JP2023176428A - 遊技場用システム - Google Patents

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Mutsumi Koketsu
邦昭 小林
Kuniaki Kobayashi
祐治 服部
Yuji Hattori
統揚 片山
Noriaki Katayama
雅斗 竹河
Masato Takekawa
和也 一柳
Kazuya Ichiyanagi
宙保 菅沼
Soraho Suganuma
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Abstract

Figure 2023176428000001
【課題】遊技機を調整する際に必要となる遊技情報の出力対象となる遊技機を適切に調整し、不便が生ずる虞を低減する。
【解決手段】管理装置においては、稼動情報及び調整情報の少なくとも一方を示す帳票を出力する場合に、確認台を抽出して出力するので、遊技機を調整する際に必要となる遊技情報の出力対象となる遊技機を、基準範囲を逸脱するような遊技機だけでなく管理者が任意で指定した遊技機も含めることができる。また、基準範囲を特定するような遊技場であれば更に任意で指定した遊技機、基準範囲を特定しない遊技場であれば任意で指定した遊技機といったように適切に出力対象となる遊技機を調整し、不便が生ずる虞を低減できる。
【選択図】図12

Description

本発明は、遊技場用システムに関する。
従来より、遊技場では例えば遊技機を調整するために遊技機単位で集計した遊技情報を示す帳票を出力し、当該帳票を基に遊技機の調整等が行われている(例えば特許文献1の図10参照)。ここで、遊技場における長年の慣習として、当該出力された帳票を参照した上で調整対象となる遊技機を選定しており、当該帳票では全遊技機を出力対象としていた。
一方で、例えば営業日単位で遊技機の調整状況を計画し、その計画された調整状況と実際の遊技情報との比較結果に基づき調整対象となる遊技機を特定するような遊技場も少なくなく、この場合、計画した調整状況に対応する基準範囲を逸脱するか否かにより調整対象となる遊技機を特定できる。
特開2010-172654号公報
上記のように遊技情報が基準範囲を逸脱するかにより調整対象となる遊技機を特定する遊技場では以下のニーズが見受けられる。
即ち、上記の調整対象とならない遊技機を含む全遊技機を出力対象にしたままでは、調整対象となる遊技機を把握し難くなる、或いは印字出力する場合の印字枚数が嵩むといったことを考慮して、調整対象となる遊技機に出力対象を限定したいとのニーズである。
しかしながら、基準範囲を逸脱する遊技情報の遊技機だけを出力対象とすれば、慣習として遊技情報を参照し特定していた遊技機を出力対象に含められず不便が生ずる虞がある。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技機を調整する際に必要となる遊技情報の出力対象となる遊技機を適切に調整し、不便が生ずる虞を低減した遊技場用システムを提供することにある。
本発明の遊技場用システムは、
遊技機単位の稼動状況を示す稼動情報(例えば図7に示す各項目や図9の設定欄91,92等に示す各項目の遊技情報)、及び遊技機単位の調整状況を示す調整情報(例えば図8の釘調整や図12に大文字で示す「1200」や「BY」で示すランク値)を管理する管理手段(例えば管理部10aや記憶部10cを有する管理装置5)と、
前記稼動情報及び前記調整情報の少なくとも一方を示す帳票を、前記管理手段の管理対象となる遊技機について出力可能な帳票出力手段(例えば帳票出力部10bを有する管理装置5や、プリンタ9、モニタ12)と、
前記稼動情報が対応する基準範囲を逸脱するかを遊技機単位で判定する判定手段(判定部10eを有する管理装置5)と、
操作入力を受付ける受付手段(送受信部10dを有する管理装置5、キーボード11、モニタ12に表示される釦)と、を備え、
前記帳票出力手段は、前記帳票の出力対象となる遊技機の中から、前記判定手段により前記基準範囲を逸脱すると判定された遊技機と、前記受付手段での操作入力に基づき特定された遊技機と、のうち少なくとも一方である確認台を抽出し、その確認台の帳票出力(例えば図13の計画画面130における一覧表125´の表示出力)が可能に構成されている。
上記構成によれば、遊技情報を示す帳票を出力する場合に、基準範囲を逸脱する遊技情報の遊技機、或いは操作入力により特定した遊技機の何れかである確認台を抽出して出力するので、遊技機を調整する際に必要となる遊技情報の出力対象となる遊技機を適切に調整し、不便が生ずる虞を低減できる。
本発明の一実施形態を示す全体構成図 管理装置の構成を示すブロック図 機種Aにおける素データ一覧の一例を示す図 遊技情報集計の一例を示す図 スペック情報の一例を示す図 基準情報の一例を示す図 理論情報(演算情報)の一例を示す図 遊技機単位で出力される営業日毎の帳票の一例を示す図 項目設定画面の一例を示す図 印刷ダイアログボッスクの一例を示す図 確認ダイアログボックスの一例を示す図 計画画面の一例を示す図(その1) 計画画面の一例を示す図(その2) 計画画面の一例を示す図(その3)
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、遊技場用システムの全体構成を示す概略図である。遊技場(遊技場A)内には多数の遊技機1が設置されており、各遊技機1に対応して遊技機装置2が設置されている。これら遊技機1及び遊技機装置2は、中継装置3及びLAN4を介して管理装置5と接続されている。管理装置5は、遊技機側(遊技機1、遊技機装置2等)から送信される遊技信号を受信して遊技機1毎の遊技データや会員登録された会員毎の個人データ等を管理する。
遊技場にはPOS(景品交換装置)6や残高精算機7も設置されている。POS6や残高精算機7も、LAN4を介して管理装置5と接続されている。なお、図1では図示を省略したが、実際には例えば数百台の遊技機1が管理装置5の管理対象となっている。
POS6は、遊技場内の景品交換カウンタに設けられており、ICカードからなる一般カード8(記録媒体)に記録されている獲得価値(遊技者が遊技により獲得した遊技価値、持玉)を付属するカードリーダ(図示略)により読み取ると、その読み取った獲得価値と、交換対象となる景品とを対応付ける交換処理を行う。残高精算機7は、一般カード8がカード挿入口7aに挿入され、その一般カード8に記録されている残高を読み取ると、その読み取った残高を返却口7bから返却する貨幣返却処理を行う。
管理装置5は、遊技場内の例えば事務室等に設置されており、プリンタ9(図2にのみ図示)が付設されるとともに、遊技場の管理者が操作するキーボード11、モニタ12等が接続されている。管理装置5は、遊技場内に設置された遊技機1、遊技機装置2等の稼動状況等を管理する。
