても構わない。
(3)本開示は、上記実施形態で例示した静電チャックに限らず、セラミック基材の表面上に対象物を保持する他の保持装置(例えば、加熱装置等)にも同様に適用可能である。
(4)上記実施形態では、ベース部材40に高周波電力が印加されていたが、セラミック基板に備えられる電極に高周波電力が印加される場合であっても、本明細書によって開示される技術を適用できる。
(5)上記実施形態では、連通流路の大部分を挟む第1電極17Aと第2電極17Bのうち第1電極17Aがチャック電極となっていたが、連通流路の大部分を挟む電極とは別に(例えば、第1電極17Aより第1表面S1側に)チャック電極が設けられていても構わない。
(6)上記実施形態では、流出路13の内部に配される第1ねじ部材21Aの一端部(図3の下端部)は、セラミック基板10において第1接続口15E1よりも第1表面S1から離れた領域(図3において連通流路15よりも下側の領域)に埋設されていたが、ねじ部材は、連通流路よりも第1表面側の領域と、連通流路の内部とに配され、連通流路よりも第1表面S1から離れた領域には配されていなくても構わない。あるいは、ねじ部材は、連通流路よりも第1表面側の領域にのみ配され、連通流路の内部と、連通流路よりも第1表面から離れた領域には配されていなくても構わない。また、上記実施形態では、流入路14の内部に配される第2ねじ部材21Bの一端部(図3の上端部)は、セラミック基板10において第1接続口15E1よりも第1表面S1側の領域(図3において連通流路15よりも上側の領域)に埋設されていたが、ねじ部材は、連通流路よりも第1表面から離れた領域と、連通流路の内部とに配され、連通流路よりも第1表面S1側の領域には配されていなくても構わない。あるいは、ねじ部材は、連通流路よりも第1表面から離れた領域にのみ配され、連通流路の内部と、連通流路よりも第1表面側の領域には配されていなくても構わない。
(7)上記実施形態では、ねじ部材21A、21Bにおけるねじ山22の頂部22Tが、ねじ軸Axに平行な平面となっていたが、ねじ部材におけるねじ山の頂部に平面が設けられておらず、尖った形状となっていても構わない。ねじ山の頂部が尖った形状であれば、異常放電の生じやすい、第1表面に対して垂直方向に延びる空所の大きさを最低限とすることができる。
(1)上記実施形態および変形例では、ねじ部材21A、21B、62、75、82が接着剤31、77により基板本体11、72に固定されていたが、ねじ部材が接着剤により固定されていなくても構わない。
(2)実施形態2および変形例2では、接着剤77が2箇所に配されていたが、接着剤は周方向に間隔を空けて3箇所以上配されていても構わない。
(3)本開示は、上記実施形態で例示した静電チャックに限らず、セラミック基材の表面上に対象物を保持する他の保持装置(例えば、加熱装置等)にも同様に適用可能である。
(4)上記実施形態では、ベース部材40に高周波電力が印加されていたが、セラミック基板に備えられる電極に高周波電力が印加される場合であっても、本明細書によって開示される技術を適用できる。
(5)上記実施形態では、連通流路の大部分を挟む第1電極17Aと第2電極17Bのうち第1電極17Aがチャック電極となっていたが、連通流路の大部分を挟む電極とは別に(例えば、第1電極17Aより第1表面S1側に)チャック電極が設けられていても構わない。
(6)上記実施形態では、流出路13の内部に配される第1ねじ部材21Aの一端部(図3の下端部)は、セラミック基板10において第1接続口15E1よりも第1表面S1から離れた領域(図3において連通流路15よりも下側の領域)に埋設されていたが、ねじ部材は、連通流路よりも第1表面側の領域と、連通流路の内部とに配され、連通流路よりも第1表面S1から離れた領域には配されていなくても構わない。あるいは、ねじ部材は、連通流路よりも第1表面側の領域にのみ配され、連通流路の内部と、連通流路よりも第1表面から離れた領域には配されていなくても構わない。また、上記実施形態では、流入路14の内部に配される第2ねじ部材21Bの一端部(図3の上端部)は、セラミック基板10において第1接続口15E1よりも第1表面S1側の領域(図3において連通流路15よりも上側の領域)に埋設されていたが、ねじ部材は、連通流路よりも第1表面から離れた領域と、連通流路の内部とに配され、連通流路よりも第1表面S1側の領域には配されていなくても構わない。あるいは、ねじ部材は、連通流路よりも第1表面から離れた領域にのみ配され、連通流路の内部と、連通流路よりも第1表面側の領域には配されていなくても構わない。
(7)上記実施形態では、ねじ部材21A、21Bにおけるねじ山22の頂部22Tが、ねじ軸Axに平行な平面となっていたが、ねじ部材におけるねじ山の頂部に平面が設けられておらず、尖った形状となっていても構わない。ねじ山の頂部が尖った形状であれば、異常放電の生じやすい、第1表面に対して垂直方向に延びる空所の大きさを最低限とすることができる。
1、60、70、80:保持装置
10、61、71、81:セラミック基板(板状部材)
11、72:基板本体
12:ガス流路
13:流出路(ねじ穴、第1のねじ穴)
13E、73E1:流出口
14:流入路(ねじ穴、第2のねじ穴)
14E、73E2:流入口
15:連通流路
15E1:第1接続口
15E2:第2接続口
16、74:ねじ溝
16B:溝底面
17A:第1電極
17B:第2電極
21A、62:第1のねじ部材(ねじ部材)
21B:第2のねじ部材(ねじ部材)
22、76:ねじ山
22T:頂部
