JP2023179015A - 点火装置 - Google Patents

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光宏 泉
Mitsuhiro Izumi
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    • F02P3/051Opening or closing the primary coil circuit with semiconductor devices

Abstract

【課題】点火プラグにおいて予期しないタイミングでの放電を抑制できる技術を提供する。【解決手段】水素を含む燃料を用いた内燃機関用の点火装置1であって、1次コイルL1と2次コイルL2を含む点火コイル103、電源装置102、スイッチング素子70、点火プラグ113、および制限ダイオード114を有する。スイッチング素子70は、1次コイルL1へ流れる1次電流の通電または遮断を切り替える。点火プラグ113は、2次コイルL2の一端822に誘起される高電圧に基づいて、ギャップdにて放電する。制限ダイオード114は、2次コイルL2の一端822から他端821へ向かって順方向となる、ツェナーダイオードまたはアバランシェダイオードである。制限ダイオード114の降伏電圧は、1次コイルL1の一端811へ印加される直流電圧値に、1次コイルL1に対する2次コイルL2の巻き数比率を掛けた、ON時電圧の最大値よりも大きい。【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関用の点火装置に関する。
従来、自動車等に用いられるSI(火花点火)レシプロエンジンを含む内燃機関には、点火装置が搭載される。点火装置の点火コイルは、ECU(Engine Control Unit)の制御により、バッテリから供給される直流の低電圧を数千V~数万Vにまで昇圧して、点火プラグヘ供給し、電気火花を発生させて燃料を点火させる。従来の点火装置の例については、例えば、特許文献1に記載されている。
特許第6517088号公報
特許文献1には、以下の構成を有する内燃機関用点火装置(1)が開示されている。まず、点火コイル(2)の一次コイル(21)は、車載バッテリー等の直流電源(VB+)に接続され、メインスイッチング素子(4)のオン・オフの制御によって、一次コイル(21)を流れる一次電流(I1)の通電・遮断が切り替えられる(段落0015,図1)。また、一次コイル(21)と鉄心を介して磁気的に結合している二次コイル(22)の一方端は点火プラグ(3)に接続され、他方端はON電圧防止用ダイオード(23)を介して直流電源供給ラインに接続される。これにより、点火コイル(2)の一次電流(I1)遮断時に二次側に高電圧が発生し、点火プラグ(3)の放電ギャップに絶縁破壊が生じるとともに、ON電圧防止用ダイオード(23)の順方向へ二次電流(I2)が流れる。(段落0016,0029)。一方、一次コイル(21)への通電開始時に二次コイル(22)に生ずる逆極性のON電圧は、ON電圧防止用ダイオード(23)によって抑制される(段落0017)。
近年、SI(火花点火)レシプロエンジンにおいて、水素を含む燃料が多く用いられている。水素を含む燃料を用いることによって、所謂、低炭素社会の実現に寄与すると考えられる。しかし一方で、水素は比較的低温でも燃焼し易く、かつ燃焼速度が速い特性を有する。このため、例えば、点火プラグにおいて予期しないタイミングで僅かに放電が起こると、燃料に引火して燃焼し得る。この場合、エンジンの燃焼室から吸気装置側へ炎が吹き返すバックファイヤー、エンジンの排気ガス中に残留する燃料が排気流路等において燃焼するアフターファイヤー、または着火のタイミングが制御できないプレイグニッション等の異常燃焼を引き起こす虞がある。
本発明の目的は、点火プラグにおいて予期しないタイミングで放電が起こることを抑制できる技術を提供することである。
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、少なくとも水素を含む燃料を用いた内燃機関用の点火装置であって、点火コイルと、電源装置と、スイッチング素子と、点火プラグと、制限ダイオードとを有する。前記点火コイルは、1次コイルと2次コイルとが互いに電磁結合されることによって形成される。前記電源装置は、前記1次コイルの一端へ電源線を介して直流電圧を印加する。前記スイッチング素子は、前記1次コイルの他端と接地点との間に介挿され、前記電源装置から前記1次コイルへ流れる1次電流の通電または遮断を切り替え可能である。前記点火プラグは、前記2次コイルの一端に誘起される高電圧に基づいてギャップにおいて放電することによって前記燃料に点火する。前記制限ダイオードは、前記2次コイルの他端と前記電源装置または接地点とを直接的または間接的に接続する第1接続線、または前記2次コイルの一端と前記点火プラグとを接続する第2接続線において、介挿され、前記2次コイルの一端から他端へ向かう方向において順方向となる、ツェナーダイオードまたはアバランシェダイオードである。前記制限ダイオードの降伏電圧は、前記電源装置により前記1次コイルの一端へ印加される直流電圧の電圧値に、前記1次コイルの巻き数に対する前記2次コイルの巻き数の比率を、掛けることによって得られる、ON時電圧の最大値よりも大きい。