遊技機1は、CR(カードリーダ)パチンコ機であり、盤面13に玉を発射する発射装置を構成する操作ハンドル14、上部受皿15、下部受皿16を有すると共に、盤面13に、液晶表示部17、普図入賞口18、第1始動口19、第2始動口20、大入賞口21を有する。
遊技機1は以下に示すように動作する。
(1)第1始動口19は入賞率が変動しない入賞口(所謂ヘソ入賞口)であり、第2始動口20は入賞率が変動する入賞口(所謂電チュー)である。各始動口19、20への入賞(始動入賞)に応じて大当り抽選を行い、抽選結果を液晶表示部17にて行う図柄変動にて報知し、その変動結果に応じて大当りとなる。
(2)図柄変動中に始動入賞した場合には所定の保留上限値(例えば各4つ)まで図柄変動を累積的に保留し、図柄変動終了後に保留している図柄変動を開始する。なお、保留している図柄変動数(保留数)が上限値である状態で始動入賞した場合、図柄変動は保留されない。
(3)大当り抽選の当選確率(大当り確率)は1/260であり、大当りがその後確変状態(確変)となる大当り(確変大当り)となる割合である確変率は(通常状態、確変状態共に)66.6%である。大当りが発生すると対応するラウンド(R)分だけ大入賞口21を開放する。なお、1Rの上限入賞数は9個であり、上限開放期間は30秒であり、上限入賞数又は上限開放期間の何れかが満たされた場合に1Rを終了する。
(4)対応するラウンドも大当り抽選と同様に抽選され、その振分率は第1始動口19に入賞した場合は2Rが10%であり、4Rが45%であり、15Rが45%であるが、第2始動口20に入賞した場合は4Rが10%であり、15Rが90%であり、入賞に応じた図柄変動の保留消化優先順位は第1始動口19よりも第2始動口20の方が高く設定されている。
(5)確変中は大当り確率が1/74に向上すると共に、第2始動口20への入賞率が高くなる時短状態(時短)になる。なお、確変は次回大当りまで継続するので、大当り後に大当りでも確変でもない状態である通常遊技状態(通常状態)となる大当り(通常大当り)が発生するまで継続し、その後は所定数(例えば100回)の図柄変動を行うまで時短状態となる。
(6)第2始動口20は普図入賞口18への入賞に応じて変動する普通図柄(普図)が当りとなった場合に入賞率の高い開放状態となる。この場合、普図1回の変動時間は通常状態では30秒であり時短状態では3秒となる。又、開放時間は通常状態では0.3秒であり時短状態では5秒となる。即ち、時短状態では通常状態と比較して普図変動時間が短くなる一方、開放時間は長くなることで第2始動口20の入賞率が高くなる。
以上に説明した特性は、遊技場内に設置されている多数の遊技機1の内の例えば機種Aについて説明したものであるが、例えば機種Bについては例示した値の内ラウンドの振分が異なる等、機種に応じて様々な値となる。
遊技機1及び当該遊技機1に付設された周辺機器は、遊技者による玉の打込みや各始動口19、20への始動入賞等の遊技の進行に伴って、以下に示す遊技信号を送信する。
・アウト信号=消費玉を回収するアウトBOXから送信される消費価値(アウト)を特定可能な信号である。消費(使用、打込、回収)玉10玉に対して1パルスが送信されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定する。なお、遊技機1から送信される信号でもよい。
・セーフ信号=遊技機1から送信される入賞付与価値(セーフ)を特定可能な信号である。払出10玉に対して1パルスが送信されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。なお、補給装置から送信される補給信号をセーフ信号としてもよい。
・始動信号=遊技機1から送信される始動入賞により変動(作動)する液晶表示部17(役物)におけるスタート処理(図柄変動、役物作動、単位遊技)を特定可能な信号である。図柄変動確定時に送信されるので、始動信号の受信に応じてスタート処理を特定し、「始動信号×1」をスタート(スタート処理数)として特定する。なお、始動入賞を示す信号としてもよい。
・大当り信号=遊技機1から送信される大当り期間を特定可能な信号である。大当り中にレベル送信される状態信号であるので、大当り信号の受信中を大当り中として特定する。
・特別状態信号=遊技機1から送信される特別状態(甘中)を特定可能な信号である。第2始動口20の入賞率が向上する特別状態中(時短中)にレベル送信される状態信号であるので、特別状態信号の受信中を特別状態中として特定する。なお、大当り確率が向上する確変中にレベル送信される状態信号(確変信号)であってもよい。又、大当り信号と特別状態信号の何れも受信していない期間を通常状態として特定する。
遊技機装置2は、遊技機1の遊技状態を示す状態表示部22、紙幣(貨幣価値)が投入される紙幣投入口23、遊技者からの操作入力を受け付けるタッチパネル式の液晶表示部24、持玉及び貯玉を払い出すための払出釦25、払い出された玉が通過する払出ノズル26、一般カード8及び図示しない会員カードが挿入されるカード挿入口27、遊技機1の下部受皿16の下方に位置する着脱可能な計数受皿28等を有する。
遊技機装置2は、所謂各台計数機能付の貸出機であり、受け付けた貨幣(残高)の内、貸出の対価を減じた残高、及び計数した持玉の内、再プレイにより払い戻した残りの持玉を特定可能な一般カード8を発行可能な装置である。残高とは、遊技者が入金した貨幣額から貸出処理を行った対価額(貸出処理の対価)を除いた遊技者の利用可能額(残貨幣価値)を示している。持玉とは、遊技者が遊技により獲得した遊技価値を示し、計数した遊技価値から再プレイ処理により付与した遊技価値や交換した景品の対価となった遊技価値を除いた遊技価値(獲得価値)を示している。一般カード8に記録されている持玉はPOS6にて精算され、残高は残高精算機7にて精算される。
遊技機装置2は、以下に示す機能を備えている。
(1)紙幣が紙幣投入口23に投入されると、その投入金額(残高)を液晶表示部24に表示する。遊技機1の貸出釦(図示略)が操作されると、貸出1単位分(例えば500円)の貸出玉(対価付与価値)を遊技機1から払い出させ(貸出処理、対価付与処理)、レートに応じた対価分を残高から引き落とす共に売上信号を送信する。この売上信号は1度数の玉の払い出し毎に1パルスが送信されるので、1パルスに相当する単位金額を売上額として特定する。
(2)一般カード8がカード挿入口27に挿入されると、一般カード8に記録されている残高及び持玉を読み出して液晶表示部24に表示する。遊技機1の貸出釦が操作されると、残高の範囲内で貸出1単位分の貸出玉を遊技機1から払い出させ、レートに応じた対価分を残高から引き落とす共に売上信号を送信する。
(3)遊技機1の下部受皿16から落下した玉を計数受皿28により受けると、その受けた玉を計数して計数値を液晶表示部24に表示する。