31、77:接着剤
40:ベース部材
41:ベース本体
42:冷媒流路
43:埋設孔
44:インシュレータ
45:ガス供給路
50、63、83:接合層
51、64:貫通孔
73:ガス流路(ねじ穴)
75、82:ねじ部材
Ax:ねじ軸
G:ギャップ
S1:第1表面
S2:第2表面
S3:第3表面
S4:第4表面
W:ウェハ
WI:頂部の幅
10、61、71、81:セラミック基板(板状部材)
11、72:基板本体
12:ガス流路
13:流出路(ねじ穴、第1のねじ穴)
13E、73E1:流出口
14:流入路(ねじ穴、第2のねじ穴)
14E、73E2:流入口
15:連通流路
15E1:第1接続口
15E2:第2接続口
16、74:ねじ溝
16B:溝底面
17A:第1電極
17B:第2電極
21A、62:第1のねじ部材(ねじ部材)
21B:第2のねじ部材(ねじ部材)
22、76:ねじ山
22T:頂部
31、77:接着剤
40:ベース部材
41:ベース本体
42:冷媒流路
43:埋設孔
44:インシュレータ
45:ガス供給路
50、63、83:接合層
51、64:貫通孔
73:ガス流路(ねじ穴)
75、82:ねじ部材
Ax:ねじ軸
G:ギャップ
S1:第1表面
S2:第2表面
S3:第3表面
S4:第4表面
W:ウェハ
WI:頂部の幅
Claims (6)
- 対象物を保持する第1表面と、前記第1表面の反対側に位置する第2表面と、前記第1表面に開口する流出口と前記第2表面に開口する流入口とを有して内部にガスが流通可能なガス流路と、を有する板状部材を備える保持装置であって、
前記ガス流路のうち前記流出口または前記流入口に隣接する少なくとも一部が、内周面にねじ溝を有し、かつ、前記第1表面に対して垂直方向に延びるねじ穴を有し、
前記板状部材は、外周面にねじ山を有し、前記ねじ穴の内部にねじ付けられる中実のねじ部材をさらに備え、
前記ねじ穴の前記内周面と前記ねじ部材の外周面との隙間に前記ガスが流通可能となっている、保持装置。 - 前記ねじ山の頂部は、前記ねじ部材のねじ軸に平行な面となっており、前記ねじ溝の溝底面は、凹面となっている、請求項1に記載の保持装置。
- 前記ガス流路が、前記流出口に隣接する第1の前記ねじ穴と、前記流入口に隣接する第2の前記ねじ穴と、前記第1のねじ穴の前記内周面に開口する第1接続口と前記第2のねじ穴の前記内周面に開口する第2接続口とを有して前記1のねじ穴と前記第2のねじ穴とを連通させる連通流路とを有し、
前記第1のねじ穴の内部に第1の前記ねじ部材が配され、前記第2のねじ穴の内部に第2の前記ねじ部材が配されている、請求項1または請求項2に記載の保持装置。 - 前記第1のねじ穴の内周面のうち前記第1接続口よりも前記第1表面から離れた領域、および、前記第2のねじ穴の内周面のうち前記第2接続口よりも前記第2表面から離れた領域には、前記第1のねじ部材および前記第2のねじ部材の外周面との隙間を埋める接着剤がそれぞれ配されている、請求項3に記載の保持装置。
- 前記ガス流路が、前記流出口から前記第1表面に対して垂直に延びて前記流入口に至るねじ穴となっているとともに、
前記第2表面に接着性を有する接合層を介して接合されるベース部材をさらに備え、
前記接合層が、前記流出口に連通するとともに前記流出口よりも内径の小さい貫通孔を有し、
前記ベース部材が、前記貫通孔に連通するガス供給路を有し、
前記接合層の表面と前記ねじ部材との間には隙間があり、
前記ねじ穴の内周面には、前記ねじ部材の外周面との隙間を埋める接着剤が周方向に間隔を空けて複数箇所に配されている、請求項1または2に記載の保持装置。 - 前記ガス流路が前記流出口から前記第1表面に対して垂直に延びて前記流入口に至るねじ穴となっているとともに、
前記第2表面に接着性を有する接合層を介して接合されるベース部材をさらに備え、
前記接合層が、前記流出口に連通する貫通孔を有し、
前記ベース部材が、前記貫通孔に連通するとともに前記貫通孔よりも内径の小さいガス供給路を有し、
前記ねじ部材の一部が前記貫通孔の内部に配されており、前記貫通孔の内周面と前記ねじ部材の外周面との隙間に前記ガスが流通可能となっており、
前記ベース部材の表面と前記ねじ部材との間には隙間があり、
前記貫通孔の内周面には、前記ねじ部材の外周面との隙間を埋める接着剤が周方向に間隔を空けて複数箇所に配されている、請求項1または2に記載の保持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022040236A JP2023135168A (ja) | 2022-03-15 | 2022-03-15 | 保持装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023135168A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7478903B1 (ja) | 2022-06-28 | 2024-05-07 | 日本碍子株式会社 | ウエハ載置台 |
-
2022
- 2022-03-15 JP JP2022040236A patent/JP2023135168A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7478903B1 (ja) | 2022-06-28 | 2024-05-07 | 日本碍子株式会社 | ウエハ載置台 |
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