本願の第2発明は、第1発明の点火装置であって、前記スイッチング素子の切り替えを制御する制御部をさらに有し、前記制御部は、前記スイッチング素子を閉状態にすることによって、前記1次コイルに1次電流を流して充電する充電制御と、前記充電制御を行った後、前記スイッチング素子を開状態に切り替えて、前記2次コイルの一端に高電圧を誘起させることによって、前記点火プラグの前記ギャップにおいて放電させる放電制御と、を行う。
本願の第3発明は、第1発明または第2発明の点火装置であって、前記降伏電圧は、1kV以上である。
本願の第4発明は、第1発明または第2発明の点火装置であって、前記2次コイルの一端から前記点火プラグまでの間に形成される浮遊容量を有する。
本願の第5発明は、第1発明または第2発明の点火装置であって、前記降伏電圧は、前記点火プラグの前記ギャップにおける絶縁破壊電圧よりも小さい。
本願の第6発明は、第5発明の点火装置であって、前記降伏電圧は、2kV以下である。
本願の第7発明は、第1発明または第2発明の点火装置であって、前記制限ダイオードは、前記第1接続線において介挿される。
本願の第8発明は、第1発明または第2発明の点火装置であって、前記制限ダイオードは、前記第2接続線において介挿される。
本願の第1発明~第8発明によれば、1次コイルに1次電流を流した際(ON時)に、2次コイルに生じるON時電圧を低減することができる。これにより、点火プラグにおいてON時にて放電が起こることを抑制できる。また、放電終了後に、制限ダイオードを逆方向に電流が流れることによって、点火プラグ付近に残留する残留エネルギーを低減することができる。この結果、点火プラグにおいてその後に異常タイミングで放電が起こることをさらに抑制できる。
特に、本願の第5発明によれば、放電終了後に、点火プラグにおいて再び放電が起こることなく、電源側または接地点側から2次コイルの一端および点火プラグの付近へ向かう電流を流すことによって、点火プラグ付近に残留する残留エネルギーを低減させることができる。
第1実施形態に係る内燃機関用の点火装置の動作環境を模式的に示すブロック図である。 第1実施形態に係る点火コイルの縦断面図である。 第1実施形態に係る点火装置を動作させる際の、EST信号の波形と、2次コイルに流れる2次電流の波形と、2次コイルの一端に生じる電圧(2次電圧)とを、それぞれ時系列で示したグラフである。 第1変形例に係る内燃機関用の点火装置の動作環境を模式的に示すブロック図である。 第2変形例に係る内燃機関用の点火装置の動作環境を模式的に示すブロック図である。 第3変形例に係る内燃機関用の点火装置の動作環境を模式的に示すブロック図である。
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
<1.第1実施形態>
<1-1.点火装置の構成>
まず、本発明の第1実施形態となる内燃機関用の点火装置1の構成について、図面を参照しつつ説明する。図1は、第1実施形態に係る点火装置1の動作環境を模式的に示すブロック図である。なお、後述のとおり、点火装置1に含まれる点火コイル103の1次コイルL1と2次コイルL2とは、互いに積層される方向に配置されるが、図1では、理解容易のため、これらを隣接させて図示している。
本実施形態の点火装置1は、例えば、自動車等の車体100に用いられるSI(火花点火)レシプロエンジン等の内燃機関に搭載され、点火プラグ113に火花放電を発生させるための高電圧を印加する装置である。また、図1に示すように、車体100には、当該点火装置1に加え、当該点火プラグ113と、電源装置102(バッテリ)と、ECU105(Engine Control Unit)とが、備えられている。なお、広義の意味において、点火プラグ113と、電源装置102と、ECU105とは、点火装置1に含まれると見ることもできる。
点火プラグ113は、内燃機関の燃焼室で着火動作を実現するための装置である。点火プラグ113は、後述する点火コイル103の2次コイルL2の一端822に、導線(以下、「第2接続線121」と称する)を介して電気的に接続される。点火プラグ113は、2次コイルL2の一端822と接地点(グランド)との間に介挿される。点火コイル103の2次コイルL2に高電圧が誘起され、この高電圧が点火プラグ113の中心電極141と接地電極142との間のギャップd(図1参照)における絶縁破壊電圧を超えると、ギャップdにおいて放電が起こり、火花が発生する。これにより、内燃機関に充填された燃料に点火される。すなわち、点火プラグ113は、2次コイルL2の一端822に誘起される高電圧に基づいて、ギャップdにおいて放電することによって、燃料に点火する。