(4)計数した計数玉を持玉として特定し、その持玉を払出釦25の押下に応じて払戻す払戻処理(計数玉に基づく再プレイ処理)を可能とし、払戻した場合にはその対価分(例えば払戻した玉数と同数)の持玉を減算する。
(5)遊技機1の返却釦(図示略)が操作されると、残高及び持玉等の情報をカード挿入口27に挿入されている一般カード8に記録して発行する。会員カードが挿入されている場合は、残高を会員カードに記録して持玉を管理装置5に送信してから会員カードを発行する。一般カード8を発行する場合は、カードIDを含む発行情報を管理装置5に送信し、管理装置5側にも記憶する。なお、カード挿入口27に一般カード8も会員カードも挿入されていない場合は、図示しないカードストック部にストックしている一般カード8をカード挿入口27に繰出して残高及び持玉を記録して発行する。
図2に示すように、管理装置5は、CPU、ROM、RAM、I/Oを有するマイクロコンピュータを主体に構成された制御部10、遊技機側と中継装置3を介して各種信号や各種情報を送受信する送受信部10d、係る各種情報等を記憶し蓄積する記憶部10cを有する。制御部10には、プリンタ9、キーボード11、モニタ12等が接続されている。
送受信部10dは、キーボード11やマウス(図示略)等の外部装置を介して管理者の操作入力を受付ける受付手段であり、係る外部装置とともに後述する第1受付部、第2受付部、第3受付部として機能する。
また、制御部10は、管理部10a並びに帳票出力部10bを有し、記憶部10c並びにプリンタ9及びモニタ12とともに後述する管理手段並びに帳票出力手段として機能する。そして、制御部10は、記憶部10cの記憶しているコンピュータプログラムにしたがって動作し、遊技機側等から受信される遊技信号に基づいて、以下に説明する遊技機単位の稼動状況を示す稼動情報や、遊技機単位の調整状況を示す調整情報を管理する。以下では、制御主体となる制御部10を単に「管理装置5」と称して説明を簡単化する。
管理装置5は、図3に示す稼動情報の素データ一覧と、図4に示す遊技情報集計(素データに基づく集計情報)とを、それぞれ遊技機単位で集計し、更に機種単位で集計する。
図3の素データ一覧における各項目の意味は以下の通りである。なお、「平均」は機種Aを対象とした遊技機1の平均値を示す。
・アウト=アウト信号により特定される遊技機1にて消費された遊技玉数(消費価値)である。
・セーフ=セーフ信号により特定される遊技機1への入賞に応じて付与された遊技玉数(入賞付与価値)である。
・スタート=スタート信号により特定される遊技機1における役物の作動回数である。「通常」は通常時における作動回数であり、「甘中」は時短等の特別状態期間における作動回数である。なお、以下も含め「甘中」とは、このように特別状態期間に対応した遊技情報を示す。
・売上玉=売上信号により特定される対応する遊技機装置2にて貨幣価値を対価として付与された遊技玉数(貸出玉数、対価付与価値)である。
・大当り数=大当り信号により特定される大当り数である。「通常」は通常時に発生した大当り数であり、所謂「初当り」数ある。「甘中」は甘中(特別状態期間中)に発生した大当り数である。「特定」はT1Yに対して設定される基準範囲(例えば1000~2000)内のT1Yとなった大当りである特定大当りの発生回数である。
・Tアウト=大当り中及び甘中のアウトある。
・Tセーフ=大当り中及び甘中のセーフである。
・T1アウト=大当り中のアウトある。
・T1セーフ=大当り中のセーフである。
・特T1アウト=特定大当りのみを対象とした大当り中のアウトある。
・特T1セーフ=特定大当りのみを対象とした大当り中のセーフである。
なお、本実施形態では説明の都合上、所謂貯玉に基づく再プレイシステムのない遊技場を前提としているが、再プレイシステムのある遊技場であれば、売上玉に再プレイ玉を含めて演算することが望ましい。なお、前述した計数玉に基づく再プレイとは遊技者が当該営業日に獲得した獲得玉(計数玉)を払い戻す再プレイを意味し、この計数玉に基づく再プレイにより払い戻した玉は売上玉に含める必要はない。
図4に示す遊技情報集計における各項目の意味は以下の通りである。なお、「平均」は機種Aを対象とした遊技機1の平均値を示す。
・ベース=状態(通常、甘中)別の出率である。「通常」は「Bセーフ÷BO」により求め、「甘中」は「BセーフA÷BOA」により求めている。以下も含め、通常のアウトであるBOは「アウト-Tアウト」により求め、通常のセーフであるBセーフは「セーフ-Tセーフ」により求め、甘中のアウトであるBOAは「Tアウト-T1アウト」により求め、甘中のセーフであるBセーフAは「Tセーフ-T1セーフ」により求めているが、BO、Bセーフ、BOA、BセーフAを素データとして求めてもよい。なお、以下では通常のベースを単にベースとも称し、甘中のベースをBAとも称する。
・平均S=状態別のアウトに対する図柄変動数の割合である。「通常」は「通常スタート÷BO」により求め、「甘中」は「甘中スタート÷BOA」により求めている。なお、以下では通常の平均Sを単にSとも称し、甘中の平均SをSAとも称する。
・T1Y=平均大当り中出玉数である。「(T1セーフ-T1アウト)÷合計大当り数」により求めている。なお、合計大当り数は「通常大当り数+甘中大当り数」により求めている。
・T1O=平均大当り中アウトである。「T1アウト÷合計大当り数」により求めている。
・特T1Y=特定大当りを対象としたT1Yである。「(特T1セーフ-特T1アウト)÷特定大当り数」により求めている。
・特T1O=特定大当りを対象としたT1Oである。「特T1アウト÷特定大当り数」により求めている。
・出率=アウトに対するセーフの割合(払出率)である。「セーフ÷アウト」により求めている。
・Bサ=通常時の差玉数である。「BO-Bセーフ」により求めている。
・客滞率=売上玉に対するBサの割合である。「Bサ÷売上玉」により求めている。
・玉単価=アウト1当りの売上額である。「売上玉×貸単価÷アウト」により求めている。
・粗利=遊技に応じた遊技場側の営業利益である。「売上額-獲得玉×貸単価×原価率」により求めている。なお、獲得玉(獲得価値)は「売上玉+セーフ-アウト」により求め、売上額は「売上玉×貸単価(貸単価=4円、原価率=75%にて演算)」により求めており、以下、売上額を単に売上と称する場合がある。
・玉粗利=アウト1当りの粗利である。「粗利÷アウト」により求めている。
・営業割数=実際の売上額(売上玉)に対する遊技場側の損益額(損失玉)の割合である。「獲得玉÷売上玉」により求めている。
