JP5235033B2 - 電極アッセンブリ及びプラズマ処理装置 - Google Patents

電極アッセンブリ及びプラズマ処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5235033B2
JP5235033B2 JP2011104315A JP2011104315A JP5235033B2 JP 5235033 B2 JP5235033 B2 JP 5235033B2 JP 2011104315 A JP2011104315 A JP 2011104315A JP 2011104315 A JP2011104315 A JP 2011104315A JP 5235033 B2 JP5235033 B2 JP 5235033B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode plate
gas vent
spacer
intermediate member
vent hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011104315A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011171763A (ja
Inventor
千香子 高橋
隆司 鈴木
将人 堀口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP2011104315A priority Critical patent/JP5235033B2/ja
Publication of JP2011171763A publication Critical patent/JP2011171763A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5235033B2 publication Critical patent/JP5235033B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Plasma Technology (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Description

本発明は、電極アッセンブリ及びプラズマ処理装置に関し、特に、ガス通気孔を有する電極板を備える電極アッセンブリに関する。
従来より、基板としての半導体デバイス用のウエハに所望のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置が知られている。このプラズマ処理装置は、ウエハを収容する処理室を備え、処理室内には、ウエハを載置し下部電極として機能する載置台(以下、「サセプタ」という。)と、サセプタに対向する上部電極とが配置されている。また、載置台及び上部電極の少なくとも一方には高周波電源が接続され、載置台及び上部電極は処理室内空間に高周波電力を印加する。
このプラズマ処理装置では、処理室内空間に供給された処理ガスを高周波電力によってプラズマにしてイオンやラジカルを発生させ、イオンやラジカルをウエハに導いて、ウエハに所望のプラズマ処理、例えば、エッチング処理を施す。
上部電極は、処理室内空間に面する上部電極板と、外部から供給される処理ガスが導入され且つ下部が開放されたバッファ室を有する電極支持体と、上部電極板及び電極支持体の間に介在し且つバッファ室の下部を閉塞するクーリングプレートとを有する。ここで、上部電極板とクーリングプレートと電極支持体とは電極アッセンブリを構成する。また、上部電極板及びクーリングプレートはそれぞれを貫通する複数のガス通気孔を有する。上部電極において、上部電極板のガス通気孔はクーリングプレートのガス通気孔と連通し、連通したガス通気孔はバッファ室の処理ガスを処理室内空間に導く。
従来のプラズマ処理装置では、ウエハに所望のプラズマ処理を繰り返し施すと、イオン等によって上部電極板が削られて上部電極板のガス通気孔が拡大する。また、上部電極板のガス通気孔とクーリングプレートのガス通気孔とは同一直線上に配置されている。そのため、ウエハに所望のプラズマ処理を施す際、処理室内空間で発生したイオンが上部電極板のガス通気孔を逆流し、クーリングプレートのガス通気孔に侵入することがあった。上部電極板は半導体のシリコン(Si)からなるが、クーリングプレートは導体のアルミニウム(Al)からなるため、クーリングプレートのガス通気孔において侵入したイオンに起因して異常放電が発生し、これにより、上部電極板が破損するという問題があった。
そこで、近年、上部電極板のガス通気孔に挿入される円柱状の埋込部材が開発されている。この埋込部材は外周面に形成された螺旋状の溝を有し、上部電極板のガス通気孔を逆流して溝に侵入したイオンを、溝の壁面に衝突させることによってイオンのエネルギーを消失させ、これにより、イオンがクーリングプレートのガス通気孔に侵入するのを防止して上部電極板の破損を防止する(例えば、特許文献1参照。)
特開2004−356531号公報
しかしながら、上述した埋込部材をプラズマ処理装置に適用する場合、上部電極板のガス通気孔は多数存在するので、多数の埋込部材を必要とし、部品点数の増加を招くという問題がある。
また、埋込部材はイオンの衝突によって消耗するため、所定の交換時期毎に交換する必要があるが、上述したようにプラズマ処理装置では、多数の埋込部材を必要とするため、交換作業が煩雑となり、メンテナンス性が悪化するという問題もある。
本発明の目的は、電極板の破損を防止できると共に、部品点数の増加を防止してメンテナンス性の悪化を防止できる電極アッセンブリ及びプラズマ処理装置を提供することにある。
請求項1記載の電極アッセンブリは、プラズマ処理装置が備える電極アッセンブリであって、導電材料からなる電極支持体と、表面がアルマイト処理されたアルミニウムからなり、前記電極支持体の下方に形成されるバッファ室を閉塞し、多数の第1のガス通気孔を有する中間部材と、多数の第2のガス通気孔を有し、半導体材料からなる電極板と、前記中間部材と前記電極板との間に介在し、多数の第3のガス通気孔を有するスペーサーと、前記中間部材の下面と前記スペーサーの上面との間において同心円に形成される多数の第1の環状溝と、前記スペーサーの下面と前記電極板の上面との間において同心円に形成される多数の第2の環状溝とを備え、前記中間部材、前記スペーサー及び前記電極板は、この順に積層されて、ねじ部を有する固定具により締結され、前記第1のガス通気孔及び前記第3のガス通気孔は前記第1の環状溝に連通し、前記第2のガス通気孔及び前記第3のガス通気孔は前記第2の環状溝に連通し、前記中間部材には、前記アルマイト処理によるアルマイトが存在せず前記アルミニウムが露出する、前記固定具の座面が形成され、前記電極板は、前記固定具の前記ねじ部と螺合するねじ孔を有し、前記中間部材、前記スペーサー及び前記電極板を導通材料からなる前記固定具で締結した際に、前記固定具が前記中間部材の前記座面に接触すると共に前記電極板の前記ねじ孔に螺合することにより、前記中間部材と前記電極板とが導通することを特徴とする。
請求項2記載の電極アッセンブリは、プラズマ処理装置が備える電極アッセンブリであって、導電材料からなる電極支持体と、表面がアルマイト処理されたアルミニウムからなり、前記電極支持体の下方に形成されるバッファ室を閉塞し、多数の第1のガス通気孔を有する中間部材と、多数の第2のガス通気孔を有し、半導体材料からなる電極板と、前記中間部材と前記電極板との間に介在し、多数の第3のガス通気孔を有するスペーサーとを備え、前記中間部材、前記スペーサー及び前記電極板は、この順に積層されて、ねじ部を有する固定具により締結され、前記第1のガス通気孔、前記第2のガス通気孔及び前記第3のガス通気孔は、同一直線上に配置されることなく連通し、前記中間部材には、前記アルマイト処理によるアルマイトが存在せず前記アルミニウムが露出する、前記固定具の座面が形成され、前記電極板は、前記固定具の前記ねじ部と螺合するねじ孔を有し、前記中間部材、前記スペーサー及び前記電極板を導通材料からなる前記固定具で締結した際に、前記固定具が前記中間部材の前記座面に接触すると共に前記電極板の前記ねじ孔に螺合することにより、前記中間部材と前記電極板とが導通することを特徴とする。
請求項3記載の電極アッセンブリは、請求項1記載の電極アッセンブリにおいて、前記第1のガス通気孔、前記第2のガス通気孔及び前記第3のガス通気孔が同一直線上に配置されないことを特徴とする。
請求項4記載の電極アッセンブリは、請求項2記載の電極アッセンブリにおいて、前記第3のガス通気孔は、前記スペーサーを螺旋状に貫通するように形成されることを特徴とする。