なお、本実施形態では、燃料として、水素や、水素と他の物質との混合物が用いられる。すなわち、内燃機関用の点火装置1には、少なくとも水素を含む燃料が用いられる。
また、第2接続線121や点火プラグ113には、15~20pF程度の静電容量成分が存在する。すなわち、2次コイルL2の一端822から点火プラグ113までの間には、静電容量成分が形成される。以下では、この静電容量成分を、仮想的に定義される「浮遊容量Cs」と称する。図1に示すように、浮遊容量Csは、ブロック図において模式的に点火プラグ113と並列に表すことができる。
電源装置102は、直流電力を充放電可能な電源装置(蓄電池)である。本実施形態では、電源装置102は、後述する点火コイル103の1次コイルL1と、導線(以下、「電源線150」と称する)を介して電気的に接続される。電源装置102は、点火コイル103の1次コイルL1の一端811へ、電源線150を介して直流電圧を印加する。
ECU105は、車体100のトランスミッションやエアバックの作動等を総合的に制御する既存のコンピュータである。
点火装置1は、点火コイル103、イグナイタ104、および制限ダイオード114を有する。
図2は、点火コイル103の縦断面図である。図2に示すように、点火コイル103は、ボビン40と、1次コイルL1と、2次コイルL2と、鉄心60とを有する。なお、図2では、1次コイルL1および2次コイルL2を、一部簡略化して図示している。また、以下の点火コイル103の説明においては、ボビン40の中心軸Bcと平行な方向を「軸方向」、ボビン40の中心軸Bcに直交する方向を「径方向」、ボビン40の中心軸Bcを中心とする円弧に沿う方向を「周方向」、とそれぞれ称する。また、当該「平行な方向」とは、略平行な方向も含むものとし、当該「直交する方向」とは、略直交する方向も含むものとする。
ボビン40は、互いに連結可能な1次ボビン41および2次ボビン42を含む。1次ボビン41および2次ボビン42はそれぞれ、中心軸Bcに沿って筒状に延びる。また、1次ボビン41の径方向の外側に、2次ボビン42が配置される。1次ボビン41および2次ボビン42の材料には、例えば、樹脂が用いられる。
1次コイルL1は、1次ボビン41の外周面に導線(以下「1次導線81」と称する)が、中心軸Bcを中心とする周方向に巻回されることによって形成される。1次コイルL1の形成が完了した後、1次コイルL1の外周面を覆うように、2次ボビン42が配置され、1次ボビン41に連結される。そして、2次ボビン42の外周面に、1次導線81とは別の導線(以下「2次導線82」と称する)が、中心軸Bcを中心とする周方向に巻回されることによって、2次コイルL2が形成される。このように、1次コイルL1と2次コイルL2とを互いに積層するように配置することによって、これらを含む点火コイル103全体を小型化できる。ただし、1次コイルL1と2次コイルL2は、このように互いに積層されつつ巻回される場合のみでなく、図1のように互いに隣接しつつ配置されてもよい。
鉄心60は、中心鉄心601と外周鉄心602とが組み合わさった構造を有する。鉄心60の中心鉄心601および外周鉄心602はそれぞれ、例えば、珪素鋼板が積層された積層鋼板により形成される。中心鉄心601は、ボビン40の中心軸Bcに沿って延びる。また、中心鉄心601は、1次ボビン41の径方向の内側の空間410に挿通される。外周鉄心602は、2次ボビン42および2次導線82よりも径方向の外側を通り、中心鉄心601の軸方向の両端部を繋ぐ。これにより、鉄心60は、1次コイルL1と2次コイルL2とを電磁結合させる閉磁路構造を形成する。すなわち、点火コイル103は、1次コイルL1と2次コイルL2とが互いに電磁結合されることによって形成される。
図1に示すように、1次コイルL1の一端811には、上記の電源装置102から延びる導線である電源線150が接続される。1次コイルL1の他端812は、後述するイグナイタ104に接続される。イグナイタ104に制御されることによって、1次コイルL1の一端811に、電源装置102からの直流の低電圧が印加され、1次コイルL1に次第に増加する1次電流が流れ始める。
2次コイルL2の一端822は、点火プラグ113に接続される。2次導線82の線径は、1次導線81の線径よりも小さい。また、2次コイルL2における2次導線82の巻き数(例えば、8000回)は、1次コイルL1における1次導線81の巻き数(例えば、100回)の80倍程度以上である。これにより、詳細を後述するとおり、点火コイル103は、1次電流の遮断時に、電源装置102から供給される直流の低電圧の電力を、数千V~数万Vにまで昇圧する。すなわち、2次コイルL2には高電圧が誘起される。そして、2次コイルL2は、誘起された高電圧の電力を、点火プラグ113ヘと供給する。これにより、点火プラグ113において電気火花を発生させて燃料を点火させる。