図5に示すスペック情報のスペックの内、TS、TSA、平均継続数、ラウンド係数、アタッカ係数は機種別に設定する必要があり、貸単価、原価率は遊技場における各機種に対応したレート情報を設定することになる。なお、以下に示す理論値とは、図5のような遊技機1のスペックに基づき大当り等の有利状態の抽選が偏らずに有利状態が発生した場合における理論値を示しており、有利状態は抽選により発生の有無が特定されるので、図4のような抽選により偏りが生ずる実績情報と必ずしも近似する値にはならない。
遊技場Aの管理装置5は、センターに設置されているサーバ29と公衆回線(インターネット、バーチャルプライベートネットワーク(VPN)等)30等を介して通信可能である。サーバ29は、図6に示す基準情報を機種別に設定しており、各遊技場の管理装置(図1では遊技場Aの管理装置5、遊技場Bの管理装置31、遊技場Cの管理装置32を例示している)に送信することで各管理装置5、31、32においても設定可能(ダウンロード可能)となっている。なお、サーバ29は、図5に示したスペック情報の各値も同様に各管理装置5、31、32に送信して設定してもよい(ダウンロードしてもよい)。また、遊技場B、Cでも遊技場Aの同等の構成が実現されており、管理装置31、32も管理装置5と同等の機能を有しており、図示を省略しているが、他に例えば数百箇所の遊技場の管理装置とも同様の通信を可能としている。
図6に示す基準情報の基準値は以下の通りである。該当機種の大入賞口賞球数、1Rの上限入賞数や始動賞球等により推奨される特T1Yと特T1OとBAとSAのメーカ推奨値を採用している。係るメーカ推奨値を固定値とし、理論値における玉粗利が「0.30」となる基データの組み合わせを「基準値」として特定している。この場合、「ベース=S×S賞球+BY」となるので、S賞球をスペックより特定し、BY(図柄変動した始動入賞以外の入賞による出率)を過去データの平均値により特定してもよい。なお、BYは有効率(「S÷S入賞」)により変動し(保留満タン時の図柄変動が無効となる始動入賞のため)、有効率に応じたBYの変動率を同一機種や近似機種等の過去のデータより特定した上で、ベースとSとの関係を特定してもよい。
理論値としては例示した玉粗利や出率等以外に、例えば売上玉と獲得玉の差等を採用してもよいし、想定値としては例示した遊技場において採用される交換率に応じた損益分岐点となる営業割数や、交換率を変更した場合のシミュレート値として他の値を採用する等、どのような値を採用してもよい。図6では客滞率を固定値(客滞率=155%)としているが、客滞率は遊技場に応じて異なるので段階的に客滞率を設定して対応する基準値を設定してもよい。同様に、損益分岐は交換率により変動し、遊技場単位で異なるので、例えば10割~18割等、遊技場にてとり得る範囲の損益分岐となる1割刻みの営業割数に対してそれぞれ想定値を設けて基準値を設定してもよい。図6の例示では、特T1Y等の大当り情報やBA等の特別状態情報を固定値(特T1Y=1490、BA=90.0%等)としているが、ベース等と同様に異なる値を設定してよく、この場合、それらを特定した上で上記のように基準値を特定することが望ましい。なお、各項目の定義又は値を求めるための演算式を図6の演算式の欄に記載しているが、各項目の値を求めるための演算式の例示であり、必ずしも各項目の値を同一の演算式により求める必要はない。図6以外の例示した演算式により示される値も同様である。
管理装置5では、図4の遊技情報集計と図5のスペック情報とにより図7に示すような演算情報(理論値)を演算可能としている。図7に示すように、演算値は1番台、2番台、…というように管理対象となる全ての遊技機1について遊技機単位で特定される。また、同図において、玉粗利は1番台(玉粗利=0.25)、2番台(玉粗利=0.20)、…というように「基準値」に比較的近似した値となっているが、例えば他の遊技機において基準値に近似しない高い値となっている場合、調整のやり直し(後述する調整情報の変更)等を、理論値を参照することでも判断可能となる。
なお、管理装置5は、上記した素データや演算情報を含む各種の稼動情報を管理するようになっており、演算可能な演算情報(理論値に係る稼動情報)として、例えばベースやスタート等から粗利や営業割数等を求めることができ、或いは粗利や営業割数等からベースやスタート等を求めることができる。こうした各種演算情報の演算方法については、本願出願人が出願した特許文献(例えば特開2016-106825号公報或いは特開2018-102369号公報)等に記載の公知の方法を利用することができ、その詳細な説明を省略する。
そして、管理装置5は、稼動情報及び調整情報の少なくとも一方を示す帳票を、自身の管理対象とする遊技機1について出力する。
ここで、図8の表80は、モニタ12に表示出力される帳票の一例を示しており、営業日毎の稼動情報及び調整情報を遊技機単位で示すものとする。即ち、図8の表80は例えば、7日分の営業日毎の各「日付」で集計されており、同図左欄に示す調整情報としての「釘調整」の他、稼動情報としての「アウト」「ベース」「平均S」…等の上記した各項目を含む。
「釘調整」について、日付別に示される「命釘」「大入賞口」「普図」「他」は実際の遊技機1の釘調整箇所を示し、該当する日付は、夫々の釘調整箇所の調整後初日に対応する。この場合、「命釘」は遊技機1における始動口19,20近傍上部、「大入賞口」21はその近傍上部、「普図」はその入賞口18近傍上部の箇所に相当し、「他」は何れにも該当しない箇所に相当する(何れも図1参照)。
管理装置5において、上記の表80等の帳票は、モニタ12等の表示出力手段に表示出力されるだけでなく、プリンタ9等の印字出力手段にて印字出力することが可能である。
さて、「背景技術」に記載したように、稼動情報や調整情報を示す帳票(例えば図8の表80)或いはチェックシートとして用いられる帳票を出力する場合、従来のように全遊技機を出力対象とすれば、印字出力時の印字枚数が嵩む或いは調整対象となる遊技機1を見落とす等の問題がある一方、基準範囲を逸脱する稼動情報の遊技機1だけを出力対象とすれば、慣習として遊技情報を参照し特定していた遊技機1を出力対象に含められず不便が生ずる虞がある。
そこで、本実施形態の管理装置5は、帳票の出力対象となる遊技機1、例えば遊技場Aにおける全ての遊技機1の中から、稼動情報が対応する基準範囲を逸脱すると判定された遊技機1と、キーボード11等での操作入力に基づき特定された遊技機1と、のうち少なくとも何れかである確認台を抽出し、その確認台の帳票出力が可能に構成されており、帳票出力の対象となる遊技機1を確認台として好適に調整し、上記のような不便が生ずる虞を低減させるようにしている。係る構成について、管理装置5のモニタ12に表示される図9以降の図面も参照しながら詳述する。
管理装置5において、キーボード11等での操作入力により、モニタ12に図9に示すような項目設定画面90を表示させ、抽出対象となる項目の設定を行う。