請求項5記載の電極アッセンブリは、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電極アッセンブリにおいて、前記第1のガス通気孔、前記第2のガス通気孔、前記第3のガス通気孔、前記第1の環状溝及び前記第2の環状溝により構成されるガス流路のコンダクタンスは、6.9×10〜 2.1×10であることを特徴とする。
請求項6記載の電極アッセンブリは、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電極アッセンブリにおいて、前記スペーサーは多孔質材からなることを特徴とする。
請求項7記載の電極アッセンブリは、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電極アッセンブリにおいて、前記電極板と前記スペーサーとは電気的に導通することを特徴とする。
請求項8記載の電極アッセンブリは、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電極アッセンブリにおいて、前記スペーサーと前記中間部材との位置決めを行うための円筒状の位置決めピンを備え、前記位置決めピンの断面形状はC字状であることを特徴とする。
請求項9記載の電極アッセンブリは、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電極アッセンブリにおいて、前記スペーサー及び前記電極板は、シリコン又は炭化珪素からなることを特徴とする。
請求項10記載のプラズマ処理装置は、基板を収容する処理室と、前記処理室内に配置された前記基板を載置し、下部電極として機能する載置台と、前記処理室内において前記載置台に対向し、上部電極として機能する電極アッセンブリと、前記処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給手段とを備え、前記載置台に載置された前記基板にプラズマ処理を行うプラズマ処理装置であって、前記電極アッセンブリは、導電材料からなる電極支持体と、表面がアルマイト処理されたアルミニウムからなり、前記電極支持体の下方に形成されるバッファ室を閉塞し、多数の第1のガス通気孔を有する中間部材と、多数の第2のガス通気孔を有し、半導体材料からなる電極板と、前記中間部材と前記電極板との間に介在し、多数の第3のガス通気孔を有するスペーサーと、前記中間部材の下面と前記スペーサーの上面との間において同心円に形成される多数の第1の環状溝と、前記スペーサーの下面と前記電極板の上面との間において同心円に形成される多数の第2の環状溝とを有し、前記中間部材、前記スペーサー及び前記電極板は、この順に積層されて、ねじ部を有する固定具により締結され、前記第1のガス通気孔及び前記第3のガス通気孔は前記第1の環状溝に連通し、前記第2のガス通気孔及び前記第3のガス通気孔は前記第2の環状溝に連通し、前記中間部材には、前記アルマイト処理によるアルマイトが存在せず前記アルミニウムが露出する、前記固定具の座面が形成され、前記電極板は、前記固定具の前記ねじ部と螺合するねじ孔を有し、前記中間部材、前記スペーサー及び前記電極板を導通材料からなる前記固定具で締結した際に、前記固定具が前記中間部材の前記座面に接触すると共に前記電極板の前記ねじ孔に螺合することにより、前記中間部材と前記電極板とが導通することを特徴とする。
請求項11記載のプラズマ処理装置は、請求項10記載のプラズマ処理装置において、前記スペーサーは、多孔質材からなることを特徴とする。
請求項11記載のプラズマ処理装置は、請求項10又は11記載のプラズマ処理装置において前記電極板と前記スペーサーとは電気的に導通することを特徴とする。
請求項12記載のプラズマ処理装置は、請求項10乃至12のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置において、前記スペーサーと前記中間部材との位置決めを行うための円筒状の位置決めピンを備え、前記位置決めピンの断面形状はC字状であることを特徴とする。
請求項12記載のプラズマ処理装置は、請求項10乃至13のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置において、前記電極板は、環状の第1の電極板と、前記第1の電極板の内側に絶縁して配置される第2の電極板とからなり、前記処理ガス供給手段から処理ガスを前記第1の電極板を介して前記処理室内に供給される前記処理スの流量と、前記第2の電極板を介して前記処理室内に供給される前記処理ガスの流量との比率を調整する流量制御装置を有することを特徴とする。
請求項12記載のプラズマ処理装置は、請求項10乃至14のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置において、前記第1のガス通気孔、前記第2のガス通気孔及び前記第3のガス通気孔が同一直線上に配置されないことを特徴とする。
請求項1及び請求項2に記載の電極アッセンブリ及び請求項10記載のプラズマ処理装置によれば、電極板と中間部材とを確実に電気的に導通させることができるので、電極板が帯電して第2のガス通気孔に電界が発生するのを防止でき、もって、電界によって第2のガス通気孔に侵入したイオンが活性化されて中間部材に設けられた第1の通気孔へ侵入するのを防止することができる。これにより、第2のガス通気孔に侵入したプラズマによる異常放電に起因して電極板が破損するのを防止できると共に、電極アッセンブリからのパーティクルの発生を防止して均一なプラズマ処理を行うことができる。また、装置の部品点数の増加を防止して、コストを抑制すると共に、メンテナンス性を向上させることができる。
請求項3記載の電極アッセンブリ及び請求項15記載のプラズマ処理装置によれば、第1のガス通気孔に侵入したプラズマのエネルギーを衝突によって消失させることができ、これにより、第1のガス通気孔に侵入したプラズマが第2のガス通気孔へ侵入するのを確実に防止することができる。
請求項4記載の電極アッセンブリによれば、第1のガス通気孔に侵入したプラズマのエネルギーを衝突によって消失させることができ、これにより、第1のガス通気孔に侵入したプラズマが第2のガス通気孔へ侵入するのを確実に防止することができる。
請求項5記載の電極アッセンブリによれば、処理ガスの供給効率を従来のプラズマ処理装置と同程度に維持することができ、もって基板処理の効率低下を防止できる。
請求項6記載の電極アッセンブリ及び請求項11記載のプラズマ処理装置によれば、第1のガス通気孔に侵入したプラズマのエネルギーを多孔質材中の孔の壁面との衝突によって消失させることができ、これにより、第1のガス通気孔に侵入したプラズマが第2のガス通気孔へ侵入するのを確実に防止することができる。
請求項7記載の電極アッセンブリ及び請求項12記載のプラズマ処理装置によれば、電極板が帯電して第1のガス通気孔に電界が発生するのを防止でき、もって、電界によって第1のガス通気孔に侵入したプラズマが活性化されて第2のガス通気孔へ侵入するのを防止することができる。
請求項8記載の電極アッセンブリ及び請求項13記載のプラズマ処理装置によれば、位置決めピンが熱膨張を吸収することができ、もって、スペーサーが破損するのを防止することができる。
請求項9記載の電極アッセンブリによれば、第1のガス通気孔において、侵入したプラズマに起因する異常放電が発生するのを防止することができ、もって、電極板が破損するのを確実に防止できる。
請求項14記載のプラズマ処理装置によれば、処理室内におけるラジカルの空間的な分布特性を任意に制御することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るプラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。 図1における上部電極周りの概略構成を示す拡大断面図である。 図2におけるスペーサーをクーリングプレート側から眺めた平面図である。 図2におけるスペーサーガス通気孔、電極板ガス通気孔及びC/Pガス通気孔の配置の変形例を示す図であり、(A)は第1の変形例を示す図であり、(B)は第2の変形例を示す図であり、(C)は第3の変形例を示す図であり、(D)は第4の変形例を示す図であり、(E)は第5の変形例を示す図である。 ボルトによるC/P、スペーサー及び上部電極板の締結構造を示す断面図である。 位置決めピンによるスペーサー及びC/Pの位置決め方法を示す斜視図である。 チャンバ蓋及びC/Pの間に配置されたOリングを示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るプラズマ処理装置における上部電極周りの概略構成を示す拡大断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置について説明する。