なお、図1に示すように、2次コイルL2のうち、点火プラグ113が接続される一端822とは反対側の他端821は、導線(以下、「第1接続線122」と称する)を介して電源装置102と直接的または間接的かつ電気的に接続される。本実施形態では、2次コイルL2の他端821は、電源線150と電気的に接続される。また、本実施形態では、第1接続線122において、制限ダイオード114が介挿される。制限ダイオード114は、2次コイルL2と直列に接続される。また、制限ダイオード114は、2次コイルL2の一端822から他端821へ向かう方向において、順方向となる。本実施形態の制限ダイオード114には、ツェナーダイオードが用いられる。ただし、制限ダイオード114には、アバランシェダイオードが用いられてもよい。
詳細を後述するとおり、イグナイタ104のスイッチング素子70を閉状態にし、1次コイルL1に1次電流を流して充電すると(ON時)、2次コイルL2の両端821,822に電位差が生じる。本実施形態では、ON時において、2次コイルL2の一端822は、他端821よりも高電圧となる。以下では、2次コイルL2の一端822と他端821との電位差を、「ON時電圧」と称することとする。ON時電圧の最大値は、電源装置102から電源線150を介して1次コイルL1の一端811へ印加される直流電圧の電圧値に、1次コイルL1の巻き数に対する2次コイルL2の巻き数の比率を掛けることによって、算出される。
例えば、1次コイルL1の一端811へ印加される直流電圧の電圧値を12Vとし、1次コイルL1の巻き数を100回とし、2次コイルL2の巻き数を8000回とすると、1次コイルL1の巻き数に対する2次コイルL2の巻き数の比率は80となるため、ON時電圧の最大値は、12×80=960Vと算出される。このため、2次コイルL2の一端822に掛かる電圧の最大値は、例えば、プラス480V程度となり、2次コイルL2の他端821に掛かる電圧の最小値は、例えば、マイナス480V程度となる。また、場合により、2次コイルL2の一端822に掛かる電圧の最大値が0V程度となり、2次コイルL2の他端821に掛かる電圧の最小値がマイナス960V程度となることも想定され得る。一方、このとき、電源線150に掛かる電圧は12Vである。
ここで、本発明では、上記の制限ダイオード114として、降伏電圧がON時電圧の最大値よりも大きいものが用いられる。本実施形態において用いられる制限ダイオード114の降伏電圧は、1kV以上である。一方、上記の例では、2次コイルL2の他端821に掛かる電圧の最小値(制限ダイオード114のアノード側)は、マイナス480V程度であり、電源線150に掛かる電圧(制限ダイオード114のカソード側)はプラス12Vである。これにより、1次コイルL1に1次電流を流した際(ON時)に、制限ダイオード114における逆方向に、すなわち、第1接続線122を介して電流が2次コイルL2側に流れてしまうことを抑制できる。これにより、点火プラグ113において、ON時、すなわち、異常タイミングにて、放電が起こることを抑制できる。
また、本発明では、制限ダイオード114として、降伏電圧が点火プラグ113のギャップdにおける絶縁破壊電圧よりも小さいものが用いられる。本実施形態において用いられる制限ダイオード114の降伏電圧は、2kV以下である。制限ダイオード114の降伏電圧を2kV以下とすることによる効果については、詳細を後述する。
イグナイタ104は、1次コイルL1に接続され、1次コイルL1に流れる電流を制御する半導体デバイスである。また、イグナイタ104は、ECU105と電気的に接続され、ECU105から信号(以下「EST信号」と称する)を受信する。イグナイタ104は、スイッチング素子70と、駆動IC71とを有する。なお、イグナイタ104は、ECU105の電子回路と一体化されていてもよい。
スイッチング素子70には、例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)が用いられる。スイッチング素子70は、1次コイルL1の他端812と、接地点(グランド)との間に介挿される。スイッチング素子70のC(コレクタ)は、1次コイルL1の他端812に接続される。スイッチング素子70のE(エミッタ)は、グランドに接続される。スイッチング素子70のG(ゲート)は、駆動IC71に接続される。
これにより、スイッチング素子70は、電源装置102から1次コイルL1へ流れる1次電流の通電または遮断の切り替えが可能となる。スイッチング素子70が閉状態になると、電源装置102から1次コイルL1に1次電流が流れる。スイッチング素子70が開状態となると、1次コイルL1に流れる1次電流が遮断される。ただし、スイッチング素子70には、他の種類のトランジスタが用いられてもよい。