同図9の項目設定画面90では、新機種設定欄91と一般機種設定欄92とを上下に並べて設けており、それぞれの設定欄91,92には、「スタート」「入賞スタート」「BYmin」「出玉率」「アウト」「補正T1Y」といった稼動情報の項目と、夫々の項目について「対象」とするか否かを選択するためのスライド釦90a群を設けている。なお、設定欄91,92では、これら項目の表示に限らず、一部の項目に代えて或いは加えて他の稼動情報の項目(後述する図12の「項目」参照)を別途表示させ、「対象」として設定することができる。
新機種設定欄91における「スタート」「入賞スタート」…の各項目のスライド釦90aは、新台の全機種に対して一括で選択可能とするため一括「対象」釦であり、新台についてはデフォルト設定を設けて店舗(各遊技場A~C)に合わせた運用ができるようにしている。
他方、一般機種設定欄92の上段において、稼動情報の各項目は、店舗に設定されている「機種名」、その「台数」及び「導入日」と対応付けて表示され、左側のチェックボックス92aでのチェックにより、活性表示と非活性表示の切替えが可能である。また、稼動情報の各項目の表示領域92bに設けられたスライド釦90aは、新台以外の全機種に対する「一括対象」釦として設定し、各機種に対応付けられたスライド釦90aは、機種単位で設定することができる。
これにより、管理装置5は、上記の項目設定画面90の設定欄91,92において、チェックボックス92aでチェックがなされた機種で且つ「対象」として設定された項目の稼動情報が、対応する基準範囲を逸脱するかを遊技機単位で監視する。この場合、管理装置5の判定部10eは、稼動情報が対応する基準範囲を逸脱するかを遊技機単位で判定する判定手段として機能し、基準範囲を逸脱すると判定した遊技機1を確認台として抽出する(後述する図10の「確認(↓↑計画差有」台)参照)。
ここで、基準範囲は、管理装置5において予め設定された基準値に係る範囲を称するものであり、例えば過去の平均値や、営業日単位で経営計画を立て、その経営計画に対応した計画値を基準とした範囲(例えば±5%)としてもよい。
具体的には、管理者は例えば、図14に示す計画画面140を表示させて、経営計画に基づき基準値を設定してもよく、同図左上の「計画日」欄141の日付における、遊技場全体の目標となる粗利を入力する。目標となる粗利を入力すると、過去の実績に基づき機種単位のアウトや粗利を割振り、その割振ったアウトや粗利に対応した遊技情報がシミュレートされるので(同図の「計画」設定欄142参照)、そのシミュレート値を基準とする。「計画」設定欄142における、稼動情報の各項目を任意の値に変更すると粗利のような項目も対応した値に更新される。
また、基準範囲は例えば±5%の範囲に限らず、稼動情報毎に設定してもよいし、上限、下限に異なる範囲を其々設定してもよく、上限、下限の少なくとも一方を設定してもよい。また、判定対象となる稼動情報は単数または複数の何れとしてもよく、どのような稼動情報を判定対象としてもよいが、「計画」設定欄142に示すような理論値に関連した遊技情報とすることが望ましい。さらに、基準範囲は管理者の操作入力、過去の稼動情報の平均値、遊技機1や管理装置5のメーカ等からダウンロードされる値等により設定すればよい。また、必ずしも経営計画に基づく範囲とする必要はなく、例えば過去の平均値を基準とした範囲や任意の範囲を設定してもよい。
なお、稼動情報と基準範囲との比較について、当日の実データとその翌日の計画値に対応した値を基準とした範囲とするのが好ましい。即ち、当日と翌日とで計画値が異なる場合があり、翌日の営業に向けて調整を行うため(「計画日」欄141参照)、当日の実データが翌日の計画値に対応しない場合だけ設定の調整(変更)をすればよい。
上記した基準範囲に関する設定を変更するための操作入力を受付ける経営計画画面140やキーボード11、送受信部10d等は第1受付部に相当する。
また、管理装置5は、例えば図8の表80をモニタ12の画面に表示させて、調整情報を遊技機単位で変更するための操作入力を受付ける。
即ち、遊技機1の出玉率等を調整するために、上記した「命釘」「大入賞口」「普図」「他」についての釘調整を行った場合、或いは行うことを予定する場合、同表80の日付欄(当該調整後初日)に合わせて該当する調整情報を入力する。この場合、調整情報として同表80の調整箇所の他、調整の程度(例えば11.0mm)等を入力するようにしてもよい。これにより、例えば大当たり中の出玉数等、調整箇所に応じて変化が生じる稼動情報を適切に管理することが可能となる。
また、調整情報としては、遊技機1に設定するモード(所謂遊技機設定値)、所謂天井機能を考慮した初期化を行うかを示す情報、或いは単なるチェックだけでも調整する必要性を操作入力により特定可能(指定可能)な情報であればよい。このように、遊技機単位の調整状況を示す調整情報、例えば前記モードは「ランク」との表現に馴染むことから、以下では各種の調整情報の値或いは調整情報を「ランク値」或いは「ランク」とも称する。
上述した通り、釘調整の日付(表80の日付欄)は、当該調整後初日に対応するものだけでなく、調整情報は調整前の入力も可能である。従って、管理者は全体の遊技情報を確認し、調整が必要な遊技機1を特定して表80の「釘調整」欄に調整情報を入力することができる。
上記した調整情報を遊技機単位で変更するための操作入力を受付ける表80の画面やキーボード11、送受信部10d等は第1受付部に相当する。
図10は、図8のような表80を帳票として印字出力する際に、ダイアログボックスの形式で表示(ダイアログ表示)される印刷ダイアログボッスク100を示している。
印刷ダイアログボッスク100には、右下寄りの位置に「印刷詳細指定ガイダンス」欄101が設けられるとともに、最下段に「印刷」釦102と「キャンセル」釦103が左右に並べて設けられている。
「印刷詳細指定ガイダンス」欄101には、次の(a)(b)の表示が含まれる。
「確認(↓↑計画差有 作業含)台のみ印字 〇台番順 〇表示順」…(a)
「作業台(選択した項目の入力有)のみ印字 〇台番順 〇表示順」…(b)
これにより、管理者は(a)(b)の「〇」印の何れかを指定して(●印にする操作を行い)、印刷対象を「確認台」及び「作業台」の何れかにするかの選択と、その印刷順を「台番順」及び「表示順」の何れにするかの選択を併せて行うことができる。
ここで、「確認台」とは、稼動情報が基準範囲を逸脱すると判定された遊技機1と、操作入力に基づき特定された遊技機1(例えば前記第1受付部で釘調整等の調整情報の入力(変更)がなされた遊技機)と、のうち少なくとも何れかに対応する台を称するものである。これに対し、「作業台」とは、例えば第1受付部での操作入力により指定され或いは調整情報が変更された遊技機1を称するものである。このように確認台は、作業台を包含する概念であることから、印刷対象となる台が明確となるよう同欄101に「確認(作業含)台」として表記している。