図1は、本実施の形態に係るプラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。
図1において、プラズマ処理装置1は、容量結合型平行平板プラズマエッチング装置として構成されており、例えば、表面がアルマイト処理(陽極酸化処理)されたアルミニウムからなる円筒形のチャンバ(処理室)10を備える。チャンバ10は保安接地されている。
チャンバ10の底部には、セラミック等の絶縁板11を介して円柱状のサセプタ支持台12が配置され、このサセプタ支持台12の上に、例えば、アルミニウムからなるサセプタ13が配置されている。サセプタ13は下部電極を構成し、エッチング処理が施される基板、例えば、半導体ウエハWを載置する。
サセプタ13の上面には半導体ウエハWを静電吸着力で保持するための静電チャック(ESC)14が配置されている。静電チャック14は導電膜からなる下部電極板15と、下部電極板15を狭持する一対の絶縁層又は絶縁シートとからなり、下部電極板15には直流電源16が後述する接続端子58及び可動給電棒67を介して電気的に接続されている。この静電チャック14は、直流電源16によって印加された直流電圧に起因するクーロン力又はジョンソン・ラーベック(Johnsen-Rahbek)力によって半導体ウエハWを吸着保持する。
また、静電チャック14の上面において半導体ウエハWが吸着保持される部分には、静電チャック14の上面から突出自在なリフトピンとしての複数のプッシャーピン56が配置されている。これらのプッシャーピン56は、モータ(図示せず)にボールねじ(図示せず)を介して接続され、ボールねじによって直線運動に変換されたモータの回転運動に起因して静電チャック14の上面から自在に突出する。半導体ウエハWにエッチング処理を施す場合において静電チャック14が半導体ウエハWを吸着保持するときには、プッシャーピン56は静電チャック14に収容され、エッチング処理が施された半導体ウエハWをプラズマ生成空間Sから搬出するときには、プッシャーピン56は静電チャック14の上面から突出して半導体ウエハWを静電チャック14から離間させて上方へ持ち上げる。
静電チャック14の周囲且つサセプタ13の上面には、エッチングの均一性を向上させるための、例えば、シリコン(Si)からなるフォーカスリング17が配置され、フォーカスリング17の周囲には、フォーカスリング17の側部を保護するカバーリング54が配置されている。また、サセプタ13及びサセプタ支持台12の側面には、例えば、石英(SiO)からなる円筒状の内壁部材18が貼り付けられている。
サセプタ支持台12の内部には、例えば、円周方向に延在する冷媒室19が配置されている。冷媒室19には、外付けのチラーユニット(図示しない)から配管20a,20bを介して所定温度の冷媒、例えば、冷却水が循環供給される。冷媒室19は冷媒の温度によってサセプタ13上の半導体ウエハWの処理温度を制御する。
また、伝熱ガス供給機構(図示しない)から伝熱ガス、例えば、ヘリウム(He)ガスがガス供給ライン21を介して静電チャック14の上面及び半導体ウエハWの裏面の間に供給される。
サセプタ13の上方には、サセプタ13と平行且つ対向するように上部電極22が配置されている。ここで、サセプタ13及び上部電極22の間の空間はプラズマ生成空間S(処理室内空間)として機能する。上部電極22は、サセプタ13と所定の間隔を置いて対向配置されている環状又はドーナツ形状の外側上部電極23と、外側上部電極23の半径方向内側に外側上部電極23と絶縁して配置されている円板形状の内側上部電極24とで構成される。プラズマ生成に関して、外側上部電極23が主で、内側上部電極24は補助のとなる関係を有している。
図2は、図1における上部電極周りの概略構成を示す拡大断面図である。
図2において、外側上部電極23と内側上部電極24との間には、例えば、0.25〜2.0mmの環状ギャップ(隙間)が形成され、ギャップに、例えば、石英からなる誘電体25が配置される。また、このギャップには石英からなる誘電体25の代わりにセラミック体を配置してもよい。外側上部電極23と内側上部電極24とが誘電体25を挟むことによってコンデンサが形成される。コンデンサのキャパシタンスC1は、ギャップの大きさと誘電体25の誘電率とに応じて所望の値に選定又は調整される。また、外側上部電極23とチャンバ10の側壁との間には、例えば、アルミナ(Al)若しくはイットリア(Y)からなる環状の絶縁性遮蔽部材26が気密に配置されている。
外側上部電極23は、ジュール熱の少ない低抵抗の導電体又は半導体、例えば、シリコンで構成されるのがよい。外側上部電極23には、上部整合器27、上部給電棒28、コネクタ29及び給電筒30を介して上部高周波電源31が電気的に接続されている。上部高周波電源31は、13.5MHz以上の周波数、例えば、60MHzの高周波電圧を出力する。上部整合器27は、上部高周波電源31の内部(又は出力)インピーダンスに負荷インピーダンスを整合させ、チャンバ10内にプラズマが生成されている時に、上部高周波電源31の出力インピーダンスと負荷インピーダンスが見かけ上一致するように機能する。また、上部整合器27の出力端子は上部給電棒28の上端に接続されている。
給電筒30は、略円筒状又は円錐状の導電板、例えば、アルミニウム板又は銅板からなり、下端が周回方向で連続的に外側上部電極23に接続され、上端がコネクタ29を介して上部給電棒28の下端部に電気的に接続されている。給電筒30の外側では、チャンバ10の側壁が上部電極22の高さ位置よりも上方に延出して円筒状の接地導体10aを構成している。円筒状接地導体10aの上端部は筒状の絶縁部材31によって上部給電棒28から電気的に絶縁されている。本構成においては、コネクタ29からみた負荷回路において、給電筒30、外側上部電極23及び円筒状接地導体10aによって給電筒30及び外側上部電極23を導波路とする同軸線路が形成される。
内側上部電極24は、多数の電極板ガス通気孔32a(第1のガス通気孔)を有する、例えば、シリコンや炭化珪素(SiC)等の半導体材料からなる上部電極板32と、上部電極板32を着脱可能に支持する導電材料、例えば、表面にアルマイト処理が施されたアルミニウムからなる電極支持体33とを有する。上部電極板32はボルト(図示しない)によって電極支持体33に締結される。ボルトの頭部は上部電極板32の下部に配置された環状のシールドリング53によって保護される。
上部電極板32において各電極板ガス通気孔32aは上部電極板32を貫通する。電極支持体33の内部には、後述する処理ガスが導入されるバッファ室が形成され、バッファ室は、例えば、Oリングからなる環状隔壁部材43で分割された2つのバッファ室、すなわち、中心バッファ室35及び周辺バッファ室36からなり、下部が開放されている。電極支持体33の下方には、バッファ室の下部を閉塞するクーリングプレート(以下、「C/P」という。)34(中間部材)が配置されている。C/P34は、表面にアルマイト処理が施されたアルミニウムからなり、多数のC/Pガス通気孔34a(第2のガス通気孔)を有する。C/P34において各C/Pガス通気孔34aはC/P34を貫通する。
また、上部電極板32及びC/P34の間には、シリコンや炭化珪素等の半導体材料からなるスペーサー37が介在する。
図3は、図2におけるスペーサーをクーリングプレート側から眺めた平面図である。
図3において、スペーサー37は円板状部材であり、C/P34に対向する表面(以下、単に「上面」という。)において円板と同心に形成された多数の上面環状溝37bと、スペーサー37を貫通し且つ各上面環状溝37bの底部において開口する多数のスペーサーガス通気孔37a(第3のガス通気孔)を有する。各上面環状溝37bは、スペーサー37及びC/P34をアッセンブリした場合に各C/Pガス通気孔34aと対向するように配置されている。
また、スペーサー37は上部電極板32に対向する表面(以下、単に「下面」という。)において円板と同心に形成された多数の下面環状溝37cを有する。下面環状溝37cも、スペーサー37及び上部電極板32をアッセンブリした場合に各電極板ガス通気孔32aと対向するように配置されている。また、各スペーサーガス通気孔37aも下面環状溝37cの底部において開口する。スペーサーガス通気孔37a、上面環状溝37b及び下面環状溝37cはスペーサーガス流路を構成し、スペーサーガス流路はC/Pガス通気孔34a及び電極板ガス通気孔32aを連通する。