駆動IC71は、ECU105から受信するEST信号に基づき、スイッチング素子70の切り替えを制御する制御部である。駆動IC71は、スイッチング素子70に接続された論理デバイスを有する。論理デバイスには、例えば、論理回路、プロセッサ、CPLD(complex programmablelogic device)、FPGA(field-programmable gate array)、またはASIC(application-specific integrated circuit)等が含まれる。論理デバイスは、点火装置1を動作させて点火プラグ113に点火するための演算処理を行う。
<1-2.点火装置の動作>
続いて、点火装置1の動作について説明する。図3は、点火装置1を動作させる際の、EST信号の波形と、2次コイルL2に流れる2次電流の波形と、2次コイルL2の一端822に生じる電圧(2次電圧)とを、それぞれ時系列で示したグラフである。なお、図3の2次電流については、制限ダイオード114の順方向に流れる場合は負、制限ダイオード114の逆方向に流れる場合は正として、図示している。図3の2次電圧については、接地点(グランド)に対する2次コイルL2の一端822の電圧値を図示している。
上記のとおり、1次コイルL1の一端811には、電源装置102から直流電圧(例えば、12V)が電源線150を介して印加される。また、1次コイルL1の他端812は、スイッチング素子70に接続される。また、駆動IC71は、ECU105から受信するEST信号に基づき、スイッチング素子70の切り替えを制御する。図3に示すように、点火装置1を動作させる際は、まず時刻t0にて、ECU105から駆動IC71へ送信されるEST信号の信号レベルをLからHにする。すると、駆動IC71は、EST信号に基づき、スイッチング素子70を開状態から閉状態に切り替える。これにより、1次コイルL1を形成する1次導線81に1次電流が流れ、1次コイルL1に電荷が充電される(以下、このような、1次コイルL1に1次電流を流して充電する工程を「充電制御」と称する)。また、1次コイルL1に通電磁束が生じ、通電磁束に応じた磁界が鉄心60へ作用する。
また、鉄心60を介して1次コイルL1と電磁結合された2次コイルL2の両端821,822において、相互誘導作用により、電位差、すなわち、ON時電圧(例えば、960V)が生じる。これにより、2次コイルL2の一端822に掛かる電圧の最大値は正の値(例えば、プラス480V程度)となり、2次コイルL2の他端821に掛かる電圧の最小値は負の値(例えば、マイナス480V程度)となる。ここで、本実施形態では、上記の第1接続線122において、制限ダイオード114が介挿されている。制限ダイオード114は、2次コイルL2の一端822から他端821へ向かう方向において、順方向となる。また、制限ダイオード114の降伏電圧は、1kV以上であり、ON時電圧の最大値よりも大きい。このため、制限ダイオード114における逆方向に、すなわち、第1接続線122を介して電流が2次コイルL2側に流れてしまうことを抑制できる。この結果、点火プラグ113において、ON時、すなわち、異常タイミングにて、放電が起こることを抑制できる。
充電制御を行った後、時刻t1にて、ECU105から駆動IC71へ送信されるEST信号の信号レベルをHからLにする。すると、駆動IC71は、スイッチング素子70を閉状態から開状態に切り替えて、電源装置102から1次コイルL1へ流れる1次電流を遮断する。これにより、鉄心60を介して1次コイルL1と電磁結合された2次コイルL2において、相互誘導作用により、誘導起電力が誘起される。本実施形態では、2次コイルL2の一端822に、負の高電圧が誘起される。このとき、2次コイルL2の一端822における電圧値は、接地点(グランド)に対して、マイナス数千V~数万Vに及ぶ。
また、2次コイルL2の一端822に誘起される負の高電圧の絶対値は、点火プラグ113のギャップdにおける絶縁破壊電圧を超える。これにより、点火プラグ113のギャップdにおいて絶縁破壊が生じる。そして、接地点(グランド)から、点火プラグ113の接地電極142を介して点火プラグ113の中心電極141へ向かい(図1参照)、さらに2次コイルL2を流れ、かつ、制限ダイオード114の順方向となる電流が生じる。この結果、点火プラグ113のギャップdにおいて放電が起こることによって、火花が発生し、内燃機関に充填された燃料に点火される。なお、本発明では、このようにスイッチング素子70を開状態に切り替えて、1次コイルL1へ流れる1次電流を遮断し、2次コイルL2の一端822に高電圧を誘起させることによって、点火プラグ113のギャップdにおいて放電させる工程を「放電制御」と称する。なお、2次コイルL2の一端822に誘起される負の高電圧の絶対値が、点火プラグ113のギャップdにおける絶縁破壊電圧を下回ると(時刻t2)、点火プラグ113のギャップdにおける放電が一旦終了する。