「台番順」は、帳票を印字出力する順序を台番の小さい順に並べ、「表示順」は、別途表示する順序として予め設定される、例えば、導入日順、台数順、メーカ順、平均アウト順等の、何れかの順で並べる設定である。
こうして、「印刷詳細指定ガイダンス」欄101では、確認台や作業台の指定や印刷順の指定を行うことができる。また、同欄101の下方の「印刷」釦102が操作されると、図11に示す確認ダイアログボックス110が表示される。
同図に示すように、確認ダイアログボックス110には、例えば確認台が指定された場合、「確認(作業含)台として、〇〇〇台/〇〇枚のチェックシートを印字します。宜しいですか?」とのメッセージが表示されるとともに、「はい」釦111と「いいえ」釦112が表示される。
このように、管理装置5では、帳票を印字出力する場合に、確認台或いは作業台として抽出した遊技機1の台数「〇〇〇台」及び印字枚数「〇〇枚」をモニタ12に表示出力する。管理者は、係る台数や印字枚数を確認した上で、その帳票を「はい」釦111の操作によりプリンタ9にて印字出力させ、或いは「いいえ」釦112の操作により計画画面120~140(図12~図14参照)へ戻り、印刷対象(抽出対象)の変更を行うことができる。
なお、図10の「印刷詳細指定ガイダンス」欄101で、確認台と作業台との何れも選択されていない状態で、図11の「はい」釦111が操作された場合、全台を対象とした印字出力が行われることとなる。また、出力対象となる遊技機1の帳票は、図8のような一の遊技機1に対応する表80を複数並べて印字出力することが可能であり、例えば図12に示されるような複数の遊技機1に対応する一覧表示(一覧表125)の如く、左右方向と上下方向とに表80を並べたような印字出力が可能である。
続いて、図12~図14の計画画面120~140について説明する。なお、記述の構成或いは図面相互間で共通して示される構成については適宜説明を省略する。
図12に示すように、計画画面120には、同図上部の左寄りの位置に「計画日」欄121と、「表示」釦122(スライド釦)、「詳細」釦123を含む釦群とが設けられるとともに、その下側の位置に帳票として表示出力された一覧表125が設けられている。
一覧表125は、遊技機単位で区画した帳票として、図8の表80と同様の情報を示す帳票を左右方向と上下方向に並べた一覧表示がなされることより、多数の遊技機1についての表示出力が可能である。また、一覧表125は、右側のスクロールバー124の操作により、帳票全体として表示させることができるものとする。
また、一覧表125には、各「日付」毎に「アウト」や「ベース」といった各「項目」の値が表示されるとともに、機種名と台番(「145P」「146P」…)が併せて表示される。なお、説明の便宜上、同図12の一覧表125は、図8の表80と縦横を入替え(日付と項目の欄を相互に入替え)、項目の内容も異ならせているが、各表80,125の表示内容を統一することはもとより、係る稼動情報や調整情報の内容を適宜変更しうることは勿論である。
また、一覧表125の左側には機種選択欄126が設けられており、その選択欄126の中から機種を選択(遊技機1を指定)するための操作入力を行うことができる。これにより、当該機種が属する島単位(例えば同欄126の「P5コーナー」)で指定された機種の台番の遊技情報が表示対象となり、その遊技機1を前記作業台の候補として一覧表125に表示出力することができる。
さらに、一覧表125において大文字で示す「1200」や「BY」等は、図8に例示した「釘調整」等のランク値(或いはランク)のような調整情報を遊技機単位で示すものである。つまり、一覧表125では「釘調整」の対象が複数設定されている様子を表しており、このような調整情報が入力された遊技機1が前記作業台となる。ここで、「1200」や「BY」等に代えて「命釘」「大入賞口」といった釘調整箇所を文言で表すようにしてもよい。
そして、図12の上側の「詳細」釦123が操作されると、上記した図9の項目設定画面90がダイアログ表示される。項目設定画面90に表示される項目はランク値にも対応しており、スライド釦90a群の操作により「対象」と設定された項目を対象として、ランク値が入力されたか、つまり調整情報が変更された作業台かを判定する。ここで、変更されたとは調整情報が未入力の状態から新規に入力された場合も含む概念としている。
このように、項目設定画面90では、調整情報が変更された作業台か、上記した基準範囲を逸脱する遊技機1も含む確認台か、を共通した項目について判定「対象」にする設定をスライド釦90aの操作で行うことができる。なお、判定「対象」の設定を、調整情報に係る項目と、基準範囲に係る稼動情報の項目とで、別々に行う項目設定画面にしてもよい。
項目設定画面90は、同図9下側の「OK」釦93の操作に伴い、その画面90のダイアログを閉じて、図12の計画画面120に戻る。この場合、先の画面90で何れかの項目が判定「対象」から除外されていれば(判定対象に変更があれば)、図9にて何らかの設定が行われたことを示すべく、図12の計画画面120における「詳細」釦123が識別表示(例えば赤色への変更表示)される。この状態で、左隣の「表示」釦122を操作(スライド)すると、図12の計画画面120から図9の設定情報に基づき対象となる項目に応じた確認台が抽出されることで、遊技機1の表示対象を異ならせた、図13の計画画面130に遷移する。
即ち、図12の計画画面120において、帳票として表示出力される一覧表125の遊技機1は、図9の画面90での「対象」の設定変更或いは後述するようなランク値や計画値の変更(何れかの操作入力に応じた抽出対象の設定変更)に伴い増減するが、その都度、当該遊技機1の表示を入替ると処理負荷が高まり、レスポンスが悪くなる。そこで、このような場合でも、「表示」釦122や後述する「要更新」釦127での反映操作を受付けるまで一覧表125の遊技機1の入替(抽出対象の変更)を抑制するものとし、これを知らしめる報知として「表示」釦122や「要更新」釦127を識別表示する。なお、報知態様としては、該当釦を赤色以外の色に変更し、或いはその釦127に振動等の動きを持たせたり、音声により報知する等してもよい。ここで、入替を抑制するとは一切の入替を禁止してもよいし、例えば別途条件を設け、当該条件に見合う遊技機1だけを入替えるといったように抑制すればどのように抑制してもよい。
こうして、「表示」釦122や「要更新」釦127は言わば管理者の操作入力に応じた抽出対象の変更を反映するための反映操作を受付ける第2受付部として機能する。また、管理装置5は、係る反映操作があった場合、例えば項目設定画面90で対象とされた項目にてランク値が入力された遊技機1(調整情報が変更された作業台)、または、当該項目にて基準範囲を逸脱すると判定した遊技機1のうち少なくとも何れかである確認台を抽出して帳票出力することができる。