ここで、スペーサー37の厚さは、スペーサー37及びC/P34の積層厚さが従来のプラズマ処理装置におけるクーリングプレートの厚さと同じになるように設定される。これにより、上部電極板32の厚さを従来のプラズマ処理装置における上部電極板の厚さと同じにすることができ、上部電極板32として従来のプラズマ処理装置における上部電極板を使用することが可能となる。本実施の形態では、上述した上部電極板32、スペーサー37、C/P34及び電極支持体33が上部電極アッセンブリを構成し、プラズマ処理装置1のメンテナンス等において上部電極アッセンブリはまとめて交換可能である。
図2に戻り、内側上部電極24は、後述する処理ガス供給源38からバッファ室に導入された処理ガスを、C/P34のC/Pガス通気孔34a、スペーサー37のスペーサーガス流路及び上部電極板32の電極板ガス通気孔32aを介して、プラズマ生成空間Sに供給する。ここで、中心バッファ室35と、その下方に存在する複数のC/Pガス通気孔34a、スペーサーガス流路及び電極板ガス通気孔32aとは中心シャワーヘッド(処理ガス供給経路)を構成し、周辺バッファ室36と、その下方に存在する複数のC/Pガス通気孔34a、スペーサーガス流路及び電極板ガス通気孔32aとは周辺シャワーヘッド(処理ガス供給経路)を構成する。
また、中心シャワーヘッド及び周辺シャワーヘッドのいずれにおいても、スペーサーガス通気孔37a、電極板ガス通気孔32a及びC/Pガス通気孔34aは同一直線上に配置されず、ラビリンスを構成する。すなわち、上述した3つのガス通気孔のうち、いずれか1つのガス通気孔の中心軸上に、残りの2つのいずれか一方のガス通気孔が配置されることがない。ここで、スペーサーガス通気孔37a、電極板ガス通気孔32a及びC/Pガス通気孔34aの配置は図2に示す配置に限られず、図4に示すような配置であってもよい。
例えば、図4(A)において、スペーサーガス通気孔37a及び電極板ガス通気孔32aは同一直線上に配置されるが、C/Pガス通気孔34aはスペーサーガス通気孔37a及び電極板ガス通気孔32aの中心軸上に配置されない。また、スペーサー37は上面環状溝37bのみを有し、上面環状溝37bがC/Pガス通気孔34a及びスペーサーガス通気孔37aを連通する。
図4(B)において、スペーサーガス通気孔37a及びC/Pガス通気孔34aは同一直線上に配置されるが、電極板ガス通気孔32aはスペーサーガス通気孔37a及びC/Pガス通気孔34aの中心軸上に配置されない。また、スペーサー37は下面環状溝37cのみを有し、下面環状溝37cが電極板ガス通気孔32a及びスペーサーガス通気孔37aを連通する。
図4(C)において、C/Pガス通気孔34a及び電極板ガス通気孔32aは同一直線上に配置されず、スペーサー37を斜方向に貫通するスペーサーガス通気孔37dによって連通される。なお、スペーサー37はスペーサーガス通気孔37a及び下面環状溝37cのいずれも有しない。
図4(D)において、C/Pガス通気孔34a及び電極板ガス通気孔32aは同一直線上に配置され、スペーサー37をくの字状に貫通するスペーサーガス通気孔37eによって連通される。
図4(E)において、C/Pガス通気孔34a及び電極板ガス通気孔32aは同一直線上に配置され、スペーサー37を螺旋状に貫通するスペーサーガス通気孔37fによって連通される。なお、図4に示すような配置以外であっても、上述した3つのガス通気孔のうち、いずれか1つのガス通気孔の中心軸上に、残りの2つのいずれか一方のガス通気孔が配置されない配置であれば、いかなる配置であってもよい。
また、上述したいずれの配置においても、中心シャワーヘッド及び周辺シャワーヘッドのコンダクタンスは、従来のプラズマ処理装置における上部電極板のガス通気孔及びクーリングプレートのガス通気孔のコンダクタンスと同程度であるのが好ましく、具体的には従来のプラズマ処理装置におけるコンダクタンスの±50%の範囲、すなわち、6.9×10〜2.1×10におけるいずれかの値であるのがよい。
図1に戻り、チャンバ10の外部には処理ガス供給源38が配置されている。処理ガス供給源38は、中心バッファ室35及び周辺バッファ室36に処理ガスを所望の流量比で供給する。具体的には、処理ガス供給源38からのガス供給管39が途中で2つの分岐管39a,39bに分岐して中心バッファ室35及び周辺バッファ室36に接続され、分岐管39a,39bはそれぞれ流量制御弁40a,40b(流量制御装置)を有する。処理ガス供給源38から中心バッファ室35及び周辺バッファ室36までの流路のコンダクタンスが等しくなるように設定されているので、流量制御弁40a,40bの調整により、中心バッファ室35及び周辺バッファ室36に供給する処理ガスの流量比を任意に調整できるようになっている。さらに、ガス供給管39にはマスフローコントローラ(MFC)41及び開閉バルブ42が配置されている。
以上の構成により、プラズマ処理装置1は、中心バッファ室35と周辺バッファ室36とに導入する処理ガスの流量比を調整することで、中心シャワーヘッドより噴出されるガスの流量FCと周辺シャワーヘッドより噴出されるガスの流量FEとの比率(FC/FE)を任意に調整する。なお、中心シャワーヘッド及び周辺シャワーヘッドよりそれぞれ噴出させる処理ガスの単位面積当たりの流量を個別に調整することも可能である。さらに、分岐管39a,39bのそれぞれに対応する2つの処理ガス供給源を配置することによって中心シャワーヘッド及び周辺シャワーヘッドよりそれぞれ噴出させる処理ガスのガス種又はガス混合比を独立又は別個に設定することも可能である。
また、内側上部電極24の電極支持体33には、上部整合器27、上部給電棒28、コネクタ29及び上部給電筒44を介して上部高周波電源31が電気的に接続されている。上部給電筒44の途中には、キャパシタンスを可変調整できる可変コンデンサ45が配置されている。なお、外側上部電極23及び内側上部電極24にも冷媒室又は冷却ジャケット(図示しない)を設けて、外部のチラーユニット(図示しない)から供給される冷媒によって電極の温度を制御してもよい。
チャンバ10の底部には排気口46が設けられ、この排気口46に排気マニフォールド47を介して可変式バタフライバルブである自動圧力制御弁(Automatic Pressure Control Valve)(以下、「APCバルブ」という。)48及びターボ分子ポンプ(Turbo Molecular Pump)(以下、「TMP」という。)49が接続されている。APCバルブ48及びTMP49は協働して、チャンバ10内のプラズマ生成空間Sを所望の真空度まで減圧する。また、排気口46及びプラズマ処理空間Sの間には、複数の通気孔を有する環状のバッフル板50がサセプタ支持台12を取り巻くように配置され、バッフル板50はプラズマ生成空間Sから排気口46へのプラズマの漏洩を防止する。
また、チャンバ10の側壁には半導体ウエハWの搬入出口51が配置されている。チャンバ10の外部には搬入出口51と、プラズマ処理装置1に隣接する基板搬送装置(ロードロックモジュール)(図示しない)とを連結するゲートバルブ52が配置されている。また、搬入出口51及びプラズマ生成空間Sの間には空気圧によって上下動するスライドバルブとしてのシャッタ55が配置されている。シャッタ55は、半導体ウエハWのプラズマ生成空間Sの搬出入時においてゲートバルブ52が開いた際、搬入出口51をプラズマ生成空間Sから遮断し、プラズマが搬入出口51を介してロードロックモジュールへ漏洩するのを防止する。
また、プラズマ処理装置1では、下部電極としてのサセプタ13に下部給電筒57及び下部整合器58を介して下部高周波電源59が電気的に接続されている。この下部高周波電源59は、2〜27MHzの範囲内の周波数、例えば、2MHzの高周波電圧を出力する。下部整合器58は、下部高周波電源59の内部(又は出力)インピーダンスに負荷インピーダンスを整合させるためのもので、チャンバ10内のプラズマ生成空間Sにプラズマが生成されている時に下部高周波電源59の内部インピーダンスと負荷インピーダンスが見かけ上一致するように機能する。
下部給電筒57の内側空間には、下部電極板15に接続され且つサセプタ13を貫通する接続端子58の端部が露出し、内側空間において上下動する可動給電棒67が配置されている。直流電源16が下部電極板15に直流電圧を印加する場合、可動給電棒67が上昇して接続端子58に接触し、直流電源16が下部電極板15に直流電圧を印加しない場合、可動給電棒67が下降して接続端子58から離れる。