ここで、上記のとおり、2次コイルL2の一端822から点火プラグ113までの間には、15~20pH程度の静電容量成分からなる浮遊容量Csが形成されている。このため、点火プラグ113のギャップdにおける放電が一旦終了した時点(時刻t2)においても、依然として、点火プラグ113の中心電極141の付近、第2接続線121、または2次コイルL2の一端822の付近等において、電荷が残留する場合がある。本実施形態では、これらの箇所に、負の電荷が残留する。これにより、時刻t2において、2次コイルL2の一端822における電圧値(以下、「残留電圧値Rv」と称する)は、接地点(グランド)に対して、負の値(例えば、マイナス3kV)となる。なお、残留電圧値Rvの絶対値は、点火プラグ113のギャップdにおける絶縁破壊電圧よりも小さい。しかしながら、この状況を放置すれば、その後に内燃機関内の圧力変化が生じたとき等に、予期しないタイミングで、点火プラグ113のギャップdにおいて再び放電が起こる虞がある。
そこで、本発明では、制限ダイオード114として、降伏電圧が、点火プラグ113のギャップdにおける絶縁破壊電圧および残留電圧値Rvの絶対値よりも小さいものが用いられる。本実施形態において用いられる制限ダイオード114の降伏電圧は、2kV以下である。上記の例では、2次コイルL2の一端822における残留電圧値Rv(制限ダイオード114のアノード側)は、負の値(例えば、マイナス3kV)である。一方、電源線150に掛かる電圧(制限ダイオード114のカソード側)はプラス12Vであり、残留電圧値Rvよりも大幅に高電位となる。これにより、短時間に、電源装置102の側から、制限ダイオード114における逆方向に、すなわち、第1接続線122を介して2次コイルL2の一端822付近へ向かう電流が流れる(時刻t2~時刻t3)。
これにより、点火プラグ113の中心電極141の付近、第2接続線121、または2次コイルL2の一端822の付近等に残留する電荷を打ち消し、2次コイルL2の一端822に生じる電圧(2次電圧)の絶対値を低減し、これらの箇所に残留する残留エネルギーを低減させることができる。この結果、その後に内燃機関内の圧力変化が生じた場合でも、予期しないタイミングで、点火プラグ113のギャップdにおいて再び放電が起こることを抑制できる。また、この現象は、制限ダイオード114のアノード側に在る2次コイルL2の一端822に生じる電圧(2次電圧)と、制限ダイオード114のカソード側に在る電源線150に掛かる電圧との電位差が、制限ダイオード114の降伏電圧と等しくなるまで継続される。ここで、2次コイルL2の一端822に生じる電圧(2次電圧)の絶対値は、電源線150に掛かる電圧の絶対値に比べて、大幅に大きいことから、この現象は、2次電圧(図3において「Vz」と図示される)の絶対値が、制限ダイオード114の降伏電圧と略等しくなるまで継続されるとみなすことができる。なお、2次コイルL2の一端822の電圧(2次電圧)の絶対値は、その後、点火プラグ113の中心電極141と接地電極142との間のギャップdを介してイオン電流が流れたり、制限ダイオード114を漏れ電流が流れたりすることによって、さらに低減される(時刻t3~時刻t4)。
また、上記のとおり、制限ダイオード114の降伏電圧は、点火プラグ113のギャップdにおける絶縁破壊電圧よりも小さい。このため、電源装置102の側から、制限ダイオード114における逆方向に、かつ、第1接続線122を介して2次コイルL2の一端822付近へ向かう電流が流れることを可能にすることで、残留エネルギーを低減し、時刻t2の後、すなわち、異常タイミングにて、点火プラグ113のギャップdにおいて再び放電が起こることを抑制できる。
以上のとおり、本発明では、1次コイルL1に1次電流を流した際(ON時)に、電流が、制限ダイオード114を逆方向に通って2次コイルL2側へ流れてしまうことを抑制する。これにより、点火プラグ113において、ON時、すなわち、異常タイミングにて、放電が起こることを抑制できる。一方、放電終了後に、電流が、制限ダイオード114を逆方向に通って2次コイルL2の一端822付近へ向けて流れることによって、点火プラグ113の中心電極141の付近、第2接続線121、または2次コイルL2の一端822の付近等に残留する残留エネルギーを低減することができる。これにより、放電終了後、すなわち、異常タイミングにて、点火プラグ113のギャップdにおいて再び放電が起こることを抑制できる。この結果、比較的低温でも燃焼し易く、かつ燃焼速度が速い特性を有する水素を含む燃料を用いる内燃機関においても、異常タイミングで燃料に引火することを抑制し、エンジン等の破損の抑制に繋がる。
また、本実施形態では、点火コイル103の第1接続線122において制限ダイオード114を介挿することによって、本発明の課題を解決するための構成を提供することができた。一方、従来の点火コイルにおいては、第1接続線に相当する箇所に、ツェナーダイオードおよびアバランシェダイオードとは異なる別の素子が配置される場合がある。すなわち、本実施形態では、従来の点火コイルにおける別の素子を、制限ダイオード114に取り換えるのみでよい。このため、本実施形態の点火装置1を製造するための作業性を向上し、製造コストを抑制できる。