これにより、遷移した図13の計画画面130では、一覧表125´における抽出結果(抽出後の遊技機1)を、遷移元(図12の計画画面120)の一覧表125よりも表示対象の遊技機1を減じた例を示している。なお、図13にて「表示」釦122をスライドして元に戻せば図12に戻るため、後述するように図13にて調整情報を変更したい遊技機1がない場合には適宜、図12に戻り表示態様を変更すればよい。
また、詳しい図示は省略するが、図13の計画画面130の一覧表125´(或いは図12の一覧表125)にて対象となる台番の稼動情報の項目を選択すると別途ダイアログが開き、ランク値を入力可能となる。このダイアログにおいてランク値を入力すると、計画画面130における「要更新」釦127が赤色で識別表示される。
この場合も、上記の抽出対象の設定変更と同様、その都度処理負荷が高まることのないよう、「要更新」釦127での反映操作を受付けるまで一覧表125´の表示対象の更新(抽出対象の変更)を抑制するものとし、これを知らしめる報知として「要更新」釦127の識別表示を行う。それ故、管理装置5は、「要更新」釦127での反映操作を待って調整情報たるランク値が変更された確認台を抽出して表示出力する(一覧表125´の表示を更新する)。
また、図13の計画画面130の一覧表125´(或いは図12の一覧表125)について、上記の如く操作入力に応じて抽出対象に変更が生じる場合、印字出力に関する操作が受付けられるのを待って、抽出対象の変更を反映させる。
具体的には、一覧表125´を帳票として印字出力を行う際、計画画面130右上の「印刷」釦128を操作する。このように、「印刷」釦128は帳票の印字出力に関する操作を受付ける第3受付部に相当し、その釦128操作が行われる前に、例えばランク値が入力される等して調整情報が変更された遊技機1が存する場合、係る釦128操作に伴い当該遊技機1を作業台(確認台)として抽出した上で、図10の印刷ダイアログボッスク100を表示する。
このため、仮に、図10の印刷ダイアログボッスク100における「キャンセル」釦103で印字出力をキャンセルしても、或いは図11の確認ダイアログボックス110における「いいえ」釦112で印字出力をキャンセルしても、抽出され更新された確認台を表す計画画面130に戻ることとなる。
また、印刷ダイアログボッスク100では、上記の如く「印刷詳細指定ガイダンス」欄101で作業台と確認台との何れかを選択することができ、その選択された遊技機1の帳票を印字出力することができる。
なお、図13の計画画面130の一覧表125´(或いは図12の一覧表125)は、帳票として確認台を表示出力する例を中心に説明したが、例えば画面右上の「機能」釦129を操作する等して確認台と作業台との切替表示を可能としている。
また、前述した図14の設定画面140では、左側の「計画」設定欄142で確認台の抽出に係る計画値(基準範囲)が操作入力されることから、右側の一覧表145で確認台の帳票を表示してもよく、当該操作入力に応じた抽出対象の変更が生じる場合、「要更新」釦147を識別表示し、第2受付部として反映操作を受付けるまで一覧表145(抽出対象)の変更を抑制してもよい。また、この状態で、「印刷」釦148を第3受付部として印字出力に関する操作が受付けられるのを待って、一覧表145の変更を反映させるようにしてもよい。
なお、図14に示すダイアログ149は、「印刷」釦148の操作に伴い表示されるが、同ダイアログ149内の「はい」「いいえ」の釦操作も、第3受付部として機能させるようにしてもよい。また、同ダイアログ149内の「はい」の操作で図11の確認ダイアログボックス110を表示させることにより、作業台と確認台との何れかを選択することができ、その後、図11の確認ダイアログボックス110内にて、印字出力する帳票、つまりは抽出した遊技機1の台数及び印字枚数を表示出力することができる。
以上に説明したように本実施形態によれば、次に示す効果を得ることができる。
管理装置5は、帳票の出力対象となる遊技機の中から、基準範囲(例えば計画値に対応した値を基準とした範囲)を逸脱すると判定された遊技機1と、モニタ12やキーボード11等の受付手段を介した操作入力に基づき特定された遊技機1と、のうち少なくとも一方である確認台を抽出し、その確認台の帳票出力が可能に構成されている。これにより、稼動情報及び調整情報の少なくとも一方を示す帳票を出力する場合に、確認台を抽出して出力するので、遊技機1を調整する際に必要となる遊技情報の出力対象となる遊技機1を、基準範囲を逸脱するような遊技機1だけでなく管理者が任意で指定した遊技機1も含めることができる。また、この場合、基準範囲を特定するような遊技場であれば更に任意で指定した遊技機1、基準範囲を特定しない遊技場であれば任意で指定した遊技機1といったように適切に出力対象となる遊技機を調整し、不便が生ずる虞を低減できる。
管理装置5は、遊技機1を指定するための操作入力、或いは調整情報を遊技機単位で変更するための操作入力を受付ける受付手段を備え、その操作入力により指定され或いは調整情報が変更された遊技機1を作業台として、その作業台と確認台との何れかを選択的に抽出して帳票出力する。これによれば、基準範囲を逸脱するような遊技機1を管理者(例えば遊技場のオーナークラスの担当者)によっては除外して抽出対象にしたい場合には作業台、それ以外の担当者(例えば主任クラス)の場合は作業台といった使い分けが可能となり、帳票出力手段の使い勝手がよいものとなる。
管理装置5は、帳票を印字出力する印字出力手段(例えばプリンタ9や帳票出力部10b)と、表示出力する表示出力手段(例えばモニタ12や帳票出力部10b)とを含み、帳票を印字出力する場合に、抽出した遊技機1の台数及び印字枚数を表示出力する。これによれば、例えば図11のように抽出され表示された遊技機数と印字枚数を、印字前に把握することができ、印字枚数が嵩む場合に操作入力により或いは基準範囲の設定により抽出対象となる遊技機を調整した上で印字出力するといった運用が可能となる。
前記受付手段は、遊技機1を指定するための操作入力、基準範囲に関する設定を変更するための操作入力、及び調整情報を遊技機単位で変更するための操作入力、の何れかの操作入力を受付ける第1受付部と、その何れかの操作入力に応じた抽出対象の変更を反映するための反映操作を受付ける第2受付部と、を含み、管理装置5は、第1受付部での操作入力に応じて抽出対象に変更が生じる場合でも、第2受付部での反映操作を受付けるまで抽出対象の変更を抑制する。これによれば、例えば帳票を表示出力する場合に基準範囲の変更、或いは操作入力により抽出対象となる遊技機1に変更が生じていれば、反映操作がされるまで抽出対象となる遊技機の更新を抑制することができ、例えば操作入力の度に煩わしい更新処理により作業が中断したり、入力操作期間が冗長化したりする虞を低減しつつ、反映操作により任意のタイミングで抽出対象の変更を反映させることができる。