可動給電棒67は底部にフランジを有し、また、下部給電筒57も内側空間に向けて突出するフランジを有する。可動給電棒67のフランジ及び下部給電筒57のフランジの間には可動給電棒67の上下動を規制する、絶縁体である窒化珪素(SiN)からなるバネ60が配置されている。従来のプラズマ処理装置では、バネが導体からなるため、下部給電筒を流れる高周波電力に起因する電磁誘導によってバネが発熱して高温となり、バネの劣化が発生していた。これに対応して、本実施の形態では、上述したように、バネ60が絶縁体からなるので、高周波電力に起因する電磁誘導が発生せず、バネ60が高温になることがなく、もって、バネ60の劣化を防止することができる。
また、プラズマ処理装置1では、内側上部電極24に、上部高周波電源31からの高周波電力(60MHz)をグランドに通さずに、下部高周波電源59からの高周波電力(2MHz)をグランドへ通すローパスフィルタ(LPF)61が電気的に接続されている。このLPF61は、好ましくは、LRフィルタ又はLCフィルタで構成されるのがよい。但し、1本の導線でも上部高周波電源31からの高周波電力に対して十分大きなリアクタンスを付与することが可能なので、LRフィルタ又はLCフィルタの代わりに1本の導線を内側上部電極24に電気的に接続するのみでもよい。一方、サセプタ13には、上部高周波電源31からの高周波電力をグランドへ通すためのハイパスフィルタ(HPF)62が電気的に接続されている。
また、内側上部電極24では、図5に示すように、導体、例えばSUSからなるボルト63によってC/P34、スペーサー37及び上部電極板32が締結されている。ここで、C/P34におけるボルト63の頭部が接触するボルト座面34bにおいて、C/P34の表面を覆うアルマイト(絶縁膜)は存在せず、C/P34のアルミニウムが露出するため、C/P34とボルト63とは電気的に導通する。一方、半導体材料からなる上部電極板32はボルト63のねじ部と螺合するねじ孔32bを有し、ボルト63はねじ孔32bと螺合するので、上部電極板32とボルト63とは電気的に導通する。したがって、C/P34及び上部電極板32はボルト63を介して電気的に導通する。
従来のプラズマ処理装置では、クーリングプレート及び上部電極板が電気的に導通せず、エッチング処理を繰り返すと、上部電極板が帯電して上部電極板及びクーリングプレートの間に電位差が発生し、さらには上部電極板のガス通気孔において電界が生ずる。この電界によって上部電極板のガス通気孔に侵入したイオンが活性化し、イオンがクーリングプレートのガス通気孔に侵入する。本実施の形態では、これに対応して、上述したようにC/P34及び上部電極板32を電気的に導通する。
なお、本実施の形態では、6カ所においてボルト63によってC/P34、スペーサー37及び上部電極板32が締結されるが、C/P34及び上部電極板32を電気的に導通するためには、少なくとも1カ所において上述したボルト63を適用すればよい。
さらに、内側上部電極24では、上部電極板32、スペーサー37、C/P34及び電極支持体33からなる上述の上部電極アッセンブリの交換を行う場合、まず、交換用の上部電極板32、スペーサー37、C/P34及び電極支持体33をアッセンブリする必要がある。このとき、図6に示すように、2つの円筒状の位置決めピン64によってスペーサー37及びC/P34の位置決めが行われる。具体的には、逆さに置かれたC/P34のスペーサー37に対向する面に開口する位置決めピン孔34cに位置決めピン64を挿入し、スペーサー37を、スペーサー37のC/P34に対向する面に開口する位置決めピン孔(図示しない)にC/P34から突出する位置決めピン64を挿入するように、C/P34に載置する。なお、図6において、C/P34のガス通気孔34aの図示は省略されている。
位置決めピン64は側面において上下方向に貫通するスリット64aを備え、断面形状はC字状を呈する。また、位置決めピン64は樹脂材料、例えば、セラゾール(登録商標)からなる。
従来のプラズマ処理装置では、クーリングプレート及び上部電極板の位置決めを丸棒状の位置決めピンによって行っていたが、エッチング処理を繰り返した場合、位置決めピンが熱膨張し、上部電極板の位置決めピン孔を基点とする亀裂が発生する。本実施の形態では、これに対応して、上述したように、位置決めピン64を円筒で構成し、さらに、上下方向に貫通するスリットを設けることにより、熱膨張をスリットによって吸収する。
なお、本実施の形態では、位置決めピン64の材料として樹脂を用いたが、弾性材料であれば金属等も用いることができる。
また、内側上部電極24では、上部電極アッセンブリはチャンバ10の上面に設けられたチャンバ蓋68によって覆われる。ここで、図7に示すように、チャンバ蓋68及びC/P34の間にはOリング65が配置されている。このOリング65は幅広の下部65b及び狭小の上部65aからなり、C/P34の上面に設けられたOリング収容溝66に圧縮されて収容される。
従来のプラズマ処理装置では、Oリングの断面形状は丸状であり、上部電極アッセンブリをチャンバ蓋で覆う際、Oリングとチャンバ蓋の接触面積が大きいため、Oリングがチャンバ蓋に固着する。その結果、上部電極アッセンブリの交換のためにチャンバ蓋を開放したとき、チャンバ蓋とともにクーリングプレートが持ち上がる。本実施の形態では、これに対応して、Oリング65においてチャンバ蓋68を接触する上部65aの幅を狭くすることにより、Oリング65とチャンバ蓋66の接触面積を小さくしてチャンバ蓋66へのOリング65の固着を防止し、もって、C/P34の持ち上がりを防止することができる。
プラズマ処理装置1において、エッチングを行なうには、先ずゲートバルブ52を開状態にして加工対象の半導体ウエハWをチャンバ10内に搬入して、サセプタ13の上に載置する。そして、処理ガス供給源38より処理ガス、例えば、C4F8ガス及びアルゴン(Ar)ガスの混合ガスを所定の流量及び流量比で中心バッファ室35及び周辺バッファ室36に導入し、APCバルブ48及びTMP49によってチャンバ10内のプラズマ生成空間Sの圧力をエッチングに適した値、例えば、数mTorr〜1Torrの範囲内のいずれかの値に設定する。
さらに、上部高周波電源31によってプラズマ生成用の高周波電力(60MHz)を所定のパワーで上部電極22(外側上部電極23、内側上部電極24)に印加するとともに、下部高周波電源59によってエッチング処理用、具体的には、反応性エッチング処理(Reactive Ion Etching)の高周波電力(2MHz)を所定のパワーでサセプタ13に印加する。また、直流電源16より直流電圧を静電チャック14の下部電極板15に印加して、半導体ウエハWをサセプタ13に静電吸着する。
次いで、中心シャワーヘッド及び周辺シャワーヘッドより噴出された処理ガスは上部電極22及びサセプタ13の間におけるグロー放電中でプラズマとなり、このとき生成されるラジカルやイオンによって半導体ウエハWの被処理面が物理的又は化学的にエッチングされる。
プラズマ処理装置1では、上部電極22に対して高い周波数領域(イオンが動けない5〜10MHz以上)の高周波を印加することにより、プラズマを好ましい解離状態で高密度化するので、より低圧の条件下でも高密度プラズマを形成することができる。
また、上述したように、内側上部電極24において、サセプタ13に静電吸着された半導体ウエハWに対向する中心シャワーヘッド及び周辺シャワーヘッドで処理ガス噴出流量の比率を任意に調整できるので、ガス分子又はラジカル密度の空間分布を半導体ウエハWの径方向で制御し、ラジカルベースによるエッチング特性の空間的な分布特性を任意に制御することもできる。
一方、上部電極22においては、プラズマ生成のための高周波電極として外側上部電極23を主、内側上部電極24を副とし、上部高周波電源31及び下部高周波電源59によって上部電極22直下の電子に与える電界強度の比率を調整可能にしている。したがって、イオン密度の空間分布を径方向で制御し、反応性イオンエッチングの空間的な特性を任意かつ精細に制御することができる。
ここで、外側上部電極23及び内側上部電極24の間で電界強度又は投入電力の比率を変更することによって行なわれるイオン密度空間分布の制御は、中心シャワーヘッド及び周辺シャワーヘッドの間で処理ガスの流量やガス密度又はガス混合比の比率を変更することによって行なわれるラジカル密度空間分布の制御に実質的な影響を及ぼすことがない。すなわち、中心シャワーヘッドと周辺シャワーヘッドによって噴出される処理ガスの解離が内側上部電極24直下のエリア内で行なわれるため、外側上部電極23及び内側上部電極24の間で電界強度のバランスを変更しても、内側上部電極24内(同一エリア内)の中心シャワーヘッド及び周辺シャワーヘッドの間のラジカル生成量ないし密度のバランスには殆ど影響しない。このように、プラズマ処理装置1では、イオン密度の空間分布とラジカル密度の空間分布とを実質上独立に制御することができる。