<2.変形例>
以上、本発明の例示的な実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態には限定されない。
図4は、第1変形例に係る点火装置1の動作環境を模式的に示すブロック図である。上記の実施形態では、制限ダイオード114は、2次コイルL2の他端821と電源線150とを接続する第1接続線122において、介挿されていた。しかしながら、図4の第1変形例に示すように、制限ダイオード114は、2次コイルL2の一端822と点火プラグ113とを接続する第2接続線121において、介挿されてもよい。なお、本変形例においても、制限ダイオード114は、2次コイルL2の一端822から他端821へ向かう方向において、順方向となる。また、本変形例の制限ダイオード114には、上記の実施形態と同様の仕様を有する制限ダイオード114が用いられる。また、本変形例における点火装置1の制限ダイオード114を除く各部の構成は、上記の実施形態における点火装置1の制限ダイオード114を除く各部の構成と同一である。
本変形例においても、まず、充電制御として、1次コイルL1に1次電流を流して充電すると(ON時)、2次コイルL2の両端821,822において、相互誘導作用により、電位差、すなわち、ON時電圧(例えば、960V)が生じる。また、2次コイルL2の一端822に掛かる電圧の最大値は正の値(例えば、プラス480V程度)となり、2次コイルL2の他端821に掛かる電圧の最小値は負の値(例えば、マイナス480V程度)となる。ここで、本変形例では、上記の第2接続線121において、制限ダイオード114が介挿されている。制限ダイオード114は、2次コイルL2の一端822から他端821へ向かう方向において、順方向となる。このため、電源装置102の側から、制限ダイオード114における逆方向に、すなわち、第1接続線122を介して電流が2次コイルL2や点火プラグ113へ流れてしまうことを抑制できる。この結果、点火プラグ113において、ON時、すなわち、異常タイミングにて、放電が起こることを抑制できる。
また、放電終了後に、電源装置102の側から、制限ダイオード114における逆方向に、すなわち、第1接続線122を介して電流が2次コイルL2や点火プラグ113へ流れることによって、点火プラグ113の中心電極141の付近、第2接続線121、または2次コイルL2の一端822の付近等に残留する残留エネルギーを低減することができる。これにより、放電終了後、すなわち、異常タイミングにて、点火プラグ113のギャップdにおいて再び放電が起こることを抑制できる。
上記の実施形態および第1変形例では、充電制御において、2次コイルL2の一端822に掛かる電圧は正の値となり、2次コイルL2の他端821に掛かる電圧は負の値となるように構成されていた。また、放電制御において、2次コイルL2の一端822に、マイナス数千V~数万Vに及ぶ負の高電圧が誘起されるように構成されていた。しかしながら、1次コイルL1における1次導線81の巻回の方向や、2次コイルL2における2次導線82の巻回の方向を変更することによって、2次コイルL2の両端821,822に現れる電圧値の正負が逆になるようにしてもよい。この場合、第1接続線122または第2接続線121に介挿される制限ダイオード114の順方向と逆方向とを、逆にすればよい。
上記の実施形態および第1変形例では、制限ダイオード114のカソード側や、2次コイルL2の他端821は、電源装置102のプラス側に接続されていた。しかしながら、図5の第2変形例および図6の第3変形例に示すように、制限ダイオード114のカソード側や、2次コイルL2の他端821は、接地点(グランド)に接続されてもよい。すなわち、制限ダイオード114は、2次コイルL2の他端821と接地点(グランド)とを直接的または間接的に接続する第1接続線122において介挿され、2次コイルL2の一端822から他端821へ向かう方向において順方向となる、ツェナーダイオードまたはアバランシェダイオードであってもよい。
図5および図6に示すように、第2変形例および第3変形例において、まず、充電制御として、1次コイルL1に1次電流を流して充電すると(ON時)、2次コイルL2の両端821,822において、相互誘導作用により、電位差、すなわち、ON時電圧(例えば、960V)が生じる。また、2次コイルL2の一端822に掛かる電圧の最大値は正の値(例えば、プラス480V程度)となり、2次コイルL2の他端821に掛かる電圧の最小値は負の値(例えば、マイナス480V程度)となる。ここで、第2変形例では、第1接続線122において、制限ダイオード114が介挿されている。また、第3変形例では、第2接続線121において、制限ダイオード114が介挿されている。制限ダイオード114は、2次コイルL2の一端822から他端821へ向かう方向において、順方向となる。このため、電流が、2次コイルL2の一端822から他端821へ向かい、さらに接地点(グランド)へ流れることによって、ON時電圧が低減される。この結果、点火プラグ113において、ON時、すなわち、異常タイミングにて、放電が起こることを抑制できる。