なお、第2受付部は、例えば「表示」釦122や「要更新」釦127等のように識別表示により報知されるものを含み、第1受付部とは区別して反映操作を行うことができる。他方、第3受付部は、例えば「印刷」釦128,148等のように帳票の印字出力に関する操作が行われるものを含み、これを含まない第1受付部とは区別されるものである。
そして、管理装置5は、第1受付部での操作入力に応じて抽出対象に変更が生じる場合、第3受付部で印字出力に関する操作が受付けられるのを待って、抽出対象の変更を反映させる。これによれば、例えば帳票を表示出力する場合に基準範囲の変更、或いは操作入力により抽出対象となる遊技機1に変更が生じていれば、抽出対象となる遊技機1の更新を抑制するが、印字出力に関する操作が行われた場合には、印字するかに関わらず遊技機の更新を行うことが可能となり、入力操作期間が冗長化する虞を低減しつつ、作業が中断或いは終了する印字のタイミングを利用して遊技機1の更新を適切に行うことができる。
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。
出力対象となる帳票の遊技情報は、上記した営業日単位の推移情報(稼動情報等)だけでなく当日の遊技情報のような推移情報以外の遊技情報をとしてもよい。
実施形態でも示したが、計画値等を含む各設定値は管理者が任意に操作入力により設定してもよいし、予め管理装置5の製造メーカにて設定してもよいし、外部(例えばチェーン店本部等)のサーバから設定情報をダウンロードして設定してもよい。なお、この場合もサーバにて操作入力により入力された設定値となる。また、過去の遊技情報を基準値として設定しても勿論よい。
例示した全ての遊技情報は入力した信号により直接的に特定しても演算式を利用して間接的に特定してもよい。また、遊技信号としてパルス信号を例示したがシリアル通信等による信号入力としてもよい。さらに、複数の理論値を演算することを例示したが、帳票における各種の遊技情報の特定のための演算を例示しただけであるので、図面等で表した遊技情報の特定に必要な演算処理を行うようにすればよい。
数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用してもよい。また、識別出力についても例示した以外に記号を付ける等、どのような出力態様としてもよく、出力としては印字、表示出力が少なくとも想定される。
範囲としては最小値と最大値との双方を設定してもよいし、各範囲の最小値のみを設定し、最大値については次の範囲の最小値を参照して特定する等、最小値と最大値との一方のみを設定してもよい。又、値が範囲内であるか否かを特定する際に、以上と超過のどちらを採用してもよいし、以下と未満のどちらを採用してもよい。又、「達した」等の表現は以上となったこと又は超過したことの何れにも対応する表現となり、「達していない」等の表現も同様に双方に対応する表現となる。
対象となる遊技機1としては遊技媒体をデータのみで管理する所謂封入式等の例示したパチンコ遊技機以外のパチンコ遊技機等も採用できる。なお、所謂封入式を考慮して遊技媒体は必要に応じて遊技価値と表現する。
管理装置5が行う処理の一部を中継装置3、又は遊技機装置2等にて行ってもよい。又、サーバ29で行う処理を管理装置5で行ったり、管理装置5で行う処理をサーバ29にて行ったり、サーバ29を設けずに管理装置5のみで各種の設定を行ったりする等、どのように構成してもよい。更に例示した構成は変形例も含めて、どのように組み合わせてもよいし、適宜採用しない構成としてもよい。
図面中、1は遊技機、5、31、32は管理装置、10aは管理部(管理手段)、9はプリンタ(帳票出力手段、印字出力手段)、10bは帳票出力部(帳票出力手段、印字出力手段、表示出力手段)、10cは記憶部(管理手段)、10dは送受信部(受付手段、第1~第3受付部)、10eは判定部(判定手段)、11はキーボード(受付手段、第1~第3受付部)、12はモニタ(帳票出力手段、表示出力手段)、122は表示釦(第2受付部),127は要更新釦(第2受付部)、128は印刷釦(第3受付部)、148は印刷釦(第3受付部)である。

Claims (5)

  1. 遊技機単位の稼動状況を示す稼動情報、及び遊技機単位の調整状況を示す調整情報を管理する管理手段と、
    前記稼動情報及び前記調整情報の少なくとも一方を示す帳票を、前記管理手段の管理対象となる遊技機について出力可能な帳票出力手段と、
    前記稼動情報が対応する基準範囲を逸脱するかを遊技機単位で判定する判定手段と、
    操作入力を受付ける受付手段と、を備え、
    前記帳票出力手段は、前記帳票の出力対象となる遊技機の中から、前記判定手段により前記基準範囲を逸脱すると判定された遊技機と、前記受付手段での操作入力に基づき特定された遊技機と、のうち少なくとも一方である確認台を抽出し、その確認台の帳票出力が可能に構成された遊技場用システム。
  2. 前記受付手段は、遊技機を指定するための操作入力、或いは前記調整情報を遊技機単位で変更するための操作入力を受付け、
    前記帳票出力手段は、前記操作入力により指定され或いは前記調整情報が変更された遊技機を作業台として、その作業台と前記確認台との何れかを選択的に抽出して帳票出力する請求項1に記載した遊技場用システム。
  3. 前記帳票出力手段は、帳票を印字出力する印字出力手段と、表示出力する表示出力手段とを含み、帳票を印字出力する場合に、抽出した遊技機の台数及び印字枚数を表示出力する請求項1に記載した遊技場用システム。
  4. 前記受付手段は、遊技機を指定するための操作入力、前記基準範囲に関する設定を変更するための操作入力、及び前記調整情報を遊技機単位で変更するための操作入力、の何れかの操作入力を受付ける第1受付部と、その何れかの操作入力に応じた抽出対象の変更を反映するための反映操作を受付ける第2受付部と、を含み、
    前記帳票出力手段は、前記第1受付部での操作入力に応じて抽出対象に変更が生じる場合でも、前記第2受付部での反映操作を受付けるまで前記抽出対象の変更を抑制する請求項1から3の何れか一項に記載した遊技場用システム。
  5. 前記受付手段は、遊技機を指定するための操作入力、前記基準範囲に関する設定を変更するための操作入力、及び前記調整情報を遊技機単位で変更するための操作入力、の何れかの操作入力を受付ける第1受付部と、帳票の印字出力に関する操作を受付ける第3受付部と、を含み、
    前記帳票出力手段は、前記第1受付部での操作入力に応じて抽出対象に変更が生じる場合、前記第3受付部で印字出力に関する操作が受付けられるのを待って、前記抽出対象の変更を反映させる請求項1から3の何れか一項に記載した遊技場用システム。
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