また、このプラズマ処理装置1は、外側上部電極23の直下においてプラズマの大部分乃至過半を生成して内側上部電極24の直下に拡散させる。したがって、内側上部電極24ではプラズマのイオンから受けるアタックが少ないため、上部電極板32のガス通気孔32aの削れを効果的に抑制し、上部電極アッセンブリの交換寿命を大幅に延長することができる。
一方、外側上部電極23はガス噴出口を有していないため、イオンのアタックによる影響は少なく、内側上部電極24の代わりに外側上部電極23の交換寿命が短くなるようなことはない。
上述したプラズマ処理装置1によれば、上部電極板32、スペーサー37、C/P34及び電極支持体33からなる上部電極アッセンブリにおいて、スペーサーガス通気孔37a、電極板ガス通気孔32a及びC/Pガス通気孔34aが同一直線上に配置されず、ラビリンスを構成するので、電極板ガス通気孔32aに侵入したイオンのエネルギーを電極板ガス通気孔32aの壁面やスペーサーガス通気孔37aの壁面との衝突によって消失させることができ、これにより、電極板ガス通気孔32aに侵入したイオンがC/Pガス通気孔34aへ侵入するのを確実に防止することができる。その結果、C/Pガス通気孔34aに侵入したイオンによる異常放電に起因して上部電極板32が破損するのを防止できると共に、イオンのスペーサーガス通気孔37aへの侵入を阻止する挿入部材を電極板ガス通気孔32aに挿入する必要がないので、部品点数の増加を防止してメンテナンス性の悪化を防止できる。
また、上部電極板32の電極板ガス通気孔32aが削れても、イオンのC/Pガス通気孔34aへの侵入を防止することができるので、上部電極板32の交換寿命、引いては上部電極アッセンブリの交換寿命を大幅に延長することができる。なお、スペーサー37はラビリンスを構成するためだけに存在しているので、スペーサー37が消耗しても交換する必要は殆ど無い。
上述したプラズマ処理装置1では、スペーサーガス流路がスペーサー37の上面に形成された上面環状溝37b及びスペーサー37の下面に形成された下面環状溝37cを有するので、スペーサーガス流路は、電極板ガス通気孔32aに侵入したイオンを下面環状溝37cや上面環状溝37bに導いて、スペーサー37の下面、C/P34の表面及び下面環状溝37c又は上面環状溝37bの壁面に衝突させることによってイオンのエネルギーを確実に消失させることができ、これにより、電極板ガス通気孔32aに侵入したイオンがC/Pガス通気孔34aへ侵入するのをより確実に防止することができる。
なお、スペーサー37の上面や下面に形成される溝は、環状溝に限られず、中心シャワーヘッドや周辺シャワーヘッドにおいて、C/Pガス通気孔34a、スペーサーガス通気孔37a及び電極板ガス通気孔32aと共にラビリンスを構成可能な溝であればよい。
また、上述したプラズマ処理装置1では、電極板ガス通気孔32a、C/Pガス通気孔34a及びスペーサーガス流路からなる中心シャワーヘッド又は周辺シャワーヘッドのコンダクタンスは、6.9×10〜2.1×10であるため、従来のプラズマ処理装置における上部電極板のガス通気孔及びクーリングプレートのガス通気孔のコンダクタンスと同程度であり、処理ガスの供給効率を従来のプラズマ処理装置と同程度に維持することができ、もって、エッチング処理の効率低下を防止できる。
さらに、上述したプラズマ処理装置1では、上部電極板32及びC/P34は電気的に導通するので、上部電極板32が帯電して電極板ガス通気孔32aに電界が発生するのを防止でき、もって、電界によって電極板ガス通気孔32aに侵入したイオンが活性化されてC/Pガス通気孔34aへ侵入するのを防止することができる。
なお、上述したプラズマ処理装置1において、上部電極板32及びC/P34だけでなく、C/P34及びスペーサー37を電気的に導通させてもよい。これにより、スペーサーガス通気孔37aにおいても電界が発生するのを防止でき、スペーサーガス通気孔37aに侵入したイオンが活性化されるのを防止できる。
なお、C/P34のアルマイトがC/P34のスペーサー37との接触面において存在せず、その接触面にシリコン膜が溶射により形成され、シリコン膜がスペーサー37と直接接触し、さらに、スペーサー37が上部電極板32と直接接触することにより、上部電極板32がC/P34に電気的に導通されてもよい。
また、上述したプラズマ処理装置1では、C/P34及びスペーサー37の位置決めを行う円筒状の位置決めピン64の断面形状はC字状であり、位置決めピン64は側面において上下方向に貫通するスリット64aを備えるので、位置決めピン64は熱膨張を吸
収することができ、もって、スペーサー37が破損するのを防止できる。
また、位置決めピン64は横方向の応力に対して柔軟に変形するので、バネとして機能し、C/P34にスペーサー37をアッセンブリする際、スペーサー37のC/P34に対するずれが発生した場合、すなわち、位置決めピン64に横方向の応力が負荷された場合、スペーサー37のずれを解消するようにスペーサー37をC/P34に対して相対的に移動させることができる。
なお、位置決めピン64と同様の構造の位置決めピンをスペーサー37及び上部電極板32のアッセンブリに適用してもよく、これにより、上部電極板32が破損するのを防止できる。
上述したプラズマ処理装置1では、上部電極板32及びスペーサー37は共にシリコンや炭化珪素からなるが、上部電極板32及びスペーサー37を同じ材料で構成する必要はなく、上部電極板32及びスペーサー37のいずれも半導体又は絶縁体によって構成されればよく、特に、スペーサー37は、直接プラズマに晒されないので、例えば、セラミック系や樹脂系の材料によって構成することもできる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る基板処理装置について説明する。
本実施の形態は、その構成や作用が上述した第1の実施の形態と基本的に同じであり、スペーサーが多孔質材からなる点で上述した第1の実施の形態と異なるのみである。したがって、基板処理装置の構成については説明を省略し、以下に第1の実施の形態と異なる作用についてのみ説明を行う。
図8は、本実施の形態に係るプラズマ処理装置における上部電極周りの概略構成を示す拡大断面図である。
図8において、プラズマ処理装置80は、サセプタ13と所定の間隔を置いて対向配置されている環状又はドーナツ形状の外側上部電極23と、外側上部電極23の半径方向内側に外側上部電極23と絶縁して配置されている円板形状の内側上部電極81とからなる上部電極82を備える。内側上部電極81は、上部電極板32と、C/P34と、上部電極板32及びC/P34の間に介在する多孔質スペーサー83と、電極支持体33とからなる上部電極アッセンブリを有する。
多孔質スペーサー83は、半導体、例えば、シリコンや炭化珪素、若しくは絶縁体からなる多孔質材によって構成されている。この多孔質スペーサー83は、C/P34のC/Pガス通気孔34aから噴出した処理ガスを上部電極板32の電極板ガス通気孔32aへ透過させる。また、電極板ガス通気孔32aへ侵入したイオンをトラップ、例えば、イオンを多孔質材中の孔の壁面に衝突させてエネルギーを消失させる。
上述したプラズマ処理装置80によれば、電極板32及びC/P34の間に介在する多孔質スペーサー83は多孔質材からなるので、電極板ガス通気孔32aに侵入したイオンのエネルギーを多孔質材中の孔の壁面との衝突によって消失させることができ、これにより、電極板ガス通気孔32aに侵入したイオンがC/Pガス通気孔34aへ侵入するのを確実に防止することができる。その結果、C/Pガス通気孔34aに侵入したイオンによる異常放電に起因して上部電極板32が破損するのを防止できる。
本発明は、上述したエッチング処理に限らず、CVD処理、プラズマ酸化処理、プラズマ窒化処理、スパッタリング処理等のプラズマ処理を基板に施す基板処理装置及びその上部電極アッセンブリに適用可能である。
また、本発明においてプラズマ処理が施される基板は半導体ウエハに限られず、LCD(Liquid Crystal Display)やFPD(Flat Panel Display)等に用いる各種基板や、フォトマスク、CD基板、プリント基板等であってもよい。
W ウエハ
S 処理空間
1,80 プラズマ処理装置
10 チャンバ
10a 接地導体
11 絶縁板
12 サセプタ支持台
13 サセプタ
14 静電チャック
15 下部電極板
16 直流電源
17 フォーカスリング
18 内壁部材