また、放電終了後に、電流が、接地点(グランド)の側から、制限ダイオード114における逆方向に、2次コイルL2の一端822や点火プラグ113の中心電極141の付近へ流れることによって、点火プラグ113の中心電極141の付近、第2接続線121、または2次コイルL2の一端822の付近等に残留する残留エネルギーを低減することができる。これにより、放電終了後、すなわち、異常タイミングにて、点火プラグ113のギャップdにおいて再び放電が起こることを抑制できる。
本発明の点火装置は、自動車等の車両のみならず、発電機等の様々な装置や産業機械に搭載されて、内燃機関の点火プラグに電気火花を発生させて燃料を点火させるために使用されるものであればよい。
上記の点火装置の細部の形状や構造は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜に変更してもよい。また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
1 点火装置
60 鉄心
70 スイッチング素子
81 1次導線
82 2次導線
102 電源装置
103 点火コイル
104 イグナイタ
105 ECU
113 点火プラグ
114 制限ダイオード
121 第2接続線
122 第1接続線
150 電源線
811 1次コイルの一端
812 1次コイルの他端
821 2次コイルの他端
822 2次コイルの一端
Cs 浮遊容量
71 駆動IC(制御部)
L1 1次コイル
L2 2次コイル
Rv 残留電圧値
d (点火プラグの)ギャップ

Claims (8)

  1. 少なくとも水素を含む燃料を用いた内燃機関用の点火装置であって、
    1次コイルと2次コイルとが互いに電磁結合されることによって形成された点火コイルと、
    前記1次コイルの一端へ電源線を介して直流電圧を印加する電源装置と、
    前記1次コイルの他端と接地点との間に介挿され、前記電源装置から前記1次コイルへ流れる1次電流の通電または遮断を切り替え可能なスイッチング素子と、
    前記2次コイルの一端に誘起される高電圧に基づいてギャップにおいて放電することによって前記燃料に点火する点火プラグと、
    前記2次コイルの他端と前記電源装置または接地点とを直接的または間接的に接続する第1接続線、または前記2次コイルの一端と前記点火プラグとを接続する第2接続線において、介挿され、前記2次コイルの一端から他端へ向かう方向において順方向となる、ツェナーダイオードまたはアバランシェダイオードである制限ダイオードと、
    を有し、
    前記制限ダイオードの降伏電圧は、前記電源装置により前記1次コイルの一端へ印加される直流電圧の電圧値に、前記1次コイルの巻き数に対する前記2次コイルの巻き数の比率を、掛けることによって得られる、ON時電圧の最大値よりも大きい、点火装置。
  2. 請求項1に記載の点火装置であって、
    前記スイッチング素子の切り替えを制御する制御部
    をさらに有し、
    前記制御部は、
    前記スイッチング素子を閉状態にすることによって、前記1次コイルに1次電流を流して充電する充電制御と、
    前記充電制御を行った後、前記スイッチング素子を開状態に切り替えて、前記2次コイルの一端に高電圧を誘起させることによって、前記点火プラグの前記ギャップにおいて放電させる放電制御と、
    を行う、点火装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の点火装置であって、
    前記降伏電圧は、1kV以上である、点火装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の点火装置であって、
    前記2次コイルの一端から前記点火プラグまでの間に形成される浮遊容量
    を有する、点火装置。
  5. 請求項1または請求項2に記載の点火装置であって、
    前記降伏電圧は、前記点火プラグの前記ギャップにおける絶縁破壊電圧よりも小さい、点火装置。
  6. 請求項5に記載の点火装置であって、
    前記降伏電圧は、2kV以下である、点火装置。
  7. 請求項1または請求項2に記載の点火装置であって、
    前記制限ダイオードは、前記第1接続線において介挿される、点火装置。
  8. 請求項1または請求項2に記載の点火装置であって、
    前記制限ダイオードは、前記第2接続線において介挿される、点火装置。
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