19 冷媒室
20a,20b 配管
21 ガス供給ライン
22 上部電極
23 外側上部電極
24 内側上部電極
25 誘電体
26 絶縁性遮蔽部材
27 上部整合器
28 上部給電棒
29 コネクタ
30 給電筒
31 上部高周波電源
32 上部電極板
32a 電極板ガス通気孔
32b ねじ孔
33 電極支持体
34 C/P
34a C/Pガス通気孔
34b ボルト座面
34c 位置決めピン孔
35 中心バッファ室
36 周辺バッファ室
37 スペーサー
37a スペーサーガス通気孔
38 処理ガス供給源
39 ガス供給管
39a,39b 分岐管
40a,40b 流量制御弁
41 マスフローコントローラ
42 開閉バルブ
43 環状隔壁部材
44 上部給電筒
45 可変コンデンサ
46 排気口
47 排気マニフォールド
48 APCバルブ
49 TMP
50 バッフル板
51 搬入出口
52 ゲートバルブ
53 シールドリング
54 カバーリング
55 シャッタ
56 プッシャーピン
57 下部給電筒
58 下部整合器
59 下部高周波電源
60 バネ
61 LPF
62 HPF
63 ボルト
64 位置決めピン
65 Oリング
65a 上部
65b 下部
66 Oリング収容溝
67 可動給電棒

Claims (15)

  1. プラズマ処理装置が備える電極アッセンブリであって、
    導電材料からなる電極支持体と、
    表面がアルマイト処理されたアルミニウムからなり、前記電極支持体の下方に形成されるバッファ室を閉塞し、多数の第1のガス通気孔を有する中間部材と、
    多数の第2のガス通気孔を有し、半導体材料からなる電極板と、
    前記中間部材と前記電極板との間に介在し、多数の第3のガス通気孔を有するスペーサーと、
    前記中間部材の下面と前記スペーサーの上面との間において同心円に形成される多数の第1の環状溝と、前記スペーサーの下面と前記電極板の上面との間において同心円に形成される多数の第2の環状溝とを備え、
    前記中間部材、前記スペーサー及び前記電極板は、この順に積層されて、ねじ部を有する固定具により締結され、
    前記第1のガス通気孔及び前記第3のガス通気孔は前記第1の環状溝に連通し、前記第2のガス通気孔及び前記第3のガス通気孔は前記第2の環状溝に連通し、
    前記中間部材には、前記アルマイト処理によるアルマイトが存在せず前記アルミニウムが露出する、前記固定具の座面が形成され、
    前記電極板は、前記固定具の前記ねじ部と螺合するねじ孔を有し、
    前記中間部材、前記スペーサー及び前記電極板を導通材料からなる前記固定具で締結した際に、前記固定具が前記中間部材の前記座面に接触すると共に前記電極板の前記ねじ孔に螺合することにより、前記中間部材と前記電極板とが導通することを特徴とする電極アッセンブリ。
  2. プラズマ処理装置が備える電極アッセンブリであって、
    導電材料からなる電極支持体と、
    表面がアルマイト処理されたアルミニウムからなり、前記電極支持体の下方に形成されるバッファ室を閉塞し、多数の第1のガス通気孔を有する中間部材と、
    多数の第2のガス通気孔を有し、半導体材料からなる電極板と、
    前記中間部材と前記電極板との間に介在し、多数の第3のガス通気孔を有するスペーサーとを備え、
    前記中間部材、前記スペーサー及び前記電極板は、この順に積層されて、ねじ部を有する固定具により締結され、
    前記第1のガス通気孔、前記第2のガス通気孔及び前記第3のガス通気孔は、同一直線上に配置されることなく連通し、
    前記中間部材には、前記アルマイト処理によるアルマイトが存在せず前記アルミニウムが露出する、前記固定具の座面が形成され、
    前記電極板は、前記固定具の前記ねじ部と螺合するねじ孔を有し、
    前記中間部材、前記スペーサー及び前記電極板を導通材料からなる前記固定具で締結した際に、前記固定具が前記中間部材の前記座面に接触すると共に前記電極板の前記ねじ孔に螺合することにより、前記中間部材と前記電極板とが導通することを特徴とする電極アッセンブリ。
  3. 前記第1のガス通気孔、前記第2のガス通気孔及び前記第3のガス通気孔が同一直線上に配置されないことを特徴とする請求項1記載の電極アッセンブリ。
  4. 前記第3のガス通気孔は、前記スペーサーを螺旋状に貫通するように形成されることを特徴とする請求項2記載の電極アッセンブリ。
  5. 前記第1のガス通気孔、前記第2のガス通気孔、前記第3のガス通気孔、前記第1の環状溝及び前記第2の環状溝により構成されるガス流路のコンダクタンスは、6.9×10〜2.1×10であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電極アッセンブリ。
  6. 前記スペーサーは、多孔質材からなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電極アッセンブリ。
  7. 前記電極板と前記スペーサーとは電気的に導通することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電極アッセンブリ。
  8. 前記スペーサーと前記中間部材との位置決めを行うための円筒状の位置決めピンを備え、
    前記位置決めピンの断面形状はC字状であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電極アッセンブリ。
  9. 前記スペーサー及び前記電極板は、シリコン又は炭化珪素からなることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電極アッセンブリ。
  10. 基板を収容する処理室と、前記処理室内に配置された前記基板を載置し、下部電極として機能する載置台と、前記処理室内において前記載置台に対向し、上部電極として機能する電極アッセンブリと、前記処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給手段とを備え、前記載置台に載置された前記基板にプラズマ処理を行うプラズマ処理装置であって、
    前記電極アッセンブリは、
    導電材料からなる電極支持体と、
    表面がアルマイト処理されたアルミニウムからなり、前記電極支持体の下方に形成されるバッファ室を閉塞し、多数の第1のガス通気孔を有する中間部材と、
    多数の第2のガス通気孔を有し、半導体材料からなる電極板と、
    前記中間部材と前記電極板との間に介在し、多数の第3のガス通気孔を有するスペーサーと、
    前記中間部材の下面と前記スペーサーの上面との間において同心円に形成される多数の第1の環状溝と、前記スペーサーの下面と前記電極板の上面との間において同心円に形成される多数の第2の環状溝とを有し、
    前記中間部材、前記スペーサー及び前記電極板は、この順に積層されて、ねじ部を有する固定具により締結され、
    前記第1のガス通気孔及び前記第3のガス通気孔は前記第1の環状溝に連通し、前記第2のガス通気孔及び前記第3のガス通気孔は前記第2の環状溝に連通し、
    前記中間部材には、前記アルマイト処理によるアルマイトが存在せず前記アルミニウムが露出する、前記固定具の座面が形成され、
    前記電極板は、前記固定具の前記ねじ部と螺合するねじ孔を有し、
    前記中間部材、前記スペーサー及び前記電極板を導通材料からなる前記固定具で締結した際に、前記固定具が前記中間部材の前記座面に接触すると共に前記電極板の前記ねじ孔に螺合することにより、前記中間部材と前記電極板とが導通することを特徴とするプラズマ処理装置。
  11. 前記スペーサーは、多孔質材からなることを特徴とする請求項10記載のプラズマ処理装置。
  12. 前記電極板と前記スペーサーとは電気的に導通することを特徴とする請求項10又は11記載のプラズマ処理装置。
  13. 前記スペーサーと前記中間部材との位置決めを行うための円筒状の位置決めピンを備え、
    前記位置決めピンの断面形状はC字状であることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  14. 前記電極板は、環状の第1の電極板と、前記第1の電極板の内側に絶縁して配置される第2の電極板とからなり、
    前記処理ガス供給手段から処理ガスを前記第1の電極板を介して前記処理室内に供給される前記処理スの流量と、前記第2の電極板を介して前記処理室内に供給される前記処理ガスの流量との比率を調整する流量制御装置を有することを特徴とする請求項10乃至13のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  15. 前記第1のガス通気孔、前記第2のガス通気孔及び前記第3のガス通気孔が同一直線上に配置されないことを特徴とする請求項10乃至14のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
JP2011104315A 2011-05-09 2011-05-09 電極アッセンブリ及びプラズマ処理装置 Expired - Fee Related JP5235033B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011104315A JP5235033B2 (ja) 2011-05-09 2011-05-09 電極アッセンブリ及びプラズマ処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011104315A JP5235033B2 (ja) 2011-05-09 2011-05-09 電極アッセンブリ及びプラズマ処理装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005182479A Division JP4819411B2 (ja) 2005-06-22 2005-06-22 プラズマ処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011171763A JP2011171763A (ja) 2011-09-01
JP5235033B2 true JP5235033B2 (ja) 2013-07-10

Family

ID=44685476

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011104315A Expired - Fee Related JP5235033B2 (ja) 2011-05-09 2011-05-09 電極アッセンブリ及びプラズマ処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5235033B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023150478A1 (en) * 2022-02-01 2023-08-10 Lam Research Corporation A wafer chuck assembly with thermal insulation for rf connections

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6227976B2 (ja) 2013-10-30 2017-11-08 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置及びシャッタ部材
US10319568B2 (en) 2013-11-12 2019-06-11 Tokyo Electron Limited Plasma processing apparatus for performing plasma process for target object
JP6324717B2 (ja) 2013-12-27 2018-05-16 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置、シャッタ機構およびプラズマ処理装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4602528B2 (ja) * 2000-09-26 2010-12-22 東京エレクトロン株式会社 プラズマ処理装置
JP4669137B2 (ja) * 2001-02-16 2011-04-13 東京エレクトロン株式会社 分割可能な電極及びこの電極を用いたプラズマ処理装置
JP3873277B2 (ja) * 2002-03-28 2007-01-24 三菱マテリアル株式会社 プラズマエッチング用多層シリコン電極板
JP4102873B2 (ja) * 2002-03-29 2008-06-18 東京エレクトロン株式会社 プラズマ処理装置用電極板及びプラズマ処理装置
JP2006073703A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Kawasaki Microelectronics Kk 積層電極およびエッチング方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023150478A1 (en) * 2022-02-01 2023-08-10 Lam Research Corporation A wafer chuck assembly with thermal insulation for rf connections

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011171763A (ja) 2011-09-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4819411B2 (ja) プラズマ処理装置
US9520276B2 (en) Electrode assembly and plasma processing apparatus
US20060288934A1 (en) Electrode assembly and plasma processing apparatus
JP6324717B2 (ja) 基板処理装置、シャッタ機構およびプラズマ処理装置
KR101672856B1 (ko) 플라즈마 처리 장치
KR102092623B1 (ko) 플라스마 처리 장치
US9177839B2 (en) Cover part, process gas diffusing and supplying unit, and substrate processing apparatus
KR101850355B1 (ko) 플라즈마 처리 장치
TWI564958B (zh) Plasma processing device
KR100842452B1 (ko) 플라즈마 처리 장치용 전극 어셈블리 및 플라즈마 처리장치
KR101835435B1 (ko) 플라즈마 처리 장치
JP4777790B2 (ja) プラズマ処理室用構造物、プラズマ処理室、及びプラズマ処理装置
KR20080089293A (ko) 플라즈마 처리 장치
KR20110131157A (ko) 기판 처리 장치
JP2022524088A (ja) プラズマ処理チャンバにおける高周波(rf)電力印加のための静電チャック
JP5235033B2 (ja) 電極アッセンブリ及びプラズマ処理装置
KR101898079B1 (ko) 플라즈마 처리 장치
US20070215284A1 (en) Plasma processing apparatus and electrode assembly for plasma processing apparatus
JP5367000B2 (ja) プラズマ処理装置
KR100889433B1 (ko) 플라즈마 처리 장치
KR100734016B1 (ko) 기판 재치대 및 이를 구비한 플라즈마 처리 장치
JP2013165276A (ja) 蓋部品、処理ガス拡散供給装置、及び基板処理装置
JP6298293B2 (ja) 基板処理装置、シャッタ機構およびプラズマ処理装置
KR101079224B1 (ko) 상부전극 어셈블리 및 플라즈마 처리 장치
KR20120100815A (ko) 플라즈마 처리 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110509

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130308

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130319

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130322

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160405

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees